世界で最初に典型的なバブルの崩壊が起こったのは、17世紀のオランダです。
当時オランダは平和が続き、海洋貿易で富を蓄え、国力が衰退したスペインに替わり、世界の覇権を握りつつありました。
トルコ原産のチューリップが、オランダにもたらされたのは今から400年前のことです。この美しい花は、人々の心を魅了し国中に広まりました。そして、品種改良が進み、ますます人気が高まります。豊かなオランダには、金が余っていました。
そして、珍しいチューリップの球根の値段は、限りなく上昇し、驚くべきことに、ついに投機の対象になってしまいます。
大金持ちも、普通の市民も買えば確実に値上がりするチューリップに財産を賭けてしまうのです。
例えば、センパー・アウグストゥスという種類のたった一個の球根が、4,600グルデンの金と新しい馬車と二頭の葦毛の馬と完全な馬具と交換されました。この取引は、先物取引(契約書)で行われました。
1637年のある日、チューリップ球根の価格は突然、暴落しました。
買い手が何処にもいないのです。狸がくれた小判が木の葉に戻るように、チューリップ球根は、貴重な財産から、ただの花の球根に化けてしまいます。借金で投機を行っていた多くの人は、ババ抜きのババをつかみ、破産しました。
球根市場だけでなく、オランダ経済全体が、この影響を受け、長期間の深刻な不況に陥りました。(チューリップ恐慌)
◆◆有名な話でご存知の方も多いと思いますが、◆◆
◆◆バブル崩壊を理解するのに一番参考になる例ですね。◆◆
◆◆オランダでは、この経験を充分生かせず、◆◆
◆◆100年後ヒヤシンス恐慌が起こったそうです。◆◆