(回答先: 南海泡沫株事件 投稿者 あぼーん3世 日時 2002 年 3 月 06 日 15:28:54)
田沼意次は、暗君といわれた、将軍・家重、家治を支え、側用人、老中として20年間幕政を取り仕切りました。彼は、商業活動を重視した優れた政治家でした。
開発した蝦夷地や三陸の海産物を中国に輸出したり、平賀源内に命じて、漢方薬の国産化に成功したりして、貿易収支を改善します。新しい産業が発展し、貨幣経済が広がります。新田開発が盛んになり、農業生産も高まりました。
長期政権は、必ず腐敗します。彼の唯一の欠点は、ご承知のとおり、賄賂が大好きだったことです。田沼の屋敷に京人形の大きな箱が、送られます。開けてみると、なんとビックリ生身の京美人が入っていたそうです。
しかし、賄賂は表面上の理由で、彼を窮地に追いやったのは、次の大事件なのです。
1783年(天明3年)浅間山が突然大噴火します。
降り積もる火山灰と日照不足から、冷害が発生し、奥羽地方の農作物は全滅、
多くの人が飢え死にします。(天明の大飢饉1782〜86)
各地で一揆、打ちこわしが発生、政情不安が高まります。
幕府は、庶民の恨みをそらすため、最高責任者を生贄(いけにえ)にしようと企てます。
1786年、賄賂政治を糾弾する怪文書が流布され、田沼意次は失脚します。奥州白河の藩主・松平定信が老中になり倹約令、異学の禁などを発令、寛政の改革(1787〜93年)が実施されます。
田や沼や濁れる御世をあらためて、清く澄ませ白河の水
こんな落首がはやり、熱狂的人気の中、清廉潔白な松平定信は、改革を推進します。ところが、松平は賄賂は取らないが、経済音痴で倹約ばかりします。江戸の町は、ますます不景気になります。西洋の学問も禁止され、日本は世界から取り残されます。
白河のあまり清きに耐えかねて、濁れる元の田沼恋しき
不景気に苦しんだ江戸庶民は、田沼の政策手腕を懐かしみ、こんな落首を詠みました。
◆◆さて、最近の日本列島の火山・地震活動が活発ですね。◆◆
◆◆不景気で株もさっぱり。 ◆◆
◆◆新時代を切り開く田沼意次のような大政治家で、賄賂をとらない人。◆◆
◆◆ 早く出てきて、総理大臣になって下さい。◆◆