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(回答先: Re: 宮崎氏の見方について 投稿者 はぁ 日時 2002 年 9 月 21 日 04:04:22)
「はぁ」さん、こんにちわ。
>なんだか昔の東ドイツについて言っても当てはまると
>思われてしまいそうな、十年一日のごときお話しですな。
>(すでに東ドイツ崩壊を経験した世界に対しては決定的に旧い)
東ドイツは、崩壊したわけではなく、西ドイツに併合されたものです。
(ソ連邦は崩壊ですが...)
西ドイツ・コール政権の東ドイツ併合政策は、経常収支が赤字になるなど、以降のドイツが経済的苦境に陥った最大の要因です。
東西ドイツ問題も、将来的な完全統合を目標にしながら、異なる政府と通貨で協調的な経済関係を築いていく過渡期があったほうがうまくいったと思っています。
それは、東ドイツはソ連圏で最高の産業力を誇っており、機械工業・光学機器・化学・陶磁器など国際競争力を有する製品群があり、西ドイツマルクよりも安い東ドイツマルクで輸出増加を図ることができたからです。
これまで実質的に閉ざされていた西側諸国との貿易も拡大できるわけですから、旧通貨体制であればそれを絶好の機会として活かせます。
また、西ドイツ企業の東ドイツ地域への投資もより有利に行うことができ、東ドイツ地域の近代化も現実ほどの負担を背負わなくとも可能でした。
西ドイツに併合されることにより、高いレートであるドイツマルクを使うことになり、一気に国際競争力を劣化させ、ドイツは、旧東ドイツ地域再建のために厖大な財政赤字と公的債務の積み上げを強いられることになりました。
経済的に見れば、日本は「バブル崩壊」で沈み、ドイツは「東西統合」で沈んだのです。