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ハイエンド・スピーカーの世界
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/697.html
投稿者 中川隆 日時 2017 年 4 月 05 日 08:06:37: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

Goldmund - Product Collections
http://www.goldmund.com/jp/products

Goldmund Japan ゴールドムンドジャパン 製品紹介
http://www.goldmund.co.jp/pro.html

Goldmund Epilogue
https://www.youtube.com/results?search_query=Goldmund+Epilogue

Goldmund Apologue
https://www.youtube.com/results?search_query=Goldmund+Apologue

Goldmund ProLogos
https://www.youtube.com/results?search_query=Goldmund+ProLogos


スマウグの巣穴にて 万策堂の私的オーディオインプレッション by pansakuu | 2017-01-03 16:28
http://pansaku.exblog.jp/25120472/

この東京には多くの外国人が暮らしている。

都心の低層マンションのワンフロアを借り切って住んでいた彼もその一人である。

http://pansaku.exblog.jp/iv/detail/?s=25120472&i=201701%2F03%2F28%2Fe0267928_16292832.jpg


見かけは小太りで小柄な老年男性である。客に対する柔らかな物腰と笑顔は多くの日本人の警戒心を何時だって解きほぐしたものだ。お決まりのような外国なまりは多少あったものの、日本語は大変流暢であった。私は事情があって渋々出掛けた集まりで彼に出会い、その場で共通の趣味を持つことを知った。すなわち彼は”自称”オーディオマニアだった。

彼と二人きりで初めて食事をしたのは香港であった。

あの時のことはよく覚えている。

眺めのよいレストランの大窓から見える高層ビルディングの中から、香港ではそこそこ有名なあるホテルを指さして、あれは最近まで私の持ち物だったが、この前の株価の大きな変動で手放さざるをえなくなった、残念ですと彼は言ったのである。彼が自分のカネに関する話をしたのは、その時が最初で最後だったと記憶しているが、その一言だけで、はっきりとその財力の大きさが意識された。

ただ、彼の財力は彼の商売熱心から来たものでも、受け継いだ遺産でもないらしいことも別な人間から聞いて私は知っていた。彼はアフリカや東南アジアで商売はするが、損失も少なくないと聞いていた。また、彼にはこの国には身寄りがいないとも。それらの大切な人間関係を全て本国へ置いてきたのだ。政治的な問題に巻き込まれたらしいのである。

そういう事実上の亡命者である彼の財力は、本国でのかつての政治的立場の高さから来たものだろう。深い事情を知らない者は、そのカネの性質について、これ以上は言うまい。ただ、言っておきたいのは、そういうお金の流れがなければ、物事がまるで回らない国も現実に存在する。彼は好きでそれを貰っていたわけではない。自分の運命に対する諦めと自衛本能がその莫大な蓄財の源泉なのである。
とにかく金持ちには金持ちにしかない悩みがあるのだ。


そういう物凄い財力でオーディオをやる。

一見してそれは私のような貧乏人にとっては大変羨ましいことであった。

私は香港の彼の家に行った。

らせん状にカーブした階段を下りると天井の高い大広間にポツンと GOLDMUND の Full Epilogue と Ultimate シリーズのセットが置いてあった。

ケーブル類やアクセサリーを合わせると総額では一億円に近いラインナップであった。
ポツンと書いたのは、その部屋が広かったのと、家具も少なく人っ気がなかったからである。

ああゆうテニスコートみたいに広くて天井の高い環境でボリュウムをいっぱいに上げて聞く GOLDMUND のフルシステムの威力は凄まじい。

オーディオは部屋だという人がいるが、それは違う。
部屋なんかで鳴らしているうちはまだまだなのだ。

もし、それを言うなら空間だろう。
あれは部屋と呼ぶにはあまりに広かった。天井が高かった。

最高級の GOLDMUND のフルシステムが、ああいう部屋で鳴るからああいう音になる。

日本のショウで似たようなシステムを聞いた覚えもあったが、だいぶ違っていた。

柔らかで清々しい大嵐が部屋中に吹き荒れるような時もあれば、ひたひたと迫る音の洪水に囲まれてリスナーはもう溺死しそうになる時もある。

そんな狂瀾の場の直後にも、小さなクモの足音のような恐ろしく小さな音が聞こえるような静寂が訪れる。

だが、こういう超富裕層の常なのか、彼は良い音で音楽を聞くことを愛したものの、現在、市場にどのような機材が売られているのか、細かい情報はほとんど知らなかった。

この GOLDMUND のフルシステムも、私のように方々に試聴へ行って検討を重ねて購入に踏み切るなどというまわりくどい過程を好まない。知り合いに紹介されたオーディオショップで勧められるままに買ったというだけのようであった。

会った当初、GOLDMUND 以外のメーカーの機材にことを彼はほとんど知らなかった。

そのせいか、私が様々なメーカーのオーディオの話をするのを彼は面白がった。

例えばシステムの全てを一つのメーカーの製品で揃えるのではなく、色々なメーカーが作り出したものを組み合わせて楽しむこと。

海外の金持ちにはそういう視点が完全に欠落している場合がある。

要するにどれとどれを組み合わせるのか、考える暇もないほど忙しく、またそれを面倒と思っているらしい。

お金はだすよ、あとは任せた、うまくやって頂戴。

でもそれじゃオーディオは楽しくないと私は彼に説教した。 身の程もわきまえず。

彼はいつものように、にこやかにうなづいて聞いていた。

しばらくして、また彼の家に行くとステレオサウンドがソファーの上に置かれていた。
聞くと、今まで、こんなに有名な雑誌すら、手にとって読んだことがなかったらしい。

しかし、その後、周知の事情で彼は香港に居られなくなった。実はそれは大昔に結ばれた条約で決まっていたことだった。そして彼の居場所はさしあたり日本に限られることとなった。勢い彼と私は、以前よりは頻繁に会えるようになった。

低層マンションのワンフロアを借り切った彼の東京の棲家には、いわゆる執事ではないが、それに近い役目をする人、独り者の食事の世話等の家事を行う日本人男性が雇われていて、私の自宅から送り迎えをしてくれた。片道40分以上かかるその道行、陽気なその男性は雇い主の話をしてくれることもあった。

意外なことに、その男性が言うには、主人はとにかく一貫して怖いのだと言う。
時には些細なことで、憤怒にかられた竜のように暴力を振るって、女たちを困らせるのだという。

折檻される女か。どこにそんな人がいるのか?
私は少なからず驚いた。一方、その男性は私がこの話を聞いて驚いたことに驚いて、即座にその話をやめてしまった。そっちの方のお仲間だと誤解していたのであろうか。

富豪の中には壁にかけるトロフィー(ハンティングで仕留めた獲物のはく製)のように美しい女性を収集する者がいるが、彼にその趣味はなさそうなどころか、女性の姿や匂い、持ち物を一切、彼の家でみたことがなかった。深く秘められているのだろうか。

オーディオもまた彼が外部に対して秘めている趣味のひとつかもしれないとその時気づいた。私は気に入られていたのかもしれない。オーディオ限定で。


トルーキンの編んだホビットの冒険という本にある、中つ国に棲む竜、第三紀における最強にして最後の竜スマウグを私は思い起こした。
http://pansaku.exblog.jp/iv/detail/?s=25120472&i=201701%2F03%2F28%2Fe0267928_16292964.jpg


AC2 audio&cinema 岡山のオーディオ・ホームシアター専門店
ハイエンド・スピーカー GIYA ギヤ、B&W オリジナルノーチラス
http://www.ac2.jp/tp/au_hispk.html
http://www.ac2.jp/menu.html

スピーカー追求道
http://www.diyloudspeakers.jp/

オーディオの足跡 −オーディオ機器を新旧・性能を問わず何でも紹介−
http://audio-heritage.jp/

オーディオ逸品館ポータルサイト
http://www.ippinkan.co.jp/


B&W
http://www.bowers-wilkins.jp/

Tannoy
http://www.esoteric.jp/products/tannoy/

KEF
http://www.kef.com/html/jp/showroom/flagship_hi-fi_series/muon/fact_sheet/muon_group/muon/index.html
http://www.kef.com/html/jp/showroom/floorstanding/index.html

Avalon Acoustics
http://www.avalonacoustics.com/
http://www.taiyo-international.com/products/avalon/sentinel/
http://www.taiyo-international.com/products/avalon/

Sonus faber
http://www.noahcorporation.com/sonusfaber/SONUSFABER.html
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VIVID audio
http://www.vividaudio.com/
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Wilson Audio
http://www.axiss.co.jp/fWilson.html

GOLDMUND  
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LINN
http://linn.jp/

JBL
http://www.harman-japan.co.jp/jbl/
http://www.jblpro.com/
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McIntosh
http://www.mcintoshlabs.com/us/Pages/Home.aspx#
http://www.mcintoshlabs.jp/jp/Pages/Home.aspx#

FM ACOUSTICS
http://www.axiss.co.jp/brand/fm-acoustics/fm-acoustics/
http://blog.goo.ne.jp/audiospacecore/e/43bd5f7405b8e84f975aab23f4b7f481

 

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コメント
 
1. 中川隆[7535] koaQ7Jey 2017年4月05日 08:26:15 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8020]

VIVID audio
http://www.stella-inc.com/02vividaudio/lineup.html
http://www.vividaudio.com/
http://www.vividaudio.com/?ui=desktop

Vivid Audio - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Vivid+Audio

GIYA G1 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=GIYA+G1

GIYA G2 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=GIYA+G2

GIYA G3 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=GIYA+G3


2008年8月31日 ビビッドオーディオのフラッグシップスピーカー、G1ギヤ登場

Vivid Audioのフラッグシップスピーカー「G1 GIYAギヤ」

価格は
スタンダードカラーが672万円(税込/ペア)
スペシャルカラーが703万5千円(税込/ペア)

これより高価な各社のフラッグシップスピーカーを圧倒的大差をつけて高性能で音もよかった

これ以下のラインナップは、
ここまで個性的な音色も珍しいというくらい個性的で、近未来的サウンドといえばこんな感じの透明感か?と思うようなサウンドだった
みずみずしくて、かつ音楽が生き生きとしている

それらのフラッグシップということで、その個性を究極に昇華したサウンドと想像していたがぜんぜん違った

超個性派なサウンドの下位機種からガラリと変えてきてかなりニュートラルサウンドへ変化させている

しかし、平凡で凡庸になったと思うのは大間違い
位相の表現のすごさ

左右に音を振ったポピュラー音楽の表現のすごさ
どんな高性能なヘッドホンと高性能ヘッドホンアンプをもってしてもああいう表現は絶対に出来ない

クラシック音楽では多数のユニットを搭載しているだけに各ユニットの音色の差異、汚れ、にじみ、まとまりを気にして聴いたがこれはすばらしい中高域だ

『オーディオの再生音の弦は聴けない』とオーディオ嫌いで生演奏主義の人がいたら驚きどう表現すべきか混乱するだろう

特に中高域はやっとフルレンジリボン型、ESL型以外で満足できる
しかも平面型SPでは出せない厳しすぎる鋭い音も難なく出せる

平面型ユニットを壊さないかと気を揉みながら音量を上げる必要がなく、かつ音の歪みを気にしないで済む中高域が手に入る

ハイエンドと言われるSPはよく評論家が『平面型並みの低ひずみのスピーカー』と表現して紹介するがそれはまったく嘘だ

以前のSPにくらべかなり低ひずみとは思うものの、特にESLとは厳然とした大差があった
ウィルソンオーディオでもルーメンホワイトでもどこのでもだ


この、中高域が一つのユニットで再生しているかのようで、ESLのように低歪みで滑らかで、鋭い音にも気にせず音量を維持できるのはAvalon Acousticsアバロンアコースティックスのフラッグシップ・Sentinelセンティネルと、以前に製造中止になった旧フラッグシップ・Osiris、輸入代理店では一般的なオシリスではなくオザイラスと読ませていた機種くらいだった


つまり現行機ではセンチネルだけだった
そこに新たにG1 GIYAが現れた

センチネルはスタンダード仕上げで20,926,500円、プレミアムウッド仕上げでは21,756,000円と2千万円を超えてしまうし、高さは1m70cmを超え、重さも200kgを超える

オザイラスは使いこなすのにやたらと気難しい。過敏、ピーキーと言っていい
それにとっくの昔にディスコンだ。手に入らない


これを買う人の家・部屋が狭いということはないだろうが気をつけねばならないと思うことがある

ウーファーが聴く人に正対しておらず、両側面に1個ずつ、合わせて2個ついていることだ

アンソニー・ギャロ・アコースティックス Anthony Gallo Acoustics 社のSP、REFERENCE IIIを聴いて「ウーファーが正面を向いていれば」と思ったものだ
リファレンス3は音場・定位が、中高域ユニットが作るものと、横向きに取り付けられたウーファーとバラバラに出来てしまい音がまとまらなかった

ビビッドでは当然そんなことはなかったからすばらしいと感動したのだが、ウーファーが問題になりそうだ

ギャロは側面の片方に付けられたウーファーが壁を動かしてしまい壁から異音がした
そのため音楽に没頭できない
特に最悪だったのが、壁を揺さぶり壁面が音を出すので、壁面にSPが設置してあるかのようになってしまい、複数のSPを同時に鳴らしたようになって定位も音場もバラバラでメチャクチャになってしまった
音も汚くなった

片面ウーファーを内側・外側にしても音がまとまらず、壁への音圧から壁の出す雑音を消せず「ウーファーが前向きであれば」と思った
側面にウーファーがあるSPの場合、部屋が広く側壁との距離が取れ、かつ壁が強固でなければ濁るうえに空間表現が滅茶苦茶になる

GIYAを買う人が部屋が狭くボロアパート並みの壁面強度、および家の強度ということはないだろうが、左右に出すウーファーの低音はものすごいのでQRDなど音響パネルを導入していないと音が汚くなる
汚いだけでなく残響成分を変調させるので空間表現がわるくなる

かなり部屋の音響を気をつけないといけないスピーカーだ
https://kio9.blogspot.jp/2008/08/vividaudio-g1giya-soundquality.html


2. 中川隆[7536] koaQ7Jey 2017年4月05日 08:30:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8021]

世界最高の音を聴く! - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年04月04日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4ce8f5d715fab34382273e303f9033dc


つい先日のこと、オーディオ仲間のYさんから「福岡でオーディオ・フェアが開催されますので一緒に行きませんか」とお誘いを受けた。

「温故知新」というわけで、古いオーディオ機器ばかりではなく最新のオーディオ事情を知っておくのも悪くないので「ぜひお願いします。」と一つ返事。

「3月31日〜4月2日」の3日間にわたって開催されるそうで、混雑を避けて初日の31日(金)に参加ということで、当日はあいにくの雨模様にもかかわらず予定どおり午前8時半に出発。参加人数は4名なので1台のクルマで間に合った。

具体的なオーディオフェアの概要は次のとおり(ネットからの引用)。

マックス・オーディオが主催する九州最大のオーディオイベント『九州ハイエンドオーディオフェア2017』が、3月31日(金)〜4月2日(日)の3日間にわたって福岡国際会議場にて開催されている。

同展示会は11の部屋に分かれて、50社以上に及ぶオーディオメーカーや輸入商社が参加。各部屋では試聴デモの実施や、充実した販売コーナーも展開される。

オーディオ製品がフェア特別価格で販売されるほか、CDやLPソフトのコーナーをはじめ、音元出版の刊行物の販売も行われている。

主催者であるマックスオーディオの代表・大原晴三氏は、今年で14回目を迎える同イベントに関して次のように語る。


今年のテーマは“出会い”です。

この福岡でのイベントは14回目を迎え、小倉でのイベントに至っては30年以上続けています。マックスオーディオが常に大切にしてきたのはお客様との出会いです。

いま世の中はインターネット販売が主流になりつつありますが、ネット販売が広まれば広まるほど、相反して我々のようなお客様と出会って説明していく商売も、今まで以上に重要になってると確信しています。そういった意味でも今年は原点に立ち返ったイベントにしていきたいと思います。

お客様との出会いを大切にして、目に見える形で対面でしっかりと製品を説明させていただく、そんな3日間にしていきたいと思います。

     

ユーザー目線に立って考えれば、一つのブランドや製品を取り上げて試聴イベントを行うよりも、同じ価格帯の製品を比較する試聴会の方が間違いなく面白い。聴き比べるということがオーディオの原点であり、楽しみであると思っています」と大原社長は語る。

概要は以上のとおりだが、たしかに近年のオーディオはネット販売によって人的交流が希薄になっていることは事実だし、確たる「座標軸」や「ものさし」がいっさい無い世界なので「聴き比べが原点」という趣旨にももろ手を挙げて賛同。

当日はおよそ6時間にわたって各ブースを回ったが、オーディオ好きにはこたえられないまったく夢のようなひと時だった。

撮影禁止ではなかったので写真を撮らせてもらったうちの1枚がこれ。


http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4ce8f5d715fab34382273e303f9033dc
         

とても凝ったツクリのスピーカーだったが、今風の特徴を如実に表わしているので代表的な例として取り上げてみた。

会場には細長い縦長の形状に小口径のウーファーが2発というスタイルが圧倒的に多かったが、あくまでも私感だがこの2発というのに問題あり。

マンション・オーディオの室内環境に対応し、また、音の量感を稼ぐためにやっているのだろうが、その一方、マイナス面もあって中低音域の質感がどうもイマイチで何だか音が濁って聴こえる。

「日頃〇〇さん宅でAXIOM80などのフルレンジを聴き慣れているせいか、どうも違和感を覚えますね〜。」と、仲間たち。

「昔、ウーファー3発で鳴らしたことがありますが最終的にはうまくいきませんでした。低音域の分解能はすべてを支配しますのでウーファーは1発に限りますよ。」と、したり顔の自分(笑)。

上記の画像でも左から順に天文学的な数字で値段が上がっていくが、音は逆に左が一番気に入った。


今回の見学で白眉だったのは「G1 GIYA」(ジーワン ギヤ)というスピーカーだった。

         

お値段が900万円と文字どおりハイエンドだが、これまでのオーディオ人生の中で一番素晴らしい音だと思った。

音を形容する言葉として周波数レンジ、分解能、奥行き感、艶などいろいろあるが、すべてに亘って最高クラスで、こういうバランスで音は出すものだと深く脳裡に刻み込んだ。


係の方が「世界で最高の音です。」と胸を張っておられたが、たしかにさもありなん。

仲間のNさんから後日、次のようなメールが届いた。

「G1 GIYAは凄かったですね。さっそくネットでググってみました。製造元は南アフリカのVivid Audio社でステラヴオックス・ジャパンが輸入販売をしています。開発者のローレンス・ディッキーは英国のB&W出身とのことです。」

このスピーカーの周辺機器も凄かった。

         

レコードプレイヤーが光カートリッジなどの周辺機器も含めておよそ1000万円(笑)。

高級機には珍しいベルト・ドライブ方式だったので理由を係の方に伺ってみたところ「アイドラー方式は太い音が出るのですが原音再生には向きません。ダイレクトドライブ方式は私らのような弱小メーカーには理想のモーターが作れません。結局、消去法でいくとベルトドライブ方式に落ち着いてしまいます。」

「昨年12月に発表されたそうですが、このプレイヤーは年間どのくらいの生産台数を見込んでいるんですか?」と質問。

「40台くらいですかね〜。最高のプレイヤーということで中東、中国など世界中から引き合いが来ています。」

このシステム全体ではパワーアンプ(700万円)なども含めて4000万円近いお値段だったが、世界中の大金持ちを相手にすれば十分成り立つ商売かもしれない。

こういうシステムに接すると、いつも戦前の古典管や往年のツィーターなどの細部にこだわっている古色蒼然とした我が家のオーディオが何だかチマチマしたものに思えてきたのも事実だが、それはそれとしてむしろ部分的には優っているところもあるのではという気になった。

身びいきかもしれないが、お値段からすると大健闘である。

この会場を後にするときに、ふと、古典管を使ったアンプと古いフルレンジ・スピーカーによるシンプルなシステムのデモンストレーションを会場の一部でやってみたくなった。

「オーディオは何でもあり」なので、こういう企画もかえって斬新で面白いのではないだろうか。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4ce8f5d715fab34382273e303f9033dc


3. 中川隆[7537] koaQ7Jey 2017年4月05日 08:44:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8022]

「1,600万円のオーディオ装置」 2008.3.28


先日のブログにも書いたことだが、とある友人の紹介でオーディオ輸入業を仕事とされている方のご自宅を訪問させていただき、ご自慢の装置でいくつか音盤を聴かせていただいた。

何とスピーカーや高性能アンプ、CDプレーヤーなどで正味1,600万円ほどだという。地下1階の防音の効いた30畳ほどのリスニング・ルームにどっしりと鎮座している様は誠に神々しい。

あらゆるジャンルの音楽(J-Popから民族音楽風のもの、Jazz Vocal、クラシック音楽など)を耳にしたが、どうやらこのマシーンはオーケストラを聴くために調整してあるらしく、やはりクラシックのしかも管弦楽曲が抜群の音色で鳴っていた。レヴァイン指揮するサン=サーンスの「オルガン」交響曲第 2楽章冒頭やアバド&ルツェルン祝祭のマーラー「復活」冒頭、ドビュッシーの「海」第3楽章終結などなど、まるで目の前で実際に演奏されているかのごとくめくるめく錯覚をおこすほどの見事さであった。その彼曰く、

「世間の人は生演奏で聴くのが一番いいというじゃないですか。
確かに「実演」がベストです。でも、実演が必ずしも良い演奏とは限りません。先日などは3万円も払ってベルリン・フィルを聴きに行ったところ金管の何某がとちったものだからアンサンブルがガタガタになり、最低だったんですよ。
だから、名演を聴くならしっかり調整された最高のオーディオ装置で聴く方が良い場合が多いんです」と。

なるほど、確かにそう言われればそうかもしれない。ついでに彼が言っていたのは
「それまで名演だと思っていた演奏がこの装置で聴くと、特にオーケストラの良し悪しが手にとるようにわかるようになり、がっかりさせられることも多々ある」
ということ。ゲルギエフの「ハルサイ」などはその典型らしい。
へぇ、そうなんだと感心しながらもちょっと腑に落ちないなと感じる。


僕はSP復刻盤といわれる戦前録音された録音レンジの狭いCDを時折聴く。音質が悪いとはいえ感動させられてしまうのだから音の良し悪しを超越するエネルギーがあるのだろう。メンゲルベルクのチャイコフスキー「悲愴」やフルトヴェングラーのベートーヴェンなどはその際たるもので、今の時代に聴いてもその音楽の素晴らしさは最新録音盤を超える何かが確かにある。

「音」を聴きたいのではなく「音楽」を楽しみたいのである。音がいかに完璧に再生されるかに興味があるのではなく、心が震える感動体験がしたいのである。

確かにCD ラジカセじゃ限界があろう。でも、僕は今もっているオーディオ装置で充分だなと正直思ってしまった。そこそこ優秀な装置があれば音楽は「愉悦」を運んでくれる。そして何といっても、多少の瑕があろうと実演・生演奏のもつ波動が一番だ。

こう書くうちに以前柳田邦男氏が、「人生の1枚のレコード」と題するエッセーでメンゲルベルクの指揮するバッハの「マタイ受難曲」に言及し、その感動的な演奏に対する深い想いを書いておられることを思い出した。その中で「追記」された文章があり、それがとても印象的で、僕の今回の体験と何となく同じようなニュアンスを感じたので、その部分を抜粋させていただく。

-------------------------------------


メンゲルベルク指揮のマタイ受難曲は、心を病んでいた私の次男・洋二郎も何度となく聴いていたレコードだった。1993年夏、自ら命を絶った洋二郎の遺体を病院から引き取って家に帰った時、偶然にもマタイ受難曲のアリア「主よ憐れみたまえ」がテレビから流れた。

「憐れみたまえ、わが神よ」をテーマ曲にしたアンドレイ・タルコフスキーの映画『サクリファイス』が、まさに終わろうとしていたのだった。私は、立ちすくんだ。それ以後、マタイ受難曲は、私にとって人生全体をゆさぶられるような重い曲となっている。

なお、音楽美学やドイツ音楽史の専門家で国立音楽大学教授の礒山雅氏は、詳細な作品研究の著書『マタイ受難曲』(東京書籍)のなかで、メンゲルベルク指揮のこの演奏を、バッハの基本からはずれていて、とくにテンポの伸び縮みがあまりにも恣意的だと、きびしく批判し、

「聴いていて途方に暮れ」
「うんざりする」

とまで書いている。批判は演奏に対してだけでなく、聴き手に対しても向けられ、

「この演奏に感動して涙する若い聴き手がいると聞くのだが、そういう人はどうやって耳の抵抗を克服しているのか、知りたいものである」

と冷笑している。どうやら楽譜を読みこなす力のない私や息子は、マタイ受難曲を聴くには失格らしいのだが、音楽とは人生の状況のなかでの魂の響き合いではないかと考えている私は、「それでもメンゲルベルク指揮のあの演奏は私の魂をゆさぶる」という感覚をいまも抱いている。
「かけがえのない日々」(柳田邦男著)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/410124913X/250-8550177-4320268?ie=UTF8&tag=opus3asyuracom-22&linkCode=xm2&camp=247&creativeASIN=410124913X
より

http://classic.opus-3.net/column/16002008328/

Willem Mengelberg [Matthäus-Passion]

Johann Sebastian Bach (1685-1750)
Matthaus-Passion BWV 244 (1727)
Willem Mengelberg & Concertgebouw Orchestra - 1939
https://www.youtube.com/results?search_query=Mengelberg++Matthew+Passion+
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9021434



4. 中川隆[7538] koaQ7Jey 2017年4月05日 09:29:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8023]

という事で、現時点で最高の音を出せる装置は

VIVID audio のスピーカー + FM ACOUSTICS のアンプ

で間違いありません:


FM ACOUSTICS
http://www.axiss.co.jp/brand/fm-acoustics/fm-acoustics/
http://www.as-core.co.jp/shop_used/category.php?alias=pre_amp
http://closedsearch.auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/FM+acoustics/23764/

FM ACOUSTICS|禁断のKRELL
http://ameblo.jp/507576/theme-10078694024.html

FM ACOUSTICS FM255 エレガントな濃い響き♪
http://otomani.jp/preamp/303

FM Acoustics FM268 至高のハイエンドプリアンプ
http://otomani.jp/preamp/1844

人生最後のアンプ FM ACOUSTICS
http://community.phileweb.com/mypage/review/1707/1506/


しかし、>>1 に書かれている様に


VIVID audio のスピーカーの中高域はやっとフルレンジリボン型、ESL型以外で満足できる

しかも平面型SPでは出せない厳しすぎる鋭い音も難なく出せる

平面型ユニットを壊さないかと気を揉みながら音量を上げる必要がなく、かつ音の歪みを気にしないで済む中高域が手に入る

ハイエンドと言われるSPはよく評論家が『平面型並みの低ひずみのスピーカー』と表現して紹介するがそれはまったく嘘だ

以前のSPにくらべかなり低ひずみとは思うものの、特にESLとは厳然とした大差があった
ウィルソンオーディオでもルーメンホワイトでもどこのでもだ


この、中高域が一つのユニットで再生しているかのようで、ESLのように低歪みで滑らかで、鋭い音にも気にせず音量を維持できるのはAvalon Acousticsアバロンアコースティックスのフラッグシップ・Sentinelセンティネルと、以前に製造中止になった旧フラッグシップ・Osiris、輸入代理店では一般的なオシリスではなくオザイラスと読ませていた機種くらいだった


つまり現行機ではセンチネルだけだった
そこに新たにG1 GIYAが現れた
https://kio9.blogspot.jp/2008/08/vividaudio-g1giya-soundquality.html


という事なので、結局 今18万円で手に入る骨董品の QUAD ESL57 の方が音質は上なのですね:


Q: 最高に音の良いスピーカー教えて下さい。 2012/2/15 rollingcyukunさん

最高に音の良いスピーカー教えて下さい。
音の良し悪しは個人差があると思いますがあなた様が良いと思うスピーカーを教えて下さい


A: papageno_eulenspiegelさん

クラシックを聴く場合に限定すれば、QUADのコンデンサー型を超えるものはまだ存在しないと思っています。

数ミクロンという極薄の振動膜に数千ボルトの高電圧をかけたうえ、それを挟む形の電極板に+と―の音楽信号を与えて振動膜を震わせ音を発生させる仕組みで、一般的な、ラッパを箱に取り付ける形式と違って、音楽信号に固有音の色付けがされる要素を極限まで排除したスピーカーです。

拙宅では現在、旧いタンノイのGRF(モニターゴールド)、最近導入したハーベスのHL-P3ESRを含めて3種類をおいていますが、結局、ほとんどQUADのESL57しか使わなくなってしまいました。

ESL57は1957年頃に発売され、’80年代半ばごろに生産終了となったいわば骨董品ですが、世界中に根強いファンがいて、リストアして使い続けている人たちが大勢います。

ドイツの QUAD代理店では、振動膜を枠に張る機械を英国のQUADから買取って、「新品」を供給しているので(金属製のグリルだけは中古品を塗りなおしたものですが)、ドイツに住んでいたころにわざわざコブレンツに近いQUAD代理店まで行って買ってきました。外観のデザインも大変気が利いていますので、グリルをくすんだ緑色に塗装してもらった我が家のセットは私の最も愛するオーディオ・コンポーネントです。

ドイツQUADでは、ESL57 の改良型である ESL63 の新品も、さらに現在も QUAD本社が量産している ESL2805/2905 も販売していましたが、じっくり聴き比べたところ、音そのものの魅力ではやはり原点である ESL57を超えられていないと思います。改良型では音像の定位や空間表現を改善する措置が加えられているのですが、やはりそのために音質への影響が避けられなかったのでしょう。

QUAD のコンデンサー・スピーカーの唯一の問題点は、その発音方式に必然的に起因する低音の不足と言われてきました(私自身は、主に聴く音楽の種類からあまりそう感じていませんでしたが)。ところがドイツ QUAD では最近、ESL63、ESL57 向けにそれぞれ専用のサブウーファーを独自に開発したとのこと。従来は、既存のサブウーファーをQUADのコンデンサー・スピーカーとうまくマッチさせる事は不可能と言われてきましたが、このESL57専用サブウーファーをドイツに注文してみようかと、近頃悩ましい日々を送っております(きっと近々注文しちゃうんだろうなァ〜〜)。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1181575751


詳細は

伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html


5. 中川隆[7539] koaQ7Jey 2017年4月05日 13:38:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8024]

QUAD の静電型スピーカーは最新機種も出ていて 一応ハイエンド・スピーカーの範疇に入るので QUAD の最高傑作と言われる ESL57 との違いを説明しておきます。

QUAD Electrostatic Loudspeaker
ESL 2812 本体価格:¥2,100,000/pair 
ESL 2912 本体価格:¥2,600,000/pair
http://www.rocky-international.co.jp/quad/esl/esl28122912.html
 


QUAD ESL-2812 ESL-2912 試聴会 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=PRWR3L7AgCM
https://www.youtube.com/watch?v=XCf1xM4ZLws

QUAD ESL 2812 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=QUAD+ESL+2812

QUAD ESL 2912 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=QUAD+ESL+2912

Quad ESL 57 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Quad+ESL+57

Quad ESL 63 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Quad+ESL+63


QUAD ESL57 の欠点

1)大入力に弱い
2)振動板の致命的損傷が、容易におきる
3)ジャズ・ポップス・大編成オーケストラ演奏などには使えない
4)音波が平面波なので1人だけしか聴けない

QUAD の ESL63 以降の新製品では

・振動板の枚数を増やし大型化すると共に筐体を高剛性化する
・同心円状に電気的ディレイを加えて擬似的半球面波を発生させる

ことで上記の欠点を解決しています。

しかし ESL63 以降の製品は ESL57 の欠点は大幅に改善されたのですが、ダイナミック型と区別が付かない平凡で鈍重な音になってしまったので昔からのファンは次々に離れて行ってしまったのです。

音質だけで評価すると

ESL57 >>> ESL63 > ESL63pro >>> ESL989 >>>> ESL2912 > ESL2905

QUAD ESL 2812/2912 Rocky International

未知なる世界がさらに進化 — NEW ESLの誕生
1957年ESLの誕生から55年。


最新のマテリアルとハイテクノロジーによって磨かれたそのサウンドは、まさに「究極の限界」と言っても過言ではないほどに完成されました。 NEW ESLサウンドの美しくみずみずしい豊かな音楽性は、クオードファンと待ちこがれた音楽ファンへの最高の贈り物です。

細部へのこだわり

音源の心臓部:パワーユニットエレメント電極が同心円状のパターンを描くパネル。
ESL2812 は4枚、ESL2912 は6枚を使用しています。



精緻なエンジニアリング

最初に、高電圧のボルテージを発生させるパワーサプライの設計についてQuadのエンジニアは検証しました。

部品を対称的に配列し部品間の距離の適正化を図り、最適な絶縁をなす部品のレイアウトは、コンポーネント間のPCB基板の沿面全体をフローする電磁フローを極限まで減少させました。
 
新しいPCBレイアウトによる優れた配線デザインは、ターミナル位置等、可能な限り線材の長さを短くするよう工夫が凝らされ、電磁フローの影響を引き下げています。

Vishay製の抵抗やMurata製のセラミックコンデンサーなど、オーディオファイル部品を含む、使用部品の変更が行われました。

信号の経路部品ではありませんが、これらの部品は成極電圧の一定性に大きく影響を与え、結果として、音楽再生時に作り出されるの信号の純度と精度を一層高めています。



究極の仕上を求めて

エレメントのダイナミックな改善にあわせて、あらゆる室内空間にマッチさせるようデザインを一新。スピーカーの機械的な方面も強化されました。
 
エレメント取付けの為のシャーシ構造や骨組みを強化をはかり、共振を低減。エレメントを覆うネットクロスは、外観仕上のみならずより上級の音の透過性をもたらす素材を採用。グリルサポートのアンダーライイングも見直され、リブを強化、レゾナンスの可能性を減らしています。

スピーカーのトップはピアノ仕上げ、トップとサイドを高密度のプライウッドで囲むことで、フレーム自体のレゾナンスの影響を一層排除しました。

保護回路作動時に、前面のQUADロゴを点滅させます。

部屋の明るさに応じて QUADロゴの輝度を連続的に調整可能。
あらゆるところにあるオーディオ愛好家やオーディオファイルを感嘆させるする価値のあるこれら新しいESLは見ても聴いても 卓越したパフォーマンスと藝術的ステートメントを提供しています。


ワイドでフラットな周波数特性と優れた過渡特性で、全域にわたり歪率1%以下を実現

超軽量の極薄膜振動板を全面で均一にドライブすることでパルス性の信号にも対応し完全に再生(ESL2905 28Hz〜23kHz)、 驚異的な歪率1%以下を実現し、素晴らしいトランジェントとハイスピード再生、優れた分解能、そしてリニアリティの優れた音場空間を再現します。

音質劣化の無いキャビネットレス構造

振動板面積が大きくフレームのみでキャビネットを必要としないため、従来型スピーカーにつきまとう不要振動、共振などによる音質劣化が少なく、 透明感、スピード感のあるサウンド再生を実現。

エネルギーロスを激減させた新構造体

筐体のフレーム部分に制振性のある高剛性アルミ合金を基礎構造体として採用し、合わせて本体パネル上端部とベース後部間に テンションアジャスター付きのスチールバーを連結させることにより全体が一体化され剛性を飛躍的に向上させたため、 微小な前後振動の動きを防ぐことによってエネルギーロスを大幅に減少させ、とくに豊かな低域量感が一層向上しました。

低域の解像度を向上させる傾斜振動板パネルを採用

振動パネルに3度の上向き傾斜を採用。フロアセッティングで最適のリスニングポジションが得られ、 床からの反射を軽減させることで、さらに低域の解像度を高めました。

新開発の入力トランスの採用

オーディオ信号の昇圧に、新開発のCコアトランスを採用。 通過帯域が広く高効率で位相シフトが少ないため音場空間の再現性を向上。

強力な保護回路を搭載

不慮のアクシデントに素早く対処するためのリミッター回路を搭載。異常・過大入力信号や不慮のショートを瞬時に 検知しスピーカーに流さないため保護システムを搭載し、過駆動時にスピーカーを保護。常に安定した状態で音楽を楽しめます。


スペック

モデル ESL2812 /ESL2912
型式 フルレンジ エレクトロスタティック
振動板 超軽量(0.5g/u)フィルム
パネル数 4 / 6
タイムディレイ 8分割連続同心円リング
出力音圧レベル 86dB (2.83V RMS/1m)
定格インピーダンス 8Ω / 8Ω
外形寸法(H×W×D)(※) 1070×690×380mm / 1470×690×380mm
重量 35kg(1台) 44kg(1台)
http://www.rocky-international.co.jp/quad/esl/esl28122912.html


やっぱりESL

とにかくESLオタクです。

とにかくESLが好きで、ESL2905の他にオリジナル ESL ダブルスタックを所有しています。

ダブルスタックが素晴らしいので期待して買ったのですが、あまりの違いに最初は戸惑いました。
低音は(オリジナルに比べれば)まあ出ますし、高域も良いのですが、肝心の中域にオリジナルの透明感がありません。
また、同心円状に音が出る分(オリジナルはビーム状)、音が薄くなってしまう印象がありました。

おそらく ESL が好きな人は、最初から低域を捨てている気がします。
2905 や最新の 2912 はここを頑張ってるんですが、ESL らしさは新しくなる度に薄まっているんじゃないでしょうかね。

とはいえ、せっかく手元にきた我が子ですから、できるだけ短所を補ってみようと思いました。
足元を100mmのH鋼と50mmのアルミブロックで固め、格子状にして 2905 を支えました。
さらに電源系を改善し、スピーカーケーブルをZONOTONEの太いものに変えたところで、ようやく及第点の中域になりました。やっぱり ESL。

広い部屋に引っ越したら、4台の ESL を共存させたいと思ってます。スピーカーだけで幅が 4mになるので、また使いこなしが難しそうですが。
http://community.phileweb.com/mypage/1771/


48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/09(日) 03:27:48.81 ID:J6r5nMxk

大きな音を出せないコンデンサー型だけど、家庭で聴く分には十分すぎる。

日本人には人気が無いため、新製品が出ず、買い替えせずに10年以上たった。
恒例のハイエンド行ってるけど、我が家のコンデンサー型の優秀さを確認することになってしまう。


49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/09(日) 18:38:38.53 ID:cRlGP+CH

QUAD の ESL2805 は繊細感がないように感じた
安くて薄っぺらい ESL988 の方がコンデンサー型らしい爽快な音だった


51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/13(木) 00:11:34.23 ID:ZwGdLKL0
>>48
そのとおりですね。

>>49
ESL-63PRO の方がよりいいよ。
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1412663235/l50

QUAD ESL−2805 2006年5月 逸品館 代表 清原 裕介
http://www.ippinkan.com/quad-2805.htm

輸入代理店ロッキーインターナショナル主催の発表会にて。ESL−2805とESL−2905。

主な仕様

モデル ESL−2805 / ESL−2905
メーカー標準価格 ¥1,400,000(ペア・税別)/ 1,800,000(ペア・税別)
形式 フルレンジ エレクトロスタティック
振動板 超軽量(0.5g/u)フィルム←
パネル数 4 / 6
タイムディレイ 7分割連続同心円リング
出力音圧レベル 86dB(2.83V RMS/1m)
定格インピーダンス 8オーム
外形寸法 W695×H1040×D385mm / W695×H1430×D385mm
重量 34.8Kg(1台) / 41.6Kg(1台)

外観
パネル両側の振動板の支えが金属製になり、大幅に強化されています。後ろ側にも、薄い翼面形状のステーが入れられて振動板の固定強度が従来モデルとは比較にならないほどアップしています。

写真からもわかるように、各部の仕上げ、品質感もESL−988やESL−989とは、比べものにならないほど向上しています。

背面のステーは、金属製の質感も強度も高く、音の邪魔にならない薄い翼面形状をしています。このステーは、ユニットフレーム上部と電源部を結び、下部でテンション調整まで可能です。

このステーと側面フレームの強化などで、振動板は従来モデルとは比較にならないほどがっしりと支えられているはずです。


外観 (電源・スピーカー端子)
従来は黒プラスティック製だった、袴の?底部が金属製になり大幅に強度アップしました。スピーカ端子もグレードアップ!

底箱?の強度が上がったことと相まって、スピーカー(振動板)は従来モデルとは比較にならないほどしっかり把持されるはずです。


音質

QUAD伝統のコンデンサー型スピーカーは、2つの固定電極の間に数千ボルトの高電圧を印加した薄膜状のダイアフラムを配置、そのダイヤフラムに交流のオーディオ信号を供給し、固定電極と振動膜に生じる電位差から生じる電気的排斥、引力により、振動膜を駆動し音を発生します。

この原理は、STAXのイヤースピーカー(コンデンサーヘッドホン)とまったく同じです。原理を逆に利用して「振動を電気信号に変換」する装置が「コンデンサー、マイクロフォン」です。

コンデンサースピーカーは、振動板全体が均一に(一点に力が集中することなく全面が同時に)駆動されるため、振動板に剛性は求められません。そのため振動板(振動膜)を薄くして質量(慣性質量)をきわめて小さくできるので、入力信号に対するダイナミックな反応(良好な過渡特性)が得られ、さらにユニットを分割しなくても(フルレンジユニット)で広帯域の再生周波数が実現できるという大きな特徴があります。

このようなコンデンサー型スピーカー独自の音楽信号を帯域分割せず一つの面から発生させ、さらに不要な共鳴を発生する「エンクロージャー(箱)」を持たず、アンプの音を歪ませる主因となる「逆起電力」も発生しないという特徴が、ダイナミック型スピーカーにはない独特の魅力ある音となり、それが根強い人気の源泉となっています。

コンデンサースピーカーの発売から、70周年を記念して発売された、新型ESLは、電極を含む振動ユニットは従来モデルのものを使ってはいますが、すでに説明したように「フレームの強化」に並々ならぬ努力の跡が見られ、従来機にはなかった様々なアイデアが取り入れられています。わかりやすいのが、4枚(ESL2805)、あるいは6枚(ESL2905)の振動ユニットをマウントするアルミフレームと本体エレクトロニクス部を内蔵するベース部分をつないでいる「翼面形状のステー」でQUADによると、このステーにより音のスピード感が向上し非常に抜けのよい低域再生が実現したとされています。

私は本来「前説」は、よけいな先入観の原因となりかねないので「販売価格」も含めて試聴前によけいな情報は耳に入れませんが、音を出してすぐに「これは今までのESLとはまったく違う」ことが感じ取れました。

まず、従来モデルでは「あり得なかった」がぐんぐん前に出る「力のある低音」。この音を聞けば、もはや「コンデンサー型だから低音が弱い」という「迷信」は、新型ESL−2805にはまったく通用しないのがわかります。もし、ブラインドで2805を聞かされたなら、これがコンデンサー型、しかもQUAD のESLの血族であることを言い当てられる人は誰もいないと思います。それくらいダイナミックで力感があり、芯のある!低音が出ます。

従来モデルよりも「音の広がり、音像の定位」が非常にシッカリし、この点に関してもダイナミック型スピーカーとほぼ遜色がなくなっています。これらの改善により、新型ESLはコンデンサー型でありながら「ROCK、JAZZ、POPS」などの低音にリズムセクションのある音楽を「積極的に楽しめる」製品に仕上がっています。

しかし、ダイナミック型と決定的に違うのは「透明度が非常に高い」ことで、これは「エンクロージャー」+「逆起電力」というダイナミック型スピーカーに不可避の「歪みの原因となる諸悪」からESL−2805が完全に解き放たれている証拠でしょう。

不要なノイズを発生するエンクロージャーがなく、アンプの出力を歪ませる逆起電力も発生しないESL−2805が奏でる「生音」の冴えと透明感は、ダイナミック型では類を見ない種類のものです。さらに、従来は苦手であった「低音」を克服し、さらに「芯のある高域(金属の音が金属に聞こえる!)」まで獲得した新型ESL−2805は、まさに万能のスーパースピーカー!だと言いたいところなのですが、実はよいことばかりではありませんでした。

従来モデルのESLとは、比較にならないしっかりした低音、芯のある高音が再生されたのと引き替えに「ESL独特の繊細さ」が失われた気がするのです。その変化は、真空管アンプがトランジスターアンプになった!という表現がまさにピッタリだと思います。

実は、QUADの説明を聞くまでは「振動膜の厚みが増したのでは?」と考えていたほどなのです。しかし、説明では「発音部分」は従来を踏襲ということなので、スピーカーの構造が強化されただけでこんなにも音が変わってしまうのだろうか?という疑問が消えません。それくらい、あの独特の「柔らかさ」、「空気感」、「表情の深さ」が面影を失っています。

もしかして「ウォーミングアップ不足?」と疑って、約1時間以上連続でならしてみましたが、気になる部分は緩和されても解消しませんでした。残念ながら、今回は、試聴機返却の時間が迫っていたためそれ以上の試聴は出来ませんでしたので、現時点では今回のモデルチェンジは「改善」と「喪失」のトレード関係にあると結論づけざるを得ません。

しかし、振動膜が同じなら「以前と同じ音」も出せるはずですから、次回はESL−2905をじっくりテストして、アンプやCDプレーヤーとの相性も探りながら、今回のリベンジなるかどうか!じっくりテストしたいと思います。
http://www.ippinkan.com/quad-2805.htm

QUAD ESL 2805 ESL 2905 2006年5月 逸品館 代表 清原 裕介
http://www.ippinkan.com/quad-2905.htm

QUAD伝統のコンデンサー型スピーカーが、20年を越えてフルモデルチェンジしました!

はたしてその音質は? その性能は? 
全国のオーディオショップに先立って、試聴機する機会に恵まれた逸品館がQUAD 2905を徹底試聴してみました!

ESLシリーズのニューモデルは、従来モデルの「木と布+黒一色」という味気のないデザインから変身を遂げ現代的に生まれ変わっています。車のモデルチェンジに当てはめると、一気に3世代は進化した感じがします。 

ESL−2805の試聴でも少し触れましたが、今回のモデルチェンジでは「振動板」は変わっていないにもかかわらず、コンデンサースピーカーが苦手としていた「低音の力感」・「激しい音の切れ味」などダイナミック型スピーカーよりも「劣る」と思われていた部分は、ほぼ完璧と言っても良いほどに改善されていました。

しかし、従来モデルが持っていた「ESLらしい柔らかさ」や「ESLらしい空気感」が失われているように感じられ、「味わい」や「雰囲気」といった部分では、かえって従来型の方が「魅力的」だと感じられたので、もう少し徹底的に新型ESLをテストしようと密かに機会を持っていました。

その機会は案外早く訪れ、新型ESLの大型モデルESL−2905を2日間にわたって借り出す事に成功しました。そこで今回は、「12時間以上通電−音出しを行って十分に暖めておいた」ESL−2905を使って「ソフトとの相性」・「CDプレーヤーとの相性」・「アンプとの相性」なども含めてかなり徹底的なテストを行いました。


1曲目:CANTATE DOMINO

989よりはやや硬質な響きだが、金管楽器のカチッとした音が出る。
パイプオルガンの深みのある低音が再現される。
PMC MB2やBB5と鳴らし比べてみたが聴感的にはMB2を超えてBB5に近いほどゆとりと力感のある低音が再現される。ただし、BB5は一種のバックロードホーンなので若干の低音のふくらみによる低音のおまけがあるのだが、ESL−2905は、エンクロージャーによる「低音の増幅」がないので、トータルとしてはESL−2905のほうが低音が優れていると言っても良いだろう。
中高音の響きはBB5の方が多く、厚みや柔らかさもBB5の方が多い。ESL−2905は、BB5より無駄な響きがなく、音が締まっているMB2に似ている。
コーラスは美しく透明だが、やや響きが少なくデッドなイメージ。この曲に関しては、リスニングルームに「木の響き」がもう少しほしい。パネルなどで調整する必要を感じた。

9曲目:CHRIATMAS SONG

パイプオルガンは、奥行きがよく出る。エコーは少なめだが自然。堅さもほどよい。音がむやみにふくらまないのが好印象。

10曲目:THE BLESSED DAY

フォーカス感(定位感)がすばらしい!従来のQUADとはうってかわって「口が小さい」のに驚かされる。
音がぼけず、ボーカルの口元とエコーが完全に、心地よく分離する。ボーカルと壁の距離、天井の高さがよくわかり、ホールが身に見えるようだ!




Hilary Hahn PLAYS BACH SK-62793(輸入盤)
1曲目:PARTITA No.3 / PRELUDIO

P03/D03の影響もあって、弦の響きがまろやかになり、やや「含み」がある感じに聞こえる。

高域の切れ味が若干ミュートされた感じで、バイオリンの音質がマイルド。そのためバイオリンがややビオラ的な響きになる。
直接音が多く、間接音が少ないため、音がやや近づきすぎる。もっと部屋をライブにしたくなる。

2曲目:PARTITA No.3 / LOURE

1曲目同様、バイオリンが少し柔らかなので現代楽器ではなく、テンションの低い弓で奏でる古楽器のように感じられるがそれがある種のムードや深さを醸し出してくる。ラカトッシュやオイストラフが弾いているような「たっぷりとした音」になるが、それはヒラリー・ハーンのこの時期の音ではない。
そういう「ずれ」を気にしなければ演奏としては、味わい深く楽しめる。ややタンノイ的なイメージ。

Clapton Chronicles THE BEST OF eric clapton 9362-47564-2(輸入盤)

2曲目:CHANGE THE WORLD

音の分離がすばらしく、クラプトンの声とバックコーラスの一人一人の声が完全に分かれて聞こえる。しかし、出来の悪いHiFiのようにバラバラにならず、ちゃんときれいなハーモニーになるのがすばらしい。
他のソフト同様、音源が非常に近い。音像がスピーカーより前に定位する。まるで、すぐ目の前にクラプトンが立っているようだ。音源までの距離感は数メートルと非常に近く、客席ではなくバンドの中に立っているように聞こえる。
音源は近いのだが、ダイナミック型スピーカーではかつて経験したことがないような、直接音とエコーの見事なまでの分離感があって、電子エコーが非常に有効に効いているから、音が左右や後方に回り込んで音に体が包み込まれる。

音現場やバンドの中にいるという「一体感」が非常に強く克明で、これは今まで他のスピーカーでは経験したことがない。

この距離感の無さ(小ささ)は、ROCKやPOPSを聴くときには、大きな魅力になるだろう。ただし、まるで楽器に頭をつっこんで聴いているような、音の洪水の中に放り込まれるから気分が乗らないときにはややうるさく疲れるかもしれない。

ギターの響きをはじめとする、シンバル、電子オルガンなどの響きは、非常に克明で繊細に再現される。抜群の分解力!低音のパンチも効いている、従来のQUADとは全く違うレベルの表現力。パーカーション系の切れ味は抜群で、高解像度なとても現代的な音だが、ベースの響きの柔らかさなど随所にQUADらしい柔らかさも感じられた。

Parisian Blue MICHEL LEGRAND TRIO ALCR-141(国内盤)

10曲目:I WILL WAIT FOR YOU(シェルブールの雨傘)

ピアノの響きは、ミシェル・ルグランらしく非常に美しく深みがある。

打弦時のカチッとした響きの硬質さや、後ろでドラムのスティックをならす小さな音もきちんと聞こえる。
シンバルの響きは繊細かつ切れ味があり、金属の繊細な響きがきちんと再現されるのが、従来のESLとの大きな違いだ。
ベースは柔軟に弾み、本当にベースらしい音でリズムをぐんぐん押してくる。この低音の「力感」も従来のESLには無かった部分だ。

ただし、ややコンプレッションをかけたような感じで盛り上がりのパワー感が小さく、分解能は高くレンジも広いが、ダイナミックレンジはやや小さく感じられるのが残念。
繊細な表現は得意だが、パワーのある表現はやや苦手か?その点では従来のQUADと似ている。
音量を小さくしたときに音がやせないのは大きな美点。



歌バカ 平井堅 DFCL-1330-2(CD×2枚、DVD×1枚)

CD−DISK−1 11曲目:EVEN IF

ボーカルは繊細だが、やや口が大きい。カンターテドミノでは、口が小さく定位していたので、箱鳴きが一切ないコンデンサー型らしく、録音状態を克明に再現する特性が顕れたのだろう。
音の分解能力、表現力は並はずれているが、音場が平面的で前後に音が広がりにくい。この部分をどのようにセッティングで補うか、このスピーカーの良さを引き出せるか?ある程度以上の部分を望んだとき、このスピーカーは「使い手」を選ぶだろう。

その点では、良くも悪くも従来のQUADの正当な後継者といえる。音圧は明らかに高く、大きな音が出るし、大きな音を出しても音像や定位は全く崩れないのは、従来モデルよりも大きく進化した美点。



 ESL−989と聞き比べてみると。

すべての要素が2905に比べ「かまぼこ形にうまくまとまる」感じ。意外にも音圧は2902と変わらなかった。

声の柔らかさ透明感、繊細さは同じレベルだが、ボーカルの表現力、心を打つ力は989に魅力を感じる。989を聴いてみると、2905はボーカルにやや「何かの音」が乗っている感じがするようなイメージがある。

音の美しさや透明感,ふくよかさは989に魅力を感じる。演奏の雰囲気が、2905よりも生々しいのだろうか?ある種の脚色があるのかもしれないけれど、空気感、雰囲気感は989の方がよく出る。
バランスではこちらが上?ダイナミックレンジも989の方が大きいように感じられる。2905と聞き比べて989の良さを再認識した。
音の良さでは2905、雰囲気の良さでは989に軍配を上げたい。


アンプをTERAからQUAD QC24+TWO FORTYに変えてみると。

 

やはり!というか、ここまで「ピンポイント」の音作りがされているとは思わなかったが、アンプをQC24+TWO FORTYに変えると、従来のESLの持ち味と新型ESL−2905で改良された部分が見事にマッチして、2905はすばらしいサウンドのスピーカーとして完成する!
989とTERAの組合せではまったく感じられなかった2905の嫌な部分、気になる部分が完全に消えて、とても自然で心地よく音楽に浸ることができる。これはすばらしいサウンド!完成された完全な世界!

スピーカーの存在が消えて、部屋がライブハウス、コンサート会場になる。セッティングの難しさもなくなる。こんなにアンプで音が変わるなんて!こんなにベストマッチするアンプがあるなんて!これは、もうこれ以外では聞いてはいけないというほどの「純正の組合せ」といえるだろう。明らかにこのスピーカーは、QC24+24によって開発、音決めされたと思われる。



まとめ


2905を聞くなら、QUADの真空管アンプで鳴らした音を絶対に聞いてほしい。
新型ESLは、新型QUAD真空管アンプで完成する。それを聞かずして新生ESLのサウンドを味わったとは言えないだろう。

前回の逸品館の2805のテストで感じられた「新型ESLの問題点」は、「QC24+TWO FORTY」の組合せでは嘘のように消える。

では、今回ESL−2905を鳴らした「AIRBOW TERA」に問題があるのかといえば、TERAで鳴らす989ではまったく「癖」が感じられなかったのだし、他の海外サイトなど「新型ESLの傾向」は逸品館のESL−2805のテストレポートと同様に評価されているから、アンプに問題があるというわけではない。

幸い、ESL−989も併売されるから、

QUAD以外のアンプを使うなら「ESL−989」、
QUADのアンプを使うなら「ESL−2905」

という使い分けが考えられる。もしかすると、QUADは「確信犯的」にこの2機種の音を大胆に作り分けたのかも知れない。
http://www.ippinkan.com/quad-2905.htm


クウォードのESL スピーカー - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2016年08月17日


私が20歳頃の思い出話。当時マイクロ#711+グレース8L・サンスイ:AU-9500・JBL:L-100(センチュリー)のラインナップで初めて、コンポを組んで悦に行っていた頃、このシステムをプランニングしてくれたオーディオ販売店のKさんの自宅「オーディオルーム」に呼んでいただいた。

お使いのSPはタンノイ:レクタンギュラ― GRFとクウォード:ESL。

どちらも当時初めて聴いたSPです。

ご実家の離れを「オーディオ専用」の部屋にされて居られ、寮住まいの私からは信じられないくらい「うらやましい」環境でした。レクタンギュラ―GRFは当時国産アンプの最高峰で有ったケンソニックの C200+P300 で鳴らされていた。素晴らしいSN比と力強く、厚みのある音に非常に感銘を受けました。

また ESLは LUXの MB88を使った管球アンプでドライブされていた。
その「フワーッとした柔らかい」サウンドには「麻薬の響き」みたいなものを感じました。

以来、この2種のSPは常に頭の隅に有りました。しかし、現実的には「大きな部屋の確保」が未だできず、入手する事は出来ていません。

クウォードの「静電型SP」は非常に魅力の有るサウンドがします。「質感」は非常に好ましく思っています。

現在自分が鳴らしているシステム(メイン×3セット・サブ1セット)の音は、メインユニットとして JBLを使っているけれど、質感はクウォードの静電型 SPの質感によく似ていると思います。

数年前に同じクウォードの#2805?だったと記憶しているが、オーディオショップの開いたオーディオフェアで DD66000 や B&W#801 等と一緒にクウォードの最新の静電型 SP を聴いた。当日の収穫はこのクウォードの静電型 SPのみに「食指」が動いた。

個人的には是非クウォードの静電型 SP、それも最新型の SPの出来が非常に良いと感じているので、手元で鳴らして見たいのだが、既に SPやシステムは十分に持っているし、似た様な「質感」を出しているのでどうしても躊躇ってしまう。チャンスが有ればぜひ自分の部屋で使って見たいSPで有る。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/2362e0439d716d4359502510d8cc2e02?fm=entry_awp

まだ手を出せないでいるSPが有る - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2017年01月21日


沢山のSP遍歴をして来たが、まだ「音は聴いた事が有る」が手を出せないでいるSPが有る。それは「コンデンサー型SP」。

20歳頃クウォードの ESL-57 を聴いた時「なんて柔らかい音がするSPが有るもんだ」と感心した事が有る。当時のオーディオの師匠であるオーディオ販売店の方のお宅訪問で聴かせていただいた。それ以来気にかかっていたSPである。

その後、スタックスやKLH、マーチンローガン等の静電型SPも聴く機会もなく、久しぶりにクウォード社の比較的新しい ESL-2805 を聴く機会が有った。ESL-57 のサウンドから遥かに進化していて「自分好み」のサウンドで有った。肌理が細かくて、みずみずしくて艶やかで、それでいて押しつけがましくなくて・・・。

オリンパスシステムの中高域はその様なイメージで作って来た。それがそのまますぐに手に入る様なSPなのだから「気になるSP」である事は間違いない。

しかし、コンデンサー型SPを入れるにはもっと大きな部屋が要る。それに「もっと落ち着いて音楽を聴く心境」にならないと手を出せないと思っている。何時かは手に入れたいSPである。金銭面でいえば買えない訳ではないが、今一つ躊躇してしまう処が有る。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/818b5b2e1f75f9f7d710b25f5a48875e


ジャズ&オーディオ通信(from USA)CES2006レポート 2006年01月12日 Quad 2905

中国系企業に買収されて生まれ変わり、中国工場でのスピーカー生産や名機といわれた真空管アンプの復刻など、勢いに乗っているQuad。

展示部屋にあった見慣れない静電型スピーカーは、ESL-989 の後継機、2905である($11,500/pair)。

http://livedoor.blogimg.jp/jazzaudiofan/imgs/6/e/6ea21429.JPG

僕がその場にいた担当者(?)からきいたところでは、周波数特性が上下に伸びているという話だったが、ステレオファイル誌の記事によると、基本設計や基本性能はそのままで、筐体の強度を高めるといったマイナー・アップグレードが施されたとある。どっちが正しいのかは・・・きっとステレオファイルの方が正しいんだろうなぁ^^;。

どっちにしても、僕がQuadの平面スピーカーを聴くのはこれが初めて。
いやー、高い評価を得ているだけのことはあって、さすがにすばらしい音。
解像度が高く繊細で、とてもクリーンだ。低域も十分出ていたと思う。
Quad の一体型CDプレーヤー兼プリアンプ99 CD-Pと、909パワーアンプで鳴らされていたけれど、組み合わせる機器のグレードを上げていけばもっと凄いことになるんだろうな、という感じを受けた。
http://blog.livedoor.jp/jazzaudiofan/archives/50331123.html


2007年05月23日 ジャズ&オーディオ通信(from USA)Quad ESL2905 試聴会

今回のホストはロサンゼルス西方の有名なオーディオ店 Brooks Berdan Ltd.で、僕は2度目の訪問。
昨年5月は Wilson Maxx2 を VTL の超弩級真空管アンプで鳴らすという企画だったが、今回の主役は Quad の静電型スピーカー2905 だ。

試聴機器•Speaker: Quad ESL2905
•Power amp: Quad II Classic monoblock、Hovland Sapphire monoblock
•Preamp: Hovland HP-100(管球式)
•Turntable: EAR Disc Master
•CD Player: Jadis

http://livedoor.blogimg.jp/jazzaudiofan/imgs/4/5/45dcea7c.JPG


Quad(アメリカでは「クォード」ではなく「クワッド」と発音する)のESL2905は2006年1月のCESで聴いているので、特に新しい発見はなかった。

中域が実にクリアで、聴感上の解像度が高く、繊細だ。ヴォーカルや室内楽といったジャンルでは大いに力を発揮する。ただしダイナミクス・大音量という点では厳しい限界があり、高域も低域も最良のダイナミックSP と比べると伸びていない感じがする。ロックやフル・オーケストラを大音量で聴きたい人には不向きかもしれない。

静電型SP といえば、先日AJさんのお宅で、将来製品化を目指す DIY を超えた自作SPシステムの印象が強く残っている。彼の場合はOTLアンプで静電型SPをフルレンジで鳴らし、ダイナミック型サブウーファーで低域を補強するのだが、それと比べればサブウーファーを加えない Quad だけの音は頼りなく、勝負にならないというのが正直な感想だ。

最初に聴いたのは、Quad の 1957年頃のデザインを復刻した小さな管球式モノブロックアンプ、Quad II Classic との「純正」の組み合わせ。音自体は悪くないが、やはりパワー不足を感じた。後半はパワーアンプを Hovland の、これも管球式だが出力80Wのモノブロックに交換し、ダイナミクスという点ではだいぶん改善した。

EAR_Disc_Master
http://livedoor.blogimg.jp/jazzaudiofan/imgs/1/0/10f0622a.JPG

今回の第2の主役といえるのが、イギリスの奇才 Tim de Paraviciniが初めて世に出したターンテーブル、EAR の Disc Master だ。スプリングとマグネットの組み合わせによりモーターとプラッターをほぼ分離することに成功したという(プラッターが完全に浮遊している訳ではないらしい)。本格的なアームを2本取り付けることができ、アナログ・ファンにとってはかなり魅力のある製品だろう。

ESL2905 については先にかなり辛口の感想を書いたが、このアナログ機器との組み合わせは再生する音楽のジャンルによっては凄い力を発揮していた。
そのことを実感させてくれたのが、イベントの最後にかかった LP だ。エラ・フィッツジェラルドがポール・スミスのピアノだけをバックに唄った Ella Fitzgerald Sings Songs from "Let No Man Write My Epitaph"というアナログ盤である。

アナログ特有の実体感、ディテールを瑞々しく描き出す静電型SP の特徴が相まって、思わずため息が、そして曲が終わった後に拍手が出るようなすばらしい再生だった。これはもう文句なし。これを聴けただけでも、試聴会に参加する価値があったと思う。

コメント

1. Posted by JT 2007年05月23日 12:21

二世代目のQuad ESL, シンプルでいいデザインでした。
それがどうしてこうなってしまったのか?

あたらしい造形が必ずしも Better ではない。
これは最近の独自動車メーカーB社のデザインにも言えることで・・・

でも、あまり言うと叱られるから、もう止めておきましょう。


2. Posted by jazzaudiofan 2007年05月24日 17:36

JTさん、コメントありがとうございます♪ ぼくはデザインのことはよく分かりませんが、新しいものがベターではないというのはおっしゃる通りですね。

ESL2905 は現代的・直線的な造形でありながらいまひとつあか抜けないという感じでしょうか…。
http://blog.livedoor.jp/jazzaudiofan/archives/50935311.html

ハイエンド・スピーカーやフラグシップ・モデルになるとどうしても物理特性と原音再生を最重視するので、無難で模範的な音だけどオーラが消えてしまうのですね。



6. 中川隆[7547] koaQ7Jey 2017年4月05日 22:40:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8032]

PRO CABLE ハイエンド(高級)オーディオ・その悪質さと猛毒性!大公開!
http://www.procable.jp/setting/54.html


- ハイエンド(高級)オーディオのレベルを再確認しました(大鬼門)-

2千万円の高級スピーカーの音とは?? モノラル一個700万円の高級アンプの音とは?? 

■ハイエンド(高級)オーディオのレベルを再確認しました

ハイエンドオーディオの音を実際に聞いてこられたかたから、素晴らしいコメントをいただきました。このかたは最近のお客様で、数千万円のセットを現実に聞いてこられたかたです。これを読まれると、なぜ私がハイエンドオーディオはゴーカートに過ぎず、F1とは別物であると言ってきたかが明瞭に理解できると感じましたので、このハイエンドオーディオについてのコメントは特別なものと考え、単独掲載させていただきます。

泥沼に陥りたくないかた、大金をドブに捨てたくないかたは、このコメントを書かれたかたのハイエンドオーディオ観を信頼されてください。そして、ハイエンドオーディオの鬼門性にこそ、ご注目ください。
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Subject: ハイエンド(高級)オーディオのレベルを再確認しました

先日オーディオを勧めて同じものを揃えた熊本の友人が東京にきたので、あらためてハイエンド(高級)オーディオとの音の差(違い)を聞く比べるために2人で秋葉原の有名ハイエンド(高級)オーディオ店の○○○○○&○○○○(○○電気直営のハイエンドオーディオ屋)に行ってきました。

率直な感想は

ハイエンド(高級)オーディオにお金をかける行為は最高の金の無駄使い。

という結論でした。金をドブに捨てるとはまさにこのことですね。

フィルハーモニー管弦楽団のオーケストラCDを持っていって色々(フルセット500万〜3000万)まで聞いてまわったのですが、スピーカーから音が出てきた瞬間に「プッ」っと吹いてしまう(笑ってしまう) 事がしばしばでした。バカにしてるのがばれないかドキドキでした(笑)

色々聞いた中でも特に酷かったのは最近販売された2000万のスピーカー(KE○社のMUO○とかいうスピーカー)で、本当に酷い音でした。

KEF ミュオン (MUON) ¥21,000,000

デザインと機能とが理想的に融合したミュオンはおそらくこれまでに考えられたものの中で最もすばらしいスピーカーです。
ミュオンは、ロス・ラブグローブによる世界レベルの工業デザインとKEFの技術が見事に結びついた成果です。
http://jp.kef.com/muon

ミニコンポ以下のゴミ同然の物・・・というか本当にゴミです。しかも処理に大金のかかる粗大ゴミ。

高音が全然表現されてなく低音のパワーもなくモヤモヤして(300wのパワーアンプに繋げてました)極めつけは音全体がにごっていて楽器全ての音が混ざって何がなんだかわからない酷いものでした。

当たり障りがないように音に関して質問すると、かえってきた言葉は

「エージングがうんたら・・」とか

「音は好みだから機材(プレイヤー、プリアンプ、パワーアンンプ)で変わる・・・」だとか

「パワーが足りないからパワーアンプをもう2台つなげて”トリプル”にすればもっとはっきり綺麗に鳴る」

とかとんでもない言葉ばかりでした。

700万円の高級アンプを3台繋ぐとか・・・呆れて言葉も出ない感じです。


店を出た後、ハイエンド(高級)オーディオ屋に置いてある機材全てが自分の家にある機材に全て負けてる(というか圧倒的に勝っている)という私の感想だったのですが、不安だったので同じものを持っている友人に感想を聞いてみましたが


全く同じ意見でした。


やはり自分の耳は間違っていないとほっとしました。

お店にはお金持ちそうな老夫婦や30〜40代の男性がいましたが、その人たちがどう突き詰めても納得できないであろう(できるわけがない)ハイエンンド(高級)オーディオ地獄に落ちていくと思うと恐怖で身震いしました・・

プロケーブル注:)私がハイエンド(高級)オーディオごときはゴミであると断言してきている具体例を如実に描写されている、実に貴重なコメントをいただきました。ハイエンド(高級)オーディオには、重々ご注意ください。


本当の音というのは、まさしく生音であり、姿無き生の声に恐怖さえ覚えるほどのもの、そこまで現代プロオーディオでは、やりかた次第で、可能になっています。

また、プロ用オーディオ機材はハイエンド(高級)オーディオと違い、非常に安価であることも同時に特筆しておかなければなりません。

ハイエンド(高級)オーディオは鬼門中の鬼門、地獄のウジ虫と、深くご認識ください。

それが高額なばかりのハイエンド(高級)オーディオの正体であることに、今までハイエンド(高級)オーディオに心奪われてこられたかたがたは、目を覚まされてください。


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これより先は、ハイエンド(高級)オーディオについての「お客様の声」とします。
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1番さんのコメント: 案の定、ハイエンド(高級)オーディオはおかしい!

Subject: 「ハイエンド(高級)オーディオのレベルを再確認しました」を読ませていただいて

鬼門コーナーの「ハイエンド(高級)オーディオのレベルを再確認しました」を
読ませていただきました。

「やはり」という気持ちで読み進めていました。

私も過去10年間、オーディオ・ケーブル・電源地獄に落ちていました。

O社のフラグシップといわれている、スピーカーケーブル20万、オーディオケーブル15万、電源ケーブル10万×3(アンプ・CDP・電源ボックス用)
デジタルケーブル5万×3(コンポーネントケーブルとして)を導入したときのこと。

不自然な音と映像に蒼ざめてしまいました。

以前にも、C社の電源ボックス26万にブラウン管テレビを繋げたところ、テレビが映らなくなってしまいました。パソコンでも同様の事が起きましたので、通常の壁コンセントから電源を取ったところ、息を吹き返したようにつきました。

この事でオーディオ業界に不信を持ち、オーディオを止めました。

ハイエンド・フラグシップ・高級オーディオ・最高峰。どれも駄目なのですね。


プロケーブル注:)オーディオ雑誌はハイエンド(高級)オーディオ、ハイエンド(高級)オーディオと、口うるさく、それが最高であるかのように宣伝していますが、蓋を空ければこれだけの事です。

ハイエンド(高級)オーディオというのは、蓋を空けた途端、煙が出てきて、我々
は白髪の老人、浦島太郎になってしまって、元に戻れなくなります。

それはそうです。ハイエンド(高級)オーディオごときに4千万円ものローンを組んでつぎ込んでしまったが最後、我々は「罠!」にかかったも同然で、しかもそのハイエンドオーディオとやらから出てくる音は、たまて箱の煙!! ぼろいことこのうえない!ときてます。

ハイエンド(高級)オーディオには、厳重に注意してください。

ハイエンド(高級)オーディオ = たまて箱の煙!!です。

浦島太郎のつかの間の夢は竜宮城でした。ハイエンド(高級)オーディオの夢は、それらが届くまでのつかの間の竜宮城の夢です。

ハイエンド(高級)オーディオが届くやいなや、そのたまて箱からは煙が出てきて、ハイエンド(高級)オーディオによって人生を崩壊させてしまったこと、

白髪の老人並みに落ちぶれてしまい、もはや取り返しがつかないほどの事をしでかしてしまったこと、

ハイエンド(高級)オーディオ地獄から立ち直ることすら、自ら不可能にしてしまったことに、ハタと、気付く事になります。


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2番さんのコメント: 50万円のハイエンド(高級)オーディオCDプレーヤーを叩きつぶす1万7800円のDVDプレーヤー登場!

Subject: ハイエンド(高級)オーディオのCDプレーヤーをぶっちぎるDVDプレーヤー

EVのforce-i のお客様の声のところで高校の先生が視聴覚機材の導入の記事がありました。DVDプレーヤーもiPodも違和感なく鳴ったと書いてあります。

まさか、iPod と DVDプレーヤーが同じということはないだろう、これはきっと圧縮した音源に違いないと思いました。まあボロいCDプレーヤーより少しはマシなのでしょうが、これは勢いで書いてしまったのだろうくらいに思っていました。

それから鬼門コーナーのところであのスイスのハイエンド(高級)オーディオメーカーのCDプレーヤーが中身はパイオニアの安いDVDプレーヤーと同じであったと写真付きで掲載してある記事の紹介がありました。


GOLDMUND の SACDプレーヤー@140万円の中身が、なんと実売1万円のパイオニア製DVDプレーヤー!?
http://www.audiostyle.net/archives/51365361.html

○○○○M○○○のハイエンド(高級)オーディオのCDプレーヤー?と家にある国産50万のCDプレーヤーを対決させてみようと悪戯心がおきまして、さっそく家電量販店Yカメラに走りました。

iPod を使い始めたのでCDプレーヤーを取り出すのは久しぶりです。

国産50万のCDPをセッティングをしてみるとProCableさんの商品説明のとおり8460で191センチ。だいたい平均並のところで合いました。

そこまでしておいて今度はハイエンド(高級)ではなく、安価なパイオニアのDV-600AVです。(パイオニアさんの名誉のためにちゃんと型番を明らかにしておきます)

さっそく家に帰って音出し。
「エエッ?どうして?」キンキンです。

買いたてだからとも考えましたが、我慢出来ないのでケーブルを切りました。
ところが20センチ切ってもまだキンキンは治まりません。

50センチ、70センチ…。とうとう8460が120センチになってしまいました。これでもどうにか聴けるという程度でまだまだ先がありそうです。

そこで家にある8470の切れ端を集めて2メートルにして聴いてみました。
ほぼピッタリです。このデータは昨年あたりの100V環境でのiPodの数値に匹敵します。

ということは先ほどの高校の先生の発言は非圧縮であったかもしれません。
ウソではなかったんですね。

DVDプレーヤーはCDプレーヤーなどというハイエンドとはいえ、ボロいものを完全にぶっちぎっていたのだということがわかりました。

考えてみればCDの6倍以上のデータを処理してそれをリアルタイムで送り出さなければならないのですから、データの処理能力は間違いなく段違いでしょう。

音声用のD/Aコンバータは24ビット192MHzという高性能です。一般のCDプレーヤーの及ぶところではないでしょう。そんな「高性能」なものがタッタの17800円で売られているのです。

今度は○○○○M○○○のCDプレーヤーを買った人が心配になりました。ちゃんとセッティングできるでしょうか?(笑)それともG社が出力段の調整(改悪?)して苦情が来ないようにしているのでしょうか?

8470で2メートルというデータからもおわかりのとおり、200万のハイエンド(高級)オーディオのCDPであっても1ラウンドTKO勝ちというところでしょう。(笑)これは初心者の方には朗報ではないでしょうか?

何しろ最近のiPodはVVFの領域に入ってしまっています。危険水域ということができるでしょう。仮に生音が出たとしてもアップル社からのバージョンアップの通知がいつくるかと怯えていなくてはなりません。

どこまでも高音質を求めて研鑽を重ねるクライマー達は立派で尊敬しますが、一般の音楽ファンとしては、安心して音楽に浸れるようにしてくれないか!と言いたいところです。

身近にあるDVDプレーヤーで充分納得できる音が出ることを初心者の方に教えたいと思って筆をとりました。

プロケーブル注:)ハイエンド(高級)オーディオがいかにあてにならないか、これで良く分かると思います。

ハイエンド(高級)オーディオは理由があって高いわけではありません。
単に高いのですからタチが悪いです。それがハイエンド(高級)オーディオの正体です。

なおハイエンド(高級)オーディオに完全に勝って、一世代前のiPodに、17800円のパイオニアのDV-600AVというDVDプレーヤーが匹敵するとのこと、これは意味の無いハイエンド(高級)オーディオに惑わされる人々が多い中、オーディオのみならず、DVDも見れて音楽も楽しめるわけですから、朗報でしょう。

さて、それはそうと、これでハイエンド(高級)オーディオの素性が、いっそうはっきりしたでしょうか。

ハイエンド(高級)オーディオの夢は、それらが届くまでのつかの間の浦島太郎の竜宮城の夢であり、

ハイエンド(高級)オーディオ = たまて箱の煙!!です。


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3番さんのコメント: プロのかたが録音時に合わせている音はハイエンド(高級)オーディオなどではない!

私の妹のダンナが斬る、「ハイエンド(高級)・オーディオ」


義弟は、○○Aという、会社を経営しており、ミュージシャンを、何人か雇って、
音楽 CD を、この世に生み出す仕事に携わっております。

その義弟から、「マスタリングスタジオ」という名前を聞きました。

そこは、レコーディングされた音源を、調整して、最終的に、市場に出る音を、決定する仕事をする場所らしいです。

その、「音の調整」は、私たちが、音の焦点をあわせる作業と、似ている部分もあり、たとえば、

「高域をたくさん入れちゃうと、低域があまり入らない」

と、話しておりました。 重要なのは、ここからで、

私たちが、音の焦点を調整する際に、音源をリファレンスとするように、
義弟たちが、マスタリングスタジオで、音源を調整する際には、
民生用の、ステレオ機材を、リファレンスとするのです。

どういうことかというと、以下に、義弟の言葉を書きます:

「俺たちは、いろいろな環境(民生用の機材)で、きちんと、音が出るかどうか(音楽が、鳴るかどうか)を、チェックする。
特に、ラジカセを、一番、悪条件の環境と、仮定して、ラジカセで、鳴らしてみて、きちんと音が出ることを確認して、はじめて、安心できる」

つまり、マスタリングスタジオには、それこそ、数千万円の、プロ用の機材が顔を連ねているものの、音楽ソフトを市場に流通させる以上は、私たちが普通の感覚で使う民生用の機材で、音が出ないと、意味がない、ということなのでした。

リファレンスとする機材は、この業界では、大体決まっていて、

ラジカセは、ソニーの、何とかいうもの。

ステレオの場合は、ヤマハの 10M (テン・エム)という、スピーカー

が民生用の機材の標準的なものである、という仮定のもとで、どのように音楽が鳴るかを、チェックする、というものでした。

そのほかにも、カーステレオなどを、挙げていましたが。

そこで、私は、こう、尋ねてみました:

「民生用の、高額な機材では、チェックしないの?」

義弟の答えは、明瞭です:

「俺たちがチェックするのは、あくまで、庶民の音。
いわゆる、オーディオマニア、という人たちは、音の趣味がうるさいし、(ハイエンド(高級)オーディオの)機材もわけのわからないものが、いっぱいあって、
そんなものまで、診て回れない」

(注:義弟の言う、オーディオマニアとは、私たちの言葉では、ハイエンド(高級)オーディオマニアのことです)

ここまで書くと、私たちが、安心して、音楽を聴ける機材とは、何か?
それが、明瞭に、なると思います。

つまり、第一番目は、プロ用の機材をそろえ、セッティングを詰めて、スタジオの音を目指す。

第二番目は、ラジカセ、ミニコンポ類の、安価な「庶民の音」の出る機材で、音楽を聴く。

これらの「庶民の機材」には、ハードウェアの面からも、ソフトウェアの面からも、製作サイドが、責任を持って、チェックを入れているから、安心、というわけです。

一方、ハイエンド(高級)オーディオには、機材全体が、きちんと音楽を奏でるか、ハードウェアの面からも、ソフトウェアの面からも、製作サイドのチェックは、入っていないようです。

なので、ラジカセと、ハイエンド(高級)オーディオ、どちらがマトモな機材なのか、子供でも、わかると思います。

少なくとも、ハイエンド(高級)オーディオは、音楽関係者にとっても、鬼門らしいですね。

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4番さんのコメント: またしてもハイエンド(高級)オーディオコメント登場です!!

先週、秋葉原の某ハイエンド(高級)オーディオショップに「高級オーディオとはどんな音を出すの??」って思い試聴しに行きました。

その店の最上階で聴いた音は少なくとも私の家の AirMac Express 導入後の音にはっきり負けていました。多分ブラインドテストをすれば90%以上の人が私の家のシステムの音が全然いいと言うと思います。(よっぽどのへそまがりの人をのぞいて・・・)

そのハイエンド(高級)オーディオの音は低音はボヨヨーンって感じで締まりがなく、中高音は透明感がなく細かい音が埋もれてしまっている感じの音(私の家と較べての話ですが)でした。

なんとそのシステムの価格を聞いたら2種類のスピーカーで組み合わせてあって、なんと一つは5000万円のシステムで一つは4000万円だとの事です。

まあ世の中には価格で判断するステ−タス志向の人がいるので私はそれは否定しません。

またそんな5000万円のセットを買う人にこの事を話す様な愚かなまねをするつもりもありません。

 私のシステムは御社のサイトで推薦されている物を今までの私のシステムにつなぎ合わせて設定しています。

ソニー製ノートPC(VGN−FJ11B)WindowsXp sp3(iTunes8
+QuickTime ) > Belden LANケーブル > FXー8mini+pocket MOB
A > Belden LANケーブル > AirMac Express  > 

BELDEN ベルデン 88760 AirMac Express用  > TRV−88SE(トライオード真空管アンプ) > BELDEN ベルデン 8460 18GA(各3.5m) > ビクターSX−3(35年物の私のスピーカー) です。

 今まで、御社のサイトを見ながら少しずつ試聴を重ねて現在、このシステムに至っています。

なんかたった3万円ちょっとで世界最高のCDPを手造りでプラモデルを作る様に出来ちゃったという感じでした。凄くいい音です。私のスピーカーが泣いて喜んでいます。

私が激変を感じたのは AirMac Express を導入した時が最初でCDの音を超えたとはっきり感じました。 

2度目は御社のマリンコシールド電源ケーブル(シアターモデル) を私の真空管アンプに繋いだ時です。これは私の狭い部屋がふた周りほど広くなった感じでエアロスミスのアルマゲドンのテーマソングを聴いた時は感動すら覚えました。電源の大切さをこれで痛感致しました。

3度目はハブをバッテリー駆動にした時です。繊細な音が聞こえながら、なおかつ音が前に出てくる感じなのです。

いろいろな音の変化を感じながら楽しませて頂いています。この音の変化は私の妻が感じた事で私も感じた事です。ありがとうございます。


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5番さんのコメント: コンピューターのプロがハイエンド(高級)オーディオを斬ります!

東京は世田谷在住の○○と申します。

私、某電力会社でシステムを担当しているコンピュータ屋のおじさんです。子育てを終え、30年ぶりに戻ってきたオーディオの世界は、お金の桁が一桁も二桁もちがう百鬼夜行の世界になっておりびっくり。

ひょんな偶然で御社のホームページにたどり着き、「オーディオ界の知らざれる真実」を抱腹絶倒で読ませていただきました。本文、ほとんどすべて事実で納得できるものです。

仕事柄電源関連はまわりにいくらでもプロおり、その中にもオーディオ好きが結構います。

ということで、質問すれば回答一発!。
CDに至ってはコンピュータ屋として、おっしゃる通り。
わたしもとっくにCDトランスポータは見限って、PC オーディオ一直線。

ようやく高額トランスポータや、えせデジタルケーブル、ガラス基板CDなどの呪縛から解放されました。CDのふちを削ると音が良くなるなどの記事をニヤニヤしながら読んでます。

今から十数年前、プロ用とはいえ日立製の4テラのディスクが13億円しました。
その頃のインターネット回線が1Mで40万円/月。

そう考えると、このPCオーディオ/音楽配信もほんとうにここ数年で実用化に至ったといえます。良い時代に生まれたことを感謝し、ピュアオーディオの世界をますます面白く、楽しんでいきたいと思っています。

オーディオは絵画の世界でありますが、CDのデータについては物理学の理論の範疇です。

マスターテープからできた原盤がスタンプされ量産されたCD板から、いかにきちんとデータを吸い上げ、それをDAコンバータに送るかだけの話です。

DAコンバータ以降はチップ製作者の個性を含め音の変化する要素は大いにありますが、データ時点ではありません。

オーケストラの楽譜は一つであり、楽譜が変っては話が先に進みません(苦笑)

コンピュー屋としては

・PCでエラー訂正しながら、無圧縮(WAV他)できちんとHDD(ハードディスク)に読み込む

・オーディオの場合セパレーションと送り出しの正確さが要求されるので、高性能のクロックで制御する(といっても今のPCレベルで充分です。2GHZ以上あるんですから)

・HDDから大容量のメモリー空間にデータを再構築し送信する

・送信はUSBまたは無線(理論的に雑音やジッタの介在する予知はありません)で外部のDAコンバータへとなると、最近のマルチCPUのPCとiTunes,iPod(メモリーオーディオ)ダイレクトという構成は理想的です。

これが明るみに出ると(ちょっと出始めていますが)高価なCDトランスポートが不要になります。

○○○○ム○○が○A○○○と同等製品の発表を延期したのもさもありなんと思います。

世の中のメーカやお抱えオーディオ評論家の皆様の苦慮する姿が目に浮かびます。ま、どっかで公になるのは時間の問題で、それが進歩ってもんでしょうが。

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6番さんのコメント: ジョークか真実か?!

Subject: 一つ思いつきました。

プロケーブル様は「鬼門」コーナーのどこかで「F1マシンに、ゴーカートのエンジンを乗せて、無理やり走らせようとする、愚行」と言う言葉を掲載されていらっしゃいましたが、これはたしか、往年のアルテックスピーカーに現行のオンボロプリメインアンプをあてがった状況を表現したものであったかと思います。

これまで、そして現状のオーディオ業界を取り巻くまたはオーディオ業界とユーザーとの関係性を表現できているかな、と思う言葉を思いついてしまったのでお知らせしたく思います。

「超高級料亭で出される一杯5,000円の味噌汁には、実はスーパーで売られている
出汁入り味噌が使われていたという、虚飾」

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7番さんのコメント: 70キロの漬物石アンプが往年の真空管アンプに叩きのめされた!!


HPでおっしゃっていることの意味がちょっとずつ分かってきました(あまり頭が良くないので時間がかかるのです)。

というのもこの前85万円のSPケーブルと定価300万円のアンプを下取りに出しました。
代わりに、WEのSPケーブルとALTEC/ピアレスの50年代の劇場アンプを入れました。

50年代の ALTEC はおそら くWEに近いと思われますし、回路図からも前段がダブルプッシュプルになった構造(WE133A などと同様)ですので、この ALTEC の音が WEの最低ラインと認識しても大きく外れていないと認識してます。

また幸いながらトランスも配線もオリジナルの良い状態で、このアンプの設計思想そのものの音が出ていると認識しています。

前置きが長くなりましたが、このアンプの音を聞いて、「今まで何をやってきたのだろうか。。」と自己嫌悪に陥りました。

すでに オーディオアンプの研究などは、ベル研やWEのノーベル賞級の頭脳によって最適化されていたことを知るべきでした。そしてその後のアンプは一台たりとも、これらの作品には太刀打ちできないことを早く知るべきでした。

真空管アンプはノイズが多く、柔らかい音がする、などといういかにもありそうな歌い文句は、後世の、技術も向学意欲もセンスもない、パートのおばちゃん並みのアンプ技術者が作り出した迷言だったんですね。

この ALTEC の奏でる音は、前の○○○○ ○○○○○○Dの漬物石(1個70kg以上)のようなアンプでは到底出せなかったような、地を這うような低域と、まるでそこに奏者が居てこっちを睨んで演奏しているようなリアリティ、そして恐るべき S/N の良さと、猛スピードの低域、超高域のトランジェント特性、すべてにおいて、アリと象のような実力差です。

こんな古ぼけたアンプから、聞いたこともないような音楽が噴出してきた時は、感動で一日中何も出来ませんでした。

本当の WE はもっと凄いんでしょうが、お金も知力もないのでここら辺で満足したいと思っています(この初期 ALTEC でも私には十分凄すぎます)


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8番さんのコメント: パソコンの世界にも魔の手を伸ばしてきた鬼門屋!

Subject: いつかはPROCABLE仕様を・・・

私は転勤族なので、転居に際して極力身軽にしておきたい考えから、据え置き型のオーディオには手を出さずに来ました。が、今まではそういう理由から理性的に判断して、その結果たまたま手を出していないというだけで、オーディオに興味を持ち、本気で購入を検討したことは、一度や二度ではなかったと思います。一歩間違えば、フランケンやゾンビになっていた可能性も十分にありえますね。

コラムでは、「CDプレーヤー/欠陥品」に始まる、iPod や AirMac の項目が、特に興味深かったですね。
私は以前からずっと通勤時などにiPodを使っていて、貴店のHPを見る前から、気に入った曲は無圧縮の WAVE ファイルで楽しんでいました。自分ではその音質に非常に満足していたのですが、インターネットのクチコミなどを見ると、

「iPodの音質は悪い、無圧縮のWAVEでも他社の携帯型音楽プレーヤーに劣る」

というようなことが書かれていて、自分の聴覚に自信をなくしていました。

据置型オーディオ機器の購入を検討し、実際に販売店に見に行ったことがありますが、

そこで試聴した超高級オーディオの音が、iPod(もちろんヘッドフォン使用ですが)で聞く WAVEファイルの音よりも薄っぺらく聞こえ、トータル何百万という超高級オーディオが iPodの音に負けるはずはない、いよいよ自分の聴覚は本格的におかしいに違いない、

と考え、そんなおかしな聴覚を持った自分がオーディオなんぞに手を出すべきではないのだ、などと納得していたのですが・・・。


貴店のコラムを見て、どうやら自分の聴覚が異常だったわけではないらしいとわかり、安心しました。

P.S.

ところで、既にご存知かもしれませんが、最近はパソコンの世界にも「鬼門」が入り込んできたようです。

これを見たときには、正直、目を疑い、頭が痛くなってきました。

オーディオは素人の私ですが、パソコンは自作してますし、この宣伝文句がウソ八百なのはわかります。

「音楽再生および録音専用に開発されたUSBメモリー」だそうです。記事を引用しますと、

=====引用ここから=====

音楽再生および録音専用に開発されたUSBメモリー

インターフェースはUSB2.0/1.1で、容量は4GB。

個体メモリー本来の音質に悪影響を与える軽量な樹脂製のケースの共振を取り除くため、木製のケースを採用するなど、音質面で様々な配慮

CD などから読み込んだ音楽ファイルをUSBメモリーに保存することが、「CDやハードディスクの回転系の揺れやノイズから開放されたデジタル音楽ファイルの 素晴らしさを知る唯一の方法」との考えを持っている。

しかし、市販されているUSBメモリーには音質面を考慮したものがないことから本製品を開発

ケースにはムクのチーク材と米松を使用し、音質に配慮した大きさと形状を採用

仕上げは整音のためにつや出し研磨を行わず、塗装とワックスがけも行っていない

メモリー本体にコンピューターの冷却ファンなどの振動を伝えないため、ケーブルが付属

ケーブルにも100%のウールを編んだ外被を採用するなど、音質劣化を最小にとどめるよう配慮

最大の効果を得るためにUSBコンバーター「USB-○○○」と組み合わせての使用を推奨

=====引用ここまで=====

4GのUSBメモリなど、1,000円も出せば買えるのに、何とこれは18,900円もします。

また、この宣伝文句に、「USBコンバーター『USB-○○○』と組み合わせての使用を推奨」とありますが、このコンバータとやらがまたクセモノです。

特徴が3つ書いてあって、

■パソコンを使用し、CD内容をUSB個体メモリーに保存再生すると元のCDソース再生をはるかに上回る高音質化が可能。そのままCDを再生するより遥かに高音質になるという不思議が現実化します

■インターネットにて得られる音楽演奏、you-tubeやインターネット放送などで得られる動画の再生がCD再生のクオリティー並に向上して素晴らしい音で聴けます

■小型録音機で取った生録がUSBコンバーターを利用することで,今までのレベルを上回る良質なマスタリングにてCDRが作成できます。プロにはなくてはならぬ道具となります


とのことですが、1項目目はともかく、あとの2項目はメチャクチャなことを言っています。
これで89,100円だそうです。

音楽再生の音源がPCに移行してくるにつれ、「鬼門」勢力もPCの市場に進出してくる、
そういうことなのでしょうか。

自分に直接関係があることではないとは言え、何か暗澹たる思いがこみ上げてくるようです・・・。


プロケーブル注:)さすがにオーディオの世界とは違って、パソコンの世界は高いといっても、しれています。
が、高過ぎると売れないという事情があるというだけで、鬼門屋は、売れるのであれば、本当は100万円にしたいものと想像します。その意味で、やはり鬼門屋は鬼門屋、同じ穴のむじなかもです。

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8番さん再登場!: 自衛隊員だけが知っていたケーブルの真実!?そして天空の真実とは!?

Subject: いや、驚きました。

「オーディオショップの生態(鬼門)」「 音の焦点(基本中の基本)」において、ベルデンの細身の水色のケーブル(軍事用)というのが出てきましたね。

これを読んで、少々疑問に思っていたのです。

その細身の水色のケーブル、確かに心当たりがあります(自衛隊の航空機搭乗員として)。
そんな物が、本当に民間のオーディオショップなどに売っているのか?と。

で、本日、仕事を終えて帰宅する前に、方向は逆だったのですが、秋葉原の某オーディオショップに見に行ってきました。・・・本当にありました。

飛行前点検で毎日のように見て、確実に接続されているかどうか、触って確かめていた、まさにそのケーブルです。見間違えるはずがありません。

私が乗っていた航空機の場合、そのケーブルは、純粋にデータ通信用のものでした。

SIU(サブシステム・インターフェイス・ユニット)を介し、

リング・レーザー・ ジャイロ、HCDS(ヘリコプター・コンバット・ディレクション・システム)、AFMS(オートマチック・フライト・マネジメント・システム)、AFCS(オートマチック・フライト・コントロール・システム:自動操縦装置)、エンジンのコントロール・ユニット、各種捜索用センサーや計器に接続され、データを送受信するためのものです。

これらシステムの中核はHCDS(ヘリコプター・コンバット・ディレクション・システム)ですが、そのCPUの処理能力だけを見れば、ファミコン並みです(スーパーファミコンではありません。ましてや PS2や PS3や、XBOXではありません。任天堂の、あのファミコンです)。

このケーブルを通してやり取りされるデータはデジタル・データですが、それを統括している頭脳はファミコン並みの脳味噌です。

データの密度としては、大したものではありません。
音楽などのデータに比べれば、及びもつきません。

この信号を音に変換したとしたら、たぶんピー、ガー、そんなものです。

確かに、ミル・スペックに適合したものですから、振動だの電磁波だの加速度だの
水濡れだのといった、様々な外的要因に強いものではあります。が、その中を流れる信号の量としては、大したものを想定してはいないはずです。脳味噌はファミコン並みなのですから。

そんなものを、音楽を扱うオーディオに流用して、いい結果が出るわけがありません。

そんな物がオーディオ用と称して売られているのも驚きなら、一万円/mを超える
値が付いていたのも驚きでした。本当はもっとずっと安いでしょ(笑)。

それで、店員にいろいろとツッコミを入れましたら・・・あえて書きませんが、店員の受け答えは、ご想像されるとおり、と思います。

それから・・・(長くてすみません)

「音の生々しさに、恐怖すら覚えた」といったコメントをされた諸先輩方が
多くおられますが、これは実際に体験した方でないと、理解しにくい表現ですね。

私はオーディオに関しては、いまだまともな機材すら持っていませんから、 音に関してはわかりませんが、視覚的には、似たような体験があります。

私は夜の星空をボーっと見上げるのが好きで、仕事で船に乗っても、洋上でそれを
やるのです。太平洋のど真ん中で、大気の汚れも気にならない状態で見上げる星空
は、それはもう抜群に綺麗です。が、それよりもさらに条件が良くなる場合があります。

どういう神の気まぐれか、まるで空気がなくなってしまったかのような、星からの
光がダイレクトに網膜に入り込んでくるような、そんな日が、何年かに一回、あるのです(もちろん洋上での話です)。普段はチカチカと瞬いて見える星の光が、
この日ばかりは瞬かず、6等星のような暗いはずの星までもが、ギラついているように見えます。

あるいは、エベレストの頂上から見たら、夜空とは常にこうなのかもしれません。衛星軌道から見たら、常にそうなのかもしれません。

しかし、船の防水ハッチを出て見上げた夜空がこれだった場合、
最初に感じるのは背筋を走る悪寒、そして恐怖です。綺麗なはずなのに・・・。

吸い込まれそう、どころではありません。呑み込まれそう、と申しましょうか。
そして、早々に艦内へと退散するのです。

何が言いたいのかというと、要するに、私にとっては、星空など、少々霞がかかったくらいでちょうど良いのであろう、ということです。

網膜に焼きつくようなギラついた星空ではなく、少々霞んでいても、やさしく瞬く星空を見ている方が、癒されるであろう、ということです。

私の場合、エベレストや衛星軌道に上る必要は全くなく、富士山でも登りすぎくらいかもしれません。

まだ本格的に初めてもいないオーディオですが、始めることになったなら、それを忘れないでおこう、と思った次第です。


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8番さん再々登場!: 自衛隊ヘリに搭載されているべルデン81553(水色)の写真が登場!!

Subject: ベルデンの軍事用ケーブルにつきまして

プロケーブル様

>確かにベルデン
>のサイトで調べると、軍事用とはなっていますが、本当にそれが航空
>機に使われているという証言など、永久に出て来ないだろうとあきら
>めていました。

なるほど、それならば、実際に見てみるのが一番説得力があるでしょう。
百聞は一見にしかず、ということで、写真を添付しました。


べルデン81553
http://www.procable.jp/setting/54.html

写真中央のやや下側、時計の真下、コンソールの奥に2本、水色の細いラインが見えると思います。件の81553です。

そのすぐ下にも青いラインらしきものが見えますが、あれはただの結線バンドです。

見えている2本とも、全く同じラインのものです。
「多重データバス」というものに使われています。

本来は1本で十分なのですが、Aバスに不具合が生じたら自動的にBバスに切り替えてシステムの機能を維持する、フェイル・セーフのために2本になっています。

上側の写真で、良く見ると、計器盤の左右上部や、センター・コンソールの上にも、同じような青いラインが這わせてあるのが見えますが、あれらは 81553 とはまた別物です。

この機体は試作1号機で、飛行試験をやっていた頃の写真なので、様々な計測機器が追加されていまして、その関係のラインです。

ノーズ・コンパートメント(ヘリの鼻先が、乗用車のボンネットのように開きます)あたりを開ければ、81553 が使われているのが良く見えるのですが、そこには色々とアレな電子機器が搭載されておりまして、残念ならがお見せできないのです。

そう言えば、この 81553 には銅線とシールドに銀がコーティングしてあるとかで、店員さんが「銅のやわらかさに銀のきらめきが加わって云々」というような事を言っていて、思わず吹きだしそうになってしまいました。

プロケーブル注:)というわけで、オーディオゾンビ屋どもはデタラメですので、「ケーブルによる音変化を楽しむだの、色々なケーブルを試して良いものを見いだすだのという、オーディオゾンビの言葉なんぞ、一蹴してください。

彼等は軍事用ケーブルをオーディオ用として売っているのです。

8番さんがそれを実際に証明してくれました。これは非常に大きいです。

では、なぜ彼等ゾンビ屋はそういうことをしているのか? 

これは品数が豊富であればあるほど、音に迷いに迷っているゾンビの人達が次々に買いますから、売り上げにダイレクトにつながるのだろうか?と、想像するのみです。

べルデンといえども、オーディオ用など、数えるほどしか無いのです。

軍事用のケーブルを売る極悪商人・・、それはそれでゾンビ的に考えればまだ分かるのですが、「軍事用ケーブル」と明記して売るべきところである事は明らかです。

それをオーディオ用として売っていては、ほとんどオレオレ詐欺に近い事でしょう。

「オレが、オーディオ用、オレが、オーディオ用」、という事です。


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9番さんのコメント: ハイエンドオーディオで人を騙すのは簡単なことだ!!


タイトル:ハイエンドオーディオを体感してきました。

やっぱりいいですね。16.5cmというのは実に絶妙なサイズです。

「片側約2mあたりで繋いでキツい音がする。」というのがポイントです。

ここで音がシャープにならない場合は、かなり怪しいものと言う事になりそうです。


ところで話は変わりますが、今日ある社長さんのお宅にお邪魔したところ高級オーディオが置いてありました。

アンプには、高級オーディオではお決まりのA○○u○○aseです。

スピーカーは、赤坂○○○○設計のものでスーパーツイーター・ホーンツイーター・スコーカー・ウーハーのオリジナルネットワーク仕様。

見ていてなんともおかしい気持ちになりました。

背後を見てみると、お決まりのバナナプラグやYラグで繋いだ蛇のような極太アクロなんちゃらのスピーカーケーブル。

なんでも社長の石○さんと知り合いだそうで、年に一回調整にも来るそうです。

音楽を聞いてみると、「低音ぼわぼわでありながらも中高域がキツく、ちょっと音量を上げただけなのにうるささ満点」でした。

「音像が広がる」ってこの事かと実感しました。

自分としては音がいい時は鳥肌が立つんですが、まず一切無かったですね。
正直「うるせ〜。」と思いながら座っていました。

おまけに、10時くらいの位置までボリュームを上げると歪はじめてしまってどうしようもありません。


あまり高級オーディオには興味がないんですが、この辺だったかと思います。

通称「くず鉄」でしょうか?
(プロケーブル注: リンク先を見たところ、そのハイエンドオーディオのアンプは、完全なるくず鉄ものでした。)


自分は、特になにも言わず「そうなんですか〜。」とだけ言っておきました。


この社長さんは謙虚な方で、人格的には特に問題はありませんでした。
そのうち BELDEN8412 でも渡してあげようかと思っています。

今日わかったんですが、こういう方をハイエンドオーディオで「騙すのは簡単だ。」ということです。

パソコンもうまく使えない方です。ましてや、音の焦点など知ったことではないでしょうから余裕です。
ハイエンドオーディオで、多額の金銭を巻き上げるのなんか簡単です。

ハイエンドオーディオとは「はい、エンド(終わり)」オーディオですね。
人生終了になる事間違いないでしょう。
まず、満足する音など一生でないものでしょう。

ハイエンドオーディオは、売り手の為にある土壌でしかないでしょうからね。
まず、ユーザーの為とは感じられません。

「プロ」と呼ばれる人でさえこの体たらくです。
もしかすると、いまさら今までのやった事が「間違っていた。」なんて言えないかもしれませんね。

オーディオの世界では「高い物=良い物」という公式は完全に間違っていますね。

ハイエンドオーディオの方は、なんとした泥沼に落ちているのかというのを実感した日です。


ちなみに、先日友人用に買った BIC DV62si と 24000円の TEACの CR-H700のアンプは信じられない位リアルな音で鳴っています。

ハイエンドオーディオが、入門編のチッポケなアンプと小さいスピーカーに負けてしまったんです。

友人は、自分に「お任せして良かった!!」と心底語っていました。

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10番さんのコメント: ハイエンドオーディオ・JBLとオーディオゾンビどもの墓場!!

いつも楽しく鬼門コーナーを見ています。私も少し前まではフランケン予備軍でした。

評論家のF氏の記事を鵜呑みにしていました。

ところで、磐田市に大きな中古オーディオ店がありますが、JBLの大きなスピーカーがズラリ並んでいます。

悪趣味な好奇心から店主に聞いてみたら、バブル崩壊後に急に売却する人が増えたそうです。

恐らく一千万円のシステムを組んでいたのでしょう。勿論、ローンを組んでいたのでしょうね。

この大きなスピーカーの列はフランケン達の墓場に見えます。


プロケーブル注:)案の定、というようなコメントが入りました。ハイエンドオーディオとは、所詮、この程度のものだということです。本当に凄い生音が出ているのであれば、誰が手放すでしょうか?

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10番さん再登場!: 青い墓石


あのオーディオブームの頃はまだ高度成長が続いていた時期ですが、ハイエンドオーディオなんて言葉は無かったし、概念すら無かった記憶があります。

YAMAHA の NS1000M で精々総額70万円程度で人に自慢出来るほどでした。
まあ当時から jazzファンの JBL に対する憧れは存在していましたが…

其れが何故、こんな不況の時代に突然変異的に「ハイエンドオーディオ」なる言葉が出て来たか?考えてみました。

当時を知る「若者達」が定年の時期を迎えています。
その退職金を目当てにオーディオ業者達が画策しているのでは無いでしょうか?

JBL も代理店がコロコロ変わりました。その度に高くなりました。何かカラクリがありそうですね。

私が中古オーディオ店で見たスピーカーですが、43○3や43○4が多かったです。

あんな自動販売機並みのスピーカーを普通の部屋に置くこと自体正気の沙汰とは思えません。
本当に青い墓石に見えて来ました。

その後の人生はどうなったのでしょうね。
まさか自宅を処分なんてことになっていなければ良いのですが。
http://www.procable.jp/setting/54.html



7. 中川隆[7548] koaQ7Jey 2017年4月05日 22:44:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8033]

黄昏のハイエンドオーディオ:自滅と救済
万策堂の私的オーディオインプレッション
http://pansaku.exblog.jp/20975164/

「ところで、話は難しいのだけれど、ひとついいたいことがあるんですがいいかな」

これから書く話は面白い話ではない。
むしろ“難しい”話である。

不適切な表現、思い過ごしや嘘も含まれるだろう。
無駄な議論に加わらないようにするため、
定義をぼかした言葉をあえて使うかもしれない。
なにしろ“難しい”話なのである。

あるオーディオ雑誌の2013年 冬号に載った、評論家の方のコメントが、私の中にずっと突き刺さっている。

「最近のオーディオ機器は少々高すぎるところがあるように感じるんです。(中略)
やはり高い。普通の人たちが一生懸命に頑張れば買えるような製品に、いいものがもっと増えてくれないと、本当のオーディオ好きがついていけなくなってしまう」

確かに件(くだん)の評論家の方が、この発言に前後して650万円のアナログプレーヤーを購入したことを思う時、この発言内容に若干の違和感を覚えるのは私だけではないだろう。しかし、かく言う私もAir force Oneのほぼ半額に過ぎないが、350万円もする高価なフォノイコライザーを買ってしまっている。つまり生粋のオーディオファイルにはこのような側面がある。

気に入ったオーディオ機器に関しては、価格を度外視し、音楽しか聞けない装置に支出できる限界を忘れることを志向し続ける。私のような人間はそうやって常識から離れ堕落していけばよい。だが、そういう少数の極道だけで、ハイエンドオーディオ界全体を支え続けることはできないと思うし、盛り上げるというレベルにいたっては不可能とさえ思える。

私がハイエンドオーディオの機器に高価なものが増えてきたという意識を明確に持つに至ったのは、Goldmund が TELOS5000 というパワーアンプを開発し、2008年の東京インターナショナルオーディオショウで披露した時である。私はそのデモに立ち会った。詳しくは述べないが、一言で言えば大変に凄い音が出ていた。万人が良い音と感じるかどうかは別にして、驚異的な音であった。

一方、値段を見るとやはりというか、富豪向きの価格であった。3990万円。モノラルパワーアンプ一組だけで、3990万円である。ローンで家を郊外に買ってカツカツで暮らしているような日本人サラリーマンにはまるで買えない金額である。もともとGoldmundのUlitimateラインは元来ケタ外れに高価なのだが、このTELOS5000は、その遥か上をゆく価格設定であった。


私がこれについて思ったのは、良かれ悪しかれ、こういう音の世界を大勢のオーディオファイルが知っていて損はないだろうとか、そしてこういう音の片鱗を家庭で楽しめれば、幸せだろうとか、そんなことではなかった。問題は音ではない。この価格でも売れてしまったことだ。(日本でも売れた。)つまり音さえ圧倒的に良ければ、どんな値付けのものを作っても売れるということをメーカーに分からせてしまった、実績を作ってしまったということが問題のように思えた。

こういう富豪向けのビジネスモデルが成功すると知れわたったのち、一部のメーカーがそういう方向性へ製品開発の舵を切ることは予想できた。案の定、いくつかのメーカーが、それまでの最高級ラインのさらに上のラインを新設しはじめていた。TELOS5000 ほど高価ではないが、製品の基本構成は変えず、細部を高級化した機材も増えてきた。無論、こういう傾向はレトロスペクティブに見ればTELOS5000の発売以前からあった。世界中にグローバルに活動する富豪たち、超富裕層が散在し、その数を増やしてきたことに呼応する動きだったのである。

TELOS5000は、オーディオの世界で目立ち始めた富豪向けビジネスの一つに過ぎなかった。


普通の人たちにオーディオ機器の値段の話をすると、それなら車が買えるね、と言われ奇異の目で見られることはオーディオを長くやっていると、誰しも一度は経験があろう。

しかし、クルマと一口に言っても、何を指すのか。極端な話をすれば、現代には3億円でも買えない車がある。ランボルギーニのVenenoである。1億円オーバーの車ならば、マクラーレン、ブガッティ、ケーニグゼグ、アストンマーチン、フェラーリなど各社から発売されている。隆盛しつつある富豪向けのビジネス、それは他の世界のおとぎ話であると思っていたが、これほど目立つようになると、それに煽られる他業種のメーカーも、一般の消費者も実は少なくないかもしれない。

私の中での問題、それは富豪向けの価格帯の機器、普通のオーディオファイルにとって完全に絶望的な値付けの機材が増えて困るということではない。むしろ中途半端に高価なものが増えたということである。

具体的には単体で400万、500万、600万円台という機材の増加である。
これはスピーカーとパワーアンプにおいては10年ほど前から認められる傾向である。

またケーブルに関してはワンペア100万円オーバーのスーパーハイエンドの製品が散見されるようになったのも、ここ10年くらいのことだと思う。PADのDOMINUSシリーズが先鞭をつけたものだ。これらは富豪向けの価格帯の機材の増加に煽られた製品開発によるもののようにも私には思える。

アンプやスピーカーについては、以前は500万円近辺の価格帯が事実上の最上位であり、セカンドベストとして300万円台という位置付けだったように思う。その上の価格帯の機器、すなわち800万円〜1000万円台の機器は以前はかなり少なかったのに、最近、このレンジの機器が海外のオーディオショウなどで目立つようになったように思う。住宅事情等があり、日本にはあまり輸入されておらず、ステレオサウンドでも取り上げないのであまり知られていないかもしれないが、超弩級と呼ばれるアンプやスピーカーがその数を増やしているのではないか。海外のショウの写真を見ているとそう感じられる。

そういう超高価な製品の増加の結果、相対的に500万円台がセカンドベストに下がってしまったような感じがある。そもそも単体で400〜500万円というのは普通のオーディオマニアが頑張って買うか買わないかの境界である。ここを越えれば購入をかなり躊躇せざるをえないというか、実際、多少の貯金があってもあきらめる金額だと思う。

こういう状況で、仮に頑張って400〜500万円台の機材を導入しても、さらに上があると知っていれば、どこか落ち着かないだろう。500万円を払っても心の平安は訪れないかもしれないということである。300万円台でもかなり頑張っているつもりの人はなおさらかもしれない。高価なケーブルに関してはワンペア200万を超えるインターコネクトは完全に富豪向けビジネスに煽られているというか、富豪向けの商売そのものと言わざるを得ないが、500万のアンプよりも絶望的な価格ではないので、物好きというか、一点豪華主義で買う一般人もいるようだ。面白い。

なお、金額的にはそれほど高くないところなのだが、高級CDプレーヤー、SACDプレーヤー、DACの値段が、ここ10年で軒並み100万円、200万円以上アップしていることも見逃せない。

10年前はdcsの最高級システムは400万円台であった。今は1000万円台である。海外の高級なシルバーディスクプレーヤーの価格の高騰はもしかするとアンプやスピーカーを上回るのかもしれない。

それでいて過去の製品より、値上がりした全ての製品、より高価な最近の全ての製品の音質が良くなったと言い切れるか?

これ以上は言うまい。


では、実際、どうなのだろう。

試みに2003年のステレオサウンドベストバイと2012年のステレオサウンドベストバイに載った機種数とその価格を簡単に比較してみよう。(ざっくりやっているので細かい数字は間違いがあるかもしれない。あくまで傾向の把握のためにやっている)
例えば、160万円以上の価格帯のスピーカーシステムにおいて。

400万円オーバーのスピーカーは2003年には11機種、2012年は6増えて17機種取り上げられていた。やはり高価なものが増えた印象を受ける。

また、200万円以上の価格帯のパワーアンプにおいて、400万円オーバーのアンプは2003年は8機種、2012年は3増えて11機種取り上げられていた。

さらに、100万円以上の価格帯のデジタルディスクプレーヤーにおいては、200万円オーバーのプレーヤーは2003年は4機種、2012年は何と10増えて14機種取り上げられているのである。PCオーディオの普及によりデジタルプレーヤー離れが急速に進む中で、プレーヤーの価格は逆に著しく上昇している気配である。

デジタルディスクプレーヤーについては中古買い取り価格も最近は驚くほど低く、したがって中古価格も安いので、これではますます新品は売れなくなるのではないかと思う。

加えて、フォノカートリッジ。30万円オーバーのものは2003年には5機種、2012年は6も増えて11機種が取り上げられている。カートはアナログに欠くことのできない要素だが、アナログオーディオも高騰している部分はあるということだろう。

もちろん、大変に大雑把で一面的な捉え方、調べ方なのだが、こういう結果を見ると、やはり約10年の間にオーディオ機器のいくつかの分野で価格が高騰しているらしいというイメージは湧く。

なおプリメインアンプやフォノイコライザー、アナログプレーヤーについては2003年のステレオサウンドベストバイと2012年のステレオサウンドベストバイの差はあまりなく、プリアンプに至っては、むしろ若干安い製品が増えているようである。どの分野もそうなっているとする根拠はないらしい。ただ、アナログプレーヤーについては海外に多数ある超弩級ターンテーブルが日本にほとんど輸入されていないことを考えると本当に据え置きになっているのか分からない。

そういう高価なモノの話をしていると誰かが諺(ことわざ)めいたセリフを吐くものだ。

「足るを知る」とは言うが、だいたい、足るを知っていたなら、オーディオなどという趣味に足を突っ込んだりしないだろう。いつも上を見て、前進するというのがハイエンドオーディオの宿命である。確かに500万円台の機材増えてきたのに、それが買えないからといって、やる気をなくすことはないだろうが、なにかハイエンドオーディオの滋味の真髄が自分の手の届かない場所へ離れてゆくような、どんどん遠くに行ってしまうような気がして、いたたまれないのは間違いない。

Air Force OneやVivaldiシステムが聴かせる音の隔絶した素晴らしさはハイエンドオーディオならではのものである。この音の快楽が世界からなくなって欲しくない以上に、あまりに遠いものになってほしくないという思いが私には強い。

金持ちは不滅だから、ハイエンドオーディオも不滅かもしれないが、多くの機材が手の届かないほど遠い存在になってしまうことは問題である。だが、これはもう現実に起きている。10年前、20年前にはこれほど高価な機器が多いという印象はなかった。こういう価格設定の変化が影響してか、あるいは他の要素か、一般のオーディオファイルの活動が、もしかすると鈍らされているのではと疑う節もある。

インターネットを見渡すと、単体で200万円を超える機材について実際のユーザーから発信される情報は、リーマンショック以降から既に少なくなっており、政権が代わった最近になっても回復しないどころか、未だ寂しい状況と見える。単体500万円を超えるアンプなどのレビューとなると本当に少ない。また、原因は様々と思うが、有名なオーディオのブログもいくつかは閉鎖されたり、開店休業状態におちいったりしている。これもやはりここ数年のことのようである。

一方で、その代替となるハイエンドオーディオに関する活発なレビュー活動や訪問試聴やオフ会を催す、新たなブログはほとんど現れていないように見える。ハイエンドオーディオとは関連が薄いヘッドホンに関するブログやレビューは一時、非常に活発で盛り上がっていたが、それらのブログさえ最近は明らかに更新の勢いが鈍っている。つまり全体に低いところで安定、沈静化している印象なのである。

日本全国におけるオーディオのHPどうしのリンクもハイエンドオーディオのユーザーどうしの個人的つながりもほぼ固定化しつつあり、流動的な要素がやや減っているように思われる。さらに、SACDの長期的な凋落傾向が顕著な例であるが、オーディオをやる動機となる音楽自体が売れていないという世の中の傾向もオーディオをやろうという機運をさらに盛り下げる。

ついでに言えば、オーディオファイルが使う音源の固定化も私には寂しい。本当にクラシックとJAZZだけ聞いていて面白いのか?私にはそうは思えない。そうは言っても、若い人に人気がある新しい音楽としての、アニソンやラップやJpopが、それらの古典的なオーディオファイルご用達の大人音楽の世界を侵食するような、音の良さを発揮していないのも寂しい。

さらに深い視点に立てば、私の周辺に感じられるオーディオの長期的な凋落傾向の深層には、バブル的な購買心理の消失よりも日本人の高齢化と人口減少が影を落としているように思える。これは日本のオーディオの凋落というより、日本の凋落というべきなのかもしれない。

ハイエンドオーディオというものは現在、黄昏(たそがれ)の時代に入りつつあるように私には思われてならない。少なくとも日本にいるとそう感じる。その要因のひとつにハイエンドオーディオ機器の価格の高騰というのが、やはりあると思う。しかし、これはハイエンドオーディオという趣味がマークレビンソンらの手によりアメリカで誕生し、趣味として確立された時から運命付けられていたことなのかもしれない。

そもそもハイエンドオーディオの定義とは先述した評論家の方が言うように、音楽再生への「こころざしの高さ」を意味するものである。高価であることを意味するのではない。しかし、これは同時に高価であることを否定しない意味であることを忘れてはいけない。

ここでは音楽再生への「こころざしの高さ」を実現するためなら、どのような対価も厭わない勢いが見え隠れする。この隠れた勢いによって、ハイエンドオーディオは必然的に高価となり、高価となるにつれて多くの人の手から離れた遠い存在に変わっていったように思われる。こう考えればハイエンドオーディオは成熟するにつれ、自滅する運命にあったと言えるのではないか。

オーディオの風景を形作るのは錚々たるスピーカーやアンプではない。あくまでそれを使いこなす人の姿である。無人の荒野、無人の峰々。オーディオの美を堪能する主体である人間がいない場所に、実はオーディオという趣味はなく、空洞が拡がっているだけである。このように空洞化してゆくハイエンドオーディオには未来はないかもしれない。退廃的な考えだが、ここでの問題は長い黄昏時にいかに美しい花を咲かせるか、いかに美しく滅びるかにかかっているのではないだろうか。

富豪オーディオに奔(はし)る一部のメーカーも、その影響に煽られる他のメーカーもユーザーたちも、その耽美的な自滅への貢献として考えれば、腹も立たない。この黄昏状態が価格の高騰によるものだけではないということを思えば尚更、それに対して怒る気分にもならないのである。


オーディオという趣味を山に喩えてみる。

オーディオという山の成長は止まっていない。本物の山脈と同じく少しずつ高くなる。プレートテクトニクスという言葉はもう古いが、地形も実は変化し続けるものなのである。だから頂上も徐々に高くなる。こうしてハイエンドオーディオと呼ばれる頂上付近の領域、その周辺の空気は山が高くなるにつれ薄くなってゆき、そこに到達できる人の数は少なくなってゆく。

私個人は、いまだに山を登っているのだが、だんだん日が暮れてきて、周りに一緒に頂上を目指す人が少なくなってきたように思う。しかも、まだ上っている人はベテランの、というか高齢のお金持ちの人ばかりになってきていている。ベテランたちのなかにはいくつかのパーティを作って登る人も見受けられるが、そのパーティの数も増えていないようだ。

一方、自分よりも若い人が後から登ってくるのを見ることが少なくなった。彼らは下の方に留まって登ることを考えなくなったり、時には下山したりしている。またヘッドホン・イヤホン山というもっと低い山(というか丘)に上がって、頂上に大勢たむろしている様子も、ここからはよく見える。

山の中腹の売店では少しチャチなPCオーディオ機器やお馴染みのタイトルばかりのハイレゾ、DSDデータを売る者あり、裏道の登山道の途中でヴィンテージのウエスタンやクォードやJBLを並べて渋い商売をしている露店もあり、それなりに面白くはあるが、いくつかある頂上へ向かうルートが閑散としつつあるのは変わらない。

また、頂上付近では富豪と呼ばれる人が、ヘリコプターでてっぺんに舞い降り、悠々とお茶をしてから、また別の頂上目がけて飛び去ってゆくという荒業(あらわざ)も時に目にする。ベテランのオーディオファイルたちは無言で、それを軽蔑する。オーディオは過程を楽しむことも大事なんです、高価なオーディオが、必ずしもいい音とは限りませんよね、とかなんとか。とにかく、なにか言いたげに互いに目配せするのである。私は返事に困って、自分でも意味不明な微笑で返す。

そんなこんなで、まだまだ賑やかな山々ではあるが、確実に黄昏は忍び寄っている。人影は徐々に疎らになっている。登山者たちは老いてゆく。老兵は消え去るのみ、そして補充人員は稀だ。この状況を思わないのは鈍感か、あるいはそちらに目を向けないようにして登山しているかどちらかである。現実を受け入れるか、受け入れないか、これはたかが趣味であるからして、個人の勝手である。もしそうなら、どうせ自滅するなら、とことんまで美しく滅びたいと投げやりに言い放つのも勝手であるはず。誰が悪いわけでもない。以前からそういう流れだったのに気付かなかっただけだ。


救済もないことはない。

まだハイエンドオーディオは売れないと決まったわけではない。CH precisionのD1というSACDプレーヤーはあれだけ高価であるにもかかわらず日本で売れている。この調子なら日本国内で100台近くが稼働することになるであろう。まだまだ、多くの人が最上級のサウンドを愉しみたいと欲し、相応の対価(?)を支払うのである。

やはり、購買層は高齢者に偏っているが、逆に考えれば日本国内のD1の多くは、中古として今後10年のうちに日本中のセカンドオーナー、サードオーナーへと比較的手頃な価格で拡散してゆく運命にあるとも言える。

この最高級単体プレーヤーのオーナー経験者が、時間をかけて倍々に増えていくことは日本のハイエンドオーディオのレベルの底上げに寄与するはず。この高価なプレーヤーがこれほどの台数売れたことに明るい救済の光をひとまず見出すし、ドライブメカが壊れず、ディスプレイも無傷のままに、多くの人のもとへ、この素晴らしいプレーヤーが届いて欲しいとも願う。


そして例のDevialetである。ハイエンドオーディオはもうDevialetの時代だと言った人がいる。この極めて多機能でコンパクトでスタイリッシュ、しかしハイエンドオーディオとしてそれほど高価とは言えないDAC付のインテグレーテッドアンプD-Premierから出てくる音は、現代最高級のサウンドではないにしても、一般のオーディオファイルが苦労して行き着く水準はポン置きで軽々とクリアーしているように聞こえる。

このようなオールインワンに近い優秀なオーディオ機材が、多数の重たい筐体を連ねて、やっとのことで音を出す、旧来の物量投入型のオーディオを駆逐するかもしれない兆しは、新たな時代の到来とも取れる。このDevialetのアンプは美しく小さく、コストパフォーマンスの高いオーディオを、シンプルなインテリアに組み込みたいという新たなオーディオファンを増やすにちがいないし、また重厚長大なオーディオに飽きたベテランのセカンドシテムとして強くアピールすることだろう。Wadiaからも類似した製品wadia intuition 01が出て来ていることもあり、これから盛り上がる分野かもしれないと期待は高まる。


PCオーディオの隆盛も明るい材料と言えるのかもしれない。

10年前のステレオサウンド誌が手元にあるがPCオーディオを思わせる話題は全く載っていない。これは新しい動きなのである。手持ちのPCとDACをUSBケーブルで接続すれば、高額なCDプレーヤーに勝る音質を気軽に実現できるというキャッチに煽られ、老若男女がこのPCオーディオに挑戦している。

日本人は一般にネット上では懐疑の罵声を上げるのだが、結局は煽られやすい。確かに手軽に便利に、そこそこの高音質を与えてくれる安価な手段であり、コストパフォーマンスは高い。自作PCでゲームやアニソンを楽しんでいたオーディオに関心を持たない若い人たちと、オーディオを安く再開したいと願う定年後の団塊世代が、オーディオという趣味に走るきっかけとなった。

ただ、このオーディオの様式にはオーディオについての知識以上にPCに関する知識を要求する側面があり、オーディオをやっているのかPCをいじっているだけなのか、分からなくなるところがあって困るが、とにかく多くのオーディオに無関心な層を、オーディオという趣味の内部へ引き込む役割をしたように見えることは特筆に値する功績である。


特にPCオーディオに関しては明るい材料というだけでなく、従来のパッケージメディアに依存したオーディオ観を突き崩すかのような勢いを感じる。これは救済の名を借りた破壊なのかもしれない。アドルノは「誤謬に満ちた世界で未来像を描いたところで、それは曖昧な代物に過ぎない。建設に先立つ行為は現状では破壊の他にはない」と言ったが、PCオーディオが破壊する旧いオーディオの概念の残骸の上に何かが建設されるというのだろうか。黄昏の向こうにある夜を越えて我々が耳にするオーディオがあるとしたら、それはどのようなものだろう・・・。

こうして拾い上げた明るい欠片たちは、ハイエンドオーディオそのものから派生したものではないという点では共通している。外から来て、ハイエンドオーディオに影響を与えているモノたちである。

残念ながらハイエンドオーディオ自体が内部から変わる兆しは感じない。こうなると、私としてはDevialetはむしろハイエンドの凄味みたいなものに染まらないで欲しいし、PCオーディオはオーディオオタクの趣味というよりパソコンオタクの余技のようなものであって欲しいと思う。ハイエンドオーディオの底なし沼に落ちたが最後、滅亡の道を辿りかねないからだ。

道連れは我々のみでよい。

こうして、いろいろと私的な御託を並べてみたが、永遠と見誤るほど長く甘美な黄昏を味わい続けることは至福そのものである、という私個人の立場、結論に変わりない。これは「ベニスに死す」というヴィスコンティの映画をスローで流している、そんなイメージに近い。昔、この映画をはじめて見たとき、ラストシーンがいつまでも続いて欲しいと願ったことが思い出される。これは醜悪が美を求め焦がれて自滅する映画である。

映画はいつか終わる。
だが、オーディオという趣味は映画ではない。
筋書きはなく、実はラストシーンもないのである。

この世界に富豪たちが増えてゆくかぎり、
ハイエンドオーディオの機器は
どんどん遠い存在となる宿命なのかもしれないが、
オーディオという趣味自体は終わらないはずだ。

これは確かに“難しい”話だが、
過度の心配はしないようにしている。
なにが起ころうとも、
オーディオファイルであることを捨てられない私は、
なにが起ころうとも、
ハイエンドオーディオの行方を追い続けることになるだろう。

ただ、ひたむきに追い続ける所存。
この耳が聞こえるかぎり、
黄昏の果てまでも。


by pansakuu | 2013-08-24 22:08 | その他
http://pansaku.exblog.jp/20975164/


Goldmund Telos 5000 VS FM acoustics FM711|禁断のKRELL2016年12月24日


Goldmund Telos 5000 mono power amplifiers ¥38,000,000(税別)
http://www.goldmund.co.jp/pro.html


とある FM を知り尽くした詳しい方に訊くと、ムンドのテロス5000、お値段3800万円より FM acoustics FM711 の方がフツーに音がいいそうで・・・・・・


8. 中川隆[7549] koaQ7Jey 2017年4月05日 23:39:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8034]

Bowers & Wilkins フラグシップスピーカー  「800 D3」
http://www.bowers-wilkins.jp/Speakers/Home_Audio/800_Series_Diamond/800-D3.html

B&W 800 D3 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=B%26W+800+D3


「これ以上のものはない」、B&Wの最上位スピーカー「800 D3」2016年9月9日

 ディーアンドエムホールディングスは、英Bowers & Wilkins(B&W)のスピーカー「800 Series Diamond」の最上位モデル「800 D3」の発売を開始した。

1本の価格は、ローズナット仕上げが 2,125,000円、ピアノ・ブラックが 2,250,000円。基本的にはペアでの販売となる。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1017624.html

2016インターナショナルオーディオショー感想+おまけ - Innocent Key

マランツ+B&Wです。

http://innocent-key.com/wordpress/?p=7036


新型の800の発表だったのか金曜日なのに人がたくさんいました。ここで出ていた音は繋いでいる機材の性能のせいかガサガサした音であまり良いと思えなかったのですが、良い状態の 800シリーズの音の印象と、D3シリーズについて思っていることをかきます。

いままでで一番良い音を聞いたのはとある個人宅で、機種は 800Diamond だったと思いますが非常に定位が明確で音の配置とサイズまでがはっきりと見えるような描写力でした。さらに全帯域の速度に全くムラがなく最低音域まで完全にハイスピードな音でした。あのような音は他では聞いたことがありません。

このような最高峰の音質がどこでも出ているなら、おそらくいまでもこれは最高のSPなのでしょうが、普通はそこまで鳴らすのはまず無理です。

普通にみかける B&W800 シリーズではあのような超高速の低音は出ておらず、よく見かけるのは遅い低音と早い高音、各ユニットの音質にまとまりがない、帯域ごとに完全にバラバラの音です。

このような音が本来の 800シリーズの音質でしょう。帯域ごとにユニットの素材も違うしエンクロージャの設計も異なっているのでどうしてもユニット帯域ごとのキャラクターに統一感がなくなります。

このバラバラさがむしろ初心者には異様に分離がよく感じられる要因なのですが、いざ所持して長いこと聞いているとこの帯域のばらつきが気になってきます(以前Nautilus 803を持っていました)。

D3は当然ながら以前のモデルと比較するとこれらの部分は良くなっています。最新のD3だともう低音の重さはほとんど感じなくなっていますし、従来よりもユニットごとのつながりも改善しており、一つ前のモデルより材質の違いによる質感のばらつきもあからさまではなくなったように思います。しかしD3になってから、クオリティと引き換えにいままでの独自の個性も同様になくなったように思います。

いままでの音は上記のようなバラバラでまとまりに欠ける部分はあったのですが、そのかわり他社にはない個性を持っていたとも言えます。特に初代のNautilus 800シリーズが登場したときは価格も現実的で音質も当時の平均的なSPと比べて先進的なSPでした。ですがシリーズがD3へ進化する間に販売価格はどんどん上昇し、先進的な設計という面でも他社のSPに遅れを取るようになってきていると思います。

今ではより価格の安いSPでも箱鳴りを抑えてユニットごとの質感も統一されているようなSPも出てくるようになりましたし、シリーズの価格も上がっているので他の選択肢もたくさん出てきています。そのような中でいまさら現代的な設計により近づけてきたD3シリーズをだしても、過去から連なる 800シリーズの中で比較したら最高の仕上がりかもしれませんが、独自の個性を失っただけでそこまで突き抜けていない印象も正直あります。

もし800シリーズを名乗ることが制約になって基本設計を変えることが許されないならば、B&W は D3などではなく全く別に 900シリーズなどを新設して、比較的抑えめの価格帯でありながら現代ハイエンドSPの最新設計を実現した全く新しいシリーズと設計のものを発表したほうが良かったのではないかと思います。
http://innocent-key.com/wordpress/?p=7036

49.オーディオ/音楽・ネタ / 蔵 2011/10/25(Tue) 09:05

しかし昔のアルテックやJBL、エレボイの技術力は高かったですよね。
局長曰く

「JBLとアルテックはWEの直系、子どもだから」

だそうです。それに比べると ウィルソンやB&W、アヴァロンなどはゴミに等しいとも言われましたが、同感ですね。

と、嘗て一時期JBLを離れ、B&Wの800シグネイチュアーに走った私は語ります。いえ、それを使ったが為、逆にJBLやアルテックの素晴らしさを再認識した次第です。

1: テツオ 2011/10/25(Tue) 09:16
>蔵さん
ダメですよ、800シグネイチュアーに走っては。(笑)
きんどーさんが

「アンプ依存症のスピーカーなんて欠陥商品だ」

と明言しましたが、その通りだと思います。
http://ppp.atbbs.jp/jbl4344jp1623/mode/all/49/0

6: 蔵 2011/11/15(Tue) 08:45

友人宅へ。何でも94年に690万円で発売されていたクレルのKASを導入した為です。その友人は私が譲ったB&W800シグネイチュアーを使っていますが、そのKASで真価を発揮。

しかしA級動作、8Ωで350Wのモンスター・アンプでやっと真価を発揮するスピーカーって何か解せません。

7: テツオ 2011/11/15(Tue) 09:23

B&Wの800シグネイチュアーですか。

記憶違いでなければ、ノーチラス801が出た頃、アビーロード・スタジオでノーチラス801を鳴らすアンプとして、クラッセのオミクロンが大量にあったのを覚えています。

ああいう超弩級のアンプでしか鳴らないものなのか、とびっくりしたものです。

こういうスピーカーは果たして本当に正しいスピーカーなのか疑問ですね。ウィルソンもですが。
http://ppp.atbbs.jp/jbl4344jp1623/page/35


54.音楽&オーディオ・ネタ / きんどーちゃん 2011/11/15(Tue) 21:33

>蔵さん
蔵さんはいつも800シグネイチュアーの話になると話題を変えようとしますよね(笑)。

何かトラウマでも?

蔵さんは800にパスのX600やクラッセのオミクロンMKUを使用なさったそうですが、それでもご不満だったようですね。

クレルのKASで鳴ったのですか。これは、そういうスピーカーは欠陥商品としか言いようがないですね。

2: 蔵 2011/11/16(Wed) 09:18

いえ、何と言ったら良いのか。やはりトラウマでしょうか。

800シグネイチュアー。(苦笑)

800シグネイチュアーを鳴らしきる為に、クラッセのオミクロンMK2まで導入しました。

それでなる鳴るようになったのですが、クラッセ、私の嫌いな音でした。(笑)

それで完全に鳴らなくともいいや、と思いレビンソンの336Lに換え、数年後、こちらに来た次第です。

それまではアルテックの自作スピーカー、JBLの4435のマルチと来て、何故、B&Wに走ったのか、自分でもよく解りません。

多分、新鮮な音に聞こえたんでしょうね。

でも紆余曲折を経て、今のJBLとオートグラフに出会え、嬉しく思っています。


3: マロン 2011/11/17(Thu) 07:57
>蔵さん
クラッセのオミクロンMK2って、評論家の三浦某が使っていた重量100キロ以上のアンプですよね。

すごいですね。

5: 蔵 2011/11/18(Fri) 09:42
>マロンさん
そうです。ただ三浦某氏がウィルソンを鳴らしていたのはMK2化される前のモデルですが。

800シグネイチュアーか・・・・・。私のオーディオ・ライフにおける最大の汚点だな。
http://ppp.atbbs.jp/jbl4344jp1623/page/30


B&W社のスピーカー


32 :Terry:2007/10/08(月) 09:57:40 HOST:p5012-ipbfp405kyoto.kyoto.ocn.ne.jp

昨年オーディオを再開するとき、いろんなスピーカを視聴しましたが、B&W も Dali もどれも同質の音で「コレでなくっちゃ」というのがありませんでした。

そのときは B&W でなく Dali を購入しましたが、それもいちばん安いの。

あれこれ言わず音楽を聴く分にはそれで十分以上だったのですが、でも半年過ぎたころから飽き初めて、結局は20年前の国産SPに戻ってしまいました。

10 :金持ち人:2006/02/12(日) 09:42:07 HOST:236249078203user.viplt.ne.jp

一見聞くと、B&Wのスピーカーは良い音がするように感じますが、長く使う人が少ない、音に飽きてしまうのでしょう。


11 :S&L:2006/02/12(日) 12:41:33 HOST:softbank218127146034.bbtec.net

>音に飽きてしまうのでしょう。

僕もそうおもいます。

確かに、凄く綺麗な音で欠点がほとんどない感じの音なのですが、どっぷりと漬かってしまうような部分があるんですよね。
一頃は売れに売れてハイエンドの代名詞になってましたが、最近はどうなんでしょう。
ジャズも全然問題なくてオールマイティな印象ありました。
しかし、良いスピーカーであることは確かです。


12 :金持ちの人:2006/02/12(日) 21:11:44 HOST:030229211203user.viplt.ne.jp

失礼なことを言うかも知れませんが、代理店と店が一体となってB&Wを売りまくってきましたが、そろそろ限界にきています。

B&Wの宣伝費に莫大な金を使いました。評論家と言われる方にも沢山・・・・しました。
はじめはユーザーをごまかすことが出来ても、ズ〜とというわけにはいきません。


13 :S&L:2006/02/12(日) 23:45:13 HOST:softbank218127146034.bbtec.net

>はじめはユーザーをごまかすことが出来ても、ズ〜とというわけにはいきません。

そこまで悪いスピーカーとは思わないけどね。(笑)
なんか、スピーカーとは別なところで悪い印象があるだけでないですか?


14 :金持ちの人:2006/02/13(月) 12:43:51 HOST:247229211203user.viplt.ne.jp

B&Wの価格設定が物凄いのです。聞いたらビックリ。
せっかく購入したなら、好きな人は楽しんで使ってください。

16 :金持ちの人:2006/02/14(火) 09:15:11 HOST:247229211203user.viplt.ne.jp

そんなこと言えませんが、常識では考えられない多額の宣伝費を投入しました。
会社一丸となって広告費、店へのリペート、評論家への○○等。

店や評論家が推薦すればたちまち売れますから。ユーザーなんかちょろいちょろい。


17 :株主:2006/02/15(水) 15:56:19 HOST:K118068.ppp.dion.ne.jp

確かにナカミチが代理店をやってた以降は、凄かったですね。

個人的には、技術者の皆さんは好感が持てます。
イギリス系の人の中では、クセのあるシステムや人物と言うよりニュートラルに近い人が、多いかもしれません。・・・ある意味、日本的かも?。 

- アメリカのADSの技術が行ってるかも?・・・。


19 :パルジファル:2006/02/16(木) 18:24:19 HOST:cf01.pref.okayama.jp 

同じ会社が輸入してるヘリコンとかいうスピーカーも人気が高いようですが、やはり宣伝が上手いんでしょうね。

 実際、聴いてみても、どこがいいんだか私には全く解りません。


20 :K.S.:2006/02/16(木) 18:53:52 HOST:ZL059198.ppp.dion.ne.jp

この掲示板の方々はB&Wに厳しい評価の方が多いようですね(私もその一人)。

特に古い?人にとって「昔は箸にも棒にも引っかからなかった?(怒られそう!)」B&Wが特に大きく変わった訳でもないのに、これほどまでに売れる事自体が異常に思える人も多いのではないでしょうか?

しばらく前にインフィニティーが馬鹿売れしましたが今は・・・二の舞か?


21 :金持ちの人:2006/02/16(木) 21:32:40 HOST:241188211203user.viplt.ne.jp

パルジファルさん  
B&Wと比べればヘリコンは大変良心的です。価格設定も大変良心的ですよ。
私がいうのですから間違いありません。ユーザーがどう捕えるかです。

2 :ひまじん:2005/11/14(月) 21:36:01 HOST:YahooBB220009068121.bbtec.net

私は、B&Wのユーザーなのですが、サブシステムに使っていますが、確かに音は良いです。

B&Wは、新素材のケブラーで出来ているわけですが、紙のスピーカーより安定していて湿度などの条件であまり音質が変化しないようです。

今日は、メインに使用の懐古なスピーカーは、天候としばらく使っていなかったせいで、音が好くありません。

B&Wは、イギリス製で、日本国内はもとより世界各国に輸出しているので、どこの国でもある程度評価を得るために、音質も個性的な音ではないようです。

日本のオーディオマニアの中には、音の評価も個性が少ない為に、つまらない音と評価されることも多いようですが、CDプレーヤーとアンプに良い物を選んで使用しますと、音楽が活き活きと鳴ります。

かつて、この掲示板で「B&Wノーチラス」が取り上げられましたが、評価が大変悪い投稿もあったと記憶しています。

今後は、日本のメーカーが日本と言う小さな市場で、本格的なスピーカーを作り続ける事は大変困難だと思います。かつてのオーディオ全盛期とは違い、今は条件が悪すぎて日本のメーカーはスピーカーからは事実上撤退したという状態です。
一部AV用のローコスト製品を作るだけのようです。スピーカーに限らず、オーディオ製品は世界市場で戦える製品を出せるメーカーしか生き残らないかも知れません。

もう一つは、ハイエンド・オーディオの分野で、個性的で高額商品でも買うユーザー層を狙った物も根強い需要があるようです。

B&Wは、800Dのようなハイエンド向けから、AVで使うようなDM600シリーズも出しているわけで、そうした事からも世界戦略をめざしていることが分かります。

4 :名無しさん:2006/01/17(火) 00:48:41 HOST:ZL013003.ppp.dion.ne.jp

確かにジャズを除けば、奥行きの音場感がすばらしくハイパワーアンプ(FET200w以上&400W以上)を使用しますとさらに良くなります。


5 :パルジファル:2006/01/17(火) 13:04:58 HOST:cf01.pref.okayama.jp 

ジャズの場合は、出るべきところで音が前に出てくれないと、らしくないですからね。

 それから、アンプの駆動力をより要求するってのは、ウーハーのダンパーがかなり固いためでしょう。なので、非力なアンプでは初動感度が得られに難いということですよ。

 しかし、「音場感」がウリのスピーカーって、リスニングルームの影響でそのウリの部分が大きく異なってまいりますから、良くも悪しくも誤解されやすいところですね。


22 :金欠:2006/03/19(日) 01:11:25 HOST:ZO157177.ppp.dion.ne.jp

>ウーハーのダンパーがかなり固いためでしょう。

確かにダブルダンパーや固めのエッジのやつは、音量上げないとダメですね。
小音量では聞けない・・・。

6 :名無しさん:2006/01/18(水) 15:06:07 HOST:ZQ082104.ppp.dion.ne.jp

確かにヨーロッパのスピーカーは、部屋の作りがレンガ・石等を想定してるでしょうから、使いこなしに一工夫はやらないとだめでしょうね。


7 :パルジファル:2006/01/18(水) 17:52:04 HOST:cf01.pref.okayama.jp 

壁や床が強固ですと、間接音が増え、音像も手前に張り出して、元気のいい音になりますね。

 その点、強固でない部屋では、SP背後の壁に音像が張り付いたようになることも。

 ま、ウチのボロ家では、背後の壁に張り付くどころか、壁の向こう側に音像が定位しちゃいますけどね。(勿論、調整済みですが。)


8 :貧乏人:2006/01/25(水) 16:00:41 HOST:ZO153092.ppp.dion.ne.jp

多分ジョンバウアーのイメージしてる音は、前に出る音だと判断してます。

例の大型モニターの設計から見ても、そう感じます。
30cmユニット-4発のやつ-

23 :bmw:2006/04/03(月) 23:27:28 HOST:59-190-119-212.eonet.ne.jp

2000年に802を買いました。
本当は JBLパラゴンをツイターを 075→045 に変え、ネットワークなしで
マルチで鳴らそうかとか、コンデンサーで自分の耳を信じながら思考錯誤してました。

そのときのメインスピーカーは ALTEC A7 でしたが、初めて聞く802の凄さはある意味、JBL ALTECを凌ぐものでした。

OLD JBL は確かに鮮やかさと軽さとリアルさを・・・ALTEC はまさにそこで、クリフード・ブラウンがトランペットを吹いてるような錯覚さえ覚えます。

しかし、802の腰の強さはなんとたとえればよいのでしょうか・・・

つい最近 Dタイプの存在を知り、不精になってしまった僕は聞いていませんが、
今の時代にこの SP からオーディオの世界に浸れる人たちが羨ましいですね。


27 :パルジファル:2007/10/06(土) 23:52:08 HOST:wacc2s1.ezweb.ne.jp

私もジジイに近づいたのか、最近は英国製 SP でひっそりとバロックでも聴きたいな〜と考えておりますが、昔憧れたスペンドール BCU だとかハーベ スHL みたいな音のSPが無いですね〜。

去年出逢った BCU のレプリカでも、ツイーターが元気過ぎて、全然音が違ってた。

ま、しかし、あの類いは長持ちしない作りになっているんでしょうナ。
吸音材にスポンジ使ってたりとか。


28 :SX3NW:2007/10/07(日) 11:24:37 HOST:28.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

昔、大手家電店の積み上げ試聴室ぢゃスペンドールとかロジャースとかビクターのSXシリーズとかどれもインパクトがないんだよね。

あそこで聴いてインパクトある物は自宅に持ってくると手綱をそうとう締める必要があるんだ(笑)

ハーベスHLも5型やコンパクト以降は元気いっぱいの鳴り方するようになってたね。

B&Wについては、今の国産SPはほとんど擬似B&Wになっちまったようだ。
良く言えばフォロワ〜。逆だと物真似。ま、日本の得意分野だな(笑)


29 :パルジファル:2007/10/07(日) 12:55:58 HOST:wacc2s2.ezweb.ne.jp

装置を買う時には試聴しない方がいいですナ。
下手に試聴しちゃうと買うものが無くなってしまいます。

エイヤッー!と買ってから後戻り出来ない状態になれば、油汗かきながらでもなんとかせざるを得ないので、なんとかなっちゃう。


30 :SX3NW:2007/10/07(日) 21:40:08 HOST:28.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

あんな試聴室ぢゃ一番地味に鳴るのがイイんですよね(笑)
部屋持ってくりゃ1/2の距離で聴くことになるんだし。

バッフルぎりぎりサイズのウーファーにメタルドーム2個付きのキンキラ金の国産3ウェイなんかは気をつけなきゃならん。

そういえばB&WのSS25は高能率フルレンジのような鮮度とピントきっちりで
素晴らしい音だったけど、デザインが酷いんだ(笑)


31 :Moon:2007/10/07(日) 23:09:25 HOST:i219-164-18-178.s02.a001.ap.plala.or.jp
>>29
 パルジファルさんの発言に1票!
と云いたいけど、私は『卒塔婆』と呼んでいる現代SP
試聴の前に見ただけで買う物なくなって、20年前のままです。

33 :パルジファル:2007/10/08(月) 13:27:17 HOST:wacc3s2.ezweb.ne.jp

聴かずにエイヤッー!の前提として、十分な予備知識と経験に基づくカンがありませんと、大失敗で冷や汗出っぱなしになってしまいますけどね。

それにしても、Moonさんがおっしゃるとおり、今時いい SPが無いですナ。
音さえ良けりゃ、墓石型でも目玉オヤジ型でも我慢するけどね〜。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1131836376/



9. 中川隆[7550] koaQ7Jey 2017年4月05日 23:46:33 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8035]


オーディオ も 車 も 女性 も ハイエンドだけは止めておいた方が良い


Western Electric 594A


G.I.P.Laboratory Western Electric 594A のレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihinn594A.html


音響分野の技術研究が最高水準にあった時代、ベル研究所が惜しみなく研究開発費と人材を投入して完成させた、歴史上の頂点に立つドライバー・ユニットWE594A

 このドライバーは追い込めば追い込むほどにその能力を発揮していくという、レーシング・マシン的な色彩を放つ。このドライバーを理想状態で鳴らし、これに低音をマッチングできれば、ウエスタンの一つの峰の頂上に到達できるのではないかと思う。 
http://homepage3.nifty.com/western/audio/24a594a/24a594a.htm


1933年4月27日に行なわれた、ワシントン・フィラディルフィア間141マイルの電話回線を使用したオーケストラの立体音響伝送実験(オーディトリ-・パースペクティブ)は、ベル研究所が当時の最高水準の技術を結集したエクスペリメントとして歴史に残る。このためのシステムは、膨大なコストと人員が投入された。当時の技術水準と貨幣価値を今日に比較換算するならば、NASA的なプロジェクトと考えてもよいだろう。

このときの再生用のシステムが、幻のフレッチャー・システムであり、おそらくは人類史上最高のシステムと評価できるものだ。すべては、このエクスペリメントのために研究開発された。このスピーカー・システムは、低音部に20インチの巨大な金属振動版を持った折り曲げ低音ホーンと大口径4インチ振動版を持つ中高音用のホーンドライバーで構成されている。中高音ドライバーは、マルチセルラホーンである。このシステムは、当時の映画産業界から劇場用としてのリリースの声が大きかったが、低音ホーンのエコー現象もあり、実際に業務用の装置としては量産されることはなかった。製造された数は、10本に満たないと思われる。

しかしながら、このシステムの中高音用のドライバーは改良を経て、世に出されることとなる。これが WE594A Loud Speaking Telephone 、すなわち今日我々が目にすることのできる、あの WE594Aドライバーである。その生まれからしてただならぬ血統のスピーカーである。このドライバーの性能は隔絶したものである。自動車に例えるならば、F-1レーサーのようなものだ。

WE594A は、WE555 とは異なり、2Wayのシステムとして、あくまで低音用のスピーカーと併用することを前提に作られている。しかし皮肉なことに、このドライバーとつなげられる相棒は、かのフレッチャーシステムの巨大金属振動版低音ホーン・ドライバーだけなのである。これ以外の紙の振動版のウーファーでは、やすやすとはつながらない。WE594Aは、その生まれから、まさに孤高の存在であった。究極の理想を求めて設計され、卓越した性能を発揮するが、それとバランスできるウーファーがないのである。


理詰め

このドライバーは、ベル研究所で研究設計されている。すべて基本設計は理詰めで行われている。そして実際の実験によって検証、評価され、そのフィードバックでさらに煮詰められている。中途半端な相性問題など微塵もない。特定の音色はあるが、システムの音をそのまま過敏に容赦なく出してしまう。

うるさく鳴る場合は、スピーカー以前のシステムの音がすでに"うるさい"のである。生気のない音がする場合は、すでにドライバーに信号がたどり着くまでに生気が失せているのである。ドロンとにごって団子状態になるのは、同様にドライバー以前に問題がある。

このドライバーがきちんと鳴る装置は、他のスピーカーもきちんと鳴らせるだろう。リファレンスというものはそういうものだ。このようなリファレンス装置を追い込むのは、たやすくはない。フィールド電源、ネットワーク、ウーファーとの(音の)繋ぎかた、すべてにわたって、理詰めですすまなければならない。そして最後に耳とと心でバランスをとっていく。このドライバーは、システムの性能が良い方向に正しく向上すれば、それに敏感に反応し、的確に素晴らしい音の世界を現出する。難しく、手こずるが裏切ったりすることがない。


ホーンとウーファー

594Aドライバーは、システムの違いを如実にさらけ出してしまう。それは、ネットワークするウーファーの十倍以上だろうか。つまりある点でバランスしているときに、システムを少々アップグレードすると、ウーファーに対してドライバーが、過敏に反応して音を変えてしまう。そうするとドライバーがイッてしまったバランス点を追いかけて、ウーファーを再バランスしなければならないのである。その労力は当然十倍に及ぶ。

業務用の使い方では、これでは成り立たないので、594Aにレベル合わせと称してアッテネーション(信号経路に直列に抵抗成分を追加する)をして、594Aの生気を殺して、ウーファーが追いつける程度に鈍くして使う。しかしこれは、594Aの真の実力ではない。この状態では、耐入力と最大音圧レベルでは優位だが、WE555一本のほうが魅力的である。


594A と組み合わせるホーンも難しい。31A ホーンでは、594A 単体の魅力を出し切ることはできないが、クロスオーバーを高くとると、ウーファーとのマッチングが容易になるので、スピーカーシステム全体としての性能、バランスも素晴らしいものになる。高音域もかなり伸びるので実に好ましい。ウーファーも励磁型であれば15インチ二発か18インチ一発でなんとかなる。

これが24Aホーンになると、その聴感上の音響エネルギーは尋常ではなくなる。これにバランスさせるためのウーファーは、励磁の18インチをホーンロードを掛けても最低2発は必要だろう。25A とか 26Aホーンになったら、さらにその上を行くわけだから、もう体育館とか劇場に設置して聴くよりほかはない。F-1 のようにサーキットに出かけることを思えば、まだまだ大した道楽ではないが。

仲間と巡礼

このような大物を一人で追い込むには、何度も生まれ変わらないとできない。よって、専門分野の異なる仲間と共にいろいろと研究、試行をしながら進んでいくのが好ましいと思う。信頼のおけるショップの助言も有益である。そしてできるだけ多くのいろいろのシステム音と生の演奏を聴くことである。

音の求道者は、すべからく巡礼をしている。私も自分の研究や巡礼の成果をホームページにできるだけ公開したい。参考になればよいが、迷いから救うつもりが一層混迷の度を深めることにもなりかねない危惧もある。たかが道楽と一喝するのはたやすいが、私の不徳の至りもあろう。ただひとつだけ言いたいことは、音楽とオーディオの世界は、深く、極めれば極めるほどに感動的で素晴らしいということだ。


最近は、いろいろなところで594Aが鳴っている。しかしその多くは、我々に忍耐を強いるようなサウンドを轟かせている。オーナーは、これがウエスタンのすばらしい音なのだから、この良さが分からない者は、オーディオを語る資格がないといわんばかりの情熱を傾注する。

聴衆も自分の耳に自信がないからか、恐れ入って敬意を持って、いい音だと絶賛する。裸の王様の世界そのままである。

正直な人は、私はこの音を好きになれませんとかウエスタンの音というものはこの程度のものかと思ってしまうかも知れない。

このような悲劇は誰のせいでもない。そもそも本来のウエスタンの音を聴いたことがある人がいないのだ。それはもう70年以上前にこの空間から発して、そして消えてしまい、人々に語り伝えられた、伝説の音なのである。

今日に生きる人々は、当時のシステムを可能な限り再現し、失われた音を復活させようとしているのだ。私は、その情熱に心から協調する。しかし再現された音が、はたしてその本来のウエスタンの音であるかどうかの検証は、とても難しい。


さきに述べたとおり、この"孤高の"594A ドライバーは、そもそも鳴らすのが至難の代物なのだ。よって、やかましい音で鳴っている 594A に出会っても、達観しようではないか。

趣味で F-1レーザーを所有しているようなものだと思えばよろしい。

そしていつの日にか鳴らしきることを生きがいとすれば、これはすばらしいライフワークとなる。
http://homepage3.nifty.com/western/audio/we594a/we594a.htm?.tok=bcwjY6SBu.hmxIxe&.dir=/594A&.src=ph

885: 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/08/24(月) 15:07:24 ID:gXFhpuhh

ステレオ誌のインタビューで、村井に菅野氏は訪問先でマトモに鳴っているところは2〜3割もないとか書いてた。 菅野氏はラ技やステレオ、レコ芸の方が面白い。

886: 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/08/24(月) 16:10:05 ID:NlHtaPNg
>>885
記事になるときは遠慮してるけど講演会だと 2、3%もないになりますよ。
SSだと全部合格です。


887: 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/08/24(月) 19:48:29 ID:13xIkpFt

演奏家訪問で部屋の広さとスピーカーでマトモに鳴ってるか想像つくよね。
まあ、お金持ちが多いんだろうけどステサンはインテリの宗教だね。


449: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/23(日) 17:32:25 ID:Wla7JK6e

     ∧_∧ ミ ギャーッハッハッハッ! 猫に小判!ブタに真珠!へっぽこ☆料理人!
 o/⌒(. ;´∀`)つ 
  と_)__つノ  ☆ バンバン


450: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/23(日) 17:37:43 ID:Wla7JK6e

高級ブランド品を自慢して見せびらかすオーヲタの50%は、装置一流、腕前三流という現実。大笑いの恥さらし者ですな。


792: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/12/16(火) 09:47:17 ID:Je7a/ZAZ

褒めるところがないと、まずは雑談から入るよな

「オーディオはいつ頃から始められましたか?」

とかね

気に入ったところだと冒頭から

「素晴らしい!」とか「いやぁ!」

とか感嘆詞が出るからわかりやすいよな

http://2bangai.net/read/05ba12b399b8ea350fcbbec294a7977277fe6b10e0014ef46534d16d3dc2af87/all


490 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/11/30(水) 02:34:17 ID:wrlfszBu

名物のレコード演奏家に関しては、当の菅野翁が別の雑誌で、

「他誌でやっている連載でいろいろなシステムを聴く機会が多いが、本人は悦に入ってても実際には聴くに堪えないような装置も多い。」

ってことを語っており、 果たして今回は本当はどうなんだろうっていう目であの連載を読むと結構笑える。

あそこに登場するのがステータスだと勘違いしてネットでも俺を取り上げろとばかり運動しているような人もいるが、登場即音の良さ、オーディオの腕のよさを示すとは、必ずしも言えないようだ。


502 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/12/01(木) 21:22:19 ID:c8yn/MDN

先日の大阪ハイエンドオーディオショウ2日目の特別イベントでした。
まだ、各社がイベント試聴用機器のセッティング中、マイクを持たれた先生が

「今まで数百人のレコード演奏家を訪問しましたが、いい音で鳴ってたのは一人も無かった・・・」

とおっしゃられたのには驚きました。 で、ステサンを見る限りけっこう先々号などではべた褒め? の方なんかおられたのに過大評価と言うか、どんぐりの背比べ的要素しかなかったのかと?・・・


意外な所で先生の本音? が聞けたような気がしました。


個人個人、性格がそれぞれ違う以上好みの音質も千差万別と言う事を思うとまぁ これも仕方ないでしょうね。 でも、確かな事は先生の音作りに関して言えば万人向き、多くの人がいい音と感じる音作りされてると言う事です。 装置も重要だけど、聴く環境は更に重要ですと最後におっしゃられてました。

音質と同じくらい重要なのが「音量」とも言ったおられました。

音楽再生の時のボリュームには特に神経を使っておられたようです。

ただ、ホテルの大広間と言う特殊な環境下での音量は難しく、なかないい音で聞いていただく分けには行きません、それを納得の上聴いてくださいとのことでした。

レコード演奏時、大切な事は「再生環境」「オーディオ装置」「音量」ことに「再生環境」と「音量」は重要で高額な装置を導入しても宝の持ち腐れになる事が多々有ります、その間違った音質にならない為にも正しい音楽再生を聴いて耳を鍛えて慣らしてください、間違った音質で演奏されていた方が実に多い事に驚かれたそうです。

ライブ演奏や、他のオーディオでの再生音、いろいろな音を聴いてこそベストな音質でレコード演奏できると言っておられました。

http://hifi.denpark.net/1125064884.html


菅野沖彦

「私は幸いなことに、この数十年で、数百人の熱心なオーディオファイルを、日本列島の北から南まで訪ねることができました。 その殆どの方は、その機器の持つ可能性を発揮し得ていなかった...。

そこで得られた現実は、世評の高級なブランドの製品が、その実力に見合った凄い音を出している例は数少なく、皮肉にもその逆が多いということでした。

それよりごく普通の製品を使っているのほうが、熱心に鳴らし込み、素晴らしい音を出しているケースが多かったですね。


技術のない人は、その辺の普通の自動車に乗っていた方がいい。

これは全くオーディオでも同じ事なのです。」


10. 中川隆[7552] koaQ7Jey 2017年4月06日 11:04:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8037]

ウエスタン・エレクトリック WE555 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=WE555


G.I.P.Laboratory ウエスタン・エレクトリック製品のレプリカ販売
http://www.gip-laboratory.com/indexjapanese.html
http://www.gip-laboratory.com/products.html

情熱のオーディオ ウエスタンエレクトリック病棟
http://mikami.a.la9.jp/audio/audio.htm

G.I.P.Laboratory ウエスタン・エレクトリック WE555 のレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html

555+24A+1444実験システム 3/22/2004
http://mikami.a.la9.jp/audio/expr2023/expr2023.htm


WE555を24Aホーンで鳴らしてみる話


ウエスタンのシステム

ウエスタン・エレクトリックのシステムを構成する個々のコンポーネントを開発するために費やされているコストと時間は、尋常なものではない。しかも当時世界最高水準のベル研究所のスタッフがこれに従事していた訳だからなおさらである。人材、資金、時間が湯水の如く投入されている。

ウエスタン・エレクトリックとベル研究所の音響システムの開発にかける姿は、さながら後年のNASAのプロジェクトに近いものがある。製品のどれ一つとってみても、当時の最高の素材が使用されており、技術は歴史的にも最高の水準にある。もし当時のベル研究所のスタッフが、今日の素材を手にしたら、どのような物が出来上がるのだろうかと想像すると戦慄が走る思いだ。

最高の音響システムを構築する一つの方法は、当時のウエスタン・エレクトリックのシステムを忠実に再現することであろう。

理由は、その状態で完全なバランスがとられているからだ。
しかしながら、バランスのとりかたには複数の解があるはずで、当時のシステム構築者が取りえなかった別の解があるはずで我々にはこれに挑戦することで、ウエスタンのコンポーネントからシステムとして別の魅力を引き出すことも可能ではないかと思う。

ウエスタンのオリジナルのシステムを超えようとか冒涜する意図はもとよりない。もしウェンテが現代に生きていたら、どのようなシステムを開発しようとするだろうと、技術ロマンに心を躍らせる。

555コンプレッション・ドライバーを色々と聴いてみると、その完成度と技術水準の高さを超えたところに、造り手の意図を感じ取ることができるような気がする。

このドライバーは、あきらかにホーンと一体で使用することを前提に設計されている。そしてターゲットにしている音は、蓄音機が表現できる生の音楽のプレゼンスである。

蓄音機は、機械振動から直接音波を作りだしているので同じ系のなかで音を処理している。これに対し、スピーカーを使用すると機械振動、すなわち機械系から電気系に変換し、これを増幅して機械系に再変換を行っている。

一般に、系の変換を行うと、何らかの情報が失われる可能性がある。私は、プレゼンスではないかと直感している。このプレゼンスこそ、生の音の肌触りであり、そこに演奏家がいるという佇まい感であり、さらには再生装置が消え、そして演奏家さえ意識させず、ただ音楽のなかに包まれる世界への到達がある。



ストレート・ホーン

555ドライバーは、ホーンなしの状態でもフル・レンジで実に華麗に音楽を再現する。
ボーカルやピアノなどが特に素晴らしい。

3Aホーンなどで聴いてみるとその素性のよさに感動する。しかし短いホーンでは低音を補ってやらなければならない。

今回はWE594用に開発された24Aホーンを WE555 に接続してみる。

低音は、RCA1444フィールド型15インチ(38センチ)を2発使用して実験システムを組んでみる。

この24Aホーンは最終的には594Aドライバー使用するが、このストレート・ホーンに低音をマッチングさせ、15Aの世界に迫れるかを実験してみる。ウエスタンのカール・ホーンは曲げられているが、これは実用性を重視したためであり、研究所の実験では、巨大で長いストレート・ホーンが使用されていたに相違ない。そこでの研究成果をもとに、いかにストレートの状態の音を損なわず、うまく折り曲げ、また巻いて、現実的に使用可能な大きさにする苦心が行われたと推測する。


実験システムの概要

WE555は、基本的にはエッジの共振周波数が低いのでフルレンジのドライバーと考えることができる。

そのためなるべくフルレンジに近い動作をさせてやるためにネットワークのカット・オフ周波数を112Hz、6dB/octにとった。

24Aホーンのカットオフは200Hz台なので、ウーファーのクロスオーバーを高めにとり聴感上の音響エネルギーをバランスさせる方法をとる。

問題は、ドライバーとウーファーの能率の差であるが、音質を劣化させる抵抗成分は意地でも入れない。ドライバーのほうが強ければ、ウーファーをダブルにする。これで3dB差が縮じまる、足りないぶんはホーンロードをかける。ドライバー側にアッテネータを入れたレベル調整はしない。それでも合わせきれない場合は、フィールド電源の制御と出力トランスのインピーダンス・マッチングで調整する。

くどいようだが、意地でもドライバーに直列に入るハイパスのキャパシタ一発だけにする。ウーファー側も意地でも巨大空芯コイルのインダクタを一発にする。ネットワークは、プレゼンスを殺してしまうので最低限に押さえたい。



RCA1444ウーファーのマッチング

RCA1444、15インチウーファーは、RCA1443コンプレッション・ドライバーとのコンビネーションで、RCA がウエスタンに挑戦した気合の入ったコンポーネントで、その実力はWEに優るとも劣らない。(残念ながら、ドライバーのほうはWEのほうが役者が一枚半から二枚ほど上手だろうと私は推察する。)

しかし 594Aコンプレッション・ドライバーに追いつくことのでくる低音用のウーファーはざらにはない。恐らくは18インチ(46センチ)フィールド型の TA4181ウーファーを4発、ホーンロードをかけてちょうどいいくらいだろう。

594A とのコンビネーションは、ディジタル信号処理を使った別のアプローチで考えてみる。今回は、RCA1444 をダブルで使用し、部屋の音響特性も考慮してクロスオーバーを 507Hz 6dB/Oct と高めにとって重ね合わせている。音響エネルギーの調整は、1444のフィールド電源でコントロールする。このフィールド電源は、1本あたり 115Vの 200mA程度が定格であるが、質のよい乾いた低音を軽々と出すには、定格よりかなり低い電圧のところにあるようだ。

よって一本では WE555 にはバランスできないので、二本並列に使用する。各ウーファーには、独立して空芯ネットワーク・インダクタを挿入する。ネットワークに使用したキャパシターとインダクタは、RCA の 1444/1443ドライバーの劇場用の専用ネットワークで使用されていたもので、2個ずつのオイルコンと空芯コイルが鉄製の配電盤のようなボックスに収納されており、重量は優に15Kgに達するものだ。下のウーファーの口径が38センチであるから、この 24Aホーンというのがたいへんな代物であることがよくわかる。まだこの写真では、低音側にホーン・ロードがかかっていない。



プレゼンスと位相差


このシステムでは、ドライバーと低音用のウーファーの振動版の位置が、約60センチ異なっている。

この差は、かなり重要なファクターで、ドライバー側の音が2ミリ秒ほど遅れている。
人間の耳の検知限界は、実は1ミリ秒とかなりの精度をもっているので、この差は確実に音の差に反映している。この時間差はアナログの世界では制御できない。

今低音と高音をマルチ・チャンネル駆動し、DSP(ディジタル信号処理)を使ってそれぞれの時間軸を制御して、これがプレゼンスに与える影響を調べてみたいと思っている。(ちょっと説明すると、ディジタル信号処理で、遅延回路を利用し、各チャンネルの信号に時間差を設定する。ユニットの振動版の位置を自由に前後に移動させるのと等価のことが行える、意識的に位相差やエコーを作り出したり、キャンセルすることができる。)このためにSH-D1000を購入したのではあるが、DAの出来がこのクラスにマッチするレベルにないので、改造が必要だ。



幻の7日間


2004年1月15日から21日までの7日間は、忘れることができない。

追い込み途中で、すごい音の世界が出現してしたのである。
RCA1444 のエージングとフィールド電源の調整がどツボにはまった。

調整途中で、まだ音は濁っており、分解能も出ていない、コーラスの分離が悪い。しかし只ひとつ、今までのどこでも体験したことのないプレゼンスが現出したのである。

二階で再生しているのだが、我が家は三階建てなのだが、どの部屋で聴いても同じ音量で、音楽が壁を貫通して浸透していくのである。まるでニュートリノのようである。

レコードに入っている音と実在の音との識別がつかない。

だれかがそこにいるのかと回りを見回すと、実はそれがライブ録音の聴衆の囁き声だったり、物音がしたと思うとそれがレコードに入っていた音であったり、何より凄まじいのは、スピーカーを隣室から聴くと、もうそこにホロヴィッツが、ビル・エバンスが、パハマンが、マルが居て、ピアノを弾いているのである。

もう倒錯の世界である。1月19日は、仕事もせずに朝から晩まで聴きとおした。

友人にメイルしたら、浜松から飛んできた。
当人もたいへんな識者で経験も豊富な音響の専門家だが、絶賛ものだった。

すべてのジャンルにわたって、ヴォーカルも弦もすばらしいが、特にピアノは空前絶後であった。空気感が出ている。人の気配があり、そこに佇んでいるのである。


絶望の22日

しかし良いことは続かない。運命の日はやってきた。

2004年1月22日夕方、いいかげんな仮組み状態の RCA1444 のフィールド電源をまともに作り直したとたん、プレゼンスが消失してしまった。

あの音が再現しないのである。
はじめのうちは、軽く考えて、また明日やってみようとその日は休んだ。
しかしその後まる一ヶ月格闘したのだが、ついにその世界は帰ってこなかった。
元のとおりにしても再現しないのである。

1444のエージング過程のある状態とフィールド電源、あらゆうる状況が、偶然にバランスしたのだろう。

WE555と1444の速さが合った瞬間、15Aホーンの世界にワープしたのだろうか。

私の友人もこのような状態に出遭うことがあり、そのときは、周囲のオーディオ・ファイルを呼び集める。いつ再現するか知れない世界だからだ。

オーロラか流星群かはたまた蜃気楼か、科学と芸術と夢幻の世界が精妙に交錯するオーディオの世界の魅力である。
http://mikami.a.la9.jp/audio/expr2023/expr2023.htm





11. 中川隆[7553] koaQ7Jey 2017年4月06日 11:29:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8038]

35年僕は Vitavox CN-191 システムで音楽を聴いた。

オーディオには幾つか頂点があるが、このシステムも一つの頂点だったと思っている。

当然、これ以上の音が存在することを僕は知っているが、果たして家庭に持ち込むに相応しいかどうか聴いてみて疑問を感じたことがあった。

ウェスタンの15Aホーン である。

某所で聴いたがこれは凄かった。
ピアノがピアノよりピアノらしかった。もう桁違いで比較対象の問題ではなかった。

15Aホーンは御承知の通り劇場や映画館用であり、客席は20〜50メートル以上離れたところにあり、且つ天井はビルの数階分の高さがあることを想定して、観客に如何に心地よくしかも巨大なスケール感を味あわせるかという事がコンセプトだったろうから桁違いは寧ろ当然の性能と云ってよいが、それをこの時は距離約4メートル程、天井高2.5メートル程の所で聴いたのだから、それは腰も抜けよう凄まじさだった。

この時ハスキルは正しく男だった。「げー」と僕はのけ反った。僕の大好きなハスキルが。

家に帰っていそいそと僕は同じレコードを Vitavox CN-191 で聴いた。

紛れもなくハスキル はエレガントな女流ピアニストだった。

ハスキルのモーツアルト、これ程無心で典雅な音楽は無い。Vitavox CN-191 ならずともこれがちゃんと聴けるなら、スピーカーは何だっていい。

新藤ラボの音造りは要するにハスキルのピアノをハスキルのピアノで聴かせてくれるのである。
http://audio-file.jugem.jp/?eid=5

Vitavox CN-191 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Vitavox+CN-191

Vitavox Hifi
http://www.vitavoxhifi.co.uk/main.php

オーディオの足跡 VITAVOX CN-191 Corner Horn
http://audio-heritage.jp/VITAVOX/speaker/cn-191.html
http://audio-heritage.jp/VITAVOX/index.html


今井商事

クリプッシュホーン・リプロデューサー“CN-191”コーナーホーン、著名な劇場・ホールで使用された大型純業務用スピーカー“BASS BIN”。これら往年の銘器を送り出したメーカーとして、多くの方に知られる“VITAVOX”ブランドを、弊社より日本のオーディオファイルの皆様へ再びお届け出来ることになりました。


御存じの通り、1932年ウェストモーランドで創業した“VITAVOX”は、そのプロダクトの実力をもって、スタジオ、放送局、劇場向のプロ用スピーカーの分野で確固たる信頼と高い評価を受ける事になります。その信頼と評価は現在でも語り継がれており、ヴィンテージオーディオマニアの中には、“VITAVOX”のエンスージアストが多く存在しています。


今回御紹介する製品は、15インチコーンドライバーや、高域用ドライバー及びホーンを中心とした、新開発のユニット類を軸に商品展開させて頂きます。具体的な製品情報は、以下をご参照ください。


なお、“VITAVOX”製品については、すべて完全オーダー制にてお取扱いさせて頂きます。製品の価格、納期、入手方法等は、弊社VITAVOX製品担当までお問い合わせください。
http://www.imaico.co.jp/


Vitavox CN-191 CLASSIC “Corner Horn”

▽価格及び納期、ご購入方法、その他につきましては、弊社VITAVOX製品担当まで直接お問い合わせください

▽完全オーダー制の商品につき、御回答にお時間を頂戴する場合がございます
http://www.imaico.co.jp/vitavox/

VITAVOX CN−191で鳴らす喫茶「フィガロ」
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-039.html

オーディオマニア、音楽マニアも一目置く英国VITAVOX社のCN−191コーナーホーンシステムを使ったクラシックがメインのミュージックカフェ「フィガロ」を紹介します。


  今まで沢山のジャズ喫茶、音楽喫茶、ヴィンテージショップやマニア宅で色んなシステムを聴かせて頂きました、

遠い昔京都の「ヤマトヤ」で聴いた VITAVOX の CN-191 コーナーホーンまた東京は吉祥寺にもありますクラシック専門の音楽喫茶「バロック」でもこの CN−191 コーナーホーンを聴きましたが本来の VITAVOX サウンドとは程遠く中々このスピーカーを上手く鳴らすのは難しい、

真空管アンプなら何でもなると思ったら大違い、このスピーカーはアンプを選びトランス、球まで選ぶ大変気難しいスピーカーシステムだ、

店内の全体の様子
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/img/img39_02.jpg

スピーカーはヴァイタボックスCN−191コーナーホーンが左右に鎮座しています。ヴァイタの横にあるのが珍しいRCAの電蓄で1930年代
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/img/img39_03.jpg


男の隠れ家「ミュージックカフェ・フィガロ」

 中部地方にも沢山のジャズ喫茶、音楽喫茶がありますが今回ご紹介する音楽喫茶「ミュージックカフェ・フィガロ」はオーナー自らオーディオマニアでもありレコードマニアでレコードは3000枚所有とのこと、

また此処のオーナーで夏目店主は音楽も好きでオーディオも大好きな気さくな店主ですから是非行かれてオーディオ談義、音楽談義をされることをお薦めしたい。


 

ここのシステムは凄い

 メインシステムがヴァイタボックス CN191 コーナーホーンでここで鳴らされているヴァイタサウンドはおそらく日本ではトップクラスのサウンドでこのようなシステムが名古屋にあるとは気が付きませんでした、

以前のコラムでご紹介したジャズ喫茶 DAYS もヴァイタボックスのコーナーホーンでしたが同じヴァイタでもこんなにも違うサウンドでフィガロは特にクラシックがメインですがお客様のご要望で歌謡曲ありジャズあり勿論自慢のアナログレコード及びCDを持ち込んで聴かせてくれます。


プリアンプはマッキントッシュ20とマランツ#7を使っている。
モノラルはマッキントッシュでステレオが#7を使い分けている。
下側にマランツ#9が2台あります。
https://www.facebook.com/442145122649162/photos/pb.442145122649162.-2207520000.1475212762./442156832647991/?type=3&theater

プレーヤーはガラードの301が2台でモノラル用とステレオ用
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/img/img39_05.jpg


フィガロのシステム

 メインシステムはヴァイタボックス 191コーナーホーンですがこの隣に設置してある1930年代の HMV蓄音機と同じ1930年代のRCAの電蓄、

 プレーヤーはガラードの301が2台、モノラル用はSMEのアームにオルトフォンのモノラルカートリッジとオルトフォンのアームに同じオルトフォンのSPU−Aが実装されている。

 アンプはすべて真空管アンプでプリアンプはマランツ#7とメインアンプは同じマランツの#9が2台すべてオリジナルとのこと、

MCカートリッジの昇圧トランスは夏目マスターは秘密と云っていましたが私が見たところ一般のアナログマニアでは聴けない WE製○○○○を使って昇圧しているがこのようなシステムを揃えたレベルの高い喫茶店を私は見たことも聞いたこともない、

フィガロのサウンド

私が訪問した時ヴァイタボックスからシゲティのバッハ無伴奏が流れていました、一聴してこのサウンドはロンドンウェスタン系の渋い枯れた音でバッハを聴くならこの音しかない、それだけ素晴らしいサウンドで欠点が中々見当たらない、

またこのお店の雰囲気がヴィンテージシステムにピッタリで壁には色んなアナログレコードのジャケットが並べられている。

トータルで考えるとマランツ#7と#9の実力が発揮されているようだ、

ヴァイタボックスのサウンドこそ英国を代表するサウンド、

タンノイが英国サウンドと云われるが本当の英国サウンドはタンノイではなくこのヴァイタボックスとグッドマンではなかろうか、

私の所有しているヴァイタボックス DU−120 と比較しますと低域の量感は38センチのウーファを使っているためスケール感には差が出るが家庭で使うには30cmの DU−120 で十分である。

ウェスタンエレクトリックの 555 ドライバーを使ったシステムはどちらかと云えばクレデンザの蓄音機の延長線上にある音だがヴァイタボックスはロンドンウェスタンの流れを組む HMV 蓄音機に近い独特な響きは素晴らしい、

次に聴かせて頂いたのは英国の 1930のHMV蓄音機、

レコード盤はすべてSP盤であるがこの音は電気臭くなく先ほど聴かせて頂いたヴァイタボックスによく似たサウンドで蓄音機なのに音圧レベルが高く遠くまで音の浸透力には脅威に感じる。

このようなサウンドを聴かされると現代のハイエンドオーディオは歪み感のない綺麗なサウンドだが必ず飽きが来るはずだ、

特に現代のハイエンドは上も下も伸ばしたため中域が薄くなりがちで不自然に思う、

HMV 蓄音機を聴かせて頂いた後は1930年代の RCA の電蓄だ、

また特に良かったのは美空ひばりの子供の頃のSPレコードでこの歌声を聴くとタイムスリップしたような錯覚にとらわれる。

是非仲間やご夫婦で訪問してください。店内は広いですから時間をかけてヴァイタボックスサウンドや HMV蓄音機の音楽性豊かなサウンドを満喫できます。

フィガロは日本でもトップクラスのサウンドを聴かせてくれますからY下のブログを読んだと云っていただければすぐに打ち解けると思います。

それとここで飲むコーヒーは美味しいですよ、
カウンター越しに夏目マスターとオーディオの話も良し、音楽の話も良し、ゴルフの話も良し、


またフィガロから車で10分ぐらいの所に本山の交差点を北に行きますとジャズ喫茶 DAYSもあります。

同じヴァイタボックスでも音の系統は違います。
二つのヴァイタボックスが聴けますからこちらも訪問すると面白いかも

あとがき

 今回はミュージックカフェフィガロをご紹介しましたが、今まで色んなシステムをマニア宅、ジャズ喫茶などで聴かせて頂きましたが、マニアなら一度は聴きに行くべきです。

マランツ#7とマランツ#9の組み合わせは極上でまったくもって不満は感じないがメインアンプは西部電気の300Bより英国製の直熱3極管を使って良質のアンプで鳴らしたらより英国サウンドが満喫できるように思える。

勿論出力トランスはパートリッジならグットだ、
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-039.html


詳細は

名古屋 名曲喫茶フィガロ と ジャズ喫茶 Days
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/659.html


12. 中川隆[7554] koaQ7Jey 2017年4月06日 12:30:45 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8039]

趣味の極道
http://www.gokudo.co.jp/Vanguard/index/
http://www.gokudo.co.jp/index2.htm



横須賀に三上さんと言うオーディオマニアがいます。

私も相当な病人ですが、この方も相当な病気です。

某オーディオ雑誌の対談で私と三上さんが話すと言う事になって、ご自宅に行って来ました。

私と違って三上さんはお持ちのスピーカーを全部鳴らされているそうです。倉庫に入れてお蔵入りさせている私より偉いと言うか、凄いと言うか、立派です。甲斐性があるのですね。

聴かせて頂いたのは、WEの555系とJBLのハーツ・フィールド、C31、4350改造、ランシング・シャラーホーン、ロンドンウエストレックス等です。


素晴らしい音でした。

ちなみに私のシステムは

居間 JBLパラゴン初期

オーディオルームはJBLハーツ・フィールド、WE594&4181、タンノイコーナーヨーク モニターゴールド

かがり火ではメトロゴン、WE16A、ローサー、クオード

別荘ではアルテック830(802C&803Cダブル)です。
https://plaza.rakuten.co.jp/romantei1925/diary/201003210000/


キット屋コラム「私のオーディオ人生」第28回 オーディオのパラレルワールド
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-028.html


 今回はオーディオのパラレルワールドになります。テレビで大人気であったドラマ「仁」の中で南方医師が江戸にタイムスリップして現代に戻って来た時にパラレルワールドと云うセリフが出てきました、パラレルワールドとは今の世界と平行したもう一つの世界をパラレルワールドと云います。

オーディオで云うならば皆さんが使っているアルテック、タンノイ、JBLや現代の代表的なスピーカーは一般的な(A)の世界の音ですが(B)の世界はこのようなスピーカーとは隔絶したもう一つの世界の音である。


 私が聴いた限り上手く鳴らされていたウェスタンエレクトリックのカールホーンを使ったホーンシステム、オイロダインやロンドンウェスタン及び直系の音こそ現代のサウンドとは異なる次元の違う(B)の世界と云えよう、

では私が体験したもう一つのパラレルワールドの音の世界をご紹介します。


 

ウェスタン13B 隣りにあるのはウェスタンの25Aホーンシステム
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/28-001.jpg
 

ウェスタン15Bシステムと25Aホーンシステム
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/28-002.jpg
 

正面に設置してあるのが有名なシーメンスオイロダインシステム、
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/28-003.jpg

このサウンドもWEやロンドンウェスタンとは少し系統が違うが見事なサウンドを聴かせて頂いた、


三上先生宅のウェスタン15Bサウンド

 今迄沢山のウェスタンシステムを拝聴させて頂きましたがすべてウェスタンだから良い音とは云えない酷い音も沢山ありますが三上先生宅で聴くウェスタンのシステムは石川県小松市にお住まいの中さんと双璧のお見事としか云いようの無いパラレルワールドの音がしている。

勿論スピーカーだけでこのようなサウンドが出るのではない、15Bを鳴らすアンプはWE−300BPPウェスタンの86Bのオリジナルと昇圧トランスは618Bがこの音作りに寄与しているのは云うまでも無い、

 私は人様のシステムの音を褒めるタイプではないが三上先生宅で聴かせて頂いたチェロの響きと音色は実態感を伴った電気臭くなく木の香りが漂う素晴らしいの一言に尽きる、このサウンドをじっくり聴くと低域がどうだとか高域がどうだとか講釈を垂れる音ではない、また大型のホーンシステムなのに音像は大きくならずホーン臭さも無い、最近のテカテカした派手な喧しいサウンドとは違いこれぞ大人のサウンドと云える。多分低域用のユニットがエルタスの4181を使用しているからこそこのようなバランスの取れたサウンドになるのではないか、

 ウェスタンを上手く鳴らすにはやはり4181を使わないとその良さが出てこないのではないだろうか、このウェスタンを試聴すると現代のサウンドは電気臭い音が蔓延していて何となく人工サウンドに聞こえてくる。

 三上先生宅へは沢山のオーディオ評論家が訪れたり雑誌の取材で紹介されたりもしているがこの音作りこそ三上先生のご自身の「自分の音」と思うがただ高価な機器を接続しただけではこのような音にはならない、暗中模索で大変苦労をされたのではないだろうか、
 
 

正面に鎮座しているWE−15Bホーン
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/28-004.jpg

で聴くチェロは現代のサウンドとは全く異なるこれこそパラレルワールドのサウンドであった、


ウェスタン25Aホーン+4181スピーカー

 二つ目のウェスタンは25Aホーンシステムで低域用は4181になります。先程の15Bとは多少音が異なるのがわかる。音は勿論ウェスタンサウンドであるが音の抜けを比較すると好みとしては15Bのが好きかも、このホーンシステムは福井県の万月氏や石川県小松市の中さん宅でいつも聴いていますからそれ程ビックリしないがパラレルワールドのAの世界の音しか知らないマニアが聴けばおそらく言葉が出なく度肝を抜かれびっくりするだろう、25Aホーンを聴くと大変浸透力のある心地よいサウンドだ、

 特に素晴らしかったのは女性ボーカルの歌声が目の前で歌っているような錯覚に捉われた、この25Aの音は小松の中さんと良い音での双璧であるがこのシステムも低域用の4181が寄与している、

 贅沢な注文であるが私の好みからすると後ほど聴かせて頂いたロンドンウェスタンが好みに合うのとこのようなシステムは一般家庭では置けないのが残念だがこの25Aのサウンドもパラレルワールドの音である。


 
タンノイブラック

 今迄沢山のタンノイシステムを聴いてきましたがこのモニターブラックこそ本来のタンノイサウンドと痛切に感じた、三上先生がおっしゃるにはタンノイはブラックとシルバーがタンノイの音であると云っていましたが私も同感です。シルバーは他で聴くことがありましたがブラックになるとまず聴くことも見ることもできない超が付くレアなユニットになる。

 最近のタンノイのサウンドはこのモニターブラックと比較するとドンシャリ傾向の音になっているのが多い、タンノイのブラック、シルバーのユニットは低域も高域も欲張らず中域から音作りをしているのではないだろうか、特にあの中域の厚みのある心地よい響きと特徴のある音色は最近のタンノイでは聴いたことがない特筆すべき音であった、タンノイブラックを試聴すると現代のタンノイは低域も高域も伸ばしたため中域の薄い(中抜け)不自然な音に感じるがこの音が好みだと云われれば返す言葉も無いが一度でもよいからブラックやシルバーを聴いてみれば私の云っていることが理解できると思う、

 又このモニターブラックも私が愛用しているロンドンウェスタン直系の音と非常に似通った音色が印象に残った、ボックスは多分オリジナルボックスのランカスターを流用されたと思うがユニットとボックスが大変マッチしているからこそ本来のタンノイの響きが出ているのではないだろうか、
 
 

手前に見えるのがタンノイのモニターブラック
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で後方のシステムは珍しいテレフンケンの085aモニタースピーカーでこのシステムは私も始めて見るシステムで音質、音色はカチッと締まった大変心地よいサウンドであった、
 

 

タンノイブラックのボックス内部の写真
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でユニット自体も大変状態の良いもので強力なアルニコマグネットを採用した初代ディアルコンセットリックスピーカーになる。タンノイファンなら一度は聴く価値はある。


 

家庭用のシステムに収めたロンドンウェスタン2080A、2090Aの2Wayシステム
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でこの音を聴くと米国ウェスタンとはベクトルが若干異なるが貴賓と渋さがプラスされた品位の高い音である。音質は一言で云うならば巷でよく耳にする枯れたサウンドとはこの音である。
 

 

ロンドンウェスタンの2080A、2090Aボックス内部の写真でスピーカーは強力なアルニコマグネットが使われている。ボックス内部と可愛いワンちゃんのツーショット写真
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ロンドンウェスタン2080A、2090A

 最後に拝聴させて頂いたのは幻のスピーカーシステムでロンドンウェスタンだ、私が持参したいつもリファレンスで聴いているビバルディのヴァイオリンソナタのレコードが果たして私のシステムの音とどう違うのか本家の音とはどのような音なのだろうか、不安と期待が入り混じっていたのは間違いない、

 自分のシステムと比較した場合まったく異質な音であれば私のユニットはニセモノになってしまうか上手く鳴らせない力量不足になってしまう、

 早速聴かせて頂くと先程聴いたウェスタンの音とは多少音色も異なるのとスケール感も違う、目を瞑ってビバルディのヴァイオリンソナタをじっくりと聴くと音質、音色が同じイメージに重なり自分の家で聴いているような錯覚を覚えた、このロンドンウェスタンの音は言葉では云えない一種独特のサウンドで現代の一般的なHiFiサウンドとは異なりこれこそパラレルワールドの音だ、

 ヴァイオリンの響きは電気臭くない木の香りすら漂ってくるのがわかる。オーディオを追求していくと最後はこの音に魅了されるのは私だけではないはず、

    このロンドンウェスタンのサウンドを聴くと現代のHiFiサウンドは申し訳ないが長く聴いていると時間の経過と共につまらなくなり飽きが来てしまうがロンドンウェスタン系はオーディオマニア、音楽マニアを引き付ける魅力たっぷりのスピーカーと云えよう、ただこのような音を出すには相当レベルの高いアンプと高度なテクニックと肥えた耳を持っていないと上手く鳴らないのではないか、
 

三上先生に想う

 今回はオーディオのパラレルワールドをご紹介しましたが現代のシステムは駄目とは云わないが(B)の世界の音を聴くとオーディオ観も音楽観も変わるような気がする。私もヴィンテージ愛好家ですから先生とは大変意気投合出来たのではと思う、

 三上先生はもうお亡くなりになりました伊藤喜多男先生や池田圭先生と長年交流があったと云われています。またステレオサウンド誌、管球王国などに先生のシステムが紹介されオーディオ評論家も先生宅へ訪問されている。

 三上先生は私より三つ年が上ですが大変(懐の深い)方で私はこの方こそオーディオの師匠、先生、教授と云える「器」を兼ね添えている方だと思う、

 よくネットなどを拝見すると達人とか師匠、教授、先生と呼び名がついているコラム、ブログを時々見ますがこの方たちは本当に音がわかってそのような呼び名でやり取りしているのだろうか疑問に思うこともある。オーディオに関してはレベルの高い方が沢山いますからそのような方が読まれたら馬鹿にされるか笑い者になるだけですからその辺を弁えないと恥ずかしい思いをするのではないだろうか、

 また真空管アンプ等は自由自在に設計製作が出来てオーディオのすべてを知り尽くしてその呼び名が付いているのなら納得する。

 私は小さな「器」しか持ち合わせていないマニアです。先生、師匠、達人、教授と云われている方達がどれ程の「器」なのか見せて頂きたいものである。
 


あとがき

 三上先生宅で特に良かったのは可愛い3匹のワンちゃんが私になつき傍で音楽を聴きながら居眠りをしていたのが音よりも印象に残りました、ワンちゃんも良い音はわかるんですね、

 今回はオーディオのパラレルワールドを題材にしましたが皆さんも是非このパラレルワールドのサウンドを体験されると面白い、

 ヴィンテージショップなどでウェスタンやその他ヴィンテージスピーカーを鳴らして店主は能書きばかりでまともに良い音で鳴っていないのが多いのとすべてヴィンテージスピーカーだからパラレルワールドのサウンドと思ったら大間違いである。やはりマニア宅で上手く鳴らされているのを聴くのがベスト、「百聞は一聴にしかず!」

 確かにオーディオは進歩しているが最終的に判断するのは聴く人の感性と鳴らし方ではなかろうか、またパラレルワールドのサウンドは装置を忘れてじっくりと音楽が聴ける。
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-028.html


キット屋コラム「私のオーディオ人生」第27回 ロンドンウェスタンの試聴
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-027.html

 今回は幻のスピーカーと云われるロンドンウェスタンを題材に取り上げます。  


ロンドンウェスタン

 米国がウェスタンエレクトリックなら英国はロンドンウェストレックス、ドイツはクラングフィルムになります。

一口に云ってロンドンウェストレックス(ロンドンウェスタン)はアメリカのウェスタンエレクトリックとは多少異なります。

初期のロンドンウェスタンはアメリカ本国よりシステムを持ちこんでスタートでしたが英国の国策として海外からの輸入に制限を設けたためこのシアターシステムも対象になりロンドンウェスタンのシステムは自国での設計生産になったと思われる。
 

私が聴いた三上先生のロンドンウェスタンオリジナル
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ロンドンウェスタン直系スピーカー

 初期のロンドンウェスタンは多分米国ウェスタンの改良型を使用したシステムでしたが私の憶測と情報ではその後ウェスタンエレクトリックからのシステムの供給はやめてイギリス本国での製品開発が行われたと推測されます。英国はアメリカと違って大変保守的なお国柄で海外から輸入するよりも自国で開発して販売する方法を取っていた、

 日本や米国と違ってロンドンウェスタンの立ち上げに当たってイギリス国内のスピーカーメーカーの第一線級のエンジニアが集まってロンドンウェスタンをスタートさせたと思われる。当時のスピーカーメーカーと云えばシアター専門のヴァイタボックス、民生用のグッドマン、ローラ、タンノイ、パルメコ等メーカーのエンジニアが共同開発に当たったのではないだろうか、この辺が米国のメーカーや日本のメーカーとは事情が異なる。

 開発終了に伴い英国本土のすべてのシアターに供給するには生産量が問題になってくる。当時はヴァイタボックス社やタンノイ社では絶対数の生産ラインの供給システムがまだ確立されていなかった、

 当時のスピーカーメーカーではグッドマン社が大掛かりな生産ラインを有していたから多分ユニットはグッドマン社が中心となって製造していたのではないだろうか、

 当時の技術集団が開発した初期モデル(1950年代)のスピーカーユニットはすべてロンドンウェスタン直系のスピーカーになるので音質音色は同じである。またロンドンウェスタンのシステムには低域用にグッドマン、高域用はタンノイ、ケリー、ヴァイタボックスなどでの組み合わせによる混成システムが多かったのでは、

 実際ロンドンウェスタンの2080,2090Aのシステムとパルメコ、私が所有しているユニット等は音質や音色は良く似ており私が聴かさせて頂いた三上先生宅のロンドンウェスタンと瓜二つの音に安堵感を覚えた、

 また米国のウェスタンエレクトリックはすべて業務用でしか販売されなかったがロンドンウェスタンは家庭用のシステムも販売されていたがほとんど日本には入って来なかったからロンドンウェスタンを含めてロンドンウェスタン直系のスピーカーは幻のユニットと云える。

 ロンドンウェスタンのスピーカーのサウンドは皆さんご存知のアルテック、JBL、タンノイ等のスピーカーと比較してまったく異なる音質、音色を持っているのがロンドンウェスタンの特徴でもある。私も沢山の英国ヴィンテージユニットを聴いてきたが今回手に入れたロンドンウェスタン直系のユニットはこれらの音とは違っていた、

 ロンドンウェスタンのパルメコは初代BBC放送局のモニタースピーカーに採用されていたが有名なアルテックの604Eと外観的に非常によく似ているが音質音色は全く違う、パルメコはもっと浸透力があり音味は大変美味しいエレガントな音ですがアルテックの604Eは残念ながら上手く調教された音を一度も聴いた経験がありませんので比較するのは無理かも知れません。

 またアルテックやJBLなどアメリカのスピーカーはジャズ向きと云われているがスピーカー開発者にとってこれはジャズ向きこれはクラシック向きとして設計はしていないはずですからやはり鳴らし方に問題がありそう、私の個人的な意見としてジャズが鳴ればクラシックも必ず鳴るはず、クラシックが上手く鳴らないのならジャズも鳴らない、ジャズが本当に上手く鳴れば大人のジャズサウンドになるはずだ、
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-027.html



13. 中川隆[7557] koaQ7Jey 2017年4月06日 14:33:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8042]

英国製スピーカー博物館みたいに GRFのある部屋 2011年 06月 10日
http://tannoy.exblog.jp/16109810/

気がついてみると、いつのまにやら部屋の中はスピーカーで溢れかえっていました。

GRF・IIILZ・Rogers 5/8・ "Consequence"・Hertley ・PSD T4。

そして最後にDECCA のDECOLAと何と7セットも!

隣の部屋には UNICORNも!

そして、茅野の家にはESL57が、何時も待っています。


今日は、その茅野の家に一旦、ロジャース5/8 とタンノイIIILZ を運び入れました。

QUAD のアンプを共通点として、IIILZ も合わせて鳴らしてみようという魂胆です。

でも本当は「GRFのある部屋」が手狭になったのが本音ですね。
なにしろデコラが思ったより遙かに大きかったのです。


こうして列記してみると、如何に英国製の SP が多いのかがわかります。

ハートレーも英国系の音の典型です。

これに LS3/5A が有ればほとんど揃ってきます。

ただ、B&W と LINN はありません。

私の独断ですが、どこか、私の路線の英国SPと路線が違うように思えるからです。


LINN の音は、独特の音がします。イングランドではなくスコットランドの音なのかも知れません。ヴァイキングの血がそうさせるのでしょうか?

ノルウェーやスウェーデンに近い感じがします。デンマークとは少し違うのです。デンマークはオランダの音に近いような気がします。

 
要するに、旧い英国のスピーカーの音が好きなのですね。

スピーカーばかりではなくプレーヤーもアンプもそして、何よりも英国製のレコードの音が!

フランス盤も味のある音がしますが、どこかシュラック盤の音がしますね。

英国盤はヴィニール製のどこか柔らかい音がします。
あたかもそれはテレフンケンの真空管とムラードの真空管の音の差の様です。


どうして、英国製の SPの音が好きなのか、自分でも不思議ですが、細かく見てみると、好みがハッキリしているかも知れません。

例えば、タンノイではゴールド が好きです。

昔からのレコードファンがお好きなレッドの音は、私にはちょっときつく感じます。その硬質な音がお好きな方が多いのです。もちろんカートリッジやアンプとの相性にもよりますが、あの頃のレコードの音が、活き活きと聞こえる工夫がされているのでしょう。

その前のシルバーはモノラルの時代です。ですから、GRFでもオートグラフでもモノラルですから、ステレオで揃えると左右の仕様が異なるのです。

シルバーやレッドの時代は、ネットワークは固定でした。ゴールドからレベル調整が出来るようになったのです。周波数帯域も拡がりました。

ステレオでも音場を重視すると、ゴールド以降になるようです。CDの時代にも対応しています。


しかし、ここまで引かれる英国のSPのどこがいいのでしょうか?

簡単に言うと豊かな低音とメリハリがある高音と言うことになりますが、それではアメリカンサウンドも同じです。高音部の細かさが違うのですが、、、。

私達の世代は、やはり英国盤のレコードの音とのマッチングで気に入っているのだと思います。

アメリカ製のSP、特に西海岸製とは違い、すこし、暗い、どこか湿気を帯びた音が良いのだと思います。

GRF は DECCAレコードの、ESL は PHILIPS の、もちろん Rogers5/8 は BBC のモニターです。

それらのスタジオで標準に使われていた事が、遠因かも知れませんね。


茅野の家に来る度に、ESL-57 の深々とした低音に驚かされます。

ハートレーから流れてくる低音の質と同じです。

静かな音量でも浸透してくるコントラバスの深い音。潮の満ち引きのように気がつくと音に満たされているのです。

マーラーの6番だとこれに大太鼓の太い音が重なります。

この9セットのSP群のなかで、一つだけ選べと言われたら、私はこの ESL57 で充分です。

そう、私の英国製 SP の音の原点はこの ESL57 なのかも知れません。

そういえば、DYNAUDIO を最初に聴いたときに、何と ESL に近い音だと驚いたわけですから。

GRF の鳴らし方も QUAD的な響きだと言われたことがあります。


今度はそれに Rogers の深々とした、ドイツの黒い森のような響きが加わります。
http://tannoy.exblog.jp/16109810/


14. 中川隆[7558] koaQ7Jey 2017年4月06日 15:06:11 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8043]

ドイツの音楽はドイツの装置で聴こうよ


Klangfilm - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Klangfilm

eurodyn - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3
https://www.youtube.com/results?search_query=eurodyn+

Klangfilm 42006+402 FC SPEAKER
http://www.youtube.com/watch?v=UsJRVwdHbHE

Klangfilm/Siemens Smf V3b with 14a マーラー 交響曲9番
http://www.youtube.com/watch?v=YAunKObnr3U


TK城(2001年7月)

ドイツのクラングフィルムの秘宝オイロッパ・ジュニア

ここで鳴っている「私の知らない世界」の魔力に心奪われています。
「ロマン」の世界の奥深さはコワいくらいです。

自分の普段好んで聴く音とはまったく違うオイロッパ・ジュニアの音、自分にとって異質であるはずの音に美を感じ、その素晴らしさに心底聴き惚れることができた。

・シャモニール白馬(2001年10月頃)

ここはウェスタンエレクトリックの15A型ホーン+418Aウーファーでシステムを組んでいるペンションです。

TKさん宅で聴いたクラングフィルムと世界を二分したウェスタンの魅力と実力はさすがです。

心の奥底を刺激するようなオイロッパに対し、心の奥底を癒してくれるようなウェスタンのシステム。

ドイツとアメリカというイメージそのままで、再生音というものが生まれた国の文化と不可分なのがよく解ります。
http://www.geocities.jp/krytone1234/cantiaway.htm


シャモニール白馬
長野県 北安曇郡 白馬村 落倉高原
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/828.html#c14


AD-1アンプの調整を続けている間は、久しぶりにZeissのアンプを繋ぎました。

さて、これが何とも色気と風格(あるいは古格)のある音で、確かにシングル三極管の爽やかさや切れの良さも捨てがたいものはありますが、長年現場で評価を得てきた名器の色香にすっかり酔わされてしまいました。


このアンプは1950年頃の製造と思われますが、使われている部品は当時の最高級のモノがフンダンに投入されており、半世紀を過ぎた今でも交換すべき部品はカソードのバイパスCが5個(2台で)だけでした。

夏頃に、前段のカソードから取り出すところのコンデンサが抜けているようでしたので、間に合わせの部品を取り付けつつ、純正の部品を取り寄せておりました。

今日は音の良さに気を良くしてこのコンデンサの交換に及びます。
http://blog-imgs-38.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02559.jpg

本来の規格は4μFですが、同じものが無く、2μFのキャンタイプに2.2μFのチューブラーを足して使っていました。

なんだか、もっさりとした音で、Zeissらしい都会的な感じが出なかった。

そして・・
http://blog-imgs-38.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02561.jpg


こちらがBoschの4μF MPコンデンサ。やっぱりスッキリと収まりがいい。
アンプ好きは、こんな肢体を見ただけで感動したり、素晴らしい音を想像できる類稀な(おめでたいとも言う)人種ですね

もう1枚、あまり見ることの無い、プリアンプの写真を載せておきます。
http://blog-imgs-38.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02565.jpg


これもカッコいいなあ。
RIAAも取れるそうなんですが、怖くて(ノイズが)触れたことがありません。老後の楽しみに取っておきましょう。
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-119.html


ドイツのアンプの音を特徴付けている MPコンデンサ
http://blog-imgs-30.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02242.jpg

写真上がSIEMENSのもの。右はRFTのアンプで使われていた抵抗です。左はある人が「ドイツのアンプの音を特徴付けている」と言っていたMPコンデンサです。


今回の一件は私に、以前、遠来の客人に訪ねて頂いた時のことを思い出させました。その時は、Zeissのアンプに不備があり低音が薄く、高音で刺激的な音が出ていたと思います。遠路来て頂き、全く申し訳ないことをしたと今思い出しても赤面の至りです。

その方は、所謂「凄耳」といえるタイプの方で、帰りしなに、控えめにアンプの不備を指摘され(凄すぎる!)

「300Bを使ったアンプなどいかがだろうか」

とご提案を頂きました。大人の振る舞いと、的確なご指摘に深く感謝をしましたが、当面アンプを代える心算も、経済的余裕もありませんでした。そして、今回の抵抗事件でその時の自分の気持ちがはっきりしたように思います。


バイオリンを例に取ると、教育を受けた先生の系列でボウイングの仕方に個性があるように感じます。ドイツではK・フレッシュやクーレンカンプに代表されるような、高音が若干丸くなる、というかくすんだ感じを受けます。

オーケストラになってもその個性は発揮され、各地域の楽団の特徴を形作っているようです。

英国のオケのバイオリンは「サーーー」と流れるように弾かれます。
(しかし近年、地球が狭くなりオケの個性が消えたと嘆かれています。なんとウィーンフィルに女性がいた!!!)

今回米国の抵抗から、ドイツの抵抗に換えたことでドイツのボウイングの音を取り戻すことになりました。

確かに、300B(知人のご指名は WE91B アンプ)はたいそう立派なアンプで、その素晴らしさは充分に存じております。我が家の幾つかあるアンプよりも、多くの面で勝っているかもしれません。

しかしながら、どれ程素晴らしい「音」に成ったとしても、バンベルグ響のボウイングが英国や米国、その他の地域の楽団のように聴こえてしまっては、私にとってはとても困ったことになってしまいます。


私は、一流の社の物であれば、部品や製品に優劣は無いと思っています。
使う人間が何を求めるかによって、選択をするだけのことです。

「A」という製品はずば抜けて良い。などという表現は全くおかしなことで、
「B」から「A」に代えることによって、得る物もありますが同じだけ失う物もあることを知らなければなりません。

ドイツの抵抗に変えることによって、金属の強さを得た代わりに木目の暖かさを失ったのです。

米国の抵抗が劣っているのでも、優れているのでもなく、私の個性が逆の物を選択したに過ぎません。

オーディオのマーケットやジャーナリズムに溢れている「最高」や「理論的に優れている」という台詞に振り回されてはいけません。以前は自身がそちら側にいたことに自戒の念も含めて書き止めておきます。
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-98.html


15. 中川隆[7559] koaQ7Jey 2017年4月06日 16:19:11 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8044]

SIEMENS が聴ける名曲喫茶

蓼科中央高原のクラシック音楽専門喫茶[ リスニング茶房 Kanon (カノン)]
http://www.yuzunohana.info/tea.php
https://tabelog.com/nagano/A2004/A200403/20011354/
http://poran1111.blogspot.jp/2012/07/blog-post_09.html


長野県 茅野市 北山蓼科ビレッジ滝見平12

美味しいお茶を飲みつつ、最高の音響機器でクラシック音楽が楽しめる喫茶店「Kanon 音楽喫茶」は蓼科高原にございます。ぜひここで贅沢なひとときをお過ごし下さい。


長野県 茅野市 北山 蓼科ビレッジ 滝見平12

TEL 0266-67-6585

アクセス

東京・名古屋から中央道を通行して2時間30分
JR中央本線茅野駅 徒歩13000m
JR茅野駅より車で車22分、中央自動車道諏訪ICより車で27分、諏訪南ICより車で35分。

地図
https://tabelog.com/nagano/A2004/A200403/20011354/dtlmap/

定休日 木曜日(隔週水曜日、但し不定期)

営業時間 10:00 〜 17:00


ドイツ【SIEMENS WIDE ANGLE】(もっとも原音に近い音色を再現)と

英国タンノイ社製タンノイオートグラフのスピーカー、

Garrad(ガラード)301ハンマートーンのターンテーブル、

オーディオ評論家・伊藤喜多男氏製作による真空管アンプ

などの組み合わせによる最高の音響機器によって奏でられるビンテージオーディオのクラシック音楽をゆったりとくつろぎながらお楽しみいただける茶房を作り上げました。

【SIEMENS WIDE ANGLE】は国内でも数台しかないスピーカーの一つです。

蓼科中央高原の自然の中で、美味しいお茶とくつろぎの時をお過ごしください。

Speaker
・SIEMENS WIDE ANGLE(伊藤喜多男チューニング済 1967年)
・TANNOY AUTOGRAPH ユニット38cm ゴールド1967年製

Amplifier オーディオ評論家 伊藤喜多男作

・コントロールアンプ CRESCENT RA-1501A 1960年頃(生産限定20台品)
・コントロールアンプ NAGRA PL-P / QUAD 2 1953年製
・コントロールアンプ MARANTZ STEREO CONSOUL(K)

・パワーアンプ EL34PP 1960年頃(生産限定20台品)
・パワーアンプ ウェスタン300B モノラル管球アンプ 1970年頃
(オーディオ評論家 ジャン ヒラガ作)
・パワーアンプ WESTCRN ELCCTRIC REG.U.S.PAT.OFF LINN LP12 1972年製

Turntable
・Garrad(ガラード)301ハンマートーン(SMEロングアーム オルトフォンSPU−A)

CD Player
・STUDER A730
・EMT 981
・DENON CD TRASPORT DP−S1
・D/A CONVER ER DA-S1
・LAXMAN D/P-07 1988年製 
・D/A-07 1988年製

・コーヒー(オリジナルブレンド)
・お紅茶(フォートメゾン/アッサム)
・お抹茶
1,500円(税込)
-----------------------------------------------
・チャイ(本場インドのチャイ)
1,700円(税込)
-----------------------------------------------
・おぜんざい
630円(税込)
http://www.yuzunohana.info/tea.php

37 : 名無しの笛の踊り 2016/10/14(金) 21:03:11.69 ID:D8HKs9kA

「カノンさん」ですが、私が先月行った時には、すでにご主人がオートグラフは良くないと判断され、シーメンスの無限バッフルタイプのみにされたということでした。

カノンは落ち着いた感じのゆったりとして、清潔感のある部屋でゆったりと聴かせていただきました。

これまで多くの名曲喫茶を聴きまわりましたが、一番贅沢な空間です。
京都のパン屋さんの2階柳月堂も贅沢ですが、それ以上に感じました。
世間話も織り交ぜながら、きれいな音色の中時間が過ぎていきました
https://mint.2ch.net/test/read.cgi/classical/1476003942/


16. 中川隆[7560] koaQ7Jey 2017年4月06日 16:47:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8045]

WE15Aホーン + WE555 が聴ける店

オーディオ道場
http://starfleet.if.tv/tomokoworld/doujyou.htm
https://ja-jp.facebook.com/pages/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E9%81%93%E5%A0%B4/208589542530622


オーディオ道場 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E9%81%93%E5%A0%B4

2015年7月のオーディオ道場 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=DgTqBew06BQ

オーディオ道場 地図
https://www.google.co.jp/maps/dir/''/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E9%81%93%E5%A0%B4/@32.8536611,130.9062696,13z/data=!3m1!4b1!4m8!4m7!1m0!1m5!1m1!1s0x3540e76c8ee8aac1:0x59e13c218529f648!2m2!1d130.9406024!2d32.8536658?hl=ja
http://kikuon.com/sb2/log/dojyo01.html

オーディオ道場・TOMOKO森のアトリエ

熊本県 西原村 小森2190-2

TEL 096-279-4196

営業時間 11:00〜日暮れ(19:00頃)まで

店休日 無休

駐車場 30台

席数 50席

収容人数 約50人


知る人ぞ知る、阿蘇西原村の穴場スポット。オーディオのことなら何でもお任せ!

時計の展示もすごい。野外ギャラリーも必見。おまけに最近は蚤の市まで開催、お勧めはアンティックの掛け時計と

ミシン、とにかく一度見にお出でください。

ドリンクALL¥500 お好きなCD,LPをお好きな機材で店主自慢のオーディオで音楽が楽しめます。(持ち込み歓迎)

ともこ森のAtelierでは片山知子の絵画やアクセサリー展示販売。その場で似顔絵や携帯電話等にアートもいたします。

※ jazzliveも今年から始めました〜随時アップしていきますのでお楽しみに。
http://www.asonavi.jp/spots/detail/1168


2015-07-17
ひっさしぶりのオーディオ道場はウエスタンホーンだった!!

道場の片山マスターから何度も電話があって、是非聞かせたいものがあるから来きませんかとのおさそい。


で、いきました。


玄関開けたら、もうびっくり!だって、これが鎮座してたんですもの!


これぞ、噂のウエスターンのウッドホーン 15−Aという超逸品。

しっかもオリジナル、ウッドホーン!


で、聞かせもらった。

甘くて、とろっとした中音は、なんともすばらしい。

オーボエとか弦の音は、なんといったらいいのか、ふわっとした感覚は、なんとも形容にこまるほどのいい音!
http://ameblo.jp/audioniravana/entry-12051453728.html

2015年7月31日 オーディオ道場へ
http://bokehajime.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-7f21.html


久しぶりに阿蘇のふもと「オーディオ道場」へ行ってきた
Img_71601 数年前と変わらぬSPたちの中

このSPが可愛く見えるほどの大きなSPが

Westernの大変古い劇場で使われていた励磁型SPだそうである

SPの裏側

2台の巨大なホーンとドライバー


フルレンジだそうでニーナシモンのデビューアルバムを最初聞かせていただく


冥土の土産として^^/


音楽に必要な帯域が素直に軽やかにホーンから放たれる


ウッドベースの軽やかなこと

これは清々しい

元剣道場の体育館だから部屋は大きく天井が高いので開放感が素晴らしい


アンプはウェスタンの45でマスターの自作真空管


ちょうど同席されていたおじいちゃんがなんと88歳・・・・このウェスタンと同年齢だそうな^^

熊本市内から自分で運転して来られていた

背筋がしゃんとしていらっしゃいます

ドイツの古い合唱曲集を掛けられていた

やはり古い曲が断然似合います

マスター少し老けられたかも

うしろにバイタボックス?が見えていました

帰りがけに 美空ひばりちゃんの若かりし十代当時のの曲がこれまた柔らかくて

うーん降参しました


おじちゃんもマスターもまだやる気まんまんでした
良い刺激になりました
http://bokehajime.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-7f21.html


WE15Aホーン+#555のサウンド 2015年09月29日
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/5966c3ac8d1321c83e6e25dce8d21e90


今日は久しぶりにバイクツーリングに行きました。目的地は熊本県南阿蘇郡西原村のオーディオ道場です。半年振りに行って来ました。


俵山に「萌えの里」と云う道の駅みたいなのが有ります。


「萌えの里」の反対側に「御池神社」の鳥居が有ります。この鳥居をくぐって1本道を行くと、開けた場所でT字路になっています。そこを右に曲がってそのまま道なりに進んで、突き当たると元ゴルフ場が有ります。そのT字路を左に10m程すると道場の入り口が有ります。


さて、この写真はなんでしょう????スピーカーです。


これなら判るでしょう。WE15Aホーンです。1本の横幅が1.5mぐらい在ります。それが2本、ステレオになっています。


WE555+15Aホーンで聴かせていただきましたが、「昔映画館で聴いた音」でした。懐かしい音です。


ドライバーの#555オリジナル。フルレンジで聴けますね。

石原裕次郎・美空ひばり・島倉千代子・古いJAZZ・バッハ無伴奏チェロパルティータ等を聴かせていただきました。私もWEの15Aホーンを聴くのは初めてで、ホーンの響きが載って非常に心地良いサウンドです。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/5966c3ac8d1321c83e6e25dce8d21e90

WE#555+15Aホーンのサウンドに付いて 2015年09月30日
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/1e1eb9ca8c353ff4d575e446ddad6843


昨日紹介しましたWE#555+15Aホーンのサウンドに付いて、感想を述べたいと思います。


ドライバーの#555は2インチスロートのコンプレッションドライバーですので、音像のサイズ的にJBL:#375と相通じる質感が有ります。鳴らすアンプで表情を相当変える事が出来ます。


WEの凄い処はホーンが素晴らしい!!と思います。この大きなホーン全体が「振動」して良質な響きを作ります。この響きが「音の分厚さ」と「ヌケ」の良さを出しています。4m近いホーンロードが有りますので「ピーン」と飛んでくる音は皆無です。もっとも組み合わせるアンプで変わる事も考えられますが・・・。今回は管球のプリとメイン(#45シングルアンプ)で聴きました。

私の映画館の音は、小・中学校時代に「バンボ」や「モスラ」、「サウンドニュージック」、「メリーポプキン」等の映画を、学校全体の生徒で映画館に出かけて見に行き覚えています。私の故郷は、熊本県天草郡苓北町と云う、日本の西の果ての地域になります。小・中学校時代は町内に炭鉱が有り、人口も2万人くらいいたと思います。そんな片田舎の映画館にも「WE」のシステムが有ったんだとビックリしています。

大人になり、自分で映画を見る様になったのは、高校を卒業して名古屋の駅前の映画館です。その時の音は、田舎で聴いた映画館の音とは違い、「安っぽい」音だったのを記憶しています。その後九州に帰り、久留米でも映画館に行きましたが、久留米でも名古屋駅前の映画館と同じサウンドでした。多分アルテック系ではないかと思います。

今回WEのシステムを聴き、また聴きたくなりました。ホーンを振動させる事は今の私のメインシステムでも同じ事をしています。JBLのユニットの中でD130の音色・質感は今では知らない方が多いと思いますが、WEのサウンドが判ればD130が同系統のサウンドだと理解できるでしょう。実際にRCA箱システムはD130のWウーハーシステムにしていますので、これに22Aホーン辺りを組み合わせれば素晴らしいシステムになるのではないかと感じています。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/1e1eb9ca8c353ff4d575e446ddad6843


WE 15Aホーンと#555ドライバーを欲しいか? 2015年10月01日
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/b1be96cad7f54230db3799610b5a41b3


WE15Aホーンと#555の組み合わせが欲しいかと聞かれれば「欲しい」と思う。一聴すればこの組み合わせで無いと聴けないサウンドがする。一度聴けば忘れない「サウンド」でも有る。癖の有る音になるのかもしれない。

ボーカルや弦楽器の再現は実に味が有って、「他には要らない」と思わせるだけのモノが有る。おそらくこのホーンの材質・形・大きさで無いと出ない音であろう。材質的には「しな合板」で出来ているらしく、手製で復元して作る事も出来る。実際に40年くらい前はレプリカが作られていた。


大きな部屋と経済的な余裕が有れば「欲しい」と思うが、現実的には「置き場所」の問題でまず置けない。現用のメインシステムが全ての面で負けているかと云うとそうでもない。周波数レンジの広さや、エネルギー感の出方・強さ、音のキレ・ヌケ・ノビ、SN比等は遥かに優れている。「音の味」の面でも「癖の無さ」の面で万能的に使える。

古いモノには古いモノの良さが有り、新しいモノには新しいモノの良さが有る。私のメインシステムはその中間ぐらいに有ると思う。どちらにも対応出来る様な位置付けになる。

改めて自分のメインシステム(オリンパスシステム)を聴いて見るが、SN比が高く、音の厚みやエネルギー感が有り、音数も多くそれでいてうるささは殆どなく、音楽の味を聴く事が出来る。まんざらでもないと思う。WE15Aホーン+#555を買っても現在のメインシステムは手放さないだろう。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/b1be96cad7f54230db3799610b5a41b3


17. 中川隆[7561] koaQ7Jey 2017年4月06日 17:11:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8046]

ウェスタンエレクトリック社のシアター音響が聴ける宇都宮市の gallery WE13A

 WE13aギャラリー(株式会社 藤井)さんでは、シアターなどでよく使われている、昔ながらの スピーカーシステムやパワーアンプなど、ウェスタンエレクトリック社の名機が沢山あります。

 ギャラリー内は70坪の広さとのことですが、その広さを感じさせないのは、設置されている システム類がとても大きいためなのかと思いましたが、実はそればかりではないと感じました。

 それでは私が感じたものは何でしょう?

巨大な空間の中に、一般家庭のリスニングルームでは決して体験できない、 繊細な中にもスケール感あふれる、不思議(魅力的)な音響空間であったからだと思います。
http://www.alphait.co.jp/2001/0110/011010-1.html


gallery WE13A
http://fujiii.org/index.htm

USAの1930年代以後の Western Electric の劇場用音響装置やシーメンス オイロダインの紹介をしています.

栃木県宇都宮市城東2−1−12 藤井ビル3F 内

028-637-1111

we13ahn@fujiii.org


営業日 常時 但し 土,日,祭日は予約必要! 

営業時間 9時〜17時00

アクセス JR宇都宮駅東口より、徒歩12分/タクシー3分

地図
https://www.google.co.jp/maps/place/36%C2%B033'09.7%22N+139%C2%B054'14.1%22E/@36.552672,139.903936,14z/data=!4m5!3m4!1s0x0:0x0!8m2!3d36.552687!4d139.90391
http://fujiii.org/index.htm


OM laboratory

〒321−0966 栃木県宇都宮市今泉1−3−10
青木英男

E-mail warungwayan@ybb.ne.jp

OMラボラトリーでは、ウエスタンエレクトリック等のヴィンテージ機器の修復とヴィンテージパーツを使用したオリジナル機器を制作しています


音響機器
Western Electric Amplifier


レストア実積

WE7A,WE25B
WE41,42,43,46
WE57,62,81,82,86,87
WE91,92,94,95
WE105,106,117
WE124,142,143


London Westrex
2040,2042,2062
http://www.facebook.com/pages/OM-Laboratory/265550180183171
http://sky.geocities.jp/cafesphinx/SPHINX/Welcome.html
http://sky.geocities.jp/cafesphinx/SPHINX/OM_Labo.html


OM Laboratory はあらゆるWEの機器の修理の経験が豊富で WEのショップさんも依頼されています。修理やレストアに困られたら是非相談してみられると良いと思います。
http://archive.fo/iBbb4


18. 中川隆[7566] koaQ7Jey 2017年4月06日 23:05:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8051]

Welcome to Klangfilm Home! May 1, 2013
Celebrating the 10th anniversary of Klangfilm Home!
http://www.klangfilm.org/index.php?lng=0&music=&type=0&frame=0&item=&title=&dir=&num=
http://www.klangfilm.org/index.php?lng=0&music=&type=0&frame=1&item=&title=&dir=&num=

クラングフィルムの歴史
http://www.klang.jp/index.php?ci=10141

クラングフィルムの歴史(第一回 クラングフィルムの設立と初期のシステム)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10505

クラングフィルムのスピーカー(戦前編)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10394

クラングフィルムのスピーカー(戦後編)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10396

クラングフィルムのアンプ(戦前編)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10398

クラングフィルムのアンプ(戦後編)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10399

KLANGFILM Early systems (1928 - 1931)
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10392&i=10505

Eckmiller, Schulz and K&K Loudspeakers
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10392&i=10495

ドイツの同軸スピーカー「御三家」
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211

蘇れ!世界の名スピーカー 駒ヶ根の実業家らが起業 放送日:2005年11月16日(水曜日)

  世界中から1940?60年代に製造された名スピーカーを集め、再生して販売する事業が駒ヶ根市で始まった。

マニアには垂涎のドイツの「クラング・フィルム」社製や、アメリカの「ウェスタン・エレクトリック」社製など、主に映画館の音響設備や館内放送用に使用されていたスピーカーが中心。

 インターネットなどを通じて、世界中からスピーカー本体を集め、整備・調整した上で、駒ヶ根市のエーワ木工で作る特注のボックスにセットして販売する。1950年代はトーキー映画全盛期で、映画館用のスピーカーは技術者が手間とコストと情熱をかけて作った逸品が多いという。

 事業をはじめたのは、駒ヶ根市の建設会社専務久保田満さんとコンピューターシステム会社社長小林正信さん、神奈川県横浜市のネット通販会社社長の佐々木猛さんの3人でつくる「クラング・クンスト」=独語で「音響芸術」の意味=。

オーディオマニアの小林さんが

「世界中で、素晴らしい音の出る古いスピーカーが捨てられている。再生して利用する道を開くことが重要」

と話を持ちかけ、久保田さんと佐々木さんは、実際に古いスピーカーの音を聞いて感動、事業化に踏み切った。

 既に、全部組み立てれば500万円するといわれる大型スピーカーをはじめ、さまざまなサイズのものが集まってきている。再生・販売の中心は、直径8インチ程度の小型のスピーカーだが、特製ボックスに「ホーン」と呼ばれる音響装置を取り付けてあるため、臨場感溢れる音を楽しむことができるという。値段は8インチのもの2台1セットで16万8千円前後。

 駒ヶ根インター東に展示場がある。詳しくは久保田さん(TEL090?3148?1918)まで。
http://inamai.com/sp/ictnews/detail.jsp?id=3463


ドイツ製ヴィンテージ機器販売のクラング・クンスト
運営者 有限会社キャリコ 小林正信
長野県駒ヶ根市赤穂497-634 
TEL 0265-81-5707 
http://calico.jp/

クラング・クンストについて
http://www.klang.jp/

主にドイツ製のヴィンテージ機器を整備・販売しています。

修理は原則的に弊社で販売したもののみ対応します。

オイロパなど、特に貴重なドイツ製品については、ご購入元にかかわらずご相談ください。


 自社製品の評価において、「オイロダインでいい音が出ました」といっても通俗性が無いので、一般的な装置でもテストしています。

機器についての相談が多くなったので、手軽なモノーラルのヴィンテージスピーカーと、小型スピーカー2台を組み合わせたシステムをお薦めしています。
大きな名機ばかり使っていると気づかない音があります。
http://www.klang.jp/


KLANGの会
クラングフィルムのスピーカーや真空管アンプなどを聴く集会を毎年1回行ないます
http://www.klang.jp/index.php?ci=10420

• 乱聴録【序ノ一】まえおき 
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219

• 乱聴録【序ノ二】試聴用のレコード 
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221

• 乱聴録【其ノ一】アルニコのオイロダイン KL-L439 EURODYN 
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222

• 乱聴録【其ノ二】テレフンケン(ブルー・フレーム) TELEFUNKEN Ela L6 
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223

• 乱聴録【其ノ三】クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L45 
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224

• 乱聴録【其ノ四】シュルツ KSP215 SCHULZ 
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225

• 乱聴録【其ノ五】ジーメンス革エッジ12インチ・フィールド SIEMENS
  http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226

オーディオ仲間の新年会でWE252A〜Edまで真空管聴きくらべ
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10210

真空管聴きくらべパートII(RV258, RV239 編)
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10212

ドイツ・ヴィンテージ・オーディオ紀行 その3 2011年7月9日
(5月にドイツのヴィンティージ・オーディオ愛好家たちを訪ねた旅の記録)
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10217

クレーンで吊り上げられたオイロパ・クラルトン
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10217_801.jpg


 さて、いよいよ今回の旅のメインとなる「オイロパ・クラルトン(EUROPA KLARTON)」の譲り受けである。

オイロパ・クラルトンとは、故池田圭氏が「オイロッパ号」と呼んで愛蔵していたクラングフィルムの巨大なスピーカー「オイロパ」の後継モデルだ。

クラルトンになる前の「オイロパ」の最初のモデルである44007は、1931年かその翌年に登場したので、ウェスタン・エレクトリックの「ワイドレンジ・サウンド・システム」とほぼ同時期ということになる。

残念ながら44007は現存しないと思われるが、1933〜4年に登場した後期の「オイロパ」である44008は、池田氏のスタジオをはじめ世界に10台ほどはあると推測している。

70 cmという巨大なウーファーにブラットハラー形ドライバー2台を組み合わせた、超弩級の劇場用スピーカーである。

ウェスタン・エレクトリックが3ウェイでワイドレンジ化したのに対し、こちらは2ウェイで十分な性能を確保していた。

 「オイロパ・クラルトン」は「オイロパ」のホーンを「クラルトン・ホーン」と呼ばれる、より長いものに変更したモデルで、ウーファーは共通だ。

初期形の44009はベルリンオリンピックが行われた1936年、後期形の44010はオリンピックを記録した映画「オリンピア」が公開された1938年の登場と思われるので、どちらも独裁政権のプロパガンダと深い関係がると考えざるを得ない。

オーディオ機器というよりは、軍用品のような凄みを感じさせるモンスターだ。
写真のように梱包のためクレーンで吊り上げたとき、付属するロードセルの表示はちょうど200 kgであった。

今回入手したのは初期形の44009で、1台のみのモノラルである。
写真の倉庫で梱包に立ち会ってから輸出業者に預け、航空貨物で運んでもらうことにした。

ドイツのオーソリティーの間で人気のビオノア
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 大仕事のあとは南へと移動し、ハイデルベルクに近い町に住む旧知の C氏を訪問した。

ドイツのオーディオ愛好家のなかでもオーソリティーといえる人たちは、なぜかオイロダインよりも写真のビオノア(BINOR)を好む傾向がある。
家が大きくてリスニングルームが広いこともあるだろうが、巨大なホーンによる低音が魅力らしい。

高音用のホーンとドライバー、およびネットワークはアルニコのオイロダインと同じだが、ウーファーは KL-L405 を2発組み合わせたKL-L501を大型の木製ホーンにマウントしたものになっている。

 C氏とは気軽にオーディオの四方山話を楽しめる仲なので、今回の旅で見聞きならぬ見聴きしたことやお互いの現用装置の話で盛りあがり、ホテルでもレストランが閉まるまでしゃべり続けた。

C氏はビオノアのアンプとして F2a11 シングル出力段の KL-V204 を試したところ、低音がブーストされてしまってうまくないということだったので、F2a11 のグリッド帰還回路の改造を勧めた。KL-V204 は小さなバッフルのオイロダインの低音不足を補うのには都合がいいが、オリジナルのままビオノアでは低音がダブついてしまう。

翌日はC氏と一緒にハイデルベルク城に徒歩で登り、久々の運動をした。城内で大樽などを見学した後、城の出入り口前にあったベンチに腰掛けた。一休みしつつ、「WE300Bの市場価格」といったバカな話で盛り上がっていたところ、今回の旅で初めて出会った日本人団体観光客の列から冷たい視線を受けた。

15Aホーンのレプリカによる3ウェイシステム
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 C氏と別れた翌朝、ホテルに迎えに来てくれたN氏のゴルフ・バリアントに乗り、ドイツ国境に近いフランスの田舎町へと向かった。N氏とは有名な「ジャーマン・ビンテージ・ラウドスピーカーズ」の運営者だが、最近は本来の木工芸術に関わる業務で新しい分野を展開中で、当面オーディオ・ビジネスはお休みということであった。目的地はフランス、いや、ヨーロッパで最も有名なオーディオ愛好家の一人であるアルザス近郊の K氏宅で、N氏が新婚旅行で訪れたという国境付近の森を抜け、いくつかのフランスの田舎町を経て到着した。

 K氏は機械工場を経営するエンジニアで、驚くべき自作派だ。

写真の15Aホーンのレプリカだけでなく、ドライバーの振動板からプレーヤーまでなんでも作ってしまう。15Aのドライバーはオリジナルの 555W で、自作した真鍮製のスロートが見事だった。

ウーファーは奥にあって、ジェンセンかなにかだそうだが、現在コンクリートホーンのような巨大なものを準備中とのことであった。

ツィーターは珍しいアルニコ型の597で、フィールド型よりもかなり大きな十字形をした磁気回路をもつ不思議なユニットだ。

アンプには 205Dプッシュプルの 46のオリジナルを使用していて、「300Bプッシュプルの86よりも音がいい」という説明を受けた。

珍しいアルニコのWE597ツィーター
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 わたしは就職した翌年に購入した 15Aを30年近く所有していて、今でもシェラックの SP盤を再生するために愛用しているので、15A + 555W の音を熟知しているつもりだ。

どうやら、K氏の15Aのほうがオリジナルよりも HiFi のようである。
もちろん、ツィーター付き同士での比較である。

それにしても、ヨーロッパまでクラングフィルムの聖地巡礼の旅に来て、超が付くウェスタン愛好家に出会うとは思わなかった。

じつは、K氏宅へ来る途中のドイツ側で T氏のリスニングルームに立ち寄ったのだが、そこにも K氏製作の15Aによるシステムがあり、クラングフィルムのビオノアから切り替えつつあるという説明を受けていた。

わたしの周辺では、300B をやめて AD1 や RV258 などに切り替え、スピーカーも含めてドイツ系へ宗旨変えするという改革が盛んだが、マルチン・ルターによる宗教改革のお膝元では、逆にクラングフィルムからウェスタンへ宗旨変えする機運があるとは、なんともな複雑な印象を受けた。

 3000V という超高圧電源の巨大な真空管アンプがあり、感電の恐怖から「フランケンシュタイン城」と呼ばれているという K氏の旧宅(自宅は隣接して別にあり、旧宅はオーディオ専用)には、オイロパ・ユニア(EUROPA JUNIOR)43004やフィールド型のオイロダインなど、貴重なオーディオ機器が目白押しの状態であった。

最後にパテの縦振動盤をパテの蓄音機で聴き、お土産にパテのセンタースタート盤を1枚いただいて別れた。わたしと K氏は同年齢でやっていること(自作)も似ているので、これから長い付き合いになるだろうと思いつつ、帰国便の発つフランクフルト空港まで N氏の車で再びロングドライブをした。この旅で出会い、親切にしてもらった愛好家諸兄になにかでお返しができればと思う。ほんとうに趣味の仲間はいいものだ。

5月はシュパーゲルの季節でもある
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 5月のドイツはシュパーゲルの季節でもある。シュパーゲルとはホワイトアスパラガスのことで、新鮮なものをゆでて食べることで、春を味覚と嗅覚で感じることができる。ドライブ中の田舎道の両側にはシュパーゲル畑が延々と広がる所が何回もあったので、相当な生産量と消費量だと見受けた。シュニッツェル(ドイツ風とんかつ)を食べ過ぎた胃には願ってもないメニューだ。

ドイツの食事は塩気が強くて肉とフライものが多いのだが、とにかくパンが美味しいので悪くない。ホテルの朝食バイキングで乳製品やソーセージなどとパンをたらふく食べ、昼はアイスクリームかケーキぐらいで夜はシュニッツェルというパターンに陥りがちなので、メタボ気味の中年男性には悪い環境かもしれない。

白いシュパーゲルは穂の部分が微かに緑ががっていて、ゆでたての香りは葉裏に花穂を垂れさせていた菩提樹のように甘く、今回の気違いじみた旅の思い出を、少しだけやさしいものにしてくれた。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10217


来訪者とイベント 2015年8月
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10416

WE15Aホーンの前で雑談を交わすジャン平賀氏(中央)らご一行
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 今年は遠来のお客さんが多く、東京などからはもちろん、3月にはドイツからノーツさんご一行が、5月にはフランスなどからジャン平賀さんご一行が来訪された。また、8月には山口県からクラングフィルム・オイロパ・システムのアンプとスピーカーを所有される K氏が来訪された。その間の5月23〜24日には、昨年に続いてオーディオ仲間の集会も実施した。

 フランスでオーディオ雑誌の編集などで活躍されているジャン平賀氏は、日本でも長期間活動されていたので、ご存知の方も多いだろう。同じくフランスからの K氏、ドイツからの H氏、ベルギーからの V氏といっしょに、4名で新宿からの高速バスで来てくださった。お昼には地元伊那谷の郷土料理をバイキング形式でお召し上がりいただいたが、口にあうどころか、カイコのサナギとイナゴまで「おいしい」というほどだった。国連が昆虫食を推奨していることもご存じだったので、興味をもたれたのだろう。

 リスニングルームでは夜遅くまで聴いていただいた。

はじめにウェスタンエレクトリックの 15A を中心にした3ウェイを鳴らした。
古いメッシュのリアキャップが付いた 555W の 15Aホーンに、596Aツィーターとエルタス製の KS12004ウーファーを2発追加した3ウェイで、100 Hz〜6 kHzと、なるべく広い周波数範囲を 15Aが受け持つ。

ウーファーは 6BX7 単管プッシュプルの 10Wアンプで、555W と 596A は 104D の丸球のシングルの 0.5 Wアンプでドライブするマルチアンプ駆動だ。
もちろんモノラルである。

15A はジャン平賀氏も所有しておられ、柔らかな音色がお気に入りの様子だった。

京都に唯一残る名曲喫茶「柳月堂」の再生装置
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 つぎは唯一ステレオのコンスキ&クリューガー KL51 を EL34 シングルの 8W アンプで、

最後はモノラルのオイロパ・クラルトンをクラングフィルムのオリジナルであるオイロネッテ・クラルトン・アンプで聴いていただいた。

70cm ウーファーに横幅 3.5 mのホーンというオイロパ・クラルトンの低音には強烈なインパクトを感じておられたようだが、個性的な高音には賛否両論だった。
「オイロパ・クラルトンのウーファーにコンスキ&クリューガーのツィーターを乗せれば最高だ」という意見も頂いたが、簡単に実現できることではない。

 私は K氏とは旧知の仲で、一昨年家族と一緒にストラスブール近くの K氏の家におじゃましたときには、アルザス・ワインロードを彼の BMW でドライブしてもらっている。そのお礼に、今回はみなさんを京都まで車でお連れし、1日ご案内させていただいた。

南禅寺などの名所を楽しんだ後は、唯一京都に残るという名曲喫茶「柳月堂」に入り、私語禁止の落ち着いた店内で、ゆっくりとコーヒーをいただいた。こういう癒やしの場の再生装置に、我々機械マニアがとやかく申し上げてはいけないことは、みなさん紳士なのでよくご存知の様子だった。

最後に鴨川納涼床ですき焼きの夕食をご一緒し、ホテルまでお送りして別れた。その後、ドイツの H氏から DAC チップを百数十個パラレルにしたという、とんでもない DAコンバーターの情報をいただいた。

ジャン平賀氏と K氏は 15A を、V氏は EMT927 の2連コンソールをお使いで、筋金入りオーディオファイルのみなさんだ。


 5月23〜24日の2日間で、昨年に続いてオーディオ中間の集会をわたしのリスニングルームで行なった。会社にある装置はいつでも聴いていただけるが、こちらにある機器は公開していないので、この集会のときだけお聴きいただける。一昨年までは新年会を兼ねていたりして、開催時期も内容も統一性がなかったが、今後は毎年恒例のイベントにする予定だ。

そこで、会の名称を考える必要があるのだが、「駒ヶ根・クラングフィルム・会」で「KKK」だとまずいし、なかなか妙案が浮かばない。第1回は2014年の5月24日に開催し、オイロパ・クラルトン・スピーカー 44010 のお披露目と、新忠篤氏による卵型スピーカー「ビフレステック」のデモが中心だった。


新忠篤氏によるAD1シングル単段アンプ
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 今年の5月23〜24日に開催した第2回は、前回時間切れであまり聴けなかった反省から2日間に延長した。今回はコンスキ&クリューガーの劇場用スピーカーKL51(ステレオ)で発表者の様々なアンプや DAコンバーターを聴くのと、オイロパ・クラルトン・スピーカー 44010(モノラル)をクラングフィルムのオリジナルアンプ 32650 EURONETTE KLARTON(AD1シングル)で鳴らすことが中心だった。

初日は新忠篤氏による AD1単段アンプでテレフンケンとバルボの AD1 を聴き比べた。

アンプのおかげもあって、KL51 の音を気に入ってくれた人が多かったようだ。
そのほか、2日間でスピーカーの発表が1件、真空管アンプの発表が2件、DAコンバーターかネットワークプレーヤーの発表が3件あり、盛りだくさんの内容だった。

自作派は真空管も回路も出尽くしてネタづまり様相を呈していたが、ここへ来てベテランの自作派がデジタルに手を出し始めたことで、閉塞感を打開できそうだ。
参加者は昨年とほぼ同じ25名で、工事中のため狭いリスニングルームで窮屈な思いをさせてしまった。
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ヴィンテージ愛好家の最新スピーカー試聴記 2016年4月
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1945年から1983年まで38年間も製造されたオイロダインスピーカー
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 先日、じつに久しぶりに秋葉原に出向き、いろいろな最新スピーカーを試聴したことについて書く。

ご存じのように、わたしはオイロパやオイロダインといったクラングフィルムのヴィンテージスピーカーを使っている。

ウェスタンエレクトリックも含めると同好の仲間は大勢いて、我らヴィンテージ愛好家はオーディオにおける大派閥だ。

そんな連中はB&Wなどの最新スピーカーには目もくれず、「あんなキンキンシャカシャカしたスピーカーはオモチャですよ」といった調子だ。

 だが、古い機器に囲まれて何十年もいると、ふと、

「世間は文明化して洋服なのに自分だけ貫頭衣というように、取り残されているのではないか?」、
「自分だけ古墳時代?」

などと思うことがある。最新スピーカーの宣伝文句には

「革新的な進歩」、
「これまでにない完璧なサウンド」

などという文句が踊っていて、

「劣った昔のスピーカーなど粗大ごみにしてサッサと買い替えましょう」

と言わんばかりだ。もちろん、アンプにも同様なことがいえるが、スピーカーほど極端な音の差は無いだろう。

 筋金入りのヴィンテージオーディオ愛好家のなかには、装置があまりに大げさなので「それではナローレンジ過ぎませんか?」と心配すると、「どうせ耳が悪いので分かりません」とか、「音楽は聞きませんから」などど豪語する人もいる。

わたしも裸の王様になってはまずいので、自分の耳で最新スピーカーを確認してみることにした。

若いエンジニアのK君と「肉の万世」前で待ち合わせの約束をして出向くと、そこはコインパーキングになっていた。まったくの浦島太郎だ。「肉の万世」は万世橋の向こう岸に移転していたが、ハンバーグの味は変わっていなかった。


 試聴には「西脇義訓指揮、デア・リング・オーケストラ」による「英雄交響曲」のSACDと、「フェリシティ・ロット(ソプラノ)」による「シューマン歌曲集」のCDを持参した。最新スピーカーに合わせた新録音と、聴きなじんだ歌という組み合わせだ。「革新的な技術によって歪がなくなったはずのニューモデルは、さぞかしピュアな音を聴かせてくれるにちがいない」と期待しつつ、複数のショップでかなりの数のスピーカーを聴いた。

 大型量販店でぶらぶらしながら JBL やタンノイの小型モデルが鳴っている音を聴いたが、それらは改めて試聴したいと思うほどではなかった。

開発中のDAコンバーターを現在のベストセラースピーカーで鳴らすと、いったいどんな音が出るのか確認してみる必要があると思っていたので、まずはB&Wの試聴を申し込んだ。トヨタ車のような絶対的優越性があるとされ、驚くほど売れているらしい。

 まず、安価な600シリーズを聴いたところ、無理して上位機と同じツィーターにしたために中国で製造してもコストに無理があるのか、長岡鉄男流に重量ブロックでも乗せないと箱が厳しいと感じた。だが、それでは都会にふさわしいコンパクトなデザインが台なしになってしまう。いまのように高価で豊富なオーディオアクセサリー製品が無かった昔は、愛好家の必需品といえば重量ブロックやレンガ、ブチルゴムシートなどであった。いやはやダサいが、いまでも効果のあるアクセサリー群だ。

 その上のCMシリーズには重量ブロックが必要なさそうだったが、期待していたようなピュアな音ではなかった。

きっとうまくマーケッティングをして、「B&Wの音」を作っているのだろう。

無色透明どころか、「下手をするとオイロダインより癖が強いのでは?」と思う瞬間もあった。

CM1S2 や CM5S2 といった2ウェイはとてもコンパクトなので、英雄交響曲で低音が貧弱なのはしかたないが、高音が重要な弦の広がりや管の輝きも「これぞ最新スピーカー!」というほどではなかった。

試聴の前にアンプをどれにするか問われたので、「できるだけニュートラルなもので」と所望したところ、LUXMAN の純A級動作プリメインアンプ L-550AX(たぶん)を使ってくれたが、低能率の小型スピーカーにはパワー不足だったかもしれない。

購入したB&WのCM1 S2
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 CM9S2 や CM10S2 といった3ウェイは箱が大きいので低音は2ウェイよりまともだった。

それだけでなく、高音も2ウェイより鮮やかに聴こえた。

こういう「これみよがし」の高分解能を最新モデルに期待していたので、「試しに手頃な CM9 でも買ってみようか」などと気をよくした。

だが、ソプラノを聴いてみると、なんとも人工的な声でがっかりした。

それを K君に小声で伝えると、「世の中アニソン(アニメーション漫画のソング)のほうがメジャーですから」と返されてしまった。

もう一度2ウェイに戻してもらってソプラノを聴くと、今度は2ウェイのほうが3ウェイよりもまともだった。70センチウーファーを使っているわたしは、「こんなに小さなウーファーでも2ウェイと3ウェイで一長一短があるのか」と感心してしまった。

 ダイヤモンド・ドーム・ツィーターを使用した 800シリーズも、2店舗で3機種を試聴した。

たしかに歪は少なそうだったが、音の肌触りが異質でなじめなかった。

「優れて異なる」ということかもしれないが、先入観も含め、ダイヤモンドの物性が特異であることが音の印象に影響してしまっていた。

以上のようにネガティブな評価も正直に書くが、キチガイじみた大型スピーカーを使っている変人の感想なので、関係諸氏には広い心でご容赦いただきたい。

 店員に「B&Wの音はちょっと派手で不自然に感じる」と伝えると、2番目に売れているという FOCAL のスピーカーを聴かせてくれた。

たしかに音は柔らかかったが、どこか音が薄められているようで中途半端に思えた。

DALIなど、ほかに聴かせてもらった売れ筋スピーカーも印象に残らなかった。
好みではないが、「なるほど、B&W の音はうまく作ってある」と感心した。

ハズレが続いて疲れたので、懐かしの名機 BC II のおかげで好印象なスペンドールを聴かせてもらった。

最小モデルの SP3/1R2 でも、どことなく BC II らしい上品な音がしたので、やはり伝統というものは大切だと思ったが、高音寄りのバランスが気になった。

中型の SP1/2R2 にしてもらっうと、バランスは少し良くなったが、価格が立派すぎる。

 なかなか思うようなスピーカーは無いものだと思いつつ、売れ筋スピーカーの最後にドイツの ELAC を2機種聴いた。

Uボートのソナーと MMカートリッジで有名な老舗の音響機器メーカーだ。

ちょっとやかましいところもあったが、「最新スピーカー」らしい分解能があるのに、フェリシティ・ロットの声もギリギリで別人にはならなかったので、「これならアンプやセッティングでなんとかなるかな」と思った。


ELAC の BS192
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 帰りがけにふらりと立ち寄った試聴室で思わぬ発見をした。

イギリスは ATC のスピーカーである。

今回の試聴で、はじめて「ニュートラルな音」だと感じた。

悪くいえばつまらない音かもしれないが、英雄交響曲もロットの声も、これといった欠点なく正確に再生した。

聴いたのはペアで200万円以上もする大型のスタジオモニターだったので、気軽には買えない。家に帰って調べてみると、20万円前後の小型モデルもあった。
かなり能率が低くて手こずりそうだが、それら ATC の2機種と ELAC の BS192 を仕入れてみることにした。

また、最も多く聴かせてもらったダイナミックオーディオさんに感謝して、CM1S2 を購入させていただいた。

B&Wはダイナミックオーディオさんが実績豊富で価格も安い。

 夕食の後、K君の家でクラングフィルムのオイロダイン KL-L439 を聴いた。

「なんと、ATC のスピーカーによく似た音ではないか」

と、K君と顔を見合わせた。

オイロダインは能率がはるかに高いせいか、高音に抑えきれない冴えがあって ATCほど透徹な音ではないが、60年という製造年の隔たりを考えれば、両者は同じ方向を目指して作られたようにすら思える。

 スピーカーの能率が低いということは、非効率な低音に合わせて中高音を下げたりダンプしたりなどで音量を抑えてある状態なので、アンプでいえば負帰還でゲインを下げてあることに近い。同じアンプの無帰還か低帰還版がオイロダインで、高帰還版が ATC といえば音の傾向を理解していただけるだろうか

 「オイロダインオーナーのみなさん、安心してください。
オイロダインは2016年現在の最新スピーカーと比較しても、十分にバランスのとれた正確な音を出していることが確認できました。

いったい、繰り返されたスピーカーの革新的進歩とは何だったのでしょうか?」

 今回の体験で、最新スピーカーの音がけっして無色透明でニュートラルな方向ではないことが確認できた。

技術が進歩して歪が無くなれば、どのスピーカーも同じ音になるというわけにはいかないようだ。

安価な製品の巧妙なマーケッティングから富裕層向け製品の大げさな演出まで、じつにたくましくやっている。

実用的なラウドスピーカーの登場から約100年が経つが、黎明期に科学的であったスピーカー開発が、年々売るための開発にシフトしているといった印象だ。

 とはいえ、全員にオイロダインをお薦めするわけにはいかないし、そもそも入手困難になってしまっている。

「もうオーディオは終わった」などというヴィンテージ大家ほどは老いていないつもりなので、いま楽しめる方法を考えてみたい。

幸い、小型スピーカーの一部に可能性を見い出せそうなので、それらと手頃なヴィンテージスピーカーの両方を所有することで、オイロダインと同等以上に音楽が楽しめるかもしれない。その実験がしたくて数機種を手に入れることにしが、ATC は納期が長く、しばらく待たなければならない。

 じつは、オイロダインを戦前の強烈な個性をもつヴィンテージスピーカーと比較すると、まともすぎて平凡に聴こえるくらいだ。

そういう立派なヴィンテージスピーカーのオーナーも、最新の小型スピーカーで遊んでみてはいかがだろうか。どっちみちデジタルオーディオで新しい機器と取り組まざるをえないのだから、お使いの出力管1本の価格で買える最新スピーカーで、オーディオの幅を広げるのは悪くないと思う。
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音を決めるスピーカーの選び方(ショップで購入するばあい) 2016年12月
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 音はスピーカーで決まります。

昔は音の入り口であるアナログレコードプレーヤーやピックアップカートリッジなども音質に大きな影響があって、機器の選択や使いこなしも難しかったので大変でした。それはちょうど、クラッチ操作が必要なマニュアルの自動車のように、初心者には敷居の高いものでした。

パソコンで音楽ファイルを再生する方式が主流になった2010年ごろからは、安価なデジタル機器で簡単に音の入り口を良好な音質に仕上げられるようになったので、ますますスピーカーが決め手になりました。

それだけでなく、スピーカーを決めればアンプなどのほかのコンポーネントも無駄なく決めることができます。たとえば、スピーカーが高感度ならアンプは小出力で済みます。

では、そんなに重要なスピーカーをどうやって決めて、どうやって買えばいいのでしょうか?

無駄遣いを重ねてしまった悪いオーディオ装置の見本
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 その答えは「自分が気に入ったものを買う」ということになりますが、これが簡単ではなく、わたしも無駄遣いをさんざんして来ました。

その昔、神田明神下にあったマニア御用達のオーディオショップで顔なじみのお客さんたちと雑談中に、わたしが「オーディオにお金をかけるのは1千万円が上限だな」と発言したところ、みなさんが苦笑いしました。すると、ショップのオーナーが「この人たちはとっくに1千万円以上使っているよ」と、教えてくれました。そのときは驚いてあきれ顔をした自分ですが、同じ道をたどってしまいました。みなさんがそんな無駄遣いをしなくても済むように、せん越ながら親身になってアドバイスをさせていただこうと思います。

 まず、「究極の」とか「最高の」とかいうのはやめましょう。
そんなスピーカーはありませんし、万人が最も良い音だと感じるスピーカーもありません。

最も高額なスピーカーならあるでしょうが、そういうのに限って癖が強いことが多く、購入時の熱が冷めた後は無駄遣いを反省する日々になりがちです。
まずは予算とスペースを確認しましょう。

確認できたら、買うより先に現物を見聴きすることです。

もし、拝見できるオーディオ愛好家のリスニングルームがあるなら、ぜひ訪問してみてください。そういう幸運は多くないので、普通は販売店に行くことになるでしょう。ネットで買うにしても、ある程度実体験しないと妥当な判断ができないと思います。


地方のオーディオショップに陳列されていたスピーカー(長野県伊那市のオデオンさん)
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 わたしは信州の南部(要するに田舎)に住んでいて、近所にあるヤマダ電機やエディオンといった家電量販店には、趣味として楽しめる魅力的なオーディオ製品は、スピーカーに限らずほとんど陳列されていません。

いっぽう、都会の高級オーディオコーナーがある超大型店や、地方でもオーディオ専門のショップなら、たくさんのスピーカーが並んでいて切り替えて聴かせてくれます。

高額商品が多いので入門者には敷居が高いでしょうが、そういうところに来る客が購入する確立は低いので、冷やかしでも気にする必要はありません。とにかく実物を見聴きして、体験を積み重ねることが大切です。

雑誌やインターネットの情報でスピーカーの良し悪しを判断するのは、ベテランにとっても難しいことです。

オーディオを趣味にするつもりなら、ちょっと足を伸ばして、いろいろなショップでいろいろなスピーカーを見聴きしましょう。「オーディオショップ」というキーワードで検索すれば、いくらでも見つかります。

 スピーカーがぎっしりと積み重ねられているようなショップで切り替えて試聴すると、購入後に自分の家で聴くのとはかけ離れた条件になってしまい、派手なスピーカーが良く思えてしまうものです。

普通の家電品売り場よりは静かでしょうが、周りの騒音も多少はあるので、大人しい音のスピーカーには不利です。

そこで、片方のスピーカーだけを聴いてみてください。

スピーカーの背丈の2倍くらい、だいたい1メートル前後の距離で真正面に顔を向けて聴くと、スピーカーの性格が分かりやすいと思います。

本来のリスニング位置より近すぎるため、アンバランスな音になりがちですが、その状態で感じた癖は、もし購入して聴き込んだら気になるものです。
そうやって、片方づつ両方を聴きましょう。ステレオなので、左右で楽器の配分が異なるからです。

また、音が大きいほうが良く聴こえる傾向があるので、できればスピーカーを切り替える毎にこまめにボリュームを調整してもらうか、許可を得て自分で調整し、聴く位置での音量を合わせてください。

お気に入りのCDや音楽ファイルなどを、ぜひ持参して再生してもらいましょう。
ほとんどのショップは喜んでかけてくれるはずです。

「アンプとプレーヤーはどれにしますか?」と聞かれ、意中の製品がなければ、「ベストセラー機にしてください」でいいと思います。試聴には中庸が一番です。


メーカー製の新品を普通に買うばあいの例(B&W CM1S2 と ELAC BS192)
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  わたしはこれまでに、2本で数百円から1千万円超まで、また、平凡な四角いスピーカーから岡本太郎のオブジェのようなものまで、バラエティー豊かなスピーカーをたくさん聴いた経験があります。この記事を書くにあたって、秋葉原でショップ巡っての試聴もして来ました。

しかし、肝心の聴きたい音が薄いくせに、耳障りな余分な音を出すスピーカーが多いように感じられてしかたありません。

新製品が出るたび「白さがちがう」のにいまだ汚れが残る洗剤のように、「革新的な進歩」を繰り返して歪みが減ったはずの最新スピーカーも、けっして無色透明な音ではありません。

それどころか、明らかに売るための色付けがしてあって、評判の良いスピーカーなのに気に入らないことが多々あります。自分の耳で判断して、気に入る音色のスピーカーを選びましょう。

 音色である程度候補が絞れたら、つぎは大きさとグレードです。
予算や設置スペースに余裕があるばあい、高いグレードの大きな製品(モデル)を買えばいいのですが、最近のスピーカーは箱にコストがかかるせいか、ちょっと大きくなるだけで極端に価格が高くなる傾向があります。

小さなモデルと一つ上の大きなモデルを比較すると、明らかに低音が豊かになるので、価格的に無理でも上のが欲しくなってしまうものです。しかし、製品ラインナップの同一シリーズなら音色は似た傾向ですし、入門ということでもあるので、安い方を買ってはいかがでしょうか。

小さなスピーカーには音のまとまりが良いというメリットもあります。
ちょっと大きなくらいでは、どうせ生のオーケストラを彷彿とさせるような低音は出ません。

大きなモデルとの差額で高性能なサブウーファーを買うという手もあります。
音量が小さくなると、人間の聴覚は低音に対して極端に鈍感になるので、常識的な音量で聴くとき、サブウーファーで低音のバランスをとることは合理的です。

 なるべく多くのショップで聴かせてもらい、気に入ったスピーカーがあってもすぐには買わず、日にちをかけて落ち着いて考えましょう。やはり入門にはメーカー製の新品が無難ですから、現行製品から気に入ったスピーカーがみつかればラッキーです。

ショップで買えば使い方のアドバイスがもらえますが、ケーブルを売りたがるかもしれません。あわてて高いケーブルを買わずに、まずは一番安い電線でスタートしましょう。ショップで機種を決めて、ネットで安いところを探して買うのも賢い選択です。
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音を決めるスピーカーの選び方(いろいろな購入パターン) 2016年12月
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 これまではショップでスピーカーを選ぶお話をしましたが、気に入ったスピーカーが見つからなかったらどうしましょう?

価格比較サイトなどの情報で、てっとり早くお買い得なスピーカーを選ぼうという人がこの記事を読むとは思えないので、一旦落ち着いていろいろなパターンを検討してみましょう。


(パターン1) 通信販売で購入

ショップにはあまり置かれていないメーカー製品の例(ATC SCM7)
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 ショップに置いてあるスピーカーには限りがあります。とくに地方ではそうですから、普通の家電品だったらネット通販などで買うことになります。通販なら、ショップにはめったに置かれていない珍しいスピーカーも買えるので、選択肢が広がります。

しかし、スピーカーは「評価★★★★☆」といったことで買うのは危険です。
音の良し悪しは抽象的な情報なので、他人の感性は当てになりません。

そもそも、「どうやってスピーカーを選ぶのか?」という入門の段階にいるので、最終的に通販で購入するにしても、その前に決断するための情報と理解が必要になります。ですから、実際には一番多い購入パターンである「通信販売で購入」は、なるべく知識を蓄えてからにしたほうがいいので、申し訳ありませんが「こうしましょう」といった手短なアドバイスは無理です。趣味ですから、頭でっかちでスタートのほうが楽しいくらいです。


(パターン2) 自作する

自作するばあいの例(8 cmのユニットを使った総工費1万円くらいのスピーカー)
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 普通にディーラーで車を買ってそのまま乗る人は、たとえ高級車やスポーツカーを買う人でも、「車が好き」なだけで「車が趣味」とはいえないように、ただスピーカーを買うだけでは「オーディオ愛好家」にはなれないでしょう。「趣味」というからには、いくつもコレクションしたり、改造したり、あるいは古いものを大切に維持したりといった、特別なこだわりに時間を費やすことが必要です。そういう意味では、たとえお金はかけなくても、スピーカーの自作は立派な趣味です。

昔の学生にとって自作が定番だったので、わたしも高校卒業までダイヤートーンのP610 という 16.5 cm口径の安価なフルレンジスピーカーユニットを、大きなベニア板に取り付けただけの自作スピーカーを使いました。

 上の写真は数年前に息子と一緒に自作した、フォステクス製の 8cm フルレンジスピーカーユニットを使ったスピーカーで、総工費1万円くらいです。
そういう安価なものから、首長竜のようなコンクリートホーンまで、自作は奥深くて楽しい趣味の世界です。

もし、自作は難しいとお考えなら、フォステクスに「かんすぴ」という安価で簡単な入門用スピーカー自作セットがあります。いいスピーカーを購入した人も、試しに「かんすぴ」を買ってみればオーディオへの理解が深まります。自分で苦労した作品から出る音は、良く聴こえるものです。決め手のスピーカーがなければ、とりあえず「かんすぴ」でも聴きながら、ゆっくりと情報収集しましょう。


(パターン3) ネットークションで購入


ネットオークションで買うばあいの例(英ジョーダンワッツ JUNO)
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 いまどきは新品でいいものが見つからなければ、すぐに「ヤフオクで中古」という発想のようですが、一部の例外を除いて中古品は劣化しているスピーカーがほとんどなので、入門者にはお薦めできません。

実際、わたしもスペンドールというブランドのスピーカーをヤフオクで物色してみましたが、「こんな中途半端に古いものがそんなに高いの?」といった状況で、結局買いませんでした。

その代わり、eBay でジョーダンワッツという、若いころに興味があったスピーカーを買いました。リスニングルームの工事中に臨時で使うシステムとして購入したものです。

はじめは入門者の参考例になると思っていましたが、スピーカーを海外から個人輸入のうえにアンプも特殊では入門にふさわしくないので、その一件は別の記事でご紹介することに変えました。

 もし、あなたが過去に欲しかったスピーカーがあってネットオークションで再会し、ダメ元で購入するというのなら悪くないと思います。

つまり、ネットークションを本当に楽しめるのは、オーディオのベテランや、かつて楽しんでいた人です。

そういうなかに、音楽を聴く時間よりもネットで物色している時間の方が長い人が増えているのは困りものですが、それほど魅力的なのは確かなので、「入門者だが、どうしても」という人は、自作用の安価なスピーカーユニットをネットオークションで購入してみてはいかがでしょうか。


(パターン4) 敷居の高い超専門店で買う

 車でいえばレクサス○△店やポルシェセンター○×といった程度の敷居の高さではなく、もっとアンフレンドリーなショップのことです。

オーディオでは多少の怪しさも手伝って、かなり入りにくいショップがあり、案外そういうところが生き残っている傾向にあります。

そんな超専門店では、高価なハイエンド装置や、珍しいヴィンテージ機器などが売られています。「初心者お断り」と書いてあるようなものですから、入門にはふさわしくありませんが、勇気を出して冷やかしに行けば、カルチャーショックを受けて視野が広がるかもしれません。また、以下のような考え方もあります。

 既成品を買うばあいでも自作でも、まずは安価なスピーカーから始めて、徐々にグレードアップして高価なスピーカーに買い替えていくというステップは、入門者にとって無難なだけでなく、その過程で色々なスピーカーを経験できるので楽しいものです。しかし、初めから超専門店などで究極のスピーカーを購入するという選択肢もあります。

少年時代に読んだあるオーディオ雑誌に、たしか「50万円以内でオーディオ再生装置一式をそろえる」といったような記事がありました。スピーカーに半分の25万円、アンプとプレーヤー(当時はアナログ)に4分の1づつといったバランスのとれた組み合わせが紹介される中に、ルボックスというスイス製の高価なオープンリールテープ録音機とヘッドホンだけを購入し、友達の装置で再生してもらった音楽を録音して楽しむという過激なプランがありました。

これは最終的な数百万円の再生装置を構成する機器を、買い替えることなく順番に買っていくという遠大な計画で、ルボックスは最後までメインの録音機として活躍することになります。

 わたしはグレードアップと対極の発想に衝撃を受け、無理をして QUAD というイギリス製の、それもヴィンテージな真空管アンプを購入しました。しかし、QUAD のアンプを長くは使いませんでした。自分にとっての最終的な装置が変わってしまったからです。

このように、初めから究極のスピーカーを購入することは、一見無駄がないようでいて大金を費やすことになりがちです。それでも、趣味人は自分にとっての究極を探し求めてしまうものです。


高い志をもって、いきなり究極のスピーカーを購入するばあいの例(オイロダイン KL-L439)
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 上の写真はそんな人向けの例で、オイロダインというドイツ製のヴィンテージスピーカーを、ミニコンポのセンターユニットと組み合わせるプランです。

スピーカーに予算の約99 %、それ以外に1 %の配分になります。予想外にまともな音が出ますし、歴史の重みを感じる逸品の魅力は絶大ですが、お薦めはできません。
入門者には無縁のパターンをご紹介してしまいましたが、「必ず買い替えるので無理のないように」ということをお伝えしたかったのです。

(パターン5) 売っていないものを手に入れる

 さらに過激な選択肢として、使っている人がほとんどいない珍品スピーカーの購入や、前例のないような独創的なスピーカーの制作といった苦難の道があります。


泥沼で苦労したい人のための一筋縄ではいかないスピーカーの例(オイロパ・ユニア)
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上の写真は1935年ごろにドイツで製造され、ナチスのプロパガンダ映画の上映にも用いられた「オイロパ・ユニア(EUROPA JUNIOR)」というスピーカーです。
第二次大戦による破壊でほとんどが失われてしまったため、入手には大変な努力が必要です。

もちろん執筆時点で販売しているショップはありませんし(筆者調べ)、最近では海外のネットオークションにも出品されなくなりました。
ドイツに行って愛好家巡りをすれば、所有している人は何人かいるでしょうが、わたしの知る限り譲る気の無い人ばかりです。

 さらに、苦労して入手したからといって、まともな音が出るとは限りません。

ウェスタンエレクトリックというメーカーの第二次世界大戦前を中心に映画館で用いられた製品もそうですが、こういうスピーカーには骨董品の壺や名画のようなところがあり、うかつに手を出すと痛い目にあいます。

大金をつぎ込んで時間をかけて、やっとのことで装置を整えても、往々にして不具合が発生し、複雑な分解調整やら入手困難な部品やらで音が出ない状態に陥ってしまいます。自分も時々そうなるので、反省しなければいけません。

音が出ないのでは音楽が聴けませんから、どんな安物の再生装置にも劣る最悪のシステムです。

そういうわけで、入門者が第一に避けるべきプランですが、インターネット上にある大家とおぼしきオーディオ愛好家の情報には、このようなスピーカーが登場しがちなので、驚いて欲しくなったりしないように書きました。


(パターン5) おすすめは?

フルレンジスピーカーユニットの例(旧東ドイツVEB製のダブルコーン10インチ)
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/104/10418_806.jpg


 いろいろなパターンをご紹介しましたが、本当に選択肢が広く、結局「いろいろ聴いて気に入ったものを選ぶ」ということに尽きます。

無難なところでは、ある程度のお金を出して新品のスピーカーを買うか、安価なスピーカーユニットで自作するということになります。「これ!」というスピーカーに出会えないのなら、まずは安価なフルレンジスピーカーユニットから始めましょう。自作が面倒なら、フルレンジスピーカーユニットが箱に入った安いスピーカーを買うのでもいいと思います。

 失敗しても損害は大きくありませんから。日本製、アメリカ製、ヨーロッパ製と順番に3組買ってみれば、国による音の違いが分かると思います。
簡単な箱でいいので比較しながら聴いて楽しめば、それがオーディオ入門者の王道かもしれません。そうやって聴くうちに、「この CD はこのスピーカーが合う」といった相性が分かってくると思います。

いろいろな録音、いろいろな音楽を聴くうちに、「CD や音楽ファイルなどに入っている音を、そのまますべて出せるだけでは理想の再生装置ではない」という、オーディオの真髄が理解できると思います。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10401&i=10418


19. 中川隆[7567] koaQ7Jey 2017年4月06日 23:35:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8052]


Klangfilmの系譜


1930年にトーキーに改造された初期の機器を除くと以下の4つの大きな発展の過程がある
 
1931年 音響シリーズZetton Euroton EuropaI&II
    最初のスピーカーシステム
 
1936年 オイロッパクラトーン音響シリーズ
    Euronette Klarton Europa Junior Klarton  Europa Klarton I&II Euronor
 
1945年 オイロダインアンプ・スピーカーシステム
    Eurodyn Verstaker Lautsprecherkombination
 
1950年 オイロダインラックアンプシステム
    Eurodyn Gestellverstarkeranlagen K,M,ML,G
 
大型スピーカー Euronor II アンプラックシステム Euronor II
http://www.gokudo.co.jp/Vanguard/room4/room4.htm

1927年前後でしょうか、映画に音が付いたのは。トーキーって奴ですね。

高いお金を取る劇場のため、家庭用の電気蓄音機とは桁の違うお金がかけられました。

ベルリンオリンピックの’民族の祭典’やハリウッドを見れば判ることですが、(ムッソリーニのチネチッタも) 当時の映画産業全体が国威発揚のための国家的事業だったのです。

共産国ではありませんから、私企業のかたちにはなっていました。

米国でその音響部門を担っていたのが、ウェスターンエレクトリック、WEと略します。

アメリカでは電話も公営ではありません。アメリカの電話を作って来たのがベル電話会社、後のアメリカ・テレフォンアンドテレグラムAT&Tです。その海外版がインターナショナル・テレフォンアンドテレグラムIT&T。CIAなどの海外工作員はここの肩書きをよく使います。

AT&Tの音響通信機器製造部門がWE。その一部門があのベル研究所です。トランジスタの発明もベル研究所、特許はWEが持っていました。

当初、映画の為に使われたWE41・42・43と言った機械はとてつもなく大掛かりなものでした。管球王国の51号、WSIの土井さんによれば、映画のフィルムとは別のディスクを音源とする仕組みから、映画のフィルムに音源が仕込まれた光学式(サウンドトラック付き)に映画の音響が統一された頃、1933年にはWE300Aと言う真空管が開発されています。それを使ったWE86というアンプが1934年に出来ています。

この真空管のおかげで、それまでの大きなアンプを随分小さな仕掛けに出来るようになりました。その後それ以前のWE42・46といったアンプにも使える様に改良された WE300B が1938年に出来ました。

アメリカ映画の音響を支えたのがWEやRCAであれば、ドイツ映画の音響と言えばクラングフィルム。

ドイツでもシーメンスとAEGが共同出資した映画音響機器部門クラングフィルムが1928年にはオイロッパ(EUROPA)というスピーカーを作っています。

その後アルテックのAシリーズと同じように劇場の規模に応じて色々なシステムが作られました。 数々の巨大なシステムもある中で、

1938年頃には38センチコーンウーハーとホーンによる2ウェイの最小単位、オイロダインが作られます。(アルテックで言えばA7に当たる様な気がします)

強力な磁石が必要だった為に、当初フィールドコイルだったスピーカーも(要するに電磁石です。アンプ以外にも大きな電源が必要でした。)戦後強力なアルニコ磁石が手に入るようになって、1950年頃パーマネント化されます。

1965年ごろまでクラングフィルムのブランドで売られました。
日本でも売られるようになったのは1970年代に入って、シーメンスブランドになってからです。
http://kawa.weblogs.jp/things/2007/01/2_af93.html
http://kawa.weblogs.jp/things/2007/01/3_d0ee.html

クラングフィルム(Klangfilm)は英語風ならサウンドフィルムという名前の会社で、1928年にトーキー映画システムの開発と販売を目的として、SIEMENS & HALSKE と AEG(Allgemeine Elektrizitaets-Gesellschaft)によって共同設立された。

ウェスタン・エレクトリックの事業が電話をはじめとして数多くあったのに対し、クラングフィルムはトーキー専業であった。その戦後初のトーキー・システムとして1945年に登場したのが「オイロダイン・システム」である。

オイロダインというのは、そこで使われていたスピーカーであったことに由来する呼び名で、スピーカー本体に Eurodyn という文字は無い。なお、1945年当時のモデルは、フィールドの KL-L9431 であり、アルニコは1950年代の途中からである。


オイロダインの背面
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17976_802.jpg

オイロダインは劇場用の典型的な2ウェイ・ホーン・スピーカーで、クロスオーバー周波数は 600 Hz 付近である。

日本に多いジーメンスのオイロダインと、クラングフィルムのオイロダインとの一番のちがいは、高音用のドライバーである。上の写真のように、クラングフィルムが2インチ半ほどの振動板とは思えないほど巨大なドライバー(KL-L302)なのに対し、ジーメンスのドライバーは二回りほど小さい。

ウーハーはどちらも KL-L406 で同じである(ウーハー3発のモデルを除く)。


オイロダインのウーハー KL-L406
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17976_803.jpg


ドイツの音はけっして金属的なモノクロームの世界ではなく、寒色から暖色までの豊かな色彩をもつ音である。米国系の音は暖色に偏っているために明るく、より鮮やかに感じるのに対し、ドイツ系の音は冷たい色も含んでいるために一聴すると地味なのだが、じっくりと聴けば、より色合いが豊富で表現の幅が広いことに気づくはずだ。

オイロダインはジャズとクラッシックのどちらにもマッチする、さまざまな音色の出せるラッパなので、手間がかかることを除けば万人向けともいえる。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14457&i=17976


__________

夢のシーメンス・オイロダイン(Siemens Eurodyn)

小職は「業務用」とか「プロ仕様」とかの言葉に弱い。

スピーカーでのそれらの最右翼は独逸シーメンスであろうか。

特にかねてから気になっているのが、シーメンス社のオイロダイン(正しくはKlangfilm Eurodynクラングフィルム オイロダインか)だ。

シーメンスのスピーカーと言えば、今は亡き伊藤喜多男さんがずっぽりと惚れこんでいた。小職が果たしてこのオイロダインを生涯手にすることができるかどうかはわからない。まずは無理なような気がする。手に入れれば奇跡と言われよう。日本では現用機は20台はないように思える。従って情報は外国のウェッブ・ページから仕入れるしかないようだ。

大半のオイロダインは老朽化と映画館の衰退とともに廃棄の憂き目にあっているはずだ。世界中のオイロダイン・マニアは古い映画館が閉館すると聞けば館主と直談判でゲットする例が多かったようだ。

最近では極くたまにeBayあたりでも売りが出るようだ。先週eBayのヴィンテージ物オーディオをscanしていてオイロダインに遭遇した。思わずコピペしておいたのがこれである。プライス・タグは$23,800である。今のレートでいったら200万円を切っている。昨今のハイ・エンドのスピーカー・システムと比べてもかなり安いとはいえ、すっとは手がでないのが家庭の事情だ。
http://blog-imgs-45.fc2.com/g/i/o/giotto246/Siemens+Eurodyn+L439_convert_20110817234751.jpg
http://blog-imgs-45.fc2.com/g/i/o/giotto246/Siemens+Eurodyn+L439+pic3_convert_20110817234953.jpg
http://blog-imgs-45.fc2.com/g/i/o/giotto246/Siemens+Eurodyn+L439+pic4_convert_20110817235022.jpg

駒ヶ根のクラング・クンスト運営者によると、オイロダインが登場したのが1945年、シーメンスはその前からスピーカー生産を始めていて、あのヒットラーが演説に使っていたPAもシーメンス製だそうだ。

このオイロダイン・システムはにシーメンス製のトーキー・システムで、劇場の銀幕の裏で活躍してきたスピーカーである。使われ方で一番多いのは平面バッフルだろう。何しろユニットの佇まいが美しい。独逸の工業製品の白眉だ。鉄フレームがカッコイイ。

EMTにも同じ臭いを感じる。音は聴かずとも分る。贅肉をそぎ落とした、少々硬めの、かっちりとしたサウンドに違いない。あ〜、オイロダインでクナッパーツブッシュのパルシファルを聴いてみたい。
http://giotto246.blog136.fc2.com/blog-entry-29.html


オイロッパ系のシステムは現代のハイエンドスピーカーと比較して特性で劣るものはありません。かかっているコストはとんでもないものです。

国の威信をかけたものですからオーディオメーカーが営利目的で開発するものとはかかるコストも桁が違います。
[2011/08/06 02:36] URL | スタジオマン


いくら数百万する現代のハイエンドスピーカーでもオイロダインのドライバーの振動板のエネルギーには負けます。 物量というのはやはり必要です。
[2011/08/08 10:54] URL | スタジオマン
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1146.html


多くの人は「オイロダイン」という名前のスピーカーがあると思っているようですが、実は「オイロダイン」はシリーズの名前で、そのシリーズを構成するパーツとしてアンプもスピーカーも存在します。

ちょっと古いけれど、ONKYOの「INTEC」というシリーズ名のような意味合いで「オイロダイン」という呼称が使われているのです。

「INTEC」の中にはアンプもスピーカーもあると。


800人のホール用として Europa-Junior-Klarton シリーズがあり

それを構成するスピーカーに KL-43006 が

同じくアンプとして KL-32611 が配置されています。

アンプにも ジュニア−クラルトン−アンプと命名されています。

同様にオイロダイン−アンプもありますが、実際には使われていないアンプも(ドイツ製というだけで)オイロダインの威勢をかったモノも多く流通していますので、購入の際にはそんな乗っかり商法には注意が必要です。


営利企業と言うものは、すべからず効率を上げて利益を追求し公人としての社会責任を全うし・・・

ま、平たく言うとコストを下げて売上を上げる為に、合理化は不可欠なわけで。
劇場用の音響システムを提供するのであれば、館の大きさによって適宜ウーハーやドライバーの数を増したり、ブースターアンプで出力の増加を図ってフィッティングを行うと基本コンポーネントはそれぞれ一種類あれば使い回しが利きます。

WE だってALTECだって、これは当然のことですね。(515を4本に288を2本使うとかね)

ところがどうも、ドイツ人の生真面目さというか融通の利かない処ですが Klangfilmのシステムでは想定される劇場の規模によってアホみたいな種類のラインナップが用意されており、企業の効率としては最低の部類に入ります。
よって、そんな体制は間もなく崩壊しましたが。
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-295.html



20. 中川隆[7568] koaQ7Jey 2017年4月07日 00:05:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8053]

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その1.) 2015/10/11
http://91683924.at.webry.info/201510/article_3.html


 私のオイロダイン前史・Part1.


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_3.144454342541899189180.html
 (この度ベンプレ亭書斎に導入したクラングフィルム・オイロダイン、KL-L439です)

 我が家のメインスピーカーはダブルキャストです。書斎の西面に鎮座し、「西方の音」を奏でているのが、ビジュアル用にも使用するイギリスのThe Voice of a Queen、VITABOX BASS BIN(バイタボックス・バスビン)を中心とした5way。東面に鎮座するのはアメリカのThe Voice of the Theater、ALTEC(アルテック)A4を中心とした5wayです。

 どちらも映画館・劇場での使用を目的に第二次大戦前後に開発、改良されて行ったスピーカーで、ウェスタン・エレクトリック社の流れを汲むものですが、シアタースピーカーには忘れてはならないもう一人の巨人がいます。

 ドイツのklangfirm(クラングフィルム)社です。

 同社は世界初のトーキー映画「ジャズ・シンガー」が封切られた翌年、1928年に映画音響システムの提供を目的に発足した、SIEMENS(ジーメンス)とAEGの合弁会社です。

 私は30年ほど前、クラングフィルムの衣鉢を継ぐジーメンスのWIDE ANGLE(ワイドアングル)C70233-B5016-A11を導入し、2年前まで使用していました。これは22cm(25cm)コアキシャル2wayを片チャンネル3発使用したスピーカーで、ガッチリ、クッキリした隈取の濃い見事な音でした。現在も6発のユニットは大切に取ってあります(いずれドルビーアトモスの天井スピーカーに使用するつもり)。

 クラングフィルムのシアタースピーカーは御存じの様に1930年から米国のW.E.とカルテルを結び、世界の映画産業を二分していました(日本は辺境の地だからでしょう、カルテル除外地域)。当然ナチス・ドイツ御用達のPAスピーカーであり、ヒットラーがドイツ国民を熱狂させた大演説も、ベルリン・オリンピックの競技場の音声もクラングフィルムを通じて届けられました。

 クラングフィルムのスピーカーは実はW.E.より更に大掛かりで、戦前は家ほどもあるスピーカーまであったようです。1928年発表のEurope(オイロッパ)、Europe Klarton(オイロッパ・クラルトン)などウーファーのサイズが70cmもあります。雑誌等ではさらに大きい、ヤマタノオロチの頭の様な巨大ホーンを付けたモデル、高さ4mに達するEuronor(オイロノール)も見る事ができます。

 これらの恐竜時代の遺産の中で、日本に現物があるのはオイロッパだけと思われます。オイロッパは戦前、服部時計店経由で海軍に1台、他に西日本の映画館に1台輸入されているそうで、後者は某マニア氏のオーディオルームで今も鳴っているそうです。この方は雑誌取材には応じておられず、ブログやホームページも作っておられないようで、これ以上の情報がないのが残念です。
 
 映画館は判りますが、海軍というのは何かストーリーがありそうで面白いですね。元帥の誰かが数寄者で、資材調達の課長辺りを抱き込んで輸入、海軍省の大会議室に拡声用だと言い張って設置し、深夜こっそりワインガルトナーでも聴いていたのかも。

 それとも、海軍さんはモダンだったと聞きますので、将校向けのレストランかダンスホールがあって、ウィンナーワルツなぞ鳴らしていたのかもしれません。

 このオイロッパが現存していれば、映画館の物とペアにしてステレオで聴けたのに、残念ですね。空襲で焼けたのかな?まさか戦艦大和に積んであって、一緒に沈んだのではないですよね。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_3.html

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その2.)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_4.html



 私のオイロダイン前史・Part2.

http://91683924.at.webry.info/201510/img1_4.144454363341857109180.html
 (側面から見たオイロダインです。ウーハー、ドライバー共にバッフル面に固定するだけではなく、L型の鉄骨フレームを使用してマグネット部もガッチリ保持されています。これは音質にも好影響があると思われます)

 クラングフィルムの劇場用スピーカーのうち、かろうじて家庭に入る規模の物は、大型から順にEurope Junior(オイロッパ・ユニア)、Europe Junior Klarton(オイロッパ・ユニア・クラルトン)、オイロダイン、Biodyne(ビオダイン)でしょうか。

 従ってオイロダインはクラングフィルムのスピーカーの中ではむしろ小型のモデルなのですが、これ一本で800席の劇場の音響を賄う事が出来るよう設計されており、家庭用としてはもう十分すぎると言うか、オーバーパワーのスピーカーです。

 アルテックならA5、バイタボックスならBitone Major(バイトン・メジャー)クラスのシアタースピーカーと考えれば間違いなさそうです。ただしドイツ物の常として、価格はこれら英米の物より高価でしたが。

 雑誌、ネットによると、先に上げたクラングフィルムのスピーカーのうち、戦前のモデルであるオイロッパ・ユニア・クラルトンは3ペア、オイロッパ・ユニアはモノラル1本が国内のマニア氏の手元で鳴っている事が確認できます。 
 
 これらのスピーカーは戦前日本に輸入されたとの情報もなく、全て戦後、好事家がドイツから入手したものだと思われ、国内には合計数セットしかないのでは。

 戦後のモデルであるオイロダインは、国内で稼働しているのは20セット程度と言われています(私はもう少しあると思います)。バイタボックス・バスビンより少し多いかもしれませんが、オーナーも次々と鬼籍に入っており、生産完了から32年を経て補修パーツも払底している様です。
 
多くのモデルがあったクラングフィルムの劇場用スピーカーのうち最後まで残ったオイロダインですが、クラングフィルムのブランドで生産されたのは1965年まで、その後はジーメンス・ブランドに引き継がれました。

 なおビオダインはオイロダインの高域ドライバーをコーン型スピーカーとしたものだそうですが、本国ドイツでも殆ど生産されておらず、日本には1台もないと思われます。

 小劇場で使用されたワイドアングルは、その型番、C70233-B5016-A11から判る様にジーメンス製で、クラングフィルム・ブランドの物はありません。

 1972年、日本初のジーメンス・スピーカー正式輸入代理店が現れました。その会社「上弦」を運営していたのが、戦後しばらく東洋ウェストレックス日本支社の技術部長であった、故・伊藤喜多男氏です。

 氏はジーメンスのスピーカーに惚れ込み、代理店になるべくジーメンス日本支社に掛け合います。

 「このような高価なスピーカーは日本では売れない。貴殿の力だけでは無理である、何故ならば当社の社員が努力しても註文が全くない」という日本支社の詞を受けて「必ず売って見せる。貴殿等がいかに努力しても売れる代物に非ず。余以外にこのスピーカーの真価を知るものなし、即金にて支払う故、早急に二個輸入し、その結果を期して待つべし(もみくちゃ人生より)」と輸入を始め、新潟の関本特殊無線や徳島のシュミット、岡山のオーディオ・マエストロなどで一定量を販売したようです(私はマエストロからワイドアングルを入手)。

P.S.
 アルテックA4、バイタボックス・バスビンに相当するクラングフィルムのスピーカーは1954年発表のKL-L433、Bionor(ビオノール)でしょうか。二発の36cmアルニコ型ウーハーKL-L405に木製フロントロードホーンと大型のバッフルで低域部分が構成されており、高域はオイロダインと同じKL-L302ドライバー、KL-LZ30T100ホーンが使用されています。

 もちろん聴いたことは無いのですが、KL-L405ウーハーはオイロダインのKL-L406に比べてマグネットがかなり小さく、ダブルウーハーである事も加え、オイロダインよりもややファットな低域ではないかと想像しています。木製低音ホーンと広大なバッフルの何れにも補強桟らしい補強桟が入っていませんしね。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_4.html

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その3)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_5.html


 私のオイロダイン前史・Part3. 私のオイロダイン前史・Part3.


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_5.144454388843635676180.html
 (ホーンとドライバーを上から見たところ。ホーンは分厚いアルミ鋳物製、スフェリカル・カーブという形状で、開口が180度まで広がっているのが特徴です。

 スフェリカルはエクスポネンシャル・ホーンより理論的に優れているとの意見もあり、最近巷でウワサのオールホーン型スピーカー、アバンギャルドにも採用されています(そういえばアバンギャルドもドイツ製ですね。
 ドライバーはALTEC288やJBL375よりも更に巨大な怪物です)

 オイロダインは程なくディスコンとなり、コアキシャルも生産が終了、1983年にジーメンスはついに音響機器から撤退しました。上弦もシュミットも今はありません。関本特殊無線も For music company と名前を変え普通のオーディオショップに様変わりしたようです。

  しかしアルテックがそうであったように、日本では劇場用システムが家庭に持ち込まれたため、世界で一番最後までジーメンスのスピーカーが売られていたようです。

 1983年以降は補修用パーツを使ったのでしょうか、日本ではオイロダインは1987年まで、コアキシャルは1991年までカタログに載っていたそうです。

 実は私がワイドアングルを入手したのは1986年ですので、本国では生産が完了していた時期ですね(日本に生まれてよかった)。

 ウワサですが、末期のオイロダインはウーハーがイソフォン製の物、コアキシャルにはツィーターがイソフォン製の物が有るらしいです。もっとも、イソフォンは以前よりジーメンスのOEMをしていた様で、モノは同一なのかもしれません。

 さて、私が最初にオイロダインを知ったのは別冊FMファンに載った若き日の三上剛志先生のオーディオルームの写真。もう40年も前の事です。三上先生は今も「趣味の獄道」としてご活躍中ですね。最近の写真(ステレオサウンドVol.135)を見ると、オイロダインはジーメンス製からフィールド型のクラングフィルム製に変更されたようですが、現在もメインスピーカーの様です。

 真空管アンプメーカーを主宰され、オーディオ評論家でもあった故・上杉佳郎氏もオイロダインの愛用者でした。1970年頃、ラックスマン社が当時輸入を検討しており、オーディオフェア用に持ち込んだオイロダインを強奪するかのように買い取り、長く使用されていました。氏はエレクトロボイス30W・片チャンネル二発をサブウーハー、テクニクスのホーンツィーターEAS-9HH42をスーパーツィーターとして、4Wayに組んでいました。

 30年ほど前、徳島・シュミットで行われた伊藤喜多男氏の講演会を聴きに行ったとき、シュミットにはオイロダインが鎮座していたと思います。しかし講演会はお話だけで音出しは無く、気の弱い私は音を聴かせて下さいとも言えず、徳島を後にしました。

 私はワイドアングルの音は今でも素晴らしいと思っており、上級機種のオイロダインをいつか聴きたいものだと思っていました。

 伊藤氏の講演会と前後し、季刊ステレオサウンドに2度オイロダインを使用するマニアの方が取り上げられています。一度目は五味康祐氏の連載、単行本にもなっている「オーディオ巡礼」に「鎌倉のパルシファル」の題で(Vol.50)、もう一度はやはり連載の「ザ・スーパーマニア」でした(Vol.54)。前者はマランツ#7、#9で、後者は伊藤喜多男氏のアンプで鳴らされていましたが、どちらの方も大変高度なマニアでした。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_5.html

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その4)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_6.html



 私のオイロダイン前史・Part4.


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_6.144454405339523010180.html
 (裸の状態で周波数特性を測定しているところです)

 オイロダイン使いとしてもう一人、記憶に新しいのは昨年亡くなられた勝見洋一氏です。氏は映画マニア、ビジュアルマニアで、主な執筆先はHIVIでしたが、セリフ用のセンタースピーカーに一本だけオイロダインを使用されていました。アンプは確か新忠篤氏の手になる巨大な送信管アンプ、W.E.212シングルでした。

 勝見氏の文章は教養豊かで、私の知らない美術の世界、美食の世界や、もっと砕けた大人の事情を教えてくれました。もちろん面識はありませんが、「こんな兄貴分がいたら楽しいだろうな」といつも思っていました。

 氏は「オイロダインの音は素晴らしいが、左右のチャンネルまでオイロダインにしたら香りが濃すぎる。いくら良い香水でも、洗面器に香水を入れて顔を突っ込むわけにも・・・」といった事を書かれていたと思います。
 
 伊藤喜多男氏が惚れこみ、勝見洋一氏が愛用したオイロダイン、あこがれていました。しかし如何にもタマが出ない。時々出てもペアで状態の良い物なら数百万円の値が付いています。

 コリャー一生無理だなぁ・・・と思っていたのですが、ナント、ヤフオクに一本だけで出品されました。開始価格が699,000円、即決価格が700,000万円と格安です。

 なんでもドライバーの振動板がかなり使い込まれていて、一部薄くなっており、アルミ箔で補修してあるため安く出ている様です。しかしこの機会を逃したら二度と手に入らない。思案する事30秒、即決価格でポチってしまいました。

 ポチッた後、ヤフオクのページを再度見直しましたが、このオイロダインは出品されて3日目。入札は入っていませんでしたが、「出品者への質問」欄では質問した人、つまり興味を持った人もいました。よくまあ、私が落とすまで誰も入札しなかったものだと不思議に思います。

 やはりステレオペアでなければ売り難いのでしょうか。モノラル再生も良い物ですし、ビジュアルをやるならセンタースピーカーに持って来いだと思うのですが。

 こういったブツは御縁ですから、私と縁があったのでしょうねぇ・・・

P.S.
 オイロダインといえば重要人物を忘れていました。ピンキーガレージのピンキーさん、オーディオショップのオーナーです。

私はかつてセンタースピーカーに国産箱のバイタボックス・バスビンを使っていました。しかし左右のステレオ(こちらは英国純正のバスビン)の音に悪影響があるため、小型で剛性の高い密閉箱に仕込んだタンノイHPD385A、2台スタックに変更したことがあります。

そのためバイタボックスCN123ホーン・ペアが不要となり「無線と実験」の「売ります買いますコーナー」に出したところ、コレを引き取りに来てくれたのがピンキーさんです。

 ピンキーさんはアナログオンリーでメカニズム(エレクトロニクスではなく、という意味)に強いこだわりとウデを持つ方ですが、彼の常用スピーカーがオイロダインです。

 もちろんピンキー流に改造してありますが、ユニットの優秀さに惚れこまれている様です。

 氏はビンテージを有難がったり、伝説に惑わされるタイプではないので、オイロダインの素材としての優秀さは間違いないと思います。

P.S.のP.S.
 このご縁で、ピンキーさんに私のHPD385Aのコーン紙をモニターゴールドのコーン紙に張り替えてもらいました。今はもうゴールドのコーン紙は手に入らない様です。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_6.html


Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その5)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_7.html


 落札したオイロダインの薀蓄・Part1.


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_7.144454424631201923180.html
 (落札したオイロダインの裏面にネジ止めしてあるエンブレムです。Typ.KL-L439、Fab.Nr.240210と刻印してあります。従って、このモデルは10種類ある歴代モデルの中でも、結構値打ち物の8代目モデルだと思います)

 私のオイロダインに関する知識といえば、当初フィールド磁石でスタートし、その後アルニコ磁石になった事、最後期モデルはフェライト磁石のウーファー3発のモデルになった事くらいでしたので、落札してから改めてオイロダインを調べてみました。

 管球王国のバックナンバー(特にVol.64からの小林正信氏の連載、「クラングフィルムの歴史とドイツの名機たち」は極めて詳しい資料です。私は外国語がダメなので確かな事は言えませんが、クラングフィルムに関しては世界一の資料集じゃないかと思います。○代目オイロダインとこの後何度も出てきますが、この分類も小林氏の分類を引用しています)など数冊の成書とネット情報を元にすると以下の様ですね。

 クラングフィルムのスピーカーは裏面にエンブレムがネジ止めしてあるので型番は容易に判るのですが、外観、型式からも分類できます。
 まずマグネットでどの時代のオイロダインなのか、粗く分類できます。

 1945年に発表されたオイロダインは初代から6代目まではフィールド磁石(電磁石)、1953年発表の7代目はウーハーがアルニコ磁石、ドライバーはフィールド磁石の混成モデル、1954年の8代目と1965年の9代目がウーハー、ドライバー共にアルニコ、1977年のオイロダイン最終モデルである10代目はドライバーがアルニコ、ウーハーがフェライト磁石の混成モデルです。

 なお、一連のモデル、名称は全てオイロダインですが、クラングフィルムのブランドで販売されていたのは8代目まで、9代目からはジーメンス・ブランドになりました。

 オール・アルニコモデルの最初のタイプであり、クラングフィルム・ブランドの最終モデルが8代目、KL-L439(1954年〜1964年)です。ウーファーはKL-L406、ドライバーは巨大なマグネットを持つKL-L302、ホーンはアルミ鋳物製のKL-LZ30T100で構成されています。

 アルニコ後期モデル、ジーメンス・ブランドとなった第9代目(1965年〜1976年)はウーファーこそ8代目モデルと同じKL-L406ですが、ドライバーはKL-L303となり、振動板は同じであるもののマグネットはかなり小型化されました。ホーンも合成樹脂製のC70233-B501-A1に変更されています。

 1970年、9代目後期型になるとドライバーの型番がC70246-B560-A1に変更されています。しかしこのユニットの内容変更に関する情報はありませんので、型番だけジーメンス風に変えたのかもしれません。

 また、ユニットを支えるフレームも8代目と9代目は異なります。8代目は初代〜7代目と同じ直方体、9代目のみ後方が絞ってある台形のフレームになりました。

 「オイロダインを何台か放射状に並べて使うため台形にした」と書いたものを見ましたが、オイロダインはバッフルが無ければ成立しませんので、この見解はどうでしょうか。

 なお10代目(1977年〜1983年)はフレームが簡略化されました。ウーハーが22cmフェライト3発に変更、軽量化されたので、そのマグネット部を保持する必要が無くなった為でしょう。

 ドライバーはバッフル面から吊り金具にて引っ張って保持されていますが、9代目までと比べると、視覚的な安定感はイマイチですね。

 さて、私の手に入れたオイロダインはウーハー、ドライバー共にアルニコマグネット、大型ドライバー、アルミ鋳物ホーンで直方体型フレーム。ですからエンブレムの表示通り、KL-L439(第8代目)で間違いないと思います。

 8代目も厳密にいうと3モデルあるそうです。ホーンスロートにくびれがあり、音響レンズの無いものが1954〜56年のモデル。くびれがあり音響レンズのあるものが1957年〜59年のモデル。くびれが無く音響レンズのあるものが60年〜64年のモデルらしいです。

 落札品のホーンスロートの形にはくびれが有り、音響レンズが付属していないので1954〜56年のモデルと推測されます。

 フレーム裏のエンブレムに表記してあるFab.Nr.は240210です。最初から二ケタ目の数字は製造年月日を表すそうなので、このオイロダインは1954年制、8代目オイロダイン初期モデルの中でも初年度に生産されたものだと思われます。

 私は1958年生まれなので、このオイロダインは私より少しお姉さん(スピーカーはドイツ語では女性名詞だそうです)ですね。いろいろ教えてもらっちゃいましょうw
http://91683924.at.webry.info/201510/article_7.html

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その6)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_8.html


 落札したオイロダインの薀蓄・Part2.


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_8.144454445686894412177.html
 (ウーハーの後部です。私の機材はマグネットに直接KL-L406とプリントしてありますがKlangfilm KL-L406のステッカーが貼付してあるモデルもあるようです。それにしても、何とまあ太いボルト・ナットでウーハーを固定してあるのでしょう。)

 古い物ほど有難がるのがヴィンテージ・オーディオマニアの悪い癖ですが、この悪癖に沿うと、私が手に入れたオイロダインはアルニコ型では最もクラシックなモデルですから、ナカナカの物ではないかとw

 日本で一番多く残っているのは1965年から1976年まで生産されたジーメンス時代の第9代モデル、小型ドライバーに樹脂製ホーンのオイロダインだと思いますので、大型ドライバーでアルミ鋳物ホーンの8代目モデル初期型は、少しは幅が聴くかもしれませんね。

 なお最後期、10代目となった1977年モデルのオイロダインは、ウーハーにコアキシャル・ユニット(C72233-A10-A7)のウーハー部分(C71233-A4-A3)を流用し、これを1台当たり3発用いた3ウーファー、1ドライバーのタイプになります。

 ウーハーが38cm一発から22cm(25cm)三発に変更され、そのマグネットもアルニコからフェライトになった為でしょうか、昔も今もあまり人気がありません。ワイドアングルを長く聴いてきた私としては、音は良さそうな気がするのですが。

 やはりオイロダインのウーハーは、樹脂を含浸させた紙の蝶型ダンパー、ストレートコーン、フィックスドエッジの14or15インチ、マグネットはせめてアルニコでなければ「らしくない」からでしょうね。 
 
 でも繰り返しになりますが、音は良いと思うけど、10代目。ワイドアングルの低域は男らしいゴツイ音で見事なものでしたよ。ハードバップ・ジャズを聴いても、ワーグナーの楽劇を鳴らしても、そりゃあ凄かったです。

 ベンプレ親父はオーディオ・マエストロで、2m×2mの平面バッフルに取り付けたワイドアングルの鳴らすウェーバー「魔弾の射手」の「狼谷」の部分を聴いて、そのドラマチックな響きに仰天し、即買いしましたから。

 ところで、肝心の私の8代目オイロダインKL-L439、どこからやって来たのでしょう。

私の前のオーナーは都内在住のマニア氏と聞きますが、日本の輸入代理店経由のものは9代目からですので、元はドイツ、若しくはクラングフィルムのテリトリーの国で使われていた物でしょう。

 日本以外では家庭に導入された形跡はありませんので、映画館、劇場、公会堂などで使用されていたブツの筈です。1本だけ単独で流通してきたものですから、映画館で使われていた物だと私は予想しています。

 モノラル音響時代の映画館は、スクリーンバックに1本だけスピーカーを置いてあったそうです。立体音響時代になるとその左右に2本のスピーカーを置き、3本で再生していました。

 従って、映画館から放出されるスピーカーは1本または3本(大きな映画館では5本)、奇数となります。

 そのため映画館からの放出物はステレオペアを組んだ後も1本だけスピーカーが残るのです。

 映画音響は1940年のディズニー映画「ファンタジア」から立体音響がスタートしたそうですが、音響を重視しない作品はその後も長くモノラル音声で製作されており、名画座、成人映画専門館(うーむ、どちらも死語になりつつある)は最後までモノラル音響でした。

 ドイツの古い名画座のスクリーンバックに1本だけ鎮座していた物だったら嬉しいですね、私のオイロダイン。「会議は踊る」や「嘆きの天使」の音響を再生していたのかもしれません。

 まてよ、成人映画専門館のものだったら、それはそれで嬉しいかもw

P.S.1.
 私が中学生の頃大ヒットした成人映画、「女子学生マル秘レポート」は西ドイツの洋ピン(ありゃ、これも死語だ)でした。あのころは町の電柱におっぱい丸出しの成人映画ポスターが普通に立て掛けてありましたね。なんだか社会全体が緩くて、管理されてなかった。

 あの頃が懐かしいですね。

P.S.2.
 コレ書いた後、深夜特有のノリで、「女子学生マル秘レポート」の3枚組DVD、ポチってしまいました。1971年(9代目オイロダインの時代)の封切りですが、届いたDVDは予想通りモノラル録音。

 早速私のオイロダインで再生、ドイツの成人映画専門館の暗がりに潜り込んだ気分で楽しかったです。

 でも解説によりますと、この映画、ドキュメンタリーの触れ込みながら、女子学生は出演していないそうです。女優さんは16歳から19歳のデパートの店員さんを安いギャラでかき集めて女子学生に仕立て上げ、テキトーに脱がせてるとか。ダマシですね。

 まあ、セリフや演技はほとんど意味がない映画だから、これで良いのかも。デパガはデパガで、なんだか別な感興をそそるというか、別な商品価値がありますよね。

 また脱線しちゃいました。暴言多謝w
http://91683924.at.webry.info/201510/article_8.html


Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その7)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_9.html


 オイロダイン・マグネットの謎


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_9.144454466978133092180.html
 (ホーンドライバー、KL-L302の巨大なマグネットカバーです。クラングフィルムのエンブレムがカッコイイですね。このエンブレムの製造番号も二ケタ目が4ですから、やはり1954年製造のドライバーだと思います。

 本体のフレームに張り付けてあるエンブレムも1954年製を示唆してありますので、ドライバーの交換はなされていない筈です)

 オイロダイン8代目と9代目は同じKL-L406ウーハーですのでドライバーに要求される能率は同一だとおもいます。マグネットの材質も同じアルニコ、加えてドライバーの振動板も同じものです。なのに何故8代目ドライバーのマグネットは、9代目より随分と大きいのでしょうか。

 当初、本来は能率の高い8代目ドライバーの音量を、抵抗で大幅に落としてあるのではと考えました。

 オイロダインのネットワークにはアッテネーターが無く、8代目は巻線抵抗で、9代目は酸化金属皮膜抵抗(見た目での推測)で出力を減衰させてあり、システムの能率を104db/w・mにしています。ですから8代目ネットワークの抵抗値は、9代目の抵抗値より大きいのではないかと。

 しかし、少なくとも8代目は抵抗で落としてある音量はわずかの様です。
 それというのも、後日マルチアンプで実験してみたのですが、KL-L302ドライバーへの入力レベルは、ウーハーのKL-L406と同じでバランスしましたから。

 そうすると8代目のマグネットは9代目の物より大きさ当たりの磁力が弱く、性能が劣るという事でしょう。

 付け加えますと私のKL-L302、アッテネーターの無いオリジナル・ネットワークのままでウーハーのKL-L406と能率が合っていますので、減磁してはいません。

 管球王国の記事には「オイロダインの減磁している物は見た事が無い」とありましたが、マグネットの保磁力が優秀だというよりも、ユニットが鋼鉄のフレームで覆われているため、マグネットに機械的衝撃が与えられないためではないかと私は思っています。

 それにしても、8代目が発表された1954年といえば、アメリカではアルテック288(1941年発表)、JBL375(1954年発表)、イギリスでもバイタボックスS2(1940年代後半?)などの能率110db/w・m以上の高性能ドライバーが普通に出回っており、アルニコマグネットの性能は既にプラトーに達していた時期です。

 能率104db/w・mのオイロダイン8代目モデルがこれほど大きなマグネットを必要としたのも、そのマグネットが1965年まで変更されずに使用されたのも不思議です。

 8代目オイロダインのドライバーはアルテック288、JBL 375より一回り、バイタボックスS2より二回りも大きく、38cmウーファーであるKL-L406のマグネット部分ほどもある異形のモデルで、「YL音響かっ!」と突っ込みたくなるほど巨大なのですが、ボイスコイルの直径は65mmに過ぎず、71mmの288、76mmのS2、102mmの375よりも実は小さいのです。この程度の振動板ならアルテック802ドライバー(ボイスコイル径44mm)のマグネットより少し大きなマグネットで充分性能が出せると思うのですが。

 世界に冠たる工業国、ドイツのマグネットが1965年まで性能が低かったとは、どうも腑に落ちません。

もっともドライバーの能率はマグネットの磁力だけではなく、振動板の重量やギャップの広さでも変わりますから、マグネットに全責任を負わせるわけにはいきません。

 アルテックやJBLのドライバーのボイスコイルがアルミなのに対し、クラングフィルムのドライバーは銅線なので振動板がやや重いのかもしれませんね。

 実はオイロダインのマグネットに関しては他にも不思議なところがあります。8代目が発表される1954年まで、即ち1945年〜1953年までは古色蒼然たるフィールド型だったという事です。

1 928年発表のオイロッパ、1935年発表のオイロッパ・ユニア・クラルトンなら当然ですが、戦後のモデルであるオイロダインが長い間フィールド型であったのは、どうも解せません。

 ドイツは敗戦国なので、終戦直後はレアメタル(アルニコマグネットにはコバルトが必要)を手に入れ難かったのでしょうか。それでフィールド型を採用し、良い結果が出たので1954年まで使い続けたのかもしれませんね。 
http://91683924.at.webry.info/201510/article_9.html

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その8)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_10.html


 オイロダイン・ドライバー振動板のスペアをGet !!


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_10.144454487053887854179.html
 (ビンテージ・ショップから入手したオイロダイン・ドライバーのスペア振動板2枚組です)

 私が落札したオイロダイン、ワケアリ品にて安く出ていた物ですが、先に書いたようにワケとはドライバーの振動板が一部劣化しており(薄くなって穴が開きかけている)アルミ箔で補修してある事です。

 オークション出品者・川崎のマニア氏の話では、聴いた限り問題はなさそうとの事でしたが、振動板が割れたらさすがにオシャカです。何とかならないかなぁとネットサーフィンをしていましたら、ビンテージ・ショップでオイロダイン振動板のスペア2枚組なるブツを見つけました。

 ショップに電話すると、「いつの時代のオイロダインのドライバーに合うのかわからない」とエラク心細いと言うか、正直な対応でした。しかし管球王国65号の小林氏の連載によりますと、オイロダインのドライバー振動板はフィールドコイル時代からアルニコ後期まで同じものらしいです。

 値段は安くはありませんでしたが、コレを逃したらもう手に入らないかもしれません。しかしながらオイロダインを落札した時点で貯金ゼロ。矢も楯もたまらずベンプレ妻を拝み倒して購入させてもらいました。

 写真は手に入れた振動板です。型番を見ますとC70246-A56-36となっており、第9代目か10代目、ジーメンス・オイロダイン時代のパーツだと思います。しかし先の様に、オイロダイン振動板は全モデル同一なのでこれでOKです。

 念のためこの振動板のボイスコイル径を実測してみましたが直径65mm、確かに8代目までのドライバーと同じサイズでした。

 当然、補修パーツは9代目、10代目が生産されていた1965〜1982年のどこかの時点で製作されたものでしょう。私の8代目・初期型オイロダインは1954年の生産と思われますが、万一この振動板が破損したら、今回手に入れた振動板に入れ替えですね。

 この振動板はバージンパーツ、加えて高齢バージン(33歳〜50歳、おそらく40歳代)なので、ブレイク・インには手間ヒマかかりそうですが、彼女が良い声で鳴きはじめる(泣きはじめる?)まで調教するのも、ジジイとしては乙な気もしますなw

 まてよ、敵娼は800人の聴衆を前に朗々とアリアを歌いあげる猛女、きっとビルギット・ニルソンみたいな感じかな?

 これじゃ調教が進む前に、カヨワイ私が息切れして死んじまうでしょうなw
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Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その9)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_11.html


 オイロダインKL-L439、ベンプレ亭書斎にて第一声を

http://91683924.at.webry.info/201510/img1_11.144454509253906293180.html
 (38cmウーハー、KL-L406です。残念ながらオリジナルの布カバーは付いていませんでした。
クラングフィルムのウーハーはセンターキャップが無いため、磁気回路にゴミが入らない様にユニット全体を布で覆っていたそうです。しかしオイロダインのバッフルはウーハー開口部に細かい金網が取り付けられていますので、家庭で使用するならそこまで神経質にならなくても大丈夫では。もっとも裏側からも鉄粉が入る場合もあるそうですが・・・

 音のために布どころか金網まで取り払って使用されている方もおられますし、ゴミに関しては数年おきに分解掃除すれば良いとの話もありますので、音に変化を感じない限りこのまま行きます。

 私が生きていて、耳がまだしっかりしていれば、5年後、2020年にでも分解掃除を頼みましょう。

 それにしてもカッコイイですなぁ、KL-L406)

 2015年8月29日(土)、遠路はるばる兵庫県赤穂市から神奈川県川崎市まで小雨そぼ降る中、オイロダインを車で引き取りに行きました。

 私は27日、28日と東京で仕事でしたので新幹線で移動しておき、人を頼んでエルグランドを川崎まで乗って来てもらい、オイロダインを積み込んで一緒に帰るという算段です。

 余談ですが、車をもって来てくれた30年来のトレーニング仲間ですが、ナント彼女も車に乗せて来ましたよ。彼女はピクニックの様にお菓子や飲み物を車にイッパイ持ち込んで。まあ、遅い夏休みの旅行でしょうかw
でもこんな事に付き合わせるとは、彼女さんも気の毒ですね。

 AM10:00、オイロダインを譲っていただけるマニア氏亭に到着。早速オイロダインと対面しました。間違いなくKL-L439、写真で見た以上にユニット、ネットワーク、フレーム、バッフルともにキレイです。

 マニア氏は親切な人で、オイロダインで2曲ほど聴かせてくれました。
 一曲は小編成のクラシック、もう一曲はポップスのボーカルです。

 かつて聴いていたワイドアングルを更に強靭に、辛口にした音で、実に張りのある明快な音です。バッフルは無いのですが、この二曲を聴く限りでは曲趣を味わうのに何の問題もありませんでした。

 アンプは6AR6のP.P.を使用されていました。「やはり真空管が合う」との事でした。

 このオイロダインは都内にお住いの方が手放したもので、マニア氏はオークションの代理出品を依頼されていたそうです。手放す前に御殿場のベテランマニア氏のオーディオルームに運び込んで、一夜限りの「サヨナラ演奏会」をお仲間でやったとか。

 「大事に使います」とお約束し、マニア氏亭を早々に辞し、東名高速道路に乗り入れました。赤穂までは約8時間の行程です。

 PM7:30にベンプレ亭書斎に搬入完了、アンプは普段バイタボックス・バスビンのツィーターをドライブしている是枝アンプ、EL84・P.P.をひとまず繋ぎました。

 第一声はモノラルLP、ミルト・ジャクソンの「バグスグルーブ」から。いきなり力感みなぎる、切れ味抜群のモダンジャズが部屋中に鳴り響きました。

 我が家のオーディオ評論家、ベンプレ妻の感想は、

「あら良い音じゃない。こんなに最初から良い音がするなんて初めてじゃないの?」

 「後ろのゴリラ(アルテックA4のこと。先日までは巨人の棺おけでしたが・・・)が優しい音に聴こえるわね。」

 お褒めの言葉を頂くと同時に、オイロダインは音がキツ目との御示唆も頂きました。

ワイドアングルもそうなのですが、クラングフィルム、ジーメンスのシアタースピーカーにはアッテネーターが無いので、ゴマカシが効きません。今後バッフルを装着したら、その辺りはある程度解決するのではないかと思うのですが。

 頑張ります。

 ベンプレ妻が退室した後、マリア・カラスのモノラルSACD、「トゥーランドット」を鳴らしてみました。この盤は元々たいした録音ではないのですが、曲が好きなので良く聴きます。

 腰の強い、締まった良い音だと思います。これに膨らみやスケール感を付加するのはこれからの使いこなしでしょう。楽しみですね。

P.S.
 深夜オイロダインを眺めながら聴いていますと、凄く不思議な感じがします。この歴史的名機が私の様な者の傍にいて、私の好む音楽を従順に奏でていてくれるなんて。

 これから長い時間をかけ可愛がって、可愛がって、お互いの気が合う様になった頃、オイロダインも私の物になるのでしょう。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_11.html


Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その10)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_12.html


 オイロダインはなぜ人気がある?


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_12.144454529909646053178.html
 (オイロダインの前面です。バッフル面はL型鉄骨フレームに板材が貼ってあります。この板材、当然合板だと思っていたのですが、実は無垢材でした。

 ホーンの左右に1枚ずつの無垢材、ウーハー部分は流石に巾45cmの大木は使えませんので縦に3分割してあります。合計6枚(ウーハー部分は左右1/3ずつで2枚、中央部は上下が分かれますので板が2枚、計4枚になります)の無垢材でバッフルは構成されています。

 無垢材が貼り合わせてあるので、バッフルをランバーコアと表記する人がいますが、ベンプレ親父は「無垢材」と言い張ります。

 だって、ランバーコアとはもっと幅の狭い木材の小片を継いだものでしょう?
 「幅15cmの無垢材3枚を継いでバッフルとしている」を決定稿としますw

 木の材質は何でしょうか。黒く塗装してあるのでよく判りませんが、松、ラワン、樺(フィンランド・バーチ)ではなさそうです。ドイツで良く使用されるポプラではないかと思うのですが。

 実は、ワイドアングルを使用していた時、家具屋さんが作ってくれた平面バッフルがポプラの合板でしたが、表面の感じが似ています。

 バッフル面が無垢材のスピーカーは珍しいと思います。案外オイロダインの音にはコレが効いているのかもしれませんね)

 さてクラングフィルム、ジーメンスのシアタースピーカーのなかでオイロダインは一番人気だと思います。では人気の秘密は何でしょうか。私なりに以下の4つがポイントではないかと考えます。


@適度なプレミアム感

 オイロッパやオイロッパ・ユニア、ユニア・クラルトン、ビオノールなどはまず入手不可能です。

かといって、ワイドアングルは使用ユニット(22cmコアキシャル)が鉄板フレーム、フェライトマグネット。ユニット単独ではアルテック755Eの様に、壁や天井に埋めて設備のスピーカーに使われる事も有り、少しナンダカナア感が。

 それに対しオイロダインは劇場や映画館以外で使われることはありません。マグネットはフィールド型、またはアルニコで、フレームも鋳物で高級感があります。

 タマは少ないですが、全く出ないわけでもないところも良い感じです。

Aバッフル、エンクロージャーのサイズが案外自由な事。

 本来は2m×2mの平面バッフルに取り付けて使うスピーカーですが、実はオイロダイン、さらに小さいバッフルでも、後面解放箱でもソコソコ鳴らせる様です。家庭で使う場合はバッフルが大き過ぎない方が音が良いという人もいます。

 自宅のオーディオルームに合わせたサイズのバッフル、エンクロージャーを工夫できますので部屋内のおさまりが良い。これは実用上、大切な要素では。


Bメカメカしくリジッドな事

 個人的にはコレが一番ではないかと。古今東西、シアター用、スタジオ用、家庭用にいくつもの「名器」が登場しました。ちょっと指を折るだけでも、ウェスタン・エレクトリック15Aホーン、アルテックVOTTシリーズ、RCAウバンギ、エレボイ・パトリシアン、JBLハーツフィールド、タンノイ・オートグラフ、バイタボックス・バスビン、ジェンセン・インペリアル、クリプシュKBWO、三菱2S-305、etc,etc

 これらのスピーカーにはそれぞれ魅力がありますが、メカメカしくリジッドな事に関してはオイロダインが一番では。

 L型鉄骨のガッチリしたフレーム、巨大なマグネット、そのマグネットをフレームに固定する鉄のアングル、アルミ鋳物の何の飾りもないホーン、クラングフィルムの黒と銀のエンブレム、そして漆黒の塗装。

 まるで兵器の様です。男の子ならだれでもグッと来ちゃいますよね。


Cイメージ通りの音

 この兵器然としたスピーカーから出てくる音が、また強靭で明快で、切れ味抜群。見た目通りの音が出てきます。

 このスピーカーから甘やかな、水も滴るような美音が出てきたら、却ってヘンですね。この剛直さ、凄みはone&only、代替不可能な音です。

 これは惚れちゃいます。

 物理特性もキッチリ抑えてあり、標準バッフルに装着すれば50Hz〜15KHzがフラットに再生され、音楽再生には不足のない事も評価できますね。この数値は当時のアルテックVOTT、バイタボックス・バスビンよりも実は優秀なのです。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_12.html


Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その11)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_13.html


 よせばいいのに、またマルチアンプw


http://91683924.at.webry.info/201510/img1_13.144454554378363128180.html
 (オイロダインのネットワーク、KL-LZ433(A)です。高域の減衰には巻線抵抗を使ってあり、ウーハー部には15Ω→7.5Ωのマッチングトランスが咬ませてあります。

 このネットワークはビンテージ・ショップで点検済だそうで、コンデンサーの抜けもなく良品だそうです。クロスオーバー周波数は500Hz、12db/octです。ウーハー部のトランスがクセモノですが、それを除けばオーソドックスなネットワークです)

 オイロダインのネットワークは強靭な音、浸透力の強い音を形作る、重要なパーツらしいですが、マルチアンプにしたらどうなるのか。

 まだ裸で鳴らしている段階なので気が早すぎると自分でも思うのですが、思い立つと直ぐにイジリたくなっちゃうのが悪い癖です。

 チャンネルディバイダーは手持ちのエレクトロボイスXEQ-2がそのまま使えます。オイロダインの500Hzクロスは、ウーハーの上の帯域にもドライバーの下の帯域にもキツイとの風評がありますので、減衰スロープが24db/octとネットワークより急峻なXEQ-2は好都合かもしれません。

 パワーアンプはやはり手持ちの是枝アンプ、6550P.P.モノラル2台がそのまま使えます。

 という事で、オソルオソル実験しちゃいました。

 マルチアンプは言うまでもなくユニットとパワーアンプが直結ですので、アンプが暴走したらユニットを一瞬で壊してしまう事もある代物です。ビンテージ物でヤルのは怖いのですが、私は壊れたら寿命、壊れたら運命と思う事にして、バスビンもA4もマルチアンプで鳴らしています。

 アンプは真空管式でトランス出力ですからOTLのトランジスタアンプを用いたマルチアンプシステムよりは多少安全ではありますが、まあ、賢い人はやりませんね。その点、私はアホに加えて老い先短いのでやりますよw。

 KL-L406ウーハー、KL-L302ドライバーは共にユニットにターミナルが無く、細い線が直接引き出してあります。 線の先には小さな圧着端子が付いていますので、オイロダインのフレームに手持ちの端子台を建築用両面テープ(強力です!)と結束バンドで取り付け、これを中継端子として配線しました。端子数は4個で足りるのですが、手持ちの物は8個も端子が有り、チョイ大げさでしたね。

 オイロダインの時代性を考えるとスピーカーコードも太い物は不自然ですが、手持ちのケーブルは案外太い物ばかり。妥協してベルデン8477(12GA、メッキ線)を繋いでおきました。ドイツのスピーカーにアメリカ製のベルデンはナニでしょうが、どちらも業務用ですのでコレで良い事にしました。

 マルチアンプはパワーアンプの入力感度をユニットに合わせて絞らなければS/N比が悪くなるのですが、幸いプリアンプも含め、是枝アンプはS/N比が十分取れているので入力ボリューム無しの6550P.P.が問題なく使用できました。

 E.V. XEQ-2は500Hzクロスオーバー、減衰スロープは24db/oct、正相接続、高域レベルは全開、高域のタイムディレイは1msでバランスが取れました。

 さて、音はどうか。オイロダインの「強靭な音、浸透力の強い音はネットワークの関与が大きい」との通説は・・・ウソです。

 マルチアンプにしたら益々音が鮮明になり、より「強靭、浸透力の強い」音になっちゃいました。

 マルチアンプにしたら大抵は音のエッジが立ってきますので、予想通りと言えば予想通りですが、それにしてもエッジが立ち過ぎかもしれません。昔、ステレオサウンドで故・長島達夫氏が、生涯愛したジェンセンG610Bの自宅での第一声を「怪鳥の叫び」、「耳から血が出る」と評されましたが、ややその様な傾向が出てきてしまいました。

 最近の愛聴盤、イザベル・ファウストの「バッハ無伴奏パルティータ第二番」なんか、音量を絞らないと聴くのがつらいです。

 しかし、フッシャー・ディースカウの「冬の旅」となると、急にサエが出て来て実に素晴らしい。これぞドイツ・リートと聴き惚れてしまいます。

 ジャズも良いです。最近エソテリックから出たSACD、キャノンボール・アダレイの「枯葉」のホーンセクションの切れ味は特筆ものです。

 バッフルを付けたら低域が伸び、少し聴き易くなる気もしますので、マルチで当分押してみます。というか、もう絶対マルチだね。

P.S.
 マルチアンプにして最初に観た映画はディアナ・タービンの「オーケストラの少女(1937)」。

アメリカ映画ですが、リストの「ハンガリー狂詩曲第二番」、ワーグナーの「ローエングリーン第三幕への前奏曲」なぞがガンガン流れる映画で、オイロダインに似合いそうと思いましたので。もちろんモノラル録音なので、全ての音はオイロダインから発せられます。
 
 ウーム、見事なものですね。これぞドイツのトーキーですなw
http://91683924.at.webry.info/201510/article_13.html

Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その12)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_14.html


 平面バッフルの制作 Part1.

http://91683924.at.webry.info/201510/img1_14.144454590424710086178.html
http://91683924.at.webry.info/201510/img2_14.144454593916457877178.html
http://91683924.at.webry.info/201510/img3_14.144454597717475655178.html

  (一番上の写真が裸のオイロダインのF特、二番目が1.8m×1.8mの平面バッフルに取り付けたオイロダインのF特です。再生周波数60Hz〜15000Hzといったところでしょう。

 裸では150Hz辺りから音圧が低下しますので、オーケストラなどは無理ですが、1.8m四方のバッフルに付ければ60Hzまではフラットに出ます。これならパイプオルガン以外は何でも聴けます。バッフル効果によるのでしょうか、副次的に中域のアバレも抑えられる様です。

標準仕様の2m×2mのバッフルにしたら、50Hz近くまでフラットに出るのでしょう。
 
一番下はBOSE・AWCS-1なるサブウーハーをスタックで付加した物。ワイドレンジシステムの一丁上がりですね)

せっかく手に入れたオイロダイン、いつまでも裸で鳴らしておくわけにはいきません。オイロダインは密閉箱やバスレフで使われる例は無く、平面バッフルが標準仕様、次いで後面解放箱です。クラングフィルムの標準仕様は2m×2mの平面バッフル、上弦が輸入したオイロダインは国産の後面解放箱に入った物が多かったと思います。どちらが良いでしょうか。
 
 使用されている例を見ると、ベテランほど、マニア度の高い人ほど平面バッフルが多い様に思います。かつてオイロダインを後面解放箱で使っておられた三上剛志先生も、平面バッフルに変更されています。作り易さも考慮し、平面バッフルで行く事にしました。

 サイズはどうするか。家庭で使用する場合は、バッフルを大きくし過ぎない方が良いとの説があります。たしかに、部屋に比して大きすぎると設置の自由度が無くなり、音の調整が困難になると思います。

 また、大きなバッフルは共鳴し易く、補強を十分に入れないと付帯音が付くのかもしれません。
 
昔話になりますが、バイタボックス・バスビンを日本で一番多く売った京都の八木音響の八木社長の話では、「バスビンを壁に埋め込んだ人がいたが、壁全体がフカフカ鳴りだして、上手くいかなかった」と言われていました。バッフルは大きければよいだろうと安易に作ると、強度が取れずに苦労する様です。
 
 私のオイロダインを世話してくれた方は、30~40cmのウィングで家庭では十分と言われていました。するとバッフルの幅は120cm前後となります。

http://91683924.at.webry.info/201510/img4_14.144454602375439211178.html


 再掲ですが、写真は裸で鳴らしたオイロダインの周波数特性です。150Hzからダラ下がりになっています。音楽を聴く上では、少しトーンコントロールで低域を持ち上げてやれば、十分聴けるレベルですが、ホントに幅120cmの平面バッフルで大丈夫でしょうか。

 映画用センタースピーカーとしてセリフの再生に使うだけなら問題ないですが、モノラル音源のLP、SACDなどもオイロダインで聴きたいと思っていますので、やはり50Hz近い低域再生能力は確保したいところです。
http://91683924.at.webry.info/201510/article_14.html


Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その13)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_15.html


 平面バッフルの制作Part2.


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 (オイロダインを仮設置した塗装前の平面バッフル裏側です。補強桟はお約束通りランダムに。補強桟は4.5cm×6cmの米松ですが、オイロダインが乗る所だけアルテックA4ウィングを作った時の端材の4.5cm×10.5cm米松を使用しました)

 KL-L406ウーハーは50Hzまで再生できるそうですが、50Hzの1/4波長の長さは1.7mです。従って50Hzを再生するにはバッフルサイズは理論上3.4m×3.4m必要です。
 
 最もこれは理論値で、私が以前使用していたワイドアングルは1.8m×1.3mの後面解放したが、実は50Hzまでフラットに再生できていました。やはり一時期使ったハートレイ224HSも1.4m×1m×50cmの後面解放箱で使い、20Hzまでフラットに再生していました。 

 ですから理論値どおりのバッフルサイズは必要ないのでしょうが、やはり此処は2m×2mのバッフルになるべく近付けようと考えました。

 ベンプレ亭書斎ではビジュアル再生時に、西面に置かれた2台のバイタボックス・バスビンの前に184インチのサウンドスクリーンが降りて来ます。そのためセンタースピーカーとしても使用予定のオイロダインの設置場所は、2台のバスビンの間しかありません。

 ここに入るバッフルの最大サイズはどうなるでしょう。二台のバスビンの間隔は約2.4m、従って2m×2mのバッフルが入らないこともありません。しかし、こうすると西面がほぼ全面スピーカーバッフルになってしまい、スピーカーの裏に入り込むことが出来なくなります。

 さらに、バスビンの裏にはサブウーハーのBOSE・AWCS-1が二本設置してありますので、このサブウーハーの音を遮ってしまわないかと気になります。

 スピーカーの裏側に回れるように、またサブウーハーの音の通り道を確保するためにもバッフルの幅は1.8mに決定しました。

 高さはどうしましょう。平面バッフルの低音再生限界はウーハーのセンターから最も近い辺までの距離で決まりますので、1.8mより高くしてもあまり意味がないと思います。

 オリジナルも正方形のバッフルですから、私のバッフルも正方形とし、高さ1.8mで行く事にしました。

 次はスピーカーの取り付け位置です。平面バッフルの場合、ウーハーの中心と、4辺までの距離がすべて違う方が音のディップが分散してよいと言われます。事実、自作品はそうなっている物が多いのですが、今回は上下の辺とウーハー中心までの距離は変えるとして、左右は等距離にしました。伊藤喜多男氏の手になる平面バッフルも、左右の中央にユニットを取り付けていましたし、この方が見た目はバランスが良いです。

 板材はバスビンと同じフィンランド・バーチ18mm厚、補強材はアルテックA4のウィングを作った時に使用し、好結果だった米松角材を主に使いました。
A4のウィングは4.5cm×10.5cmの太い米松角材を補強に使用しましたが、今回は少し控えめに4.5cm×6cmを用いました。

 正直、補強材はもっと細くても良いと思うのですが、昔読んだ池田圭先生のスタジオ(先生は自身のオーディオルームをスタジオと称されていました)の取材記事には、氏が作られた平面バッフルは補強材が太く、裏面を文庫本の本棚にしていると書いてありました。そうなると4.5cm×6cmの補強材でも太いとは言えませんね。

 仕上げ前のバーチ合板は初めて手にしましたが、ラワン合板よりずっと美しく、積層の中の「ス」もなく、極めて上質でした。

 バーチ材は「米屋材木店」から切り出してもらったものを購入しましたが、極めて精度が良くて感心しました。搬送も養生に気を使ってあり、カドの痛みも全くありませんでした。

 スピーカーやラックを作られる方にはお薦めのお店です。
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Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その14)
http://91683924.at.webry.info/201510/article_16.html


 平面バッフルの制作Part3.


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 (自作した平面バッフル、塗装前の仮組の状態です。写真ではわかり難いですが、上の桟にマルカンを二つ取り付けました。後日壁にアンカーを打ってもらい、マルカンと鎖で結んで地震時の転倒防止を図る算段です)

 バッフルは当初3分割、オイロダインが付く中央のバッフルを90cm×180cmとし、その左右に45cm×180cmのウィング(バッフルの延長)を取り付ける事にしました。

 使用したバーチ合板はヨンパチなので中央バッフルの幅は120cmまで可能でしたが、完成時はウィングとの継ぎ目が判るでしょうから、その継ぎ目の位置が不自然にならない様に、幅は90cmに留めました。

 ウィングと中央バッフルはボルト・ナットで締めるだけでなく接着剤も使用し、180cm×180cmの一枚物の平面バッフルにしました。

 この方がバッフル板は多少ともリジッドになりますし、一度組み上げたバッフルはバラす事は無いと思いますので。

 バッフルへのオイロダインの取り付け位置ですが、映画再生時にスクリーンのフレームがスピーカーユニットに掛からない様に、ある程度バスビンの中高域、高域の音源位置にオイロダインのドライバーの高さが近付く様に、そして見た目のバランスが取れる様に、底辺から44cm〜126cmの位置にオイロダインを取り付けるようにしました。

 鉄骨フレームに取り付けられたオイロダインは40kg以上の重量があります。従って、バッフルにオイロダインを取り付けただけでは、バッフルがオイロダインの重さに耐えきれず強度が足りません。

 そのため、まずオイロダインを乗せる丈夫な台を中央のバッフル板と一体に作り、中央バッフルに左右のウィングを固定しました。

 オイロダインを乗せる台に4個、左右に張り出したウィングには2個ずつ、合計8個の家具スベールを取り付け、移動が楽になるよう工夫しました。

 塗装前の写真を見てお分かりの様に、やはり素人大工、中央バッフルとウィングには多少歪がありますが、まあこれも「味」という事でw

 塗装は黒しか考えられませんが、塗料は一般的な水性塗料ではなく、18L売りの墨汁を使用、ローラーと刷毛で塗りました。

 墨汁を選んだのには理由があります。30年ほど前に導入したバスビンも同じく黒い塗装なのですが、10年ほど経つと表面に薄っすらと白いシミの様な物が浮いてきました。塗装の劣化か、カビのような物だったかもしれません。その時、濡れ雑巾でシミを丁寧に拭き取り、防虫・防カビ効果を期待して墨汁を塗ってみました。

 色合いも美しく、仕上がりも文句なし。さらに以来20年、全く塗装面の劣化を認めません。その後は、ちょっとした木製の小物に塗装をするときは墨汁を使っています。

 墨汁の黒は、よく見るとツヤがあるのですがテカリがなく、品の良い黒だと思います。屋外で使うには問題があるでしょうが、屋内使用なら私はコレが一番だと思います。

 ただし墨汁はビスの頭には塗れませんので、手間ですが金属部分はツヤ消しのアクリル塗料でタッチアップしました。

 オイロダインのバッフルにはジーメンス、またはジーメンス・ウンド・ハルスケのエンブレムが貼られているのを見かけます。これらのエンブレムは、ヤフオクでアラートをかけておくとたまに出てきます。

 以前使っていたワイドアングルにはヤフオクでgetしたジーメンス・ウンド・ハルスケのエンブレムを貼り付けていました。

 しかし今回はジーメンスではなくクラングフィルムです。さすがにクラングフィルムのエンブレムはオークションに出てこないでしょう。ジーメンスのエンブレムを貼ると9代目オイロダインと間違われ、値打ちが下がる気がします。

 こうなったら毒食わば皿まで、ネットで拾ったクラングフィルムのロゴをアルミ板にシルクスクリーン焼き付け塗装してもらい、エンブレムを作ってしまいました。

 もう解散した会社ですから、®の事は目を瞑って下さいねw
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Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム・オイロダイン)導入記(その15) 2015/10/11
http://91683924.at.webry.info/201510/article_17.html

 ついに完成です


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 (完成し、バスビンの間に収まったオイロダイン+平面バッフルです。中央バッフルの外側下部に鉄製のハンドルを取り付け、移動時の手掛かりにすると同時に、万一前側に転倒した場合のスピーカー保護部材としました。

下の写真はデッチ上げたクラングフィルムのエンブレム、オイロダインの上方中央に貼ってみました)

 昨年作ったアルテックA4のウィング製作が大変でしたので、今回も覚悟していましたが意外に簡単でした。土日1回で工作は完成、次の土曜に塗装、作業期間は3日で済みました。

 アルテック製作時はベンプレ息子にかなり手伝ってもらいましたが、今回はオイロダインを台座の上に設置するとき手を貸してもらったくらいで、殆ど一人で作業終了となりました。

 アルテックA4のウィングは213cm×61cm×1.8cmに2本の腕木を付けたものを4枚でしたが、今回は180cm×180cm×1.8cmのバッフル1枚。板材の総面積は60%位ですし、補強桟も 4.5cm×10.5cmから4.5cm×6cmと細径化しましたので、一つ一つの部材が小さくて軽いのが助かりました。

 また、同じものを何枚も作るのは素人には精神的にキツイのですが、今回は一品製作なので飽きませんでした。

 塗装完了後、オイロダインをバッフルに取り付けましたが、オイロダインのバッフル取り付け穴の四隅に少し隙間が出来るので、巾4cm、厚さ1mmの鉛テープを裏から貼り付け塞ぎました。

 また高域ホーンとオイロダイン本体に組み込まれている無垢材バッフルの間に、わずかに隙間が有る事が判りましたので、ここも同様に鉛テープで塞ぎました。

で は試聴記を。ソースはSACD、プレーヤーはラックス Du08、プリは是枝ラボ、チャンデバはエレボイのXEQ2、パワーは是枝ラボ6550P.P.です。

1.バッハ・ゴールドベルク変奏曲(G.グールド、ステレオサウンド社・ガラスCD)
 言わずと知れた名演奏です。クールな音のグールドのピアノがそのままクールに表現され、聴き応えがあります。透明感には特に優れると思いました。

2.リヒャルト・シュトラウス 歌曲ROTE ROSEN(Camilla Tilling、BIS・SACD)
 甘くふくよかな声のカミラの声が少し硬質に聴こえます。ハイを切って、良質なツィーターを繋ぐ方法もあるでしょうが、そうすると隈取の濃いオイロダインらしさが消えるような気がします。

3.ワーグナー 楽劇「ワルキューレ」(ショルティ、ウィーンフィル、DECCA、エソテリック&ステレオサウンドのSACD)

 明瞭でエッジの効いたオケと声楽です。正直、張った声の部分ではキツさも感じますが、それも快感です。これはもう一本オイロダインを入れてステレオで聴きたくなりますね。

4.クールストラッティン(ソニー・クラーク ブルーノート&エソテリック・SACD)
 予想通り出だしのホーンからバッチリ決まりました。ドイツはジャズも盛んだそうですが、オイロダインの硬質な音が嵌まります。素晴らしいです。

次にビジュアルのセンタースピーカーとしての音を確認しました。Blu-rayプレーヤーはパイオニアのBDP-LX88、AVプリはマッキンのMSD4です。

1.レッドオクトーバーを追え(パラマウント・Blue-ray)

 冒頭のロシア語の男声合唱に、ショーン・コネリー等のセリフが重なる所が聴き物です。大変厚みのあるロシアの合唱らしい声です。ドイツの男声合唱も聴きたくなりました。「バルジ大作戦」のパンツァー・カイルなんかどうでしょう。


2.アトランティス(パイオニアLDC・DVD)

 これも冒頭の男性ナレーションに都会の騒音が重なるところを使用。作り込んだ声ですが迫力十分。これも聴かせますね。音声は英語ですが、いかにもトーキーサウンド。映画館のイメージが湧きます。

 以上、オイロダインは当初(ノーバッフル時)の印象通り構成の確かな骨太の音です。滑舌が良く、力感みなぎる音です。しかし甘さ、ニュアンスではあと一歩かもしれません。

 音を遠くに飛ばし、大観衆に明瞭に情報を伝え、映画に満足して帰ってもらうために、クラングフィルムはこの音を選択したのでしょう。

 正直、「ハイファイ」という点では一歩譲る音ですが、如何にも聴き応えがある、所謂トーキーサウンドです。伊藤喜多男先生の言われる「木戸銭の取れる音」だと思います。

 但し、このゴツイ音の印象はスピーカーが一本だけの場合で、ステレオ再生では多少違ってくるかもしれません。同一信号を複数のスピーカーで再生すると、柔らかく聴こえます。バイオリンのユニゾンも、AKB48の歌も、それぞれバイオリン一丁や独唱より膨らみが出てきますよね。

 今後パワーアンプをヨーロッパ系の出力管を使ったアンプに変えたいと思います。金欠病の時にテレフンケンV69b(F2a11のP.P.)を売り払ったのが悔やまれますね。

 これで英バイタボックス、米アルテック、独クラングフィルムのシアタースピーカーが揃い踏みしました。まだまだ遊べそうですから、もう少し生きていようかなと思いますw
http://91683924.at.webry.info/201510/article_17.html


21. 中川隆[7569] koaQ7Jey 2017年4月07日 00:28:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8054]

Der Klang vom Theater (ドイツ〜劇場の音と音楽)
http://community.phileweb.com/mypage/myroom/1805/
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-date-201209.html


Logeさんのマイルーム
http://community.phileweb.com/images/myroom/18/1805/1L.jpg?1369190094

小劇場のような空間を目指してます

十分な響きがあってもダブつかない。そんな空間を目指してます。

所有機器は僅かしかリストにありませんでした(涙)


仕方がないので自力で書き込んでみます。
現在はレコードの録音年代やプレスの時代(時代ごとに溝の曲率や周波数特性が変わってきているので)によって少しづつ機材を変えて聴くようにしています。

mono LP (1947-1957)

EMT-CB25(角)
EMT RF-297(mono)
Presto 64a

モノラル・レコードも年代によってバリエーションがありますので
OFS-65 (SP)
AA-25D (40年代)
OFD-25 (50年代以降)
CA-12.5D (再発盤)
などの針先の曲率半径や針圧の異なるモデルで対応します。

Neumann WV-1(NF-EQ)

Stereo LP(1957-64)

Neumann DST(白)
Neumann Z-25
Presto 64a (2本アーム)

LCRイコライザー 鋭意製作中


Stereo LP(1965-1975)

Neumann DST-62a
EMT RF-297
EMT-927Ast

Klangfilm 6S ELA-2145 (CR-EQ)

Stereo LP(1976年〜)

EMT-TSD15
EMT EMT-929
EMT-930

EMT 139x2 (NF-EQ) TSD-15用にゲインを変更

以上、EQアンプまでが4世代のLPレコードに対応しています。

その後
Eckmiller W-68
Telefunken AD-1pp

に渡すラインと

Eckmiller W-66v
Klangfilm Kl-32611 (KL-72406pp)

に行くラインがあり、この2台のパワーアンプは差し替えでスピーカーは

Klangfilm Kl-43006 の1台だけです。
http://community.phileweb.com/mypage/myroom/1805/

2014年 05月 03日 素晴らしい音! Loge邸訪問記 GRFのある部屋
http://tannoy.exblog.jp/21942624/

昨年、行ったり来たりの最後のお客様で、11月に来ていただいたLogeさんのお宅をようやく訪ねることが出来ました。

連休中には何とか伺いたいと思っていました。ただ長野方面に連休中移動するのには、大渋滞を覚悟しなければなりません。先月の北海道の休み無しの日々を鑑みて、自分に休日を与えることにしました。蓼科の家のメンテナンスに来ていたBellwoodさんと連絡し合い、午後1時半に長野のインターチェンジで待ちわせることにしました。無事に時間通り合流して初めてのLoge邸へ。今日は、ウィーン旅行のO君も誘ってきました。レコードマニアの彼も興味津々だからです。

五月に入った信濃平は、様々な花たちの競演です。白い林檎の花、濃いピンクの桃の花、梨や杏の花も咲いています。良く整備された庭には、チューリップや水仙なども咲き乱れており、道を走っていても嬉しくなってきます。都会の花と違って、日照率と紫外線、空気も違うので、どの花も色鮮やかです。その道を、進んでいくと待望のLoge邸が見えてきました。

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早速、部屋の案内していただきますと、そこは、ドイツの歌劇場でした。20年ほど前に専用で作られたという部屋には、マニア羨望の機器が並んでいます。入り口に入ってまず目に付くのが、大きな Telefunken のマスターテープレコーダーM-15です。それと同じ大きさの EMT の927、その隣が 930とアナログファンはこれだけで圧倒されてしまいます。案の定、同じ 927を使っているO君は、嬉しそうに機器に見入っています。

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そして正面には、ドイツの劇場用スピーカー Klangfilm のスピーカーが屹立しています。

でも、出迎えの音楽は、比較的最近ご購入された Quad のESL57 です。
このSPにだけCDプレーヤーが繋がっているからです。

ドイツ製の業務用の機器だけが、この部屋に入ることを許されていますが、唯一の例外が、この ESL57 なのです。しかし、その ESL57 を駆動するのは、カメラでお馴染みの ZEISS IKON社のアンプです。浅学な私は、初めてお目に掛かりました。EL-12 という真空管で駆動されています。

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早速、聞かせていただきました。最初は、左側が接触不良で、右側しかなっていませんでした。しかし、その片側だけの音に圧倒されました。ESL57 は私の愛用機です。それからこの様な暖かい音が聞こえてくるのは、驚きです。送り出しは、EMT-861です。ですが、驚きはその隣にある、ZEISS IKONのアッティネッターです。

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これで音量を調整されて、アンプの左下の入力トランスで、マッチングされて増幅されます。音の暖かさ、深さがまったく違います。この部屋は、EMT861用のクロックだけが、100vでそのほかのききはすべて、200vで使用されているそうです。当然、ESL57 も 240v の電源を使っています。極めてシンプルな構成ですが、とても実在感のある音がしていました。

しかし、Logeさんにとっては、この ESL57 はおまけの装置だそうです。

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メインの装置は、三種類のプレーヤーを使った Klangfilm 社製の業務用システムです。Klangfilm Europa にハイルドライバーをスーパーツィーターで足しています。三種類のプレーヤーとは、針先の直径に合わせて使い分けをされているのです。


1、新しいプレス用のもの(ホロヴィッツのモスクワライブを聴きたくて2年前に作りました)

EMT930

EMT TSD-15 (針先は6μm ラインコンタクト)

EMT139 (モノ用EQをTSD用にモデファイ)古いんですがNF方式なので〜20kHzまででます。2台使用

パワーアンプ 真空管AD-1のプッシュ 戦後のアンプに出力管だけ乗せ替えています
スピーカーKL-43006 オイローパ ジュニア・クラトンと呼ばれる機種です

ESSのハイルドライバーを足しています(16kHz〜)


2、1957〜1968頃のステレオ

EMT927
Neumann DST-62 (針先17μm丸針)

Klangfilm ラインアンプに CR-EQ を入れました。(EQ素子のCを決めてからまだ2ヶ月くらいなので少し腰高な音で失礼しました。上記139は完成後丸2年経っているので、1−2と連続して聞くと逆に新録の方が若干落ち着き過ぎな面が強調されていたかもしれません。半年程でこちらも落ち着くと思います)

パワーは klangfilm の Kl-32611 というもので、当スピーカーとセットで1930年代に使われていたものです。出力管は同じくAD-1規格の Klangfilm 専用のものでプッシュです

ツイーターは使いません


3、モノラル

presto です。
EMT-OFD-25 (針先25μm丸針)

EQ は Neumann WV-1 1960年代のカッティングマシーンに付随していた検聴用アンプです。

つい先日、EQカーヴの微調整を行ったばかりだったので RIAA も NAB(リバール盤)もバッチリでしたね。パワーアンプ以下は「2」と同じです。


http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=21942624&i=201405%2F03%2F99%2Ff0108399_102742.jpg

と、ご説明していただきました。とても、一度お伺いしただけでは覚えきれない、深い内容です。レコードの溝と針には、大変密接な関係があります。それぞれの時代の傾向や技術の進歩で、溝の切り方が変化しました。SP (針先65μm丸針)からLP (針先25μm丸針)に替わった頃では、現在より4倍ぐらい大きな25ミルの針が使われていました。それが、12ミル、そして6ミルの溝に進歩していったのです。

大きな溝のレコードは力強い音がします。それが、高域の特性が上がるにつれて、細かの音を刻む必要から、12ミル、6ミルへと変化して、針も丸針から楕円針へと変わっていったのです。おとはまったく違います。イコライザーカーブも時代によって変わって来ました。


Logeさんは、それらのレコードの進歩に忠実な再生を目指し、時代に合わせ、プレーヤーやアンプも変化させる繊細かつ大胆な再生を行っています。私の知る限り、モノとステレオを異なったプレーヤーやアームで換えている方はおられますが、同じSPに入力方法を合わせているのは、Logeさんが初めての方です。

私は、時代に合わせて別な装置を聞いています。

デコラの時代、ハートレーの時代、GRF の時代、ESL57 の時代等です。

しかし、ドイツの劇場の音と音楽の再生を目指す Logeさんの徹底した追求心に感心致しました。

演奏された順番は、この順番で、ハイルドライバーを組み合わせた装置が、もっとも新しいレコードへの対応です。そのツイーターを使わない 927の組み合わせのほうがむしろ高域がしっかり伸びている気がしました。

私自身お好みを聞かれれば、三番のモノラルの時代の音が一番しっくりと来ました。

ステレオの再生の基準を、800人程度の劇場の二階席の一番前に合わせている Logeさんのチューニングでは、試聴位置の椅子の少し手前で、左右のSPの交点が来るようにSPを内振りにしてあります。800人のホールに音を響かせる劇場用SPの特性を活かしているからです。

その為、座る位置で少し前屈みになるか、後ろにもたれかかるかで、音のイメージが大きく変化させることが出来ます。勿論この部屋の主人は、それらの変化を楽しむために極めて微妙な調整をされているます。


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私自身の好みで言うと、その厳格さが薄れて、音の楽しみが増す、モノラル録音での、モントゥのマスネーのマノンが一番魅力的でした。真ん中の指定席で聞かなくても音が拡がるという意味においてです。その意味では、一度、完全な平行法の音を聞いてみたいと感じました。劇場では、平行法で置かれている気もするのですが、、。勿論その場合は、中央もある3SP方式ですが。

その中央で聞かせていただいた、コーガンのプロコイエフは、是枝さんのハートレーに驚き、購入したのと同じ様な衝撃を受けることが出来ました。今から、Klangfilm の世界には入れないのを幸運だと思った日和った自分がいたことを白状します。

良い音です!

正確さと厳密さ、ドイツ製の機器を扱うときの心得と楽しみです。極めて厳格な調整から、とても品質の高い響きがするのです。70年前以上につくられていた音楽の国の拡声装置。その質の高さに今更の様に驚かされました。

詳細は、Logeさんの素晴らしいブログドイツ〜劇場の音と音楽からのをご覧下さい。美しいカートリッジや機器の写真が掲載されています。その質感を是非、味わってください。戦前のメルセデスの水準です。ドイツに憧れても、ほとんどが英国製の QUAD (Quality Unit Amplifier Domestic )的な装置を使っている私との差に驚き、畏敬の念さえ覚えました。


しかし、一番最後に聞かせていただいた、クレデンザの鉄針の柔らかな音!
私には、やはり英国の音を感じました。

今回は日帰りの車でお邪魔しましたので、お酒が飲めずに、美味しい酒の肴だけ頂きました。山菜のてんぷらや青菜をゆでて、芥子醤油で頂く美味しい季節の野菜です。その食べ方にも、北信地方独特の厳しさを感じました。その北信の方の厳しさと、熱さが表れている装置でした。茅野へ帰る道すがら、夕方の信濃平の景色と、まだ白い白馬の山々の美しい景色をみて、信濃の人の厳しいけど自然に恵まれた人の音楽への憧憬が、ドイツやオーストリアの山間の人達の気質に重なりました。


Commented by (Y) at 2014-05-06 10:49 x

オイロッパですか! 見たことも聴いたことも無いですが、うちの後面開放の箱に入ったオイロダインと比べると、なんとも荘厳ですね。

うちは本当に箱庭。手巻き蓄音機はHMVの卓上だし、930だしスチューダーも…。
盤によるターンテーブルの使い分けも、うちはシングル盤用(オートチェンジャー)・70年代までのジャズ/ロック用・国内LP用だし(笑)。なんか共通点が多いような全然違うような。まあ、音は比べるべくも無いでしょうが。

Commented by GRF at 2014-05-06 11:20 x

この記事は、(Y)さんの為に書いたようなモノです(笑)。凄かったです。使いこなしが半端ではありません。ヴィンテージオーディオの最高峰でしょう。それでいて、テープのように精緻だけど暖かい音でした。

でも、白眉は何と言ってもEMIの純正鉄針を一回ごと捨てていくグレデンザの音でした。一度、ご一緒しましょう!
http://tannoy.exblog.jp/21942624/


22. 中川隆[7570] koaQ7Jey 2017年4月07日 00:46:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8055]

TK城(2001年7月)

ドイツのクラングフィルムの秘宝オイロッパ・ジュニア

ここで鳴っている「私の知らない世界」の魔力に心奪われています。
「ロマン」の世界の奥深さはコワいくらいです。

自分の普段好んで聴く音とはまったく違うオイロッパ・ジュニアの音、自分にとって異質であるはずの音に美を感じ、その素晴らしさに心底聴き惚れることができた。

・シャモニール白馬(2001年10月頃)

ここはウェスタンエレクトリックの15A型ホーン+418Aウーファーでシステムを組んでいるペンションです。

TKさん宅で聴いたクラングフィルムと世界を二分したウェスタンの魅力と実力はさすがです。

心の奥底を刺激するようなオイロッパに対し、心の奥底を癒してくれるようなウェスタンのシステム。

ドイツとアメリカというイメージそのままで、再生音というものが生まれた国の文化と不可分なのがよく解ります。
http://www.geocities.jp/krytone1234/cantiaway.htm

TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; 2011/08/02


ま、とにかく、のっけから驚きっぱなしの、衝撃的な体験でした・・・

まず、お部屋に置かれた機材・・・

広さは、12〜13畳だと思うんですが・・・

巨大な機材が、所狭しと置かれていました・・・


更に、その周りは、入り口以外の3面が、別の部屋に隣接していまして、そこに膨大なライブラリが・・・

SPやLPなどレコードとテープも・・・

そのコレクションの数は、千の単位を遥かに超える膨大な量だそうで・・・
(@@;


さて、その膨大なレコードを聞かれるメインの送り出しは・・・


【EMTのターンテーブル】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110801020807305.jpg


送出しは、EMTのターンテーブルで、奥がモノラル用、左がステレオ用、手前は自作?のアームのようでした・・・

カートリッジは・・・

ステレオ用はオルトフォンのSPU・・・

スミマセン良く分かってませんm(_ _)m


で、最も興味深く、驚きだったのが・・・

(これはσ(^^)私の勘違いのようで、もともとこれをコンソールに入れて使うんですね)・・・

それより、一番下のボードからミルフィーユのように何層にもなっているのは、米松の合板を重ねて接着したボードの間に、使い古しのウール毛布あるいは綿毛布を数枚挟んで、浮揚?されておられるようで・・・

この組み合わせで、音の調整をされているのだそうで、長年の試行錯誤の積み重ねで、そのノウハウを、文字通り積み重ねられてのセッティングだとか・・・

(@@

で、こちらは、更に分かりませんが・・・

昇圧トランス・・・


【積層浮揚セッティングの昇圧トランス】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108010208073bd.jpg


こちらも、積層浮揚セッティングされた昇圧トランスで・・・

一番手前のもので聞かせていただいたようです・・・
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1144.html

TK邸訪問(その4):これがオイロッパジュニア?・・・(^^; 2011/08/05


さてさて、じわじわ感じ始めた焦り・・・

自分は今まで、何を聴いてきたのか・・・

って、過去、何度かこのパターンになったことがあるんですよね・・・(^^;

良い音って何?・・・

でもって・・・今度の主役はこちら・・・

【オイロッパジュニア】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108050623370fc.jpg


クラングフィルムオイローパジュニアはクラングフィルムオイロダインより前のモデル(オイローパジュニアの小型版がオイロダイン)だとのことでしたm(_ _)m

励磁型のSPだそうで・・・

要は、今のSPユニットの後のマグネットの部分が、電磁石になっているってことですよね?(^^;

なので、このユニット・・・

通常は上のホーンのドライバと下のウーファーの2つ、左右では計4つの励磁電源を当てておられるそうですが・・・

この時は、1組が貸し出し中とのことで、左右、各1台の電源で・・・


で、このSPを駆動するアンプは?・・・

多分、ウエスタンのプレーヤーの右にあった黒い大きな2つの箱がそうなんでしょうが・・・

画像撮るのを忘れました・・・

このパワーアンプは、同じくクラングフィルム製の KL401d と言うアンプだとのことでしたm(_ _)m
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1147.html

TK邸訪問(その5):驚きのオイロッパジュニアのサウンド・・・(^^; 2011/08/06


昨日のお話しで、ウエスターンのプレーヤーをご紹介しましたが・・・

あれは、まだ、この後の再生系で登場したということが判明し増した・・・

(^^;

で、多分、この時の送り出しは、EMTだったと思われます・・・m(_ _)m

ま、それはともかく・・・

この珍しい、励磁型のSP、オイロッパジュニアのお話に・・・


【オイロッパジュニアを】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108060533424d8.jpg


片チャンネルのアンプの調子が悪く、最近ならされていなかったとのことで、寝起きの音しかしないのでと、乗り気でないTKさんに、是非にとお願いしたわけですが・・・

その準備に少しかかって・・・

やはり、片チャンネルからは、プチ、ジリジリ、ギャーと、時折ノイズが出ますが、一応、両チャンネルとも鳴ることが確認でき・・・

いよいよ、このオイロッパジュニアを聞かせていただいたわけで・・・

おかけいただいたのは・・・

フルトヴェングラー:バイロイト第九第4楽章の前半を・・・

おお、おおお!・・・

ガ〜ン!!・・・

やっぱり来ました!(@@;

レコードに針を下ろされた瞬間は、溝をトレースする音も盛大に、ゴ〜ッと・・・

冒頭、太鼓や管、弦の音からは、古い録音なりのナローなサウンドが・・・

ところが、すぐさま太鼓のパンッと飛んでくる音に、緊張と熱気の塊のような管と弦・・・

深々と地面ごと救い上げて押し寄せてくるようなコントラバスの低い音色・・・

そのダイナミックなコントラストに、ノイズやレンジのことなど、一瞬にしてどこかへ・・・

グングン、ドラマチックな演奏の波に飲み込まれ、溺れて行く・・・

息継ぎをどこでして良いのかさえ分からなくなるほどに・・・

っと、演奏の隙間に聞こえた、会場の咳払い・・・

鳥肌!!!

その咳払いの周辺の音の澄み方に、驚きの感覚!・・・

ノイズ交じりの音の向こうに、澄んだ巨大なホールの空間が広がったような気がして・・・

と、その巨大なホールの空間・・・

地の底を思わせる低く太い弦の音色が、お馴染みのメロディーに・・・

相変わらず、目の前の世界では、プチパチとノイズが聞こえているんですが・・・

オイロッパの向こうに見える巨大なホールの空間には・・・

バイオリンが優しく澄んだ空間にたなびいていく・・・

次第に金管も交えた壮大な演奏に・・・


っと、スリル満点のジェットコースターの頂上に止まったかと思った瞬間・・・

男声の歌が正面から搾り出されるように飛び出してくる・・・

なだらかなうねりから、コーラスが入って、再び静かに盛り上がり始め・・・

女声が伴ってグングン高みへ・・・コーラスと共にずっと登り詰める・・・

プチパチのノイズだけの空間に戻って・・・

思わず、口から出たのは・・・

う〜ん、素晴らしい!

アンプ不調のノイズや寝起きの音?・・・

レンジが狭くナローな音・・・

そんなの全く関係ない!・・・

意識は、あっという間に、向こうの空間に入り込んだかのように、演奏を全身で感じ、受け止めようと集中し、手前の空間が消え去っていた・・・

ふと気がつくと手前の世界に戻りって・・・

いやいや、凄い!いや〜参りました!・・・って状態に

正に、現代オーディオとは、全く異なる次元の音世界・・・

素晴らしい演奏のソースがあって、大切な部分だけは確実に伝える力のあるシステムがあればこその、とびっきりの感覚を体験させていただきました!・・・

っと、次にかけられたのは・・・園マリで夢は夜開く・・・


どっひぇ〜!(^^;・・・

ギターの伴奏にベースが下支え・・・

録音が新しいからか、中高域が先程とはガラッと雰囲気が違う・・・

ああ、中高域の見通し?透明感?・・・

ボーカルが、熱く目の前で歌いだした・・・

ことばを大切に語るように歌う・・・

詩の重みがずっしりと・・・

何とも実体感のある演奏・・・音の密度が桁違いに高い気がする・・・

でも、何より、曲のイメージの伝わり方が違う気が・・・

耳から脳へ、なんて無粋なイメージでなくて・・・

直接、胸が熱くなるような・・・


それこそ、胸ぐら掴まれ、これが分からんのか!って、凄まれているみたいな・・・

(^^;

っと、お次は、再びクラシックで・・・

ありゃ、残念、夜が開ける・・・

今日はこれで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・

デハ ^^)/~
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1148.html

TK邸訪問(その6):オイロッパジュニアで次々と・・・(^^; 2011/08/07

突然、胸元をグッとつかまれたように、驚きつつも、身動きできなくなるような、迫ってくるサウンドを聞かせてくれたオイロッパジュニア・・・

アンプの不調から、最近、聞かれていなかったので、寝起きの音だからと・・・

いやあ、とてもそんな風には・・・

いきなり気持ちを鷲掴み状態ですから(^^;

で、お次は、モノラル盤で、奥行きが良く出るんですと・・・


【こちらがモノラル用のアーム】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807064721f10.jpg

バーンスタイン:ウエストサイドストーリーをかけていただいた・・・

ほー!今度は、随分レンジが広がった感じが・・・

録音が新しいんでしょうか?・・・

クラリネットやドラムやホーンセクションが・・・

指パッチンが綺麗に響く・・・

それぞれの楽器が個々に自分のパートをキチンと聞かせ、とってもカッコいいサウンド・・・

だったんですが、ちょっと高域がキツイので、そこそこで中断・・・

こっちをかけましょうと、シュタルケルのコダーイ無伴奏チェロソナタ第1楽章を・・・

チェロの中高域あたりが、ちょっと切ない感じに聞こえて・・・

中低域の深い表現と交互に・・・

それにしても何て滑らかで澄んだ響なんでしょう!

深い悲しみのシーンから心が入り乱れ葛藤するようなシーンへと・・・

怒り?はたまたやるせない悲しみに?・・・

という感じに、次から次へと思い浮かぶ情景が変わって行く・・・

しかし、その澄んだ深い響と悲しく切ない中域の綺麗な響、やるせない悲しみのように澄んだ中高域の響と・・・

目まぐるしく変わるイメージを簡単に思い浮かべられるような熱く鬼気迫る演奏・・・

いやあ、良かったです!素晴らしく引き込まれる演奏ですね・・・

お次は、フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲を・・・


豊かなホルンの調べから、静かにドラマチックな弦の盛り上がり・・・

ホーンと太鼓が加わって壮大な雰囲気に・・・

バイオリンが不安で悲しげな雰囲気に・・・

また穏やかなホーンの調べ・・・

バイオリンの明るい音色でシーンが変わり目くるめく世界に・・・

やがて再び勇壮なシーンへ・・・って感じに

次は、フルトヴェングラー指揮メニューイン(Vn)でベートーベンのバイオリンコンチェルト・・・

穏やかな弦の調べから繊細で綺麗な音色のバイオリンがクラリネットと交互に・・・

バイオリンの繊細に澄んで滑らかに伸びる中高域が何とも心地良いく・・・

何か、このどことなく儚いようなバイオリンの音色に、気持ちが吸い寄せられるような感じが・・・

う〜ん、なんなんでしょう?・・・

何を聴いても、直ぐに引き込まれてしまいますね・・・

っと、ここまででオイロッパジュニアでの演奏は終了・・・

で、再びお茶タイムに・・・

同時に、TKさんは次の準備を・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


お次はこちらのスピーカー・・・

ロンドンウェスターンのSP(2080A+2090A)だそうです・・・

さて、一体どんな演奏を聞かせてくれるのか?・・・

デハ ^^)/~
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1149.html

110703 TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/09


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・

アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・

オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・

(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】1096-05
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・

との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・

逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・

オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・

その原因の1つは、アンプ・・・

片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・

やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・


とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・

大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・

オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・

これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・


ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・

どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・

どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・

ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・

バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・

ハハハよう分かりません(^^;


でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・

これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・

あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・

このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・

ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・

この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・

それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

デハ ^^)/~

コメント

London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。
この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。
[2011/08/09 15:46] URL | 大佐


軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー

そんなユニットと箱が・・・

おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・

なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15] URL | Mt.T2

私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。
聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで良いと30年過ごしてました。
しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。
[2011/08/09 18:41] URL | 大佐
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1150.html

TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・


【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg

SPの電気再生の1曲目は・・・

カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・

思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・

ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・

一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・

より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・

弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・

ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・

何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・

目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・

今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・

演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・

正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・

ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・

シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・

よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・

なんて表現がありますが・・・

確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・

粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・

ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・

蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110809055252310.jpg


一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・

クレデンザでの再生・・・

まずは・・・

コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・

微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・

思いの外柔らかく、優しい感じ・・・

でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・

エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・

ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・

それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・

パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・

鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・

嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・

今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・

ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・

音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・

演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1151.html


23. 中川隆[7578] koaQ7Jey 2017年4月07日 17:39:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8064]

ドイツビンテージスピーカー 販売 AH! 広島ショップ
http://www.berihten.com/index.htm


〒736-0085 広島市 安芸区 矢野西4-6-2 401

TEL : 082-298-1913

責任者名 畠山尚文

AH 広島ショップ AH! オーディオ視聴室
http://www.berihten.com/exhibition.htm

USEDドイツビンテージスピーカー
http://www.berihten.com/shop/61.html



地図
https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%80%92736-0085+%E5%BA%83%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E5%AE%89%E8%8A%B8%E5%8C%BA%E7%9F%A2%E9%87%8E%E8%A5%BF%EF%BC%94%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%96%E2%88%92%EF%BC%92/@34.351479,132.532239,16z/data=!4m5!3m4!1s0x355aa015420692cf:0x9e7f6e53e65102a1!8m2!3d34.3511197!4d132.5322394?hl=ja

AH!とは余計なコストを可能な限り減らした抜群のコストパフォーマンスの オランダの音質完全重視メーカーです。

当社は広島の販売店です。

AH!広島ショップではAH!製品の販売からオリジナルの新しい制振・整流製品ベリヒテンの販売、プレイヤー・アンプのチューニング またご自宅のリスニングシステムのチューニングまで行っています。 オーディオに関することなら、何なりとご相談ください。 まずは試聴にお越しください。

ドイツビンテージスピーカー 2008年 08月 23日


8月初旬よりAH!広島ショップにおいて、本格的にドイツビンテージスピーカーの仕入れ、販売を開始した。

世界に通じる、世界から評価を受けるものを販売したいと思っていたところ、ドイツのコレクターから素晴らしいビンテージスピーカーを譲っていただくことが出来るようになった。

第一弾としてフィールドSPやツィーターなどを仕入れた。そしてこのたびは日本でも人気の高い1950年代のSPや前回想像以上に問い合わせの多かったツィーターを数セット入荷することとした。

ドイツビンテージスピーカーについては、日本ではその真価がきちんと評価されているとは言いがたいところもある。果たしてこれらのSPを熟知し、鳴らす環境を整え、そうした後に評価を行っているとは思えないのだ。

ドイツ SP はクールで無表情、それに比べてアメリカの SP は温かみあって抑揚が大きいという人がいる。その評価は的を射てはいない。

誠文堂新光社のプレミアムオーディオbQに「クラングフィルムの系譜」という興味深い記事がある。ここにいくつかのSPの図面や外観の写真が掲載されている。

ここから推察されることは、この時代の人々はSPを箱に入れるという考えをもっていなかったということである。

SP はそのユニットのまま、板につけたり、柱に固定されたり、エンクロージャー(とじこめるもの)が存在していないのだ。

箱を用いてドイツビンテージスピーカーを鳴らすのはかなりの困難を極める。

低音がやたら強調されたり、高音が詰ったりする。

フィールドSP はとても早い音にもかかわらず、音のきれは冴えない。こうしたことはドイツビンテージスピーカーを現在ご使用の方なら、うすうす感じているのではないかと思う。

例えば、テレフンケンなどは高音は出ないと一般に言われる。

だが木の板では高音に変なピークをつけていることを理解できているだろうか。
ナチュラルな響きの高音はすぐに阻害されやすく、高音が出ていないように感じる。

高音は出ているのだがそれが阻害されている、と分かる耳をもつことは簡単で難しいことだ。邪道だが、すぐれたツィーターを足せばこの問題はすこしは解決する。

そうしたことよりも、手前味噌だが、ベリヒテンバッフルを1度使用したら、すべて簡単に納得できる。

綺麗な中低音が出れば高音も出る。これが過渡特性のよいことにも繋がる。

あらためて言うならば、ドイツビンテージスピーカーは飾り気のない普通の音、ということだ。明快な高音でもなく、腹部に響く低音でもなく、どこも強調されることのない音だ。

傾向としてはウエスタンエレクトリック(以下WE)と似ていると言えなくもない。というよりドイツフィールドスピーカーが1930年代の製造であることから、WE などもこれに学んだと考えるのが妥当であろう。

当店の試聴室にある WE555 や RCA・MI‐1444 の音の出方もテレフンケンに少し似ている。

 しかし、音質について言うならばドイツビンテージスピーカーはまさに多彩。

どれを聴いても飽きることのない、次々と違うものを手にして聴いてみたくなるような、魅力的な音に溢れている。

ひとつの音楽、ひとつの楽曲をそれぞれの SP が個性豊かに表現する。まさに SP がひとつの楽器の様を呈している。

モーツァルトも演奏家や楽器によって違いがあるのと同様に、それぞれの SP でそれぞれに違った表現、そのSPでしか聴くことのできない音があるのだ。

 私の好きなクリフォード・ブラウンがなぜボーカリストやバイオリンとコラボしたのか、ブルーノート・プレイステージを中心とした録音ではなく、エマーシーというレーベルを選んだのか、このテレフンケン12インチを聴くと理解できた気がする。

 ホーンスピーカーでないとトランペット(金属)の音は出ないと言う人もいる。

だが私は現在所有している JBLオリンパスや WE555+16Aホーン よりもテレフンケンのほうがずっと生々しく聴こえるのだ。

 この音を是非みなに聴いてもらいたい。

AH!もそうだが、これらドイツビンテージスピーカーもなんら修飾されないいわゆる普通の音だ。この“普通の音”が真に生々しい音であり、豊かな音であり、“普遍”の音だ。

当店とお付き合いいただき、ご来店いただき、じっくりと音を聴いていただけるのなら、きっとどなたにでもこの“普通の音”の素晴らしさが理解できるだろう。この音の良さを理解すればするほど“普通の音”が好きになるに違いない。

 だが、この“普通の音”を出すためには相当無駄な努力(無駄ではないが…笑)と苦労と知恵も必要だ。

そしてもうひとつ、このオーディオバカの言うことを最後まで信じてみようかという人間性と・・・。
http://berihten.blog78.fc2.com/


24. 中川隆[7583] koaQ7Jey 2017年4月07日 22:19:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8070]

AH 広島ショップ AH! ビンテージスピーカー商品
http://www.berihten.com/speaker.htm
http://www.berihten.com/speaker2.htm


世界のオーディオファイルから名器と絶賛するスピーカーを選りすぐって取り揃えました。

1930〜1970年代にかけてのスピーカーをオリジナルの状態にメンテナンスをして皆様にご提供いたします。

Siemens Klaugfilm といったメーカーが全盛期を誇った頃のエンジニア達の手を経たスピーカーがドイツのコレクターのもとに集められています。その品質のよさは世界のオーディオファイルが垂涎して欲しがるものばかりで、当時の中でもより厳選された、幻のスピーカーといわれるものが数多く存在します。

これらのスピーカーの調整にあたるのは50年代Siemensの中枢に関りの深い人物で、その技術は世界の多くのコレクターから賞賛を受けています。その技術者曰く「よいスピーカーの特長はドライバーの命であるトランジェット特性にある」とのこと。

本当に整備されたものは素晴らしい音を奏でます。これらは極めて一音一音が音楽的で、鮮度が高く、みずみずしい音を放ちます。現代のものにはない気配と潤いのある音です。

プロの手で当時と同じ状態に調整をされ、世界に認められた貴重なスピーカーの数々をぜひお聴き下さい。


25. 中川隆[7584] koaQ7Jey 2017年4月07日 23:05:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8071]

楽鳴舎 レコードコンサート 失われた音を追い求めて
 
バッハ 無伴奏 Klangfilm-Siemens KL-V502 with KLL405 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=ef1PswrcEOk


楽鳴舎 レコード・コンサート 情報
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23820407/index.html

楽鳴舎 独逸フィールド型スピーカー 新入荷案内
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2016/01/post-048f.html

楽鳴舎 Klangfilm KLL42006の族 新入荷案内
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2016/03/klangfilm-kll42.html

楽鳴舎 アンプ 新入荷案内
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23188059/index.html

楽鳴舎
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/about.html
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/


〒101-0053 東京都 千代田区 神田神保町 1-16 武藤ビル3F

TEL. 03-3294-1655‎

mail: rakumei_scha@nifty.com


営業時間  

水曜日定休

平日 13:30 PM〜19:30 PM
日・祝日 13:30 PM〜6:00 PM


アクセス

地下鉄 神保町駅 下車徒歩2分


地図
https://www.google.com/maps/place/%E6%97%A5%E6%9C%AC,+%E3%80%92101-0051+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%8D%83%E4%BB%A3%E7%94%B0%E5%8C%BA%E7%A5%9E%E7%94%B0%E7%A5%9E%E4%BF%9D%E7%94%BA%EF%BC%91%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%91%EF%BC%96%E2%88%92%EF%BC%91%EF%BC%96+%E6%AD%A6%E8%97%A4%E3%83%93%E3%83%AB/@35.696578,139.758884,16z/data=!4m5!3m4!1s0x60188c11360a0717:0xf4ca83f44c693e42!8m2!3d35.6965754!4d139.7588888?hl=ja-JP

楽鳴舎 HP こころの畔
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/

オーディオ注文方法
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23187522/index.html

楽鳴舎 メンテナンス・修理補修情報
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23281187/index.html


26. 中川隆[7585] koaQ7Jey 2017年4月07日 23:07:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8072]

楽鳴舎 SIEMENS COAXIAL アルニコ・タイプ


アルニコ・コアキシャルはすでに幻となり久しく新たにお目にかかりません

ワイド・アングルに使用されていたものですが、以前入手したものです。あらたに本サイトに登場させました。

フェライトととの違いは多岐にわたりありますが、音も含め、好き好きです。

フォト集に入れてありますので、フェライト・コアキシャルとの違いはお分かりになるでしょう。

同軸でなければならない理由が、あるのでしょう。

シーメンスの同系2WAYでも同じ音になりますが、いずれも、アンプを選びます。

AXIOM-80以上にその音は繊細なのです。


数年前まで、あるレストランで、フェライト・コアキシャルと当方が整備したSIEMENSパワー・アンプ(EL84pp)を使用しお客様にお聞かせしていました。

ジャズ・クラシック・モノ・ステレオどれにおいても、フェライト・コアキシャルもそれなりによい音に仕上がり、お聞かせできました。

かつて聴いた上弦での音はなんだったのか深く考えさせられたものです。

当然、アルニコ・コアキシャルは実に良い音です。

とはいえ残念ながら、使いこなせる方は、そう居ないと思いますので、そのうち、レコード・コンサートにおいて、デビューさせようと考えています。

他の画像はアルバムにてご覧いただけます。
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2012/05/siemens-ec6b.html



楽鳴舎 シーメンス コアキシャル 箱入りで登場 2013年5月16日
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2013/05/post-d226.html

SIEMENS KOAXIAL 箱入り音だしをしてみました。


ユニットはバッフルと非接触になります。スピーカー理論と反する方法を用いています。

利点と欠点がありますが、箱鳴が極力無く ユニット本来の音を楽しむことができます。
低域が不足するのは当然ですが、この中高域の濁りの少なさは欠点を補います。


ボックスとの固定はマグネット部で行っています。

ユニット1台1台形状が異なりますので、固定も1台づつ調整をしていったものです。

現在SIEMENS EL34ppアンプ 6SEla2730にマッチングトランスを接続させて駆動しています。


音質を言語にて表現すると、まずは2チャンネルの人たちになりますので、行いません。

アルニコ・コアキシャルもツイーターにはコンデンサーを当然使用しています。

最近は知ったかぶりの物知らずの人がすっかり見えなくなりましたので、代わりに私が、行っておきましょう。

SIEMENS 2μ60VDCのコンデンサーは1959に造られたようです。

このアルニコ・コアキシャルが1960にワイドアングルとして納品されたとありましたので、時代的に整合します。更に直列にxxΩ抵抗を置き、ショート・モードでの使用にしています。

コンデンサーが悪いというのはもの知らずのいうことで、物知りはこのコンデンサーがタンタルコンであること、それ故未だに使用可能であることと音質的には劣位にあることを指摘してくれます。知ったかぶりと物知りとの差は途轍もなくあることがこんなことにもすぐ現れます。

今は、ショート・モードでの使用は必要ありません。コンデンサーもオーディオ的に優れたものがいくらでもありますので、そちらを使用しています。これもあれも全て実験ですので、暫くは店で音出しが続きます。

AXIOM-80(オリジナル)の整備やORCHESTRAの調整・更にSIEMENS 14gの箱入りが整うまでの間はこれで聞いています。


ところで、これらの箱はホームページにあるリンク先 めろでぃやと一緒に製作したものです。また、その基本をK氏より教わったものです。K先生はMJ誌に風変わりなアンプを発表していましたから、ご存知の方も多いと思います。それを当方は実現するに際し、製作の条件とその趣旨を次のこととしました。


1.バッフル板にユニットを直接取り付けない。

2.ユニットのフレームをネジ等で固定しない。

3.バッフル板とスピーカーのユニットの前面をつらいちにする。


これらの条件を満たしています。意図するところは「響き」を大切にしたいということです。

発音体であるユニットと共鳴体(振動体)である箱の関係に注目しました。
http://www.e-shichiya.co.jp/melodiya/audio/detail.php?n=0017

従来、スピーカーボックスは日本にてもいろいろ考え実行されてきました。当方もその変遷に乗って次のように右往左往した次第です。


コンクリート・ホーンに象徴されるようにユニット以外の共鳴要素を排除すること。

厚い板を使用すること、

頑丈に作ること


も同じでしょう。


10数年前にイギリスのボイト(VOIGT)を使用しだし、現在も使用していますが、これはユニット設置部にはコンクリートを使用していますが、ホーン部・外箱は漆喰ベニヤです。

外箱は頑丈に出来ていましたが、あとはベニヤです。

このボイトは勉強になりました。

共鳴させないという考えと効果はその結果が納得できなくなったのです。


わりかし前より箱を共鳴させて、豊かな音にするということを言われだしました。

オーストリア・シーメンスの KLANGFILMボックスは確かに厚さ17mmの合板を多用し共鳴を避けることなくうまく利用しています。箱の構造が特殊なので、これも大変勉強になりました。

ボイトもKLANGFILMも案外大型なので、小型のスピーカーボックスが必要とされていたところ、ジュピター・オーディオのK氏に唆されて後面開放箱を使用してみました。

20cmユニットですから、低域が不足、背面圧を相応にかけることで、バランスの良いものになりました。当舎のおきゃくさまにも利用していただきました。


当舎はクラシック・レコード販売が主です。その再生をもとめてオーディオ機器を販売しています。真空管と部品販売は私の趣味です。

クラシックには、アコースティックの音を本質とし、響きを最重要視しています。

響きのない音はクラシック音楽にとっては雑音ですので、どうその響きを再現するかがわれわれの課題でもあります。

共鳴も取り入れていかに再現できるのか、オーディオにとっては部屋空間や機材の共鳴・振動も排除するものではありません。

さて評論家ではない私たちには、レコード再生でそれを実現するわけです。


後面開放箱と薄い板厚は思いがけないほどの効果がありました。

一方アンプの状態が製造時に近くなると、この程度の箱では不満が生じてきました。

ボイトやクラングフィルムに届かないのです。ユニットの問題ではありません。

そんな時に、思索的に製作してくれていた人が、造れなくなりました。再度、めろでぃやさんは挑戦して本スピーカー・ボックスとその構造が完成したのです。


使用してわかったこと。音の鳴り方がどこかGOODMANのアキシオム80に似ている。

ユニットをバッフル板に密着させないということは、能率は低下するが、バッフル板の振動を受けにくいということなのですな。

つまり、アキシオム80と結果同じ構造となるわけです。

その他、当たり前の異なる状態から本質だけを見れば、そういうことなのでしょう。大型スピーカーボックスには問題が山積するので製作しませんが、この程度の大きさには大変有効であること結論して良しといえます。


2013.06.15追加

BifrösTec D'Egg  ビフレステック タマゴ型スピーカを販売実験するに際し、同社開発T氏にこの音を聞いていただいて、改良点を教授いただきました。

そのときに気がついたのですが、箱寸法というものは、ユニットにとって最適点があるのかもしれません。

アルニコ・コアキシャルは25cmウーファーを採用していますが、これはフルレンジとしても使用できるものです。

通称15xとかいうものと同じ仕様と考えられています。

この15xはシーメンスが専用箱に搭載して使用されたものですから、同じ寸法にした本スピーカー・ボックスはアルニコ・ユニットに最適なものとなったとあらためてわかりました。

このことは、Siemens 14gの箱入が未だ上手く仕上がらない原因となっていることもわかったのです。
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2013/05/post-d226.html



27. 中川隆[-7582] koaQ7Jey 2017年6月10日 09:57:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

ハイエンドオーディオの乖離と空白について
万策堂の私的オーディオインプレッション 2017-06-05
http://pansaku.exblog.jp/25826186/


ここしばらくヘッドホン関係の話ばかり書いてきているのだが、数日前にあるハイエンドスピーカーの開発者の方に、スピーカーはダメなんでしょうか?と詰め寄られて驚いてしまった。

私は少し考えてから、スピーカーはダメではないが、このまま行っても面白くないので、業界として軌道修正は必要なのではないかと僭越な返事をした。

最近の、このブログのヘッドホンびいきは、あくまで私の個人的な事情で、そちらの方に関心が向いただけのことであり、オーディオの最先端部だけを見れば、価格はともかくとして、凄い音を出す機材は増えており、スピーカーもまた然りなのである。

しかし、それの最先端の機材は規模といい価格といい、実質的に私のような一般人が導入対象として考える機材ではなくなってきた。普通に考えて、たかが音楽を聴くだけのために、そんな金銭と労力と時間を使うのは合理的ではない。

十分に賢い人なら、オーディオに割ける余裕があっても、そんな額をたった一つの趣味に注ぎ込まないはずだ。


実は、既に試聴していて、あるいは導入した経験をもっていてレポートを書けるスピーカーオーディオ用の機材はいくつもある。しかしそれらは一般的なオーディオとかけ離れた価格と規模を持っていて、一般のオーディオファイルは誰も関心を持たないだろうと思って書かないのである。事実、アクセス分析をしても、その手の機材の記事に人気がないのは一目瞭然である。


このあいだ都内某所で、史上最高とも噂されるY社の大型スピーカーのサウンドを浴びるように聞いて、その音の良さを堪能した後でも、そいつにはまるで食指が動かなかった。

もちろん、これはかなりいいスピーカーであることは認める。
少なくともマジコの新型スピーカーなどよりは私の好みだろう。
だが、簡単に史上最高と言い切ってしまうのはどうかと思う。

例えば、これはスピーカーオーディオの音質上の到達点の一つだろうが、音質以外の点で従来のスピーカーが持っていた問題をあまり解決できていない。

まず、このスピーカーの強烈な低域用のウーファーを飼い馴らすには、天井の高い20畳以上の広い部屋、大音量を出せる環境、真にパワフルで余裕のあるアンプ(試聴時は760万円のモノラルパワーが使われていた)、潤沢な電源が必要だからだ。

このスピーカーを豊かに鳴らす条件を揃えるのは難しいと思う
おそらく都内にあるオーディオ店の試聴室や専門誌・メーカーの試聴室の多くは、このスピーカーを十分に鳴らせないだろう。

これはこれで不自由なスピーカーだと言わざるを得ない。音質を犠牲にしないで、このオーディオ的な環境の問題を解決できないかぎり、スピーカーオーディオは先へ進めない。


このY社のスピーカーは超弩級のルックス・構成の割にはとても聴き易い音で、アンプの選択を間違えなければ、ポテンシャルを引き出した状態ではないにしろ、とりあえずはリラックスした聴き味の良いサウンドで鳴ってくれる。試聴中に何度か眠りそうになったほどだ。

特に良かったのは高域の質感である。いかにも超高域まで伸びていますよとか、繊細ですよと言いたげな、これ見よがしな高域ではない。極めてナチュラルで耳当たりのよく、しかも厚みのある高域であり、巨大な自社製ウーファーの存在により強烈な印象を残すはずの低域よりもずっと好感度が高かった。ダイヤモンドツィーターほどの高性能感はないのだが、より深く愛せる音になっていた。新開発のフレームを入れたツィーターの良さが生きていた。

さらに、ここでは音の細部にこだわって神経質だったり、ダイナミックだが妙に荒っぽかったり、スケールが大きくて大音量に強いが、どこか大味な音だったりという超高級スピーカーにありがちな欠点がないのがいい。

有得ないほどの低域の伸び、超低ノイズで規格外のスケール感もありながら、そのエンクロージャー自体は案外とコンパクトである。10畳くらいの部屋でも置けなくはない。しかし、その広さではこのスピーカーが提示する壮大なサウンドステージを全く生かせないだろうが。

この超弩級スピーカーはステレオアンプ一台でも鳴らせて、アンプを内蔵した別筐体のウーファー部のために電源が必要とかいう、デカいスピーカーによくある面倒な設計ではないのが素晴らしい。

しかし、このような音質上、構成上のメリットを前にしても、このスピーカーの音はやはり個人の好みによって好き嫌いが分かれるものであったと思う。

こんなにスムースではなく、もっとガツンと来るサウンドを求める方もおられるだろう。

もっと感情的に音に入り込めるドラマチックなサウンドを求める方もあろう。

音像の描写にさらなる重たい存在感を求めるならウェスタンエレクトリックのヴィンテージシステムの方が優位と考える向きもあるかもしれない。

ホーンのような音の直進性がもっと欲しいとか、逆にもう少し引いた音場を求める方もおられるはず。


このスピーカーの出音はバランスが良いので、若干のバランスの悪さを合わせ持つ不良っぽい音を求めるとハズレという考え方もできる。また、音以外に、このメタリックかつメカニカルなルックスが苦手という人はいるだろう。


本体の価格が2500万円を越えているので、この金額を払うなら、他のかなり高価なスピーカーシステムを複数選択できる。

これほどの自由度を許す金額を要求しつつ、史上最高の称号を得ようとするスピーカーは好き嫌いをもっと越えたものであってほしいし、もっと革新的であって欲しいと私は願う。だがそれはとても難しいことのようだ。やはり史上最高のスピーカーなど幻影なのであろう。


(もしあるとすれば、“自分”史上最高のスピーカーがあるのみだ)

それにしても残念なのは、これほど優れたスピーカーであっても、革命の要素はなく、今までのスピーカーの延長線上にあるということ。見ようによっては、そこが面白いし、皮肉でもあるが・・・。


かなりの大金を払って、音質がかなり良くはなったが、オーディオのパラダイムを変えるようなアイデアが盛り込まれた存在ではないのである。ここに見られる価格高騰→音質向上というプロセス自体はありふれているし、驚きはない。


ここ数年、ハイエンドオーディオの先端部を眺めていると、こういう製品が多い。

文句無く高性能でゴージャス、嫌になるほど高価であるが、結局は従来のクラシカルなハイエンドオーディオのレトリックの延長上にあり、革新的な要素に乏しいというものだ。

これらの製品はもう性能や価格から言えば、1980年代から1990年代のハイエンドオーデイオの範疇をはみだしている。そういう桁外れの高性能と価格の関係はかなり前から GOLDMUND などのスイス製の製品価格の上昇から薄々感じ取っていたことだ。 MSB のSelect DACを聞いた時にはそれがほぼ確信となっていた。


ここに至っては、従来のハイエンドオーディオではない、さらに上のオーディオのジャンルとしてスーパーハイエンドオーディオという階級が新設されていると考えてもいい。いままでのハイエンドオーディオが山脈の頂上付近であるとするなら、これはそのさらに上に漂う雲の上の空中都市のようである。

そこは誰もが努力だけで行ける場所ではなく、選ばれた人間・運の良いごく少数の人間だけが辿りつける場所であり、そこにあるスーパーハイエンドオーディオの機材は富豪と呼ぶべき人のみが所有し使役できる道具である。

それらは一見して、従来のハイエンドオーディオの延長上にあるようにも見えるが、その価格帯には従来の最高級レーンとの断絶があり、その性能も従来のものとは隔絶している。その意味では似て非なるものと考えてよい。

なお、このような新しいオーディオの階級、スーパーハイエンドオーディオの出現自体には私個人は既に感慨もない。やはり食指が動かないのである。これを悠々と買える身分になっても、これを買うかどうか確信が持てない。なにかが間違っている。音以外のなにかが。そんな気がするのだ。


以前にも指摘したように、ここでの新たな問題は、今まで普通のハイエンドオーディオを作っていたメーカーの一部がスーパーハイエンドオーディオ、超高価格帯の製品の開発に軸足を移したため、相対的に中〜高価格帯つまり100〜300万円クラスの製品のバラエティ、製品数、製品の性能が揃って頭打ちになっているように思われることだ。

オーディオ界が乖離し、その亀裂が拡大するにつれて、空白地帯ができているのである。これはいただけない。普通人が買える製品の選択肢が狭まっているような雰囲気があるのである。

しかし、この空白を“普通”のハイエンドオーディオの新製品が埋めてゆくような可能性はあまり無さそうに見える。この価格帯の一般的なオーディオ製品が、これから右肩上がりに売れる要因がないからだ。

団塊の世代はオーディオに注ぎ込める余剰金を使い果たしつつあり、退場するのを待つばかりの身である。その後の世代はハイエンドオーディオのような音楽を聴くスタイルに馴染みも関心も薄く、それに注ぎ込む金銭的余裕もなく、都市に住む彼らの住宅事情がそれを許さない。

土曜日に秋葉原に行って、閑散としたハイエンドオーディオ店の全フロアを眺めまわした後で、若者で大賑わいのeイヤホンの雑踏に足を踏み入れると、本当にこの人気の差はなんだろうと驚いてしまう。そして、この若者たちの多くがハイエンドオーディオに来るとは私には思えない。

ハイエンドスピーカーは素晴らしいが、少しでも極めようとするとカネと労力がかかり過ぎる。上の世界がありすぎる。

一方のハイエンドなイヤホンやヘッドホンの世界は、経済的に非力な彼らでも、いつかは極められるだろうという見通しが立たなくはない。もちろん普通に音楽を聴くなら、これで十分じゃないかということもある。


ステレオサウンドという業界を代表する雑誌を眺めても、従来のハイエンドオーディオの衰退と空白は感じられる。

何しろ、そこで執筆する評論家・専門家の多くが、最新鋭の中級〜高級スピーカーを使っていない。

年末のグランプリなどで最新機器を読者にあれだけ薦めておきながら、自分でほとんど導入しないのは、新しいものに、自腹で買いたくなるような魅力的な製品が本当は少ないからだと思わざるをえない。

ステレオサウンドは変わってしまった。やれることをやりつくし、それでも続けなければならないプレッシャーのせいだろうか。このままではハイエンドオーディオ専門誌として体を成さなくなる日も近いかもしれないと心配である。

20年くらい前のSS誌はもっとオーディオ機器のサウンドに関するディープな談義で賑やかだった。華やかだった。紹介しきれないほど多様な製品の音に関する率直で格調高い評論・斬新かつ科学的な視点も盛り込んだ企画に溢れていた。

一方、最近のステレオサウンドのオーディオ評論はネットで調べれば直ぐわかるような、メーカーの経歴の紹介や機材のスペックの説明が長く、肝腎の音質のインプレッションを深く掘り下げて書かかない、腰の引けた薄暗い文章が多いように思う。

加えて、現在のステレオサウンド誌の文章の行間から、聴いている評論家本人が表面的でなく本心から感動している素振りがあまり感じ取れない。

そうなってしまうのは、最近の機材の音質が本当はそれほど良くないと心の底では感じているからではないか。

耳の肥えた評論家ともなれば、高価で高性能だが、どこか上滑りな音しかしない最新機器を試聴しても、多くの言葉を並べたくなるほど気分が盛り上がらず、情熱に火がつかないから、こんな萎縮した記事に終始してしまうのだと憶測する。

(でも果たしてそれは、プロとしてやっていいことか?)

こんな空疎なレビューばかりでは、何か月も発売日を待ち焦がれたステレオサウンド誌を、いそいそと購入して読んでみても、機材の大きな写真の余白ばかりが目立って空しいだけだ。

私は富豪の財力に頼ってオーディオを発展させることが全て悪いとは思わない。
しかし、お金持ちは本当にオーディオに情熱があるわけではないことも私は知っている。

カネが余っている、納税などの都合で使わなければならない、そういう“不純な”動機でそれほど良く知らないスーパーハイエンドオーディオを買い、まともに鳴らしている時間もないような忙しい富豪がいる。

元来、オーディオを知ること・愛することと財力に関連はない。財力は普通でも、本当にオーディオを愛して散財する人間に機材が行き渡り、時間と愛情をかけて愉しまれ、評価される。そして、その経験がメーカーにフィードバックされて、より良い製品の開発につながる。これが本来の姿である。


例えば、私には進化するハイエンドヘッドホン・イヤホンが、先述の空白を埋めるべく登場したように見える。

STAX のハイエンドアンプT8000が、60万円というヘッドホン用の機材としては高価な値付け、しかもかなり限られたヘッドホンにしか使えないものにも関わらず、驚くほど短期間に初回ロット50台を完売したというニュースはその一つだろう。


STAX ドライバーユニット SRM-T8000 (6月中旬発売予定)
希望小売価格(税抜価格):595,000円 
http://www.stax.co.jp/produ/SRMT8000.html

STAX ハイエンド向けコンデンサー型ヘッドホン SR-009
最安価格(税込):\338,000
http://www.stax.co.jp/produ/SR009.html
http://kakaku.com/item/K0000236482/

多くの人が良いオーディオを求め、今より少し高級な機材で、より良い音を聞いて満足するという体験がシェアされてゆく過程が見える。

世界の経済バランスの変化に伴う、スーパーハイエンドオーディオの出現、それにより生じたオーディオ界の空白を埋める、ハイエンドヘッドホンオーディオという図式が正しいのかどうかは分からないが、いずれにせよ注目すべきことだ。


28. 中川隆[-7581] koaQ7Jey 2017年6月10日 10:14:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

現在、過去を通して STAX の静電型ヘッドフォンより いい音を出せた装置は一つも無いんだけど …


音は凶器 _ 僕が STAX を薦めない理由
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/205.html


29. 中川隆[-7579] koaQ7Jey 2017年6月10日 10:39:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

YG acoustics Sonja1.2の私的インプレッション 
愛憎の狭間 万策堂の私的オーディオインプレッション 2013-08-31
http://pansaku.exblog.jp/21004590/

2017年1月6日
YG-ACOUSTICSの新製品、「SONJA XV Jr.」を2017年3月に常設展示予定です!!

今まで誰も聴いた事がない、驚愕のサウンドです。


■YG-ACOUSTICS SONJA XV Jr.

 定価:27,000,000円(税別・ペア)


代理店 有限会社アッカ の製品紹介
http://www.accainc.jp/
www.accainc.jp/201612%20Sonja%20XV.pdf

▼この音を聴いた人が皆「スピーカー史上、最高の音質」と断言する、異次元のサウンドです。

2002年創立の YG-ACOUSTICSが創立15周年を記念して作り上げた、SONJA XV Jr.。

単なる記念モデルとは異なる、まさに異次元のサウンドを放つスピーカーが誕生しました。

SONJA1.2に、同じ高さのウーファータワーを追加した、計4本の超弩級スピーカーシステムです。

エスアイエスは日本で初めて、SONJA XV Jr.を常設展示致します。

全オーディオファン必聴の、究極のハイエンド・スピーカーです。


——————————————————————————

株式会社エスアイエス


〒113-0022 東京都文京区千駄木5-42-5

Tel:03-3824-1139

Mail:info@sisaudio.co.jp
営業時間:12:00−20:00

定休日:日曜・祝日


HP:http://www.sisaudio.co.jp

Facebook:http://on.fb.me/18mbrIf

Twitter:https://twitter.com/sisaudio

Blog:http://sisaudio.blogspot.jp/


30. 中川隆[-7578] koaQ7Jey 2017年6月10日 10:48:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>>29
YG-ACOUSTICS SONJA XV Jr.を常設展示致しました!! 2017年4月21日
http://sisaudio.blogspot.jp/2017/04/yg-acousticssonja-xv-jr.htm

YG-ACOUSTICS 代理店 有限会社アッカ
http://www.accainc.jp/

YG Acoustic Sonja XV $266,000 Loudspeakers - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=pWGjL6Yzob4

YG ACOUSTICS - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=YG+ACOUSTICS


31. 中川隆[-7569] koaQ7Jey 2017年6月10日 22:41:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

YG Acoustics Sonja1.2 解説と試聴 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=4tuNi_py7_E

YG Acoustics Sonja1.2 試聴会 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=0G2vlD9I7WA
https://www.youtube.com/watch?v=R7fjv5VSNE4


YG Acustics SONJA1.2

密閉型3ウェイ スピーカ システム

ユニット間位相誤差 可聴帯域:5度以下

インピーダンス 通常4Ω ミニマム2.7Ω

周波数特性(可聴帯域にて±0.7dB)
Sonja 1.1 : 55Hz〜40kHz
Sonja 1.2 : 17Hz〜40kHz
Sonja 1.3 : 14Hz〜40kHz

音圧レベル 87dB/2.83V/1m

寸法(W x H x D/mm):330(最大) x 1,285(スパイク含む) x 635

重量 146kg

メーカー希望小売価格:1000万円(ペア・税別)
http://www.ippinkan.com/event_news/3goukan/2013-12-28/2014-12-29.htm

YG Acousticsの設計者は、MAGICOの設計者と故郷(イスラエル)を同じくする、ヨアブ・ゲバ氏です。

イスラエルと聞いて思い描くのは、軍需産業。
中でもコンピューターのソフトウェアーとハードウェアーに関する技術水準は世界でも群を抜いていて、多くのハイテク関連製品(主に業務用)がイスラエルから輸出されています。

ヨアブ・ゲバ氏は、軍に勤務しスーパーコンピューターを扱った経験から、スピーカー設計の最大のネックとなっている「位相特性」と「周波数特性」を完全にマッチさせるシミュレーションを編み出します。

その他の部分も現在最高のPCシミュレーションによって最適化され、理論を高いレベルで現実化することに成功しています。

YG Acousticsのスピーカーの特長は、

航空機グレードの強強度「鍛造アルミニウム」の塊からNC加工で薄く削りだした「ウーファーユニット(軽くて強い)」と

同じく軽合金製の強度の高いエンクロージャー、

そして高度な解析により生み出された「位相と周波数特性が完全にマッチした独自のネットワーク」にあります。

デザインとマテリアルはいかにも「従来のスピーカーとは明らかに異なる高性能」を予感させるものです。
http://www.ippinkan.com/2015-3_highend-sptest1.htm


32. 中川隆[-7568] koaQ7Jey 2017年6月10日 23:34:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

YG ACOUSTICS HP
http://www.yg-acoustics.com/

YG ACOUSTICSと Yoav Gevaの軌跡

少年時代

ヨアヴ・ゲバは、1978年1月11日、イスラエルのエルサレムで生まれました。

父親はドイツ人、母親はイスラエル人で、ともにコンピューター科学の博士号を持ち、趣味でギターを演奏するという、テクノロジーと音楽を愛する家庭環境に育ちました。

ヨアヴも二人の弟たちも6歳からオルガンの演奏を始め、音楽が子供時代の重要な要素となります。

16歳の時、ヨアヴはステレオ・システムがほしくなりましたが、当時CDプレイヤーはまだまだ高価で、CDプレイヤーとアンプを買うとスピーカーを買うお金がなくなってしまいました。そこで父親に相談したところ、「では自分でスピーカーを作ればいい」とアドバイスされました。当時、ドイツではスピーカー制作が人気ある趣味だったのです。ヨアヴにとって、これが彼のその後の人生を決定するスピーカー制作の世界との最初の出会いとなります。

軍隊での研究開発生活

その後2年間、趣味としてスピーカー制作を続けたあと、ヨアヴは18歳でイスラエル国防軍に徴兵され、3年の兵役義務に服します。さらに6カ月間、志願兵として陸軍情報部で過ごしますが、そのおかげでこの間にコンピューター科学やアルゴリズム開発、先進的な数学についての体系的な教育過程を履修することができました。

その後彼はイスラエル陸軍情報部研究開発センターに配属され、ソフトウェアの専門家に成長します。根っからの“軍人タイプ”ではない彼にとって、軍隊の環境は決して楽なものではありませんでした。そのこともあって、昼間に軍事用として開発したアルゴリズムを、夜、空いた時間にスピーカーの設計と調整に活かす日々を送りました。

軍隊生活は苦難の時期でしたが、そこでヨアヴは、後に“Dual Coherent”と命名される、ネットワーク設計ソフトウェアを実現化するための専門知識を取得したのです。

YGアコースティクス設立

兵役終了直後、ヨアヴはアメリカを本拠とする“クエスト・ソフトウェア”社にプログラマーとして入社、のちにチーム・リーダーとなります。2000年、最優秀社員に選ばれたことからプロジェクト・マネージャーに昇進し、さらに2年間を同社で過ごします。

ところがこの間、いわゆるハイテク危機の時代となり、“クエスト”イスラエル支社の従業員は、予算削減のためにフルタイムではなくハーフタイム出勤を要請されるようになりました。事態が好転しそうもないことをいち早く見越したヨアヴは、独立してYGアコースティクスを設立、インターネットを通じて世界のスピーカー納入業者のためにスピーカー設計を行なう業務を開始します。それと平行して、“アナット”シリーズの第一世代となるスピーカーの設計にも着手しました。

この間、YGアコースティクスは30を超える世界の業者のためにスピーカーを設計します。特に需要が大きかったのはカナダとロシアで、こうした国々では顧客にきわめてハイエンドなシステムを提供しようにも、キャビネットやクロスオーバー設計における技術的知識が不足していたのです。

スピーカーの完成品を設計して、1ペアのみを販売するという体制は決して経済的ではなく、収益の上がる事業ではありませんでしたが、顧客の要望に合わせてソフトウェアを改善する技術を磨く恰好の機会となりましたし、スピーカー設計者としての経験を広げることができました。

これほど多くの一般ユーザー用の製品を開発できる機会に恵まれたハイエンド・スピーカー・デザイナーは、そう多くないはずです。


躍進への突破口

2002年の終わり、ヨアヴは会社を拡大し、世界に羽ばたくスピーカー・ブランドとすることを決意、資金面、流通面でのバックアップ先を探していたところ、ドイツの産業組合である“Le-go”に出会います。テキスタイル工場、フィットネス・センターからホテルに至るさまざまな分野で世界中に8000人以上の従業員を持つこの組合に対し、彼はハイエンド・スピーカーという部門を新設することによるいっそうの業務拡大を提案しました。

組合の回答は前向きでしたが、YGアコースティクスの事業能力を証明するいくつかの条件を提示しました。そして、その要求に対し、彼はマーケティングとテクノロジーという二つの部門で成果を提示します。

まずマーケティングについては、かつて彼の設計したスピーカーを買ってくれた納入業者と連絡を取り、その将来の顧客のために“ANAT”スピーカーを買ってくれるよう頼みました。これによりYGアコースティクスは、その他のいくつかの販売契約と併せて、その年だけで18組の“ANAT”を販売しました。

もう一方のテクノロジーについては、イスラエル産業省の主催する“トゥヌーファ”コンクールにYG2アコースティクスとして参加、将来性のある革新的な技術に対して毎年賞が贈られるこのコンクールにおいて、“ANAT”は受賞者に名を連ねました。

これによってYGアコースティクスは、イスラエル政府の融資を受ける初のコンシューマー・エレクトロニクスの会社、初のハイエンド・オーディオ・メーカーとなったのです。

そして2005年、ヨアヴはビジネス活動/生産拠点をアメリカ デンバーへと移したのです。

世界へのデビュー

“アナット・リファレンス”スピーカー・システムは、“Le-go”の支援のもとで開発された初の成果。ヨアヴは、イスラエル、アメリカの航空宇宙産業に製品を供給する先端的な金属加工メーカーと接触し、そうしたメーカーとともに、全体を22CNC加工アルミニウムとレーザー・カットによるステンレス・スチールで構成したエンクロージャーを設計しました。

YGアコースティクスが設立した新しい測定ラボをフル活用することにより、こうした素材を融合し、今日考えうるもっとも先進的なキャビネットを作り上げることに成功したのです。また、ソフトウェアのさらなる改善により、クロスオーバー設計と品質管理のありかたを改善。“ANAT Reference”スピーカー・システムは、そうした数々の技術面の進展を体現しています。

YGアコースティクスでは、このシステムをミュンヘンのハイエンド・ショーに出展しましたが、ヨアヴにはいくつかの心配がありました。人々は、他の製品とまったく異なる外観をそなえたスピーカーを受け入れてくれるのか。“ANAT Reference”が、音楽を“心地よく”聞かせるための“ヴォイシング”(音決め)を行なっていないという事実を、人々はどう受け止めるのだろうか⋯。

しかし、彼の心配は杞憂に終わりました。反応は絶大で、しかも積極的な評価だったのです。来場者から寄せられた反応に共通していたのは、「生演奏のインパクトとエネルギーを再現できるスピーカーがついに登場した」という意見でした。

ヴォイシング(音決め)について

ヨアヴはスピーカデザイナーであると同時に、大の音楽ファンでもあります。

テノール歌手の弟を始め、音楽一家に生まれ育った彼は作曲家、演奏者、そして音楽に携わる人々に尊敬の念を怠りません。

「もし自分の好みを音にすれば、それは偉大な作曲者、演奏者達に対して最大の愚弄になる」

彼らの作り上げた作品を、可能な限りそのままの形で再現する事がヨアヴの意志であり、理想でもあります。

これが、ヨアヴがヴォイシングを行わない唯一の理由です。

更なる進化を追い求めて

その後も彼の開発意欲は止まる事無く、ANATの最終形モデル、ANAT3では自社開発/生産によりアルミブロックからCNC加工によって削り出されるアルミダイアフラム“BilletCore”を携えたドライバーユニットを搭載。

2012年に発表された新たなフラッグシップモデル、“Sonja”には、周波数と位相を瞬時に最適化する世界唯一のアルゴリズム”Dual Coherent”に基づくネットワーク技術を更に発展させ低周波帯域にまで応用可能とし、全ユニット間の位相誤差を5°に収める驚異的なスペックを達成。

美しいフォルムを形成するSonjaのアルミニュウム エンクロウジュアのCNC加工、ドライバー製作を含め、全ての作業工程を自社内部で完結するまでに成長したのです。
http://iasj.info/members/acca/



33. 中川隆[-7567] koaQ7Jey 2017年6月11日 00:20:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

YG acoustics Sonja1.2の私的インプレッション:  愛憎の狭間
万策堂の私的オーディオインプレッション 2013-08-31
http://pansaku.exblog.jp/21004590/

個人的な好みとは明らかにズレるが、いいスピーカーだなと思うことがある。

よくあることじゃない。
自分は決して着ない服だが、すれ違った他人が着ているの見て素敵だなと思う装いのような、と誰かが言う。

まだ若い音なんだけど、なかなか聞かせてくれるじゃないのと、 思わず笑みがこぼれるスピーカーに出会う。

それは、よくあることじゃない。 設計者本人は、いつもその能力を全開にしてスピーカーを作っているように見える。いつも全力投球。心地よい、その意気や良しというわけで。


YG acoustics Sonja 1.2のサウンドを聞いていると誰かが私に言った言葉を思い出す。

「万策さんは褒めるのが専門だから・・」

褒めたくなるものなど、むしろ稀、いいなと思ったものでさえ多くの場合、現実はこうなのだと書いてやりたい衝動のままに、キーボードを叩くことに決める。

Exterior and feeling

前のモデルよりも、随分洗練されたものだなと思う。

今回聞いた Sonja 1.2、メインモジュール+ウーファーボックスという構成だが、それほど背は高くない。1.3mほどの高さである。

前のモデルであるANATV、あるいはSignatureモデルは四角くカッチリした印象があり威圧感があった。

一方、今回の Sonjaはポルシェデザインの手になる滑らかな曲線に覆われており、威張った感じがかなり減った。まるで性転換したようでさえある。

前のモデルは男性的なフォルムであり、Sonjaはその名のとおり女性的な形態である。Sonjaは社長の奥様の御名前だそうである。


エンクロージャは、見事に切削加工され、ブラックアノダイズされたアルミを組み合わせて形成されている。材どうしの接合部は単純密着されているのではなく、数ミリの隙間をわざと設けて、共振をコントロールしている。芸は細かい。また後面に回らないかぎり材を固定するビスは見えない。金属の棒を貫通させて、後面で集中的に締め上げる構造になっている。美観に対する配慮が際立っている。これも洗練か。

メインモジュール+ウーファーボックスの結合部を連続的に滑らかに仕上げたり、バッフル自体が横から見ると微妙な弧を描くようにしたり、対抗する並行面を減らし、全体に一体感のある末広がりな形に設計したりしているうちに、自然とこの流麗な形状に落ち着いたのではないか、というスピーカーデザインである。とても座りが良く、収まりが良い形になっている。Sonjaの前までは、ANATシリーズはSF映画に出てくる兵器のような印象で、どこか子供っぽかった。Sonjaではそういう部分が全く払拭されている。形については素晴らしい変貌ぶりである。

仮想同軸型、バーティカルツィンの形を取るスパルタンなメインモジュールに中口径ウーファー一発のウーファーボックス組み合わせる、このメーカーのお決まりの手法だが、今回はメインもボックスもパッシブでという仕様にしたようだ。

理由は聞いたが、理解はできなかった。それはいい。音で勝負してもらおう。

前のウーファーボックスのアクティブ駆動を何故やめるのか分からないが、確かにアクティブはアクティブで電源を二口増設しなくてはならないので導入に躊躇する私のような者もいる。ただ今回はスピーカーケーブルが4本必要なるので、また面倒だが。

聞くところによるとシングルワイヤリングの仕様もあり、日本に、その仕様で納入される予定があるそうだ。自分の部屋に入れるなら、そちらになるだろう。なお純銅製のスピーカーケーブルのバインディングポストはオリジナルであり、締め上げやすく、前モデルより明らかに良くなった点の一つだと思う。

なお、このスピーカーは威圧感は確かにないが、奥行はかなりある。64cm近い。この意味では設置にはそれなりの奥行と広がりのある空間が必要とされるだろう。

また、これも伝統のようだが、まともな保護ネットのようなものがない。針金のような棒が一本、各振動板の前に渡されているだけだ。もうこんな針金みたいなものしかないのなら、いっそレイオーディオのスピーカーのようにスピーカーの保護具を全廃してもいいのではないか?転倒するとしても前には倒れないだろうし、この針金は子供よけにはならないことは保障しよう。

それにしてもこのスピーカーの振動板は惚れ惚れする。アルミ合金のスラブからこのような薄い物を切り出そうという発想はゴージャスだ。これができるのなら、アルミから削り出しのヘッドホンのカップなど、重さが気にならないものが出来そうな気がする。MURAMASAをあきらめて、Pandoraを試作しているFinalデザインさんには頑張ってほしいものだ。

ライバルスピーカーと考えられるMagicoのQシリーズと形を比較すると、ほぼ互角な仕上がりだと思う。Sonja 1.2は特殊な構造を持つシステムだが、メインモジュールとウーファーボックスの連続性を重視し、形の細部に対してきちんと詰めている。周到な検討で完璧なフォルムと外観上の質感を身に着けたQシリーズと遜色ない出来だ。


The sound 

姿形よりも音の方は、さらに洗練されたものと聞こえる。

基本的に遊びが全くないリジッドな音なのだが、全体には硬さを感じなくなった。音の硬さが全くなくなったからそう感じるのではない。硬い音の粒子が一層細かくなったのである。非常に緻密で精妙な音の粒立ちであり、鼓膜へのアタリがまことに心地よい。細かい霧のような粒が高速でこちらに吹き込み、降り注いでくるようなフィーリングである。音に重たさも感じない。むしろ軽やかな音である。だが、フワリとしてはいない。細かく硬い音だ。そしてストレートにズドンと来るときは来る音、心胆を震わせる力強さは常にある。芯がある。しかし、それを前面に出してこないところが洗練なのだろう。

もちろん広大なダイナミックレンジを誇る音であり、大音量でも全く腰砕けず、どんな小さな音でも克明に音場に現して、脳裏に刻みこんでくれる。また、高域の果てから低域の底の底まで完全に近い透明度、完全に近いディテールの細密描写で貫かれている。素晴らしく透明感のある音でその透明感の純粋性は前回よりさらに高まっている。細密な微細音の描写は前のモデルより上手く整理され、聞き易い。帯域ごとのつながりはとてもシームレスで上手いネットワークのまとめ方であり、試聴中はフルレンジのように鳴る局面もあった。これは前モデルからの洗練だろう。

ANATシリーズは定位は元々かなり良かったが、その部分はSonjaに踏襲されている。澄んだ音場の中に各楽器の位置が常にピタリと決まる。その描写は前モデルと同じく立体的であり、3Dのように飛び出して聞こえることがある。この抜群の透明感を伴う音のリアリティは痺れるレベルである。ただし、音調全体に落ち着きがあるので音の立体感にほどほどの品位があり、こちらに3Dの彫像が襲い掛かってくるような妙な圧力は感じなくて済む。

完全なトランスデュサーを目指して開発されたと聞こえる、このSonja 1.2は全体としては素晴らしい出来栄えであり、このメーカーがいままで作ったスピーカーの中で最も優れた音作り、まとめ方がなされたものであると思う。値段さえなければ、多くのオーディオファイルに自信をもってお奨めできるスピーカーだが、まだ音の上で完璧だとは言わないことにしよう、敢えて。

例えばアナログオーディオを送り出しにすると、その音の遊びの無さが発揮され、アナログ特有の膨らみ感が削がれて聞こえるような気がするのは、必ずしも良い話ではない。ここで馥郁たるアナログオーディオの味わいがどこか若やいでしまうのが、このスピーカーの癖、このメーカーの癖だろう。とにかくKtemaなどのスピーカーが有するような好ましく偉大なキャラクターのようなものは皆無なのである。

Sonjaは無色透明、無味無臭をとりあえず志向する。音質上での音の純度は極め付けに高い。

だが、音楽的な純度はどうだろう。当然低くない。とはいえ音楽の内面的な描写、演奏者の感興を増幅して表現するような振る舞いが感じられず、誇張がないというよりは、淡々とした音という部分がある。

ANATシリーズの端くれらしいモニターライクな傾向であり、音楽性という意味では、かなり改善されたとはいえ、まだ相変わらず弱いと思う。このスピーカーは音を正確に細大漏らさず伝えるが、まだ抑揚豊かに歌っているところを私に見せていない。ないものねだりなのだろうと私は思っている。こういう方向性を求めるとSonja 1.2は物足りない。

個人的には全体の印象はいいのだが、高域の触感に硬さが残る気がする。細やかな硬さというのか。この微妙なチクチクした感触が私は苦手だ。これは私だけが感じるものかもしれない。あるいは、これは私の聴いた個体だけで感じるのかもしれないし、勿論高い要求レベルでのクレームである。これは私の好きなダイヤモンドツィーターや良くできたリボンツィーターの高域との比較で感じることなのである。

当然エージングにより、これが徐々にほぐれてゆく可能性もあるが、これがツィーターそのものでなく、エンクロージャー等に関連している可能性はある。もしそうならダイヤモンドツィーターのような柔軟性と力感、スケール感を併せ持つような高域は結局は望めないかもしれない。つまり、ウーファーはそこそこいいのだがツィーターに改良の余地を感じるのである。

でも、ウーファーも完璧とまでいかない。低域もちょっと硬いぞと言えば確かにそうだ。こういう低域は緩くて少しボンつくような低域で悩んでいる人にとっては理想かもしれないが、実際、この低域の触感は飽きると思う。また、こういう余裕のない低域は、店頭でのアピール度は高いが、自分の家で長時間聞くと確実に疲れる。もっとも、以前のモデルでは全帯域でそういう硬質感をほのかに感じていたので、かなり良くなったと言えるのだが。

とはいえ、こうして聞いているとYGの音はもともと苦手だったが、許せる範囲になってきたかもしれないとつくづく思う。進化するたびに少しづつ私の好みに合わせ込まれているような気分だ。私にとって足りない要素はまだ残るが、この音を無視することはもうできない。今回はもう降参すべきだ。それほどまでに音の完成度を高めてきている。

しかし、YGの音の方向性において、これが究極のYGサウンドだと意地でも思いたくない。例えばAvaronのようにDiamonndという傑作スピーカーがあったりして、これがこのメーカーの究極だ! と思わせる到達点を見つけることがある。YGは実はまだそういうものを作っていないと私は感じている。つまり、まだ“若い音”と私の中では判定される。

究極を印象付ける傑作をいくつも作れば、若さの対極にある老獪を通り越して、妖怪じみた雰囲気をもまとうオーディオ界の“人物”になれるのかもしれない。ダン ダゴスティーノやジョン カール、マーク レビンソン、ネルソン パス、ディヴィット・ウィルソン・・・・。彼らはハイエンドオーディオ界の風景のひとつひとつであり、居なくなっても銅像くらいは残る人たちだ。そういう殿堂入りはもう少し先だとYGには言いたい。だが、この音は私の感性を走らせる音になっている。それは全く確かなのだ。

Sonjaの比較対象としては、やはりMagicoのスピーカーだろう。

同じイスラエル出身者が作ったスピーカー。イスラエルという国には、この手の理屈っぽいスピーカーを生み出す素地があるのだろう。

音だけで素直に比較するとMagicoのQ3あたりが最も良きライバルではないか。
だが値段が違う。Q3はSonjaよりも安い。というかSonjaが高価すぎる。

しかし、音はかなり似た部分があり、質としても甲乙つけがたい。Sonjaの方は音が前に出てくるような積極的な振る舞いもあり、その部分はとても好ましい。

Q3はスピーカーの前に結界があるかのように、決してある線からリスナー側に音が張り出してこないように聞こえる。だから、かなり大人しい音と感じられ、つまらないが、エージングなしでも各帯域には質感の癖のようなものはほとんど感じられなかった。トランスデュサーとしてはより完璧に近いと見た。

私がどちらかを買うなら、価格を考えなければSonjaになる。音が此方に飛んでこないのは困るからだ。だが価格を考えた場合は悩んでQ3にする。価格差をアンプに注ぎ込むのである。

この価格差は金属製のエンクロージャーを自社工場で作るか否かとか、そういう製造コストの問題なのだろうか?それとも純粋に注ぎこまれる技術や物量の差なのか?SonjaはMagicoの高価なQシリーズと比較しても、やはり高価すぎる印象は拭えない。


Summary

「いいサッカーをした方が必ず勝つわけではない。」

チェルシーのフェルナンド・ホセ・トーレスがインタビューで言っていたのだが、これはYGやMagicoのスピーカーの弱点を突いた言葉に聞こえる。

この手の理詰めのスピーカー作りというのは、上手くすれば針で突いたほどの隙もない鉄壁のサウンドを実現する。そのスピーカーは瑕疵のない完璧さで音を捉え、放射してくれるが、その微視的な完璧さゆえに音楽全体の流れや人間臭い曖昧さの表現を置き去りにしてしまうことがある。

スピーカーは機械であるが、そこから出てくる音を聴くのは弱い人間である。完璧からは程遠い存在である私には時に完全を目指したサウンドが辛く感じられることもある。

しかし、そのような弱点とも言える雰囲気もメーカーが成熟するに従い、雲散霧消していくことがある。ウィルソンオーディオはSystem5を作って意気揚々としていたころに比べれば、明らかに勢いはないが、音は熟した。大人になった。Alexiaを聞いていると感慨深い。YGもMagicoもスピーカーを作り続けるなら、いつかああいう、どこか枯れてオーソドックスな音になってゆくかもしれない。特に、ここで取り上げたYGのSonjaにはその兆しを感じる。

なお、蛇足であるが、

YGのこのスピーカーシリーズは、オーディオファイルに特徴的な言動が気になったシリーズでもある。このシリーズは同じような形のもので次々に新型が発売され、価格も上がって行った。確かに良いスピーカー、人気のあるスピーカーだからそういうことができるのだが、新型が出るたびに前のモデルは、まだここが良くなかったなどと、評論家の方やオーナーさんたちが言うのが私には分からなかった。

前のモデルを購入時にあれほど絶賛していたにも関わらず、である。よくあることだが YGでは特に気になった。。好意的な見方として、YGのスピーカーのオーナーさんたちの耳も設計者もスピーカーも代替わりのたびに成長しているということにしておいてもよい。それなら前より今がいいというのは格好良く説明できる。

だが、どういう言い訳をしたところで、離婚した相手をクサすのはその人を選んだ自分をクサしていることになることになると思う。クレームを全てが終わった後から言うのは日本人の悪い癖だとアメリカ人に言われたこともある。そういう相手は始めから褒めるだけにはしないし、結婚もしないのが身のためだと私は思う。だから私はこのSonjaが完璧で完成形なのだとはそういう意味でも言いたくない。まだこの先、優れたニューモデルが出ると思って様子を見ている方が身のためだと思っている。

正直、YGが一番、”らしい”スピーカーを作ったのはANATVの時だったと思う。
あの削り出された振動板は衝撃的だった。

あれもやはり完成形ではないし、スピーカー全体としてはSonjaの方が明らかに良くできているが、若いメーカーの持つ勢いが明確な形で結実していて感心した。尊敬もした。今でもANATVを初聴したときの感動は忘れない。もちろん自分個人の嗜好としては、全く共感しない方向性の音であったため、音無しの構えを取っていたが。

仕方ない。 個人的な好みとはズレるけれど、いいスピーカーだなと思うことがある。よくあることじゃない。

YGのSonja1.2はまさにそういうスピーカー。
http://pansaku.exblog.jp/21004590/

MAGICO(マジコ):スピーカーシステム
http://www.electori.co.jp/magico.html


Magico Q3の私的インプレッション:音を観る
万策堂の私的オーディオインプレッション 2014-02-09
http://pansaku.exblog.jp/21663770/

昨日は勝手知ったる他人の家の、がらんとしたリビングルームで終日、ある写真集を見つめていた。

フランスの出版社が企画したもので “MARS”という題名の写真集である。
火星周回軌道上にあるアメリカの探査機MROが超高解像度カメラで、Marsすなわち火星の表面地形を撮影したデータをもとに企画された本だ。

目を上げると、実に控えめな音量で鳴っているMagicoのスピーカー、Q3を擁するオーディオシステムが目に映る。


http://pansaku.exblog.jp/iv/detail/?s=21663770&i=201402%2F08%2F28%2Fe0267928_23572191.jpg


dcsの一体型SACDプレーヤーにSoulution700シリーズのプリ、ステレオパワーという、ここのオーナーらしい、なかなか乙な組み合わせであるが、その真価はこのボリュウムレベルでは分からないという感じだ。

この部屋は広くデッドなので、ますます大人しく聞こえるようだ。

なお、この部屋にシステムのオーナーは居ない。彼は廊下を隔てた向こうの広間で新年パーティの真っ最中であって接客に忙しい。

英語も中国語もまともに離せない日本人一人が、こっそり会場を抜け出し、自慢の機材を勝手に鳴らしていることは知っているが、それに付き合っている暇はないのである。

上奉書屋を名乗っていたころ、MagicoのQ1をレビューもしたし、YGのスピーカーについて書くときなどは、このQ3そのものを引き合いにも出した。

MagicoのQシリーズ中でも見慣れ、聞き慣れた今さら感はあるのに、そういえば、独立したレビューを書くほどのインスピレーションが今日まで与えられなかったのは何故か?

そして今、この瞬間、美しい写真集を見つめながら、このサウンドに接していると、なにか思い当るふしがある。なにか手応えがある。スラスラと言葉が出てきそうな予感がある。


Soulution720のボリュウムをグイッと上げ、視覚と聴覚の門をいっぱいに開いて、ケーラーカルテットの奏でる、バッハのフーガの技法に集中することとした。

Exterior and feeling

このスピーカーのバッフルの曲面を眺めていると、その独特の艶消しの黒から成る表面の質感は、ブラックホールという天体の奥にあるという超高密度物質を、いつものように連想させた。何にしろ、これは非日常的な質感なのである。まるで光を吸い込んでいるような反射の少ない均一な表面。この表面の質感と重々しいスピーカーの形態全体の印象から思い浮かぶのは全ての音を吸い込むような静寂だ。ブラックホールに吸い込まれた物事は、もう二度と、こちら側の宇宙には出現しないため、ブラックホールからの情報はゼロとなる。

このエンクロージャーそのものからは音響情報が全く出てこないという意味で、まるでブラックホールのようだ。このエンクロージャーはその内部から音を外に漏らさないし、自身も鳴かない。まるで吸い込むように全てを重みと硬さで握りつぶすのである。単純に重たい金属の厚板を強固に組んで箱を作るのではなく、内部に多数の金属の柱や梁を巡らせて、それらをビスで締めるというのがMagicoのスピーカーの特色である。エンクロージャーの6面を内部へ引き込むように締め込んでいるイメージ。

とはいえ、そもそもエンクロージャーの中には空気が入っているので、音がその空気の中を伝わること、その空気の振動やバネのような特性が振動板の動きに影響を与えることは避けられない。確かに、これほど美しく重装備なスピーカーの箱は以前には存在しなかった。だが、これほど完成されたエンクロージャーでも、内部に空気が入っているかぎりは完全ではありえない。

では、エンクロージャーの中を真空に保ち、内部の空気がバネのように働き、振動板の動作に味付けしてしまうのを避けることができるだろうか。いや、そうなると振動板が外気圧の影響を受けて、へこんでしまうので無理だろう。やはり完全なスピーカーを作ることは困難だ。結局、理想にどこまで近づくかを競うだけなのである。

だからエンクロージャーをむしろ積極的に鳴かせて音作りをしたり、ポートで音をチューンしたりするなど様々なアイデアが生きたスピーカーが併存できるし、それを選ぶ側は選択肢が多くて楽しい。不完全さは、愉快なバリエーションを生む源泉なのである。

スピーカーユニットは自社開発のもので優秀なのだろうが、YGのモノほど、新味はない。トウィーターはプレス成型されたベリリウム、その他のユニットの振動板はロハセルをナノテックカーボンという素材でサンドイッチした極めて軽いものである。

素材はともかく、その構造のアイデアはいくつかのハイエンドスピーカーで既に認められるものでやや陳腐である。これらを結ぶネットワークにも高度な設計技術と高品質パーツが奢られているのは無論だが、これらの側面にも、さして新しさは感じない。やはりこのアルミニウムの板を内部から締め込んだエンクロージャーがこのスピーカーの要であり、特徴であることはどうしようもない。

まあ、強いて言えばベリリウムトウィーターは悪くない。JMラボのものよりも、いっそう存在感を主張しすぎない、黒子に徹する姿勢のあるユニットであり、このスピーカーの穏便さ、主張の少なさを演出するのに一役買っている。YGのトウィーターより私は好きだ。もし、これがダイヤモンドであったら全く印象は違って、もっと派手な音になったに違いない。

なお、このトウィーターには保護具は一切ないらしい。
私がこのスピーカーを買わないでいるのも、そこに最大の理由がある。

お邪魔している白亜の邸宅はゲストハウスのようなもので、オーナーの住処は別である。彼の家族はここにはいないから、ベリリウムトウィーターを凹ませようとする悪戯者を心配する必要はない。


The sound 

オーディオの習慣として、機材の姿はその音に相似することが少なくないが、Q3はその例の一つ。Q3は無駄な音を出さない。そのエンクロージャーのルックスの通りに吸い込んでしまう。

そしてQ3のサウンドは軽くない。その重量の如く、少々重たいのである。

ややあっさりした、とてもクリアーな音という側面もあるが、反面、音の中身は詰まっていると感じることもある。このスピーカーのシンプルでスマートなルックスに漂う、武器のような、ただならぬ感じがサウンドに反映されたかのようだ。

また、Q3は、モノを目で見るように、物音を、そして音楽を聞くという能力において最も進化したスピーカーのひとつだと思う。この上のQ7等になると、もうそういう視覚的な要素だけでは到底語り尽くせない、スケール感や実体感などの別な要素が出張ってきてしまうので、全方向性、八方美人になって、むしろ音の方向性がはっきりしなくなる気がする。音を見るように聞くという意識を超えるわけだ。

Q7のような隔絶した凄味は大抵のオーディオファイルの手に余るもので、リビングにあっても使い方に困るだろう。Q3の、Magicoのコンセプトに沿った音の纏まりの良さは私の知る多くのスピーカーの中でも抜きん出ており、同社の上位モデルあるいは他社のさらに高価なモデルと比較して、コストパフォーマンスを抜きにしてもかなり優れたものと賞賛できる。

以前、このスピーカーが450万円と聞かされた時はちょっと驚いた。
600万円でも全くおかしくないサウンドが得られていたからだ。
このスピーカーはハイエンドスピーカーの中では、かなりコストパフォーマンスが高い。

音を見るといってもいろいろな見え方がある。このスピーカーは離れて見る。かぶりつきで、という態度はない。音楽の中に入り込んで見るのではなく、やや離れたところから観察するということである。「観る」あるいは「観じる」という言葉が似合う。

Q3の音は決して一線を越えて張り出さない。どのようなスピーカーも縦横無尽に躍らせることができると私が信じるパワフルなSoulution710をもってしても、この程度の音の飛び散り方にとどまる。経験的にはどんなパワーアンプを持ってきても、この癖は抜けないのではないか。やはり、リスナーに迫らないことを徹底的に躾けられたスピーカーなのだろう。

とはいえ、Soulution710のお蔭で、このスピーカーに不足しがちな力強さが一応は加わった。日本で聞いていたQ3の印象は大人しく、慎みが強く感じられ、どうも元気がない感じであった。聞き疲れが皆無な反面、いつも心の隅に物足りなさが残ったものである。

何とダゴスティーノのMomentum monoをもってしても、私の憂いは完全には消えなかったのである。だが、ここではSoulutionのアンプのおかげで、若干にしても活力が増し、明らかに良くなった。スピーカーが絶えず歌っている。高らかに音楽を謳い上げているとまではいかないけれど。この特色ある控えめな印象は未だ残るが、これくらいはスピーカーの個性として残しておきたいと思える範疇だ。

また、このスピーカーの別な個性としては、帯域全体にわたる暖かさではないかと思う。ポカポカする感じではないが、金属的な冷たさがまるでない。これは高域のキンキンする感じを巧妙に抑え込んだベリリウムトゥィーターの成せる技だろう。

それにしても、このスピーカーの持つディテール表現の緻密さは、大概のハイエンドスピーカーが嫉妬してしまうほどのものだ。

これは昔のウィルソンのスピーカーを聞く時に感じた、検聴という言葉がぴったりの余裕のない出音とは思えない。あれは音を“観察する”のではなく“監察する”に近い。

以前所有したWilson audio System6の音楽へのまなざしは厳しかった。

Q3はもっと、リスナーをリラックスさせるというか、神経質に細部を際立たせ過ぎないふしがある。現代ではこういうやりすぎを巧妙に避ける態度を自然な音とか称していることが多い。幾千幾万もあると思われる音の粒子と、それらが結合して形成する、それらを倍乗したほど豊かなディテールであっても、スッと何の抵抗もなく、心の襞に吸収されていく。Q3は決して情報の消化不良を起こさせない。

このスピーカーは私にとって良い意味で「木を観て森を観ない」スピーカーである。大概の常識では森の全体像がまず見えた方がいいと思うものだが、ここでは、敢えてそういう態度を放棄しているかに見える。そうでもしないと、行けない境地があると主張しているかのようだ。

経験上では、そういう態度はとかく押し付けがましく、煩く、耳に痛く感じられるものだが、そういうネガティブな要素を、この音の慎み深さによって見事に中和させたサウンドとなっているのが面白い。

嗚呼、ヴァイオリンの弦が震え、細い筋肉のような紡錘型になってブレる様が目に見えるように聞こえる。その次の瞬間、眼瞼のウラに、さっき見た火星のオリンポス山、太陽系最大の火山の斜面の荒々しい肌理が閃く。この音はあのモノクロ写真に近い。カラフルな派手さがない。だが、その分、どこまでも微細な明暗のコントラストも、どんなに微妙な白黒のグラデーションも克明に描く用意がある。

Q3と居ると、音楽のディテールひとつひとつが私に語りかけてくる。その言葉にならない言葉にじっと耳を傾けるように私は音楽を観る。まるで高解像度のモノクロ写真を見せられて、その画質に感動した時のように音楽を観る。こうして鮮烈に心に焼き付けられる音の印象の数々は折り重なって、予想もしなかった、新たな音楽の像を形造っていく。

いままで経験した日本でのリスニングでは、Q3における高、中、低の各帯域というのは、振動板の材質を極力揃えて、バラバラに鳴る感じを避けている努力は感じるが、目的の達成度は今一歩と感じるときもあった。これは低域が透徹してクリアーな反面、若干スレンダー、あるいはというより動きが若干悪いが故に、繊細かつ豊かな中域の存在感が微妙に突出しているせいであろうと勝手に考えていた。

しかし、Soulution710の強力な駆動力は、振動板の軽さの割には、やや鈍重かもしれない2発のウーファを激しく突き動かし、人が変わったような統一感をこのスピーカーの出音に持たせている。やはりこの辺はアンプ次第なのだと痛感する。こうなると各帯域はほとんどシームレスにつながり、音全体はさらにフラットな印象で凸凹が少ないものに感じられる。

言うまでもなくQ3においては各楽器の定位はかなり明確であるが、他の同じクラスのハイエンドスピーカーよりも、俯瞰的な場所から定位を評価せよという、スピーカーからの要請があるように聞こえる。

Magico Qシリーズ全般に有る、音像とリスナーとの間に横たわる遠い距離感が、定位の感じ方を他のスピーカーと微妙に異なるものにしているのだ。各楽器の位置関係はセッテイングにもよるが、ほとんどのスピーカーでは多かれ少なかれ重層的であり、互いに重なる部分が有るものだ。

しかし、Q3を初めとするQシリーズではほぼ完全に分離して聞こえてくる。こういう意味でも、演奏場が見えるような聞こえ方だ。それでいてAvaronのスピーカーを上手く鳴らした時のような、触れると掴めそうな音像が立体的に定位するというものでもない。Q3の立体音像はスピーカーにかなり近づいても、まだ遠くて掴めないように思われる。スピーカーににじり寄っても、まるで逃げ水のように音像の位置が下がってゆくように聞こえる奇妙な感覚が、かなり近寄らないかぎりは持続するような気がする。

極端に音離れが良いと、どこから音が鳴っているのか逆に見当がつきにくく、音像との距離感がむしろ掴みづらいことがあるが、これはその極端な例なのだろうか。とにかく、この距離感には独特のものがある。

先ほど「木を観て森を観ない」と言ったが、このサウンドは、森から一定の距離を取ったうえで、森の木全てを細部まで見つめ、その過程で森全体を観ようとしているということなのだろう。そうだとすると「森を観ない」と一概に決めつけることはできないかもしれない。

Q3は音楽のあらまし、骨格を把握するのを第一義とする昔風なスピーカーの有り方をとっくに否定しているようだ。また、Q3は、一部のハイエンドなヘッドホンオーディオのように、音に近づいて、拡大鏡で細部を調べるだけで満足するのでもない。音楽全体をできるだけ細かく、少し離れた場所から観るという手法がQ3の取る方法なのである。

Summary

私には、音楽というものが過去という手の届かない場所にある星々のような存在に思えることがある。音楽再生とは見方によっては、音楽という惑星を写し取った写真を眺めるようなところもある。それは極めてスタティックなオーディオの捉え方であり、これほど静的な見方は動的な音楽を評するにはそぐわないという意見もある。しかし、何歩譲っても、そういう見方でなければ見えてこない側面があることだけは忘れたくない。Q3はその考えに賛同してくれるスピーカーなのだろう。

一つの音楽が一つの惑星だとしたら、衛星に載せたり、高い山の頂上に据えたりした望遠鏡、つまり超高精細な画像を得ることができる優れたレンズと撮像素子の組み合わせでスキャンしてみたい。そういう願望が私にはある。それよりも、さらに進んで火星にロケットで飛んで行って、その大地に立てば?もちろん、その感慨は格別のものがあろう。しかし、それには途轍もない財力と私には耐え切れないほど厳しい訓練が必要だろうし、たとえどういう準備をしたとしても、極めて危険だろう。すなわち、危害が及ばない高みから見物したいものがあり、そういう気分や性格というものが人間というものにはあるものである。

スピーカーに頭をつっこんで聞くがごとき、音楽の怒涛の迫りはノーサンキューだが、少し距離を置いても、一粒残らず音の要素を観じ取りたいと切望するひとのため、Qシリーズはある。中でもQ3は、ここで取り上げた音を観る、音を観じるという立場に、最も傍近くより添うスピーカーであろう。

Q3が聴かせる音楽の圧倒的なディテールの発現の仕方というのは、この火星探査機が送ってきた高精細画像の細部の見せ方と全く相似しているように思えた。

際限なく細かな大地の凹凸に関心を払うように、いかに小さな音の抑揚にも反応し、的確に表現する。

そのために卓越した能力を備えた道具、Q3がヒトにもたらす快楽にヒトは溺れる。
素直に、悲しいほど素直に。


それにしても、この快を禁じる法律も道徳もないのに、この後ろめたさは何なのだ?
見てはいけないものを観るように、 他人に見えていないものを自分だけが観ているという揺るぎない自信、 他人に聞こえていないディテールを、試聴者である自分だけが はっきりと聞いているという優越、いや、愉悦が そういう疾しさ(やましさ)へと、つながってゆくのだろうか。

今、密かに気付く。

実は、この微かな後ろめたさ、疾しさこそ、ハイエンドオーディオの奥の奥に隠蔽された蜜のような滋味の一つではあるまいかと。
http://pansaku.exblog.jp/21663770/


34. 中川隆[-7566] koaQ7Jey 2017年6月11日 00:39:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

MAGICO「Q3」
http://www.dynamicaudio.jp/5555/5/osusume_hard_25.html


MAGICO 「Q3」 定価:¥6,200,000 (税別)

MAGICO
http://www.electori.co.jp/magico.html

イスラエル出身の代表兼エンジニアのアーロン・ウルフが主宰するアメリカのMAGICO

日本でデビューは2004年の「MINI」でデビューしました。

MINI 私が初めてMAGICOの製品を聴いたのはこの製品でした。

「MINI」→
http://www.electori.co.jp/magico/Mini.pdf

大きさやその重量から、その名前の通り「MINI」と呼ぶには大きく、重量もスタンドと合わせると70kg近く 非常に音と共に驚きました。

しかし音は非常に繊細さとスケール感を高いレベルで兼ね備え、多くの方に知名度を得ました。

異なり、非常に大きく、SP本体と、スタンドで50kgを越えるプロポーションに驚きましたが、それ以上に驚いたのが「音」でした。

一気にハイエンドブランドの仲間入りをしたのです。

完全密閉型の素材と構造を考え抜かれた構造の個体の歪の極限まで抑えられた静かで堂々とした音で驚いたものです。

その後、アルミ合金と選び抜かれた木材のエンクロージェアの合作で作られた代表的なフロア型SP「V3」で現代のハイエンドSPの代表と言えるほどン のブランドまで成長しました。

「V3」→
http://www.electori.co.jp/magico/V3.pdf V3

「V3」は私のフロアでも長くデモをし、フロアの顔としても多くの方に定着する程に多くの方を魅了してきました。

V3の魅力は完全密閉型ながら金属合金と木材とのエンクロージェアとの融合を高いバランスの取れた高次元の音です。

以下がV3の私のレビューです。
http://ameblo.jp/5555-5f/entry-10747751825.html
http://dyna-atc.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/41-e8d2.html

MAGICOの基本的なSPにおける製作の取り組み方は非常に拘っています。
基本概念は「正確な音」

つまりSP自体が音楽に脚色を付ける事無く音楽に対するトランデューサーとして完璧である事。 まず完全な密閉型であること。

それはバスレフが抱える位相の乱れによる音色の不明瞭さの対策として、 その点から代表のアーロンの考えは、これまでのMAGICO製品でも一貫してバスレフ構造は一切採用せずに完全密閉構造に拘っています。

SPエンジニアであれば、優れたユニットが手に入ればユニット以外は鳴らない(振動)しないで欲しいはずです。 何故ならバスレフを初めユニット以外の振動は歪でもあるからです。しかし多くのメーカーはバスレフ構造を敢えてコントロールして 巧みなバランスをとっていますが、MAGICOは至ってシンプルな考えを高度な技術で再現しているのです。

そこでMAGICOは硬質でユニットにエンクロージェアの振動が与える歪を効果的に防ぐために硬質な金属のエンクロージェアを採用しています。

しかし、そこまでであれば普通ですが、MAGICOは一歩先を行き、エンクロージェアの内部も非常に拘り新たなシリーズえと進んでいます。

そして2011年にいよいよMAGICOの新たな、そしてこれまでの集大成とでも言える素晴らしいQシリーズが誕生いたしました。

Qシリーズには小型のQ1からQ3,Q5、 トップモデルのQ7までがラインナップさえています。

QシリーズのTOPモデルのQ7は、Q3とほぼ同じデザインながら1000万と言う価格を超えて 340kgという途方もない重量の弩級モデルとなります。通常の一般家庭でドライブや設置を考えるとQ3がベストに思いますし、Q3のバランスは秀逸に思うのです。

もちろん予算や更なる上の世界をお求めであればQ5を推薦させて頂きます。
その中でも私がハイエンドのSPは多くあれど、これこそが現代の顔であり、ベストバランスと言わざるを得ない製品が「Q3」です!!

これまでのMAGICOも製品達がQシリーズの伏線せあったとでも思える様な完成度の高さで現在のハイエンドSPの代表と言える程に開花したのです!

Q3
http://www.electori.co.jp/magico/Q3.pdf

そして今回Qシリーズの事実上代表モデルのフロア型スピーカー「Q3」を発売しました。

•3ウェイ5スピーカー

•1×1インチ MBe1ツイーター(ベリリウム)
•1×6インチ Nanotec ミッドレンジ
•3×7インチ Nanotecウーファー

•感度 : 90dB/5Ω、最少2.8Ω

•周波数特性 : 26Hz〜50kHz ±3dB

•インピダース : 4Ω

•サイズ : W266.7mm×H1193,8mm×D416.4mm
•重量 : 113kg /1台

価格 : 4,725,000(ペア、税込)

フロアでセッティングすると幅27cm、高さ120cmなので、大きさからくる圧迫感はほとんど感じません。スリムなSPでデザイン的にも非常にシンプルに感じます。

しかし、重量は113kgとサイズを考えると驚くほど重く、如何にエンクロージェアの個体の重量を物語ります。

デザインも普通の四角のSPですが、地味でつまらなさを全く感じないのは、個体のユニット周りにユニット止めネジが一切見えない事や 要所要所の滑らかなアーチ加工やデザインの上手さも含めたクオリティの高さと言えます。

以下にて、Q3は外観からは見えない多くの高度な技術の固まりで全ての要素が密接に重なりQ3の魅力ある再生能力を出していますが 主要な要素をご紹介いたします。

-メーカー説明-

Q3はQ5同様に、ダンプされたハードアノダイズ仕上げの#6061アルミニウムのバッフル、フレーム、真鍮ステーからなる完全密閉型 エンクロージャーを持ちます。

Qシリーズではアルミエンクロージェアとして確実な設計に挑戦しています。エンクロージェア内部にフレームは高度に切削され Q5ではスクエアデザインフレームでしたが、Q3ではフレームコーナーにカーブを持たせて合理的な強度設計となっています。

前後のバッフル内部は真鍮の支柱で一体化されアルミプレートとカップリングされています。

バッフルを含めたキャビネット全体で数100の留め具があります。この精密な作業で一本組み上げるのに約1週間を要します。
-

MAGICOは第一にバスレフ構造に必ず起こる低域の歪を嫌い完全密閉型のエンクロージェアに加えて、箱自体を硬質なアルミ合金で製作するのです。

これまでにいくつかのSPメーカーデモアルミ個体や硬質な金属のエンロージェアや密閉型の箱を用いるメーカーはあれど、今回のMAGICOのQシリーズに至っては これまでのどのブランドの製品を大きく超える程の作り込みをしているのです。 MAGICO/Qシリーズはこれまでの完全密閉型のアルミ合金個体に加えてエンクロージェアの内部も非常に凝っているのです。

外観からは分かりませんが、内部は多くのフレームと仕切で完全に組み込まれ、吸音材などは一切採用されなく、完全にユニットを含めSP内部はコントロールされ無共振個体となっているのです。

まるでビルの建築物の様な構造です。これには圧巻でございます。

これまでに箱を金属で覆う以上に非常に作り込んでいます。各帯域やユニットなど緻密にコントロールされています。 内部は金属のフレームや仕切が殆んどを占めているので、この大きさでも何と110kgという重量級なのです。

Q3の上位機種のQ5(¥8,000,000)は更にこれらの内部構造の金属ブレーシングが徹底されています。

当然音も更に向上していますが、その重さは大きさはほとんど変わらないのに対し、重量は119kgから195kgと大幅に増量されています。

Q5、Q3は価格もあり、Q3は多少それらを控える事で450万という価格に抑えられています。 これらの驚くほどの剛性とコントロールされた内部構造からは、これまでのSPでは再現出来なかった弱音時の再現性が特に優れているのです。

密閉にする事で、位相の乱れからの音程が不明瞭になる事から確実に解放されると共に、更にアルミ合金エンクロージェアを 採用する事で、低音や微細音の音色を更に高いレベルで明確化しているのです。

そして、ユニット渡る信号を一切のロス無く音として再現する事に繋がります。

帯域全てのエネルギーがエンクロージェアに溜まることなく、音として再現されるのです。

ユニットドライバーが高いレベルの物であるからこそ、更なるエンクロージェアの向上が再現されるのです。


-(メーカー説明引)-

世界で最も優れたドライバーユニットを開発・実装することを目指し、新しいツィーターイーターMBe-1を完成させました。

MBe-1は最新のブレイクアッブモード制御されたベリリウム振動板を採用し、チタニウムより2.5倍軽量で7倍の強度を持つ適度にダンプされた ベリリウムはツィーターの理想的なドーム振動板素材です。

ツィーターのハウジングは大きなQのアルミニウムフェイズプレートと一体になり、リンギングのないスムースなミッドレンジとのつながりを得ています。
その結果、広い高域特性、低歪率、大きなパワーハンドリングを同時に達成させました。


Q3ユニット


Q3はミッド/ベースはMAGICOデザインのNano-Tecドライバーを、一本の6インチミッドレンジ、3本の7インチウーファーからQ3は構成されています。

特に7インチのウーファーの高能率化により、システム能率で90dBを達成しています。

このNano-Tecドライバー4本は最初からMAGICOで設計、製造され、コーン構造にカーボン・ナノチューブをMAGICOが世界で最初に採用したユニットです。 (三層振動板発砲樹脂のRohacellをコアとし、カーボンナノチューブ繊帷で挟みサンドイッチするという構造です)

高効率な熱伝導を持つナノテクコーンのカーボン外皮は伸長力と弾性率双方に優れ、ハイカーボンスチールの伸長力1.2Gpaに比べ驚異的な伸長力/繊維引張強さ 63Gpaを持っています。 実際この高強度のコーン素材はヘリコプターのローターブレードに採用されているフォームコンポジット素材と同等で、 従来のチタンやアルミニウムなどの従来金属のダイヤフラムとは比較にならないスピード強度を持ちます。

その結果、外力に対する強度、セルフダンピング、リンギングの減衰、等スピーカーに求められる全ての点で従来のコーン紙とは 比較にならない高水準を持っています。
-

このミッドレンジ、ウーファーのカーボンナノチューブ採用のドライバー自体はこれまでのV2,V3でも採用経験がありますが 本気のQ3,Q5に採用の物は、更に高能率化されているのです。


Q3top

エンクロージェアは黒色アノダイズ処理をしたアルミ合金で、マットな艶消しの仕上げが高級感を醸し出しています。

以下でメーカーからのMAGICOの製作現場を見れます。興味深いのでご覧ください。
http://www.electori.co.jp/magico/factory_tour.pdf

デモは以下のシステムです

・EMM-Lab / XDS-1(CD,SACD プレイヤー)
・OCTAVE / JUBILEE(プリアンプ)
・AYRE / MX-R(モノラルパワー)
・AYRE / VX-R(ステレオパワー)

パワーアンプは知る尽くしているAyreリファレンスのパワーですが、モノラルとステレオで試しています。

まず、どうしても長くフロアのリファレンスSPとして愛着のあるV3と比較をしてしまいますが、 一聴して、非常に見通しの素晴らしいスピーカーの存在を一切感じさせないリアルな音に驚きました!

静かで弱音時のローレベルの鮮明さに動けずしばらく聴き入ってしまいました。

どんなに音量を下げても輪郭や濁りを一切感じずに、全てさらけだします! 神経質になる事は一切なく、非常に滑らかで気持ちのよい音です。

V3はやはりバッフル面はアルミ合金ですが、全体のエンクロージェアは木材を多用しています。

木材の中でもかなりの積層し、かなりの硬質に仕上げられていますが、やはり木材の音色は乗ります。

そこが音の柔らかさでもありますが、Q3程の再低域までのぶれの無い音色や、微動だにしない構造故の 奥域やスケール感とは差が出ます。

Q3は素直に驚きました。V3でMAGICOには慣れていましたが、唖然としてしまいました。

そして超ハイスピードに音が躊躇わずに音が軽々と出てくるのです。重量も以前より更にアップしていますが 感度は上がっている様にすら感じます。非常に反応が宜しく躍動的に純粋に音楽を楽しめるのです。

以前から共通しているユニット以外の音を鳴らさない、という強い姿勢は更に向上し、一切の共振を感じません。

ここまでエンクロージェアを拘ると静かになるものです。

低域はリアルで空間描写が素晴らしく、SPは視覚的に存在を消し、目の前に彫り深く克明に描かれます。それも非常に静かに。

やはり明瞭度(特に低域)はこれまでに感じた程が無いほどのレベルです。

どんなに音数の多い物も、大音量でも破たんせずに全てを克明に再現するのです。

それと同時期に別場所でQ5を試聴する機会もありましたが、流石の低域や解像度はQ5が勝りますが、全体のバランスや フルレンジの様な一体感ではQ3が私には大きく魅力的です。

アンプはMX-Rはモノラル特有のセパレーションですが、VX-Rでも十分にまとまりのよいバランスですし なにより試したかったパワー感の不足はまったく感じませんでした。

何よりも全体の静寂感が高く、一見冷たさを感じるデザインの硬質な印象とは無縁の心地よさなのです。 主催者のアーロン・ウルフ氏はむしろSP製品がもたらす冷たさや冷淡さを否定し、MAGICO製品を手掛けているように思えます。
言わば一切の妥協知らずに製品を作り続けるエンジニアと言えるでしょう。それがQシリーズで大きく開花したのです。

やはりQシリーズ、そしてQ3は非常に素晴らしいSPです。

いつまでも「音」ではなく「音楽」をずっと聴いていたい、と心から思う製品に出会いました。

強く推薦出来るSPです。
http://www.dynamicaudio.jp/5555/5/osusume_hard_25.html


35. 中川隆[-7538] koaQ7Jey 2017年6月11日 16:57:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

MAGICOのスピーカーを試聴した。 2014-08-01 プア・オーディオへの招待
http://cammed10.rssing.com/browser.php?indx=6213048&item=363

 米国MAGICO社のスピーカーの試聴会に行ってみた。同社はイスラエル出身のエンジニアのアーロン・ウルフが主宰するメーカーで、2004年から日本に輸入されている。

私は過去にオーディオフェアでMAGICOのQシリーズを何回か聴いたことがあったのだが、その精緻で伸びやかな音に圧倒されたことを覚えている。

 ただし、Qシリーズはあまりにも高価であるため、多く売れる商品だとは思えない。だが今回のイベントでデモされるのは、Sシリーズと呼ばれるエントリークラスのモデルだ。とはいっても一般ピープルが買える金額ではないのだが、金回りの良いマニアならば手を出せる価格帯のモデルである。

 実際に聴いたのは一番安いS1である(それでも160万円だが ^^;)。なお、プレーヤーはESOTERIC製、プリアンプはAIR TIGHT、メインアンプは米国PASS社のモデルが使われていた。

 さて、その音を聴いてみたら、さほど良くないのに愕然とした。

音像も音場も奥に引っ込み、少しも伸び伸びと鳴ってくれない。

レンジは狭く、音色はモノクロームに近い。

アンプが暖まっていないのかと思ってしばらく待ってみたが、相変わらずのパフォーマンスの低さだ。これはハッキリ言って・・・・失敗作ではないだろうか。

 途中からプリアンプをPASSのモデルに変更。ここでやっとMAGICOらしい鳴りっぷりが少しは見られた。

しかし、そのプリアンプは400万円だ。メインアンプも含めると1千万円クラスである。

1千万円のアンプを繋げないとロクに鳴らない160万円のスピーカーというのは、商品価値があるのかどうかも疑わしい。

 160万円ならばB&Wの803DやDYNAUDIOのConfidence C2LEが買える。それらの方が、どう考えてもこのS1よりも楽しい音が期待出来る。

やっぱりMAGICO社で評価すべきは(少なくとも現時点では)Qシリーズのみのだと認識した。

 なお、興味深かったのが、このスピーカーの部材をイスラエルの軍事産業が手掛けているという事実だ。いくら代表者が同国出身とはいえ、何やらキナ臭い関係性が窺われる。どういうコネがあるのか、ちょっと知りたいと思った(笑)。
http://cammed10.rssing.com/browser.php?indx=6213048&item=363


36. 中川隆[-7536] koaQ7Jey 2017年6月11日 17:18:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

HDMaister_さん 2014/02/15 07:16(1年以上前)

MAGICOが高いのは理想のエンクロージャーを具現化したからですけど 音質自体はその理想には追いていってません。

ひとことで言うと つまらない音ですね。

だからコレ買う人って試聴して買うと言うよりカタログでイメージ膨らませて買うんでしょうね。
http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000596930/SortID=17190981/


37. 中川隆[-7535] koaQ7Jey 2017年6月11日 17:30:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

Magico Q1の(軽めの)私的レビュー:TIAS2011のマジコのブースからの手紙
上奉書屋 2011年11月09日
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1698/20111109/


行きましたよ。 東京インターナショナルオーディオショウ2011。

いろいろ見聞きしましたが、 個人的に、
これは面白い!というのは残念ながら一つだけでしたね。

Magico Q1というスピーカー。

http://community.phileweb.com/images/entry/265/26548/3L.jpg?1345990701


今日はこれだけ聞けばいいやと、そう、このスピーカーだけを合計2時間くらい聞きました。

オーディオ雑誌、オーディオショウ、オーディオショップ、
いつも気になって探すのが小さくて凄いスピーカーないか?ということ。

なんせウチはスペース狭いですから。

最近、目ぼしいブックシェルフ型スピーカーといいますと、

Dynaudio Confidence C1 signature,
Audio Machina CRM,
Raidho Ayra C1,
Joseph audio Pulsar,
B&W 805 Diamond,
Kiso acoustic HB1


あたりですか。 少し前だとKRELL LAT2とか。

どれもいいところはすぐ分かるんですが、グッとくるまではなかなか行かないですよね。

そう、下の帯域がボリュウムとしてきちんと出なくても、わざわざ買う価値あり、と本気で思えたブックシェルフは Magico Q1 が初めてでしたね。

メーカーさんの宣伝文句どおりの、超高性能トランスデューサーです。

外見は、よく言われますけど禁欲的です。

サイズは36×36×23cm。

コンパクトな黒いツヤ消しのカクカクしたボックスに、ガンメタルカラーのベリリウムツィーターとカーボンナノチューブ繊維布とロハセルのサンドイッチウーファーが太いエッジに縁どられてポンと付いているのみです。

このウーファーの材質、ヘリのローターと同じものとか。
強くて軽いモンって世の中で大活躍ですね。

これを本体と同じ仕上げの一本支持のスタンドで立てます。

スタンドとスピーカーはネジでガッチリと接合されていて、ほとんど一体になっているよう。

四点支持の足がついたスタンドで、 足のスパイクの鋭さが気になります。踏まれたらかなり痛そう。

本体27kg、スタンドも27kgとは偶然の一致?
それとも音質のためでしょうか。しかし重たいスタンドですね。

本体の重さは2002年にオンステージした同程度の大きさのクレルの LAT2 の本体重量より7kgも軽いのですが、やはり重たいのには変わりないと感じます。

このデザイン、なんか不思議ですね。 寡黙というか。
音もそういうところがあるんですけど。

サランネットは無論なし。ここは割り切ってる。

また、流行りのリユュート型、水滴型のエンクロージャー形状でもない。
ただのハコです。そこも割り切ってる。

バッフルは分厚いアルミ合金で出来ていて、ゆるやかーにカーブ。
リアにまわるとネジ留めがいっぱい見えます。
ガッチリ固めますという意志表示、感じます。

お約束でエンクロージャーを指で弾いてみると、全く音はしません。
コンとも言わないですよ。無共振筐体ってやつですね。

これほどリジッドにガチガチのエンクロージャーは先代のブックシェルフスピーカーMINI、またはオーディオマシーナとかウィルソンオーディオとか、クレルとかありますけど どれとも微妙に印象が違います。

何て言うんでしょう、 感じとして単純に頑なというよりも なんかブラックホールみたいに無駄な音を吸い込む印象といいますか。

密閉型のせいかな。マシーナもそうなんですけど、あれをさらに精密にした感じ。

中身をネットで覗くとビス留めの金属製のブレーシングの密度が濃いです。

スタートレックのボーグシップのようです。

もっとも以前のモデルよりはブレーシング減らしたらしいですけど。
エンクロージャーの側版、天板、底板、フロントバッフル、それらがブレーシングで互いに引っ張り合って、中に向かって引きこまれるようなメカニカルイメージ。

そして、パワーアンプとの接続はシングルワイヤリング。
ここらへんもなにやらストイックですね。


デモはPASSの一千万クラスのパワーアンプにノードストのオーディンスピーカーケーブルです。

このバックバンドのメンバーは いくらなんでも反則じゃないかな?

全くの新人歌手のバックでリーリトナーやアンソニージャクソンやハービーハンコックやマルサリスが演っているのと似てない?

まあ、ペア280万のスピーカーだから、これくらいいいんですかね。

肝腎のQ1のサウンドですが・・・・・・。

これは変わった音です。でも感心しますよ。なかなか。

圧倒的な高解像度にまず耳が行きます。

まるで高価なヘッドホンで聞くみたいに精密に隈なく音を聞き取れます。

音の細かいところを拡大して聞く感じですね

これがなかなか、スピーカーでは聞けない感覚なんですよ。
正直、これほどまでにヘッドホンぽい音はスピーカーでは初めてですね。

それから音が前に決して出てきません。
常にリスナーとの距離を一線引いている感じ。

どんなに派手な音楽でも音が飛んでくるイメージが皆無。

帯域別でいくと、

まずは低域のタイトさに心奪われます。
ウーファーの制動の利き方が半端なくハラショー。 低域の締まりが小気味良いです。

やはりブックシェルフだから量感豊かに伸びきってるわけじゃないんです。

高域は派手さはないです。 澄み切っていますが、ヌケ切ってはいない。
金属的な感じはそれほどしません。


中域は厚く、精緻。
スペインの細密な静物画を近付いて見る感じです。


解像度の高さはおそらくブックシェルフ界で最高かな。

普通のスピーカーだと光学顕微鏡のレベルの解像度ですが、このスピーカーだと電子顕微鏡のレベルでしょう。

それからどうも寡黙なサウンドなんですね。

無駄な付帯音を空中に出る寸前に掴みとって握りつぶしてしまうみたいな。
特殊な才能があります。

おかげで音はすっきりして、澄んでくるのですが、音楽の愉しい躍動がごっそり抜け落ちて興冷めな曲もありました。

そしてそれらの音の特徴に加えて最高のフューチャーが点音源の威力です。

何といっても非常に定位がよろしい。

ここのところは、初めの一聴で衝撃を受けましたね。
まさに不意打ち。 思わず座って聴きたくなるところです。

ブックシェルフにしても濃厚で揺るぎない、この音像定位はなんなのです?

各プレーヤーの位置関係はおかげでとっても分かりやすい。

このスピーカーを上手く使えば、 録音状況がホント、手に取るように分かるでしょうね。

ネットワークが優秀なせいか、ツィーターとウーファーのつながりがとてもよく、
フルレンジに近い鳴り方をするスピーカーであるうえ、無駄な音を出さない設計ですから、こういう明確な位置情報の把握ができるのでしょうね。

点音源というと富士通テンのエクリプスをまず思い浮かべるんですが、定位自体もあの卵スピーカーより強固に分かるのが Q1 だし、なにより、音の迫力や密度がかなり上になりますね。

小口径フルレンジの哀しさで、やはり音が薄いです、エクリプスは。

しかし、ツイーターとウーファーがこれだけ離れててもOKなんですね。

同軸にしないと、こんなピンポイントな鳴り方はしないだろうと思ってました。
早合点でしたな。

基本的には、少し遠くの席でリラックスして上品に音楽を楽しむイメージのサウンドですが、ちょっと聞き込むと、実はそれだけではすまされないぞ、と。

Q1の音のキモは

いままで体験してきたあらゆるブックシェルフスピーカーを超えた限りなく執拗な音の細部へのまなざしと究極の点音源を目指して掴んだ、絶対の定位感にありそうです。

ブックシェルフというジャンルで、これほど、なんのためらいもなくオーディオ的なサウンドに久しぶりに会いました。

音楽性はバッサリ切ってますから。
そういう意味でも、割り切りがいいですね。

ダークな知能犯的精密さに惹かれるこのスピーカー。
メインスピーカーに飽きた時、デザートみたいに楽しむっていうモノでしょうか。
ホント気に入りましたよ。
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1698/20111109/


38. 中川隆[-7534] koaQ7Jey 2017年6月11日 17:43:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2013年11月10日 MAGICO S1を聴いてきた
http://kouyamamoto.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/magico-s1-4aa3.html


S1先週、インターナショナルオーディオショーに行ってきましたが、目的は MAGICO のスピーカーを聴くことが目的でした。

都合 3時間ほど聴いていましたが、大半は Q7 という超弩級の物を聴いていましたが、本来の目的はこちらです。

Q7 というのは価格が 2300万円というもので、庶民には全く縁のない代物です、

重量も300Kgだそうです、

まあ音もそれなりの物ですが、価格が価格なので、印象を述べる気も起きません。

でこちらが本来の目的のもので S1 という型番のトールボーイです。

http://kouyamamoto.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/magico-s1-4aa3.html


使われている素材や技術が最先端を行っているような物なので、ちょっと興味が湧き聴きたくなったというところです。ステレオサウンドの記事に意外と低域が伸びているという評価があったので、”ほんまかいな”という疑問もあって確かめてみたくもなりました。

MAGICO の一番安いモデルですが 160万円ということでやっぱり全く手が出ません、

手も出せないような物の印象を述べるのも気が引けるのですが、せっかく聴いてきたのだから書いてみる事にします。

評論家の角田某氏が最近購入してユーザーになったという事でデモンストレーターとしてこの SP を紹介していました。

ぱっと聴いた感じは中高域にエネルギー感があって、高解像度風のサウンドです、

あえて言うならダイヤトーンサウンドに近かったような感じです、

この音を聴いた時に以前使っていた 2000ZX を思い浮かべました。
ただし 2WAYなのでツィータからそのエネルギー感を感じる訳で、2000ZX の場合はスコーカからそのエネルギー感を感じます、だから音像の出来方という意味では少し違って聞こえますね。

途中から低域がの伸びているという事で、重低音が入ったソースを鳴らし始めましたが、かなりボリュームを上げて鳴らしていました、

これは聴取者を錯覚させる鳴らしかたですね。

こういう鳴らし方なら2000ZXでも20Hzを再生して、部屋を震わせる事が出来ます。
この某氏はそれを理解した上で鳴らしているのか、本人もその錯覚に陥っているかのどちらかですが、真意は分かりません。

まあそれでもこういう鳴らし方に耐えうるという事はウーファーのリニアリティが非常に優れていて、低歪だから出来る訳です、ただしF特ではなくパワーリニアリティの方です。

なぜ此処に拘るかといえば、カタログスペックが 32Hz/-3db となっているんですね、

ちょっと信じられないですね、エンクロージャーのサイズからすると内容量は 30L 前後と思われますが、カタログスペックを低域特性のシミュレーションに置き換えるとエンクロージャーに実装した時、最低でも低域共振周波数が 32Hz、Qts が 0.7 ぐらいになっていないとカタログスペックの低域特性は絶対に出ません。

30L 程度の密閉型エンクロージャーに入れた時に、上のスペックを満たす MID WOOFER という物が想像できないんですが、普通はありえないですね。

密閉型の場合、低域特性は TS パラメータとエンクロージャーの容量で一義的に決まってしまいます、このカタログスペックはありえないです、

自分でもシミュレーションしたり作ってみたりしたから断言できます。

いくらそれ用に作ったとはいえ、TSパラメータは相反する要素が沢山あり、このエンクロジャーの容積、能率、ウーファーのサイズ、これらを考慮するとこのカタログスペックは全くオーバーすぎます。

S1 で検索されてこのページを訪れる方が少しいらっしゃるようなのでF特を測定した物が無いか改めて検索してみました。

Magico_s1
http://kouyamamoto.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2016/01/16/magico_s1.jpg


F0 は 40数Hzですね、

このF特を見る限りS1の音作りがみえます、

低域に向かって少し盛り上がらせる様な特性を作って低域の伸びや量感を感じさせるようにしています。

ただ中域のレベルからすると 30Hz は-10db 以内に収まっているように見えます、

低域をフラットにすると最低域は更に 5db 程下がってしまう感じなので絶妙なバランスで音作りがなされています、

これが密閉型でローエンドを充実させる音作りの手法なんでしょう、
本当に巧みなやり方ですね、

国内メーカーだと肩特性をフラットにしてしまい、低域が少し寂しくなりそうです。
測定すると本当の処が見えてきます。

ただこのサイズのエンクロージャーでは最低共振周波数が 32Hz は予想していた様に出来そうもないです。

以下は最初に書いた記事です。


その証拠になる物が無いか探したら上のグレードの S5 を測定した物がウェッブから見つける事が出来ました。

Magicos5
http://kouyamamoto.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2013/11/10/magicos5.jpg


最低共振周波数が 27〜8Hz 程度です、その時 10db 程度落ちています、

このSPは同じく密閉型ですがもう少し大口径のウーファーを 2個搭載していますが、それでもこれくらいが実測の特性です。

別に貶しているわけではないですが、実際に測定すればどんなに良くても 32Hz/-10db 程度だと思いますね、

実際にそれくらいの結果がでたらそれでも非常に高性能な特性だと思います。
アメリカのサイトですとそのうち測定されて見る事が出来るようになるかもしれません。


しかしこのスピーカーに限らずハイエンドの SP の価格は狂っているとしか思えないですね。

同程度の価格の車と比較すればその異常さが分かると思います。

車のエンジンやトランスミッションの複雑で精緻な構造をみれば、スピーカーユニットの単純さが良く分かります。物量、使われている技術、全てが車の方が遥かに上です。

販売数量が圧倒的に違い、メーカーを維持するための利益の確保をするため(勿論、輸入商社、販売代理店、小売も含む)に極端に粗利を大きくする必要があるためですが、あまりにも馬鹿馬鹿しすぎると思います。

スピーカー等は 70年代に磁気回路の解析などは終わっており、高性能な物を作る手法は確立されています、新たな技術開発は終わっており素材の進歩だけが新しい材料です。

でも泡銭でも手に入れば使ってみたいと思わせる佇まいをしているし、重低音を欲しなければ価格が少しネックになりますが良いスピーカーだと思いますね。

スピーカーを一組減らしたらローテーションがスムーズに回り出しました。

今は 4312E をマルチアンプシステムで鳴らしていますが、クラシックならこれが手持ちでは一番かも。不遜な感想ですが、S1 に全く負けていません、中域の澄みきった感じはまさにクラシックに向いています。
http://kouyamamoto.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/magico-s1-4aa3.html


39. 中川隆[-7533] koaQ7Jey 2017年6月11日 17:58:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

マジコS1 を試聴してみた - ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24385011
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24385040
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24385034


2014.09.03 夏の終わり、マジコの夢
http://intuos4.blog107.fc2.com/blog-entry-1236.html


マジコ S1

今週の日曜日8月最後の日にオーディオショップへマジコを聴きに。

3月の新製品発表会でマジコS1を聴いたとき音楽がまるで満天の星空のようにぱーっと広く輝いてみていました。

天の川まで見えているようなその表現力の緻密さとある程度の迫力を感じたのです。

B&W や Wilson を超える最新鋭の技術が詰まったこのマジコというメーカーは無駄な音を徹底的に嫌います。

そんなので、アニソンの緩い低音も鋭い高音も割れてるボーカルでもそのまま本当にそのまま鳴らせる
脚色が無いと言うことが、そのあとどうにでも出来ると思っていました。

そう現在の802Diaとシステムの入れ替えをしていいかなと思い試聴に望みました。


試聴に持っていきましたソフトは以下の通りです。


Pure SACD
everywhere SHM-CD
ジェニファーウォーンズ The Well 24KCD
フルーツバスケット四季
俺ガイル ED
さくら荘のペットな彼女 ED
ゆるゆりOP
ゼロ使 OPED集


定番を押さえつつも挑戦的な選曲をしました。

使用機材

HC Precision C1(400万円) D1(330万円)
Luxman C-900u (110万円) M-900u (110万円)
MAGICO S1 (160万円)
スピーカーケーブル van den Hul (54万円)


おもむろに B試聴室へ

もう既にラックスマンとマジコがセッティングされていました。
しかし電源は入っておらずウォームアップはされていない状態です。

やたらとぶっといヴァンデンハルのスピーカーケーブルを繋ぎ…
ケーブルが太すぎてバナナプラグかターミナルがぶっ壊れそうでした。

まあ最初はアニソン回では超定番のPureからエターナルラブを流しました。

すると思ったほど低音が出ていないのです。
それ以上にバイオリンの高音が余りに激しく刺さってくるようで聴いていられませんでした。

まあまあまあ、まだアンプが暖まっていませんし、
ラックスの900コンビもラックスマンさんから納品されてまだ鳴らし込みが足りない
加えてマジコのS1も入荷したばかりでエージングが進んでいないと言うのです。

それでも、その条件を組み込んでも上流が CH でアンプがラックスマン。
全くラックスマンらしい音がしないのです。
アンプの影響を強く受けそうなマジコなのにラックスマンの音では無いのです。

しかし思い出しました。
そういえばDA200を初めて聴いたとき。(開封したとき)こんな音だったような…

※聞き流しつつ、MV1をセッティングしました。

続けざまに、everywhere を立て続けにかけますがここでもまた
高域〜超高域の不快感がボーカルも全て潰してくるようなそんな音でした。

割とリーズナブルな S でも以前聞いた Q5 と性質はやはり同じで
CDの情報をそのまま出していて録音のアラもなにもかもをだしてしいる感じです。。

そんなことも置いておいても、ベリリウムツイーターは想像以上に高域が非常にきついのです。

アニソンでは音場とか声の質の前にまず音の荒さがひたすら気になりました。

低域もそれなりに出ていたようですが高域の不快感に全てかき消されたような音でした。


あまりに酷い音なので確認にCDをジェニファーウォーンズに切り替えました。

すると、今度は次第点程度になるのでした。
口元の動き、息づかい、それとなく伝わってくる物はありました。

マジコというメーカーは B&W 以上の凄まじい解像度
箱なり具合は大体同じくらいかこちらのS1の方がやや上であるように感じた。

B&W では 20時間でエージングが終了といった感じではあったが、マジコでは月単位のエージングが必要なのかなと。

加えてアンプは慎重に選ばなければいけない感じです。


シビアなスピーカー…

マジコで聴いた音楽は旋律でも音でも無く ノ イ ズ でした。


現在 C800f をプリに M600A をパワーに使っていますが、C900u は音以上に使い勝手が相当向上していました。なんというのかもう別物なのかなと思うほどに。

マジコS1 まとめ

どんなヘッドホンでもかなわないような超解像感

各機材のエージング不足とラックスマンとの相性の悪さ

視聴距離があまりなく、試聴室がライブ過ぎる

試聴会では環境のノイズが余りに多く細部は聞き取れなかった


いろいろと条件が悪かったにしてもラックスマンを使いたい
また、使いこなせそうに無い感じがしたので S1 への買い換えは無かったことに。

まあまず高いので…
http://intuos4.blog107.fc2.com/blog-entry-1236.html


40. 中川隆[-7532] koaQ7Jey 2017年6月11日 18:21:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


MAGICO S1 mk2 試聴インプレ! 2016.04.17
http://comiccune.jugem.jp/?eid=25

あの「MAGICO」の音をようやく生で聴いてきました。


Q3 x SPECTRAL x MIT・Crystal Cableによるエブリデイワールド動画で
度肝を抜かれたドラムと東山さんの歌声。

今までMAGICOは動画でしか聴いたことが無く、本物を早く聴いてみたくてうずうずしていました。

fidata x DAVEを設置しているお店で偶然MAGICO S1 mk2を鳴らしていたので、
指名して聴いてみました。(本インプレ時のトラポはVAIO S11です。)

感想を一言で表わすと、透明感と圧倒的な高解像度と広がり・奥行きと耳当りの良さ。

好みもあるとは思いますが、私としては、以前聴いてレビューしたB&W 802 D3よりも 1ランク上・・・いえ、トータルバランスを考えると2ランク上の音に感じました。

MAGICO S1 mk2の詳細は、以降、曲毎に。

(1)「二言目」 - 戦場ヶ原ひたぎ (CV.斉藤千和)

一聴して、大人しめの音。温度感はクール。しかし、空間は広く
歌声がスピーカーの外側まで伸びる。

定位は完全に後方定位。その奥深さはAVALONに匹敵するか、或いはそれ以上。

終始大人しめの音かと思っていたら、45秒から始まるクラッシュ音が
一瞬のうちに鮮やかに弾けて、綺麗に減衰していく。


爆発的なエネルギーや派手さは無いものの、
奥に秘めたエネルギー感は確かに感じられて、その奥ゆかしさには美しさまで感じる。


(2)「ナイショの話」- ClariS

8秒目から始まるスネアのリムショットような音。

「スッ!パーンッ!」「スッ!パーンッ!」と空間を駆け抜けていく。

ハイスピードな音では無いものの、リムショット特有のヌケの良い音が
表現できている。ボーカルは程良い広がりで、歌声、演奏を両方楽しめる。

ただ、ベストな音かと問うと、そうではない。

GOLDMUND の MIMESIS 330L + darTZeel NHB-108のほうがノリノリだった。

(3)「エブリデイワールド」- (雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)

問題の曲。

Q3で(間接的に)聴いて、B&W 802 D3でも聴いた、今もっとも好きなアニソンリファレンス曲

イントロのピアノ。

B&W 802 D3ではスピーカーから聞こえていたイントロのピアノが、S1 mk2では
何も無い空間から聞こえてくる。

「あっ!」

この時気づいた。完全にスピーカーの存在が消えていることに。

先ほどの2曲は自宅の AVALON Diamond でも何も無い空間から出てきて、
私にとってそれは当たり前だったので、空に華麗に浮かぶボーカルだけを聴いていた。

スピーカーの存在は考えていなかった。

しかし、エブリデイワールドのイントロは先日の B&W 802 D3 の記憶を呼び起こした。

現状と比較すると、そこで初めてスピーカーの存在が無い事に気づいた。

気配すらない。

静寂感という言葉さえ形容できないくらいの無。
そして空間にただ華麗に音が浮遊するだけ。

このたった2つの現象がどれだけ凄いことか。
だんだんと MAGICO の -恐ろしさ- を感じてきた。

・・・。

17秒目、はやみんの歌声と共に入るバスドラ音。

これは DAVE の特色もあるのだろうが、スピーカー間の奥深くから、
「ドッドッドッドッ」と確かに重さのある衝撃音が、下から上へ駆け抜けていく。

そう、この音は Q3 の動画を(AVALONを通して)何時間も聴いて、
「実際の音はこうだろう」と想像した音であり、まさにそれはいま目の前にあった。

※参考 ▼2016/2/6 「雰囲気を先行公開。」(MAGICO Q3) を聴いて (PC専用ページ)
http://hayate-to-hayate.cocolog-wbs.com/blog/2016-02-14-Q3.html

密閉のSPゆえなのだろうか、妙な付帯音が無い。
それどころか、このようなドラムの音を聴いたことが、無い。

(密閉SPに関しては、クリプトンの密閉ブックシェルフをよく知っていた。
だが、MAGICO S1 mk2の低音はクリプトンのような量感に乏しいものでは無かった。
過剰ではないが不足感が無く、十分と言えるほどの量感で、かつ質の高い低音があった。)

メロコア全盛の高校生時代。
ライブハウスに通い、友達のライブを何度も聴いた。
聴いたと言うより、モッシュしてダイブして、全身汗まみれになりながら音を「浴びた」。

マーチングバンドでスネアを長年演奏していたこともあり、
どんな体勢になりながらもドラムのアタック音、スネアの音色に対して神経を集中させていた。

一般的に、ライブ会場ではボーカル、ギター、ベース、ドラム、その他全ての音は
マイクやアンプを通して発せられる。そのため、ハイエンドオーディオのような
定位感はなく、他の音と混じりながら届く。

そこで使われるスピーカーは安価な物が多く、当然歪みもあるわけで、
ドラムの本来の音だけを聴く事はできない。

しかし、MAGICO S1 mk2 で聴くエブリデイワールドのバスドラ音は、
バスドラが確かにそこに存在して、かつ他の楽器からは完全に独立していて、
アタック全てが振動に変わり、空間に放射していく。

その一連の流れが見えるようにわかる。

アタック感は強いが、空間に放射する振動は透明度が高く、
純粋なドラムの音、純粋な振動が聞こえてくる。

想像していた音の方向性は果たして合っていた。
(圧縮された音源であっても自宅のAVALONを通して聴いた音は、確かにMAGICOの音だった。
そしてそれを確信できた。)

しかし、その度合いは想像を遥かに上を行くもので、
その純なるバスドラの音をわずか10秒聴いただけで、ノックアウトされた。

・・・。

その約10秒間のバスドラの後は、もう一つの山場がある。
29秒から始まる東山さんの「楽しく【て〜】」。

Q3の動画で声色が変わっていることに気づいたが、
実際に聴くと声色の変化は劇的で、
さながら登り切ったジェットコースターがその直後に急降下を始めるほどの
変化があった。

「すごい!すごい!声優さんまじ凄い!!東山さんすごい!!!!」

その切り替わりに驚嘆し、そしてそれが快感に変わっていく。

東山さんの声色の変化は「て〜」だけではなく、無数と呼べるほど、そして
階調豊かに、しかし大胆に切り替わっていく。

「マジか・・・」


税込定価 259万円。

試聴して圧倒的コストパフォーマンスと感じた B&W 802 D3 よりも100万も安い。

AVALON Diamond の半額以下。

初代 MAGICO S1 は実売170万程(?)で買えたようで、
そこからすると S1 mk2 は100万近くの値上がりなのだが、 決して高いとは思えない。

コスト云々を考えると言うより、目の前にあるこの圧倒的なパフォーマンスにただただ心奪われる。

我に返って、エブリデイワールドを聴く。

Q3の動画の音と照らし合わせると、あの、素早く床を打ち抜いたムチのような
鋭くて勢いのあるバスドラ・スネアの音は無かった。

でもそれを実現できそうな音は確かにある。
うちに秘めたエネルギー感とスピード感、駆け抜け感。

それを究極まで引き出したのは、そう、MITだろう。


(4)「エブリデイワールド-Ballade Arrange-Yukino Solo Ver.」
- 雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)

はやみんのソロ。

GOLDMUNDをプリとして使っていた時は、東山さんの声の方が良い音で聞こえていた。
(東山さんが時折見せる甲高い声とムンドの輝きがあいまった故だろう。)


しかし、DAVEをプリとして使うようになってからは、
はやみんの透明感、量感、実在(≒実体)感が抜群に表現されるようになり、
そして、はやみんの虜になった。

VAIO S11 x DAVE x C-3850・A-70 x MAGICO S1 mk2。

そこから出てくるはやみんの声は、(本来の意味での)未曾有のものだった。


私は、考えるのをやめた。


(5)「エブリデイワールド-Ballade Arrange-Yui Solo Ver.」
- 由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)

B&W 802 D3で感じた、あの舌の動き が空間に浮かんでいた。

しかし、その動きのディテールは、B&W 802 D3の方が細かくて強い。
舌の動きをはっきりと表現するのは、やはり802 D3の新型ウーファーによるものだと
確信した。

だが、S1 mk2 は非常に細かな音で、弱いながらも滑らかな「舌の動き」を感じた。

滑らかさという観点から聴くと、802 D3 が「荒々しい」と言っても差し支えないほど、S1 mk2が圧倒的に滑らかで「美しい」。

トータルバランスとしては、どちらがクオリティが高い?と問われれば、
私は間違えなく、S1 mk2 と答える。


(6)「時代 - アコースティック・ギターver -」- 中島みゆき

始まりは、Twitterのフォロワーさんが所有するレコード盤(私の声が聞こえますか)。

それを弩級のレコードプレイヤー&システム一式で再生、
その一部分を録画しTwitterに掲載していた。

それを聴いて私は、なんて歌の上手い人だろうと聴き入った。
その日は睡魔が限界に達するまでずっと聴いた。

「時代」

声が美しく、そして、説得力のある歌詞がスーッと入ってくる。

惚れた。

・・・。


歌に関しては少々自信がある。

中学時代、期末毎に歌のテストがあり、クラス全員の前で1人1人歌う。
そして、それを先生が採点し、一学年200人全ての人がランキングされる。

私は・・・200人中、1位だった。毎期全て。

小4で児童会に入り、小6の頃は児童全員の前で熱弁をふるった。
学芸会では「モチモチの木」の豆太になりきった。
全身全霊をかけて、自我さえ失うほど。

中学では、書記、その翌年に生徒会長に就き、高校でも生徒会長をしていた。

真にメッセージを伝えたいとき、矛盾無い論理構成は必要だが、
多くの人の心を一斉に掴むにはそれ以上に、
韻・リズム・抑揚・音程・声量の調整が不可欠だった。 

中1の頃にはそれがハッキリと分っていて、その5つを高めるため何度も何度も練習した。


歌に関しては、上記の調整に加えて、厚い空気や観客の服に負けない浸透力を持つ、
「独特の歌声(響き)」が必要になってくる。

オーディオをするようになって様々な歌を聴き始め、そして色々と評価してきたが、
Twitter上で聴いた中島みゆきの時代(アコースティック・ギターver)は
30数年の人生の中一番うまい歌だった。

ビックリした。こんな歌を歌える人がいるとは。

その中島みゆきを
VAIO S11 x DAVE x C-3850・A-70 x MAGICO S1 mk2で聴くと、

まるで中島みゆきの腕が翼に変わったかのように全身が空中に浮遊し、
その両翼が左右一杯に歌声が広がり、美なる存在感、美なる声をありありと魅せてくれた。

私は普段、歌を聴くときは歌詞の意味を全く考えず、
一声一声の響き、声量、音程、抑揚、リズム、韻だけを聴いている。
そのため、何千回聴いた曲でも歌詞は覚えていない。

しかし、中島みゆきは違った。

無限段階の抑揚・リズム・声量の調整によって、一声一声が有機的に繋がり、
単語となり、詩となり、意味を持つ。それが麗しく、優しく温かく、時に憂いて
説得してくる。否応なしにその意味が伝わり、頭の中にポーンッと入ってくる。
その - うた - が心に染み入る。そして思わず口ずさんでしまう。  

歌を聴いて涙を流したのほんと何年ぶりだろう。

クライテリオンが作り出す純粋な音とはまた違う、
完全なる美の世界が、S1 mk2を中心とするシステムによって作られていた。

・・・。

確信を持って、唄う。

そしてフレーズ毎に 口がわずかに ー 上下左右前後 ー に移動する。
それがこのシステムではわかる。

一声一声、口の形を変える毎に、
放射する角度、面積、形状が異なる。

それはまるで、時間軸上の移動に呼応して無限に形を変える、
幾何学的模様を見ているかのようだった。

対 AVALON Diamond

その店には、我が家と同じ AVALON Diamond が常設されていた。

VAIO S11 → fidata S10 → VAIO S11と繰り返し、VAIOの優位性を確認したあと、
今度はスピーカーをMAGICO S1 mk2からAVALON Diamondに切り替えて音を聴いた。


(1)「時代 - アコースティック・ギターver -」- 中島みゆき

ボーカルの位置が、先ほどのように奥深くではなく、グッと前にせり出してきた。

力強さ、浮遊感、エネルギー感、実体感が飛躍的に高まった。
それぞれの要素がケンカすることなく、極めて高次元で統合している。

音像の際(きわ)に強いリアル感があり、グッグッと迫ってくる。
空中にあるエネルギーを全て使って空間の分子が凝集されたかのように
濃密な音像が形成される。

「良い!

良い、やはり良い!!

AVALON は MAGICO とは異なる、強い実体感を保ったままのエレガントな空間表現がある!」


何回かリピートした。

すると気づく。

イントロのギター、アルペジオがAVALON場合はスピーカーから出ているのがわかる。

「あれ、MAGICOの時はそんなことなかった。」

SPを変える。

やはり、MAGICO S1 mk2 ではスピーカーの存在は消えていて、全く無の場所から
弦が響く。

もう一度 AVALON へ。

MAGICOでの音を知っていると、ギターの音が AVALON に へばりついて、スピーカーという存在に囚われている気分にさえなる。

スピーカーが完全に消えたのは S1 mk2 だけだった。


・「エブリデイワールド」- (雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)

エネルギー感、実体感、リアルな音像。二人の女性が代わる代わる歌っていく。

時代を含めた3人の歌声を聴いて、感じたのは、きめ細かさの違い。

MAGICO S1 mk2 が2000万画素だとしたら、AVALON DIAMOND は500万画素くらいだった。
きめ細かさがまるで違う。

MAGICO S1 mk2 は一声一声の形、それを構成する粒子の行方を探求し得るほど
細かな音まで聞こえた。しかし、AVALONはその探求を許さなかった。
実体感というガードによって、進入を止められ、声の表情を見るだけに留まった。

そして、バスドラ音。

AVALON 特有の柔らかな低音・バスレフによって、MAGICO では見えた
アタック音の形と、放射によって造形される像は無かった。
無論、セッティングによって多少は向上すると思う。

しかし、MAGICO S1 mk2 の密閉から繰り出されるバスドラ音は性質が違った。
一度 MAGICO のバスドラを聴くと・・・戻れない。

そして、試聴を終えた。

まとめ

MAGICO S1 mk2 素晴しい。文句なしに素晴しい。  


スピーカー比較 まとめ

以前のシステム、そして今回のシステムを聴いて、ハイエンドSP上記3種類を特徴毎に序列化した。

----------------------------------------------------------------------------------

・きめ細かさ
 MAGICO S1 mk2 >>> B&W 802 D3 > AVALON Diamond

・滑らかさ
 MAGICO S1 mk2 >>> B&W 802 D3 > AVALON Diamond

・S/N比
 MAGICO S1 mk2 > B&W 802 D3 >> AVALON Diamond

・エネルギー感
 AVALON Diamond > B&W 802 D3 > MAGICO S1 mk2

・スピーカーの消え具合
 MAGICO S1 mk2 >>> B&W 802 D3 ≧ AVALON Diamond

・実在感 (*1)
 B&W 802 D3 ≧ AVALON Diamond ≧ MAGICO S1 mk2

  ※1:実在感・・・聴き手の存在有無にかかわらず(=主観が無くとも)、

           そこに音が存在するという確かな実感(客観性に富んでいる音)

           音の強烈な存在。


・実体感 (*2)

 AVALON Diamond >>> B&W 802 D3 ≧ MAGICO S1 mk2

  ※2:実体感・・・これ以上分割不可能な、確かな実体を感じること。

           実体感が強いと、音の塊感や確かなヴォーカルの存在を感じる

           実体感が弱いと、塊感が無く、音の粒子を感じる。(ヴォーカルの存在無し)


・リアルさ(生々しさ)
 AVALON Diamond > B&W 802 D3 > MAGICO S1 mk2

・カラフルさ
 AVALON Diamond > MAGICO S1 mk2 > B&W 802 D3

・鮮度感
 B&W 802 D3 > MAGICO S1 mk2  ≒  AVALON Diamond

■トータルバランス
  MAGICO S1 mk2 ≒ AVALON Diamond >> B&W 802 D3
----------------------------------------------------------------------------------

先月 B&W 802 D3 を聴き、そして今回 MAGICO S1 mk2 を聴いて感じたのは

1つの時代が終りを迎えた (正しくは迎えていた)ということです。

・・・。


・・・・・・。 


帰宅後、すぐにPCをつけて、販社さんに S1 mk2 の事と MAGICO の事を(多数)問い合わせしました。

そして、CES 2016 での S1 mk2 の動画をずっと見て、その凄さに震えていました。


ー 後日、販社の人曰く。「Q1、Q3はその遥か上」。
http://comiccune.jugem.jp/?eid=25


41. 中川隆[-7531] koaQ7Jey 2017年6月11日 18:49:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

☆ MAGICO Q3でアニソンを聴いてきました!(前編)
http://comiccune.jugem.jp/?eid=33

|■0.イントロダクション
 

MAGICO Q3の超弩級システムでアニソンの究極再生を追求されている、
exorionさんのシステムを聴いてきました。

 

試聴曲数は約60曲(水樹奈々さんや鈴木このみさん、あやねる、水瀬いのりさん等、
9割がアニソン)で、6時間連続の試聴というなんとも幸せなひとときでした。

今回はその試聴記(前編)です。

     

|■1. 機器の構成

 

【exorion邸オーディオシステム】(2016年11月時点)

 

・CDプレイヤー : Metronome Technologie 「T2i Signature」
 - 電源ケーブル:Jorma Design 「Prime Power」

 

 - インターコネクト: MIT 「Oracle MA-X2 RCA」

 

・プリアンプ : Spectral 「DMC-30SS Series2」
 - 電源ケーブル:Crystal Cable 「Absolute Dream Power」

 

 - インターコネクト: MIT 「Oracle MA-X2 RCA」

 

・パワーアンプ : Spectral 「DMA-200S Series2」
 - 電源ケーブル:Stage iii Concepts 「A.S.P. Reference Leviathan」

 

 - SP ケーブル : Crystal Cable 「Absolute Dream Speaker」

 

・スピーカー: MAGICO 「Q3」

 

・電源タップ1:J1 project 「PT6PL」(Tuning by Brise Audio)
 - 電源ケーブル:Transparent Audio 「Opus Power」

 

・電源タップ2:CSE 「TX-2000XN」
 - 電源ケーブル:K racing audio design 「Device 1SE」

※電源タップの接続構成は下図の通りです

http://comiccune.jugem.jp/?eid=33

 

 

|■2. MAGICO Q3/Spectralの衝撃

 

最初の曲は、デレマスの高垣楓(CV.早見沙織)「こいかぜ」でした。
この曲は早見沙織さん(はやみん)の透明感溢れる歌声が魅力的です。

  

普段から良く聴く曲なので、私のシステムとどれくらい違うのかな?と

再生したところ・・・

 

  

開始1秒で のけぞりました

 

  ・上下、左右、奥手前に果てしなく広がる音場
  ・部屋の壁や天井を取っ払ったかのようにどこまでも広がる音場

  

それから5秒後。

 

  ・引き締まった強烈な低音
  ・克明でキレのある深い低音
  ・一音毎に空間が揺れて、空間が歪むような感覚

  

「え?」

 

  

そして、24秒目から入るヴォーカル

 

 ・非常に明確な定位、ハッキリとした音像
 ・シャープな口・舌の動き
 ・透明感があり、極めて生々しい歌声
 ・演奏、歌声が衝撃波のように飛んでくる感覚・・・

 

 

MAGICO_Q3_早見沙織さん

 

私の知っている「こいかぜ」とはまるで別次元の再生音でした。

ある程度のレベルに達したオーディオシステムでは「スピーカーが消える」と評されますが、

MAGICO Q3/Spectralシステムでは「部屋が消えた」でした。再生と同時に果てしない

広さの音場に包まれて、一瞬で曲の世界観に包まれました。

 

オーディオを始めて約10年、様々なシステムでアニソンを聴いてきましたが、これほど強烈に

アニソンの世界観に包まれたのは初めてでした。

 

そんなことを思いながら「こいかぜ」を聴いていると、4分24秒目からコーラスとピアノによる

たおやかな世界が現れ、天使のような子どもの歌声、そして神々しいはやみんの歌声が現れ・・・

 

「ここは天国か・・・」と幸福感でいっぱいになりました。
 

 

 

|■3. オーディオではなく世界観

 

MAGICO Q3/Spectralシステムを一言で表わすと

 

- アニソンの世界に一瞬で入り込むような魔術 -

 

です。

 

 

通常、オーディオシステムの印象を述べる場合、解像度が高いシステム、分離が良いシス

テム等、きわだった要素を中心に書きます。しかし、MAGICO Q3/Spectralシステム(以降、

Q3システム)では全ての要素が極めて高い水準にあり、且つそれらを強調していませんで

した。

(後述しますが、トータルバランスに優れたシステムで、それゆえ特定の点を強調して

「○○の部分が凄い」システムと表現するのは適切ではないと感じました。)

 

 

・動画では
 

Q3システムを実際に聴くのは初めてでしたが、以前からQ3システムの音を録音した動画を

何度も見ていました。
圧倒的な量感でキレのあるバスドラ音、ムチのようにしなるスネア音。激しく緩急のついた

スピード感。劇的な声色の変化。

その時は、オーディオ的な(特定の要素に関する)凄みを感じました。

(また、すでにQ3システムを聴いた人によると、低音が凄まじいということでした。)

 

・実際に聴いてみて
  

実際に聴いてみて、たしかに、MQGICO Q3とStage iii Concepts Leviathanによって、

低音の量感と引き締まりは凄まじいと感じました。しかし、「全体として低音は過剰か?」

と問うとそんなことはありません。その低音は音楽をより躍動させ、ヴォーカル表現をより

味わい深いものにして、曲の世界観を表現することに徹しています。その低音はあくまで

表現を高めるための1つの要素にすぎないと感じました。

 

(このように書くと低音の凄まじさが伝わりにくいと思います。その低音を例える

 なら・・・ライブ会場でベースを弾いた(はじいた)時に床が「ベンッ」と揺れ、轟く、

 極めてリアルな音です。アニソンをかけたときに、そのような轟く低音が毎秒来るので、

 たしかに凄まじさを感じます・・・)

 

低音の以外の要素も同様に、曲の世界観を表わすための1要素に感じました。

 

Q3システムではCrystal ADを2本用いていますが、HDR写真のような非現時的なカラフルさ

はなく、ヴォーカルの声色や楽器の違いを描くために必要なだけの色彩感に思いました。

S/Nも十分に高いですが、S/Nの高さをことさら見せつけることはなく(Jeff Criterionのような

行きすぎたS/N感はなく)、音楽の情景を表わすに十分なS/Nを確保していました。

 
また、キレ・スピード感もやりすぎではなく、口&舌の動きやベース&ギターをよりよく表現

するために必要なだけ出している(つまり、電子音がゆったりと華やぐ余地を残している)等、

全ての要素は曲の世界観を現わす為に徹していると感じました。

 

  

・全てはアニソンの世界観のために
 

オーディオとしての各要素が極めて高く、なおかつそれら要素がアニソンの世界観を表わす

ために調整されているので、全ての要素がシームレスに繋がります。Q3システムを聴いてい

ると、特定のオーディオ的要素が目立たず、オーディオを聴いている感覚はありません。

オーディオの性能・特長を超えた先 -アニソンの世界観(*1)- が現れ、それに包まれます。

 

(*1:アニソンの世界観というと、馴染みの薄い方もいらっしゃると思います。アニソンはまず

  アニメがあってこそのものです。アニメは、アニメの舞台設定(場所、時代)、ストーリー、

  キャラの外見や性格、時系列による心境の変化(&それを演じている声優さん)、キャラの

  セリフ、他のキャラとの関係性など多くの要素から成り立っています。そして、アニソンは

  それらをベースにして成り立っている音楽です。


  オーディオシステムでアニソンを聴いて「一瞬で世界に入り込む」というのは、

  「低音がもっと欲しい」や「空間が狭い」「サ行が突き刺さる」等オーディオ的不満が

  一切なく、アニソン聴いてすぐに、キャラの喜びや怒り、悲しみ等の心情が胸に入って

  くる(自分もキャラと同じような気持ちになる)、また、演奏や電子音、効果音を聴いて、

  アニメの世界に入り込んだような錯覚を感じるということです。)

このように、一瞬でアニソンの世界観に包まれるような音を出すには、オーディオ機器やケーブル、

アクセサリーの長所・短所を熟知していて、アニソンの世界観を出す方法を知っていること、

そして、何よりアニメをしっかりと見て理解し、アニソンを徹底的に聴き込んでいることが

不可欠です。exorionさんはその全てにおいて極めて高い次元にあるからこそ、魔術的な音を出せる

のだと思います。

 

 

・「表現者」
 

今年の2月、Q3システムでのエブリデイワールド動画を何度も何度も見ました。

そして、その視聴で得られた結論・予想は、以下の通りでした。

 

--------------------------------------------------------------------------------
 (Q3システムの)音を聴くと、オーディオとしての性能・特長を語るより、
 もっと異なる何か -その音の先- について語りたくなる。

 

 そして、
 
 このオーディオシステムによって、表現者の真の表現に迫ることができるだろう。

--------------------------------------------------------------------------------

(2016/2/14:「雰囲気を先行公開。」(MAGICO Q3) を聴いて、より引用) 

http://hayate-to-hayate.cocolog-wbs.com/blog/2016-02-14-Q3.html
(注:PC専用ページ)

実際に聴いてみて、この結論・予想は概ね合っていました。

 

しかし、最後の「表現者」は想定と異なっていました。
動画を見ていたときの「表現者」は、曲の作り手(作曲家、作詞家)やヴォーカルの

ことを指していました。実際に聴いた後は、「表現者」はQ3システムを構築した

exorionさんに変わりました。

 

   

・なぜ変わったのか
 

Q3システムの動画を見て、かつてのAvalonシステムで気づかなかった魅力をいくつも発掘

できました。それゆえ、これほど凄いオーディオシステムであれば、表現者 - 作り手・

ヴォーカル - の思いを全て出してくれるだろうと感じていました。

 
実際に聴くと、新しい発見がたくさんありましたが、それらを統合すると、時折、私が

思い描いていた世界とは別なものも感じました。

(水樹奈々さんやマクロスΔのワルキューレ、あやねるの曲が顕著でした。一言で

 言うなら「非常に刺激的な世界」で、「こんな表現があったのか!」と興奮したほどです。

 詳細は後編にて記載します。)

  

Q3システムの音は、表現者「作り手・ヴォーカル」とともに、exorionさんが思い描いた

世界が積極的に含まれていると感じました。 

  

 

・音楽の多様性
 

曲の作り手やヴォーカルはある世界観を表現しようとします。アニソンにおいてはさらに

顕著です。しかし、クラシック音楽にも見られるように、音楽というものは多様性(*2)を含み、

それゆえ様々な捉え方が可能で、指揮者によってまるで別の曲に成り得ます。アニソンも

その音楽の性質を有していて人によって色々な捉え方ができます。

 (*2:音楽の多様性に対する私の考えは以下に掲載しております。

   「きゅんきゅんhayate - 20代最後としてのオーディオ私観 5.1章 -」※PCで該当の箇所に飛びます)

 

   

・真の表現とは

exorionさんはクラシックの指揮者のように曲(アニソン)への理解を徹底的に深めて、ア

ニソンの様々な魅力を掴んでいます。そして、exorionさんが捉えた魅力をオーディオシ

ステムを通して - 表現- していると感じました。

つまり、Q3システムは、表現者(=exorionさん)の「真の表現(=思い描いた世界観を

100%出せる)」システムであって、私はQ3システムを通して、exoironさんの世界観に

対峙するに至ったと感じました。

 

 

・捉えている世界観や表現はひとつだけではない
 

今回試聴したQ3システムの音で、exorionさんの確かな世界観を感じました。と同時に、

exorionさんが捉えている世界観はこれだけでは無いとも感じました。

次回の後編で記載しますが、MITのインコネ「Oracle MA-X2」の調整ツマミをいじるだけで、

ヴォーカルの声質がまるで別物になり、システムの印象がガラリと変わりました。

 (同じ曲でも、ツマミをいじるだけで、化物語の「戦場ヶ原さん」から

 ぱにぽにだっしゅの「ベッキー」に変わるほどの激変です!!!)

exorionさんはこの調整ツマミを駆使して、世界観を表わすために最適な調整をしていたと

感じました。

また、システム構築時に電源ケーブルの接続箇所や組合わせを徹底的に試されていて、

様々な音に出会ってます。今回聴いたのはそのうちの1パターンです。


   

そして、試聴が終った後、exorionさんはご自身のシステムを「疲れる音」と言っていました。

その一言から、「疲れる音。(だけど、敢えてこの音を出している)」という自信(*3)を

感じました。 

このように、exorionさんはアニソン一曲に対しても様々な音の出方があるのを知って

いて(=別の世界観になりうることを知っていて)、そして多くの選択肢の中で、

exorionさんが「これだ!」と思った世界観を表現しているのだと思いました。

 

(*3:ご自身のシステムの特徴を公言し、且つそれに自信を持てるオーディオファイルは

   あまり多くないと思います。自信を持って聴き手に聴かせるには、少なくとも5つの条件が

  必要です。


 [1]ご自身の聴く曲(世界観)を熟知していること
 [2]顕現させたい世界観(=理想)をしっかり持っていること
 [3]様々なオーディオ機器の音を知っていること
 [4]理想の世界観を顕現させる術(最適なオーディオの組合わせ)を知っていること
 [5]それらのオーディオ機器を実際に所有できること

 

 上記全てを満たすには、オーディオへの要求水準が極めて高く、それを実現するために

 絶え間ない努力が必要です。(加えて、耳の良さや豊かな感受性など、天賦の才も必要

 でしょう。)私はそこまで及んでいませんでした。しかし、音楽やオーディオにかける

 exorionさんのアツい情熱を目の当たりにして、私もっと頑張りたい!と思える素晴しい

 経験になりました!)

 

 

|■4. MAGICO Q3システム 分析!

 

以下では、Q3システムをオーディオ的観点でチェックします。

 

総評としては、MAGICO Q3の色彩感の弱さ、Stage iiiの暗さ等、
苦手なところを全部潰し、その上で各要素を極限まで高めていました。

あらゆる方向で極めてレベルの高いオーディオシステムです。

 

--------------------------------------------------------

■チェック項目1
 

 ・抜けの良さ:S+
 ・スピード感:S
 ・低域の厚み:S+
 ・低域の締り:S
 ・分解能:S
 ・情報量:S
 ・空間の広さ:S+ (上下左右奥手前全てにおいて広い!)
 ・コンプ音との相性:S
 ・耳あたりの良さ:A+

  

 ・帯域バランス:S+
 ・周波数レンジ感:S+
 ・アタック感:S

 ・キレ:S+
 ・定位感:S
 ・音の純度 (混じりっけのなさ):S 
 ・S/N:A+

 

■チェック項目2 (その他要素)

 

 ・温度感:ニュートラル〜ややクール
 ・背景の色:可変 (曲によって暗くなったり明るくなったります!)
 ・硬質感:ニュートラル〜時々少し硬め
 ・余韻、滞空時間:ほんの気持ち長め
 ・色彩感:声色の変化が良く出る
 ・粒子の細かさ:あまり感じない
        (粒子で構成されている音では無く、
         ヴォーカル、ギター、ベース等、
         実体感が全面に出る音)

--------------------------------------------------------

 

※なお、exorionさんによると、私が聴いたときのQ3システムは

 空間表現が良かったそうです。逆に低域の締まりはいまいちで、

 本来はもっと締まるそうです。
 (私的には十分と感じましたが・・・それ以上の世界があるのですね!)
http://comiccune.jugem.jp/?eid=33

☆ MAGICO Q3でアニソンを聴いてきました!(中編)
http://comiccune.jugem.jp/?eid=35

  
|■5.ヴォーカルとの相性  

後編の最初は、アニソンを歌うヴォーカルとの相性です。

 

本章では声の質感や歌い方との相性を書きます。

演奏を含めての「アニソン曲との相性」は次章で書きます。

 

相性の評価は以下8段階です。  

 

 -------------------------------------------------------------------

  S+ > S > A+ > A > B > C > D > E

 -------------------------------------------------------------------

 

 S+ が一番良く、Cが普通、Dは相性不良、Eがダメダメです。
 なお、約60曲のアニソンのうち、ほとんどがAクラス(相性良い!)で
 C、D、Eは1つもありませんでした。

(※評価に関しては、私の好みが多く含まれています。
 そのため、相性ではなく、「好み」という方が適切かもデス)

 

------------------------------------------------
・相性:S+ (相性良すぎて絶句のレベル)

------------------------------------------------

 ・水樹奈々:S+

------------------------------------------------

・相性:S (相性最高!テンションMAX!)

------------------------------------------------

 ・ワルキューレ:S
 ・佐倉綾音 :S
 ・鈴木このみ: S

 ・井口裕香 :S (A+)
 ・水瀬いのり:S (A+)

 
 ・早見沙織 : S+ (A)
 ・東山奈央 : S (A)

 ※括弧内は特定の曲・歌い方での相性

------------------------------------------------

・相性:A+ (凄い・・・極めてハイレベル)

------------------------------------------------

 ・fripSide :A+
 ・Buono! :A+
 ・高垣彩陽 :A+
 ・田村ゆかり:A+
 ・堀江由衣 :A+
 ・花澤香菜 :A+

※Aクラス(相性良い!)は多数につき省略

------------------------------------------------

 

 

◆全体の感想

 

・総じて、口の動き、舌の動きが生々しく出るシステムでした。
 そのため、どのヴォーカルでも相性が良く、聴き応えのあるシステムでした

・キレの良さが特徴です。しかし、Transparentの電源ケーブル「OPUS」を
 用いている故か、適度な滞空時間があり、 曲によってはヴォーカルがじっくり
 歌い上げていました。

 

 

◆個別の感想(上位を中心に記述)

 

水樹奈々:S+ について

 

・水樹奈々さんが発する声(周波数帯域)と、Q3システムが最も得意とする

 周波数帯域(スイートスポット)が完全に一致したような相性の良さでした

・「水樹奈々さんを鳴らすために構築したシステム」と思えるほど魅力的です。

・口の動き、舌の動きが見えるようにわかります。

 

・水樹奈々さんの歌声が部屋中に響き渡ります。濁りや嫌な反射音は無く、
 綺麗に減衰していきます。

 

・響き渡ると言っても、TADのような直線的な放射ではなく、口の形やビブラートに
 よって、空間が歪み、空間が揺れるような未体験の響き方でした

 

・それゆえ、水樹奈々さんとの相性抜群で、音程の取り方、ビブラート等の凄みを
 肌でひしひしと感じました。歌を聴かせるシステム、堪能させてくれるシステムでした

 

 

ワルキューレ:S について

 

・声色の違いが良く出るシステムなので、ワルキューレ1人1人の声をきっちり
 描き分けていました

 

・歌声に瑞々しさがあり、同時にキラキラと輝く歌声で、うっとりしながら聴き入りました。

 

・なかでも、低域の厚みがたっぷりなので、レイナ(東山さん)の濃厚な低音ボイスが
 凄まじかったです

  (以前から、「絶対零度θノヴァティック」において、東山さんの「大切に思う程〜」の
  部分を実体化したい(召喚したい)と模索・追求していました。
  Q3システムによって、「これ!この低音ボイス!!!」と初めて満足行きました!)

 

 

佐倉綾音(あやねる):S について

 

・Q3システムの厚い低域、どこまでも伸びる中高域の繋がりが良く、あやねるの
 実体を感じました

・実体感に加えて、明瞭で激しい口の動き&舌の動きが繰り出されるので
 あやねるの技巧を思う存分堪能できました

 (口の動きがあまりにも生々しいので、 あやねるの口の中に入り込んだ気分でした!
  その時のことを思い出すと、悶えるほどたまらなくなります・・・)

・「SHaVaDaVa in AMAZING -あやねるソロver-」では、私が求めている
  柔らかさや甘さが今一歩とも感じました。
  もし、その要素も十分に出ていたら、水樹奈々さんと同じ、あるいはそれ以上の
  相性の良さと感じたでしょう。

 

 

鈴木このみ:S について

 

・全帯域がシームレスに繋がるシステムのため、鈴木このみさんの「低音域から
 高音域まで縦横無尽に駆け巡る歌い方」にぴったりでした

・Q3システムのコントロールの高さとキレの良さにより、鈴木このみさんの力強さが
 増して、空間を切り裂くようなビブラートに驚きました。
 
・DAYS of DASHの1分17秒「きらきら光る太陽が」の「き〜らきら」と
 2分28秒「未来をさぐる覚悟」の「み〜らい」の2箇所については、もう少し長い
 滞空時間が欲しいとも感じました。
  
 理由:鈴木このみさんの力強い歌声によって空間を支配した状態(空間をがっちりと
    掴んだような状態)で滞空時間を伸ばすと、音程の移り変わりと同調して
    全宇宙が「ぐにゃ〜」と曲がる感覚を得られます。全宇宙を曲がる状態は実に

    気持ち良く、一度聴いたらやみつきになります。

    しかし、空間が曲がるほど滞空時間を出すと、サビ前の「DAYS of DASH!」の
    「DASH!」の抜けが極めて悪くなり、曲全体としてのリズムが死んでしまいます。
    さじ加減がとても難しいです。
 
 もし上記部分の滞空時間を伸ばし、且つサビ前のキレの良さを両立できていたら、
 水樹奈々さんを超える凄みを感じたと思います。

 

 (なお、私のシステムでは両立できませんでした・・・。私の今後の課題です。)

 

  

井口裕香 :S (A+)について

 

・Q3システムで再生する井口さんは透明感、清涼感、キレが前面に出ました。

 

・そのため激しくロックテイストの「リトルチャームファング」と相性抜群でした。

・「Hey World」では、透明感、清涼感が出るとともに、厚い低域によって、
  ハモり部分の井口さんの実体感が素晴しかったです。

・「Hey World」のなかでも、特に2番Aメロ(1:50秒頃)の「たまにはひとりで」の
 「たま〜には〜」のハモり部分では、 Q3から井口さんの低音ボイスが大波のように
  なだれ込んできて、「これはヤバイw」 と思わずにやけてしまいました。

  通常パートと低音パートの2人の井口さんに全身を包まれる感覚は麻薬的快感が
  ありました。(また聴きたいデス・・)

 

・声の質感については、私が求めているシルクのような滑らかさと雲のような柔らかさ
 にはいま一歩でした。そのため「Hey World」の井口さんはA+に留まりました。

 

 

水瀬いのり:S (A+) について

 

・水瀬さんの抜群のキレとシャウトが部屋に轟き、シンフォギアのキャラソン
 (殲琴・ダウルダブラ)には 圧倒されました

 

・ただし、水樹奈々さんに比べるとQ3システムが得意とする帯域と
 水瀬さんの帯域とにわずかなズレを感じて、S+ではなくSに留まりました。

 

・その他に聴いた水瀬さんの曲は3枚目シングル「Starry Wish」です。(収録曲3曲全て)
 試聴時、このCDが発売されたばかりだったため、私自身聴き込んでおらず、
 真価(聞き所)をうまく把握できていませんでした。そのため、A+(極めてハイレベル)に
 留まりました。

 

 

早見沙織(はやみん):S+(A)、東山奈央:S (A)について

 

・前編で述べた通り、はやみんは「こいかぜ」による凄まじい歌声でS+でした。
 東山さんはワルキューレで 述べたとおりSでした。

・共通してAが付いているのは「エブリデイワールド」の時です。

 エブリデイワールドにおける声色の変化と明瞭さは素晴しいのですが、

 こいかぜやワルキューレと比べると、何か物足りなさを 感じてしまい、

 A(相性良い!)に留まりました。

 エブリデイワールドは激しい曲で無く、穏やかな曲調・歌い方です。Q3システム
 試聴時には割と激しい曲が多かったので、試聴会の最後に聴いたエブリデイワールドは
 迫力不足を感じてしまったと推測します

 

 

 

|■6.アニソンとの相性

 

ここからはヴォーカルと演奏を含めた「アニソン曲との相性」を記載します。

相性は前章と同様に評価します。なお、前章同様に相性C(普通)、D(相性不良)、

E(ダメダメ)は1つもありませんでした。

 

 

------------------------------------------------
・相性:S++ (神秘な世界観に突入)

------------------------------------------------

 ・水樹奈々「深愛」
      「Glorious Break」
      「Justice to Believe (MUSEUM STYLE)」

 

 ・高垣楓(CV.早見沙織) 「こいかぜ」

 ※相性の「S++」は、相性S+のヴォーカルに演奏が加わって、

  更なる高みへ達したため「S++」としています。

 

------------------------------------------------
・相性:S+ (凄すぎて絶句のレベル)

------------------------------------------------

 ・ワルキューレ 「絶対零度θノヴァティック」
 ・fripSide「only my railgun」
 ・Lia 「My Soul, Your Beats!」
 ・瀬戸麻沙美 「そしていま」

------------------------------------------------

・相性:S (相性最高!テンションMAX!)

------------------------------------------------

 ・井口裕香 「リトルチャームファング」
 ・チマメ隊「ときめきポポロン」
------------------------------------------------

本章では特に相性の良かった曲のピックアップして
その曲を聴いてどのような「体験」をしたか述べます。

そのため、以下は「で・ある」の常体にて書き表します。

  

  

------------------------------------------------
・相性:S++ 詳細

------------------------------------------------

・水樹奈々「深愛」:S++

・まさに目の前で歌っているリアリティ

この曲はアニソン用に調整していないと籠もった録音に感じてしまう。一般的には
残念な録音という評価が多い

 

ところがQ3システムでは曇った感じが全くしない。広大なサウンドステージが現れて、
各楽器や奏者を等身大のサイズに再現する。

 

ストリングス、ピアノの質感が恐ろしいほど生々しい。

 

ヴォーカルの生々しさと存在感は異次元と言えるほど。ベールを完全に剥がした
ようなクリアーさで、ヴォーカルの生の声を聞いている感覚。CD再生にもかかわらず、

スピーカー等の機材をして聴いている感覚はなく、ヴォーカルが目の前で直接歌って

いると感じる。

これほど驚異的な生々しさ出せるオーディオ機器があったかと自問すると、
MSB Technology の「Select DAC」を思い出した。

Select DACではヴォーカルの顔を触れられる程のリアリティがあった。

一方、いま聴いているQ3システムはSelect DACと同様に顔を触れられる・・・

いや、それを上回って、手のひらで実際に顔の表面を撫でられるほどの生々しさと

リアリティがあった。

 

Q3システムでは、強弱の再現性にも優れているので、演奏の細かいニュアンスが
伝わってくる。深みのある演奏。

 

水樹奈々さんの歌声には深い抑揚があって、一語一語丁寧に語りかけてくるような
歌い方だった。

 

広大なスケール感、楽器の高い質感、深みのある演奏。究極のリアリティ、
そこから発する感情豊かな歌声。

 

目を閉じると、大ホールで水樹奈々さんが私の為だけに歌ってくれているような
スペシャルコンサートに思えた。

 

そして「水樹奈々さんは本当に歌が上手いなぁ・・・」と少し涙してしまった。

(音楽を聴いて泣いたのは久しぶりでした)

 

 

----------------------------------------------

 

・水樹奈々「Glorious Break」:S++


・異次元への旅

静かで暗く、深遠な空間からこの曲は始まる。

エフェクト音と演奏は次第に音量と激しさを増し、それがピークに達したとき、

水樹奈々さんの激しく抑揚の付いた歌が始まる。

歌声に呼応するかのように、エフェクト音・演奏の勢いが増し、曲の最後まで

歌声と演奏のボルテージが上がり続ける。

 

 

音数は非常に多い。

この曲はシステム全体としての応答性が極めて良くないともたついてリズム感が

出ない。また、分解能も極めて良くないと音と音が絡み合って曲が死んでしまう。

Q3システムはスピード感が極めて速く、抜群のキレで膨大な音数を全て捌ききる。
捌かれた音は空間のあちこちに放たれる。放たれた音を一歩引いて眺めると、

空間上には摩訶不思議な幾何学模様が展開されていた。

 

  
 

その中心から水樹奈々さんが一声一声、口の形と発音の速度を変えながら、
衝撃波を飛ばしてくる。

 

歌とともに、空中にある様々な音が矢のように飛んでくる。

 

そのスピードが通常では考えられないほど速く、「音が耳の横を通り過ぎている」のか、
あるいは「止まっている音」の中を自分自身が「高速で駆け抜けている」のかわからなく
なる。目を瞑って発音の中心点に意識を向けると、超高速で水樹奈々さんへ吸い込まれる
感覚に陥った。

 

また、地を揺るがすような低音が一定の間隔でドッドッドッ鳴りと響く。
その揺れには確かな存在感があり、Q3システムでこの曲を聴いていると、

座っているソファーから振り落とされるような凄まじい緊張感があった。
  
 
超高速で吸い込まれる感覚。

 

部屋全体は揺れ響く。

 

空間を見渡すと純度の高い一音一音が星のごとくキラキラと輝いている。

 

そして景色は高速で後ろへ過ぎ去っていく。


それはまるで宇宙旅行・・・いや、異次元へのワープに感じた。

 

以前、MAGICOの「Q1」に関して、その空間表現を「宇宙旅行」のようだ

と評したレビューを見た。

その時は意味がわからなかったが、今なら分かる。

そして、目の前にあるのはそれ以上の世界だった。

体にグッと力を入れて、吸い込まれまいと踏ん張った。

音楽を聴いていてこのような体験をしたのは初めてだった。

  

 

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・水樹奈々「Justice to Believe (MUSEUM STYLE)」:S++

・鬼気迫る衝撃波

この曲は水樹奈々の中でも瑞々しさと艶に磨きがかかった歌い声が収録されている。

一方で風のエフェクトや固まりのような電子音が駆使されていて、乾いた荒野を

連想させる。

 

本曲をオーディオシステムで鳴らす場合、上記の対比を使ってヴォーカルを際立たせる
方法がある。それとは逆に、エフェクト音や電子音を空間に展開しきって、壮大な世界観
を描く方法もある。

 

 (この曲(CD)に込められた情報量は極めて多く、演奏やエフェクト音をうまく再現
  できた時は他のアニソン・他のジャンルの音楽では味わえないスケールを体験できる)

 

私がこのCDを買った時はまだオーディオ初心者で、この曲は「もわっ」と抜けきらない
印象が強かった。その後オーディオの経験を積み、機材をグレードアップしていくうちに
「もしかして、この曲は凄い録音では・・?」と思い始めた。

  

そして、AVALON -Jeff- TADのシステムが出来上がったとき、広大な音場と桁外れの
エネルギー感に驚嘆した。

  

それは3分34秒から5分43秒の間奏部分。

 

地の底からエネルギーが噴出し、スリリングな演奏とバックコーラスの組み合わせにより、
スピーカーと後方の壁の間に「ウォール(エネルギーの壁)」が現れる。このウォールは

毎秒毎秒地の底から噴出して天井に向かって上へ上へと突き抜けていく。その圧倒的な

スケール感、エネルギーの強さを目の前にしたとき、ただただ見上げて「凄い・・・」と

思うばかりだった。

 

畏敬するほどの曲。Q3システムでどう展開されるのか・・・。

 

開始から3分34秒後、顔が引きつった

 

AVALONの時とは比べものにならないほどの厚いウォールが出現した。
2倍、3倍以上も厚く、強力なエネルギーの壁。

 

その噴出されたエネルギーの壁は天井に向かって上に上がっていくのではなく、
リスナーに向かって「ぶわーっ!」と迫ってきた。そして、リスナーに向けて

エネルギーの壁から衝撃波をズバンズバンと飛ばしてきた。

  

「なんだこれは・・・」

 

想像を遥かに超えたことが起り、混乱した。

 

「何が起っているのか」

 

リスナーとしてしっかりと分析して記憶に残したい、とは考えていた。
だがしかし、あまりに凄い光景を目の前にして、その世界に没入したい誘惑にかられた。

 

そして没入してしまった。

 

言葉では言い表すことのできない、抜群で圧倒的な歌声、肌で感じる確かなエネルギー、
自然界では発生しないと思われる人工的な美しい空間描写がそこにはあった。

 

 

そして、「強烈だった」という感覚が脳裏に焼き付いた

  

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・相性:S+ 詳細

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・ワルキューレ「絶対零度θノヴァティック」: S+

プリリリンっとみずみずしい効果音が特徴的な曲。
曲が始まると同時に背景は黒くなり、各々の声がそれぞれのカラーで光り始める。

 

歌声とそれ以外の光度差が極めて大きい。やがて背景は暗黒に変化した。
空間に放たれる歌声はとても鮮やかで、声の細部の細部まで追い求めて旅ができるほど
だった。

 

ベース音と電子音は轟音と化し、床や空間をグワングワン揺らす。
私は全神経を尖らせて、低音が出てくるSPの奥へと意識を向けた。
激烈な低音に身を委ねることを覚え、私は空間と一体化した。

 

曲冒頭から38秒〜39秒地点。

「タタタタタ」と軽快な音が流れる。そのリズムに合わせて、私は更に深い闇へと誘われた。

 

そうして闇に飲み込まれた直後、何もない空間からヴォーカル(レイナ)が
現れた。

 

突如現れた。

 

現れるスピードが速く、極めていきなり的だった。

 

まるで、暗闇で車のハイビームをいきなり浴びたような「バァンッ」という感覚。
思わずおののいた。

 

その後も何も無い空間からヴォーカルが突如現れるので、その度に驚き、
恐怖感に包まれた。

 

音楽を聴いて、「怖い」と思ったのは初めてだった。

 

 
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・fripSide 「only my railgun」:S+

音を加工しすぎて耳に刺さると言われるこの曲。

2009年の発売直後から楽曲の良さと録音の悪さで有名になり、アニソンオーディオ
実践者や一部のオーディオショップでいかに上手く鳴らすかが試されてきた。

 

B&W等のモニター系スピーカーで忠実に再現を求める人もいれば、ソナスやDALI等の
いわゆる芸術スピーカーで音を丸めて聴く人もいた。

 

今回のQ3システムは前者のタイプ。

 

再生前に「キツイ音が来るのでは・・・?」と一瞬身構えた。

 

しかし、キツさがない。驚くほどない。耳当たりが大変よい。

 

そして、シンセ等の電子音の広がりが素晴らしい。並のシステムでは、サウンドステージ
は左右のスピーカーの間に展開するが、Q3システムはスピーカーの外側に広がり、側面の
壁を突き抜けた。
これはQ3の横に設置してあるVicousticパネルの影響が大きいのだろか、私もぜひ真似
したいと思った。

 

色々なシステムで「only my railgun」を聴いてきたが、楽曲の良さとオーディオ的
快感を同時に味わえたのはこれが初めてだった。

 

 

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・Lia 「My Soul, Your Beats!」:S+

 

イントロの特徴的なピアノ音。

 

Q3システムでは輝かしい音と重厚感な音が両立していて、「タタン・タンタン・ターン」の

最後の低音の沈み込みは予想以上だった。

「ここまで下がるとは!」

まさに求めていたピアノ。

 

Avalon Diamondでは地面が沈み込むほどの重圧を求めていたが、それはついに
できなかった。
しかし、Q3システムでは地面が割れるほどの重いピアノ音を感じる事ができた 。

 

次々に放たれるピアノ音が魅力的でドラマチックで、うっとりする。

 

ヴォーカルの歌声も美しかったが、まさに理想のピアノ音を目の当たりにした私は
ピアノの旋律に身を委ねた。

 

この曲も「only my railgun」同様、楽曲の良さで評価が高かった。
CD発売前には多くのアニソンオーディオ実践者が期待をしていた・・・が、
録音が残念だったとの声で溢れた。

 

しかし、Q3で聴く「My Soul, Your Beats!」はとても素晴しいもので、
できることなら、当時失望してしまった人たちと一緒にQ3システムで聴いて、
この曲の魅力を語り合いたいと思った。

 

 

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・瀬戸麻沙美 「そしていま」:S+

瀬戸ちゃんに触れられそうなほど超リアルな音像。

そしてQ3の超高解像感によって、電子顕微鏡で覗いたように歌声の細部を

見ることができた。

 

この曲において瀬戸ちゃんの質感を区分すると、瀬戸ちゃん特有の明るく滑らかな声と
低音の少しザラついた声の2種類の違いに分けられた。その違いは大変ハッキリした
ものだった。

 

また、バックの演奏はたおやかな音で、声の質感とは明らかに違っていた。

Q3システムで聴く「そしていま」は声の出し方や楽器の違いを見事に
描き分けていた。

歌声と演奏と質感がハッキリ違うので、ヴォーカルの存在感が一層際立っていた。

私は第2期の「茜色」の艶のある声が好きだったが、

Q3システムで「そしていま」を聴いてからはすっかり虜になってしまった。

 

 

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・相性:S 詳細

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・井口裕香 「リトルチャームファング」

 

ムチのように速い低音、低域の量感に驚いた。
とても引き締まった音。

 

「こんな音がCDに入っていたとは・・・」と衝撃を受けた。

 

私のS1システムではこの曲の良さが分からなかった。 それは、S1では低域の量と

レンジが足らず、また、音を捌けていないからだと思った。

 

S1システムではこの曲ではなく、「Hey World」が最適だった。収録されている
バスドラ、スネアの帯域がS1とマッチしてハマっていた。

 

しかし、「Hey world」は録音されている低音のレンジ、情報量が少なく、
Q3で鳴らすと迫力不足で拍子抜けしてしまった。

 

ところがQ3システムで「リトルチャーム」を鳴らすとバスドラで地面が揺れ、
キレのあるカッコいい井口さんが歌い出した。音を捌いて上手く散らすので、
結果としてのサウンドステージはとても広い。

こんなカッコいい曲だったとは。。

 

Q3システムと「リトルチャームファング」の相性はバッチリ。
私もこの曲を魅力的に鳴らしたいと思った。

 

 

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・チマメ隊「ときめきポポロン 」:S

無からいきなり現れるチノちゃん。

  

この曲でも、歌声とそうでない部分の色合いがハッキリ異なるので、チノちゃんの
音像をよりリアルに浮かび上がらせた。

 

演奏ではベース音のキレが素晴しく、弦が振動すると、私の体内を突き抜けて心を揺らす。
やがて私の心はベース音に鷲掴みされ、気持ちも同調するようになった。

 

サビが近づくにつれてベースの音階が上がり、それにつられて気持ちも上がる。

 

この曲はヴォーカルの可愛さありきだと思っていたが、演奏含めて
愉しい世界であった。

嬉しくて楽しくて思わず跳ねてしまうような。

 

何度も何度も聴きたい、素晴しい音だった。

 

 

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・番外編
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本章の後編では、Q3システムで鳴らすと「意外だったアニソン」、

「面白かったアニソン」、その他持ち込み音源の試聴結果を紹介します。

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意外だったアニソン

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・鈴木このみ 「Beat your Heart」

緩急の付いた激しい曲。

 

事前に空気録音でこの曲を聴いたときは、ジェットコースターのように低中高音を
激しく駆け巡るスピード感を感じた。度肝を抜かれた。

 

生のQ3で聴いたら、さぞかしスリル満点だろうと想像していた。

 

ところが、実際に聴くと緩急ついたスピードをさほど感じない。
むしろ、厚いベースと克明なバスドラの上でじっくりと歌い上げる姿があった。

 

空気録音では機器の性能によって低音がまるで入っていなく、鈴木このみさんの
歌声が「走る」ように感じていたのだ。

 

予想外な歌い方で肩すかしを食らったが、目の前で鈴木このみさんが優雅に
歌い上げている様子を見ていると、「この歌い方も良い・・・!」と思えた。

と同時に、新たな表現に出会えた嬉しさがこみ上げてきた。
 

 

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面白かったアニソン

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・戦場ヶ原ひたぎ(CV.斎藤千和)、貝木泥舟(CV.三木眞一郎)

「木枯らしセンティメント」

 

「トリッキーな動きをする」

 

SNS上でA氏とC氏がそう語っていた曲。

 

会話を辿っていくと、戦場ヶ原さんと貝木の音像がゆらゆら揺れ動くとのこと。

 

「どこの部分だろう?」とCDをかけてみた。ところが、当時のシステムでは
音像の動きがわからなかった。落胆する気持ちと、どのように動くのかの
興味心が湧いてきた。

 

それから数週間後、Q3システムで聴く機会がやってきた。

 

本当に奇妙な動きをした。

「戦場ヶ原さんが30cm左にずれた!」

 

Aメロの最初のパートでの戦場ヶ原さんの立ち位置はセンターの少し左に位置して、
貝木はセンターの少し右に位置していた。

 

ところが、次の戦場ヶ原さんのパートでは、音像が左に30cmほど移動し、
その後センターに戻ったりした。

 

指し示すことができるほどわかった。

 

2番になると、戦場ヶ原さんは今度は右側に移動していて、2分6秒に
貝木が左端に移動して、立ち位置が入れ替わっていた。

 

その後も貝木がセンターに移動したり、また二人の立ち位置が入れ替わったり

する等、フラフラ動いて、本当に妙な動きだと感じた。

 

その光景を凝視していると、戦場ヶ原さんが貝木から離れようと移動して、
貝木はそれを追うように近づいているように感じた。

 

「気持ち悪い」

 

貝木は歌声だけではなく、動きまで気持ち悪い(注:褒め言葉)と思った。

(確かに一種の気持ち悪さを感じましたが、揺れ動く音像の軌跡がハッキリ

 わかるのはとても面白いひとときでした)

 

  

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再生が難しい曲を鳴らしてみた

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私が良く聴いている曲のなかで、鳴らすのが難しい曲(鳴らせると面白い曲)を
数曲持ち込んでみました。

 

・Buono!「ガチンコで行こう」(しゅごキャラ! ED4)

この曲はイントロのスネアとバスドラの分離感が悪く、団子状態になりやすい。
ギターには荒さが目立ち、ドラム同様に分離感が悪く「もやっ」とする。

 

ヴォーカルはコンプレッサーをかけたのか、ダイナミックレンジが狭い。
その上、余韻を一定の時間でバッサリ切っているのか、ヴォーカルの伸びが
足りない。

 

このCDは7年前に購入して、いわゆる「TVでは良く聞えるのに、CDでは残念音質」
だと感じた。

 

その後、PCトランスポートのサウンドカードをASUS Xonar Essence STに
変更して、TEAC VRDS-25XS(同軸入力)とB&W 805Sで聴くと、「もやっ」感が

払拭され、ギターの一音一音が明瞭になった。

イントロ4秒〜5秒のギターのハモり部分では2つのメロディラインが認識できるように

なった。と同時に、2つのラインが融和する様も感じられた。分離と融合という相反する

要素を両立した。そのときのハモりはとても美しく、酔いしれるほどだった。

それから数年後。

プリにGOLDMUND MIMESIS 330L、パワーにdarTZeel NHB108を導入したところ、
バスドラの個々の音が綺麗にほぐれて、一音一音のアタック音が分かるようになった。
加えて、スネアの甲高い音、明るく色彩感の良いスネアが聞えるようになった。
ますますこの曲の虜になった。

 

さて、この曲をQ3システムで聴くと・・・?

 

予想としては、ギターのハモり部分とドラムが私のシステム同様にうまく鳴ると
考えた。実際その通りに鳴った。

ところが、予想外のことが起きた。

 

ヴォーカルの声がどこまでも綺麗に伸びる!

 

ダイナミックレンジの狭さも感じず、伸びやかなヴォーカルが美しい。

 

聴き終わった直後、思わず「Q3で聴くとヴォーカルが綺麗に伸びますね!」と
興奮気味でexorionさんに話しかけてしまった。

 

 
なぜヴォーカルが綺麗に伸びたのか・・

CDには声量のごくわずかな変化や伸びの部分が圧縮されて入っていたのだろう。
だが並のオーディオシステムでは微々たる違いは出せなかった。

 

Q3システムは階調表現が豊かで、声色の移り変わりをとても丁寧に描く。
また、極めて微細な強弱の違いを表わせる。そして適度な余韻。

 

苦手な部分を全て潰して、「ヴォーカルに全振り」したQ3システムだからこそ、
表現し得たと感じた。

 

この曲のヴォーカルの質は、残念な録音(加工)だから改善しようがないと思っていた。

しかし、そうでは無いと思い知らされた。

この曲の奥深さと可能性を感じた。

私もいつか、伸びやかな歌声を出したい。

 

 

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・三日月夜空(CV.井上麻里奈)「私のキ・モ・チ」

(僕は友達が少ないED)

2011年秋に発売されたCD。キャストが豪華なアニメのED。
大ファンの井上麻里奈さんが歌っているということで、発売日が楽しみだった。

 

ちょうど同じ時期にSACDプレイヤー TAD D600を購入していたので
「井上麻里奈さんの声を堪能しつくす!」と意気込んでいた。

 

だが、酷い結果になった。

 

 ・イントロのギターのかき鳴らしが五月蠅くて不快

 ・歌声やギターがキンキンして聞き疲れMAX!

 ・ヴォーカルや演奏にモヤモヤがかかって、細部がまるで見えない

 ・ドラムが団子団子団子!

 ・前後感の分離がとても悪く、ヴォーカルの背中とドラマーのお腹が
  くっついたような密着度。奥行きの無い、一枚絵だった。

 

2度と聴きたくないと思った。
所有しているCDの中で一番音が悪かった。

 

それから約5年後。様々なハイエンドケーブルを自宅試聴しているときに、
この曲を再生してみた。すると、ヴォーカルのキンキンさが消えていた。

 

その後正式にケーブルを導入して、システムの全体の調整が終ったときに
CDをかけてみた。

 

なんと、前後の分離感が出て、奥行きが感じられた!

 

このCDもひょっとしたら可能性のある一枚?と思い、Q3システム試聴時に
持ち込んだ。

Q3で鳴らす。

ヴォーカル、ドラム、ギター、ベースがいとも簡単に分離した!
ステージ上の然るべき位置に音像が現れる。奏者と奏者の間には十分な
エアボリュームがあり、「無の空間」ができている!

モヤモヤした曇り感は皆無!演奏の一音一音が面白いほどわかる!

ヴォーカルは声色の変化が良く出ていて、三日月夜空のうざったそうな声や
りりしく浸透力のある声、驚いた時に出る突飛な高い声が部屋中に鳴り響く。

その瞬間、はがないの光景、夜空の動く姿がありありと浮かんで来て、
アニメの世界に入り込んだ。

 

極めつけが2分24秒から始まるギターソロ。

 

それ以前はヴォーカルが目立っていたが、ギターソロになると
ヴォーカルは闇に消えて、スポットライトがギター奏者にあたった。

 

奏者の実体感が際立ち、ギターの超絶テクニックを披露してくれた。
熱いギターの音に魅了された。

 

このCDにこれほどの熱演が収録されているとは思わなかった。

 「マジか・・・」

 

Q3システムの底知れぬ圧倒的なパフォーマンスに驚愕した。

 

 

・総評 - アニソンとの相性 -

約60曲のアニソンを聴いてみて、Q3システムとアニソンの相性は抜群だと
分かりました。

 

アニソン特有の「もやっとしたベール感」は全く無く、また耳に刺さるような
加工音は一切ありませんでした。

 

ヴォーカルの質感と楽器・電子音の質感の違いを明快に描き分けて、奏者や音を
ステージ上のしかるべき位置に配置します。奏者は伸び伸びと演奏を始めて、
その様がよく分かります。

 

そして、演奏の不自然さ(オーディオ的不満点)を消した上で、今度はエフェクト音や
電子音を歌や演奏と融合させて一体感(世界観)を創出します。

 

その結果、多くの曲で世界観に触れる事ができました。ここまでレベルが高いと
相性で語るより、どういう世界観に包まれたかを述べるのが相応しいと思い、
体験記形式にて書きました。

 

いま思い出してみても、水樹奈々さんの曲の世界観は凄まじいものです。
フラッシュバックが起るほどです。

 

強烈な体験でしたが、Q3システムでアニソンが聴けて良かった、
心の底からそう思える素晴しいシステムでした。

 

 

  
|■7.クラシックとの相性

アニソンの凄まじい世界を見せてくれたQ3システム。
アニソンに最適化したからこそ成し得たと思います。

 

では、アニソン用システムでクラシックは鳴らすとどうなるのでしょうか・・?

 

ということで、私のリファレンスからクラシック3曲を鳴らしてみました

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  1.ロッシーニ 弦楽のためのソナタ (弦楽協奏曲)
  2.サン=サーンス 交響曲 第3番 - オルガン付き-
  3.シベリウス 交響曲 第1番
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1.ロッシーニ「弦楽のためのソナタ」第3番 第3楽章

 
品番:COCO-70512, Track9

 

・明確な音像表現、ソロパートが素晴しい。相性:A+

 ・明確な音像表現、緻密な空間描写によって、奏者の立ち位置がハッキリわかります
 ・奏者と奏者の間に何も無い「無の空間」が感じられました
 ・高いS/Nによってステージの静けさと奏者の気迫がビシバシ伝わってきます
 ・ソロパートでは弦一本一本の音色の違いはもちろんのこと、奏者の腕の動き、
  体全体の動きがハッキリ見えて驚きました
 ・統合としての響き(ハーモニー)は控えめで、個々の響きが強く感じられました。
  そのため協奏している時より、ソロパートの方が魅力を感じました
 ・幻想的なヴァイオリンというよりは、現実的なヴァイオリンです
  (ここで好みが別れると思いました。)

 

 

 

2.サン=サーンス「交響曲 第3番 -オルガン付き-」 第2楽章

品番:UCCD-2226, Track2

・超緻密な弦の描写、オルガンの圧倒的迫力。相性:S

 ・空気の振動をビリビリと感じる確かな低音
 ・オルガンの音(振動)に滲みがありません
 ・オルガンの音を一音一音重ねていってもそれぞれの固有の振動と
  和音による振動の両方を感じられました
 ・オルガンの音の強烈な存在感。この強烈な低音は、他の超弩級システムの
  追随を許さないほど
 ・超緻密な描写によりヴァイオリン奏者1人1人の弓の動きや擦れ具合までわかります
 ・この曲でも幻想的ではなく、極めて現実的(写実的)な鳴り方でした

 

 
3.シベリウス「交響曲 第1番」第1楽章

品番:ESSD-90020, Track1 (CD層)

・思わず息を飲む緻密な演奏、でも長い余韻が欲しい所。相性:B

 ・広大なサウンドステージと超精密な描写で、スピーカー後方にオーケストラ団が出現
 ・ティンパニのリアリティが凄まじく、ティンパニの面揺れが面白いほどわかりました
 ・緻密な描写と背景の静かさにより、第1主題と第2主題の緊張感が素晴しいです
 ・しかし、その後の展開部では、キレの良すぎるシステム故か、
  金管楽器の余韻が足らず、 シベリウスの幻想的な世界には到達できませんでした

 

 (この曲は余韻をとても長くすることで、個々の音が融合し、空間上にうねりが発生し、
  魔術的な幻想空間が現れます。この魔術的空間はJeffのプリアンプ「Criterion」を
  使用した時に現れました。キレの良いアニソン向けシステムではシベリウスを鳴らし
  切るのは難しいと感じました。)

 

 

・総評 -クラシックとの相性 -

 

高いS/N、広大なサウンドステージ、緻密な描写により、極めて現実的・写実的な
演奏を見せてくれました。

 

特に弦楽器の擦れる音は素晴しく、そのリアリティさに圧倒されました。
弦の質感はCrystalCableの音が大きく寄与していると思います。

Crystal Cableはヴォーカルの口の動きや舌の動きを出すのに最も適している

ケーブルですが、ヴァイオリンの弦の質にも絶大な効果がありました。

(私がCrystal Cableを導入した理由の1つは、ヴァイオリンの再現性が

 高かったからです)

また、強力な低域に支えられて、ティンパニやオルガンの再現性が極めて高かったです。
複数の場所でMAGICO 「M3」を用いてサン=サーンスのオルガンを聴きましたが、
オルガンを含めての演奏はこのQ3システムがNo1でした。

 

この2要素だけでも並のクラシック向けシステムを超越しています。

 

ただし、写実的な音ゆえに、ヴァイオリンの甘美な音に酔いしれる音では
ありませんでした。この点が良いか悪いかは好みによって変わるでしょう。

  

悩ましい点は余韻(滞空時間)でした。

 

上述のシベリウスやその他シューベルトの交響曲では、長い長い余韻によって

見えてくる世界があります。Q3システムではヴォーカルがじっくり歌い上げるのに

適切な余韻がありました。私がフルオケを鳴らす場合は現状の2倍、3倍の余韻、

余韻の終りが見えないほどの長い余韻が欲しいと思いました。

(しかし、それほど長く伸ばすと、当然キレが悪くなるので、アニソンとは相性が悪く

 なってしまいます。)

Q3システムはクラシックを高いレベルで鳴らしますが、現実を超えた先の世界観に
触れたい場合は、クラシック専用に最適化する必要があると感じました。

 

(私のS1システムも歯切れの良い方向に振っているので、シベリウスの魔術的空間は
 現れません。Q3システムを聴いた限りではOpus一本で十分に長い余韻を出すのは
 難しいと思いました。もしフルオケの魔術的空間を求めるなら、オーディオ機器を
 含めて、トータルで調整する必要があるとわかりました)
http://comiccune.jugem.jp/?eid=35

☆ MAGICO Q3でアニソンを聴いてきました!(後編)
http://comiccune.jugem.jp/?eid=36
  

|■8.超弩級システムとの比較

本章ではexorionさんの Q3 システムと他の超弩級システムを比較します。

 

アニソン再生においては、exorionさんの Q3 が最適だと予想していますが、
他のシステムと比較した際はどのような位置付けになるのでしょうか?
 

ポイントを絞って比較していきます。

 

・比較するシステム

 

 (1) MAGICO - Q3 と GOLDMUND (場所:都内某所)

 (2) YG Acoustic Hailey 1.2 と MSB - Select DAC  (場所:都内某所)

 (3) MAGICO - M3 と PASS  (場所:TIAS 2016)

 (4) MAGICO - M3 と CH Precision (2016年 第40回 マラソン試聴会)

 (5) MAGICO - M3 と AUDIA (場所:都内某所)

 

試聴曲はアニソン(エブリデイワールド)と中編でご紹介した、

クラシック(サン=サーンス 交響曲第3番オルガン付き)の2曲が中心です。

 

・結論

結論を先に申しますと、exorionさんの Q3 システムが一番良かったです。

 

特にアニソンにおいては、exorion さんのシステムがハイレベル過ぎて、
上記5つのシステムと比較にならないほどでした。

 

以下、簡単なインプレと比較です。


- 評価方法 -

 

評価は実体感や色彩感、感情表現(抑揚)、曲の世界観が見えたか等の
10つの項目で行いました。

各要素において、良い(○):10点、並(△):5点、悪い(×):0点とします。
(ずば抜けて良い場合は ◎:20点を付けました)

 

 

・(1) MAGICO Q3 と GOLDMUND システム

 

Q3 と GOLDMUND の組み合わせでは低音の量感と躍動感が素晴しかったです。
ヴォーカルに強烈な実体感があり、MAGICO Q3 の凄まじさを感じました。

 

音像とそうでない部分の境界部分は触ったらキレそうなほどの鋭さがあり、
ヴォーカルの実体感をより際立たせていました。しかし、ダークな音色感が
少し気になりました。 クラシックでは、低音の量感によって、壮大な
オーケストラに仕上がっていました。

 

ただ、スピード感はもう少し欲しいと感じました。また、高音域にもう少し輝き
が欲しいと思いました。
曲の全体としての世界観はある程度感じる事ができました。
(この時、MITのケーブルを用いていました。)

 

- アニソン:50点、クラシック:50点 -

 

◆アニソンの評価詳細

 

・ヴォーカルの実体感 :○
・ヴォーカルの色彩感 :×
・滑らかさ:○
・感情表現(抑揚):△
・空間の広がり:×
・生々しさ:△
・高域の伸び:×
・低音の量感:○
・低音のキレ:△
・曲の世界観:△

 → ○*3 + △*4 = 30 + 20 → 50点

 

◆クラシックの評価詳細

・楽器の実体感 :○
・楽器の色彩感:×
・滑らかさ:○
・感情表現(抑揚):○
・空間の広がり:×
・生々しさ:×
・高域の伸び:×
・低音の量感:○
・低音のキレ:△
・曲の世界観:△

 →○*4 + △*2 = 40 + 10 → 50点

  

 

・(2) YG Acoustic Hailey 1.2 と MSB - Select DAC システム

 
  

YG Hailey 1.2 と超弩級 DAC MSB Select DAC では、広大なサウンドステージ感と

全てのベールを剥いだような生々しさが突出していました。

しかし、分解能不足で妙な塊感があり、周波数帯域の繋がりが悪かったです。
ヴォーカルの帯域にはピーク感があり、曲の世界観には全く触れられませんでした。

 

(本システムは都内のショップで聴きました。このような音になって
 しまったのは、期間限定での借用品で時間が限られていて、機材の相性を
 調整できなかったとのことです。

 なお、YG と Select DAC 自体は素晴しい機器です。真価を発揮した音は

 凄いと耳にします。個々の製品がダメだと述べている訳ではありませんので、

 本記事の表現をご了承ください。)

 
 - アニソン:10点、クラシック:未視聴 -

◆アニソンの評価詳細

・ヴォーカルの実体感 :×
・ヴォーカルの色彩感 :×
・滑らかさ:×
・感情表現:×
・空間の広がり:○
・生々しさ:◎
・高域の伸び:×
・低音の量感:×
・低音のキレ:×
・曲の世界観:×

・特記事項:聞き続けられないほどの音 -20点

 → ◎*1 + ○*1 + 特記事項 = 20 + 10 + (-20) = 10

 (この試聴によって、例え超弩級のDACを用いても、機器との相性やシステムの
  トータルバランスを考えないと酷いことになると勉強になりました )


・(3) MAGICO - M3 と PASS システム

  

TIAS 2016 でのM3システムでは、(1)の Q3 と GOLDMUND で感じたダーク感は
薄くなっていました。楽器の音色は明るく、好感触です。

また、(1)の Q 3& GOLDMUND には無かった「良い意味での空気感」がありました。

 

しかし、スピード感に不足があって少しもっさり。
クラシック音源では空気感が功を奏していましたが、アニソンにおいて
ヴォーカル帯域に妙にまとわりつくものがあって気になりました。
クラシックでは彩り豊かに聞えましたが、ヴォーカル帯域の色彩感は少し
スモーキーさを感じました。

 

- アニソン:20点、クラシック:55点 -

◆アニソンの評価詳細

・ヴォーカルの実体感 :△
・ヴォーカルの色彩感 :△
・滑らかさ:△
・感情表現:×
・空間の広がり:△
・生々しさ:×
・高域の伸び:×
・低音の量感:×
・低音のキレ:×
・曲の世界観:×
  → △*4 = 20点

◆クラシックの評価詳細

・楽器の実体感 :△
・楽器の色彩感:○
・滑らかさ:○
・感情表現:△
・空間の広がり:△
・生々しさ:×
・高域の伸び:○
・低音の量感:△
・低音のキレ:×
・曲の世界観:△

 → ○*3 + △*5 = 30 + 25 → 55点

 

 
・(4) MAGICO - M3 と CH Precision システム

2016年 第40回 マラソン試聴会でのMAGICO M3とCH Precisionシステムでは、
TIASで感じたもっさり感がありませんでした。低音は柔らかめで、余韻
たっぷりの滲みのない厚い低音(パイプオルガン)が広がりました。

 

また、スピードはゆったりしつつも、低音の締りと適度なキレを感じました。
ただし、高域に硬さがあったのが気になりました。

(M3が国内に入ってきて日が浅かったのでバーンイン不足でしょうか・・)

 

ヴァイオリンには明るさやスリリング感が少なかったです。
それでも曲の雰囲気は良く出ていて、 纏まりのあるシステムだと感じました。

 

- アニソン:未視聴、クラシック:65点 -

◆クラシックの評価詳細

・楽器の実体感 :△
・楽器の色彩感:×
・滑らかさ:○
・感情表現:△
・空間の広がり:○
・生々しさ:○
・高域の伸び:×
・低音の量感:○
・低音のキレ:△
・曲の世界観:○

 → ○*5 + △*3 = 50 + 15 → 65点

 
 

(5) MAGICO - M3 と AUDIA システム

  

都内某所でのM3+AUDIAシステムはみずみずしい中高音域、形作らない
伸びやかな低音が特徴でした。 全体にふわっとした音作りで、楽器や
ヴォーカルの温度感が良く出ていて、響きが空間に溶け込むような音
でした。

 

これまでのMAGICOとは違う・・・と感じました。

 

しかし、低音の特定の帯域が薄く、逆に、膨らむ帯域もありました。
時にピアノの低い音が崩れて「本当に密閉型スピーカー?」と思うことも。

 

低域の薄さから少々ハイ上がりにも感じ、またヴォーカルの口が広がりすぎて
実体感がありませんでした。

 

弦楽四重奏は良かったですが、ヴォーカルやフルオケの世界観には
触れられませんでした。

-アニソン:35点、クラシック:70点 -

◆アニソンの評価詳細

・ヴォーカルの実体感 :×
・ヴォーカルの色彩感 :○
・滑らかさ:△
・感情表現:△
・空間の広がり:△
・生々しさ:△
・高域の伸び:△
・低音の量感:×
・低音のキレ:×
・曲の世界観:×

 → ○*1 + △*5 = 35点

 

◆クラシックの評価詳細

・楽器の実体感 :△
・楽器の色彩感:○
・滑らかさ:○
・感情表現:○
・空間の広がり:○
・生々しさ:○
・高域の伸び:○
・低音の量感:×
・低音のキレ:×
・曲の世界観:△

 →○*6 + △*2 = 60 + 10 → 70点

 

 
そして、今回聴いたexorionさんのQ3システムは・・・

 

上記システムで感じたMAGICOのダーク感やモノトーン、スピード感不足
(もっさり感)は無く、高域の硬さ、実体感の希薄さやピアノの崩れも
ありませんでした。

MAGICOの弱点と呼べる部分は 全て克服していると感じました。

 

空間の表現と低音の量感はずば抜けて高く、アニソンにおいては
ヴォーカルの豊かな感情表現(抑揚表現)により、すぐにその世界に

入り込めました。

 

クラシックでは、やはり低音の量がずば抜けて良く、オルガンの重厚な響きを
肌で感じました。楽器の色彩感はヴォーカルの色彩感より少し薄めでした。
感情表現では甘美なヴァイオリンとは異なったため、(私の好みにより)

点数が低めとなりました。

 

クラシック曲の世界観に関しては、もう少し余韻があれば・・・との感想でした。

 

- アニソン:150点、クラシック:85点 -

 

◆アニソンの評価詳細

・ヴォーカルの実体感 :○
・ヴォーカルの色彩感 :○
・滑らかさ:○
・感情表現:◎
・空間の広がり:◎
・生々しさ:◎
・高域の伸び:○
・低音の量感:◎
・低音のキレ:○
・曲の世界観:◎

 →◎*5 + ○*5 = 100 + 50 → 150点

 

 

◆クラシックの評価詳細

・楽器の実体感 :○
・楽器の色彩感:△
・感情表現:△
・空間の広がり:○
・生々しさ○
・高域の伸び:○
・低音の量感:◎
・低音のキレ:○
・曲の世界観:△

 →◎*1 + ○*5 + △*3 = 20 + 50 + 15 → 85点

◆比較総評

アニソンを鳴らした場合、exorionさんの Q3 システムが150点で、他システムが
10〜35点(Q3 + GOLDMUND + MITでさえも50点)で著しい差がありました。

 

クラシックは、やはり exorion さんの Q3 システムが85点の優秀点で、
その次に都内某所の M3(70点)とマラソン試聴会の M3(65点)が追う形でした。
クラシックにおいては、演奏のどの部分を重視するかで、評価は変わるので、
人によって順位は逆点しうると思います。

 

なお、クラシックの再生に関しては、exorionさんの Q3 システムと同等、あるいは
それ以上のシステムを聴いたことがあります。

 

それは Sonus faber の LILIUM と CHプレシジョンのフルセットです。

exorion さんの Q3 システムは現実に即したコンサートを描き、
Sonus + CHPはキラキラと 幻想的な演出で描きます。
どちらとも魅力溢れる音です。

 

様々な試聴を通して、MAGICO Q3 システムと Sonus faber LILIUN の2システムを
所有して、 アニソンとクラシックを楽しめたら最高だと思いました。

 

  

|■9.おまけ:声優ファンにとって夢のアイテム(?!)

 

・ツマミを回すだけで声が柔らかくなる!

5章の「ヴォーカルとの相性」において、あやねるの甘さと柔らかさが今一歩と
述べました。同様に井口さんの柔らかさも今一歩と感じました。

 

Q3システムはタイトでキレが前面に出るので、柔らかさが少し足りないのは
仕方無いと思っていました。

 

 

ところが!

インターコネクトケーブルの「MIT MA-X2」に付いている箱のツマミを回すと、

音が劇的に柔らかくなるのです!

(左:ケーブル全体図、右:箱の拡大図、赤丸部分がツマミ)

 --------------------------------------------------------------------------------------------

 ※この機能は「Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)」という
  技術で、ツマミを回すとケーブルに流れる周波数帯域や明瞭さが変化します。

  技術の詳細は、以下ブログにて大変詳しく書かれています。

  また、MITのラインナップや価格も紹介してある秀逸な記事です。

  ご興味がありましたら、ぜひともご覧ください!

  ▼MIT Oracle Matrix 50 Interconnect 導入記

  http://anisonhobby.blog.fc2.com/blog-entry-24.html

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この機能の凄さを知ったのは、恋愛サーキュレーション(釘宮理恵ver)を流した時でした。

 
曲を流す前に、キレのあるQ3システムではくぎゅの恋愛サーキュレーションは

良さが出ないのでは・・・?と予想していました。

 

結果は概ねその通りで、口のシャープな動きが目立っていて、くぎゅの甘いボイスは
ほとんどありませんでした。「やっぱり難しいかなぁ」と思いました。

 

すると、exorionさんが立ち上がって、インコネの箱に向かいました。

そしてCDを再生すると、空間上にくぎゅの柔らかい甘い声が広がったのです。

 

 


 

劇的な声の変化に驚きました。

この変化はスピーカーを買い換えたり、プリアンプを買い換えるたりするよりも

遥かに大きな変化です。

 

例えるなら、

「化物語の戦場ヶ原さん」のようなクールで口の動きがよく分かるシャープな話し方が、

            ↓

「ぱにぽにだっしゅのベッキー(レベッカ宮本)」の甘めのほわほわ声に変化するのです!

(どちらも斎藤千和さんが演じています。)

 

ということは、これを使えば、竹達さんが歌っている曲を「俺妹のきりりん氏」や
「えむえむっ!の石動美緒」のようにキレ味の鋭い口調で歌ってもらうことが可能で、
逆に「たまゆらのぽって」のようにほわっと暖かく歌ってもらうことも可能なのです!

 

また、中島愛さんの「神様のいたずら」はより柔らかく歌ってもらい、

「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」はさらにシャープでキレよく歌ってもらうことも可能です!

MIT MA-X2は声優ファンの私にとって夢のアイテムに感じました!

  

 

しかし、欠点があります。

 

ものすごい高価です。
 

1mのペアで14,999ドル = 約172万円!(1ドル=115円換算)もします。

しかも日本には正規代理店が無いので、日本では売っていません!

その欠点を知ってもなお、欲しいと思わせる魅力があります。
いつかは手に入れたい・・・MIT貯金を始めます!

 

(※172万円も出すなら、声優さんを自宅に呼んで、実際に歌ってもらった方が
  良いというツッコミが入るかもしれません。もしそれが可能なら
  実際に歌ってもらった方が嬉しいです。

 

  でも、お金があっても声優さんのスケジュール等で困難が予想されます。
  本当に実現しようと計画を練れば練るほど、実現の難しさに直面します。

 

  オーディオの1つの醍醐味は、好きな時に好きなだけ、好きな曲を
  好きな格好で聴けることです。コンサートの熱気も良いですが、
  家でリラックスして聴けるのも幸せです。)

 

「今夜はほっちゃんを聴こう。最初は辛口で、次は甘口で。
 聴き終わったら、次はゆかりんだ!」

 

こんな日が来ることを夢見ています!

 

 

|■10.後記

試聴記の中編と後編は、Q3システムの真髄であるヴォーカルとアニソンを中心に書きました。
そのため、この世界を知らない方には少々マニアックな展開に見えたと思います。

 

また今回のQ3試聴は人生で初めてのオーディオ・オフ会だったため、
ファーストインプレッションから詳細に書きました。

 

ここまで読んでいただきまして、誠にありがとうございました。

以下、後記です


・Q3を聴いて固まった思い

Q3システムで強烈なアニソン世界を見たことから、今後自宅のS1システムで

アニソン聴くと空しくなって嫌になるのでは?と恐怖感が現れました。

帰宅して実際に聴いてみると、とても魅力的な音が流れてきました。

全体的に柔和で、たおやかな音。
Q3のように生々しさは無く、むしろベールを何枚もまとった音ですが、
私にとってはとても心地良い音でした。

 

Q3試聴記以後、複数のハイエンドオーディオを聴きました。
そして、家に帰って自宅のシステムを聴くと、毎回「うちのシステムが一番好き」
と思えました。試聴を重ねる毎に、私はSakraを中心としたシナヤワの世界が
好きだと胸を張れるようになりました。

 

その結果、ちょっとやそっとのオーディオシステムでは心動かされない(=散財の
危険性が少ない)という自信が出てきて、新しい音をどんどん知っていこうと
前向きになれました。

 

今後、新しい世界を知るうちに、オーディオシステムがガラリと変わるかも
しれません。その時はその時です。

 

今は、私の「好き」を大切にして、音楽を楽しみたいと思いました。

 

・課題と対策

 

Q3システムのアニソン再生能力は凄まじく、S1システムにも取り入れたい事項
(課題)ができました。それは以下の3つです。

 

1.音像の動きを見えるようにする
 (「木枯らしセンティメント」をより良く再生したい!)

 

2.分離感を向上させ、奏者にスポットライトを当てる
 (はがないの「私のキ・モ・チ」をより良く再生したい!)

 

3.余韻を長くする
 (鈴木このみさんやシベリウスの世界観をもう一度体感したい!)

 

これらに対してどのように対応するか・・・

実は、この1ヶ月で1と2はほぼ解決しました。

  

1の音像の動きは、PCトランスポートの再生ソフトをJRMCからHQPlayerに
変更して、Windows server2012 R2のチューニングを徹底したことで解決しました。
 

(HQPlayerはC氏のブログにて興味を持ち、導入となりました。
  きっかけを与えて下さったC氏に感謝するばかりです!)

2.の分離感は、S1システムに WireWorld の電源ケーブル(SILVER ELECTRA)を
導入したことにより大きく改善しました。

 

最後の余韻は・・・これはとても時間がかかると思います。
 

exorionさんのシステムで聴いた限りでは、TransparentのOPUSを1本導入しただけでは解決できないので、長期的に目指したいです。
(でも、その前にMIT貯金に励みたいです!)

Q3 システム試聴は私の音楽観を一新させる激烈な体験となりました。
http://comiccune.jugem.jp/?eid=36
 


42. 中川隆[-7309] koaQ7Jey 2017年7月05日 13:49:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

スーパーハイエンド!驚異のアプリックスサウンド♪ 公開日: 2016/04/29
http://otomani.jp/off/2059

アプリックスさんの所へマジコのQ3を聴きにお邪魔してきました。

オーディオシステム総額70,000,000円を軽く超えるハイエンドシステム♪

スーパーハイエンドの力でマジコの Q3 のポテンシャルを余す所なくサクっと引き出していますw

Telos 2500+ですので軽々とスピーカーをドライブしていましたw

マジコはドライブ力のないアンプだと音が軽くなってしまい、魅力が半減してしまうんですよね(ノД`)・゜・。

特に Mimesis 22HistoryとTelos 2500+のコンビがまた絶品で相性が凄くいいんです。

24MEでも十分に良いのですが 22History の前だと霞みます。

デジタルソースでも 22History を通すと温もりが出て凄く音が滑らかになり、サ行がきつくなりません。

これだけの情報量を引き出せるのってそうそうないと思いますw

音が鮮明とかそういう次元ではありません。

コンサートホールのような感動がアプリックスさんの部屋に感じられました♪

アプリックスさんの好きなまどマギ・ガルパンは本当に良かったですwww

まどマギガルパンに関しては【 ガルパンはいいぞ! 】って連呼したくなる気持ちでした(*´ω`*)ガルパンガルパンのBDがTVの前に置いてあったので見たかったです♪

水樹奈々さんも本当に良い感じで再生されていましたし、ClariSとの相性も抜群に良かったですw

雑な所もピークを感じさせず、上手く浄化されていますので耳あたりが良かったですw

細部に渡ってディテールが明確で低域も締まりがあってざらつきの少ない美しい音です。

アニソンがリラックスして聴けるシステムってすごく大事だと思います。

素晴らしい音で毎日音楽を聴くのが楽しくなるシステムに感じれましたヽ(•̀ω•́ )ゝ✧

この美音はスーパーハイエンドならではの醍醐味ですね♪ケーブルのチョイスも抜かりありませんw

NordostのODINも入っていました。 勿論!本物ですw!

Nordost ODINヤフオクに出ている偽物ではありませんwww

でも本当、ヤフオクって中華製の偽物ケーブルが大量に出るようになりましたね・・・(。-`ω-)

本物のODINは滑らかさときめ細かさを両立した透明感の高いサウンドで埋もれた音を鮮やかに補間してくれるんです。

そのおかげでLiaさんが歌う鳥の詩や青空の曲も映像を見ずに美鈴ちんを感じる事が出来ますw

アニソンソースが充実しているアプリックスサウンドは今後も目が離せません♪


Speaker:MAGICO Q3 価格6,500,000円
http://www.electori.co.jp/magico/Q3.pdf

Poweramp:Goldmund Telos 2500+ 価格 33,500,000円
http://www.goldmund.co.jp/pro.html

Preamp:GOLDMUND Mimesis 22History 価格14,000,000円
http://www.goldmund.co.jp/pro.html

Preamp:GOLDMUND Mimesis 24ME 価格 5,800,000円
SACD Player:CH Precision D1 + X1 価格 3,400,000円 + 2,000,000円
http://www.zephyrn.com/chprecision

Clock:Antelope Isochrone 10M 価格 850,000円
http://antelopeaudio.com/

Analog Player:Acoustic Solid Solid Royal 価格 1,880,000円
http://www.ortofon.jp/product/catalog/acoustic201112.pdf

PhonoEQ:Phase Tech EA-1 価格 700,000円
http://www.phasemation.jp/product/ea-12.html

AC Cable:Nordost Odin 価格 1,600,000円 x2
http://www.electori.co.jp/nordost.html

AC Power:RGPC 400Pro 価格 182,000円
http://stella-inc.com/07rgpc/

Rack:Finite Elemente Pagode APS 価格 2,240,000円
http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/

http://otomani.jp/off/2059


43. 中川隆[-6636] koaQ7Jey 2017年8月19日 08:45:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
アレキサンドライト邸を訪問 GRFのある部屋 2012年 12月 09日
http://tannoy.exblog.jp/18241659/

アレキサンドライトさんが、夜香さんとご一緒に家に来ていただいたのは、まだ八月の暑い頃でした。すぐにでもお伺いするはずでしたが、お仕事の関係から、日程が合わず、半年も経った十二月の八日にようやくお伺いすることが出来ました。夜香さんからアレキサンドライトさんのお宅では、美味しいワインが出るからということで、めずらしく電車で伺うことになりました。西武池袋線なので、地下鉄の新高円寺駅から、大江戸線経由で練馬駅までいき、そこで池袋線に乗り換えるのが、一番早いとNaviが告げてくれました。家から50分ほどで着きます。

待ち合わせの駅に約束の時間に着いたら、見慣れた車がちょうど駅前ロータリーに入ってくるところでした。横浜から来るMさんを駅前で待っていると、穏やかな日差しが暖かく、とても爽やかな日でした。夜香さんの車で少し走るとアレキサンドライトのお宅は、旧街道に面した武蔵野の防風林に囲まれた素敵なロケーションで、後ろの竹藪が風に揺れて葉が輝きとてもきれいでした。お宅に入り前から良い音がする予感がしました。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_6162185.jpg

通されたお部屋は、二階の洋間で14畳ぐらいでしょうか、メインのSPは、JBLのProject K2/S9500です。その上にGEMのTS208が乗り、そのまた上にELACの全方位ツイーターが乗っています。それを駆動しているのは、PassのA級アンプ真ん中がX350のステレオで左右がX600のモノブロック。冬でも暖房はいらないそうです(笑)。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_7121016.jpg

また色違いのもうワンセットのProject K2が、後方にもありそれはサラウンド用に使われているという何とも贅沢な使用法です。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_8521035.jpg


入力は、emmのプレーヤーから、マルチも出来るコンバーターへ、下段は、dcsのクロック供給用と現在は故障中で使っていない、クロノスのルビジュウムクロックです。この棚だけで、SPとアンプが買えますね(笑)。ちなみに私自身は外部クロック供給には極めて懐疑的です。新しいEmmは外部クロック端子そのものも外しています。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_8595854.jpg


こちらの棚は、サラウンド用に使用しているSONYのアンプとプリはマークレヴィンソンのご存じNo.32L。ハイエンドです。私なら、この32を一番上に置きます。上方がすっきりします。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_8595854.jpg

頭の中の計算機が働かなくなりましたので、金額は気にしないことにしました。その他にも、今ひとつの棚にはアナログ系もCelloとかGold何とかとかが沢山あるのですが、そちらは見なかったことにしました(笑)。

何はともあれ、ウエルカムシャンペンです。早速乾杯!これが美味しい。聴く前から、またまた良い音がしそうですね。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_9323092.jpg

早速聴かせていただきました。予想通りのリッチな音がします。追加したGEMのツイーターも控えめで、全方位のELACは存在が消えますから、音が上に登っていくだけで、K2の良さはそのまま残っています。壁一面い音が立ち上り、大人の音がしっかりと鳴ります。危ういところのない音は、さすがにベテランのだされる音です。K2は私も大好きなスピーカーです。音に品があり、ジャズでもヴォーカルでもはたまた、クラシックの再生も何でもOKです。中でも声の実在感と色っぽさは抜群ですね。

ご一緒したMさんも感心して聴いておられます。何回も来られている夜香さんは、今日は飲めないので、ペットボトルの大瓶を抱えて頷いています。いつもの音が聞こえているのでしょう。二曲目のPatrcia Barberが終わり、そろそろクラシックでもということで、マーラーの二番が掛かりました。ん?

私の顔を見て、Mさんが私の言わんことを上手く説明してくれました。私の家でもクラシックは、GRFでもユニコーンでも、最低音までのばしていると。MさんのConeqを使って、私の家風の音を再現すると、最低音が相当持ち上がらないと出てこないと。その通りです。GRFはコーナーでバックロードホーンを使い、ユニコーンもバックロードで最低音まで音が伸びています。JBLだと、その上は充分なのですが、その少し上の低音が持ち上がるため、最低音が相対的に薄くなると。

それを聴いていた、アレキサンドライトさんと夜香さんは、それでは同じソースを4マルチチャンネルで聴いて貰いたいと言われました。後ろのK2も鳴り始めましたが、まったく後ろからは音はしません。しかし、いままで気になっていた、部屋の定在波に起因する400HZ前後の膨らみと3k~4kのへこみが消えて、申し分の無いバランスで鳴り始めました。ビックリです。これなら言うことはありません。コントラバスのも低いところまで伸び、金管楽器の咆哮や大太鼓の低い音も再現されます。何よりも部屋の大きさが倍以上大きくなったのには驚きです。ゴローさんのところで聴いたマルチを彷彿とさせますし、何よりもマルチが鳴っている不自然さがまったくありません。


この音にはまたまた、乾杯です。この演奏は、ティルソン・トーマスのSFSです。新しい解釈の演奏ですね。明るい音がします。ところで、二本目のブルゴーニュも良かったけれど、三本目はもっと美味しい!


こういう本物のワインはいくら飲んでも悪酔いしません。

でも、このままワインだけを二人して飲んで帰ったのでは、ワインを味わいにきただけとも思われるかもしれないので、少しだけ、調整を試みることにしました(笑)。SPの位置はほとんど合っています。そこで、音像の調整に、パワーアンプの位置を少しだけ調整しています。心持ち、音像が左に寄るので、パワーアンプを右に寄せています。最初は、5mm程度から初めて、全体に右に少しだけ寄せてみました。音像が整ってきます。右のパワーアンプを幾分壁から離し、最後にセンターのメインアンプ(中高音用)を1mm単位で微調整しました。

ご感想は、一部始終を聴かれていた、お三方に聴いていただきたいのですが、大分すっきりしてきました。気の通りをよくするので、部屋の整体みたいですね。パワーアンプの位置は大変重要です。一般的なNFアンプでは、パワーアンプの位置調整はSP自身の調整と同じ様な意味を持っています。棚の中が、一番音を悪くします。パワーアンプの上方には何も無いようにするのが、音が抜ける大切な要素ですね。

それでも、微調整を繰り返し行い、大体満足がいったところで、いよいよ、SONYのVPL-VW1000ES による4Kの画像の検証です。日本でも一番画像には詳しい夜香さんのお薦めの画面を見せていただくことにしました。電動のシャッターが降りて部屋が暗くなると、スチュワートのスクリーンがしずしずと降りてきました。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=18241659&i=201212%2F09%2F99%2Ff0108399_10194688.jpg

三管式時代のような専門家の微調整を必要なく、セットすれば誰でも同じ画像が出てくるという説明を聴きながら、だんだん画像が見えてきました。凄いですね〜これには本当に驚きました。ロイヤルアルバートホールを借り切って舞台を作った「オペラ座の怪人」のブルーレイです。4Kの威力を見ました。

また、映画では、バットマンの『ダークナイト』。最初の銀行襲撃の10分間が4Kで撮影されているそうです。部屋の大きさから110インチだそうですが、密度感が違いますから、近くから見ても問題なく、スクリーンの大きさをいたずらに大きくする必要はありません。この画像の質はもはや映画館では望むべくも無く、自家用のシアターで再現するしかないようです。

あっと言うまに楽しい時間はすぎ、駅近くに予約してあったレストランへと移動しました。そこでも、楽しい時間は過ぎ、Mさんと電車に乗って帰りました。感想戦が面白く、練馬の乗り換えを止めて、池袋まで各駅停車で戻り、山手線の新宿まで続きました。

車で来られて飲めなかったご案内役の夜香さん、美味しいワインをどんどん出していただいたアレキサンドライトさん、本当にありがとうございました。次回は、年末か正月にデコラを聴きに来てください。
http://tannoy.exblog.jp/18241659/

アレキサンドライト伯爵邸の豪華な音 GRFのある部屋 2017年 08月 18日
http://tannoy.exblog.jp/28068127/

お盆の最後の日、アレキサンドライト伯爵のお招きで、伯爵の豪邸の一室に置かれた、JBLS9500の豪華な音を拝聴する栄誉に預かりました。


伯爵のご手配で、アムステルダムからハイティンク・コンセルトヘボウが参集され、マーラーの四番が演奏されました。コンセルトヘボウで言えば、まえから10番目ぐらい、ミューザ川崎ならば一階席前から3列目ぐらい、きもち左に寄った位置からのオーケストラの全奏を拝聴することが出来ました。JBL S9500は素晴らしいサウンドでした。

私自身はホール全体に響き渡る音が好きなので、めったに前には座らないのですが、ミューザとか、ルツェルンとかでは、かぶりつきでも何回か聴いたことがあります。その時のエネルギーに満ちた音が、アレキサンドライト邸では鳴り響きます。JBL恐るべしですね。臨席された夜香さんは、最近375のホーンに537-500の巨大リフレクターを取り付けて、まるで別物の音にご満悦でしたが、S9500の高域まで伸びた475の音にはしびれておられました。不思議なのは、JBLとは思えない程の、音場感が出てくるのです。それに、オーケストラのトッティになると、金管や打楽器が咆哮して大変な迫力になります。


http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=28068127&i=201708%2F18%2F99%2Ff0108399_10060841.jpg


前回お伺いしたのは、2012年の暮れですから、5年ほど経っております。SPもアンプも基本的には同じですが、その時は、S9500+GEMの上にELACのマッシュルームが乗っていました。その時とは、アンプの使い方もシンプルにして、何よりもチャンネルデバイダー兼イコライザーのトリノフが効いているようです。音のつなぎがスムーズだし、壁が消えコンサートホールが表れます。夜香さんのところのオリンパスに比べると世代が進んでいるのもわかります。何よりも仮想同軸のホーンが素晴らしいです。上に乗っているGEMはホールの響きを伝えているのでしょう。


クラシック中心に数枚聞かせていただきましたが、どれもが非の打ち所の無い素晴らしいどうどうした音でした。最後に、アナログを聴かせていただきましたが、ROKSANのプレーヤーは、SHIRAZのカートリッジも相まって、音楽性豊かな音で、こちらの方も大変感銘を受けました。

http://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=28068127&i=201708%2F18%2F99%2Ff0108399_10423151.jpg

最後は、映像のマエストロが調整したばかりの55x910の画像を見させていただきました。左右に置かれたハーベスのHL5はゴールドムンドのセパレートで駆動されていました。その豊かな音は、共通の豊穣な音でとても参考になりました。4KHRD60Pの最高画質による宮古島の風景は、本物よりきれいだと思わせるほど、素晴らしい画像でした。デモ用の画面としては大変高価なディスクですが、やはりこれが無いと有機ELの進化が出ないと思いかえって早速プチしました。

その後は、伯爵主催のごうかな中華料理をごちそうになりました。中国通の夜香さんが選ばれた8年ものの紹興酒で舌を洗いつつ、伯爵ご推薦の料理を堪能させていただきました。豪華の盆の晩でした。アレキサンドライト伯爵、夜香さんありがとうございました。
http://tannoy.exblog.jp/28068127/


44. 中川隆[-5684] koaQ7Jey 2018年2月07日 14:19:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

YGアコーステックスやマジコのスピーカー、FMアコーステックス, ゴールドムンドのアンプはこういう上の階級のユーザーだけを想定して値付けしているのですね:


年収5億円vs.186万円「新・階級社会」日本の真実 もはや「格差」ではなく「階級」だ
2018.02.05 週刊現代  :現代ビジネス
http://www.asyura2.com/17/hasan125/msg/734.html

頑張れば報われる――それは、昭和の牧歌的な風景だったのかもしれない。努力しても報われない、現代日本の残酷な現実。

入会金540万円のスポーツジム

仮にW氏としよう。40代男性。シンガポールに住む投資家である。元々、メーカー勤務のサラリーマンだったが、ベンチャー投資で財を成した。その後、資産は倍々ゲームで増えている。

そのW氏が語る。

「資産がいくらあるのか――正直、自分でも正確に把握できていないんですよ。数百億円といったところでしょうか。複数のプライベートバンカーに運用を任せていて、株や債券、外貨、資源、ゴールドなど、ありとあらゆる金融商品に分散投資をしています。

何かで損が出たとしても他が補ってくれますから、資産は安定的に増えていく。年収5億円?それくらいは優にありますかね」

豊かな人はより豊かになり、貧しい人はより貧しくなっていく――。トマ・ピケティ氏が『21世紀の資本』で喝破した現実は、現代の日本でも着実に進行している。
W氏が続ける。

「月に1000万円を使うって大変なんですよ。昔は酒とオンナで浪費しました。入会金100万円を払って、VIP向けの会員制交際クラブに入り、有名グループの女性アイドルを買ったこともあります。でも、実際に寝てみたら『こんなものか』という感想。

ワインは多少高いものを飲みますが、飲める量には限度がある。結局、酒もオンナもほどほどで、健康が一番という結論に辿り着きました。

ああ、時計は買いましたね。アラスカでオーロラを見た後、スイスに寄った際に。リシャール・ミルの1億円の時計を2本買った。一つは自分がつけて、もう一つは保存用です。これも希少性が高く、今では買った価格よりも高値で取り引きされているようです」


使っても使ってもカネが減らない。年収5億円以上の超富裕層が日本にも存在する。彼らに共通するのは、こんな特徴だ。

●限度額が著しく大きなブラックカードを持ち、現金は原則使わない。

●事故を起こすリスクを考え、自分で車は運転しない。移動はハイヤーかタクシーを利用する。

●会員制高級ジムに通って健康維持に励む。

資産数十億円、年収1億円の上場企業創業者A氏はこう話す。

「カネを使うのは、自己研鑽、情報収集、人脈形成のためですね。たとえば、一般の方がとても入会できない高額のスポーツジムで汗を流しています。

大手町にある超高級ホテル内にあるフィットネスクラブです。入会金は540万円、年会費64万8000円。ここには私のような経営者や投資家が集まり、体を鍛えると同時に情報交換の場になっています」

超富裕層はこういった場で、公になっていない情報をやり取りし、新しい儲けのタネを仕込んでいく。前出のW氏は、こんな豪快なカネの使い方をしたと言う。

「ミシュランの星付きの店はたいてい行きましたが、高くておいしいのは当たり前。

むしろ私は、安くておいしいものに目がありません。博多で一人前800円のもつ鍋が評判だったので、シンガポールからビジネスクラスに乗って食べに行ったこともあります。

800円のもつ鍋を食べるのに、30万円くらいかかりましたが、まあ、いくら使ってもおカネはなくなりませんので……」

7割近くが結婚していない

超富裕層の中には財布が膨れるのが嫌というだけの理由で、お釣りの小銭を全額募金箱に入れる人もいる。一方で、日々の生活もままならない「階級以下」の層=アンダークラスが登場している。

「格差社会」が社会問題として一般に認知されるようになったのは、この言葉が流行語大賞トップテンに選ばれた'06年のことだった。所得が低く、結婚もできない「非正規労働者」の存在が問題視された。

その後、格差は縮小するどころか、拡大し、今や絶対に超えられない壁=階級となった。早稲田大学人間科学学術院教授(社会学)の橋本健二氏は著書『新・日本の階級社会』で膨大なデータを用いて分析している。

「これまでの社会は、資本家階級があり、中間階級がいて、一番下に労働者階級がいると考えられてきました。労働者階級の給料は安いですが、正規労働者として身分は安定し、生活できるだけの所得はもらっていた。

ところが近年、その条件に当てはまらない非正規労働者、『階級以下』の存在(アンダークラス)が増えています。彼らはたしかに雇われて働き、賃金をもらっている労働者です。しかし、身分は不安定で、給料も安く抑えられている。

社会調査データから明らかになった、彼らの平均年収は186万円で、貧困率は38.7%。男性の未婚率は66.4%にも上ります。こうした人が929万人も存在し、就業人口の14.9%を占めているのです」

彼らの暮らしぶりはどのようなものか。東京都武蔵野市に住む日雇いバイト(45歳・男性)の話。

「20代の頃、人気グループのバックダンサーをやっていました。'90年代には小室哲哉さんと何度も仕事をしたことがありますよ。

でも年齢を重ねるごとにダンス関係の仕事は減っていき、安定した収入を得るために、洋服の包装・仕分け工場で非正規社員として働いたこともあります。

40歳を過ぎたとき、年下の上司と揉めて契約を更新されなくなりました。それ以来、イベント会場の設営などの日雇いバイトで収入を得ています。月の収入は15万円程度です。

中央線の駅から徒歩30分のボロアパートに住んでいます。家賃は6万5000円。夕食は100均で買ったカレールーを湯でとかしたもの。少し野菜も入れますが、この歳になると米は太るし、節約のために食べません。

2週間に一度、ラーメン屋に行って食べるのが唯一の贅沢です。移動は基本、人からもらった自転車。現場によっては交通費が支給されるので、それが浮くのがありがたい」


収入が低いと、異性と付き合うことにも困難を伴う。介護職に従事する男性(29歳)が物悲しいエピソードを披露する。

「学生時代から付き合っていた彼女がいたのですが、卒業後はデートをするにも交通費や食事代がかかり、厳しいものになりました。クリスマスはおカネのかかるイベントですから大変でしたね。

プレゼントは、彼女の革のブーツをピカピカに磨いてあげるというもの。おカネがないなりに相手を笑わせようとした精一杯の誠意だったのですが、彼女は笑うどころか引いていましたね。それが彼女との最後のクリスマスになりました」

一日頑張っても500円

愛知県在住の派遣労働者(26歳・男性)は、派遣労働の合間に小銭を稼ぐのに四苦八苦している。

「部品工場に派遣され、流れてくる部品を組み立てたり、運んだりします。時給900円で、一日7000円程度にはなる。

景気のいいときは月収12万〜13万円ですが、派遣先が見つからないときもあり、そういうときはネット上のニュース記事を書くバイトをしています。500文字書くと50円もらえる仕事。一日頑張ると、500円くらいにはなります」


一日頑張っても500円。かたや財布がかさばるから小銭はすべて募金箱に投げ入れ。たしかに「格差」という言葉では生ぬるい。

アンダークラスの多くに共通するのは、正規労働者になりたいという切実な願いだ。

だが、企業は一度採用するとなかなかクビを切れない正規社員の雇用を渋っている。
'03年の時点で「年収300万円時代」の到来を予見した経済アナリストの森永卓郎氏は、今後、階級間の断絶はさらに広がると指摘する。

「資本家階級と労働者階級は、同じ日本で暮らしているかもしれませんが、超富裕層にとって、自分たち以外の人は人間ですらない。彼らにとっては金儲けの道具でしかないのです。

資本家と労働者階級が対立するのが、マルクス経済学が読まれた時代の資本主義でした。しかし、今の階級社会では、両者の間に接点がないので、対立になりようがない」

これがアベノミクスの背後に隠れた「日本の不都合な真実」なのである。


「週刊現代」2018年2月10日号より
http://www.asyura2.com/17/hasan125/msg/734.html


下の階級の人でも手に入る一番いい音は QUAD の昔の静電型スピーカーやEARのアンプの中古品でしょうか:

伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html

ブリティッシュ・サウンドとは何か? _ EAR V20プリメインアンプ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/690.html#c45


45. 中川隆[-5669] koaQ7Jey 2018年2月10日 10:35:45 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

成金とは違う、本当のお金持ちに見られる4つの共通点とは?


お金に余裕があって、しかも、心も豊かであるということは皆さん、憧れますよね。

数多くのお金持ちを見てきて感じたことは、心も満たされ、豊かな人生を送っている「本当のお金持ち」と単なる「成金的なお金持ち」は、お金の価値観が全く異なるということです。

そして、資産額100万ドル以上(約1億2000万円)を超え、心も豊かな「本当のお金持ち」には4つの特徴があると気づきました。
.

1世帯あたりの平均家計資産は3491万円。1億円以上は上位6.1%。

本題に入る前に、日本人の平均的な貯蓄額を見てみましょう。

総務省統計局の「平成28年家計調査報告」によると、2人以上の世帯の家計の貯蓄額は、1世帯あたり平均で1820万円、平均値を下回る世帯は全体の67.7%を占め、4000万円以上の世帯は、12.6%という結果となっております。

また、世代別に貯蓄額を見ると、70代以上が2446万円、60代が2312万円、50代が1802万円、40代が1065万円、40代未満が574万円となっております。

参考元:総務省統計局家計調査報告(貯蓄・負債編)−平成28年(2016年)平均結果速報−(二人以上の世帯)

次に、貯蓄額に、不動産などの資産も加えた、家計資産について見てみます。

総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査」によると、平成26年11月末時点での2人以上の世帯の家計資産は、1世帯あたり平均で3491万円という結果となっています。しかし、平均値を下回る世帯は全体の6割以上。
つまりは、富裕層が全体の平均値を引き上げている形です。なお、2人以上の世帯で、家計資産が1億円以上の世帯は上位6.1%でした。
.

心も豊かな「本当のお金持ち」の4つの特徴

さて、豊かな人生を送る「本当のお金持ち」に共通する特徴はどんなところなのでしょうか?

今まで、私がいろいろとお会いした中で、気づいたその共通する特徴は以下のとおりです。

(1)見栄を張らないことを意識しており、外見からはお金持ちに見えない
(2)無駄なところにお金をかけない。でも、ケチではなく、必要なところにはお金をかける倹約家
(3)お金儲けをネガティブに捉えず、リテラシーをきちんと持っている
(4)消費と投資を明確に区別していて、使い方が上手

本当のお金持ちは、見えるところよりも、見えないところにお金を使う傾向があり、一見すると質素で、外見で判断することが難しいこともあります。

そして、物事の本質を捉え、優先順位や、自分の基準がしっかりしており、有意義なことにしかお金を使いません。特に、倹約家が賢いと思っているところから、倹約情報にとても関心があるようです。

また、お金に振り回されず、お金との付き合い方が上手な印象があります。でも、本音のところを伺うと、どうやら、実は、使い方については、常に悩まれているのだそうです。

一方、成金的なお金持ちの特徴としては、見えるところばかりに執着し、軸がないためお金に振り回されてしまったりする傾向があります。
特に、このままどんどん収入が今までどおり上がっていくと勘違いをして、身の丈以上の支出をしてしまう傾向があり、生活水準を変えてしまっているために、結果的にお金が残らない人が多いようです。


消費と投資を明確に分けることが大事

そして、本当のお金持ちは、衝動的な消費に対して財布の紐が堅い一方で、人脈を広げること、学ぶこと、価値ある体験、健康などの投資にはしっかりとお金を使います。
また、自分の資産を社会貢献に使う人も多くいます。長い目で見て、きちんと使うべきところで使うことの重要性を分かっているからです。

先日、ある資産家の方にお金の価値観、大事にしている習慣をこっそり教えていただきました。

「お金は不幸を避ける道具だと思ってます。そして、大事にしていることは、常に余裕がある中で使うということです。特に、お金を持って感じるのは、お金を使う権利を持てば持つほど、人の品格が問われるということです。」

余裕を持つということは、本当の意味での豊かさや、品格にもつながるんですね。
.

お金持ちを目指すなら、ライフプランを作成しよう

心が豊かなお金持ちのようになりたいならば、ライフプランを作成して、どこでお金を使うべきかを明らかにすることが必要です。

その際、自分のお金の価値観、優先順位は何か考え、定量的(どれだけ稼ぐか)・定性的(どのように使うか)の2つの軸で作成しましょう。過去を振り返り、「見える化すること+自分の価値を高めるにはどうするかを考えること」が重要です。

ちなみに、私はライフプランを個人・家族・会社の3つの角度から考えるようにしています。継続的にお金をマネジメントするために、ライフプランを作ることをおすすめします。

日本人はお金儲けの話をすることをネガティブに捉える傾向があります。しかし、本当のお金持ちはお金儲けをポジティブに捉え、意見交換にも積極的です。
もちろん、むやみやたらにお金の話をする必要はありませんが、お金に関する情報交換はとても有益なものです。お金儲けに対してポジティブな気持ちを持つことも、お金持ちへの近道かもしれませんね。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180209-00010001-ffield-bus_all&p=1


46. 中川隆[-5589] koaQ7Jey 2018年3月04日 11:28:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

生きる目的を見つけた人は、生き方がシンプルになっていく
https://www.bllackz.net/blackasia/content/20180304T0137570900.html#QlFvzHp.google_plusone_ninja_m

本物はシンプルだ。

ニセモノの家具はすぐに壊れるが、本物の家具は100年でも平気で使える。ニセモノの建築物は20年で老朽化してボロボロになるが、本物の建築物は100年でも崩れない。

人は、人生のどこかでこのような「本物」を知れば、ニセモノには耐えられなくなってしまう。本物の凄みに圧倒されてしまい、他では満足できなくなってしまうのである。


世の中のあらゆるものが過剰になっていくと、逆に人々が求めるのは、シンプルなもの、最小限なもの、研ぎ澄まされたものになっていく。

面白いことに、過剰なものを一通り経験した人が最後に辿り着くのも、過剰なものが一切ない最小のものなのである。余計なものを捨てて、最後の最後に残ったものを愛でる。


シンプルになるというのは、付け加えるのではなく、要らないものを捨て去るという発想である。あれもこれもゴテゴテと付け加えるのではなく、逆にバッサリと削っていく。

絞り込み、捨て去り、余計なものをいっさい省き、無駄を排除する。そうやって「大切なもの」だけを残す。それだけではない。大切なものだけを残して、その大切なものを極限まで磨いていく。

磨き抜かれたものは、必ずシンプルなものになっていく。これは、ヒトでもモノでもそうだ。女性のファッションにしてもそうだ。

過剰なものからシンプルなものへと転換した時、女性もはじめて本当の意味の美しさを得ることができる。ただ多くの人はそこまで達観することができないので、やたらめったらと飾り立てて自滅していくことになる。


47. 中川隆[-5481] koaQ7Jey 2018年3月09日 08:34:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

Magicoのスピーカー、音色が暗く俯き加減で自分の好みじゃないから使いませんが、音の繊細さが凄く、最先端モデルはここまで透明で細かい音が出るのかと驚かされた。情報量の凄さに絶句した。

ちょっと音が大人しすぎるし、こうしたダークな音色でなく躍動感のある音だったらと残念。大型は迫力もある。


48. 中川隆[-5467] koaQ7Jey 2018年3月11日 16:16:10 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本で輸入高級オーディオが極端に高くなった理由


日本の物価はいくらなんでも安過ぎる(1ドル=50円 程度が適正価格)
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/126.html


49. 中川隆[-6600] koaQ7Jey 2018年3月29日 17:18:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-9346]

bac********さん 2009/4/5 21:06:05

今日は久しぶりに、行きつけの音楽喫茶店の常連客の家に呼ばれて、音楽を聴かせてもらいました。元開業医だったらしく、かなり期待してました。

リスニングルームは30畳相当の洋間に、大型のトルボーイスピーカー、JBL「Project・K2」というスピーカーで、FMアコースティックのアンプ 「FM811」というアンプで鳴らしてくれました。さすがにホーンスピーカーと違い、ハイスピードな切れのいい音に圧巻でした。

オーナー曰く「世界最強の夢が実現した」と云っていました。しかしこのシステムは、今から20年程前に発売され、医者であるオーナーは、3年前に中古で何とか手が届くようになり、ようやく入手出来たそうです。

医者が、十数年後ようやく入手できたアンプとスピーカーなんて、どれほど高価だったのでしょうか?

K2は、鳴らすのが非常に難しいスピーカーだそうで、「車に例えると、モンスターマシーンを扱うようなものだ」と云っていました。

鳴らせるアンプも限られ、FM811は一台でK2を2台を易々と鳴らせる程凄いらしいです。

前書きが長くなって申し訳ありませんが、質問です。

K2のインピーダンスは、3Ωと低いのですがマイナス値になることもあり、それに打ち勝つアンプが必要らしく、インピーダンスがマイナス値になるって、どういう事なんでしょうか?

FM811は、ハイエンドオーディオとしては珍しく、ステレオ構成ですしデザインも野暮ったいです。モノラルが多い中でステレオ構成にこだわってる理由は何ですか?


補足
あまりの高額なのでびっくりです!当時はバブル全盛期で、家も億がつく値段、オーディオの世界にも影響があったのですね。

これほどの機材を入手すると、人を呼んでお披露目したい気持ちがわかります。

私の想像ですが、たぶん持ち主は「インピーダンスがマイナスなる」とは、K2は磁気回路が非常に強力なものらしく「逆起電力」が大きくアンプに逆流する現象があるらしく、比喩的に言ったんだろうと思います。

アンサー

kaz********さん 2009/4/6 12:59:55

FM811が800万、K2が420万、中古価格で380万、150万位ですか。

ただFMはほとんどでないでしょうが。
なんたってオーディオの墓場と呼ばれもう買い替え不要と言われる製品です。

FM111 というペア 1600万のモノラルアンプがありますよ。駆動力と静寂さは群を抜きます。

K2はそんなに鳴らしにくいスピーカーですかねえ?
バチカルなんですが部屋の広さか天井の高さがあれば充分鳴らせると思いますが FM やクレル等でしたら問題ないと思います。

行き付けのオーディオ店で聴いた事あるシステムですが確かに別世界ですね。うらやましい。

ida********さん 2009/4/6 20:49:53

『インピーダンス』がマイナスになることはありません。

そもそも『インピーダンス』とは、
交流信号に対する抵抗値の単位であり、
抵抗値がマイナスになると言うことは、
超伝導以上の事態が起こっていると判断できます。
これは有り得ないですよね。

正直なところ、
質問者様のご縁のある自称オーディオ愛好家の方々は、
正しい知識があるようには思えません。
(私の意見がとても独善的なものに見えるでしょうが・・・)

インピーダンスの下がり方や上がり方は、
オームの法則に則って次式で表されます。

R(抵抗:Ω) = V(電圧:V) / I(電流:A)

足し算・引き算の様にマイナス値になることはありません。

掛けたり割るだけです。
そうやって考えていただければ間違いに気づくはずです。
だからと言って、お知り合いの方に間違いを正す必要はありません。


【 JBL / Project-K2 】
インピーダンスの公式発表で3Ωとなっていますが、
実際の音楽信号の再生中には1Ωやそれ以下の、
0.5Ω前後にまで低下することはあります。

一般的なアンプから見れば、
負荷抵抗が下がり電流がどんどん流れる状態ですので、
異常加熱での熱損を避けるために保護回路を動作させることになり、
K2を鳴らせないアンプと呼ばれてしまうでしょうね。

そうした特殊なスピーカーでも安心して使用できるアンプ設計となると、
回路内の電流許容量(マージン)を多く取り、
耐圧性の高い部品を使用しなければならず、
必然的に 『 とても高価 』 で 『 無骨な姿 』 のアンプとなってしまうのです。


【 FM811 】
FMアコースティック社(スイス)は1973年に創立。

創業から1988年発表の『FM810』の前まではプロ機の製造を行っており、
現在のFMアコースティック社製品の外観も、
『FM810』から大きな変化はありません。

また、ご質問のモノラルアンプではない点ですが、
同社ではモノラルアンプを発売したことがないかと思います。
(コンシューマー製品しか手元に資料がありません)

モノラル化するメリットが少ないと判断したのか、
バイアンプ以上を想定しているのかは不明ですが、
少なくとも同社がモノラルアンプを必要としていないのは明白です。

質問した人からのコメント 2009/4/9 17:40:42

成功 回答者様のおっしゃる通り、私の周りのハイエンドオーディオ機器を持ってる方の多くは、オーディオの知識に疎く、所有者本人に質問しても答えられないので、知恵袋に質問投稿してるのです。

音楽好きな金持ちが、ステータスとしての所有らしいです。性能を重視するよりも、モノとしてのこだわりです。人を招いて喜んで楽しむタイプですね。私は興味があるので行きましたけど…
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1324911123


50. 中川隆[-10474] koaQ7Jey 2018年4月19日 08:21:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11230]

2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年04月19日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0c186ce30301a4edc1cab900c1fb40ab


去る15日(日)、「2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア」(会場:福岡市、「マックス・オーデイオ」主催)に行ってきた。

         

昨年に続いて2回目の訪問だが、九州の片田舎では日ごろ聴けない高級機が一堂に会する得難い機会なのでオーディオ仲間(4名)で押し掛けた。

10か所ほどのブースを聴いて回ったが、機器の「エージング不足」を割り引く必要があるし、我が家の旧式な音と比較しての個人的な感想なのでどうか「真に受けないようにね」とお断りして、腹蔵のない意見を述べてみよう。

何しろ他人のシステムを云々するときとは違って、いくら貶(けな)してもいっこうに構わないのがとてもいい(笑)。

まず個別のスピーカーごとの感想からいこう。

   

JBLの「エベレスト」(648万円)だが、妙に低音域が膨らんでいて嫌な音だった。2本のウーファーのうち1本はサブウーファーの役割とのことだが、「コルトレーン&ハートマン」(レコード)では音像(歌手の口元)がやたらに大きくなってとても聴けたものではなかった。

同行の仲間曰く「カートリッジの選択ミスですね。昔のレコードをこんなところで鳴らすものではありません。」

「成る程、スピーカー側の一方的な責任ではないかもしれませんがそれにしてもねえ。こんなスピーカーならただでくれるといっても願い下げですよ。」(笑)。

    

アバロン(580万円)というスピーカーだったが、もう弦の音が固くて硬くて・・・。このスピーカーの存在価値がどうもよく分からない。

     

タンノイさんの「カンタベリー」(356万円)だが、これも感心できなかった。やたらに高音域がうるさく何だか金属的な響きがするし、低音域の沈み込みも明らかに足りない。

昔のタンノイは良くも悪くも「いぶし銀のような音」に特徴があったのだが、まさに隔世の感がある。

クラシック再生に限らずジャズの再生も併せて狙ったような音だったがどうも周波数レンジを広げ過ぎて音の密度を薄くしたような印象で、このスピーカーもただでくれるといっても要らない。

   

モニターオーディオ(イギリス)の「PLー300U」(160万円)だが、これが一番気に入った。日本のイギリス大使館に収めてあるそうだが、とてもバランスが良く品のいい音で感心した。

低音域の沈み込み、独特のツィーターによる高音域の自然な佇まいなど非の打ちどころがなく、これは欲しいなあ、一瞬、我が家のウェストミンスターを叩き売ろうかと思ったほど(笑)。

ただし、仲間に「モニターオーディオが一番良かった!」と言っても皆さん「?」だったが、それぞれが個別に回ったので聴く機会がなかったのかもしれない。

    

これは大きな真空管ですねえ!「CSーport」のシングルアンプ(5、378千円)だそうで、見かけに応じてどうせ大味な音だろうと思ったがそうでもなかった。

しかし、こういう大型管を使う必然性とメリットについては短い試聴時間ではどうもよくわからなかった。

以上のとおりだったが、総合的な所感は次のとおり。

☆ 総じて周波数レンジが広くてよく言えばブライト、悪く言えばギラギラした音が多かった。こういう音は「ちょっと聴き」はいいのだろうが長時間聴くとなると耳が疲れそうで、ついていけない気がした。少なくとも静謐感のもとでクラシック音楽に浸れる音ではない。まあ、瞬間風速向けのデモ用に調整された音なのかもしれないが。

☆ オーディオはどんなに高価な機器でも必ずしも「気に入った音は出ない」ことを改めて感じた。「パワーとお金は、かければかけるほど音が悪くなる」という通説は一面の真実ではありますなあ。

いずれにしても今回のフェアを通じてアンプにしろスピーカーにしろ昔と比べて進歩したのだろうかという思いが沸き起こったが、一方では自分の耳がガラパゴス化した可能性もありそうだ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0c186ce30301a4edc1cab900c1fb40ab


51. 中川隆[-10635] koaQ7Jey 2018年4月20日 09:23:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11419]

B&W Signature 800 \3,600,000(2台1組、2001年11月発売)

B&W創立35周年記念モデルとして開発されたNautilus800のスペシャルバージョンであるフロア型スピーカーシステム。  
 
定格

方式 3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・フロア型

ユニット
低域用:25cmコーン型×2
中域用:16cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型

出力音圧レベル 91dB/2.83V/m
公称インピーダンス 8Ω(最低3.0Ω)

クロスオーバー周波数 350Hz、4kHz
推奨パワーアンプ出力 50W〜1,000W
外形寸法 幅450×高さ1,197×奥行645mm
重量 125kg
http://audio-heritage.jp/BandW/speaker/signature800.html

49.オーディオ/音楽・ネタ / 蔵 2011/10/25(Tue) 09:05

しかし昔のアルテックやJBL、エレボイの技術力は高かったですよね。
局長曰く

「JBLとアルテックはWEの直系、子どもだから」

だそうです。それに比べると ウィルソンやB&W、アヴァロンなどはゴミに等しいとも言われましたが、同感ですね。

と、嘗て一時期JBLを離れ、B&Wの800シグネイチュアーに走った私は語ります。いえ、それを使ったが為、逆にJBLやアルテックの素晴らしさを再認識した次第です。


1: テツオ 2011/10/25(Tue) 09:16
>蔵さん
ダメですよ、800シグネイチュアーに走っては。(笑)
きんどーさんが

「アンプ依存症のスピーカーなんて欠陥商品だ」

と明言しましたが、その通りだと思います。
http://ppp.atbbs.jp/jbl4344jp1623/mode/all/49/0


6: 蔵 2011/11/15(Tue) 08:45

友人宅へ。何でも94年に690万円で発売されていたクレルのKASを導入した為です。その友人は私が譲ったB&W800シグネイチュアーを使っていますが、そのKASで真価を発揮。

しかしA級動作、8Ωで350Wのモンスター・アンプでやっと真価を発揮するスピーカーって何か解せません。


7: テツオ 2011/11/15(Tue) 09:23

B&Wの800シグネイチュアーですか。
記憶違いでなければ、ノーチラス801が出た頃、アビーロード・スタジオでノーチラス801を鳴らすアンプとして、クラッセのオミクロンが大量にあったのを覚えています。

ああいう超弩級のアンプでしか鳴らないものなのか、とびっくりしたものです。
こういうスピーカーは果たして本当に正しいスピーカーなのか疑問ですね。ウィルソンもですが。
http://ppp.atbbs.jp/jbl4344jp1623/page/35


54.音楽&オーディオ・ネタ / きんどーちゃん 2011/11/15(Tue) 21:33

>蔵さん
蔵さんはいつも800シグネイチュアーの話になると話題を変えようとしますよね(笑)。
何かトラウマでも?
蔵さんは800にパスのX600やクラッセのオミクロンMKUを使用なさったそうですが、それでもご不満だったようですね。
クレルのKASで鳴ったのですか。これは、そういうスピーカーは欠陥商品としか言いようがないですね。


2: 蔵 2011/11/16(Wed) 09:18

いえ、何と言ったら良いのか。やはりトラウマでしょうか。
800シグネイチュアー。(苦笑)

800シグネイチュアーを鳴らしきる為に、クラッセのオミクロンMK2まで導入しました。

それでなる鳴るようになったのですが、クラッセ、私の嫌いな音でした。(笑)
それで完全に鳴らなくともいいや、と思いレビンソンの336Lに換え、数年後、こちらに来た次第です。

それまではアルテックの自作スピーカー、JBLの4435のマルチと来て、何故、B&Wに走ったのか、自分でもよく解りません。
多分、新鮮な音に聞こえたんでしょうね。

でも紆余曲折を経て、今のJBLとオートグラフに出会え、嬉しく思っています。


3: マロン 2011/11/17(Thu) 07:57

>蔵さん
クラッセのオミクロンMK2って、評論家の三浦某が使っていた重量100キロ以上のアンプですよね。
すごいですね。


5: 蔵 2011/11/18(Fri) 09:42

>マロンさん
そうです。ただ三浦某氏がウィルソンを鳴らしていたのはMK2化される前のモデルですが。

800シグネイチュアーか・・・・・。私のオーディオ・ライフにおける最大の汚点だな。
http://ppp.atbbs.jp/jbl4344jp1623/page/30


52. 中川隆[-10942] koaQ7Jey 2018年4月22日 08:23:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11794]
>>50に追記

オーディオ仙人の枯れた夢 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年04月22日


ここ10年ほどはたっぷりある自由時間をフルに活用し、明けても暮れても「音楽&オーディオ」三昧だったのはこのブログでもご覧のとおりだが、実はこれでもう十分「夢」をかなえた気がしている。

もし「お前は明日死ぬ」と宣告されたとしても「ハイ、わかりました。もう思い残すことはありません。」と従容(しょうよう)として死を受け容れてもいいほど楽しませてもらった(笑)。

まるで達観したような物言いだが、実は先日(15日)の「2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア」の影響もこういう気持ちの背景のどこかにある。

なぜかというと、アンプもスピーカーも数百万円もする高級機器群が期待以上の音を出してくれないことにガッカリしてしまった。お値段が高い機器はそれなりの実力を発揮してくれないと困る。もう「夢」がぶち壊し〜。

つくづく「お金」だけではカタがつかないオーディオの限界を思い知らされたわけだが、「夢をもらう」積りで出かけたオーディオ・フェアが逆に「夢を断ち切る」方向に作用したのだからほんとうに困ったことです(笑)。

現実に高級機が期待できないなら自分の価値観に基づいて新たに発掘するしかないが、近年身の回りでどうしても手に入れたいという真空管やオーディオ機器がとみに少なくなってきたのも事実。

現状の音にほぼ満足しているし、いろいろやってみてもこれ以上のドラスティックな改善は望むべくもなく、所詮は五十歩百歩という気配がより一層濃厚になった気がする。

これが進歩か退歩かよく分からないが、オーディオは音に満足した時点で進歩が止まるのが通例で、その代わり音楽の方に専念できるという別の魅力的な世界が開けてくる。

「好きな音楽さえ気持ちよく鳴ってくれれば細かい音質の差なんかどうでもいい」という「オーディオ仙人の枯れた夢」に到達できればそれで良しとしたいが、はたしてこれからどうなることやら(笑)。

旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる(芭蕉)
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/5cee74ef0be8f335e96748602da3f0c8


53. 中川隆[-11462] koaQ7Jey 2018年4月29日 08:44:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12511]

量産品に関しては、

ファーストロッドが物としては一番立派に造られていて
ロットが降るほど「予告なき改良」と言う名のコストダウンと手抜きが重ねられて行くのは周知の事実です

なのに、最新製品や後継機種に買い換える人が居るのは全く有り難いことです
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-516.html


54. 中川隆[-12235] koaQ7Jey 2018年5月11日 07:33:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13669]

因みに、今は TANNOY も JBL も Sonus Faber も原音再生の方向に変わっています:

Tannoy Kingdom Royal @ 2010 High End Munich - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=dStBwz9BqCk


TANNOY - Kingdom Royal
http://www.esoteric.jp/products/tannoy/kingdomroyal/index.html
Kingdom Royal mkII
希望小売価格 4,800,000円/台(税抜)
[受注発注]
2016年1月5日発売

Kingdom Royal Carbon Black
希望小売価格 5,100,000円/台(税抜)
[受注生産]
2014年1月上旬発売


・デュアルコンセントリック(同軸)ドライバー
300mm(12インチ)デュアル・コンセントリック・ドライバー
ミッドレンジ・ドライバー: 52mm(2インチ)
ツイーター: 75mm(3インチ)

・スーパーツイーター 25mm(1インチ)

・サブウーハー 380mm(15インチ)


エンクロージャー容積 160リットル
エンクロージャー形式 密閉型(デュアルコンセントリック、スーパーツイーター)+バスレフ(サブウーハー)

外形寸法(W×H×D)(突起部を除く) 585mm×1275mm×600mm
質量 約132kg


推奨アンプ出力 20W/ch〜600W/ch

連続許容入力(RMS) 300W
最大許容入力(瞬間) 1200W

能率 96dB(2.83V/1m)

インピーダンス 8Ω

周波数特性 24Hz〜61kHz(-6dB)


クロスオーバー周波数
120Hz(サブウーハー〜デュアル・コンセントリック・ミッドレンジ)
700Hz (デュアル・コンセントリック・ミッドレンジ〜コンプレッション・ツイーター)
17kHz (デュアル・コンセントリック・ツイーター〜スーパー・ツイーター)

____


オーディオは時代とともに、原音を忠実に再生しようという方向がより強くなり、録音にない音を出さないようになってきています。

(スピーカーを小型化しているのも、スピーカーの余計な振動を止めやすくするためとも言えます)

高級路線がそうであると言えます。

あの、箱を鳴らしていたタンノイでさえ方向は転換しています。

高級オーディオショーで紹介された、タンノイの TANNOY KINGDOM ROYAL は新しい行き方のタンノイです。
http://bestmusic.seesaa.net/article/296346494.html


2011年10月13日
オーディオの評価で「いい音」というのは誤解を生むおそれがある。
それを考慮して言うなら、私の求める音は「ソースに忠実な音」である。

だから、振動は抑える方向である。

私のスピーカーは黒いピアノの塗装と同じ塗装がしてある。
それを知ったある人は「ピアノ塗装すると、音が響かなくなってしまいます」と言った。

「いや、塗装することによって共鳴を防いでいるのです」

と言ったら、その人は沈黙してしまった。

今の装置は、かけるCDによってみな違う音になるという方向になってしまったので、どれがこの装置の音(キャラクター)なのかわからなくなってきた。

あるCDをかけた時

「あれ、装置のどこか具合が悪いのか」

と思ったりすることもある。

だいたい、どのメーカーも共振を止めることに工夫を凝らしているようだが、例外としてはタンノイがある。

タンノイは箱がまるで楽器のようで、弦楽器の胴を想像させるところがある。

ある、タンノイの所有者は

「タンノイは良いも悪いも、すべての音をタンノイ色に染めてしまう」

誠に、短い言葉でタンノイの特徴を表していると思う。

そのタンノイも KINGDOM ROYAL を最近発売して、従来のタンノイの音から脱却しつつあると感じた。
http://bestmusic.seesaa.net/article/230252960.html


タンノイが変わった 2011年02月06日
http://bestmusic.seesaa.net/article/184575378.html


TANNOY.jpg2010年8月、タンノイ社はKINGDOM ROYALというスピーカーを発売した。
このスピーカーの発売によって、タンノイは伝統のスピーカー、音をわずかに残しながら、大きくこれまでの方向を変えたと言える。

従来のタンノイは家具調で、エンクロージャーは弦楽器の胴のように積極的に鳴らしてきた。

壁や床を利用し低音を稼ぐという設計であったとも言える。

しかし、近代的なスピーカーはむしろ壁から離し、床から離すか振動を伝えないという方向である。

それは、トランジスタアンプになってから、アンプの駆動力は大きくなり、壁や床を利用することなく、スピーカー単体でアンプ強力な駆動力を背景に低音再生も可能になったからだと言える。

オーディオファンには様々な傾向の人がいるが、昔の音を懐古的に楽しむ人から、より生音に近くという人までいる中で、生音、リアル感を求める人が多くなってきたと思う。

それは、メーカーの主力製品をみることでもわかる。

タンノイやJBLは日本人のファンに受け入れられ、一時代を作ってきたと思うが、タンノイはクラシック向きでジャズを聴くスピーカーではないとか、JBLは反対にジャズ向きで、クラシックには向かないとされてきたのが大多数の人が認めるところであろう。

しかし、近代的なスピーカーはジャズ向き、クラシック向きではなく、何でもソースを忠実に再現するという方向に変わってきた。

JBLはエヴェレストというスピーカーを発売し、タンノイは KINGDOM ROYAL によって何でも忠実にこなすスピーカーに舵を切ったと思う。
http://bestmusic.seesaa.net/article/184575378.html


55. 中川隆[-12234] koaQ7Jey 2018年5月11日 07:35:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13669]

TANNOY - Canterbury-GR
http://www.esoteric.jp/products/tannoy/canterburygr/index.html

希望小売価格 1,650,000円/台(税抜) 2015年5月1日より
[受注生産]
2013年10月中旬発売


音楽芸術を司る神ミューズは、美の女神でもありました。妙なる調べと豊潤な響き、そして職人技を尽くした美術工芸の輝き。その音楽と美は、カンタベリーの中に分かち難く結晶しています。

クルトミューラー社製ハードエッジ・ウーハーを搭載した15インチ口径デュアルコンセントリック・ドライバー。

その圧倒的な音響を引き出すのが、容積235リットルの堂々たるエンクロージャーです。

そして従来のアルニコの3倍の磁気エネルギーを放つアルニコマグネットALCOMAX-Vが、雄大な音像に鮮烈な実在感を与えます。

4年の歳月を掛けたキングダムロイヤルの開発成果を取り入れ、現代に復権したモニターゴールド=ゴールドリファレンス・デュアルコンセントリック。伝説的な15インチドライバーの類稀なる音楽表現力を、余すところなくバスレフエンクロージャーに収めたカンタベリーは、あらゆる環境で音楽の美を堪能することができます。

美しい調度品を思わせる天然ウォルナット無垢材の佇まいの中に、さりげなく隠された究極のテクノロジーとマテリアル。極上の音楽美を求めるリスナー諸氏の尽きぬ想いが、カンタベリーに結実しました。


推奨アンプ出力 20〜300W

連続許容入力(RMS) 150W
最大許容入力(瞬間) 600W

能率(2.83V/1m) 96dB

インピーダンス 8Ω

周波数特性(-6dB) 28Hz〜27kHz


デュアルコンセントリックドライバー

LF(ウーハー) 380mm(15インチ)
マルチファイバーペーパーコーン、ツインロールハードエッジ、52mm(2インチ)ラウンドワイヤーボイスコイル

HF(ツイーター) 52mm(2インチ)
アルミマグネシウム合金ドーム、ラウンドボイスコイル


クロスオーバー周波数 1.1kHz

キャビネット エンクロージャータイプ バスレフ(VDPS:Variable Distributed Port System)

容積 235ℓ
本体寸法(W×H×D)サランネット含む 680mmx1100mmx480mm
質量/台 63kg

_____


2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年04月19日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0c186ce30301a4edc1cab900c1fb40ab


去る15日(日)、「2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア」(会場:福岡市、「マックス・オーデイオ」主催)に行ってきた。         

タンノイさんの「カンタベリー」(356万円)だが、これも感心できなかった。やたらに高音域がうるさく何だか金属的な響きがするし、低音域の沈み込みも明らかに足りない。

昔のタンノイは良くも悪くも「いぶし銀のような音」に特徴があったのだが、まさに隔世の感がある。

クラシック再生に限らずジャズの再生も併せて狙ったような音だったがどうも周波数レンジを広げ過ぎて音の密度を薄くしたような印象で、このスピーカーもただでくれるといっても要らない。

   

モニターオーディオ(イギリス)の「PLー300U」(160万円)だが、これが一番気に入った。日本のイギリス大使館に収めてあるそうだが、とてもバランスが良く品のいい音で感心した。

低音域の沈み込み、独特のツィーターによる高音域の自然な佇まいなど非の打ちどころがなく、これは欲しいなあ、一瞬、我が家のウェストミンスターを叩き売ろうかと思ったほど(笑)。


56. 中川隆[-12233] koaQ7Jey 2018年5月11日 07:39:53 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13669]

因みに、今は TANNOY も JBL も Sonus Faber も原音再生の方向に変わっています _ 2:


2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年04月19日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0c186ce30301a4edc1cab900c1fb40ab


去る15日(日)、「2018九州ハイエンド・オーディオ・フェア」(会場:福岡市、「マックス・オーデイオ」主催)に行ってきた。     
   

JBLの「エベレスト」(648万円)だが、妙に低音域が膨らんでいて嫌な音だった。2本のウーファーのうち1本はサブウーファーの役割とのことだが、「コルトレーン&ハートマン」(レコード)では音像(歌手の口元)がやたらに大きくなってとても聴けたものではなかった。

同行の仲間曰く「カートリッジの選択ミスですね。昔のレコードをこんなところで鳴らすものではありません。」

「成る程、スピーカー側の一方的な責任ではないかもしれませんがそれにしてもねえ。こんなスピーカーならただでくれるといっても願い下げですよ。」(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0c186ce30301a4edc1cab900c1fb40ab

Project EVEREST DD67000 フロア型スピーカー JBL by HARMAN
標準価格 ¥3,000,000(税抜)/1本

時代を超えてフラッグシップとしてあり続けるために、DD66000 の登場以降に開発された最新の技術やマテリアルを投入し、数々の改良を施した『アップグレード・モデル』です。

創立60周年の年に登場したJBLの誇るフラッグシップモデル、Project EVEREST DD66000 をベースに、さらに最新の技術と最高のマテリアルを投入。新開発15インチ径ウーファー2機と4インチ径コンプレッション・ドライバー、優美なラウンドキャビネットなどの構成要素を共有しながら新たな再生芸術の世界へと昇華させた、新世代フラッグシップの誕生です。


形式 2×380mm径3ウェイ・フロアスタンディング・スピーカー

使用ユニット
LF380mm径ファイバーコンポジットコーン・ウーファー 1501AL-2 ×2
HF100mm径ベリリウム・コンプレッション・ドライバー 476Be
UHF25mm径ベリリウム・コンプレッション・ドライバー 045Be-1


インピーダンス 8Ω

許容入力 500W(RMS)

出力音圧レベル 96dB(2.83V/1m)

周波数特性 29Hz 〜 60kHz(-6dB)

クロスオーバー周波数
LLF 150 Hz
LF/HF 850Hz
UHF 20kHz

寸法(W×H×D)
全幅:965mm
全高:1,109(足含む/スパイク含まず)mm
奥行き:469mm

重量 137.0kg(グリル含まず)/142kg(グリル装着時)

カラー ローズウッド
http://jbl.harman-japan.co.jp/product.php?id=dd67000


DD67000 はマイナーチェンジだが DD66000 がボケた音に感じる程劇的進化。

音数が大幅に増えており研ぎ澄まされた感覚が向上、
ハーマンの試聴室で聴き比べて買い替えたアホが大勢います。

___


量産品に関しては、
ファーストロッドが物としては一番立派に造られていて
ロットが降るほど「予告なき改良」と言う名のコストダウンと手抜きが重ねられて行くのは周知の事実です

なのに、最新製品や後継機種に買い換える人が居るのは全く有り難いことです
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-516.html


▲△▽▼


「DD66000」  2007/11/17

昨年から今年にかけてのオーディオシーンを独占している感があるのが、JBL創立60周年記念モデルのDD66000である。

全国各地で賞賛の雨あられ、下手にケチをつけようものなら、貧乏人のやっかみ扱いである。

菅野さんも菅原さんも賞賛しているのだから、いいスピーカーではあるのだろう。しかし、私はまだ自分の耳で確かめていないので評価を下すことは控えたい。

それに、評論家も店の人もジャズ喫茶のオヤジもこぞって賞賛していることに違和感を覚えるのである。

あらゆる音楽を、時には美しく、時には荒々しく、聴き手の思うような音で奏でてくれるスピーカーは理想的である。

しかし、各メーカーのエンジニアが、それを求め続けていながら、未だにスピーカーの個性はなくならない。

私はそれで良いと思っている。大体、現代スピーカーのツルツルピカピカの音が、批判され、ヴィンテージスピーカーの個性豊かな音楽性(人によってはどうしようもない癖)が見直されていたはずである。

私もエジンバラHWのエンクロージュアの響きの載った豊かな再生音楽の愛好者として、その個性を尊重しつつ、クラシックからジャズやポップスまで楽しんでいるが、その中でもシンバルはJBLに叶わないとか、スピード感はアルテックに及ばないことを承知の上で聴いている。

叶わないものはどうしようもない、しかし、自分の好みにはピタリと合わせよう、というのがスピーカーの使いこなしではなかっただろうか?

そうDD66000の賞賛の嵐の中で、そこが見えないのである。万能スピーカーなど有り得ないことを承知の面々が手放しで礼讃することに私は違和感を覚えるのだ。

このブログをリンクしてくださっているきんどーさんは、その点を極めて冷静に判断されているようである。

世の中貴重な少数意見をバッサリ切り捨ててはいけないと思うが、いかがであろうか?
http://ivory.ap.teacup.com/tannoy-edinburgh/84.html


きんどーちゃん・怒りの鉄拳

2007年6月5日(火)

何故、「オーディオ武者修行の旅」に2泊3日で行ったかなんだけれども、先ず第1に、それはきんどーちゃんのマルチ・アンプ駆動によるJBLシステムが正しい方向に行っているかどうか確認する為で、第2に、そのJBLシステムに「現代性」をちょっぴり加えたかったから。

375や075を使用しているのだが、それらをただのヴィンテージ・サウンドに
仕上げるのなら比較的容易なのだけれども(オリジナルMC275を買い375
に付け、MC240を075に付けるとか)、以前の日記で、きんどーちゃんのJB
Lシステムを「現代のスピーカーに対するアンチテーゼに育てたい」旨、書
いたと記憶しているが、その為には現代スピーカーの「使用できる要素」が
あれば取り入れたいと思った訳。

それで首都圏の6つのオーディオ店に、スピーカーを中心にいろいろ聴きに行った、という次第。

では、何故、そう思ったか、何だけれども・・・・・・。

キーワードは、「現代スピーカーに対するアンチテーゼ」。

ネットを含むメディアで誰も言っていないから、きんどーちゃんがハッキリ言おう。


JBL・DD66000は空前の「駄作」である!


そうしたことからきんどーちゃんのJBLシステムを「DD66000に対するアンチテ
ーゼ」に育てたかった訳。それがホンネ。

その為にも、きんどーちゃんのJBLシステムにちょっぴり現代性を加味させたかったのだ。

んで、きんどーちゃんが何故、4ウェイ・マルチアンプ駆動の4344から、今
のJBLシステムに変えたかの理由なんだけれど、第1に、何度か書いてい
るようにアーデンのアルニコ・サウンドに惹きつけられたこと、第2に375と
075が大好きであることに気づき、Wウーファーにチャレンジしたくなった
為。

そして、実はもう1つ、第3の理由がある。

それは、昨年11月に地元の某オーディオ店がDD66000の試聴会を行い、初めてDD66000を聴いたときの事。

きんどーちゃんは、眼を白黒させてしまった。

音場重視で音像は奥に引っ込み、音はキレイキレイで、また、躍動感が著しく欠け、しかも375のように歌いまくらないコンプレッション・ドライバー。。

その時は、「DD66000が梱包から出されたばかりだから・・・・」とも思った。

そして、DD66000の素性を確かめるべく11月下旬に東京まで行き、2件のオーディオ店でDD66000を聴いた。

したら、印象は変わらなかった。

しかも、ジャズやレッド・ツェッペリンをかけると、見事におとなしい。

クラシック専用機のJBL。。

これはエージングの問題ではなく、機器の素性の問題だ。

きんどーちゃんがよく言うことに、

「高額機器には音はあれど音楽なしのものが多い」

というのがあるけれど、JBLもそうなってしまった。。

それが60周年記念モデルで、また フラグシップ機。。

それで、DD66000に腹が立ったこともあって、JBLのスピーカーを「先祖返
り」させたのだ。

そして、それから今日まで、15回は DD66000を聴いているが、聴く度にDD66000を嫌いになってゆく。

嫌いだ。

嫌いだ。

嫌いだ。

大っ嫌いだー!


それで、

「本来のJBLはこうあるべきだ!」

ということで、きんどーちゃんの闘いが始まった次第。


まぁ、悪口ばっかり書いていると、精神衛生上よろしくないので、DD66000 についてはこれまでとする。


でも、2泊3日の旅で、いろいろ感心したこととかあったよ。

埼玉の或るオーディオ店で、ブルメスターの808・MK5というプリ・アンプを聴いたけれど、1音1音の彫りが深くて、音楽をキッチリ描写する。

現代アンプにありがちな冷たさもない。

ボルダーの2010より凄いと思ったよ。

また、マッキントッシュのプリ・アンプ、C1000はやはり素晴らしいプリ・アン
プだった。

昨年の4月に名古屋のオーディオ店でC1000の増幅部が真空管のものを聴いたけれど、今回はトランジスター。

何れにせよ優秀なプリ・アンプだ。

雑誌で余り騒がれず、冷遇されているけれど、ハッキリ言ってマーク・レビ
ンソンのNO32Lより上(32Lが登場したときの雑誌での扱いは異常なほど
凄かった)。

マーク・レビンソンはプリがNO38SL以降、パワーが33シリーズ以降は、音に躍動感が無いんだよね。

マーク・レビンソンは2桁NOで終わった。


その日の夜は吉祥寺のとあるジャズ喫茶にパラゴンを聴きに行ったけれども、ここに来る度に思うのだが、ここのパラゴンは鳴ってねえ!

大体が、MC352をパラゴンの上に乗せていること自体が誤り。
箱鳴りを変に抑えるから。

ガッツのないパラゴン。

これなら、同じ吉祥寺でもY・Tさんのやっている○○の方が、ガッツがある
ってもんだ。

ああ、可哀想なパラゴン。。

あと、翌日、或るオーディオ店でとんでもないものを聴いた。

DD66000をゴールドムンドのSACDプレーヤーをトランスポートにして、同
社のDAC・ミメイシス20MEに繋いで、プリはボルダーの2010、パワーはゴ
ールドムンドのテロス600で鳴らしたもの。

もう、「音はあれど音楽なし」の世界。

あれだけ、パサパサに乾いた無味乾燥のマイルス・デイヴィスの「タイム・
アフター・タイム」を聴いたのは初めてだ。

それを聴いて「俺のまだ攻略の入り口に立てていないJBLシステム(アン
プ・プレーヤー含む)の方が勝っている!」という妙な自信をもたせてくれた
(- -;)。

また、その日、TADのR−1を聴いたが、キレイキレイで、音楽性がゼロだ
と思ったよ。

何か思うに、日本人ってスピーカーをつくるのにふさわしくねえ人種なんじゃね
えか?

キレイキレイなら、ソナスファーベルやアコースティック・ラボくらいの「楽器」のようなスピーカーをつくってみろ!

もう国産スピーカーなど全滅した方がいい。


んで、翌日。

アキュフェーズのDP800・DC801とエソテリックのP-03・D-03の比較試聴。
双方を別々な場所で何度も聴いているけれど、同一場所での比較試聴は
初めて。。

スピーカーは耳に馴染んだB&Wの802Dを選択。

アンプはマッキンもあったが、リファレンスに使えて何度も聴いているアキュ
フェーズのC2810とA60を選択。

先ず、エソのシステムは
「彫りが深く、音がドーン!と来て、躍動感たっぷり」、しかし、音質が少々淡泊。


次にアキュのシステムは
「空気感があって、繊細さもあり、ほのかな情緒感がある」

というものだ。

双方の良いとこどりした一体型のプレーヤーはないもんかね。。
はぅ。。(´0`)=3  100万円くらいで。。


しかし、福島に帰ってきて、馴染みのオーディオ店2件のそれぞれの店主
に、きんどーちゃんのJBLシステムに合うのはどちらだ?と訊いたら、2人
とも「エソテリック」と言った(やはりな〜・・・・)。


でも、ここでは書けなかったけれども、良い刺激をいっぱい受けて有意義な
旅だったよ。

それを、今後、うまく活かし、JBLシステム攻略の入り口に立つことだ(未だ
人様には聴かせられん音だ)。

にゃんばるぞ〜!!


2007年6月24日(日)

昨日、所用があって東京に日帰りで行ったのですが、某所で、JBL・DD66000とTAD・R−1の比較試聴をしました。

そしたら、R−1って結構イケるスピーカーでした。
ハッキリ言って、DD66000より上。

M−1に比べて、中高域を同軸ユニット一発にしたため、音の密度感が高く、低域とのつながりも良く、音像・音場感も申し分なかった。でも、ジャズを聴いても、身体の芯が熱くならない、というのは困ったものだが。まぁ、その辺は、スピーカーという「楽器」をつくるのに不得手な日本人の製品だからやむなし(実際は多国籍軍でつくられたが)。ただ、パイオニアは本当によく頑張って良いスピーカーをつくったよ、ホント。

あ、あと、6/5の日記で、「DD66000は駄作だ」と書いたことには、予想どおり結構な反響があり、「よくぞ言った、きんどーちゃん」という方、16名、「いや、DD66000は素晴らしい」という方、15名から、メールを頂きました。

そして、それらの皆様方、31名に

「ご使用されているスピーカーは何ですか? 一番お好きな音楽は何ですか?」

とアンケートをとったところ、

DD66000肯定派の方々はアヴァロン、ティール、ウィルソン・オーディオ、B&W等々をご使用されており、即ち、音場重視派であること、また一番好きな音楽はクラシックであること、

DD66000否定派の方々は、従来のJBLをご使用されている方がほとんどで、即ち、音像重視派で、一番好きな音楽はジャズ、ということでした。

まぁ、何にしても、JBLのスピーカーだから、こういう風にいろいろ話題になるんだね。そうした点から考えると、やはりJBLは凄いんだな〜、と改めて思いました。


2007年10月29日(月)
あ〜あ、言っちゃった。。

過日、秋晴れの爽やかな日差しが降り注ぐ東京の都心部。

そのなかで、きんどーちゃんは某オーディオ店にいた。

JBL・DD66000を聴いていて、それを買うかどうか迷っているお客さんが1名、そして、「買えよ、買えよ」と眼をギラギラさせている店員さんが1名。

きんどーちゃんは黙って、2人の成り行きに注視していた。

かかっているアルバムはソニー・ロリンズの「ワーク・タイム」。

そして、その客は首を傾げ、

「なんか・・・・、今使っているS9800SEの方が、音が前に来ていますね」

と言った。

すると店員は、DD66000の優秀性を誇示する発言をした。それでも客は

「あ、でも、S9800SEと違いこれは音場感の陰に音像が隠れてしまっている感じがします」

と言った。そして、店員は、事もあろうか、客に

「貴方はオーディオを解っていない」

的なことを婉曲的に言った。

ここで、きんどーちゃんはキレた。。そして、その客に、

「このDD66000はAV用のスピーカーとして開発され、本国アメリカではAV用のスピーカーとして販売されているんですよ。現在のAVのサラウンド効果を巧みに演出する音づくりがなされているんです。

従って音場感過重視という貴方の言葉は正確なんです。アジア市場向けに“音楽鑑賞”中心につくられたS9800とは、血統が異なるんです。

あとですね、このDD66000、商社を経由せず並行輸入で買おうものならば、お値段は300万円前後です」


と言った。

ら。

(/゜□゜;)/「お客さん(←きんどーちゃん)!

そんな本当なことを言わないで下さい!!」

と慌てふためき、きんどーちゃんの腕を捕まえてきんどーちゃんをその場から外した。

しかし何だね、ピュア・オーディオ専用、AV専用のスピーカーという区分けはアメリカでも日本でも明確になされていない訳だけれども、少なくともアメリカ・ヨーロッパでは、例えば、ウィルソン・システム8とかアヴァロン・アイシスやダイヤモンドとかは、“音楽鑑賞”用のスピーカーとして開発・販売されている。

や、それらのスピーカーを本国で使用されている人々も、ジャズ・ロックのライブ、オペラ等のDVDを観る際には、AV用のスピーカーとして使用するけれども、メインは“音楽鑑賞”用、即ち、ピュア・オーディオ用、とし使用ている。

だけどDD66000は、本国では、サラウンド効果をギッチリ表現するようなAV中心用のスピーカーとして開発され、市場投入されているのが現実。

そう考えると、皆さん、「あれっ?」と思うでしょ?

日本では、

DD66000は“ピュア・オーディオ・スピーカーの最高峰”

と喧伝されて、あろうことかピュア・オーディオの総本山「ステレオサウンド」で異常に高く評価され、そしてあろうことか、

嘗て、AV用のオーディオと識別する為に“ピュア・オーディオ”という言葉を創りだしたオーディオ評論家
(←皆さん、解りますよね、10年ほど前までパイプをくわえ、「レコード演奏家」なるアホな戯れ言を振りかざし、貴族趣味にこだわる変態ジジイ)

が高く評価するという、この事態。

こう考えると、日本では正統な“オーディオ・ジャーナリズム”は永久につくられないでしょうな。


2007年10月31日(水)
10月も終わりだにゃ〜。。
それは、10/6のインターナショナル・オーディオショーでの出来事であった。

大場商事でのブースで、きんどーちゃんはアヴァロン・アイシスが奏でるサウンドに身を委ねていた。

「す、すげえ、まるでコンプレッション・ドライバー&ホーンのようなトランジェント感の良さ、音像の強さ、音の芯の強さ、これはS9500、M9500が正常進化していったら、こういう音になっていただろう・・・・」

と感心していた。すると、隣に俯き加減に、あらゆる苦難を受け入れ茨の道を歩むことを決意したシオニストのような青年(中年?)が1人。

それで、その青年が離席し、ブースの外に出るのを追って、きんどーちゃんも外に出た。そして、その苦難のシオニストに話しかけた、

「アイシス、どうでした?」と。

すると、その苦難のシオニストは、「あ、いや・・・・」と口ごもった。

「何か、JBLがS9500、M9500を正常進化させたら、DD66000ではなく、アイシスのような音にさせたでしょうね」

とその苦難のシオニストに話した。すると、その苦難のシオニストは、

「ああ! そう! そうですねえ! そう思います!」

と頬を紅潮させ、そう言った。それからすかさず、その苦難のシオニストは

「私はM9500を、マッキントッシュのMC2000をドライバーに、MC1000をウーファーに、MC275をS・ツイーターに使用してマルチ・アンプをやっているんです。プリはLNP-2Lです」

と語った。

「おお!兄弟よ!\(⌒▽⌒)/」

と心で叫んだきんどーちゃん。

「私、実は何度聴いてもDD66000に馴染めず、ですがあのアイシスには惹かれるものがあったのですが、貴方の言葉からその理由が解りました!」

とその苦難のシオニストは言った。そして、暫し雑談。

「ところで、“JBL SOULTRAIN”ってHP知っていますか?」とその苦難のシオニストはきんどーちゃんに訊いてきた。

「ハイ!(^▽^)/」

ときんどーちゃん。

「あれ、いいサイトですよね」

とその苦難のシオニスト。

「そうですかあ?(*^ ^*)」ときんどーちゃん。

「ところで、最近、あの日記、更新されていませんけれど、あの管理人さん本当にボケてますね」

「(殴)!!」


という訳で、日記を更新したぞ、M9500使いの君。
http://homepage3.nifty.com/penny-lane-12/homepage/diary0710.html


2007年11月12日(月)
こういう理由なんですよ
や、今夜、hotmailを覗いたら、

「管理人さんは、7月下旬に、DD66000を使用している人の自宅に伺ってDD66000を聴いたのに、“off meeting”にアップしないのは、そんなにDD66000が嫌いだからですか?」

というメールがとうとう10件になったので、サイトにアップしない理由を書きます。

つか、アップしたくとも、できないんですよ、旦那さん。

7月下旬のとある日に、横浜のオーディオ・ファイルの叔父&従兄、共通の友人(68歳)の方がDD66000を導入したというので、その方の住む東京都内まですっ飛びましたでやんす。

やっぱ、オーディオ店で聴いただけじゃ、その全貌は解らないですから。

それで、叔父&従兄と一緒に、その方のお宅へお邪魔しました、デジカメ持参で。

そうしたら、リスニング・ルームが凄いの!(/゜△゜)/

広さ、約22畳、完全防音なのだが、ストイックなオーディオ・ルームではなく、書斎兼用なんです。

それで、ドーン!と構えるDD66000。

また、その方はAVも凝っていらして、リヤ・スピーカーにはS・ツイーター付きのS5500。

その方はピュア・オーディオ用のアンプには、マーク・レビンソンのNO32LとマッキントッシュのMC1201で駆動し、面倒ながらも、AV使用の際にはパイオニアのAVセンターにクレルの6chパワー・アンプに繋ぎ変える、という徹底ぶり。

それで、私たちは先ず最初に当然のことながら、ピュア・オーディオとしてDD66000を聴かせて頂きました。

ここで驚いたことは、ピークもなければディップもない、ということで、短期間でDD66000をここまで調教したその方の凄腕に脱帽しました。

かかっているレコードは、ハンク・モブレーの「ワーク・アウト」。

その方は、大変なジャズ好きで、聴く音楽の8割がジャズ、2割がクラシック、とのこと。

きんどーちゃんは、DD66000より、その方の凄腕ぶりにまずは感心しました、というより敬服しました。

しかし、その方の眼が虚ろなのを私たちはすぐに察知しました。

そして、その方は、深い溜息をつかれました。

「こんなにDD66000を鳴らして、まだ不満があるのかな?」

と思ったのですが、その後すぐにその方は、

「ジャズが鳴らないでしょう?ハンク・モブレーが何処にもいないでしょう?」

と口にされた。

「以前まで使っていた、S9500の方が遙かに良かった、全然良かった・・・・・・」

と仰った。

「オーディオ店で聴いたときには、鳴らし方だ、と思い、思い切って買ったのですが、オーディオ店の人間と雑誌や評論家に騙された気がします」

とも仰った。落胆しているその方。

そりゃそうだ、DD66000ではハンク・モブレーが白人になってしまっている。。(−−;)

ジャズ再生なら、S9500の方が100%勝っている、と思いました。

「AVにしてみます?」

とその方は映画“プラトーン”のDVDをかけてくれたのです。

いや〜、そうしたらDD66000の迫力の凄いこと、凄いこと、きんどーちゃんと叔父と従兄は仰天しました。

そして、その方は、続けて“ルパン3世・カリオストロの城”のDVDをかけてくれました。

もう、DD66000のサラウンド表現にはびっくりしました。

そして、その方は

「ジャズが鳴らないこんなスピーカー、買うんじゃなかった」

と仰いました、虚ろな眼と深い溜息とともに。

\(⌒▽⌒;)
「DD66000を売って、S9500を再度手に入れられては如何ですか?」

ときんどーちゃんはその方に提案しました。したら、

「孫がこれで“ルパン3世”を鑑賞するのが気に入ってしまったもので・・・・、S9500の買い直しは息子夫婦にも反対されているんですよ〜」(深〜い溜息)


こういう理由で“off meeting”にアップ出来なかったのです。皆さん。

あ、S9500でジャズを聴きたくなってきた。。
http://homepage3.nifty.com/penny-lane-12/diary0706.html


〜オーディオ随想録〜
2007年、インターナショナル・オーディオショー

去る10/6(土)に、「07年、インターナショナル・オーディオショー」行ってきました。以下に、写真と雑感を記した簡単な文章を掲載致します

先ず最初に、ハーマン・インターナショナルのブース。
ここには、新しいマーク・レビンソンのタワー型のモノ・アンプが出品されていると思い、音が聴けるのかな、と期待して行ったのですが、「参考出品」だけでした(怒!)。

下の写真でも解るでしょうか?
「MarkLevinson」のロゴが変わっていました。

私は、マーク・レビンソン・アンプに関して、NO32LはたいへんOKですが、それ以外のアンプ(パワー・アンプ含む)は、21世紀に入ってから迷走している感じがしてなりません。

「マドリガル」から「ハーマン」に開発・製造が移管されたので、この辺で地に足をつけた製品を出して欲しいと心から願っています。

また、32Lの登場から8年(26SLから32Lの登場まで8年)が経つので、新しいリファレンス・プリが登場するのかな?と思っていましたが、今暫くは32Lで行くようです。

そして、ハーマンのブースでのJBL・DD66000は本当に酷い音で鳴っていました。
プリ・アンプがNO32L、パワー・アンプがハルクロだったのですが、何か音が「ボコボコ」していて、聴くに耐えませんでした。

しかし、ハーマンさん、DD66000の内部構造を示すことはよした方がいいですよ。
箱がMDF材で作られているのがモロ・バレです。

「MDF材で作っていて、定価600万円はないでしょう、しっかりボッタくってますね♪」

ということが簡単に解ります。

「60周年記念だから600万円♪」

という安易な考えで価格設定をしたのでは?と思ってしまいますよ。
とにかく、ハーマンのブースはつまりませんでした。


3番目にはアキュフェーズのブースに行きました。

アキュフェーズの社員はいつも紳士的で、丁寧に製品の説明をしてくれます。しかし、敢えて冒頭で苦言を呈したいのですが、高松重治氏の様な、本当に解りやすい説明をしてくれる人材は若手社員のなかにはいません。従いまして、人材育成を上手にしてほしいと切に願います。

ところで皆さん、アキュフェーズはやってくれましたよ。

DF45を使っての、DD66000のマルチアンプ・ドライブ(>▽()。

新製品のSACDプレーヤー、「DP700」をDG38を通してC2810を経由して、A60を2台、BTLでウーファーに、A45を中高域に使用していました!

私はかねがね、DD66000のマルチアンプ・ドライブ・サウンドを聴きたいと願っていましたが、この日、その希望が叶いました!

音の純度は格段に増し、音が“相応に”前に来て、立体音場感、音の奥行きも増していました。
そして、児玉麻里のSACD「熱情」を聴きましたが、正直に「良い!」と思いました。
但し、「クラシックならば」と。

ジャズをかけると、相も変わらず、見事に線がか細く、か弱く聴こえる為、クラシックを中心に音楽を聴かれる方に対してなら、DD66000はお薦めできると思いました。

但し、DF45を使用して、アキュフェーズのアンプでマルチアンプ駆動してほしく願います。

DD66000は20数回聴いていますが(実は7月下旬に、横浜の叔父の友人がDD66000を導入したというので聴きに行きました。その方はNO32LとMC1201で鳴らされていました)、DD66000のベスト・マッチ・アンプはアキュフェーズだと思います(や、ホブランドも試してみたいが)。

DD66000の音が脆弱な為、アキュフェーズの“切れ味の鋭さ”を加えるのです。
そして、クラシックを中心に音楽を聴く。
これなら、ハーマンに600万円をボッタくられても、満足できる世界だと思います。


但し、敢えて言うなら、

「DD66000、マルチアンプ・ドライブしてもこの程度か、なら、S9800SEをマルチアンプ・ドライブした方がいいな、よりガーン!と音がエネルギッシュに前に出てくるから」

と感じました。


それで、7番目、アッカのブース。
ここで私は強烈な体験をしました。

YGアコースティックのアナットリファレンス(のニュー・モデルらしい?)。
ホブランドのHP200とストラトスでドライブされていたのですが(←これもいつ聴いても本当に良いアンプだ!)、ブース全体に「音楽」が雄大に拡がっていたのです。
「音」ではありません、「音楽」です。

虚飾に彩られない、鮮明で躍動感のある「音楽」があったのです。
まるで、コンサート・ホールにいるような錯覚を覚えました。

最初に女性ヴォーカルのブルースがかけられていたのですが、そのヴォーカルの質感やアコギの質感といった表現を拒否する、ただただ素晴らしい「音楽」の世界です。
オートグラフが正常進化したら(実は、私はウエストミンスターをオートグラフの後継機とは考えていない)、21世紀の現代において、こんな音楽表現をしただろう、と思いました。

私が信頼しているオーディオ評論家の和田博巳さんを虜にした理由が解った気がします。
これ、買える人がいたら買った方がいいですよ、幸せになれますから。
本当にすごい体験でした。


8番目は、ノアのブース。

ここでは、ストラリディヴァリ・オマージュがブルメスターの808MK5と911MK3でドライブされていましたが、これは何度聴いても吟醸の組合せ♪
ストラリディヴァリ・オマージュは、巧みに箱を振動させ、その箱鳴りを巧く音楽に同化させているのが特徴ですね。

オーケストラ、ヴァイオリン、ピアノ、その何れの音も巧みに演出し、音楽に没頭させてくれる「楽器」です。

何度聴いても素晴らしいスピーカー、否、楽器です。


それと、ブルメスターの808MK5。
これは、何度聴いても本当に凄いプリ・アンプです。

一音一音の克明な描写、隈取りの仕方は、他の追随を許さず、その上、「音」ではなく「音楽」を聴かせるのに長けたプリです。

私は本当はこの808MK5が欲しかったのですが、マッキントッシュのパワー・アンプ群とは相性が悪いと思い、泣く泣く断念した製品です(←ん?なんかプリ・アンプを買ったのですか?きんどーちゃん?)。


9番目は、ナスペックのブース。

このダールジールのアンプは本当に素性の良いアンプです。
何度も聴いていますが、本当にそう思います。
躍動感に溢れ、活き活きと音楽を活写するのです。

あ、そうそう、JBL・S9800SEをこのダールジールのアンプで鳴らしているのを聴いたときには、その際に私は時間を忘れ、約2時間、音楽を聴き込んでいました。


11番目に、ティアック・エソテリックのブース。

また、アヴァンギャルド・・・・・・。
このメーカーのスピーカーは各種モデルを数多く色んな場所で聴いていますが、

「ジャズを鳴らしても全然スウィングしない、こんなアヴァンギャルドの何がいいんだ?!

評論家と有名人と雑誌と悪徳オーディオ店による洗脳から早く解放されよ!諸君!」

と悪態を付き、すぐに退散しました(笑)。


13番目には、今井商事のブース。

私は、コンパージェント・テクノロジーの「SL1・アルティメット」も欲しかったのですが、何故か、最終的には候補から外してしまったのです。
そうしたら何と、上位機種の「SL1・レジェンド」が出品されていました!

「す、すげえ!音が生きている!生命力みなぎる実在感のある音、否、音楽が鳴っている!!」

と驚嘆しました。
嗚呼、これをもっと早く出していてくれたならば・・・・・・(号泣)。

これで、私の好きなプリ・アンプ、ベスト5は、

1位、コンパージェント・テクノロジー・SL1・レジェンド、
2位、ブルメスター・808MK5、
3位、ボルダー・2010、
4位、マーク・レビンソンNO32L、
5位、マッキントッシュ・C1000T/C、

といったところか。


そして、最後、大場商事のブース。
ここで私はすごいものを聴いてしまいました。
それは、アヴァロンのアイシスです。

私は、「!!!!!」となってしまいました。

「こ、これは、JBLが、S9500、M9500から正常進化していたなら、こんな音になっていたろう!」

という鮮烈な音でした。

ヴィンテージJBLにある「音楽をかぶりつくように聴く」、というそれが、このアイシスにはありました。

私が使用しているJBLシステムが正常進化していったなら、2007年現在、JBLのフラグシップ機はこういう音を出していただろう、と思いました。

箱鳴りが巧みに音楽に同化され、引き締まった音像が全面で定位し、その背後に雄大な音場感が拡がる・・・・・・、そして生命力溢れる強靱なサウンド。

まさに、嘗てのJBL(※私はS9800SEは好きだし、認めています)が得意としていた要素が、このアイシスにはあった!

JBLの本流・血脈は、DD66000ではなく、アヴァロン・アイシスに流れ込んだ模様です。
私は唸ってしまいました。

「せ、せめて、このアイシスの半分の音を、我が家のJBLで出したい・・・・・・」、私は驚くと同時に、新たな目標を見つけました。

アヴァロン・アイシス、YGアコースティック・アナットリファレンスともども、私が近年聴いたスピーカーのなかでも傑作中の傑作です!

と、以上、駆け足で、ショーの印象を記してきましたが、現代オーディオ(特にスピーカー)に批判的な私をアイシスとアナットリファレンスは大いに魅了させてくれました。

こうして新鮮な驚きとともに私はショーを後にしました。
そして向かうはアキバの「ヒノ・オーディオ」・・・・・・。

ここの“ヒューガー・オートグラフ”を聴くのは、今回で4度目ですが、

「やはり、オートグラフ最高!!」

となりました。。

カラヤン/BPOの「ベト7」、クレーメル&アルゲリッチの「クロイツェル」をかけてもらいましたが、自然な楽器の質感は素晴らしく、目の前にステージが現れました!

オートグラフ万歳!!(←結局、これがオチかい?きんどーちゃん?)

と、まあ、有意義な1日でした。

07年10月8日・記
http://homepage3.nifty.com/penny-lane-12/homepage/audioessay12.html


57. 中川隆[-12412] koaQ7Jey 2018年5月12日 13:53:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13882]

JBL のフラグシップ機 DD66000 を今 世界で評価断然 No.1 の FM Acoustics の大出力アンプで爆音で鳴らしている超有名なジャズ喫茶が有りますね


Jazz Spot CANDY
http://blog.livedoor.jp/jazzspotcandy/
http://jbl.harman-japan.co.jp/soundofjbl/shop/candy/
http://tabelog.com/chiba/A1201/A120104/12007256/

千葉県千葉市稲毛区稲毛東3-10-12 
Tel 043-246-7726


jazz spot CANDY (稲毛)に行ってきました 2011-02-13


CANDYは総武線稲毛駅より徒歩2〜3分位の場所にあるジャズ喫茶です。オーディオと音のことでお世話になっているダイナミックオーディオの厚木店長が、

「ジャズ喫茶は、一関のベイシーと稲毛のキャンディーの二つに行けば充分」

と言っている名店です。

音の感想を言葉に表すと難しいですが

「一つ一つが強くはっきりとして、且つ数が多く、しかもばらばらにならず、丁度いい塩梅にブレンドされている。」

といった印象でとても心と体に染み渡りました。店内はコンクリート打ちぱなっしですが、よく音が調整され、変な音の響きも有りません。

こちらで使われているオーディオ機材は、ホームページを参考にすると次の通りで、何れもハイエンドの名機ばかりです。


LP Player EMT930ST
CD Player Studer D730
Fader Crescend 205
Power Amp FM Acoustics 801&1000
Speaker  JBL DD66000 EVEREST

しかもハイエンドのオーディオ機材を揃えても、宝の持ち腐れ的な鳴らし方をしている店が多い中、機材のポテンシャルを充分に活かし、生きたジャズオーディオを聴かせてくれます。遠方からでも足を運ぶ価値が有りますよ!
http://ameblo.jp/wfp-taka/entry-10800309277.html


721 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2008/07/13

DD66000 を駆動するアンプはFMなの?


722 : 720[] : 投稿日:2008/07/13 05:20:56ID:AJjMKhBt [1/2回]
>>721
FMのモノラルアンプです。
(バイアンプで使用。サブが FMステレオアンプのようです。)


726 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2008/07/13
>>720
そりゃあすごいですね。FMでモノラルアンプといえば 801のモノ仕様でしょうね。気が遠くなる(笑)


727 : 720[] : 投稿日:2008/07/13 16:00:21ID:AJjMKhBt [2/2回]
>>726
今発売している、ステレオサウンド誌の菅野氏の「レコード演奏家訪問」コーナーで CANDY が紹介されてますが、
FM801 のモノ仕様のFM1000 (ステサン誌から引用すると、『2オーム負荷で900Wを叩き出す大出力機』)のようです。


728 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2008/07/13

パワーだけなら 1Kw+1Kw(2Ω負荷) ブッリッジ 1.4Kw(4Ω負荷)で42800円 


FM1000のどこにそんなに金が掛かるのかよく解らん w


729 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2008/07/13

パーツの選別が半端ないと聞いたことがあるな>FM


730 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2008/07/14

プロ機はファンノイズ対策や外観に金かけずに済み、一方民生機は音の味付け(ブランド) に拘り、そこに金掛けているからじゃないのかな。


286 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2007/12/04

今は、FM Acoustics 801を2台をバイアンプで使用し JBL DD66000 EVERESTを鳴らしているが、その他に使用していないFM Acoustics 1000が1台あるように思われる。


538 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2008/01/08

CANDY、FM801で駆動しているようだね。
あれは見映えはしないが、1000万くらいはするコンシェマーのやつよりは音がいいらしいね。
駆動力のある真空管って感じらしい。


539 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2008/01/08

でも壊れやすいんだよね>FM801 
正直、よく頑張って使ってると思う。


541 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2008/01/08
>>539
CANDY、モノアンプ FM1000 を2台使用し、それぞれのSPに接続しているように思えるが・・・

ブログ読むと、たまに FM1000 をメンテに出している間、サブ(というのも凄いが)のステレオアンプ FM801 を使用しているようだ。

確かに、CANDYに行くと、使用していない FM が1台あるので、それが FM801 じゃないかと思う。


545 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2008/01/08

FM1000つうのはFM801のモノラルバージョン。
確かに壊れやすいね。俺の知人はトランジスターを熱に弱いモトローラ(スイスと違って日本暑いからね)から東芝のそれに替えて安定したね。
音質は柔らかさが後退し歯切れがますが、そう差がなく、音質を大きく決定しているのはあのモジュールだね。


766 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2008/12/16

キャンディ で1000万ぐらいかな、
それくらいする FM811 を聴いたが、プロ機の古い 801 の良さも再確認したよ。
まあ好き好きかな。店主は 801 に愛着があるようだがね。


971 : 最強スピーカ作る1[age] : 投稿日:2010/05/08 01:34:43ID:Yqifwd6P

しかし分からんのは

EMT→これは良いとして、JBLのユニット組→も良いとして、なんでFMアコースティクスなのかということだ。

某オーディオ評論家もFMアコースティクスにJBLを組み合わせていたが・・
あと66000エベレストも良く分からんし。


973 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/08

JBLのような高能率ホーン型スピーカーって小出力のアンプの方が実用音量なら良くなりそうな感じがするんだが。
なんでハイパワーマンモスアンプでみんな鳴らすんだろう。
そうしないとならないのだろか?
数Wの消費電力なら、マンモスアンプより小出力アンプで鳴らした方がアンプの歪みとかいいところで使えるはずなんだがな。
久保テックのハニワなんてトライオードの10Wくらい?のアンプで十分鳴っていたし。
だだっぴろい部屋で低能率のスピーカーを爆音で鳴らすのなら解るけどさ。


974 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/08
>>973
電源の強力なアンプの方が大体音が良い
そしてアンプの歪み率を考えると電圧を掛けた方が良くなる
但し最大出力重視設計で出力素子を大量に並列接続した物は音がヌルかったり…


975 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/09
>>973
そんな机上の話をしたって、さして意味は無いよ。
オーディオは聴いてこそ。

ちなみに、アベレージで3〜5wも入れれば十分に大音量だが、この程度でも60wの
アンプと220wのアンプでは、ピークの再生において、決定的な差が出てくる。
アベレージが5wでも、ピークでは100wとかに達するから、当然といえば当然。


976 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/09
>>975
> アベレージが5wでも、ピークでは100wとかに達するから、当然といえば当然。

まさかアベレージで4Wなんて大音量はまともに聞いてらんないよ。
2Wとか3Wとかは勿論ピークでの話ですよ。


977 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/10

DD66000 の能率って 96dBくらいですね。
100Wぶち込んで 116dB。
CANDY では普通にそのくらい出してますから。


978 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/10
>>977
そんな大音量で聞き続けてると、つんぼになるぞ


979 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2010/05/10

確かに音圧的には 2〜3W有れば充分だが、ハイパワーアンプのドシッとした音の座りの良さはまた別物。
昔 Altec A7 にサンスイ BA5000 で300Wぶち込んでる奴がいたが結構平気で聞いてたな。

772 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2009/02/05

FM の 801 は、当時 TAD の木下モドキを多く販売した蘇我の GT サウンドが、彼女に勧めました。
一週間続けざまに聴きに通ったそうです。
人の感性はさまざまで洗脳されたとは申しませんが、彼女は FM がトランジスタアンプの最高峰で唯一「生音を再生できるアンプ」と言っています。

私は FM は良いアンプですが、なま音(原音)を再生できると感じた事はありません。
むしろ、プリアンプの導入にもう一度チャレンジし欲しいと願ってます。


787 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2009/02/27

CANDYの 機器レイアウトだとプリアンプ選びは難しそうですね。
パワーアンプまで10m強はありそうです。


788 : 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] : 投稿日:2009/02/27

バランスケーブルで延ばせば何の問題も無いと思うけどな。
お金あるんだったら、肺炎度を買えばいいし、無ければフェーズテックのCA-3でいいと思うけどな。あのフェーダーをアンバランスで長いこと引き回して、よく使っていると思う。


775 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] : 投稿日:2009/02/05 20:14:24ID:vnVYvMiE [1/1回]
>>772
プリアンプの導入、賛成です。
店主は頻繁にライブ演奏を催してますね。
それといつも比較してオーディオの出音に違和感がないと感じているのでしょう。
あの SP には疑問府がつきますが、、、、、、
http://www.logsoku.com/r/pav/1169556508/
 


夜には稲毛のキャンディに初めて訪れました。
http://blogs.yahoo.co.jp/supt11g/GALLERY/show_image.html?id=9060953&no=0

JBL の DD66000 を導入しているジャズ喫茶で有名です。


ただ私の今まで聴いた経験では DD66000 は高音が硬くてつらいイメージがあるのであまりいいイメージがありませんが、FM の組み合わせでどのような音をだしているのか楽しみに訪れました。


店内はコンクリートの打ちっぱなしです。ママさんが一人で切り盛りしていますが、穏やかで清潔な印象です。男性マスターの狭くて汚いジャズ喫茶のイメージでは無いですね。


http://blogs.yahoo.co.jp/supt11g/GALLERY/show_image.html?id=9060953&no=1


音のほうですが、残念ながら DD66000 のイメージを覆すものではなかったです。


硬い高音とルームアコースティックがコンクリの打ちっぱなしのため低音が場所によってかなり違います。私のいた壁際はボワンボワンですし、場所によってはかなり痩せて聴こえます。柱状拡散装置などやコーナーの吸音体などかなり頑張っているのはわかるんですけどね。この空間に 38CMダブルウーファーは厳しいと思います。


ただお店で流れている音楽をよりらしく聴かせるならば、古い JBL 38cmシングルとマッキンのほうがいいんじゃないかな〜


音はこんな感じなんですが、ママさんのフレンドリーな積極とお店の雰囲気、そしてボワンボワンの低音がうるさい高音(笑をマスキングして居心地は良かったです。

今後も頑張って千葉のジャズ文化の拠点として頑張ってほしいですね。


コメント


JBLの66000は聞いたことがありませんでしたが、硬い音なのですか!
最高峰のJBLのSPですから、ご用評論家は決して悪口を書きませんので、おおいに参考になりました。

大昔の 4343 のジャンク品を入手しまして、ウーハーを TAD に載せ替えたり、ネットワークに一部手を入れたり、ホーンを別のモノにしたりと大改造して、やっと音楽的にまとまりました。

JBL の基本性能はすばらしいのですが、どうもまとめ方がイマイチのように感じています。
2011/7/14(木) 午前 10:24 [ sh0*01a* ]


所有していない人は皆 66000 の音をけなすのですが、所有者の方はみな褒めちぎるという不思議なSPです(笑 9500 もそうですがウッドではないホーンスピーカーは癖が強すぎると感じています。

吊るしの 43系はあまりいい印象はありませんが、改造されまとまった状態はすばらしいのでしょうね。
2011/7/14(木) 午後 5:21 [ しんた ]
http://blogs.yahoo.co.jp/supt11g/9060953.html


ココのJAZZ喫茶最高! ©2ch.net

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/01/31(日) 09:36:35.37 ID:zdPfMP8x

キャンディーへ逝け!


69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/01(月) 23:56:43.48 ID:q4N8CVOo

とても疲れる音だった


73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/02(火) 17:29:42.57 ID:ugwYUMFW
>>69
コンクリ部屋で38cm4発はキツいよね
俺は静かに30分で退散してきたよ

まあ、アレがママさんのサウンドなんだから外野がとやかく言う事ではないけどね…
音の良いジャズ喫茶っていったいどこにあるんかねぇ


74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/02(火) 18:13:17.12 ID:7yNV/wva
>>69
あれは回転良くしたいからかなあとか思ってたw

ホント30分位で限界来るからw
ライブの日でも3時間位は聴いてるんでしょう?ママさんは
凄い精神力だと思うよ


20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/05(土) 13:33:33.38 ID:th4CeiL

最新の JBLが聴けるのはあそこだけだと思う
アンプはFMアコースティックスだしなぁ
オレが昔聴きに行った時の音は・・・ まだ馴らしがすんでいなかった、というコトにしておこう


90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 13:03:14.70 ID:AOt6aEt7

ここ最高とは逆だけど稲毛のC は最低だった...。


92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 13:42:43.11 ID:3wl9VFyY
>>90
誰が言ったか知らないが日本で三本指に入る音の良いジャズ喫茶なんだぜ?
デカイ音 三本指じゃねぇのかと思うけど…

デカイ音三本指なら稲毛C 一関B 今はなき浅草G かな


93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 21:39:45.32 ID:NdHYN2Ij

3本の指が入るの間違いじゃねえの?
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1448778622/


153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/26(金) 23:56:48 ID:79bsM6JH

千葉のCANDYっていうジャズ喫茶でエベレストを鳴らしてますよ。
現行器ではないが FM1000・801とFMアンプオンリーですた。


832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/12/02(月) 00:55:01.00 ID:Sonog6aQ

CANDYの機器構成は以下。

LPプレーヤーはEMT930ST。

SPはJBLDD66000。

FM Acousticsのプロ仕様 801 & 1000(801x2)。

CDプレーヤーは STUDERD730、

イルンゴオーディオのフェーダーを使用。


168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/30(火) 22:39:13 ID:4uUCWsS/

FMについてだけど

パワーも良いけど FM じゃなければダメってほどでもないと思う、
プリのほうがより魅力的だと思うけどどう? 255 欲しい。


173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/30(火) 23:41:28 ID:U2nODUKV
>>168
へー、俺はどちらかというと逆に見えるな。

801A はしばらく借りたことあったけどとてもよかったな。
どの程度のスペックなのか全然知らないけど、なにより音に欠点がなかった。
あ、唯一は置き場所が近いとファンの音が若干気になる事くらいか。
本気で置いたままにしてほしかった。。。


186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/07/02(木) 23:05:47 ID:HGUywIe0

168氏が聴かれたパワーアンプは?

FMの真髄はやはり800系にあると思う。
173氏の聴かれた801はコンシェマの810や811
と比べて、より真空管の音だと分かるね。

Candyの店主もそう言っていたよ。


239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/08(火) 18:48:48 ID:VSgyIIG/
>>FMは薄味の音

パワーアンプではそう感じますね。


240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/08(火) 20:59:07 ID:0Bg9vrqG
>>239
近くなら千葉の稲毛にあるJazz Spot CANDYに聴きにいったら?


243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/08(火) 23:30:59 ID:OVJYEG+y
>>240
行ったことあります。薄味の音です


245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/09(水) 00:04:06 ID:zHFInTyM

FM の薄いということはない、FM の音は軽い
しかもそれは二階席最前列で聴けるような低音が遠くまで軽く飛ぶような音だ

ああいう音を出したい人にはあれ以外のアンプがあるかどうかと聞かれると正直、答えに困る
コンサートに足繁く通う人、生の音をよく知ってるにとっては指折りの音だよ


246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/09(水) 00:44:14 ID:uWBF2y9N

>FMの薄いということはない、FMの音は軽い

言葉は違えど感覚的には似たようなことなのかもね?


247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/09(水) 05:25:08 ID:RbSXof+f

軽い薄いじゃなく速いという話ではないの?


248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/09/09(水) 16:14:35 ID:Gk2Je1Ls

FMは薄味、軽くて速い音といった意見が出てるがいずれもまとはずれじゃない。
要するに平凡な自然に近い音が好きかどうかということだど?

JBL DD66000 を鳴らすならもっとよいアンプは当然ある

CANDY には、もっとよいアンプを入れて DD66000 のポテンシャルを引き出してもらいたい

ただ、FM1000 を残して DD66000 を別のSPに変えると
JAZZ喫茶として客が呼べるかどうかちょっと いやかなり疑問かも


289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/03(土) 12:24:54 ID:qVosg8ER
>>240
CANDYのオーナーの書いた記事読むと、パワーアンプがしょっちゅう故障してるらしいけど、いくら電源入れっぱなしとはいってもそんな頻繁に故障するものなの?

ベイシーの店主の本では、プレーヤー以外の故障なんてほとんど出てこない


290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/05(月) 10:49:55 ID:JkNIPEhW

あの記事読んだけど JBL DD66000 中心の構成だったよね
言わなくてもいい故障をばらしてるとこみるとやっぱ FM はあまり良くないのかもな・・
上でも出てたけど DD66000 鳴らすなら LEVINSON とかいくらでも選択肢はあるけどな


407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/22(金) 13:50:54 ID:sywfbSpZ

Candy の FM1000 や 801 は AXISS じゃなくて、別のところで修理してもらってるみたい。


408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/23(土) 08:23:03 ID:61mRB8SN

やはりそうだったか
でもなんとなく安心したというか熱き心ある電気屋さんに修理してもらって
今日も元気に魂ゆさぶる JAZZ 聴いて頂戴って感じでよろしいんじゃないでしょうか
修理するたびに60まそもかかってたら JAL みたに潰れると思うよ

けど、JAZZ なら FM はないよ


409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/02/01(月) 15:42:55 ID:zVdKhgjX

過去に本国に送って、OH や整備、しているようだ。
しかし、送料以外に、40から50万円はかかえるようだ。


826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/11/30(土) 13:20:57.73 ID:S8qOVSqI

稲毛のCANDYへ行ってみた・・・
一聴 凄いと思えたが・・・しだいに疲れてきた
何でしょうね あの疲れる音は。。。


827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/11/30(土) 13:32:46.57 ID:WlFdYFOi

音量大き過ぎ


828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/11/30(土) 16:15:04.70 ID:09jRve5X

本当にバランスが良ければ大音量で長時間でも疲れない


831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/11/30(土) 20:23:44.43 ID:S8qOVSqI
≫826です
音量には問題ないのですが
トゲがあると言おうか 妙にドライと言おうか
やはりバランスが少し特異なのですかね 


846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/01/21(火) 19:24:15.61 ID:OBL79NjN
>>826
candy は内装がコンクリの打ちっぱなしになってて音がめちゃ響いて少しうるさいんだよね
そこに JBL 入れてるからうるさく感じる
店の構造の問題だと思うな


503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/18(月) 17:28:22 ID:9Me8EPkO

canndyの女店主に、エベレストと 801 の組み合わせで聴かせてもらったけど、
音は酷かったよ。


505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/19(火) 20:22:40 ID:JnYpzP

FX811 と 801 をツンボ店主とツンボ客たちが一緒に比較試聴したが、どちらもそれぞれ良さがあってOKというツンボ結果に。(笑
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1240449248/


▲△▽▼

FM Acoustics FM801A 

型式 メインアンプ FM801A
出力(r.m.s、チャンネル当り) 2Ω=850W、4Ω=600W、 8Ω=400W
周波数特性(50W出力時) 5Hz〜300kHz -3dB
ダンピングファクター 最大 800
モード stereo、mono、null
外形寸法 幅483×高さ110×奥行254mm
重量 29kg
http://amp8.com/tr-amp/foreign/fm-acous/fm801a.htm


FM ACOUSTICS  FM801 比較試聴 2011/2/6
https://blogs.yahoo.co.jp/supt11g/7572357.html

ちらほら店内を見ていると珍しいアンプを発見です。それはFM ACOUSTICS(以下FM)の FM801 でちょうど修理が完了したものでした。

このアンプはFMの業務用だそうでコンシューマーの FM711 と同等の能力だそうです。
有名どころでは稲毛のキャンディにも置いてあるようですね。
私もFMのアンプは世間での評判や訪問宅で聴いたことがありますが、実際にじっくり聴きくらべはしたことがありませんでした。
「お願〜い、聴かせて〜ん」と甘えさせてもらい、ゆっくり比較試聴をさせてもらいました。

比較するパワーはアキュフェーズの M-6000,プリは C-3800 といういつものラインナップです。

簡潔にM-6000と比べると

利点
音が柔らかくて美音、いわゆる艶のある音がする(使用者によると通電してから2時間までは落ち着かないらしい)。
中高域は出来の良い真空管アンプのような感じ。
だが真空管アンプにありがちな解像度の低下や低域のふくらみを感じない。
個人的には高録音のヨーロッパ系ジャズなんかをおしゃれに楽しく再生するには最高なのではないかと感じました。
TADでこの手のおしゃれなジャズを聴く人にはおススメのアンプです。


欠点
まずファンがかなりうるさいです。
またそれなりの味付けを感じるので、長期間使っているうちに鼻につくかもしれません。
音的には事前の世間の評価そのままという感じです。
ぱっと聴くと美音なのでお!っと魅かれるのですが、どうもそのお上品さ加減が気に障るというか音の本質をごまかしているような感じも無くはないです。
ですがこれが大好きという人の気持ちもわかる音色ではあります。
さて一通り試聴を終えた後はかつて代理店であったGT店主のオーディオ歴史話(FM暗黒史)がはじまったのですが、問題ありすぎてここでは書けません(笑う   残念!!!

結論としては、音以外の全てに問題ありすぎるメーカーなので個人的には全く使う気は起こりませんが、TADやレイオーディオのユーザーでパトロン気質がある大金持ちの人にはおススメです。さすがかつて推奨アンプに選ばれただけのことはありますよ。

コメント

>ありがちな解像度の低下や低域のふくらみを感じない

本論から外れますがこれを気がつかない人が意外に多くいることに驚きます
2011/2/6(日) 午後 10:10 flattwin

そうですね、人によって注意が行くところはずいぶん違うときがあるようです。
2011/2/6(日) 午後 11:53 [ しんた ]


私はResolution Seriesを使ってるのですが、FMの音は好みで別れると思います。
Resolution Seriesはパワーを生かすにはFMのプリを使うと本来の音が聴けるでしょう。
価格が高いのと修理代が高いので一般には薦められませんが、はまると病みつきです。
2011/2/8(火) 午前 0:08 [ 大佐 ]

Syuさん、こんにちは。私もFMの音は素晴らしいな〜と思いました。ただ値段とアフターが厳しすぎますね。
私は基本ずぼらなのでメンドクサイもの、不安定なものは選択しないんですよ。趣味としては FM のアンプも十分ありだとは思うんですけど…
https://blogs.yahoo.co.jp/supt11g/7572357.html

FM Acoustics FM266 2005-12-27

 FM Acousticsは、今年2005年のインターナショナル・オーディオ・ショーで lumen white diamond light とのセットでの実演を聴いた。

甘ったるい音という印象だった。
ディテールまで分析的に聴かなかったし、それが FM Acoustics の音なのか lumen white の音なのかも分からなかったが、とにかく甘ったるい音という強い印象を持った。
思えば贅沢なセットであった。

 ヌルッとしたあま〜い音。
この日の試聴も先入観が手伝ってか、第一印象は同じような音に聴こえた。
そうかこの甘さは FM Acoustics の音だったのか、そう思った。

何がどう甘いのかよく聴いてみる。

 まず、それぞれの音の出だしがエッジのないヌルッとした出かた、そしてそのままヌルヌルッと長く尾を引く。
楽器にローションを塗ったかのようだ。音にアタック感がなく、切れが悪く、そのせいかテンポがゆっくりと聴こえる。
まるで別アレンジの曲を聴いているような気になる。体の力が抜け、けだるくなるような音。
寝る前に聴くにはいいかもしれないが、朝一番には聴きたくない音。

 しかし、しばらく聴いて慣れてくると、悪い印象は薄れ、なんとも艶やかに聴こえてきた。
ヴァイオリンの弦の響きなどは、まるで光沢を放っているかのようにツヤツヤと美しく心地よい。
コーラスの声も若々しく張りがありツルツルだ。
だんだん聴き惚れてくる。

 ヌルヌル、ツヤツヤ、ツルツルといった印象だが、何かごまかしているということではなく、解像度もあり、微弱音の表現もしっかりしていて、密度が高い。

 場がにぎやかな感じがするのだが、Metronome PA1 Signature と比較すると分かりやすいだろうか。PA1 は、倍音成分の響きが多く、霧のように場全体を満たす。FMは主音に伴う倍音よりもむしろ残響音が長く尾を引く。霧のような感じではなく、いく筋もの水の流れがそこにあるよう。音と無音がはっきりとしてノイズフロアは低い。かえって分かりにくい比較かな?

 ここで頭に入れておきたいのは、マスタークロックOCXの設定が176.4kHzであることと、P-03がPCMをDSDにコンバートし、D-03にてDSDをDA変換している点だ。つまり、音が高密度になり、ツルツル感が倍増されていると考えられる。その分は割り引いて聴かないといけない、けどそんなこと難しいか。

 とにかくFMはハマると抜け出せなくなるような麻薬的な魅力、ということがよく分かった。自分はお金持ちじゃない、という意識をしっかり持っていれば大丈夫なハズだ!

 エキシビションのFM Acousticsにちょっと力が入ってしまったが、いよいよ本戦に望もう。

 その前にちょいと余談。最初、JM Lab Altoは久しぶりの音出しで、SPがまだ硬いとのことであった。確かにウーファーの動きが鈍いようで、低域の音がボワボワ。それを指摘すると、ちょっと待てとのことで、ベースを強調した曲を1曲、相当な大音量で再生し始めた。見ているとウーファーが2〜3cmほども動いている。すごい。こんな大音量、うちのマンションでは到底出せない。

 1曲終わった後試聴に戻ったが、驚くほど低域のスピードが速く軽やかに変わっていた。低域ばかりか高域も引っかかりが取れスムーズ。エイジングとか暖機運転とか大切なんだなぁ。新品のSPで早く音出しをしたいときは、指でエッジをマッサージすると効果があるなどと教えていただいた。へぇ〜。
http://hei30per.blog34.fc2.com/blog-entry-27.html


詳細は

FM ACOUSTICS|禁断のKRELL
https://ameblo.jp/507576/theme-10078694024.html

ボッタクリ アンプ _ FM Acoustics の世界
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/754.html


58. 中川隆[-12453] koaQ7Jey 2018年5月15日 18:00:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13990]

住居費に比べたら、ハイエンド・オーディオなんか安い、安い


2018年05月15日
NY州で家賃高騰、マンハッタンではワンルームが月40万円


マンハッタンでこの程度の1Rが月30万円以上する
http://usimg.sulekhalive.com/cdn/rentals/images/rentals_2018-01-13-05-01-36-538_9410808.jpg


NYの家賃相場

ニューヨークの賃貸住宅家賃が上昇し、働いても家賃を払えないのでルームシェアやハウスシェアする人が増えている。

といってもマンハッタンの中心地のことではなく、電車や車で1時間もかかる郊外でのことです。

ニューヨークの家賃相場は毎年5%以上は上昇し、10年前の2倍になったところも少なくない。


郊外の築数十年エレベーターなし、ワンルームマンションの家賃が最低月20万円以上になっている。

日本とは築年数の基準が違い、アメリカでは戦前のマンションでも手入れされているが、それでも高すぎる。

マンハッタンの人気地区ではワンルームで家賃40万円、2部屋なら郊外でも30万円以上に値上がりしている。


こんな具合なので働いてかなりの収入があっても家賃を払えず、年収500万円の「ホームレス」すら存在する。

もしマンハッタンの内側に家族でまともや部屋に住もうと思ったら、家賃だけで年500万円以上も支払うはめになる。

アメリカのテレビドラマに出てくるようなおしゃれな物件は、今やNYでは富裕層しか住めなくなった。


そこでニューヨーカーがやっているのはシェアルームやシェアハウスで、複数人で一つの物件を共有する。

ドラマでは楽しそうだが、実際には好きでやっているのではなく、一人では本当に家賃を払えないのでそうしている。

複数の部屋がある物件を借りて、一人が一部屋ずつ使用するのが基本スタイルだが、それでも決して安くない。


年収1000万円のNY貧困世帯

ニューヨーク郊外でも3ベッドルームで家賃30万円はするので、ルームシェアでも一人10万円になる。

そこで最近は一つの部屋をさらにカーテンなどで間仕切りし、何部屋かに分けてルームシェアしている人が多い。

1部屋10万円としても、1部屋をさらに分割すれば、一人当たり5万円にするのも可能です。


マンハッタンから40分以上かかるクイーンズやブルックリン地区でも、やはりワンルームで月20万円以上はします。

アメリカは1部屋の面積が広いので、半分にシェアしても「四畳半」ほどの広さがあり、月8万円程度の家賃が多い。

住居費とともにアメリカ人を悩ませているのが医療費の高さで、入院などをきっかけに家賃が払えなくなり、ホームレスになる人が多い。


ニューヨーク州の世帯年収(一人当たりではない)は4人世帯で1000万円、共働きがほとんどなので個人平均では500万円程度になります。

年収1000万円でも家賃だけで400万円から500万円、医療保険に年100万円以上支払い、子供の教育費もかかります。

当然食べなくてはいけないし服も買うしアメリカでは自動車も必要なので、年収1000万円世帯ではマンハッタンには住めなくなっています。


NY市の調査では年収4万ドル以下の世帯では年収の50%近くの家賃を支払っている。
http://www.thutmosev.com/archives/76155353.html


詳細は


日本の物価はいくらなんでも安過ぎる
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/126.html


59. 中川隆[-12452] koaQ7Jey 2018年5月15日 18:19:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13990]


INFINITY IRS ※受注生産3ヶ月以上
¥12,000,000(1システム、1980年頃)
¥10,000,000(1システム、1981年頃)
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/irs.html


INFINITY IRS-V
¥12,000,000(1システム、1988年頃)
¥13,000,000(1システム、1990年頃)
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/irs-v.html


INFINITY スピーカーシステム一覧 インフィニティ
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/index.html


インフィニティのスピーカーテクノロジーを結集して究極を追求したスピーカーシステム。

IRS-Vは、ライン・ソース再生を可能とするドライバー・アレイ構造により、低域部と中域部が各々独立した高さ約2.3mに及ぶエンクロージャーで構成されています。

低域部には30cmコーン型ウーファーを6個搭載しています。

このユニットにはグラファイト強化ポリプロピレンを採用しています。これはインフィニティが1977年にスピーカーに実用化したポリプロピレンと、高温・高圧のインジェクションモールド工程でポリマーにインジェクトされたグラファイトファイバーで構成された振動板で、振動板の絶対的強度を高めるとともに放射状に成型することでウーファーの動作領域で正確なピストン運動を実現しています。

低域部は内蔵した2000W/chの専用パワーアンプで駆動しています。

中高域部には特殊型ユニットを採用しており、中域用にEMIMを12個、高域用にEMITを36個搭載しています。高域用に搭載したEMITは前面に24個、背面に12個マウントされています。

EMIMでは、ダイアフラムに従来の1/2までローマス化したカプトン薄膜を採用しており、ボイスコイルはダイアフラム上にフォトエッチングされています。さらにマグネットにネオジウムを採用することでスピードや能率、リニアリティが改善されています。

EMITには超ローマス・カプトン膜ダイアフラムとネオジウムマグネットを採用しており、静電型の特長とされる金属的でしなやかな軽さと、プッシュプルマグネットによる高リニアリティを実現しています。

中高域部にはブラジリアン・ローズウッド仕上げの無回折型パネルを装備しています。このパネルは砂を詰め込んだ耐振構造となっています。

クロスオーバーネットワークと低域サーボアンプが付属しています。

サーボアンプでは、ボイスコイルに取り付けられた検出回路でウーファーの動作(加速度)をモニターし、差分サーボアンプによりこの出力を入力波形と比較しています。そして、アンプより出力された電気的入力とウーファーの音響的信号との誤差信号(低域歪)は位相反転されてウーファーのパワーアンプに戻され、歪を打ち消すような動作をします。

IRSシリーズに搭載された最新のサーボシステムでは、15Hzにまで及ぶ低域リニアレスポンスを実現しています。


方式 3ウェイ・54スピーカー・フロア型

使用ユニット
低域用:30cmコーン型x6
中域用:特殊型(EMIM)x12
高域用(前面):特殊型(EMIT)x24
高域用(後面): 特殊型(EMIT)x12

インピーダンス 4Ω

周波数特性 15Hz〜45kHz ±2dB

適合入力
低域:2kW/ch RMS(内蔵)
中高域:100W〜500W/ch RMS

外形寸法
低域エンクロージャー:幅527x高さ2,286x奥行730mm
中高域エンクロージャー:幅1193x高さ2,286x奥行431mm
ベース部:幅965x奥行304mm

重量 681.8kg


付属
出力2kWパワーアンプx2
クロスオーバーコントロール
サーボアンプ
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/irs-v.html


Infinity 世界のクラシック向きスピーカー 歴史と音質比較
http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/infinity.html

68年にアーニー・ヌデールというアメリカの技術者が作ったインフィニティというスピーカーの会社は、クラシック向きと言われる製品がヨーロッパに多いなかで、 大変ナチュラルでリアリティのある音を聞かせ、それまでのアメリカ製スピーカーの概念から外れたものとして話題になったようです。

東海岸のボザークや AR、KLHのようなコーンやドーム・ツイーターを使ったおとなしい音のものと、ボーズ博士の音場型901、もしくは後に積極的にイコライジングを施したポップス向きのシリーズを除くと、アルテックにしてもJBLにしても、アメリカのスピーカーはジャズファンに熱愛されてきたように思います。

高音用のホーンがトランペットやサックスなどと同じ発音構造ですし、軽くて硬めの紙のコーンに強いマグネットを組み合わせた能率 の高い低音ユニットはドラムやピアノ、指で 弾くウッドベースなどのパルシブな音をリアルに再生するからではないでしょうか。

  
インフィニティの リボン型ツイーターEMIT (Infinity EMIT)

http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/infinity.html


 しかしインフィニティはイギリスBBCモニターの系統から発したポリプロピレンを振動板に使った低音ユニットに EMIT(EMIM)というリボンの発展形のような高(中)音ユニットを組み合せ、塊のエネルギー感よりも繊細さと音色の自然さを前面に出したコンデンサー型のような音を聞かせました。

その音の出方は独特で、うまく行ったときは眼前の奏者が演奏し、歌っているようなイリュージョンがふわっと現 れるというと言い過ぎでしょうが、声を出す前の息を吸い込む音や、ギターのフレット上を指が滑る音、ピアノのペダル操作、フォルテになる一瞬前の皆の緊張する様子など、気配のような微細な音を再現してくれます。


インフィニティIRS (Infinity IRS 1977) 73年のマークレビンソンのアンプと並ん で「ハイエンド」製品の代表のよう なスピーカー。重量は500kgで 価格は1000万円だった。

http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/infinity.html


  フラッグシップはそのEMIT/EMIMのユニットを56個(左右でEMIT76個/EMIM36個)も使ったタワーと、30センチのポリプロピレン・コーン・ウーファーを6個ずつ縦に並べたタワーが左右2本ずつ、まるで4つのビルが屹立するような形のIRSで、77年当時65,000ドルしました(日本円で1000万円)。

それを聞いた人の話では、後ろにも音を出して反射 させる構造からか、音が回り込むコンサートホール特有のやわらかさをある程度再現できるものだったということです。

この手の製品はもとよりホールのような反射板の付いた50畳のリスニングルームを用意できる人用なのかもしれませんが、恐ろしい話もあり、インピーダンスが2Ω そこそこしかないツイータ(実測してみましたが、公称4ΩのEMITは2.7Ωほどしかありませんでした)を直列、 並列、直列、並列、と連ねて行くシステムは駆動するのに大変アンプのパワーを食い、高音ユニットだけでも一台では鳴らし切れず、フォルテで歪んでしまうのだそう です。

低音ユニットはデュアル・ボイスコイルを用いたNFBのような回路でコントロールをかけてあってまたそれ なりにパワー食うため、1.5kWの専用モノラル アンプ2台が要ります。

巨大なパワーアンプがモノラルなら最低4台は必要で、それを音色の良いものにしようと機種変したりすると数千万はあっという間なのだそうです。

世の中に本当に良い音のアンプが少ないなかで1KW級のパワーが絶対条件ともなると選択肢はほとんどありません。ハイエン ド製品との泥沼の戦いとなるようで、音はそれまでのアメリカ製品とは違うインフィニティも、そんな物量作戦と なってくるところがアメリカ的と言えるかもしれません。

もう少しで次元の違う音が出そうになるとやめられず、 某自動車メーカーの重役だった人が億近い投資をして兵どもが夢の跡となってしまったという例もあるそうです。

無限大マークのインフィニティ、同じようなリボン型のメーカーであるアポジー (絶頂の意味があります)と並んでオーディオ道楽の一つの究極は間違いなさそうです。

  
 Infinity InfiniTesimal 1981
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/infinitesimal-iv.html

インフィニティの最小スピーカー。IRSとは正反対の大きさと価格ながら、質の妥協はなかった。

 さて、我々一般家庭用のものとしては、一番小さいものは14センチのポリプロピレンのコーンにEMITを載せた「テシマル」でした。

テシマルって何でしょう? 

お侍の幼少名で忍者獅子丸のお友達というわ けではなさそうです。調べてみるとどうやら誤解があるようで、本当はインフィニテシマルという一つの単語で、メーカー名がインフィニティなので、ついインフィニティ・テシマルという具合に中丸が入って途切れてしまうのですね。

infinitesimal は数学用語で「無限小」を表す言葉であり、ヌデール氏が元 NASA の理論物理学者だったため、こういう概念に馴染みがあるわけなのでしょう。

 脱線しましたが、CDプレーヤーのオンキョーC−700の項で紹介した多田オーディオというところでこのシステムをチューニングし、ボイスコイルとネットワーク のコイルにPCOCC6Nアズキャストという高純度結晶の高価な線(現在は製造中止)を使ったものを聞きました。

それは驚くべきことに、サイズから低音が出ないことを除けば今まで聞いたなかで最もリアリティの高い音を出していました。

アズキャストというのは溶かした銅をヒーターをかけながら ゆっくりと冷ますことで単一結晶に近くする技術だそうで(as-cast は鋳っ放しの意)、その後の熱的、機械的ストレスも最小になるものなのだそうです。住友をはじめ複数の会社が製作したもののどこのオーディオ・メーカーも買わなかったために消えて行った幻の線材で、試作品はコンデンサー型の繊細さにエネルギーが加わったような不思議な感覚を引き起しました。

いずれにしてもインフィニティのユニットの素晴らしさは実感させられたわけで、なかでも振動板重量が桁外れに軽い EMITツイーターは音を超えた空気感まで再現するところが独特であり、その後同じような構造のリボン系のユニットが出る中で最高の出来だったと思います。

この方式自体は特許がずいぶん昔に取得されたものでしたが、その当時は製造技術がなく、フォトエッチングのIC技術とともに実用化可能となりました。確か日本のフォステクスの方が先に製品化したのではなかったでしょうか。

FT5RPという似た構造のツイーターをだいぶ昔に試したことがありました。

良い音でしたがEMITに比べるとマグネットの弱さから か、「空気感」というよりも「細くて繊細」と言った方がよい音だった記憶があります。

インフィニティ・リボンの音を色付けがあるといって嫌った著名なオーディオ 評論家もいるようですが、私が聞いた印象ではその人の言うような暗さもなく粘液質な色もなく、生の弦楽器の浮遊 感を自然に表現できる数少ないツイーターだったと思います。


Infinity RS-4.5(左)
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/referencestandard4_5.html

RS-2.5
http://audio-heritage.jp/INFINITY/speaker/referencestandard2_5.html


中型で家庭用として手の届く価格でありながら、低音から高音までクオリティの高い音を再生した。


インフィニティはインフィニテシマルの他にも、3ウェイの家庭向きリボン型 RS−U(a/b)やRS−4.5、RS−2.5、ミッドにドー ムを使ったRS−3、同じくポリプロピレン・コーンを使ったRS1.5 やリファレンス・スタジオ・モニター(RS−M)な ど、何種類かシリーズ展開しており、日本にも入って来ていました。

リボン・トゥイータと乳白色の ポリプロピレン・ウーファーを組み合わせた初期のものはどれも今なお大変魅力ある製品群ではないかと思います。

しかしアーノルド・ヌデー ル氏は83年に会社を大手のハーマン カードンに売ってしまい(タンノイと成り行きが大変似ていますが)、その後の製品は形こそ似ていても・・・となってしまいました。

彼自身はジェネシスという別の会社を立ち上げ、こだわりがあったのか IRSそっくりな四本タワーのシステムを再度世に出したようです。

インタビューに答えている彼の様子が YouTube に出てましたが、才能ある人特有の傷つきやすさからか、何かを防御しつつ目まぐるしく内部で感情が交錯しているような表情の、不思議な印象の人 です。

 インフィニティという会社自体が消えて久しいので、あの時代からずいぶんスピーカーも進化した、などという人がいます。

「80年 代/90年代と今とではスピードが違うからね」

というわけで、今のハイスピード製品には同じくハイスピードなアンプを組み合わせないと本来の音が出ないんだよ、とか。

好まれる音の平均値 が変わってきたということはあると思います。
それにともなってハイエンド製品の音のバランスにも流行があるということは言えるでしょう。

しかし スピードとは面白い表現です。
核物理学のように電子が加速するんでしょうか。

インフィニティが消えても、その生みの親は別の会社で同じようなカプトン膜のリボン系ユニットを使って昔と同じスピーカーを出し続けています。それが果してハイスピードに変貌したのかどうか、聞く機会がありません。

その新会社もまたハイエンド製品に特化しているようで、235,000ドル (2000万円?)というプライスタグが掲げられているそうです。

小さな政府政策の結果、全米で数十人の人たちを相手に商売が成り立つようです。

勝組にすべてをさらって行かれる恐れのなかで、泳ぎ続けなければ沈んで行くプ レッシャーを感じるというのはどんなものでしょう。自由の国は光強ければ影も濃い土地柄のようです。しかし皆が明灰白色の服を着せられ、そのことに気づかずにいる国もどうかとは思います。
http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/infinity.html


60. 中川隆[-12451] koaQ7Jey 2018年5月15日 18:27:27 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13990]

 B&W Nautilus 1995(左)ローレンス・ディッキーが設計したオリジナルのノーチラス。
http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/b&w.html


Nautilus the perfect speaker - Bowers & Wilkins B&W Speakers
http://www.bowers-wilkins.jp/Speakers/Home_Audio/Nautilus

GIYA G3 - S2 Loudspeaker System
http://www.stella-inc.com/02vividaudio/page/G3%20GIYA.html
http://www.stella-inc.com/02vividaudio/lineup.html


オーム貝を意味するその渦巻き構造は、ウーファーユニットから後ろに出る音がキャビネットに反射して自分に戻ってくると音を濁すため、ぐるぐ る巻きにして目をくらましてやろうというもの。同じく高域ユニットの後ろに生えた尻尾というか角のような突起も、 だんだんチューブを細くしてだましてやろうというユニークな消音構造。

価格は発売時に6万ドル、現在は 1100万円。

しかしこの形の創造性には驚いた。

右は同じ設計者が南アフリカで立ち上げた新ブランド、Vivid Audio の G3 GIYA。どちらもバッフル反射の起こりにくい、幅の狭い流体力学的な形をしている。


B&Wでとくに興味を引かれる点は、楽器の定位です。

バッフル反射のない高音ユニットの構造から、CDプレーヤーとアンプを適切に選ぶと(大切です) 音像がスピーカよりぐっと後ろから出てくるという現象が起こります。

これは他のスピーカーシステムではあまり聞いたことがない種類の音の出方ですので、このメーカーの音が好きかどうかは横へ置いておくにしても興味あるところです。

私は 透明な空気感を伝える

インフィニティの EMIT
http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/infinity.html

の音が好きですので、EMITを B&Wのようにバッフルなしでユニット剥き出しの消音器付き構造にしたらどうなるのかと想像したりします。

インフィニティ のアーニー・ヌデールは自身の最高機種でEMITを縦一列に複数並べ、後面にも同じだけ配置 して音場型の出し方をしていますので、B&W の点音源という考えに対して、部屋の反射を積極的に利用するという点で正反対のアプローチです。

そしてインフィニティのこの1000万円プレイヤーの話をするならば、シュールレアリスティック・デザ インのノーチラス・オリジナルモデルも契約金の 高い選手ですので、この対決、仮想的には(だって私には現実たり得ません!)面白いテーマを含んでいると思 います。

いっそノーチラスを2ペア買って1ペア を後ろ向きに設置し、壁に反射させるか、あるいは録音するときに後ろの壁から反射してくる音 にもマイクを立ててミックスダウンした音源を使うかすれば、インフィニティのあのコンサートホールのような 音の出方に対抗できるのではないかと言っている人がいました。

録音にはすでに反射音も含まれていますので 理屈の上では重複しているようにも感じますし、私の構想とは正反対ながら、それも面白い考えだと思います。

ただ、そんなお金をかけるならヨーロッパへコンサートを聞きに行った方が人生よっぽど楽しいねということで意見の一致をみたのですが。
http://home.att.ne.jp/delta/myrobalan/b&w.html


61. 中川隆[-12930] koaQ7Jey 2018年6月07日 19:48:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-15055]

2018年06月07日
高級外車の価値観とは ステータスシンボルとして買う人達

およそ1500万円のBenz S560、高い事がステータスなので、サービスのうち
https://icdn-8.motor1.com/images/mgl/k1mox/s1/2018-mercedes-benz-s560-coupe-review.jpg

ステータスシンボルは年200万円かかる

車がステータスシンボル(地位の象徴)だったのは遠い昔で、現代の人は合理性や経済性で購入している。

と思いきやそうではない人々が日本にはまだ存在し、自分の富や権威を強調するためにお金を払うのも厭わない。

彼らが好むステータスシンボルとしては「高級時計」「ファッション」「住宅」「高級外車」などがある。




近所になぜかジャガーやポルシェ、BMWやランボルギーニ、アルファやロールスの販売店があるが、一軒も閉店していないので売れているらしい。

経済合理性で考えれば100万円アルトでも1000万円のベンツでも、人間を乗せて輸送する目的は同じように達成される。

安全性を重視しても、せいぜい国産の中古セダンで目的は達成され、あとは「見栄」の世界です。


1000万の新車ベンツと100万円の国産中古車の価格差900万円は、ステータスシンボルに対して払っている。

1000万円で新車ベンツを購入した人は、車検を迎える3年か5年で手放し、古くなってからも乗ることはない。

古いベンツは「地位の象徴」ではなくなるので、ピカピカの新車である必要があります。


それにベンツは高いのに故障しやすく、部品代が国産車の5倍や10倍することもあるので、古くなるほど維持費が高額になります。

3年後の下取り価格は半額、5年後なら3分の1というところで、人気や状態でもっと低い場合もあります。

すると1000万円のベンツオーナーは3年間で500万円+維持費を支払い、また1000万円のベンツを新たに購入している。


他の高級外車でも負担額は同じようになるはずで、車にかかる費用を年間200万円は見ておかないといけない。

地位が高くステータスを誇示したい人は、毎年200万円払ってベンツを維持しているのです。

ベンツでも安いのがあり、中古車の古いモデルもあるが、ステータスシンボルにはならない。

高級外車の維持費が高いのもサービス

1000万円の新車ベンツを買った人は3年か5年で買い換えるので、3年落ちや5年落ちのベンツ中古車が大量に出回ります。

ちょっと安いベンツで7年落ちだと100万円以下、10年落ちだと30万円以下になっているのを、中古車サイトで見かけます。

年式が古いベンツが急激に値下がりするのは、維持費が急激に高くなるからで、頻繁に修理が必要になります。


ベンツはドイツ製専用部品を多く使用しているが、良く壊れるうえに値段は高いので、維持費が高くなる理由になっている。

その代わり高速性能や安全性能は国産より高いとされているが、そういうイメージなのかも知れない。

バッテリー、ワイパー、パワーウインドウ、タイヤなど指定品は国産普及品の数倍は高い。


ベンツなど高級外車は交換部品や修理代をわざと高く設定していて、理由は「高いほうが顧客が喜ぶから」です。

「ベンツだから修理代に100万かかっちゃたよ」と社長がいうのは「俺は地位が高いから100万円払えるんだ」と言いたいのです。

もしベンツの部品がアルトと同じ数千円だったら、オーナーは「高い部品代」を誇らしげに語れなくなります。


例えば高級革靴や高級ハンドバッグ、高級時計は手入れしないとコンディションが悪化するが「高級だから手間が掛かる」とオーナーは喜ぶのです。

こうして高級品に身を包む人達は、一般庶民とは正反対の価値観で車を選ぶので、高級外車は高いのに壊れやすいのです。

「フェラーリだから手間がかかるんだよ」と嬉しそうに話す人達は、きっと楽しいのでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/76435883.html


62. 中川隆[-13240] koaQ7Jey 2018年6月13日 18:08:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-15574]

タワーマンションに住む理由はステータス


バブルの頃に1億円以上する高級マンション「億ション」が流行ったが、現在はそれ以上の高級マンションが売れている。

森ビルや三井不動産は一戸10億円以上の「10億ション」を販売し、売れ行き好調でさらに増やしている。

こうした超高級マンションは中国人や外国人が爆買いしているとも言われたが、実際に購入した大半は日本人だったそうです。

事業などで成功した日本人資産家が購入しているのだが、超高級タワーマンションは購入価格以外の維持費も高額です。

高級タワーマンションは節税や値上がり期待で購入する人もいるが、多くは自腹を切って高額負担をしています。

普通のマンションの5倍や10倍の金額を払ってでも購入する大きな理由はステータスで、自分を誇示したいという欲求が叶えられます。


「六本木ヒルズ」のヒルズ族が一時時代の寵児になったが、入居者のほとんどがIT成金でした。

一時は社長が「六本木ヒルズに住んでいる」というだけで一流とみなされ、その会社の株価も上昇していました。

一流とみなされる高級マンションには同じく一流の人が集まり、一流の人脈コネクションができます。


数億円払うだけで「一流の人間」の仲間になれるのなら、それを安いと思う人も居るでしょう。

一流といってもその程度を誇りに感じる人達なので、同じような仲間が増えていきます。


高級マンションは維持費も高級だった

多くのタワーマンションは200戸から300戸前後ですが、50年間に100億円の修繕費用が必要とされています。

修繕費用は外壁、内装のほかに高層ビルなので消火設備などが非常に高価で、法令や安全に関わるので節約は難しい。


300戸のマンションで50年に100億円かかったら、1戸あたり50年で約3300万円、年間約67万円、毎月5.5万円かかります。

ところが大半のタワーマンションでは、積立金は月2万円以下が多く、これでは必要な半分しか積み立てられません。

いざ大規模修繕になったら一戸あたり数百万円の負担が発生するのですが、数億円のマンションを購入する人は、買うときには人生上り調子だが、その時が人生のピークかも知れない。


年収数千万円の時には安く感じられた積立金や管理費も、年をとって収入が低下すると、肩に食い込むように堪えるでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/76494391.html


63. 中川隆[-13475] koaQ7Jey 2018年6月22日 10:06:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

一億円のオーディオを聞いて:私的ハイエンドヘッドホン分離派宣言 2018-05-24
https://pansaku.exblog.jp/27293365/


「君は確かヘッドホンで音楽を聞くのが趣味とか言ったね」

「そのとおりです」

「君はきわめて愚かしい人間のようだ。
いかにも愚かしく見えるし、愚かしい趣味をもっている。
そして愚かしい目的を持ってここに来た」

「なるほど」と私は言った。

「私はたしかに愚かしい。
それが理解できるまで時間がかかったが」

レイモンド チャンドラーの小説のパロディより

最近、トータルで一億円近い価格になるオーディオシステムを聞いた。

今回の場合はそのリスニングルームにある機材全部、電源が入っているものも、入っていないものも含め合計して一億という意味ではない。リアルに信号が通って、スピーカーから音を出す機材の価格のみを合計して一億に近づいているというシステムである。ハイエンダーの方々にはお馴染みのあのメーカーこのメーカーの最新のフラッグシップ機をこれでもかと贅沢に組み合わせたシステム。私の知っているかぎりではあれ以上のラインナップは、あまり考え付かないくらいのものだった。あの広さのリスニングルームを作る費用を加えれば一億円を超える代物だろう。「億り人」などという言葉が誌面に踊る現代なのだから、一億などという金額は世間的には端金(はしたがね)なのかもしれぬが、それは高価格化するハイエンドオーディオの世界でさえ、ほとんど達することのない大台だ。

そこで、スピーカーからどんな音が出るのかと聞いてみると、それはもう素晴らしかった。特に音のスケール感と音の緻密さは特別なものだった。セッティングの苦労の甲斐あってかなり完成度が高い音になっているようで、仮に細かいところをさらに詰められたとしても、大筋でこれ以上の音は出そうもないと思われた。
こんな音は滅多に聞けるものじゃない。

だが、否定的な側面もあった。

部屋を含めて十分にチューンされた、総計一億円近くするスピーカーオーディオシステムというのは、やはりオーディオに求められる全ての要素において完璧であるべきだろう。しかし、実際に聴いてみると、なるほど全体として素晴らしいが、私が一億円の対価として望むような完璧さまでには達していなかった。

つまり、ここでは、高級なヘッドホンなら普通に聞けるような音のディテールが抜け落ちていた。私としては、一億円もかかるオーディオシステムはディスク、データに入っている情報を絞り尽くして、そのすべてを耳に届けなければならないはずだが、そこまではできていなかった。自分が普段聞いているヘッドホンシステムならば聞こえてくるはずの音の細部の情報がいくらかだが、明らかに欠けていたのである。

こうしてみると、
やはりヘッドホンとスピーカーの高いレベルでの棲み分けはできそうだ。スピーカーにしかできないことがある一方で、ヘッドホンにしかできないことがあるのがはっきりしてきたからだ。スピーカーシステムをいかに高度にしても、リスナーには聞こえない音が、ソースの中に入っている。リスニングルームという広い空間を伝播してゆくうちに聞こえなくなってしまう音があるようだし、逆にスピーカーに耳をくっつけて聞いて、健康問題にならないようなボリュウム位置ではスピーカー自体が本領を発揮しないだろう。スピーカーはある程度以上の大音量を出してこそ魅力が発揮できるし、ヘッドホンはそれよりはるかに小音量で、細かい音を丁寧に拾うのに適している。

少し話は変わるが、
この前、あるところで「凄い団塊臭のするシステム」という言葉が使われているのを見た。団塊世代の好む箱型大型スピーカーや巨大で重いパワーアンプを多重使いした重厚長大型のオーディオシステムを指したものだ。この○○臭とか言う言い方に、まさにネガティブな香りを嗅いだのは私だけだろうか。私にとって、ああいう大型システムに、機械の存在感・音を出していない時も含めた所有感を感じるだけで満足できた時代は過去にものである。

偉大な音楽芸術に対する敬意の表れという言い訳をまとった、大袈裟過ぎて滑稽なオーディオシステムに私はもう魅力を感じない。

もうそれはウエスタンの装置やJBLのパラゴン等のヴィンテージスピーカーで既に使い古された魅力であって、現代の豪華なシステムはその技術的な焼き直しである。
日本のアニメのキャラのステロタイプ、銃と剣(あるいは楽器?)を持った美少女に飽きてきたことを薄々自覚していながら、(そんな美少女はこの世にいないと知っていながら)まだそういうキャラの出ているアニメやゲームで自分を慰めている男たちと、現代のハイエンドオーディオにつかまっている老人たちには類似点がある。両者とも最新のモノに接しているつもりだが、実は激しく時代遅れなのだ。
ポストモダンといわれて久しいが、あの単純な進化史観からの脱却から生まれたカオスは過去の遺物たちを着実に葬りつつある。

だから私は多少違和感があっても、新たなオーディオに向かって行かなくてはならない。

私は過去の亡霊が現代に生きつづけることを否定しないが、このままではオーディオに未来はないと思っている。ずっと言い続けていることだが。

私は昼に夜に、様々な場所に出掛けたり、誰かから機材を借りたりして、ヘッドホンサウンドの限界を突き詰めようとしている。そこで得られた経験は、優れたヘッドホンを使えば聞こえるが、スピーカーをつかう限り、たとえ調整された一億円近いスピーカーオーディオシステムからさえ、聞こえてこない音があると私に教えている。

私の思うスピーカーオーディオの欠点を視覚的に捉えたいなら、広大な自然の風景を眺めている人を想像するとよい。スピーカーで音楽を聞くことは、眼前に雄大な景色を前にしても、その中に肉眼では見えないディテールが沢山隠されていることを知らないようなものだ。私が今まで見たなかで最も美しい風景、あのガイランゲル フィヨルド(イメージの湧かない方はNice boat!で背景に出ていたソグネ フィヨルドを想像してもらってもいい)の雄大な景色を現地で眺めても、肉眼では遠い対岸の木の葉一枚一枚が風にそよぐ様子まで細かく見えるわけではない。Nikon WXシリーズのような優れた双眼鏡があれば、広い視野を保ったままで、もっと深く景色を楽しめるのに・・・。

オーディオにおいて、あのような強力な双眼鏡と同じ役割を果たすのが、例えばFinal D8000+Re Leaf E1にハイエンドDACをかませたヘッドホンシステムということになる。優れた双眼鏡が人間の視覚を強化・拡張するのと同じく、優れたヘッドホンシステムは人間の聴覚を強化・拡張する。

ヘッドホンシステムは、そういう微細な部分の集合体を一つの完結した世界として聞かせることができる機材になりつつある。それはディテールを緻密に蓄積して描かれた小さな絵画作品のようなものだ。別な言い方をするならハイエンドスピーカーからは聞こえないミクロなサウンド ワールドがあり、それらをすくい上げることのできる目が細かく、しかも十分に大きなオーディオの網が完成したようなものだ。無論、一億円のスピーカーシステムが持つ音の限りない余裕や拡がりのようなものは、このシステムには期待できない。少々重たいものを頭にかぶらなければならない煩わしさもある。だが、それらはシステムの価格差から考えれば十分に納得できる欠点だと思う。私が今使っているヘッドホンシステムなどは高々トータルで600万円程度のモノである。一億と600万との隔たりはかなり大きい。

なおここでは、ヘッドホンの別なメリット、すなわちリスニングルームの音響をあまり考えなくてよいだとか、周囲からの騒音のクレームを気にしなくて良いものだとかいうことはあえて主張しない。私はたとえ完璧な音響特性と防音を持ったリスニングルームのオーナーだったとしても、優れたヘッドホンシステムには存在価値があると考えているからだ。

まあ、こんなこと言っても、一億円のシステムを構築できる人にとって、あえてヘッドホンオーディオを選ぶなどという行為は愚かとしか映らないだろう。これは孤立した見方であり、未だ多くを占める保守的なハイエンドオーディオファイルの賛同を得られないと思う。しかしこれは事実であり、見ようによればむしろ賢いオーディオへの散財の仕方になりえる。


ところで、
万策堂は言うまでもなくフィギュア好きである。(他人の趣味をdisる権利はないな。)私のブログを読んでいる人は、私が掲げる写真の中にフィギュアが時折出て来ることを妙に思うらしいが、これはヘッドホン関係のブログという趣旨に合っている。最近のホットトイズの1/6フィギュアのコンセプトは結構、ハイエンドヘッドホンのコンセプトに似ているからだ。(まあ、これはそもそも自分が映画大好きであるというところから始まっていると考えるのが筋ではあるが。ホットトイズのフィギュア好きは基本的に映画好きでないと)

最近のホットトイズなどハイエンドメーカーの1/6フィギュア、その最新作などを見ていると、実際の人物をそのまま六分の一に縮小したようにしか見えない。
一方、最近のハイエンドヘッドホンから聞こえる音も実際の録音現場で聞こえる音を正確に縮小して聞かせているようなところがある。ここには録音現場の精密な模型を拡大して眺めているような感覚がある。

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これは数年前に香港のホットトイズが映画パイレーツ オブ カリビアンでジョニーデップの演じるジャック スパロウのフィギュアを、それまで有り得なかったクオリティで量産したことに端を発している。全体のプロポーション、版権を取ったデップの顔の表情の豊かさ、肌や目のペイントの質感の確かさ、アクセサリーの充実。1/6に本人をそのまま縮小したとしか思えない不思議な感覚に襲われる製品であって、そのリアリティに当時はかなり驚いたものだ。あの忘れがたい驚きは、初めてAK380やFinal D8000のサウンドに接した時の驚きとよく似ている。

日本はフィギュア大国であるが、その多くは日本でしか公開されていないアニメ作品や日本語でしか読めない漫画のキャラクターのフィギュア化である。これらのフィギュアには明らかな欠点がある。漫画やアニメのキャラは肌に質感がない。目や眼筋の表情にリアルなディテールがない。現実の、あるいはマーベルなどを中心としたSF系の実写映画の中のキャラクターには、たとえつくりものであっても、皮膚の微妙な色彩変化、ほくろや小さな色素斑、身長や体格の違いなどの細部が備わっている場合があり、そのフィギュアは漫画やアニメのキャラから出来たフィギュアよりもはるかに情報量が多くなる。ホットトイズのフィギュア、あるいは私が時々試みるカスタムフィギュアはスクリーンの中にしか存在しないものを実物にかなり近い質感を持って眼の前に立体的に描いて見せる。
これはもう経験しようのない過去の演奏をミニチュアながら、極めて精巧に聞かせるハイエンドヘッドホンの音像に類似する。

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いつも原稿を書いているノートパソコンの周りにはいつも大量のフィギュアがあって、私はそれを眺めながらキーを打つ。こういう異常な没入感を誘い出す触媒のようなものが文章を書くときには必要だと思う。またたこれらが備えている膨大なディテール、質感は映画館のスクリーンやホームシアターのディスプレイの中で動き回るキャラクターにいくら目を凝らしても、捉えきれないものである。人物の精密模型としてのフィギュアはもはや通常の玩具の域を超えて、私の目にしっかりとその細かな印象を焼き付ける。このハイエンドフィギュアというアングラなカルチャーを嗜むことはヘッドホンで音楽を舐めるように聞き尽くす行為と相似する。

変な趣味の話はどうでもいい。

これまでオーディオにかけた年月の中で、現代において究極と思われるスピーカーシステムをいくつか聞いてきた。そのことは私のオーディオ観に大きな影響を与えている。それはまた聞かせてくださった方々への敬意と感謝へと素直に繋がる側面を持ってもいる。反面、そういうスピーカーの世界とは分離独立した、新しいオーディオの世界、ハイエンドヘッドホンの世界が今は必要だと思っている。
この世界はハイエンドオーディオが実質衰退する中で起こるべくして起こったイベントであり、まさに生まれるべくして生まれた世界なのである。

こういう極限に至ったスピーカーシステムを聞いたことを区切りとして、
私はスピーカーオーディオから分離した派閥、
ハイエンドヘッドホン分離派に自分が居ることをはっきりと表明する。

今やハイエンドヘッドホンは諸々の理由でスピーカーが使えない場合の予備、やむをえない第2の手段としての位置づけを離れた。これからハイエンドヘッドホンはスピーカーと轡(くつわ)を並べオーディオの荒野を駆けてゆくだろう。
これはハイエンドオーディオの新しい顔であり、もう一人の主役である。
新参の脇役が主役を食っているドラマを時に見るが、
現代のオーディオではそういうドラマが始まっているらしい。

もちろん、私がこうして叫んでいるハイエンドヘッドホン分離派の「分離」という言葉の意味はスピーカーオーディオに対する意味に留まらない。むしろ、私の求めるスタンダードに至っていない、いわば志の低いイヤホンやヘッドホンにも向けられる、高慢で不遜なニュアンスも持っている。高価でさえあれば、どんなヘッドホン・イヤホン、ヘッドホンアンプでもこの派に入れるわけじゃない。値段は関係ない。その開発のねらいと出音の水準が、スピーカーではできないなにかにタッチできているかどうかが判断の基準となるだろう。

実際のところ、音に対する感受性や良し悪しの判断基準は人によって千差万別なのだから、結局はリスナー一人一人が自分の心の内だけで決めるべきだ。

つまりひとりひとりのヘッドフォニアの中にこの宣言、この派閥の存在意義はあるだけだ。ハイエンドヘッドホン分離派の頭に「私的」と付けたのは、これ自体が私一人が叫ぶ、愚かに孤立した宣言であるという意味合いも含まれている。まあ、いつも私的と付けるのがクセというか、保険のようなものなのだが。

こうして物理的にはともかく、心情的にはますますスピーカーから遠ざかってゆく自分を客観的に見つめると、いままでスピーカーから受けてきた恩のようなものを感じて後ろめたくもある。私にスピーカーを売ったり、また私に自分のスピーカーを聞かせてくれた人たちの情熱と親切を裏切るような物言いは慎むべきだろうか。またこれはスピーカーオーディオの世界から自分が追放されることも意味するのかもしれない。だが、一億円を出そうとも、スピーカーオーディオにはできない何かがヘッドホンにはあるらしいという事実を知ったとき、自分のオーディオのため、過去のしがらみを棄ててヘッドホンの未来に賭けよという声を聴いたような気分になった。

このごろ私は仕事で地方の町に出掛けて、東京に帰ってくることが多い。
その帰りの電車の車窓から日本の街々を眺めていると、人影の途絶えた日本の地方都市から、若い人々が集まる賑やかな首都へ、自動運転の電気自動車に乗ってゆくというような日本の未来が想像される。そうなる頃には、行く先や経由地を無音声入力で告げ、その代金をビットコインで払うのだろうか。このような一連の未来予想図は、私のような古い人間にとってはやや不確かで、どこか不安な将来ではある。だが、これはもはや良し悪しの比較ではなく、常に更新されてゆく世の中の逆らえない流れだろう。紆余曲折を経て、状況が変わってゆくことは避けられない。好むと好まざるとに関わらずオーディオも時代につれて変化するものであり、それを使う主体である我々も、それに対応して変わってゆく。ハイエンドヘッドホン分離派とはそのような変化の中で生まれた、愚かしくも新しきオーディオの一派なのである。

また、日本はこれから冬の時代に向かってゆくと言う人がいる。

人口が減少し、高齢化し、
優位を誇っていた経済規模や技術の面で世界に後れを取り始めているからだ。
しかし日本人には洗練された自由の精神がまだある。
それはこれから誰も知らない新しい時代に世界を導いていくことだろう。
バブル期のように豪華なものばかりがもてはやされた時代は去り、
スマートで合理的であることが至上である時代がやって来る。

この傾向はこれからのオーディオ、
そしてヘッドホンの世界の雰囲気にも重なる。
それは冬のイメージではなくむしろ、
私たちが経験したことのない夏の時代の到来を思わせる。
確かにそれは少々寂しい枯れた夏なのかもしれないが。

e0267928_22312535.jpg

昨日は小袋成彬の「分離派の夏」というアルバムを聞いていた。
これは私の今の気分にぴったりな音楽だ。
すこし青いところも含めて。

この音楽は、孤立することが不幸せでなく、
むしろ静かな幸せとなりうることを謳う。
(心身ともに健康ならば、という条件つきだろうが)
そういえばオーディオも、
あくまで個人が音をどう感じるかが全てである。
オーディオは極めて個人的な趣味であり、
他人とは共有しがたい部分が多い。

この歌を聞いて、そこらへんを思い巡らすうちた
私はこんな混乱した散文を考えつき、ふざけて書いてみた。

e0267928_22230450.jpg

この宣言が虚構であろうが、無意味であろうが、
既に出来上がった集団から離れ、
孤立を愉しむ静かな夏はきっとやって来る。
そこにも私の居場所があることを祈る。

# by pansakuu | 2018-05-24 22:34 | その他

https://pansaku.exblog.jp/27293365/


64. 中川隆[-13472] koaQ7Jey 2018年6月22日 10:45:11 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]
>>11, >>12, >>16, >>17 に追記


G.I.P Laboratory - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=G.I.P+Laboratory+

・ Western Electric WE555 Driver (1926)
http://mikami.a.la9.jp/audio/starplayer/starplayer.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/we555_r1/we555_r1.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/we555_r2/we555_R2.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/expr2023/expr2023.htm


・ G.I.P.Laboratory GIP-555 - 555W : WE555 ドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html


製品仕様

型式 Compression Driver
ボイスコイル径 2 inches
インピーダンス 12.8Ω(DC)
最大入力 6 W
寸法 φ178 × D114 [mm]
重量 Roughly 9 kg
使用電源 DC 7 V / 1.5 A

日でも数多くのオーディオマニアに愛用されるWestern Electric社を代表するスピーカーユニット、WE-555を忠実に復元したモデルです。

素材・構造・特性・能率などを徹底的に分析し、長年にわたる研究と試作を重ね誕生いたしました。

シリーズ中最高傑作とも称される人類の歴史的遺産を、当社の技術と情熱を結集して現代に蘇らせました。

尚、GIP-555 の裏蓋は真鍮カバーが取り付けられており、GIP-555W の裏蓋にはメッシュリングが取り付けられています。


Western Erectoric社を語る上で WE555 の存在を外すことは出来ません。

世界初の商業用トーキーシステム”ヴァイタホン”システムに登用された WE555 は、映画館の広い空間を芳醇な響きで満たし、数百人にも及ぶ観衆を魅了し、沈黙させたといいます。

そのセンシティビティの高さと、驚異的なエネルギー感に溢れた音響出力こそが、WE社の神話的象徴であり、当社の追及すべきスピーカーユニットの礎であると考えております。

現代の進んだ技術にあって尚、復元困難であることは周知の事実であり、当社の復元開発にも多大なる時間と技術を要してまいりました。

しかし、現代を生きる我々にとって、WE555の復元は通過点でしかありません。
当時の開発技術者たちが現代の技術を手にしていたら、どの様なユニットを創造するだろうか?
何を捨て、何を得ようとするのだろうか?
ドイツの国際オーディオフェア会場にて比類なき賞賛を得た今においても、我々の情熱と探求は続いています。
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html


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G.I.P.Laboratory Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム


@) G.I.P.Laboratory GIP-12A horn system : Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1143 × H:1715 × D:1194, 片チャンネル重量 92kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin12system.html


A) G.I.P.Laboratory GIP-30154 horn system : Western Electric WE555W のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660, 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin30154hornsystem.html




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・ Western Electric 594A Driver (1933)
http://mikami.a.la9.jp/audio/we594a/we594a.htm?.tok=bcwjY6SBu.hmxIxe&.dir=/594A&.src=ph
http://mikami.a.la9.jp/audio/24a594a/24a594a.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/freqadjust/freqadjust.htm


・ G.I.P.Laboratory GIP-594A : WE594A ドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin594.html


製品仕様

型式 コンプレッションドライバー
ボイスコイル径 4インチ[10cm]
インピーダンス 24Ω / 1 KHz 12.5Ω[DC]
再生可能周波数帯域 300〜10,000 Hz
最大入力 25 W
推奨クロスオーバー周波数 300 Hz
スロート径 2 インチ
外径寸法 W215×H198×D160 [mm]
重量 約16 kg
フィールド電源 DC24V / 1.0 A


基本設計は WE-594A を基に開発したフィールド型ドライバーユニット。

WE-594A同様、トッププレート・ポールピース等の主要部には高純度パーメンデュールが使用されており、それらには超精密な切削加工が施されている。
また、ボディ・イコライザには磁気効率の良い高純度の純鉄の削り出しで出来ている。


私が始めて WE-594A を聞いた際に、その初動感度の速さに驚きました。

弾けるような粒立ちの良さ、輪郭描写の精密さ、生々しいまでの躍動感、鮮やかな色彩感が一瞬にして部屋の空間を支配したのです。

トゥイーターの必要性を感じさせない程の高域特性を持っており、WE独特の音味に時間を忘れて没頭しました。

私がこれまでに使用してきたスピーカーの数々を遥かに凌駕する性能に、生涯を賭して追及すべき世界の広さを改めて感じさせられました。

或るオーディオマニアの会合で、WE-594A は「あまり良くなかった。」「設計が古すぎて使い物にならなかった。」などという意見を耳にしたことがありました。
しかし、それはよほど劣悪な使用環境で試聴していた事が原因ではないかと思います。

私もこれまでに様々な使用環境を実験し、あらゆるアンプやホーンとの組み合わせを経験してまいりましたが、その使いこなしの難しさに頭を抱える事も確かにありました。

しかし、WE-594A を適切な条件で御使用になられている方や、WE製以外の物でも、ホーン方の大型スピーカーに真剣に取り組んだ経験のある方々で、WE-594A の順位を「2番目以下だ」と言う方は、私の知る限り一人もおられませんでした。

しかしながら、WE-594A の部品全部がオリジナルで、その保存状態が良好なもの。となると現状では確かに手に入りにくい物であることも事実であります。
これまでに当社でもいくつものWE製スピーカーを確認してきましたが、その殆んどが完全な状態であるとはいえない物ばかりでした。

ボディを空けると、ボイスコイルが錆びて朽ちているのが当たり前。

振動板そのものが欠落しているのもよく見かけられ、本体の中に土や砂や錆びた鉄粉がひしめいている物さえ少なくないのです。

錆びている為にネジも抜けず、トッププレートやポールピースも侵食して表面が深く、ボコボコになっている状態です。

ひどいものでは、本体内部は非常に綺麗なのに振動板がヴォイスコイルごと無くなっているものもありました。

想像するに、人為的に高価なオリジナルの部品を抜き取り、安価な代用品で組み直したものをオリジナルとして販売しようとしていたものではないかと思います。

もし、それらの全てが音が出ない状態であれば、誰しもがその問題に気が付き対処を行うでしょう。

しかし、音が出ている状態であった場合に、出てきた音の問題点に気が付くことの出来る方がどれほどおられるでしょうか?

中を空けて確認したところで、オリジナルをこれまで目にする機会のなかった方が、オリジナルとは違う振動板や部品で構成されていることを見抜けるでしょうか?

このような市場状況の中で、言われるままに購入したWE-594Aをただ繋いで鳴らしたところで、その音に私が経験したような感動がこもっているとはとても思えません。

先ほど例に出した方々も、その音を聴いて落胆したのではないかということが想像に難くありません。

そして、そういった方々は口々に、それがWE-594Aの全てだと言うのです。
私はそれが非常に残念でなりません。

同じくしてオーディオを楽しみ、追求する者の一人として、WE-594Aが織り成す比類なき音の世界をより多くの人に体験して頂きたいと、強く願わずにはおられません。
http://www.gip-laboratory.com/seihin594.html

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G.I.P.Laboratory Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム


@) G.I.P.Laboratory GIP 7396 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660 , 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin7396system.html


A)G.I.P.Laboratory GIP-7331 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W660 × H1130 ×D950, 片チャンネル重量 100kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin7331system.html


B) G.I.P.Laboratory GIP-7003 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W1410 ×H1150 ×D1097
http://www.gip-laboratory.com/seihin7003system.html


C) G.I.P.Laboratory GIP-5003 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
6〜10畳のリスニングルーム用
http://www.gip-laboratory.com/seihin5003system.html





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参考) G.I.P.Laboratory オリジナル・スピーカーシステム

・G.I.P.Laboratory GIP-9700A system : GIP flagship model, GIP-9101ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1240 × H:1800 × D:1210, 片チャンネル重量 260kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin9700system.html


・G.I.P.Laboratory GIP-5005 system : GIP-5015ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1200 × H:1600 × D:995
http://www.gip-laboratory.com/seihin5005system.html


・G.I.P.Laboratory GIP-5006 system : GIP-5015ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W:900 × H:1600 × D:1055
http://www.gip-laboratory.com/seihin5006system.html


・G.I.P.Laboratory GIP-FS300 system : 4インチ振動板 コンプレッション・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:780 × H1455 × D665, 片チャンネル重量 85kg
http://www.gip-laboratory.com/seihinfs300.html


・G.I.P.Laboratory GIP-Monitor1 system : GIP-D5016 ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W:570 × H:1350 × D:630, 片チャンネル重量 70kg
http://www.gip-laboratory.com/seihinmonitor1.html

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・Western Electric TA7388 (1930年代) : 映写室用モニタースピーカーシステム
TA4189 フルレンジスピーカー + TA7355メタルキャビネット + WE95Aアンプ


・G.I.P.Laboratory GIP-225 : Western Electric の映写室用モニタースピーカーシステム TA7388 のレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin4189.html
http://www.gip-laboratory.com/seihin225system.html


G.I.P.による TA4189 (20cm励磁型フルレンジ)のレプリカもすばらしい出来です。

ユニットだけで1本28万ですが、これを見逃す手はないと思えるほどの逸品です。私はG.I.P.やその他のお店の回し者ではないです。
出来るだけ多くの人にこの「官能性」に一度は触れてもらいたいと思っているだけです。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1280755643/

Western Electric TA7388 について 2016-09-24
https://blog.goo.ne.jp/kobmina/e/660c449fabb8b587763c63e6ac6199f9


 TA7388 は Western Electric の映写室モニター。

TA7355メタルキャビネットに WE95Aアンプと TA4189フルレンジ、ASLポテンションメーターが組み込まれていてひっくるめての名称。
 

 WE95A はケースとは一応絶縁してあるがトランスレスなので検電器代わりのネオン球をぶら下げてます。片方を指で触りながらもう片方をシャーシにタッチして光らない向きにプラグを差し込む。でも実際はアイソレーションを兼ねて昇圧トランスを使ってます。
 

 名器の誉れ高い TA4189 フィールドスピーカー(インピーダンス7Ω フィールドコイル110V/74mA DC抵抗1500Ω) 

フィールド電源はWE91Aとは異なりアンプのチョークを兼ねない接続でアンプ内蔵チョーク出力のほぼ100Vがかかっている。プッシュプル単段なのでチョークを省いてもいいのではと思うが(使用状況を鑑みて)WE95A単体で状況の違った環境での稼働もあったのかもしれない。

 この個体を入手した時は全周にわたってエッジが切れていた状態でした。裏から補修していますがエッジが硬くなってストロークはあまりとれないと思います。修復してからかなりの年月が経過している。久しぶりに通電してみたがなんともしょぼい音。スピーカーが原因なのかアンプなのかもわからないのでまたWE140Aに登場してもらってフィールド電源はそのままで信号だけ入れてみる。

 残念ながらボイスコイルが擦れている所があります。音を出しながらギャップの掃除を試みると次第にクリアーになってきました。4時間ほど鳴らして問題なさそうですのでまた WE95A と繋いでみる。

 WE140A と WE95A のゲインは一緒くらいです。単段増幅の単純な回路ですが入力トランスの利得が高いのか。。音質はかなり異なります。WE140A は低域まで伸びたHiFi、WE95Aは中高域が張った、明瞭な、厳しい、玄人受けする音。

 TA7388はWE91Aの出力トランス171Aの2次側中間タップからの出力を入力していた。入力トランスがWE282B(600:120K)、出力トランスがWE174A(12Kpp:7.4Ω)、周波数特性は100Hz〜5KHz。新 忠篤氏の実測によると-1.5dBで50Hz〜6KHz、クリッピングポイントは0.6Wだが0.3Wくらいから波形が崩れ始める。
 
  かなり個性的な部品配置のシャーシ。
 

 
 前回整備したままですが特に問題発生はなく真空管43、25Z5もチューブチェッカーで点検してOKでした。WE140AはWE100Fの親戚かと思いますが、WE95AはWE100Eまでのシリーズの父親といったところです。映写室はプロジェクターの騒音、ランプの熱などかなり厳しい環境での稼働だったと思います。その中でモニター装置なので絶対的な信頼が必要とされた。

 ところでWE91Aは500Aシステムに組み込まれていたとすれば映写室のモニタースピーカーWE4172も含んでいたわけで。TA7388との関係はどうだったのだろうか?500Aシステムはオールインワンのスーパーシステムだったと思うがWE91A単品での稼働もあったのかもしれない。


 前回時の修理記録をUPしていますので再掲しますと

  修理品の TA4189 は残念ながらエッジはほとんど全周にわたって切れている状態でした。(単に切れているだけではなく幅1〜2mmの欠損が半周以上ありました)私はオリジナルの TA4189 を他に見た事はありませんが、エッジ上に補修と思われるテープがありました。映写室で酷使された往時の様子がうかがわれます。このままでは十分に機能しないと判断し、一旦ガスケット、コーン紙をとりはずして裏側から和紙を用いて欠損部の補修を慎重に行いました。ダンパー、ボイスコイルは特に問題無く、ギャップの清掃も行いましたが錆なども認めませんでした。再度組立てし外部フィールド電源で音出し確認しました。心配したエッジ部のストローク量も大丈夫なようです。

 WE95A は通電前に各部のチェックをいたしますと、電源入力部の抵抗が焼損のため大きく抵抗値が異なっており整流管へのヒータおよびB電源への正常な供給ができない状態となっていました。(音はかろうじて出ていたかもしれません)これは外付けの抵抗で対処しました。またWE174A OUTPUTトランスからピッチが漏れていましたので点検をかねてトランス類をはずしてシャーシの清掃、被覆の破れているワイヤーの取り替え、レーシングを行った後に通電いたしました。(RCAソケット、スイッチ類、ヒューズ、ヒータの100V用への変更をオリジナルをなるべく崩さないように行いました)43のプレート、カソード間のNF抵抗の値が元回路と異なっておりますが聴感上の問題はありませんでしたので戻していません。(特性はまだ計測していませんが)試聴してみますと WE95A,TA4189 ともにとても好ましく「さすがにWE」と思わせます。鉄のキャビネットに裸のユニットが入っていて音になるのだろうか、、と思っておりましたが、この形態で完成していました。


 スピーカー前面のダストカバーを両面テープで貼り付けて完了。ダストカバーの周囲には厚いフェルトが貼ってあるので前面バッフルと密着して効果を期待する構造かと思ってましたが実際は脚を固定する部分を前後的に調節しても距離がありますのでどうもそうではないようです。前面バッフル以外は意図的な穴は無いのでスピーカー背面から発した音はバスレフ的に前面から出てくると思います。このあたりは思いっきりアバウトかと思うが全体の共振も手伝って何となく納得の音というのがすごいというか、、。すごいのでしょう。

 TA7388の整備は終了しました。
https://blog.goo.ne.jp/kobmina/e/660c449fabb8b587763c63e6ac6199f9



20cm TA-4189 フィールド用アンプ & 電源 新忠篤
http://www43.tok2.com/home/temasumo/article/2006/r-tec0601_(03)WE398A-single-monitor-power-amp_AtarashiT.pdf

映写室のモニタに使われていたTA-4189

SPレコード再生用のカートリッジのデノンDL-103 DSを購入するために立ち寄ったオーディオ店で TA-4189 を見つけた.

TA-4189 はウェスタン・エレクトリックの映写室のモニタ・システム TA-7388 に組み込まれていた 20cm口径のフィールド型フルレンジ・ユニットで、本体には KS-7667 の印字表記がある.

TA-7388 のアンプは 43 プッシュプルの WE95A で、これは以前に紹介したことがある.

TA4189 を私は過去に何度か聴いていて,かねてから自宅の六帖間の SPレコード再生用の小型システムとして最適だと考えていた.

試聴記は「管球王国」 VoL.23の172ページに載っている.


ヴィンテージ製品は運のいい出会いがないと入手できない.
廃盤になったSPレコードやLPレコードも同様である.
欲しいものは追っかけてもタメで向こうからやって来るものだという信念を持っている.

TA-4189 も過去10年間ずっと欲しかっだが手にするチャンスがなかった.
我が家に来てから毎日段ボール箱から出して眺めながらフィールド電源やアンプの構想を練っていたのだった.


多段チョーク回路を採用したフィールド電源

秋田県の真空管アンプの愛好家で 組織されている「あきた玉響(たま ゆら)の会」 (会長:樋口誠一Tel:018-832-5050) の2004年11月の例会で宇都宮の青木英男氏が TA4189 を多段構成のチョークを使用したフィールド電源で鳴らした.

私はこの会に参加出来なかったがその様子を秋田の知人や青木英男氏本人から聞いていた.


2005年の4月のアムトランス主催の「ミニコンサート」に青木英男氏を招いてそのフィールド電源で TA-4189 を鳴らしてもらった.

アンプはWE374Aシングルだった.

とても 20cmのシングルとは思えない堂々たる WEサウンドが平面バッフルのシステムから飛び出したのには「ミニコンサート」に来場された方は皆驚いた.

当日青木氏英男氏が使用したフィ ールド電源は WE のチョークを使用した重量級のもので簡単には真似ができない.

私はローコストの現行チョークを使用して青木式の電源を追実験することにした.

またこの電源を利用したパワーアンプを組み込むことにした.

第1図が本機の全回路図である.


第1図 WE-398A 全回路図
http://www43.tok2.com/home/temasumo/article/2006/r-tec0601_(03)WE398A-single-monitor-power-amp_AtarashiT.pdf

直熱5極管 WE-398A/ 5603単段シングル・アンプ

WE-398A は 1947年に登場した直熱5極管である.
電話の終端機のパワー管用として開発された.

単段シングル回路は先月号の WE-429A と同じく WE-93Aアンプに倣った.
WE-429 Aは最大プレート損失が12Wに対して WE398Aは 8Wである.
また 429A はビーム管構造の傍熟管に対して 398Aは 5極管の直熱管である.

アンプ部は部品箱から出てきた旧製品を再利用した.
398A のフィラメントは DC点火にした.

以前 300Bのフィラメント点火用に使用していた 5V/2A のスイッチング電源
を出力電圧アジャスタで6.OV (最大値)にした.

高周波カット用に10 mHのチョークをフィラメントの +側に入れた.

入力トランスは UTC の A11(5000: 50k,昇圧比-1 : 10)を使用した.
出力トランスには同じ UTC の S-14を使用した.

音出し

TA-4189は前述した「管球王国」 Vol.23での試聴の印象があまりにも良かっだので, エンクロ-ジュアをどうするかずっと考えていた.

とにかく音出しは裸のまますることになった.

TA-7388モニタ・システムはメタルケース内にノーバッフルで組み込まれた TA-4189 なので床の上に置いた.

昭和27年(1952年)に来日した ドイツのソプラノ歌手エルナ・ベルガー(1900.10.19-1990.06.14) 日本ビクターのスタジオで録音したメンデルスゾーンの歌曲「歌の翼に」 他を収録した復刻CD (BMGBVCC 37442-43)を聴いた.

オリジナルはテープ録音で,当時はSPレ コードと45回転のEP盤でしか発売されなかった録音である.エルナ・ベルガーのレコードは SP と LP でかなり手元にあるが,この日本録音は持っていなかった.この2枚組のCDの三分の二はドイツの バリトン歌手ゲルハルト・ヒュッシュの日本録音が収録されている. BMGの担当者がよくベルガーを入れてくれだと感謝している.


TA-4189 と WE-398A の組み合わせで鳴らしたベルガーは子供の時から親しんできたベルガーそのものだった.

透き通ったソプラノは WE-555 と WE14Aホーンの再生とまったく同質のもので最高級の蓄音機の音を感じさせた.

これは CD化に際して余計な音処理をしていないことが功を奏したと思う.

次に無伴奏ヴァイオリンの最新録音がどう鳴るかと興味を持って CD をプレーヤにセットした.

N&F社 から12月16日に発売される「ジョセフ・リン/魂のシャコンヌ」(HYBRID SACD NF63001) と題したアルバムである. ジョセフ・ リン(林以信)は台湾出身の両親のもとに,メンフィスに生まれたアメリカ人である.

イザイとバッハの無伴奏曲を2曲ずつ収めたこの CD はモノ-ラル再生の自然な響きは, 上質の SPレコード録音のように TA-4189 は再生した.

音と音楽表現はまさに「魂の響き」を感じさせ、これは B&W SS-25 によるステレオ再生では単に音の流れに終始するという結果だった.

演奏が再生方法によって感動的に聞こえるか, そうでないかを実感したのだった.
http://www43.tok2.com/home/temasumo/article/2006/r-tec0601_(03)WE398A-single-monitor-power-amp_AtarashiT.pdf


G.I.P.による TA4189 (20cm励磁型フルレンジ)のレプリカ
・G.I.P.Laboratory GIP-4189
http://www.gip-laboratory.com/seihin4189.html

製品仕様

8インチ フィックスドエッジ型 フルレンジウーファー

型式 フィールドコイル型

振動板口径 8インチ

外形寸法 φ206 × D125 [mm]

重量 約4 kg

フィールド電源 7V / 1.25A


GIP-4189フィールド型フルレンジスピーカーは、米国 WE TA-4189を原型としたモデルです。

TA-4189 は、1930年代にアメリカ全土で広く使用されていた Western Electric社ミラフォニックシステムのモニタースピーカーとして使用されていました。

そのため、映写機の回転音など騒音の酷い映写室の中でも、その騒音を突き抜けて響く浸透力のあるサウンドが求められていました。

コンパクトでありながら非常に力強く、能率の高いスピーカーです。

モニター用スピーカーとしてごく少量しか生産されなかったため、現存数が少なく、幻のスピーカーとなっています。

たった20cmの振動板口径にも関わらず、音声帯域をバランスよく、しかも強靭なエネルギーを持って軽やかに響き渡らせます。

真にウエスタンサウンドをコンパクトに凝縮した逸品です。
http://www.gip-laboratory.com/seihin4189.html




G.I.P.による Western Electric の映写室用モニタースピーカーシステム TA7388 のレプリカ

・G.I.P.Laboratory GIP-225
http://www.gip-laboratory.com/seihin225system.html


型式:2ウェイ2スピーカー・フロントロードホーンシステム

(Woofer) GIP-4189 ×2
(Tweeter) GIP-597A ×2
(Enclosure) GIP-225 ×2
(Network) 専用内蔵型 ×2
(Attenuator) 専用内蔵型 ×
(Field Exciter) 専用内蔵型 ×2
(Set up stand) ×2

●クロスオーバー周波数:3kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法: W:480 × H:940 × D:460 [mm]


Western Electric製品の中には、製造された数が非常に少なく、それにより現存する個体数が極めて少ないために、その真価が知られていない名器があります。

その中でも極めて高い性能を誇っていたのが、TA-4189Aです。

これは映写室などのモニタースピーカーとして開発された 8インチ径のフルレンジスピーカーユニットで、映写機の回転音などが鳴り響く環境の中で、その騒音を突き抜けて響く浸透力のあるサウンドが実現できるよう開発されました。

本機は非常にコンパクトでありながら、驚くほどの高能率を誇り、そのサウンドは低音域から高音域にわたり極めて上質です。

GIP社では5年ほど前に、その名器TA-4189Aの復元に成功しました。

その性能を最大限に引き出せるよう研究開発された小型エンクロージュアに【GIP-4189A】1基を搭載し、高音域には【GIP-597A】1基が組み込んでおります。

現代の住宅事情を考慮した省スペース型スピーカーシステムとなっています。

エンクロージュアにはトゥイーターに対するローカットフィルターとアッテネーターが組み込まれており、また、エンクロージュア下段には2枚の音響調節用パネルが施されています。

これらにより使用者は部屋の環境に合わせてサウンドの調整を行うことが可能となっています。
http://www.gip-laboratory.com/seihin225system.html


65. 中川隆[-13471] koaQ7Jey 2018年6月22日 10:49:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]
>>56 に追記


JBLの名作スピーカー

・JBL D130(1948)

____


・ JBL Hartsfield D30085 初期型 (1954) : 2 wayシステム, ドライバー 375SIG + ウーファー 150-4C
・ JBL Hartsfield D30085 中期型 (1959〜1963) ; 3 wayシステム, ドライバー 375SIG + ウーファー LE15A + トィーター 075
・ JBL Hartsfield D30085 replica 1 (1970年頃) : 外見だけ同じで中身は別物
http://island.geocities.jp/umanose8818/harts/hartsfield.html


・ JBL Hartsfield D30085 replica 2 (2017) ケンリックサウンド復刻版 : 630万円・ペア/税抜
http://jbl43.com/?pid=57641713

・JBL Paragon D44000 (1957)
http://audio-heritage.jp/JBL/speaker/paragon.html
http://fukuroo3.com/paragon1.html
http://fukuroo3.com/paragoninfo.html
http://fukuroo3.com/paragon55.html

・ JBL Paragon D44000 replica (2013) ケンリックサウンド復刻版 : 548万円・税抜
http://jbl43.com/?pid=49469572

・JBL Olympus (1960年)


▲△▽▼


JBL の可もなく不可もない民生用スピーカー


・JBL LE15A (1962)
・JBL LE8T (1962)

____


・JBL Project K2 S9500 (1989)

・JBL Project K2 S5500 (1993)

・JBL Pjoject K2 S9800 (2001)


▲△▽▼


JBL のダメダメ・モニタースピーカー


・JBL 4320 (1971)

・JBL 4350 (1973)

・JBL 4343/4343WX (1976)

・JBL 4344 (1982)

・JBL 4348 (2002)

・JBL 4311B/4311BWX (1979)

・JBL 4312 (1982)


▲△▽▼


JBLのダメダメ・民生用スピーカー


・JBL EVEREST DD55000 (1986)

・JBL Project EVEREST DD66000 (2006) : 560万円・ペア/税抜

・JBL Project EVEREST DD67000 (2012) : 600万円・ペア/税抜
https://www.ippinkan.com/SP/jbl_page1.htm

・JBL Project K2 S9900 (2009) : 370万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000021389/spec/


66. 中川隆[-13470] koaQ7Jey 2018年6月22日 10:57:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

ウエスタン・エレクトリックという迷路


欧米のハイエンド製品を手にしても満足が得られなかったユーザーは、次に禁断の世界に入り込みます。

ご承知の通り米国の頂点、ウエスタン・エレクトリック(WE)の扉を開くことになります。

この時、この道を歩む人は冷静さを失っていました。なぜならば、WEの機器を使用している環境や背景を全く考慮していなかったからです。

この時代の米国には優れた業務用の機材がたくさんあります。1920年以降米国の優れたエンジニアは通信や映画産業に関わりをもちます。その結果WEのみならずRCAやランシング、アルテック等がすばらしい製品を生み出しました。しかしこれらのポテンシャルが如何に優れていても映画館や大きいホールで発揮されるものです。

少なくとも50畳以上の部屋があればある程度本来の能力を発揮するとは思いますが、こうした恵まれたリスニングルームを所有できる人は例外中の例外ではないでしょうか?

私もかつては、音楽再生では WE594A を上回る最高級ドライバーといわれるランシングのドライバーに、ウーファーの最高傑作の一つである RCA のユニットをダブルで使用しました(もちろんフィールド型ユニットです)。 ベートーベンのシンフォニーをかけると 30m離れた隣地のテニスコートで、街の雑音に打ち消されることなく明確に聞こえ驚きました(駆動アンプは 300Bシングルで最大出力は 7Wです)。

なんと家の中よりはるか離れた外の方がしっかり聞こえるのです。ここに WE の業務用機器の本質があるのではないでしょうか?

多量の空気があって初めて素晴らしく聞こえるのです。

また、現存するこれらの機器で良品は少なく、その上相当高額です。家一軒分をつぎこんでも多くの人はオーディオのターミナル(終着駅)とは感じないようです。 日本人特有の舶来信奉とWEという究極のブランドがそうさせるのかも知れません。
http://www.rrltd.co.jp/rrplaza/episode/vol04.html

WE(Western Electric) や Siemens の劇場用スピーカーは「音が矢のように飛ぶ!」

フィックスド・エッジの音の特徴は超ハイ・スピードに音が飛ぶことである

こうゆう音は聴いていて気持がよい

それだけではない

微弱信号が楽々再生できることである

これが最も重要であり大事なことである

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。言葉で正しく伝えるのは難しく

これは体験してみないと分からない音かもしれない

WE(Western Electric) や Siemens の劇場用スピーカーは

まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない

なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで

かすかな音も明瞭に届けなければならない

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが

これがまったく音が飛ばない


JBL4343 は何故酷い音しか出せなかったのか


いい音シリーズ 43 スイス デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システム
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o237764088


これ程ずば抜けた音質はそう滅多にはない!圧倒的である!

ダメダメ・スピーカー JBL4343 なんかとは比較にならないスケール 迫力 リアリティー ハイ・スピード!


『これほど抜群の音質はそう滅多にはない!圧倒的である!』


スイス DUAL/デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システムの完動中古品のペアです


オーバーホール(分解、点検、再組み立て) :

□ コーン紙、エッジ、マグネット、フレームいずれも新品のようにきれい

□ スピーカー・ユニット、入力ケーブル 配線の半田付けの古い半田鉛を除去し、

新たに半田付けのやり直しをする

世界の超一流半田鉛 米KESTER RESIN CORE SOLDER 44を使用

上級者には音のよい半田鉛として あまりにも有名である

このような超一流の半田鉛を使用すると音質もがぜんよくなるものである

□ 専用オリジナル スピーカー・ケーブル 半田付け処理、極性表示シール取付

□ Freqency Analyzerにて音圧測定 よく揃っていて極めて優秀

□ 吸音材 質、量ともに良好


半田付け一つで音が変わる!

半田付けという作業は道具さえあれば誰にでもできる

しかしながら、音をよくする半田付けとなると これはもう誰にでも出来る訳ではない

半田付け一つで音がよくなったり悪くなったりする

音をよくするノウハウやテクニックを持たない単なる半田付けを「ヘタクソ半田」という

最低である

これが意外と多く、本人が気が付いていないだけ

何がよい音なのか これも分かっていなければ話にならない

半田付け以前の問題である

そして、Before After の音の違いの判別ができなければならない

ジャズしか聴かない、クラシックしか聴かない というのは本当の正しい音の判別は不可能である

偏っているからだ


スイス デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システム

スピーカー・ユニット:

大変優れたいいユニットである

最大の特徴はエッジがコーン紙の延長でできているフィックスド・エッジである

エッジの材質が音質の大半を決めてしまう非常に重要な要素である

極めて大事なことなので再度言います

「エッジが音を決める!」

このフィックスド・エッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い

それだけではない

ウレタンやゴム・エッジより能率が高く、最も重要な過渡特性(音の立ち上がりと立ち下がりのこと)が抜群によい

これが最強無敵で抜群の音質の根拠である

製造後およそ40年以上が経過しているというのにエッジ、コーン紙、フレーム、マグネットすべて新品のようにとてもきれい

昔使用していた 38cm・4wayの JBL4343 はわずか10年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった

今となっては ただの箱であり下駄箱にもならない

これは本当にスピーカーであったのであろうかと思う

プロ用と称していたこのスピーカーは評論家の瀬川冬樹氏がステレオ・サウンド誌で

べた褒めしたため一世を風靡したものである

この JBL4343 はほとんどの大小メーカー及びほぼ100%の全国の販売店に採用され、考えられないほど多くのマニアが購入した

オーディオ界始まって以来の極めて異常な現象が全国で起きたのである

エッジがボロボロに朽ち果てるものでこの評論家と雑誌社は大儲けしたという話は有名だ。

ところが、瀬川冬樹氏はある問題で資産のすべてを失い、ガンでアッという間に旅立ってしまった

46歳という若さであった


スイス デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システム

音質:

極めて質の高い本格的な音を聴くことができる

この音質こそが本物の真の音楽を聴くことができる音である

ずば抜けた音楽表現力がある

これは薄っぺらい安物の音ではない

例えると、特上の にぎりやサーロイン・ステーキである

並みとは旨さや旨味の密度がまるで違うのである

旨いものを食べたとき 旨味が口いぱいに広がるような

そういう音である

オーバーホールの効果である

音の鮮度が抜群によくなり生き生きとしていて聴き惚れてしまう

クラシックだろうがジャズだろうがボーカルであろうが抜群によく鳴ります

なぜならフィックスド・エッジだからである

ライブ盤では部屋いっぱいに音が広がり あたかもその会場にいるようだ

演奏者の息使い、ライブ会場の空気感まで明瞭に再生でき、実に楽しく音楽が聴ける

ヴォーカル、ピアノ、ベース、ヴァイオリン はあまりにも生々しい真実音である

シンバルはツイーターがついているかのような鳴り方である

バスドラやベース、チェロは踊るようによく弾み、ふくよかでありながらよく締まって、

ボケずに音の輪郭や音程が明瞭に聴き取れて気持ちがよい

低音の量感は申し分なく、質も極上である

目の前で自分のために唱ってくれているような、

そして、演奏をしてくれているかのようで手を伸ばすと届きそうな感じさえする

この盤はどう鳴るだろう、あの盤はどうだろうと、次々音楽が聴きたくなる音です

音の品位がよく、格調高く、彫りの深い音です

音楽の歓びや哀しみ、心を熱くする音楽表現力が抜群に優れている

ときには あたかも美しい女性の瞳が潤んでいるかのような表現力にウットリする

愛を燃やし、心を溶かし、綿みたいな雲の乗って深い感動の世界で時を忘れて朝まで聴いてしまう

心に染み入り夢心地の幸せに満たされる

とくにジャズはノリノリとなり、跳ね、踊り スイングし、エネルギーが爆発する

声は張りがあってよく通り生のような真実音

オーケストラは立体感があり、

トゥッティにも優れていて生を彷彿とさせる 堂々たる鳴りっぷりである

フィックスド・エッジのため音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴る

これが最も大事なことである


そして、「音が矢のように飛ぶ!」

フィックスド・エッジの音の特徴は超ハイ・スピードに音が飛ぶことである

こうゆう音は聴いていて気持がよい

それだけではない

微弱信号が楽々再生できることである

これが最も重要であり大事なことである

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。言葉で正しく伝えるのは難しく

これは体験してみないと分からない音かもしれない

WE(Western Electric) や Siemens の劇場用スピーカーは

まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない

なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで

かすかな音も明瞭に届けなければならない

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが

これがまったく音が飛ばない

プロ用であると宣伝していたが 官僚の国会答弁と同じ「ウソ」であることが後に分かったのである

当時日本中の中〜上級者が瀬川冬樹という一人の評論家とステレオサウンドという雑誌社の「ウソ」に引っかかったのである

JBL4343 を購入した多くのマニアが騙されたのである

日本オーディオ史上初のマニア、販売店、多くの業界関係者、多くの大小メーカーを巻き込んだ大事件に発展していった

瀬川冬樹氏の急死と共に JBL4343 への熱病は急速にしぼんだ

AccuphaseのM100 500W×2 で鳴らしていたが これまた、まったく音が飛ばないアンプであった

この飛ばない柔なアンプが100万円したのである

この時「音が飛ばない」スピーカーとアンプがあることが分かった

60万円のスピーカーも100万円のアンプもまったく飛ばなかったのである

飛ばない同士の組み合わせは最悪であった

あゝ160万円の授業料である

この当時のコンポーネントとしては最高級の組み合わせであったが、バカなことをしていたものである

では一体「飛ばない音」とはどんな音なのか

それは、スピーカーのまわりに音がまとわりつき 、聴き手に音が矢のように飛んでこない

そして、たいてい低音が引きずるように重く、特にドスン ドスンというような質のよくない低音は

気分が悪くなり 聴くに耐えない。JBL4343 がこのような低音であった

こんな低音ならないほうがましだ

いくらボリュームを上げても飛ばない音は絶対に飛ぶことはない

ボリュウームの問題ではないからだ

例え小さな部屋で小音量で聴く場合であっても この「飛ぶ音」はがぜん威力を発揮する

優れた 「音が飛ぶ」スピーカーは音量を絞っても「つまらない音」とはならない

なぜなら、音楽の旨味成分である微細なニュアンスや倍音等の微弱信号も楽々再生できるからである

単なる大音量なら大抵のスピーカーは鳴る

ところが、微弱信号はどんなスピーカーでも再生できる訳ではない。ここが一番重要なところである

出来のよくないスピーカーほど

微弱信号の再生が不可能となるため「つまらない おおざっぱな音」となり

大事なニュアンスが伝わらなく音楽にならないため面白くも何ともない

『スピーカーの優劣を判定するには音量を絞って微弱信号の再生ができるかどうかを聴くとすぐ分かる』

一度「飛ぶ音」を経験すると飛ばない音はもう聴く気がしないであろう

それにしても、JBL4343 も Accuphase も高価なだけに あゝ本当に「罪深い」と思う


例えばこの盤では:

ジャズ・ヴォーカルの名盤「ヘレン・メリル ウイズ クリフォード・ブラウン」(米Emarcy)

ヘレン・メリルのハスキーで洗練されたセンスとしっとりした情感やデリケートな表現が心に伝わって

自分のために唱ってくれているようで、手を伸ばすと届きそうな感じさえする

昔小さなライブ・ハウスでまじかで聴いたことがあるが、そのときを彷彿とさせるリアルさである

フィックスド・エッジによりずば抜けた美しい音質となっているのが大きな歓びである

あゝ深い感動の世界だ!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o237764088

個々の機器は小さな原子核反応炉のようなものであり、それが相互に結びつくと、大きな反応体として動作していると想像してみてください。 私自身の体験からいって、反応炉どうしが反応し合わなければ、いかに大型フロアスピーカーでも、ラジカセ並みの音しか出ません。 
デッカアーク型スピーカーを例に挙げてみましょう。 キャビネットに組み込まれているグッドマン社製20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 

ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 ヴィンテージオーディオの時代、電気信号の伝達に使われる電流の量は、質的なものを伝える為だけ有れば十分でした。 電気信号という船を浮かべ進めるだけの水量があれば、それ以上必要はなく、それ以上あると、かえって反応力を損なってしまうのでした。 それゆえにむやみな大出力アンプは製造されませんでしたし、必要もなく、当時のスピーカーに接続しても良い成果は決して得られません。 例をあげてみましょう。 今日のヴィンテージオーディオファンであればどなたでも御存じである、WEのトーキー用スピーカーで説明してみます。

WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 のちのTA4181Aと594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。
 
スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 そうした比較的小出力で劇場での使用に耐え、なおかつ効果的な広告が可能です。
 
WEのトーキーシステムの中で働いている、電気信号自体の性質が、現代のオーディオとは全く別の力を保持しているのです。 それこそが核反応的な連鎖であり圧縮、拡張と言うやり取りの後に、再生結果として提示されるのです。 ただアンプリファイアーが連結して圧縮、拡張を行っていっても、そのままでは核反応を発生させることは出来ません。 問題は電気信号の圧縮と拡張が、何のために行われているかです。 

今日のオーディオでは、この圧縮と拡張は利得を得る為であるとか、アンプリファイアーの出力の増大として解釈されていますが、この時代のシアターシステムはそうではありません。 それは電気信号の加工に使われたのです。 加工され、可変された電気信号は、アンプリファイアーの出力という船に乗って、スピーカーに送り届けられ確実に爆発します。 しかしこれだけでは核反応爆発力を長続きさせることは難しい。 確実に誘爆させ、それを連続的爆発に導くには、スピーカーを臨界に保ち、いったん電気信号が入ったらそのまま臨界点に達する様にしなければなりません。 

そこでコンシューマーユースホームオーディオとは、全く別の仕掛けを持った機材が必要になってきます。 WEのアンプリファイアーがその大きさの割に出力が小さいのは、ここに仕掛けが施されているからです。 出力より反応力の方に重きを置いたアンプリファイアーだったのです。 アンプリファイアーに限らず、光学式サウンドトラックフィルムの入力から、終段のスピーカーシステムに到るまで、あらゆる個所に反応する仕掛けが仕込んであります。 つまりWEのトーキーシステム全体が反応体の固まりであり、そのシステムブロックの一個一個が原子核反応炉みたいなものです。 こうした仕掛けがあるからこそ、小さな出力であっても大規模な拡声が可能です。 逆にいえばWEのスピーカーシステムの優秀さの証しでもあります。 

およそWEのトーキーシステム全体を見渡し、その反応力の値を考えた場合、もっとも強力な力を示すのはスピーカーです。 WEに関わらずRCAやヴァイタヴォックス、BTH、アルティック等のシアターシステムのスピーカー能率は大変高く、標準的には1W入力あたり105〜110 dbほどになります。 これはコンシューマーユースのものと比べればかなりの高能率であり、音圧も出るのですが、それはあくまで1W入力時の話です。 劇場で使用する際は、もちろん1Wで済むはずがありません。 当然もっと多くの入力信号を送ることになりますが、さて、ここで能率と音圧の秘密をお話ししなければなりません。

WEのトーキースピーカーは、入力信号の上昇に対してリニアに追従して働きます。 入った分だけ音圧が大きくなるのです。 なんだそれは当り前ではないかと思われるかもしれませんが、失礼ですがそう思う方は真のトーキー用スピーカーの何たるかを知らず、ちゃんと聴いたことが無い方です。 何故ならWEだけでなく真のトーキー用システムが、圧縮、拡張、反応力の三つの力を総動員して、核反応力を発生させたなら、人間はそのすさまじい音圧にリスニングルームに座っていることすら不可能です。 トーキーシステムとはその様なものです。

 スピーカー自体の入力信号に対する変換効率、能率がコンシューマーユースのものとはまったく別物であることを意味しています。 WEトーキーシステムにとってスピーカーの能率とは、再生音における最低保証値であり、1W入力−105/110dbという値は、アイドリング時のエンジン回転数と同じ状態にあるのです。 

ところがこの値はコンシューマーユースにあってはこの値はむしろ、最大音圧レベルに近いものであり、これを考えると両者のIW入力−105−110dbという値は業務用の場合は最低値を示し、コンシューマーユースは最高値であると言うことになります。 そして反応力という立場からみると、両者の能率、音圧レベル特性値とは、1W入力に対する反応力の値であるということに思い当たります。 これがマジックです。 

私達はこのことを知らずに来てしまった。 

確かに能率という面から見ればシアター用スピーカーは1Wでも鳴ります。 しかしそれは反応力がなければ、ただ鳴っているだけです。 シアタースピーカーシステムを鳴らすには、たとえ1Wでも確実に核反応を発生させるアンプリファイアーでなくては、シアタースピーカーの真の能力を示すことは出来ません。 しかしシアタースピーカーを家庭で使用する場合、そのほとんどが核反応力が殺されているのが現実です。 そうでなければ、すさまじい音圧レヴェルでレコードを鑑賞することになり、これは劇場かそれに準じるスペースを確保されている方にのみ許されることです。 

たとえ、そうした空間で映画を上演するならまだしも、レコードを再生するとなると、それは家庭で鑑賞するために制作されたレコード本来の音質とは程遠いものであるのは、ユーザーご自身が良くわかっていることでしょう。 それでは反応力で動くスピーカーが、他の様式で動作して生み出される再生音は、どうでしょうか。
 
シアターサプライ用システムを開発した会社は、家庭での音楽の繊細な表現に用いるためのコンシューマーユースも研究開発しました。 シアターシステムを家庭でそのままレコード再生に使用するとなると単なるPAにすぎなくなり、ホームユースオーディオシステム全体が難聴患者のための拡声機となってしまいます。 したがって転用するにあたって、シアター用とはまた異なる仕掛けが必要になってきます。 特にフォノイコライザーとその後のラインプリに重きを置き、多種多様な可変機能を付属させていきます。 それはレコードという音楽媒体に対して反応させるものです。 一時流行した入力信号を可変させないプリアンプが、大出力パワーアンプと組み合わされた時、拡声機的な再生音となることを思い出していただきたいのです。 

こうした拡声器的再生音は、ヴィンテージ時代のハイフィデリティではまずありえないものでした。 信号とは可変されるもの、というのがポリシーだったからです。 

それではここでシアターシステムスピーカーを汎用転用して、ホームユースとして製造されたモデルについて書いてみましょう。  これらの品は生まれはPAですが、ホームユース品として販売され、なおかつ評判も良いスピーカーシステムです。 米国JBL・ハーツフィールド、パラゴン、エレクトロヴォイス・パトリシアン、英国ヴァイタヴォックスコーナーホーン型等がざっと思い当たります。 アルテック、A7、A5を入れなかったのは、これらは完全なPAであるためです。 又独オイロダインもPAの部類に入るので書きません。 

上記のスピーカーシステム群における共通点は、クリップシュ型の変形コーナーホーンを採用していることです(パラゴンはフロントロードですが。 これらのスピーカーシステムは、一見1Wあたりの入力をコンパクトなボディで、シアターシステム並の音圧レベルを得る為のものにみえますが、実際にPAとして使うと問題が生じます。 PAにとって必要欠かさざる音の到達距離がより短いのです。 確かに家庭用としては他の形式のものより、格段に音は飛びます。 しかし、純粋なシアターPAと比べるとかなり落ちるのです。 

私はこれを試したことがあります。 アルテック1570Bアンプリファイアーで音圧レベルは小さな劇場並みで実験したのですが、10mまではヴァイタヴォックスコーナーホーンもロンドン・ウエストレックスホーンシステムも、音圧と浸透力いずれも変わりません。

 15mを過ぎると途端にヴァイタヴォックスの方が落ちてきて、20mを過ぎると完全にウエストレックスによる再生音が到達してきます。 これは1570Bの入力ボリューム目盛6くらいのポジションでのことで、ゲインをもっと開放するとその差はさらに広がります。 これがクリップッシュ型コーナーホーンの特性で、ハーツフィールド、EVパトリシアン、英ヴァイタヴォックス各社が、コーナー型クリップッシュホーンを用いたのは、業務用機のPA臭を取り除き、ホームユース用に仕立てる為、絶妙なる仕掛けを仕込んだからです。
 
これらはいずれもコーナー型である為、中高音用ホーンがリスナー正面に向くことはなく、中高域を反射させてきつくなるのを避けています。 それでもコンプレッションドライバーの再生音は、他のコンシューマーユースのモデルと比較すれば相当エネルギーは強いのです。 そこで製作者は、中高音ホーンをキャビネットでカバーしたのです。

 ヴァイタヴォックスコーナーホーンや、EVパトリシアンの中高音ホーンがキャビネットに内蔵されているのは、ただ全体としてのデザインを考慮しただけではなく、それなりの理由があります。 ヴァイタヴォックスコーナーホーンの中高音カバーを取り去ると、再生音は途端にPAくさくなります。 そして低音ホーン開口部面積と、中高音ホーンの開口面積比率にも念入りに計算された意味があります。 中高音ホーン開口面積に対し、低音ホーンの開口面積はかなり大きくなっており、それはとりもなおさず、ホームユース的に豊かな低音再生を狙ったがゆえなのです。
 
反応力という観点から見れば、反応力自体をコントロールしていることにもなります。

 それは事実であり必要なことでもあります。 ホームユースは最大音圧というものが限定されているからです。 それは慎重に製作者側の意図する所によって音響デザインされており、シアター用スピーカーをホームユースに使われる方がしばしば陥る音優先のシステムとは異なるのです。 なぜなら、これらのスピーカー群はレコード再生に必要な音色とゆたかな音楽性を備えています。 全ては有能なエンジニア達が音楽の為に考案製造したシステムであり、反応力の抑制は音楽の女神へ捧げられた供え物でもあったのです。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51748646.html
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749181.html
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749261.html


ウェスタンサウンドは人の声が良い

 今まで沢山のウェスタンサウンドを聴いてきましたがどのサウンドも一つの共通点がありました、

ウェスタンの音は一言で云うなら音にコクと味が少なくしかも奥に展開するサウンドにはならない、

聴いていると味のない食パンを食べているようなサウンドだ、

また劇場用のサウンドは観客席に攻めてくるサウンドが特徴ですが、以前有名な方がウェスタンの594を持ち込んで試聴会を開いたことがありましたが、ウェスタン特有の音の浸透力に乏しくこのサウンドには魅力を感じなかったのが残念であったが人の声だけは良かった、

 ウェスタンのシステムを採用した劇場を調べますとピンク映画館が多いのがわかった、

なぜならピンク映画館の女性の声は生々しく聞こえないとしらけますね、

特に人気のあった日活ロマンポルノあれは良かった!

 ウェスタンで聴かされる大事な場面での彼女達の声に色気があった、

今思うとウェスタンサウンドは人の声は素晴らしい!
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-036.html


67. 中川隆[-13469] koaQ7Jey 2018年6月22日 11:49:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

最高の音響システムを構築する一つの方法は、当時のウエスタン・エレクトリックのシステムを忠実に再現することであろう。理由は、その状態で完全なバランスがとられているからだ。


555コンプレッション・ドライバーを色々と聴いてみると、その完成度と技術水準の高さを超えたところに、造り手の意図を感じ取ることができるような気がする。このドライバーは、あきらかにホーンと一体で使用することを前提に設計されている。

そしてターゲットにしている音は、蓄音機が表現できる生の音楽のプレゼンスである。

蓄音機は、機械振動から直接音波を作りだしているので同じ系のなかで音を処理している。これに対し、スピーカーを使用すると機械振動、すなわち機械系から電気系に変換し、これを増幅して機械系に再変換を行っている。一般に、系の変換を行うと、何らかの情報が失われる可能性がある。私は、プレゼンスではないかと直感している。このプレゼンスこそ、生の音の肌触りであり、そこに演奏家がいるという佇まい感であり、さらには再生装置が消え、そして演奏家さえ意識させず、ただ音楽のなかに包まれる世界への到達がある。

2004年1月15日から21日までの7日間は、忘れることができない。追い込み途中で、すごい音の世界が出現してしたのである。RCA1444のエージングとフィールド電源の調整がどツボにはまった。調整途中で、まだ音は濁っており、分解能も出ていない、コーラスの分離が悪い。しかし只ひとつ、今までのどこでも体験したことのないプレゼンスが現出したのである。

二階で再生しているのだが、我が家は三階建てなのだが、どの部屋で聴いても同じ音量で、音楽が壁を貫通して浸透していくのである。

まるでニュートリノのようである。レコードに入っている音と実在の音との識別がつかない。だれかがそこにいるのかと回りを見回すと、実はそれがライブ録音の聴衆の囁き声だったり、物音がしたと思うとそれがレコードに入っていた音であったり、何より凄まじいのは、スピーカーを隣室から聴くと、もうそこにホロヴィッツが、ビル・エバンスが、パハマンが、マルが居て、ピアノを弾いているのである。

もう倒錯の世界である。1月19日は、仕事もせずに朝から晩まで聴きとおした。友人にメイルしたら、浜松から飛んできた。当人もたいへんな識者で経験も豊富な音響の専門家だが、絶賛ものだった。すべてのジャンルにわたって、ヴォーカルも弦もすばらしいが、特にピアノは空前絶後であった。空気感が出ている。人の気配があり、そこに佇んでいるのである。

しかし良いことは続かない。運命の日はやってきた。2004年1月22日夕方、いいかげんな仮組み状態のRCA1444のフィールド電源をまともに作り直したとたん、プレゼンスが消失してしまった。あの音が再現しないのである。はじめのうちは、軽く考えて、また明日やってみようとその日は休んだ。しかしその後まる一ヶ月格闘したのだが、ついにその世界は帰ってこなかった。元のとおりにしても再現しないのである。1444のエージング過程のある状態とフィールド電源、あらゆうる状況が、偶然にバランスしたのだろう。WE555と1444の速さが合った瞬間、15Aホーンの世界にワープしたのだろうか。

私の友人もこのような状態に出遭うことがあり、そのときは、周囲のオーディオ・ファイルを呼び集める。いつ再現するか知れない世界だからだ。オーロラか流星群かはたまた蜃気楼か、科学と芸術と夢幻の世界が精妙に交錯するオーディオの世界の魅力である。
http://mikami.a.la9.jp/audio/expr2023/expr2023.htm

事の始まりは、Western Electric 755Aスピーカーが拙宅にやってきたことに始まる。
聴きなれたレコードを何枚かかけてみると、愕然としてしまった。

当然のことではあるが、愛聴盤というものは、どこにどんな音が入っているかを暗記しているものであるが、このスピーカーで聴くそれは、まったく別物であった。今迄聴こえていなかった音が、豪華絢爛に再現されてくるのであった。
 
  それはあたかも、澱んだ東京の空に浮かぶ見慣れた星空から、一転して空気の澄み切った山の頂きから仰ぎ観る天空の星星の情景そのままに、天空一面、星、星、星のショーの大星夜を目の当たりにしたようなものだった。

星星が煌く音となり、その微粒子が壮大な音楽を構築しているかのようであった。今迄、自分は一体、何を聴いてきたのだろうという悔しさと、まだレコードにもCDにもいくらでも秘められた音が入っているのだという嬉しさが頭の中を過ぎった。
 


  755Aの悲劇と再臨  

その後、悲劇が襲うこととなる。S社製高級アンプの200Wの出力が、暴走し耐入力6Wのボイスコイルを焼損するのである。アンプのケミコンからは白煙が上がり、755Aは無言に沈黙した。私の人生は、この後暫しセピア調に色どられる。
 
  しかし再生装置は、工業製品である。見事に復旧した755Aは、ボイス・コイルの位置合わせと、ビスコロイドの調整により、以前に増してその再生能力を高め、復活したのである。S社のアンプは、クズ鉄として葬られたのは、ご想像のとおりである。以降、Western には、出力トランスのあるアンプを使用することとした。また、壊れたものは、自分で修理、動いているものも自分でメンテナンス、チューニングを心がけている。おかげで、カートリッジのダンパー交換からWE555のオーバーホール、調整までするに至った。

     
  2A3シングルアンプ  

市販の高級アンプが逝ってしまったあとは、20年前に設計した2A3のシングルアンプを引きずりだしてきて使った。出力は、3Wで、トランスを背負っているので、スピーカーには直流が流れないので、安全である、というか、傷めるほどの出力が出ないのだ。
 
WE755Aは、そのシステムの音を忠実に表現する。アンプの音をそのまま出してしまうところがある。アンプの素性が露呈してしまうのだ。オーディオ用のアンプでは、周波数特性とか、歪みがどうのとかという基準は、みんなクリアしている。音色がどうのこうのという問題も、組み合わせる装置やケーブルでコロコロと変わる。これに一喜一憂していたのでは、永遠に堂々巡りである。

そこで、新しい基準を設けることにした。これは単純明快で、本来ソースに入っている音が聴こえるてくるか否かを基準にしようというものである。もはや、音色の好みの問題ではない。再生できているかいないか、聴こえてくるかこないかであるから誰でも分かる。音が完全に再現できていれば、あとは各自の好みで音色を決めればよい話しである。

比較は、単純明快である。アンプを用意して、ソースを再生してみる。片方のアンプの再生された音が、あたかもスモッグのかかった大都市の夜空に見る星の数としよう、大星夜アンプの目指す音は、あたかも空気の澄みわたった高山の頂きから仰ぎ見る夜空の星々のショー、あたかも宝石箱をひっくりかえしたように、豪華絢爛な音の輝きを堪能しようというものである。本来そこにあるものをただ、あるがままに再生しきろうというただそれだけである。一般のアンプは、そこまで徹底して造られていない。出しきれていない音の部分を音色を付加することで補い、あたかも再現できているかのごとくの音を造り上げている。再生できていない部分の音を他の音に尾ひれをつけて修飾を加え、バランスさせているのだ。大星夜アンプ基準で比較試聴するとその差には唖然とすることとなる。


     
  非日常世界

  大星夜アンプ基準でアンプが追い込まれていくと、場合によっては非日常的な世界への入り口を垣間見ることがある。伝説のショパン弾きと語りつがれている、ウラディミール・ド・パハマンの演奏が、78回転のSPにわずかに残されている。RVCがこれをLPに復刻して発売している。当然CD版もある。このレコードを普通の超高級システムで再生すると、騒々しいスクラッチ・ノイズの中に沈んだ演奏がか細く聴こえてくるだけである。スモッグの濃い空を通して遥かかなたの星を見ようとしてもかすみ、揺らぎ、その何たるかは、茫洋として分からない。

カートリッジレベルからモノラルで追い込んだシステム、アンプは大星夜級を使用する。そしてこれにWestern Electric 555 Receiver を繋ぐ。キャパシターのカットオフは200Hzである。スクラッチ・ノイズは、音楽とは完全に分離して聴こえるので、まったく邪魔にならない。

眼前に100年の時の流れを遡って、パハマンが現れる。そこに居るのである、そして私たちに語りかけている。その声は血の通った、まさに肉声を彷彿させる。ひとたび演奏に入ると、モノトーンのはずの100年前の演奏が、総天然色のような色彩を帯びてくる、その演奏はあまりに美しく、ひとたび剥製となった動物の心臓が再び鼓動を始め、血を得て、生き返ってきたかの様を呈する。まさに黄泉がえりである。あまりに生々しく、美しさを通り越した不気味さ不可思議ささえ感じられる。

  常人は、私も含めてこの世界には、踏み込まないほうが無難かも知れない。これは、Western 555 Receiver の特異なる世界で、594A Loud Speaking Telephone では、再現しない世界であり、WE555 の謎のひとつである。
http://mikami.a.la9.jp/audio/we755a/we755a.htm



68. 中川隆[-13468] koaQ7Jey 2018年6月22日 12:01:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

- 記憶に残る人(重体患者からのメール)-


記憶に残る人を1名あげてくださいと言われれば、私は次のかたをあげます。

個性的なかたがオーディオには不思議と多く、印象に残っている人ばかりなのですが、このケースだけは、少し事情が違っていました。

あまりにも、おそろしい余韻が、今も残っています。

氏名も定かではありません。住所も、何も知りません。たった2通、舞い込んできたメールでした。私が全く知らないかただからこそ、書けることです。それはそれは、今思い出しても、おそろしい内容だったと思います。それ以上おそろしい状況に陥っていたかたは、他には知りません。

ある日、メールが来ました。次のようなメールでした。


「ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーを鳴らしていますが、困った状態になってしまっていますので、アドバイスしてくださいますでしょうか。」


短いメールでした。私の返答は、下記の短い内容でした。


「ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーを鳴らされているほどのかたでしたら、私のアドバイスなど必要ないでしょう。私のサイトをくまなく読まれて、もしヒントがあれば、それを生かしていただいて、あとは、ご自分でセッティングされていかれればいいのではないでしょうか。」


二週間ほどして、再度、短いメールが来ました。


「本当に困っているのです。オーディオで、良いと言われるものを、次から次へと買い集めた結果、どうにもならない状態になってしまったのです。どうしていいか、全く分かりません。お願いします。」


これで状況の全貌がつかめました。想像以上に、深い「オーディオ地獄」に陥っておられるかただということが、分かりました。ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーは、尋常な価格ではありません。それだけでも相当の金額ですが、そのレベルと同等の金銭感覚で、良いというものを次々に買い漁ってきたとなると、およそ我々には想像できないほどの、大金が動いていたと思われます。

私はそのとき、純粋に、まったく「音」のことしか、考えていませんでした。

そして、次のようなメールを送ってしまったのです。


「了解しました。事情は分かりました。機材はあとでいいですから、まずは、今、持っておられるオーディオ屋で勧められて買われたケーブル、または、ご自分で買われた高額なケーブル類を、全部、ゴミ箱に捨ててください。または、売却されてください。とにかく一本残らず処分されてください。それからでしたら、本格的に、ご相談に乗ります。その後、再度メールください。」


でした。その後、二度とメールは来ませんでした。
私の書いたことの意味が、分からなかったのでしょうか。


今にして思うに、私はうかつだったのかもしれません。相手は、おそらく重症の患者だったのです。自分自身で身動きすら全く不可能なほどの、緊急の大手術が必要なほどの、救急車で搬送しなくてはならないほどの、重体の患者だったのです。


「一体全体、どれくらいの大金を、ゴミにつぎ込んだんだ!!」


今思い出しても、はらわたが煮えくり返るほどの、気持ちにかられます。


ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーに、お金をつぎ込むほどのかたは、尋常ではありません。


どこでそんな大それたものの知識を得てきたのかも、定かではありません。

普通の中古オーディオ屋さんは、いくらなんでも、そこまでのものは、勧めないものです。

つぎ込んだお金の総額は、五千万円なのか、七千万円なのか、一億円なのか、家族は? 家庭は崩壊していないのか? その後、破産してはいないのか?


次から次へと、疑問が沸いてきます。


「ケーブルを全部ゴミ箱に捨てろ。」などではなく、もっと徐々に、正常な軌道に戻してあげることは、自分にあの時、出来なかったのだろうかと、今も、ふと思うことがあります。あまりにも短いメールでしたので、そのかたの状況、その奥の奥まで見通すことが、そのときには、出来なかったのです。

今にして思うと、このかたの声は「肥溜め」から発せられていた「救助」を求めるSOSの声だったのです。肥溜めに落ちてしまい、どうあがいても這い上がれず体中をウジ虫が這い回り、死を待つしかないという状況、あれこそは悲痛なる「うめき声」だったことが、今でこそ分かるのです。

■これを読まれるかたは、はっきりと、認識されておいてください。私は断言します。


ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーなど、本物のF1マシンです。

クラウンD45の商品説明で記述している通りの、本当に、戦国時代の「妖刀」そのものです。


100万円の、ゴミケーブルごときレベルのもので、鳴らせるわけがありません。

500万円の、ゴミアンプごときレベルのもので、鳴らせるわけがありません。


スピーカーとアンプ、又は、ケーブルとの相性が合うだの合わないだの、低いレベルの話を、いつまでも言っていてはダメです。

F1のレベルは、「品質と技術の絶対的な高さ」だけです。ただそれだけです。徹頭徹尾、それが要求されています。F1レースの世界と全く同じです。

そして・・、

例えケーブル類が全て、第一級品のプロ用であって、健全なものだったとしても・・・、

アンプは? 

ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーの設置角度、高さ、奥行き、場所は?、

一ミリ単位で、全てその音から逆算していって、本能的に計算できるでしょうか?、

部屋の音響処理は?、

そして、たった一個のプラグが音に与える影響まで、この箇所は金か銀か、全ての箇所を、一つも間違えずに、音から、一つの前後の狂いもなく、全プラグの正解を逆算できますでしょうか?


音響処理グッヅなど、さらに混乱を招いてしまうだけに終わり、ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーの前では、害悪になるのみで、これもまたゴミに過ぎません。全く役にも立たないどころか、足を引っ張る程度のものばかりなのです。

自分の耳で、目で、肌で、部屋の中を徘徊している音の複雑なルート、それが全て明瞭に見えているだけの「能力」がなくてはなりません。同時に、周波数特性の計測装置より正確に、全てのケーブルと機材の特性が、耳で把握できなくてはなりません。

ウェスタンエレクトリック(WE)のフィールドスピーカーとは、それほどまでに恐ろしいものだと認識されてください。

そこまでは無理だと、誰でも思われるでしょう。そう思われるのであれば、「妖刀」には、絶対に近づいてはならないという「印」です。

それが、し・る・し、です。


又は、音の修行僧として、一生涯を送るかです。

選択は、二つに一つです。例外はあり得ません。


もう一種、同程度に恐ろしいものを書いておきます。アルテック612Aモニター(銀箱)のオリジナルです。別の箱に604ユニットが入ったものは、その限りではありません。612A(銀箱)オリジナルには、WE同様、絶対に近づかないでください。612A(銀箱)オリジナルも、上記の能力が全く同レベルで必要な「妖刀」、「化け物」です。鳴らしきれるはずがありません。


あのメールのかたが、ご家族のかたと、今も幸せに暮らしておられることを、心から祈っている次第です。
http://www.procable.jp/setting/17.html


69. 中川隆[-13467] koaQ7Jey 2018年6月22日 12:06:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

WE(ウエスタン・エレクトリック)体験 1999.10.2

通りがかりでは見つけられない場所に、その小さな協会の様な建物は在る。 そして、その入り口のガッチリとした扉に付いているドアノブの形を見るだけで、何かを期待させる。

重い木製の扉を開け、一歩その空間に入ると、目の前に、開口部が2mはあろうか思われる巨大な黒塗のホーンが 居座っているので、否応無く来る人の目を捕えるはずだ。 普段決して見ることの出来ない異様な形をしているので、オーディオマニアでない限り、 それがスピーカーだと気付かない人もいるかもしれない。その音を出す巨大なオブジェは、実際には、 部屋の中程の左右にあるのだが、その大きさゆえに目の前に迫ってくる。 コンクリート造りの切妻型の屋根の形のまま吹き抜けているこの建物は、 そのスピーカーシステムのために建てたのかとも、思えるほど、部屋とスピーカーが馴染んでいた。

その高い天井から間隔をおいて下げられている三つのアンティークガラスのランプは、奥から銀杏を 模したデザインの金具を持ったアールヌーボーのもの、真ん中はアールデコの様式の同じ作家の クリスタルガラスのもの、一番手前は、やはり、アールヌーボーの有名な作家のもの、と言う具合で、 好きな人が見れば、それが普通に使われ、白熱光が、美しいガラスを通し、光を放っているのを見ただけでも、 来た価値があるというものだ。

これは、Sさんに紹介されて、Aさんのお宅を訪問したときのことだ。ぼくと同じように大きなスピーカーを、 真空管アンプを作って鳴らしている友人がいるから紹介していただけるというので、 喜んでその好意に甘えたのだが、まさか、ウエスタンエレクトリックの15Aホーンを使っているとは!! いくら好きでも、そして、見たいと思っても、まずお目にかかれぬスピーカー。 見るだけでなく、その音を聴けるとは!全く予期せぬ幸運。

15Aホーンにつけるドライバーとなると、やはりWE555をおいて他には考えられない。この日はあえて、 型番は尋ねなかった。聞く余裕がなかったのかもしれない。「右のホーンは25才の時に手に入れたの だけど、左が大変だった。日本で見つからないので、しかたなくアメリカから取り寄せたんだ。 見て買えないから、 とりあえず買ってしまうわけ。着いて見たら、4ピース位にバラバラだったりして・・・ 結局このホーンを見つけるまでに、都合、4つ買ったんだよ。」という説明を傍で聞いていると、 大変だったというよりも、楽しそうな口調に聞こえてしまう。

ツイーターも写真で見たことのあるWEのもの。そのホーンの後方の高い位置に、やはりWEのものという セクトラルホーンが、こちらを覗いている。 よく見ると、そのホーンが乗っかっているのは、縦横2mを超える米松合板でできた平面バッフル。 後ろにまわると、補強桟がまるで文庫本の棚の様に細かく取り付けられていて、聞くと、これは自作で、 46cm励磁型のウーファーが取り付けられていた。どれもステレオペアで揃えられているので、相当な迫力だ。 そのウーファーの電源部という金属箱のなかには、電球の様に強烈な光を放つ真空管があり、 パンチングメタルのカバーの模様を、平面バッフルに浮かび上がらせていた。そして、 これらを駆動するアンプは、アルティックの業務用真空管式2台で、モスグリーンのフロントパネルが 美しい物である。こうして話していると、洗練された美しい部屋を想像するかもしれないが、実は、 気をつけて歩かないと、何かを蹴飛ばしそうな状態である。しかし、そこに雑然と置かれた物達は、それぞれ、 好きな人が見れば、天井のランプと同様に、とても価値のあるものである。そしてそれらの主は、まだ 40代の、よく日に焼けた、一言でいうと、“味のある男”だ。「あぁ、この日焼け?土方焼けさ。今、 大工さんと一緒に、家に茶室を作ってるんだ。」「・・・」

様々なことに深い知識と洞察力を垣間見せるAさんは、ギリシャのパルテノン神殿と 法隆寺の柱の関係を、普通に言われるさらに先のことまで 語ってしまう。「あの神殿の石の柱の元の姿は、実は法隆寺の柱そのものなんだよ。」「?」 「石の柱になるさらに前は木の柱だったのさ。だから、あちらの建築家は法隆寺を見ると、自分たちの 文化の原形が見られると大喜びさ。ヨーロッパの家も元々は木で築かれていたんだよ。ところがね・・・」
話はどんどん進む。 ローマ時代の石畳の寸法と現代の石畳の寸法の違いをぼくは、偶然、工事中の場所で見る事ができたのだが、 Aさんは詳しくは話せない理由で知っていた。
この人の仕事は、大工でも建築士でもない。

彫刻、絵画、建築とひとしきり会話した後、おもむろにレコードをレコードプレイヤーの リンのLPー12に乗せ、針を落としてくれた。部屋に入った時から、すでにさりげなく 全ての電源は入っていた。

チェンバロが等身大で鳴り出す。
金属弦を引っかく音はまさに そのように、木製共鳴胴の鳴る音はそのようにと、音の質感がリアルにそのまま感じられる。

この音の響きは、今までに聞いた事がない。
「ウーム。」WEを好む人の気持ちがわかる。

「ナツメロだよ。」と言って“パフ”のライブ盤をかけてくれる。
ふっとスピーカーの向こう側に まで、空間が広がる。拍手の音がまたいい。

アルティックやJBLが出来るはるか昔、今から半世紀以上も前に 出来たスピーカーが、現代の物以上の可能性を見せて鳴っている。主の努力とセンスがそうさせているのだが、それは不思議な光景でもある。

人によっては名品。人によっては只の古い物。 古いと言われる物でも、それを持つ人の気持ちによっては、実際に、 最新のものを凌駕する。

しかし、このサイズの物を持つには、困難が付きまとう。
“現代の技術は物を小さくする事だけに注がれているのかも。”と余計なことまで考えてしまう。

「世の中の大半を占めるサラリーマンの人がいう趣味は、単なる息抜きの意味だけど。 本当の趣味の意味は・・・」

「!」それは、ぼくも思っている事だった。

外に出るとすでに、初秋の夕暮れになっていた。
http://meisendo.o.oo7.jp/aword120.htm


70. 中川隆[-13465] koaQ7Jey 2018年6月22日 17:35:28 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

スピーカーの能率

■能率の低いスピーカーは鈍感でボロいものしかありませんから、騙されてはなりません。

■80dB台の低能率の「ボロい」スピーカーなどに数十万円も支払っていてはなりません!

■高能率スピーカーはレンジが狭いなどというデタラメがあちこちに書き込まれています(要注意!)。


■スピーカーの能率(最重要・基本中の基本)

スピーカーの能率は、オーディオの最も重要な基本事項であって、まず最初に知るべきことです。スピーカーには、「能率」という表示がされています。それは、「dB」という単位で表示されています。

ごく普通の能率のスピーカーは、その能率は、90dBくらいでしょう。ヤマハのNS1000MやNS10Mあたりのスピーカーで、能率90dBです。

年齢50代以上の経験豊かなマニアのかたの大半は、スピーカーの能率につきましては、知っておられます。30代以下のかたのほどんどは、その逆で、何も知らないことが大半であることが分かりました。ごく初歩の基本すら知らないということは、非常に危険です。


■スピーカーの能率の計算方法(最重要)

能率が3dB違いますと、音量が、2倍違います。87dBの能率のスピーカーは、能率90dBの、NS1000Mに比べて、同じワット数を入れても半分の音量しか出ません。逆に、能率93dBのスピーカーは、同じワット数を入れても、能率90dBのYAMAHA NS1000Mあたりのスピーカーの、2倍の音量が出ます。

さて、ここから先が重要です。能率が6dB違っていますと、2×2=4倍違います。9dB違いますと、2×2×2=8倍の音量の差になります。

アルテック(Altec)A7、A5というような往年のプロ用スピーカーを例にします。世界中のコンサートホール、映画館用のスピーカーで、今も、あちこちのホールで使われているものです。アルテックA7、A5の能率は、105dBにも及びます。90dBと比較すると、15dBも違いますから、3dBが5回分です。能率90dBのスピーカーとの音量差は、32倍です。能率の計算は、2×2×2×2×2です。

32倍も音量が違うということは、能率90dBのスピーカー、YAMAHA NS1000Mで、100Wのアンプを使わなければ鳴らせなかった場所でも、能率105dBのスピーカーさえあれば、たったの3W程度で、同じ音量で鳴るということを意味します。

スピーカーの品質、能率は、時代とともに、どんどん落ちているかのようです。ひどいスピーカーですと、能率がたったの84dBしかない小さなスピーカーが、50万円や100万円近い値段であったりします。その84dBという能率と、105dBという能率で、再計算してみます。

2×2×2×2×2×2×2=128倍の音量差です。

能率84dBのスピーカーで普通に聞くのに、50Wのアンプが必要だとします。能率105dBのアルテック A7、A5というようなスピーカーには、たったの、0.4Wのアンプがあれば十分です。1Wもいらないです。

さて、この話には先があって、さらに面白くなります。1930年代頃のWE(ウェスタンエレクトリック)の38センチや46センチ口径などのフィールドスピーカーというような類のスピーカーの能率は、実に、115dBもあります。こればかりは、あまり知られていません。

115dBー84dB=31dBの能率差です。

2を10回かけた数字より上ですから、1024倍よりも上で、1200倍くらいでしょうか。仮に、3万ワット×2のステレオアンプがなければ、84dBのスピーカーでは、武道館でのコンサートは出来なかったとします。しかし、能率115dBのフィールドスピーカーを持ってくれば、たったの25W×2のステレオアンプで、つまり、クラウンD45で、武道館ですら鳴らせるということを意味しています。コンサートホールだから大きなアンプが必要なわけではなく、スピーカー次第、全くもって、スピーカーの能率次第です。

数字が大きすぎて分かりにくいかもしれません。能率84dBのスピーカーに100Wのアンプをあてがうとします。115dBのフィールドスピーカーに、0.083Wのアンプをあてがうのと、全く同じ音量です。0.1Wもいらないことになります。

このことを知っているか知らないかによって、アンプの選択は、根底から変わってしまうと思います。スピーカー次第で音量が簡単に100倍以上、場合によっては、1000倍以上も違ってしまうのですから、50Wのアンプか100Wのアンプかなどという選択など、まったく無意味であることは、誰にでも分かることです。

また、能率90dBのスピーカー、ヤマハのNS1000Mなどで10Wもあれば十分過ぎるほど十分な爆音が出ます。したがって家庭での使用に300Wや500Wなどのアンプなどは、全く不要であり、音も悪いので、使う意味があるとは思えません。

ただし、能率115dBというような、WE(ウェスタンエレクトリック)のフィールドスピーカーの本物は、あまりにも高性能過ぎて、非常に危険なものであるうえ、非常に高額です(誰が本物のF1マシンを運転できましょうか?)。絶対に近づかないでください。あまりにも鋭く敏感であるゆえ、セッティングできるはずがありません。この種のものを使い切るには、クラウンD45など、プロ用の中でも、小型の、超高性能アンプが、まず第一に必要ですが、それだけでうまくいくとは思えません。近づかないほうが無難です。

オーディオやスタジオモニターには、100dBくらいの超高性能ではあるが、危険というほどでもないという程度のスピーカー、100dBというのは、そのギリギリのラインですが、そのあたりこそが理想的でしょう。

ボロくて高額というようでは、お話にならないのです!!


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これより先は、「お客様の声」とします。
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Aさんのコメント: WE社の本当の技術力! 

Subject: WE社の技術力

貴社のサイト上にて度々紹介されている「ウエスタン・エレクトリック」という会社がいかなるものか、非常に興味が出て来た為に調べてみましたら○○○○○○○で以下の様な記述を発見致しました。

「1929年ごろ、ウェスタン・エレクトリックは映画館の音響システムの製造も行っていた。ウェスタン・エレクトリックの Universal Base は、サイレントの映写機しかない映画館でトーキーを上映できるようにするシステムであった。また、映画館用広音域ホーン・スピーカーも設計している。これは効率が高く、3ワットのアンプで映画館全体に音を響かせることができた。当時、高出力のオーディオ用真空管はほとんどなかったため、この開発は重要だった。」

・・・ハッとしました。
「3ワットのアンプで、映画館全体に音を響かせることができた」

ウエスタン・エレクトリック社のスピーカーの能率がいかに高かったものか、心底思い知らされました。また、それと共にプロケーブル様がおっしゃる「スピーカーの能率の重要性」が「基本中の基本」であるかも再認識致しました。「まったくもってスピーカーの能率次第」・・・まさにおっしゃる通りです。

現状のオーディオメーカー各社のホームページにてどのスピーカーを調べても、せいぜい高くて能率は90dB程度にとどまっています。
それに対し、貴社のサイト上で見かける記述では「ウエスタン・エレクトリックのスピーカー能率は115dB」(アルテック?間違いでしたらすいません)音量差は500倍以上です。

アンプの増幅デバイスが真空管からトランジスタへと変わり出力ワット数が飛躍的に高まりました。本来それはそれとしてスピーカーの能率は下げるべきでは無かった所を、アンプの高出力化=アンプの高性能化という「勘違い」もしくは「メーカーにとっての、都合の良い解釈」により、コストダウンの為スピーカーの能率は下げられてしまったとしか考えられません。

結果、高額なだけの「ボロいゴミスピーカー」ばかりが溢れかえってしまっているのが現代なのでしょうね。

「デジタルは音質劣化が無い」という文句と同等に、「アンプは出力が高ければ高いほど性能が良い」という様な文句もオーディオメーカー内では「邪教の念仏」としてはびこってしまっているのではないかと推測している次第です。

「アンプのワット数の違い=使用用途の違い」であり、アンプのクオリティの差では無いという事をメーカー各社は再認識すべきではないかと考えます。

耳に届く音量は能率の高い低い関係無く同じにする事は出来るかと思いますが、その出音の「内容」はやはり能率が高い方が有利なのでしょうね。


プロケーブル注:)素晴らしいコメントをいただきました。まさにこの通りです。

90dBと115dB、この数字はおそらく300倍くらいと思います。
80と115ですと、もうとんでもない事になって、3000倍!くらいの違いになります。


1Wのアンプと3000Wのアンプで同じ音量?? 

誰だって、「ふざけるな!!」とまで言いたくなるような、そこまでの事でしょう。

しかし同時に他のページでも書かせていただいている通り、能率の高過ぎるスピーカーは扱うのが非常に危険でデリケートです。そこまで高くては普通は扱えませんので、多くとも100dB前後を限度にしたほうが安全と感じています。アルテックともなると100を完全に越えますので、すでに完全なる危険領域です。


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Aさん再登場!:

Subject: サイト掲載御礼

我々の世代は、自分で金銭を稼いで自分でオーディオ機材を買える様になった頃、アンプの増幅デバイスは既にトランジスタ全盛。アンプの高出力化をいい事に民生オーディオメーカーがスピーカーの性能を既に下げてしまった時代です。

私個人の見解としては真空管はごく一部のもの好き(失敬)な人向けの物くらいの認識でした。

またアンプの出力は2ケタワットで当たり前、スピーカーの性能は再生可能な周波数範囲で決まる、という価値基準でした。それらを高らかに謳っているオーディオメーカーのカタログしか見た事なければ、誰もが間違いなく同じ様な認識となって しまう事は無理の無い事かと。これがまさしく、知識のない消費者へのメーカーによる「洗脳」ですね。

プロケーブル様が推奨される「SR用スピーカー」ですが、以前お伝えした様に私は かつてバンド活動を盛んに行っておりまして、ライブハウスなんかではその類のスピーカーを良く目にしており、また、その出音も知っていたつもりでした。

「音楽を流していない時は常に「サー」という音がする、ノイズの多いスピーカー」

と捉えていました。 今にして思えば、スピーカーの個体差もあったかも知れませんが、この様なノイズは

「感度が高い故に、わずかな電気信号のノイズまでも耳に届くレベルにまで拡大していた」

という事なのでしょうね。もちろん、その他の機材のアナログケーブル・電源ケーブルから伝わってくるノイズなど複合的要因の結果が「サー」音の原因と思われますが。

だからこそ、オーディオにはまずもって「電源」「電源ケーブル」が大事という事であると今では認識しております。電源類の重要性は「電気信号を忠実に再生する、性能の高いスピーカー(言わば、スピーカーとしての本来あるべき役割を果たせるスピーカー)」・・・高額なだけのオモチャではない「真のスピーカー」に対してこそ、 活きてくる事でありましょう。

能率の低いスピーカーでは「わずかな」電気信号のノイズを感知する事自体が夢の また夢で至難の業=音声信号に対しても鈍感、なのですね。


プロケーブル注:)ミキサーの使い方を一つ間違えると、コンサートホールやライブハウスなど大音量で鳴らす場所では、このかたの言われるような「サーッ」というノイズが入ります。結局、SN比が悪い場合です。このかたの言われている要因もあるでしょうが、まずは、SN比です。

これはミキサーの0dB管理を徹底して行う事により、かなり静かになります。

が、家庭ではそこまで大音量にしませんので、SN比が悪くとも気付かないケースが多いのです。で、最良の音になっていないケースが発生します。ミキサーを購入されたかたは、まずは説明書を読まれて、0dB管理、つまりミキサーに付いているメーターの使い方をしっかり覚えられてください。

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プロの中のプロのレコーディングエンジニアが低能率スピーカーを斬る!

これは鬼門コーナー61番、マイクの使い方の最終回答(検証中に)登場してこられた熟練のレコーディングエンジニア、関井さんというかたから低能率スピーカーをモニターに使った際の現象などの実例を報告いただいたものです。


プロケーブル様

○○○のスピーカーはモニターには不適切です。

音の輪郭は出ていますが音楽の表現が薄い状態です。

理由は簡単で能率が88dbのスピーカーでは音楽の微妙なニュアンスは表現出来ておりません。

その具体的な例を書きます。

高能率のスピーカーでは例えばリバーブの消えて行く様子が最後まで聞き取れますが、低能率のSPではあるレベルまで小さく成るとストンと消えてしまいます。
そうとう大きな音で再生しなければ繊細で微妙な弱音まで聴こえず、大きな音は部屋の影響も大きく、多くのその他の問題が生じます。

○○○の持ち主は皆さん大きな音で聴いています。
決して悪い物ではありませんが、値段を考えると、全面的に無条件に相談を受けた場合に推薦するとは限りません

個人的な意見としては私はモニターとして使用しません

ただニアフィールドモニターはあまり能率にこだわる必要はありません、距離が近いので解像力が高ければ能率が低くても上記の問題は生じません。

今回、貴殿に送ったCD「b-flat」高能率のSPと低能率のSPでは聴こえ方が全く違います。ぜひ同じ音量で聞き比べして下さい。
Moon Cold Studio 関井久夫

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Bさんのコメント: 能率88dBのスピーかーでは、本当にダメだった!

メールのタイトル:「能率の違い」これほどとは…。

実は、小型スピーカーを「○○○○sch ○○-51?」に買い替えまして能率の違いに驚いているところです。

今までは88dbでしたが、今度は92db。
その差は4db。

音量の差もさることながら音の濃さが全然違う。
88dbでは「リバーブが消える。」と書いてあった記憶がありましたが、まさにそうですね。

ネットで見た「スピーかーの能率の差」という事で面白かったのが、低能率のスピーカーでは「さっきの音は無かった事にしておこう。」とありました。

つまり、その情報に音として反応出来ない。
低能率スピーカーはまさに鬼門ですね。

聞き比べると、全く面白くない。全然音楽じゃないです。ゴミというのがよくわかります。

スピーカーの能率が90dbを超えないとアンプの性能の比較は出来ないんじゃないでしょうか?

88dbという低い能率のスピーカーですと音が薄くて判別が難しい。92dbあると細かい音がよく出ます。
非常にリアルで、分解能力にアンプの限界すら感じます。

個人的には「○○○○sch ○○-51?」は良いスピーカーのように思えます。
と言うのも、慣らし(エージング)が2.3時間も鳴らせば十分だからです。とにかくウーファーが軽い。

とにかく、出てくる音が段違いで楽しいです。
これは非常に貴重な体験でした。

○○ ○○


プロケーブル注:)当店もスピーカーの性能差を分ける基準は、90dB以上か、未満か、というところで、ラインを引いています。そのあたりが、高性能とゴミとを分ける基準でしょう。

ただ、小型スピーかーのところで、当店が記述している通り、音楽というのは、ラジカセ的、AMラジオ的に楽しむということが、本当に貴重な体験として、貴重な趣味として、あるのです。むしろそのほうが良かったりもするくらいですので、分かっていたうえで、88dBのスピーかーを使われるには、それでいいでしょう。
http://www.procable.jp/setting/03.html


71. 中川隆[-13464] koaQ7Jey 2018年6月22日 17:37:10 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

エジソンが出た直後から米国には、「WE」(ウェスタン・エレクトリック)という会社が登場しています。途中で社名をルーセント・テクノロジーに変えており、米国では、一種の謎めいた、帝国的な存在になってしまいましたが、今もそれは伝説的に、「WE」(ウェスタン・エレクトリック)と呼ばれています。

50年も60年も前の「WE」(ウェスタン・エレクトリック)の真空管アンプは、とてもタフで、今も映画館などで現役で使用されており、それが放出されると、200万円だの、状態の良いものですと、それ以上の値段で取引されている代物です。勿論、音が素晴らしく良いから、その値段が付くものですが、60年前の骨董品のようなプロ用アンプに、民生用のどれを持って来ても、到底かなわないという事実が、面白いと思います。それは、スピーカーケーブル一つとっても、全く同じ現象が起きています。
http://www.procable.jp/products/replica_we18.html

■WE(ウェスタンエレクトリック)の、最高峰の真空管アンプにつきまして

60年から70年前の、WEの真空管アンプが、今でも、どのような民生用アンプをも越えていることは事実です。なぜそうなのかは、それが往年のプロ用のアンプだったからに他なりませんが、その後トランジスタアンプが出現し、最初にそれを使ったプロのかたがたは、トランジスタのものは使えないと、結論づけてしまいました。

「WE」(ウェスタン・エレクトリック)の音とはなんぞや、ということについては、実態が良く分からないかたもおられると思います。

それは、ハイエンドオーディオの世界とは全く別の次元の世界であり、レースで言えば、F1級の世界であり、そこにおられるかたがたは、まさしく「僧侶の修行」というような様子を呈しておられるかたがたが多いと、証言させていただきます。それは悟りにも近い世界であるがゆえ、我々凡人では、まかり間違うと、人格さえ崩壊しかねない世界ですので、その種の次元のかたにしか存在できない世界であると言えます。したがって、おおざっぱではありますが、どなたにでも、こう言えます。

「WEの世界には近づかないほうがいいです。」。

それは刀で言えば、戦国時代の妖刀さながらの危険なものです。「妖刀」は、使い手次第では、己自身を斬ってしまいます。

「フィールドスピーカー」というWEの1930年頃のスピーカーは骨董品どころか、現代のスピーカーなど、おもちゃ同然で全く問題にもならないほどの、F1級のものです。スピーカーだけは、昔のもののほうが圧倒して優れていて、能力が、「月とすっぽん」というほどに、高いのです。このことは、どなたも知っておかれたほうがいい事実です。ただしそれはスピーカーだけです。

アルテックのオールドスピーカーあたりから先が「F1」の世界であり、それを鳴らすには、とんでもないレベルのアンプが必要です。

オーディオ界で名機と呼ばれているアンプはいくらでもあります。プレミアムが付いているほど、非常に高額なものもあります。しかし、「名機」では、妖刀クラスのスピーカーは扱いきれません。力不足もはなはだしいのです。このことこそが、アルテックやWEのスピーカーを(アルテックはWEの技術部門が独立して出来たメーカーですのでWEの一部と言えます)、一生涯かけてもオーディオマニアのかたが鳴らしきれず、「泥沼」に陥ってしまわれる最大の理由です。

「名機」と、それらのアンプとでは、実力があまりにも遠く、隔たっています。その距離感、隔たりの度合いが分かりにくいです。「名機」のアンプを使って「化け物」を鳴らすことが、どういうことを意味しているのか、分かりやすく、極めて正確に表現するよう、言葉を選びます。

「F1マシンに、ゴーカートのエンジンを乗せて、無理矢理走らせようとする、愚行」


驚かれるかたもみえるかもしれません。「実態」は、その表現で、適正です。

ですから、生涯にわたってそれを続けても、得られるものは何もないことは明らかです。それどころか、F1マシンが走らない理由も分からず、次々に高額でぼろい「名機」ばかり買い集めなくてはなりません。それは泥沼です。

これは「オーディオ地獄」の最も代表的なものであり、あちこちで、非常に多く見受けられるパターンの一つです。悩み抜いても打つ手が分からなければ、巷で聞く噂、デタラメの真似ごとに終始するしかなく、それこそ「フランケンシュタイン症候群」の重度障害になってしまいます。

したがって、WEチームのかたがWEレベルのアンプを必要とされているのは当たり前のことであって、いたって自然なことです。

そうかといって、それでは、F1のエンジンを乗せたF1マシンが、ここにあるとします。そんな大それた代物を、誰がいったい操れましょうか。それができるのはプロフェッショナルだけです。

アンプがいかに優れていても、いや、優れていればこそ、それは本物のF1になってしまいますから、我々は、やはりそのような化け物には、近づかないほうがいいのです。

さて、「化け物」「妖刀」などという表現をしなくてはならない種類のスピーカーとはうってかわって、WEのアンプのほうは、全く違う顔を持っています。とても優しい顔をしているうえ、高性能スピーカーが秘めている危険性とは180度違って、非常に安全です。それは文字通り「刀」ではありません。

■理想のパワーアンプ

自宅利用で、理想のパワーアンプは、スピーカーの能率さえ高ければ、25W〜50Wほどのアンプです。真空管アンプをお使いのかたは、このあたりの事情は良く分かっておられると思います。

シングルエンド回路の3Wのアンプ、5Wのアンプ、プッシュプルでも8W 程度のアンプこそが、最も音が良いことを、体で理解されてきておられることと思います。

アンプというものは、最大出力の60%ほどを出している時こそが、最も性能を発揮します。最大が5Wのアンプの、3Wを使えば(自宅ではせいぜい3Wくらいの使用です)最も良い音になるという事実、このことは、メーカーのエンジニア、電気に詳しいエンジニアのかたならば、誰でも知っている周知の事実です。

パワーが大きいほうが余裕がある・・・・、そのような真っ赤なデタラメが、呪文のように繰り返されて、価格だけが、どんどん吊り上がっていったということです。

プロ用には、とことん大きなアンプも存在します。1000W×2などというものもありますが、それは、屋外ホール、野球ドームなどを鳴らさなければならないからであって、音の良さのためのものではありませんので、家庭使用には全く不向きです。レコーディングスタジオとて、それは全く無意味どころか逆効果で、最近の1000Wのアンプ内蔵モニターなどというものではいけません。

能率90dBのスピーカーで、爆音で鳴らして、約10W使用です。それを基準にされてください。その10Wの爆音は耳が痛いほどであり、近所の苦情が集中するほどであり、普段は、オーディオの場合、2Wか3Wしか出していないのが、実態です。
http://www.procable.jp/products/s_75.html


72. 中川隆[-13463] koaQ7Jey 2018年6月22日 17:59:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16000]

どうしてもウェスタンのスピーカーが欲しかったら:


G.I.P Laboratory - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=G.I.P+Laboratory+


・ Western Electric WE555 Driver (1926)
http://mikami.a.la9.jp/audio/starplayer/starplayer.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/we555_r1/we555_r1.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/we555_r2/we555_R2.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/expr2023/expr2023.htm


・ G.I.P.Laboratory GIP-555 - 555W : WE555 ドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html


製品仕様

型式 Compression Driver
ボイスコイル径 2 inches
インピーダンス 12.8Ω(DC)
最大入力 6 W
寸法 φ178 × D114 [mm]
重量 Roughly 9 kg
使用電源 DC 7 V / 1.5 A

日でも数多くのオーディオマニアに愛用されるWestern Electric社を代表するスピーカーユニット、WE-555を忠実に復元したモデルです。

素材・構造・特性・能率などを徹底的に分析し、長年にわたる研究と試作を重ね誕生いたしました。

シリーズ中最高傑作とも称される人類の歴史的遺産を、当社の技術と情熱を結集して現代に蘇らせました。

尚、GIP-555 の裏蓋は真鍮カバーが取り付けられており、GIP-555W の裏蓋にはメッシュリングが取り付けられています。


Western Erectoric社を語る上で WE555 の存在を外すことは出来ません。

世界初の商業用トーキーシステム”ヴァイタホン”システムに登用された WE555 は、映画館の広い空間を芳醇な響きで満たし、数百人にも及ぶ観衆を魅了し、沈黙させたといいます。

そのセンシティビティの高さと、驚異的なエネルギー感に溢れた音響出力こそが、WE社の神話的象徴であり、当社の追及すべきスピーカーユニットの礎であると考えております。

現代の進んだ技術にあって尚、復元困難であることは周知の事実であり、当社の復元開発にも多大なる時間と技術を要してまいりました。

しかし、現代を生きる我々にとって、WE555の復元は通過点でしかありません。
当時の開発技術者たちが現代の技術を手にしていたら、どの様なユニットを創造するだろうか?

何を捨て、何を得ようとするのだろうか?
ドイツの国際オーディオフェア会場にて比類なき賞賛を得た今においても、我々の情熱と探求は続いています。
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html


_____


G.I.P.Laboratory Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム


@) G.I.P.Laboratory GIP-12A horn system : Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1143 × H:1715 × D:1194, 片チャンネル重量 92kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin12system.html


A) G.I.P.Laboratory GIP-30154 horn system : Western Electric WE555W のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660, 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin30154hornsystem.html


▲△▽▼

日本でウェスタン・エレクトリックの調整・修理ができるのは

Vintage audio restoration
OM laboratory
http://sky.geocities.jp/cafesphinx/SPHINX/OM_Labo.html


〒321−0966 栃木県宇都宮市今泉1−3−10
青木 英男

E-mail warungwayan@ybb.ne.jp


OMラボラトリーでは、ウエスタンエレクトリック等のヴィンテージ機器の修復とヴィンテージパーツを使用したオリジナル機器を制作しています
http://www.facebook.com/pages/OM-Laboratory/265550180183171
http://sky.geocities.jp/cafesphinx/SPHINX/Welcome.html
http://sky.geocities.jp/cafesphinx/SPHINX/OM_Labo.html


青木 英男
ハードウェア・エンジニア

東洋大学工学部電気科電子コース卒。81年OMラボラトリーを設立、電子機器設計製作に従事。84年より中近東文化センターや早稲田大学古代エジプト調査室による遺跡調査のための機材開発に参加。95年宇都宮市大谷地区地下廃抗観測装置の企画設計製作。その他無人自動操縦ヘリコプター等の特殊機器・機材の開発に取り組む。


_________


Gallery WE13a [WESTERN ELECTRIC]

以上の展示の,WE13Aギャラリ−,及び,ギャラリ-・スフィンクス,です

喫茶の方は金土日の12時〜19時迄!555の音聞いて!.

(日中は,TEL028-637-1111, 夜は, we13ahn@fujiii.org)

USAの1930年代以後のWestern Electricの劇場用音響装置の紹介をしています.
http://fujiii.org/index.htm


ウェスタンエレクトリック社のシアター音響が聴ける WE13a

 WE13aギャラリー(株式会社 藤井)さんでは、シアターなどでよく使われている、昔ながらの スピーカーシステムやパワーアンプなど、ウェスタンエレクトリック社の名機が沢山あります。

 ギャラリー内は70坪の広さとのことですが、その広さを感じさせないのは、設置されている システム類がとても大きいためなのかと思いましたが、実はそればかりではないと感じました。

 それでは私が感じたものは何でしょう?

巨大な空間の中に、一般家庭のリスニングルームでは決して体験できない、 繊細な中にもスケール感あふれる、不思議(魅力的)な音響空間であったからだと思います。
http://www.alphait.co.jp/2001/0110/011010-1.html

Gallery WE13a


栃木県宇都宮市城東2−1−12 藤井ビル3F 内

JR宇都宮駅東口より、徒歩12分/タクシー3分

営業日 常時 但し 土,日,祭日は予約必要! 

営業時間 9時〜17時00

WE13a & 貸gallery SPHYNX へお問合せは we13ahn@fujiii.org


地図
http://fujiii.org/chizu3.htm


● 2-Ta7396(=7397),Ta7395,
space(2)+4181,24a,594a

● 12a,13a, 16a horn

● 41,42,43.86,87,15b.

● EURODYN (オイロダイン)

● 757,Wurlitzer,Eurodyn

http://fujiii.org/index.htm


WE12A、WE13Aとの出会い

宇都宮の藤井さんには、一方ならぬお世話になっている。
トーシローの「夢」の実現と藤井さんのメカニズム好きが、人格と言う大きな輪の中の何点かが接触して実現したと思う。そんな中での、最大のイベントとしては、WE12AとWE13Aの出会いである。これを除いては語れない。


藤井さん(ギャラリー13Aオーナー)のコレクションを見れば、トーシローの持ち物なんぞ吹けば飛んで無くなっちまう。ただ、HPを開く立場に立てばクラシカルなオーディオをそれぞれの使いこなしや、好きな音楽、調度品、部屋の広さを含めた音楽環境で同じ音楽も千差万別に聞こえるかもしれない。


2年位たつかも知れないが〜「道楽部屋通信」No2〜にこのWE12A、13Aを書かせ頂いた。文中の『F氏』とは、藤井松尾氏その人です。


--何しろ生きてる内に見えることはなかろうと思ってました

--藤井氏に感謝しております・・心から・・
       


古代オーディオ創世記

今を去ること30年前、このトーシローが19歳の折り

「ウエスタン・エレクトリック」に出くわして以来、どーにもこーにも惚れ抜いておりますが、
トーキー幕開け時代のゴールデン・アメリカン・サウンドに「接近遭遇」した場面の昔話を少々。


WE12A+13Aスピーカーの組み合わせ資料を見てから‘何とか実物にさわりたい,ってのが実感でありました。月給取りの懐では、にっちもさっちも行かず、知人のF氏にTELの度に誘惑した。

約3年の歳月が流れたと思う。ある日突然、出社前だったと思うが、連絡が入った。

「WE12A+13Aが、ステレオ・ペアーで入りそーだ」

F氏、再三、米国とコンタクトを取っていたが、12+13とも、モノが無かった。

私が生きている内に、12+13に触れることはなかろーと思っていただけに、自分のものでもないのに、目頭が熱くなった。

(白状すると、「涙がこぼれてやりきれなかった」これは、書けなかった)

その後、聞けるまでに、話のネタには事欠かなかった。天井を抜いて、クレーンをセットしたとか、米国からの入荷の都合がつかなくなったとか、入荷したらしたで、スロート・ジョイント部が問題で、宮大工に泣き付いた等々。

その甲斐あって、「ついに音が出た」との一報が入った。
喜びいさんで行きましたね。


AMPは、WE86+87、PLは、EMT927+TSD15。

横にノイマンのレースがあったんで、これで是非と頼み込んだ。
問題があって、ノイマンでは聞けなかった。F氏に

「オリジナルはWE41+42+43なんで、なんとかこの組み合わせで鳴らしましょう」

と持ちかけた。それから更に1年が過ぎた。

「ステレオでそろった」

と再度連絡が入った。またまた新幹線で宇都宮まで飛んだ。


パブロ盤ズートのネーチャーボーイ。
リプリーズ盤「暖炉の前」のディーン・マーチン、
カザルスのドイツ盤「鳥の歌」などを持ち込んだ。

当初、60年前のシステムなんて・・・と心配していた。しかし、見事に打ちのめされた。

特に「鳥の歌」を掛けたときは、ただひたすら、この古色蒼然としたシステムにコウベを垂れる以外になかった。それほどまでに、私にはグッとくるものがあった。〜

--12A+13A・・・

--ただ感無量でした


--この時のアンプ49+86+87だったと思います


--「暖炉のデーン」と呼んでます
  


--記念写真です

--左:藤井さん 中央:三上先生 右:トーシロー


実はこの時、藤井氏、桜井氏、トーシローの3人で

いいね〜 とか やっぱりね〜と感嘆詞のオンパレードを繰り広げていた。


「鳥の歌」のパートが入ったとたんしゃべれないし、空気が違った。

文字どうりうなだれてただひたすら全身で聞いていた。こんな経験は、N氏の594システム以来だった。トーシローの体験だと、本当にいいものに出会った時は言葉を失う、その‘もの‘からの見えない「ちから」が、人を圧倒する。これが、根本でスゴイ奴は、趣味や時代を超えるキット・・・


クラシックは、本当にド・シロートですがカザルスだけは好きで、特に「鳥の歌」と「トロイメライ」は小品のトーシロー用ベスト。国連の「鳥の歌」が欲しくて探していたが、ビデオで先に入手してしまった。これを、ある喫茶店で発見し、映像に引き込まれていると、買い物かごを小脇に抱えたエプロン姿のおばさんが入って来てコーヒー豆を注文した後、カウンターに肘をついて、丸椅子に腰掛けた。豆を包んでいる間、おばさん映像の方に目が行く、

「あら、やだ・・・あの、おじいさん何・・・何なのこの〜
ジ~ンとする気持ち・・・」

実は、最初FMで聞いて感激して探していたがレコードでは見つからない。ほとんど諦めていたところに出くわした。専門に、ユニオンや廃盤屋で探していた訳ではないが・・・

トーシローLDで手に入れたが、その店では最後の一枚だった。1つ2つ残念なのは、最後の方にアナウンスが入る、演奏の映像がフェード・ダウンして風景等になってしまう。ケチ臭いこと「しゃーがって」とトーシローだけがじだんだ踏んで、負け犬の遠吠えをした。


--英国コロンビア盤

--鳥の歌が入ってます

--LDです

--国連の鳥の歌が収録されてる
http://ameblo.jp/masatakes/entry-10021834360.html


73. 中川隆[-13531] koaQ7Jey 2018年6月23日 08:58:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

15Aホーン が聴けるペンション

ペンション シャモニール白馬
http://shamoniruhakuba.com/
https://www.facebook.com/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%99%BD%E9%A6%AC-167029366971998/
http://www.aafc.jp/visit/0811Hakuba-3.pdf


〒399-3901 
長野県北安曇郡白馬村落倉高原

TEL 0261-72-5711 


機材一覧

SP : ウェスタン15A
AMP: オーディオテクネ
CDプレーヤー:スチゥーダー
レコードプレーヤー:ノイマンのカッティングマシン
http://www.aafc.jp/visit/Hakuba2001.htm


1泊2食付き 7,500円から(消費税別)


アクセス
・JR信濃森上駅・白馬駅から車8分【無料送迎あり】
・中央高速豊科ICより車で60分
・北陸道糸魚川ICより車で60分


地図
http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&lr=lang_ja&bav=on.2,or.r_qf.&biw=998&bih=859&wrapid=tlif136472990927610&um=1&ie=UTF-8&q=%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%99%BD%E9%A6%AC&fb=1&gl=jp&hq=%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%99%BD%E9%A6%AC&cid=0,0,14917344814551844699&sa=X&ei=OSBYUfriLseKkAXe9YCIBA&ved=0CIwBEPwSMAE
http://www.geocities.jp/nitatyan5/map2.html


・シャモニール白馬

ここはウェスタンエレクトリックの15A型ホーン+418Aウーファーでシステムを
組んでいるペンションです。

ドライブするのは当然真空管アンプで、EMTのCDプレーヤーで演奏するCDを聴かせてもらいました。これまでケーブルやトランス等、部分的にウェスタンの音に触れ魅力の片鱗は感じていたのですが、フルシステムを聴いて、ウェスタンの艶というものが初めて実感できました。

本当にオーディオはレンジだけではありません。TKさん宅で聴いたクラングフィルムと世界を二分したウェスタンの魅力と実力はさすがです。

心の奥底を刺激するようなオイロッパに対し、心の奥底を癒してくれるようなウェスタンのシステム。

ドイツとアメリカというイメージそのままで、再生音というものが生まれた国の文化と不可分なのがよく解りました。
http://www.geocities.jp/krytone1234/cantiaway.htm


74. 中川隆[-13530] koaQ7Jey 2018年6月23日 09:54:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

私のオーディオ人生 第6回 ウェスタンサウンドの真髄と魅力を聴く by Y下 
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-006

みなさんに年の初めとしてビックなコラムが出来ました、オーディオを趣味としてやっていらっしゃる、みなさんが非常に関心のあるウェスタンサウンドの真髄と魅力をご報告させて頂きます。
 

第6回目の「私のオーディオ人生」はオーディオの浦島太郎を予定していましたが、コラム製作途中に私の友人のM月氏より部屋をリフォームしたのでウェスタンサウンドの真髄の音を聴きに来ないかとお誘いがありました、

 私も過去には沢山のウェスタンスピーカーを聴いて来ましたがアンプからスピーカーまでオールウェスタンの音など一度も聴いた経験はありません。

果たしてウェスタンはどんな音なのか、聴かせていただく以上は検事の耳で聴くためには比較対照は私が使用していますマランツ#7、サンバレーのSV−91B(C−タイプ)とD/AコンバーターはModel−2を持参してウェスタンアンプとの違いを自分の目と耳で美化した建前論でなく本音で皆さんにお伝えしたい、

当日は私の友人であるN氏が同席して実況見分していただきました。N氏は大橋様の店主日記に一度登場しています。彼はSV−2(2007)でタンノイのオートグラフを鳴らされている方でご本人も同じウェスタンのシステムをお持ちですから大変参考になるのではないかと思います。

ウェスタンエレクトリックを知らなければオーディオを語るなかれ


 この文句はすべてのオーディオマニアについて言える言葉であるがウェスタンマニアやウェスタンを扱うビンテージショップ等は(ウェスタン以外はオーディオではない!)とウェスタン以外のオーディオを(小バカ)にしていますが、本当にウェスタンサウンドは別世界の音なのか、

 オーディオ雑誌の管球王国やMJ誌には必ずと言ってよいぐらい記事で取り上げられている、特に管球王国は諸先生方のウェスタン試聴記が載せられて誌面を楽しませてくれていますが、SUNVALLEY AUDIOの皆さんも実際にウェスタンサウンドを聴かれた方は少ないと思います。

 雑誌などの記事での文章だけでは音はわからないし自分のアンプを使用してなら比較対照できます。このような試聴ならある程度の音がつかめますが、一度も見たことも無い、聴いたことも無いビンテージアンプを接続しての試聴記事では残念ながら想像力すら沸いてきません、その答えを出すため今回は私が愛用していますサンバレーのSV−91Bとマランツ#7とでウェスタンアンプを比較すればその違いと全貌があきらかにはっきりと結論が出ます。ただし音の優劣を競うのではなくウェスタンアンプとSV−91Bアンプの違いがどの程度なのかSUNVALLEY AUDIOさんの皆さんも私も興味がそそるものがあります。

今回は「泣く子も黙る」ウェスタンサウンドの真髄と魅力をコラムをお借りして迫りたいと思います。

オーディオの源流


 ウェスタンと言えばスピーカー、真空管の300Bが巷では最高峰と言われていますが、オーディオシステムの中でスピーカーシステムは自分の個性が特に主張されます、

高いスピーカーは良い、安いスピーカーは悪い、とは誰も断言は出来ません。自分の好みに合えばそのスピーカーこそが最良の友であり伴侶でもあります。

ウェスタンサウンドを考えるとそれ以前のサウンドは蓄音機のサウンドであり、かの有名なビクトローラ・クレデンザがウェスタンの原点ではなかろうか、実際クレデンザのホーン構造を見ますとウェスタンの12A、15A、のカールホーンに良く似た構造をしています。(蓄音機の音等は良い音ではない)と思われがちですが、本当に良い音とは電気臭くない音ではないだろうか、生の音を良く聴きますと電気の音はしません、(エレキギター、シンセサイザーは別物)

生の音こそ自然な音です。音はすべてに生が基準になります。

 クレデンザのサウンドボックスを外してウェスタンの555ドライバーを実装して試聴した経験から不思議とクレデンザの音に非常に近い音になります。その時の印象ではアコースティクな響で現代の音とはかけ離れた音に脅威を感じました、これこそ電気臭くない自然な音なのかも知れません。

 アルテック、JBLはウェスタンから分かれた会社ですが、ウェスタンサウンドを聴きますと両者ともあきらかに音の違いが認められます。永い間アルテックやJBLでオーディオを楽しんでこられた方は最終的にはウェスタンに(はまる)方が沢山お見えでそれだけの魅力があるのがウェスタンかも、

過去のビンテージスピーカーでアルテック、JBLに限らずタンノイ、グッドマン、ヴァイタボックス、などの初期型のスピーカーはウェスタンの音色と音作りに一脈通じる気がします。皆さんもタンノイのスピーカーをお持ちの方が沢山お見えですがこのスピーカーも原点はウェスタンになります。タンノイでもモニターシルバー実装のオートグラフを私の友人宅で聴きますとウェスタンの香りが漂ってきます。このように書きますとウェスタンこそがオーディオの源流かも知れません。

ウェスタンシステムの概略説明

写真の左側がウェスタンのスピーカーシステムになります。右側のホーン付きのドライバーがかの有名な555Wです。このドライバーは励磁型と呼ばれています。ホーンは12A,15Aとは違うストレートホーンの25Aです。


555Wのドライバーユニットのアップ写真でウェスタンエレクトリックとシールが貼ってあります。右側のスロートは15個の口がありこの部分へアタッチメントを取り付けて555Wドライバーを実装します。


ウェスタンとの比較試聴に使用しました我がサンバレーのSV−91B(C−TYPE)とマランツ#7、Model2です。SV−91Bアンプはサンバレー主催のペンションウィンズで行なわれたアンプ持ち寄りの会に持参したものです。

右側の写真は新藤ラボラトリー製の特注のネットワークでコンデンサーはすべてウェスタンを使用している。


使用アンプはWestrexのRA−1574パワーアンプの内部写真です。使用している球は807パラプッシュで出力は150W×2の300Wの大出力アンプです。頭にRAが付くのがレコーディング用でTAが付く場合はシアター用になります。内部は私に言わせるなら「たまには掃除しろと言いたい」ぐらいのほこりだらけの汚いアンプです。

このアンプの価格はモノラール2台で¥250万以上もするそうです。


アンプ内部の使用トランスは不明ですがアンプのカップリングコンデンサーは私の大好きなスプラーグのブラックビューティータイプのカラーコードの入ったバンブルビーコンデンサーが使われています。


RA−1574アンプの正面よりの写真でメーターが付いているのがパワーアンプで下側が電源装置になります。

写真の右側がウェスタンの25Aマルチセラーホーンです。材質は鉄かダイキャストで出来ていると思います。ホーンの長さは約1mでこのスピーカーが劇場で使用されていたと思うと凄い


低音はウェスタンのTA−4181ウーファでサイズは46cmの巨大スピーカーです。クロスオーバーは500Hzで使用しています。右側の写真はこのシステムの所有者でM月氏です。これを見ますとウェスタン25Aのホーンの巨大さが理解できると思います。スピーカーボックスは米松合板の特注ボックスを使用、TA−4181と555WのタンガーバルブはSPボックス内に収容されています。

今回の試聴用CDプレーヤーはLINのNMIMIKを使用して試聴しました。
サンバレーSV−91Bで鳴らすウェスタンサウンド


 システムのラインナップ

CDPLINN MIMIKD/AサンバレーModel2プリアンプマランツ#7メインアンプサンバレーSV−91B(C)試聴CDアールヒーブ コジェーナのヘンデルの歌曲

すべての接続が完了して早速の音出しになった、チェロの独奏が鳴り出した瞬間、素晴らしいの一言です。チェロの胴鳴りと弦をこする震えが聞こえる大変心地よい響きでコジェーナの歌声がしびれるぐらい魅力的です。音のバランスはピラミッドバランスになって押しの強いしかも奥行き感を伴った音である。試聴に立ち会ったN氏もただ唸るばかりだ、このSV−91Bでウェスタンを鳴らすと今までの違う顔が見えてくる、例えを言えば水を得た魚のように生き生きと音楽が迫ってくる。私も今まで沢山のウェスタンを聴かせて頂いたがこの音こそ紛れも無いウェスタンの音で私が聴いた限りでは自他ともに認める日本でもトップクラスの音だ、このSV−91Bアンプは後世に残る名機の一つと言っても過言ではない、SV−91Bをお持ちの皆さん自信を持って頂いてもよい、

勿論メインアンプばかりでなくマランツ#7、Model2のすべてが良いのでこのような音が出ると思う、「良い音を出すには良いアンプを繋げば必ず良い音が出る」が私の自論でもある。

 持ち主のM月氏も言葉が出ないぐらいだ、M月氏いわく「この音は木の香りがする電気臭くない音だ、私が以前に持っていたウェスタンの91Bアンプよりこのアンプの方のが低域が伸びて来る。」と絶賛している。

木の香り?音をお風呂で言うならポリのユニットバスとヒノキ風呂を例えにした違いなのか、

 確かにこのサウンドは枯れた音であるが、この音色はアルテックやJBLとは違う味のある独特な音を持っている、間髪を入れずに友人のN氏が「このウェスタン555Wの音はY下氏のグッドマンの3Wayと非常によく似た音ではないか、グッドマンはもう少しスケールダウンした感じだ、」確かに目を閉じてウェスタンスピーカーをじっくりと試聴していくとこの音は私の愛用しているグッドマンの3Wayと非常に良く似た音色になっている、イギリスのグッドマンはどちらかと言うと薄曇的な多少暗い音になるがウェスタンは多少明るい開放的な浸透力のある感じがした、そう思うとウェスタンのスピーカーが無くてもグッドマンのスピーカーで十分である。

グッドマンと言えばAXIOM−80,AXIOM−301が巷では有名であるが、私の使用しているホーンタイプのグッドマンは多少音の抜けや音色がAXIOMタイプとは異なる。

 この点をM月氏に問いただすと「グッドマンこそウェスタンサウンドに近い、ウェスタンのツィーターは594よりグッドマンのトレバックス100の方のが相性がある」と指摘していた、ウェスタンのレベルを上げて行くとグッドマンと変わらない音になるのか、グッドマンのレベルを上げて行くとウェスタンサウンドになるのか、グッドマンはウェスタンを意識した音作りのように思える。M月氏はこのウェスタンスピーカーとは別に名古屋の日劇で使用されていたグッドマンのスピーカーを持っている。将来このウェスタンをすべて売却して最後はグッドマンで聴きたいと洩らしていたのが印象に残った、

私が想像していたウェスタンサウンドはもう少しアコースティクな音を期待していたが現実は多少違っていた、しかしこのサウンドこそ紛れも無いシアターサウンドで俗に言うコマーシャル的なサウンドだ、こんな雄大な素晴らしいサウンドならもっと広い部屋で鳴らせば恐らく感動ものであろう、しかし現実的に日本の家屋では無理だと思う、


Westrex、RA1574とSV−91Bの比較


 いよいよ我がサンバレーのSV−91BとRA−1574との鳴き比べになった、今までSV−91Bをじっくりと試聴してこの音色を頭で記憶するのではなく身体に記憶させた、音の違いを比較するには頭で覚えるとすぐに忘れてしまうが耳から入った音は身体で記憶するとすぐには忘れることはない、

 よく皆さんが仲間の音を聴きに行くとき玄関を入った時、音が出て無くてもその音がわかるのは身体が覚えているからだと思う、

 早速Westrex RA−1574を接続、プリアンプはマランツ#7を使用、果たしてどのように音が変化するのか三人とも固唾を呑んで見守った、CDは先程試聴したコジェーナのヘンデルの歌曲集である。CDをトラック4にしてボリュームを同じレベルに合わせた、

 先程のチェロの独奏から音出しでコジェーナの歌声が流れた瞬間、さすがにWestrexは違うと言いたいが残念ながら微妙な音の変化しかつかめない、多少高域がナローな音であるがSV−91Bとは差がでないがRA−1574は出力管がUY−807にもかかわらずWE−300Bと遜色のない音で鳴るのは立派としか言いようがない、ただWestrexの方のがシアターサウンドらしい音の出音だけれども緻密さはSV−91Bのが良い、これにはN氏、M月氏も同感であった、一番的確な違いを言うならRA−1574とSV−91Bとは音作りの方向性が若干ではあるが違うのが感じられる、その違いとはRA−1574は倍音の量が少なく感じるがSV−91Bのが倍音の量が多く感じる、その差ぐらいで音の広がり、ホールトーンの効いた奥行き感は変わらない、RA−1574アンプは遥か昔の映画が全盛の時代のアンプである、これは好みの問題であり優劣の問題ではない、ただ一つ言えることは年代物のアンプなどは故障等のトラブルが発生しやすいがSV−91Bアンプは現代のパーツを使用しているのでこの点は安心感がある。

 本来ならここへSV−501SEを接続して違うサウンドを聴いて見たかったが、私個人として持ち合わせていないのが残念である、もう一台手持ちのSV−2(2007)を持って来たかったが、なんせ重量があり過ぎる、いずれこの組み合わせはN氏も同じウェスタン555Wと25Aホーンを持っているから楽しみは先送りにしよう、

管球王国などやオーディオ雑誌でのウェスタン試聴記の記事などを読むとウェスタンサウンドは別格の存在に見られるが、私個人としては別格な存在とは思えない、ウェスタンのスピーカーシステムを鳴らすにはSV−91Bでも十分過ぎる位、素晴らしいサウンドを聴かせてくれるのがわかり大変勉強になった一日であった、
ウェスタンに思う


 私のオーディオ人生第6回のコラムはウェスタンサウンドの真髄と魅力を書かせて頂きましたが皆さんにウェスタンのシステムを写真付きで紹介しましたので多少なりと理解されたと思います。

 今回登場しましたM月氏ご本人は多少目が不自由なためアナログはやっていませんが耳は非常に良い持ち主でここまでウェスタンサウンドをまとめられたのは立派としか言いようがありません。勿論M月氏の人柄は大変良く「俺の装置はウェスタンだぞ」と王様になるタイプではありません。

世のウェスタン所有者はとかく王様になるタイプが多い、「俺の装置はウェスタンだ、下々のマニアとは違う、」と見下げた感覚で簡単には聴かせてくれないウェスタンマニアが多い、このようなマニアこそ私に言わせれば「猫に小判、豚に真珠」と言いたい、ウェスタンマニアになるとケーブルからパーツ迄何でもウェスタンでないと気にいらない、(これは一種の病気としか思えない)このようなマニアこそ良い音を出す術を知らない、また音さえわからないから音作りは他人まかせ、ウェスタンだから良い音が出るだろうと思ったら考えが甘い!、確かに上手く鳴らせば素晴らしい音になるのだろうが、本当に良い音で鳴らされているウェスタンマニアは極少数だと思う、これだけの大がかりなシステムになれば至難のワザだと感じる、私はウェスタンサウンドが最高の音とは思っていない、ウェスタンの10分の1いや20分の1の費用でウェスタンと同等の音は出るはず、それがオーディオの面白さだ!          

今回は高価なケーブルなど一切使用せずホームセンターで売られているケーブル類での試聴だがそれで十分である、世にある高価なゴムホースのようなケーブルで音が良くなるのなら誰も苦労はいらない、そんな所に投資するならもう一台アンプを買うか好きな音源を集めたほうのが利口である。

 M月氏は沢山のウェスタンのアンプをとっかえひっかえして使ってきた豊富な経験の持ち主である、

苦労に苦労を重ねて最後はこのシステムこそ自分が求める音であると強い眼差しがヒシヒシと伝わってくる、彼にとってはこの音こそオーディオの桃源郷もしくは極楽浄土なのかも、

 もしウェスタンを聴いてみたいと思われるSUNVALLEY AUDIOの仲間がお見えでしたらいつでもご紹介します。その時は自分で製作したサンバレーさんのキットアンプを持ち込んでウェスタンサウンドを聴かれるのも一つは勉強ではないでしょうか、M月氏は心からみなさんを歓迎していただけると思います。お住まいは福井県の永平寺町に在住しています。
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-006


75. 中川隆[-13529] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:08:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

私のオーディオ人生 第27回ロンドンウェスタンの試聴 by Y下 
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-027

 今回は幻のスピーカーと云われるロンドンウェスタンを題材に取り上げます。

先日SUNVALLEY AUDIOの大橋さんが拙宅のロンドンウェスタン直系スピーカーと友人のロンドンウェスタンのパルメコを同時に試聴して頂いた、果たしてどんな評価をされたのか合わせてご報告したいのと、また今回はロンドンウェスタンを中心に取り上げましたので一度ご拝読して下さい。

ロンドンウェスタン


 米国がウェスタンエレクトリックなら英国はロンドンウェストレックス、ドイツはクラングフィルムになります。一口に云ってロンドンウェストレックス(ロンドンウェスタン)はアメリカのウェスタンエレクトリックとは多少異なります。初期のロンドンウェスタンはアメリカ本国よりシステムを持ちこんでスタートでしたが英国の国策として海外からの輸入に制限を設けたためこのシアターシステムも対象になりロンドンウェスタンのシステムは自国での設計生産になったと思われる。


私が聴いた三上先生のロンドンウェスタンオリジナルスピーカー、三上様のブログの写真をお借りしました。



ロンドンウェスタン直系スピーカー

 初期のロンドンウェスタンは多分米国ウェスタンの改良型を使用したシステムでしたが私の憶測と情報ではその後ウェスタンエレクトリックからのシステムの供給はやめてイギリス本国での製品開発が行われたと推測されます。英国はアメリカと違って大変保守的なお国柄で海外から輸入するよりも自国で開発して販売する方法を取っていた、

 日本や米国と違ってロンドンウェスタンの立ち上げに当たってイギリス国内のスピーカーメーカーの第一線級のエンジニアが集まってロンドンウェスタンをスタートさせたと思われる。当時のスピーカーメーカーと云えばシアター専門のヴァイタボックス、民生用のグッドマン、ローラ、タンノイ、パルメコ等メーカーのエンジニアが共同開発に当たったのではないだろうか、この辺が米国のメーカーや日本のメーカーとは事情が異なる。

 開発終了に伴い英国本土のすべてのシアターに供給するには生産量が問題になってくる。当時はヴァイタボックス社やタンノイ社では絶対数の生産ラインの供給システムがまだ確立されていなかった、

 当時のスピーカーメーカーではグッドマン社が大掛かりな生産ラインを有していたから多分ユニットはグッドマン社が中心となって製造していたのではないだろうか、

 当時の技術集団が開発した初期モデル(1950年代)のスピーカーユニットはすべてロンドンウェスタン直系のスピーカーになるので音質音色は同じである。またロンドンウェスタンのシステムには低域用にグッドマン、高域用はタンノイ、ケリー、ヴァイタボックスなどでの組み合わせによる混成システムが多かったのでは、

 実際ロンドンウェスタンの2080,2090Aのシステムとパルメコ、私が所有しているユニット等は音質や音色は良く似ており私が聴かさせて頂いた三上先生宅のロンドンウェスタンと瓜二つの音に安堵感を覚えた、

 また米国のウェスタンエレクトリックはすべて業務用でしか販売されなかったがロンドンウェスタンは家庭用のシステムも販売されていたがほとんど日本には入って来なかったからロンドンウェスタンを含めてロンドンウェスタン直系のスピーカーは幻のユニットと云える。

 ロンドンウェスタンのスピーカーのサウンドは皆さんご存知のアルテック、JBL、タンノイ等のスピーカーと比較してまったく異なる音質、音色を持っているのがロンドンウェスタンの特徴でもある。私も沢山の英国ヴィンテージユニットを聴いてきたが今回手に入れたロンドンウェスタン直系のユニットはこれらの音とは違っていた、

 ロンドンウェスタンのパルメコは初代BBC放送局のモニタースピーカーに採用されていたが有名なアルテックの604Eと外観的に非常によく似ているが音質音色は全く違う、パルメコはもっと浸透力があり音味は大変美味しいエレガントな音ですがアルテックの604Eは残念ながら上手く調教された音を一度も聴いた経験がありませんので比較するのは無理かも知れません。

 またアルテックやJBLなどアメリカのスピーカーはジャズ向きと云われているがスピーカー開発者にとってこれはジャズ向きこれはクラシック向きとして設計はしていないはずですからやはり鳴らし方に問題がありそう、私の個人的な意見としてジャズが鳴ればクラシックも必ず鳴るはず、クラシックが上手く鳴らないのならジャズも鳴らない、ジャズが本当に上手く鳴れば大人のジャズサウンドになるはずだ、


大橋さんに試聴して頂いたスピーカーシステム以前はグッドマンが実装してありました。


音に対しての社交辞令

 音は人なりと云いますが色んなシステムの音を聴いてきた方と聴いてこなかった方とはヒアリングの評価は違います。また人様の音を評価する場合必ず自分の音と比較しながら感想を述べます。自分のシステムより遥かにレベルの高い音を聞かされてしまうとカルチャーショックを受けてしまう、またオーディオの仲間同士で交流されているマニアは意外と音に対しての中傷する事はありませんからこの音は良いと云われてすべてを鵜呑みにしてしまう、社交辞令で云われているのか音がわからない仲間の評価なのか、あなた様のシステムは良い音と云われれば自己満足するが本当に耳の良い方に試聴していただくと欠点を指摘されてがっかりする場合があるから仲間同士の社交辞令的な評価は信頼してはいけない、

 今回は自分が鳴らすロンドンウェスタンの音には人様に聴かせるような音とも云えずまた自信もありませんが今回は特別にオーディオのプロでもあるSUNVALLEY AUDIOの大橋さんに来て頂いて率直なご意見伺うことが出来た、


目を閉じてビバルディのバイオリンソナタをうっとりと試聴されているサンバレーの大橋さん


使用システムと音源は以下の様になります。


プレーヤーモーターのみケンウッドKP−880

カートリッジオルトフォン 

SPU−GEトンアームグレース 
G−565昇圧トランスゼンハイザー 3553(1950年代のトランス)

プリアンプマランツ#7(改)

メインアンプサンバレー SV−91B交流点火方式

スピーカーロンドンウェスタン直系の3WAYユニット


アナログレコード
ビバルディ バイオリンソナタ
バッハ 無伴奏チェロ(ヨー・ヨー・マ)大橋さんの評価


 果たしてこの音を大橋さんが受け入れてくれるのか拒否されるのか不安と期待が入り乱れていたのは事実である。確かにこの音は一般的なハィファイとは隔絶した異なる音なのでまったく自信はないがこの音は自分の好みに近づいたと思っているが音のプロが聴いて「何じゃ!この音は」と云われるのではないかヒヤヒヤものであった、

 早速ビバルディのバイオリンソナタをじっくり試聴して頂いた、

 ビバルディのバイオリンソナタが鳴りだし始めると今迄のにこやかな眼つきとは違いプロの眼つきにかわってくるのがよくわかる。

 10分後に私の音の評価を大橋さんは「自分が目指している音に似通っていて大変参考になる。この音は世間一般で聴くオーディオとは隔絶された飽きの来ないサウンドだね」また「オーディオを長くやって行くと最終的にこのような音に行き着き付くのではないだろうか」この言葉の裏を返せばオーディオと云う山を色んな場所から長い年月をかけて登り詰めても頂上は一つである。

 次に試聴して頂いたのはヨー・ヨー・マの有名なバッハの無伴奏チェロ組曲を聴いて頂いた、この音に対しての評価は「このバッハの音は飴色の音がしている」と評価、バッハのチェロの音をこのような上手い表現で解釈されるのには参りました、

 スピーカーのレスポンスがどうだとか能率がどうのと云う前に原点に戻って自分の音を出せばよいと思う、オーディオこそ音も大切だが音楽を楽しく聴くのが一番であるがこれが一番難しい答えだ、

 大橋さんは「以前ワーフェデール等イギリスのユニットをY下さん宅で聴いたが今回の音は今迄とはまったく違うY下サウンドの音がしている」とお褒めの言葉を云って頂いたがマニアなら良い悪いは別にして(自分の音を持っているのか)が大切な要素の一つではないだろうか、

 私も大橋さんも音の求め方に対しては同じベクトルであるのと聴くソースはお互いバッハなどの渋い音楽が好みとは何となく相性が合うが・・・でも男同士ではねぇ

ロンドンウェスタン直系BBC放送局用パルメコ・スピーカー


 拙宅での試聴が終わり昼食後に目指す同じロンドンウェスタン系のパルメコスピーカーの試聴でN山氏宅へ向かった、試聴用のレコードは先程聴いたバイオリンソナタとヨー・ヨー・マのバッハだ、

 N山氏は大変好感の持てる中年の紳士で私よりも大橋さんとは意気投合、早速私の所で聴いたビバルディのバイオリンソナタをお願いしての試聴になった、

 N山氏のシステムはデュアルとガラードのオートチェンジャー、アンプはリークのプリメイン、SPは勿論パルメコである。出てきた音は導入が最近のためセッティングなどまだ成熟していないのが惜しまれるが音はやはりロンドンウェスタンのサウンドを出しているのが印象に残った、またN山氏は昔から小池レコード店の常連で沢山のLPを購入された純粋な小池ファンでもある。(小池レコードに関しては私のコラムの第4回小池レコード店の想い出を読んで頂ければお分かりになると思う)小池ファンの方は余程あの時の音のインパクトが強かったのかも、未だに沢山のファンがいるのは小池の親父さんは幸せ者だ、

 今回は残念ながらデジカメの電池切れでパルメコ・スピーカーの写真を掲載できなかったのは申し訳ない、


N山氏から英国アンプの雑誌の説明を聞き入る


真剣な表情でパルメコを試聴

Y下のひとり言


 今迄色んなユニットを実装してオーディオを楽しんできたがこのユニットに交換してから「俺は一体今迄何をやってたんだろう?」自分が求める音とはこのような音だったのかも、

今迄沢山のユニットを交換しながら聴いてきたけれどこのロンドンウェスタン直系ユニットに出会ってから色んなユニットはお払い箱になってしまったのと入口のカートリッジも最後はオルトフォンSPU−GEとDENONのDL−103GLの二つがあれば十分である。この音を壊さず鳴らすにはもう試行錯誤を繰り返して触る必要はない、

 SV−91Bを交流点火にしたらこの音になったのは正解と思うのでは、もし触るのであればもう一つ違う系統のシステムを使って遊んだ方のが面白い、まだあの癖のあるコーラルのBETA−10もあるので、


次回予告


 次回は全国のオーディオマニアでは大変有名な横須賀の三上先生宅で聴いたオーディオの世界遺産でウェスタン、オイロダイン、タンノイ等を写真を交えながらご紹介させて頂きます。私が聴いた中では最高のサウンドの一つでもあった、


有名なウェスタン15−Bのモノラルシステム。三上氏のブログの写真からお借りしました、
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-027



76. 中川隆[-13528] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:11:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

私のオーディオ人生 第28回オーディオのパラレルワールド by Y下 
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-028

 今回はオーディオのパラレルワールドになります。テレビで大人気であったドラマ「仁」の中で南方医師が江戸にタイムスリップして現代に戻って来た時にパラレルワールドと云うセリフが出てきました、パラレルワールドとは今の世界と平行したもう一つの世界をパラレルワールドと云います。

オーディオで云うならば皆さんが使っているアルテック、タンノイ、JBLや現代の代表的なスピーカーは一般的な(A)の世界の音ですが(B)の世界はこのようなスピーカーとは隔絶したもう一つの世界の音である。

 私が聴いた限り上手く鳴らされていたウェスタンエレクトリックのカールホーンを使ったホーンシステム、オイロダインやロンドンウェスタン及び直系の音こそ現代のサウンドとは異なる次元の違う(B)の世界と云えよう、では私が体験したもう一つのパラレルワールドの音の世界をご紹介します。今回は三上先生の御好意により先生のホームページから写真をお借りして掲載しました、


ウェスタン13B 隣りにあるのはウェスタンの25Aホーンシステム


ウェスタン15Bシステムと25Aホーンシステム


正面に設置してあるのが有名なシーメンスオイロダインシステム、このサウンドもWEやロンドンウェスタンとは少し系統が違うが見事なサウンドを聴かせて頂いた、

三上先生宅のウェスタン15Bサウンド


 今迄沢山のウェスタンシステムを拝聴させて頂きましたがすべてウェスタンだから良い音とは云えない酷い音も沢山ありますが三上先生宅で聴くウェスタンのシステムは石川県小松市にお住まいの中さんと双璧のお見事としか云いようの無いパラレルワールドの音がしている。勿論スピーカーだけでこのようなサウンドが出るのではない、15Bを鳴らすアンプはWE−300BPPウェスタンの86Bのオリジナルと昇圧トランスは618Bがこの音作りに寄与しているのは云うまでも無い、

 私は人様のシステムの音を褒めるタイプではないが三上先生宅で聴かせて頂いたチェロの響きと音色は実態感を伴った電気臭くなく木の香りが漂う素晴らしいの一言に尽きる、このサウンドをじっくり聴くと低域がどうだとか高域がどうだとか講釈を垂れる音ではない、また大型のホーンシステムなのに音像は大きくならずホーン臭さも無い、最近のテカテカした派手な喧しいサウンドとは違いこれぞ大人のサウンドと云える。多分低域用のユニットがエルタスの4181を使用しているからこそこのようなバランスの取れたサウンドになるのではないか、

 ウェスタンを上手く鳴らすにはやはり4181を使わないとその良さが出てこないのではないだろうか、このウェスタンを試聴すると現代のサウンドは電気臭い音が蔓延していて何となく人工サウンドに聞こえてくる。

 三上先生宅へは沢山のオーディオ評論家が訪れたり雑誌の取材で紹介されたりもしているがこの音作りこそ三上先生のご自身の「自分の音」と思うがただ高価な機器を接続しただけではこのような音にはならない、暗中模索で大変苦労をされたのではないだろうか、


正面に鎮座しているWE−15Bホーンで聴くチェロは現代のサウンドとは全く異なるこれこそパラレルワールドのサウンドであった、



ウェスタン25Aホーン+4181スピーカー


 二つ目のウェスタンは25Aホーンシステムで低域用は4181になります。先程の15Bとは多少音が異なるのがわかる。音は勿論ウェスタンサウンドであるが音の抜けを比較すると好みとしては15Bのが好きかも、このホーンシステムは福井県の万月氏や石川県小松市の中さん宅でいつも聴いていますからそれ程ビックリしないがパラレルワールドのAの世界の音しか知らないマニアが聴けばおそらく言葉が出なく度肝を抜かれびっくりするだろう、25Aホーンを聴くと大変浸透力のある心地よいサウンドだ、

 特に素晴らしかったのは女性ボーカルの歌声が目の前で歌っているような錯覚に捉われた、この25Aの音は小松の中さんと良い音での双璧であるがこのシステムも低域用の4181が寄与している、

 贅沢な注文であるが私の好みからすると後ほど聴かせて頂いたロンドンウェスタンが好みに合うのとこのようなシステムは一般家庭では置けないのが残念だがこの25Aのサウンドもパラレルワールドの音である。

タンノイブラック


 今迄沢山のタンノイシステムを聴いてきましたがこのモニターブラックこそ本来のタンノイサウンドと痛切に感じた、三上先生がおっしゃるにはタンノイはブラックとシルバーがタンノイの音であると云っていましたが私も同感です。シルバーは他で聴くことがありましたがブラックになるとまず聴くことも見ることもできない超が付くレアなユニットになる。

 最近のタンノイのサウンドはこのモニターブラックと比較するとドンシャリ傾向の音になっているのが多い、タンノイのブラック、シルバーのユニットは低域も高域も欲張らず中域から音作りをしているのではないだろうか、特にあの中域の厚みのある心地よい響きと特徴のある音色は最近のタンノイでは聴いたことがない特筆すべき音であった、タンノイブラックを試聴すると現代のタンノイは低域も高域も伸ばしたため中域の薄い(中抜け)不自然な音に感じるがこの音が好みだと云われれば返す言葉も無いが一度でもよいからブラックやシルバーを聴いてみれば私の云っていることが理解できると思う、

 又このモニターブラックも私が愛用しているロンドンウェスタン直系の音と非常に似通った音色が印象に残った、ボックスは多分オリジナルボックスのランカスターを流用されたと思うがユニットとボックスが大変マッチしているからこそ本来のタンノイの響きが出ているのではないだろうか、


手前に見えるのがタンノイのモニターブラックで後方のシステムは珍しい
テレフンケンの085aモニタースピーカーでこのシステムは私も始めて見るシステムで音質、音色はカチッと締まった大変心地よいサウンドであった、


タンノイブラックのボックス内部の写真でユニット自体も大変状態の良いもので強力なアルニコマグネットを採用した初代ディアルコンセットリックスピーカーになる。タンノイファンなら一度は聴く価値はある。


家庭用のシステムに収めたロンドンウェスタン2080A、2090Aの2Wayシステムでこの音を聴くと米国ウェスタンとはベクトルが若干異なるが貴賓と渋さがプラスされた品位の高い音である。音質は一言で云うならば巷でよく耳にする枯れたサウンドとはこの音である。


ロンドンウェスタンの2080A、2090Aボックス内部の写真でスピーカーは強力なアルニコマグネットが使われている。ボックス内部と可愛いワンちゃんのツーショット写真

ロンドンウェスタン2080A、2090A


 最後に拝聴させて頂いたのは幻のスピーカーシステムでロンドンウェスタンだ、私が持参したいつもリファレンスで聴いているビバルディのヴァイオリンソナタのレコードが果たして私のシステムの音とどう違うのか本家の音とはどのような音なのだろうか、不安と期待が入り混じっていたのは間違いない、

 自分のシステムと比較した場合まったく異質な音であれば私のユニットはニセモノになってしまうか上手く鳴らせない力量不足になってしまう、

 早速聴かせて頂くと先程聴いたウェスタンの音とは多少音色も異なるのとスケール感も違う、目を瞑ってビバルディのヴァイオリンソナタをじっくりと聴くと音質、音色が同じイメージに重なり自分の家で聴いているような錯覚を覚えた、このロンドンウェスタンの音は言葉では云えない一種独特のサウンドで現代の一般的なHiFiサウンドとは異なりこれこそパラレルワールドの音だ、

 ヴァイオリンの響きは電気臭くない木の香りすら漂ってくるのがわかる。オーディオを追求していくと最後はこの音に魅了されるのは私だけではないはず、
    このロンドンウェスタンのサウンドを聴くと現代のHiFiサウンドは申し訳ないが長く聴いていると時間の経過と共につまらなくなり飽きが来てしまうがロンドンウェスタン系はオーディオマニア、音楽マニアを引き付ける魅力たっぷりのスピーカーと云えよう、ただこのような音を出すには相当レベルの高いアンプと高度なテクニックと肥えた耳を持っていないと上手く鳴らないのではないか、


三上先生に想う


 今回はオーディオのパラレルワールドをご紹介しましたが現代のシステムは駄目とは云わないが(B)の世界の音を聴くとオーディオ観も音楽観も変わるような気がする。私もヴィンテージ愛好家ですから先生とは大変意気投合出来たのではと思う、

 三上先生はもうお亡くなりになりました伊藤喜多男先生や池田圭先生と長年交流があったと云われています。またステレオサウンド誌、管球王国などに先生のシステムが紹介されオーディオ評論家も先生宅へ訪問されている。

 三上先生は私より三つ年が上ですが大変(懐の深い)方で私はこの方こそオーディオの師匠、先生、教授と云える「器」を兼ね添えている方だと思う、

 よくネットなどを拝見すると達人とか師匠、教授、先生と呼び名がついているコラム、ブログを時々見ますがこの方たちは本当に音がわかってそのような呼び名でやり取りしているのだろうか疑問に思うこともある。オーディオに関してはレベルの高い方が沢山いますからそのような方が読まれたら馬鹿にされるか笑い者になるだけですからその辺を弁えないと恥ずかしい思いをするのではないだろうか、

 また真空管アンプ等は自由自在に設計製作が出来てオーディオのすべてを知り尽くしてその呼び名が付いているのなら納得する。

 私は小さな「器」しか持ち合わせていないマニアです。先生、師匠、達人、教授と云われている方達がどれ程の「器」なのか見せて頂きたいものである。
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-028


77. 中川隆[-13527] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:17:08 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

私のオーディオ人生 第30回 パルメコスピーカーとウェスタン13A by Y下https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-030

今回はロンドンウェスタン系パルメコスピーカーと米国ウェスタンの13Aの試聴と超ド級アンプ845PPとの鳴き比べのコラムになります。

また比較したメインアンプはメーカーのプライドがあるため○○○製としか書いていませんのでご了承していただきたい、



奥様が経営されている美容院の一角にウェスタン13Aが鎮座されている。
長いスロートの先にウェスタンの555ドライバーが付いている。




この13Aレプリカはオリジナルとは音質、音色ともまったく遜色がない、
ホーンの造りと仕上げのブラック塗装は素晴らしく美容室のインテリアとしても大変マッチしている。




メインのシステムの部屋にはアンティークなデザインのスピーカーボックスが置いてありこの中に幻のユニットのパルメコが入っている。ニッパー君が上から覗いて見ているのが今回持ち込んだPP5/400シングルアンプ

パルメコスピーカー


 パルメコスピーカーはBBC放送局の検聴用に使用されたスピーカーで製作本数は数百本しか作られなかったと云われる数の少ない幻のユニットになる。ほとんどの方は音も勿論だがパルメコスピーカーの存在すら知らない方が多いのではないだろうか、ウェスタン系をやっている方やオーディオを長くやっている方はパルメコスピーカーを知っているはずだがこのユニットは巷には出てこないのでほとんど聴く機会は少ないと思う、

 私が知る限りでは名古屋では西山氏、関西では今田氏と今回ご紹介する笹本氏の三人がこのユニットを所有していますが全国を探せばまだ使っている方は沢山いると思う、

 本来このスピーカーにロレンツのツィーターとリークのアンプを内蔵したシステムでBBC放送局に納入されていたらしい、パルメコスピーカーは写真でもおわかりですがコアキシャルタイプですが外観はアルテック604Eのホーン部分が大変似ておりますが振動板はウェスタンと同じものを使用しています。

 このユニットのホーン部分の形状が似ているのは皆さんご存知のアルテック604Eですが音味はまったく異なります。604Eは上手く鳴らされていない方が多いので残念ながら比較はできません。アルテックの604Eは38cmのコアキシャルですがパルメコはもう一回り大きい40cmのコアキシャルになります。またマグネットは強力なアルニコマグネットを使いクロスオーバーは多分1KHZぐらいと思われる。このパルメコのエンジニアもロンドン・ウェストレックスの開発に協力したと思われそのサウンドは本家のロンドンウェスタンと瓜二つの音色、音質を持っている。



正面から見たパルメコスピーカーで中音はマルチセラホーン


ウェスタン13A


 笹本氏はパルメコ以外にウェスタンの13Aのホーンシステムもお持ちでこのホーンはオリジナルを真似たレプリカですが本人の説明によりますとオリジナルとはほとんど変わらない音と云っていました、事実この13Aを聴きますと神奈川の三上先生宅で聴かして頂いたウェスタンと同じ音色でドライバーは勿論WE−555にタンガーバルブを使ったものです。

 音は木の香りが漂うシットリ感を伴った音作りでホーン臭さはまったくありません。ロンドンウェスタンと比較しますと若干音が煌びやかと云うか明るいサウンドになる。振動板がアルミ系にも拘らず冷たさもありません。ウェスタンサウンドのよさをたっぷり味合うことができる。


笹本氏の人柄


 笹本氏は大阪府にお住まいで関西では笹本氏を知らない方はいないほどオーディオに関しては知名度と面倒見のある方で以前のコラムでご紹介した神奈川の三上先生とも交流があります。オーディオ以外では素敵な奥様とのジャズライブ演奏を趣味として楽しまれています。

 笹本氏はオーディオに関しては長い遍歴があり人並み以上に苦労をされて最後は現在のシステムに落ち着いて装置を忘れて音楽を楽しまれている。聴く音楽はジャズ、ボーカル、クラシックでアナログとデジタルCDになりますが特に録音に関しての機器には人一倍拘りを持っている。

 録音時のテープデッキはスチューダーよりもアンペックスのが音が良いとか、事実私が小松の中さん宅で聴かせていただいたアンペックスのプロ用デッキと2トラ38のオリジナルマスターテープのジャズはアナログやデジタルとは違う恐ろしい音であった、

 スピーカーシステムは勿論ウェスタン555とウェストレックスのアンプだ、アンペックスのプロ用テープデッキで再生された音は国産のテープデッキで満足されている方がアンペックスのデッキで再生された音を聴くと哀れな物になってしまう程その差は歴然、このマスターテープの所有者が笹本氏とは相当恐ろしい耳の持ち主で今までのマニアの中では音に対して厳しいが人当たりの良い紳士で技術レベルも高く手強い相手である。

笹本氏の現有システム


 メインシステム

CDプレーヤー CEC TL−0
コンバーター LAVRY
アナログプレーヤー ガラード 301
トンアーム オルトフォン RF−297
カートリッジ オルトフォン SPU−A

プリアンプ マッキントッシュ MX−110

メインアンプ ○○○製 845PP 100W
球は多分RCAかセトロンと思われる

スピーカー
ロンドン・ウェストレックス系パルメコ
ツィーターのみエレボイのT−350

以上がメインシステムになります。



CEC製CDプレーヤーTL−0




ガラードとオルトフォンのアーム




プリアンプはマッキントッシュのMX−110このアンプはチューナー付
きですがアメリカではC−22より人気があるそうです。

笹本宅への訪問


 笹本宅には1年前に一度訪問しています。この時は小松から中氏と同じ関西にお住まいの今田氏と私の4人でのOFF会になりました。この時初めて笹本氏のサウンドを聴かせていただいた、中氏は時々コラムに登場して頂いている石川県のオールウェスタン愛用のスーパーマニア、今田氏は笹本氏と同じパルメコスピーカーの愛用者です。



ジャズライブで歌っているのが笹本氏の奥様、左側でウッドベースを弾いているおじさんが 笹本氏です。奥様の録音されたCDを聴かせて頂きましたが大変魅力的なジャズシンガーで甘い歌声はアマチュアとは思えないです。主人と一緒にライブを楽しまれているのは羨ましいですね、




笹本氏がライブ演奏に使っている愛用のウッドベース

笹本宅への訪問


 パルメコスピーカーは西山宅で聴いていましたからそれ程の驚きはなかったのですが此処で鳴らされているパルメコはお見事しか云いようがない不満点のない音で鳴っていた、多分スピーカーのエンクロージャーと使用している○○○製のアンプがこの音を決めているのか、あまり褒めると笹本節が始まるのでここは控え目に、ボックスはアメリカ製の立派な作りで箱の響きが大変心地よく浸透力のあるサウンドだ、ただ残念な事にこのボックスは1本しかなく(現在探しているとのこと、)ツィーターはエレクトロボイスのT−350を使い繋がりは不自然ではなくフルレンジ一発で鳴っているように感じ大変コクがあり中域の押し出し感は見事で大人のサウンドだ、

 オールウェスタンで統一されている中氏もこの音には少なからずショックを隠しきれないのと私もこの音のまとめ方が上手いと感じた、早く名古屋に帰って私の音の違いを比較したい衝動に駆られてくるのは当然である。

 オーディオマニアがよく云う低域、高域どうだとかピアノがハンマーで叩く音がどうのと講釈をたれる方がいるがこの音を聴くと馬鹿馬鹿しくなるぐらい音楽を楽しく聞かせてくれる。勿論ジャズ、ボーカル、クラシックも不満がないオールマイティーでパルメコスピーカーは上手く鳴らせば本当に恐ろしいスピーカーの一つでもある。

 笹本氏はこの音を出すまでは長い年月をかけて大変苦労されて今に落ち着いてオーディオを忘れて楽しんでいますが音と云うものには必ず不満点や悩みが出てくるはずだが今の状況では大きな不満点がないが現在ユニットは2本あるがボックスがないためモノラル再生のみであるがこれがステレオ再生になればもっと苦労するのではないだろうか、



笹本氏、中氏、今田氏と私を囲んでのパルメコの試聴とオーディオ談義、

笹本氏は今田氏にスピーカーボックスの重要性を説明していた、


二度目の訪問(道場破り)


 前回の訪問では笹本節をたっぷり聞かされた、笹本氏曰く

「この845PPは今まで使った中では最高のアンプでこれ以上のものは無い!
価格も2台セットで○○○万円はする海外製の品物だから自作アンプならいつでも相手になる!」

と豪語していた、

 また笹本氏は「今まで沢山の自作アンプを持ち込んで鳴らしたがどれ一つ良い音のアンプはなかった、今度のアンプも音が悪ければ一刀両断で評価してやるぜ」と名古屋から来る私たちを待ち受けていた、

 今回は同じパルメコ愛用の鋭い耳の持ち主でもある西山氏を連れての道場破りだ!音源はCDとアナログで特に録音の悪いのを選んで持ち込んだ、録音の良いのは良い音で鳴って当たり前、悪い録音をいかに上手く鳴らすかがポイントだ!

 本来はアンプ同士の鳴き比べ対決はしたくないが世界の一流アンプが相手では負けて当然かも?しかもオーディオ雑誌ではこのアンプを評論家が力強くエネルギー感のある最高の真空管アンプと評価していたがこちらも英国の名出力管PP5/400の直熱三極管でしかも交流点火を採用、パーツ類は拘りを持って製作、出力は845の10分の1しかないがアンプは出力や価格がすべてではない!出てきた時の音の勝負だ!相手がメーカー製なら負けても苦にならないがもし負ければ後ろに御大将のもう一台のアンプWE−300Bの91Bタイプで交流点火が控えているから何時でも受けて立つ!今度こそはギャフンと言わせたいなぁ〜

大阪春の陣


 今年の四月にPP5/400アンプを持参して西山氏と再度笹本邸の訪問であるが私はアンプを持ち込むのは正直良い気持ちではないがあの素晴らしいサウンドを聴けるのであればアンプの他流試合や道場破りなどはどうでもよいのだが・・・・・・

 早速、笹本氏自慢の超ド級の845PPアンプでの試聴になった、聴くソースは私が持参したバッハの無伴奏パルティータで演奏はチョン・キョンファである。前回お邪魔したときよりもパルメコの良さが前面に出ているのがわかるが若干ではあるがヴァイオリンの胴鳴りが少し物足りない部分があるのと少しではあるが中域が薄い感じがしないでもない、多分トリタンの845アンプの特徴かコアキシャルの宿命かもしれない、

 でもこのサウンドを聴くと他のマニア宅ではここまで鳴らしきっている方は少ない、ネットなどのコラムでジャズ喫茶、マニア宅の訪問を読むことがあるがよく読むとすべて誉め言葉ばかりか社交辞令なのか本当に音がわかっているのか疑問に思う、昔はジャズ喫茶と言えばアルテック、ジムランが多いが今はマニアのがもっと良いスピーカーで鳴らしているので魅力がなくなっているのとジャズ喫茶のオーナーもただシステムを置いて鳴らしているだけの所が多すぎる。

 今回の大阪(春の陣)は誉め言葉だけでなく音の不満点を探して指摘したい、(どうせ俺は嫌われ者)笹本氏は常々「俺はオーディオを忘れて音楽を聴きたい」と口癖に云っていたが果たして?どうだろうか、

845PPの音をじっくり聴いた後いよいよPP5/400の出番である。接続終了後先ほどのチョンキョンファのパルティータを聴く、出てきた音は中域が大変膨らみを持った豊かな響きで音楽のエキスが前面に出てくる。先程のバイオリンの胴鳴りもふくよかに再現され高域も透明感のある聴き疲れしない、しかも重心が下がったためパルメコが生き返ったように躍動感に満ちた説得力を持って鳴り出した、笹本氏、西山氏もこの違いに驚いた、笹本氏もたかが5Wのアンプがこれだけ鳴るとはショックを隠せない、


笹本氏の言った言葉「オーディオはエンドレスだ!」


自分のアンプを自画自賛してしまったが私だけの評価ではなく笹本氏、西山氏の共通の評価は私と同じである。私の好みは91Bタイプの300Bのがより音楽の聴かせ所が優れているのだがこれはあくまで好み・・・・・

 オーディオは一流メーカーの高額なアンプを使えば音が良いと思いがちだが現実は違う、その辺を弁えないと高い買い物になるから目利き、耳利きが重要である。
あとがき


 今回はWE−13Aとパルメコの試聴と道場破りがメインでしたが欲を云えばパルメコをステレオで聴いてみたかった、モノラルの場合はどうしても広がりに少し不満が残るがボーカル、ピアノ、バイオリンなどはモノラルの 方のが定位が良く奥行き感もリアル感も出ていたような気がします。

パルメコも素晴らしいがこれを収納しているスピーカーボックスを笹本氏が自慢するだけあって見事にマッチしているからこれだけの素晴らしい音が出てるのではないだろうか、笹本さん今度は名古屋でお会いしましょう
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-030


78. 中川隆[-13526] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:22:14 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

私のオーディオ人生 第36回 最後の真空管自作アンプ by Y下


ウェスタンサウンドは人の声が良い

 今まで沢山のウェスタンサウンドを聴いてきましたがどのサウンドも一つの共通点がありました、

ウェスタンの音は一言で云うなら音にコクと味が少なくしかも奥に展開するサウンドにはならない、

聴いていると味のない食パンを食べているようなサウンドだ、

また劇場用のサウンドは観客席に攻めてくるサウンドが特徴ですが、以前有名な方がウェスタンの594を持ち込んで試聴会を開いたことがありましたが、ウェスタン特有の音の浸透力に乏しくこのサウンドには魅力を感じなかったのが残念であったが人の声だけは良かった、

 ウェスタンのシステムを採用した劇場を調べますとピンク映画館が多いのがわかった、

なぜならピンク映画館の女性の声は生々しく聞こえないとしらけますね、

特に人気のあった日活ロマンポルノあれは良かった!

 ウェスタンで聴かされる大事な場面での彼女達の声に色気があった、

今思うとウェスタンサウンドは人の声は素晴らしい!
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-036


79. 中川隆[-13525] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:25:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

ハイファイ堂メールマガジン 京都商品部
第721号 国宝級?! レアなオーディオ VITAVOX Bass Bin CN308
http://www.hifido.co.jp/merumaga/kyoto_shohin/171124/index.html

私、ハイファイ堂に入社しまして7年ほどになりますが、この仕事での役得と言いますと、やはり一般ではまず見られない様々なオーディオ機器に出会えることかと。
そんな中にはマニアにとっては国宝級(は、少し言い過ぎか、)に珍しいものもあったりします。

ということで、私が、ハイファイ堂で出会ったレアなオーディオ(スピーカー類ばかりになってしまったのですが)を振り返って見たいと思います。

大きさで印象に残るのがこちら

VITAVOX Bass Bin CN308

低域用:38cmコーン型(AK-157)×2
高域用:ホーン型(S-2+220SシリーズorCN-123)
ネットワーク:NW-500


京都店の二階でメンテナンスを始めた頃です。日本橋店への買取依頼の応援で、大人数で、坂の上の大きなお屋敷への引き取りに行きました。

レンタルのトラックで日本橋店へ運び、ウェブ・アップ用の写真撮りなのですが、狭い店舗なので、外からの撮影となりました。

エンクロージャーのみの大きさが幅960×高さ2,200×奥行800mmそれに、マルチセルラーホーンCN-123を合わせますと、高さが2700mmくらいになってしまいます。

で、この巨大なスピーカーシステムは、一体何者かとしらべてゆきますと、ある歴史的シアターシステムに辿り着きます。それがこちら、

MGM, Lansing Manufacturing「 Shearer Horn Model 75W5」(1936)

画像はaudioheritage webページより
http://www.audioheritage.org/html/profiles/lmco/shearer.htm

トーキー映画が、本格的に導入され始めた1930年代初頭、当時多く採用されていたムービーシアターの音響システムがウェスタン・エレクトリック社の「ワイドレンジ」システムでした。


画像はaudioheritage webページより
http://www.audioheritage.org/html/profiles/lmco/shearer.htm

しかし、このシステムの性能に不満があったのが、当時全盛期だった映画会社の「MGM」で、ウェスタン・エレクトリック社に、システムの改良を依頼しますが、断られます。

やむなく自社で音響システムの開発を始めます、それに協力したのが、のちに「JBL」を創業するジェームス・B・ランシングのLansing Manufacturing社でした。
(スピーカーユニットの開発生産を担当してたようです。)この時に作られたのが、低域ユニット15XS、コンプレッションドライバー285です。

この「Shearer Horn」システムは、見事に成功し、以降のムービーシアターの基本システムになります。(ウェスタン・エレクトリック社や、RCA社も同様のシアターシステムをつくってます。)

ジェームス・B・ランシングのLansing Manufacturing社もこの「Shearer Horn」システムを小型化したものを製造販売してたのですが、あまり上手くいかず、大恐慌の影響もあり、ウェスタン・エレクトリック社傘下のアルテック・サービスへ吸収されることになります。

画像はaudioheritage webページより
http://www.audioheritage.org/html/profiles/lmco/shearer.htm


この「Shearer Horn 」を小型化(ステレオ化)したシステム「Bass Bin CN308」は、トーキー時代のシアターシステムの面影を感じさせる音が聴けるのかと思われます。
(実際、視聴した覚えはあるのですが、やはり狭い空間ではよくわかりませんでした。)

2011年の入荷以降は、2012年に秋葉原店にウイング付きのモデルが入荷した記録が残っております。
http://www.hifido.co.jp/merumaga/kyoto_shohin/171124/index.html


80. 中川隆[-13524] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:27:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

銚子の散歩道


シアターシステムスピーカーを汎用転用して、ホームユースとして製造されたモデルについて書いてみましょう。 

こうした製品を愛用されている方は我が国には多くいらっしゃるのはご存知の通りです。 

これらの品は生まれはPAですが、ホームユース品として販売され、なおかつ評判も良いスピーカーシステムです。 

米国JBL・ハーツフィールド、パラゴン
エレクトロヴォイス・パトリシアン
英国ヴァイタヴォックスコーナーホーン型

等がざっと思い当たります。 

アルテック、A7、A5を入れなかったのは、これらは完全なPAであるためです。 

又独オイロダインもPAの部類に入るので書きません。 


上記のスピーカーシステム群における共通点は、クリップシュ型の変形コーナーホーンを採用していることです(パラゴンはフロントロードですが。)


 これらのスピーカーシステムは、一見 1Wあたりの入力をコンパクトなボディで、シアターシステム並の音圧レベルを得る為のものにみえますが、実際に PA として使うと問題が生じます。 PA にとって必要欠かさざる音の到達距離がより短いのです。 

確かに家庭用としては他の形式のものより、格段に音は飛びます。 しかし、純粋なシアター PA と比べるとかなり落ちるのです。

私はこれを試したことがあります。 アルテック1570Bアンプリファイアーで音圧レベルは小さな劇場並みで実験したのですが、

10m まではヴァイタヴォックスコーナーホーンもロンドン・ウエストレックスホーンシステムも、音圧と浸透力いずれも変わりません。 

15m を過ぎると途端にヴァイタヴォックスの方が落ちてきて、20mを過ぎると完全にウエストレックスによる再生音が到達してきます。 

これは1570Bの入力ボリューム目盛6くらいのポジションでのことで、ゲインをもっと開放するとその差はさらに広がります。 

これがクリップッシュ型コーナーホーンの特性で、ハーツフィールド、EVパトリシアン、英ヴァイタヴォックス各社が、コーナー型クリップッシュホーンを用いたのは、業務用機の PA臭を取り除き、ホームユース用に仕立てる為、絶妙なる仕掛けを仕込んだからです。 

これらはいずれもコーナー型である為、中高音用ホーンがリスナー正面に向くことはなく、中高域を反射させてきつくなるのを避けています。 

それでもコンプレッションドライバーの再生音は、他のコンシューマーユースのモデルと比較すれば相当エネルギーは強いのです。 

そこで製作者は、中高音ホーンをキャビネットでカバーしたのです。 

ヴァイタヴォックスコーナーホーンや、EVパトリシアンの中高音ホーンがキャビネットに内蔵されているのは、ただ全体としてのデザインを考慮しただけではなく、それなりの理由があります。 

ヴァイタヴォックスコーナーホーンの中高音カバーを取り去ると、再生音は途端にPAくさくなります。 

そして低音ホーン開口部面積と、中高音ホーンの開口面積比率にも念入りに計算された意味があります。 

中高音ホーン開口面積に対し、低音ホーンの開口面積はかなり大きくなっており、それはとりもなおさず、ホームユース的に豊かな低音再生を狙ったがゆえなのです。 

反応力という観点から見れば、反応力自体をコントロールしていることにもなります。 
それは事実であり必要なことでもあります。 
ホームユースは最大音圧というものが限定されているからです。 

それは慎重に製作者側の意図する所によって音響デザインされており、シアター用スピーカーをホームユースに使われる方がしばしば陥る音優先のシステムとは異なるのです。 なぜなら、これらのスピーカー群はレコード再生に必要な音色とゆたかな音楽性を備えています。 全ては有能なエンジニア達が音楽の為に考案製造したシステムであり、反応力の抑制は音楽の女神へ捧げられた供え物でもあったのです。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749261.html


さてヴィンテージオーディオ機器の世界で、賢明なる御者に操られた三頭の馬が、実際にどの様に働いているのかを書いていくのですが。 それでは、これらの機器の動作のメカニズムはどうなっているのでしょう。 

それは、これまでのオーディオ常識では想像もつかない突拍子もないことかもしれません。 なぜなら、それは相互核反応と同じだと、わたしは確信しているからです。 

個々の機器は小さな原子核反応炉のようなものであり、それが相互に結びつくと、大きな反応体として動作していると想像してみてください。 私自身の体験からいって、反応炉どうしが反応し合わなければ、いかに大型フロアスピーカーでも、ラジカセ並みの音しか出ません。 

デッカアーク型スピーカーを例に挙げてみましょう。 キャビネットに組み込まれているグッドマン社製 20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 

それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 

ヴィンテージオーディオの時代、電気信号の伝達に使われる電流の量は、質的なものを伝える為だけ有れば十分でした。 電気信号という船を浮かべ進めるだけの水量があれば、それ以上必要はなく、それ以上あると、かえって反応力を損なってしまうのでした。 それゆえにむやみな大出力アンプは製造されませんでしたし、必要もなく、当時のスピーカーに接続しても良い成果は決して得られません。 しかし銚子にお越しいただけなかった方に、こうした事実に納得していただくことは無理なことです。 


そこで例をあげてみましょう。 今日のヴィンテージオーディオファンであればどなたでも御存じである、WEのトーキー用スピーカーで説明してみます。 

WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の 555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 

のちの TA4181Aと 594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。 

スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった 41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 

そうした比較的小出力で劇場での使用に耐え、なおかつ効果的な広告が可能です。 WEのトーキーシステムの中で働いている、電気信号自体の性質が、現代のオーディオとは全く別の力を保持しているのです。 それこそが核反応的な連鎖であり圧縮、拡張と言うやり取りの後に、再生結果として提示されるのです。 ただアンプリファイアーが連結して圧縮、拡張を行っていっても、そのままでは核反応を発生させることは出来ません。 

問題は電気信号の圧縮と拡張が、何のために行われているかです。 

今日のオーディオでは、この圧縮と拡張は利得を得る為であるとか、アンプリファイアーの出力の増大として解釈されていますが、この時代のシアターシステムはそうではありません。 

それは電気信号の加工に使われたのです。 加工され、可変された電気信号は、アンプリファイアーの出力という船に乗って、スピーカーに送り届けられ確実に爆発します。 

しかしこれだけでは核反応爆発力を長続きさせることは難しい。 確実に誘爆させ、それを連続的爆発に導くには、スピーカーを臨界に保ち、いったん電気信号が入ったらそのまま臨界点に達する様にしなければなりません。 

そこでコンシューマーユースホームオーディオとは、全く別の仕掛けを持った機材が必要になってきます。 WE のアンプリファイアーがその大きさの割に出力が小さいのは、ここに仕掛けが施されているからです。 出力より反応力の方に重きを置いたアンプリファイアーだったのです。 

アンプリファイアーに限らず、光学式サウンドトラックフィルムの入力から、終段のスピーカーシステムに到るまで、あらゆる個所に反応する仕掛けが仕込んであります。 つまり WE のトーキーシステム全体が反応体の固まりであり、そのシステムブロックの一個一個が原子核反応炉みたいなものです。 こうした仕掛けがあるからこそ、小さな出力であっても大規模な拡声が可能です。 逆にいえば WE のスピーカーシステムの優秀さの証しでもあります。 

およそ WE のトーキーシステム全体を見渡し、その反応力の値を考えた場合、もっとも強力な力を示すのはスピーカーです。 

WE に関わらず RCA やヴァイタヴォックス、BTH、アルティック等のシアターシステムのスピーカー能率は大変高く、標準的には 1W入力あたり 105〜110 dbほどになります。 これはコンシューマーユースのものと比べればかなりの高能率であり、音圧も出るのですが、それはあくまで 1W入力時の話です。 劇場で使用する際は、もちろん 1Wで済むはずがありません。 当然もっと多くの入力信号を送ることになりますが、さて、ここで能率と音圧の秘密をお話ししなければなりません。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51748646.html


前回のつづきで、能率と音圧のマジックについて書きます。

WE のトーキースピーカーは、入力信号の上昇に対してリニアに追従して働きます。
入った分だけ音圧が大きくなるのです。 

なんだそれは当り前ではないかと思われるかもしれませんが、失礼ですがそう思う方は真のトーキー用スピーカーの何たるかを知らず、ちゃんと聴いたことが無い方です。 何故なら WE だけでなく真のトーキー用システムが、圧縮、拡張、反応力の三つの力を総動員して、核反応力を発生させたなら、人間はそのすさまじい音圧にリスニングルームに座っていることすら不可能です。 トーキーシステムとはその様なものです。

 スピーカー自体の入力信号に対する変換効率、能率がコンシューマーユースのものとはまったく別物であることを意味しています。 

WEトーキーシステムにとってスピーカーの能率とは、再生音における最低保証値であり、1W入力−105/110dbという値は、アイドリング時のエンジン回転数と同じ状態にあるのです。 

ところがこの値はコンシューマーユースにあってはこの値はむしろ、最大音圧レベルに近いものであり、これを考えると両者の 1W 入力−105−110db という値は業務用の場合は最低値を示し、コンシューマーユースは最高値であると言うことになります。 

そして反応力という立場からみると、両者の能率、音圧レベル特性値とは、1W 入力に対する反応力の値であるということに思い当たります。 

これがマジックです。 私達はこのことを知らずに来てしまった。 

確かに能率という面から見ればシアター用スピーカーは 1Wでも鳴ります。 
しかしそれは反応力がなければ、ただ鳴っているだけです。 

シアタースピーカーシステムを鳴らすには、たとえ 1Wでも確実に核反応を発生させるアンプリファイアーでなくては、シアタースピーカーの真の能力を示すことは出来ません。 

しかしシアタースピーカーを家庭で使用する場合、そのほとんどが核反応力が殺されているのが現実です。 そうでなければ、すさまじい音圧レヴェルでレコードを鑑賞することになり、これは劇場かそれに準じるスペースを確保されている方にのみ許されることです。 

たとえ、そうした空間で映画を上演するならまだしも、レコードを再生するとなると、それは家庭で鑑賞するために制作されたレコード本来の音質とは程遠いものであるのは、ユーザーご自身が良くわかっていることでしょう。 

それでは反応力で動くスピーカーが、他の様式で動作して生み出される再生音は、どうでしょうか。 

シアターサプライ用システムを開発した会社は、家庭での音楽の繊細な表現に用いるためのコンシューマーユースも研究開発しました。 

シアターシステムを家庭でそのままレコード再生に使用するとなると単なる PA にすぎなくなり、ホームユースオーディオシステム全体が難聴患者のための拡声機となってしまいます。 

したがって転用するにあたって、シアター用とはまた異なる仕掛けが必要になってきます。 

特にフォノイコライザーとその後のラインプリに重きを置き、多種多様な可変機能を付属させていきます。 それはレコードという音楽媒体に対して反応させるものです。 

一時流行した入力信号を可変させないプリアンプが、大出力パワーアンプと組み合わされた時、拡声機的な再生音となることを思い出していただきたいのです。 

こうした拡声器的再生音は、ヴィンテージ時代のハイフィデリティではまずありえないものでした。 信号とは可変されるもの、というのがポリシーだったからです。 
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749181.html


81. 中川隆[-13523] koaQ7Jey 2018年6月23日 10:37:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]


劇場用 PAスピーカーを家庭で使える様に変更したスピーカー


@ Western Electric の系統

・Western Electric 755A (1947) : インピーダンス 4Ω, フィックスドエッジ, 列車の車内放送用として開発, 建物の壁や天井に埋め込んで使用する
http://mikami.a.la9.jp/audio/we755a/we755a.htm

・Western Electric KS-14703 (1950) : インピーダンス 4Ω, フィックスドエッジ, ALTEC でアッセンブルした 755A 同等品
http://www.jupiteraudio.com/2145/2145.html

・ALTEC LANSING 755A (1954) : KS-14703 でインピーダンス を 4Ω から 8Ωに変更

・ALTEC LANSING 755B (1954) :インピーダンス 8Ω, 755A のフィックスドエッジからフリーエッジに変更

・ALTEC LANSING 755C (1963) : インピーダンス 8Ω, 755B のアルニコマグネットをフェライトマグネットに変更

・ALTEC LANSING 755E (1968) : インピーダンス 8Ω, フリーエッジ, フェライトマグネット
通称”パンケーキ”
https://blog.goo.ne.jp/kobmina/e/c003aa45613620602ef65da5e4ed65f5


・ SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋) LM 755A (2012) : Western Electric 755A の粗悪なレプリカ, 12万円・ペア/税抜
中国 Line Magnetic社製
(WE755A が KSランドセル(KS12046)ボックスと組み合わされた事は過去には無い)
https://www.kit-ya.jp/products/detail/723


・JENSEN G-610B Triaxial (1950年代頃)

・Electro-Voice Patrician 800 (1950)
・Electro-Voice Georgian (1950年頃)
・Electro-Voice Baronet (1952)

・JBL D130(1948)
・JBL LE15A (1962)
・JBL LE8T (1962)

・ JBL Hartsfield D30085 初期型 (1954) : 2 wayシステム, ドライバー 375SIG + ウーファー 150-4C

・ JBL Hartsfield D30085 中期型 (1959〜1963) ; 3 wayシステム, ドライバー 375SIG + ウーファー LE15A + トィーター 075

・ JBL Hartsfield D30085 replica 1 (1970年頃) : 外見だけ同じで中身は別物
http://island.geocities.jp/umanose8818/harts/hartsfield.html

・ JBL Hartsfield D30085 replica 2 (2017) ケンリックサウンド復刻版 : 630万円・ペア/税抜
http://jbl43.com/?pid=57641713

・JBL Paragon D44000 (1957)
http://audio-heritage.jp/JBL/speaker/paragon.html
http://fukuroo3.com/paragon1.html
http://fukuroo3.com/paragoninfo.html
http://fukuroo3.com/paragon55.html

・ JBL Paragon D44000 replica (2013) ケンリックサウンド復刻版 : 548万円・税抜
http://jbl43.com/?pid=49469572

・JBL Olympus (1960年)

・BOZAK B-410 Moorish The Concert Grand (1951)
・BOZAK B-4000 Symphony No1 (1966)

適合アンプは Marantz, Machintosh の真空管アンプ


▲△▽▼


A Western Electric LONDON の系統


・Goodmans Axiom80 prototype (1934) : 軍事施設内での PA用スピーカーユニット

・Goodmans Axiom80 origina (1948) : E.J.Jordan が Axiom80 をオーディオ用に転用する為に ARU付エンクロージャーを開発し、再生産

・Goodmans Axiom80 replica 1 (1970年代) : 補修部品で復刻。オリジナルと同等のコーン紙を使用している。

・Goodmans Axiom80 replica 2 (1984) : オーディオ・ニックスで復刻(約1000本)。 カンチレバーの材質(ベークライト)を変更、コーン紙はオリジナルより厚くしている。

・VITAVOX CN-191 Corner Horn (1947)
http://audio-heritage.jp/VITAVOX/speaker/cn-191.html

・VITAVOX CN-191 Corner Horn 復刻版(2012) : 400万円・ペア/税抜
http://www.imaico.co.jp/vitavox/
https://audiodripper.jp/vitavox-cn191-used


・PARMEKO LS/1

・Tannoy Monitor Black (1947〜53)
・Tannoy Monitor Silver (1953〜57)
・Tannoy Monitor Red (1957〜67)
・Tannoy Monitor Gold (1967〜74)
・Tannoy HPD385 (1974〜76)
・Tannoy HPD385A (1976〜79) :タンノイ最後のアルニコ仕様
・Tannoy HPD315 (1974〜79) :タンノイ最後のアルニコ仕様
・Tannoy DC386 (1979〜 : この時期からアルニコからフェライトへ変更になる
・Tannoy K3808 (1979〜 : この時期からアルニコからフェライトへ変更になる
・Tannoy Corner York 15in (1950)
・Tannoy Corner York 12in (1950年代後半)
・Tannoy Autograph (1953) : 15in
・Tannoy Autograph Millennium (2001) : 500万円・ペア/税抜
・Tannoy Landsdown (1954) : 12in
・Tannoy GRF (1955) : 15in
・Tannoy Canterbury (1950年代後半): 12in
・Tannoy Chatsworth U (1950年代後半) : 12in
・Tannoy V-LZ in Cabinet (1961) : 10in
・Tannoy Rectangular York (1967) : 15in
・Tannoy Rectangular GRF (1968) : 15in
・Tannoy Arden (1976) : 15in

・Lowther TP-1 typeA (1954) : 16cmコーン型(PM3)
・Lowther TP-1 typeD (1968) : 16cmコーン型(PM3)
・Lowther Acousta (1957) : 16cmコーン型(PM6)
・Lowther Audiovector (1958) : 16cmコーン型(PM2mk1、PM4)
・Lowther Dual-position Acousta (1966) : 16cmコーン型(PM6)
・Lowther Mini Acousta (1967) : 16cmコーン型(PM6mk1)
・Lowther Auditorium Acousta (1972) : (前面)16cmコーン型(PM6mk1), (背面)16cmコーン型(PM6)

・Lowther Super Acousta (1972) : 16cmコーン型ラ2 (PM6、PM6mk1)

・Wharfedale Super 15, Super 12, Super 8, Super 3 (1950年代)

・Wharfedale Airedale (1950年代中頃)

・Wharfedale W70 (1950年代後期)

・Wharfedale SFB/3 Deluxe (1960年代)

・Hartley Concert Master VI

適合アンプは Lowther, Leak, Tannoy, QUAD の真空管アンプ


82. 中川隆[-13522] koaQ7Jey 2018年6月23日 11:38:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

モノラル時代のスピーカーは指向性が広いので、ステレオのように正面で聴くのではなく、部屋の響きを織り交ぜて斜め横から聴くのが本来の姿


エレクトロボイス社の小型スピーカーBaronet
http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html


 フルレンジスピーカーでは、私の所有しているのは米Electro Voice社のSP8Bという20cmユニットを Baronetというコーナー型バックロードホーンに納めている。

当時のエレクトロボイス社はPatricianという4wayシステムを筆頭にHi-Fi再生の先端を行っており、アメリカ製でクラシック再生ではトップを行くメーカーと考えていいと思う。

一方で、Baronetのような小型システムでは、小音量で快適に聴けるように高域の扱いを変えていて、SP8Bはアメリカ製では珍しくダブルコーンを使い4〜8kHzを持ち上げている。これはテープ録音がドイツから移入された初期の、Hi-Fiらしさを演出する工夫であり、このことが1950年代の家庭用システムを知る鍵であるように思われる。

これと同じ傾向の音では、サブコーンが付いたイギリスの Lowther PM6、最近の製品ではイタリアのSICA社のPA用フルレンジも同様の特性を持っている。

KD7キットの言葉を借りると

「Baronetはその名のとおり、Hi-Fiスピーカー用のエンクロージャーとして、小さなアパート、子ども部屋、避暑地の別荘など、重たく嵩張るものが歓迎されないどの場所でも良質な音楽の要求に応えます。

Baronetの造りは大きな容積のエンクロージャーではありませんが、再生音の高忠実性と周波数特性を犠牲にしません」


とある。当時の量販店の広告にも「省スペース(Space Saver)システム」という文字が躍るほどで、ミニマムなオーディオ・システムとしてBaronetは注目を浴びていた。

エレクトロボイス社のカタログには"for Close Lisning"と書いてあり、ややモニター的な聴き方に近いような気がするが、パーソナルに音楽を楽しむために、小音量でちょっとした読書コーナーを作るには最適である。

モノラル時代のスピーカーは指向性が広いので、ステレオのように正面で聴くのではなく、部屋の響きを織り交ぜて斜め横から聴くのが本来の姿である。

上の図版でも女性の姿が目立つが、Baronetは大げさではなく音楽を楽しみたいユーザーに希求していて、シンプル=人間の生活中心の思想が現れている。

かの銀幕の大女優マレーネ・ディートリッヒも、ニューヨークのアパートでBaronet(それもフルレンジのみの初期型)を使っていたらしく、1997年のサザビーズ・オークションに、GE社の"Stereo Classic 7700"ステレオアンプ、ガラード社のRC型オートチェジャーとセットで出品された。

アパートの居間はグランドピアノを置くサロン風の部屋だが、よくヨーロッパの音楽家が比較的質素なステレオを自宅に置いていることの例に漏れず小粒なシステムながら、いずれも1950年代のビンテージである。

映画用のAltecではなく、さりとてステレオ時代に躍進したJBLやARでもなく、初期型のBaronetであるあたりは、彼女の活躍した時期を考えると、これがちょうど良かったのかもしれない。ゴージャスなジャズ・バンドを従えるよりは、ピアノに寄り添って静かに歌う彼女の姿とも重なる。
http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html

仁義なきウェスタン【北北東に進路を取れ】
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 実のところ私はかの有名なヒッチコック映画は名前こそ知っていても観たことがないのだが、RCAとWEという米国内の東西オーディオ派閥の闘いを横目に見ながら、ラジオ・デイズの謎に迫るためにアメリカ北東部のミシガン州へと辿り着いた。アメリカ合衆国の発祥を支えた巨大な湖水をたたえるこの地は、イースコースト・サウンドの大御所でありながら、最もユニークな位置を占める総合オーディオ・メーカー、Electro Voice社(エレボイ)の拠点である。そして時代は戦後の1950年代に差し掛かっていた。戦前にあれほど鞘当てをしていたWEとRCAも、独占禁止法でメタメタに疲れた様相を見せ、代わりに新参メーカーが竹の子のように生え出た時期である。

 エレボイといえば業務用PAの総合メーカーという印象が強い。実際に通史をみてもドル箱はこちらだったようで、特に無線用と放送用のマイクの分野では、1940年代から今に至っても米国内のトップメーカーである。1985年にAltec Lancing社を合併吸収してからは、家庭用オーディオからも徐々に撤退していくようになる。この再編劇の最中にAltec社のブランドが息絶えたため、エレボイは日本のアメリカン・オーディオの愛好家から敵視されている。エレボイのスピーカーと言えば、小型PAのデフォルト・スタンダードとなるSXシリーズが有名で、音質やパワーの善し悪しの規準となっている。しかしそれ以前のエレボイの顔は、何と言っても76cmウーハーを備えた4wayスピーカーのPatricianを頂点とした家庭用オーディオの老舗メーカーであった。とは言っても、エレボイの家庭用スピーカー参入は1949年と比較的新しい。そしていかにもアメ車のような風貌があまり日本ではウケなかったし、1970年代にはJBLを筆頭にしたモニター調のマルチウェィの陰に隠れて、1950年代のモノラル時代の緩やかなピラミッド・バランスのエレボイの設計思想はやや商機を逃したようにも思う。タンノイのような熱狂的なファンも生み出さずに時代が過ぎてしまい、両者は不思議なことにキャデラック(=アメリカの成金)とロールスロイス(=英国紳士)の印象とも似ている。乗り心地はどちらも最高なのだが。これはビング・クロスビーが日本で「ホワイト・クリスマス」以外ほとんど知られていないのと同じ傾向ではないだろうか? モダン・ジャズやロックがアメリカ音楽の華だとしても、やはりリビングで聴く音楽の中心軸が異なっていると思われる。その背景に流れていた緩やかなアット・ホームなアメリカもまた魅力的なのである。実は業務用PAや無線マイクで業績をもつエレボイが、家庭用オーディオに託した夢が詰まっているともいえる。


 
エレボイの広告「音響の神殿」(1953年)
ブルース・リーのアルミテッド・タワーを思わせるツワモノ揃い


【拝啓、Baronet男爵殿】

【PatricianとGeorgianの赤ちゃん?】

 こうしたハイエンドを横目に見ながら、私がラジオ・デイズの謎に迫るために選んだスピーカーは、エレボイのBaronetである。この小粒な出で立ちに大げさな肩書き(准男爵)を与えられたスピーカーは、エレボイが家庭用オーディオに参入してまもない1953年に発売され、家庭用から撤退する1980年代末まで販売された長寿製品である。私が所有するのは1950年代中頃のモデルで、ユニットはSP8Bの2世代目(初代はセンターキャップがアルミ製)にあたり、箱は1956年から発売されたKD7というキット箱である。キット箱には、エレボイのロゴや製造年月日のサインなどが無いかわりに、造り手が板取りを間違えないよう内側に"INSIDE"の印字がある。この頃のエレボイは、4wayのPatricianをはじめ、Hi-Fi広帯域再生の最先端をいく内容を誇っており、丘の上のお城に住まうローマ貴族のPatricianや英国王族のGeorgianに対し、Hi-Fi ビギナー向けのキット商品KD7は、あえていえばサラリーマン家庭に育ったのに遠戚の関係で貴族の端くれになってしまったようなものである。エレボイのスピーカーの名称は基本的にキャビネットのことを指していて、同じ名前でもユニット構成の異なることも普通だ。ユーザーがコスト、デザイン、音響規模などで自由に選べるようになっている。比較的小型のショートコーナー型では、Regency(摂政:15インチ)やAristcrat(貴族:12インチ)が3wayまでのバージョンアップの余地を残しているのに対し、Baronet(准男爵:8インチ)は2wayまでしかない。この半端なスペックゆえにビンテージ箱は珍しいし、このポチはよくも捨てられずにいたものと関心する。


   

エレボイのBaronet(SP8B+KD7キット箱)
1950年代のキット箱には内側にINSIDEの印字がある

 

1950年代のカタログ(左:初代Baronet、右:KD7キット)

 Baronetは、Klipsch Horn社からFolded Corner Hornのパテント(US Pat. 2310243、2373692)の供与を受けており、おそらくPaul Wilbur Klipsch自身が設計したコーナー型バックロードホーン箱である。Klipsch氏の特許は基本的にKホーンと呼ばれる低域キャビネットにあり、PatricianやGeorgianに搭載されている。本家のKllipschホーンにはエレボイのユニットを搭載したバージョンもあったことから、両社は良い協力関係にあったといえる。Baronet、Aristcrat、Regencyなどはそれより小さいシリーズはショート・バックロードホーンであり、エレボイからの要請をうけて設計しなおしたと思われる。ユニットのSP8Bは1950年から発売されていたが、Baronetはそれより遅れて1952年からオーディオフェアなどで展示され、1953年から本格的に量販された。1955年には金格子がなくなり、1956年からキット箱が発売された。

1952年(試作機)
1953〜54年
1955年〜
1956年(キット箱)

 Klipsch氏は日本ではあまり有名ではないが、1940年にコーナーホーンを特許申請し、1935年にJ.B.Lansing氏が開発したシェラーホーンとは違い、家庭用で劇場並の迫力ある低音再生を可能にしたもの。この方式の面白さは、低音再生を強制的な電気増幅や共振ではなく、実物大のアコースティックな響きで解決した結果、大容量のホールの感覚に近い空気感が得られるところにある。(逆に言えば、クラブ・ジャズのようなタイトな低音とは異なる) 英米のスピーカー製造におけるKlipsch氏の影響力は非常に大きく、1940〜50年代においてどのメーカーもコーナー型バックロードホーンが最も高級機種として羽振りをきかせていた。ちなみにアメリカン・タンノイと呼ばれる機種は、米国でKlipsch氏の特許があるので販売できなかったため製造されたもの。コーナーホーンの多くが日本で有名ではない理由は、ひとつは家屋の規模の問題、もうひとつは物品税が高価なため、システムでのスピーカー輸入が阻まれた結果、バラ売りユニットの性能だけが幅を効かせて、エンクロージャーの性能まで思いが及ばなかったからであろう。

エレボイのBurroughs氏と握手するKlipsch氏

Klipsch氏によるコーナーホーンの特許(1940〜42年)

 このようにコーナーホーンと言えばスピーカーの王様のごとく高額な大型システムを思い浮かべるかもしれないが、1950年代にエレボイのコーナーホーン箱が7種類あったなかで、Baronetは最も小さい末っ子。1956年のSaturday review誌の別冊"Home Book of Recorded Music and Sound Reproduction"には、Aristcratと共に「PatricianとGeorgianの二人の赤ちゃん」と紹介されていた。どうも最初に図面を引いたときにはBaronette(准男爵ちゃん)という名前だったらしく、幼児の背丈程の小型スピーカーに対し、やや皮肉めいた愛嬌のある名前で呼んでいた。

 Baronetの高さ50cm×幅35cmはこの時代のコーナーホーンの中でも最も小さいもので、逆に言えば、RCA MI-4400(ラビリンス箱)やLowther TP1、あるいは広告だけだったJBL Hartsfieldなどの特別な存在を除くと、一般の人が手に入れられる8インチ用のエンクロージャーでは、もっとも複雑な構造をもつものともいえる。当時の8インチユニットなら、放送機器にみられる壁掛け用密閉箱(Wall Speaker)に収めるか、後の時代ならブックシェルフ型のバスレフ箱にしているところである。例えば壁掛け用のAltec 618箱と同じ大きさ、と言えば、その小振りな感じが判ると思う。実際にラジオ局でBronetを壁掛けした例もみられる。モノラルLP時代の箱は、今から見ればオールドファッションなデザインに見えるが、斜に構えた出で立ちは将棋でいえば「と金」のようなもので、この挑戦的な構造からみても、Klipsch氏の狙いが凝縮されたエンクロージャーということができるだろう。エレボイはこの機種を1980年代まで製造していたというから、民生用スピーカー事業の歴史を背負ったラインアップに大きなこだわりがあったと思われる。


【甘酸っぱいキット製品の思ひ出】

 Hi-Fi初期の1950年代は、キット製品に人気があり、アンプをはじめエンクロージャーのマニュアルや図面を¢50〜$1で売っていた。実際には来店したビギナーに配っていたかもしれない。当時はHi-Fi機器が電蓄から抜け出したばかりの時代で、例えばDecca社のDecolaのような一体型コンソールは超高級品であって、Hi-Fi対応のパーツを掻き集めたバラ売りが最も経済的だった。今から思えば、この"寄せ集め"の状況が、今のオーディオ業界のジレンマの始まりだったような気がする。

 Baronetの場合、キット製品を選ぶことで箱代を$44から$24に圧縮できたし、SP8Bのユニット代が$29.5なので、差額でユニットがほぼ購入できることになる。ちょっとしたアルバイトのつもりで作ってみよう、というわけだ。ちなみに8インチ用の似たようなコーナー箱にはJensen社のUltraflex K-111があり、$23で売っていた。この辺がHi-Fiビギナーの財布が緩む境界線だったらしい。キット箱の販売は1956〜63年まで行われていたらしく、カタログにはPatricianのキットまであったが、こちらはついぞ見たことがない。


Baronetの製作図面

 KD7キットの言葉を借りると「Baronetはその名のとおり、Hi-Fiスピーカー用のエンクロージャーとして、小さなアパート、子ども部屋、避暑地の別荘など、重たく嵩張るものが歓迎されないどの場所でも良質な音楽の要求に応えます。Baronetの造りは大きな容積のエンクロージャーではありませんが、再生音の高忠実性と周波数特性を犠牲にしません」とある。当時の量販店の広告にも「省スペース(Space Saver)システム」という文字が躍るほどで、ミニマムなオーディオ・システムとしてBaronetは注目を浴びていた。

 Baronetの置き方はこのコンパクトな箱により、標準とされるコーナー&床置きはもとより、壁掛けやディスクトップの置き方も多くみられる。私もモノラルならディスクトップがお勧めである(壁掛けは昔の校内放送の思い出が悪くあまり気乗りしない)。エレボイ社のカタログには"for Close Lisning"と書いてあり、ややモニター的な聴き方に近いような気がするが、パーソナルに音楽を楽しむために、小音量でちょっとした読書コーナーを作るには最適である。モノラル時代のスピーカーは指向性が広いので、ステレオのように正面で聴くのではなく、部屋の響きを織り交ぜて斜め横から聴くのが本来の姿である。

ALLIED RADIO商会のカタログより(1955年)
Knight "Bantam" アンプ(12W)、FM-AMチューナー、Webcor社 オートチェンジャー
GE社 RPX050(バリレラSP-LP対応)、EV社 Baronet(フルレンジ仕様)
低めのソファにイサム・ノグチ風のコーヒーテーブル 

1959年のオーディオ・デザイン・ブックより
別荘でのオーディオにも最適
ディスクトップに乗るコンパクト設計

 上の図版でも女性の姿が目立つが、Baronetは大げさではなく音楽を楽しみたいユーザーに希求していて、シンプル=人間の生活中心の思想が現れている。これはエレボイの看板「Temple of Tone(音響の神殿)」とは趣向が大きく違うものの、Baronetのもつ可能性を巧く言い当てているように思える。

 かの銀幕の大女優マレーネ・ディートリッヒも、ニューヨークのアパートでBaronet(それもフルレンジのみの初期型)を使っていたらしく、1997年のサザビーズ・オークションに、GE社の"Stereo Classic 7700"ステレオアンプ、ガラード社のRC型オートチェジャーとセットで出品された。アパートの居間はグランドピアノを置くサロン風の部屋だが、よくヨーロッパの音楽家が比較的質素なステレオを自宅に置いていることの例に漏れず小粒なシステムながら、いずれも1950年代のビンテージである。映画用のAltecではなく、さりとてステレオ時代に躍進したJBLやARでもなく、初期型のBaronetであるあたりは、彼女の活躍した時期を考えると、これがちょうど良かったのかもしれない。ゴージャスなジャズ・バンドを従えるよりは、ピアノに寄り添って静かに歌う彼女の姿とも重なる。

 Baronetの箱は、最近になってKlipsch社の1940年代の特許期限が切れて、複製されることが多くなった(日本だけでも3社ほどが販売)。このこと自体は良いことであるが、肝心のユニットのほうはまちまちで、相性など本当に大丈夫なのか心配なところもある。しかし、エレボイ自身もSP8Bのfo値が72Hzから55Hzに下がっても設計は変えてないのと、当時の音楽雑誌でも他社のユニット(独Lorenzや米GEの格安ユニット)を入れた例があったことを考慮すると、それほど厳密にホーンロードの共振周波数にこだわる必要もないようだし、CWホーンのように強い背圧を要求しないので、ユニットも自由に選んで問題ないのだろう。このとき同じKlipsch氏の設計したコーナーホーンRebel IVが紹介されており、エレボイの販売するKlipschホーンという位置付けである。当時のカタログには、この箱により8インチユニットながら35Hzまで低域まで出ると書いてあるが、ユニットのfoが72Hzなのできっちりと制動の効いた低音が出ておらず、聴感では100Hzからだら下がりである。インピーダンス特性をみても、ユニットのfoが120Hzまで上がっているのに対し、40Hzと60Hzにホーンの共振峰のあることが判るため、設計としてかなり緩い低音である。しかし、後面開放箱に通じるような明瞭さをもっており、バスレフ箱のようなレスポンスの重たい低音ではない。むしろ小さな筐体ながら、低コンプライアンスで低音の出にくいビンテージのフルレンジに適した箱のひとつに数えられると思う。


独Lorenz社の8インチウーハー+ツイーターを使った例(Audio誌、1953年)
対抗馬はKlipschの簡易コーナー箱Rebel IV


GE社の格安フルレンジとKD7キットを組み合わせた例(1957年)

 OEMがらみでは、英国Garrard社と並ぶレコードプレーヤーの雄、スイスのThorens社もBE8(またはDE8)という型番でBaronetを販売していた。おそらくTD124型ターンテーブルを売り出した1956年頃から製造され、れっきとしたスイス製である。こちらは箱正面のエッジが内側に切れ込んでいる。ツイーターは付かず、SP8Bフルンレンジ単発の仕様であり、残っている製品のほとんどはフリーエッジの3世代目のユニットを搭載していることから、ステレオ初期の1960年代初頭に製造されていたと思われる。隣国のドイツにはElacやEMTなどの競合相手が居て、しかもSiemens、Isophoneのスピーカーメーカーと共に、放送業界からレコード会社まで数珠つなぎで連合艦隊を形成していたため、おそらくOEMとして提携する相手が近隣に見いだされなかったことも理由に挙げられよう。アメリカンの極地ともいえるエレボイとThorens社の組合せは意外な感じに思うかもしれないが、白羽の矢がエレボイにたてられたのは、それなりに優れたものがあったからだと思われる。たとえ8インチのユニットとはいえ、SP8Bは当時の最高級フルレンジユニットのひとつで、単純にビギナー向けと割り切れないからだ。アメリカだから、イギリスだから、ドイツだからと無闇に峻別しない、クラシック、ジャズ、ロックの垣根を勝手に設けないことも大切だと教えられる。

【ダンス、ダンス&ダンス】

 ところで、Baronetの最初のカタログには、4台使用した360度アレイの配置があり、あきらかにダンスホール(ballroom)のような場所での使用も想定されていた。数あるコーナーホーン箱のなかでも、こうしたどこでも使える自由なレイアウトが提示されているのはBaronetだけである。いや、Klipsch氏の特許には書き込んであるものの、他のいかなるコーナーホーン型のキャビネットもここまでは想定していなかった。PA業界出身のエレボイならではの提案であり、小型のBaronetだからこそ可能な発想だったといえよう。このサイズとレイアウトは現在のSXシリーズにも引き継がれている。

モノラル時代のBaronetの意外な設置方法

Klipsch氏の特許にあるラインアレイ設置方法(Fig.6〜7)

 PA機器との境界線が曖昧な点では、この時代の音楽が圧倒的にダンスのために作られていたことも挙げられる。KD7キットのカタログに登場する紳士淑女のカップルも、一見するとクラシック・コンサートにお出かけのように見えるが、よくあるBallroomでの社交ダンスの会場を借りたコンサートだと判る。スウィング・ジャズが生まれた1930年代といえば世界大恐慌の真っ只中だったが、この時代に人々が熱狂したのがダンス・パーティーで、いわゆるアメリカンな悦楽主義の分岐点である。1938年のベニー・グッドマンによるカーネギー・ホールコンサートにも、指鳴らし足踏みする紳士淑女の姿が多く見られる。エレボイは事業が軌道に乗った1940年頃から、グレン・ミラーをはじめとするジャズ・バンドのためのPA用マイクで成功しており、ラジオ・ディズの黄金期を間近で見てきたのである。戦後のHi-Fi創生期においても、こうした古き良き時代の習慣を維持している層をターゲットとしていたことが判るのだ。Patricianの横で佇むドレス姿の女性などはダンスのお誘いを待つ姿であり、もうBallroomに行くほど若くはないがプライベートではいつでもダンスに夢中な心情がほとばしっている。

壁に柱を配置するBallroomの挿絵(KD7キットのカタログより)


JAZZバンドと一緒にダンス・パーティー
(Duke Ellington in Fargo, 1941と同じ会場)


1938年のカーネギー・ホールでのジャズ・コンサートの模様


Alied Radio商会のPAシステムの広告(1941年)
グレン・ミラー・オーケストラと提携して30Wカスタムアンプ、エレボイのV-1、630型マイク、Utah社のPM12スピーカーが売られていた。グレン・ミラーからは1940/10/28付で感謝状が贈られており、可搬性の良さに加え、大音量でクリアな音質、ハウリングの少なさなど、従来のPA機器の性能を凌駕しているとのこと。写真のマイクは高級なCARDAK型を使用。

 一方で、ドレスとタキシードの紳士淑女は、普段は縞模様のTシャツを着る若いカップルでもある。ジャズ・エイジに続く世代はロカビリーであり、あの複雑怪奇なダンスはまさにスウィング・ジャズの延長線にある。ジュークボックスに採用された例では、1954〜58年にはAMI社のウォールスピーカーEX-300として、SP-8Bとコーナーホーン型エンクロージャーが、1955年にはSP8BTタイプがSeeburg社の中高音用ユニットとして使われたことがあり、小型PAとしての音離れの良さも兼ね備えていた。1958年に開発されたアルミ製のコンパクトな全天候型スピーカー MusicasterにはSP8Bが搭載され、ハウリングやハムに強い同社のマイクと共に、黒人ミュージシャンに大変人気があった。MusicasterもFolded Hornの一種であり、Baronetの屋外仕様と考えてもいいだろう。1950年代を通じてHi-Fi機器を購入するユーザーが若年層に移っていくと共に、エレボイのスピーカーのもつ明瞭性がロカビリー世代にウケた格好である。

ROWE-AMI社 EX-300 ウォールスピーカー(1954〜58年)

エレボイの簡易PAスピーカーMusicaster(1959年)
プールでもロッジでもHi-Fiを楽しもう

 民生用オーディオに参入した1950年代に、スウィング・ジャズからロカビリーの世代を共に歩んできたエレボイは、当たり前のようだがライブ会場のPA機器との関連が強かったといえる。小さなBaronetでも、fo以下の低音の増強といい、中高域のあざとい強調といい、やや非Hi-Fiで乱暴な感じだが、音楽を大づかみにして提示する能力は実に長けている。簡単にいうと聞いていて楽しい音。これに尽きる。


【ユニットの蘊蓄(うんちく)】

【ユニットのバーションの変遷】
 ここで、SP8Bのバージョンの変遷について記しておく。というのも、エレボイのフルレンジは非常に息が長く、30余年に渡る民生用の歴史のなかでずっと製造し続けられており、その間にオーディオ技術は、モノラルLP→ステレオ化→デジタル化と目まぐるしく変化しており、到底同じ土壌で語ることは難しいと思われる。それなのにWE-Altecの755A〜Eのように型番の変化もないため判別が難しいのだ。


エレボイのSP8シリーズの変遷

ユニット SP8BT SP8B SP8C
1st 2nd 3rd 4th
発売年 1950 1950 1954 1958 1964 1977頃


SP8B七変化
左:初代、中:2代目、右:4代目

◆初代SP8Bは、エレボイが民生用でデビューした時期の機種のためか、かなり物量を投入した結果、アルミキャップとサブコーンを付けたコストの掛かる構造となっている。Radax Coaxialと呼んだエレボイのメカニカル2wayは、サブコーンのことを"Whizzer"(風切り音)と呼んでおり、Tweeter(小鳥のさえずり)と区別していた。開発当初はサブコーンのクロスオーバー周波数を設定していた点がユニークで、初代SP8Bはサブコーンの領域を3kHzからとしている。初代のユニットは、ラジオ局のDJブース、ジュークボックスなど様々なところに売り込まれた。当時のフルレンジとしては広帯域であるが、家庭用のみならず放送業界もSPからLPへの移行期にあり、放送業界向けでフラットな特性のSP8-BTと、SP盤再生も兼ねてラウドネス特性をもたせたSP8-Bの2タイプが製造された。ただしフラット特性のSP8-BTは初期型Patricianのミッドハイに使われた他はほとんど見ることがなく、Seeburg社のジュークボックスにOEM供給したものが存在する。

◆2代目は量産のためのマイナーチェンジと考えられ、ボイスコイル径が大きくなり、センターキャップは紙製、サブコーンのクロスオーバーを6kHzと高くしている。エッジはフィックスドにみえるが、溝が3本に増えて、若干の軟化剤を浸透させていることから、フリーエッジへの移行期にあるものと考えられる。1953年から発売されたBaronetは、翌年にはユニットを変更して出直したことになり、1956年にはキット箱を売り出してビギナー向けのHi-Fiオーディオに本格参入することになる。初代の6kHzをピークに-30dB/octで落ちる特性(おそらくメインとサブコーンと再生周波数が重なっている)と比べると、9kHzまで帯域を伸ばすように改善している。ただし1〜3.5kHzに向けてプレゼンスを強める傾向を残しており、SP8-BTはまだ併売されていたことも含め、下記で述べるHi-Fi移行期のレトロフィット的な路線は変わっていない。45°オフセットしても高域が落ちないのはモノラル時代のユニットの特長でもあり、PAとしても十分通用する実力をもっている。さらに1955年にはT35型ツイーターを加えた2way化も模索しており、この時期のアップデートは非常に活発であったと言える。この3.5kHzからのツイーターの追加は、単にレンジを広げるだけではなく、高域のブリリアンス(光沢感)を自由に調整できる利点が挙げられる。この考え方は1980年代に至るまで変わっておらず、Hi-Fiの創生期から携わったメーカーの自信の表れでもある。

SP8Bの2世代目の特性(100Hz以下はフィルタリング)
3.5kHzをピークに中高域を持ち上げたあとは、サブコーンで9kHzまでを補完

45°オフセット特性
4kHzにディップが生じピークは6kHzにシフト、高域はほとんど落ちない

◆3代目からは布製のフリーエッジとして低域はfo=60Hzまで下げており、バスレフ箱に順応性をもたせている。1959年のステレオLP発売に向けて内容を一新し、特性も中高域にピークをもたないフラット志向のものとなり、SP8Bといえば3代目を指すことが多い。Baronetのほか、小型PAスピーカー Musicaster、大型コーナーホーンのGeorgian 400のミッドバスにも使われた。この時代には、ステレオ化に伴いコストダウンされたLS(Wolverine)シリーズ、MC(Michigan)シリーズなどのバリエーションがあり、若い世代に市場拡張を続けていた。この時期にBaronetはI〜IIIまであるが、1950年代のように1〜3wayという区分ではなく、使用ユニットがI:MC8、II:LS8、III:SP8Bで区分されていた。Leytonなどの廉価版ブックシェルフではLS8などが使われたため、Georgianにこうしたクラス分けはない。

 
背面のダイキャストボディがかっこいい廉価シリーズ
(左:LS−8(Wolverine)、右:MC−8(Michigan))

◆4代目は高域を15kHzまで広帯域化、耐入力も40Wに増強して、おそらくPA機器との併用も考えた仕様と考えられるが、1962年発売の白塗装SP12B、12TRXBがダイキャストフレームでガッチリ固めているのに対し、新シリーズとして発売が遅れていたのは、やはり8インチの立ち位置の難しさだろうか。ビギナー向けとしてはMC8、LS8のほうを中心に売っていたため、製造期間が長い割に単体の出荷数は少ない。1965年にWolverineシリーズのLT8が、8インチ版の同軸3way(メカニカル2wayとツイーターの組合せ)としてほぼ同じ価格で発売されたことも不利に働いている。3代目までサブコーンの縁を曲げて強度をもたせたが、4代目から縁をストレートにしているため、サブコーンが捻れているものが多い。3代目の茶色のほうがビンテージ品として好まれる傾向にある。

◆5代目にあたるSP8Cはフェライト磁石となり、こちらは帯域を狭めた代わりに、パンチのある中高域の張り出しの強い音調に変わっていて、システムの量販は2wayでしかしていない。この時代は有線放送大手のMUZAK社にトランジスターアンプをOEM供給していた時期と重なっているため、あるいはBGM用の天井埋め込みスピーカーと連動していたかもしれない。多くの人はブラック・コンテンポラリーとの相性を好印象に感じているが、白人のR&Bにも良いだろう。むしろそういう肌の色を越えたユートピア的な発想が高品質な状態で嗅ぎ取れるのは意外に貴重なのだ。

 このようににエレボイの20cmフルレンジは、1940年代後半から1970年代前半まで、ターゲットとする音楽の時代に合わせて選ぶことができる。全般的に最低周波数が年代に従い上がってるのは、foが下がっているのだから下がるのが通常であるが、計測方法が規格化して厳密になったからと思われる。


 一方で、フルンレジなら何でも同じくらいだろうと言っても、エレボイのフルレンジは最も高価な部類に入っていた。例えば、ユニット供給メーカー老舗のJensen、Utah、GEなどはより廉価なユニットを供給していたし、英国のGoodmans、Wharfedale等も参入するなど、ビギナー向けHi-Fi機器は実に多彩であり、当時のユーザーでさえ大きな悩みの種であった。実際にRadaxシリーズは同軸型2wayより高価だった。1958年カナダの"Canadian Homes & Gardens"誌でのエレボイの広告には、「Hi-Fi殿はどっちを買うつもりかな? 家具…それとも音楽?」という変わった見出しがある。こうした挑発的な言葉はオーディオ誌では禁句だが、家庭雑誌でオーディオを購入しようと思案しているビギナーに向かって、名ばかりのHi-Fiと見栄えでごまかすメーカーとの対立構造がよく判る広告でもある。

 ちなみにKnightブランドで知られるAlied Radio商会カタログのユニット価格は以下の通り。SP8Bは小型ユニットのなかでは最高級品であったことが判る。

1950年代の8インチ・スピーカーユニット価格

メーカー 型番 価格 メーカー 型番 価格
EV SP8B $27.93 University Diffusicone 8 $20.58
JBL D208 $25.92 RCA SL-8 $18.95
WE 755A $24.60 Goodmans Axiette(OEM) $18.95
Altec 400B $21.60 Jensen K80A(2way) $17.75
Wharfedale Super 8 $21.07 EV LS8(1961) $17.64

 発売された1950年の時点では、メカニカル2wayはアメリカではまだ新しい技術であり、RCAやJensenの同軸型2wayとは違うことが、当時のオーディオ雑誌で紹介されている。他社の多くのユニットはワイドレンジ型で高域が6kHzを限界としていたことを考えると、ツイーターの追加なしでHi-Fi再生を実現できた数少ないユニットのひとつに数えられる。1950年当初では、SP8Bの他はWE 755A、Goodmans Axietteぐらいであり、いずれもテープ録音対応の業務用モニターとして開発されたため量販店ではほとんど手に入らなかった(これはSP8BTも同様である)。松下 8P-W1、Truesonic FR80、Wharfedale Super 8などは1955年前後の後発であり、JBLがD208に代わりLE8Tを製造したのが1960年代だったことを考えれば、民生用のSP8Bの狙いはかなり時代を先行していたことが判る。

 一方でこの時代の中核は12インチであり、SP8Bが$27.93に対しSP12Bは$29.11と、わずか$1.18の差しかなかった。Aristcratとの箱代は$24の差があるので、システム全体としては価格差があるものの、やはりBaronetを選ぶことに躊躇するというのが本音だろう。その後1960年代に入ってステレオ化に伴い価格競争が激しくなりLSシリーズ(Wolverine)を投入したため、2世代目までのSP8Bは高級ブランド志向が強い貴重なユニットである。たかが8インチのフルレンジとはいえ、12インチ並にしっかり物量が投入された高級品だったのである。

【絶妙なイコライジング】

 さらに1953年のBaronetカタログには興味深い記事が載っていた。スピーカーのトーンキャラクターについての方針であり、この時代ではメーカー毎のノウハウとしてあまり明確に記載されない事柄である。なお周波数特性のカーブは、無響室(あるいは屋外)で9フィート先からの測定なので、低域は見事にロールオフしている。普通の部屋のコーナーに置くことでバランスは通常のものになる。


SP8-BとSP8-BTの聴感の違い

 聴感上のキャラクターについて。Radaxではもっとも柔軟な設計を施すために、高域コーンの長さや重さを変えることにより、周波数特性を高度にコントロールしています。短いサブコーンをもつSP8-Bでは特性グラフに観るように2-6kHzのプレゼンスを効果的に再生するようにしています。9kHzを過ぎてから減衰するのは、一般の商用録音での歯軋りするような歪みや残留ノイズを抑えるためです。

 SP8-BTでは、長い高域コーンによって更に半オクターブの高域まで伸ばし、聴覚の限界である17kHzまで再生します。これはSP8-BTがとても状態の良いテープ録音や、ラジオやテレビの生番組を直接モニターする場合に使われるためです。大音量で聴くように規定されたモニターではプレゼンスが高く、小さい音で試聴するときのように聴感を補正する必要がありません。

 家庭用に限っていえば、ユーザーは通常SP8-Bのほうを選びます。


エレボイ研究所でのスピーカー計測風景(1955年)
真の自由空間での計測と謳っているが…PA魂が唸る

 つまり1950年代初頭のオーディオ界は、LPレコードが1948年に発売されたとはいえ、まだ78回転盤のコレクションを持っていた人も大勢いたと考えられ、ラジオから流れる音楽の多くは依然としてPresto社のアセテート盤録音機を使用していた。エレボイはこうした新旧規格で戸惑うユーザーを丸ごと取り込む戦略に出たのだ。SP15Bのカタログでは、3-6kHzを強調することはRTMA (Radio-Television Manufacturers Association:ラジオ・テレビ製造業者協会、現在のEIA)の推奨する方法とも記しており、意外に広く知られた手法かもしれない。またエレボイはジュークボックス用のクリスタル・カートリッジの供給メーカーとして、Shure社のMM型が発売される以前はかなりのシェアを占めていたことから、Hi-Fi移行期のレコード業界の実態を良く知っていたのだろう。クリスタル・カートリッジはイコライザーアンプを使わないので、周波数特性はもちろん自己完結型であり、1948年当初はコロンビア(LP:33 1/3rpm)とRCA(EP:45rpm)で区分されていた。1955年にKnight-kitで有名なALLIED RADIO商会の広告では、カートリッジにGE社のRPX050(バリレラ、SP&LP対応品)と組み合わせて売られており、この時期でも電蓄からHi-Fiに移行中で両者を併用するユーザーが多かったことを示している。


実はカートリッジの一大メーカー(1940年代末)
78rpm(SP盤)、45rpm(RCAドーナッツ盤)、33 1/3rpm(コロンビアLP)を各種取りそろえる

 エレボイの家庭用オーディオへの参入は新しいHi-Fi市場を狙ったものだが、ビギナー向けのBaronetはSP盤から移行するユーザーを想定したマーケティングを展開したのである。これは家庭用に留まらず、アセテート盤を使用していた放送業界にも当てはまり、初期の金格子付のBaronetが置いてあるラジオ局がみられる。このことは取りも直さず、戦前からのラジオ・デイズと新しいHi-Fi時代とに生じた、世代的なギャップを埋め合わせる提案が、非常に明快に説明されていることを示している。初期のエレボイがたかが8インチのフルレンジに掛けた意気込みには、ビンテージ・ユニットだからその時代の録音に合うという漠然とした相性の問題ではない、このスピーカーならではの絶妙なさじ加減があるというわけだ。



  放送局で使われたBaronet
左上:テキサス州ヒューストンのKPRC放送局(1953年)
左下:米軍管轄のAFNフランクフルト局(1970年代)
右:オハイオ大学内のWOUB-TV局(1959年)


  
シカゴ・オーディオ・フェアで展示されたBaronet試作機(1952年)
Baronetは放送機器としてEMI製ポータブルレコーダーとWilliamsonアンプでデモ

 ちなみに1930年代のHi-Fi創生期において、ダブルコーンのパイオニアであったPaul Voigt博士のLowther社のユニットは、さらに凝ったCWホーン箱とともに超マニアの領域であった。同じことはオルソン博士のラビリンス箱に搭載されたダブルコイル式フルレンジについても言え、RCAの関係者以外にはほとんど知られなかったと言える。このことがSP8Bの微妙な立場、つまり技術的なパイオニアではないが、あくまでも民生用の工業製品としての完成度を高めながら、常に時代の一歩前を進む、という不思議な感覚が付きまとうのである。それでいて古い時代のサウンドと折衷的で安定感があるため、5年後には新しさが判り難くなっているのも特徴といえば特徴である。そういえば、エレボイにはJBLならマッキン、タンノイにクォードというような「黄金の組合せ」は存在しない。というより、建前上どんなアンプでも良い音で鳴りますというのが常識だった。世代間を埋めるという志向が巧くブレンドしていると言え、家庭のリビングに置くオーディオの立場を良く弁えていたのだ。

 Baronetにしても1952年には小型スピーカーで35Hzまで再生できるという触れ込みは画期的であった。しかし、小型スピーカーの低音再生についてはEdgar Villchur博士が1954年に発売したAR-1のアコースティック・サスペンション方式を挙げる人が多いだろう。その後の20年のオーディオの流れは、レイアウトが自由なブックシェルフ型に傾くからである。歴史的な淘汰のなかでBaronetの先進性は忘れられ、むしろ1950年代のスタイルを色濃く残す結果となった。これは箱も含めたシステムとして明確なフォルムを残しているということでは、1950年代の小型スピーカーの分野ではとても珍しいことである。当時ライバルだったJensenやUniversityのオリジナル箱は特徴がないためほとんどが破棄され、ラビリンス箱やAR-1はユニットの保守がネックで博物館行き、WEのランドセルさえ非常に高価で取引されることと比べれば、1950年代という時代性を語るうえでビンテージの度合いが桁外れなことが判る。手に入りやすさも含めて比較できるのがJBLのBaronぐらいだが、これをカタログ通りD208単発を入れて鳴らしている人はまずいない。

 1950年代に電蓄から抜け出たばかりのHi-Fi機器を評価することの難しさがここにあるし、8インチというのはそのボーダーラインにあるため見過ごされていきたとも言えよう。しかし当時も今もビギナーがいるのは同じで、ビンテージ市場でさえ入門というのがあってしかるべきである。ラジオという当時最強のデバイスは、肝心の放送番組が当時のものを全く聴けないため、この手の小型システムを通じて、1930年代から1950年代の音楽シーンを手軽に楽しみたいという人が居てもおかしくない。日本の多くの家屋の音響レベルでは、フルレンジ一発の規模が実は一番リーズナブルなのである。

【Hi-Fi初期の未来志向】

 LPがRIAAカーブに統一された頃に発売された2代目SP8Bユニットのスタンスは微妙で、既に1955年のカタログにはT35Bツイーターを追加することを想定していた。私有のKD7キット箱にもツイーター用の四角穴とアッテネーターのつまみがある(当て板が在り合わせなので、実際にT35Bを取り付けていたのだろう)。かつて新しいLPやテープに完全に移行したユーザーには、SP8-BTのようなフラットで広帯域のシステム構築を勧める方向性をもっていたが、1955年のカタログからはSP8-BTは消え、2way化を勧めるようにしていた。このT35Bツイーターの再生帯域は3.5kHz以上なので、ちょうどサブコーンの共振範囲をそっくり入れ替えることになるが、サブコーンは中域のサブハーモニックス(2次〜3次高調波)を拾うので、単純な足し算にはならない。

 エレボイのユニークな点は、ビギナー向けのフルレンジを率先してハイエンド機のマルチウェイに投入したことにある。たかが1本のフルレンジでも、上下に足していけば立派なシステムになるというサクセス・ストーリーがあった。初期のSP8-BTは、初代Patricianの中域ユニットにも使われていた。この初代Patricianは4wayと言いながらかなり複雑な構成で、18WK+12W1+T10(マルチセラーホーン付)+SP8-BT+T25(マルチセラーホーン付)となっていた。この頃はT25が高域ユニットとして使われており、Regency II(2way)に使われた。RgencyはAristcratと並んで最も売れ筋だったらしく、I型がSP15の単発、II型が2way、III型が3way、IA型が同軸2way、というふうにかなりのモデルが存在する。3代目のSP8Bも、1960年代にKlipschのKホーンを廃止した頃のGeorgian 400のミッドバス(ショートホーン付、300〜1000Hz)に再び使用された。このように、マルチウェイの権化のようなエレボイだが、ユニット単体でも広帯域で使用できるように基本設計がなされており、よりスムーズな響きを得るためのシステム提案となる。


 ちなみに、1955年のBaronetのカタログでは、バイノーラル録音(つまりステレオ)への対応も言及しており、1959年のステレオLP発売前からマニア向けの技術動向に敏感に対応していた。ただし既に出ていたEmory Cook氏のバイノーラル・レコードではなく、英EMIがReel to Reelのステレオテープ量販を始めたことへの対処だろうと考えられる。まだステレオLPが発売される3年前の話であり、テープも非常に高額だったため販売実績としてはほとんどなかった。米コロンビアも、1960年のイタリア協奏曲のステレオセッションでは、プレイバックモニターはモノラル(それも1949年発売のAltec 800型システム)で行っていたし、1967年までモノラルLP(MLナンバー)をステレオ(MSナンバー)と並行して販売していたので、思ったよりモノラル再生のユーザー層は厚かったと思われる。1955年時点でのバイノーラルの記述はBaronetにしかなく、ステレオ再生に設置場所の問題があることを既に察知していたこと、あるいは音像定位のために小型スピーカーのほうが有効であるという考え方があったのかもしれない。レイアウトをみても日本の家屋のような狭い部屋を意識していることが判る。同じく1955年には同軸2wayのTRX Triaxal スピーカーも発売されたが、12インチと15インチはあっても、8インチの同軸は開発されなかった。この点でSP8Bを購入するユーザーは、いわゆるHi-Fi ビギナーであり、ステップ・バイ・ステップでシステムをバージョンアップする方法を勧めたことになる。

1955年カタログでのBaronetのバイノーラル配置(右端)

Emory Cookのバイノーラル・レコード(溝2本)とEMIのステレオテープ

 エレボイはステレオLP発売前の1957年からステレオ・カートリッジを発売する(当然LPの市販は無かったので試供品が配られた)など、ステレオ推進のリーダー的存在だった。しかし実際にステレオが普及する頃になると、コーナー箱は部屋のレイアウトに困るというのが本音だったようで、既に出回っていたAR-3などのブックシェルフ型が優勢なのは言うまでもなかった。当のエレボイでさえ、1964年にはアコースティック・サスペンション方式のE-V ONE〜THREEを発売し、ユーザー層の開拓に務めていた。おそらく日本では、1960年代のエレボイの先進的でありながら草の根にも配慮した企業活動を知らないし、あくまでも高級オーディオ機器としてしか知られていないのが残念である。

Georgianをステレオ配置した記事(Hi-Fi Stereo review誌 1962年12月号)
アメリカでもコーナーホーンのステレオ配置は大きな問題だった

【時代の波にさらわれる】

 1950年代からHi-Fi機器メーカーとして大きく発展したエレボイであったが、ビギナーからマニアまでを抱えるアマチュア風のスタンスは、1970年代になってJBL等がマルチウェイ化で各帯域の専用ユニットで低歪みを狙うようになって以降、あまり歓迎されなくなっていった。単純にいうと高調波歪みが大きいため、帯域を制限してもスピーカー固有の音が支配的になる(逆は個性の薄れた音)ということである。その後、Georgian、Patricianなどのフラッグシップ製品は、モニター調の岩肌のようなデザインに変貌し最期を迎えた。このようにフラッグシップ製品が、初期のKホーンから30Wウーハーへ鞍替えし、その後のモニター調へと時代と共に設計方針が移り変わるのに対し、Baronetは1980年代に至るまでもSP8B(C)+T35という組み合わせを変えることがなかった。1970年代末にBaronetを復刻生産を始めた頃のカタログでは、"Tradition"つまり「伝統」という文字が躍っていて、Hi-Fiに十分なスペック、アンプの駆動のしやすさなど、この価格帯での自信のほどを伺わせる。

 このカタログでは、2way化について高域の不足を補うというよりは、光沢感(Briliance)のコントロールと考えており、部屋の状況やユーザーの好みによりレベルを調整することを勧めている。特にFMライプ中継での調整を勧めており、マイクを通じた自分の声でも自然な音調に追い込めるとしている。エレボイはこの時期に、マイクの近接効果(マイクを口元に寄せると低域が膨らむ現象)を低減するRE20型マイクを開発しており、アメリカのラジオ局では今もデフォルト・スタンダードとなっている。放送業界での着色の薄い録音品質を実感していたからこそ出てきたコメントといえ、実際にこれは1970年代のミキシングの多様性からいえば当然の判断である。一方で、シンセサイザーを多用した新しい音楽には帯域不足であり、1950年代に時代を牽引したエレボイのHi-Fi志向に限界のあったことが判る。ポップ・カルチャーの全盛時代に、仮想現実的な音響空間を散りばめることがステレオの新しい兆候となったが、エレボイのそれはあくまでも生楽器の再生を原点にしていたことも時流に取り残される一因にあったといえる。

 しかしながら、1979年のステレオサウンド別冊「魅力のフルレンジスピーカーその選び方使い方」では、菅野沖彦、瀬川冬樹、岡俊雄の3者評価で、フルレンジ単体でみた場合のエレボイSP8Cは、JBLのLE8Tや2115と比べ、それと互角かそれ以上の評価であった。ひとつの要因はLE8Tがウレタンエッジで大人しい音に変化していたこと、2115がPA用のメリハリを強調した音であったことに対し、SP-8Cはその中間の良いとこ取りをしているということだった。当時の一般評価では、LE8TがミニJBLの代表格で、モニタースピーカーのブランド力ともに圧倒的だったはず。しかし、JBL 2115の評価の段で、LE8Tが大人しくクラシック向けになった理由を2115の登場にもとめ、翻ってエレボイのSP8Cの株が上がった格好だ。しかも菅野氏がこれほどまでにシングルコーンに執着する姿は、後にも先にもないのではないかと思えるほどで、SP8Cにツイーターを付けてはという瀬川氏に対し、ワイドレンジにすることでユニットが秘めている躍動感が殺がれると反対意見を述べている。よく見るとSP8Cは高域のレンジが狭まったものの、初代のアルミセンターキャップのSP8Bの尖った特性に戻っているようなので、ジャズ録音のツボをうまく押さえていたのではないかと思う。特にジャズでの試聴盤は、菅野氏自ら担当したものでもあり、自分としてはこう鳴ってもらいたいという思いが強まった感じがする。この辺がJBL 4343にいち早く噛り付いた瀬川氏と、375ドライバー+537-500蜂の巣ホーンにこだわり続けた菅野氏との、価値観の違いが見え隠れしていたともみて取れる。菅野氏は他の箇所でも、同軸型をフルレンジとは認めず、シングルコーンの優位性についてこだわり続ける場面があり、瀬川氏よりも原理主義的な態度をあえて取っている感じで面白い。

 Baronetの最後の勇姿は、日本支社ができた頃のStereo Sound誌1982年冬号で「注目の新製品ピックアップ」に掲載された。小林貢氏の評では「今日の基準からすれば、Fレンジはお世辞にも広いとはいえない。しかし、だからといって音楽を台無しにすることはない。むしろ、音楽再生に大切なサムシングエルスの感じられる鳴りっぷりで、味わい深い音を試聴室に満たしてくれた。(中略) バロネットは、古き良き時代へのノスタルジーを差し引いたとしても、その個性は十分魅力的だ。今後こういったシステムが登場する可能性は少なくなる一方であるが故に、価値ある復活といえる。」と結んでいる(中略の部分はジャズ、クラシックの低音、スケール感の再現性の良好な点を評価)。同年代の高級機種がinfinity 4.5、Technics Monitor1など、新素材、広帯域のオンパレードだったことを考えると、こうした評価をした小林貢氏はユニークな存在だが、自らもレコード製作を手がける意味でも、デジタル録音と向き合う転換期であり、レコーディング業界全般に個性が失われていくことへの危惧をおぼろ気ながら感じていたのではないかと思える。それだけに最も安価なBaronetにさえ凝縮されたHi-Fi創生期のサウンド・ポリシーは、かつてのジャズやロックの世代と折り重なっているだけに、失われつつある世界への郷愁を越えて、説得力のある何かを未だに提示していたといえる。

 ジャズ系の録音エンジニアとして活躍した菅野氏と小林氏の二人が、エレボイの8インチ・ユニットに寄せた思いは、今からみると(中古市場での流通価格も含めて)少し妙な感じだが、オーディオが正確無比でありさえすれば良い、という安易な原音再生主義に対する、一種のアジテートのように思える。それだけ、SP8Cはアンチ・デジタル的なサウンドのエッセンスを秘めていたのだろう。私としてもこのままシングルコーンのままで聴き続けていいのかな、と思えるようになってきた。

 ちなみに、エレボイは1985年にAltec Lancing社を合併吸収した後に、209-8Aなど20cmフルレンジを出しているが、こちらは空港でのアナウンス用スピーカーで、2.5kHzを頂点にした後に高域をロールオフさせる特性をもっている。よくこのユニットは405や409と並んでAltec製と言われるが、伝統的にAltecにはサブコーン付のユニットは無いため、エレボイの設計陣が合流することで、同軸2wayの409の廉価版として企画されたものと思われる。ところが、これは音量測定に用いられるラウドネス・カーブのうち、通常のA、Bの他に、スペシャルなDカーブをトレースしたもので、Dカーブはジェットエンジンが主流となった1970年代に、空港での音量計測に用いられたもので、2〜4kHzに10dBにおよぶ大きな膨らみが特徴となっている。しかしこれは新しいものではなく、Jensenのギターアンプ用ユニットも同様で、1940年代の音響心理学に沿ったものとなっている。Altec 400Bなど放送局のモニターにも同様の特性をもったユニットが使われていた。これは戦前のスピーカーが聴感的にインパクトの強い音を選んでいたことが判り、小出力、ナローレンジの規格内で、精一杯のことをしようとした結果だと考えられ、構内アナウンスも騒音と闘うなかで確実に情報を届ける手段として生き残ったといえる。


 
戦前から続くフルレンジ(ワイドレンジ)スピーカーの特性
左:1930年代のシングルコーンの例(Olson,1934)
 右:エレボイ 209-8A(20cmフルレンジ)の特性


 以上をまとめるとBaronetおよびSP8B(SP8C)の特徴は以下のようになる。


•BaronetはKlipsch氏が設計したなかで最も小さいFolded Horn型キャビネットで、小型ながら35Hzまで低音の伸びを確保したことでオーディオ雑誌等で注目された。

•小さなアパート、子ども部屋、避暑地の別荘など、省スペースでのHi-Fiシステムとして最適である。初期には簡易PAとしても様々なレイアウトが提案された。

•1956年からキット箱KD7として量販され、エレボイのユニット以外にも様々なユニットが実装された。低コンプライアンスのビンテージ・ユニットと相性の良い箱のひとつである。

•エレボイのフルレンジは高級マルチウェイにも採用され、システムの拡張性を備えていた。実際に1950年の初代PatrisianにはSP8BTが、1960年代のGeorsian 400にはSP8Bが使われた。

•1952年の発表以来、30年以上に渡るロングセラー製品であり、その間のユニットの変換により時代毎に最適な組合せを選ぶことができる。

•初期型はアセテート盤と磁気テープが混在する多様な録音を再生するのに最適なラウドネスカーブが選ばれた。

•1950年後半から2way化が志向され、1960年頃にステレオ化に向けフラットな特性になった。

•1970年代のSP3Cは中高域にアクセントを付けたロック世代向けの音調に変わった。


 話は戻って、ではどうして古楽器を古いスピーカ−で、しかもモノラルで聞かなければならないのか? 録音のコンセプトを全て出し切るなら、パッケージ通りのステレオで、しかも、もっと繊細な表現のできる現代のオーディオ機器なのでは?

 普通ならそうで考えるし、私もかつてそうだった。しかしモノラルでの試聴は、録音会場やマイク設置の違いを表現するステレオ感を一度キャンセルして、マイクで収録された音のみを聞こうという、全く逆の発想になる。そもそもこの手のスピーカーは、生楽器の音をそのまま拡声する用途に開発されただけに、脚色のない録音ほど本領を発揮する。1970年代のエレボイのマニュアルには、マイク(もちろんエレボイ製)で自分の声を拡声してバランスを取れ、という指示さえあるくらいである。

 しかも、古いスピーカーは小さい出力でも過敏に反応する。つまり出音のスピード感が一歩前に出るのである。しかもそれが高域偏重ではなく、ボーカル域(200〜1000Hz)が遅れずに出てくるので、音楽の骨格がしっかりしてくる。普通、繊細というと高域のキャラクターを言っていて、ウーハーの反応が繊細と言う話はないのではないだろうか? そのことによって、弾き始めと残響がちゃんと分離するので、演奏家の意図が判りやすい。このバランスは、演奏家の側から聞いたタイミング(音を弾き始めてコンマ何秒か遅れてから残響が届く)と似ていて、コンサートホールの再現を目指すステレオ効果と違うことを示す。そして、音の強弱のみならず、遠近感も直感的に判るので、楽器間の主従関係が明確になるのだ。
http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html


83. 中川隆[-13521] koaQ7Jey 2018年6月23日 11:58:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16084]

モノラル時代のコーナー型スピーカーを2台使ってもステレオ録音は再生できない


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          {  |  | | ゙ヽ、    /  |   |  | オートグラフは1台だけにしないと
         ゙、 ', | |   | `l'"´    ゙、|  |i   | まともな音で鳴らないのよ
         ヽ ヽ | |   レ'′      \ || /
           /ヽ \!  |  ̄ ``   r'´ ` ̄``ヽ
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        |    /  /       \       ヽ、 |
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タンノイ・オートグラフは、1953年のニューヨークオーディオショウにて発表されている。 1953年は、まだステレオLPは登場していない。 オートグラフはモノーラル時代の、つまり1本で聴くスピーカーシステムである。

翌54年にはヨーク(これもコーナー型、ただしバスレフ)、55年にはオートグラフからフロンショートホーンを省き、いくぶん小型化したGRFが出ている。いうまでもないことだが、GRFもコーナー型だ。

ヨークは、のちにコーナーヨークと呼ばれるようになったのは、1960年代にはいり、一般的な四角い箱のレクタンギュラーヨークが出て、はっきりと区別するためである。GRFにも、ご存知のようにレクタンギュラー型がある。

ヨークを小型化したランカスター(1960年発売)も、コーナー型とレクタンギュラー型とがある。


ステレオLPの登場・普及、それにARによるアコースティックサスペンション方式のブックシェルフ型スピーカーの登場、スピーカーのワイドレンジ化ということもあいまって、コーナー型のスピーカーシステムは次第に姿を消していくわけだが、オートグラフが登場した頃は、イギリスだけでなく、アメリカにおいても大型の高級スピーカーシステムの多くはコーナー型が占めていた。


オートグラフはフロアー型のなかでも大型に属するスピーカーシステムだ。しかもコーナー型で、複合ホーン型。

この手のスピーカーシステムを、ほんとうにスタジオモニターとして開発・設計されたといわれても、ステレオが当り前の世代には、にわかには信じられないことだ。
http://audioidentity.blog.so-net.ne.jp/2011-04-18


59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/09(木) 14:12:19 ID:005A6FYY

オートグラフをステレオで使うのが間違い。音がボケるに決まってる。
本来の使い方である、モノラルで使ってごらん :p
http://mimizun.com/log/2ch/pav/1139323064/

218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/06(金) 18:14

オートグラフは、モノラル時代に、モノラルで音の広がりを作る為の設計。あれをステレオで使うというのが、根本的に間違っています。 そりゃ、アンチタンノイが言うように、音が散漫になるよね。もともと音を広げているんだから。

399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/19(木) 09:48

モノラル時代に音の広がりを強制的につけるためにああいった構造をとった、オートグラフ(でも、クリップッシュのコーナーでも、JBLのハーツフィールドでも、エレボのパトリシアンでもなんでもいいけど)をステレオで使おうとするのか、疑問。

ああいったスピーカーをステレオで使って、音がボケて低位が出ないのはアンチ君じゃないけど、あたりまえだよね。

理論とか構造じゃなくてさ、聴感だよ。

聴感上、モノーラルで広がりをつけるように作ったスピーカーな分けだから、それをステレオで使う時の聴感上のデメリットが大きいって事。

たとえば、Autographというビンテージスピーカーを正しく理解した上では、モノラルで使うのが正しいし、ステレオでビンテージスピーカーを使いたいのならば、ステレオに適したものがある。と、それだけの話だよ


406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/19(木) 11:29

僕がGRFで比較した時は、ステレオだと音がにごってしまい悲しかった。モノーラルだと、不思議に音が広がるし、2台使用と比較して、音もクリアな感じになるし、良かったよ。

GRFの製造時期とあわせて考えて、そういうことか。と、理解できたよ。
http://mimizun.com/2chlog/pav/ebi.2ch.net/pav/kako/992/992992601.html


393 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/18(水) 21:44

Kさん
ティアックいわく現代のオ−トグラフのウェストミンスタ−とオ−トグラフって何処がどの様に違うんですか?

いつかはウエストミンスターがホシイです。独特な雄大さで余裕たっぷりの表現はウエストミンスターならではです。

396 名前:K :2001/07/18(水) 23:16
>>393
ウェストミンスターとオートグラフの最大の違いは、ウェストミンスターは普通に壁に平行にスピーカーエンクロージャーを置くことを基本としているのに対し、オートグラフはコーナー置きを基本としているということでしょう。

ウェストミンスターをお聴きになった方はおわかりになるかと思いますが、超低域は出ていません。なんと、foだけで判断すると、25cmユニットのスターリングとほぼ同じなのです。

オートグラフと同様、両サイドにバックロードのホーン部の開口があるので、コーナー置きをすれば、後述するオートグラフのような原理で、低域再生能がupするのではないかと思っているのですが、まだ試したことはありません。

オートグラフはと言うと、コーナー置きを基本としているため、両サイドの低域用ホーンの延長として壁面が働き、部屋自体をホーンの一部として使うようなものですから、うまくツボにはまれば、かなりの超低域の再生が可能です。

ただし、壁面や部屋の影響をモロに受けますし、コーナー置きが基本なので、内振りの角度も決められてしまっているようなものですから、自由度が少なく、セッティングに骨が折れます。

398 名前:K :2001/07/18(水) 23:42
>>395
>独特な雄大さで余裕たっぷりの表現はウエストミンスターならではです。


オールホーンならではの、スケールの大きい豪快な鳴りっぷりは、さすがです。
ホーンの宿命で、超低域は出ないにもかかわらず、音楽に包まれる快感を得ることが出来る、素晴らしいスピーカーだと思います。

私もウェストミンスター・ロイヤルが欲しかったのですが、岩手県一関市のジャズ喫茶ROYCEと同じシステムになるのは嫌だなぁ、なんて思っていたところに、オートグラフのミレニアムが出ると聞き、思わず飛びついてしまいました(^^;

ところが、部屋が最初からオートグラフ用にコーナーに置けるなら良かったのですが、コーナーはドアか作り付けの本棚や机が占居しており、どうにもなりません。オートグラフを生かすのなら、家を作り直さないといけない状況となり、ひょっとするとこれはとんでもない買い物をしてしまったかも知れない、と、少々後悔していたりします(^^;
http://mimizun.com/2chlog/pav/ebi.2ch.net/pav/kako/992/992992601.html



84. 中川隆[-13527] koaQ7Jey 2018年7月01日 19:43:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16300]

- アルテックA5とベルデン8412・88760・衝撃のメール-
https://procable.jp/setting/21.html

アルテックA5とベルデン8412・88760・衝撃のメールの内容:

「昨日帰宅いたしまして、8412と88760に交換しました。聞いているうちに段々腹が立って来まして、外したばかりの○○○の○○○○○○○○や○○○○○○の8Nコードや8Nスピーカーコードをまとめてゴミ箱に捨てました!!

一体今までなんだったのでしょうか。先日、セミプロとしてCD制作をしている伯父にWE16GAを分けてあげましたところ、自分の録音したCDをオートグラフで再生して大変なショックを受けたそうです。

すぐに20m購入するよう依頼されました。ほんとにプロケーブルさんは罪深いですね。どうしてくれるんですか!(笑)。

p.s. アルテックA5が生き返ったように鳴っています。」


以上です。

ゴミ箱に、非常な高額で買ったケーブルを、即座に捨てる・・・。

クラウンD45を購入されて、100万円以上のアンプを二台とも人にあげてしまったかたも、実に驚異でしたが(クラウンD45のコメント欄に掲載してあります)、このかたも似たような印象を受けるものの、少々別の意味で、驚異です。

高額なケーブルやアンプを全て売却されてしまったかたは、今まで、それこそ数え切れないほどおられました。が、ゴミ箱に、そのような高価なものを、実際に捨ててしまったというかたは、実は、はじめてです。ゴミだと思われたのでしょうか。それは分かります。捨てる意味も分からないわけではありません。しかし、人にもあげず、売却もされず、その場で「即座に」、「有無も言わさず」、ゴミ箱なんです。

こういうかたがたは、非常に特殊だと思います。腹をくくってみえるのでしょうか。たかが音のことなので、何に対して腹をくくるのか、というような馬鹿馬鹿しいことであって、大袈裟な問題でもないのかもしれませんが、100万円のアンプをさっさと人にあげてしまったかた同様、企業などのトップのかたなのでしょうか・・・、生きかたそのものが、我々凡人とは少し違うのでしょうか。例えそうだったにせよ、これ実は、音というものの本質、怖さを、明瞭に示す例かもしれません。それであえて、匿名にて、掲載させていただいた次第です。

自分に同じことができるかどうかを考えると、これが実に「驚異」であることが分かりますでしょう。

それとも単に、腹が立ってヤケクソになってしまったのでしょうか・・・。

本当の原因は、おそらく、少し違うところにあります。

■アルテックA5と、べルデン8412・88760の関係のもたらしたもの

注目すべきは、このかたのスピーカーは、アルテックA5だということです。アルテックA5ともなりますと、よほどに良いケーブルでないと、全く鳴りません。鳴らないだけなら、それだけのことですから、いいのです。実にその程度のことで済むことではなく、いい加減なケーブルを一本でも混ぜただけで、たったそれだけのことで、ひどい仕打ちをオーナーは受けることになります。まったく、聞いておれないのです。まるで「拷問」を受けているかのような、ひどい音に、毎晩、来る日も来る日も、苦しめられるのです。

このかたは、「拷問」に耐えながら、長年ずっと我慢し続けてこられたのでしょう。性能的に低いスピーカーは、いいのです。ケーブルがボロくても、聞いておれます。それなりに鳴ります。これはスピーカー側が、それほど鋭敏に、ケーブルの欠陥まで出してくるほどの「能力」がないためです。結果として、それが三流の音にしかなり得ないにせよ、「それなりの」鳴り方をします。

ところが、アルテックA5では、ごまかしが、全く効きません。WE(ウェスタン・エレクトリック)のフィールドスピーカー同様、民生用ケーブルでアルテックA5など鳴らすのは、はじめから、とても無理な相談です。そのあたりの事情、つまり、アルテックA5を鳴らし切るために、大金を支払った結果、かえってひどい仕打ちと苦痛を与えられ、何の意味もなく、「拷問」に長年耐えてこられた・・・。そのことこそが、このかたが、腹をたてて、ヤケクソになって、8412と88760を入手した結果、それまでのボロケーブルをゴミ箱に捨ててしまったというのが、本当のところなのでしょう。

このコーナーの、17項目めの

「記憶に残る人」
https://procable.jp/setting/17.html

という記述の中で、「まずは高額なケーブル類全て、ゴミ箱に捨ててください。」とのメールを送信してしまったというのは、WE(ウェスタン・エレクトリック)のフィールドスピーカーの「拷問」、その、深さと苦しみ、想像を絶するほどの痛み、そして、そのかたの悲痛な声、肥溜めに落ちてしまい、糞尿に足を取られ、這い上がれず発しているかのような「うめき声」を聞いたがゆえ、掛け値なしの、本気で書いたことであります。
https://procable.jp/setting/21.html    


詳細は


アナログ ラインケーブル(インターコネクトケーブル) BELDEN 8412 
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/878.html

アナログ ラインケーブル(インターコネクトケーブル) VITAL VAM-265   
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/879.html

アナログ ラインケーブル(インターコネクトケーブル) neumann ケーブル
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/880.html


85. 中川隆[-13458] koaQ7Jey 2018年7月13日 10:41:13 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]

28: グチグチマン :2005/08/21(日) 05:48:44 HOST:YahooBB221094155026.bbtec.net

SPコードで音質が驚くほど変化することはずっと昔に経験済みですし、その理論的裏づけは皆さんの述べられている通りだと思います。(私の場合6m〜8m程度の長さ)
しかし、定性的にはそうですが、現実には定量化しなければ余り意味をなさないのでは、と思います。

アンプから50cmのコードで事足りるコードを100円/m程度の線と何万円とする線を繋ぎ変えてみて その音質の変化がブラインドでわかる人ならば、スピーカー本体の中で結線されている極々細い単線まで交換せねばなりますまい。

それが識別出来ない程度の耳の持ち主ならば(私デスガ)安心して経済的な価格の線を使えます。

去るオーディオショップの試聴会で、水道パイプの太さのケーブル(spが吊り下げられる強度有り)を B&Wの小さなspに「ウンコラショッ!」と引っ張って来て繋いでおりましたが、出てきた音は我が家のspの音よりショボイ!(個人的判定につき要注意!)

ケーブル抵抗値を問題とするのであれば、ネットワークに入っている L成分を無くすことが先決です。

spをアンプ直結で鳴らした音と、ネットワーク経由の音を比較すれが大抵のマニアは瞬時識別出来る筈です。

L成分が大きいspは駆動アンプの Dファクターに大変影響を受けます。

低音が出なくて困っている方は D数値の小さい安価なアンプを使えば質は別にして量は得られます。
理由は定かではありませんが、これは高域の音質にも影響があります。

専門のspメーカーで従事したエンジニアさんに訊けばこの事は確かでしょう。
以上は私の少ない経験から感じたことです。
(ps:私はカナレの100円/m程度のコードで事足りて居ますが)


29: パラソル :2005/08/21(日) 06:22:07 HOST:ACCA1Aae197.aic.mesh.ad.jp

私は普通のラジカセで内部配線されたスピーカーコード(片チャンネルあたり約50センチ)を、戯れにPCOCCのコードに交換したことがあります。

そうしたら音が激変しました。ビックリするぐらいクリアーになりました。

クリアーになりすぎて、他のプアーな部分が(例えばチューナー部のクオリティーの低さ)露呈し、聴くに耐えない音になったため、慌てて元にもどしました。

50センチの交換は想像を絶するほどの音の変化があります。


30: グチグチマン :2005/08/21(日) 07:04:58 HOST:YahooBB221094155026.bbtec.net

クリアになって聞くにた得ない音というのはバランスが悪いからではないのでか?
普通はクリアになることはいい事ではありませんか?

バランスを崩しての話はこの場合論外と考えて頂けないですか(笑)
極端なはなし、3wayの高級機のウーファを外せば聴くに堪えない音になります。


31: 懐古マン :2005/08/21(日) 07:37:40 HOST:ACCA1Aab204.aic.mesh.ad.jp

グチグチマンさん。

パラソルさんは「50センチの交換は想像を絶するほどの音の変化があります。」と結んでいます。

これはグチグチマンさんの「スピーカー本体の中で結線されている極々細い単線まで交換せねばなりますまい。」に同意した、グチグチマンさんにエールを送る話だと思います。


それから単純にクリアになることを目指しているなら、
とっくに懐古的オーディオなどからは足を洗っています。
クリアだけじゃない味わいが有るから懐古的オーディオの価値が有るんですよ。
違う?


32: CD愛好家 :2005/08/21(日) 11:07:14 HOST:v066100.ppp.dion.ne.jp

「エージングも関係しますよ。」

おそらくターミナルとケーブルの接合部が”なじむ”のではないかと思いますが、
取替え直後には判断できないと感じた経験がありました。

ベルデン8470のことなのですが、交換直後は何の変哲もない普通の癖の無い音でしたが、
しばらくして本領を発揮したように克明な描写に変わってゆきました。

簡単に表現するとモニター用という感じで、現在はこれを使用中です。

見た目はショボク値段も安く、近隣のオーディオショップでも
相手にしていないケーブルなのですが・・・・(不思議)
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1121080635/


86. 中川隆[-13457] koaQ7Jey 2018年7月13日 10:43:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]

- オーディオの病気!「フランケンシュタイン症候群」-
https://procable.jp/rank.html#1


いち中学生が、おこづかいで、thomann S-75、又は、thomann-S150(パワーアンプ)と、ベルデンの、又はWEのスピーカーケーブルを、入手したとします。

かたや、オーディオ歴30年、オーディオに数千万円つぎ込んできたほどの「自称ベテラン」のかたさえいますが、そのかたは、いち中学生に、圧倒的な大差で負けます。

その「自称ベテラン」が「フランケンシュタイン症候群」という病気の「重度オーディオ障害者」で
あることは分かっています。

この驚くべき現象の秘密は、当ページ後半部分・・・、

★病気「フランケンシュタイン症候群」にて、ぜひとも!、ご一読ください。


1項目   ベルデン8412、ベルデン88760、ベルデンスピーカーケーブル。まず第一に重要なのはケーブルです。高額なケーブルはすべて怪しいと考えてください。
最も安価に、誰にでも簡単にできることがケーブルの健全化です。それがケーブル類を1項目めとする理由です。


2項目   ダウン&アイソレーション・至高の電源3000W、スター電器コンセント16個バージョン3000Wダウントランス。1万五千円程度でできる200ボルト工事
で専用アースが自動的に来るとともに、専用アースのみの場合を、数段超えた音になります。音はまず汚れのない電源から。それが最短距離です。
さらに音楽家のかたにステージで使っていただくために持ち運び可能な、ダウン&アイソレーション1500W、100V仕様ミュージシャンズ電源。クリーン
電源をステージ上に供給し、一発で諸問題を解決します。


3項目    S-75 ドイツ製、クラウン越えの最強のアンプ、および、S-100 ドイツ製クラウン越えの最強のアンプ、および、S-150 ドイツ製のクラウン越えの最強のアンプ、
真に恐るべきアンプがこのドイツ製のプロ用アンプ類です。メルセデスベンツの国、BMWの国、ポルシェの国のアンプがいかに凄いものか、体感して
&nbsnbsp; みて下さい。民生用アンプが、高額なばかりで、どれもこれもレベルが低く、あまりにも差があり過ぎるため、これを3項目めにしました。

4項目   ワットゲート(透明)シールド電源ケーブル、ワットゲート(黒)シールド電源ケーブル(非メッキプラグ、電源部のシールドは、非常に重要です。)

5項目   タップの最終回答・新型重鉄タップをも超えた!「超越重鉄タップ」、本体もケーブルもシールドされている完璧なタップがこれです。タップの元プラグは特に非メッ
キでなくてはなりません。本体、ケーブル、総シールドの世界でも稀な一品です。

6項目   同じく、新型重鉄タップをも越えた「超越重鉄タップ」10個口 音も使い勝手も、とても良いです。これを必要とされているかたは、非常に多いと思います。

7項目   ベルデン8423 三芯バランス専用ケーブル そして、べルデン88770 三芯バランス専用ケーブル、(バランス転送の王様は、まさしくこのケーブルです。
日本流の四芯スターカッド接続のラインケーブルは発想が単純で、磁界の影響の事しか考えていません。8423と88770、これらの三芯ケーブルの転送の
考え方は非常に高度で複雑ですが、その音の見事さには圧倒されます。プロのかたのレコーディング向きのバランスケーブルです。)

8項目   モガミ2534、バイタルVAM-265、ノイマンのマイクケーブル、(クセの少なさからは、ベルデンは抜きん出ています。逆に、プロ用ケーブルの場合に限り、
クセが国籍特有の音を相殺してフラットにしますので、そこは順不同かもしれませんが、技術力の高いベルデンの音が基本です。モガミとバイタルとノイ
マンは、日本、英国、ドイツの音の再生にのみお使いください。)

9項目   ベルデン1506A デジタル・映像専用ケーブル 及び、ベルデンAES/EBU専用ケーブル、これらも史上最強と申し上げても過言ではないケーブル類です。


10項目   WEスピーカーケーブル(より線)。これは本当は1項目めに書くべきかもしれません。素晴らしいの一言です。スピーカーケーブルの正真正銘の世界の最
高峰です。

11項目  最後は「音響」です。

音全体の8割がたを占める「重大事」がそれです。最大にして最後の高い壁、音響という難関を突破!します。音響の最終回答です。
https://procable.jp/stand/speakerstand.html


音響8割!、そこまで大きな比重を占める難関でありながら今まで人類はそれを越えることが出来ませんでした。しかし種を明かしてしまえば簡単な事で、
どなたにもその壁を越えていただく事が可能になっております。


おまけ   おまけとして「専用アース工事」です。

1万円で出来るアース工事を怠ると、機材すべてのシールド力が落ち、わけも分からず音がもやもやの状態になり、理由もなく異常に高額な電源タップなどの子供騙しに踊らされ、メッキギラギラの医療用壁コンセントにだまされ、何でも高ければ良かろうと、銀線、ロジウムメッキにまで手を出し、ついには音の悪い原因を、ケーブルの方向性などと言い出し、ノイズが流れる方向まで思索し、ハンダの種類にすら心奪われ、「木を見て森を見ず」ではなく「葉に付く虫を見て木すら見ず」という状態にまで、落ちぶれていきます。

これは、果てのない泥沼をさまよい歩く末路となり、さりとてろくな音も出ず、数千万円浪費したという人など、ことオーディオ界では、そこいらに、ざらにいます。「オーディオ地獄」という言葉は冗談ではありません。オーディオは、非常に、恐ろしいのです。危ないと思ったら逆の方向へ走って逃げてくださ い。それらすべての諸問題は、専用アースを1万円で引けば、うち半分は解決した筈の問題だったと言わざるをえません。専用アース工事は音にはとても大切です。日本の電気は電圧変動、その他非常に優れているのですが、標準の100V電源環境には「専用アース」だけが来ていません。

環境を変えるということは、我々は不得意のほうかもしれませんが、それで人生を崩壊させていいというものではありません。「専用アース工事」をする程度の環境を変える行動を起こすだけの勇気は、持ったほうがオーディオの場合に限っては得策です。

しかしながら、別の工事で「単相200ボルト工事」というものがあります。同様に安価で、基本料金も現在と同じで、専用アースも自動的に来て、専用アースだけの状態よりも、クオリティー的に、遙かに勝っていて、特に2項目めに記述しました「ダウン&アイソレーション」のレベルからしますと比較の対象にしにくいことから、「専用アース工事」につきましては、おまけの記述とします。

「専用アース工事」、これはしかし、価値ある工事であるどころか、オーディオの泥沼的現状を考えるに、「オーディオ地獄」「ケーブル地獄」、「フランケンシュタイン症候群」から脱出して、生き延びるための、工事です。


★病気「フランケンシュタイン症候群」・・・。

銀色にメッキされた医療用の壁コンセントや、ロジウムメッキ、それらのものこそが「フランケンシュタイン症候群」という一連の「病気」の原因になっているケースが多いゆえ、これは書かねばならないことです。

高額なケーブルにも、まったく同様のことが言えますが、それらの商品の共通点は、音をシャープにするというところに特徴があります。全周波数帯域に 渡って均等に音をシャープにするものであるならば構いませんが、実際には、そうではありません。部分的にシャープになるのみで、「音をゆがませて」います。

「音をゆがませている」という問題が、第一の問題点です。イコライザーで高域を持ち上げても、音の特性に変化を起こすのみで、「根本的な音のクオリ ティーが上がっているわけではない」ということは、誰でも理解できると思います。その「クオリティーが上がらないこと」が、第二の問題点です。問題はその二つだけです。二つだけですから、非常に単純と言えます。

多大なるノイズを受けていることが原因で音のクオリティーが下がっているのですから、適切な処置方法は、ノイズを受けない状態に機材を持ち込むことです。これが「専用アース」であり、さらに強力な「200ボルト」であるわけですが、本来すべき手段でノイズを遮断すると、どういう現象が起きるのか?  音は非常にクリアーで豊かになります。生音がそうであるかのように、スタジオで録音していた時のモニターの音がそうであったかのように、音が、まざまざと生き返るのです。

さてそこで、医療用の銀色にメッキされた壁コンセントが、まだ部屋に付いたままだったとします。これは思いもよらぬ恐ろしいことになります。せっか くクリアーで豊かな、生音に近い音になるはずだったのに、銀色メッキの医療用壁コンセントや、ロジウムメッキの影響力で、音が「きつ過ぎて聞いておれない」状態になります。そして電源のクオリティーの高さが、全く理解できないことになってしまいます。

しなくても良かったことをし過ぎたがゆえ、本来すべきことをした時に、その価値が分からないのです。その「逆効果」は、理由を説明されなければ誰にも分かりません。音のバランスが大きく壊れていた場合、人間の耳はクオリティーの高さを感知できません。我々人間の耳は、一人残らず音のクオリティーより 音のバランスを優先して聞くように出来ています。そしてアースは引かないほうが良いなどという結論を導き出してしまいかねません。

「はんだ」についても同様のことが言えます。宇宙用に最近出てきたはんだは音をシャープにします。そこで音をシャープにしてはいけないにも関わらずです。理由は先述しました。それは音のクオリティーを上げる種類のものではないということです。クオリティーを上げずに単に音変化を起こしているのであれば・・・、それは、再び第一の問題です。イコライザーを適当にいじったかのように「音をゆがませている」ことになります。

それらの商品が、「音のプロフェッショナルによって、徹底的に、あらゆる側面から考え抜かれて開発されたものではない。」ということは、非常に重要なことです。その種のものが全域に渡って音をフラットに持ち込んでいるなどということは、あり得ないことですから、音をゆがませていると断定できます。ただ、もやもやの音を我慢して聞いているよりは、例え音がゆがんでいたとしてもシャープになってくれたほうが「音がはっきりして聞きやすい」という事実が、それらの商品に我々の目がくらむ原因になっています。問題の元凶は単純ですが、現象は複雑怪奇です。


高額なばかりでクオリティーの低いアンプ類や、スピーカー、ケーブル類、さらには大幅にデジタル信号が欠落している音源(CDプレーヤー)によって失われてしまう「音の鮮度」や「音のゆがみ」も、大いにその複雑怪奇な現象に貢献しています。
https://procable.jp/setting/19.html


  ↑ その後、CDプレーヤーの「致命的な欠陥」を公開するに至っています。この上をクリックしてください。


事態はそのようにややこしいことですので、誰もが「泥沼」に陥るのです。これはもう、単純に信用していただいたほうが早いことです。それほど音の世界で起きている事態は、深刻な状態になっているものと考えてください。

つまり、我々が、その種のものに惑わされたのは、仕方がなかったのです。その種の商品を売っている側すら事態が分かっていて売っているわけではあり ません。しかしそれは肉体を損ねたわけではありませんから、今からでも間に合いますし、戻れます。それらの商品や、高額でボロいアンプやケーブル類によって「ゆがみきった音」は、いったい何に例えられますでしょう。人間の体に例えれば、それはそれは、ひどい表現になります。

「あちこちの骨が折れていて、肉がちぎれている、つ・ぎ・は・ぎ・だらけのフランケンシュタインの体」

です。

見た目はそれでも服を着ていれば、まともな人間に見えます。しかし、スポーツマン並みの健康体は、全くそれとは違います。この両者を走らせれば、雲泥の差が発生するのは、当然のことです。

しかしながら、万が一にも、どなたかが、フランケンシュタインの体にしか出会ったことがないというのであれば、それが最も恐ろしいことになります。 フランケンシュタインの真似をするしかありませんから、永久に自分の体を、つぎはぎだらけにして、さらにつぎはぎを足しながら生き延びようとするのではないでしょうか・・。

つぎはぎだらけと分かっているからこそ、偶然性によって体に合ってしまった「つぎはぎ」を、非常に喜ぶと同時に、その「つぎはぎ」は、非常に良いのだと、回りの人々に言いふらします。それだけならまだしも、「つぎはぎ」の当てかたが上手なことを、技術が高度であるという「勘・違・い」に陥っておられるケースすら、多々見受けられます。これは驚くべきことに、「ベテランの私が初心者に教えてやろう。」という傾向すら伴うことがあります。その種のかたに教わった側は悲惨で、同じく「フランケンシュタイン症候群」の犠牲者になります。

したがって、「フランケンシュタイン症候群」は、非常に強い伝染性の傾向を帯びている「病気」だと、判断できます。しかし本人には、まだ体の他の箇所のあちこちの「つぎはぎ部分」が治癒していないことが分かっていますから、そのことが気になって気になって仕方がないという症状を、呈します。

そちらを直せば、こちらの、せっかく合っていたはずの「つぎはぎ」が、またしても合わなくなり、さらにあちこちが合わなくなり、ついには神経症患者的な症状すら露出するマニアになっていくという、最悪の事態が待ち受けています。フランケンシュタインの体は、容易に完治するものではありません。

「フランケンシュタイン症候群」という「病気」を放置して、そのルートを、そのまま進んでいけば、最後には、500万円のアンプに賭けてみてでも、健康を手に入れようとするのでしょうか・・・・。

    !   それは、またしても「つぎはぎ」の一つなのかもしれません。

我々は、体のことなど気にもならないという、普通の健康体を(オーディオのことです)手に入れるべきです。


さてその後・・、とうとうフランケンシュタイン症候群の患者の「本性と生態」は、暴かれるに至っています。
https://procable.jp/setting/29.html

  ↑ 興味のあられるかたは、この上をクリックしてください。


https://procable.jp/rank.html#1


87. 中川隆[-13456] koaQ7Jey 2018年7月13日 11:02:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]


出て来る音の半分は「ケーブルの音」 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2017年09月20日

「音質追求」を続けて行くと、機器だけでは片付けられない問題に突き当たる。

¥50万円のアンプを¥100万円のアンプに変えても、音は変わる事は変わるが「激変」レベルのサウンドにはならない。

自分も初めは「ケーブル」に対しては懐疑的で有ったが、一度その効能を知るともう後戻りは出来ないほどの「激変」の連続で有った。

初めはラインケーブルから交換したが、「質感」がまるで変ってくれた。

次にSPケーブルで「表現力」が「激変」した。

この時点で完全に「電線病」に感染した様だ。

しかし、「電線病」と片付けるのは簡単だが、ステレオシステムの今までの盲点である事も事実。「基礎的部分」と捉えられる重要な部分だと気付いた。

以後、電源ケーブルやアイソレーショントランスの内部配線、SP箱内配線、アンプ内配線と全てを同じグレードのケーブルに統一した時の出てきたサウンドの完成度の高さに驚かされた。このサウンドを聴くと他所では「捻じ曲げられた音」を感じてしまう。

ステレオシステムから出て来る半分の音は「電線」が支配している・・・と実感した次第。

以後は「いかにもっと優秀なケーブル」を作れないか?と模索して来た。その為に大掛かりなケーブル交換も5〜6回以上経験して来た。当然「階段を一歩一歩上がる」様に着実に音質グレードを上げて来た。地道な作業と時間と費用をかけて来た。現在でもまだ上を目指せばもっと良いケーブルは作れると思っているが、現在のサウンドでもかなり満足度は高いので、ここらで止めても良いかな?と言う心境になっている。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/f5e01de4e651bd4965cb3208a29bcedd


チョッと変わった実験をした事が有る - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2017年09月18日


オーディオシステムを組み上げる過程でチョッと変わった実験をした事が有る。それはSPケーブルとSPユニットの組み合わせの実験。

どんな発想でどんな実験をしたかと云うと、マルチアンプシステムでSPが3ウェイなら低域・中域・高域の3つのユニットが有る。そのSPケーブルを低域重視のSPケーブル・中域重視のSPケーブル・高域重視のSPケーブルとそれぞれSPケーブルに専門性を持たせて聴いて見た。その当時、パワーアンプはアキュフェーズのM-100・A20V×2台であった。マルチアンプなので専用のSPケーブルで接続できます。

結果は「惨憺たるもの」でした。予想とは裏腹に音数や音色・質感・雰囲気までがテンデンバラバラで、音のまとまりがない状況になりました。システムとしての「統一性」がまったく感じれなくなりました。各帯域毎にはかなり優秀な再現をしてくれますが、音楽を聴いてもちっとも感動は味わえません。

この結果から、ケーブルの重要性を再認識した事と、ケーブル類は1種類で「低域から高域までフラットな特性のモノを作る必要性」を感じました。同じケーブルで統一しないと音数や音色・質感・雰囲気まで揃わない事を実感しました。

SPケーブルだけではなく、ラインケーブル・電源ケーブルも同じものを使える様にする事や、SP内部配線・管球アンプ内の配線も然り、全く同一の配線で統一して作る様になりました。

SPラインだけでも、SPケーブル+ウーハー・ミッド・ハイのユニットに接続する内部配線も同じ仕様にしないと「ねじ曲がった音」になる事を体験しています。「ねじ曲がった音」でアンプ類やソース機器に超高額機器を繋いでも「ねじ曲がった音」は治りません。

また、ケーブルを統一すると、Tr型アンプと管球アンプとデバイスが違っても同じ質感で、ケーブルで統一出来ることも確認できました。結局出て来る音の「基本的な部分」はケーブルで支配されている事を知りました。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/a732b077ddf8675e60026ddb9d44fac7

今回のケーブルで考える事 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2018年06月26日

雑誌では「機器」の紹介記事がメインで、「音質アップ」の事等あまり書いてありません。しかしながら、「少しでも良い音で聴きたい」と云うニーズは確実に有ります。

今までの「音質アップ」対策で効果が大きいのが「ケーブル類」のグレードアップ。基本的に「このケーブルを使えば、CDの中の情報を全て伝送出来る」と云う「規格」が存在しない。この「伝送容量」と云う考え方が業界全体に考えられていない。

また、「ケーブルの原理」として、「すべてのケーブルグレードが統一され、最後の1セットが繋がった時に初めて、「そのケーブルの実力」が出て来る」と云う事が知られていない。システム全体の中で、グレードの音質低いケーブルが使って有れば、その低いケーブルに合わせての音質レベルになる。だから、「どこか1セットをハイグレードケーブルに交換」しただけでは効果はほとんど見えてこない。この辺が「ケーブルのつまみ食い」的な考え方の人が失敗する典型だ。

私の場合、すべてのケーブル類(電源・電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブル・SP箱内配線等)を同一線材で揃えて使っている。要するにケーブルグレードを「統一」して使っている。その状態で、階段を1段づつ上る様に「ケーブル材」のグレードアップをして来た。その回数たるや10回以上。その時のシステムの数だけ作るので、交換するだけでも大変な時間と手間と金額がかかる。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/4c6c162e540f54173947da912e2a3031

ケーブルの正しい判断は一般の方には難しいかも?・・・ - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2018年04月17日


メイン2セット(音楽部屋・自宅)とサブシステム2セットを、とにかく毎日鳴らしている。ケーブルのグレードが高いと音数が多く、エネルギー感も多く、質感も良く・・・と全体の音質が上がる。顕著なのが「音圧アップ」で有る。良いケーブルを判断する時は「音圧アップ」するかを確認する様にしている。「音圧アップ」とは、同じボリューム位置で音量が大きくなる事。

良いケーブルを使うとその場を離れたくなくなるから次の日も又聴きたくなる。そうやって1年以上鳴らしていると「2000Hr」を超えて来る。2000Hrを超えて来るとアンプを始めシステム全体が「活性化」され、自然と「音のバランス」が取れ、キレ・ヌケ・ノビが感じられる様にいなって来る。好循環のケース。

反対にケーブルのグレードが低いと、淋しい音や痩せた音・キツイ音が出て来る。「聴くのが辛く」なって聴きたくなくなる。そうなると、毎日が一日置きに、1週間に1回に・・・と聴く頻度が下がって来る。使用頻度が低くなると機器の接点に酸化膜が付き、ますます音質ダウンして来る。更にそれを続けて行くと、「機器の故障」が発生する。高価な機器が数年で修理しなければならなくなるのは「使用頻度」が低い事や使い方が悪いからだと思う。ごく普通に毎日使ってやりさえすれば故障まではしない。

良いケーブル(性能の高いケーブル)は一般の方にはその良さが判り難い。何故なら「交換直後」から「音のふん詰まり」が発生するからだ。

例えば、グレードの低いケーブルAからAの2倍くらいの性能を持っているケーブルBに交換したらどうなるか? そのケーブルで伝送される情報量は確実にアップしている。でもそのケーブルで送られた信号を下流側の機器が受け止めきれない現象(オーバーフロー)が発生する。音のバランスや左右の音量さえ狂って来る。毎日サウンドが変化して来る。出て来る音は「ふん詰まっている」ので、聴くのが辛くなる・・・交換したのはケーブルBだよね・・・元のケーブルAの方が良かった・・・みたいにケーブルBが悪者扱いにされて「受け入れられない」・・・と外される。悪循環のケース。

本当は下流側の機器が「即対応」出来ないだけの事で、ケーブルが悪いのではなく、対応できない機器が悪いのに・・・ではなく、機器が対応できるようになるにはそれなりの時間がかかる・・・その時間を私は「苦行」と呼んでいる。軽く1000Hrは見ている。

客観的に、一般に「高級ケーブル」と呼ばれるケーブル材の断面積(太さ)と、機器の内部配線で使われているケーブル・プリント基板配線の断面積(太さ)は、圧倒的に高級ケーブルの方が太い。つまり、「送れる情報量」の量が大きく違うのだ。当然「オーバーフロー」して機器のグランド側に流れ出す・・・ノイズの発生やセレクターからの音漏れが発生する。

処が面白い事に、時間をかけて機器をその情報量の多さに馴染ませてやるとかなりの処まで吸収できるようになる。つまり、高級ケーブルに対応して来る。

2000Hrもかかるので一般の方はそれを待てずにケーブルを「ダメ判定」してしまう。もうこれは「悪循環」しかない。「ケーブルの原理」を理解する事さえ難しい。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/7726159b93d27e1029b2134558c14471


機器とケーブルの価格バランス - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2018年05月06日


一般の方のお宅にお邪魔してステレオを聴かせていただく機会が有りますが、「機器偏重」なオーディオシステムが非常に多いです。機器の価格が軽く¥300万円を超えているのに出ている音は「今5」レベルの処が多いです。

その理由は簡単。ケーブルとのバランスが取れていない。価格云々よりも「ケーブル類の性能」が機器に大きく離されている。例えばCDプレーヤーで100個の情報を拾って送り出そうとするが、プリアンプに届いた時は20個になっている。20個をプリアンプで増幅しても精々30個ぐらいまでしか増えないだろう。(基本的に消えた音数は戻らない・・・と私は考えている)

仮に30個の増幅がプリアンプで出来てもパワーアンプにはせいぜい10個位しか届かない。パワーアンプで倍の20個に増幅しても、スピーカーには5個程しか届かない。SPユニットではそれが1〜2個になる。・・・と私はイメージしている。

それぞれの音数を少なくしているのは「ケーブル」である。このケーブルに着眼して「ケーブル開発」をして来た。その成果として、メインシステムで得たノウハウをダウンサイジング化する為、今回5セットのSPシステムを作ったが、その答えがそのままサウンドに表れている。

シングルユニットのLE8Tやオルソンのフルレンジ1発で、一般のオーディオマニアの方の音数を軽く超えている。多分信じられないだろう。

オーディオ雑誌を沢山読んできた方程、雑誌によって「洗脳」されて「機器偏重」のトレンドになっていると感じる。同じ機器をオーディオ評論家諸氏に寸評させても「十人十色」でバラバラで有ろう。何故なら使う機器もケーブル類も同じでない環境で寸評しているからだ。同じ場所で一緒に聴いて寸評しても同じだろう。表現の仕方も十人十色であるから。

そんな雑誌の寸評を覚えて、評論家の真似をした処で何になるのやら・・・。もう少しステレオシステムを構成する機器ばかりではなく、原理や実際を考え、「見えない処」にも予算を割くべきだと思う。今時「太いケーブルほど電気が沢山流れる」事ぐらいはガソリンスタンドのお兄さんでも知っている。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/88afbfc12503bf6310276699b26435b6


機器とケーブルの価格バランス つづき - Mr.トレイルのオーディオ回り道


もう15年前になるだろうか?あるお宅にステレオシステムの処分の為に訪れた事が有る。その時の機器は、SPにタンノイ ウエストミンスター、アンプはクレルのプリ+メインアンプ、CDPはフィリップスのLHH2000。機器の裏を見て私は唖然とした。接続ケーブルはホームセンターで¥300で販売しているピンジャックのケーブルだらけだった。

機器の価格は¥1000万円を軽く超えているのに、ケーブル類は合計しても¥5000以内。どうすればこんな組み合わせになるのか?個人的にはチョッと信じられない組み合わせでした。おまけにSPには洗濯物のハンガーがひっかけて有り、使われなくなって久しい・・・と感じました。そんな状態でしたのでこちらで処分するのは止めました。

ご本人は「どうだ!!いい機械だろう・・・」という「どや顔」をされていた様な・・・。こんな価値観の方に関わりたくないので早々に引き上げて来ました。この商品を納入したオーディオショップの名前も聞いて置きました。私も利用したショップでした。

機器の合計価格とケーブル類の合計価格は幾らでも良いとは思うが、個人的には「同額」(同格)だと思っている。外見で見える機器の価格と同価格かそれ以上の「ケーブル代」が私の場合かかっている。「音質」に拘るとそう云う価格の有り方になるのです。

「一度消えた信号は二度と復活しない」・・・これが、「ケーブル」で起こっている事を考えてもらいたいと思う。私はこれを「伝送ロス」と呼んでいる。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/0055d3d07d0f2515c1982540768c31eb

ケーブル作りして疑問に思う事? - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2018年05月10日


ケーブルの断面積や材質を変えて「音質アップ」をして来たが、疑問に思う事が有る。それは、

1)機器はどれだけ「情報」を出しているんだろうか?
2)ケーブルの太さは何処まで出来るのか?
3)電気信号がどれだけ「音変換」されているのか?
4)セッティング(主にスピーカー)による音の表情とスピーカーの性能?


まだまだ疑問点は有るが主な処を上げて見た。

¥10万円の機器と¥100万円の機器・¥500万円の機器と作りと価格で差別化されているが、情報量の読み取り性能や送り出し性能はどれくらい差があるのか「指標」がない。・・・個人的な考えであるが、実は10万円の機器でも本当はもの凄い情報量を送り出している可能性が有る。何故なら、CDPを例に出して説明すると、「CDピックアップ」は10万円の機器も500万円の機器も同じものが使われている可能性が有る。ピックアップを作っているメーカーはそんなに多くはない。金額差もそう大きくないはずだからだ。だから「読み取り性能」に大差はないと思っている。

その読み取った情報を、その機器がそのまま送り出しているとすればとんでもない情報量を出している事になる。

信号ラインとしては、@CDP〜プリアンプ間 Aプリアンプ〜パワーアンプ間 Bパワーアンプ〜SP端子間(SPケーブル) CSP端子〜SPユニット間(SP箱内配線)が有るが、どの部分のケーブルを太くしても「大幅な情報量アップ」をする。・・・どこまで太く出来るのか?・・・を非常に感じている。RCA・XLR・BNCプラグ等は本当にそれで良いのか?・・・と非常に疑問に思う。

BNC端子など細いケーブルしか使えないので、オーディオ用としては論外である。残るRCAプラグやXLRプラグでも・・・「これで良いのか?」と素朴な疑問が出て来る。RCAやXLRプラグももう50年以上前に開発されたもので、現在では更に別な「接続方式」を採用する必要性に迫られていると思う。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/71e0350019cf036449b6256fc6765482


ケーブル作りして疑問に思う事? つづき 2018年05月11日

ケーブルの断面積の増加や材質の見直し等で、改善すれば改善する程「音数」(情報量)が増えて来る。これを逆説的に考えれば「機器はどこまで情報量を出せるのか?」と云う疑問がわいてくる。

今出ている音数(情報量)は「ケーブルの伝送容量」で決まっているとしか言いようがない。ケーブルの伝送容量を上げても、さらに増えてくるという事は、機器はもっと情報量を持っているという事になる。以前にも「SPケーブル」の件で書いた事が有るが、「どこまで太く出来るか?」・・・まだエンドポイントが見えない。

音数の少ないソース(古いモノラル録音等)でも、ケーブル類を改善すると音数が増えて来る。ソースにその情報が入っているから出てくる訳で、機器の「読み取り性能」と「送り出し性能」にケーブルが付いて行っていないだけの事のようにも感じる。

そもそも、RCAケーブルやXLRケーブル等、一般的なケーブル類の線径はφ1o前後である。誰も「機器の送り出し量」を確認する前に、使い勝手の面で(取り回し性等)決めてしまっているのではないか?「音が出ればそれでよい」ぐらいの感じが自然発生的に広まり、現在のケーブル類の太さやソケット類の大きさを決めてしまったのではないだろうか?

「みんなで渡れば赤信号でも怖くない・・・」ぐらいの好い加減さが気になる。いざ正常にやろうとした時に重い足かせになってきていると感じる。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/bee22f57e7caac0ab2d38598cd3fa0b4



88. 中川隆[-13455] koaQ7Jey 2018年7月13日 11:03:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]

242: 薬漬け :2018/03/27(火) 21:36:54 HOST:sp49-98-52-156.mse.spmode.ne.jp

借り物の電源ケーブルが宙に浮いている中で、知り合いから悪の囁き。
「このケーブル使ってみないか?凄いぞ!」というのが彼の言い分。

まあ乗ってみることにしました。元に戻すのは実に簡単ですから。
とりあえず差し替えがしやすいレビンソンLNP-2Lに装着して、シベリウスの2番で。

いや、確かに凄いケーブルでした。ハイスピードが売りのようですが、音がギンギン。
陰影礼賛とは正反対の、フィンランドの山河をスポットライトで照らし上げたような、
分解能だけが際立って雰囲気が消し飛んだ音でした。
およそオートグラフの音とは対極の、水と油のような鳴りっぷり?でした。

やはりブランド系のケーブルは性能は良いのでしょうが、個性というか癖も半端でないと再認識です。

このあと、メートル980円の何時ものケーブルに戻したときの音楽の豊潤だったこと……。
知人には悪いけれど、ケーブル選びというのはなかなか難しいですね。


243: 前期 :2018/03/28(水) 15:48:20 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp
>分解能だけが際立って・・・・・

一階前方席のような音ということでしょうね。それもまた生音には違いない
わけで一部のマニアがそういう音に痺れることも事実で最後は好みの問題に
なるのでしょう。当方は「ハイレゾ」的な音は好きではありませんが・・・


244: 薬漬け :2018/03/28(水) 20:27:45 HOST:sp49-98-52-156.mse.spmode.ne.jp
>>243
いやー、疲れる音でした。下手をしたらハイレゾも真っ青?!
最前列を通り越して、金管の発音口に耳を当てて聴いているような雰囲気でした。

私としてはノーサンキューですが、それにしても電源ケーブルの音支配力の強さを垣間見た感じで
その点だけは印象的でした。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1515328289/l50


89. 中川隆[-13454] koaQ7Jey 2018年7月13日 11:10:19 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]

インピーダンスが全てを決める - 麻瀬憧庵(正)
http://masedoine-de.mond.jp/new1051.html


ダンピングファクター(DF)という言葉があります。

簡単に言うと、スピーカーの振動板の余分な動きを止める力を表すとでも申しましょうか。

 この数値が大きい程、振動板を強烈に制御し、特に低音においては過度特性の良いしまった音を提供してくれますが、大きすぎると、全体的には暗く沈んだ音となり、躍動感のないつまらない音になります。逆に小さくなり、特に10以下になると軟らかい、ふくよかな低音が朗々と鳴る事になります。

 昔の真空管アンプのDFはほとんど10以下でしたから、低音が豊か、出力が少ないのにパワー感がある等という真空管アンプに共通の性格は、このDF値からきているといっても過言ではないでしょう。

この数値は、アンプ、スピーカー、スピーカーケーブルの三位一体となった関係で決まり、求め方は次のようになります。


システムのダンピングファクター
=スピーカーのインピーダンス÷(スピーカーケーブルのインピーダンス+アンプの出力インピーダンス)


ここでアンプの出力インピーダンスは普通カタログに表示されていないと思いますが、アンプのダンピングファクターは書かれていると思いますので、ここから計算できます。

アンプのダンピングファクター
=スピーカーのインピーダンス÷アンプの出力インピーダンス


これより、アンプの出力インピーダンス=スピーカーのインピーダンス÷アンプのダンピングファクター

この場合のスピーカーのインピーダンスは普通8Ωで計算されていますので、

カタログにダンピングファクター100と書かれているアンプの出力インピーダンスは  

8Ω÷100=0.08Ω

となります。


 実際にダンピングファクターを変えて周波数特性を測定したものが右のグラフです。


 ◎ダンピングファクターと周波数特性の変化
    「強くなる!スピーカ&エンクロージャー百科」誠文堂より
http://masedoine-de.mond.jp/new1051.html


ダンピングファクターが ∞〜10 位まではそれほどの変化は感じられませんが、それ以下では大きな変化が現れます。

 一般的にダンピングファクターというと低音部に影響を及ぼすというふうに言われていますが、このグラフでは、中音部(200〜1kHz)、高音部(2k〜7kHz)にも大きな変化が生じているのが解ります。
    


 部屋にスピーカーを設置した場合、その置き方を色々変える事により、ある程度周波数特性をコントロールする事が出来ますが、このダンピングファクターを変える事により周波数特性をコントロールする方がはるかに精度が高く、非常に現実的で効果的な方法です。

 ここで非常に重要な事があります。

このグラフのダンピングファクター ∞〜10 の間はあまり変化はないように感じられますが、実は、実際に聴く音はこの間で激しく変化します。

 ダンピングファクターを追い込んで行くと、いきなり目の前に音がぽっかりと浮かび上がる状態が出現します。

この最高の音が出た瞬間のグラフと、そのちょっと前の状態のグラフを比べたら、おそらくほとんど見分けがつかない状態でしょう。でも音的には激変したと思われる状態なんです。

グラフ上ではほとんど同じ状態であっても、人間の耳には著しい違いが感じ取れるのです。

 この時のダンピングファクターがいくらなのかという事は全く問題ではありません。
使用する機材、部屋の状態等で、最高の音が出る瞬間は違ってきます。

各々の部屋で、目の前の音と対峙し、最高の音を出す為にダンピングファクターをコントロールするという事が要点なのです。

このダンピングファクターを変化させる方法ですが、最初に書いたこの式でお解り頂けると思います。


システムのダンピングファクター
=スピーカーのインピーダンス÷(スピーカーケーブルのインピーダンス+アンプの出力インピーダンス)

ここで「スピーカーのインピーダンス」と「アンプの出力インピーダンス」は不変です。

変化させられるのは、「スピーカーケーブルのインピーダンス」だけです。
これは、ケーブル長に比例します。

つまりケーブルの長さを変える事によりインピーダンスを変化させ、ダンピングファクターを変えて行くという事なのです。

 この事は、Cで紹介しました

『PRO CABLE』
https://procable.jp/

で、

「音の焦点」
https://procable.jp/setting/28.html
https://procable.jp/setting/42.html
https://procable.jp/setting/90.html
https://procable.jp/setting/48.html


として語られている事(タイトルバーにある「 オーディオの基本と鬼門・その真実」内にあり)で、今まで誰からも聴いた事がない事でした。

しかし、私はスピーカーの自作をし始めた段階で、ダンピングファクターと周波数特性の変化については知っており、上のグラフも当時から見ていた物ですので、『ナ〜ルほど〜』と、まさしく目から鱗状態で、さっそく試してみたのです。

 よく言われる、「スピーカーケーブルは太い物をアンプと最短に繋ぐのが良い」という事が全くの間違いだという事をお分かり頂けるでしょうか。

これは真空管アンプ時代に、悪いダンピングファクターをさらに悪化させない為に言われていた事で、こんな言葉は過去の遺物でしかありません。

しかし、同じくCで紹介しました、科学的に考察しているサイト


『オーディオの科学』
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm


でもこのように書かれているんですよねぇ〜。

 今のダンピングファクターの非常に大きいアンプに太いケーブルを短い距離でつないだ場合、過制動を起こし、躍動感のない、暗く沈んだつまらない音しか出てこないでしょう。

大多数のオーディオファンは、こういう場合、原因を機材に求めてしまいます。
アンプを変え、スピーカーを変え、そして、更に太く、有名で高額なスピーカーケーブルを購入するのでしょう。

全ては無知のなせる技。
オーディオ雑誌やオーディオ評論家の言う事、書く事を鵜呑みにしてはいけません。
彼らは無知なのか? あるいはお金の為に真実を語らないのか?


さて、実際の長さがどれくらいになるか? 

これは何とも申し上げられません。
使用する機材により全く異なる値になるでしょう。

 どれくらいの太さのケーブルが良いか?

これも機材によって違ってきますが、アンプとスピーカーの距離を考慮する必要があります。

距離が短く1〜2m位で繋げるならば、とても細いケーブルで十分です。


それが4〜5m以上ある場合はいくらか太い物が必要です。
といっても今オーディオ用に出回っているような太いケーブルは全く必要ではありません。というより絶対使ってはいけない物と言えるかもしれません。

ここから先は全て実験です。ご自身で試行錯誤するしかありません。

 例えば、ケーブルを10m買ってきたとすると、それを5m、3m、1m、1m、に切ってみましょう。

片チャンネルに5mを、もう一方に3mを繋いで音楽を聴いてみましょう。
この時かける音楽はボーカル物を。インスト物では正確に音を判断することはできません。

正確にセンターに陣取り、音を聴いたらどちらかに顔を20度ほど捻ってそのチャンネルの音を聴きます。
次に反対側に顔を捻ってそちらのチャンネルの音を聴きます。

どちらの音が好ましく聞こえたでしょうか?

もし5mの方が良く聞こえたならばそちらにもう1m繋いで同じように聴いてみましょう。
もしさっきの方が良かったというのであれば、目指すポイントは6m以内にあるという事です。

次には3mの方に1m繋いで聞いてみましょう。まだ5mの方が良ければポイントは4m〜6mの間にあるという事が出来ます。

この様にして大雑把な長さが解ったら、次には数cmづつ切って行き試聴を繰り返します。

一番初めに3mの方が良く聞こえたら、事は簡単。5mの方を数cmづつ切って行くだけ。
ポイントは3m〜5m間にあるか、又は3m以内にあるか。

 何んとなくいい音に変化してきたと思ったら、切り取る長さに御注意を。
一度に切るのは5mm〜1cm位にして試聴を繰り返して下さい。

もし切りすぎたと思ったらまた繋いで試聴。継ぎ足しても全く問題ありません。

但し、プラスマイナスがショートしないように、この点だけは細心の注意が必要です。

 私が経験した本当の事をお話しします。

最後、最高のポイントはわずか数mm以内の所にあります。
本当にそれだけの差でがらりと音が変わるポイントがあるんです。

これって、インピーダンスにしたらどれくらいの差になるんでしょう? 
おそらく数mmΩという事なんでしょう。

上のダンピングファクターの曲線グラフ上では差を見いだせない位の値でしょう。

信じられないとは思いますが、こればかりはご自身で経験して頂くほかありません。

 何度も何度もトライ&エラーを繰り返すことにより自分の耳も成長していきます。
今まで聞こえなかった音、判断がつかなかった音の差、確信が持てなかった優劣、そのような物が少しづつ解ってきます。これこそがオーディオの醍醐味。

そしてある日、目の前に歌手の顔がぽっかりと浮かび上がる日が訪れます。
生音の出現です。


※お薦め品
 私が上記の作業を繰り返していた時に使用していた物です。


まずはアメリカ・ベルデン社のスピーカーケーブル。

これはやはり『PRO CABLE』で絶賛されていたので使ってみました。
上が型番8460、下が8470。
http://masedoine-de.mond.jp/new1051.html

 太さは

8460が18AWG(アメリカの導線の太さの規格、数字が小さい物ほど太い)、
8470が16AWG。


8460はとても細く、昔のJBLのスピーカーターミナルの非常に小さい穴にも楽勝で入ります。

8470はその穴にちょうど良い位の太さです。

 これらは相当昔からある物だそうですが、いまだに大変評判が良く、その上大変安価。
ネットで探すと、1m当たり200〜250円位で購入できます(ホームセンターでは売ってません)。

これ位の値段なら、納得いくまでチョッキン、チョッキンできます。


プロケーブル - 最高峰のスピーカーケーブル・伝説のスピーカーケーブル -WEとBelden

BELDEN ベルデン 8460 18GA(推奨距離、片側2m前後)
https://procable.jp/speaker/belden8460.html

BELDEN ベルデン 8470 16GA(推奨距離、片側3m〜4m)
https://procable.jp/speaker/belden8470.html


 どの位の長さで最高の音が出るかは、機材により変わってきますが、

8460なら1〜3m位、8470なら3〜5m位でしょうか。

ですので実験される場合は最低でもこれ以上の長さから始めないといけないでしょうね。

購入時は少し長めに買っておいた方が良いですね。何しろ実験には失敗がつきもの。

 その下の表は昔のJBLから発表された家庭用スピーカーのケーブル適合表です。


JBL Wire Chart 1975年のJBL kit plan から
http://masedoine-de.mond.jp/new1051.html


これを見ても、スピーカーのインピーダンスと距離によりケーブルの太さを変える事、つまりトータルのインピーダンス、ダンピングファクターの管理が重要だという事が解りますね。

 こちらはケーブルの先端を剥く時にとても重宝する「ワイヤー・ストリッパー」。

http://masedoine-de.mond.jp/new1051.html


何しろ数え切れないほど、チョッキン、チョッキンしなければいけません。
これがないとチョット辛いですよ〜。

ホームセンターで1,500円位で購入できるんではないでしょうか。
ケーブルの太さに会う穴を選んで、取っ手を握るだけ。簡単です。
  

※御注意

この「音の焦点合わせ」を行う上で注意しなければいけない事を、二つ程書きます。


■その1
『PRO CABLE』のサイトに焦点合わせの公式なる物が書かれています。


●公式、その1
 メッキ線材の場合(銅にメッキされていて銀色の線材)、

ベルデンや WE などのメッキされている線材は、

短くすると、音が柔らかくなります。長くすると、音は、よりシャープになります。
細くすると音はシャープになります。太くすると音はマイルドになります。


●公式、その2
 非メッキ線材の場合(銅そのままであり、銅色の線材)

非メッキ線材は、

長くすると音が柔らかくなります。短くすると、音がシャープになります。
太くすると、一般的には、音は柔らかくなります。細くすると、これも音はシャープになる傾向を見せます。


以上の二つなのですが、ここで紹介した方法は『公式 その1』の方です。

音がシャープな場合はケーブルを切って行き、軟らかすぎる場合は長くするという事なのですが、ここに書かれている、「軟らかい」、「シャープ」なる言葉は、初めのうちはなかなか実感しにくいものがありますので、とりあえず長さを変えてみて、音の変化をどのように実感するか、全てはご自身の感じ方で決まります。


 『公式 その2』の方なんですが、これはインピーダンスとダンピングファクターとの相関関係からは理解できないものなんですが、サイトでは論理的な説明は一切行われていない為良く解りません。

又、この公式内の記述も「この部分、逆に書かれているんでないの?」と思わざるを得ないところがあります。

 がっ、実は私この方法も試してみました。理由は不明なのですが、確かに長くすると高域が落ちて行き、軟らかな音になったように感じられます。

おそらく、長くする事により直列抵抗が増え全体の能率が下がるんでしょうが、その時、低音部より高音部の方がより低下度が大きいんじゃないんでしょうか。

 サイトの中で、VVFという、家屋の天井裏や壁内の配線に使われるぶっとい銅の単線を使用し、片側200mなんて長さになっている方がいらっしゃいましたので、こんなになっちゃ大変だという事で、直径0.68mmのベル線(チャイム用に使われる細い銅の単線)を使い音の調整をしたところ、片側約20mというところでバランスが取れました。

 ところが、こちらのケーブルを選んだ場合、ちょっと問題があるという事が解りました。
それは、『公式 その1』の方法より、ケーブル長がかなり長くなることからきています。

実は、抵抗値は温度によってかなり変動致します。ケーブル長自体も変動しますから。
真冬や真夏等、毎日ほとんど同じ気温ならいいんですが、季節の変わり目など、前日から3〜5度も変化する時期等は毎日音がコロコロ変わり、調整に時間を取られ音楽を聴くどころの話ではなくなってしまいます。

と言う訳で、こちらの方法はあまりお勧めできません。


まっ、『公式 その1』の方法でも、夏と冬ではケーブル長の調整は行わなければなりませんが。

昔から、夏と冬ではなんか音が違うなぁとか、昨日と違うなぁとか思う事が多かったんですが、気のせいなんだろうと思っていましたが、やっぱり、実際音が違っていたんですねぇ。


■その2

 同じくこのサイトでの記述で、生音が出現すると、それは昔からいつも聴いている音なのだからすぐ判るという風に書かれているんですが、はっきり申し上げまして、そこまでリアルな音がいきなり飛び出してくる訳ではございませんので、この生音に関しましては、なかなか悩むところであります。

 今聴いている音が良い方へ向かっているか否かは、結局はいつも聴いている音楽をより多く試聴し、判断していく他ありません。

今まで聴いていたトラックのこの部分に出ていた歪がなくなったとか、メタリックな響きが素直になったとか、ボーカルの上ずりがなくなりコクがでてきたとか、そのように比較試聴を繰り返しながら事を進めて行く必要があります。

すると、今まで録音が悪いと思っていたCDが、まったくそのような事はなく、結局は自分の装置の音が悪かったのだという事に気付かされて行きます。


 ロック向きの音、ジャズ向きの音、クラシック向きの音等という事も、単にスピーカーの周波数特性が悪いせいであり、良く調整されたスピーカーは、何を聴いても良い音がするという事が解ってきます。
http://masedoine-de.mond.jp/new1051.html


90. 中川隆[-13453] koaQ7Jey 2018年7月13日 11:12:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]
ブラインドテストの嘘

 よくオーディオ雑誌には、アンプやスピーカー、スピーカーケーブルや色々なアクセサリーなどのブラインドテストなる比較試聴記事が掲載されていますが、それらの記事内容には全く信憑性がないという事に、Eを読まれた方はお気付きのことと思います。

 例えばアンプを変えた場合、アンプの出力インピーダンスはそれぞれ異なりますので、システムのインピーダンスが変わってしまい、ダンピングファクターの変化によりスピーカーの周波数特性が変化します。

アンプの音を正確に比較したいのであれば、スピーカーケーブルのインピーダンスとアンプの出力インピーダンスの和が、全ての組み合わせで同じになるようにしなければなりません。

そこまでした上でのテストでないと、結局はダンピングファクターの変化による音の変化を試聴している事になってしまいます。

これらはスピーカーやスピーカーケーブルのテストの場合も同じことが言え、つまりは最高の状態を比較試聴している訳ではなく、結果は全て出鱈目であるという事が出来ます。

 問題は、このような事を知ってか知らずか、名の知れた雑誌がこんなテストを堂々と行い、高名な評論家と言われる人達が物の価値を決めているという事です。
これらにより、如何に多くの人達が間違った方向へ導かれ、多大な犠牲を払わされてきた事か。

いい加減ここら辺で、正しい知識が知れ渡り、全ての人が本当に楽しいオーディオライフが送れるような時代が来る事を心より望みます。

アンプやCDプレーヤー、ましてやスピーカーケーブル等にお金をつぎ込む事は愚の骨頂。

唯一お金をかける意味があるのはスピーカーでしょうか。それにしても、セッティングを完璧に行う事が絶対条件です。

こちらに『ステレオ』誌によるアンプのブラインドテストの記事が載っています。


これはCで紹介した『オーディオの科学』というサイトで紹介されていたのですが、一時かなり話題になったそうです。

それというのも、オーディオファンの間では超有名なア○○○○ーズの高級アンプが、全員から最下位と判定されてしまったという事で、ネットでも驚きと嘲笑の声があふれていました。

 しかし、これなんかもインピーダンス調整は全くされてない訳で、高級アンプほど自身のダンピングファクターは高い事が多いですので、短く太いケーブルでつなぐと、暗く沈んだ音になる事は当たり前です。この時もこんな理由で最下位になってしまったことは容易に想像できます。

 やはり問題は、こんなテストを平気で行ってしまう雑誌編集者と、何の知識も持ち合わせていない評論家という事になるでしょう。

更にこのテストでは、音の悪い物はデジタルアンプであるという勝手な思い込みに支配されている事が図らずも証明されてしまっていますから、評論家ってどんだけ無能なんだって気分になってしまいます。

 又、このサイトの主宰者がこの記事にコメントしていますが、自分の主張の正しさを証明したいが為か、無理やり自分の都合の良い様に解釈していますね。

例えば、 「とりあえず、アンプによる聴感の差は、これ程の価格差があるにもかかわらず、ほとんど無い」

と書いていますが、全員の評価にそれほどばらつきがみられず、同じ物を最下位に選んでいるという事は、このテストではそれだけはっきりとした差があったという事じゃないんですか、それが真に正しい評価か否かは別にして。

 ほんとはこのテストの本当の問題点に気づき、それに対しての正しい考察を行うべきで、それが出来ていないと、「科学」を標榜するこのサイトの価値を高めることには繋がらないでしょう。
http://masedoine-de.mond.jp/new1052.html


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良いケーブルの見分け方 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2010年04月25日


長い事仕事で「技術畑」をして来ますと「慌て者の間違い」や「うっかりの間違い」が多い事に気づきます。

例えば「ケーブル」の評価を例に挙げますと、接続して15分くらいで判断される方がいます。長くても1週間くらいで判断される方がほとんどだと思います。

私の場合「ケーブルの評価」は最低3カ月から半年をかけます。技術者は「観察力」を磨かないといけないと思っています。物事には「理屈」が有ります。「なぜ良いのか?」、「なぜ悪いのか?」の理屈が判らないと「まぐれ」になります。「まぐれ」はそうそう来ません。

「まぐれ」で良いケーブルを見つけた場合、その根拠を明らかにするには「仮説」を立て証明実験をして行く事になります。・・・と地道な積み重ねが必要です。

ケーブルの場合、「評価するケーブルの性能が抜群に良い」と一般の方は「ダメ」の烙印を押すのが一般的です。何故ならその1か所だけを交換しても「バランスを壊す」からです。試しの1本のケーブルでは一端ぐらいしか判りません。それを全てのケーブルに入れ替え、「馴染ませた時」のサウンドが想像できれば、ケーブル交換も楽しくなります。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/bc47ce9089e35f592bc795b4664fd9d9


91. 中川隆[-13452] koaQ7Jey 2018年7月13日 11:17:27 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16528]

- スピーカーのインピーダンス-
https://procable.jp/setting/04.html

■スピーカーのインピーダンス


スピーカーのインピーダンスは、Ω(オーム)という単位で表示されています。ずっと昔のスピーカーは、インピーダンス32Ω、ドイツのシーメンス(siemens)の古いフルレンジのフィールドスピーカーともなりますと、256Ωなどというものがあります。その後、インピーダンスは32Ωから24Ωになり、1950年代後半頃からでしょうか、16Ωになり、その後、1965年頃からは8Ωになりました。最近では、インピーダンス6Ω、4Ωというスピーカーも、みかけるようになっています。

スピーカーのインピーダンスは、スピーカーの能率ほどには重要ではないようにも思いますが、その違いは顕著で、歴然としたものです。インピーダンス4Ωのスピーカーで、5mの距離を引くには、16GAの太さのスピーカーケーブルでは、仮に限界だったとします。それ以下の太さでは、電気的に無理があったとします。インピーダンス8Ωのスピーカーで、同じ16GAのケーブルだったとしますと10mまで引けます。インピーダンス16Ωのスピーカーですと、20mまで引けます。限界が、伸びます。これは電気的にという意味であって、音的な意味ではありません。音はまた別問題で、ケーブルの長さ、太さの選択をしなくてはなりません。

上記のことをインピーダンス256Ωの siemens のフルレンジ・スピーカーにあてはめますと、16GAという細いケーブルで、160m先のスピーカーが簡単に鳴らせるということです。太いケーブルを使えば、数キロ先でも鳴らせるということです。インピーダンス256Ωなどというスピーカーが、何の為にあったのかまでは知りません。ドイツですから、ナチスの捕虜収容所あたりで、捕虜全員に命令を下すためにでも使われていたのでしょうか。少なくともコンサートホールでは、そんなものは、全く必要ありません。

さて、距離とインピーダンスの関係を、逆に考えますと、インピーダンス16Ωのスピーカーは、インピーダンス4Ωのスピーカーに比べて、同じ距離であれば、4分の1の太さのスピーカーケーブルで、十分信号を転送できるということです。16GAの4分の1の太さ、これはまさしくタコ糸みたいに細いケーブルです。それでも電気的に十分です。音はまた別の問題です。

なお、低いインピーダンスのスピーカーを使う場合には、アンプのダンピングファクター(駆動力)が下がります。これにつきましては、アンプのダンピングファクターの項目を参照されてください。

■結論

■スピーカーのインピーダンスが低すぎると、ケーブルやアンプに負担をかけ、ケーブルの選択に自由がなくなります。

それでは使いにくいですから、インピーダンス8Ωのスピーカーも現行品にある以上、8Ωのものを選択されたほうが良いと思います。なお、インピーダンスの高いスピーカーのほうが、製作側のコストは、ある程度余分にかかります。

したがって、間違っても2Ωや1Ωしか無いインピーダンスのスピーカーなどというものは購入してはなりません。最悪、せっかくの優秀なアンプを壊してしまうだけの結果になりますし、そうでなくとも、ダンピングファクター、つまり駆動力が得られません。インピーダンスが2Ωの、たとえば38センチのスーパーウーファーを余裕で駆動出来るアンプなど、地上にほとんど無いのです。

「スピーカーのインピーダンスが1Ω以下に下がっても鳴らせるほどのアンプ」というような表記を、過去に数回みかけたことがあります。これは全くもって無意味なことであって、またしても人を惑わすだけです。鳴らせるというだけで、駆動力は大幅に不足しているのでしょうし、さらには、そんなものは全く不要ですので、実験室での実験にとどめ、市販しないで欲しいものです。

インピーダンスが1Ω以下に下がるようなスピーカーは、ダメなスピーカーなのですから、ダメなスピーカーのためのアンプなど、早い話がダメなアンプです。とことん良い、世界を代表するほどのスピーカー(インピーダンスが最低でも8Ω以上、理想を言えば16Ω)を、最も良く鳴らせるアンプこそが最高のアンプです。ダメなものに合わせず、良いもの(理想的なインピーダンスを備えたスピーカー)に合わせなくては、話になりません。

簡単なことなのですが、格好をつけた言い回しだけで、人を惑わす「悪魔の言葉」と化してしまうのですから、宣伝文句とは、これ、おそろしいものです。
https://procable.jp/setting/04.html


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- アンプのダンピングファクター-
https://procable.jp/setting/05.html

■スピーカーのインピーダンスと、アンプのダンピングファクターとの関係


アンプのダンピングファクターは、アンプのW数ではなく、本当の力、つまりトルクみたいなものです。高域のダンピングファクターは、あまり重要ではありません。力など無くとも、ツィーターやドライバーのダイヤフラムくらいは駆動できます。

アンプは、低域のダンピングファクターに注目してください。大きなスピーカーを制御するには、アンプの低域のダンピングファクターがしっかりしている必要があります。一般的には、8Ωのスピーカーを利用する前提で、アンプのダンピングファクターの数字は記載されていると思います。クラウンD45ですと、8Ωスピーカーに対しては、低域の、400ヘルツ以下の帯域を駆動するダンピングファクター、つまり力は、400という数字です。これは、46センチのスピーカーですら容易に駆動できるアンプであることを意味しています。

さて、16Ωのスピーカーを利用した場合には、その400というダンピングファクターは、化けます。800になります。その代わり、出力が一般的には半分になります。25Wのアンプですと、12.5W程度に落ちます。クラウンD45にあっては、16Ωのスピーカーに接続しても、出力は20Wと、ほとんど落ちませんが、これは非常に例外的なケースです。アンプにダンピングファクターが800もあっても仕方がないと言われればそれまでですが、2Wしか必要のないほど能率の高いスピーカーに、25Wもあるというほうが、よほどに論外であり、全く現実的ではないです。

したがって、能率の高いスピーカーを利用されているかたの場合に限りますが、個人的には、W数が半分になろうとも、アンプのダンピングファクターを優先されて、16Ωのスピーカーにされたほうが良いような気がしています。しかし、実際にはクラウンD45の、低域のダンピングファクター400などという数字は化け物的であって、8Ωスピーカーに対しても十分の駆動力ですので、これについては、そういう計算もあると、記憶されておかれるだけでいいでしょう。

一般的には、民生用のアンプの低域のダンピングファクターは、100W、200Wのアンプでさえ、50程度しかありません。それでは、プロ用標準の38センチ口径のウーファーをしっかり駆動して、制御し切ることは、とうてい無理な相談です。

なお、4Ωのスピーカーを駆動するときには、400のダンピングファクターは、半分、200に落ちます。

■アンプのダンピングファクター2000、出力400W×2のアンプにつきまして

プロ用アンプには、ダンピングファクターが2000や3000のアンプさえあります。その用途は特殊です。ダンピングファクター2000のアンプの用途は、はっきりしています。3000人以上も収容できるコンサートホール用です。38センチウーファー、又は46センチウーファーのスピーカー、今ではインピーダンス8Ωの大型スピーカーが多いでしょう。それを直列に二個、並列に二個、合計四個を片チャンネルづつに接続して、左右合計8個なり、場合によっては16個すら接続して駆動する用途のものです。

そうやって片チャンネルに四個接続しますと、8Ωというインピーダンスを、維持できます。つまり、8Ω時に400W×2の定格出力のアンプであれば、一発のスピーカーにつき、100W放り込んで、片チャンネル合計4発、左右で8発を、全部同時に鳴らせることになります。そうしますと、一個のスピーカーにつき、アンプが放出出来るダンピングファクターは、500になります。そのためのダンピングファクター2000であって、用途が全く違うものです。アンプも適材適所であり、個人宅では、その種のアンプは過剰装備であり、良いわけがありません。そんなに大きなアンプは必要もありませんし、良い音を出そうとしても逆効果です。

これは事実ですが、長年にわたる「洗脳」というのは、容易に取り払えるものではありません。家庭で、実際にクラウンK1(コンサートホール用・350W×2,ダンピングファクター、3000)を使われたかたのコメントが入りましたので、ぜひ下記をクリックして、ご参照ください。馬鹿馬鹿しいにもほどがあるということが、どなたにも、理解できると思います。

クラウンK1コメント・32さんからのコメント
https://procable.jp/setting/10.html#2

がそれです。

以上、いろいろ書きましたが、大切なことは、インピーダンスが高いスピーカーだからといって、むやみに細いケーブルにはしないこと(スピーカーのインピーダンスの項目を参照してください)、ダンピングファクター2000や3000のアンプを使えば音が良くなるというものではないという、その二点です。

一般的には、インピーダンス8Ω、能率90dbから93dbあたりのスピーカーに、400ヘルツ以下の低域のダンピングファクターが、300から400あたりの、あらゆる角度から見て特性が非常に優れたアンプがあれば、音楽を良い音で聴くには最善の選択だと思います。アンプのW数は小さいほうが、クオリティーが圧倒して高いのです。


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これより先は、「お客様の声」とします。
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Aさんのコメント: ダンピングファクターについてのデタラメ!!


こんにちは、○○です。

自分のブログにコメントしてくれた人がいたのです。
サブ用のアンプを入れ替えたと書いたらこんなコメントがありました。


「自分の○○ュ○ェー○のP600とP500Lでダンピングが300と500です。
でもダンピングの差なんて殆ど解らないです。」


とても驚きました。
果たしてそんなことってあるものなんだろうか?
自分としては音の焦点なんか合っていなくてもよりもダイレクトに分かるだろうと感じていたものです。
低音のボワボワするかキレるか。特にライブ音源を再生すると一発で感じます。

この人がよく分かっていないのか?メーカーの公表値がおかしいのか?…それとも自分がおかしい?。
とりあえず「○○ュ○ェー○のP600とP500L」っていうのはバカでかい出力ですね。
そこらあたりにもそう言う要因はありそうですが…。

このコメントで特に自分の判断が変わるわけではないんですが、こんな見解が一般的なんでしょうか?

○○ ○○


プロケーブル注:)このAさんのブログに投稿されたかたが記述されているアンプの規格を調べてみました。そうしましたら、8Ωのスピーカーの場合、300W×2、4Ωのスピーカーの場合、500W×2、というような、そして価格は50万円から65万円というようなものでした。往年のオーディオの方法論、そのままという印象で、進歩が全く感じられませんでした。ダンピングファクターも、いかなる周波数においてのものなのかが、明記されていません、高周波でしたら、それくらいのダンピングファクターは、おおかたのアンプにあるのです。

実は、このレベルよりさらに上、それ以上のものを、クラウンで入手すれば、K2という機種で、8Ω時に、500W×500Wで、そのダンピングファクターは、3,000以上(10Hz〜400Hz)にも及びます。(10Hz~400Hzの低周波において3000あるのだと明記してある事に最大限の注意を払って下さい。)
そして、その定価は、34万円です。

この3000という数字は、コンサートホールで使うには、今はどうしても必要な当たり前の数字であることにも留意して下さい。自宅で38センチウーファー二個を鳴らすには、ダンピングファクターは、400あれば必要にして十分ですので、D45で十分ですが、武道館などのコンサートホールでは、さすがにそういうわけにはいきません。

むしろ、プロ用のアンプの場合には、ダンピングファクター150と書いてあっても、正味150ある筈ですので、38センチウーファーが駆動出来る可能性は大です。

一般的には、民生用アンプの場合、いくら出力が大きくても、ダンピングファクターは、50か60もあればいいところだと、聞いております。

クラウンD45のように、「低域の」ダンピングファクターが400もある民生用アンプというのは、一つたりとも、存在していないのです。

このように、何を基準にして、いかなる周波数帯域の場合のダンピングファクターなのかが明記されていないアンプの場合、必要以上に注意して、ちょうどいいくらいでしょう。
https://procable.jp/setting/05.html


92. 中川隆[-13454] koaQ7Jey 2018年7月13日 12:53:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16534]

音の焦点


音の焦点というのは、スピーカー、パワーアンプ 、ミキサーなど、ある程度フラットな特性を持つ音響機器につきまとう、音のシャープさ、マイルドさの加減の問題のことです。具体的には、スピーカーケーブルの種類と長さ、太さによって、音がシャープになったりマイルドになったりします。

そこで、オーディオ機器のセッティングの時には、お客様が各自で、ご自分のお持ちのオーディオ機器に合わせて、スピーカーケーブルの種類と太さの選択、そして長さの調節により、音の焦点を合わせなくてはなりません。音の焦点がベストポイントに合った状態だと、そのオーディオ機器の本来の性能、特性、癖までが、すべて、音として現れ、明らかになります。

但し、スピーカーケーブルとして、音の焦点を正確に合わせられる特性を持つものは、『フラット』という考え方を基準にした時に、非常に高い水準を満たすものでなくてはなりません。その水準を満たすフラットなスピーカーケーブルは、当店や、本家・プロケーブルサイトでも販売しております、ベルデンのメッキより線、ウェスタンエレクトリック WE のメッキより線や単線(単線にはメッキとブラックエナメルがございます。)、そして AE 線のみです。これら以外のスピーカーケーブルで、音の焦点を合わせられるほどの高水準なスピーカーケーブルは、現時点では、見つかっておりません。

音の焦点の合わせ方は、プロケーブル社が発見した、以下の公式に従います。

[1] ベルデンや WE などのメッキ線材の場合。長くすると音はシャープになり、短くするとマイルドになります。太くすると音はマイルドになり、細くするとシャープになります。

[2] 銅の単線の場合。長くすると音はマイルドになり、短くすると音はシャープになります。太くすると音はマイルドになり、細くするとシャープになります。

公式はこれだけです。プロケーブル、および当店では、フラットな特性を保ったまま、音の焦点を合わせられる特性(上に述べた [1]、[2] の特性)を持つスピーカーケーブルを、選りすぐって販売しております。音の焦点についての事情や、本当に優れたスピーカーケーブルの持つ特徴については、スピーカーケーブル各商品の商品説明に詳しい記述がございますので、そちらをご覧ください。 また、音の焦点についての、オリジナルの記述は、本家・プロケーブルサイトの鬼門コーナーに、詳しい記述がございます。ご覧になりたい方は、こちら をクリックしてください。

以下には、平均的なご家庭の、平均的な電源の 100V 環境で、平均的なオーディオ機器のセッティングの際の、各太さのスピーカーケーブルの、大まかな音の焦点の目安を掲載しておきます。この『平均的な場合』というのは、ほとんどのケースが、メッキより線になるはずです。ここに、『GA』というのは、スピーカーケーブルの太さの単位です。数字が小さければ小さいほど太く、数字が大きければ大きいほど細くなります。(『WE』というのは、ウェスタンエレクトリック(Western Electric)の略です。)

ウエスタンエレクトリック WE 22GA・・・片側 1m 前後

ウエスタンエレクトリック WE 18GA・・・片側 2m 前後

ウエスタンエレクトリック WE 16GA・・・片側 3m〜4m程度

ウエスタンエレクトリック WE 14GA・・・片側 6〜8m、又は 9m 程度

ウエスタンエレクトリック WE 12GA・・・片側 10〜15m 程度

ウエスタンエレクトリック WE 10GA・・・片側 15〜20m 程度

ウエスタンエレクトリック WE 8GA・・・片側 20〜30m 程度

ベルデン 8460(18GA)・・・片側 2m 前後

ベルデン 8470(16GA)・・・片側 3〜4m 程度

ベルデン 8473(14GA)・・・片側 5〜7m 程度

ベルデン 8477(12GA)・・・片側 9〜12m 程度

なお、音の焦点を合わせる際に、AE 線が必要になるケースというのは、音源が MacBook Pro の機器セットだったり、電源が当店でも プロケーブル でも販売しております、プロケーブル製アイソレーショントランス だったりする場合です。つまり、音源が異常に濃かったり、電源が異常にクリアーだったりするような、非常に特殊な場合です。その際の音の焦点、AE 線の長さは、ケースバイケースになります。詳しくは、AE線 1.2mm の太さの商品説明をご覧ください。私自身で経験したことのある範囲で、参考程度の長さが書いてあります。
https://www.gospel-for-your-sound.com/speaker-cable

​生音の捉え方の真実


私たちは、オーディオの音、殊に、『生音』を、どう捉えているのでしょうか。

◯◯◯という有名なオーディオショップで、以下のような趣旨の記述を見かけたことがあり ます。

『私たちは、音を、無意識に補正して聞いているため、音の解釈や聞こえ方は、100人いれば100通りである。』

しかし、この主張によれば、『100人いれば、100通りの』『1000人いれば、1000通りの』ボロい機材ばかりつかまされる羽目になります。買った者が、音に不満を言えば、『頭の中で補正が起きるまで待っていて下さい。』と言われます。疲れている時など、頭の補正そのものがおかしくなっている事すらあるでしょう。

その時に悪い音だとイライラして、またしてもオーディオ屋に通って、さらに将来イライラする機材を入手する事になります。まさしく、

100 通りの補正

100 通りの泥沼

100 通りの地獄

です。プロケーブルさんが登場する前までは、多くのオーディオファンの間で、このような悪循環が起きていたのではないでしょうか。

そこで、プロケーブルさんでは、『誰にでも良い音とわかる、普遍的な生音』 の存在を、これまでずっと、皆さんに訴えかけ、皆さんを、啓蒙してきました。

普遍的な生音

それはどういうことなのか。

実は、プロケーブル大阪店の音のような、人類共通の 『理想の生音』というべきものが、生まれながらに、人間の頭の中にインプットされているのだと、私は考えています。それは『生音そのもの』なのですから、どなたにも分かりやすいことこの上ない音なんです。

理想の生音

それは、『人間の地声』が基準になっています。我々は1人残らず、生まれた時から、お母さんの声、看護師さんの声、お父さんの声を、聞いて育っています。その後は、学校の先生の声、友達の声、などなど、誰もが地声については、生まれながらに、完全な形でインプットされています。つまり、地声か違うのかは、はじめから、プロフェッショナルのレベルで、我々は、判別出来るのです。

この『人間の地声』は、プロケーブル流に言いますと、『基本中の基本』です。

そう、『生音』としての地声。その基本的な、根底の部分が、生まれたときから、人間の脳にはインプットされているのです。 また、この『理想の生音』は、人間の成長過程、経験の違いによって左右されることは、ほとんどありません。

基本的な音に対する感じ方は、100人中、99人までは、共通なのです。

実際に、プロケーブルサイトでも、『オーディオの悩み・苦悩を解決するショップ』でも、お客様には、人間の地声に近いボーカルで、音 の焦点を合わせてください、と、再三にわたって、お願いしております。

そして実際に、我々の提唱するこのやり方で、完璧なセッティングがしてある、プロケーブル大阪店では、訪れる人たちの、100人中、99人のお客様が、『いい音だった。凄かった。』と感動していかれます。中には、大阪店の店長に、『生まれてはじめてこんな凄い音を聞きました。』と、言っていかれるお客様もいると聞いています。

100人中、99 人までもが、凄い音だった、いい音だったと、感動して、帰っていかれる音。 これこそが、人類共通の『生音』です。

真のオーディオには、『100 通りの音』など、ありえないのです

(もちろん、従来のような趣味でオーディオをするのであれば、話はまったく別です。いかなる音でも好きならいいでしょう。その代わり、最低でも一千万円以上お金がかかるのを覚悟しておいて下さい。場合によっては、数千万円です。しかし、プロケーブル流でオーディオに取り組めば、30万円もあれば、生音など、実に簡単に出せてしまうのです。)

しかし、100人中、1人くらいの割合で、頭にインプットしてある『理想の生音』 が違う人がいます。いわば、『例外的な音』です。

100人中、1人の方は、その『例外的な音』を基準に、プロケーブル大阪店の 『理想の生音』の方を、頭の中で大きく補正したり修正したりしながら聞かれています。それでは、せっかくの『人類普遍の、理想の生音』を体現した、プロケーブル大阪店の価値は、理解できません。

これこそが、プロケーブル大阪店の音を、100人中 1人の割合ではありますが、その良さがわからない、理解していただけない、最も大きな理由であると、私は考えております。

最後に、念のため、以下のことを注意しておきます:絶対に楽器の音ではセッティングしないで下さい。あくまでも『人間の地声』をセッティング時に使って下さい。楽器の音では、死ぬまでセッティングしていても、生音など出ないのは当然です。
https://www.gospel-for-your-sound.com/procable-truth-9-1


詳細は


「音の焦点」
https://procable.jp/setting/28.html
https://procable.jp/setting/42.html
https://procable.jp/setting/90.html
https://procable.jp/setting/48.html


93. 中川隆[-13453] koaQ7Jey 2018年7月13日 13:28:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16534]

スピーカーケーブルの芯線外径サイズの単位 AWG, GA
米国ワイヤゲージ規格 AWG


米国ワイヤゲージ規格(American wire gauge、略語:AWG)は、(断面が円形で、固体、非鉄金属、電気伝導体の)ワイヤのUL規格である。

主として北米で使われている。

番数が大きくなるほど、芯線外径サイズは小さくなる。

例えば1番線(1ゲージ、1G)は7.35mm、10番線は2.59mmである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8%E8%A6%8F%E6%A0%BC

AWG とはアメリカンワイヤーゲージ(American Wire Gauge)の略であり、直径mm(φ)や 断面積mm²などの表記同様、主に導体の太さを示すために広く用いられています。


AWG: 芯線外径(mm) 芯線断面積(mm²)
8 : 3.264 8.368
10 : 2.588 5.262
12 : 2.053 3.309
14 : 1.628 2.081
16 : 1.291 1.309
18 : 1.024 0.823
20 : 0.812 0.517
22 : 0.644 0.326
24 : 0.511 0.205


AWG、mmφ、mm²の関係については、下記の換算表を参照ください。
http://www.tokyo-ideal.co.jp/awg.html

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バナナプラグに挿入できるスピーカーケーブルの芯線外径


Postta バナナプラグ スピーカーケーブル用 10個セット
価格: ¥ 1,199 通常配送無料
芯線外径サイズは4mmまでのケーブルに対応し、
12-18 AWGのスピーカーケーブルと利用可能です。
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B0-Postta-%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B0-%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB%E7%94%A8-24K%E9%87%91%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%AD-10%E5%80%8B%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88/dp/B01HLTOJCC/ref=sr_1_7?ie=UTF8&qid=1522815773&sr=8-7&keywords=%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B0

バナナプラグのおすすめ人気ランキング10選 mybest
https://my-best.com/2313

バナナプラグのおすすめモデル7選。
https://sakidori.co/article/256357

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プロケーブル社 スピーカーケーブル用 Y型圧着端子
https://procable.jp/speaker/speakercable_y_plug_2.html


スピーカーケーブル用Y型圧着端子4個セット
販売価格100円(税込)

14GAまでのスピーカーケーブルに使用可能です。

これにて、ネジ式のスピーカー止めの接点不良を皆無にして下さい。
圧着工具が必要ですので、近所のホームセンターなどで入手されてください。

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ノイトリック スピーカー・パワーアンプ切り替え用コネクター speakON 
https://procable.jp/speaker/spikon2_plug.html


speakON(スピコン)は弊社独自の発想により開発されたプロ用音響機器のスピーカー・パワーアンプ接続用コネクターです。既に数多くの製品に採用実績があり、世界標準となっています。当SPXシリーズはその中でもスタンダードラインに位置するシリーズです。高電流対応、高耐久性、さらには独自のロック機構 により接続不良を防ぎ、音の現場で確実、忠実な信号伝達を行います。


スピーカー用ケーブルコネクター speakON NL2FX

・2コンタクト(スピーカー1回線)
・定格電流 40A rms / 連続
・適合ケーブル外径:φ6.0〜10.0o
・3つのパーツのみを使用し、はんだ不要のイージーアッセンブルを実現
・4コンタクトタイプのspeakONレセプタクルとの接続も可能(+1/-1のみ接続)
http://www.neutrik.co.jp/jp/speakon/nl2fx


プロケーブル社 Neutrik ノイトリック 二芯用スピコン、NL2FX
450円(税込)

最大電線サイズ/単線:10AWG、撚線:12AWG
https://procable.jp/speaker/spikon2_plug.html

 

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家庭用スピーカーケーブルの太さ


Belden 8460、同時販売しておりますWEの伝説のスピーカーケーブル同様、スタジオ用、放送局用、つまり、プロ用です。というより、ベルデン社のケーブルは、大半がプロ用になります。

18GA、通常の家庭の使用では、この太さがベストです。
太いものが良いというような観念は、間違っています。

過去のスピーカーの多くが、18GAか、太くとも16GAくらいまでしか入らない端子を備えていました。

ただ、現在では風潮に合わせて太いものが入るように変化してきています。多くの人が太いケーブルを使いたがるからという、ただそれだけの理由でしょう。


他にもうワンランク太い16GAの、ベルデン8470の本物も紹介しております。

通常100V環境で、3mから4m長で使われるかたは、そちらのほうを、お選びください。長さ2mで100ボルト電源の場合には、細い18GAのほうが良いです。長さが3mから4mの場合には、16GAのほうがいいでしょう。これは電気的なことではなく、音的な事です。
https://procable.jp/speaker/belden8460.html


18GAというのは、太くないです。
今の標準からすると、ずいぶん細いほうだと思います。
しかし、普通の能率のスピーカーを駆動するには、十分な太さになります。

あまりにも太いケーブル、見てくれだけの高額なケーブルは、音をおかしくします。

100ボルト電源の場合、太いケーブルでは切れる音にならず、すりガラス越しの音のようになってしまいます。その原因は、ケーブルにあります。

音が見事に切れて、生音に近づけるに、WE(Western Electric)18GAを2mほどで使用するには、ベストスピーカーケーブルの一品になります。
https://procable.jp/speaker/replica_we18.html

6mから8mでの接続時の標準ともいえるWE(ウェスタンエレクトリック)14GAのスピーカーケーブルをどうぞ。

通常100ボルト電源ですと、6mから8mあたりが適正使用範囲です。もちろん機材やスピーカーによって変動がありますので、必ず合うとは言えません。平均がそれくらいという意味です。

それ以上長いケーブルがご入り用のかた、10mを越える長さが必要なかたは、WE(Western Electric)12GAを使ってください。

「WE」(ウェスタン・エレクトリック)のスピーカーケーブルは、おそらく、アルテックやJBLの箱の内部のスピーカーケーブルより、高品位なものなのでしょうから、スピーカー内の配線を交換するならば、このレベルでないと意味がありません。勝手に太いものに交換されてしまっておられる場合は、おそらく、音を悪くしているだけですので、元に戻してあげて下さい。

その際の適切な太さは14GAでもいいのですが、16GAくらいでしょうか。
https://procable.jp/speaker/replica_we14.html



- スピーカーケーブル -


ウェスタンエレクトリック WE 24GA (非メッキ、ブラックエナメル)  

伝説のスピーカーケーブル

注:)スピーカーケーブルは、必ず左右同じ長さで接続されてください。

WEにつきましては、この絹巻きブラックエナメル単線も、通常のスピーカーケーブルとして皆さんが使っておられるより線も、今後は入荷予定もなく、在庫が尽きれば本当に終わりです。世界的に枯渇してきており、高騰していますので、WEレベルの音を必要とされているかたが入手されてください。なるべく多くのかたに使っていただきたく思いますため、業者さんはご遠慮ください。なお、色は数種類ございますが、選んでいただけるほど数量がありませんので、色につきましては不問にしていただけますよう、お願い致します。


■スピーカーケーブルの「本数」につきまして
スピーカーケーブルというものは、スピーカーを鳴らす為のものです。一本というのは、一個のスピーカーを鳴らせる一本ですから、二本がはじめからよってあります。2m離れた二個のスピーカーを鳴らすには、2m二本です。この種の間違いが継続的に多発しておりますので、注意ください。

★ビッグニュース

Lさんのコメントで、凄いコメントが入りました。このかたは、徹底的に音の焦点合わせをしているかたです。ぜひとも、ご一読下さい。

★ビッグニュース その2

諸先輩がたの、興奮気味とも言えるほどのレビューの意味がやっと分かったというコメントが入りました。やはりWEだけは、普通のケーブルではないんです。詳しくは、Nさんのコメントをご覧下さい。


伝説の「WE」(ウェスタン・エレクトリック)の絹巻きブラックエナメル(非メッキ)の単線の24GA、二本より(スピーカーケーブルに適合)です。最近の音源は非常に濃く、高域側が目立つ傾向にあります。音が濃ければ濃いほど、高域側が目立つような音になるからです。

そのような時に、このブラックエナメル(非メッキ)単線を使っていただくと、少々音が柔らかくなり、非常に深みのある音を奏でてくれます。これは逸品です。

   
24GAというのは、凄く細いです。今の標準からすると、非常に細いほうだと思います。しかし、高能率スピーカーを1.5mから3m程度で接続して駆動するに十分の太さでしょう。相手のスピーカーが16Ω、高能率スピーカーですと、家庭での使用であれば、5mでも大丈夫な太さになります。

スピーカーの能率が高い場合には、それほどの電流を流すわけではありませんから、細くても大丈夫です。

あまりにも太いケーブル、見てくれだけの高額なケーブルは、音をおかしくしますので、ご注意下さい。必要にして十分なケーブルこそが、理想です。

100ボルト電源の場合、太いケーブルでは音の切れ味が悪く、すりガラス越しの映像のように、モヤモヤの音になってしまいます。その原因は、ケーブルにあります。

ききづらい高域のきつい音を柔らかくすると同時に、音の切れ味を鋭くして、生音に近づいていくには、WE絹巻きブラックエナメルの24GAも、ベストスピーカーケーブルの一品でしょう。
https://procable.jp/speaker/we24_tansen_blackenamel.html


94. 中川隆[-13441] koaQ7Jey 2018年11月03日 06:33:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19912] 報告

傅信幸の功罪

私はオーディオマニアだったが、ハイエンド・オーディオと呼ばれるようになってから、オーディオジャーナリズムをはじめ、そういう世界が嫌いになった。狂気の沙汰のケーブルの価格や、工業製品として価格と内容がまるで釣り合わない事・・・世間でもハイエンドオーディオは新興宗教的扱いになりつつある。当然の事だと思う。

最大の戦犯の一人は傅信幸さんだと考えている。

彼は文章も上手いし話術も巧みだ。評論家としては優れているのは認める。が、推奨する機器の音質はかなり偏ったもので、自分の嗜好の正当性をこじつけ理論で無理矢理押し通してきた。

端的なのは、ハイスピードという言葉。反応の速さを示す用語だったのに、箱をコチコチに固めて高域のバランスを突出させた音を評価する言葉にすり替えてしまった。

彼は偏執的に、キャビネットの共振を忌み嫌っていたが、当時愛用していたアポジーは、グレーのフレームが盛大に共振する。内部構造を見たら、彼が如何に思い込みで音質を語っていたかがはっきりと分かるだろう。

その後、消音管構造のノーチラスに乗り換えたが、これも音質というより方式的思想に負う部分が多い。現在1千万という異常な価格のついたノーチラスだが、実際に触れてみると低域の共振が完全に消せるはずもなく、ちょっと大音量にすれば盛大にボソボソ言っているのが分かる。決して悪い音ではないが、氏の主張するようなクリアーで澄み切ったものでは決して無い。

アポジーもノーチラスも個性的ながら悪い音ではなく、素敵な個性的魅力はある。ただ、1千万という価格に正当性は無い。彼は素直にこう言うべきだったのだ「価格的には異常であり技術的にもまだ未完成ではあるが、わたし好みの魅力のある音だ」と。

それを三浦孝仁氏らと共に、如何にも不要共振を完全に排除した進化したスピーカーと言い張り、自分の好みではないものを遅れていると言わんばかりに評した所為で、細く薄く神経質な音を持つ高額製品がはびこり、高級オーディオがオカルト化に向かって突き進んだのも事実だ。


重ねて言うが、アポジーもノーチラス(ただしオリジナル)も、しばらく借り受けて聴いてみたことがある。音量を上げると共振音が酷いが、音質的に魅力もあり、曲を選ぶが、ハマれば良い音だ。
(アヴァロンのダイヤモンドは嫌いな音だったが、これはわたしの嗜好の問題だ)

事実、見事に鳴らしきっているマニアも散見される。ただ、良く鳴らすために、部屋や機器の癖を巧みに利用している例が多いようだ。これは、使い手の技量によって美点を引き伸ばしているのだ。
そういう御仁なら、他のスピーカーを用いても同じように見事に鳴らしきれるだろう。
世界最高性能のスピーカーを使っているからではない。

はっきり申し上げて、工業製品としては未完成のレベルだ。否定するなら、アポジーあたりを分解して中身を確認されるとよろしかろう・・・。ある意味衝撃をお受けになると思う。
http://soundvoicequest.blog55.fc2.com/blog-entry-1.html


▲△▽▼


広大な音場に■傅 信幸■ポッと浮かぶ

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/03(木) 13:19:18.37 ID:W2VEndmy

傅は朝鮮人じゃないよ
在日中国人の息子
高卒でオーディオショップ店員上がりで
電気や音響の知識もなければ音楽の知識や技術もないのに
平然と嘘八百並べた感想文書いてメーカーにこび売る
自称オーディオ評論家
オーディオ評論に
音楽やファッションなんかの浅〜い知識を織り交ぜて
でたらめな逸話を混ぜ込んで書くのが得意


287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/09/01(火) 00:39:36.87 ID:jU4K1GRt

オーディオ評論家を名乗るなら、たんに耳がよいだけじゃなく
ある程度電気回路の知識を持っていたり
音響工学の知識があって各種測定ぐらい出来る資質が必要だろ
そうでないと工業製品としての性能や耐久性などを評価できないからな
音楽に対する造詣が深く楽器演奏なども出来ればそれも音質評価の助けになるだろう
電気工学も音楽も無知で、機器に対してただ生半可なカタログ程度の知識しか持たずに
子供の読書感想文みたいなもの書いてオーディオ評論家なんて名乗って欲しくないな
日本のオーディオ雑誌は提灯記事とオカルトだらけになったのはこういう奴のせいだ

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/09/16(月) 22:00:07.17 ID:+dHESYeX

高卒なので英語はてんでダメ、
でもメーカーの主宰者と直接意見交換してるような嘘を書く
高卒なので電気工学の知識ゼロ、
だから機器に関してオカルトじみた嘘でたらめを平気でまきちらす
高卒なので音楽の知識ゼロ、
だからギターやポピュラー音楽に関して平然と嘘デタラメを書く
全てが高卒だから仕方ないって許されることか?
そういう民族だから仕方がないってことか?
こんな奴に毎号記事書かせてるステサンの編集部にはなんとかしてほしい


188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 16:31:09.70 ID:XKnS/stY

まじめな話、傅氏はオーディオ評論家としては最も悪質な部類だろう。
人柄とか人間性とかをとやかく言うつもりはないが、
胡散臭い海外高級メーカーや輸入業者、某出版社といった、
ある種、詐欺に近いこの業界のボロ儲けのために都合の良い評論を続けてきたからだ。
原価の極めて低いハイエンドオーディオに、法外な価格をつけ、
それを絶賛することで広告料のような見返りを得る。
評論ではなく、お抱えの広告マンとしてなら許せるが、
評論家と名乗る資格はないと思う。
もっとも、そういう輩は彼だけではないが。
https://yomogi.5ch.net/test/read.cgi/pav/1352225418/

95. 中川隆[-13440] koaQ7Jey 2018年11月03日 06:35:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19912] 報告

いくつの「いい音」を持っていますか? Der Klang vom Theater (ドイツ〜劇場の音と音楽) 2011/06/01
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-269.html#comment


今年のGWは沢山の方にお越しいただいたのですが、5月中は他のテーマについて書いており手を付けていませんでした、しかし色々と勉強になることもあったので遅れましたが記事にしたいと思います。


休みも後半(私自身はずーと休みなんですが)になり、ブウウーーっと低いエンジン音が聞こえてくると我が家ではついぞ見たことのないシルバーの「どら焼きの親玉」のような薄い物体が駐車場へ滑り込んできました。

110508_143713.jpg
ポルシェの「なんとかー」という2シーターミッドシップのスポーツカーでした。
400kmの遠来のお客様です。仮にAさんとお呼びしましょう。

Aさんは、私の使っていたEurodynを買って頂いたご縁でそれ以降何度か行き来させていただいています。

確か音楽を聞いている部屋は我が家と同じ位の広さでしたが、職住近接の職のスペースにも何台もスピーカーを持ち込んでいて、現状で10セット以上音が出るようになっているはずです。
最近はWE4181を4台買ったので(594は既にある)ツインでやってみるとか、訳の分からんことを言っていた。


さて、今回は一泊の予定だし、我が家だけでは物足りないと思ったのか、同好の士を紹介してとの要望で、一緒にYさん宅へお邪魔した。
僕とYさんはオーディオだけでも30年来のお付き合いで、機材の変遷も聞いている音楽も熟知しているといっていい。

きっちりと育ちの良いYさんは、遠来の客人のためと色々な組み合わせで音を出してくださった。
Yさんの御宅には、3つのスピーカーがある。

1.WE555を中心としたフィールドコイルの3Way

2.Sentorian の7インチフルレンジ

3.最近導入された JBL D130と175DLHの2Wayモノラル (型名は不詳、グレー塗装のフラットバックのやつだ)

各々、ステレオソフト、SP復刻など古い録音、JBLはLPモノラル時代の再生をそれぞれメインに担当させている。


僕自身も過去は似たような経歴を持っていて

SPレコード    蓄音器

SPレコードの電気再生用とSP復刻LP(〜1946年頃)  WE555+カールホーンなど

LPモノラル (1946年〜1957年)  WE728+WE713+WE31 や Klangfilm KL-L305など

LPステレオ (1957年以降)  Eurodyn   ALTEC A-5  Lowther PW-2 など


詰まるところ、あれもこれもと種類の異なる機械を「不本意ながら←ここ強調」揃える必要に迫られる理由は
レコードの形状の違いや周波数帯域が拡大する歴史を追いかけ、それぞれのレコードをまあノーマルな状態で再生するためには、同じく機械側の歴史を追体験するしか他に道が無いからです。

DSC03275.jpg
準備は出来たのに、グズグズしてちっとも実験の出来ていない、クレデンザ再生用のドライバー。

DSC03267.jpg
計画通りならこんな感じに付くはずだ!  これを作ってからもう何年たったのやら・・・・


Yさん宅でたっぷりと音楽を聞かせて頂いた私たちは、夕刻には辞して食事に向かいました。

そこで、AさんはYさん宅の状況について、かなり「怪訝」に感じたという旨の感想を述べられました。
始めのうち、私にはその主旨が掴みきれずにおりました。しかし、或ことに気付いて「Aさんの戸惑い」を理解できたのです。

これはちょっと言葉にはしにくく、誤解を恐れずに言ってしまうと

Aさんが追い求める「良い音」には絶対無二の頂点があって、自身の信じるオーディオの目標は一点ではないか?と感じました。
それならば、常に最新の技術を信じても良さそうだが、古い機械を使っているから余計話がややこしくなるのだ。

対して、Yさんの御宅の3つのスピーカーはそれぞれ別のアプローチで音楽を表現していた。
音の要素のプライオリティがひとつではないという意味だ。


Aさん程のキャリアと使用機材をもってしても、求める音は一つだけ。というのはある意味素晴らしいことかもしれません。
オーディオの持つ本来的な使命、「フォノグラフ=音の記憶」からすると本道だと思います。長らく日本のオーディオ界を覆ってきた「原音再生」の精神ですね。

これに対して、私のように異なる複数のスタンダードを持つのは、130年という長い歴史を刻んだレコードをどうやって再生するか?という意識だろうと思います。
よって、私は人生で一度も自分がオーディオマニアであると考えたこともなく、「これが自分の音だ」という嗜好もありません。
多くの機械と遊んできましたが、それぞれを聞いた友人が「お前の音だなあ」と言ってくれるので、そうなのか。と思うだけなのです。


Aさんからはご帰宅後直ぐに、丁寧な書状と極上の「浜茹しらす」を送って頂きました。
その中には、こう記されていました。

「目指す方向は私とは違いますが、再生音の一つの方向を示していただき、大いに勉強になりました」

いえいえ、こちらこそ普段は「当たり前」と思っていた事を改めて考える機会を頂きました。
Aさんも「何か」を気付かれていたのでしょうね。


いつもの通り、SP、モノLP、ステレオLPと各カテゴリーでスーパーなレコードを聴いていただきました。
ステレオで選んだのが以前にご紹介した、「ファリャの三角帽子」です。

聴き終えたあと頬を赤くしたAさんから思いも寄らない言葉が発せられました。

A 「確かにすごい音だってのは分かるけど、でもこのレコードは例の高いやつでしょ?」

私 「まあ、バブル頃は随分高かったと思いますが、今頃は当時の半額になってますよ。」

A 「・・・ レコードにそんな金額は出せっこない!!!!!!」

私 「はあ?? あんた先日 WE300Aを4本買って ○○○万円払ったって言ってたでしょう!」


あなたは幾つの「良い音」を持っていますか?


コメント

おお! 面白い実験ですねえ

Kaorinさん

こんばんは

JBL D130と175DLHの2Wayモノラルは多分D1050ですね、キャビの色で1004と1005の違いが、でもマルチセルラの方がWesternっぽいですね。


面白い実験ですね。D173246をクレデンザWood Hornで鳴らすんですね。
でもルックスはうーーーん

ところでこのD173246のダイヤフラムはフェノリックでしょうかそれともアルミ合金どちらでしょうか?

BeachMaster等にはフェノリックが使われていたようですが、、、、、

2011/06/03(金) 00:40 | URL | mambo #n9Bk/wZI[ 編集]

Re: おお! 面白い実験ですねえ

mamboさん、こんばんは、

JBLは私が詳しくないので、詳細に紹介できませんが高音ドライバーは
小口径蜂の巣のホーンに付いていました。

エナメル系半艶グレーで端子はハンダです。
箱入りではなくユニットとXOのセットでした。


そして、家のドライバーはそのような立派なのではなく、ALTECの730です。
本当はLagevinとかの720ですと蓄音器に付けたときに帯域がピッタリだったのですが
最近は妙に入手難で諦めています。

720の振動板はフェノリックでした、730も恐らく同じではないかと。
旅客機の機内放送に使われていたヤツがフェノールだそうで、同じくらいの帯域なら
いいなあと思いますが、Music用はさすがに広いですかね。


2011/06/04(土) 00:06 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

頂点は一つでも

こんにちは

この記事には考えさせられました。
同じソースを複数の装置で聴くている場合は、目指す方向が
一つに収束していく気がしますが、ソースが複数(SPとか)
になってくるとやはり目指す方向は多様化せざるを得ないので
はないかと思います。
モノラルとステレオを一緒にしている私などは、まだまだ中途
半端なのかも知れません。
それぞれの道を極めるというとカッコいいですが、結局はその
ソフト特有の魅力を引き出す手助けをするだけなのかなって思
いました。


2011/06/04(土) 14:06 | URL | メタボパパ #-[ 編集]

クレデンザの電蓄化

クレデンザのドライバー駆動、非常に興味を持って拝見しています。
ぜひレポートをよろしくお願いいたします。

ボクのHMVでの拙い経験では、普通のスピーカー再生に比べてクセはありますが、
それがソースのツボに嵌るとタマりません(笑)。

2011/06/04(土) 17:02 | URL | ibotarow #iaNYWVsc[ 編集]

最強のWood Horn

Kaorinさん
こんばんは

私はフェのリックのダイヤフラムの音が大好きです。

友人にお勧めしたGaussのHF4000に偶然 オリジナルフェノリック付のものが入手できたのでですが、音の柔らかさときたらアルミと
は比べ物になりませんでした。

>ALTECの730
そうでしたか、わたしはてっきりWEだと、、、、

でもこの時期のこのタイプは殆どフェノリックではないでしょうか?

それにしても最強のWoodHornだと思います。
Horn長は1.5mほどあるのではないでしょうか?
喉のところの真鍮といい、とても柔らかく、人肌が感じられそうですね。
グレデンザ、そろそろポチッちゃおうかしら? でもなあそっちの世界は、さらに泥沼っぽいからなあ、


2011/06/04(土) 23:52 | URL | mambo #L19/bMsE[ 編集]

kaorin27さん こんにちは。
 各ソースにたいして愛情を持ち、敬意をはらい、
律義であればあるほどkaorin27さんのようになら
ざるを得ないでしょうね。私はサーフェイスノイ
ズ恐怖症の重症患者なので、もっぱらCD(このネー
ミングは大嫌いなので、ディジタルレコードとでも
呼びたいのですが)だけですが、そのせいで失った
ものも少なくないと思ってしまいます。


2011/06/05(日) 14:21 | URL | 芳賀 瞬 #-[ 編集]

Re: 頂点は一つでも

メタボパパさん、こんにちは。

パパさんが以前、帯域を広く取ると、真ん中のエネルギーが薄くなる気がするという
記事を書かれていましたね、今回の記事はそれに対するオマージュのようなものです。

EMTの針先を見ても6μ、12μ、15μ、25μ、60μ、80μ・・・と沢山あります。
勿論グルーヴの太さに応じてですが、中音のエネルギーの推移ともピッタリとリンク
していますね。
SPや初期LPを聴いて「高音が伸びていない!」と腹の中で思っている人は沢山いると
思います。(高そうな盤なので口には出さないが、顔色で想像できる)

しかし、それぞれの時代のレコードに入っているものを、現代的Hi-Fi嗜好だけではなく、
各々の特徴を活かして十全に発揮させてあげることはとても大切だろうと考えています。

2011/06/05(日) 14:27 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

Re: クレデンザの電蓄化

ibotarowさん、コメントありがとうございます。

本当にご無沙汰してしまい恐縮です。
教えて頂きたいことは沢山あるのですが、その手前のチンマイことで
右往左往しています。

さて、電蓄化計画はアンプまで揃えてみたのですが愚図で進みません。
自戒の念を込めて写真を使ってみました。

多少なりともご報告できるよう頑張ります。
今後ともよろしくお願いします。

2011/06/05(日) 14:31 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

Re: 最強のWood Horn

mamboさん、こんにちは。

730をつないで針先掃除の音を聞いてみましたが、こりゃフェノリック
ぽいですね。
サウンドボックスのような「カサカサ」感が丸みがあって独特です。
金属では555でしか聴けないような「カサカサ」感でした。

クレデンザのホーンは昔の勇者が「蜂」だったかな、に糸を括りつけて反対側から
明かりを灯し、中を飛ばして計測したらしいです。何mだったかしら。

蓄音器は流石にご高齢で個体差が激しいと思いますが、乗り切る根性さえあれば
(manboさんなら文句なしでしょう)得られる成果は途方も無いと思います。

2011/06/05(日) 14:40 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

芳賀さんこんにちは、コメントありがとうございます。

そうですか、サーフェイスノイズが苦手ですか。
人により、他の人が想像もつかないような嗜好ってありますね。

どのように表現したら正確なのか難しいのですが・・・

僕は逆にCDの曲の始まる直前のザワザワ感が苦手です。
勿論、CDですから無音なんですが、何となく部屋の空気が落ち着かない
というか、さわさわした感じを感じるのです。
まあ、我が家のCDのラインが皆さんのほど熟成されていない古めかしい
ものだから仕方がないのでしょうが。

対して、レコードはたしかに「サー」とか「プチ」とかいいますが
曲の始まる直前にスピーカーの方へ体を引き込まれるような静けさを
感じるんです。

どう言ったら近いかな、
雪が降る夜は、晴れた夜より耳に静けさが沁みるって言うと(北海道でしたね)
お分かりですね。
シンシンと雪が降るって、そんな感じです。

「シンシン」って言葉にしちゃったから無音ではないけど、無音より静かっていうのかしら。


2011/06/05(日) 15:02 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

kaorin27さん こんばんは。
 いやー、面白いです!kaorin27さんは、レコードに雪の夜の
静けさを感じ、(そうです。仰るように、あれは確かに静けさが
聴こえてくるのです。)一方私は、CDの出現によって「これで
ドビュッシーのピアノ曲がやっと聴ける」と安どした。普通は
考えが一致して、そうか俺もなんだ、となって面白いとなる。
でも、自分とこんなにも違う、そしてそれが、こんなにも
面白いなんて、不思議で愉しいです。

2011/06/05(日) 20:06 | URL | 芳賀 瞬 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

早速のご意見ありがとうございます。

いやーいいこと言われました。
「静けさが聞こえてくる」ホントそんな感じですね。
南国の方には共感されにくかもしれませんが・・・
「白い色の紙」と「白い絵の具を塗った紙」って質感が違いますね。そんな感じです。

ドビッシーのピアノのお話もその通りですよね。
CDって超高級植物図鑑のべらぼうに細密な花の絵のようです。
レコードは窓から差し込む光が空気の分子すら感じる室内を書いたレンブラントの絵のようです。

非常に興味深いテーマですね。


2011/06/05(日) 21:07 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

kaorin27さん 納得です。
 レンブラントです。俗に『光と影の画家』などといわれますが、
実はkaorin27さんが言われるように、彼が描いたのは空気感では
ないかと。その空気も均一ではなく、粗の部分と密の部分があって、
しかもその空気は動いている。それがなんともアナログレコード特有の
生々しさに通ずる感覚なのではないかと。質感の件もしかり。そして
さらに人間の五感は細部まで嗅ぎわける力をもち、絵具を塗っても、
その絵の具がチタニウムホワイトとシルバーホワイトじゃまた違うとなる。
ホルベインとルフランじゃ違うとなる。われわれの感覚がもう少し鈍ければ、
オーディオの泥沼も浅くて済むのになあ…。

2011/06/05(日) 23:18 | URL | 芳賀 瞬 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

こんばんは、

> オーディオの泥沼も浅くて済むのになあ…。
泥沼ですか!?
おかげさまというか、ありがたいことにというか泥沼感を一度も
感じずにこれました。
いつも、いい音出してくれてありがとーってやつです。

No天気なのか、仰るところの感覚が鈍いかですね。(笑)


2011/06/07(火) 01:24 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

kaorin27さん こんばんは。
 何度も返答して下さって、ありがとうございます。身の周り
に同好の士がいないもので、オーディオにかかわる対話が楽し
いのです…。
 感覚が鈍いなんてとんでもないですね(笑)。あなたから発せ
られる鋭い言葉のひとつひとつに私は「おっ!」「ふーむ!」
「あっ!なるほどなあ…」とひざを叩いたり、腕を組んだり。
泥沼感経験なしとは、凄いなあ。オーディオをコントロールする
手腕が、私などとは格が違うのですね。私はつい最近、DG-48で
やっと出口を見つけ、光がさしてきました。

2011/06/07(火) 15:27 | URL | 芳賀 瞬 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

こんにちは、

オーディオをコントロールする手腕が無いばかりか、そもそも
そういった感情が無いと言う方が正しい気がします。

誤解を招きやすいので記事にはしにくいのですが、
多くのスピーカーとかアンプはとても優秀じゃないですか。
そのまま、素直に使うといい音になるはずですよね。

私がいい音だと思っているのは、それを信じているからです。
本当は音は悪いかも知れませんが、要は気の持ち様ってやつです。

2011/06/07(火) 16:48 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-269.html#comment

▲△▽▼

デジタルオーディオはどうする?どうするー? Der Klang vom Theater (ドイツ〜劇場の音と音楽)2011/10/24
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-306.html#comment


CDはダメなの?  とか
PCオーディオはやらないのお?

とか、意見をもらう機会が多くなってきたし、中には「オマエには最新技術の凄さが判らないだろう」なんて武道派も居るので一旦整理しておきたいと思う。
ただし以前に書いた

「いくつの良い音を持っていますか」
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-269.html

って記事だけは事前に読んで頂きたい。


SP盤やモノラル録音、1960年前後のステレオ録音までが主たる守備範囲なんで、ハッキリ言えばそれらを聴くことに限定すると蓄音器や戦前のWEや今使っているEuropaは最新ハイエンドの機械よりも明らかに「マッチしている」と思っているから使っているだけだ。

絶対的な音質(周波数特性とかS/N比とか試聴結果)は新しい機械の方が良いってのはサルでも判る話。
今後聴く音楽の趣味が変わって新しい録音をメインに聴くようになったら新しい装置に切り替えるのは自明の事で何度もそのように書いてきた。

そんな現在の僕に、良い音はこの世に一つしか無いそれは最新の技術だ。なんて論点を突きつけられても、
「ここでは貴方のお国よりもうちょっと人生が複雑なの」と紅の豚にでてきたジーナの銘台詞でもお返しするしかないので、カーチス君ももうそろそろ分かってくれよ。というのが本音。

ここまでは「聴きたい音楽があるからオーディオを選ぶし、所有する」
良い音なのは否定しないけど、その「音」を聞くために、好きでもない最新、優秀録音の演奏を聞く様な本末転倒な事はしたくない。というのが今日の一つ目の答え。


さて、次はハードウェアのハナシ。
私は長いこと家電AVメーカーで販売促進、マーケといった仕事をしてきた。ほんの数年前には32インチの液晶TVを298,000円で売っていた業界だ。「やりました!1インチ1万円を切りました」ってね。

それがどうだ、土曜日の新聞チラシをみれば、3万円台で売ってるじゃないか! 1インチ1000円だよ。十分の一!!

でもこれは勘違いしないで欲しいのだが、家電業界やソフト技術が詐欺だとかボッタクリ(でました)だとか言っているのではない。その時点では最善の技術と価格を提供していただけだ。
技術の進歩は、性能だけでなく低価格化、小型化を進めるという事実を具象化しただけのこと。

デジタル技術全体がまだ発展途上で未成熟なだけなんだ。
今現在のデジタル技術の成熟度を百年後に振り返ってみたらどの辺りだろう?
小学生?高校生くらいにはなった?どうだろうか。成長分野には多額の投資がされるし優秀な頭脳も集まるから今後も伸び代は大きい。

今の段階では、今日の最先端も明日には最後尾になるって現実を個々のユーザーがどう捉えるかだと思う。
新商品をチェックして、ソフトウェアの更新に目を光らせて、自身でも実験を繰り返してその結果を情報発信する。
NET時代では企業の研究室だけでなく一緒に走ってくれるそんなユーザーも沢山必要だ。

一方、普通のおじさんオーディオマニアがハードウェアスペックだけにほだされて手を出すと、数年前に買った35万円のSACDプレーヤーも今日買える39800円のユニバーサルプレーヤーに劣りはしないかと震えて過ごすことになる。結局はハードに先んじて聞きたいソースがあるかどうかに帰結する問題だと思う。(新し物好きの人や買い物フェチのお金持ちは除く)

今の自分にはありがたいことにどうしてもハイレゾやCDでなきゃ聞けないソースってのが極少ないから静観して賢い人達にお任せしているって寸法だ。

PICT00.jpg

こんな他人行儀な発言をする僕だって、ヴィヴァルディの四季の新解釈は何種類もCDで買っているし、未発表の放送用クラシック音源だけでなくシンディ・ローパーやケイト・ブッシュもCDで沢山持っている。

ここまで書き終えてから思ったのだけれど・・・

デジタル技術が日一日と進歩してゆくのは間違いないけれど、技術の進歩が音質の向上に繋がって行くと考えるのは、子供ながら高度成長時代を生きてこれた幸せボケのおっさんの発想じゃないだろうか、と思った。

現状の経済状況のままだとその技術進歩も低価格化や小型化に大きくシフトしてHi−Fiは取り残されるかもしれない。

質の高い文化の趨勢はグローバルなマクロ経済の成長と密接に関係するから、何よりも景気回復が最優先なのだろう。
若い人たちは大変だろうけれど頑張ってもらうしかないね。音を良くするために。

でもミクロで考えればどの時代でも等しくチャンスはあるのだから全く悲観することはないよね。

コメント

お礼

一つ前のエントリーへの私のコメントでは、極く一部の古い機械について、ただのガラクタだとも、素晴らしい価値があるとも、どっち付かずの言いっぱなしだった訳ですが、このエントリーでは、両義的などと言う言い訳に頼らず見事にふたつの事実が説明された様に感じました。

2011/10/24(月) 23:45 | URL | kawa #EnGitwzo[ 編集]

PCオーディオそのものは、それが広く認知される
前からMac+iTunes→AirMac→AirMac Expressで
DACに飛ばして使ってますが、あくまでもリビング
での利便性故の利用^^;;

何時の日かHolographic displayと合体した形での
ビジュアル&ピュアオーディオの時代が来る予感は
有るものの、現時点では真面目に音を聴く対象には
なり得てません^^

オーディオって、音さえ聴ければ良いってもんでも
無い様な気がします♪

2011/10/25(火) 15:29 | URL | woo #-[ 編集]

Re: お礼

kawaさん、こんにちは。

お礼を言われるなんてとてもとても。
自分の現状の立場を表明しただけで、それもピントハズレな
最新=最高推しの意見が出てこないようにする為の言い訳だ
ったりして。

蓋を開けてみたら、火中の栗を拾わない的な、漁夫の利的な
都合の良い立場がバレちゃいました。

2011/10/25(火) 19:11 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

Wooさんこんばんは。

そうですね、よくLPを掛けるお作法の手間を省けるから
CDに替えたって意見がありますが、音楽(芸事一般)は
それを言ってはイケナイ分野だと思うんです。

表千家の家元さんが、茶道は今後ペットボトルで
ラッパ飲みにします!って言い出したらやイヤだから。


2011/10/25(火) 19:19 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

意固地になっているだけにしか読めないのが何とも。

2011/10/26(水) 22:09 | URL | とりごん #GKosEEL2[ 編集]

kaorin27さん こんばんは。
 AとBの音。Aは、Bよりも明らかに物理特性が優秀。どっちが
生の音に近い音?という問いにたいして、100人が全員がAと答
える。それでも、一人の熱心な聴き手が「俺はBをとる。」と
いうことが有り得るし、それは少しも不思議なことではない。
何故ならば、涙一つこぼれない優秀な音は少なからずこの世
に存在し、又、物理特性は優秀ではないにもかかわらず、心
に訴える力を持つ音もまた存在するからだ。或る限られた時
代の録音を特別に美しく再生することを得意とする機器たち
とその音を愛することは、素晴らしいことだと思う。
 その苦労や手間、努力を想像すると、とても私などは、
ヴィンテージオーディオに手を出す気力・知識・器、そして
財力もありません…。でも身近にそういう方がおられ、身を
もってその音や文化に触れる機会があったら、私もその世界
に行っていたのかも知れません。


2011/10/28(金) 18:31 | URL | 芳賀 瞬 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

カーチス君か、
通ってこなかったんだね。

2011/10/30(日) 02:34 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

Re: タイトルなし

こんばんは、ご無沙汰しています。

音や音楽の世界ですから、何が良いとか悪いとかは
私も芳賀さんももうご卒業で良いかもしれませんね。
現有装置になったのはそれぞれ理由があって今が
あるのですから、それをせいぜい愛でてやるという・・・

このところのフルトヴェングラーの復刻・再発連発!は
過熱ぎみの凄い盛り上がりですね。
古臭い演奏と言えばそうだし、勿論音だって悪い訳です。
でも
何かがあるんでしょうね。口では伝えられない何かが。
若い世代も買っているそうですから、年齢も関係なく
よい物が分かる人間は分かっているのでしょう。

100円ショップのお皿と、億を超える桃山陶のお皿を比べたら
趣味の無い人には、100円のお皿の方が綺麗で素敵なのです。
でも1億円のお皿にはその理由が何処かにあるんですよね。

その存在をご存知なのですから、知っていると言うだけで
充分なんだと思います。
機械なんて買うか買わないかは重要でなくて、脳が理解して
いれば修正して古い演奏も聴いていますよね。

2011/10/30(日) 03:46 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

デジタルオーディオは、自分には、まだ、不明な所が多く、なかなか、進みません。CDとSACDを同じプレイヤーで、再生すると、明らかに、SACDの方が良い音がします。しかし、自分の使用したプレイヤーのCD再生の音が別のCDプレイヤーより劣る場合、結局、良いと感じるCDプレイヤーの方を使います。それは、SACDを再生できません。EMT981は、とても古いCDプレイヤーなので、CD-Rも中々掛からないものもあります。話は、少しづれてゆきますが、EMT981の再生音とオルトフォンCA25Dの再生音が良く似ていることです。(ブルーノートのモノラル録音) とても不思議に感じています。それは、アンプ、スピーカーの特徴が、とても色濃く出ているとも言えますが。システム全体でトランスを4個使用していることも一因かもしれません。そして、それは、良いことだとも思っています。レコードの再生には、資金が掛かります。それを考えるとCDプレイヤーの投資は、CPは、とても高いと言えます。また、新しい作品は、CDしか発売されませんので、CDプレイヤーなしという訳には、いきません。パソコンによるオーディオは、メインとは、別の装置でやっていますが、思っていたより良い音のように思います。Macのソフトでの対応なので、もっと良くなる方法は、あるかと思いますが、進んでいません。DAコンバーターは、ソフトンの真空管タイプです。USBを同軸タイプに変換させて使用しています。アンプも真空管なので、それなりです。自分の考えですが、オーディオは、狭い帯域で、その中で、思いどうりの音を調整する、それが一番な気がします。1万Hzまでしか出ない装置で満足です。高い音が出ると弊害が多いと考えています。知り合いにパソコンオーディオに熱中している人がいるので、いろいろとお教え願って、新しい情報が、入ったら、また、コメントしたいと思います。

2011/12/02(金) 04:26 | URL | momomo #-[ 編集]

Re: タイトルなし

momomoさん、こんにちは

ディジタルに限らず、アナログもまだまだ底は見えませんね。
実際の処は、究極とか完成という表現になってしまったら頭打ちって
ことですからそんな心境になって堕落したくは無いものです。

しかし、ありがたいことに一流の製品であれば、レコード再生なんて
お気楽な遊びであっても、何処までも可能性があるのはありがたいことです。

2011/12/02(金) 20:23 | URL | kaorin27 #-[ 編集]

http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-306.html#comment

96. 中川隆[-13439] koaQ7Jey 2018年11月03日 09:44:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19927] 報告

2018年11月3日
コラム:富の集中がもたらす「本当の格差」
https://jp.reuters.com/article/global-billionaires-breakingviews-idJPKCN1N710T?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29

[ロンドン 31日 ロイターBreakingviews] - スーパーリッチ階級のライフスタイルをのぞき見る「ウェルス・ポルノ」は、普段は思慮深い人の心も狂わせる。

数十億ドル、数兆ドルに上る富の描写に目を奪われ、過剰なまでに贅沢な浪費の物語に夢中になってしまうのは世の常だ。だが、超富裕層の台頭について、本当に重要なことは、胸がときめくような贅沢ではなく、富の集中が社会に与える影響だ。

ミリオネアやビリオネアが抱える資産の世界的傾向に関するレポートは、こうした話に熱中する人々にとっては格好のテキストだ。今はそんなレポートの「旬」と言える。スイスの2大銀行が先日、本格的な調査結果を発表。UBSは純資産10億ドル(約1120億円)以上、クレディスイスは純資産100万ドル以上の富裕層についての調査だ。

出てくる数字だけでも印象的だ。

UBSの試算によれば、純資産10億ドル以上を保有する個人は、世界で2158人存在しており、彼らの資産総額は8兆9000億ドルに達する。クレディスイスは、世界の資産総額は317兆ドルと、2000年の117兆ドルから増加しており、2007年以降、資産全体の約85%を最も富裕な上位10%が占めている、と指摘している。

こうした数字は幻想をさらにかき立てる。超富裕層(HNWI)向けの商品を扱う者はビジネスをなんとか成功させようと夢見るだろうし、経済的公正さを支持する者は憤怒を駆り立てるだろう。

だが、こうした富裕層に興味津々の人たちは冷静になるべきだ。


理由は2つある。第1に、こうした資産の大半は、かなり仮想的なものだ。クレディスイスは住宅や金融資産の価格上昇を「現実的な」プラスとして描写しているが、これは真実を歪めている。現在価格で現金化できるのは、一握りの人々だけだ。売り手が多すぎれば、あらゆる金融資産の価格は(そしてすべての富裕層の純資産は)下落する。

第2に、先進諸国においては、地道に中流層であることに比べて、富裕層であることの物質面での優位は非常に小さい。大量生産、福祉国家、ユニバーサルサービスの義務付けによって、誰もが同じ道路、電力、電話などを利用することができる。誰が運転する車でも同じ速度制限を守らなければならない。米国におけるいくつかの例外を除いて、医療はユニバーサルサービスに近づいている。人口の上位4分の3は、快適でそこそこの広さのある住宅で暮らしている。

もちろん、郊外の標準的な集合住宅に比べれば、富裕層の豪邸やペントハウスは贅沢だ。個人所有の島やプライベートビーチといった不動産は、市街地にある観光客向けの2つ星ホテルに比べれば、もちろん居心地が良かろう。だが、現実的な快適度の差はかなり小さい。今日の中流層が「大変」快適な生活を送っているのに比べて、超富裕層は「ものすごく」快適な生活を送っているという程度だ。

この程度の違いになぜ人々の関心が集まるのか。それを最も的確に説明しているのは、精神分析学の開拓者であるジークムント・フロイトが「小さな差異のナルシシズム」と呼んだ分析だろう。

人間は、より眺めのいいオーシャンビューの部屋、より大きなダイヤモンド、あるいは何であれ社会的地位の高さを示すあれこれがもたらす、客観的には価値の上積みが微々たるからこそ、ナルシズムを刺激され興奮するというものだ。

巨額の資産があれば、なるほど、そうしたステータスシンボルを買うことはできる。だがこうした社会的なシンボリズム(象徴主義)は、経済的にはほとんど意味がない。ほぼすべての人が多くのモノを所有している国では、より多くを所有する喜びと、より少なく所有することの不満は、宝石やランボルギーニの金銭的な価値ではなく、もっぱら文化的な価値観によって決まってくるのだ。

だが、巨額の資産があれば、通常のブルジョワジーには手の届かない大切なものを手に入れることができるかもしれない。それは「影響力」だ。


金融資産、親からの遺産、エリートとしての教育、そして報酬をほとんど、あるいはまったくもらえないような仕事を引き受ける余裕があることで、恵まれた富裕層は、社会的な優先順位を設定し、倫理的な問題に関する合意形成を主導し、メディアを構築するという点で、桁違いの権威を手に入れている。

こうした社会形成における常人離れした力は、超富裕層とそれ以外の人々のあいだに、消費面における差異よりも、はるかに大きな格差を生み出している。

富裕層の文化的な影響力は、彼らの政治力と切り離すことが難しい。民主的な社会では、富裕層は資金と時間、スキルを提供することによって望ましい政策を「買える」ことが多い。

独裁体制下では、富裕層と権力者は非常に緊密に結合しており、ほとんど見分けがつかないほどだ。

富がもたらす以上3つの優位性、「ステータス」と「影響力」そして「権力」は好ましくないものと判断されるかもしれないが、UBS、クレディスイスの調査に見られる数値とはほとんど何の関係もない。富裕層の社会的な権威は、資産価格の上昇によって増すことはほとんどないし、市場が暴落してもほとんど傷つかないためだ。

富がもたらす特権に、市場価格よりもはるかに大きな影響を与えるのは「時間」だ。富によるパワーを特に増大させるのが「相続」だ。富裕層の子どもは、人々のリーダーになるように育てられ、十分な時間と磨かれたスキル、豊富な人脈を、慈善活動や政治キャンペーンに投じることができる。労せずして手に入れた社会的ステータスが、彼らにさらなる影響力を与える。

富によるパワーがひどく偏っている状況、それも相続によって継承されている状況下において民主主義を健全に保つことは容易ではない。20世紀前半、富裕エリート層による支配を抑制したいという願いが、多くの国で累進的な税制、つまり所得や相続財産が多ければ多いほど税率を上げるという発想につながった。

だがここ20─30年、政治的な流れは、特に富裕層への課税を軽減する方向で進んでいる。これによって利益を得た層は、この流れが続くよう、自らの影響力と権力を駆使している。このトレンドは、富のパワーをさらに定着させ、非エリート層の声を抑え込む傾向を示すだろう。


民主的な政府が直面している問題は富のパワーだけではないが、この問題は恐らく多くの有権者の離反を招いている。特に相続税率の引き上げは、正真正銘のポピュリスト的方向に向かう動きを抑える有効な手立てになろう。だが、そのような革命は起きそうにない。

それが起きるのを待つ中で、1つ確実なことがある。現在のような環境は、UBSやクレディスイスなどが手掛ける資産運用ビジネス、そして富裕層を熱烈に支持する業界全般にとって、好都合だということだ。
https://jp.reuters.com/article/global-billionaires-breakingviews-idJPKCN1N710T?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29

97. 中川隆[-13558] koaQ7Jey 2018年11月10日 12:16:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20428] 報告


家や車を「買わない」ことで得られる安心感


家と高級車を買うと、その後数十年も走り続けなくてはならない


家を買うと失う安心感

あるものを買わないことで得られるお金や時間は、通常意識されることがありません。

例えば今話題のスマホ料金が高すぎる件ですが、もっとも高い時は月7000円から1万円を払っていました。

それが今は格安SIMなので月1800円の基本料金を超えることは滅多にありません。




毎月5千円から8千円以上も浮いたので、2日に一度カフェでコーヒーを飲める計算です。

ネット上の議論で良く「持ち家と賃貸住宅のどちらが得か?」あるいは「自動車購入と借りるのはどちらが得か?」のような議論があります。

どっちが得かは人によって違うのですが、「買うことで失うもの」には目が行きにくいです。


家を買うことで失うのは家計の安心感やちょっとした支出、ちょっとした休暇などです、

住宅ローンを組むときは皆さんなぜか最大限ギリギリの家を買うので、必ず返済がきつくなります。

頑張ってやっと返せる最大限のローンを組むのだが、それが30年も続きます。


30年間休日以外は「一日たりとも休めない」というギリギリ感に堪えなくてはなりません。

そして30歳前後でローンを組むときは必ず昇進して給料が上がる前提ですが、今の時代下がることも多いです。

30歳で給料が上がって「さあこれからだ」と思ったが、それが人生のピークかも知れません。


30年間ギリギリの緊張感に耐えられず、病気や仕事の失敗、離婚などがあると高確率で自己破産します。

ローンを払い終わるのは60代ですが、30年間掛けて手に入れた家は耐用年数がきてボロボロになり、資産価値はゼロになっています。(土地の値段-解体費用でしか売れない)

家を買って手にいれるものと失うものを比較すると、失うものの巨大さに目が行きます。

クルマを買うと失うもの

家を買うために住宅ローンを組むと、もはや「朝喫茶店に寄ってだらだら」するようなゆとりもなくなるでしょう。

もう一つの高額商品クルマですが、田舎では絶対必要な場合もあり、贅沢とはいえない。

だが今は軽自動車の平均耐用年数が13年なので、120万円で買っても年10万円以下しかかかりません。


車検や燃料代や様々なコストを含めても、安くしようと思えば年30万から50万で収まるはずです。

年30万の安い車があれば田舎では離れた場所で働いたり買い物したり、色々な「得られるもの」があります。

だが最近流行の3ナンバーミニバンや高級車は年100万円以上のコストがかかり、月8万から10万円にもなります。


失礼ながらアルファードとか新しいクラウンに乗っている人たちは「富裕層」とは正反対のガラの人が多いです。

あの手の車は車両価格700万円以上もするので年100万円以上は確実にかかっています。

安い軽の3倍から4倍も使っているので、年70万円も多く車のために払っています。


という事は彼らは安い軽に乗っている人より年70万円、他の支出を切り詰めている。

だから高級車に乗っている人は得てして、車の高級さに比べて服装は「ユニクロ」だったり、「牛丼屋」の常連だったりします。

ユニクロや牛丼が悪いわけではないが、乗っている高級車には似合わない。


高級車に70万多くかけるならそのお金で毎年海外旅行に行けるし、毎月5万円以上も消費や服やレジャーに支出できる。

もしかしたら7人家族だから7人乗りの車が必要かもしれないが、満員乗車が年に数回ならレンタカーで充分でしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/78093647.html

98. 中川隆[-13581] koaQ7Jey 2018年11月12日 17:19:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20560] 報告

欧米のハイエンド製品がボッタクリ価格なのではなく日本の物価が安過ぎる

マカオ転職で給料4倍! このままでは日本の賃金が危ない! 2018年10月23日
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1810/23/news046.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20181112-013&utm_term=zdn_mkt-bus_all&utm_content=rel1-1


 日本で働いていた料理人がマカオのレストランに転職が決まり、年収が4倍になったという話がネットで話題となっている。

 中国の都市圏における経済発展は日本の想像をはるかに超えており、日本はアジアの中でも賃金が安い国となりつつある。日本人が仕送りなどを目的にアジアに出稼ぎに行くようになる日はそう遠くないのかもしれない。

アジアと日本の賃金の差が浮き彫りに。写真はマカオの繁華街(写真提供:ゲッティイメージズ)


アジアの賃金は想像以上に上がっている

 Twitterで情報発信している和食の料理人が、マカオのレストランへの転職が決まったとつぶやいたところ、日本とのあまりの待遇差にネット上でちょっとした話題となった。年収が4倍になり、医療費(歯科通院含む)も会社が100%負担してくれるという。

 現地レストランでのポストは副料理長ということなので、能力が高い人物の話ではあるが、同じスキルの人物でここまで年収に差が付くというのは少々驚きである。

 2017年における日本の1人あたりGDP(国内総生産)は3万8000ドル(430万円)だったが、マカオは7万7000ドル(約870万円)と日本の2倍以上もある。1人あたりのGDPは、その国の平均賃金と考えて差し支えないので、マカオでは平均的なビジネスマンが800万円以上の年収を稼ぐことは特に不思議なことではない。

 マカオは大規模なカジノが軒を連ねており、世界でも有数の豊かな地域として知られている。一方、日本ではサービス業に従事する人の賃金が異様に低いという事情もある。今回のケースはやや特殊な部類に入るかもしれないが、アジア全域で人件費が高騰しているのは事実である。

 マカオのお隣、香港の1人当たりGDPは4万6000ドル、シンガポールの1人あたりGDPは5万7000ドルといずれも日本より多い。中国は国土が広く、内陸部には貧しい地域もあるので全体の平均値は低いが、上海や深センなど沿岸都市部におけるホワイトカラー層の収入は、マカオや香港、シンガポールに近づきつつある。

 こうした地域でちょっとしたお店で夕食を食べると、料金が1万円近くになるのはごく普通のことなので、日本が相対的に貧しくなっているのは間違いない。


日本で携帯電話の料金が高く感じるのは経済力低下が原因

 こうした傾向は大卒の初任給にも如実に表われている。17年、中国の通信機器メーカー・華為技術(ファーウェイ)の日本法人が大卒初任給として40万円以上を提示したことが大きな話題となった。同社が就職情報誌で提示した新卒の初任給は、学部卒が約40万円、修士修了で約43万円。日本企業の大卒初任給は20万円程度、比較的給料が高い企業でも25万円程度なので、ファーウェイが圧倒的に高給であることは明らかだ。

大卒の初任給が高いと話題になったファーウェイだが……

 しかしファーウェイは日本人向けに特に高い年収を提示しているわけではない。

 近年はグローバル化の進展で、企業活動の標準化が全世界レベルで進んでおり、一定水準以上の企業の場合、社員の待遇についても、地域間での格差が縮小している。欧米企業における技術系社員の初任給は50万円台というところが多いので、ファーウェイ日本法人の初任給が特別高いというわけではない。

 日本では携帯電話の料金引き下げが政治問題となっている。携帯料金が高すぎるという政府の見解は半分間違っているが、半分は当たっている。

 携帯電話は典型的な設備産業であり、どの企業も同じような設備投資を行っている。規制料金が設定されていない限り、地域によって極端に通信料金に差が出ることはなく、総務省の比較調査でも日本だけが突出して料金が高いという結果にはなっていない。

 だが日本人の所得が相対的に下がっている現状では、同じ通信料金でも生活に与えるインパクトは違ってくる。通信料金が月1万円だったとして、大卒初任給が40万円の国と20万円の国では、料金に対する印象が異なるのは当然の結果といってよいだろう。

「中抜き」のビジネス慣習を見直すだけでも効果あり

 こうした事態を根本的に打開するためには、日本がもっと経済成長するしか方法はないのだが、ビジネスの慣習を見直すだけでもそれなりの効果がある。

 日本は現在、深刻な人手不足に陥っているが、その理由は人口減少だけではない。企業が過剰に人員を抱え込んでおり、本来は1人でできる仕事を1.5人あるいは2人で行っているというケースが多いのだ。業務をスリム化すれば、人手不足の一部は解消できる。

 例えば、日本で住宅設備の取り付けや修理といった各種作業を依頼した場合、顧客が支払った料金に対して、実際に作業をしている労働者が受け取る賃金はかなり少ない。仕事を仲介する事務的な作業に過剰なホワイトカラーが従事しており、これが全体の生産性を著しく下げている。

 欧米に行くと、それほど単価が高くない仕事をしている労働者が、大きなマイホームを購入していて驚かされることがある。こうした生活が実現できているのは、日本のような「中抜き」が少なく、労働者に代金の多くが渡っているからである。

 肥大化した事務部門が中間搾取する事業構造を見直さないと、賃金は上昇しないし、人手不足はますます深刻になるばかりだ。高いスキルを持った人ほど、海外で就労するチャンスを見出す結果となってしまうだろう。日本人がアジアに出稼ぎに行く時代の到来を懸念する前に、やるべきことはたくさんあるはずだ。

99. 中川隆[-13600] koaQ7Jey 2018年11月13日 17:07:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20641] 報告

超低音とスピード感の高度な両立、avcatさん宅システム - Innocent Key 2018/11/11
http://innocent-key.com/wordpress/?p=11715

2018/11/03にお邪魔しました。現代最高峰と思われる YG acoustics Sonja XV jrを使用されています。いつもどおり詳しい機器の情報などは書きません。写真にシステムを写しましたので写真から判断してください。音質についてを中心に書きます。

p1030821

驚愕の低音とそれ以上に凄い中低域の描写スピード

他の方のavcatさん宅レビューでもXVに変更してからのシステムについては非常に低音の評価が高かったのですが、個人的には超低音そのものよりも低音+速度の両立のほうが驚愕でした。

まずは低音の伸びがどれくらいなのかを書きます。最初にRodrigo y Gabrielaのギタープレイを聞いたのですが、この曲は実は凄い下の帯域で暗騒音と思われる超低音が録音されているのですが、それが非常に明瞭に聞こえました。これは自宅システムでは全く出ていない帯域です。一応自宅システムも30Hz台までフラットに出てますのでもっと下です。この帯域を綺麗に再生できるシステムは少ないでしょう。

次に凄いと思った低音のスピード感です。これは中低音について特に強く感じた特徴です。今まで聞いたYG AcousticのSonja 2.2、Haileyとは明らかに異質な部分です。非常に下の帯域まで出ているのに低音の立ち上がりが圧倒的に早く、それにより中低域の透明感と描写力がかつて聞いたことがないようなレベルにあるということです。この音源のこの部分はこんな音だったのかということが色々な曲を聞いていて何度かありました。

avcatさんのお話ではXVではないSonjaまでは単一のユニットで低音をミッドとウーファーで分担して受け持っていますが、これがXV jrになるともっとたくさんのユニットで低音を受け持つようになりました。なので一つ一つのユニットのストロークがかなり小さくても同じ音量が出せるようになり、その結果立ち上がりまでのスピードが上がっているとのことです。これがフルXVになると更にユニットが増えるのでもっと立ち上がりが早くなるとのことです。全く出音が予想できません。恐ろしいです。

確かにこのXV jrの出音を知っているとノーマルSonjaまでは低音がやや遅く中高音との接続が不完全だったことがわかってしまいます。唯一このネガをカバーできていたのはlookkgさんの低音ネットワークバイパス+バイアンプ状態の音でしょうか。おそらく普通にネットワークを経由したSonjaではこの音は出ないのではないかと思います。

ということで個人的には超低音再生能力も凄いですが、それ以上にこの低音とスピード感を両立していること、それによって初めて浮かび上がる中低音の詳細なディテール、この部分が非常に印象的でした。

スーパーハイエンドの条件、高音の”色”

もう一つ書かなければならないことがあります。それは高域の質感です。私が持ち込みをした試聴CDの前半では高音に明らかに色が乗っていると思ったのです。最初は高音が滲んでいると思ったのですが、後半のソースで高音の質感と帯域バランスをチェックするための曲をかけたときにすばやく立ち上がっており、決して出音が滲んでいるわけじゃないことがわかりました。

ちょうどボーカルのサ行より少し下の帯域に継続的に響く付帯音があります。やや大きめの粒子感のある音がその帯域にずっと漂っています。実際の高音描写は非常にピントが合っていてシャープかつ高速な描写なのですが、基本的な描写とは別に上記のような付帯音が常に鳴っているのです。

私自身はこのたぐいの音はとても好物ではないほうなのですが、それについてavcatさんに聞いてみると、この音が鳴っていないと逆に駄目というご意見でした。理由についてお伺いすると世界のスーパーハイエンド、今で言う100万クラスから上の数百万円クラスの機材の持つ共通した特徴とのことです。

元々はオーディオイベントで高額な世界のハイエンドが出していた音のようです。憧れとしてこの音があり、そのためにオーディオで聞く意義があるというほど重要なエッセンスのようです。ちょうど銀線とか美音とかそういう方向性ですね。

トランスポートの支配力、Vivaldiの魅力

この日は最近出来上がったデジタルコンバータを持っていったのでPCから接続させてもらってVivaldiトランスポート+クロックとの比較をさせていただきました。ノートPC+デジタルコンバータからVivaldi DAC、それ以降は既存のシステムと全く同じなのですが出音は全く違いました。

驚いたのはシステム全体の音色のうち40%くらいが変わったように聞こえました。極端かもしれませんがトランスポートが実は音を支配しているというお話です。体感的にはトランスポートを自分の設計品に変更したら半分くらいシステムが自分の音になってしまったようなイメージです。

avcatさんにトランスポートの重要度のお話を聞くと、やはりVivaldiはトランスポートが大事というようなことを言っていました。どうしてもDACに注目が集まりがちですが実は音色面ではトランスポートの支配力はかなりあるとのことです。Vivaldiの音色はDACだけでなくトランスポートも含めて完成するようです。

トランスポートも含めたVivaldiはやっぱり美音系と力強さに独自の魅力があると思います。上記にも書いたハイエンドらしいオーディオらしい高音です。それに力感と量感があって図太さを感じる描写になります。

例えるならVivaldiが鈍器で殴られる感じだとしたら、こちらのトランスポートは槍で刺されるとか刃物で切られるような感じです。このあたりははっきりと好みの分かれる方向性の明確な違いがあると思いました。

支配力というのは、フルVivaldiとDACだけVivaldiという構成に予想以上の大きな差があったということです。そしてVivaldiの音色が好きならばトランスポートまで揃えないと真の個性は発揮されていないのだと思いました。

その他、印象的な部分

良くオーディオに大金をかけるならコンサートやライブに行ったほうがいい的な意見がありますが、以下のavcatさんの考え方はそもそも生音を基準にしていない、生音を理想としていない点で個人的には面白い考え方だと思いました。
•オーディオでしか実現できない音世界を理想とする
•生音ではなくオーディオの音が聞きたいという境地

ここからわかるようにavcatさんは音楽より純粋にオーディオを愛する方だと思いました。日本国内は勿論、世界中のオーディオイベントに出かけていって写真を取りそれを記録していく、それを安定して長期間にわたって継続していく…、それは熱心なオーディオファンであっても簡単に誰でもできることではないと思うのです。むしろ専業の仕事であってもここまで熱心にできるのかと思うようなことを長期で継続しています。とても凄いことだと思います。

私としては今回がほとんど初対面で、あまり長い時間お話できたわけでもないので、普段の発言から推測や引用した部分もありますが、大まかな印象的な部分をまとめますと以上です。

この度は貴重なお時間をいただき、素晴らしい体験をさせていただきまして、ありがとうございました。
http://innocent-key.com/wordpress/?p=11715


YG Acoustics YGアコースティック 2 [転載禁止]©2ch.net


485名無しさん@お腹いっぱい。2018/11/13(火) 11:20:17.79ID:00cjEO2O>>487

XV Jr の人のところに行った人のレポートが出てるね
http://innocent-key.com/wordpress/?p=11715


488名無しさん@お腹いっぱい。2018/11/13(火) 15:49:39.32ID:i1VzOfCf
>>486
あの機材みっちり詰まった7畳で30Hz以下の重低音出せてるってXVjr凄すぎない?

489名無しさん@お腹いっぱい。2018/11/13(火) 15:56:11.50ID:wCr2IkrG

実質4畳だなw

490名無しさん@お腹いっぱい。2018/11/13(火) 16:01:04.01ID:5lGXxOUF

7畳の部屋とか長手方向の長さ30Hzの1/2波長すらないからなぁ
スピーカーから試聴位置までの長さだと30Hzの1/4波長すらないだろう

税別2700万のスピーカーにVivaldiのフルシステムに VIOLA の
フラッグシッププリ&アンプってシステムに対しての脳内補正入りまくりだろうな

491名無しさん@お腹いっぱい。2018/11/13(火) 16:48:08.17ID:Q1Hx8/0j

スーパーハイエンドの色ってなんだよ
はっきり言って歪だろそんなの
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/pav/1438425711/l50

100. 中川隆[-13596] koaQ7Jey 2018年11月13日 18:12:27 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20641] 報告

avcat O氏邸訪問記
http://anisonhobby.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
101. 中川隆[-12079] koaQ7Jey 2019年2月19日 09:11:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22249] 報告

ウルトラハイエンドの世界 2019年 02月 07日
https://tubeaudio.exblog.jp/29243524/

いまは大阪。今日はFさんのお宅にお邪魔してきました。

https://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=29243524&i=201902%2F07%2F85%2Fb0350085_16274498.jpg

このスピーカーをパッと見て直ぐ分かる方はかなりの通。YGアコースティックのSonja XV Jr。驚くなかれ価格は2,700万(ペア)だそうです(驚愕!)。

https://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=29243524&i=201902%2F07%2F85%2Fb0350085_16274750.jpg

日本上陸は3ペア。Fさんのが初号機のようです。

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そして時々気分を変えて聴くのは、これも凄いMagico M6。

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Fさんによれば、これも日本には3ペアのみという貴重品。上のYGとMagicoあわせてちょうど5,000万…ってなんだか金銭感覚がおかしくなりそうですね。

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そのYGとMagicoを迎え撃つ今日の布陣…以前大放談でも聴かせて頂いたフェーズメーションの300BシングルMA-1500。そしてSV-8800SE/KT150です。音を聴かせて頂きましたがフェーズメーションMA-1500は瑞々しく繊細にして流麗。素晴らしい音でした。ただYGの能率が88dB/w/m(4Ω)ということで拙著にも書いた通り、パワーとしてはギリギリ。ましてやこの大空間ですので僅かに力感や厚みという部分において違う表現を狙いたいとお考えになったのは無理からぬことでしょう。そんなFさんが当社ショールームをお訪ね頂いたのはまだ最近のことでした。

ご存じの通りSV-8800SEはKT88,KT120,KT150が選択頂ける訳ですが、スピード感と豊潤さの両立したKT150がFさんには最適と判断しました。音を聴くと眼前からスピーカーが消えて音だけが空間に浮かぶイリュージョンが出来(しゅったい)。これぞオーディオのマジックです。

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フロントエンドはデジタル回りがdCS。フォノEQはフェーズメーション EA-1000。ターンテーブルはSL-1000R。そのほかハイレゾ再生用のNASや電源コンディショナーなどが整然と並んでいます。

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プリはフェーズメーションのCA-1000。Fさんの狙う音にピッタリのプリです。

そういえば本の対談でオーディオ評論家の鈴木裕さんのリスニングルームを初訪問させて頂いた時のこと。鈴木さんがこんなことを仰っていました…半導体アンプでこの音を出そうとすると恐ろしい金額になるけど真空管アンプだと選択さえ間違わければあるレベルまではパッと行っちゃうんだよね。そして良い真空管アンプはオーディオアクサセリーなどの細かい対策にも敏感に反応するんです、と。

Fさんのリスニングルームは多くのオーディオファンにとって夢のような空間でしたが、単に値段の高いものを寄せ集めた訳では決してなく、Fさんが出したい音、聴きたい音のために集められた必然の組合せのように感じました。SV-8800SEも頑張ってくれていたと思います。
https://tubeaudio.exblog.jp/29243524/

102. 中川隆[-10827] koaQ7Jey 2019年4月08日 09:32:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1204] 報告

オーディオの仕上げは電源対策?〜その1〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年04月07日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e17443656a36038b10cee027feefc28b


オーディオは極めてマイナーな趣味だと思っているが、「類は友を呼ぶ」というのか結構ご熱心な方々をよく散見する。

中には自分ごときが足元にも及ばないような豪勢な部屋と機器を揃えておられる方もいらっしゃるが、こればかりは実際に出てきた音を聴かせていただかないとよく分からない。

もちろん好き好きなので「いいも悪い」もないが、機器類にかけた金額と音質が比例することはなかなか難しいし、中には「見てくれオーディオ」もあったりしてちょっと・・・(笑)。

一昨年の春、そして昨年(2018年)と2年連続で出かけた「九州ハイエンドオーディオフェア」(福岡市)でもセット一式で軽く1千万円を越えるシステムをいくつも聴かせてもらったが「これはとても次元が違うなあ」と思ったのはせいぜい一つか二つぐらいだった。

その一つが「G1 GIYA」(ジーワン ギヤ)というスピーカーだった。

         

お値段が900万円と文字どおりハイエンドだが、これまでのオーディオ人生の中で一番素晴らしい音だと思った。

音を形容する言葉として周波数レンジ、分解能、奥行き感、艶などいろいろあるが、すべてに亘って最高クラスで、こういうバランスで音は出すものだと深く脳裡に刻み込んだ。

係の方が「世界最高の音です。」と胸を張っておられたが、たしかにさもありなん。

そして、このスピーカーの周辺機器も凄かった。
       
   

このレコードプレイヤーが光カートリッジなどの周辺機器も含めておよそ1000万円!

高級機には珍しいベルト・ドライブ方式だったので理由を係の方に伺ってみたところ「アイドラー方式は太い音が出るのですが原音再生には向きません。ダイレクトドライブ方式は私らのような弱小メーカーには理想のモーターが作れません。結局、消去法でいくとベルトドライブ方式に落ち着いてしまいます。」

といった調子(笑)。

まあ、こういうのはごくまれな例外として、全般的にはいくらお金をかけても矩というのか限界があるというのが率直な感想だったが、「投資すれば明らかにそれに見合った効果がありますよ」というのが一つだけある。

それは「電源対策」である。

オーディオの土台というか基礎対策として音質の根源的な部分に関わってくる代物なのでゆめゆめおろそかにできないというのがこれまでの我が痛切な体験である。

そこで、いささか「我田引水」気味になるが(笑)、我が家の「電源対策」を紹介させてもらおう。もしご参考になれば幸いである。

3項目あって、

1 200ボルト電源の導入

2 電源タップ

3 電源ケーブル

に分類されるが、これらについてそれぞれ述べてみることにしよう。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e17443656a36038b10cee027feefc28b


オーディオの仕上げは電源対策〜その2〜
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi


前回からの続きです。

オーディオ機器の電源といえば「当たり前の存在」として日頃から目立つこともなく、陽の目が当たることはまずないが、その重要性からいくとまさに「縁の下の力持ち」的な存在だと思う。

今回は我が家の事例を参考にして、スポットライトを当ててみよう。

1 200ボルト電源

家庭内の電気は冷蔵庫や電子レンジなどの電気器具で汚れているので、隔絶させるために「200ボルト」電源を随分前から引いている。

専門の電気工事士のもとに配電盤をいじって専属スイッチを設定しオーディオルームまで配線してもらったが、このままではもちろん使えないので変換トランスを使って「100ボルト」に降圧しており、我が家のオーディオ機器はすべてこの電源を拠り所にしている。

その効果は歴然としており、わかる人にはわかる(笑)。

もし本当に音を良くしたいと思うのであれば「200ボルト電源」をぜひお薦めしたいところだが、おそらく大半の方々が「現状の100ボルト電源で十分いい音が出ているのでその必要はない」と思われているはず。

しかし、そこが危険な落とし穴で(笑)、病気でいえば痛みを伴わない「糖尿病」みたいなもので切実感が無い分これほど恐ろしい病いは無い。

一度でも200ボルト電源によってノイズっぽさが消え音の質感が向上する感覚を味わうと、もう手放せなくなる。

ただし、その効果を確認できるのはシステム次第のところがあり、けっして万人向きではない。発展途上のシステムではあまり効果が望めない。

つまり「仕上げの段階」でこそ効果を発揮するとだけ申し添えておこう。

以上、少し「上から目線」の物言いだったかな(笑)。

2 電源タップ

この降圧電源を繋いで各種オーディオ機器に中継する役目を担うのが「電源タップ」である。ここをケチっては「画竜点睛」を欠く(笑)。

そこで、このほど手に入れたのがPADの電源タップだった。

  

差し込み箇所が8口あり、すべてのオーディオ機器が賄えるので大助かり。
   

という具合です。導入してから3週間ほどになるがいちだんとSN比が良くなって効果抜群である。精神的な満足感もばかにできないところ(笑)。

3 電源ケーブル

       

「200ボルト電源」「電源タップ」そして「電源ケーブル」とくれば「三位一体」の相乗効果が大いに期待できようというもの。

これまで再々述べてきたように現在、PADの「ドミナス」4本を駆使して微小電流を扱う「DAコンバーター」2台「プリアンプ」2台に繋いでいる。結果的には、お値段でいえばこの部分が一番値が張ったことになる。

以上、これで我が家の電源対策はお終いだが、200ボルトから100ボルトへの降圧トランスがちょっと古いのが悩みの種。

とはいえ、このところ何かと出費多端で懐(ふところ)が物淋しいので、今しばらくの辛抱だ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi

103. 中川隆[-10446] koaQ7Jey 2019年5月16日 20:15:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1853] 報告

A3 MAGICO - エレクトリ

価格: 1,500,000 円 (2本1組 税別、送料別途)

MAGICOは、より手頃な価格帯の製品をラインナップに加えたいと考え続けていました。この目標を達成するコスト削減のための様々な方法と研究とテストを繰り返してきましたが、今まで結果は常に”M” マークの意味を満たすには足りませんでした。MAGICOは、自信を持って今ここに”A3” を発表します。MAGICOの蓄積した技術とノウハウを惜しみなく投入した”A3” は、幅広いカスタマーが導入可能な”M” マークを有するMAGICO製スピーカーです。


ツィーター

新設計の28mm ベリリウム振動板採用。ドーム表面形状は、2014 年に発表された限定モデル『M Project』のツィーターを基本設計プラットフォームにしています。専用設計のネオジウムマグネット磁気回路は、最新のダンピング素材を使ったバックチャンバー内に収納され、ボイスコイルの正確なストロークにより、超低歪みと高いパワーハンドリングを実現しています。

ミッドレンジ / ウーファー

1個の6インチ径ミッドレンジと2個の7インチ径ウーファーには、新しいGen 8 Magico Nano-Tec コーンユニットが採用されています。振動板表面にナノグラフェン(XG Nanographene)を使用した超硬マルチウォールカーボンファイバー織布(Multi-Wall carbon fiber)により理想的な重量強度比で新設計されました。

ユニットフレームも同様に剛性とダンピング(減衰)の最適な組み合わせをシュミレーションしています。その結果、エアーフローを最大にしながらも歪みに繋がる固有振動モードの最小化に成功しました。新たなオーバーハング型(ギャップの深さよりも長いボイスコイル長を持つ構造)でネオジウムマグネット採用の非常に強力な磁気回路は、超安定磁場を生み出し75mm 径ピュアチタニウム・ボイスコイルボビンの正確なピストンモーションを約束します。

ミッドレンジとウーファーに使用されているユニットは、周波数領域と時間領域の両方において最新の有限要素解析(FEA) を用いてデザインされてます。この解析方法は、製品の構造または性質における潜在的な問題や既知の問題を特定して、それらの解決を目的としてバーチャル環境でのシュミレーションを行います。具体的には、複数の要素( 音響、構造、電磁、温度) における挙動を包括的な単一プラットフォーム上でシュミレーションします。

クロスオーバー

すべての4つのドライバーは、ドイツのムンドルフ製パーツによって構成されたMAGICO独自のクロスオーバートポロジー(Elliptical Symmetry Crossover Topology)によってコントロールされ、リスニングルームにおいて最高の音楽再生を実現します。そのネットワークは、24dB オクターブ Linkwitz-Riley フィルターを備え、位相リニアリティーを確保しつつ、混変調歪みを減少させ、再生周波数帯域を最大限に広げることに可能にしました。

エンクロージャー / ブレーシング内部構造

すべてのMAGICO製スピーカー共通の強固な密閉型エンクロージャーは、MAGICOエンジニアリングの代名詞と言えます。A3 エンクロージャーは、同じ素材、同じ職人技、類似したデザインとディテールから、シンプルなQ シリーズデザインとも言えます。エンクロージャー素材は、Q シリーズ用に開発されたエンクロージャと全く同じ6061 T6 航空機グレードのアルミニウムで作られています。ブレースを多用した複雑な内部構造は、エレガントなブラシ加工を施されたブラックアルマイト” スキン” と呼ばれる外装材と結合され密閉型エンクロージャーを形造っています。


仕様

ユニット
1 x 28mm MB7 Beryllium Dome
1 x 6” Midrange Graphene Nano Tec
2 x 7” Bass Graphene Nano Tec

能率 88dB
インピーダンス 4ohms
再生周波数帯域 22Hz ‒ 50kHz
推奨パワー 50 Watts 以上
外形寸法 112.6cm(H) x 32.9cm(D) x 27.3cm(W)
重量 50Kg

備考 スパイク付属、送料別途
別売オプション グリル(サランネット) 80,000円(ペア、税別)
A POD 8(アップグレードスパイク) 230,000円(8本1組、税別)
https://www.electori.co.jp/magico/A3.html


現在、マジコA3を鳴らす真空管アンプと言えば、Tim de Paravicini氏のEARでしょう。

と言うわけで、真空管プリアンプのEAR 864とEL34のプッシュプルパワーアンプEAR 534を置いているのです。

以前使用していた、EAR 861は、と言うと、出力段の 真空管、EL309がヨシノトレーディングにも無くなったため、メンテナンスが出来ない状況となってしまい、その代わりがこのEAR 534なのです。

サウンド的にはEAR 534の方が少し低域側にシフトして、 野太い印象。
しかし基本的にはTim de Paravicini氏のEARサウンドを受け継いでいて、濃厚でありながら みずみずしい中高域、しなやかで懐の深い低域が見事です。

ちなみに現在、Tim de Paravicini氏は300Bのパワーアンプを試作しているとの情報がありました。

また、ヨシノトレーディングは、Tim de Paravicini氏の奥さまの郷里に一緒に住まわれている ようで、ヨシノトレーディングの本社は、拙宅から車で2時間ほどの、福岡県朝倉市秋月今小路307に移転しています。
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190501.html


104. 中川隆[-10116] koaQ7Jey 2019年5月26日 21:58:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2233] 報告

日本の静電型スピーカーの音質は今の何千万円もする欧米のスピーカーに遜色無かった:

まるで細密画を思わせる奇跡の描写力 _ スタックスの静電型スピーカー ELS-8X


日本製スピーカーの中で唯一つだけ飛び抜けて欧米での評価が高かった STAX 静電型スピーカーですが、いつの間にか中国資本のヘッドフォン・メーカーに変わってしまいました。

オーディオの足跡 STAX スピーカーシステム一覧
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/index.html

オーディオの足跡 STAX セパレートアンプ一覧
https://audio-heritage.jp/STAX/amp/index.html

STAX 創業80周年の歩み 会社概要
https://stax.co.jp/company/history/

音は凶器 _ 僕が STAX の静電型ヘッドフォンを薦めない理由
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/205.html

▲△▽▼

STAX ELS-8X
¥500,000(1台、1985年頃)
¥684,000(1台、1990年頃)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html

1964年に発売されたESS-6Aに数々の改良を加えて開発されたコンデンサー型スピーカーシステム。

振動板にはコンデンサー型を採用しています。

コンデンサー型は振動膜とそれをドライブする固定極で構成されており、振動膜にあらかじめ直流電圧を加え、両側の固定極に片側が+、片側が−になるように高い信号電圧を加えることで反発(+と+)と引き合い(+と−)を起こして振動を生み出しています。

振動膜には極めて薄いポリエステルフィルムが採用されています。

ELS-8Xでは、低域用に4枚、全帯域用に2枚、高域用に2枚の発音ユニットを搭載しています。

コンデンサー型に必要な高電圧の信号はカットコアトランスによって作り出しています。

ここにはELSシリーズ共通の800VAのカットコア・シグナルトランスを採用しています。このトランスはPC-OCCの巻線を使用しており、特性のポリカーボネート製ボビンに丁寧に巻いて仕上げられています。

内部配線にもPC-OCCが採用されています。

ネットワーク回路のハイカット抵抗には大型の高音質特注品を使用しています。また、ドイツ製ポリプロピレン・コンデンサーなどを採用することで、高音質かを図っています。

周波数特性
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html


機種の定格

方式 3ウェイ・8ユニット・コンデンサー型・フロア型

使用ユニット
低域用:コンデンサー型x4
全帯域用:コンデンサー型x2
高域用:コンデンサー型x2

インピーダンス 4Ω以上

再生周波数帯域 35Hz〜25kHz
最大入力レベル 200W

出力音圧レベル 79dB(400Hz/2W/1m)、76dB(400Hz/2W/2m)

クロスオーバー周波数 300Hz

消費電力 3.5W(バイアス電源)

外形寸法 幅770x高さ1,900x奥行86mm
脚部奥行:250mm
重量 53kg
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html


_____

STAX ELS-8X・BB
¥850,000(1台、1990年頃)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x-bb.html

ELS-8Xにバッテリーボックスを追加したコンデンサー型スピーカーシステム。

ELS-8X・BBではバイアス回路にバッテリーを採用しています。
このバッテリーは約350Vの乾電池を12本直列につなぐことで約4,400Vを作り出しています。(トゥイーターは2,200V)
電池は約3年間の使用が可能です。


振動板にはコンデンサー型を採用しています。

コンデンサー型は振動膜とそれをドライブする固定極で構成されており、振動膜にあらかじめ直流電圧を加え、両側の固定極に片側が+、片側が−になるように高い信号電圧を加えることで反発(+と+)と引き合い(+と−)を起こして振動を生み出しています。
振動膜には極めて薄いポリエステルフィルムが採用されています。

ELS-8Xでは、低域用に4枚、全帯域用に2枚、高域用に2枚の発音ユニットを搭載しています。

コンデンサー型に必要な高電圧の信号はカットコアトランスによって作り出しています。

ここにはELSシリーズ共通の800VAのカットコア・シグナルトランスを採用しています。このトランスはPC-OCCの巻線を使用しており、特性のポリカーボネート製ボビンに丁寧に巻いて仕上げられています。

内部配線にもPC-OCCが採用されています。

ネットワーク回路のハイカット抵抗には大型の高音質特注品を使用しています。また、ドイツ製ポリプロピレン・コンデンサーなどを採用することで、高音質かを図っています。

機種の定格

方式 3ウェイ・8ユニット・コンデンサー型・フロア型

使用ユニット
低域用:コンデンサー型x4
全帯域用:コンデンサー型x2
高域用:コンデンサー型x2

インピーダンス 4Ω以上

再生周波数帯域 35Hz〜25kHz

最大入力レベル 200W

出力音圧レベル
81dB(400Hz/2W/1m)
78dB(400Hz/2W/2m)

クロスオーバー周波数 300Hz

外形寸法 幅770x高さ1,900x奥行86mm
脚部奥行:250mm

重量 53kg(本体)
7.7kg(バッテリーボックス)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x-bb.html

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甦れSTAX ELS-8Xコンデンサースピーカー
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、大型コンデンサースピーカーがありました。

STAX社のELS-8Xです。

ダメになった発音ユニットの3ミクロン厚の振動膜の張替え・修復に成功したELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現しました。

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。

あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。

なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

おそらく世界最高の精緻な発音ユニットと音質を備えた STAX ELS-8X を中心に、コンデンサースピーカーについて綴ります。
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


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甦れ(1回)STAX ELS-8X コンデンサースピーカー [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17

甦った8X

■序

8Xふたたび

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。
あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。
今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。
なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

修復成ったSTAX ELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現した。


オーディオルームの8X
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真1:修復がほぼ終わったSTAX ELS-8Xを、オーディオ部屋に運んで試聴>

**8Xの後ろの黒い箱は、8Xがダメになっていた期間の代替機として使っていたALTECのMODEL 19。

これはこれで大した器である。

右端の真空管アンプは、当ブログの別テーマ『原器を目指した「最終アンプ」』の主人公**


ELS-8Xとは

かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、コンデンサースピーカーがあった。

STAX社のコンデンサースピーカー ELS-8Xである。

ELSすなわち「Electrostatic Loud Speaker」。

英国QUADなど海外では、この方式のものをESL「ElectroStatic Loudspeaker」と呼んでいる。

8Xは左右それぞれのスピーカーに8つの発音ユニットが付いているので「8」、
そしてほぼ改良し尽くした最終・最高のモデルなので(これは勝手な推測)「X」。

スタックス工業株式会社のフラグシップ機であり、コンデンサー型の各種オーディオ製品に最後までこだわり続けた同社の誇りと象徴、ELS-8X。

思い切り人手をかけた「熱意」が伝わってくる作り。

音響の基盤となる物量投入の分厚い木製バッフルと、よき時代の「ものづくり日本」でしかできない精緻かつ堅牢な発音ユニット。

8Xはその無比・無上の再生音とともに、日本のオーディオ界の文化財的な「宝」に値するだろう。

この8Xをバラし、発音ユニットを分解し、洗いざらい調べ尽くした私は、「こんなものを作っていては事業は成り立たない」と呆れたものだ。

昔のスタックス工業株式会社が今もあって、世界第1級のELS(ESL)を作り続けてほしかった、という願望の裏返しである。

私の感覚では、当時、たとえ2倍の価格で同数の売り上げがあったとしても採算はおぼつかない。
それほど入念な作りである。

8Xの発音ユニットを分解した結果、海外のESLのそれと、大きな相違点があることに気が付いた。

ダイアフラム(振動膜)と固定電極とのギャップ(距離)、それと成極電圧(数千ボルトのバイアス電圧)との配分関係が大きく違うのである。

ギャップが狭い!。

この相違点には、なにかとても重要な意味があるに違いない。

なぜなら、8Xが選択した配分関係の発音ユニットを製造するには、大幅なコストアップが不可避だからである。

つまり必然的に精緻・精密な作りをせざるを得ない構造となる。

なにか特別にいいことがないかぎり、そのような選択をする筈はない。

推測であるが、8Xの発音ユニットの比類ない音質は、この相違点に一つの秘密があるのではないだろうか。

8Xはこのような素性の、今や誰も作れない(事業性がない)スピーカーである。
もし、今も健全で完動している8Xのオーナーがおられたら、いい環境の中で大切に大切に使い続けていただきたいと切にお願いしたい。

ちなみに私の8Xより数年古く、30年近く使われていた8Xでも、いい環境の中にあれば、まったく健全で音質の劣化も認められない状態を保つことが実証された。

そのことについては当ブログ内の別テーマ、「i氏山荘訪遊記(第2話)」で触れているので、よろしければ訪ねていただきたい。

この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真2:全域ユニットの固定電極のパンチングメタル。低域ユニットとも共通>

**この精緻な加工を見てほしい。孔の細かさ、開孔率の高さ、孔のエッジの丸め加工(裏・表とも)など、これを見ただけで8Xが内外ともに突き抜けた存在であることが分かる。高域ユニットのものはさらに細かい。


この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

**固定電極の表面電界は、均一で平らで滑らかであることが求められる。そのためには、パンチングメタルの孔を可能な限り小さくする必要がある。また、音が抵抗なく通るよう、開孔率はできるだけ高くしなければならない。それらを満たしてなおかつ、機械的強度や、振動対策を考えねばならない。これらのことから、パンチングメタルとその周辺構造は、ESL製品のクオリティーを知る上での重要なチェックポイントになる**


瀕死の8X

8Xが我が家に来たのは1987年であった。

それから10数年愛聴してきた8Xを、私は知らず知らずの間にダメにしていた。
周囲の環境に問題があった。

左右で都合16個ある発音ユニットの半数以上が、能率の低下で鳴らなくなった。

不調に気づいた時、すでに製造元のスタックス工業株式会社はなく、別の組織に様変わりして、8X修復の望みは完全に失われていた。

問題の箇所が発音ユニットにあることは見当がついた。
しかし8Xの発音ユニットは、もともと修理ができる構造ではない。

組み立てにネジなどは使われておらず、接着剤で完全に一体化され、分解できるようにはなっていない。

故障すればユニットをまるごとそっくり交換する。

その当時、荒技でも裏技でも、なんとか修復の手立てはないかと足掻いてみたが、結局どうにもならないことが、はっきりしただけであった。

それでも「いつの日にか」と、一種のライフワーク的な思いで納戸に押し込んだ。
瀕死の8Xは古シーツに包まれ、いつ覚めるともしれない眠りに就いたのである。


放電によりフィルムに空いた穴

<写真4:固定電極と振動膜との間で高圧がスパークして開いた穴。その周囲が損傷している>

**フォーカスが外れているが、ついでにパンチングメタルの加工のアップも見ていただきたい。高い電圧は尖った先に電界が集中して放電を引き起こす。だから打ち抜いた孔のバリなどはあってはならず、さらに角も丸く磨くかなければならない**


緊急決起ボタン

瀕死の8Xは納戸の隅で、10年近くの長い年月を過ごした。
ところが2013年の早春、「いつの日にか」は突然やってきた。

あるきっかけで、私の心の中の「緊急決起ボタン」が押されたのだ。
8Xは狭い納戸から明るい部屋に運ばれ、裏蓋を外された。

高圧プローブで電圧が測られ、2現象オシロスコープでオーディオ信号を観測され、試料として1つのユニットが取り外された。

高域発音ユニットの成極電圧1.8KV正常、全域および低域の成極電圧3.5KV正常。
発音ユニットへのオーディオ入力信号は、高域入力正常、全域入力正常、低域入力正常。

まず最初の行動は、不具合が確かに発音ユニットにあることの再確認だった。
それからが五里霧中、暗中模索。

蘇生へ向けての下準備を開始した。

インターネットに張り付いて「ElectroStatic Loudspeaker」、「Repair」などを検索キーワードに、内外の関連情報を収集する日々が続いた。

いろいろ試みて、やはり修理は不可能な場合、同形、同寸法の発音ユニットを自分で作ることも検討し、部材の見積もりも取った。

目の前に現物見本があるので、選択肢として「あり」だろう。
修復に必要な振動膜や導電コート材等の主要な材料は海外に求めた。

日本は優秀な材料を多種生産しているが、残念ながら個人が僅かばかりの量を入手することができない。


クーロン力

さて、基本中の基本であるが、コンデンサースピーカーの振動膜を駆動する力はクーロン力である。

電荷の+と−が引き合い、+と+、−と−が反発し合う電気の根元的な力である。
電極板の面積、間隙の距離、印加する成極電圧。

それらと、振動膜を駆動する力との関係は?(前出の話と関係する)
まずそのあたりの基本原理のお勉強から必要となった。

早稲田大学では古くから、研究室やクラブ活動などにおいて、コンデンサースピーカーの研究を伝統的に行っており、その論文を何本もインターネットで公開していた。

早稲田大学大学院平成15年度修士論文「スイッチングアンプ駆動コンデンサスピーカに関する研究」など、コンデンサースピーカーを語る上で極めて重要かつ貴重な情報が満載である。

なおこの論文は、初歩的な基本原理のお勉強から書き出しているので、興味のある方はぜひとも検索されたい。

ちなみに、薄いフィルムの平面を全面駆動するコンデンサースピーカーといえど、振動膜はピストン運動をしていない。

「コーン型スピーカーは分割振動するが、コンデンサースピーカーはピストン運動であるため平面波が出る」、というのは誤りである。

レーザーでドップラー効果を利用したスキャニング振動計を使って、各種のモデルを実測した写真を見ることができる。

そして春も浅くまだ寒い日が続く頃から、初夏の暑さが感じられる頃まで、なにかに憑かれたようにがんばった。
その結果、驚くことが起こった。


甦った8X

瀕死の白鳥が奇跡的に甦った。

軽くしなやかな新しい羽にはえかわり、大空に舞い上がったような感動。
このようなことが自分の手で、これほどうまくいくとは思ってもいなかった。

発音ユニットの振動膜を、極薄・極軽、元の半分の厚みの3ミクロン・ポリエステルフルムで張り替えることに成功した。

その結果が冒頭の音響空間の出現である。
なんという幸運か。

優れた基本設計と入念な工作、長年にわたる改良の積み重ねにより到達した、STAXの頂点であり最終モデルであった8X。

それを一人のSTAXファンのアマチュアが、なんの裏付けもないまま「3ミクロンの修復」を試み、一発で成功してしまった。

世の中全般、普通はそれほど甘くはないので、多分、コンデンサースピーカーのダイアフラムには、「けっこういいかげん」なところがあるに違いない。

振動膜の張力や、導電コートの電気伝導に関する各種パラメータの値(つまり導電コート剤の種類やその塗布のしかた)などには、ある程度の許容範囲があるように思える。

薄いフィルムの張力を測る計器も、導電コーティングの非常に高い抵抗を測るメグオーム計や絶縁抵抗計もなく(普通のテスターでは測定不可能)、すべて素人の手作業による「勘」を頼りにフィルムを張り、導電剤を塗布している。

もちろん失敗してやり直したユニットもあったが、うまくいったユニットは、それぞれのユニット間の音の違いは聞き分けられない。

だからたぶん、限定された誤差範囲内で、ある程度の「ファジーさ」があるのだろう。

甦った音響は、8Xの新たな頂が、まだ先に聳えている可能性を示唆しているように思える。

スタックス工業株式会社が今にあれば、きっとさらなる高峰に到達しているに違いない。


外枠ヘフィルムを張る手順の最初の工程

<写真5:発音ユニットの振動膜を張る手順の最初の工程>


**まず、発音ユニットより大きなフレームに、3ミクロン厚のポリエステルフルムを、破断一二歩手前ほどの強い張力で張り締めていく。この作業が終わった後、おもて面に導電コーティングを施す**


高域ユニットのフィルムを2つを同時に張る

<写真6:発音ユニットの外枠に導電コーティング済のフィルムを接着する作業>

**いくつかのユニットの張り替えに成功していたので、調子に乗って高域ユニットを2つ並べて同時に作業してみた。これもうまくいった。接着剤が乾いたら、周囲のフィルムを切り落とせば振動膜を張る作業は終了**


この「甦れSTAX ELS-8X」では、8X修復の顛末を中心に、それらにまつわる話などを綴ろうと思います。

なお当ブログ内の別テーマ、

「i氏山荘訪遊記(第2話)」
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


で、この8Xとi氏のスピーカーシステムとの関連についての記事が少しあります。
そちらもお訪ねください。


厳重注意!

コンデンサースピーカーの修理は、生命の危険が伴います。

8Xでは4000V(4KV)、他の機種では6000Vを超えるものもあり、通電中の内部にはそのような電圧が「そこら中に」かかっています。

電流は微小ですが、触れた場合の電撃ショックは大きく、どのような結果を引き起こすか分かりません。

また電源を切っても、数日間は完全に放電しきらない場合もあります。
身の安全を守るため、家電製品の注意書きにある「サービスマン以外は裏ぶたを開けたり、分解したりしないでください」、のお約束をよろしくお願いいたします。

(第1話 おわり)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17

▲△▽▼


i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


平面バッフルの音空間とSTAX ELS-8Xの音空間

■竹集成材平面バッフル

i氏山荘の現状のスピーカーシステムの基本構成は「竹集成材の平面バッフル3Way+大容量密閉箱ウーハー」である。

氏の描く基本形は、この平面バッフルを主放射源とするものである。

低域を補完するウーハーの最終形態は今後の課題としている。

これらは氏のオリジナルな自作であり、特に平面バッフルに竹集成材を採用したことや、その工作の巧みさは、今まで他に製作例がないと思われる。

またそのセッティングには、日常の家庭生活を考慮する必要のない山荘の「自分だけスペース」ならではの豪快さがある。

スピーカーの背壁は、急勾配の2階屋根に沿って傾斜した板張り。

その最奥に大容量密閉箱型ウーハが置かれ、その1mほど手前に平面バッフル型3Wayスピーカーシステムが、床と天井の梁との間に設けた強固な支柱に取り付けられている

(第1話の写真1)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14


この「1mほど手前」の間隔が問題を起こしているのであるが、その解決はのちほど。

上下が固定された丈夫な太い支柱に、バッフルをがっちりと取り付けた構造が、このスピーカーシステム全体の音響を左右する大きな要素の一つになっているのだろう。

いずれにしてもこのスピーカーシステムが感動的な音場を形成する要因は、音の主放射源の平面バッフル方式にあると思われる。

平面バッフル方式のよさを評価する先達は大勢おられるが、ここの場合はそれが顕著に現れた好例だろう。


この平面バッフルスピーカーにはつぎの特徴がある。

・バッフルの材料に竹の集成材を採用た3Way方式。構成はツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。

・スピーカー開口部のエッジに滑らかなR付け加工。

・表側全面のニス塗装。


穴あけ加工等、すべて自作である。
木工の腕は本職跣(はだし)であり、プロの指物師(さしものし)や大工の見習いとして即決採用かもしれない。
オーディオ道楽だけでなく、年中次々と発生する山荘の補修等の大工仕事を、各種の電動工具を揃えてやっているらしい。


i氏山荘SP平面バッフルのアップ

<写真1:竹集成材平面バッフル3Wayシステム>

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


**構成は上からツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。この写真の16cmフルレンジはDS-16Fが付いている。SPの穴の周囲のみごとなR加工**


■「箱」では得難いこの感動はなにか

山荘訪問初日、ああだのこうだの、CDをとっかえひっかえしながら配置を工夫した。

どうも位相的な微妙な違和感が付きまとうように聞こえる。

ウーハーと平面バッフルとの前後の間隔が1m強ある。

どうやらウーハーの直接音が、平面バッフルの背面放射と干渉しているのではないかと見当をつけ、とりあえずの荒仕事で位置を変える。

平面バッフルを上下逆さまにして、ウーハーの箱の天板の高さに持ち上げる。
そしてウーハーを平面バッフルと同じ面まで前に出す。

フルレンジユニットはDS-16Fから三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えた。
さて、この取って付けの仮配置で音を出す。

この時の感激は、当訪遊記(第1話)の冒頭「序」のとおりである。
このような音の空間に入った時が、音楽好きオーディオファイルの至福の瞬間である。

聴き慣れた音源から発見される新たな音響的感動、それによって初めて感じ取ることができた音楽的感動が次々と出現し、涙腺を刺激する。

ああ、このステージはこうだったのか。
この演奏はこういう響きだったのか。
この楽器はそこで鳴っていたのか。
この歌手は、この演奏家は、ここまで微妙・精妙な表現をしていたのか。


その時、氏もこの境地にいたと思う。
あれはどうか、これはどうだろうと、次々とCDを取り替えては聴いている。

いやー、すばらしい。
これほどの音場感が出るシステムは本当に稀である。
お金を掛ければ実現できるものでもない。
この音響はどこから、どういう理屈で出てくるのだろう。
やはり平面バッフルに何らかの要因があるのだろう。


i氏山荘SP全景 after

<写真2:第1話の写真1の配置では微妙な違和感があったので、このような応急処置をして音を出してみる>

**さてbefore→afterの結果は・・。竹集成材平面バッフルのフルレンジユニットは、三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えてある**


■STAX ELS-8Xとの共通点

今回の山荘訪問は、都合で氏に送り迎えしてもらった。

山荘に向かう前に、拙宅の修復成ったSTAXの大型コンデンサースピーカーELS-8Xの試聴をしてもらう目的もあった。

20数年ほど前から、氏はこの8Xを何度か聴いているのであるが、オーディオ道楽に染まってからは聴いていない。

8Xは片側に8個の発音ユニットがあるが(写真2)、ここ10年来、その半数近くの能率が下がり、使用できなくなった。

いつの日にか、なんとかしようと、納戸の小部屋に押し込めてあった。
8Xの代替機はALTECのMODEL 19を選んだ。

大型であるが、家庭に設置するタイプとして音響的に最高の器の一つだろう。

8Xとの音の質感の違いは当然ながら大きいが、これはこれで「大したものだ」と思う。

8Xを製造したSTAX工業株式会社はその後会社の形態が変わり、今後とも8Xが修理を受けられる可能性は完全に断たれている。
でもいつの日か、耳の聞こえるうちに、目がなんとか利くうちに、手先が自由に動くうちに、そして気力があるうちに修復したいと思っていた。

そうこうしているうちに自適生活に入り、怠惰な日々を2年も送っていたが、今年になってあるスピーカーを聴くにおよび、8X修復への「緊急決起ボタン」が押された。

この話は当ブログの別テーマ、「甦れSTAX ELS-8X」で綴ろうと思うが、かなりオーバーに言えば4・5ヶ月の寝食を忘れた苦楽の結果、3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った振動膜の張り替えに成功した。

オリジナル8Xは、ツイータ4ミクロン厚、フルレンジとウーハーは6ミクロン厚である。
それをすべて3ミクロン厚で張替えた。

その3ミクロン厚の超軽量振動膜の威力だと思うが、長年の8Xオーナーである自分が腰を抜かすほどの音響空間が再現されるようになった。

これを氏に聴いてもらった。

さて、氏は8Xの前に立つや、「これ平面バッフルですよね」、と一言。

「あっ!」。
迂闊であった。

発音原理や形がまったく異なるため、コーン型SPユニットを取り付けた平面バッフルと同一であることの意識が希薄であった。

氏の言うとおりである。
8Xは畳1畳ほどの木材の分厚いバッフルに、8個のSPを取り付けた平面バッフル型スピーカーそのものだ。

私は修復成った8Xから、今まで体験したことがないすばらしい音場の広がりと明確な定位が再現されることを知ったが、氏の山荘の音場も、これと類似の効果なのだと思っている。

「逆相になるが背面からも前面と同じ音が放射される」。

「背圧がかからないため、ダイアフラム(振動板)がもっとも自由に動く形態」。


事実としてこの平面バッフルの効果を、どのように理論づければいいのか分からないが、音場の再現や音響の品質に極めて有効に働いているに違いない。

余談であるが修復成った8Xを聴いた「蛙の子」の息子が、その音に驚いて、すぐさま同じ8Xを手に入れた。

ちょうどその時期、奇跡的タイミングで売りに出たらしく、二度とない幸運にめぐり合ったといえる。

片側の音が小さいという不具合がある出物だったが、私の8Xと比べられないほどの美品であり、不具合の原因だった高電圧発生部を修理して完動している。
よほど環境のよい部屋で、大切に使われていたのであろう。

この8Xも氏に聴いてもらった。
すべての発音ユニットが、これもまた奇跡的に健全な状態を保っており、オリジナル8Xの音が聴ける。

氏は一言、「これはこれでアリですね。少し力強いかな」。

部屋も置き方もアンプも異なるが、確かに3ミクロン厚の音と少し違う。


新旧2組の8XDSC_6847

<写真3:修復作業がほぼ終わった8Xの裏側と(左寄り)、息子が入手した同じ8X(右寄り)>

**左右それぞれ8個の発音ユニットから成る平面バッフル型であることが分かる。上下シンメトリー。内側から外側に向かって高域ユニット×2、全域ユニット×2、低域ユニット×4の3Way構成**


8X振動膜張りDSC_6769

<写真4:8Xの発音ユニットの振動膜の張替え作業>

**3ミクロン厚のポリエステルフィルムを、かなり強い張力をかけた状態で、ユニットのフレームに貼り付ける工程**


■山荘SPシステムの次のステ―ジ余談が長くなったが、山荘2日目の朝は早起きし、朝食も早々に音を出した。

昨日と同じく、本当にすばらしい音響と音場感である。
音楽に深く入り込める至福の再生音だと思う。

しかし少し気になる。

ウーハーの箱の天板が音を反射し、どうもその悪影響があるような感じがする。

天板の上に布団などを重ねて置くと、かなり改善されるので多分そうだろう。
ほんの僅かな違和感であるが、これがなくなれば良い方向の相乗効果で、格段の向上があるかもしれない。

とりあえずの実験としてウーハーの箱を分解し、前面パネルだけの平面バッフルの形で音を出してみよう、ということになった。

電動ドライバーを片手に、氏は箱と格闘を始めた。
しかし「大工見習いもどき」の氏の手に成る箱は、頑丈に作りすぎて簡単には分解できないことが分かった。

薄手の長袖の上着が必要な山荘の朝であるが、30分ほど汗をかいて、とりあえずの実験は諦めた。

さてこの課題を氏はどう解決するだろうか。
来年の春頃かな。
冬の氷点下で冷凍庫と化した山荘でも厭わない。
そのときは次のステージにグレードアップされた、さらにすばらしい音響空間に浸ることができるだろう。

(第2話 おわり)u

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甦れ(2回)8X コンデンサースピーカー(2)SR-1との出会い [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]


今日の日記は、瀕死の8Xを「いつの日にか」、と思い続けたこだわりの源泉と、今後綴っていく修復日記の伏線になるようなエピソードについて記します。


■SR-1との出会い

若者の足なら、STAX本社の館、現在の東京都有形文化財「雑司が谷旧宣教師館」まで歩くのは、わけもない距離である。
JR池袋駅から南東に、徒歩で10分もかからない。

しかし微かな記憶には、国電池袋駅から路面電車に乗ったような情景が浮かぶ。
多分そうだったのだろう。
田舎から出てきて日も浅く、地理に不案内な学生である。
都電(路面電車)で行けば迷わない、と誰かに言われてそうしたのかもしれない。


STAX本社を訪問した目的は、イヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3の購入であった。

自分が請うたのか、あるいはご好意だったのか覚えていないが、そのとき試聴ルームに案内され、フルレンジ・コンデンサースピーカーESS-6A(であったはず)を聞かせていただいた。

これが当ブログ表紙冒頭の「私はこの館で音の洗礼を受けた・・・」のシーンである。


ESS-6Aが奏でる音楽。

その未体験の音響は、一生忘れることのない感動を残した。
そしてそのとき購入したSR-1。
これがその後、私の耳に「オーディオを聴く際の音の基準」を形づくることになる。

つまり私が歩いてきた「オーディオの道」を遡れば、源流は池袋の雑司が谷にある旧宣教師館に行き着く。


学生時代のオーディオシステム


<写真1:これ1枚しかない学生時代のオーディオ装置>
**古くなれば本当にセピア色になるんですね**


写真は、機器の揃い具合から、学生時代の終わり頃のものだろう。
STAX SR-1はスネかじりであったが、レコードプレーヤーなどは自前である。
(SR-1はトリオのアンプ類の下の戸棚の中に見える)。

当時、春休みや夏休みなどに帰省して、浜松の日本楽器(YAMAHA)で高額報酬のバイトをやらせていただいた。

あの頃、浜松の日本楽器は、オーディオ評論などで高名な青木周三氏を招いて、レコードコンサートなどを定期的に催し、地方のオーディオ文化の発展や啓蒙に貢献していた。

浜松城公園に近い公会堂(?)で催された夜のレコードコンサートに、担当の綺麗なお姉さんに誘われてついて行ったことなど、とてもリアルに甦ってくる。

大通りの四つ角に面した店舗には、高級オーディオのフロアもあり、写真のレコードプレーヤーはそこで調達した。

アームはSTAX UA-7、ターンテーブルはSONY TTS-3000、カートリッジはFidelity-ResearchのFR-1とそのヘッドアンプFTR-2。

スピーカーは三菱ダイヤトーンP-610xx(続くサフィックスは覚えていない)を、その標準箱もどきに入れている。

ツイーターは当時のボクらの大定番、大ベストセラー、驚異の価格/性能比、Technics 5HH17。
この1枚の写真だけで、一冊の物語になるほどの思い出が湧いてくる。

バイトに通っていた時、浜松駅近くの新幹線ガード下あたりに「ナルダン」という喫茶店があり、そこのご主人に、いろいろとお世話になった。
ありがとうございました。

様々な思い出が甦る「これ1枚だけ」の写真である。


SR-1をめぐる高城重躬先生とSTAX社員との逸話

イヤースピーカーSR-1にはいろいろなエピソードがある。

ある日、高城重躬先生宅にSTAXの技術者ら数人が訪れた。

先生は悪戯に、氏のマルチチャンネル・システムの各帯域のアッテネータを少しズラして、「君たち、これを調整してバランスのいい音にしてごらん」と促した。

結局彼らは悪戦苦闘の末、僅かの違いを残して、元に近い状態に戻してしまった。
先生はこのことの講評に、「普段、イヤースピーカーを聴いている彼らの耳が、よく訓練されているからだろう」とおっしゃったという。

古いオーディオファイル諸兄の間では、伝説の逸話である。

私のオーディオは、形あるものも、ないものも、すべてにこの話のエッセンスが溶け込んでいるように思う。

さて、私のイヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3は、今どこにあるのだろう。

私自身が育て親を捨てることなどあり得ないので、屋根裏のダンボール箱のどこかに眠っているはずである。
発見できたら、その音を聴いてみたい。
耳パッドは元々ダメになっていたが、たぶん鳴ると思う。
「私の基準」を育んだ音をもう一度聴きたい。


■STAXもう一つの傑作はSR-001

SR-1はその後、改良された新モデルが次々と出て今日に至っている。

私もその間、Lambda Nova Signatureなど2種類ほどのイヤースピーカーを買い替え、ドライバーユニットSRM-T1とともに所持している。

SR-1を原型として、現在の最新鋭モデルまでの変遷は、時代とともに進化を重ねてきたものであり、当然の流れである。

しかしSR-001は、その流れとちょっと違う。
コンセプトが全然違う、と言ってもいい。

従来のAC電源が必要なイヤースピーカー用アダプターを、乾電池で動作するポータブルにした。

従来のイヤースピーカーを何十分の一程度に小型化した。

STAX工業株式会社から今日の有限会社STAXに至るまで、世に送り出した製品で、他社が追従できない画期的な傑作が3つある。

他にも評価すべき意欲作はいくつかあるが、代表すればこの3つだろう。

1.コンデンサー型イヤースピーカー
2.フルレンジ・コンデンサースピーカー
3.コンデンサー型の超小型イン・ザ・イヤースピーカー・システム


私はこの「3.」の初代機SR-001を手にしたとき、本当に凄いものを開発したと感嘆した。

これ、嘘ではなく本当にコンデンサー型ですよ。

その当時私は、ウォークマンのたぐいのヘッドフォン・ステレオに、SONYのNT-1とNT-2を使っていた。
iPodが出現する前の話である。

NT-1/2は、切手大のデジタル・マイクロカセットを記録メディアとするデジタルレコーダーである。

サンプリング周波数32KHz、量子化ビット数 12bit折線(17bit相当)、圧縮方式 ADPCMのデジタル信号を、幅僅か2.5mmのテープにヘリカルスキャンで記録・再生する。

もっともSONYらしい、宝石のような、輝けるSONY製品の一つである。
当時、このNT-1やNT-2のすばらしい音質に応えられるヘッドフォンは皆無であった。

SR-001を使ってみた。
感激!。

音全体はイヤースピーカーを踏襲しているが、まず低音に驚かされる。
SR-001の低音は、他社の如何なるヘッドフォンより深くて生々しい。
この音を外に持っていける!。

私は写真2の「お出かけセット」を、通勤や出張、旅行などに離さず持ち歩いた。
そしてウォークマン型の終焉。

本来ならばSONYが出して然るべき、また出せる可能性があったにもかかわらず、iPodは門外漢のAppleから出た。

それから通常タイプのイヤフォンの高音質化競争が始まった。
私の「お出かけセット」もiPodになった。

しかしSR-001を原型とする、携帯できるイン・ザ・イヤースピーカー・システムは、イヤースピーカーとともに、世界に誇る傑作であると確信している。

(アダプターの側面に付いているライン入力ジャックは、その取り付け場所が悪く、じゃまになって使いにくい。しょうがないので、その脇に穴を開け、ラインケーブルを直付けした)


SR-001DSC_7091
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/SR-001EFBC88E7B8AEE5B08FEFBC89DSC_7091.jpg


<写真2:SR-001とNT-2。iPod出現前の私の携帯オーディオシステム>


■8X修復の手掛かりなし

さて8X修復の話であるが、情報はまったくない。

英国QUADのESLやESL-63系に関するrepair記事は、具体的かつ詳細なものが山ほど出てくる。

しかしSTAXのコンデンサースピーカーの内部構造や、修理に関する情報はネット上のどこを探しても出てこない。

ただ1つ、8Xの高圧電源部の修理を、絶縁ワックスをドライヤーで融かして行ったという国内記事があった。

高電圧発生回路は、4段のコッククロフト回路、とある。

具体的記述はそれのみであるが、確かにそのとおりであった。

当ブログの「i氏山荘訪遊記(第2話)」の「かえるの息子」が入手した8Xの修理の際、目視できるダイオードの結線状況から推測し、彼が回路図を書き起こした。
この話は次の日記で綴りたい。


新8X高圧電源部全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE9AB98E59CA7E99BBBE6BA90E983A8E585A8E699AFEFBC88E6B888EFBC89.jpg


<写真3:「かえるの息子」の8Xの高圧電源部(修理前)>

**電源トランスと4個のコンデンサーが入った小部屋が、絶縁ワックスで充填されている。それらの一部が透けて見える。不良コンデンサーを交換するには、この大量の蝋をかき出さねばならない。さてどうすれば・・。左上の基板上の抵抗素子のアレイは、私の8Xより一つほど古いバージョンの仕様を示す**


STAXカタログ内部構造
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/STAXE382ABE382BFE383ADE382B0E58685E983A8E6A78BE980A0EFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89.jpg


<写真4:STAXのコンデンサースピーカーのカタログの一部分>
**発音ユニットの基本構造が描かれている**

発音ユニットの構造はカタログの模式図のみ

発音ユニットを分解する前に、その構造を知る必要がある。
構造が分からないまま、手荒なことはできない。
致命的なダメージを与えたら、はいそれまでよ、になる。

しかし、喉から手が出るほど欲しかった発音ユニットに関する具体的情報は皆無であった。

唯一、STAXのコンデンサースピーカーのカタログに、発音ユニットの内部構造の簡略スケッチがあった。

基本構造は正しく描かれているが、修復工作に最も重要な部分が省略されている。
でもこの図が、構造を推理するための大きな手掛かりとなった。

これらは次回以降の日記に順次綴っていこうと思います。

(第2話 おわり)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-25


▲△▽▼


甦れ(3回)8X コンデンサースピーカーもう一つの8X電源修復 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09


今日の日記は、私の8Xの修復ではなく、もう一つの8X、「かえるの8X」の高圧発生電源部の修理について綴ってみます。

「かえるの8X」を修理してみて、同時期のロット(同じ時期に作られた8X)には、高圧発生電源部のコンデンサーの不具合が発生する恐れがあったのでは、と心配になったからです。

また、8Xとは直接関係のない、わき道にもけっこう深く迷いこみますが、すみません。


おやじの耳はいい?

芸術作品などに向かい合う際の審美感覚。

「鑑賞眼」とはちょっと違う気もするが、「心に沁み込む度合い」のようなもの。
映画、演劇、音楽、文学、絵画・・、といったものを味わう能力のようなものは、年を重ねるに従い、深まるのではないかと思う。

オーディオの音を聴く力も然りである。
聴力はどんどん衰えるのに、「コクや妙味を味わう」能力は向上するように感じられる。


8Xの健康管理

「かえるの息子」が入手したELS-8X(委細は「i氏山荘」第2話)。

自分のアパートに収容するスペースがないので、我が家に置いてある。
その8Xの健康維持のため、ときどき聴いている。

置いてある部屋は防音施工ではないが、家中に響く大音量も出してやる。
GECのKT88が挿してあるAIR TIGHTのATM-2は、太くてずっしりした音が出る。

大編成のオーケストラなど、床の振動が体に伝わって、実に豪快に楽しめる。

8Xから、ALTECの416-8B 38cmウーハー(「いとし子」第3回の写真1)を凌ぐほどの、床が震える低音が出る。

これって、プッシュプル方式独特の音なのだろうか。
今まで経験したP-Pの音は、どうも雰囲気が似ている。


新8X全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE585A8E699AFEFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89DSC_7442.jpg


<写真1:「かえるの8X」は別室に置いてある>

**私の8Xとは比較にならないほどきれい。どのような環境で使われていたのか不思議である。左右合計16個の発音ユニットがすべて健全なのも信じがたい。購入して間もない頃の私の8Xが帰ってきたような錯覚に陥る**


新8Xアンプ類

<写真2:「かえるの8X」を鳴らすために急きょ集めた機器類>

**木の穴から顔を出しているリスだか、モモンガだかの後ろがAIR TIGHT ATM-2**

わき道談 AIR TIGHT ATM-2

余談であるが、このATM-2は、AIR TIGHTブランドのA&M社が創立間もない頃に購入した。

取り扱い説明書らしいものはなく、案内状は手書きであり、回路図も手書きであった。
内部のはんだ付けも下手で、重い本体を送り返すのも面倒なので自分で何箇所も補修した。
そのことを電話で伝えると、社長さんが「職人がまだ熟練してなくて・・」と、えらく恐縮しておられた。
しかしこの器の作りと、基本コンセプトは、とても共感できる。

回路はP-P増幅器の基本中の基本形、教科書どおりであり、妙な細工は一切なし。
あとはシャシー、トランス、各種の電子部品、それらの配置などなど、部品の品質・性能と、全体設計の良否で勝負、である。
私の「最終アンプ」のコンセプトと通じている。


このATM-2は、GECのKT88のゲッターがほとんどなくなるまで愛用し、今のGEC KT88は2代目である。
驚くべきことに、ゲッターがほとんどなくなったGECのKT88のip(プレート電流)は、新品のものと大きな差はなかった。
つまり交換の必要はなかったことになる。

そんな状況のATM-2、面白いことがいっぱいあった。
それらの話は別のタイトルで綴った方がいいとは思うが、楽しい思い出がいっぱいで、筆が止まらない。

初段の12AX7と、位相反転の12AU7、ドライバーの12BH7Aの銘柄やロットの違いで、出てくる音や、音の性質がコロコロ変わる。
NF(ネガティブフィードバック)も外した。

その話をしたら、「そんなことされたら音になりませんがな」とAIR TIGHTの方に言われた(本社は大阪)。

NFを外し、初段の12AX7を12AU7に替え、元のX7周りの定数をU7に合わせて少し変更することにより、明らかに、明確に「音が活きる」。
それによる他の聴感上の問題は特に出ない。
(こんなこと、やってはいけません。もはや時効の昔の話ですし、これは私が所持するATM-2だけに限ったことですから。P-PのNFを外すなど、もってのほかの愚行はおやめください。私、今は元通りにしてますから・・(~_~;) )


ごく初期に作られた私のATM-2。

バイアス・チェックメータのロータリーSWのガリには、ずーと悩まされ続けてはいるが、この器、全体的にはとても信頼できる、すこぶる良品だと思っている。


オリジナル8Xの音

すみません、話を元にもどします。
この8X、すべての発音ユニットが、完璧に良好な状態を保っている。

半数以上がダメになった私の8Xとは雲泥の差であるが、前オーナーはどのような環境で使っておられたのだろう。
本当にありがたいことである。

鳴らしてみる。
はて、こんなによかったのかな、と首をかしげる。
ハッとする。
またハッとする。

100%オリジナルのSTAX ELS-8Xの音が、これほど聴く人の心を、音楽の中に引き込むとは。
私の8Xが健全であった10年ほど前の状況と、今、鳴らしている環境に大きな違いはないはずである。
部屋は違うが、あの頃の私の8Xも、このように鳴っていたのだろうか。
ハッとだらけの、体が緊張するほどの臨場感を聴いていたのだろうか。
あの頃の音を忘れているだけなのか。

私の8Xの製造シリアルナンバーは400番台、かえるの8Xはそれより50番ほど古い。
見た目では、発音ユニットもバッフルも同一であり違いはない。

ただ、裏ぶたの内側に、へんな吸音材がしっかりと貼り付けてあった(それが正規仕様)。
誰かに指摘されてそうしたのか、それとも自分たちが考えたのか、背面放射を少しでも減らそうとしたためと思うが、音響抵抗になるようなものは、百害あって一利なし。
一苦労して完全撤去した。

私の8Xの頃には、吸音材の愚行は「改善」されていて付いていない。

つまり2つの8Xは、まったく同一である。
間違いなく私の8Xからも、同じ音が出ていたはずである。

とすると、当時の私の聴く力が浅かったことになる。
やはり、私が年をとったおかげで、音楽オーディオを味わう力が深くなったせいだろう。
そうに違いない。


「コンデンサースピーカー」の呼称は?

わが国ではこの方式のスピーカーを、一般的に「コンデンサースピーカー」と呼んでいる。

この方式による全帯域スピーカーの製品化は、1957年、英国Quad社の「Quad ESL」が最初である。
優美な曲面を描く「あれ」である。
すばらしい造形、私の「永遠のあこがれ」である。

これらはESL、すなわち「ElectroStatic Loudspeaker」。
「コンデンサー型」ではなく「静電型スピーカー」と呼ばれている。

昔、STAX社の製品に、コンデンサー型カートリッジがあった。
ご年配のターンテーブル愛好家諸兄には、そのカートリッジに特別の思いを持っておられる方も多い。

針先の動きをコンデンサーの容量の変化として取り出し、FM変調、検波の処理を経て、オーディオ信号を作り出す仕掛けである。

エンコーダー/デコーダーを含め、現代の技術で再開発すれば、どのような音が出るのだろうか。
さて、このカートリッジは、「コンデンサー型」と呼ぶに相応しい。
そのものズバリ、「コンデンサーの容量の変化」がキーポイントだからである。

しかしQuad ESLやSTAX ELS-8Xなどのスピーカーは、「静電型スピーカー」と呼ぶ方が実態を表している。

発音の原理にコンデンサー、つまり「蓄電」の有意性はない。
あくまで「静電」によるクーロン力こそが、音を出す源であり、この方式のスピーカーの本質である。

まあ呼び方など、この発音ユニットから飛び散る比類ない音を浴びればどうでもよくなるが・・。


かえるの8Xの高圧発生電源の修理

重要なご注意

STAX ELS-8Xの高圧発生電源部は、4000V近くの電圧が発生します。
感電した場合、人命にかかわります。

発音ユニットに供給される高圧は、高抵抗を介するため電流は微小ですが、感電した場合の電撃(ショック)は大きく、やはり人命にかかわります。

高圧発生電源部は、その供給元であるため、感電した場合はかなりの電流が流れると思われます。
それには生命の危険があります。

この高圧発生電源部を修理・修復・稼動させるには、4〜5000Vの高電圧と、その取り扱いに関する知識と経験が必要です。
この点のご配慮を、くれぐれもよろしくお願いいたします。


なおこの日記の、修理についての記述は、あくまで「かえるの8X」単体に関するものであり、他の8Xが同一の作りや仕様であるか否かは分かりません。

また、ここの記述や写真や図も、修理の「参考の一つ」や「ヒントの一つ」にしていただくためのものです。
修理に際しては、あくまで、それぞれの修理対象の現物を実地に調査・解明して、その上で適切な対応を検討されるようお願いいたします。


訳あり

承知の上であったが、かえるの8Xは、右側完動、左側音圧低下、の「訳あり」として彼が手に入れた。

訳あり側の発音ユニット各部の電圧を測ると、すべての発音ユニットの成極電圧(バイアス電圧)が、正規の1/3以下であることが分かった。
このことから、不具合箇所は高圧発生電源部だろう、と推測できる。

左右の高圧発生電源部のボックスを引き出し、裏ぶたを外すと、意外なことが分かった。
完動している右側の高圧発生電源部に、メーカーで(多分)修理を受けた形跡がある。

充填されている蝋に、手を加えた跡があり、コンデンサーが取り替えられている。
左側とはメーカーが異なるものに交換されていた。
要するに、右側にもコンデンサーのトラブルがあったことになる。

左側の高圧発生電源部は、工場出荷時のままであることは見れば分かる。
つまり、このシリアル番号の近辺のものは、高圧発生電源部の、たぶんコンデンサーが「弱い」ことが推測できる。

不具合の左側の高圧発生電源部も、右側と同様に、いずれかのコンデンサーがダメになっているのだろう。

整流用ダイオードは蝋漬けになっていないので、テスターで良否をチェックした。
すべて健全であった。


高圧発生電源部修理前
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<写真3:修理を受ける前の高圧発生電源部>

**電源トランスと4つのコンデンサーが入っている小部屋は、蝋で充填されている**


高圧発生電源部ダイオード側
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<写真4:蝋の小部屋の壁裏のダイオード類>

**写真上部に蝋の小部屋とコンデンサーが見える。見えているコンデンサーの下にも、さらに3つのコンデンサーが埋められているとして、このダイオード類の配置などを、よーく観察していると、回路図が見えてくるようになる、かな**

高圧発生電源部の回路推測

充填されている蝋の中に、電源トランスとコンデンサーが複数個、漬けられているとする。
その上で、写真4:のダイオードなどの結線状況から推理して、4段のコッククロフト・ウォルトン回路と仮定した。

かえるの息子が予想回路図を描いてみた。
多分正解だろう。

使われていたコンデンサーは、チューブラー型(リード型)の0.01μF、耐圧3000Vが4個。
ここでは手持ちの都合で、0.047μF、耐圧2000Vのものを使った(耐圧は3000Vが安心)。


高圧発生電源部回路図
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<写真5:高圧発生電源部の整流&昇圧回路の推測回路図>

**雑な絵ですみません。かえるの彼が、その場にあった紙に描いたスケッチ。4段のコッククロフト・ウォルトン回路と推定された。赤字の電圧が修理後の数値。ただし成極電圧調整VRが最小のときの電圧であり、VR最大時は、これの約140%に上昇する。通常はVR最大で使う>


大量の蝋を取り除く

缶ビールを輪切りにして蝋の容器を作る。
ドライヤーで充填されている蝋を熱し、柔らかくして小さなスプーン状のものでかき出す。

その前に、ダイオードを熱風から守るために、何らかの工夫をしておく必要がある。

熱してはかき出し、また熱してはかき出す。
いやというほど繰り返す。

この作業はコンデンサーの周りだけでよい。
トランス周りはそのままでかまわない。


コンデンサーの交換

底につくまで蝋をかき出すと、4つのコンデンサーが現れる。
それを全点、交換する。

狭い空間の中、順にコンデンサーを取り外して、新しいものを順に取り付ける。
かなりアクロバット的な技が要求される。
この作業、よほど器用な方でないと難しいかもしれない。

交換が終わった段階で十分な目視チェックをして、誤りなしを確認する。


高圧電源コンデンサー交換
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<写真6:コンデンサーの周りの蝋を取り除き、全部のコンデンサーを交換する>

**手持ちの0.047μF、耐圧2000Vのコンデンサーの寸法は少し大きすぎた。最上部のコンデンサーは裏ぶたに接触する恐れがあるため、絶縁チューブを被せた**


電源を投入して動作試験

発音ユニットへの接続はつながったままであり、外さないでおく。
各部、要所要所の電圧をチェックする。

かえるの8Xの修理後の場合、発音ユニットの成極電圧端子(高域)1.9KV、全域および低域3.7KVであった。
いずれも高圧発生電源部の成極電圧調整VR最大時。

この状態で音を出してみたり、電源のON/OFFを繰り返したり、電圧可変VRを回したりして実働試験を行い、確信が得られれば再び蝋で充填する。


再び蝋で充填

缶ビールの蝋を電熱器などで温める。
蝋って、断熱材のように熱が伝わりにくく、なかなか融けてくれない。
アルミホイルで覆うなどの工夫をして、完全に融けたら(融けると透明になる)、空気を排除しながら完全に充填されるように、少しずつ慎重に注入していく。
完了したら、十分に冷えるまで待って実働試験を行い、問題がなければ元通り本体に収め、めでたく修理完了となる。

高圧電源蝋充填
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<写真7:ひととおりの動作確認後、「小部屋」を融かした蝋で再び充填する>

**蝋が茶色の部分は、まだ冷えていない半透明の状態。冷えるとクリーム色になる**


かえるの息子が帰ってきたときは、夜通し8Xを聴いている。
8Xの前のソファーで横になって朝まで聴いている、たぶん寝ている。

自分のアパートにも「けっこうそこそこ」のシステムがあるが、音の出方が根本的に違って聞こえるらしい。

この違い、おおまかには、一般的なヘッドフォンやイヤフォンと、STAXのイヤースピーカーとの違い、と思っていただければ近いと思います。


オリジナル8Xの音。

昔は気付かなかった深い味わい。

8X本来の素晴らしさを、「もう一つの8X」が教え示してくれた。
この歳になってようやく気付く、なさけない感性である。

(甦れ8X(第3話)もう一つの8X電源修復 おわり)�

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09

▲△▽▼


甦れ(4回)8X コンデンサースピーカー成功!発音ユニットの分解 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20


今日の日記は、8Xの発音ユニットの構造を、文字通り「開」「示」します。

STAX ELS-8X 修復の基礎データーとなる核心部分です。

魚ではあるまいし、ですが、本当に「二枚おろし」に開いてしまいました。
発音ユニットの修復作業には、さらに「三枚おろし」にしなければなりません。
三枚の話は後日として、私、釣りはやらないし、魚、もちろんさばけないです・・。


すみません、またちょっと脇道・迷い道ですが、8Xに関連ありなので・・・

射程70m、8Xで那須与一が今に甦る
吉祥寺駅前の大道芸
10年ほど前の吉祥寺の駅前。

買い物をしての帰り道であった。
人だかりの輪の中から、ペンペン、ジャランジャランと三味線のような音が聞こえてきた。
けっこう激しく演っている。

輪の隙間から潜り込んで少し近づく。
芸人風の三味線弾きが、津軽三味線ぽい演奏を演っている。
ちょうど佳境に入ったのか、強烈な音と激しいリズムが盛り上がり、そして万華鏡のような音色の変化に続く。

足がすくんで動けない。
一挺の三味線の、大オーケストラを凌ぐダイナミズム。
まさに圧巻の「音」と「音楽」であった。

「道端の芸」でさえ、これほどまでに人を感動させる。


最初に「音」ありき。
まず「音」。

そしてその「音色」や「響き」があり、「拍子」、「旋律」、「和声」などは、そのあとの話。

昨今、音楽とは、どうやらそういうものではないかと思うようになった。

続く話は今日の日記の後半で・・。


左右裏アップ
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<写真1:向かって右側の本体から高域発音ユニットを取り外したところ>

**不完全ながら、鳴らしながら修復作業を行ったので、ダミーの板をはめてある。修復したユニットが、一つ、また一つと増えるごとに、加速度的に音がよくなっていった**

8Xの発音ユニットの取り外し

8Xの発音ユニットを本体から取り外そう。

それぞれの発音ユニットは、その両脇をアルミチャンネルの棒で押さえられている。

アルミチャンネルとは、断面が「コ」の字形のアルミの棒であり、8Xに使われているものは、「コ」の字の中にピッタリと木材の角棒が埋め込まれている。

発音ユニットを取り外すには、該当するアルミチャンネルを固定している木ネジを外すだけでよい。


STAXカタログ原理
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<写真2:STAXのカタログに載っている発音ユニットの電極端子の状況>

**3つの小丸が端子。甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**


元ユニット電極部
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<写真3:高域発音ユニットの電極端子部分>

**中央上のポリカーボネイト製のビスで留めてある端子と、その真裏の同端子が固定極の端子。ユニット右端の上に突き出た端子が振動膜の端子**

発音ユニットの電極端子

再三お知らせしていますが、STAX ELS-8Xは、電源ケーブルを外しても、場合によっては数日間、高電圧がチャージされている場合があります。
4000V(4KV)近くの高い電圧ですので、感電した場合は人命にかかわります。
この方面の知識と経験がない方は、けっして裏ぶたを開けないよう、お願いいたします。

さて、アルミチャンネルを外したら、発音ユニットの電極端子にハンダ付けされている3本のリード線を取り外す(2本は、アルミチャンネルを外す前に取り外しておくほうがよい)。

各端子の状況は写真1、2、のとおり。

ハンダの融けた雫が、発音ユニットにかからないよう、細心の注意で作業する。

3つの端子のリード線を外せば、発音ユニットを本体外に取り出すことができる。
発音ユニットの側面全部(四面)は、軟らかな蝋でコーティングされているが、この蝋は後で取り除くことになる。

実はこの蝋、極めて重要な役目を果たしている。
その話は最重要事項の一つでもあり、後日の日記に改めて綴りたい。


発音ユニットの構造を推理する

STAX ELS-8Xは受注生産品であり、同じ形の各部品を、何千・何万個と作って組み立てたものではない。

なので、ロットにより時期により、構造や寸法が少々異なるかもしれない。
まずこのことが前提であることをご理解いただきたい。


STAXカタログのユニット内部構造
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<写真4:STAXのカタログに載っている発音ユニットの構造>

**甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**


カタログのこの絵、概略図としては分かりやすく描けている。
私もこの絵から、発音ユニットを分解するための重要なヒントを得た。

まずはこの絵をよーくご覧いただき、基本的な構造の成り立ちを頭に入れておく。
そして続く写真を詳細に観察すると、まあだいたい「こんなことだろう」というイメージが湧いてくると思う。


元ユニット端側面
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<写真:5高域発音ユニットの上部の側面>


この側面をよく観察すると、全部で6層あるように見える。

茶色のベークライトが2層+白い塩ビ(実は透明)が2層+茶色のベークライトが2層である。

右手に見える、貼り付けてあるようなチップは、たぶん各層が剥がれないように補強するためのものか。

このチップは側面の数個所に接着されている。
側面の蝋のコーティングを除去すれば分かりやすくなるのだが、残念ながらその写真を撮ってない。


元ユニット角の2面
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<写真6:高域発音ユニットの下部の角付近>

**この写真は、各層が鮮明ではないが、全体の状況を観察していただきたい**

発音ユニットを魚のごとく「二枚おろし」にする

さて、発音ユニットの基本構造がおぼろげに見えてきたとしよう。
真ん中から2つに割っても大丈夫そうだ。

次の目標は、このユニットを「二枚おろし」のように、真半分に割りたい。
見た目では、各層がしっかり接着されていて、いずれの層も分割できそうにない。
いろいろと苦慮した。

真ん中の透明な層(白く見えるが)は、アクリルか何かだろう。
そこを「発泡スチロール・カッター」のような電熱線で、鋸を挽くように融かしていったらどうだろう。

ベークライトは熱に強いから、透明層だけ融けるはずだ。
最悪、電動工具で切断か。
などなど1・2日悩んだ。


元ユニット二枚おろし
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<写真7:真半分に「二枚おろし」した発音ユニット>

**上側に元の振動膜が付いている**

あっけないほど簡単だった「二枚おろし」

「二枚おろし」は超簡単だった。
まず、「補強チップ」は削り取っておく。

透明の層は、ベークライトとの接着面も、透明同士の接着面も、カッターナイフの刃をうまく入れると、パリパリと接着面に沿ってきれいに剥がれた。
魚をおろすのにコツがいるのと同様、カッターナイフの刃をうまく入れるのもコツがいる。

また、刃を深く入れすぎると、パンチングメタルを傷つけるので注意が必要である。

この思ってもいなかった「幸運」は、たぶん、20数年経たことによる接着剤の劣化ではないかと思う。

接着剤は、見た目や、硬さの感じから推測すると、おそらくエポキシ系だろう。
そして透明の部分は、硬さからアクリルではなく塩ビ(塩化ビニール)だろう。
ベークライトと塩ビとの、接着剤の親和性があまりよくなかったのかもしれない。
その一方、ベークライトのベースと、同じベークライトのバーとは、完全に一体になったように強固に接着されており、カッターの刃など、まったく受け付けない。
たぶん同じ接着剤であるが、材質によって接着力に大きな違いがあるようだ。

いずれにしろ発音ユニットは、みごとに、本当にみごとに「二枚おろし」になった。

やった、ヤッター!。
この時点で、この先も「やれそうだ!」と明るい目標が定まった気がした。
人の人生に、そう多くはないであろう「大きな喜び」の一つに数えてもいいほどのうれしさであった(他愛もないものに・・であるが)。


元ユニット内面フィルム付
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<写真8:高域発音ユニットを「二枚におろした」片側の内面>

元の振動膜が残っている側。透明なのでよく判別できないが、ななめのに走る反射光でかろうじてフィルムの存在が分かる。

ベークライトの基盤(ベース)、ベークライトのバー、塩ビのバー、パンチングメタルなどの位置と相互の関係をよーく観察していただきたい。
外枠の上下の穴は、分解前にあけたもの。

この穴は再組み立て時に必要となるが、今回は触れない。


核心!発音ユニットの基本構造

写真3〜6をよく観察すれば、おおよその構造は推測できる。
実際の発音ユニットの基本構造と、各部の「アバウトな寸法」は、図1のようになっていた。

図のイメージは、全域および低域の発音ユニットのものであるが、高域ユニットも基本は同じである。

ただし高域ユニットのパンチングメタルは、両端の形が半円ではなく、角を丸めた「角」である(ベースの開口部は半円形)。

なお、パンチングメタルの厚さは、U字アームを持ったマイクロメーターのようなものを持っていないので測定できていない。
が、甦れ8Xの初回で指摘した、「ギャップが狭いという他のESLとの大きな違い」が、この図で分かると思う。


発音ユニット図面
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<図1:発音ユニットの基本構造図>

さてさて構造が判明したまでは、うますぎる展開でした。
あとは工夫次第、アイデア次第、やる気次第ですが、この後のアイデアを搾り出すには、かなりの体力を消耗することになりました。


本通りから、再び脇道に入りますが、お付き合い願えれば幸甚です。

那須与一CD

<写真9:CD「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」>
**私の愛聴盤50選(があるとすれば)のなかの一枚**


和楽器の再生も大得意の8X

8Xで聴く平家物語。

那須与一の緊迫のシーンが、目の前でリアルに展開される。
終わった後、しばらく動けない。
こんなもの、爺様しか聴かない、と思っていたが、とんでもなく現代的であった。
この演奏家の琵琶、超現代的だと思う。

CD、「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」。

地下鉄神谷町駅から虎ノ門へ向かって、大通りを少し行って右に折れたあたりに、琵琶の製作工房がある。

そう、和楽器の本物の琵琶、非常にめずらしいが都心にある。
以前、会社の別館が近くにあったので、ときどき覗いて見学した。

理由は聞かなかったが、その工房に中村鶴城のCDが何種類か置いてあった。
売り物だというので、数枚求めた。
10数年前のことである。

那須与一の扇までの射程距離70m
このCDの中の「那須与一」、だれもが知っている物語。

源平合戦のさなか、一艘の小船の上に、うら若き乙女が扇をかざした竿を持って立つ。

この扇、みごと射てみよ、という挑発というか、誘いである。

周りの者から射手に推薦された「下野国の住人、那須太郎資高が子にて、那須与一宗高」が、義経の命を受け、命を懸けて挑む感動の物語である。

馬上、距離を縮めるために海に入っても、扇までの距離が「7段」(約77m)あるように見えたという。

物語の脚色を勘案して50mとしても、揺れる船、自分は海中で足掻く駒の上、風もあったというから、どだい無茶な話である。

オリンピックのメダリスト、「中年の星」といわれた山本博選手の現代の弓矢でも、100に1つもダメなのでは、と思う。


琵琶の強音でスピーカーのボイスコイルが飛ぶ

この物語を、薩摩琵琶の名手、中村鶴城が演じている。
圧巻である。

それまでは平家物語の琵琶、総じて私には聴いていられなかった。
ひどくつまらない。

それを中村鶴城の演奏が、琵琶という楽器の印象を180度ひっくり返してしまった。
この楽器から出る音の、あらゆる可能性を「使い倒す」ような奏法である。
この楽器、凄まじくダイナミックな楽器である。

撥弦楽器でこれに匹敵するものはおそらくないだろう。

弦を撥(ばち)で強打するフルパワーの一撃は、スピーカーのボイスコイルが飛び(焼け切れること)、コンデンサースピーカーの振動膜が裂ける。

その恐怖が伴うほどの衝撃音が鼓膜を刺す。

この楽器、出せる音の幅(音程のことではない)がとても広く多彩である。
演奏法も「多芸」である。

こういったパルス的な大衝撃音も、8Xは易々と平気でこなす。

ついでにいえば、8Xによる篠笛もたまらなくいい。
篠笛の、歌口を切る空気流の雑音を伴った音色の魅力など、苦もなく再現する。
篠笛は日本独自の「庶民の笛」であり、何の付属物もない竹筒1本の簡素な横笛である。

そこに篠笛の、単純のようで深みのある音色の妙があるのだろう。


修復した8Xで繰り広げられる源平絵巻。

与一が、騒ぐ海が、足掻く駒が、折れんばかりに引き絞られた弓弦(ゆんづる)が<このシーン、琵琶の弦を撥で強くしごいてその効果音を出す>、唸りを曳いて扇に吸い込まれる鏑矢(かぶらや)が、超現実映像のように目の前に広がる。

8Xはそういう世界に連れて行ってくれる音のリプロデューサなのです。


(甦れ8X(第4話)成功!発音ユニット「二枚おろし」 おわり)が


コメント 5


升金 勲

貴ブログ拝見しました。8Xという私には初めての情報。分からないながら最後まで読みましたが、全然わからない。凄いことをやっているんですね。音が録音され、それがCDになり、再生プロセスを経て耳に入る。「生」の音が諸々のキカイを通してニンゲンの耳に入るのに、絶対に「生」は再現されないものだと、以前から信じていました。だから、よく言われる「CDを10枚買うなら1回でもライブに行きなさい」という言葉に同調していました。8Xというのは、それほどに再現性がいいんですね。

話は変わりますが、15,6年前、タイガーウッズが鹿児島に来て「カシオワールド」に出場した際、大枚1万円を払って見に行ったことがありました。彼のドライバーショットの「音」のすごさに強いインパクトを受けました。あの音はテレビ中継などでは絶対に再現できませんね。なんというか、空気を切り裂くような「ソニックフォーン」とでもいうのでしょうか。「ピシュッ」というか、とても文字では表現できません。勿論中継のマイクでは集音できないし、諸々のキカイを通り、電波に乗せて家庭まで届けることなど不可能です。それほど彼のドライバーの「初速」は桁外れだったのだと感じました。1万円で体験できたことはまさに僥倖でした。
貴兄の音に対する博学で解説して教えてください。
by 升金 勲 (2013-11-21 10:59)


AudioSpatial
升金さま。ご訪問ありがとうございます。
すみません。内容が今流にいう「コアなもの」なので(マニアックすぎるものなので)、申し訳ないです。

「8X」というのは、過去、スタックス工業株式会社(同名の株式会社は今はない)が製作販売したESL-8Xという「コンデンサー型」のスピーカーです。

今現在、オーディオ愛好家が使っているスピーカーの、音を発生させる原理の違いによる種類には、つぎのようなものがあります。

@ボイスコイルによるフレミング右手の法則型(一般的なSPがこれ。コーン型とホーン型がある)

Aリボンによるフレミング右手の法則型(RCAのマイク、美空ひばり伝説の「77DX」の逆の原理です)

Bマグネプレーナー型(フレミング右手の法則型ではあるが、振動板は平面フィルムです)


Cコンデンサー型(磁石の力を使わない。文具の下敷きなどをこすると、ちぎった紙片がくっつく、あの静電気の力の応用です)

Dイオン型(こんなのも実際にあります。空気をイオン化して、そのイオンをクーロン力で直接駆動します)

とまあ、代表的にはこんなところです。

8XはCに当たります。

CとDは、空気を動かす仕掛けの重さが飛びぬけて軽い、ところがミソです。

Dなどはその極端な例で、「動かす物」がなく、空気を直接動かします。

CDの力はクーロン力なので、@〜Bの磁石の力に比べて段違いに小さい、という問題があります。

8Xなどは、そこをいろいろ工夫して、「琵琶の強音」も再生できるようになっています。

Dは高音専用のツイターしか実用機はありません。

どの世界にも、目的のためには、いろんな仕掛けを考え出しますね。
ゴルフのクラブの作りなど、スピーカーの比ではないですよね。たぶん。
by AudioSpatial (2013-11-22 03:17)


AudioSpatial
升金さま。先ほどの私の返信、ちょっと訂正です。

総体的な意味で「フレミング右手の法則」と書きましたが、より正確には、「左手」の法則、の方が適切です。

「右手」:導体が動いて、電気が発生する。
「左手」:導体に電気が流れて、力が発生する。

といった違いです。
by AudioSpatial (2013-11-22 09:45)


人形町

張り替え成功だけではなく
できれば測定をしていただきたいです。
STAXが認めてくれる性能が確保されているか。
by 人形町 (2014-06-30 13:13)


AudioSpatial
人形町さん、ご訪問ありがとうございます。

申し訳ありませんが、おっしゃっておられる趣旨が、よく理解できません。この8Xを製造した「STAX工業株式会社」は、すでにこの世になく、残念ながら聴いてもらいたくても、その望みは叶いません。できることなら、ぜひとも当時お世話になったSTAXの方々に聴いていただきたいところです。

また、メーカーが認める/認めないは、私の道楽には何の関係もありません。蛇足ですが、8X完全オリジナルの完動品が、隣の部屋で鳴っております(ブログにその記事あり)。

さらに測定の件ですが、その必要性を私は感じておりません。訓練された耳は、測定器以上の性能を持っていると思っております。音響のハイエンド付近の領域に、一般的な測定器は役に立たないとも思っています。あくまで、ただのオーディオ道楽のことですから、そこのご理解を、よろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-06-30 14:40)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20

▲△▽▼

甦れ(5回)8X コンデンサースピーカー構造の詳細と修復手順 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

比類ない再生音が2つ

STAX ELS-8Xの比類のない再生音。

その秘密は、世界に類のない精緻な作りの発音ユニットと、分厚い木材でがっしりと作られた、広い面積の平面バッフルとの組み合わせにあります。

当時の経営者の、コンデンサースピーカーに懸けた情熱を一身に受けて成長した、本当にすばらしい、まるで嘘のような「作品」です。

当時から8Xは、そのような稀有な存在であったのではないかと思います。


その8Xが2式。

このような事態になろうとは、昨年の今頃は夢にも思わなかったことでした。

製造から30年近く経た今も、まったく健全そのものの姿で朗々と鳴り響く1台と、ほとんどの発音ユニットがダメになり、当ブログに綴っている修復を受けて甦り、オリジナルを凌ぐほどの音を響かせるようになった1台。

それが我が家にあるなど、本当に何が起こったのか不思議な気持ちです。


家内の認可を受けた唯一の機器8X

今年も、はや師走。
昨年の今頃、「瀕死の8X」は狭い納戸に捨て置かれたまま、その存在すら忘れられていました。

家内と一緒に、池袋のサンシャイン60ビルの向かいのマンションの一室にあった、STAXのショールームに出向き、8Xその他を試聴させてもらった思い出のスピーカーです。

後にも先にもオーディオ機器の中で、家内の認可を受けたものは、この時の8Xただ一つです。

そんな思い入れの8Xであり、「いつかは修理して・・」と思いつつも、現実的には無理だろうな、と、ほとんど諦めていました。

それがどうなって、いま現在のような「8Xが2台」の奇跡が起こったのか、私自身も理解できないほどの急展開の1年でした。


02)オ部屋の8X_DSC_7855
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02EFBC89E382AAE983A8E5B18BE381AEEFBC98X_DSC_7855EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真1:私の8Xの対ニャン子ディフェンス網>

**家庭の諸般の事情により、だいたい19時から24時頃にかけて、重要機器類が収められている我がオーディオ部屋のセキュリティーは、5匹のニャン子の侵入を阻止できない状況にある。とりわけニャン子の攻撃に弱いのは、トーンアーム系とスピーカー系である。これらがやられては国家の存亡にかかわる。

そこで8Xは、少しゆるいが、多少の効果はあるディフェンス「網」を構築した。写真のように、下半分を「虫除けアミ戸」用の、目の粗いネットで、うまく覆った。いくらかは音に影響があると思うが、やむなし**

今日の日記

さて、今日の日記は前回に続き、分解して明らかになった8Xの発音ユニットの構造に、もう一歩迫ります。

さらにはその構造を基礎にして、発音ユニットを修復する工程の大筋を、図面と写真で公開します。

内外の各種のESL(コンデンサースピーカー)の修復や、ESLの研究、また、興味を持たれている方などに、何かの参考の一つにでもなれば幸いです。


8Xを超えるには

8Xの発音ユニットを分解すると、その「作り」が、他のESL(コンデンサースピーカー)と比べて突出して精巧・精密・入念であることが見て取れる。

この「入念な作り」は、かつてのスタックス工業株式会社が、長年にわたってコンデンサースピーカーの音を研究し尽くした「結果」が、形になったものだと思う。
発音ユニットは「こうしなければいい音は出ない」。

材質、形、構造、パンチングメタルの形状と加工、成極電圧、絶縁材と絶縁法、ダイアフラムの材質と導電剤の処理、その他諸々。

私は当時の経営者が「コンデンサー型」製品に懸けた情熱の「結論」を信じたい。

8Xを超えるものを作るには、その人以上の「情熱と年月」が必要である。
そうあるべきだと思う。


戻れない

久し振りに2台の8Xが同時に鳴った。

週末に帰った「かえる息子」が、バッハの教会カンタータなどを聴いている。
その全集のCD Boxの中古を安く買ってきたらしい。

めずらしくボリュームを上げているので、非防音のドアの外に、透き通ったテノールの響きが伝わってくる。

その声に誘われ部屋の中に入ると、そこには豊かな響きの教会の大きな空間が広がっていた。

思わず「いいな」、と声をかける。
「これ聴いたらもう戻れないよ」、と返す。

余談であるが、私がバッハの教会カンタータの魅力に目覚めたきっかけは、今もよく覚えている。

第199番、BWV199「わが心は血の海に泳ぐ」をFM放送で聴いたときである。
まだ学生の頃かもしれない。
ソプラノもオーボエも、旋律が美しい。
まるでオーボエ協奏曲のような部分もある。
それ以降、このジャンルでどれか一つ、といわれれば、今も即答でBWV199をあげる。


8X_
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/01EFBC89E3818BE383BBE381AEEFBC98X_DSC_7449EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真2:もう1台の8X>

**「甦れSTAX ELS-8X」でしばしば登場する別の8X。「かえるの息子」が入手した完璧な状態のオリジナル8X。母親は「じゃまだから早く持っていけ」というが、彼のアパートには、もはや置けるスペースはない**


1週間ぶりの私の8X

鳴っていたもう一台は私の8Xである。

PCオーディオ用のパソコンを、新マシン、新OS(といってもWindows7)に移行作業中であったため、ここしばらく、機器に灯が入らなかった。

それがこの週末、まだ不安定ながらも、ようやくPCのライブラリーや、ブルーレイ・ドライブによるCDが再生できるようになった。

Windowsは、VistaやWindows7以降、PCオーディオには問題が多かった従来のMME(オーディオやサウンドのカーネルミキサー)部分に変更が加えられたようである。

しかし周辺の諸々が、その変更に追いついてくるまで、今しばらく時間が必要であり、私の場合、従来のXPでのやり方を、7でも取り敢えず踏襲せざるを得なかった。

私のPCオーディオについては当ブログ「オーディオルームのコンポーネントたち」第2回の「私のPCオーディオと・・」をご訪問いただきたい。


8X修復の留意点

STAX ELS-8Xの発音ユニットは、そもそも修理できるようには作られていない。

その構造を知れば、故障したら修理するなどの考えが、設計当初からまったくなかったことがよく分かる。

なので他社のESLのように、ネジを外して分解し、不具合箇所を修理して、再び組み立てネジ止めして修理完了、といったことができない。

つまり8Xの発音ユニットに「修理マニュアル」は存在しない。

あるとすれば「修理」ではなく「製造マニュアル」であるが、それもないだろう。

製造には手工業的な部分が多く、それを文字にしたマニュアルの記述は困難であり、おそらく職人の口伝・直伝の世界に近かったのではなかったかと思われる。


といった状況なので、もし修復を試みる方がおられたら、まず手始めに1つの発音ユニットを分解し、それの各部の採寸から始めて、詳細な構造を徹底的に調べ上げることからスタートする必要がある。

とにかく、まずは分解だけを目的に、あれこれ試みることである。

修復の各工程には、それぞれ各自が工夫して解決しなければならない問題点が次々と出てくる。

ある問題をクリアするのに、何日も悩むことが何度もあった。
修理不可能なものを強引に修理するのであるから、とにかく一にも二にも「工夫」するしか手はない。


発音ユニットの構造の詳細

さて前回(第4回)の続きとして、発音ユニットの構造図を公開したい。

前回の図を含めてこれらの図から、発音ユニットの基本構造をよく読みとっていただきたい。


完璧二枚おろし
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02_1EFBC89E5AE8CE792A7E4BA8CE69E9AE3818AE3828DE38197DSC_6712EFBC88E7B8AEE38388EFBC89.jpg


<写真3:「二枚おろし」にした発音ユニット(写真は全域・低域ユニット)>
**この写真は、たまたま完璧に半分に分割できた例**

この例では、運良く写真左側のように振動膜が破れずそのまま残った。

フィルムを指先で押してみると、想像を超えた大変強い張力で張られていることが分かった。

周辺のフレームにあけられた穴(2.5mmφ)は、表裏の位置がズレないように分割前にあけておく。

パンチングメタルの放電の痕に黒いサビ等が発生している。

振動膜の電極(銅箔)が左端手前に見える。

また、写真11・12・13で見られる「導通ガイドライン(黒い線)」のオリジナル(フレーム上の白い線)を確認することができる。


背面側1/2分解図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/03EFBC89E8838CE99DA2E581B4EFBC91EFBC8FEFBC92E58886E8A7A3E59BB3B5.jpg


<図1:背面側1/2の分解図>

**前回(第4回)の「二枚おろし」の片側。振動膜の面で真半分に分割した背面側。写真3の右側にあたる。私の場合、水色のバー(1mm厚の塩ビ。色は透明)のみ、図のように剥離できた。これは使い回しせず、塩ビ板から切り出して新しいバーを作る。私は数が多かったので業者に作ってもらった**


前面側1/2分解図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/04EFBC89E5898DE99DA2E581B4EFBC91EFBC8FEFBC92E58886E8A7A3E59BB3B5.jpg


<図2:前面側1/2の分解図>
**写真3の左側にあたる。**

表裏合わせた状態
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/05EFBC89E8A1A8E8A38FE59088E3828FE3819BE3819FE78AB6E6858BB5.jpg


<図3:表裏両面を合わせた状態。>
**元のユニットは、このような状態で各層が接着され、一体になっている。接着剤はたぶんエポキシ系**

表裏合わせて固定する要領
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/06EFBC89E8A1A8E8A38FE59088E3828FE3819BE381A6E59BBAE5AE9AE38199E3828BE8A681E9A098B5.jpg


<図4:発音ユニットの修復が完了した後の完成ユニット>

**元のユニットのように接着剤で固定すると、やり直しができないため、図のようにビス止めをする。表裏にあらかじめ2.5mmmの穴をあけてあるので、図のようにそれぞれバカ穴とタッピングを施す。金属のビスは厳禁。ポリカ・ネジを使う。**


さて、これらの図から、発音ユニットの基本構造を読み取ることができたとして、次はユニット修復の作業工程の話に移りたい。

使用した材料や消耗品、使い方、入手法などは、後日の日記で綴ろうと思う。

なお、ユニットの穴あけにはボール盤が必要である。
私はホビー・模型用の卓上ボール盤を使って、すべての作業を行った。
精度不足であるが、そこは技(?)で補い、まあ十分役に立った。


作業工程(大工程)

工程1:二枚おろし

ユニット側面の蝋は除去。
分割前に図4の位置に2.5mmのガイド穴をあけておく。
透明な塩ビのバーの面での剥離を試みて、写真3の状態に分割する。
塩ビのバーは再使用しないので破損してもよい。
パンチングメタルは、その後の作業の前に、マスキングテープで養生しておく。
接着剤等の残留物は、ていねいに取り除き、接着面に凸凹がないように処理をする。


工程2:新しい塩ビ・バーの接着
分割されたユニットはソリが出るので、写真10・12・13にあるような治具(私の場合はアルミチャンネルを利用
)を用意しておく(ユニット両端を治具にビス止めしてソリを防ぐ)。
そのあと、あらかじめ寸法に合わせて作っておいた塩ビ・バーを元のように接着する。


工程3:枠にあけた穴の処理
ユニットの分割前にあけた穴を、片側は3.2mmのバカ穴をあけてサグリ。
もう一方はM3のタップを切る。


ザグリ
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

<写真4:3.2mmのバカ穴とザグリ>

**本体の表側に当たる1/2ユニットの穴の処理。パンチングメタルやその周囲の蝋コーティングを保護するために、マスキングテープでしっかり養生しておく(重要)。高電圧がかかるので、ゴミ、埃、異物などの混入はあってはならない**


タッピング

<写真5:裏側ユニットのM3タッピング>
**穴の数が多く、大変しんどい作業になるが、がんばるしかない**

工程4:ダイアフラムを大枠に張る

私の場合は3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った。

写真のように木枠を作り、布テープでコーティングしておく(フィルムとの馴染みがよい)。
適当にフィルムを張った後、張力が全方向に均等にかかるよう、セロハンテープで徐々に張り締めていく。
この張り締めを十分な張力に達するまで数回繰り返す。


振動膜フレーム準備

<写真6:大きめの木枠の準備>

**しっかりした木材で、がっちりとしたフレームを作る。角は金具で補強する。フレームは布テープでコーティングしておくと、フィルム張りの作業に都合がよい**

振動膜ロール置始

<写真7:あまりシワが寄らないようにフィルムをそーっと置いていく>
**写真のように、マスキングテープをうまく活用する**


振動膜張始

<写真8:フィルムを張り締めていく最初の状態>
**まだ張力はかかっていない**


振動膜張完

<写真9:フィルム張り締め完了>

**全方向均等に張り締めていく。数cmに切ったセロハンテープで、マスキングテープ上を次々と引っ張って張り締めていく。感覚としては、破断1.5歩手前でよい。最初に一度、破断するまで実地検証することをお勧めします**

工程5:フィルムへの導電剤コーティング

この工程がもっとも神経を使う緊張の場面となる。
すばやく、ていねいに、むらなく、確実に作業しなければならない。
極力埃の少ない部屋での作業が望まれる。
本来はクリーンルームで行う作業である。
私は風呂場で行った。
写真の撮影どころではないので写真なし。
すみません。
材料や手順の詳細は後日の日記で。


工程6:木枠フィルムをユニット枠へ接着

ユニット側をかさ上げして、木枠が「宙ぶらりん」になるように準備をしておいてから接着する。
鋭利な突起物でもないかぎり、木枠の重みでフィルムが破れることはない。
切り離しはカッターナイフか半田ごてで行う。


振動膜貼付全景

<写真10:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着>

**不織布ワイパーをたたみ、接着面を押さえて確実に接着させる。その後は木枠の重みで自然に圧着させておき、乾燥を待つ。不織布ワイパーは、入手が容易な写真6にある「BEMCOT M-3U」を使った(フィルムへの導電剤コーティングの作業にも、これを使う)**

振動膜貼付接写

<写真11:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着のアップ>
**フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料で導通ガイドラインをフレームに描いた(黒い線)。セロハンテープで張り締めの様子も見える**

工程7:導通ガイドラインをフレームに描き、端子を接着

フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料を枠の四辺に「井桁」状に書き、振動膜の端子を付ける(習字の筆を使った)。
端子は導通性粘着剤の銅箔テープを使った。


膜切り取り

<写真12:振動膜フィルムの貼り付け作業完了>
**フィルムで塞がれたフレームの穴の部分は、半田ごての先端であけておく**

振動膜の電極

<写真13:振動膜の端子を付ける>
**このユニットを本体のどこに取り付けるか決めてなかったので、端子を両端に出したが、無駄な放電可能性の存在は好ましくない。片側のみに設けるべきである。**

工程8:表裏1/2のユニットを合わせ、ポリカ・ビスで固定

ユニット表面にビスの突起があると、本体への固定の際の障害になる(短辺のビスとナットは問題ない)。
組み立て後、防塵用のネット(洗剤で洗った後、使いまわし)を接着する。


元と修後のユニット
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/17EFBC89E58583E381A8E4BFAEE5BE8CE381AEE383A6E3838BE38383E38388DSC_6805EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg

<写真14:組み立て終わったユニット(上)と、次に修復を受けるユニット(下)>
**修復後の外観はこのようになる**

工程9:四辺の側面に絶縁テープを巻く

オリジナルのユニットのその部分は、蝋でコーティングされている。
最終的には蝋で処理したいが、当面は絶縁テープで代用して、しばらく(1年間ほどか)様子をみる。

調べてみたが、蝋の種類やその入手法が分からない。
このあとは本体に取り付けて、音出しテストとなる。


手作業品の修復は、一にも二にも「工夫」あるのみ
これらの写真を見るだけでも、8Xの元の発音ユニットが、いかに手工業的に作られていたかが分かると思います。

さらに修復には、新品の組み立て作業にはないような、厄介な問題があちこちに発生します。
それらを「工夫」によって一つひとつ解決していかねばなりません。

でもまあ、ユニットの修復も、3つ目か4つ目になると、工程や手順もいろいろ修正され、あとはもう「その道の職人」になったような調子で作業できるようになるものです。
そこまで行けば、手間と、やたらと時間のかかる作業を、ルーチンワーク的にやるだけになりますが、それほど根気が続くものでもありません。


そしてやってみて分かった大事なことを一つ。

たとえば10個ほどのユニットを修復するには、マスキングテープ(幅は各種)、セロハンテープ、不織布ワイパー、絶縁テープ(布製、ゴム系各種)、接着剤、アルコール(無水エタノール)、ティッシュペーパーなどを、大量に消費します。
これらを惜しみなく、湯水のごとく使わなければ、いい仕上がりになりません。
またこれらを含めて、一切の材料や消耗品は、必ず一流メーカー品を使うことをお勧めします。

接着剤を使うために時間に追われ、また息を止めて一発勝負でやる作業もあり、粗悪品でモタモタしている場合ではありません。


オーディオ道楽だから、また深い想い入れのある8Xだからこそやれた、そうでなければやってられない、面倒この上もない、しんどくも楽しい作業でした。

次回の日記は、振動膜への導電剤の塗布を中心に綴ろうかと思います。
ドキドキしてスリル満点の作業です。


(甦れ8X(5)構造と修復の核心部公開 おわり)


コメント 4


kroyagi
 始めましてkroyagiと申します。

 私も永年8xの前身であるELS-6Aを愛用してまいりましたがご他聞に漏れずユニットの能率低下のため使用できなくなってしまいました、どうしたものかと途方にくれていたところこちらのブログに出会い勇気づけられました記事を参考に再生に取り組みたいと思います、

よろしければ使用したフィルム、塗料、接着剤などが知りたいので続きをupしていただけないでしょうか、1台でも多くstaxのスピーカーを生きながらえせるために。

 宜しくお願いします。                 
by kroyagi (2014-07-29 20:25)


AudioSpatial
kroyagiさん、ご訪問ありがとうございます。返信が遅くなって申し訳ございません。

ELS-6Aですか。あの時代に、ここまで精緻なコンデンサースピーカーを作った日本のメーカーがあったことが、まず、日本の誇りであり、日本のオーディオ史の金字塔ですね。8Xを分解し、レストアしてみて、初めて、あまたの海外製コンデンサースピーカーとは一線を画した精密・精緻、そして、こうでなければならない、という作りの素晴らしさを発見することができました。

kroyagiさんご指摘の、フィルムや、それに塗布する導電剤その他について、できるだけ早く、ブログを更新したいと思います。フィルムと塗布する導電剤は、スウェーデン在住のコンデンサースピーカー・ファンで、ボランティア的に、小分け通販をしてくれている方から取り寄せました。今もまだ、材料があるのかどうか、ちょっと、問い合わせをしてみます。
by AudioSpatial (2014-08-02 13:39)


AudioSpatial
kroyagiさん、先日おたずねのフィルム等の入手先について、別の方からも問い合わせがありました。

そこで、入手先のURL等を取り急ぎ、お知らせいたします。

私が、発音ユニットのフィルムと、導電剤、およびフィルムの接着剤を取り寄せたMT Audio Design のホームページのURLです。
ESLのリペアについて、とても参考になりますのでご覧ください。

http://user.tninet.se/~vhw129w/mt_audio_design/


上のMT Audio Designのホームページの「Quad ESL-63 Element Repair」のページの本文冒頭部に、「MT Audio Design ESL Repair Shop」のタグがありますので、それをクリックするとESL Repair Shopのページ(下記URL)が開きます。このショップに、フィルムと導電剤およびフィルムの接着剤の在庫を問い合わせてみてください。

http://user.tninet.se/~wea635n/mt_audio_design/mt_audio_archives/esl_repair_shop.htm

ではよろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-08-15 02:49)


kroyagi
お返事有難うございます、まさか私と同じ6Aを所有の方がいらっしゃり再生に取り組もうとしているとは、また私もサブとしてJBL S-101改を使用しているので偶然とはいえ縁を感じます。
早速MT Audio Designに問い合わせてみますありがとうございました。
今後も問い合わせる事が有るかもしれませんが宜しくお願いします。
by kroyagi (2014-08-17 17:37)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

105. 中川隆[-10115] koaQ7Jey 2019年5月26日 22:01:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2234] 報告

日本の静電型スピーカーの音質は今の何千万円もする欧米のスピーカーに遜色無かった _ 2:


ソニー SS-R10 _ 史上最高の静電型スピーカーだったんだけど…

ソニーのスピーカーの最高傑作 SS-R10

そして、1996年ソニー創立50周年に発表されたのがこちら、

SS-R10

当時のソニー社長、大賀典雄氏の希望によって約四年前から着手されたフルコンデンサースピーカー。(大賀氏はクォードESLや、マーチンローガンを愛用されてたそうです。)

フルコンデンサーに依る3way式スピーカー。コンデンサー式スピーカーの問題点を徹底して克服しようと開発された意欲作です。

コンデンサー式の最大の弱点である低域の再生音圧をウーファーユニットを上下、前後で片側で計4枚使用し(38cmウーファーの7個分の面積)量感豊かな低域を実現しています。
http://www.hifido.co.jp/merumaga/kyoto/130412/index.html

▲△▽▼


SONY SS-R10
※受注生産品(左右1セット) ¥3,000,000(2台1組、1996年頃)
https://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/speaker/ss-r10.html


フルコンデンサー型を採用したRシリーズのフロア型スピーカーシステム。

SS-R10は3ウェイ設計となっており、全帯域にコンデンサー型ユニットを採用しています。

このコンデンサー型ユニットには、ソニーのスピーカー技術の他に、コンデンサー型マイクロホンで培った薄膜技術やテレビの高電圧での高度な絶縁技術が投入されています。

セットの表面から見ると、ウーファー、ミッドレンジ、トゥイーターそれぞれ上下に2ユニットずつ使用した6ユニット構成に見えますが、実際には8ユニット構成となっており、ウーファーは上下とも2組のユニットが重ね合わされた2重構造4ユニットとなっています。これにより、ウーファーとしてのドライブ能力を高め、コンデンサー型では困難であった量感豊かな低域を実現しています。

低域には270x570mmのコンデンサー型ウーファーを4ユニット、中域には70x500mmのコンデンサー型ミッドレンジを2ユニット、高域には25x500mmのコンデンサー型トゥイーターを2ユニット搭載しています。

これらのユニットには家庭用ラップの約1/10の重さしかない6μm(6/1,000mm)の振動膜を使用しています。そのため、スピーカー動作中の前後の空気層の実効的な質量と比較しても極めて軽く、しかも全面が駆動されため際立って優れた音の分解能を持っています。

コンデンサー型で必要な昇圧用トランスには、容量的に十二分に余裕を持たせた大型で高音質なものを採用しています。さらに、電気的に信頼性を上げ、さらに振動に対しても強くするため、バイアス回路とともにエポキシ樹脂で封入されています。

また、ネットワーク部も高音質部品で構成しただけでなく、本体とは別ボックスにすうrことで振動防止と相互の電磁的な影響を遮断しています。


機種の定格

方式 3ウェイ・8スピーカー・コンデンサー方式・フロア型

ユニット
低域用:27x50cmコンデンサー型x4
中域用:7x50cmコンデンサー型x2
高域用:2.5x50cmコンデンサー型x2

定格インピーダンス 4Ω

実効周波数帯域 35Hz〜40kHz -10dB
クロスオーバー周波数 600Hz、4kHz

定格入力 50W(8Ω)
最大入力 100W(8Ω)

出力音圧レベル 80dB/W/m(2.83V)

推奨アンプ 100W〜200W(8Ω)

電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 20W

最大外形寸法
(専用中継ケーブル突起含む) 本体:幅805x高さ1,545x奥行525mm
    パネル部厚み:150mm(グリル含む)
ネットワークボックス:幅785x高さ230x奥行290mm

重量
本体:約76kg(グリル含む)
ネットワークボックス:約18kg

付属 スパイク
本体・ネットワーク間の中継ケーブル
電源ケーブル(プラグアダプター付き)
https://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/speaker/ss-r10.html

▲△▽▼


DYNA-HAL -音の細道(27)

第一章『 It's a SONY 』

 1995年8月7日午前11時。既に、この時間でも思わず立ちくらみを覚えるほどの熱暑が東京の街並みをすっぽりと飲み込んでいた。先週は家族を引き連れて伊豆高原で夏休みを取っていたこともあり、品川駅前に降り立つと夏の日差しにつき物の騒々しい蝉の鳴き声が幻聴となって蘇ってくるようだ。目指すは五棟のビル群からなり約1,500人が勤務するというソニー株式会社の芝浦テクノロジーセンター、同社のオーディオ部門が研究開発を行っている本拠地である。

3年前のオーディオフェアーで参考出品された同社のコンデンサー型スピーカーが今年いよいよ製品化されるということで、ある事情も手伝って一般公開の前に単身で聴きに行くことになったのである。

早速受付で記名をして外来者用の名札を付け試聴室に向かう。そこで同社のホームAV部門オーディオ二部・商品設計二課の茶谷郁夫課長、道下政美係長、佐藤浩氏、国内営業部オーディオ営業部付きの山本順光氏という皆様にお出迎え頂いた。実は、この日に丁度ご不在であった同課のもう一人のスタッフである佐藤和浩氏が、前述の「ある事情も手伝って」という経緯の張本人なのである。お陰様で私が開催している毎月の試聴会は大変ご好評を頂いており、回を重ねる毎に皆様のご支持を頂き愛好家の輪が広がっているのである。この案内状の発送部数も年内には一千部に達する拡大を見せている。昨年からだったろうか、熱心に毎月この試聴会に通ってこられた青年が、この佐藤和浩氏だったのである。名前よりも先に顔を覚えてしまった私が、ある日話しかけてみたらソニーでスピーカーを作っているというではないか。しかも、海外のハイエンドオーディオに対しての知識と情報、そして何よりも、それらの外国製品に対する理解を私以上に持っておられる。「こんな人が作っているスピーカーだったら、是非聴いてみなくてはいけない。」と思ったのである。これまでにも、海外メーカーのトップの人達に出会うたびに、その人となりを見て、その会社が作り出す製品に対して信頼感と期待感を膨らませてきた。そんな私にとって、この佐藤和浩氏との出会いは、まさにソニー製オーディオコン
ポーネントの再評価をするきっかけとなってくれたのである。

それに、今回のスピーカーの開発に当たられた4名のうち3名が、佐藤和浩氏の27歳を筆頭に30代前半と大変若い技術者であるということにも関心が持たれた。この随筆でも過去に何回か触れたように、私は日本メーカーの設計者に対して次のような要望を持っている。

「海外製品に対しての広い視野と最新の情報を取り込み、家庭用の再生装置として現代の日本人が求める感性を理解し、これらの時代的な変化を察知して海外製品との共存共栄出来る音質表現を模索して欲しい。」

こんな私の身勝手な言い分に答えてくれそうな期待感が、佐藤和浩氏との会話のなかで次第に高まってきたのである。


第二章『ソニーというオーディオ企業』

 これは意外と知られていない事実なのだが、昭和40年頃まで、マッキントッシュ、トーレンス、オルトフォン、KLH、といった海外のオーディオ製品を日本に紹介し販売していたのは、他でもないこのソニーだったのである。また、よく笑い話しとしてお話するのだが、私も仕事がら様々な職種のお得意様がある。しかし、この世の中の数ある職業の中でも、この職種の人達だけはお付き合いがないというものがある。それは、「政治家とヤクザ」である。従って、その多くの顧客の中には、古くからお付き合い頂いているソニーの社員も多い。

その方々に、以前から伝統的に共通していることが一つある。トヨタ、ニッサンといった自動車業界では考えられないことだが、こと高級オーディオに関してはソニーの自社製品を使っている人は皆無といってもよいくらいにお目にかかったことがない。

もっとも、日本の他メーカーでも、オーディオを趣味にしている人々は大同小異の傾向である。「趣味は趣味、仕事は仕事」と割り切って考えられており、自分の金で自分の好きな音を楽しみながら仕事にも反映させていく、という「音の勉強に対する自己投資」という解釈もあってよいと思う。もちろん、日本の大手メーカーの社員もサラリーマンである以上は、自社製品で認めるものがあっても高くて手が
出ないという現実的な選択も大いにあると思う。

さて、今回のソニー製フル・コンデンサー型スピーカーの開発は、当時は取締役社長であり、現在は取締役会長に就任された大賀典雄氏の希望によって約四年前から着手された。

その大賀氏も前述の例にもれず、英国のクォードESL、現在では米国マーチンローガンのコンデンサースピーカーを愛用中ということである。

大賀氏ご自身は、声楽でバリトンを歌うことでも知られており、当然オーケストラを中心としたクラシック音楽の再生音には強い関心を持たれていた。

採算ベースだけを考えて商品化を行う、そんな姿勢が日本企業の習性であると思ったら大間違い。音楽とオーディオに対する情熱が今回のようなプロジェクトを発進させたというのは、むしろ海外メーカーのトップが決断するモノ作りの本能に近いものを感じるところがある。

その大賀氏から直接の命題を仰せ使ったのが、ホームAV部門オーディオ二部・商品設計二課の課長であり主任研究員の前田敬二郎氏であった。しかし、大変残念ながら白血病に犯された前田氏は、昨年志し半ばにして遂に帰らぬ人となってしまったのである。

その意志と熱意を継いで、先にご紹介した同課の茶谷氏をはじめとする皆さんが、ソニー株式会社の創立50周年モデルとして完成にこぎつけたのである。

ちなみに、1996年5月7日がソニー株式会社の創立50周年記念日であり、今年の秋から発売するモデルをその記念碑としていくという事である。

さて、茶谷氏にソニー・フルコンデンサーの開発意図が、従来からあった他社のコンデンサースピーカーに対して、どの様なところにあるのかを聞いてみた。


「大変単純な目標ですが、なかなか実現出来なかった課題です。

ハイブリッド構成(低音再生にコーン型のダイナミック型スピーカーを組み合わせる方法)に頼らず、全帯域を文字通りフル・コンデンサーで再生するというものです。

しかし、誤解のないようにお願いしたいのはソニーが手がけたからと言って、コンデンサー型の原理から発祥する再生音圧の限界点を飛躍的に向上させた、という様な型破りでオーバーなものではありません。むしろ、コンデンサー型の原理には忠実に従いシンプルな構成によって、従来の完成度不満を感じるフルレンジ・コンデンサー型、あるいはハイブリッド構成のコンデンサースピーカーでは満足出来ない
、そんな人々のために開発したものです。」


なるほど、お話を耳で伺いながら、すでに私の目はフル・コンデンサーの実物に吸いつけられていた。

第三章『正攻法の選択が生んだ奇手』

 高さが2メートル近くある物が多い海外製のプレーナー型スピーカーの大きさから比べると、ソニーのフル・コンデンサーは明らかに日本的サイズである。横幅も800ミリ程度、高さも1,535ミリ、と私の胸元くらいでほとんど威圧感はない。正面から見て、トゥイーターが取り付けられている内側は垂直にカットされているが、外側は上に向かって幅が狭くなる片側が丸くふくらんだ台形をしている。私が聴かせて頂いた試作機はラワン合板で出来ており、厚み0.5ミリのウォールナット仕上げのツキ板で覆われていた。ただし、ユニットが取り付けられている55ミリもの厚みを持たせた長方形の板材は合板だが、このラウンドしている外側の湾曲部分は無垢材から削り出している。最終的にはラワン合板にするか、もう一つの素材候補である米松合板を採用するかどうか、今後決定されるということだがウォールナット仕上げの外観には変更はない。

さて、肝心なユニットだが、独立した3ウェイ構成のすべてに化学的な分類でいう、ポリエチレン・テレフタレートと呼ばれる6ミクロンの超薄膜が採用されており、音響工学的に言って相当面積に存在する空気の質量よりも軽い素材であるという事だ。この処理方法は企業秘密ということで教えてはもらえなかったが、フィルムの厚みの100分の1の厚みで、特殊な導電材を化学処理してコーティングしている。

ちなみに、他社の場合には8ミクロンから16ミクロン程度の薄膜を使用しているものが多い。また、これに施す導電材も多くは酸化錫などを含む導電塗料をスプレーで吹いて塗布するような原始的な手法をとっているところもあり、時には薄膜自体の質量よりも重たい層になっているものもあるようだ。

ユニットは縦方向に長い長方形で、各帯域が上下に一対ずつ6個が取り付けられている。トゥイーターは幅二五ミリで高さが500ミリ、ミッドレンジは幅70ミリで高さが500ミリ、ウーファーは幅270ミリで高さが500ミリ、というのが1ユニットの振動面積で、これが縦方向のインライン状に二列並んでいる。

このウーファーは両チャンネル合わせて単純計算すると、38センチ口径のコーン型ウーファー七個分に相当する振動面積を持っていることになる。

コンデンサー型であるので、これらの面積の振動膜を固定極が一定のギャップをもって挟む事になる。この固定極となる黄銅製パンチング・メタルは琺瑯のような表面仕上げがなされ、外界との環境的な絶縁によってシステムからのノイズ発生を絶つという大きな役目を負っている。


クォード社のESLは梅雨時にはジーというノイズが発生してしまい、製造元もそれを認めているが対応は不可能とされていた。

米国のマーチンローガンも、エアコンの風を直接受けるとコンディションが損なわれるという。

まず、国産である以上は自国の気候風土による環境変化に十分な配慮をしたというのは、当然でありながら大変難しい課題をクリヤーしたということで評価に値する。私としても、安心して販売出来るものであるのは大変ありがたいことだ

そして、3ウェイ構成のクロスオーバー周波数は、下から600Hzと4キロHzに設定され、オクターブ当たりマイナス18デシベルというスロープ特性を持つネットワークで帯域分割されている。

凝っているのは各帯域の高電圧バイアスの設定である。

トゥイーターは2,000ボルト、ミッドレンジは4,000ボルト、ウーファーは8,000ボルト、と帯域によってバイアス電圧を独立させているのである。

しかも、固定極と振動膜のギャップも、トゥイーターでは前後の片側に0.3ミリずつ合計0.6ミリ、ミッドレンジは一ミリずつ合計二ミリ、ウーファーは5ミリずつ合計10ミリ、受持ち帯域別の細分化が行われている。

この配慮によって高域の再生帯域は、一枚の振動板で駆動されるコンデンサー型では至難の技とされている40キロHzまで確保されているのだ。


さて、この様な概要をご理解頂いたあとで、このソニーが開発したフル・コンデンサーの面目躍如たる最大の特徴が、独自の低域再生法にある事を特筆しておきたい。

一般的に言って、ダイナミック型スピーカーの振動板のように大きな振幅が得られないため、中・高域に対して低域の再生音圧が低下し低能率となってしまう

そこで、どうしても低域の再生音圧を高める、ということがシステム全体の能率の向上のために必要となってくる。

更に、コンデンサー型スピーカーで超低域まで再生帯域を拡大しようとすると、必然的に次のような問題に直面する事となる。

まず、一般的なコーン型のウーファーに対して、振動板の質量が比較のしようがないくらいに極小であること。これは、オーディオ信号に対するトランジェント(過渡特性)が大変素晴らしく向上するというコンデンサー型最大の利点を生むが、低域再生に関してはそれ自身のエフゼロ(最低共振周波数の意・単純に言えば低域の再生限界として理解しても間違いではない)を引き下げることが難しいという相反する一面がある。

そこで、多くのプレーナー型の場合には、低域ユニットの振動面積を 大きくして低域の再生音圧を引き上げようとし、同じに音響的な負荷(アコースティック・インピーダンス)を大きく取ることによって低域再生の限界点を引き下げようとする。

ちなみに、一般的な箱に取り付けられたダイナミック型スピーカーの場合には、ユニットの後方に存在するエンクロージャーの容積や、バスレフポート、パッシブラジエーター、バックロードホーン、などの手段によってエフゼロを調整することが可能であり、低域の再生レベルもエンクロージャーの助けを借りることが出来るので小型化しやすい。反面、エンクロージャーの設計が独特の個性となって特有の質感を演出してしまう点が、以前から箱の音として指摘されている問題点となっている。

それでは、単純に言ってコンデンサー型をはじめとするプレーナー型スピーカーは、ひたすら低域ユニットの振動面積を大きくしていけば良いのかというと、当然ながら家庭用としての大きさの許容範囲もあり、いくつかの課題も発生してくる。これは他社のコンデンサー型スピーカーにも共通することだが、ソニーのフル・コンデンサーの場合にはウーファーの動作を高い周波数に向かって、オクターブ当たりマイナス18デシベルというスロープ特性で中・高域をカットしながら600Hz以下を再生させようとしている。音波の波長が3.4mもある100Hzや倍の6.8mもある50Hzは、単純に言って1秒間に振動膜が100回50回と前後に振動するわけだ。そして、仮に600Hzの音を例に上げれば、波長が0.56m程度で、文字通り1秒間に600回振動しなくてはいけない。

低域再生を重視して振動面積を増やすということは、目標とした特定の帯域だけを再生するならばよいのだが、前述の数値を例に上げれば、ひたすら振動膜を大きくしていった反作用として600Hzの再生に肝心なトランジェントが伴わず、正確な倍音の表現に支障をきたす事となってしまう簡単な実験で、団扇をゆっくりと大きな振り方であおぐ分には抵抗は感じないが、同じ振り方で激しく高速であおごうとすると強い空気抵抗を感じるのと同じ理屈だ。また、低域の楽音でもオルガンやコントラバス、ウッドベースのように継続した音波を比較的ゆったりと発するものと、キックドラムやエレクベース、シンセサイザーによるプログラムを打ち込んだ鋭い立上りの低音など、低域の再生には倍音を多く含んでいるがゆえに、重厚な脈動感を捕らえるべきスピード感も求められるのである。こうした難関をクリアーするために、ソニーが採用した手段とは何か。両チャンネルの振動板の裏表を合計すると38センチ口径のウーファー七個分に相当する振動面積を持たせてしまった、幅270ミリ高さが500ミリの振動膜を内蔵するアッセンブリーを何とそっくりもう一つ貼りあわせる形で後方に取付けダブルウーファーとしてしまったのだ。

正面から見ると1枚に見えるウーファーの振動膜が、その後にちょうど1センチの間隔を隔ててもう一つの振動膜があり、同一ユニット二つが抱き合せに取り付けら
れている形だ。このシステム全体で使用されているウーファーの振動板は全部で8枚ということになり、この一対の振動膜は外界とは小さな通気孔で結合された空気層を挟んでおりパラレルで同相駆動されている。誤解のないように念を押すが、この通気孔はバスレフのような低域輻射を意図したものではない。航空機に乗せて輸送を行う際、気圧変化によって振動膜が破れないようにと単純な理由からである。話しをもとに戻すと、プレーナー型の場合には前述の音響抵抗の考え方として当然振動膜の後方にも空気が存在しており、振動板の負荷としては前後両方を考慮しなくてはならない。リスナーの眼前にある振動板から聴こえてくる音も、実は前後両方の負荷によって得られた低音を聴くことになる。

しかし、手前側の振動板の後方にあるはずの負荷が見かけ上無くなるために、先程の団扇の例で言えば高速で振り回しても空気抵抗を感じない状況が得られる
というわけだ。従って、同面積で振動板が一枚だけの場合に対して、約6デシベルの再生音圧の向上を実現させた。

更に、前述の課題点の逆説的な効用を生み出しており、何と30Hzを余裕を持って下回る超低域までのエクステンションと、ミッド・バス帯域に十分なトランジェントを与えることに成功しているのである。もちろん、この抱き合せとなった一対のユニットの微妙にして完璧なエフゼロ調整は、この手法を駆使する上で欠かすことの出来ない条件となっている。

それでは、各ユニットごとのエフゼロは、前述の面積と音響インピーダンス以外の条件では、一体何によって決定されるのか。それは、コンデンサー型の場合、少なくとも振動膜のテンション(貼り付けるときの張力の調節)によって左右されることが多い。テンションを強めて張っていくと高域の再生には有利になるがエフゼロも上昇する。テンションを緩めていくとエフゼロは低下するが、度が過ぎると振動膜が不規則な動きを始めて変調歪が増加してしまう。

言うまでもなく、この調整も高精度のうちに処理されているという。そして、振動膜二枚を擁する片側上下二つのウーファーには、このエフゼロを更に拡散させる効果を狙ってユニークな使い分けがなされている。通常、パワーアンプから出力されたオーディオ信号は、スピーカー内臓のネットワークを通過して各帯域に分割される。コンデンサー型の場合は、この後で高圧バイアス回路であるトランスを経由して固定極に電位変化をもたらすことになる。

この際、トランスのインダクター成分と振動板の前後に存在するキャパシタ
ー成分を応用した共振回路に、トランスからの出力に対して抵抗をシリーズで挿入することによって定数の変化を与え、ネットワーク以外のハイカット・フィルターを下側のウーファーにかけている。

この作用によって、2本のウーファーは異なる高域特性を持つことになり、スタガー動作をするように下側のウーファーを駆動している。この工夫によって、エフゼロの4オクターブから8オクターブ上に発生する周波数特性の谷を埋めることが可能となり、120Hzから240Hzに相当する低音楽器群の充実した再
生を実現している。このエフゼロと逆特性となる気になるインピーダンス・カーブだが、簡単な話アメリカのアヴァロンと大変酷似しているそうだ。

つまり、30Hzから40キロHzにわたって所々に緩やかな起伏はあるものの、ほぼ平坦であり大きな山谷はなく、最低でも3オームを維持しているとの事だ。パワーアンプからすれば、仕事のしやすい相手であることは間違いない。

思えば、英国のクォード社が世界初のフルレンジ・コンデンサー型スピーカーを発表したのが、何と私がこの世に生まれた1957年である。これから数年の後、第二章の冒頭でご紹介したようにソニーは海外のオーディオ製品を輸入し始め、KLHなどを参考としながらコンデンサー型スピーカーの開発をしていた。

同時期には、国内メーカーのいたるる所で同様な取組みがなされ、スタックスは自社ブランドでの製品化に成功した。

しかし、ソニーを含むその他のメーカーは商品化の容易さから、ダイナミック型のスピーカー作りに移行し、コンデンサー型の研究開発を断念していたのだ。

この、ソニーにおける昭和40年前後のコンデンサー型スピーカーの研究論文は現在も同社に保管されている。30年後の現在においても、立派に今回の製品化につながる基礎研究の土台となっていたことをお知らせしておきたい。

創立50周年を迎えようとするソニー株式会社の30年前の悲願が、私と気さくに語らうような若者たちの手によって完成される。そんな、日本人の手になるソニーのフル・コンデンサーを、私の手によって皆様にご紹介したい。こんな気持ちを、私の職性と性格からお察し頂ければ何よりである。

第四章『設計者の本領』

 お通し頂いた試聴室は、おおよそ四〇畳程度はあろうかという大きめの部屋である。

スピーカー後方の壁面から1.5メートルほど手前に、そのフル・コンデンサーが1セットだけ置かれている。

床には結構毛足の長い絨毯が敷き詰められており、私が話す肉声の帯域はライブであるが、壁二面が二重のカーテンで覆われていることもあり、低域と高域の両端ではかなり吸音されているのが一聴してわかった。

スピーカー本体は試作を繰り返してきた末の物であろうか、ユニットの周辺部にはケーブルも露出しており悪戦苦闘の後がうかがえる。その各ユニット周辺の後側は、分厚い板材がえぐり取られており後方への放射がスムースに拡散されるように配慮されていた。後日うかがってわかったことだが、このスピーカー本体のパネルそのものは、開発当初に作られたものをユニットの開発を行いながらずっと使い続けてきたもので、量産に当たっては更に改善された本体パネルを採用するということであった。つまり、この日聴かせて頂いたのは、現時点における試作過程の最新の姿であり、ユニットの開発の最終段階のもので、これから最終的な仕上げに向けて変更点が多々残された状態ということだ。

さて、過去の経験から、ここをコンデンサー型で聴いてみたいという曲で、聴きなれているCDを持参してきた。私が日頃聴いているシステムを意識してご用意頂いたものか、

マークレビンソンのプリアンプとクレルのパワーアンプ、
そしてソニーのCDP−R10のペアでセッティングされている。


まず、弦楽器を中心としたクラシックで聴き始めた。ハッと思い付いた第一印象は、「アレッ試作段階の割には、落ち着いているじゃないか。」と思われるほど、既に感性の領域といっもよい安定感が感じられるのだ。この感想を裏付けるものとして、各ユニットのつながりに誇張感や強調感と言ったアクセントは皆無であり、楽音の質感を大変自然に表現しているのである。コンデンサー型以外の動作原理の
物も含めて、ダイポール型の放射パターンを持つスピーカーを一つの集合体として考えて、過去に聴いた何種類かのプレーナー型スピーカーで見受けられた、ヒステリックにけばだつような印象がないのである。

「これは長時間聴いてもいいなァ。安心して聴ける。」

これが、大貫妙子のヴォーカルを聴きはじめるころになると確信に変わる。イントロでのウッドベースがふくらみもせず、見事にコントロールされている。この曲は
ちょうどジェネシスVで聴いたときに膨張したウッドベースとなり、サーボコントロールアンプのパラメーターを変更した経験のあるサンプルとして記憶に新しい演奏だ。「コンデンサー型にあって重量感とスピード感の両立か。ウーン、何だか期待出来そうだな。」と、後ろで控えているソニーの社員の皆さんに気どられまいと、口元が緩んでしまう表情を見られないようスピーカーに顔を向けたまま聴き続けた。

次に、これもジェネシスVの試聴で使った曲で、オルガンのスタッカートとメッゾソプラノのデュオによる壮大な空間表現を聴く。

「ウン、これはジェネシスVの勝ちだな。でも、待てよ。去年のテクニクスのように部屋とシステムが変わってから、あれほど評価が変わってしまった事もあった。こいつを私のフロアーに持ってきたとしたら、果たしてどんな可能性を見せてくれるんだろうか。」色々と考えをめぐらせているうちに二七曲も聴いてしまった。量産に向けた最終試作を九月末頃には間に合わせるという営業の山本氏の力強いご返事を頂き、お礼を申し述べて炎天下の品川駅へと向かったのである。

あれから一週間後の8月13日、九州に出張しておられた佐藤和浩氏が私の元を訪ねてくれた。お気の毒なことに、製品の仕上げに向けてのツメで夏休みも返上だということだ。さすがにソニーの本拠地に乗り込んでいった日は、いつものペースで好き放題の注文を付けるのも憚られたが、自分のホームグラウンドでは遠慮なく設計者本人である佐藤和浩氏に私の所感をぶつけることが出来た。

「コンデンサー型で一番おいしいはずの、あの余韻が少なかったよ。」

「ええ、そうなんですよ。吸音性が高いあの部屋の特性なんですよ。
いつだったか、違う所で鳴らしたら高域が出過ぎたのに驚いたくらいです。あの試聴室も改装する必要があると思っています。」

と、佐藤氏は即答。

「低域のズーンと余韻を引くはずのキックドラムがドシッで終わってしまって、あっさりし過ぎだったけど。」

と、私は続けてきいてみた。

「それも承知しています。パネル構造の本体が強度不足なのが原因です。
あの日お聴かせしたのは三年間使い込んできた初期型の試作パネルなんで、量産モデルは大分強度を高めた設計になっています。」

なるほど。「ユニットの固定極に対しては、企業秘密という琺瑯のような絶縁処理がされていますね。外側から手で触れても安心ですが、振動板と向き合う内側はどうなっていますか。」

と、見えない所も聞いておきたかった。

「よくぞ聞いてくれました。これがコンデンサー型として最も他社に誇れる点なんです。
クォードの場合には固定極が剥き出しになっているので、バイアス電圧や増幅した音楽信号電圧の絶縁は振動膜と固定極の間にある空気の絶縁耐圧に依存しているわけです。従って、湿度の影響によって空気自体の絶縁耐圧が下がると放電現象が起きて、ノイズが発生してしまうんです。

そこで、我々はバイアス電圧など高電圧の絶縁を空気層に頼らずにすむよう、固定極全体に絶縁処理を施したんです。

この固定極は一枚一枚2万ボルトの耐圧検査をしていますので、万一固定極と振動膜が接触してもスパークを起こす心配はありません。

ほんとうに、ここまで来るのに苦労したんですよ。」

苦労したということを明るく楽しそうに語られてしまうと、こちらもつられて笑みが漏れてしまう。でも、これが趣味であるオーディオ製品を設計する人々には大切な事だと思う。作っている本人が喜びと生き甲斐を感じながら作り上げたもので
なければ、使う方にも大切なそれらの気持ちが伝わるはずがない。

でも、人情だけでは商品評価は出来ないぞ、と心を鬼にして次ぎの質問。

「クォードもマーチンローガンも、その固定極のパンチングメタルの穴の大きさは均一みたい。
振動板を前後に挟んでいるパンチングメタルは、振動板に対してアコースティック・インピーダンスとして一種の負荷となっているはずだね。とすれば、この穴の大きさによってユニットのエフゼロが変化しちゃうんじゃないかな。
これって問題にならないの。」

「川又さん、鋭いご指摘ですね。それって確かに問題になるんですよ。
特に、ウチの場合は3ウェイですから、帯域別に穴の大きさを変えているんです。トゥイーターが一番小さい穴で、ミドからウーファーへと大きくなっているんです。これも、手間暇かけてコンピューターを使ってシミュレーションを繰り返したり、厚みは同じで穴の大きさが何通りもあるパンチングメタルを何枚も作って、きちんとユニットとして組み立てて試聴を繰り返したんですから、明確な根拠として自信のある音に仕上げてきたつもりです。

エッ、他社はどうかって?  
理由は色々あるんでしょうが、皆さん同じ穴の大きさの一枚パネルを使ってますね。」

顔で楽しそうに話されると、よけいに自信として受け取れてしまうのが不思議な佐藤氏のキャラクターである。お若いのに大した説得力だ。

「トゥイーターをインライン状に上下1メートルに渡って配置してある割には、水平方向の指向性が狭く感じられたのはなぜ。」

と、続けた。

「それはトゥイーター自身の振動板の幅が音圧を求めた関係で広い事と、最大の原因はミッドレンジのユニットとの間隔が広過ぎることにあります。

このトゥイーターの幅も六種類くらい、長さも同程度の種類を試作して、全部聴きながら決定したバランスなんです。

アポジーのリボントゥイーターのように細くしたいのですが、コンデンサー型はリボン型とは違い振動膜の全周を固定しているため、あまり幅を狭くすると実際の面積比以上に可動部分が減ってしまい能率が低下してしまうんです。

だから、カット・アンド・トライで実際に作ってみないと結論が出なかったんです。

それから、ミッドレンジとの間隔も、設計仕様では改めてありますからご心
配なく。」

と佐藤氏の解答。

「振動板の面積に対して、アポジーのバッフルデザインは小さな面積だね。
それに、トゥイーターの内側にあるバッフル板の末端も細い上にラウンド加工されてるね。
高域の拡散がきれいになされるような配慮はどうだろうか。」

と、私も他社比較を交えながら、ここぞとばかりに質問を繰り返す。

「確かに望ましい処置です。しかし、川又さん。アポジーのパネル構造が強度的に如何なものかはご存じでしょう。私は、それを配慮した上でパネルのバッフル効果とのバランスを図りながら、最終的には最大限の強度を持たせるつもりです。」

と、勉強の跡が見えるスキのない解答だ。私も勉強という意味では、ひけをとらない数のコンポーネントを聴いてきたつもりだ。ハイ・スピードとして印象付けられる物もあったので。

「ダイナミック型の場合には当然ボイスコイルがあって、特異なインピーダンスカーブもあるよね。インピーダンスが周波数によって変化するということは、均一な電流を送りこむことが難しいということでパワーアンプの力の見せどころとなるわけだ。でも、スピーカーの電気的な特性はその動作原理において、正確な波形電送を行うためのハイスピード化につながるものがあると考えているんですが、いかがですか。」

「川又さんのおっしゃるハイスピードの概念というのは、判り易くていいですね。ダイナミック型は振動板の質量や箱の存在から、本当の意味でのトランジェントを探り出すのは大変な事だと思います。コンデンサー型の場合には、それらはないわけですから反応の速さは比較のしようがないくらいです。しかし、もっと簡単に言えば、コンデンサー型は音波を発生させるために電流を流す事を必要としない、という概念こそが大切なことなんです。振動膜上に均一に分布させた電荷に対して、固定極より昇圧した音声信号を与えることによって振動膜を駆動するコンデンサー型の原理は周知の所でしょうが、最も肝心なことは、コンデンサー型では電流を流してはいけないということです。

放電という電流が流れる現象が起きれば、音になるどころかトラブルの原因になるだけです。

一口にコンデンサー型の電気的特性を語ればこんな感じかな
でも、パワーアンプに優秀なものを望むという点ではダイナミック型と同じですね。」

淀みなくお話になる佐藤氏は、総合メーカーであるソニーの社員でありながら、今回のフル・コンデンサーに合わせるべきアンプには、自社製へのこだわりは持っていないようだ。

「スピーカーの位置や角度で音質表現が変化しやすいですね。言い替えれば、リスナーとスピーカー、そしてルームアコースティックを考慮した上でのセッティングが必要だと思うね。私が出掛けていってやるのももちろん可能だけれど、ソニーとしてはどう考えているのかな。」

と、実際に販売した場合の納品面で考えられる営業的な問いかけもした。

「ご指摘の通り、セッティングは非常にデリケートな問題です。数年先はわかりませんが、しばらくの間は我々の設計チームがお客様のご自宅までセッティングに伺う事が必要だと考えています。」

なるほどね。私の知りえる限りの技術的知識をもとに投げかけた質問に対しても佐藤氏の解答は、ご苦労と実践のもとに得たノウハウを根拠としており、お茶を濁す程度の回避的な解答ではなく明確で納得の行くものが即答でポンポン返って来る。

ジム・ティールのようなエンジニアが会社の代表者としてスポークスマンを兼ねているのとはひと味違って、まさに日本人設計者の本領発揮とも言うべき爽快さである。この日もあっという間に一時間以上も話し込んでしまい、つい足止めをしてしまったようだ。これから何処へいくのかと尋ねたら、

「これからS君の家へ行って、川又さんが売ったジェネシスVを聴きに行くん
ですよ。」

と、私のフロアーで同僚の道下氏と待合せをしてS氏のお宅へ向かっていった。
佐藤氏と旧知の間柄であるS氏も私のお得意様の一人であり、佐藤氏ご本人も当フ
ロアーでお買物をして頂いている関係なのである。夏休み返上でフル・コンデンサーの仕上げに取組み、週末の休みにも友人の自宅へ聴きに行く。なんと、勉強熱心なことかと感心してしまった。

確か、老子であったと思うのだが、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言う格言がある。佐藤氏の場合には、海外のハイエンドに対して「敵を知る」というよりは、お友達感覚で敵と仲良くなってしまうようだ。敵視するよりも、その方が相手の音という性格をよく理解出来るのもうなずける。

「私が付けた注文にも、こんな人が答えてくれるのだったら納得出来る。これから一体どんな素晴らしい音に仕上がるのだろうか。そして、それは私のソニー観を根底から変える作品となる事だろう。」

と、私の期待は更にふくらんでいく。意外にも、オーディオに深い根を持っていた
世界企業のソニー株式会社、その社風とも言うべき人材育成と30年に渡る基礎研究の成果として、間もなくソニー本来のオーディオとして開花しようとしている。
                                    【完】
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto27.html

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SS-R10
3WAY SPEAKER SYSTEM ¥1,500,000(1台)
http://knisi2001.web.fc2.com/ss-r10.html

1996年に,ソニーが発売したスピーカーシステム。ソニーとしてはSS-GR1以来の高級スピーカーシステムで,ソニーのような大手メーカーとしてはきわめて珍しい(というより前例のない)エレクトロスタティック・スピーカーシステムでした。

エレクトロスタティック型は静電型,コンデンサー型などとも呼ばれ,超軽量な振動膜が静電応力によって振幅する構造となっており,分割振動が無く,低歪,平坦な位相,高速応答を実現できるなど,スピーカー技術者にとってもある意味理想の方式といわれています。高音域用ユニットとしては古くから製品が作られていましたが,全帯域をエレクトロスタティック型で再生するフルカバーシステムとなると,難しい面もあり,これまでもQUAD、 MARTIN LOGANなど,海外のメーカーを中心にいくつかのブランドに限られ,少数派となっていました。

そして,国内ではスタックスがすぐれた製品を作っていました。そんなエレクトロスタティック型(ソニー自身はコンデンサー型と称していました。)のフルカバーシステムに,大メーカーであるソニーが挑戦し,ユニットの基礎研究から数え,6年間の歳月をかけて研究し,完成させたのがSS-R10でした。

エレクトロスタティック型では,1ユニットでフルレンジをカバーすることも可能で,1ユニット構成のシステムが主流ですが,振幅の大きな低音域の再生に問題が生じたり,そうした低音域の再生に主眼を置くために高音域の再生にしわ寄せがくるという問題点がありました。特に,高域再生においては,平面波であるがゆえに,指向性がレーザー光線のようにビーム状になり左右のスピーカーの正面中央から少しでも聞き手がずれたり頭を動かすと音像が結ばなくなるなどの現象も大きな問題点としてありました。

そこで,SS-R10は,高域の指向性をビーム状から脱却させ,極力リスニングエリアを広げるために,3ウェイ構成をとっていました。ユニット構成は,上下に2ユニットずつ配した3ウェイの6ユニット構成に見えますが,実際には8ユニットという構成で,ウーファーに4ユニット,スコーカーに2ユニット,そして,トゥイーターに2ユニットとなっていました。ウーファーが4ユニット構成になっているのは,上下とも2組のユニットが組み合わされているためで,こうすることでウーファーとしてのドライブ能力を高め,量感のある低音を実現しようとしたものでした。


ユニットの振動膜は,家庭用ラップフィルムの1/10の重さしかない厚さ6μmで,振動膜の前後の空気層の実効的な質量と比較しても充分に軽く,全面駆動により際立ってすぐれた音の分解能を可能にしていました。

ユニット1枚の高さは500mmで共通となっており,ユニット1枚の幅は,ウーファーが270mm,スコーカーが70mm,トゥイーターが25mmで,一般的なユニットの3ウェイスピーカーシステムと水平方向の指向性パターンは近いものとなっていました。振動膜の表面には,導電性ポリマーを化学的に形成する加工がされており,

振動膜の母体は透明であるが,加工後も淡く色をまといつつも透明なものとなっていました。振動膜を挟む穴の開いた電極の母体は真鍮で,その表面を絶縁のためのエポキシが包んだ形になっていました。

エレクトロスタティック型スピーカーには,エンクロージャーが必要でないため,エンクロージャーの影響を受けず原理的に素直な音質が実現できます。反面,ほとんどただのパネルという形状のため,強度がとれにくく,たわみが生じる可能性があったり,振動の基点の強度が弱くなるなどの弱点がありました。

そこで,SS-R10ではパネルの強度を飛躍的に高めていました。パネル部は,米松を6センチ厚の合板にしたものを使用し,ねじりやたわみに強いきわめて強固なものとし,聴感上のS/N比も大きく上がっていました。

6cmという厚みは,ユニットに厚みに対してかなりの厚みになるため,開口部の凹みが大きくなり,空洞の共振等,音の拡がりへの影響の可能性も出てくるため,角を滑らかに削り取るなど念入りに加工されていました。

また,フレームにあたる米松製パネルは,響きの良さから選ばれたということでした。


エレクトロスタティック型スピーカーの発音原理は,電極と振動膜とにバイアス電圧をかけ,そのうえで電極にトランスによって昇圧された音楽信号を流すと,電極の電圧が変化し,振動膜を動かすことになるというもので振動膜の前後にある電極が,振動膜を挟んでプッシュプル動作で振動膜を駆動することで正確で繊細な音の再生が可能となっていました。2枚の電極に振動膜が挟まれた状態が,コンデンサーの構造そのものであることから,日本ではコンデンサー型とも呼ばれ,ソニー自身もSS-R10をコンデンサー型スピーカーシステムと称していました。

こうした動作原理であるため,エレクトロスタティック型は電源が必要で,本体後部についたボックスの内部には,電源トランス,保護回路,バイアス回路,信号トランスが内蔵されていました。電源トランスは,ウーファー用,スコーカー用,トゥイーター用独立で3個搭載されており,歪み感が少ないためついパワーを入れがちになりやすいエレクトロスタティック型ゆえ,トゥイーターにのみ保護回路が内蔵されていました。フロント面下部の通常緑のLEDが保護回路が動作すると赤に変わるようになっていました。バイアス回路は,ウーファー,スコーカー,トゥイーター,それぞれ独立で,スコーカー用,トゥイーター用は基板を共有し,ウーファー用は専用基板になっていました。音楽信号を昇圧する信号トランスも容量的に充分余裕を持った大型のものがそれぞれ独立で搭載されていました。基板はガラスエポキシ基板で,各部品を付けた後,信号トランスも含めてエポキシ樹脂を充填して密閉した構造になっていました。これは高電圧を扱う回路やパーツをホコリや湿気から隔離し防振するためでした。


ネットワーク回路は,高電圧部の影響を排除するために,本体とは別ボックスとされていました。パーツは高品質なものが厳選され,負荷抵抗は耐入力を上げるため大型のものが採用され,フィルムコンデンサーも大容量のものが採用されるなど,各パーツ類はいきおい大型のものになり,相互干渉させないように余裕をもって配置するため,ネットワークボックスも非常に大きなものとなっていました。ネットワークボックスと本体とを接続する付属ケーブルは,接続コネクターに,PA用のパワーアンプとスピーカーの接続に使用されるスピコンが使用され,信頼性を高めていました。

以上のように,SS-R10は,ソニー初の,そして唯一のエレクトロスタティック型のフルカバーシステムとして, 高い完成度を実現していました。それまで存在していた同方式のスピーカーシステムに比べ,正攻法で高い技術レベルをもって完成したシステムとなっていました。それまでのものと比べ使いやすさは高められていたとはいえ,音圧レベルが80dB/W/mと低く,パワーアンプもある程度以上のものが必要とされ,ドライブ感や迫力を求めると難しさはあるものの,晴れ晴れと澄みきった音場感や繊細で歪み感のない音は独自の魅力をもつもので,こうしたスピーカーを大メーカーであるソニーが作ったこともある意味驚異的であったと思います。

以下に,当時のカタログの一部をご紹介します。

名演奏に接したときの感動にも似た心の解放感。
フルコンデンサー型,SS-R10。
あくまでも上質のリアリティを求めた
細部にわたる入念な作り込みが,
その存在を忘れさせるような
自然な音場空間を生み出します。


◎全帯域でコンデンサー型ユニットを使用した
 3ウェイ構成のスピーカーシステム

◎2重構造のウーファーにより
 低域も量感豊かに再現できます

◎極薄の振動膜が生み出す優れた音の分解能

◎キャビネット・レスによる素直な音質

◎細部にわたって高音質優先設計
http://knisi2001.web.fc2.com/ss-r10.html

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2011年 07月 08日
DVDシアターとハイエンドオーディオ
https://freeuniv.exblog.jp/15083176/


コンデンサー型スピーカーとは、静電力を利用して、振動板を駆動するスピーカーで静電型スピーカーとも呼ばれている。2枚の振動板を 向かい合わせ直流電圧をかけてやると極同士がひきつけあう。一方を堅い物質、もう一方を薄い柔らかい物質(振動板)にする。

ここにアンプからの音声電流を 流すとスピーカーの振動板として機能する。 この形式をシングル型と呼ばれるが、固定板と振動板の間は極めて薄く大きな振れ幅はとれないことからツィーターとしてしか利用できない。

実際のコンデンサースピーカーは2枚の固定極の間に振動板をはさむ形のタイプのものが主流である。この方式をプッシュプル型と呼ぶが、こちらのほうが大きな振れ幅をとれるので、フルレンジ・ウーファーとして利用が可能になる。

わたしは、これをWプッシュにして効率を稼ぎサッカーボールのような球面体の無指向性の点音源と、天井・壁・床の六面全体に平面パネルのスピーカーを配置したオーディをルームを作ったことがあります、

その素晴らしさは言葉で表現するのは難しい、だが実物をお聴きになれば驚愕されることは間違いないと思います。残念なことに震災でなくしてしまったのですが、最近、それを復活してみたいと思い有志を募って、ハートクイエク 仙台 BASE CAMPで音楽を聞くアメニティーとしてコンデンサー型スピーカーを作るプロジェクトを立ち上げたいと思います。

完成したモノをお聴きになれば、大面積のスーパーウーファーから重低音がふわっと圧力として感じる感覚、歪の少ない中高音、感動すること間違いなし。16Hzから20kヘルツを超える周波数範囲を二つの点音源のスピーカーと大規模な平面音源で構成するコンサートホールが出来上がります。


市販されていた製品

QUAD ESL63

昔はコンデンサ型スピーカーも多く市販されていたようだが現在はほとんどなく、据え置き型スピーカーとしてはイギリスのQUAD(クォード)が有名です。


ユニットの仕様

1.形式:エレクトロスタティック(静電型)スピーカー:中高域エレメント×2/ベースエレメント×2許容入力:55V

2.出力音圧レベル:86dB/2.83Vrms

3.定格インピーダンス:8Ω

4.外形寸法:670(W)×940(H)×315(D)mm

5.重量:20.5kg


視聴してみたが能率が低い(このサイズでで86dbしかない)アンプの出力が小さいのかと思うほどである。これはもしかしたらコンデンサー型に特有のバイアス電源の問題かもしれない、もっと高い電圧にしてはどうだろうか。ユニットパネルに時間差をつけて電気信号を流すことで、点音源的なものを狙っていると書いてあったが、やはり平面波的な音の出方である。音は全体のバランスとしては低域が弱く感じ、ジャズやポップスより、弦楽器を中心としたクラシック系の室内楽が得意だと感じた。魅力的な製品ではあったが静電型は導電方に較べて迫力に欠ける、もう少し大出力の出せるものが必要だと感じました。このほかにもマーチンローガンなどいくつかのメーカーがありましたが何れも似たような性能でした。

最初に手に入れたのがSTAXのELS8X

https://freeuniv.exblog.jp/iv/detail/?s=15083176&i=201107%2F08%2F25%2Fe0197725_1552924.jpg


日本のSTAXも昔は多くの据え置き型コンデンサー型スピーカーをだしていましたが、現在はヘッドフォン専用メーカーとなったようです。
このスピーカーではもつぱら、室内楽を中心に聞いていましたが、低音不足のためピアノなど100Hz以下の音を再生するにはもっと大きな振動版が必要だと感じウーハーをつくってみようと思ったのがきっかけです。電極にはパンチメタルを使い、振動幕には東レのルミラーという10μm厚さのポリエステルフィルムを使用して幅900mm高さ1800mmの平面パネルを8枚製作し両脇に配置して利用しました。この効果は絶大でした、一般に静電式の物は低音が出ないと通説になっていますが,そのようなことはありません、それなりの設計をすれば、目的に見合ったものが作ることが出来ます。その後パネルの枚数が次第に増えて天井周辺の壁総てから音が出るような、残教室になり、コンサートホールのデーターを基にDSPを利用してディレーをかけて効果を加えることにしました。

さらにバイアス用の高圧電源を5000Vにしたり、駆動用にアンプに高耐圧のオペアンプ(PA-85)などを利用して直流から再生できるものにしました。そして、最後に作ったのがサッカーボールと同じ5角形の組み合わせでステレオ用の点音源として2個を製作したシステムが完成しました。

これによって、満足できるシステムと成り1990年にスタートしたフルスクラッチのオーディオシステムが出来上がり、いろんな人たちが来ては素晴らしいと感動してくれました、友人の中にはCDの販売をしている大型店舗で試聴用に設置したり、建設会社に勤めている研究者からは会議室のスピーカーとして利用したいなどの申し入れなどがありました。このようにして完成したシステムは市販品とはまるで異なるものが作れるということが実証できました。結果としてSTAXのELS8Xはお役ごめんとなりました。

その後、SONYから SS-R10という型番で、受注生産品(左右1セット)¥3,000,000(2台1組)、1996年頃まで販売していた記憶があります。既に自作のものが格段に優れたものであったので興味の対象にはなりませんでしたが価格の凄さに驚きました、そしてある日シャープの研究所長がやってきて技術を公開してほしいということから駆動用のアンプを作ってもらったりいろんな形で協力した時代がありました。

https://freeuniv.exblog.jp/iv/detail/?s=15083176&i=201107%2F08%2F25%2Fe0197725_15524667.jpg


SS-R10の概略はフルコンデンサー型を採用したRシリーズのフロア型スピーカーシステム。SS-R10は3ウェイ設計となっており、全帯域にコンデンサー型ユニットを採用しています。このコンデンサー型ユニットには、ソニーのスピーカー技術の他に、コンデンサー型マイクロホンで培った薄膜技術やテレビの高電圧での高度な絶縁技術が投入されています。

セットの表面から見ると、ウーファー、ミッドレンジ、トゥイーターそれぞれ上下に2ユニットずつ使用した6ユニット構成に見えますが、実際には8ユニット 構成となっており、ウーファーは上下とも2組のユニットが重ね合わされた2重構造4ユニットとなっています。これにより、ウーファーとしてのドライブ能力 を高め、コンデンサー型では困難であった量感豊かな低域を実現しています。低域には270×570mmのコンデンサー型ウーファーを4ユニット、中域には70×500mmのコンデンサー型ミッドレンジを2ユニット、高域には25×500mmのコンデンサー型トゥイーターを2ユニット搭載しています。これらのユニットには家庭用ラップの約1/10の重さしかない6μm(6/1,000mm)の振動膜を使用しています。そのため、スピーカー動作中の前後 の空気層の実効的な質量と比較しても極めて軽く、しかも全面が駆動されため際立って優れた音の分解能を持っています。コンデンサー型で必要な昇圧用トランスには、容量的に十二分に余裕を持たせた大型で高音質なものを採用しています。さらに、電気的に信頼性を上げ、さらに振動に対しても強くするため、バイアス回路とともにエポキシ樹脂で封入されています。また、ネットワーク部も高音質部品で構成しただけでなく、本体とは別ボックスにすうrことで振動防止と相互の電磁的な影響を遮断しています。

コンデンサースピーカーは典型的な全面駆動型スピーカーで、動電型のような局在駆動型に比べ振動板に剛性を必要とせず、強度 さえ保てれば、いくらでも薄くて軽い膜が振動板に使えるので、分割振動も起こらずいわば理想的なスピーカーとなる可能性を秘めている。が、しかし、


(1) 高音で鋭い指向性が生じる。

(2) 背面圧の回り込みによる低音の減衰を防ぐのが難しい。

(3) パルシブな低音によって生じる反作用力による有害な振動が生じる

(4) 低音で振幅が大きくなり、振動板が極板に近づくと非直線性が大きくなり歪みが生じる。

(5) 我が国のように湿度が高い環境ではスパーク放電により振動板膜が損傷しやすい。

(6) これらの欠点を克服しようとするとかなり高価になる。


といった、致命的とも言える欠陥があるのであまり普及してない。

しかし、一度その音を聴くと後へは戻れないという人もいるようで、中高音域の音のクリアさは抜群との評判である。私自身、その昔、スタックスのELS-8Xを使ったことがあり、そのクリアな音に魅せられ、その後この欠陥を克服したシステムとして完成させました。
https://freeuniv.exblog.jp/15083176/

106. 中川隆[-10103] koaQ7Jey 2019年5月27日 11:37:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2247] 報告


i氏山荘オーディオ訪遊記
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304761631-1


i氏山荘のオーディオ部屋の出来事を中心に綴ります。16cmや20cmのSPユニットを取り付けた平面バッフルの音場感、自然な広がり感、臨場感、目の前で演(や)ってる感など、再現される音響空間が感動的です。

頼りない感じの16cmから、耳を圧する大音量が飛び出すことに驚き、それでも破綻しない再生音の品位に感激です。平面バッフルのすばらしさを、さらに追求していきます。


(1)i氏山荘オーディオ訪遊記(第1話) http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14
   **激安ダイドーボイス16cmSPのよさを発見**

(2)i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1
   **箱型では得難い平面バッフルの感動的な音場**。

(3)i氏山荘(第3話)改造! 背面開放型ウーハー http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19
   **密閉型ウーハーの大胆改造**

(4)i氏山荘(4)755E、Golden8T新設、訪問雪解け待ち編 http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-03-28  **往年の20cmSP、755E・New Golden 8T・8P-HF1が加わり、高まる期待**

(5)i氏山荘(5)圧巻ASHIDAVOX、755E GOLDEN8 CD408 403A 他を圧倒 http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26 **「美濃和紙」の超軽量コーン ASHIDAVOX 20cmが往年の内外著名SPを圧倒**

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304761631-1


ASHIDAVOX については

超軽量の美濃漉き和紙コーンを使った芸術品、世界最高峰のロクハン アシダボックス 6P-HF1
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/956.html

107. 中川隆[-10095] koaQ7Jey 2019年5月27日 14:24:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2255] 報告
セッティングをやり直したたら GRFのある部屋 2019年 05月 27日
https://tannoy.exblog.jp/30615310/


昨日、久しぶりにHenryさんが来られて、それらの10インチテープの始末の話を聞きました。

ミュンヘンのショーから戻ったばかりのHenryさんの話は何時も業界の裏話が聞けて面白いです。

ハイエンドオーディオの世界の魑魅魍魎は、最近ますますエスカレートして、それに連れて価格帯が上がってきて、一千万以上の商品でないと、ショーでは話題にもならないそうです。

値付けもショーの間にどんどんと相場が上がり、倍ぐらいになることも在り、ブランド力とそれに群がる業者の暗躍は、車や時計の業界と同じになってきました。

最近は、ジュエリー製品とのコラボレーションも在り、中身より姿が大事の製品も出てきたそうです。一部のスーパーリッチを対象にした製品の開発が出来るところだけが、ハイエンド業界で行き残れるそうです。
https://tannoy.exblog.jp/30615310/

108. 中川隆[-10081] koaQ7Jey 2019年5月27日 18:32:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2269] 報告

20cmコーン型フルレンジユニット ASHIDAVOX(アシダボックス)8P-HF1。

「ダイナミック型フルレンジスピーカーの世界的傑作」程度の賞賛では、とても足りない。

まさに「超」を付けるべき傑作と見た(いや、この耳で確かに聴いた)。

今回の試聴において、ASHIDAVOXの前に、各種著名ビンテージ・スピーカーは色を失った。

それぞれのユニットの、いい点・悪い点などを比較して・・、などと比べている状況ではなかった。

今日の日記の冒頭に、品の悪い言葉ではあるが、と断った「ぶっちぎり」であり、その他のユニットの評価や比較など意味がないほどの圧巻であった。

冒頭の繰り返しになるが、なぜこれほどのユニットが埋もれているのか。

まちがいなく、この手の20cm前後のビンテージスピーカーでは、世界の超一級品であり、真のオーディオファンには、きっと高く評価されるに違いないユニットである。


なぜこのASHIDAVOXが「マイナーな傑作」で終わったのか。
高く評価したオーディオ評論家はいた。

しかしそれがなぜ、「幻の傑作」などと言われる経過を辿ったのか。
数量が出なかったのか、生産が間に合わなかったのか?

発売は1957年、その頃はまだ日本のオーディオ環境は貧しく未成熟であった。
早く生まれすぎたのかもしれない。

しかし、かなりの長期間、市場にあったはずである。

当時のオーディオ・ジャーナリズムは、どのような反応をしたのだろうか。

ダイナミック型フルレンジの「音質世界一」のユニットがどこかにあるとしよう。
ASHIDAVOX 8P-HF1は、それに勝るとも劣ることは決してないだろう。

Made in Japan。

使われているのは、コーンの最適素材を追い求めて辿り着いた日本古来の美濃紙。
この純日本madeの「世界に冠たる」はずであったスピーカーユニットが、なぜ埋もれたのか。

なぜ埋もれさせたのか。
まったく残念であり不可解である。

しかしASHIDAVOX 20cmフルレンジが、山荘に用意されたいくつかの錚々たる「世界の名器」を、下品な表現ではあるが「ぶっちぎり」の差で圧倒した事実。
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26


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ASHIDAVOX 8P-HF1

フルレンジスピーカーのお手本のようなアシダボックスの20cmユニットです。コアキシャルや巨大マグネットのユニットに隠れて発売当時はあまり人気がなかったようです。今では、高能率で真空管アンプにぴったりのユニットですが、中古品でもめったにお目にかかれません。軽量コーンでフィックスドエッジです。


型式 20cmコーン型フルレンジユニット

インピーダンス 8Ω

最低共振周波数 50Hz
再生周波数特性 fo〜14000Hz

出力レベル 96dB
最大入力 8W

マグネット アルニコ
重量 1.5kg
http://www5b.biglobe.ne.jp/~tritium/8phf1.htm

109. 中川隆[-10076] koaQ7Jey 2019年5月27日 19:53:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2274] 報告

超軽量の美濃漉き和紙コーンを使った芸術品、世界最高峰のロクハン アシダボックス 6P-HF1


フルレンジスピーカー・アシダボックス16p を真空管EL34単段シングルアンプで鳴らす - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=l2cFOIufUYk

オーディオの足跡 ASHIDAVOX 製品一覧 アシダボックス
https://audio-heritage.jp/ASHIDAVOX/index.html


ASHIDAVOX 6P-HF1
¥870(1台、1960年代頃?)
https://audio-heritage.jp/ASHIDAVOX/unit/6p-hf1.html

MRコーンを用いた16cmフルレンジスピーカーユニット。
MRコーンは従来より軽量化と歪の低減が図られています。


周波数特性図
https://audio-heritage.jp/ASHIDAVOX/unit/6p-hf1.html


機種の定格

型式 16cmコーン型フルレンジユニット

V.Cインピーダンス 4Ω

再生周波数帯域 30Hz〜15kHz
周波数偏差 ±5dB
最低共振周波数 65Hz ±4Hz

出力音圧レベル 97dB/W以上

振動系実行質量 2.9g
空隙磁束密度 7,600gauss

公称入力 3W

最大許容入力
6W(フラット入力)
8W(中域専用、100Hz以下カット)

取付寸法 158mm
バッフル開口径 130mm
重量 0.75kg
https://audio-heritage.jp/ASHIDAVOX/unit/6p-hf1.html


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幻のロクハン、世界最高峰のロクハン ASHIDAVOX 6P-HF1 2013/10/20
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/47627120.html


今回は手持ちのヴィンテージ?スピーカーユニットを紹介します。

まずは〜

ASHIDAVOX 6P-HF1
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/GALLERY/show_image.html?id=47627120&no=0
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/GALLERY/show_image.html?id=47627120&no=1

ASHIDAVOX 6P-HF1 です。最初からすごいのが登場です。

(と、思います)


この幻のロクハン、世界最高峰のロクハンと言われた6P-HF1・・・。

・・・なるほど、取り扱い説明書には〜〜

https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/GALLERY/show_image.html?id=47627120&no=5


“ウルトラ フルレンジHi-Fiスピーカー”とあります。

“ウルトラ”!! “ウルトラ”ですよ(笑)。


このユニットは昭和55年頃 電気屋さんのガラスケースの中に陳列されていたのを見た事がありました。
でも、当時 高校生の僕は「アルミダイキャストフレームでロールエッジでマグネットが大きいユニット」が低音が出る高級機と考えておりましたので、古いラジオなんかに付いていそうなこの貧乏臭いユニットには目もくれませんでした。


イメージ 3
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/GALLERY/show_image.html?id=47627120&no=2

エッジの部分が分かりますか?薄くなっているでしょ?。

古くなって薄くなったのではありません。

このユニットの特徴はMRコーンという名前のコーン紙を使用しております。

取扱説明書には“MRコーン”の素晴らしさが「これでもか!」と言う位紹介されております。

さて、先日 結婚式の席でアシダ音響の御曹司とお話出来る機会がありました。

僕よりも20歳位若い彼にデジカメのこの写真を見せましたら

彼は・・・「これは、美濃和紙なんですよ」・・・・。

・・・「ユニットの再発の要望がありますが金型は何とかなっても

  (紙を漉く)職人がいません」・・・・・。

と言っておりました。職人はとっくの昔に他界されていて、

手漉きで生産していたと思われるこのMRコーン、

中心から徐々に薄くなってエッジの部分は光が透けて来る位に薄く仕上げる・・・まさしく職人技です。


僕は淡い希望を抱きながら、彼に「会社にデッドストックがありませんか?」と聞きましたが「残念ながらございません」との返事が返ってきました。

まあ、当然と言えば当然の返事に僅かな望みはいとも簡単に打ち砕かれました。


ところで・・・

MRコーンの“M”は美濃のM?でしょうか?

職人のイニシャルでしょうか?

それとも物理的特性か何かの かしら文字をとったものなのでしょうか?

すっきりしたいのでご存知の方がいらっしゃれば教えて下さいませんか?


・・・後から思ったんですが、アシダ音響の若旦那に聞いておけば良かった。

先程までのユニットの写真は時々試聴するユニットで、この元箱写真は“NOS品”です。


取扱説明書、取付ネジ、全て揃っているオリジナルNOS品です。

・・・・写真撮影したので乾燥剤を入れてまた大切に保管します。


“コーヒーと音楽クレシェンド”さんのホムペに6P-HF1の音が紹介されていますが全くその通りと思います。


僕はP-610指定箱に取り付けて聴いたりしますがこのプアーなユニットから本当に信じられない雄大な低音が出て来るのです。
16cm口径とは思えないスケールです。


ただし、アタック感やスピード感という再生音を望んではいけません。


超軽量コーン紙ならではの反応の良い音ですが、耳に突き刺す様な刺激的な音は

出しません。しかし、輪郭がボケていると言うわけでもありません。


低音も高音も音色的に現在のユニットとは全く別の音を奏でるスピーカーユニットで、ゆったりとした優しい音はリラックスして音楽にのめり込めます。

アメリカでも欧州でもない“純日本”的な音とでも言いましょうか。

クレシェンドさんの230ℓ密閉箱とは行きませんが、今後せめて150ℓ位の箱を作って鳴らしてみたいです。


ASHIDAVOX スピーカーの性能を根本から改革したMRコーン

コーン型スピーカーではコーンの設計が最も重要です。

それはスピーカーの周波数特性や歪特性、更に能率の良否にもコーンの性質が大きく影響します。


就中、Hi-Fiスピーカーの性能や音質を支配する決定的要素は、コーンの材質と物理的性質により
従来スピーカーを選定する第一の条件とされておりました磁束密度はスピーカーの設計上、コーンの物理的性能から生まれる諸条件によって決定される、むしろ二次元的な条件なのであります。


このような観点から、コーンの材質と製法を根本的に改革し完成したのがMRコーンであります。

MRコーンはスピーカーの周波数特性、過渡特性及び歪率において、いまだかつて求めても得られなかった全く理想的なコーンとして、従来のHi-Fiスピーカーの性能を一段と高めた画期的なものです。


(1)MRコーンの質量は同口径のスピーカーのコーンと比較して 1/2以下の質量です。


(2)MRコーンの繊維構造は機械的振動に対して非常に強靭で 剛性に富んでいます。


(3)MRコーンの形状はエッヂのQが振動部のQより低くなっていますから、従来の様にエッヂにビスコロイドなどを塗布する必要がなく、硬化に依る経年変化やゴミの付着による特性劣化の心配がありません。


V.Cインピーダンス 4Ω・8Ω・16Ω  

空隙磁束密度  7.600gauss

再生周波数帯域  30Hz−15.000Hz  

公称入力     3W

周波数偏差   ±5db 

最大許容入力 6W

最低共振周波数  65Hz ±5Hz      

(フラット入力)出力音圧レベル 97db/W         

取付寸法     158o

振動系実効質量  2.9g         

バッフル開口孔径 130o

MRコーン質量 1.3g           

重量 0.75kg

イメージ 7
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/GALLERY/show_image.html?id=47627120&no=6

以上、取り扱い説明書からでした。


to be continued

コメント(27)


名前は、聞いたことあるような・・・(笑)。
諸元を見て納得です。
薄くて軽いコーン紙、高能率。悪い筈が無い!
よく入手されましたね。お宝です(^O^)。
[ びーわん ] 2013/10/20(日) 午後 8:24


薄くて軽いコーン紙ですが丈夫ではないでしょうネ。
だいぶ低い帯域の低音を量感たっぷりに再生しますが
音量を上げるとコイルが焼けるどころか
エッジがぶっ飛ぶのではないかと心配になります。
[ kei94211 ] 2013/10/20(日) 午後 9:16


ASHIDAVOX 6P-HF1、僕もよく知りません。
考えてみれば、スピーカーの事 何も知りません。
どんなメーカーなのでしょうか?

・・・。
[ のんき ] 2016/2/7(日) 午後 9:59


ASHIDAVOXは“アシダ音響”と言いまして

“米国マグナボックス”の極東代理店の“アシダカンパニー”を元にした由緒ある日本の音響メーカーなんですヨ。

戦後、スピーカーを製造始めて、有名なところではスタジオで使われるヘッドフォンなどを製造してました。
昭和30年代〜50年代まではスピーカーユニットにもかなりのバリエーションがあった様です。
16cm口径の“6P-HF1”、 20cm口径の“8P-HF1”はアシダボックスの最後のユニットだったんでしょうねぇ。
ですから今は幻のSPユニットなんです。

ところで 戦後、“福音電機”としてスピーカー製造を始め、 後に“PIONEER”となりました。“
福洋音響”が後に“CORAL”となりました。

気がつかれましたでしょうか? どちらも“福”が付きます。

実は“親戚”関係にあった様ですヨ。 パイオニアとコーラルは・・。
[ kei94211 ] 2016/2/8(月) 午後 8:54


秋空に映える赤とんぼのように、薄い羽根で奏でる幻の名機中の名機です。
さすが美濃漉き和紙の芸術品
[ iso*sob* ] 2016/9/26(月) 午後 8:40


iso*sob*さま、コメントありがとうございました!
とても美しい譬えに肝銘しました。
先日、エッジにひび割れを発見して補修しました。
宜しかったらご覧下さい(笑)。
[ kei94211 ] 2016/9/26(月) 午後 8:58


当方も一本似たような破れが有り美濃和紙の薄手古紙をネットで購入利用し薄糊付けし貼付け後、水筆で均し仕上げました。
乾いた後修復箇所を墨汁を薄めた液で塗装しました。違和感なくまずまずの補修でした。
音質にも今のところ影響はなさそうです。
[ iso*sob* ] 2016/10/1(土) 午後 9:15

> iso*sob*さん

6P-HF1のエッジは振幅に耐えられないと思うほど極薄ですよね。
ひび割れ、破れは必然的なものなのでしょう。
6P-HF1の説明書にはコーン紙の貼替え金額が明記してありますが
不可能な現在、愛しさを込めて補修するしかありません。
[ kei94211 ] 2016/10/2(日) 午前 8:57

季節外れのコメントです。現在76歳で終活中です。五体満足に暮らしていますが、娘二人も独立して私のささやかな趣味のがらくたも風前のともしびです。大正の終わりに生まれた電気趣味の人に組み立てて頂いた真空管ラジオの箱の中に窮屈に閉じ込められていたものを外して、保管してあります。近いうちに探してみます。モノのラジオなのに、二個入れてありました。
[ aon*m*24 ] 2017/6/9(金) 午後 5:48


aon*m*24 さま、コメントありがとうございました!
私、昭和37年生まれで、まだまだ終活には程遠いです。
コメントの内容から想像するに、まだまだお元気そうで嬉しく思いました。
保管されていると思われる“ASHIDAVOX 6P-HF1”・・拝見したいです。
是非、UPの程、お願い致します。
[ kei94211 ] 2017/6/9(金) 午後 7:43


> kei94211さん
ハイ! そうです。只今ぼちぼちです。息切れがしています。
カメラもパソコンも買い替え時期をすぎていますが、自分に相応しいと格闘しながらつかっています。
[ man**194*jpjp ] 2017/6/10(土) 午前 9:05

> kei94211さん
探し出しました。
私の所有するものは時代ももう少し古いようですので、MRコ−ンになる前ではないでしょうか?
マグネツトカバーの印字の色も違いますので。
[ aonami24 ] 2017/6/10(土) 午後 7:07

aonami24さま。拝見致しました。
6P-HF1には 4Ω、8Ω、16Ωとインピーダンス違いのモデルがあります。
又、鉄板プレスフレームも塗装されたモノと未塗装(素地)のモノがあった様です。

4Ωモデルのマグネットカバーにされてる印字のプレートが黄色なのかは私には分かりません。
何せ見た事があるのは 8Ωだけだし所有してるのも8Ωですから・・。

それからアシダには昔かなりのSPユニットがあった様ですが
“MRコーン”をうたい文句に誕生したのは 6P-HF1と 20cm口径の 8P-HF1だけだと思います。

所有されてる6P-HF1はセンターキャップがありませんが切り取られたのか剥がれ落ちたのかどうなんでしょう?
[ kei94211 ] 2017/6/10(土) 午後 8:50


> kei94211さん
私のは4Ωですので黄色という事と理解しておきます。
センターキャップは気が付きませんでした。切り取りはしておりませんので、はがれおちたのかもしれません。
段ボールの中を探してみます。
[ man**194*jpjp ] 2017/6/10(土) 午後 10:27

> man**194*jpjpさん

“6P-HF1”は昭和55年の販売価格が\2.150-とあります。

松下の“ゲンコツ”(EAS20PW09)が\3.900-、 三菱のP-610Aが\2.800-、
この頃にまとめ買いして置けば良かったと今は思いますが、当時はこのユニットに全く興味がありませんでした。

現在、国内での現存数はかなり少ないと思われます。
Yオクでも滅多に出て来ませんが、出品されると中古品にもかかわらずあっと言う間に販売当時の5倍位の値段に上がります。
センターキャップは剥がれ落ちたのでしょう、探して接着して大切にされて下さい。
[ kei94211 ] 2017/6/11(日) 午前 6:47

今から50年前、高校生の時に聴いていました。
サブロクのベニヤ合板を半分に切って取り付け、部屋の両隅の鴨居に下向けに載せて、トリオの真空管アンプとパイオニアのリムドライブのプレイヤーにマイクロのMMカートリッジで当時出たばかりの英DECCAのアナログLPなどを聴いていました。
あの音はもう出ません!
[ 竹内 愼 ] 2018/1/14(日) 午後 0:30

僕、50年前は保育園でした。
父が買って来たポータブルプレーヤーで ウルトラマンやおばけのQ太郎のドーナツ盤を聴いてました。
[ kei94211 ] 2018/1/14(日) 午後 2:01


6p-hf1の黄色ネームプレート16Ωを1ユニットを譲ってもらいました。
60年代初頭はまだまだステレオに買い換えるより、モノラルでしたので、1個のみは理解できます。
今のアンプは超弩級の1950代の球式です。ここは真空管42の出番かと考えます。
しかしトランスが問題です。タンゴの808が愛想が合うかも、もう1個と共に楽しみが増えました。
[ shi***** ] 2018/7/17(火) 午後 0:42


42どころか、45も50も聴いた事がありません。
TANGOも、もう有りませんけど shi*****さまは 808搭載の42Ampを計画されているのですね。
[ kei94211 ] 2018/7/17(火) 午後 8:39


42アンプでは非力を感じ、WE349A出力のWE132Aタイプアンプ、出力トランスはファインメットで聴いています。
嫌な音がせずなかなかよろしい。
低い音も明解で、PIM16Aとはかなり性格が違う事を確認し、デジタルの嫌な音も何とか聞け、もう1個欲しいです。
[ 渋谷 ] 2018/8/4(土) 午後 5:45


渋谷さま。 前回コメントを頂いた方でしょうか?
だとしたら、6P-HF1の16Ωがもう1個欲しいと言う事でしょうか?
[ kei94211 ] 2018/8/5(日) 午前 5:54

前回コメントしたものです。
6p-hf1の16オームは1個しか所有していませんので、できればコーン紙のザラッとした初期タイプの16オームが欲しいです。
今持っているのは磁石が弱っているのか、出力音圧レベルが低くなっています
[ 渋谷 ] 2018/8/5(日) 午前 10:49
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/47627120.html
 

110. 中川隆[-10017] koaQ7Jey 2019年5月29日 13:22:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2335] 報告

ASHIDAVOXのSPシステム
http://www3.ezbbs.net/cgi/reply?id=1000zxl_ko&dd=38&re=4646

名前:Moca 日付:7月3日(金) 13時28分

Original Size: 513 x 450, 62KB
https://audio-heritage.jp/ASHIDAVOX/speaker/ads-61.html

6P-HF1(4Ω)が2個入ったシステムなんだそうな・・・。

こんなの出してたんですねェ。
初めて知ったぞ、こんな物体!

1960年代の初め頃は、モノからステレオに移行しようとしてた時代、
横に長い形は、まだモノ時代の名残りとも思えるし・・(JBLのハークネスなんぞも同類?)

しかし、当時で¥13600とは!!!
ユニットの価格に比して高すぎなんじゃァないの?
結局は売れなかったんだろな(-人-)

ココのサイトに詳しいこと載ってる

https://audio-heritage.jp/ASHIDAVOX/index.html


4648.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:通りすがり 日付:7月3日(金) 22時57分


アシダ音響(株)

現在は、ヘッドフォン、イヤホン、宣伝などで使うトランペットスピーカを作っていますね。
こちらの本命サイトも面白いと思います。

http://www.ashida.co.jp/


ちょっとだけ古い物が整理棚に有ったので載せておきます。

カセットウォークマン13年ほど前の物(ソニーWM-EX3)
ブック型ラジオ(20年ほど前?)
どちらも動きます。

4652.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:ハニカミオヤジ 日付:7月5日(日) 1時9分

アシダの 6P-HF1 は昭和32年(1957)11月に発売されて
モデルチェンジされずに昭和55年(1980)迄は発売されていましたから
かなりのロングセラーだったのですね。

大昔のオデオフエアで全く人気の無かったアシダのブースに立ち寄って
アンケート用紙に答えたらデモンストレーション用のカセットを貰ったことを
思い出しました。


4653.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:杉ちゃん 日付:7月5日(日) 8時27分

Moca殿、

米マグナヴォックスの流れを汲むアシダヴォックスは、コーン質量が従来の半分というMRコーンを開発し6PH-F1と8PH−F1を作りよりましたが、

フルレンジとしては驚異的な30〜15KHzという周波特性を誇り
当時の価格¥680円!!というコレマタ驚異的な価格で、多くのゲルピンオーディオファンを作りましたがなぁ〜。

ノースさんが最近まで箱に入れて売ってたそうで、家庭で聞くには十分な性能でした。


4654.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:杉ちゃん 日付:7月5日(日) 8時29分


そのノースサウンド社が作った箱入りスピーカー

http://www3.ezbbs.net/38/1000zxl_ko/img/1246750143_1.jpg


4656.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:Moca 日付:7月5日(日) 16時4分

>通りすがり殿

この会社は本来、俗に言うトランペットスピーカーやヘッドホーン等がメインの会社だそうで、Hi-Fiユニットはどちらかというと、副業的にやってたみたいです。

>ハニカミオヤジ殿

6P-HF1は、特に故長岡鉄男氏の推薦などもあって
結構ヒット作と相成ったらしいですねェ。

ただ、年々コスト高になって長岡氏曰く「ローコストの名器」といった
長所(?)が次第に薄れていったのは残念な結果か・・・。


>杉ちゃん殿

ソコのサイトでは、欧米の、名だたる名ユニットと並び、
堂々たる風格でUpされとりますな。

それにしても、UpしたこのSPシステム、
大きさが本体だけで

860(W)/440(H)/390(D)mm
更に脚部の高さが305mm

となんとも当時出てきかけたステレオ電蓄(俗にアンサンブルステレオ)
に匹敵するデカさ!!

コリャ当時(も今も?)の日本の住宅事情では一台置くのも大変だわ
ましてやステレオで・・・なんて無理ポイわな。

4657.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:Moca 日付:7月5日(日) 16時10分

しかしこの形
ユニットを左右に独立させて、バスレフポート部分は共通の、
いわば「メカニカル2.1Ch」なんちゅうモンをデッチ上げる悪巧みを
喚起させるスタイルじゃわな。

4660.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:杉ちゃん 日付:7月6日(月) 12時38分

Moca殿
6PHF-1を使ってテッチャン設計の屏風SPを作ってらしゃったですね、
小生もサブロクのベニアに取り付けて、使ってましたが、

このSPはコーン紙がちり紙みたいにヤワなので、バスレフとか密閉は無理みたいです。

しかし、前記のようなバッフルに取り付けると、コンデンサーSPみたいな軽やかな音が楽しめます。

残念なのは四半世紀も経つとエッジがボロボロ・・
というより無くなっちゃってます。(笑)


4661.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:Moca 日付:7月7日(火) 0時7分

屏風型バッフルは意外と場所取るんよね。

http://www3.ezbbs.net/38/1000zxl_ko/img/1246892842_1.jpg

なるほど、折りたたんだら家具の隙間に押し込めるかもしらんが、
いちいち聴くたびに展開はチト面倒な・・・。

何回かの引越しなんかで、ユニットは一個破損、
今は生き残った1ユニットを、浅い後面開放箱につけて
モノ専用となって今だに現役で鳴っとります。

4664.Re: ASHIDAVOXのSPシステム
名前:Moca 日付:7月8日(水) 0時30分

ユニット自体、長年使い続けてかなりヘコが来ておりますのでねェ(笑)

しかし、ココまで来れば愛着も湧くというもの・・・(^ω^)

http://www3.ezbbs.net/cgi/reply?id=1000zxl_ko&dd=38&re=4646

111. 中川隆[-10014] koaQ7Jey 2019年5月29日 13:26:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2338] 報告

ASHIDAVOX 6P-HF1 機器組込型 2016年02月04日
https://ameblo.jp/gomiya-blog/entry-12124989964.html


アシダボックスの6P-HF1、久しぶりに出会いました。

百種類以上のあらゆるフルレンジを所有していた時期があったのですが
その中でも友人・来客から郡を抜いて音楽性評価が高かったのがこのユニットです。

海外の銘フルレンジ・ユニットも色々使ってきましたが

これほどストレスなく軽やかに鳴ってくれるユニットはそうそうないと思います。


10年ぶりだろうか、、、未練のあったユニットだけに再開がとても嬉しい。


今でこそヤフオクなどで6〜15万などという海外の銘機たちと渡り歩く価格をしておりますが、

60年代の記事を見ると定価はなんと、870円!!!!


あまり知られていないのですが、

実はこのユニット、今でも市場よりも遥かに安く手に入る方法があるんです。


ASHIDAVOXはもともとは拡声器などを作るメーカーで家庭用品よりも業務用が本業です。

その為とある映写機やオープンデッキ、館内放送用スピーカーなど

私が実際バラして抜いた品だけで10種類のアイテムにOEMとして組み込まれておりました。


興味ある方は、是非探してみてくださいね。

そして、このユニットの音質の秘訣はやはりコーン紙が大きいと思います。


ASHIDAVOX


フィクスドのエッジ部のこの薄さ、そしてコーン紙の深めなカーブ

三極管の真空管と鳴らすと本当に素晴らしいです。


さて、実家にボロの箱があったとおもうので近々とってこよう。
https://ameblo.jp/gomiya-blog/entry-12124989964.html



▲△▽▼



ASHIDAVOX 6P-HF1 銘器 ペア 美品 フルレンジ アルニコ


ASHIDAVOX 6P-HF1 銘器 ペア 美品 フルレンジ アルニコ
名機 6P-HF1
アシダボックス・アシダ音響社製 16cm フルレンジ ペア 美品です。

超軽量な美濃和紙のコーン紙は、センターが比較的厚めで外周にかけて
徐々に薄く仕上がられ、エッジは向こうが透けて見えるほどの極薄です。

この美濃和紙コーンから(決して大袈裟でなく)素晴らしい音を奏でます。

かつて、日本の職人さんの技術は芸術の域に達していたことが、本品や
20cmフルレンジ 8P-HF1 を聴くことで伺い知れます。

生産終了から半世紀が経ち、残念ながら次世代への技術継承が途絶えたため
今となっては日本中で大切に保管されている僅か100-200本ほど、実はもっと少なくて

数十本かもしれません。
この希少価値と高音質を、是非ご堪能ください。

http://hoshikatta.ciao.jp/otoku/vol2/2015/12/19/ashidavox-6p-hf1-%E9%8A%98%E5%99%A8-%E3%83%9A%E3%82%A2-%E7%BE%8E%E5%93%81-%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8-%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%B3/

112. 中川隆[-10013] koaQ7Jey 2019年5月29日 13:38:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2339] 報告

という事で、世界のスピーカー史上最高の音質の装置は


20cmコーン型フルレンジユニット ASHIDAVOX(アシダボックス)8P-HF1

を巨大なバッフル板に取り付けたもの



STAX ELS-8X
¥500,000(1台、1985年頃)
¥684,000(1台、1990年頃)
ttps://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html


でしょう。

適合アンプは

ASHIDAVOX は 出力 数ワットの三極管シングルアンプ

STAX は純正アンプ

STAX セパレートアンプ一覧
https://audio-heritage.jp/STAX/amp/index.html


マジコ とか YGアコーステックス程度では絶対に敵わないです。

▲△▽▼

甦れSTAX ELS-8Xコンデンサースピーカー
ttps://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05

(5)i氏山荘(5)圧巻ASHIDAVOX、755E GOLDEN8 CD408 403A 他を圧倒
**「美濃和紙」の超軽量コーンASHIDAVOX 20cmが往年の内外著名SPを圧倒**
ttp://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26


▲△▽▼


ヤフオク! -「ASHIDAVOX 」- 中古品の落札相場、落札価格
ttps://auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/closedsearch?auccat=&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=&sc_i=&exflg=&p=ASHIDAVOX+HF1&x=0&y=0

113. 中川隆[-10012] koaQ7Jey 2019年5月29日 13:40:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2340] 報告
訂正


という事で、世界のスピーカー史上最高の音質の装置は


20cmコーン型フルレンジユニット ASHIDAVOX(アシダボックス)8P-HF1

を巨大なバッフル板に取り付けたもの



STAX ELS-8X
¥500,000(1台、1985年頃)
¥684,000(1台、1990年頃)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html


でしょう。

適合アンプは

ASHIDAVOX は 出力 数ワットの三極管シングルアンプ

STAX は純正アンプ

STAX セパレートアンプ一覧
https://audio-heritage.jp/STAX/amp/index.html


マジコ とか YGアコーステックス程度では絶対に敵わないです。

▲△▽▼

甦れSTAX ELS-8Xコンデンサースピーカー
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05

(5)i氏山荘(5)圧巻ASHIDAVOX、755E GOLDEN8 CD408 403A 他を圧倒
**「美濃和紙」の超軽量コーンASHIDAVOX 20cmが往年の内外著名SPを圧倒**
http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26


▲△▽▼


ヤフオク! -「ASHIDAVOX 」- 中古品の落札相場、落札価格
https://auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/closedsearch?auccat=&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=&sc_i=&exflg=&p=ASHIDAVOX+HF1&x=0&y=0

114. 中川隆[-10005] koaQ7Jey 2019年5月29日 15:44:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2347] 報告

>アシダボックス 8P-HF1 の背面の写真のコーンをよく見ると、紙の表面の状態が少し観察できる。
>エッジ部(フィックスド・エッジ)は繊維が粗になっており、向こうの光が透けて見えている

アシダボックス 8P-HF1 の様な音が良いスピーカー・ユニットはすべてフィックスド・エッジだった


最大の特徴はエッジがコーン紙の延長でできているフィックスド・エッジである
エッジの材質が音質の大半を決めてしまう非常に重要な要素である

極めて大事なことなので再度言います

「エッジが音を決める!」

このフィックスド・エッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い

それだけではない

ウレタンやゴム・エッジより能率が高く、最も重要な過渡特性(音の立ち上がりと立ち下がりのこと)が抜群によい

これが最強無敵で抜群の音質の根拠である

製造後およそ40年以上が経過しているというのにエッジ、コーン紙、フレーム、マグネットすべて新品のようにとてもきれい

昔使用していた 38cm・4wayの JBL4343 はわずか10年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった

今となっては ただの箱であり下駄箱にもならない
これは本当にスピーカーであったのであろうかと思う

プロ用と称していたこのスピーカーは評論家の瀬川冬樹氏がステレオ・サウンド誌で べた褒めしたため一世を風靡したものである

この JBL4343 はほとんどの大小メーカー及びほぼ100%の全国の販売店に採用され、考えられないほど多くのマニアが購入した
オーディオ界始まって以来の極めて異常な現象が全国で起きたのである
エッジがボロボロに朽ち果てるものでこの評論家と雑誌社は大儲けしたという話は有名だ。
ところが、瀬川冬樹氏はある問題で資産のすべてを失い、ガンでアッという間に旅立ってしまった
46歳という若さであった


スイス デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システム

音質:

極めて質の高い本格的な音を聴くことができる
この音質こそが本物の真の音楽を聴くことができる音である
ずば抜けた音楽表現力がある
これは薄っぺらい安物の音ではない

例えると、特上の にぎりやサーロイン・ステーキである
並みとは旨さや旨味の密度がまるで違うのである
旨いものを食べたとき 旨味が口いぱいに広がるような
そういう音である

クラシックだろうがジャズだろうがボーカルであろうが抜群によく鳴ります
なぜならフィックスド・エッジだからである

ライブ盤では部屋いっぱいに音が広がり あたかもその会場にいるようだ
演奏者の息使い、ライブ会場の空気感まで明瞭に再生でき、実に楽しく音楽が聴ける
ヴォーカル、ピアノ、ベース、ヴァイオリン はあまりにも生々しい真実音である
シンバルはツイーターがついているかのような鳴り方である
バスドラやベース、チェロは踊るようによく弾み、ふくよかでありながらよく締まって、ボケずに音の輪郭や音程が明瞭に聴き取れて気持ちがよい
低音の量感は申し分なく、質も極上である

目の前で自分のために唱ってくれているような、そして、演奏をしてくれているかのようで手を伸ばすと届きそうな感じさえする
この盤はどう鳴るだろう、あの盤はどうだろうと、次々音楽が聴きたくなる音です
音の品位がよく、格調高く、彫りの深い音です
音楽の歓びや哀しみ、心を熱くする音楽表現力が抜群に優れている
ときには あたかも美しい女性の瞳が潤んでいるかのような表現力にウットリする
愛を燃やし、心を溶かし、綿みたいな雲の乗って深い感動の世界で時を忘れて朝まで聴いてしまう
心に染み入り夢心地の幸せに満たされる
とくにジャズはノリノリとなり、跳ね、踊り スイングし、エネルギーが爆発する
声は張りがあってよく通り生のような真実音
オーケストラは立体感があり、トゥッティにも優れていて生を彷彿とさせる 堂々たる鳴りっぷりである

フィックスド・エッジのため音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴る

これが最も大事なことである


そして、「音が矢のように飛ぶ!」

フィックスド・エッジの音の特徴は超ハイ・スピードに音が飛ぶことである

こうゆう音は聴いていて気持がよい

それだけではない

微弱信号が楽々再生できることである

これが最も重要であり大事なことである

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。言葉で正しく伝えるのは難しく
これは体験してみないと分からない音かもしれない

WE(Western Electric) や Siemens の劇場用スピーカーは まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない
なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで かすかな音も明瞭に届けなければならない

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが
これがまったく音が飛ばない

プロ用であると宣伝していたが 官僚の国会答弁と同じ「ウソ」であることが後に分かったのである

当時日本中の中〜上級者が瀬川冬樹という一人の評論家とステレオサウンドという雑誌社の「ウソ」に引っかかったのである
JBL4343 を購入した多くのマニアが騙されたのである
日本オーディオ史上初のマニア、販売店、多くの業界関係者、多くの大小メーカーを巻き込んだ大事件に発展していった

瀬川冬樹氏の急死と共に JBL4343 への熱病は急速にしぼんだ

Accuphase の M100 500W×2 で鳴らしていたが これまた、まったく音が飛ばないアンプであった
この飛ばない柔なアンプが100万円したのである

この時「音が飛ばない」スピーカーとアンプがあることが分かった
60万円のスピーカーも100万円のアンプもまったく飛ばなかったのである
飛ばない同士の組み合わせは最悪であった
あゝ160万円の授業料である
この当時のコンポーネントとしては最高級の組み合わせであったが、バカなことをしていたものである

では一体「飛ばない音」とはどんな音なのか

それは、スピーカーのまわりに音がまとわりつき 、聴き手に音が矢のように飛んでこない
そして、たいてい低音が引きずるように重く、特にドスン ドスンというような質のよくない低音は気分が悪くなり 聴くに耐えない。JBL4343 がこのような低音であった
こんな低音ならないほうがましだ

いくらボリュームを上げても飛ばない音は絶対に飛ぶことはない
ボリュウームの問題ではないからだ
例え小さな部屋で小音量で聴く場合であっても この「飛ぶ音」はがぜん威力を発揮する

優れた 「音が飛ぶ」スピーカーは音量を絞っても「つまらない音」とはならない
なぜなら、音楽の旨味成分である微細なニュアンスや倍音等の微弱信号も楽々再生できるからである

単なる大音量なら大抵のスピーカーは鳴る
ところが、微弱信号はどんなスピーカーでも再生できる訳ではない。ここが一番重要なところである

出来のよくないスピーカーほど微弱信号の再生が不可能となるため「つまらない おおざっぱな音」となり
大事なニュアンスが伝わらなく音楽にならないため面白くも何ともない

『スピーカーの優劣を判定するには音量を絞って微弱信号の再生ができるかどうかを聴くとすぐ分かる』

一度「飛ぶ音」を経験すると飛ばない音はもう聴く気がしないであろう

それにしても、JBL4343 も Accuphase も高価なだけに あゝ本当に「罪深い」と思う


例えばこの盤では:

ジャズ・ヴォーカルの名盤「ヘレン・メリル ウイズ クリフォード・ブラウン」(米Emarcy)
ヘレン・メリルのハスキーで洗練されたセンスとしっとりした情感やデリケートな表現が心に伝わって
自分のために唱ってくれているようで、手を伸ばすと届きそうな感じさえする
昔小さなライブ・ハウスでまじかで聴いたことがあるが、そのときを彷彿とさせるリアルさである

フィックスド・エッジによりずば抜けた美しい音質となっているのが大きな歓びである
あゝ深い感動の世界だ!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o237764088


▲△▽▼

ヤフオク 独 SIEMENS COAXIAL

過去3ヶ月の「 COAXIAL 」の統計データ情報
「COAXIAL」 に関する落札商品は全部で 98 件あります。

平均落札価格 9,532 円
最高落札価格 146,000 円
最低落札価格 100 円

独 SIEMENS COAXIAL/シーメンス コアキシャル 25cm 同軸2ウエイ・スピーカー・システム 平面バッフルの完動中古品のペアです。

コアキシャルは上級者の間で あまりにも有名である。
この音を聴くと他のスピーカーは雑魚(ざこ)同然に思うであろう。
コアキシャルは終生の伴侶≠ニなりうるスピーカーである。
コアキシャルはオイロダインと同じフィックスド・エッジである。
このエッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い
これが本物のプロ用である

昔使用していた 38cm・4way の JBL 4343 はわずか10数年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった
今となっては ただの箱であり下駄箱にもならない
これは本当にスピーカーであったのであろうかと思う。

プロ用と称していたこのスピーカーは評論家の瀬川冬樹氏がステレオ・サウンド誌で べた褒めしたため一世を風靡したものである。
エッジがボロボロに朽ち果てるものでこの評論家と雑誌社は大儲けしたという話は有名だ
ところが、瀬川冬樹氏はある問題で資産のすべてを失い、ガンで46歳という若さでアッという間に旅立ってしまった
あゝ無常 哀れなり

SIEMENS COAXIAL の音質:

まるで次元の違う別世界の音である
この劇場用の音はいくら言葉で説明しても実際に聴かないと分からないかもしれない
この音を聴くと他はあまりにも柔(やわ)で聴くに耐えないであろう
生々しい真実音、圧倒的リアリティー、高解像力、高音楽表現力、超ハイ・スピードである
抜群の高音楽表現力により、実に楽しく音楽が聴ける
聴き手の心を揺さぶり感動の世界で幸福感に満たされる
これらは他のいかなるスピーカーとも大きく異なっている

クラシックだろうがジャズだろうがボーカルであろうが抜群によく鳴ります
なぜなら、音の立ち上がりや立ち下がり のことを過渡特性というが これが抜群によいからです
過渡特性のよくないスピーカーからいい音を引き出すことは不可能と言ってもよい

ライブ盤では部屋いっぱいに音が広がり あたかもその会場にいるようだ
演奏者の息使い、ライブ会場の空気感まで明瞭に再生できる
ヴォーカル、ピアノ、ベース、ヴァイオリン は生々しくあまりのリアルさにゾクッとする
バスドラやベース、チェロは踊るようによく弾み、ふくよかでありながらよく締まって、ボケずに音の輪郭や音程が明瞭に聴き取れて気持ちがよい
ヴォーカルは目の前で自分のために唱ってくれているようで手を伸ばすと届きそうな感じさえする
声は張りがあってよく通り生のような真実音
この盤はどう鳴るだろう、あの盤はどうだろうと、次々音楽が聴きたくなる音です
音の品位がよく、格調高く、彫りの深い美しい音です
音楽の歓びや哀しみ、心を熱くする音楽表現力に極めて優れている
音楽の感情表現力が凄いのである 他のスピーカーではこうはとても行くまい
ヴァイオリンもピアノも響きがキリッとしていて、しなやかでリアリティがある
ジャズは「水を得た魚」のようであり、エネルギーが爆発する すさまじさがある
オーケストラは立体感があり、トゥッティにも優れていて生を彷彿とさせる 堂々たる鳴りっぷりである
フォルティッシモでは部屋の空気を揺るがす強烈なパワーに本当に鳥肌が立つ

最も大事なことは、

本当にいいスピーカーは必ずかすかな音や演奏者の息使い、会場の空気感まで明瞭に再生できる
音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴るのが本当に優れたいいスピーカーである
そして、「音が矢のように飛ぶ!」

こうゆう音は聴いていて気持がよい。

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。
言葉で正しく伝えるのは難しく、これは体験してみないと分からない音かもしれない。

ウエスタンやシーメンスの劇場用スピーカーは まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない。
なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで かすかな音も明瞭に届けなければならない。

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが、これがまったく音が飛ばない。
プロ用と称しながら玩具同然である。

Accuphase の M100 500W×2(この超弩級ハイパワー・アンプは100万円した)で鳴らしていたが これまた、まったく音が飛ばないアンプであった。
玩具同然のアンプであったと言わざるを得ない。 100万円の玩具である。

この時「音が飛ばない」スピーカーとアンプがあることが分かった。
飛ばない同士の組み合わせは最悪であった。
この当時のコンポーネントとしては最高級の組み合わせであったが、バカなことをしていたものである。

では一体「飛ばない音」とはどんな音なのか。
それは、スピーカーのまわりに音がまとわりつき 、聴き手に音が矢のように飛んでこない。
そして、たいてい低音が引きずるように重く、特にドスン ドスンというような質のよくない低音は気分が悪くなり 聴くに耐えない。JBL4343 がこのような低音であった。
こんな低音ならないほうがましだ。

いくらボリュームを上げても飛ばない音は絶対に飛ぶことはない。
ボリュウームの問題ではないからだ。
例え小さな部屋で小音量で聴く場合であっても この「飛ぶ音」はがぜん威力を発揮する。
優れた 「音が飛ぶ」スピーカーは音量を絞っても「つまらない音」とはならない。
なぜなら、音楽の旨味成分である微細なニュアンスや倍音等の微弱信号も楽々再生できるからである。

単なる大音量なら大抵のスピーカーは鳴る。
ところが、微弱信号はどんなスピーカーでも再生できる訳ではない。ここが一番重要なところである。
出来のよくないスピーカーほど微弱信号の再生が不可能となるため「つまらない おおざっぱな音」となり、大事なニュアンスが伝わらなく音楽にならないため面白くも何ともない。

『スピーカーの優劣を判定するには音量を絞って微弱信号の再生ができるかどうかを聴くとすぐ分かる。』

一度「飛ぶ音」を経験すると飛ばない音はもう聴く気がしないであろう。
それにしても、JBL4343 も Accuphase も高価なだけに あゝ本当に「罪深い」と思う。
https://aucfree.com/items/u190943639

詳細は

どうしようもないダメスピーカー JBL 4343 がバカ売れした理由
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/944.html


115. 中川隆[-10000] koaQ7Jey 2019年5月29日 16:01:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2352] 報告

アシダボックス 8P-HF1 の様な音が良いスピーカー・ユニットはすべてフィックスド・エッジだった _ 2

エッジの材質が音質の大半を決めてしまう非常に重要な要素である

極めて大事なことなので再度言います

「エッジが音を決める!」

このフィックスド・エッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い

それだけではない

ウレタンやゴム・エッジより能率が高く、最も重要な過渡特性(音の立ち上がりと立ち下がりのこと)が抜群によい

これが最強無敵で抜群の音質の根拠である

製造後およそ40年以上が経過しているというのにエッジ、コーン紙、フレーム、マグネットすべて新品のようにとてもきれい

昔使用していた 38cm・4wayの JBL4343 はわずか10年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった

フィックスド・エッジのため音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴る

これが最も大事なことである


そして、「音が矢のように飛ぶ!」

フィックスド・エッジの音の特徴は超ハイ・スピードに音が飛ぶことである

こうゆう音は聴いていて気持がよい

それだけではない

微弱信号が楽々再生できることである

これが最も重要であり大事なことである


フィックスド・エッジによりずば抜けた美しい音質となっているのが大きな歓びである
あゝ深い感動の世界だ!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o237764088


▲△▽▼

リムエッジの種類
ハイファイ堂メールマガジン第710号 日本橋店
http://www.hifido.co.jp/merumaga/nihon/170908/index.html


真空管アンプで鳴らすスピーカーですが、やはり定説として高能率のスピーカーとの相性が良しとされています。

しかしながら、真空管アンプにはその構造からトランジスタアンプと比べて中低域の太さが持ち味の一つとしてあります。

低域が鳴りにくい低能率のスピーカーをあえて真空管で駆動してみると思いがけない相性を生み出す時があります。是非一度お試しを。

また、低域が鳴りにくいというご要望はお客様からよく聞くことがあります。
箱(エンクロージャー)の構造や、ネットワーク、ユニット、色々な要因があると思います。
そんな中、今回はウーファーユニットのストロークを補助するリムエッジの種類について調べてみました。


____



[ウレタンエッジ]

JBLやTANNOYに代表される発泡ウレタン整形によるエッジ。非常に動きが良い上に負荷が少なくしっかりと固定出来ます。音質重視でストロークもあるので小音量からしっかりと仕事します。
唯一の欠点は劣化素材で約10年周期で張り替えなければなりません。


____



[布エッジ]

国産スピーカーでよく見られるベーシックなエッジ素材。
繊維にダンプ材を入れてストロークさせています。
圧倒的な耐久性から密閉型のスピーカーに適した素材。
ゴム系ダンプ材の為、長期にわたる使用で硬化してしまう難点があります。

もしご自宅のユニットがガチガチに硬くなっている場合は是非ご相談下さい。修理で豊かな低域が取り戻せます。


____


[ゴムエッジ]

今やもっともポピュラーなエッジ素材。
昔からある素材ですが、国内外問わず採用される事が増えたエッジです。耐久性の高さ、バリエーションの豊富さ等魅力満載。
素材自体にやや重量がありウレタンに比べると初動作が重いですが、近年のものは随分と改善が進んでいます。

____


[フェルトエッジ]

純正としてはもう見かけなくなったマニアック素材。
簡単に入手でき加工も容易、品質に大きなバラつきがないので自作派の方が使う事がほとんど。
エッジとしての仕事はこなしますが、エア抜けやほころび等性能はそれほど高くありません。


____


[革エッジ]

セーム革に代表される割とポピュラーなエッジ素材。素材を薄く出来るのでユニットの動きはピカイチ!しっかりと低域を出したい方にオススメです。
しかしながら、薄手で柔らかい素材ですのでうまく張ったユニットでなければすぐにセンターずれを起こしてしまいます。あまり大きなユニットにはおすすめ出来ません。
右記DIATONE610のような小径ユニットにおすすめ。

____

[エッジレス]

分類分けとして属さない気もしますが、その名の通りエッジのない作り。ストロークの大きいウーファーユニットには向きませんが中域・高域用のユニットに見られます。
とは言ってもユニット自体ある一定量はストロークしますのでコーン部分の柔軟性が必要になります。
左記B&Wユニットですとケブラーコーン(繊維の折り込み素材)でしなってエッジの役割の肩代わりをしています。


____



[コルゲーテッドエッジ]

エッジ部分をコルゲーション形状にしストロークを確保した形状。ギザギザに折り目を入れているものが主流ですが、フラットエッジ、コルゲーテッドエッジ、アップロールエッジ、ダウンロールエッジ、Vエッジ、切れ目付きエッジ等たくさんの折り方があります。

____


[フィックスドエッジ]

コーン紙の延長上をコルゲーション状にしてエッジにしたものです。繋ぎがないのでズレにくく高耐久。コルゲーションを増したもの、ウレタンフォームを上からかぶせたもの、ダンピング材を塗布したもの、コルゲーションに角度をつけたものなど様々なものがあります。PA等思いっきりパワーをかけて鳴らせる形状です。

____

色々な素材、手法によって考え出されたユニットエッジですが、一概にこれが一番と決めきれるものではありません。

ご紹介させて頂いた様にそれぞれに特徴があり長所・短所があります。
またエンクロージャーやユニットとの相性もあります。

なかなかすっと決めれるものではありませんが、自分の音探しの参考にして頂ければ幸いです。

株式会社 ハイファイ堂 日本橋店 東 貴之
http://www.hifido.co.jp/merumaga/nihon/170908/index.html

116. 中川隆[-9972] koaQ7Jey 2019年5月30日 06:34:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2380] 報告

ASHIDAVOX 8P-HF1 2010/12/1
https://blogs.yahoo.co.jp/dotata/18264788.html


愛用のスピーカー 8P-HF1 の片方の音が歪んだり、時々途切れたりするようになった。
アンプを変えても症状が同じなので、ボックスから取外して確認してみた。

イメージ 2

 
やはりスピーカーのターミナルのネジが緩んで、コードとの接触が悪くなっていたようだ。
コードの方も銅色がくすんで、あまり導通が良くなさそうになっていた。


フレーム後部の銘板にも少し薄汚れが出てきている。

イメージ 3


真っ白だったセンタードームも茶色い「シミ」のようなものができている。

イメージ 4


「MR cone」と印刷されたシールもフチの部分からサビが出始めたようだ。
このシールはブリキのような薄い鉄板でできているらしい。

イメージ 5


音を聴いていても気付かなかったのだが、エッジの一番外側の部分に、2ミリほどの穴があいているのが見つかった。

イメージ 6


詳しく観察すると、何となく「虫食い」のようにも見える。

裏から何か薄い紙のようなものを貼り付けて、穴を塞ぎたいのだが、ちょうどフレームに当たる場所になっている。

表面から補修するより方法はないかもしれない。


いろんなサイトでエッジの交換(張替え)などの記事も拝見するのだが
このスピーカーには最初からそもそも「エッジ」というものがない。

「コーン紙ごと張替え」ということになるのだろうか。
(会社が存在していればの話だが・・・・・)


コメント(5)


ぐはー、これはまたものすごい物をおもちで ^^;)
こういう穴の修復に、塗るつけまつげのような素材って応用できないでしょうかねえ...と、いま思いつきました.はい.
2010/12/17(金) 午後 11:08 おやじーに

.
☆おやじーに さん☆
これはまたものすごい(古い)物です。

発売当時は安っちい物だったので、みんなぽんぽん捨ててしまって
そのために今では皮肉にも「レア物」になってしまったようですね。

耐入力がわずか5Wですから、2A3や6V6などの真空管アンプ専用に使っています。
不織布にボンドを染み込ませて、何とか裏側から貼り付けられないかと考え中です。
2010/12/18(土) 午後 8:08[ あんぷりん ]


https://blogs.yahoo.co.jp/dotata/18264788.html


▲△▽▼

8P-HF1の コーン紙 2010/12/19
https://blogs.yahoo.co.jp/dotata/18291723.html


イメージ 1
https://blogs.yahoo.co.jp/dotata/GALLERY/show_image.html?id=18291723&no=0


コーン紙の端に虫食いのような小さな穴があいているので、元箱の中にあった
「取扱説明書」を見ると、スミの方に小さく「コーン紙取替え金額」が記載されている。

配送料は別としても、実費+交換技術料としてはけっこう安かったようだ。

イメージ 2
https://blogs.yahoo.co.jp/dotata/GALLERY/show_image.html?id=18291723&no=1


 
あらためて説明書を見直してみると、価格は 2950円、6P-HF1の方は何と1000円になっている。

当時の他の機種の価格は分からないが、「高級品」と呼べるものではなかったらしい。
https://blogs.yahoo.co.jp/dotata/18291723.html

117. 中川隆[-9927] koaQ7Jey 2019年5月31日 09:49:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2427] 報告

【唯我】みんなのフルレンジ17ペア目【独尊】 [転載禁止]©2ch.net
https://mint.5ch.net/test/read.cgi/pav/1441833585/


55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 21:37:14.64 ID:dYySkH7g

フルレンジの魅力にハマりました 半年前から。
ダイトーボイスの安価な12cm フィクスドエッジで、マグネットが小さいユニット。
音はかなりのナローレンジだけど音の出方がサラッとして心地いい。
1m程度の距離で、小音量で聴くのが合う。

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/06(金) 21:47:40.04 ID:xIOiPROG
>>55
フィックスドエッジといえば、昔は当たり前だった
40年前のアシダボックスの16cm がオクで一本3万で取引される現代
この手のユニットは、音は最高にいいよ


629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/12(日) 20:12:48.67 ID:M9FhUdud

オクでアシダの16センチがペアで7万だと!

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/12(日) 23:13:19.06 ID:RTR4f2Wy

アシダボックスは昔から物がなかったから仕方ないんだよ


632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 20:24:06.19 ID:gCQ7OveU

アシダは二度と作れないロストテクノロジーだからねー。

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 20:53:44.98 ID:IaAnyY9I

日本の6半が再評価されるのはいいことだが
JBLの LE8Tより高いかもw

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 21:25:56.91 ID:15q//tCB
>>633
再評価じゃなくて単なるノスタルジーじゃないのかな?
かまぼこ特性の古レンジだったと思ったよ、能率は高いけどね

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 21:36:06.39 ID:IaAnyY9I

音は悪くないよ
今の製品にはない良さもある
つうか80年代くらいまで作ってたんじゃね?
気軽に買えるときに100ペアほど買っておけば大もうけできたなw

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 21:54:04.21 ID:IaAnyY9I

ググったらこんなのみつけた

ASHIDAVOX ( アシダボックス ) / ST-12
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/137313/


昔のヘッドフォンのようなデザイン、たんに進化しなかっただけのような…
今となってはレトロでかわいいかな、アシダボックスファンにおすすめw

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 23:18:51.43 ID:G1AE1s8k

自作に目覚めた小学生の頃、アシダヴォックスの見た目のダサさに、なんでこんなのが高いんだろうと思ってた
当時カッコイイと思ってたのはコーラルやパイオニアのアルミフレームだった

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/17(月) 20:56:14.08 ID:RRPfIMIt

古レンジはツイーターが必要だな、俺の場合
アルニコ時代の国産16cmユニットでも、13〜15kHzくらいまでフラットに出るのも少なくない
ドイツ製フルレンジより実用的で値段も手頃なので、オクで千円くらいの国産古レンジがおすすめ

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/17(月) 22:43:17.56 ID:3mpN7OQC

p-610なりpe-16なり、それこそASHIDAのロクハンやパナのそれも使ったけど、ドイツやアメリカのフィックスエッジにはとても敵わない。コスパは別にして。

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/17(月) 23:13:44.78 ID:RRPfIMIt

国産ユニットでもフィックスドEはたくさんあるよ
音はジェンセンと比べても、大差ないユニットもある
周波数特性は国産のほうがいいと思う、ツイーターをつなげるにしても隠し味程度ですむ

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 07:14:02.35 ID:tdAcmD2R

ドイツの太古ユニットって、コーンやダンパーが相当劣化してるだろw
もっとも聴いてる人の耳も劣化してるから問題ないかwww

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 08:16:01.83 ID:DryrudvC
>>752
禿同、劣化した耳で古い球アンプとよれよれのプレーヤーを使って聴くとちょうど良い
今のシステムでは使いもんにならんのじゃないかな

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 09:44:07.76 ID:V2wNB+Pi
>>752
劣化とみるか熟成とみるか

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 11:25:21.46 ID:fS8tnbh2

劣化してるのもあればしていないものもある。
何でも良い訳では無いのは当たり前。
もちろんアナログだけで無くCDのような欠損音源にも対応してまっせー。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 11:57:25.01 ID:XgY4gUJ/

腐敗と発酵が同じ現象なのと同様、
劣化と熟成も人の見方によって呼び方が異なるだけで
同じ現象だ。


758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 20:15:48.65 ID:a5AvPEW+

国産のユニットでも40年以上経過したものは
たとえフィックスドでも切れ目が入ったり腐ってるのが多いよ
日本は湿度が高いからか、もうしょうがないんだけどね

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 21:25:38.51 ID:Dbg7VK6Y

国産古レンジはコーン紙がコストかけずに作られてて、そもそもの耐久性無いんで基本的にダメ。


761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 23:00:50.89 ID:a5AvPEW+

国産の六半フィックスドエッジのユニットは、エッジの部分だけ薄く漉くなど
高度な職人技のたまものだよ、だからこそ価値がある

アメリカやドイツやイギリスのスピーカーが悪いとは言わないけど
日本のが劣ってた訳でもないと思う

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/18(火) 23:44:45.30 ID:eW6SG7EI

歩留まり(コスト)気にして作った国産メーカーのコーン紙は耐久性無いの

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/19(水) 00:23:33.86 ID:77o8psCX

国産メーカーの年代物ユニットは現存数がほとんどゼロだから
アシダボックスなんか、オクなんかでも数万円で売買されてる

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/19(水) 01:07:03.00 ID:WcUHyyfS

アシダボックスは例外、
販売数は少ないようだし、早くから市場からなくなっていたし
で、変なプレミア感が付いてしまった

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/19(水) 21:08:24.88 ID:MhIbrACe
>>751
ジェンセンと比べて大差ない国産のやつ
おせーて下さい。先生。


766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/19(水) 21:33:11.65 ID:YHtzwDG4
>>765 アシダボックスとかかな
逆にジェンセンでいい音するユニットって知らないわ、
20センチ以下で楽器用とかは細かい音がしないのは確認済み

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/19(水) 21:36:36.89 ID:woI6GL2L

JENSENの個性に敵う国産古レンジこそ知らんげど。
アシダなんて希少性だけで駄物やん。
つまらん音出してる。

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/20(木) 12:13:44.08 ID:/UMo2IkX

押入に仕舞ってあるドイツの8インチフィールドタイプ
気になって調べてみたらエッジはまだ痛んでないものの
よくみたらエッジの部分だけ薄く漉いてあった

時々無償に聴きたくなって引っ張り出してセットするんだけど
やっぱりツイーターが無いと落ち着かない

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/20(木) 12:51:38.15 ID:H7du4gu9
>>766
ASHIDAVOXってビンテージですか。

現行品でほどほどで良いので
(っても作る価値のあるレベルのもの)
入門に丁度良いの教えて下さい。
あ、別に国産でなくても良いです。



775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/20(木) 22:07:11.87 ID:slcWcmI5
>>772
初心者でフィックスドEのユニットに興味あるなら、現行品なら ダイトーボイスDS-16


773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/20(木) 12:53:29.64 ID:H7du4gu9
>>766
ASHIDAVOX 8P-HF1でしょうか?
確かに凄そうですね。
でも高いです。

http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/20(木) 17:35:00.64 ID:T9uPNHX
>>773
話半分か三分の一、良いとこだけを聴く聴き方だと凄いってことになるね
そんなにいいものだったら他社がまねしているし、大量に売れたはずだよ

>>772
入門って古レンジ入門なの? それともフルレンジ使ってSPシステム自作?
後者だったらとりあえずフォスのカンスピで遊んでみたら


787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/22(土) 18:14:32.28 ID:dbzLXqXf
>>774
入門じゃないです。
古レンジのような味のあるのを
作りたいだけなので、
現行品の方が入手も容易なので
ありがたいてやすね。

前にも書きましたが、
マークオーディオはもう飽きましたから。

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/22(土) 18:31:33.83 ID:dbzLXqXf
>>787
ASHIDAVOX 6P-HF1 8P-HF1
エルシー電機 LC-12S
レベルの現行品て無いのでしょうか?


791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 13:56:23.63 ID:942tVcD1
>>787
>古レンジのような味のあるのを作りたい
>マークオーディオはもう飽きましたから


これって、何か誤解してないかい?
スピーカーで変換器だから忠実に変換してくれればいいんだけど
そこで変なものを付け足したり、引いたりしたらダメジャマイカ
技術的にムズイからなかなか忠実な変換までは到達してないけど
わざわざそういう世界にこちらから飛び込むのはどうかと思うぞ

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 15:29:37.03 ID:ReQESSQr
>>791
なに無粋なこと言ってるんだ
録音時に失われた物を想像であれこれ足すのがたのしいんだ

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 16:02:55.18 ID:7gvg+IeO

マークオーディオってめちゃいい音出せるけど飽きる音ってのはなんかわかる
妙に聴き疲れすると言うか

限定のは聞いたことないから全部が全部ではないんだろうけど

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 17:21:56.18 ID:lZbZ5Olw

何かを得れば何かを失う
そして何年かすると古〜〜いスピーカーにも
スポットライトがまた当たる日が来る
むしろ新鮮に聴こえる
意外と昔から完成度は高かったし、何十年の蓄積があるから
そうやって楽しむだけでもいくらでも楽しめるわけだ

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 18:29:17.72 ID:6m4ZqZcN
>>793
聴き疲れは無いですし、
新型の高級2wayのようなのが音が
フルレンジから出てきて毎度びっくりですけど、
濃い音は出ないんですね。

飽きたというより
全く違う系統の音が聞きたくなった
感じでしょうか。

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/23(日) 23:11:42.72 ID:e5QLrlzS

ゴムエッジやウレタンエッジは、コーンの動きは確かにいいけど
ゴムやウレタンでコーン紙の振動をダンプする働きもあるんかな
おとなしい音の傾向だし

フィックスドエッジは反応もいいし、ハッキリした音の傾向
ダメなユニットは歪みっぽさがあるけど

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/24(月) 09:51:57.04 ID:bHQNP1Xi
>>796
フィックストは、その部分からも音が出るものが多いからね
特に高音に色付けがあるんじゃないだろうか
それがハッキリした音とか歪みっぽさになるじゃないだろうか

エッジから音を出さないようにするウレタンエッジのほうが忠実度は高いんだろう。


799 :796:2017/04/24(月) 22:04:06.99 ID:5sdjD14Y
>>797
ほとんどのフィックスドのユニットはそこまで酷くないけど
むしろフィックスドのほうが忠実度再生かと思うが

>>783 にうpされた音を聴いてもわかるが、なかなか出せない音してるわ

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/25(火) 09:51:20.70 ID:meXf7WEe
>>799
>フィックスドのほうが忠実度再生

なぜに?kwsk

>>783にうp
聞いてきた。
丸尾再音の削がれた音とか、オールホーン3wayの全開風の音とか聴くと
はぁ、となったよ。

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/25(火) 22:17:15.84 ID:mTAFvQls

フィックスドはギターの弦を弾く音とか、ジャリーンと激しく生々しい
ダンプされてないから出せる音なんだろう 
フリーエッジは弦を軽く押さえて響きをセーブした感じか


http://dp00000116.shop-pro.jp/?pid=85211075

あとはオークションでナショナルやビクター等のユニットを2千円くらいで落とすとか

高価でレアなユニットが音がいいとは限らないし、最初はこのあたりで遊んでたほうがいろいろ勉強になるよ
アンプは6BQ5あたりの安いアンプがおすすめ あくまで俺の好みだけど 👀

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/20(木) 22:13:59.63 ID:CZfr+y

ダイトーはアシダ未満だけど安く遊ぶにはちょうど良いかもね。


778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/21(金) 11:38:54.87 ID:p5w0cfwH

アシダはね、生産されているときはそんなに評価は高くなかったんだよね。

たしかにmoは小さかったけど同時にマグネットも小さくショボかったし、当時はフィックスエッジはフリーエッジより旧式で劣るものというイメージだったし。

岩崎千明氏のD130や高城重躬氏のP610、長岡鉄男氏のFE103のような推薦する評論家もいなかった。

なんか、ステレオ誌の後ろの方に自画自賛の文字ばっかりの広告が載っていたなぐらいのイメージだった。


780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/21(金) 13:51:05.20 ID:w+SEwaZA

長岡鉄男氏は、マイ・ステレオ作戦で 6P-HF1 を推奨してたよ。


779 :778:2017/04/21(金) 11:47:45.26 ID:p5w0cfwH

高校の時、先輩が

「アシダいいよ〜。コーンが薄くて軽くて。」

と激賞していたのを

「えー、アシダですか? なんかショボくないですか。」

と応えていた自分を叱りつけたい。

あのとき聞いていて、10ペアぐらい買い占めていれば大儲けできたかもしれないのに。 (チョット、マテ!!)


781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/21(金) 15:37:22.19 ID:LjQ+GOwU

今更国産古レンジなんて買っても、
コーン紙がヘタってて使い物にならん。


782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/21(金) 19:39:56.99 ID:n+lsMvEx

アシダボックス、復刻してくれないかな 
他のメーカーのでもいいけど現行品でアルニコ フィックスドってなかなかいいのが無いんだよね
できれば中国じゃなくて国産で ペアで4万くらいならいいな

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/22(土) 15:29:23.10 ID:zVMMYcsQ
>>782
手漉きの職人さんが亡くなられていて無理らしいです。

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/21(金) 19:49:42.33 ID:

フルレンジスピーカー・アシダボックス16pを真空管EL34単段シングルアンプで鳴らす。 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=l2cFOIufUYk&feature=youtu.be


良さそうではある
フィクスドエッジ、アルニコの小さなマグネット、っていうユニットは
ラジオ用なんかで良くあったもので、確かに独特の良さはある

今となっては珍しいから余計良く聴こえるという面もあるんじゃないか?w

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/22(土) 13:25:03.52 ID:TkMA+Wra
>>783
他人の庭、ってやつかな
文明国から非文明国に旅行に行って我々が失ったものがある、とか感激するのと同じだね

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/28(金) 01:19:56.01 ID:66zgTVW/

昔はフルレンジのスタンダードは16cmだった、今は8cm?
技術革新で小型でも低音が出るようになった、って言われてるけど
単に慣れただけのような気がするwww
昔の人は基準が生だった、今は生まれた時からスピーカーに慣れ親しんでるから
そういうのも影響あるのかも


815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/28(金) 07:27:02.36 ID:JVwCbk2T
>>814
tangband w3-2141 きた、4.5Lくらいの密閉箱に入れた
はじめは、高音が出ないなあ、と思ったが、鳴らしていくと気にならなくなった。
本当によくできてると思う、最近の8cmフルレンジ
古レンジもそれなりに使ったけど、元に戻る気はしない。

昔16cm、今8cmというのは合っているんじゃないかな
素材の開発が進んだのと設計技術、とくにシミュレーションが進んだのが大きいと思うよ

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/29(土) 09:15:44.07 ID:gE2CHoKp
>>814
基準が生と言っても小さい時から楽器習ってて、ごく近距離で聞いて育ったのと
少し離れた客席から聞いて育ったのとでは結構違うと思う

昔の16cmでも少しきついし、今の8cmじゃやっぱ無理

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/29(土) 10:47:52.33 ID:ExUgA7eQ
>>816,>>814
音楽を意識しながら設計するのと、ほとんどを数値で設計するのとは違ってくるね

今の8cm、10cm、昔の16cmでバスレフにしても50Hzから下は急に落ち込むから
30Hzなんて出ないよね、30Hzが出ないと臨場感というのかなぁ、無いね
床を歩く音とか、何かを叩く音とかはダメダメだね

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 15:48:08.65 ID:9X+WrIRZ13cm-

16cmのフルレンジを片方に2つ使う場合、普通の2ウェイと同じようにネットワークが必要になるのかな?
ネットワークが要らなければ箱をどうするかだけになって、楽になるんだけど

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 15:56:51.97 ID:vK4k44xY

ネットワークがナゼ必要なのか考えたらわかるでしょ

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 15:57:15.32 ID:m0pEP3ol
>>877
フルレンジなのにどんな目的のネットワーク付けるのか逆に聞きたい

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 16:26:09.76 ID:/xVc6T90

きっと高音と低音分けるんだよ

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 17:21:49.72 ID:9X+WrIRZ
>>878
自己解決した
素直に20cmフルレンジを1つずつ、でやってみるかな

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 18:04:28.48 ID:0eotrLEe

低音が欲しいのかな
素直に2wayにする手もあるよ
アッテネーターなしで6db/octクロスならコイル1個とコンデンサ1個だけ 2ch分なら2つずつ
フルレンジなら8cm(3インチ)がバランス取れてるよ
低価格でおすすめはTangBand やすくていろいろ種類がある ポリコーンのやつは定評がある
あとは定番のFostexとかロングストロークのMarkAudioとか耳に優しいParcとか2インチに強いPeerlessとか

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 18:32:44.25 ID:/8xcRmnG

まあ、8インチフルレンジも捨てがたい魅力有るよね
+ツイーター必須だけど
フルレンジは3、5、8インチの3種それぞれを使い分けるのが好き

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 20:04:09.10 ID:71aTryYh

ワシは6.5インチ2発をパラレルで使ってる。

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 21:25:38.15 ID:syGLn8wL
>>877
別に否定するわけじゃないよ。
二発ずつ使うというのがわからない。

音のハリだとか、混変調の改善とかが狙いだと思う。
だけど二発というのが中途半端。

経験上、二発が一番デメリット大きい。高域が暴れて音程ごとで違う響きに聞こえる。
うまく距離を合わせるの無理だよ。

しかし、これが三発四発になると不思議に落ち着いてきて、メリットである浸透力が出てくる。
最高六発使ったことあるが、これはやり過ぎか。

まあ、二発使うなら、一方に高域減衰フィルタ入れるか、背面に付けるかした方がいいよ。

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 21:46:11.45 ID:1KBVdiTo
>>886
こういう製品があるのだら、自作でもフルレンジ使って出来るよね

https://www.revox.com/en/loudspeaker/aluminium-design-s/prestige.html

WO4発、MID1発、TW1発だ。 フルレンジ4発にTW1発でどうだろう?
そこまでやるんだったらWOも入れてf特平坦化する方が良いかもね

https://mint.5ch.net/test/read.cgi/pav/1441833585/

118. 中川隆[-9885] koaQ7Jey 2019年6月01日 11:46:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2470] 報告
アシダボックスに一番近いのは当時のドイツの家庭用スピーカーですね:

ドイツ SABA のフルレンジ SPユニット
https://vintage-audio.jp/?p=390


メーカー:SABA
モデル名:Permadyn 5298U8
生産国:ドイツ
生産時期:1952〜1958年
型式:シングルコーン
口径:8inインピーダンス:5Ω
マグネット:アルニコV


鮮やかなグリーン色のコーン紙が特徴のドイツ名門SABAのフルレンジSPユニットです。

超軽量コーン紙に小型の磁気回路、ペラペラのプレスフレーム・・・

1950年代の家庭用ドイツ製ユニットの特徴なのですが、これを上手に鳴らすと、英国やアメリカのユニットでは出すことの出来ない、ナチュラルで透明度の高く、繊細で分解能が高いサウンドを奏でるので、見た目じゃ判断できないのです。

そして、これらドイツのユニットを研究すると非常に合理的に作られている事に気が付きます。

超軽量なコーン紙を使用している為に、それを駆動する磁気回路は小さくでき、よってフレームもダイキャスト等大掛かりでなくプレスフレームで十分な強度が取れる訳です。

実に合理的でしょ!

しかも、超軽量コーンはユニットの設計だけでなく、サウンドにも大きなメリットがあります。

軽量だから信号に対しての反応が圧倒的に速いのです。

これにより、全帯域で分解能が高く、小音量時に音が潰れないのです。

小口径・軽量コーンのユニットは、家庭用(家庭用HiFi)ユニットに分類されますので、ドイツ業務用と混同して考えては駄目です。

また、構造上ハイパワーユニットではありませんから、駆動するパワーアンプも、2〜3Wのシングル(またはP-P)管球アンプが適当です。音量が足りないからといって、ハイパワーなアンプを繋いだりしてはいけません、音量を稼ぐ場合は、ユニットを複数個使用します。そして、適度な音量で鳴らすことで、超軽量コーンユニットのメリットが最大限発揮できます。

この事を踏まえてシステムを構築します。

まず、特徴である軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用したい為、平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。

密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなりますので、今回は1940年代の米PHLCO社のAMラジオのキャビネットを利用することにしました。

後面開放型になります。

バッフル板をキャビネットに合わせて製作します。適度な鳴りを考え、9mm厚のフィンランドバーチ合板を使用しました。ユニットのインピーダンスは5Ωなので、2本をシリーズに接続し、トータルインピーダンス10Ωで使用します。それを組み込んで完成です。

そのサウンドですが・・・ユニットの特徴を上手く活かせたシステムになったと思います。決してワイドレンジではありませんが、全帯域に渡って癖がなく明瞭度が高いサウンドです。長時間聴いても聴き疲れすることもなく、部屋の中に音楽が自然に広がっていきます。これ1本で十分か?と言われると、私の場合はそうはいきませんがサブシステムとして、または音楽鑑賞用としてなら十分な能力があります。

ドイツ家庭用シングルユニットは、見た目ではなく実質的な能力の高さを、国内の皆さんも評価して欲しいと思います。

このユニットは、ドイツ(ライプチッヒ)のコレクターからの出物で大変状態の良いユニットでした。同等ユニットも多数ありますので、これらSPユニットをお探しの方は下記までお問い合せ下さい。
https://vintage-audio.jp/?p=390

ドイツ古典フルレンジユニット
http://www.soundstage.jp/Full_Range.html

1950年代のドイツ製フルレンジは、超軽量コーンを強力アルニコマグネットでドライブ。
96〜97dB/W/mの高能率を得ています。

コーンの実効質量は、何と5〜6g!
(fostex FE203等の代表的な軽量ユニットに比べても半分以下です)


*この時代のユニットは同一モデルでもロットの違いによるバリエーションがございます。磁石、フレーム形状等が写真の物と一致しない場合がございますが予めご了承ください。同一品質基準、同一工場で生産されたコーン紙の優秀性は、全てのユニットに共通です。


声、木管がリアルなことは、ドイツヴィンテージユニットに共通の特徴と思いますので、以下の個別ユニットの説明では省略させて頂きました。


____


Telefunken 20cmフルレンジユニット


同社Opusシリーズの大型ラジオ、コンソールに多用されたユニットで、この時代のドイツの情感を伝えてくれる代表的ユニットと言えばこれでしょう。


弾むような低音にクリアな中域と少し華やかな高域を乗せ、


どこまでも楽しく音楽を聴かせてくれます。


特性の暴れが上手く高域のレンジ感に結びついている一面がありますため、


単体で十分楽しめるユニットである反面、ツィータの追加で大幅にグレードアップいたします。特に弦楽の倍音の豊かさ、艶等が顕著に改善され、どなたにも安心してお勧めできるシステムになります。


____


Telefunken 楕円フルレンジユニット


背面放射音が華やかな傾向がありますので、後面開放キャビネットに用いるにはデッドニング等のチューニングが必要ですが、


コーンの材質、面積が同じなので最終的には円形20cmユニットと同じ音色傾向にまとめることが可能です。


ツィータの追加で本領発揮となるのも同じです。


円形20cmユニットより新しい時代のものなので全般に保存状態がよいのも利点かと思います。


_____


SABA 22cmフルレンジユニット Permadyn25


ほぼ20cm口径ながら一回り大きいSABA製のユニットです。


帯域バランスが実に巧みで、 造り手のセンスと技術の高さをうかがい知ることができる HiFi指向の正統派ユニットです。


ハッタリの無い落ち着いた雰囲気の再生音は、


小編成のジャズや男性ボーカルにマッチするかと思いますが、


クラシックでしたらピアノソロもありだと思います。


SABA(Schwarzwälder Apparate-Bau-Anstalt)社は現存しませんが、


Telefunkenの対向メーカーとして一時代を画した総合電機メーカーです。


____


ラーヴェオプタ(LoeweOpta) 20cmフルレンジユニット


ややプレスの効いたコーン紙による張りのある明晰な鳴りっぷりが特徴です。中域を基軸とする表現のためレンジ感は今ひとつですが、その分、弦楽の切れ込み感や、金管の輝き、ピアノのアタック感等が小気味よく出るユニットかと思います。


勿論レンジ感についてはツィータの追加で改善されますので、


最終的なシステムの完成度は他の兄弟銘柄(Graetz、 Telefunken 、 Grundig、 等々)に全く引けを取りません。


_____


ローレンツ(Lorenz) 20cmフルレンジユニット


下手なツィータなら付けない方が良いくらいよく伸びて歪の少ない高域を持ち、それが躍動感溢れる中低域と見事に一体化しています。


ヴィンテージの味わいは薄いかも知れませんが、


音源を選ばないオールマイティなユニットで、


この時代のフルレンジユニットの最高傑作の一つでしょう。


_____


グルンディヒ(Grundig) 20cmフルレンジユニット


ベークダンパならではの硬質でハイスピードな音のユニットです。


帯域は上下に若干狭い傾向がありますので、これをセッテイングで補う工夫が求められます。具体的には、高音をよく反射する硬質の壁面(窓ガラス等)を背にすることや、 部屋のコーナー近くに配置して低音を増強すること、等の工夫になります。


鳴らすのが難しいユニットではありますが、


セッテイングが決まった時には背面音を最大限に利用した後面開放キャビネットの理想形が完成しています。


特にピアノ曲などでは、他のシステムでは得られない生々しい説得力や典雅な余韻表現が可能です。


_____


グレーツ(Graetz) 20cmフルレンジユニット


コルゲーション補強されたコーン紙にNT4クラスの大型マグネットを組み合わせた強力ユニットです。


中域以下に厚みがありチェロのゴリッとしたところの表現などは秀逸です。


高域は出ませんが元々低域がよく伸びていますので、アドオンツィータとの組み合わせで最もワイドレンジなシステムが完成します。


フルオケ再生も迫力十分です。
http://www.soundstage.jp/Full_Range.html


▲△▽▼


粋音舎 ドイツ古典フルレンジユニット用の後面開放型エンクロージャー
http://www.soundstage.jp/OpenBack.html

ヴィンテージの味わい


この時代のドイツ製ユニットを鳴らすということは、単に昔の音を甦らせるということではありません。

その枯れて乾いた音色は、約60年の歳月をかけた熟成の結果でもあるからです。


歳月という試練に耐える素材、構造、
それを現実の姿にする優れた製造技術、
そして熟成という時間の魔法・・・


全てが結集された再生音は、60年貯蔵の美酒を開封するが如く、今この時のために流れ出すのです。


現代の代表的な軽量ユニットに比べても半分以下という超軽量のコーン紙は空気との親和性が極めて高く、録音マイクがスタジオやステージの空気と交わした会話を
まるでリスニングルームの空気に口移しするように、優しく、熱く、伝えてくれます。


裏板のない開放型キャビネットとの組み合わせは、超軽量振動板の軽快な動きを妨げないための工夫。


最新のハイレゾ音源をも活かす音楽再生の完成形が、60年前のドイツで既に極められていたのです。


______


粋音舎 ドイツ古典フルレンジシステム(受注生産品)


ユニット

口径 20センチ
搭載数 1個

形式 コーン型フルレンジユニット

能率 96dB/W・m

耐入力 5ワット

製造国 ドイツ


キャビネット

寸法 幅38cm×高さ58cm×奥行30cm

形式 後面開放型

材質 フィンランドバーチ材

( 前面グリルは別売となります。)


※ユニット製造元は、テレフンケン、グルンディッヒ、ローレンツ等々の銘柄を取り揃えています。


※ステレオの片側に2個または4個のユニットを用いたタンデム仕様の大型システムも特注製作承ります。


(注記)

 本製品は、背後の壁による反射を利用いたします。このため壁との間に50センチ以上の距離が必要です。

壁の材質も反射音の音質に大きく影響しますが、一般的な木質の建築内装材であれば良好な結果が得られます。背後が石膏ボードやガラス板などの場合には、薄手(6ミリ前後)の合板を壁に立て掛けて設置することをお薦めいたします。


 本製品に搭載のユニットは、1950年前後にドイツで製造された家庭用ラジオから取り出した使用済みのヴィンテージユニットです。動作良好なユニットを検査厳選の上、 極力外見を揃えてステレオ左右のペアを組んで おりますが、モノラル再生が主流だった当時のラジオ1台からは1つのユニットしか取り出せないため、製造年や保存環境の違いにより細部の形状や色合いが微妙に不揃いな場合があります。


 本製品は極めて高能率なため、数ワット程度の小出力真空管アンプとの組み合わせを推奨いたします。 大出力アンプとの組み合わせでは、誤入力等により破損する場合があります。
http://www.soundstage.jp/OpenBack.html


▲△▽▼


合同会社 粋音舎(すいおんしゃ)

E-mail suion@soundstage.jp

Web http://www.soundstage.jp

TEL   03- 6271- 5760

所在地 東京都練馬区


事業内容 音響機器の企画、製造および販売


製造委託先 株式会社 サカエ工芸


株式会社 サカエ工芸
http://www012.upp.so-net.ne.jp/strata/SAKAE.html

▲△▽▼


4、5年前、捨てられていたラジオから外したような、ボロボロのドイツスピーカーがネットオークションなどで出回ったが、こうした事を積み重ねた結果がドイツスピーカーの評判を落としてしまったのではあるまいか。
あの手の8pほどのスピーカーはおそらくラジオから外したものと推察され、もしそうなら所詮人の声さえ満足に聴く事が出来れば事足りるので、其れなりの性能にしか造られていないだろう。それを50円か100円か或いは1000円か知らないが塵の山から安く拾って来て、オーケストラを鳴らし「フィールドスピーカーで御座い。付いては20万円頂きます。此方は上等のテレフンケンなので100万円頂きます」、これでは評判が落ちるのも無理はない。

スピーカーで一番難しいのは箱だという事は今更めく話で、とうに皆様御承知の通りである。

ただ造るだけなら大工仕事でも出来るが、ユニットの実力を実力通りに鳴らす事はそう簡単に出来ることではない。

指定の寸法で造ったから音になるかといっても、まずまともな音になった例を僕は知らない。無論素人仕事でも偶然の大当たりが無いとは言えないが、エンクロージャーの自作ばかりは決してお勧めできるものではない。

尤も、どう造ったって、音は出るに決まっているので、願望から僕らはつい錯覚する、出来たてのほやほやの時は「なんて良い音だ」と思いたいのである。

そして、JBLやアルテックのユニットを使っているんだから良い音に決まっているというブランドに対する先入観がまた僕らの耳を錯覚させる。

回路図通りに組み上げれば一応回路図通りの音が出るアンプなどとはわけが違って(これだって部品配置や配線方法等で俄然音は違ってくるが)目に見えない空気の振動に関する計算と現実の音の間には大きなギャップがあるようだ。

だが逆の事もあるだろう、コーラルのスピーカーユニットだって、箱を旨く造れば素晴らしい音に仕上がるかもしれない。今も云った通り偶然の産物が成功をおさめないとは云えないから、つい期待するし箱造りに嵌るのである。

この事は自作エンクロージャーに限った事ではなく、他社製造の箱つまり指定寸法に依る本職の仕事だってユニットがまともな音を出した例を聴いた事が無い。
まして、他社独自の設計によるエンクロージャーをや、である。

タンノイ然り、JBL,アルテック然りオリジナルとの音質の差は歴然としている。

古くはヴァイタボックスのコーナーホーンに物凄い奴があった。大メーカーともあろうものがよくぞここまでやってくれたものだとほとほと愛想が尽きて、以来このメーカーの物は何によらず買った事が無い。こういう音造りを平気でやる音響メーカーを信用出来ないのである。指定寸法という触れ込みながら、どう造ったってここまで酷い音にはなるまいと思うが、それがちゃんとそうなっているのだから驚く。

件のラジオ用スピーカーも当然箱を作らねばならないが、素人仕事も本職仕事も含めてちゃんと音になった例があるんだろうか、甚だ疑わしい。

僕の知っている限りでは、自称スピーカーの専門家の造ったへんてこりんなバッフルなど随分杜撰でいい加減なものだった。言うまでもなく音は出ていたが音にはなっていなかった。

会社の大小を問わず、どういうものを造るかというメーカーのコンセプトは、要は経営の先見性に加えて教養とセンスとモラルを根本とする筈だから、これが無いメーカーは気楽なものである。何でも有りなのだ。要は「だからこのスピーカーは良いのですよ」という話を造ってしまえば良い。

僕らはだから自分の耳をしっかり信じて、良い悪いもさることながら、好きか嫌いかをしっかり耳で判断したら良いのだろう。JBLだから好きなのではなくて、眼をつぶって聞けば自分の好き嫌いは誰に教えてもらわずとも基よりはっきりしている筈だ。

その耳で是非ともちゃんと整備されたドイツスピーカーの音を聞いてみては如何だろう。

ただし、どうしてもオイロダインをというなら、閉館した映画館を買ってしまうのが早道だろうから相当の費用も必要になるに決まっている。だが、価値はあると思う。勇者の出現を期待して、是非とも聴かせて頂きたいものだ。
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34





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VINTAGE AUDIO
ドイツ製のAUDIOを中心に紹介及び販売を致します。
https://vintage-audio.jp/?cat=8

Q&A

Q1: ドイツのヴィンテージスピーカーの特長は何ですか?

音の違いから言いますと、まず聴きやすい、聴き疲れしにくい音だと思います。
決してつまらない音では有りません。多くのスピーカーはかまぼこ型の特性になっており高域と低域を欲張っておりません。音楽や人の声などの核となる中域重視となっております。

構造の違いから言いますと、まず軽いコーン紙にて能率が高いユニットがほとんどです。

レスポンスが大変良く、真空管アンプとの相性も抜群です。またコーンの素材であります紙の質がダントツ的にすばらしいという事でしょう。タンノイなども古いユニットはドイツのコーン紙を使用しております。このコーン紙が最大の特徴です。 


Q2: 古いスピーカー達のコンディション、また使用していて壊れないですか?

エッジに関しましては年間にして100ペア以上のユニットを見て来ておりますが、アメリカや日本のユニットのようにエッジがボロボロという物は見たことが有りません。約40〜50年以上前の物ですが有っても故意によるものや縦方向の切れが殆どです。一部のユニットにはガスケットと一緒に外れて切れてしまった物、
Grundigなどはガスケットにスポンジが使われている物がありスポンジを貼り付けていた

接着剤と一緒に硬化してボロボロになっている物も見られます。いずれにしろ
エッジ素材そのものによる劣化ではりません。ウーハーの一部には布エッジも見られますがほとんがフィックスドエッジであり問題なく使用出来ており、よほどの事がなければこれからも問題ないでしょう。                                 
ボイスコイルの擦れに関しましては、やはり物によっては見られます。
保存状態が悪く、錆による物、ゴミが入ってしまった物などです。

ドイツのユニットはボイスコイルとマグネットとの隙間が非常に狭く出来ております。よってレスポンスの良いサウンドを奏でます。日本やアメリカのユニット達はアロワンスをみて広めにとっております。当時のドイツの基本的な技術力、精度の確実さを裏つけております。

Grundigに多く見られるセンターキャップにスポンジを使っている物はスポンジがボロボロになっている物がほとんで要注意でも有ります。ボロボロになっていたら取ってしまった方が安心です。                                         
また蝶ダンパーの物はボイスコイル擦れの物も布ダンパーに比べると多いようです。

音の良いとされている蝶ダンパーから布に変わった点からも布の方が長期間の安定
が望めるからだと思われます。一部の蝶ダンパーはネジの調整によりセンター位置を変える事が可能になっておりますので、簡単に直す事も出来ます。 
   
使用に関しましては、よほどの事がなければまず壊れないでしょう。
これからもずっと使えるスピーカーだと理解しております。        


Q3: 最近のAMPに繋げることは可能ですか?

まず,入力インピーダンスになりますが、ドイツのユニットは殆どが4〜6Ωとなっております。

最近のAMPには4Ω端子も付くようになって来ましたが、殆どのトランジスタアンプは4Ω以上であれば問題なく繋げる事が可能です。真空管AMPの場合も出力端子がついていれば問題ありませんが8Ωに繋げても大きな問題はなく、普通に聴く事が可能です。厳密に言うと動作位置が多少狂い、定格より多少パワーが入ります。                                        
スピーカーの最大入力パワーですが、ヴィンテージの物はユニット本体にて10W以下、システムにて25W以下の物が殆どでしょう。50W,100Wのアンプにて聴いていてユニットが壊れるかというと普通に使用している限りでは問題なく使用出来ます。通常、オーディオショップでの音量にて5W程のパワーを使用していると言われますので、自宅でしたら5Wも出せないでしょう。


Q4: どのようなAMPと相性が良いのですか?

真空管AMPかトランジスタなど使用するAMPにてサウンドは変わります。

基本的にはどのAMPでも十分な表現力にて楽しめるかと思いますが当方のシステムでの比較にて参照下さい。

真空管AMPはドイツのBraun EL84PP,2A3シングルを試聴室では使用しておりますが
やはり年代的にも実際に当時も真空管にて鳴らしていたことでしょうから相性は良いと思います。能率が良いので1WクラスのシングルECL82でも十分に鳴ってくれます。 
         
トランジスタはテクにクスのSU-V7を使用しておりますが、低域特性がやはり真空管AMPよりは良いので低音の出方がかなり違います。サイズの割には低域が出ますので
驚ろかれる事でしょう。サウンドも古臭くはあまり感じないでしょう。
https://vintage-audio.jp/?cat=8




▲△▽▼

アシダボックスに一番近いのは当時のドイツの家庭用スピーカーですね _ 2:

1950年代のドイツ製音響機器


 1950年代のドイツのオーディオ機器に目を向けると、意外にシンプルなシステム構成であることに気付く

そもそも100dB/W/m の高能率スピーカーを鳴らすことを前提としているので、家庭用はおろか、小規模PA装置でさえも5W〜10Wで十分な音圧が得られた

そしてスピーカーはフィックスド・エッジでベークライト製のスパイラル・ダンパーを用いているため、小音量でも反応スピードが早く、EL84やEL82(6BM8)のシングルで十分に鳴るし、そもそも大入力を入れることはできない。

当時のほとんどの人は、AM放送規格に適合した8kHzまでが限界のフルレンジ・スピーカーで十分だと感じていただろうし、実際にドイツ製フルレンジは、ドイツ語の発音の特性から4〜8kHzが強く出るように調整されているので、高域の不足はほとんど感じないだろう。

以下は戦前のスピーカーの特性であるが、最初の2way化によるワイドレンジ化からはじまり、1930年代にはシングルコーンのフルレンジで十分な高域特性が得られている。

Siemens&Halske社の2way特性(1928年)
Isophon P25の周波数特性

 これを普通のフラットな特性で聞く場合は、ヴァイオリンとピアノの音色の違いが気になるだろう。

ヴァイオリンは中高域が強いのに、ピアノは高域の落ちたカマボコ型である。

このことの原因も、ドイツ製スーピカーの 2kHzの落ち込みと 4〜8kHzの盛り上がりで説明できる。この強く出るのは単純に音圧が強いだけでなく、反応も早い特徴がある。なのでイコライザーで上げて調整してもどこか不自然なところが残るため、あくまでもスピーカーの機能で補うべきものである。

これにEL84やEL34などのビーム管を合わせることで、帯域が狭くても切れ込みの強いサウンドが得られる。

 また当時に良く行われたレコード鑑賞会というのも注目して良いと思っている。ようするに公民館の映画鑑賞会の延長のようなもので、そのときに使われたのはオイロダインのような立派な劇場用スピーカーではなく、スーツケースに入れた25cm程度のフルレンジスピーカーで、アンプもEL84プッシュプルで十分な音量が得られた。

フルレンジでも10kHzまでの再生周波数でサービスエリアが約50度得られることから、ちょっとしたホールでも十分に鳴り渡る。必要な機能を絞った現実主義から学ぶべき点は多いように思う。


Klangfilm社の移動式映画館
Siemens社 スーツケース・スピーカー
2000型映写機用


 当時のドイツでは、小学校などを巡回する移動映画館やレコードコンサートがよく行われ、LPレコードはそうしたところで使われる教育的な用途もあったと思われる。

そもそもドイツ・グラモフォンはジーメンス社の傘下にあり、レコード・コンサートは当然ジーメンス社のPAシステムで行われたと考えられる。もちろんKlangfilmも擁する大企業であるため、高級オーディオ機器の製造もあるにはあったが、戦後霹靂としたドイツ人が新たにオーディオを購入できるわけもなく、こうしたサービスを通じて新しいHi-Fi機器を知ってもらおうという意図も感じられる。

巡回用の簡易PAは、25cm程度のフルレンジスピーカーをスーツケースに治めたものを、10W程度のEL84アンプで鳴らしていた。50名強の人数なら、これで十分な音響が得られた。


 注意したいのは、ドイツ・グラモフォンのLP発売は1952年からで、それ以前はVARIABLE GRADE という78rpmのシェラック盤だったことである。

1941年からテープ録音を実用化していたドイツにおいて、意外に思えるかもしれないが、

テープ録音 → ラッカー盤

という工程を終えるとテープが破棄されることもしばしばあった。その後、LP用にテープにダビングされ保存されたものもある。例えば、フルトヴェングラーの1951年セッション録音、ケンプのベートーヴェン ピアノ・ソナタ全集のうち1951年録音は本来ラッカー原盤だとされる。

逆に戦中からテープ録音での放送を楽しんでいたドイツ家庭において、Hi-Fiという文字はあまり意味がなかったらしく、LPの表示は「LANGSPIELPALTTE 33」という規格を示すのみである。このことからも、ドイツの放送規格とのグレーゾーンを辿っていたことも十分に考えられる。

このラジオ音源も曲者で、最近オリジナル・テープからリマスターされた、ベルリンのRIASやウィーンのRot-Weiss-Rotの録音は、1940年代でも驚くほど鮮明である。マイクの生音に近いので、人によっては高域がうるさいと感じるだろう。要は一般に流布する媒体に、これまで該当するものがなかっただけなのである。


15. 2013年9月05日 11:24:58 : W18zBTaIM6


家庭用オーディオについては、当時のドイツの状況からすると、以下の3タイプに分かれよう。


1.ほとんどの庶民はラジオで試聴し、LPを聴く機会はレコード鑑賞会も多かったと思われる。また一体型コンソール(Kombination:コンポ)も多数あった。これらの場合、ほとんどの場合フルレンジのみが基本である。

2.海外向けの高級オーディオ機器では、高域拡散用にコーン・ツイーターが幾つも付いているタイプが多い。これは1950年代のドイツにしかみられない様式である。

3.スタジオモニターで有名なLorenz社のポリエチレン製ツイーターは、英米のスタジオ機器で持て囃されたことから一目置かれているが、強烈な高域特性で、いわばF1レーシングカーのようなものである。


 このように当時のどのような立場で試聴するのかでも、録音に対する印象が違うと思う。それほどに、1950年代のドイツ・グラモフォンの録音は評価が定まりにくいのである。


はっきり言えることは、高能率だからと1970年代以降の重たいウーハーをEL156で鳴らすことはあり得ないと思うし、高域が足らないからと10kHz以上の再生周波数を無闇に伸ばす必要もない。

モノラル期のドイツ・グラモフォンは、もっと広い階層のユーザーに開かれた再生方法があるのだと思う。 ここでは個人的なプランで組んだ低予算システムを以下に示す。


1.95dB/W/m以上の高能率で、高域の4〜8kHzが落ちないフルレンジ・スピーカー1本

2.EL84(6BQ8)、EL82(6BM8)などの小型ビーム管のシングルアンプ

3.録音品質のばらつきが大きいためイコライザーは必須

4.CD再生の場合は古いライントランスで微妙な味付け


 フルレンジスピーカーでは、私の所有しているのは米Electro Voice社のSP8Bという20cmユニットをBaronetというコーナー型バックロードホーンに納めている。

当時のエレクトロボイス社はPatricianという4wayシステムを筆頭にHi-Fi再生の先端を行っており、アメリカ製でクラシック再生ではトップを行くメーカーと考えていいと思う。

一方で、Baronetのような小型システムでは、小音量で快適に聴けるように高域の扱いを変えていて、SP8Bはアメリカ製では珍しくダブルコーンを使い4〜8kHzを持ち上げている。

これはテープ録音がドイツから移入された初期の、Hi-Fiらしさを演出する工夫であり、このことが1950年代の家庭用システムを知る鍵であるように思われる。

これと同じ傾向の音では、サブコーンが付いたイギリスのLowther PM6、最近の製品ではイタリアのSICA社のPA用フルレンジも同様の特性を持っていて有用だと思う。


 1950年代のエレクトロボイス社がドイツ的なサウンドポリシーを持っていたと言える理由のもうひとつは、同時代のIsophon社のカタログとの比較でも明らかになる。

当時はモニタースピーカーとして開発され、テレフンケンのスタジオ等で用いられたOrchesterスピーカーには、姉妹品のPH2132/25/11があり、2つのユニットの特性の違いは、エレクトロボイス社の説明と同じとみられる。また小型スピーカー"Cabinet"のインストール方法にも類似性が指摘できよう。SP8Bも1960年代初頭の第3世代となると、フラット志向に集約されるので、Hi-Fiの過度期におけるビンテージ・オーディオの一断面である。

アンプはあえてキット製品で使われるようなEL84シングルアンプを使ってみた。実際、高能率スピーカーをつないだ場合、普通の家庭用であれば1Wもあれば十分である。小型ビーム管のほうが、低音は弾むように鳴るし、中高域のほのかなツヤが美音を演出する。

ただし、録音品質にばらつきが大きいためイコライザーは必須である。グラフィック・イコライザーのように仰々しいものではなく、3バンドあれば十分で、BEHRINGER社の製品が安くてカッチリした音で相性も良い。

 古いライントランスでは、10kHz以上を落としてあげたほうが響きが澄んで聞こえるという逆転現象もみられる。多分、トランスの磁気ヒステリシスで中域にコクと粘りが出るのと、ビーム管特有の高域のツヤ(小さいリンギング)が純粋に乗るからだと思う。

ちなみに私の所有しているのは、1950年代の米UTC社の軍用マイク・トランスで、50Hz〜10kHzがフラットというナロウレンジであるが、レンジ感はピタリと納まってビロードのような肌触りがでてくる。

裏技として1920年代の英国製ラジオ用インターステージ・トランスを使ってみると、5kHz以上が丸まって上品なHMVの音に変わる

これもイコライザーでハイ・カットした音とは違う伸びやかさが出るので不思議だ。こうしたアナログ時代には存在した電気的なトラップを重ねていくことで音の熟成度が増すと思われる
http://quwa.fc2web.com/Audio-105.html#deutche





▲△▽▼

>>26
>件のラジオ用スピーカーも当然箱を作らねばならないが、素人仕事も本職仕事も含めてちゃんと音になった例があるんだろうか、甚だ疑わしい。
>僕の知っている限りでは、自称スピーカーの専門家の造ったへんてこりんなバッフルなど随分杜撰でいい加減なものだった。
>言うまでもなく音は出ていたが音にはなっていなかった。

という事で


後面開放型ボックスや平面バッフル板を


粋音舎(すいおんしゃ)
ttp://www.soundstage.jp


株式会社 サカエ工芸
ttp://www012.upp.so-net.ne.jp/strata/SAKAE.html


ユートピア製エンクロージャー
ttp://www.utopianet.co.jp/product/import.html


に作って貰って、アシダボックスの世界最高のフルレンジユニットやテレフンケンの伝説の名器を取り付けても、まともな音は出ないのですね。

____


結論

アシダボックスの世界最高のフルレンジユニットが売れなかった理由


アシダボックスのフルレンジユニット(販売期間 1957-1984)
8P-HF1 2950円 : 20cmフルレンジユニット
6P-HF1 1000円 : 16cmフルレンジユニット


・当時のナショナル、コラール、三菱の20cmフルレンジの半分の値段だからハイレベルのオーディオマニアは買おうとすらしなかった

・貧乏人がアシダボックスを買ってもダンボール箱や安物の小型ボックスに取り付けたのでまともな音にならなかった

・ステレオサウンド等のオーディオ評論家はリベートを貰えるメーカーの製品以外は、どんな名機であっても取り上げない。

・アシダボックスのフルレンジユニットを作っていた職人の技術の継承ができなかった。

▲△▽▼


6P-HF1 2013/10/20
https://blogs.yahoo.co.jp/kei94211/47627120.html

エッジの部分が分かりますか?薄くなっているでしょ?。

古くなって薄くなったのではありません。

このユニットの特徴はMRコーンという名前のコーン紙を使用しております。

取扱説明書には“MRコーン”の素晴らしさが「これでもか!」と

言う位紹介されております。

さて、先日 結婚式の席でアシダ音響の御曹司とお話出来る機会がありました。

僕よりも20歳位若い彼にデジカメのこの写真を見せましたら

彼は・・・「これは、美濃和紙なんですよ」・・・・。

・・・「ユニットの再発の要望がありますが金型は何とかなっても

  (紙を漉く)職人がいません」・・・・・。

と言っておりました。職人はとっくの昔に他界されていて、

手漉きで生産していたと思われるこのMRコーン、

中心から徐々に薄くなってエッジの部分は光が透けて来る位に

薄く仕上げる・・・まさしく職人技です。

僕は淡い希望を抱きながら、彼に「会社にデッドストックがありませんか?」と

聞きましたが「残念ながらございません」との返事が返ってきました。

まあ、当然と言えば当然の返事に僅かな望みはいとも簡単に打ち砕かれました。

119. 中川隆[-9823] koaQ7Jey 2019年6月06日 12:40:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2616] 報告



2: チョームビョン :2008/09/27(土) 22:16:48 HOST:p673625.tkyoea30.ap.so-net.ne.jp

CDP でおすすめはソニーの一番廉価なやつです。
クリスキットの桝谷さんも力説してました。

8: SAT-IN :2013/11/28(木) 20:58:14 HOST:s651201.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp

桝谷氏とはクリスキットの桝谷英哉氏ですね。
2000年に鬼籍へ入られておられます。

9: SAT-IN :2013/11/28(木) 21:07:53 HOST:s651201.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp

著書を読んだのは40年近く前だったかな…

ここを見て愛すべき人物像が浮かびました。
末期頃、用もないのに事務所のドアの前まで行ったのですが、入らなくてヨカッタかな。

10: くろねき :2013/11/28(木) 21:30:35 HOST:wb92proxy14.ezweb.ne.jp

あ〜、クリスキットの・・・
私も出会わなくて良かったかも。

11: アラン・ドロン :2013/11/29(金) 08:36:47 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

D/Aコンバーターのチップ自体は高い物ではなく、ネット販売で
見ましたが、1枚500円ですね。


桝谷英哉氏

偏屈者、思い込みの激しい者、そんな感じです。
特に、自分で物事を考えないで人の意見に右往左往して振り回される
人に対して、渇を入れるような人ですね。

彼の功績----物の理屈を考えよ。パワーアンプだけで定価100万円、
一体どんな計算をしたらそんな価格になるのか。
使用している半導体の数と種類、その他の原価計算をしても、そんな値段に
なるわけない----そういう事を教えてくれる人でした。

12: RW-2 :2013/11/29(金) 23:40:58 HOST:172.230.241.49.ap.yournet.ne.jp

>パワーアンプだけで定価100万円、一体どんな計算をしたらそんな価格になるのか

自作しない、できない輩はマークレビンソンのエンブレムだけにでも100万円払うでしょう。

10万円のユニットが付いたタンノイに100万。
50万円のユニットの付いたJBLに300万円。

歴史と思想を買うのです。オーディオとは科学や算数じゃありませんからそれで良いのです。


13: ジークフリート :2013/11/30(土) 02:50:40 HOST:210.98.234.111.ap.yournet.ne.jp

〉自作しない、出来ない輩

自分は自作できませんが・・・原価計算して音の良し悪しが判るワケじゃなし・・・物欲でオーディオやってる方なら原価や世評でブツを選べば満足かもしれませんけど、個人的には耳で選んでいるつもり。

まぁ、それにしても、オーディオやっているようでいて音がわからん輩の多いこと。

14: アラン・ドロン :2013/11/30(土) 08:21:29 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

タンノイも高いですね。高額商品の殆どは箱代ですね。
ユニットさえ手に入れれば、箱は自作で安く手に入りますが、
歴史と思想を買う人は、それでは満足出来ないのででしょうかね。

スピーカーは自作できますよ。そんなに難しくありません。
電機の知識も必要ないですし。少し調べれば、すぐに出来ます。

私も耳で選びたかったところですが、東京のコイズミ無線以外では
ユニット販売の物を試聴出来るところは、ないのでは?

自作品みたいなスピーカーをリサイクルショップで試聴して
気に入れば買う---それ位です。
それも、1年に一度位のごく一部の期間で一機種だけとかです。

15: くろねき :2013/11/30(土) 14:18:55 HOST:wb92proxy12.ezweb.ne.jp

皆さんこんにちは。

できるだけ原価率の高い製品を出すには、

 1.広告を一切出さない

 2.完成品は出さず、部品をバラで売る

 3.マニファクチュアつまり家内製手工業で生産

・・・といったところでしょうか。

大量生産すればするほど安くなる、というイメージがありますが実際のところ、
ある規模を超えると人件費とか流通経費、在庫管理の
経費などがかかって、その分が上乗せされるため、
製品単価としてはかえって高くなるんではないでしょうか。

おそらく、製品単価的に一番安くなる生産規模というのがあり、
タンノイもフォステクスもそれを超えているのでは?
研究開発の資金や、設備の減価償却費だって稼がなきゃなりませんし。

広告については、大メーカーだと存在証明という側面もあると思いますし、
そう簡単に無くせるものではないでしょうね。


16: アラン・ドロン :2013/12/01(日) 09:09:44 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

くろねきさんへ
鋭い洞察力です。私には考え付きません。

2006年に販売終了した、クリスキットがありますね。
あれは、半導体バラバラのパーツセットだから安く出来ると
桝谷氏がいっておりました。

最終価格は、パワーアンプのP-35V=初年度発売は1981年、
69300円でした。

ヘルパーに作ってもらって完成品として買うならプラス12000円
します。
ヘルパーとは、クリスコーポレーションと契約した、素人だけど、プロに近い
セミプロ=電気学部の大学生とか、アンプを作れる人達です。

なので、トータル価格は、81300円となります。

18: アラン・ドロン :2013/12/01(日) 12:34:42 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

>真空管ビルダーにお願いするという方法もありはするでしょうが

=真空管愛好者は、半導体アンプより良いと決め付けている人が多いみたいですね。
色々な記事を見ると。

しかし、真空管の回路は半導体よりはるかに簡単であります。

真空管ビルダーといっても、半導体アンプも作れて尚且つ真空管も
作ると言う人でなければ、レベルは高くないと思います。

17: 薬漬け :2013/12/01(日) 11:53:52 HOST:zaq77189080.zaq.ne.jp
>>12 >>13
ブランド信仰のある方はともかく、「その音」がどうしても欲しい人はそれを買うしか仕方がないでしょう。
RW-2さんのようなことができる方は世間では絶対的少数派と思いますよ。

通常は私のような(出来の悪いお前と比べるなと? ハイ。)自作とは縁遠い人間が機械を購うわけですから、
他に選択肢が無い限りは、ブランドであろうとなかろうとそれを選ぶ以外に手段がないのでは。
(近い音でもいいという事で真空管ビルダーにお願いするという方法もありはするでしょうが、凡そマニアと
言われる人はその“微妙な差”に拘っている訳ですから、何とも難しいのでは…。)

>>14
凡そ製品代の構成要素で一番高いのは人件費ではないでしょうか。箱などは人件費の塊ですからね。

最近のJBLのエンクロージャーを見ていると高級品でもちょっとガッカリするところもありますが、往年のパラゴンやハーツフィールドの箱を見れば、高いのも仕方ないという気分になります。

(ちなみにパラゴンの箱は日系二世の方が作っておられたような…。
父親は日本の指物大工で、

「お前の腕はアメリカだから通用しているんで、日本では通用すると思うなとつと怒られていた。そんな自分がパラゴンを作っているのだから、製作過程は『これでいいんだろうか』の連続だった」

との述懐を読んだことがあります。)

タンノイとて同じ。オートグラフでも GRF でも、オリジナルであれ国産であれ、正確にあの構造体にするためには相当な技量と時間を要します。安く出来る筈が無いと思います。

もしご自分一人で、質的にあれだけの仕事を出来るような方がおられたら、尊敬の念を抱きます。


19: RW-2 :2013/12/01(日) 13:41:01 HOST:172.230.241.49.ap.yournet.ne.jp

>パラゴンの箱は日系二世の方が作っておられたような

オートグラフの複雑に折りたたまれたホーンは図面無しで作っているというのは
すでに伝説ですね。コーン紙はドイツ/クルトミューラー製ですが、音で選んで
いるわけでは無くて、ドイツ製品の品質管理一定品質が決め手であったようです。


>正確にあの構造体にするためには相当な技量と時間・・・安く出来る筈が無い

ユニットさえ手に入れば箱は自作で安く手に入るなんていう高節方もおられる
ようですが、ま、オートグラフやパラゴンは無理。宮大工でもなきゃ造れんでしょ (略)


20: SAT-IN :2013/12/01(日) 14:05:35 HOST:s1151187.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp

ハ○ズで交換式バッフル板用にとドーナツ状に切り抜いて貰ったら板代を遥かに越える手間賃でした。
人件費に関しては、自分が同じことを幾らで請け負うかと言う問題になりますと‥
まず、ジグソーが無い!(笑)


21: つづき :2013/12/01(日) 14:34:22 HOST:d-117-74-31-252.d-cable.katch.ne.jp

>まず、ジグソーが無い!(笑)

ウーハーの円形の穴を開ける際に使いましたが実際やってみると難しかったです。
センターに木ネジを打ち、そこから針金でジグソーを固定して上手く円が切れる筈でしたが、
インサイドフォース?が働いて内側に切れ込んでしまうので綺麗に行かなかったです。
穴一つ開けるのにも必死でした。

22: RW-2 :2013/12/01(日) 14:41:09 HOST:172.230.241.49.ap.yournet.ne.jp

>ジグソーが無い!

丸穴を空けるだけならジグソー。小穴なら電動ドリルに取り付ける回転刃アタッチメントで
スッポリです。フランジを落しこむように段差を付けるにゃルーターが必要になります。
拙者もルーターまでは用意しておりませんので、その場合は知り合いの彫刻所に持参して
形成して貰っております。出来栄えを見ますとお金を払うだけの価値はありますからね〜。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1222515918/

120. 中川隆[-9440] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:08:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3042] 報告
平野紘一さん(マスターズ代表) Thu Nov 16 11:38:27 JST 2006

エンジョイオーディオ!その行く道は!?

 WRアンプの製作・販売を始めて、数年経った。
おかげ様でその製作台数は3桁になっている。

わたしのようにオーディオ黎明期から、繁忙期にオーディオで飯を食ってきた者には現状及び近未来が楽しみであり、心配である。

 長年、オーディオ業界にいるので(1965年から)、内外からいろいろ情報が入ってくる。 

皆さんの参考になるかどうか分からないが、ここに書いてみることにする。 

 まず、アメリカではオーディオ、とりわけ、ハイエンド・オーディオは非常にシュリンクしてしまっている。

振りかぶって言うと、共和党の金持ち優遇によって、金持ちしか、ハイエンド・オーディオを買えなくなったからである。

従って、アメリカのハイエンド・コンポは非常に高額である。
また、アメリカのオーディオメーカーの設立・廃業・転売が著しい。

 あの、有名なオーディオ誌”ステレオファイル”もあまり、みるべきものが無くなってきた。

マッキントッシュはクラリオンに支えられてきたのは故存知の方も多いと思うが、クラリオンが傾いてきて、マッキントッシュはリップルウッドの傘下に入ることになった。今後、どのような方向になるのか?


今年、創業60年になるJBLの新商品開発のエネルギーは素晴らしい。

 アメリカの友人に聞くと、JBLをアメリカの東海岸ではあまり見かけないと言う。

JBLを率いるハーマンさんはユダヤ人だけにクレバーであるから、JBLをうまく導いていくと思う。そうなると、JBLの商売はアジア、それも、日本、中国、台湾、それに韓国あたりのオーディオファイルの方々が買うのではなかろうか?
特に、最近の中国の富裕層の購買意欲がすごいらしい。

 金持ちではないオーディオ好きのアメリカ人は AVレシーバーを買って、スピーカーを自分できれいにセットして、SPケーブルは壁に入れてきれいに処理するらしい。

重点はやはりVであり、それからがAであると言う。
AVレシーバーは日本勢(DENON、パイオニア、ケンウッド、ヤマハなどなど)が強いと言う。

 ハイエンドオーディオではなかなか日本勢はむずかしそうである。
まず、スピーカーではサウンドバランスの点で、イエローがやったのは認めたがらないようだ。

スピーカーユニットでは日本の技術は世界一であったのだから、サウンドバランスは早く、彼等に任せれば良かったのだ。近年、パイオニアがそのようなシステムを取り入れて、かなり良いサウンドバランスになったと言う。
(つい、最近、CEATECでパイオニアのこの種のSPシステムは聴いた。かなり、聴かせる!)

 アンプでは、近年デジタルアンプが登場しているが、高周波を取り扱うので、もう、普通のオーディオメーカーでは他におえないところまできている。

すなわち、デバイスはIC製造ノウハウが必要だし、プリント基板は多層構造が必要である。こうなると、初期投資が大変で数が出る平面TV、5.1chサラウンド、カーオーディオ用アンプ、それこそipodのようなアイテムにデジタルアンプは皆さんの気がつかない分野にどんどん採用されている。
最近のTV、音質が違うとは、皆さん気がつかないかな?

 アメリカのハイエンド・オーディオは一握りのお金持ちが買えるものになってしまったから、日本での価格は¥100万を超えるものが多くなったのはそのせいでもある。

 それでは、ヨーロッパはどうかと言うと、まだ、かなり、健全である。

まだまだ、SACDはこれからだし、アナログレコードも健在で、アナログレコードプレーヤー、フォノアンプ、カートリッジなどもある。スピーカーが苦手だったドイツからエラックのような小型でありながら、優れた音質のSPが出てきたし、B&Wに至っては技術的にも、サウンドバランス的にも非常に評価が高い。アメリカでもB&Wはアメリカ勢を圧倒していると言う。

 価格も特に金持ちでなくとも、買えるようなリーゾナブルな製品が多い。
残念なのは、BBC出身のSPブランドに元気がややないことだ。BBC出身のエンジニアから、後継者への橋渡しが難しいのかも知れない。

 さて、日本の現状はどう見たらよいであろうか?

特にアンプに絞ると、アキュフェーズ、DENON、マランツ、LUXとブランドも限られてきた。そして、真空管アンプは中国製も多くなってきた。
そして、オークションを眺めると、懐かしいアンプが沢山、売りに出ている。
どう、考えたらよいのだろうか?
 
 医学的には聴覚・味覚は発生学的に皮膚感覚の一部である。そして、オーディオはエンジョイするものである。そこから、WRアンプのような、NFBアンプの問題点を解決したアンプもあるし、ノンNFB真空管アンプもあるし、小型・高効率(言わばオーディオのファーストフード)のデジタルアンプもある。
それぞれの主張があり、これぞオーディオは面白いと思う。

 最後に話が少しそれるが、NFBの発明者ハロルド・ステファン・ブラック氏に生前お会いしたS社のTS氏の話によると、NFBはMASTER &SLAVE システムであると言う。誤解されそうであるが、悪い意味ではないことを次回書かせていただこうと思っている。
 
 ”皆さん、一度きりの人生!楽しんでください。それには、広告も充分ではなく、地道にやっているところも尋ねてみると、新しい発見、喜びを得ることありますよ!”
http://west.wramp.jp/datawr13.html

121. 中川隆[-9142] koaQ7Jey 2019年7月10日 13:45:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3542] 報告
EMT JSD S75, Boulder508と暮らす:終わりの街とアナログオーディオ、そしてヘッドホンとの関係について 万策堂の私的オーディオインプレッション
# by pansakuu| 2019-07-06
https://pansaku.exblog.jp/28447205/

“Don’t take me alive. ”

スティーリー・ダン 幻想の摩天楼より

自分の作り上げたオーディオの牢獄の中に自分を閉じ込めるということは、

それはそれで意味のあることだった。

高い塔のてっぺんにしつらえた小部屋に鍵をかけて、

曇り空の下に拡がるハイエンドオーディオの街を眺めているような気分であった。

そういえば最近ずっと、何もなかった。

EsotericのSACDプレーヤーについての希望的な観測を書いて以来、

私の感性に引っかかってくるような新規の機材が皆無に近かったのである。

近頃は機器の価格帯に関係なく、そうなっている。

例えば先日、スイス製のかなり高価なフォノイコライザーを聞いてみた。この700万くらいするフォノの試聴では、出てくる音は確かに優れているが、過去の最高位のフォノイコライザーたちと比べて進化も深化もしていないような気分が強くした。それは客観的に見て、とても良い、十全な音ではあったが、新たな感動は得られなかったのである。アナログオーディオの良さについては、そこまで高価な機材でなくとも十分に感じられるものであるというのが、ここまでで私が行き着いた結論である。

こうも空振りが多いと、ハイエンドオーディオは高価になるばかりで、その本質的な部分には変化が認められない、という推測が現実化してきたような気が強くしてくる。

例えば、今やブックシェルフスピーカーさえペア100万を超えるものは珍しくないが、そういう最新の製品を聞いてみて、昔の、もっと安価だがしっかりと作られたスピーカーに明らかに勝る音は出ていない。単に従前とは音調が多少違うというだけのことである。音楽的感動に変化がない。これは嘆きを通り越してショックを受けるレベルだ。

一人の孤独なオーディオファイルの妄想や絵空事でなく、

スピーカーによるハイエンドオーディオの進化は実質、既に終わっている。

昔、JAZZは死んだなどと気取って言う人がいたが、それに倣(なら)えば

ハイエンドオーディオはもう死んでいると言っても過言ではないのかもしれない。

ヘッドホン方面も頻繁に聞いているつもりだが、こちらもここのところ、どうも冴えない。

例えば最新の密閉型のヘッドホン、Focal Stelliaは外見はとても美しい製品だが、今までのクローズドの常識を覆すような音かというと、そうでもない。

普通の密閉型ヘッドホンというインプレッションがあるのみだ。

このジャンル全体を見ても、急いで買い替えの衝動が起こすもの製品が新たに市場に現れていない。

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そして、一時は話題になっていたRaal SR1a。
これについては、そもそもヘッドホンですらないような気がする。

確かに、その音の凄まじいダイレクト感については、特別な敬意を払うべきだろう。

このサウンドには今までにない世界が秘められているはずだ。

だが専用のボックスを介してパワーアンプへつなぐという、あまりにも異質でヘッドホンの常識を逸脱した接続形式や、被るというよりは頭上に乗せるだけという不安定な装着はヘッドホンと安易に呼ぶにはふさわしくないと思う。

また、その音調も極めて個性的であり、今までのヘッドホンサウンドの枠からは外れており、これまでの音質の物差しでの評価が難しい。

この機材はヘッドホンではなく、Raalだ。

ハーレーダビッドソンがバイクではなく、ハーレーという、バイクに擬態した別な乗り物であるのと同じロジックで、Raal SR1aは私の中ではヘッドホンとは似て非なる音響機器である。

まあ、現時点で、これはまだプロトタイプであると言われれば、素直に納得し賞賛も期待もしよう。でもそうではないらしいのだ。これが完成形らしい。

それにしても、これを今買って、どういうシステムにつなぐのか?その検討は困難だろう。それこそ星の数ほどあるスピーカー用のパワーアンプとスピーカーケーブルの組合わせから最適なものを選ぶ作業をやるとすると、私などは途方にくれてしまう。そのコストと手間を考えた場合にこのRaalの外観や装着感がそれに釣り合うのか。本格的にその検討をやるとなれば、このセットを行きつけのオーディオ店に持ち込んで、店員さんの冷たい視線を浴びつつ、ハイエンドパワーアンプとの接続を繰り返すことになるのだろうが、それはあまりにもキツくないか。そういう想像をめぐらしてしまう私には、コイツは合わないかもしれぬといつも思う。

まあ今のところは、もっと優秀なパワーアンプでじっくりと試してから導入するかどうかを判断したいとしておこう。

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むしろ近いコンセプトであるが、別なメーカーの製品であるMysphereを試してみたい気分だ。AKG K1000の現代版である、こちらの方が遥かに洗練されたプロダクトのようであり、興味深い。こっちの輸入を検討したほうがいい。

だがこちらも今、日本では聞けない。

そうなのだ。最近、海外で面白そうな製品が出ても、日本にはいつまでたっても輸入されないケースが増えた。代理店の側に入れてもどうせ売れないだろうという諦めがあるのか。また日本に輸入されても、デモの機会がほとんどない製品も増えた気がする。dCS Bartokなどは良い例だろう。

これはdCSとしてはかなり力の入った製品であるにも関わらず、常設でデモをしているオーディオ店はほぼ皆無である。システムで700万オーバーのEsotericのSACDプレーヤーの常設は結構あるのに、より売れそうにも見えるBartokをなぜ置かないのか?

Bartokのサウンドは上位のRossiniにかなり肉薄したサウンドであり、多様な入力とかなり優れたヘッドホンアウトのある機材でもあるのでお得感は大きい。

この製品は良く売れたCHORDのDAVEなどで耳を肥やしたヘッドフォニアなどに注目していただきたいモノでもあり、彼らにとっての格好の買い替え機材なのだ。

ボーナス直後の今こそ置くべきなのだが。

ハイエンドオーディオを作る側だけでなく、売る側にも問題はありそうだ。

この状況では買える範囲で、試聴もできて良い製品となるとゼロに近いのかもしれない。

だが性能と価格のバランスの良い製品はまだ少し残っている。

さっきから触れているBartokなどはそうだ。

だが、これらの優品を導入することを具体的に考えると、金銭的な問題以外に時間的な問題もある。例えば私が考えているシステム全体、つまりBartok +Rossini Clockでは全て揃うまでの納期が数か月先になるようなのだ。

それを持つ間は手持ちのデジタル機材を聞いて過ごせばいいのだが、

それではどうもつまらぬ。

なんの変化もないではないか。


この数か月、オーディオをなにも動かさなかったわけではない。

アナログ関係を少しだけ充実させた。

私は前から買うつもりだったが延ばし延ばしにしていた、

カートリッジとフォノイコライザーを導入したのである。

以前に試聴して極めて好印象だったBoulder508と

EMTのカートリッジEMT JSD S75を迎え入れた。

最新の機材の魅力が少なくなってきたところで、

一挙に買い込んだ。

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EMT JSD S75についてだが

これはまずマットブラック仕上げの小さく引き締まった外観が気に入っている。

このお値段などから想像すると拍子抜けするほど小さくてシンプルなカートであるが、

私のアナログプレーヤーであるターレスのTTTcompactに外観的にピタリと合う。

色味がすごくマッチするのだ。

また、このカートリッジは前方に金色の爪のような部分が突出しており、その先はちょうど針先を指している形になっている。針を下すときにどこに針が下りそうなのか、分かりやすいのがいい。

このカートリッジの中身のアピールポイントとしてはやはりサファイアカンチレバーということになろう。

世界的に新たなボロンカンチレバーの生産が見込めず、在庫のみで今後の需要をまかなう必要性から、サファイアカンチレバーが注目されているということもあるのかもしれないが、それ以前にこの材質のカンチレバーは他のものとは隔絶した音の良さを持っている。ただし他の材質に比べて折れやすいという欠点があるため、取り扱いはかなり怖い。針の交換代は1回45万である。だが実際聞いていると、これが折れたら45万出してでも交換したくなるようなサウンドである。アナログリラックスのカートなどでもサファイアカンチレバーの採用があり、やや流行の兆しもあるようだが、そういう流れも音を聞けば納得できる。

とはいえカートリッジのカバーすらこの製品には付加されていない。ドイツらしい無骨さなのか。3Dプリンターがこれほど普及しているのだから、メーカー側で責任をもってカバーぐらい作って欲しいものだ。これでは基本的に一回落したら終わりである。針を保護するものは皆無なのだから。私はシェルにカートを取り付ける前に、まず専用の保護カバーを自作した。これは経験的には厚紙で作っても十分に用が足りるはずだ。

私は図画工作・美術は学校で5以外は取ったことがない。

従って、モノづくりはそれなりに得意なつもりだったが、最近は目が悪くなってきて、難しくなった。数回の試作ののちに、一応使えるカバーを一つ作りあげたがあまり美しくない。

これは人にお見せできるレベルではなさそうだ。自分にブツブツと文句を言いながら、出来上がった保護カバーをカートにかぶせて、本格的なセッティングに挑んだ。

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セッティング自体は至極簡単である。プレーヤー全体の水平を出し、アームの水平を出し、ターレスのシンプリシティアーム専用のサイトユニットを使って慎重に位置決めしてヘッドシェルにカートを固定、アームにシェルを取り付けたら、針圧計で確かめながらウェイトを微動させて、指定の針圧に持ってゆくだけである。パソコンでドライバーソフトのセッティングをするよりも簡単かもしれない。あちらは実際にどれくらい複雑な作業が行われているのか、目で確認できないが、こっちは明白に見えるし、指先の感触として感じ取れる。

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そしてBoulder508である。アームのバランス出力をここにつないだ。

以前にも取り上げているので508について詳しく書くことはしないが、

実際に自分の部屋で使ってみて、ますますコストパフォーマンスの高い機材だと実感する。

SNが高く、素直で癖の少ない出音であり、現代的なアナログサウンドの最先端をゆくようなところがある。音の拡大鏡としての一面が強いヘッドホンシステムにおいては、このような性質はとても有利となる。特にノイズの少なさは細かい音が埋もれないで耳に届くこと、アナログオーディオとしては考えにくいほどのディテール、音数の多さを確保することに貢献する。加えて十二分にワイドレンジかつハイスピードなサウンドであり、ハイエンドなアナログオーディオとして文句の付けようのないレベルの仕上がりである。

私の愛するコンステレーションのペルセウスのサウンドと比較しても大きく劣るところはないと思う。むしろ、あれほどの強烈な個性がないせいで普段使いにちょうどいい。

さらに、とてもコンパクトであることも特筆すべきで、おかげで設置は随分とラクであった。とにかくどこにでも置けるのだ。このサイズだとアナログプレーヤーを載せたミニテーブルの真下の小さなスペースに滑り込ませて、アームと最短距離でつなぐことも可能であったので、そうさせてもらった。

この小ささと価格でこれほどの性能をもつフォノイコライザーは今までなかった。

例えば、性能の割に安価かつコンパクトであるとして私の中ではコスパ最高評価だったFidelixのLeggieroは当然超えている。もうあれは私の中では過去のものである。

確かにややアッサリとした音調なので、濃厚でコクのある昔風のアナログサウンドを求める向きにはお勧めしかねる部分もなくはない。しかし、そういう意味で癖のある音で、広範囲の音楽をカバーすることは難しいし、その手の音調で鳴らすフォノは往々にしてSNが厳しかったり、ナローレンジだったりするものだ。やはりヘッドホン用としてはこれがまず第一選択である。

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もっとも今後は音がとても濃い、発売直前のAir tightの最高位フォノATE-3011なんかを508と併行して導入することも考えてはいるが、さてどうなるだろう。これは先日試聴して、珍しく結果が良かったから、なにか書くかもしれない。

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真夜中の狭いリビングでFinal D8000やStromtankの助けを借りながら続けるアナログオーディオには唯一無二の魅力がある。

アナログとしてはレンジのナローさは一切感じないし、SNが良く、盤石なサウンドでありながら、アナログオーディオらしい音の立ち方、反応の良さ、キレの良さ聞き味の良さが身に沁みる。音の艶や滑らかさ、介在物のないダイレクトなニュアンスも現代のデジタルオーディオではなかなか聞けないものがある。特にこのSNと音の安定性はStromtankの貢献が大きい。アナログレコードを演奏するという行為においては巨大なバッテリー電源ほど出音に効くものはないのだ。

それにしても、EMT JSD S75のサファイアカンチレバーのセンスには驚かされる。今まではMy sonicやオーディオテクニカ、IKEDAなどの国産のカートリッジをメインで使役してきたが、カートリッジの存在がここまで出音に影響したことはなかった。

このカートの高速な楽音の変化に対する反応性、システム全体が低重心化されたような深みを伴う音の実体感はサファイアという特殊な材質によるもので、ボロンやアルミのカンチレバーには期待できないものだ。サファイアカンチレバーは折れやすいので、アームの上げ降ろしは冷や冷やものだが、コイツの反応性の良さたるやボロンやアルミのカンチの比ではない。この反応性の高さがオーディオファイルの官能をくすぐるのである。この鋭いレスポンスは異性の肌に触れたとき、相手が思いもよらぬ反応を見せた時のあの性的な驚きに似ている。現代のデジタルオーディオではかなりハイエンドな製品においても、このような不思議な生々しさ、魔的な官能性は聞くことができなくなっているので貴重だ。

これだけの音質は並みのヘッドホンシステムでは受け止めきれないところがあるが、

Final D8000やRe LEAF E1のファーストモデルを組み合せた今のシステムなら問題なし。このセットは低域の処理が秀逸であることが大きな特徴であるが、このカートリッジが生み出す、重く量感があるのにキレの良い低音をも巧みに表現するのが気に入っている。

様々な音楽を、このアナログ・ヘッドホンシステムで聞いていると、並みのアナログ・スピーカーシステムでは気付けない、ドラミング・ベースラインの動き、すなわち低域の表現に新たな発見があるのが嬉しい。実はこんな風に弾いていたのかとか、ここでこんな風に叩いていたのかと感心する瞬間が次々に訪れる。

ここのところ、毎週のように新しい盤が世界中から私のマンションのボックスに届く。

意外なことだが、最近はハイレゾファイルですでに持っているアルバムを敢えてアナログで聞き直すのが面白いからだ。

はっきり言ってデジタルファイルとは聞こえ方が全然違って興味深い。

特に最近のECMのアルバムをハイレゾファイルとアナログレコードで聞き比べるのが楽しくって仕方がないのだ。どっちが優れているとは一口には言えぬが、やはり優れたアナログサウンドに独特の音像が背景から際立ってくる感覚や反応の鋭さに強く惹かれてしまう。SNや音数ではハイレゾが有利だが、アナログの方が明らかに楽しめる場合が多い。

SNが多少悪くても、アナログでは音像の持つエネルギーが明らかにデジタルを上回るので、音楽は突出して聞こえてくる。こういう快楽しか呼び起こさない刺激感がたまらなく好きだ。トルド グスタフセンのピアノタッチや、マヌカッチェの美しい揺らぎを伴うドラミングの妙味、ビル フリーゼルのギターサウンドの微細な歪みのニュアンス。これらの音の眥部の立ち方がデジタルよりもさらに刺激的で克明に感じられて素晴らしい。


ところでEMT JSD S75とは異なるが最近聞いたカートリッジで非常に魅力的に感じたものがある。それはGrado Epochである。価格は100万円をオーバーするが、そのサウンドの価値は価格に恥じない。度外れの解放感と艶やかさを売りとするサウンドであり、非常に聞き味が良い。この広がりと下品とさえいえる情感の深まりを持つサウンドはスピーカーで聞くべきものとは思うが、

やはり私としてはヘッドホンシステムでも聞いてみたい。それというのも、これはGRADOの最高級ヘッドホンのサウンドとも通じるものがあるからだ。GRADOはココボロというアフリカ原産の黒い木材をハウジングに使ったヘッドホンが最新作だが、このGRADO Epochもココボロを外装に使っている。GRADOのカートをGRADOのヘッドホンで聞いたらどうなるのか。アナログ・ヘッドホンオーディオにおいて試してみたい実験のひとつだ。

もちろんIKEDA 9MONOで古いJAZZのモノラルレコードを聴くのも楽しい。

JAZZの巨人たちの残した、手持ちのオリジナル盤に打ち込まれたエネルギーを現代的な感覚を交えながら甦らせるには、素早くて、克明な音のカートリッジが必要だが、IKEDA 9MONOはその任務に適している。古いJAZZサウンドを現代的な雰囲気のなかで聞き直すことによって現れる新鮮な切り口が、私を夢中にさせる。

この梅雨時、しとやかな雨音をバックにして午前二時をまわったあたりで聞くモノラルのマイルスのラウンドミッドナイトなどは恥ずかしいほどベタな選曲なのだが、やはり身に沁みる。このアルバムはモービルフィデリテイから出ている高音質なモノラルレコードで聞くとさらに素晴らしい。

昨晩マイルスが吹き込んだものを聞いているような新鮮味があり、恍惚となる。

細かなニュアンスの再現もデジタルにはないリアリティを伴っていて、発見が多い。

やはり真夜中のアナログオーディオはやめられない。


平成最後のあの夜、

北千住の喫茶店でコーヒーを過ごしながら

今までのこと、そしてこれからのことを考えていた。

中身はすでに死んだも同然の、いわゆるハイエンドオーディオという趣味は、表向きの体裁としても、日本では令和の間にほぼ終わりを迎えるだろう。

令和の間に、多くのオーディオ雑誌は休刊となり、街のオーディオ店はごく一部を除き、ほとんどは消滅するだろう。

これは音楽が円盤系のメディアから離れて、デジタルファイルで扱われるようになったことが発端だと思う。既存のオーディオは実体のある何らかのメディアの存在を基礎として形作られてきたものなので、デジタルファイルという実体感のない存在に移行するにつれて、その基盤が揺らぎ、砂上の楼閣のように崩れ始めたのである。それは音楽そのものの価値とオーディオ機器の性能と価格のバランスが崩れた時期でもあった。つまり、世の中の新しい流れは、ハイエンドオーディオを間接的に殺してしまう方向に行っているのである。これは地球規模での時代の流れであり、抗うにも限度がある。

確かに恐竜は大半は滅びたが、その生き残りは鳥類へと進化した。

ハイエンドオーディオも、その大半は滅んで、僅かな生き残りはヘッドホンあるいはポータブルオーディオの形で、辛うじてその命脈を保つというのが、令和のオーディオの行方に関する私の予想だ。

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実際、私はあの夜、極めて昭和的なコーヒーであるブルーマウンテン No.1を飲みながら、このオーディオのブログを平成で閉めようと本気で考えていた。

つまり、冒頭に挙げたように“Don’t take me alive. ”ということにしてくれというわけだ。

これはスティーリー・ダンの幻想の摩天楼というアルバムの曲の中に出てくる詞の一節でありハイエンドオーディオと同じく「死んだも同然」と洒落ただけだが。

特に次の年号になっても、このブログを続けるなら、素人の立場からハイエンドオーディオの最期を、ここに描くハメになるのが目に見えているのが気になった。

それはいかにも書くにたえない話であり、その義務から逃げたいと思った。

さらに、近頃のオーディオについて書こうとすれば、愚痴ばかりになるということもある。

そんなものとネット上に上げてなんの意味がある?

個人の立場で何を言っても、ここまでなにも変わらなかったではないか。

そしてなによりも、平成が終わった時点で、自分はもう昔の人間だということだ。

私のような過去の人間が、自分の経験をひけらかしながら、

無様なハイエンドオーディオを賞賛するブログを続ける意味はないのではないか。

Esoteoricのプレーヤーを賞賛した文章で気分をアゲたあたりで、おしまいにするのも一興だと思い込んでいた。オーディオ界を俯瞰して、正直にネガティブなことを語り続けるのが面倒になってきた。

だが、私は

隠居するために立てこもったオーディオの牢獄で、

暇つぶしとして再びレコードを聴くようになった。

それはいつの間にか私の日課となった。

そして、私はこの牢獄に開けられた小さな窓から、ハイエンドオーディオの街を眺めることも忘れなかった。

もちろん、そこに灯る明かりはだんだんと少なくなっている。

まるで日本の地方都市のように。

だが、他の街や他の国にいまさら引っ越す気にもならないことに私は気づいた。

ここは古くからあるオーディオの首都であり、

ほど近い場所にヘッドホンオーディオの新しい街ができても、

そことの行来も私のような者にとっては容易である。

また、ヘッドホンで聞くレコードの音も

ここまで追い込めばなかなか素晴らしいことがわかってきた。

案外と捨てたものでもない。

ハイエンドオーディオは私の中でほぼ死んだが、

まだ何かしらの希望は残っているような気がする。

その「何かしら」を知る必要がある。書く必要も恐らくある。


私は監獄の錠前を自ら開こう。

そして廃墟のようなハイエンドオーディオの街を再び彷徨(さまよ)うこととしよう。

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私は、この終わりの街を出てゆくことはない。

私という者は今更、

オーディオファイル以外の者に変わることはできないのだ。
https://pansaku.exblog.jp/28447205/


122. 中川隆[-9060] koaQ7Jey 2019年7月15日 11:53:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3632] 報告
TANNOY総合スレ Part10 - したらば掲示板


282: ジークフリート :2019/07/06(土) 13:25:58 HOST:p311029-ipngn200108okayamahigasi.okayama.ocn.ne.jp

HPDのウレタンエッヂも、今やまともに残っているブツは無いでしょうね。

当方が一時期使ったHPD295(Aではない)もウレタン張替えで雰囲気が別物に。ヤハリ、ヌメッと鈍くテカるアレでないとね。

しかし・・・レッドやゴールドの紙エッヂが薄〜くなったヤツは・・・アレって裏から和紙でも貼りつけるとか?・・・いつやるかの判断が難しいかもしれませんね。(サランネットが外れないシステムなんか、普段見て確認てのもやらないし)

283: アラン・ドロン :2019/07/07(日) 08:17:47 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

HPDのウレタンエッジとは、発泡ポリウレタンですか。
テクニクスのF20シリーズはこれですね。もう全滅じゃないですか。
せっかく良い物を作っても、後世に残らないのでは、勿体無いです。

284: 薬漬け :2019/07/08(月) 22:34:20 HOST:zaqdadcf075.zaq.ne.jp
>>282

>>アレって裏から和紙でも貼りつけるとか?

良いこと聞きました。(笑)
そう言えば晩年の五味康祐氏も、「どうもモニターレッドの腰が抜けてきたようだ」とか何とか
仰ってた由。紙である限りは何時かは訪れる瞬間なのでしょうね。
モニターレッドの交換コーンはたまに見かけますが、モニターゴールドでは余り見かけないのは
ハテどうしたものか。

モニターゴールドは私が文献を見た限りでは、コーン紙がモニターレッドよりも強化されたとは
書かれていないようですが(最大許容入力はどちらも50W)、トランジスタアンプに対応するのが
眼目であったなら、大入力に対して何らかの措置が施されていたのではないかというのはいささか
ヤブニラミですが。

285: ジークフリート :2019/07/09(火) 00:21:56 HOST:p311029-ipngn200108okayamahigasi.okayama.ocn.ne.jp

〉大入力に対して何らかの措置が・・

とりあえず時代の流れにより8Ω化。性能的には、シルバー並みで不足なし!てなとこでしょう。

HPDの時代には、そうはイカの何とやら。

286: 薬漬け :2019/07/09(火) 19:35:52 HOST:sp49-96-15-217.mse.spmode.ne.jp

>>HPDの時代には、そうはイカの何とやら

HPDは不遇なユニットですね。モニターレッドやゴールドに比して低域をかなり伸ばしたことで、
構造上どこかに何らかの無理が生じたのでしょうか。
多くは聴いていませんが、良く言えば大人しいんだけれど、どこかモニターゴールドやモニター
レッドに比して精彩を欠いている感じ。
設計上の助平心が音で仕返しをされたということなのか。ハテ。

287: RW-2 :2019/07/10(水) 08:38:31 HOST:121.132.132.27.ap.yournet.ne.jp

HPD以降すでに45年。今タンノイの音といったらレッドやゴールドの音に有らず。
特性が良くなり耐入力も上がり、時代に合わせた音調となり。50年昔の方が上と
は一部のジジイか、伝説好きのマニアか、現代の音に疎い方々じゃないでしょか。

P-610でさえ復刻されたら昔の方が音に張りがあったアレコレ。耳が古いんでしょ。
拙者も4343の後にD130という輩ですからジジイのお仲間。で今PW-125鳴らしてます。

288: アラン・ドロン :2019/07/13(土) 07:05:04 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

古い音に耳が聴きなれているということですね。
これは、精神的な要素も大きいと思います。音響心理学の分野でしょうか。
聴こえ方自体には、に古いも新しいもなさそうですが。

289: 前期 :2019/07/13(土) 10:16:03 HOST:h219-110-155-150.catv02.itscom.jp
>>287

タンノイに限らずスピーカの音は変わってきていますね。広帯域、解像力の
追及が間違っているとは思いませんがどこかのホール2階で訊く生音からは
ますます遠ざかっているように聞こえます。
オデオは何か大切なものを置きざりにしているのではないでしょうか?
以上爺の戯言ですた。


290: RW-2 :2019/07/13(土) 15:06:25 HOST:121.132.132.27.ap.yournet.ne.jp

解像度、情報量を上げすぎると逆に音楽の感動は薄くなってく。毎度の天邪鬼的逆説思考です。
クリスタルカートリッジの音。カセットデッキの音。枕元のCDラジカセ。それらであれだけ
感動した音楽がたいそうなシステムで聴くとイマイチつまらない。おっと思ってもすぐ飽きる。

電源部も含めケミコンを全て排除したイコライザーアンプを作りました。ハイスピードで超絶
クリアな音です。しかしなんか沸々と燃えたぎる音がしない。薄い。音楽の神髄が伝わらない。

それらの原因は情報量や解像度とは別のところにあるんでしょう。クオーツロック機よりアイ
ドラー機然り。人間に心地よい、らしいと思わせるのは科学と別のところにあるからでしょか。

291: アラン・ドロン :2019/07/13(土) 15:15:41 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

1990年位から、トールボーイ型、ブックシェルフ型が主流になりつつ
ありましたが、そういうことも関係あるかもしれませんね。

昔ながらのプロポーションの大型スピーカー、タンノイ、JBLは、
大口径、迫力なんかを重視しましたが、トールボーイ型になると、
大型でも、ウーハー径は25センチあたりまで。
バッフル面積が狭いので、ツインドライブにしても、38センチ径の
ウーハーには適わない。
トールボーイは、繊細度、クリアさとか、そういうのを求めるのでしょうね。
そんなこんなで、欲しい---と思わせる物がなかなか出てこない。
こういうことと思います。
いいじゃないですか。散財しなくて済みますので。

292: 前期 :2019/07/13(土) 18:33:42 HOST:h219-110-155-150.catv02.itscom.jp
>>290
>科学と別のところにある・・・・

そうかもしれませんね。測定器にしても静特性一点張り。動特性を測定できる
機械があるのかないのか?

293: くろねき :2019/07/13(土) 19:08:26 HOST:fpoym3-vezC1pro04.ezweb.ne.jp
>>290
> 解像度、情報量を上げすぎると逆に音楽の感動は薄くなってく

どっかしらバランスが取れてないんでせうね。
技術的に一番難しい、ダイナミックレンジの
立ち上がりのよな気もするんでつが、違うかな?

294: 前期 :2019/07/13(土) 20:23:19 HOST:h219-110-155-150.catv02.itscom.jp

>>293 くろねきさん、今晩は。

それはあるかもしれませんね。A7なんか周波数特性は狭くてもパンチの
効いた音がしてましたものね。

295: RW-2 :2019/07/13(土) 21:49:13 HOST:121.132.132.27.ap.yournet.ne.jp

A5やA7ね。打てば響くという楽器的システム。王道のPAで良く使いました。
スピーチに最高だし盆踊りや各種イベントに最適。最後にゃメンドーくさくなって
ラムサにしてしまいましたけどさ。A5/A7はあの見かけですからね。部屋で
聴きたいとは思ったこと無し。コンクリ打ちっぱなしの部屋とかログハウスならね。

296: 前期 :2019/07/13(土) 22:31:21 HOST:h219-110-155-150.catv02.itscom.jp
>>295
そうそう、コンクリ打ちっぱなしで天井の高い部屋なんかイイでしょうね。
昨今の小賢しい緻密な音の対極にある響きでしょう。
現代のシステムでは Oceanway Monitor の音がそういう傾向だと思います。

297: アラン・ドロン :2019/07/15(月) 06:47:44 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

洗練され過ぎた音は感動しないということでしょうかね。
どこかしら欠点もある方が、良いのかも。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1553521581/l50

123. 中川隆[-9054] koaQ7Jey 2019年7月15日 15:44:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3639] 報告

300: RW-2 :2019/07/15(月) 14:40:42 HOST:121.132.132.27.ap.yournet.ne.jp

オーディオに家一軒建てれるだけ金使っても、
最後にゃ球シングルアンプに平面バッフルとか大箱に入れたフルレンジってな
シンプルシステムに戻る御方も多いようでっせ。回帰性。サケの帰巣本能の如し。

オーディオなんて金掛けようと思ったら際限無し。掛けるほど音楽から遠のき
音のダークサイドに堕ちる。足るを知り満ち足り過ぎを求めず。何の趣味でもね。

124. 中川隆[-8913] koaQ7Jey 2019年8月03日 10:10:31 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3817] 報告
2010年2月27日
新藤LABのアンプを聴いてみました。
http://ariajp.cocolog-nifty.com/free_discussion/2010/02/lab-ceb7.html

新藤のアンプを使っている知り合いから音を聴いてみてほしいと言われたので

気はすすみませんでしたが聴いてみました。

あんまりぱっとしませんでした。それだけです。笑。。。。。ではあまりにも無責任という気もしますのでちょっとだけ、あくまで私がどう感じたかを

書かせて頂きます。(あくまで私がどう感じたかであって,他人の事は知りません)多少でも参考になれば幸いです。

比較したのはCounterpoint SA5フルアップグレードです。SA5000フルアップグレードも比較してみました。

この新藤のアンプは 先 の2台と比べますと 鮮度とダイナミックスとスムースさなどがかなり不足しており音楽の躍動感とか,生々しさが あまり出て来ないしレンジも狭くこじんまりした音質のア ンプだなーと感じました。このアンプ要りません。と思ってしまいました。新藤labのユーザーの皆様,ファンの皆様すみません。率直な感想ですでのあしからず。しかしあくまで私の率直な印象です。で,ちょっと,中をのぞいてみましたが、私の過去の経験から 使われているパーツからすれば妥当で 十分良い音質だとも思いました。そして それは設計上の問題ではなく部品の問題なのでやむを得ないのではあるでしょう。。これは過去に同様の経験した私の 個人的な意見です。繰り返しますがあくまで私の個人的な意見です。。。しつこいですね 笑)

とにかく部品は出来るだ けない方が良いのですが、ただし減らせば良いという物でもなく,いろいろ有るようですが。。。先ず直流を作って増幅素子を動かしたり、するために部品は必用ですからやむを得ないのでは有りますが、音質を劣化させる すなわち伝 送、あるいは伝送増幅,変換途中では元々の大元であるソースに入っている物より必ず悪くなりながらあちこちを通ってスピーカーから出てきますよね。そして 元の音より物理的にはよくなる事は絶対にないのです。ここでは信号が劣化するかしないかの話をしておりまして、味とかキャラクターとかは物理的現象とは異 なる話で,音質(SOUND QUALITY)とはちょっと違うと思っておりまして、どちらかと言いますと どう感じるか?というインプレッ ションの話なのでなのでここでは致しません。そうしますと信号劣化の要因は伝送のワイヤーや基板上の配線パターン 基板の材料やデザイン,そこにくっ付い ている抵抗とか,コンデンサーなどにあり、それらがどんどん音質を劣化させているのです。(少なくとも私はそう思っております)

それを最小限に抑えつつ、 信号は変換されたり増幅されたりして、最後に鼓膜をふるわせ、人間の体内で変換され,脳と言うハードウェアと、個人個人 それぞれみな異なる脳の 信号処 理のアルゴリズム(ソフトウェア)で信号処理され、音や音楽として認識し解釈しているのですから 聴いている人間の体というハードウェアやソフトウェアで も音質は変るわけですね。人間の体も電気部品とは異なりますがタンパク質を基とする部品で出来ていますよね。機器の性能はウンヌンされますがリスナーも性能差が絶対に有るのに人間の聴く性能をウンヌンされる事がないのは不思議です。笑

おおむね 自分が主体でこのアンプの音ははこうだとか、良くお聞きしますが、それもその方はそうだというだけで絶対的な物ではないので、ちょっと違うんじゃないかなーとは思いますが。。まあ いいでしょう。笑

とにかく何かを通れば物理的には劣化するわけ ですから、部品はできるだけ良い物をうまくく使う事がやはり重要だなーと感じたのでした。ですので設計は良くても音質があまり良く無いということもあると思 います。これはコストと大きく関係する事ですので、このアンプが特に悪いのではなく、市販品に限って言えば世の中の同価格帯のアンプはどれも似たり寄った りかもしれません。もとも高い部品が良いわけではないのですが、経験上では音質劣化が少ない部品は高価で有るようです。私が自分で使う物ではコンデンサーは1個 数千円から数万円、抵抗は一本200円くらいが最低ラインで上は数千円くらいまででしょうか?

あくまでも私が自分で使う場合にはです。しかしそういう部品を使っても 真空管プリアンプを一台作るのに部品に10万円とか20万円も投資すればかなりの音質を確保出来ると思います。回路上の変更や小細工のみでは 部品による変化を超えるものは得られないのではないかと思っております。この新藤labのアンプと同等でこの後のモデルは米国では7000ド ルクラスのようですから70 万円としますと。メーカーとしてやっていくためには 最大でも部品コストは10万円くらいに押さえねばなりません。これに製造コストその他の間接コストがかかり,流通コストや,販 売店の利益など全て含めての70万円ですから。どうころんでもそれほど大し た物は作れないことは容易に理解出来ると思います。70万円の予算が有り, 自分で作れる人なら部品に70万円投資出来ますからはるかに良い物を作れる と思います(どう考えてもよほど凝った構造でない限り真空管プリアンプ一台に部品に70万円はかからないと思いますけど)は。という ことで商売として考えるなら価格も音質も妥当な製品だと思います。もっとも一人や2人のメーカーで100万円のアンプを原価70万円で作って30万円の利益を頂くだけで,直売でユーザーに届けているようなところも有ります。(こんな良心的なところはもうほとんどないと思いますが)これは普通の市販メーカーなら間接コストがかかるので市場価格は300万円以上のクラスになるでしょう。しかし現代のビジネスモデルからすればそれが正しいのです。そうしないと食って行けないからです。しかし人ついえる事は同価格帯だから同じくらいの内容だと言う事は当てはまらないのです。安い方が良い事も有れば逆も有るでしょう。また、利益を追求したければあえて高い価格設定にしてブランドイメージを作り上げて,高い方が売れるという構図もあると思います。こうなると間違った人たちを引き寄せてしまうので本質からはかなりずれてしまうかもしれませんが、儲けるための商売としてはあると思います。(こういうのは私は嫌いですけど、自分でも仕事を引き受けていると高くしたくなる気持ちは分かります。そうしないと精神的にもやっていられない気持ちになる事も有りますし。笑)

生意気なことを言ってしまいましたがここ数年は特にそう思いますし、良い部品を使わなけ ればある壁は越えられないのではないかと思っております。原価に少ししか載せないメーカー,2倍のせるメーカー(一般的にはこのくらいでしょうか?)3倍以上載せるメーカー等いろいろです。ですので同価格帯だから質も同じクラスだと思うのはかなり間違っておりまして、50万円の物を200万円で売っているところもあれば 100万円で売っているところもある頃は事実としてあると思います。価格は売る側の都合で決まるのです。高い物が内容がよいというのは間違いだと思います。。

さて また脱線したので戻りますが 自分がその壁を越えているのか?壁に貼り付いてるのか?まだ壁の下にいるのか,はたまたその一つ二つ前の壁にいるのか?は良くわかりません が、Mike Elliottのアップグレードを使い始めてからはなかなかそれを超えたなーと思う物には 出くわしておらず,また,自分は十分満足していることから、知り合いには薦めてきました。

例えばCounterpointの古いアンプを25万 円投資して(もちろん5万程度でもかなり改善します)良い部品を使ってオーバーホールを兼ねてアップグレードすれば見違えるようなアンプになりますが、25万円で買えるアンプでは新品でも中古でもそれほど良い物が なかなか無い事もまた事実だと思います。 ということで、あいかわらずよくわからなくなってきましたが。

ご自分でアップグレード したりオーバーホールしたりすれば古く劣化した部品を交換する事により音質も良くなりますし、買い替える必用もなく,やりようによってはそれ以上のアンプを探す事もなかなか 難しいほどに改善するかもしれません。資源の有効活用としても良い事だと思います。

。。。。。が。。。。。
http://ariajp.cocolog-nifty.com/free_discussion/2010/02/lab-ceb7.html

新藤ラボラトリーについての詳細は

新藤ラボラトリー Western Electric 300B Single limited
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/109.html

125. 中川隆[-8908] koaQ7Jey 2019年8月03日 10:24:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3822] 報告

スピーカーの音色はケーブルで殆ど決まってしまう


ケーブル類について - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2019年07月25日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/41081149a50ba6ffb446e36cda77ff93


皆さんは「ケーブル」(配線)についてどのようなお考えだろうか? かたくなにケーブルの価格は¥15000までと決めておられる方もいらっしゃいます。どんな機器をお使いか?と尋ねるとCELLOのプリ+パワーアンプを使っているとの事。CELLOのプリ+パワーアンプなら当然¥100万円は軽々と超えている。

私の考えとは相いれないお考えだ。しかしそれも個人の自由、止めたりはしない。ただ、自分がケーブル材や配線で色々実験してきた結果や、「ケーブル」は「必要条件」である事の認識をしている。

どんなに高額な機器やSPであっても、ケーブルなしでは音は出ない。(必要条件の所以) 出て来たサウンドの半分以上は「ケーブル(配線)の音」である事。機器ばかりが音に影響しているのではないと云う事。

昔、オーディオ雑誌で色々な機器(アンプ)の比較試聴記が掲載されていたが、当時は「直だし電源ケーブル」全盛時代である。アンプの音など「電源ケーブル」の音で決まっていた。

電源ケーブルの重要性に気づいたパイオニア社ではエクスクルーシブC5・M5から独自の電源ケーブルを開発し採用し始めた。海外メーカーは1980年代から電源ケーブルをインレット化して、自由に好きな電源ケーブルが使える様になっていた。国産アンプメーカーがインレット化を始めたのは1990年代に入ってから・・・。如何に国産メーカーの「音質」に対する認識が甘いかが良く分かる。バランス回路についても同じことがいえる。

ただ一般ユーザーが困る事がある。国産のケーブル材の出来は「どんぐりの背比べ」的な処が強く、8N・OFC等とネーミングは良いが、芯材の断面積がφ10mm以上ないと使い物にならない。(音数的に) 更に、周波数特性的にも下も上も物足りない。更にもう一つ、「エネルギー感」が全く不足。 (安物ケーブルを束ねてSPケーブルにして実験してみると良い)

「耳に痛い音」が飛んでくるのは大体決まって、アンプやSPが「活性化していないか、ケーブル類の質と量(断面積)が極端に不足しているからである。

オーディオマニアと云いつつ「音質」を良くすることを避けている様では本当のマニアではないと思う。小さなシステムでもオーナーが精魂込めて成長させたシステムには聴かせる所が有る。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/41081149a50ba6ffb446e36cda77ff93

アンプの音色 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2019年07月24日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/beb50f68a6789981c2672b203f4fa1dd

漸く落ち着きだした自宅システム。サウンドも大きく変貌して来ました。その中で「アンプ」の「音色」について述べておきます。


マッキントッシュC22を模倣したこの自作プリアンプには、大きな癖や音色は有りません。ソースから入ってきた信号をそのまま即座にパワーアンプに送り出す様な非常に俊敏なプリアンプです。音色的には「ライトブルー系」の淡い色合いかとも思います。使っている球は12AX7(テレフンケン)と12AU7(フィリップス5814A)です。それぞれ試聴して、自分の耳に合格した球しか使いません。「ライトブルー系」の音色は「内部配線」の音色ですね。

プリアンプに対してパワーアンプのWE101Dの音色は確実に出ていますね。どう表現すれば良いのか?・・・・1960年代に良い映画館に行った時のサウンド(おそらくWEの球や機器を使ってある様な・・・)です。おそらく周波数特性的には上も下もあまり伸びてはいませんが、音の通りが良くて中域が非常に充実しています。内部配線の影響か?独特の音色もそう強烈ではありません。「楽音」の再現には申し分ないサウンドです。特筆すべきは音の粒立ちでしょうね。

私の7SPユニットシステム3種とも、すべてのケーブルを自作の最高峰ケーブルで接続しています。その結果、「見通しの良い音」(ベールが全くない)になっています。音数もソフトに入っている情報をすべて引き出して、且、さらに余裕をもってSPから音を出していると思っています。その為にケーブル類はとんでもない太さ(銀線で)に見えるかも知れません。一般的なケーブルの太さでないことは確かです。これは「ケーブル材の断面積」がすべての情報を引き出すために必要な「断面積」にしているからです。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/beb50f68a6789981c2672b203f4fa1dd

126. 中川隆[-8923] koaQ7Jey 2019年8月03日 20:17:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3807] 報告
自宅システムもやっと一息 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2019年07月07日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/1fa78a4adca12c9bde0e7323eca24fc8

アンプの場合、コンデンサーの種類や容量の大きさで「音色」や「音数」が変わる事は承知していますが、私から言わせれば「些細な変化」です。「内部配線」の交換は「革新的変化」をもたらします。


自宅システムも昨年からアンプの入れ替えが続き、落ち着かない日々が続いていましたがやっと安息の日が訪れ様としています。


LUXMAN M06α→クレルKST-100→エクスクルーシブM4→ディネッセン:アンタレス

と目まぐるしくアンプ交換して来て、今年に入りネットワークシステムでの「Wアンプ化」実験をして、ようやく元の鞘のWE101Dppパワーアンプ×2台のWアンプ化にこぎつけました。当初の構想から10年もの月日が経ってしまいました。

管球プリアンプとWE101Dppパワーアンプの内部配線は「特殊な銀線」に全て交換しています。クラスは当方の「ゴールドスターシリーズ」と同じ配線です。

一般の内部配線が銅線のφ0.5mm程度に対し、20倍以上の断面積と銀線の伝送特性です。超ハイスピードなアンプにしています。


サウンドトレール「ケーブルカタログ」
http://soundtrail.co.jp/p06.html


アンプの場合、コンデンサーの種類や容量の大きさで「音色」や「音数」が変わる事は承知していますが、私から言わせれば「些細な変化」です。「内部配線」の交換は「革新的変化」をもたらします。「劇薬」にも例えられるでしょう。

現在はパワーアンプの活性化(多分約1か月くらいで完了すると思う)中で、バッハ:チェンバロ協奏曲集をMDで、おとなしいサウンドで楽しんでいます。

非常に穏やかなサウンドで音数が多くてSPの存在が消えています。SP間の音の密度が市販のアンプとは違います。多分「蜜月」の時代かも知れません。最新のアンプの音の出方とは一線を画します。真空管自体が100年前くらい古いものですので「古臭い音」と感じる事も有りましたが、今回の組み合わせで「一つの世界」を描いています。ないものねだりしても仕方がないし、このサウンドで充分満足しているのでこのまま使い続けていくだろうと思います。予備の真空管も十分ストックを持っています。多分出力管のWE101Dは私の代では消耗することはないと思います。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/1fa78a4adca12c9bde0e7323eca24fc8

127. 中川隆[-8904] koaQ7Jey 2019年8月05日 16:18:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3828] 報告

プロケーブル(ProCable)
鬼門・オーディオ編/ その泥沼的な廃退の真相を公開!
https://procable.jp/setting/index.html


▲△▽▼


プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力 その1
http://japanese-audio.com/


実はプロケーブル(ProCable)がやってきた事を数え上げたらきりがない事をご存知のかたは、非常に多いと思います。

それはプロケーブル(ProCable)からオーディオファンへの、心からの献身的な貢献であったと同時に、オーディオ界にとっては、プロケーブル(ProCable)のやってきた事は、恐ろしい限りの破壊力を持つ、その種の影響力であった事でしょう。それこそ、大企業が倒産しかねないほどの事を、プロケーブル(ProCable)社はやってきたのです。


プロケーブル(ProCable)という会社は、そういう会社であるということは、深く認識しておくと、プロケーブル(ProCable)にまつわる「えせ情報」や、「オーディオゾンビ」どもの書いている、「いびつで、なおかつ、ねじ曲がった」意見などに惑わされる事も、今後は無くなると思います。


プロケーブル(ProCable)社が世に登場してから、2017年の年末である今で、はや16年以上の歴史を数えます。


最初に、プロケーブル(ProCable)が、この16年間でやってきた事というのは、箇条書きにしたほうが、プロケーブル(ProCable)の正体やオーディオ界で起きていた実態を、より鮮明に浮かび上がらせる事ができると思いますので、箇条書きにて、プロケーブル(ProCable)社の「栄光の軌跡」を、羅列したいと思います。

★プロケーブル(ProCable)の正体(箇条書きにてそれを明らかにします!)


1)プロケーブル(ProCable)社は、まず第一に、デジタルケーブルの情報の欠落を問題にしました。米国の、ベルデン1506Aという、世界最高峰のオールテフロン絶縁の「デジタルケーブル」を日本に紹介しました。重要なのは、その1506Aには、日本のカナレ社の75オームのプラグが必要だとプロケーブル(ProCable)社が断定して、常にそれが付いていた事です。
 このデジタルケーブルこそが、非常に音が濃密で、アナログのような濃密な音がするものでした。そして、ここから先が、プロケーブル(ProCable)社が本領を発揮したところなのです。


プロケーブル(ProCable)社は、デジタルケーブルによって音が違うなどということは、どちらかのデジタルケーブルが、デジタル情報が大幅に欠落しているからなのだと、断定しました。


オーディオ店で売られているデジタルケーブルのほとんどは、高額でぼろいものばかりなのだと、オーディオ界を「告発」したのです。


それまでは、デジタルケーブルはものによって音が違うので、色々なデジタルケーブルで様々な音を楽しんで下さいというほど、今にして思えばあきれかえるほどに、オーディオ界のレベルは低く、オーディオマニアは、お人好しばかりだったのです。


2)プロケーブル(ProCable)社は次に、アナログケーブルの切り札を日本に紹介してきました。これは実は、デジタルケーブル、1506Aを使ったかたからのリクエストでした。「これほど1506Aが凄いのなならば、アナログケーブルも紹介してください。」との意見が殺到したのです。

プロケーブル社がリクエストに応えて紹介したのは、米国ベルデン社の8412という型番のマイクケーブルでした。
そして、プロ用マイクケーブル=アナログケーブル(インターコネクトケーブル)なのであるからして、非常に高額なオーディオ用ケーブルに惑わされてはならないと、なんと、プロケーブル(ProCable)社は、マイクケーブル=インターコネクトケーブル(アナログケーブル)だと、日本ではじめて本当の事を大声で語りはじめ、国民を啓蒙しはじめました。
なぜ8412という型番のマイクケーブルが切り札だったのかにつきましては、色々な意見があるところでしょうが、プロケーブル(ProCable)が発見した事は、その深みを知る人にとっては、実に衝撃的な事だったのです。


「米国のスタジオで録音された音というのは、その録音時に使ったケーブルで再生すると、完璧なフラットを演出出来るのだ。」という、「公式」こそが、それでした。


確かに、ジャズを8412で慣らしますと、豊穣で、こんな音は聞いた事が無い!、というほどの音が出て来るのです。その場にマイルス・デイビスが蘇って生き返っているかのような錯覚を覚えるほどの音、そう、それは恐ろしいほどの音だったのです。


そして、1506Aと8412ブームによって、プロケーブル(ProCable)社は、徐々に全国的に有名になっていきます。


3)次にプロケーブル(ProCable)社は、切り札的なスピーカーケーブルを発表してきました。ベルデン8460、8470というスピーカーケーブルと、WE(ウェスタン・エレクトリック)の18GA、16GAというものがそれです。そして、それらのケーブルの使い方さえ、プロケーブル(ProCable)社は、克明に説明していったのです。これが世界で初めて発見され、発表された、「音の焦点」というものでした。

お客様サービスに徹底していたのも、プロケーブル(ProCable)社の特徴でした。それは今もプロケーブル(ProCable)社の伝統として、プロケーブル(ProCable)社は、会社をあげて、そうしているようです。


さて、それまでは、米国ベルデン社と言えば、オレンジ色と黒色のケーブルがきつくよってある、9497というものが、日本では主流でした。なぜプロケーブル(ProCable)社は、この9497を無視したのでしょうか。それはプロケーブル(ProCable)社が、簡単に言ってのけるところの、フラットな音を出すケーブルではなかった、というだけの理由ですが、その背景には、プロケーブル(ProCable)社による、非常に深い洞察がありました。


誰もが知る、ベルデン9497というスピーカーケーブルをプロケーブル(ProCable)社が否定したには、きちんとした理由がありました。ベルデン9497は、日本の輸入業者が改変してしまっており、音がおかしくなっているということと、それのみならず、ここはプロケーブル(ProCable)社の「技術的説明」になり、難解な部分ではありますが、きつくオレンジと黒の線材がよってある理由は、ベルデン9497がメッキ線材であるがゆえ、長く引くと音が硬くなる種類の線材ではあるが、きつくよる事によって、コイル効果(音を柔らかくする効果)により長く引いても音が固くならないという理論によって、ベルデン社が9497を設計する段階で、仕組んでいたものであるという説明でした。

この事は、プロケーブル(ProCable)社によると、「音の焦点」について何も知らない人にとっては、むしろ有難い事だったのかもしれませんが、本当のところは(蓋を開けてプロケーブル(ProCable)社が、その真実を覗いてみると)、このコイル効果こそが、スピーカーケーブルにとっては命取りになるということだったのです。

「音の焦点」というような概念は、それまで(プロケーブル(ProCable)社が提唱して全国に広めるまで)は、世界広しといえども、全く存在すらしていなかったわけですから、ベルデン9497が、有り難がられて使われていたのも、無理はなかった事なのかもしれません。ただし、それはプロケーブル(ProCable)が登場してきて、「音の焦点」を発表して広めていくと同時に、価値が全く無くなっていってしまったのです。その証拠に、現在となっては、ベルデン9497などを有り難がって使っている人は、ネットの出来ない老人以外、ほとんどいなくなってしまったのです。


つまり、ベルデン社の9497というスピーカーケーブルは、その設計思想の反動で(コイル効果を持たせてある反動で)、フラットな音を、完膚なきまでに壊してしまうのだと、つまり、プロケーブル(ProCable)の主張によれば、ベルデン9497は、とても「生音」が出せるほどのレベルのケーブルではない、というような、驚くべき説明であったのです。


そして、生音を出す方法を、またしても、日本国民に伝授し、啓蒙をはじめます。それと同時に、生音が出せる種類のベルデン社のスピーカーケーブルや、WE(ウェスタン・エレクトリック社)のスピーカーケーブルを、次々に発表していきます。その生音を出す方法こそが、あの有名な「音の焦点」というもので、これもまた、オーディオ界では初めての発見であり、プロケーブル(ProCable)社の技術力がいかに高いかの証明だったのです。詳しくは、上記のリンク先をご覧下さい。


メッキ線材は、長く引くと音が硬くなる、短く引くと音が柔らかくなる、太いケーブルだと音が柔らかくなる、細いケーブルだと音が硬くなる、というものが、プロケーブル(ProCable)社の語る論理でした。


これが、あの有名な「音の焦点」です。


この「音の焦点」という論理につきましては、プロケーブル(ProCable)社の鬼門コーナーの28番に、「音の焦点」として、全てが克明に記載されていますので、プロケーブル(ProCable)社のサイトで、誰もがいつでも読めるようになっております。


◎音の焦点


この論理の深みと、正しさを体で知ってしまったオーデョオファンは、プロケーブル(ProCable)社の技術なしでは、もはやオーディオは成り立たない、とすら、考えるに至っていったのです。


    魂のないやつ100人集まったってダメなんだ!

      ひとりの強力な個人(会社?)になれ!

                   落合信彦
http://japanese-audio.com/


プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力 その2
http://neworleans-jazz.com/


★さて、この「その2」こそは、劇的なほどに魅惑的な内容になりますうえ、その1よりもさらに強烈無比なるプロケーブル(ProCable)の正体を克明に描写するものになりますが、まずは分かりやすいよう、その1のおさらいをします。


「プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力 その1」では、プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響の三つを解説致しました。


1)デジタルケーブルの情報の欠落という大問題について、プロケーブル(ProCable)は解析しました。
2)ベルデン8412という切り札的なアナログケーブルを、プロケーブル(ProCable)は、その使い方を解説したうえで発表しました(米国ジャズは8412で鳴らすのがベスト)。
3)最優秀なスピーカーケーブルの発表と、その使い方をもプロケーブル(ProCable)は(音の焦点)、克明に解説してみせました。


以上の三つが、(その1)でした。


普通はこれで終わるでしょう。三つもオーディオ業界全体に破壊的な影響を与えるような仕事をすれば、プロケーブル(ProCable)社の影響力は、それで終わるのが普通なのです。後は、革命などをするだけの力は残っておらず、通常業務をしているのが普通の会社でしょう。その点、プロケーブル(ProCable)社は、常識を超えていました。


プロケーブル(ProCable)社は、まったくとどまる事を知らないかのようでした。まるでダンプカーのごとき勢いで、さらなる猛スピードで突っ走っていったのです。


そして、プロケーブル(ProCable)社が発表した4番めの真実は、ついには、恐ろしいばかりの影響力を、全国に、放っていました。


4)プロ用の小型パワーアンプは、いかなるアンプより優れている。1950年代のWE(ウェスタン・エレクトリック)の真空管アンプより優れているのだ。WE越えである。皆でWE越えをしようではないか!!


という、信じがたいような事こそが、恐ろしいほどに衝撃的なるプロケーブル(ProCable)の発表そのものだったのです。


なぜそのプロケーブル(ProCable)の発表が、あまりにも衝撃的だったかと言いますと、WE(ウェスタン・エレクトリック)の真空管アンプより優れているということは、オーディオ界の、あらゆるアンプより優れているという事を意味していたからです。プロケーブル(ProCable)は、たかだか、5万円台のアンプが、○ッキン○ッシュのアンプよりも、○ーク○○○○ンのアンプよりも、○○ルのアンプよりも優れているのだと、言い放ったも同然だったからです。


そして、非常に多くのお客様がたが、その隠された真実を知る事になっていったのです。多くのお客様がたは、プロケーブル(ProCable)が当時売っていた米国のクラウン社のD45というアンプを購入していったのです。


(プロケーブル(ProCable)価格が59,800円だったので、騙されたつもりで試せた事も、この事実が一気に広まった原因かと思います。)


そして、ほとんどのかたが、今まで使っていた、100万円も200万円もするアンプを(時には30万円、50万円のアンプを)、その事実をまだ知らされていないかたがたに、オークションなどで、数十万円で売却していたのです。


これには、特筆すべき、逸話もあります。


WE(ウェスタン・エレクトリック)の真空管アンプの300Bではなく、もっと優秀であった、さらに時代をさかのぼる、同じく WEの205D真空管アンプ(一台500万円のアンプが、ステレオ再生では二台必要・つまり1000万円のアンプです)を使っていた人物が、プロケーブル(ProCable)のお客様の中に、なんと、混じっていたのです。


そのかたは、プロケーブル(ProCable)のクラウンD45を入手して、そちらのほうが優秀だと見切ってしまい、205D真空管のWEのアンプを、さっさと売却してしまったのです。


まさに、プロケーブル(ProCable)社がやっていた事は、アンプそのものの「革命」だったのです。そして、今もプロケーブル(ProCable)革命はアンプの世界において、脈々と続いており、クラウンD45が生産中心になると、ほぼ同時に、さらに凄いアンプを発表してきます。

プロケーブル社は、まるでクラウンD45が生産中止になる事を見抜いていて、あらかじめ、それより凄いものを、虎視眈々と用意していたかのように思えたほどです。真偽はどうなのでしょう?

それが、thomann S-75mk2、というアンプでした。このthomann S-75mk2というアンプは、さらにさらに、恐ろしくも凄いものでした。WEの真空管アンプを越えるクラウンD45より、数段上の、このドイツ製のアンプが、今のプロケーブル(ProCable)売価では、たったの2万数千円なのです。


★ドイツ製アンプに関する注意事項 その@

プロケーブル(ProCable)は一年の保証付きです。このアンプは「必ず」保証付きのものを入手してください。保証なしの売りっぱなしの業者が多いですから、この点だけは、厳重に注意してください。「ドイツまで送って直してもらって下さい。ドイツの保証が付いています。」などと、彼らは本当に言いかねません、というような注意もしております。確かにオーディオ業界のモラルは、詐欺師的であり、その程度のレベルに過ぎないのだと思える事、多々なのです。


★ドイツ製アンプに関する注意事項 そのA

両端ともメッキプラグの最悪の仕様の115Vへの昇圧トランスとのセット売りもみかけられますが、それが両端メッキですから、メッキの音が厳しすぎて高域が上昇してしまい、音楽用途には、使い物になりません。これにも、厳重にご注意下さい。プロケーブル(ProCable)仕様のアンプのオプションで選べるようになっている安価な昇圧トランスは、特別注文品仕様ですが、それでも6800円です。それは、両端がきちんと非メッキになっている、音楽用途に適合させてあるものです)。


さて、これでは(たったの2万数千円のアンプが、アンプ業界の最高峰であるならば、)オーディオ業界が壊れてしまっても無理はありません。


そして、次にプロケーブル(ProCable)は、さらにさらに、恐ろしい事をやってのけました!!


5)CDプレーヤーが、欠陥品である事を、プロケーブル(ProCable)社は、全国に向かって、大々的に、公に発表しました!!


そして、半年の期間を置いて(オーディオメーカーが倒産しないよう、プロケーブル(ProCable)なりの猶予期間を空けていたのです)、iPodこそが、最良のCDプレーヤーだと、プロケーブル(ProCable)社は、世に、これでもかと、言い放ちました!!、さらには、その記述のタイトルには、これはプロケーブル社の冗談なのでしょうか?、(公示)とすら、末尾に書かれていたのです。


◎CDプレーヤーの最終解答(公示)

そして、そこには、論理的な分析から、実験結果まで、詳細に記されていたのです。
(圧縮しない、つまり音質を悪くしない、WAVファイル形式か、AIFF形式でなければならない)


絶句です。それを読まれた当時のオーディオマニアのかたがたは、間違いなく絶句したに違いないのです。そして、iPodというのは、すでに市民権を得ていて、オーディオマニアの友達、子供、知り合いなど、誰かが必ず持っているというほどに普及していたのです。


プロケーブル(ProCable)社の、この発表をもってして、高額なCDプレーヤーの歴史は、幕を閉じていく事になります。そして、プロケーブル(ProCable)のおかげで、行き先を失ったオーディオメーカーは、ネットワークオーディオなどという、中途半端な事しか、する事が無くなってしまいました(注意してください。ネットワークオーディオなどというものも、詐欺同然の子供騙しなのです!)。


今振り返ると、プロケーブル(ProCable)社というのは、なんと恐ろしい事をしていたのでしょうか。


実は、AirMacエクスプレスや、MacBookなどのイヤホン端子から直接音をとっても、あらゆるCDプレーヤーを越えていたのですが、プロケーブル(ProCable)社は、あえて、当時、G5と比べて、iPodが最優秀だと言い放ったのです。


プロケーブル(ProCable)社は、真実を、一気に全国に広めようとしたのでしょうか。


そして、さらにプロケーブル(ProCable)社のオーディオ革命は、とどまることなく続きます。


6)そのような、大それた事をしながらも、プロケーブル(ProCable)は、英国音楽はバイタル、日本の音楽はモガミ2534、又はカナレ4E6S、ドイツ音楽はノイマンで鳴らすと、完璧なフラットで鳴るとの発表を、次々に行っていきます。さらにはプロ用と言いながら、除外すべきケーブルについても語ります。ゴッサム(Gotham)はダメだと言い切ったのです。それは民生用ほどボロい事はないが、いかなる国籍の音楽を再生するにも不完全であり、フラットともほど遠いという発表も、同時に行っていきます。

確かにゴッサムを使った人々は、お金をドブに捨てたようなものだと、非常に後悔されているのです。なんたる正確無比な、プロケーブル社の判断力なのでしょう。それが即座に分かるシステムをプロケーブル社が社内に持っているとしか思えない節さえあります。

このように、あらゆる面において、プロケーブル(ProCable)社は、手取り足取り、皆さんと、オーディオ業界とを、牽引していきました。まさに「手取り足取り」という表現が当たっているでしょう。


大胆さと緻密さの融合、まさにそれこそが、プロケーブル(ProCable)社の真骨頂なのでしょうか。


さらにプロケーブル(ProCable)社は、機材同士を接続する場合には、ベルデン社の88760であり、同じくベルデン社の88770こそが、最優秀であり、それは国籍の問題を越えた次元において、完璧なフラットのケーブルだからであるとの発表もしております。


ということは、ベルデン社の、88760と88770だけは例外として除外すれば・・・、


良い音のアナログケーブル=その国籍のプロ用スタジオで「頻繁に」使われているマイクケーブルであるという事実を、プロケーブル(ProCable)社は、次々に証明していったのです。
http://neworleans-jazz.com/


プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力 その3
http://black-music.info/


★この「その3」でこそ、ほとんどのオーディオ業界は、実質的には、終焉を迎えました。終わらせたのは、勿論プロケーブル(ProCable)です。一体全体、プロケーブル(ProCable)社が、どのように、オーディオ業界を終わらせたのかは後述するとしまして、まずは「その2」のおさらいをします。


4)WE越えの現代のプロ用小型アンプを、プロケーブル(ProCable)社は、日本に紹介して、オーディオ業界を騒然とさせ、オーディオ業界の、アンプ関係の地図を、塗り替えてしまいました。


5)さらにプロケーブル(ProCable)社は、CDプレーヤーが欠陥品である事を、そのデジタルのエラー訂正という観点から、パソコンより劣っている事を「公示」してしまいました。これにより、オーディオ業界におけるCDプレーヤーというものが、プロケーブル(ProCable)社の多大なる影響力によって、ほとんど売れなくなってしまったこと。


6)そうこうしながらも、プロケーブル(ProCable)社は、プロ用オーディオケーブルの使い方を煮詰めていき、米国の音楽のみならず、ドイツの音楽、日本の音楽、英国の音楽などに適正なケーブルを、発表しつづけていったこと。また、そのプロケーブル(ProCable)社の偉業により、オーディオ界の民生用のRCAケーブルは、プロ用ケーブルに押されて、ほとんど壊滅状態に追い込まれていってしまったこと。


以上の三つが「プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力(その2)」でした。


(その1)の三つも破壊的な威力だったのですが、さらに破壊的な事を、プロケーブル(ProCable)は、(その2)で、やってのけたのです。


★さて、今回は、「プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力 その3」です。


もうこれで、ほとんどのオーディオの常識は、プロケーブル(ProCable)によって、壊滅させられます。残るは、パソコンを操る事が出来ない世代のかたがたで、プロケーブル(ProCable)の存在を知らないかたがたが、「ぼったくりオーディオ業界」から、今もオーディオ機器を買っているのみです。

さて、ついに、このシリーズの最後となる、「プロケーブル(ProCable)がオーディオ業界に与えた破壊的なる影響力 その3」を発表します。


下記が、その3の三つです。
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7)今まで誰も目に止めもしなかった、「電源」というものに、プロケーブル(ProCable)社は、電源トランスを使って、メスを入れていきました。電源ノイズこそが、音を濁らせている真犯人だという仮定からスタートして、見事にそれを商品化して、世に見せ付けました。プロケーブル(ProCable)社に言わせれば、これは簡単な事で、「電源」は、車にとっての、ガソリンである。汚れきった「粗悪ガソリン」で、車がまともに走るだろうか?、という事のようです。


驚くべき事に、インターネットの速度さえもが、劇的に上昇したり、パソコンのスピードが、CPUを倍速にしたかのように高速化されるというような事態さえ起きはじめました。プロケーブル(ProCable)社が販売した電源トランスは、一つ残らず、その種の威力がありました。ネット等の速度につきましては、様々な人がネット上の計測サイトで実測して、「数字で」証明されています。詳しくは、プロケーブル(ProCable)社の電源トランスのコーナーの「お客様の声」を参照ください。実に色々な実験結果が登場しています。


勿論、音、つまり「オーディオ」に対する改善効果は、プロケーブル(ProCable)の最重要事項、主眼であり、それは目を見張るべきほどのものでした。これにて、プロの現場から、アマチュアの自宅レコーディング環境から、PAに至るまで、日本の音楽現場は、電源というものに目を向けざるを得なくなり、プロケーブル(ProCable)社の存在によって、劇的な進化を遂げていったのです。


8)さて、次にプロケーブル(ProCable)社が手がけたのは、音響理論でした。プロケーブル(ProCable)社は、なんと、今まで百年以上もの長い間、闇に包まれていた、「音響」というものの正体を、見事に、これでもかというほど明瞭に、暴いてみせました。


そして、音響理論の特許を取りました。プロケーブル(ProCable)のする事には、すぐに追従する業者が出て来ますから、特許を取らざるを得なかったものです。それによって、確かに業者は、プロケーブル(ProCable)に、音響という意味では追従できなくなったようです。

ただし、特許の期間は20年くらいに過ぎませんから、それが過ぎれば、即、ある種の業者はプロケーブル(ProCable)に追従していくことでしょう。さて・・、この特許技術(発明)によって、


プロケーブル(ProCable)は、部屋というものの音響環境が、実は最善の環境であった事を証明してみせました。これは、実は驚嘆すべき事でした。今までは、部屋という環境は音響的に最悪だとばかり、100年以上もの長きにわたって(日本のオーディオの黎明期以前から、その後も)、オーディオ界がこぞって宣伝してきた事だったのです。


プロケーブル(ProCable)社は、その悪習をひっくり返してしまったのです。部屋の音響を最悪だとする事によって、音響屋などというものすら存在しており、その種の音響屋に部屋の改造を依頼するだけで、五百万円以上は、軽く飛んでいたのです。かたやプロケーブル(ProCable)社のほうは、それに対して、たったの39800円でした。

なぜたったの39800円で済んでしまったのかを書きますと、スピーカースタンドだけで、その「結界音響」とプロケーブル(ProCable)社が呼ぶところの音響環境が、実現されてしまったからです。


そのうえ、自分で積み木で「結界音響」を張っていただいてもいい、つまり、個人さんは真似をしていただいてもいい、プロケーブル(ProCable)社は、その場合には特許を主張しないとして、プロケーブル(ProCable)の技術を広くアマチュアのかたがたに開放してしまいました。(プロの場合でも、その特許を使ったという連絡さえくれればいい、とのことですが、連絡してくるプロは少ないようです。)


さて、これでとうとう、百年以上も続いた「閉ざされた音響の歴史」と、それに伴う「デマ」は、「日本では」という限定付きではありますが、幕を閉じる事になります。部屋における「音響理論」は、すでに丸ごと、プロケーブル(ProCable)によって、ひっくり返されてしまっています。


9)さらに、プロケーブル(ProCable)社は、バランス転送用プラグ、つまり、XLRプラグの使い方を、世界で初めて、皆さんに正しく伝えました(こんなバカな事すら、本当に世界ではじめての事であって、それまでは、プロケーブル(ProCable)社以外の世界中の一人たりとも、正しく理解していなかったのです。)

注:)この簡単な驚くべき事実は、プロケーブル(ProCable)社の発見ですが、実は、あっという間に電光石火で日本中に広まっていきました。口コミでプロのレコーディング現場、マスタリング現場にさえ広まっていったと聞いております。理由は、誰にでも試すことが出来て、しかも、誰にでも即座に理解できるほどに、簡単な事であったからと想像します。

本来は、プロの世界こそが、何事に対しても進んでいなくてはならないにも関わらず、実際には、許容性が足りないのでは?、と、感じる事も、多々あります。


しかし、XLRプラグの使い方に限っては、プロの間にもあっという間に広まりました。プロで、この事を胸を張って語っているものがいたとしたら、それはプロケーブル発で広まった情報が、あなたの耳にも入っただけですよと、教えてあげてください。


さて、この発見の内容はと言いますと、機材側が金メッキのプラグであった場合には、銀メッキのXLRプラグが付いた、プロ用ケーブルを使って下さい、機材側が銀メッキのプラグであった場合には、金メッキのXLRプラグが付いた、プロ用ケーブルを使って下さい、という事でした。

★なんと単純なことだったのでしょうか!?

それだけの事です。それだけの事なのですが、プロケーブル(ProCable)社以外の、世界の誰もが、それに気づかなかったのです。


それだけ音というもののセッティングは難しく、プロといえども、皆目あてずっぽうだったのが現実だったのです。プロだからといって、こんな事では、胸を張れましょうか。まして、オーディオマニアとなると、数千万円もの大金をぼったくられても、まだ分からないというケースが大半だったでしょう。


そういう背景を従えて、プロケーブル(ProCable)社は、現代の音楽産業の中に、登場してきました。


さて、話は、プロケーブル(ProCable)社が、少々の実験をしただけで、実に簡単に発見してしまった、XLRプラグの使いかたに戻ります。


機材の組み合わせによっては、XLR銀メス---XLR金オス、などという変則的なプロ用ケーブルが必要になる事もあるということです(ケーブルは全てプロ用を使って下さい)。
 さて、この法則は絶対であり、スキのあるような種類のものではありませんでした。それゆえ、あっという間に全国のオーディオファンと、ほとんどのプロフェッショナルの人々に広まっていきました。それと同時に、プロケーブル(ProCable)社という名前も、これだけが理由ではありませんが、あっという間にオーディオマニアの人たちの間での常識となっていったのです。むしろ今も遅れているのは、プロのスタジオなど、一番それを必要としている現場の一部なのではないでしょうか?
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他にもプロケーブル(ProCable)社の行った偉業は、非常に多くあります。それはプロケーブル(ProCable)社のホームページをみていただくと、一目瞭然だと思います。具体的には、PA用の38cmウーファーのプロ用スピーカーの5万円ほどのものは、民生用の100万円のスピーカーに劣るものではない、という事実の発表や、世界最良のファイヤーワイヤーケーブルやLANケーブルの発表など、次々に斬新な真実を発表していった事です。中には、オーディオ界をひっくり返すような発表も、これ以外にも、プロケーブル(ProCable)社は普通に行っていたのです。


★プロケーブル(ProCable)シリーズに書かなかった、超衝撃的だった発表とは・・・

中でも超衝撃的であったのは、電源関連の品物、つまり、電源タップ、電源トランス、電源ケーブル、その他全て、電源関連の道具のプラグ類は、全て真鍮の非メッキのものでなくてはならない、という、驚くような発表だったのではないでしょうか。その為、プロケーブル(ProCable)社が売ってもいない、パナソニックの1512Kという壁コンセントが最良との発表は衝撃的でした(重要な事は、プロケーブル(ProCable)は一円も儲からないのです。)。

ところが、プロケーブル(ProCable)社の見解は、驚くべきものでした。「この程度の事は誰もでも分かるほどに簡単な事であり、今まで誰にも分かっていなかった事のほうが、幼稚過ぎて、むしろ信じられない事だ。」というのです。

いづれにしましても、

これでロジウムメッキもののバカ高い壁コンセントなどは、非常にボロく、全く音楽用として使い物にならないという事が判明してしまったわけです。PCOCCなどという素材の銅もそうですが、これまで、その種のぼったくり商売は、全てのオーディオ業者がやっていたと断言します。それをプロケーブル(ProCable)社が、単独で、日本中から排除して、一網打尽にしてしまったのです。

このように、プロケーブル(ProCable)社の偉業の数々は、オーディオにまつわる様々な事を、全て破壊してしまって、一から再構築してしまったというところにこそ、その真価があります。


特に「結界音響」理論につきましては、発表当初から、ノーベル賞並みの発見だとの噂すら広まっていました。ただ、プロケーブル(ProCable)社は、それを音響学会で発表するつもりは皆目無さそうですし(音響学会で発表すれば、世界的に有名な理論になっていくに違いありませんが)、それよりも皆さんの財産として、自由に使っていただければいいというくらいに、プロケーブル(ProCable)社は、今も考えているようです。
http://black-music.info/


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プロケーブル(ProCable)がのさばると非常に困るオーディオ業者!?
http://tokyo-audio.com/

今まで皆さんから莫大な金銭をぼったくってきたオーディオ業者は、プロケーブル(ProCable)がのさばればのさばるほど、「倒産」という危機が、現在迫っています。それが理由でプロケーブル(ProCable)の批判ばかり、あらゆる手を使って、ネット上で行っているというのが、ネット状況です。

彼等古くからのオーディオ業者の評判は、年々落ちていくばかりで、もはや歯止めが聞かない状態に陥っています。

この理由ははっきりしています。プロケーブル(ProCable)の評判が、一般のオーディオマニアに、あまりにも良過ぎるからと、プロケーブル(ProCable)が、オーディオ業界の地図を塗り替えてしまったからです。プロケーブルの試聴室の評判もあまりにも良い。100人中、99人が絶賛して帰っていくほどなのですから、オーディオ業者は、この事態を放っておくわけにはいかないのです。なんとしてでも、プロケーブル(ProCable)を批判(誹謗中傷?)して、プロケーブル(ProCable)の評判を落とさなくてはなりません。その為になら、少しのおこづかいをあげてでも「オーディオチンピラ(オーディオゾンビ?)」にプロケーブルの誹謗中傷の記事を書かせるのは、普通の事ではないですか?、まして、詐欺師同然の、ぼったくりオーディオ屋のする事なんですよ。


さて、ここで、プロケーブルの大阪店の試聴室から出てきたかた(ショックを受けたかた)の表情や仕草を皆さんも知っておいて下さい。それがいかにえげつないものかが、わかります。プロケーブル大阪店の試聴室が、いかにすさまじいものであるかが、手に取るように、分かります。


1)呆然と立ち尽くしているかた。

2)大阪店の天井を見上げて、一言も喋れなくなってしまったかた。

3)独り言を、うつむいて一人で喋り続けているかた。

4)店長を相手に、のべつまくなしに感動の気持ちを喋り続けているかた。

5)何一言喋らずに、店を出て行くかた(このタイプは、能面のように無表情だそうです)。

6)持っている金銭を全部使って、片っ端からケーブル類を購入していくかた。

7)オーディオ屋の悪口を、激しくののしりながら大声で叫んでいたかた。

8)「俺が家族を犠牲にしていたんだ。」「俺がバカだったんだ。」などと言いながら涙を浮かべておられたかた。

9)プロケーブル、プロケーブル、プロケーブル、と、つぶやき続けているかた。

10)感動の?涙を目に溜めて試聴室から出てこられるかた(これはかなり多いそうです)。

11)「ちきしょう!ちきしょう!」と叫びながら、試聴室の出口の柱に額を打ち付けていたかた。

12)その他色々(大阪店の店長に聞いていただくと色々出てくると思います。)

などなど、店長に改めて聞いたら、私が知っている以上の出来事が、さらに出てきましたので、追加しました。

いづれにしても、大阪店のプロケーブル試聴室の音は、異次元なのです。他のいかなる試聴室に比べても、圧倒的なんです。
しかし、本当の事を告白しますと、プロケーブル最強の試聴室といえども、あまり恐ろしい音になってもいけないだろうと、あえて、ウェスタンエレクトリック(WE)の復刻版のスピーカーケーブルを使わずに、ベルデンの8470にしてあったのです。

そうやって、音のランクをワンランクからツーランク、落としてあったのだ、ということも、知っておいて下さい。これは皆さんの心の(精神の?)安全の為に、わざと、そうしていたものです。

が、ついに、ウェスタンエレクトリック(WE)の復刻版のスピーカーケーブルに、に交換してきました。やるなら徹底的にせよ!、ですよ。(これにつきましては、2017年の12月に交換してきました。今や、世界最高峰のWEの音で、プロケーブルの大阪試聴室は鳴っています。まさに、プロケーブルの大阪試聴室は、とんでもない音になりました。)


さて、プロケーブル(ProCable)のオーディオへのアプローチの方法は、前例がまったく無かったがゆえ、このようなオーディオ業者(プロケーブル)が登場してくる事自体、誰にも予測不可能であったがゆえに、既存のぼったくりオーディオ業者には、プロケーブルを批判して阻止することが、当初は、不可能だったのです。

まさに彗星の如くプロケーブルが登場してきたがゆえに、プロケーブルに対抗する時間も手段もないまま、今までのオーディオ業者は衰退してしまったのです。あれよあれよという間に衰退していくのですから、既存のオーディオ業者は、たまったものではありません。プロケーブルの大阪店が登場してから、大阪のオーディオのメッカ、日本橋のオーディオ店が何軒倒産したでしょう。7件か8件以上は、ゆうに倒産していると思います。


実は、プロケーブルにとっては、いつまでも元気で居て欲しかったハイファイ堂さんですら、大幅な規模縮小をしてしまい、困ってしまったほどです(当店は、ハイファイ堂さんのような中古業者は、競合相手にはならないと、実は、考えており、中古の商品をハイファイ堂さんに買いに行ったかたが、ついでに寄ってくれて、プロケーブルで、ケーブル一本でも、買っていってくれるのを期待していたのです。)。

このハイファイ堂さんの話は、今でこそ明かせる話です。プロケーブル側が、ハイファイ堂さんに片想いしていただけで、ハイファイ堂さんから見たら、少しお隣にあるプロケーブルの大阪店は、鬱陶しい限りの存在だったのかもしれません。


それだけ当プロケーブル(ProCable)の威圧感や、オーディオ業界への影響力には、凄いものがあったのだろうかと・・・、今振り返りますと、確かにプロケーブルには、それがあったと思える節が、過去の事ではありますが、あちこちに見受けられるのです。

ネットだけを見ていると、現在、倒産しかかっている業者は、必死になって赤字情報をカモフラージュしようとしているように見受けられます。そこのところが、我々の目には、よく見えていないのです。

評判がいくら悪くても、年々客の数が減っていっているにも関わらず、「やらせ」、「偽り」、「うそ」、他店の「批判」、実に様々な手を使って、自社の評判が良いように見せかけているだけというのが、ぼったくりオーディオ業界の実態なのかもしれません。

今も順次オーディオ業者は倒産していっていますが、近いうちに、大手のオーディオ業者が倒産して、皆さんは、びっくりされることと思います(2018/2/9記述:これはその後、日本ビクターの倒産・ケンウッドとの合併で、事実となりましたが、次に倒産する大企業、もしくは有名企業も出てくるでしょう)。

反面、当プロケーブル(ProCable)側は、いくら評判を貶めるような「やらせ」や「うそ」や「徹底した、しつこい批判」という憂き目に会っていても、堂々としているように、見えるのではないでしょうか。ただし、彼らのような「最底辺のオーディオゾンビ」を許しておくことは、いくら寛大なプロケーブルとはいえ、もう出来ません。やはり、ウソに騙されて、オーディオ屋にぼったくられ続けているかたがたが、後を絶たないからです。


★プロケーブルの実態


実態は、毎日のように、お客様がたからかかってくる電話、メールなどによって、感謝の内容、そして、深く御礼をされているのが実態です。プロケーブル(ProCable)の社員は、それが普通の事になっています。ただ、皆さんに対する感謝の気持ちは、全員が深く深く、持ち続けております。お客様あってのプロケーブルだと、オーナーからの教育が徹底しているからです。

皆さんの幾人かのかたがたが想像しているような、プロケーブルに対する、批判めいたメールや電話などは、本当に皆無に近いのです。あえて本当の事を言えば、年に一回あるかな?くらいです。

プロケーブル(ProCable)の商品や鬼門コーナーの記事の下には、全て、お客様のコメントが掲載されていますが、その数と評判の良さには、圧倒されるのみです。批判も一つもありませんん。これはプロケーブル(ProCable)の批判側に言わせると、プロケーブル(ProCable)は、わざと批判的なメールを掲載していない、などと言っておりますが、そんなメールは一通たりとも来ていないのです。

そして、プロケーブルサイトに、誰でも書けるようにすれば、真っ先に、ぼったくりオーディオ界に雇われた「オーディオチンピラ」が、これでもかと、誹謗中傷を掲載してくるに決まっているのです。

彼らは極めつけの「オーディオチンピラ」です。寄せ付けないほうがいいに決まっているでしょう。そこのあなた!「オーディオチンピラ」と付き合いたいですか??、プロケーブルに限らず、誰でも嫌でしょう?、ということなんです。

実に、プロケーブル(ProCable)で商品を購入されて、その異次元の性能を実感された人からの批判など、皆無に近いのが実態です。

と同時に、批判のメールをいただく事も、まずありません。これはネットばかり見ていて疑いの目でプロケーブル(ProCable)を見ている人には「完全なる盲点」になっているのではないでしょうか。

プロケーブル社には、批判的メールが毎日のように舞い込んでいるのではないか?などと思われるのが普通でしょう。しかしその種のメールや電話は、プロケーブル(ProCable)には、年間に、オーディオゾンビつまり、「オーディオチンピラ」からのメールなど、一通か二通しか無いというのが、本当のところです。批判ではなく、感謝。誹謗ではなく、お礼。それがプロケーブルの実態です。

実際のところ、この異常なるプロケーブル(ProCable)に関するネット現象というのは、プロケーブル(ProCable)の存在感が、はじめから圧倒的であったがゆえの事と思われるのです。彼らは、はじめからプロケーブル(ProCable)には、非常な危険を感じていたのでしょう。ただ、最初から批判する元気までは無かった。

途中から気づいた事だとは思いますが、生き残りの為にはプロケーブル(ProCable)を放っておくわけにはいかなかった、様々な業者に依頼してでも、徹底的にプロケーブル(ProCable)を批判して、プロケーブル(ProCable)の評判を地に落とさなくてはならないというのが、彼らの本音なのでしょう。


ところが、ぼったくりオーディオ業者にとっては、時すでに遅しだったのです。動くのが遅かったのではなく、プロケーブルの動きが、あまりにも早過ぎたのです。ぼったくりオーディオ業者の立場に立って、プロケーブルを見ると、その事が良く分かります。

最初は、デジタルケーブルだけならいいだろうと思っていた筈です。一ヶ月後には、ベルデン8412が出てきた。

何が起きているのかが、まだ分かっていないのです。

それから、8460、8470の、米国から直輸入の現物が出てきた。

続けて即座に、容易に手に入らない、ウェスタンエレクトリック(WE)のスピーカーケーブルさえ、米国経由で、出てきた。

そして、世界最高峰のアンプが出てきて、アンプ革命がおきて、アンプの地図が塗り替えられてしまった(注:これは二段階に渡って行われました。当初は、クラウンのD45、これも当時は世界一だったのです。クラウンD45が製造中止になるやいなや、次なるアンプの切り札、ドイツ製の、thomann S-75mk2、を、プロケーブルは出しました。これはクラウンをも、ツーランク上回るものでした。)。

そして、音の焦点の記述が出てきて、オーディオ屋が扱うケーブルがいかにボロいかが、証明されてしまったのです。

そして、CDプレーヤーの最終解答(公示)が出てきて、iPodこそが、CDプレーヤーより遥かに言いと(公示)してしまった。

CDプレーヤーメーカー(大企業)ですら、CDプレーヤーはもはや衰退の一途を辿るばかりになってしまい、赤字体質へと落ち込んでいくことになった。

のんのんと暮していたぼったくりオーディオメーカーや、業者には、とてもプロケーブル(ProCable)の、光速のスピードには、付いて行けなかったのです。


さて、話は変わりまして・・・、


プロケーブル(ProCable)がiPodが最高のCDプレーヤーだと言うとします(実際に公開しましたが)。iPodなどは誰もが持っているものですので(お子さんが持っている場合も多いでしょう)、すぐに実験出来てしまうのです。アップルのMacBookプロでもいいのですが、iPodでデジタルの16ビット、44.1キロヘルツの、アナログレコード並みに濃い音は、十二分に理解出来ると思います。という事を、当プロケーブル(ProCable)は、継続的に、公開してきました。継続的にです。あらゆるオーディオ用品に対してです。

この威力には凄まじいものがあったものであり、当プロケーブル(ProCable)ですら、驚いている始末です。

さて、このiPodの情報の伝播の速度には、尋常ではないものがありました。あっという間に、高額なCDプレーヤーは、市場から消え去っていってしまい、その代わりに、ネットワークオーディオや、音楽用パソコンなどが主流の時代になったのは、皆さんの、まだ知るところでしょう(それらも残念ながらボロ過ぎるのです)。

そして、アンプ類までもが、同様の運命を辿ります。高額なほど良かれという発想は、ことオーディオには全く通用しない事が、オーディオマニアの半数以上が、知るところになってしまいました。こうなると、後は口コミでどんどん広まります。今では老人しか高級オーディオなど買っていないでしょう。老人がいなくなったら、高級オーディオは本当の意味で終わります。

さて、今までの高額なアンプの評判は、みるみるうちに、悪くなっていくばかりだったのです。このようにプロケーブル(ProCable)があってこそ、オーディオ界は改革されていき、オーディオマニアのかたがたは、その多大なる恩恵を、プロケーブルから、まさに受けたかたがたの張本人であったがゆえ、普通に考えれば、批判などあろう筈がないのです。

それがネット上ではプロケーブル(ProCable)に対する批判が多くのさばっているというのは、一体全体、どこの誰が犯人なのでしょうか。いつか犯人達の素顔は、暴かれる運命にあります。

皆さん、惑わされないで下さい。プロケーブル(ProCable)の評判は、全日本レベルで、すこぶる良いのです。

その証明として、何をやっても、MacBook Proの、イヤホン端子からの音にかなうものは、容易には無いという事を確認されてください。MacBook Proが入手出来なければ、iPodに、16ビット、44.1キロヘルツの情報量を持っているファイル形式の、AIFFファイル、又は、WAVファイルで、最初にパソコンに音を取り込み、それをiPodに移して、そのイヤホン端子からアンプに接続して、音を聞いてみて下さい。この場合には(iPodを使う場合には)、マックの無いかたは、ウィンドウズマシンでも、構いません。

本当の16ビット、44.1キロヘルツの音がいかに濃いものであったのか。

昔は評判の良かった(雑誌などで評判が良かったというだけで、本当はダメなボロだったのですが)高額なCDプレーヤーを誇らしげに使っているかたは、恥じ入る運命になることでしょう。当プロケーブル(ProCable)を批判する気も、まったく無くなることでしょう。ネットの評判など全くあてにもならない事を、心底、思い知る事でしょう。

実に、皆さんが必要なのは、MacBook Proだけで十二分なのです。iTunesが、CD情報を取り込んでくれて、MacBook Proで、取り込んだCDの情報を再生すれば、事は済んでしまうのです。

もうアナログプレーヤーの時代でもありません。しかし、アナログだけは、まだ音がいいほうですから、アナログファンのかたは、それを続けてもいいのではないですか?(注:マックブックプロの、アナログ初期版をも完全に超えている「音の濃さ」には、完全に負けてしまいますが)。

いづれにしても、デジタルになってから、CDプレーヤーが出て来てから、音がおかしくなっていったのです。が、アップル社のiPodなり、マックブックプロなりが、それを逆転してくれました。いまや、アナログにこだわる理由は、ほとんど無いと言えます。

現代では絶対の知識も、ここに公開しておきます。ウィンドウズより、Macのほうが遥かに音が良く、オーディオマニアの評判もマックのほうがいい事です。これは知っておいて損は無いと思います。

良いDAコンバーターに「プロケーブル(ProCable)が販売しているレベルの」良いデジタルケーブルで、マックのパソコンからダイレクトに接続すれば、さらに音は良くなりますが、その種の事は、後の課題でいいです。まずはアップルコンピューターの、マックというパソコンを入手してください。

このように、プロケーブル(ProCable)社は、真実の情報の宝庫であり、真実の情報の発見者であると共に、同時に、その伝道者でもあったので、皆さんからの評判もすこぶるよく、批判もあろう筈が無いのです。うそばかりのオーディオ業者とは、雲泥の差が始めからあったのです。

しかし、まだまだ、情報が行き渡っていない節もあり、今になっても、お客様から、プロケーブル(ProCable)に出会って救われましたというメールを、毎日のようにいただいております。批判の文章をネットで見て、惑わされていましたという謝罪をすら、常時いただいているのが実態です。

いかにオーディオの泥沼が、底なし沼になってしまっていたのか?、既存のオーディオ業者は、いかに長い時間をかけて、それを深くて暗い泥沼にしてきたのかの証明でもある、ということは、忘れないでいただきたいと思います。
http://tokyo-audio.com/

128. 中川隆[-8885] koaQ7Jey 2019年8月05日 21:17:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3847] 報告

「ProCable」のシステムを再び試聴しました。2013/08/17
スレ主 元・副会長さん
https://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=16478228/


 相変わらず音には潤いもコクも艶も色気も繊細さも存在しません。
かといってモニター的な行儀の良さも微塵も感じられません。
言ってみれば質の低いサウンドです。
ヴォーカルはガサツで、弦楽器は滑らかさのカケラもないパサパサの音です
これを音楽観賞用に使おうというリスナーがいるとすれば、その感性を疑います。

先日、所用で大阪に行ってきた際、時間が空いたので日本橋のProCableのショップを覗いてきました。

 この店には去年も足を運んだのですが( http://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=14937146/ )、今回展示されていた「至高のシステム」はスピーカーがPA用でもあるElectro VoiceのTOUR-X TX1152でコントロールアンプ代わりのミキサーがALLEN&HEATHのWZ3というのは前回と変わりませんけど、注目すべきはパワーアンプがCROWNのD-45からドイツのブランドである thomann の S-75mk2 にチェンジされていたことです。

 まあ、いずれにしろ前回のインプレッションが最悪だったので(笑)、今回も大して期待はしていませんでした。ただ、もしも前に聴いた時との音の違いが感じられるのならば、それはつまりメインアンプの差ということになります。この業者が新たにチョイスしてきた製品というのはどんなシロモノなのか、いわば怖いもの見たさ的な興味があったわけで・・・・(^^;)。

 実際に聴いてみると、何と驚いたことに、前回よりはいくらかマシになっています。

 音像の輪郭がちょっと明瞭になり、音場感らしきものも少しは見られます。何よりも聴感上のレンジが拡大しているように感じられました。

 まあ、前回から1年以上のインターバルがあるので、断定的なことは言えません。ただ、前のシステムに比べると良い方向には振られていることは確かだなと思いました。

 しかし、このシステムが誰にでも奨められるほど上質なのかというと、断じてそうではありません。

 相変わらず音には潤いもコクも艶も色気も繊細さも存在しません。かといってモニター的な行儀の良さも微塵も感じられません。言ってみれば質の低いサウンドです。ヴォーカルはガサツで、弦楽器は滑らかさのカケラもないパサパサの音です。これを音楽観賞用に使おうというリスナーがいるとすれば、その感性を疑います。

 しかし見方を変えれば、この低調なパフォーマンスの元凶はスピーカーにあるという考え方も成り立ちます。何しろオーディオシステムの音の傾向を決定付けるのはスピーカーですから・・・・。拡声器でしかないPA用スピーカーを音楽観賞用として流用しようという、その方法論が間違っているとも言えます。

 ひょっとすれば、このS-75mk2という機器自体はそう悪くないのかもしれません。PA用スピーカーではなく普通の民生用スピーカーを繋いだらどうなるのか、ちょっと興味を覚えました。

 とはいえ、S-75mk2はプリメインアンプではなくメインアンプなので入力が一系統しか無く、プリアンプ代わりに大仰なミキサーを導入しなければならないことを考え合わせると、使い勝手の面で導入には二の足を踏みます。しかも、このアンプは115Vか230Vでの作動を前提に作られているため、日本の100V環境だと動作不全に陥ることがあるらしいので、言語道断かもしれません。

 それにしても、ProCableは以前はD-45をあれほど「最強のアンプだ!」と持ち上げていたくせに、S-75mk2をラインナップに加えた途端に「軽くCROWN超えだ!」と言ってのけるとは、手の付けられないほどの節操の無さを感じます。しかも、S-75mk2はD-45の半額以下なんですよね。この業者のウサン臭さは相変わらずだと思いました。
https://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=16478228/

129. 中川隆[-8853] koaQ7Jey 2019年8月06日 17:21:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3879] 報告


- プロケーブルが発見した恐るべきオーディオ雑誌・「アナ○グ」-
https://procable.jp/setting/94.html


当店、プロケーブルは、恐るべきオーディオ雑誌を発見しました。アナログファンのかたには、ぜひとも、「アナ○グ」という雑誌だけは、絶対に読んではならないと、伝えてあげて下さい。プロケーブルからの伝言として、「アナ○グ」という雑誌は、超一級レベルの危険度なのだと、教えてあげて下さい。

さらにこの雑誌社は、ネット上で「Phile-webコミュニティ」というサイトも運営しているようです。どうりで、「Phile-webコミュニティ」で宣伝されている機材も異常!というほどに高額で、書いている人物までもが、異常性を帯びた「問題人物」が多いように、私は個人的には感じております。いや、誰が読まれても、そう感じられる事でしょう。
そもそも「Phile-webコミュニティ」の信憑性など、ほとんどゼロ、異常に低いのだと、私が考えていたのも、無理からぬ事だったのです。


★プロケーブルからの伝言

当店プロケーブルは、サイトのトップページの右上から入れる、「オーディオの基本と鬼門・その真実」の中の、13番めの記事で(現在ここ、つまり鬼門コーナーには、95個の記事が書いてあります。プロケーブルが死力を尽くして書いた「オーディオの虎の巻」の無料公開です)、、、、この無料公開なくしては、皆さんが、決して救われる事はないと、当店は、考えておりました。


実は・・・


13)逃げ遅れた羊/オーディオ・カニバリズム(超危険・鬼門)


という記事をプロケーブルは、数年前にして、書いております。

このプロケーブルの鬼門コーナーのサイトの13番に書いてある通りの「事件」が、現在進行形で起きていますので、アナログファンのかたは、厳重なる注意を払って下さい。


★その「アナ○グ」という雑誌を少々公開しておきます。いかに恐ろしい内容の雑誌なのかを、これにて、思い知って下さい。


まず見開きの1ページめには、真空管のモノラルアンプのパワーアンプだけですが、二台並んでいます。そしてそこには、


◎「伝えたいのは、禁断の木の実であるということ」

というような訳の分からない、しかし、鋭く妖しく、妙に人の心を引きつけるような、ゼニ儲けには、百戦錬磨であろう「コピー」が記述されています。

そのモノラルアンプの価格をプロケーブルは調査しました。調査といっても、プロケーブルに出来る事など、しれていますので、ネットで、その型番を調べたのみです。

そうしたら、プロケーブルの予想を遥かに上回る、もの凄く恐ろしい値段が出てきました。630万円です。一台です。オーディオは、ステレオにしようと思いますと二台必要ですので、普通に1260万円が必要です。

そして、次のページには、トランジスタの、またしても、モノラルアンプのパワーアンプのみが、三台積み上げられている写真が掲載してあり、同じく、

◎「伝えたいのは、聴かなければ後悔するということ」

というような、またしても訳の分からない、しかし、無性に人の心に突き刺さってくるような種類の、いやらしいほどに妖しいコピーが書いてありました。

そのページには、値段が書いてありました。同じく、一台が、630万円でした。三台めは何に使うか知りませんが、サブウーファーに使ってくれという意味でしょうか?、それとも、予備で一台余分に買っておいて下さいという意味でしょうか?

これを三台買うといくらになるのでしょうか? なんと、1890万円です。消費税を入れますと、2000万円超えです。アンプだけで、です。

そして、次のページの、ターンテーブル・・・、これが350万円なり!!

このあたりで、私ですら、麻痺してきています。350万円という価格が安く感じるほどに、体が・・、麻痺してきて・・、シビレてきています。

一体全体、アナログの世界は、どうなっているんでしょうか。


★さて、超重要で、意外な事を、プロケーブルは、ここに書きます。

プロケーブルは断言します。

★これらのものは、外国製のようなふりをして売られていますが、本当に外国製なのでしょうか??

いや、違います。プロケーブルのみるところでは、日本のオーディオ業界が、外国で生産して、逆輸入して日本で販売していると、実は、当店、プロケーブルは、見ているのです。外国人が、そんなバカなものを買う筈がないからです。

★エコノミックアニマル

さらに書きますと、日本人がエコノミックアニマルであるという事は、随分以前に海外で言われていた事ではありますが、これは実は、事実です。

エコノミックアニマルが考えるゼニ儲けというのは、次のような手段であることを、肝に銘じておいて下さい。


例題)エコノミックアニマルが、一台400万円でアンプを仕入れて、定価600万円、値引きして、一台500万円、又は、520万円で売るとします。これで、エコノミックアニマルは、満足するでしょうか?、という例題を、皆さんに出します。

答えから書きます。

◎満足しません。

となると、エコノミックアニマルは、いかなる恐ろしい事をしでかすのか??

答えから書きます。

◎イタリヤ人のデザイナーに依頼して、できるだけ、カッコいいアンプのデザインをしてもらいます。この際、めんどうですから、イタリヤのアンプメーカーに依頼して、そのデザインで、一台の仕入れ価格、10万円で、アンプを作ってもらいます。イタリヤにおける10万円というのは、高額なのです。喜んで作ってくれるでしょう。そして、アンプの名前も勝手に付けて、刻印しておいてもらいます。

それを日本に持ち帰って、お金持ちの老人を狙って、アナログ専用アンプとして、イタリヤ製などと書いて、600万円で売ります。コピー代金は惜しみません。一行に、10万円でも支払ってでも、有名コピーライターを使うでしょう。

これこそが、エコノミックアニマルが、得意中の得意とする手段なのだと、肝に銘じておいて下さい。

この当店の想像は、事実に限りなく近いと思います。



★つまり、全部、日本のオーディオメーカーが、裏で「暗躍して」やっていることなのです。一個が700万円を越え、二個で1600万円などというような、バカ高いスピーカー類も、全てそうなのだと、プロケーブルは断言します。

さて、ここでは、アナログファンがターゲットです。特に狙われているターゲットは、年配のかたがたです。ネットが見れず、1000匹の中の一匹だけ残された、「羊」から搾り取る1000匹分の乳こそが、年配のかたが受け取った、退職金に他なりません。なんという恐ろしい事でしょう。


★もう一つ、はっきり書いておきます。630万円×2の、1260万円のモノラルアンプより、プロケーブルが売っている、プロケーブル社の一年保証付きでさえ、たったの2万2千900円の、thomannというドイツのメーカーが製作した、S-75mk2というアンプのほうが、遥かに音が良いに決まっている、ということです。なぜかは、プロケーブルサイトの、そのアンプの説明をご覧下さい。どなたにも、納得していただける事が書いてあります。そして、いつでも2万2千900円そこそこで、プロケーブルのサイトから、どなたも、プロケーブル社の一年保証付きで、入手していただけます。プロケーブル価格は、紆余曲折しましたが、今は、厳密には、2万2千9百円です(円安で、今後、少々だけ高くせざるを得ない事もあり得ますので、ご了承下さい)。


さて、そして、一般的には、プリアンプに付いている、アナログのフォノイコライザー、これも大問題で、同じくプロケーブルが売っている、アレン&ヒースという、英国の老舗のメーカーが製作した、DJミキサーに、おまけのように「数系統も最初から付いてきているフォノイコライザー」のほうが、圧倒的に音もいいですし、品質も遙かに高いということを、覚えておいて下さい。

ミキサーは、プリアンプのさらに高度なものです。内部配線は、非常に煩雑で、パワーアンプより、随分と、コストがかかります。しかし、プロケーブルのサイトでは、10万円程度で、世界最高レベルのフォノイコライザーが数系統も、無料同然で付いているミキサーが、簡単に入手出来ます。

そしてです!、たったの10万円のそれが、歴史的名機と呼ばれている、マランツ7のフォノイコライザーより、雲泥の差で、遙かに上だと申し上げれば、アナログファンのかたには、通じるのでしょうか。
それでも分からなければ、これもまた歴史的名機である、マッキントッシュのC22が持っているフォノイコライザーより、雲泥の差で、遙かに上だと申し上げれば????・・・この言語は・・、やっとこさながらでも、「人・間・に」、通じるものなのでしょうか???


★もうどういう事か、プロケーブルファンのかたには、いや、どなたにも、お分かりでしょう。

630万円のモノラルアンプ二台などというイカレたものは、プロケーブルが、その鬼門コーナーで、再三警告してきているように、人生を崩壊させてしまう、非常に怪しいものであるということです。

この種のものは、莫大な借金をしなくては買えません。しかし、「高かろう、良かろう」と考える、往年の、お人好しの人達は、「高いから良いだろう。良いから欲しいのだ。」という当たり前の図式にハマってしまっているのです。オーディオだけは、プロケーブルが再三言うように、その図式には全く当てはまらないのです。

そして、どうしても、欲しくなる。結果は、退職金を、根こそぎ巻き上げられる、という運命を辿ります。

こういう事はプロケーブルが以前から警告していることです。しかし、さらにさらに、世間の不景気に伴った、オーディオの超不景気とともに、プロケーブルが当初想像していたよりも、悪質化していっているのです。


13)逃げ遅れた羊/オーディオ・カニバリズム(超危険・鬼門)

そうです。プロケーブルが、必死になって、皆さんに警告した事が、そのまま現実となってしまったのです。これだけプロケーブルが警告しておけば大丈夫だろう、暗躍者も居なくなるだろうと考えていましたが、プロケーブルはどうやら、甘かったようです。

悪人は、とことん、悪人なのです。

皆さん!、うかうかしている場合ではありません。アナログファンのご友人がおられましたら、「プロケーブルからの伝言」として、皆さんに、必死に警告してあげて下さい。そして、プロケーブルの鬼門コーナーの13番と、このページ、94番を読むよう、指導してあげて下さい。

プロケーブルは、そのためにこそ、存在しているのです。プロケーブルは、皆様方が不幸にならないためにこそ、存在しています。
https://procable.jp/setting/94.html


▲△▽▼


- 逃げ遅れた羊・オーディオ・カニバリズム(超危険・鬼門)-
https://procable.jp/setting/13.html


■オーディオ・カニバリズム


カニバリズム族の追っ手から、逃げ遅れないよう、気をつけてください。
オーディオ・カニバリズムの、犠牲者になってはなりません。

かれこれ、30年前のことになります。かつてのオーディオは、日の出の勢いでした。ほとんどのオーディオメーカーが、東証一部上場企業、つまり、超一流企業になっていったという栄光の軌跡を振り返ってみても、それは分かります。

単純な計算をします。

5万円のアンプが月間3万台売れたとしますと、15億円の売り上げです。アンプも価格帯が様々で、オーディオメーカーの手がけていたものはアンプだけではありませんでしたので、非常に巨額の富が動いていたと思われますが、ややこしくなりますので、5万円のアンプに限って計算します。

これが、年々価格が上昇していき、さらにオーディオブームが去って、オーディオから逃げ出していく者が増えていきました。月間3万台売れていたものが、月間3千台しか売れなくなるとします。企業は、特に東証に上場しているほどの大企業は、経営者のみならず株主の存在もあります。売り上げを維持しなくてはなりません。

簡単なことです。価格を10倍にすればいいだけです。

そして、アンプは、50万円という時代を迎えます。


■カニバリズム時代の到来

このあたりからが、オーディオ業界が生き延びる為に手段を選ばなくなった、カニバリズム時代の幕開けです。

そうなると、さらにオーディオから逃げ出して行く人たちが増えていきます。カニバリズムの兆候にいち早く気づいた者たちから、逃げ出していくからです。そして、オーディオメーカー各社は、赤字だらけ、借金だらけの、火だるま状態になります。沈没しかかった船です。

上場企業が・・・火だるま・・・、沈没・・・・。

そこで上場企業は二者択一を迫られます。生き残るか、カニバリズムに走るかです。残念ながら、オーディオにつきましては、全ての上場企業が、カニバリズムを実行するという選択をしました。

理由は簡単です。最初から彼等はカニバリズム的な行為をしていたのですから、カニバリズム体質だったのです。

それが、徐々に、ゆっくりと、異常性を帯びたカニバリズムへと発展していきます。

誰もが、最後には、カニバリズムの本格的な台頭に沈黙せざるをえないようになります。

アンプのカニバリズム価格は、逃げ出す人の比率が高くなるにしたがって、メーカーの借金が増大していくにしたがって、いつしか100万円を越え、150万円、200万円と、天井知らずで、高騰していきます。単なるCDプレーヤーごときの価格さえも、全く同様でカニバリズム価格になります。

さて、当初の3万人の人が、万が一300人にまで減ってしまうと、一台のアンプは、果たして本当に、500万円になるのでしょうか。そして、1000万円になるのでしょうか。

メーカー側は、それでも売れるのであれば、信用を失なわずに済むのであれば、それすなわち、カニバリズムを、さらに過激に、究極の価格の設定にて実行するだけの覚悟は、いつでも持っているはずだと、申し上げておきます。

いまどき、数百万円のアンプを買っていること、そのことこそが、逃げ遅れた羊たちの一人であり、火だるまメーカーの借金を肩代わりする行為であり、沈没しかかった船に乗る行為であり、自らの労働結果を台無しにしてしまう行為であり、大金をドブに捨てている行為であり、ヒルに血を吸わせている行為であり、カニバリズム族に、身を提供する行為であると、私は認識しています。

羊たちが1000匹、牧場にいた頃には、1000リッターの乳が搾り取れました。それが1匹になってしまえば、その1匹は、死ぬまで、1000匹分の乳を、搾り取られる、恐ろしい運命を担うことになります。

彼等カニバリズム族の、羊たちのおびき寄せかた、乳の搾り取り方は、実に巧妙で、非常にずるく、底無しに賢いのです。

また、1000匹分の乳を、音のためならば、自分一人で提供してもよいと申し出ているような、逃げ遅れた羊が存在しているからこそ、彼等も、そのカニバリズム行為を、やめることができません。

このような、オーディオ界全体の、慢性的で、ねじまがった背景があってこそ、10万円のケーブル、100万円のケーブル、果ては200万円のケーブル、つまり、カニバリズム的な「落とし穴」さえ、そこに存在し得るだけの、土壌が、出来上がってしまっていたということです。

逃げ遅れた羊たち・・・

落とし穴に、落ちてしまったと気づいた羊たち、カニバリズムの犠牲になった羊たちは、沈黙しています。

その多大なる被害、カニバリズムのおそろしさは、誰にも伝わらず、闇に葬られていきます。

羊は、常に、沈黙しています。

果ててミイラにされないよう、ご自分の身は、ご自分で、カニバリズム族だけからは、絶対に守りきってください。

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>「カニバリズム」の意味


カニバリズムとは、人間の肉を食べること、あるいは宗教儀礼としてのそのような習慣をいう。食人または人肉嗜食ともいう。

習慣としてのカニバリズムは、大きく以下の2つのカニバリズムに大別されます。

1 社会的行為としてのカニバリズム
2 単純に人肉を食うという意味合いでのカニバリズム

さて、この二つのカニバリズムは上記で二つに区分されてはいますが、実は同じことを意味しています。労働の結果の金銭こそが、現代では血であり肉であるからに他なりません。

つまり1)の「社会的行為としてのカニバリズム行為」の悪質性たるや・・、

2)の「実際に人肉を食らうカニバリズム行為」とまったく対等、互いを食い尽くす爬虫類のカニバリズム行為と同等であるということは、しっかりと認識されておいてください。

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この先は、「お客様の声」とします。
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Aさんのコメント: ネットで「オーディオ 地獄」といれて検索したら、当社のサイトが出てきた(笑)

プロケーブルさま

ご連絡ありがとうございました。

つい昨日、ネットで「オーディオ 地獄」といれて検索してみたら、御社のご案内頂いたサイトが出てきました(笑)。

聞いたことがあるもののよくわからなかったオーディオの世界の鬼門が素晴らしい文章で語られていて、管理人の方は只者ではないなと思いながらケーブルのところを覗いておりましたら、WE社のケーブルが紹介されていたので、安いものですから物は試しと思って注文させて頂きました。

過去に親しかった知人の何名かが、常軌を逸したオーディオ地獄に迷い込んで莫大なお金をつぎこんでいる例を知っておりましたため、決してそっちの世界には行くまいと40数年間心に決め、オーディオもほんとに適当で、5年ほど前に買ったビクターのEX-A3という安物コンポでいろんな音楽を聴いておりました。

最近そのコンポがなんだか調子悪かったため、スピーカーケーブルのせいかと思い、ベルデンの8460を求めて接続したところ、全然違う音が出てきて、たまげました。
それで、EX-AR7という8万円かそこらのビクターのコンポに買い換えようと思いたち、その時に、いやいやまてよわずか8万円でももしかするとこれはあっちの世界から悪魔が誘っているのではないか?とちょっと立ち止まり、コンポをネットでポチる前にケーブルだけ変えて試してみようと思った次第です。

私はいろんな世界で自分の興味があることはどんな分野でもセミプロ級を目指して勉強する、変な癖というかこだわり体質があるのですが、オーディオだけは踏み込むまい、踏み込むとしても絶対年間10万円以内、と今でも固く心に決めております。

むしろ私にとっては、ネットで圧縮データの音楽が簡単に入手できる時代になって、ipodなどで聴いてそれなりに満足する耳になってしまっていた矢先、スピーカーからアナログで出るCDの音の素晴らしさに目覚めたことは、大変大きな出来事でした。若い頃から集めた2千枚余りのクラシックやロックのCDが場所をとってうざさを感じていたくらいなのに、急に愛おしく思えてきました。また聴いてあげるから、順番に待っててね。というように。

オーディオ会社がカニバリズムに走る一方で、日本の技術をコツコツ底上げしてきた技術者達の大変な苦労のことを思うと、かわいそうな業界だなと思います。

東京都 ○○○○ 拝

https://procable.jp/setting/13.html


▲△▽▼

2018-09-09 ピュアオーディオ地獄からの脱却
https://kerokerochan.hatenablog.com/entry/2018/09/09/165343

まず初めに断っておきますが、オーディオを趣味とされる方には数百万円単位で費用をかけていらっしゃる方もいらっしゃいます。かけた費用の観点からは私はオーディオマニアの端くれです。

今から30年程前になりますが、就職に伴いアマチュア無線は一時休止しました。就職しその後結婚となったのですが、結婚すると自由になるお金が少なくなると考え、今まで欲しかったオーディオ機器を購入しました。オーディオは音楽を聴くための道具ですが、特に聴きたかった音楽があったわけもなく、物欲だけでオーディオ機器をそろえました。これが地獄の始まりでした。トータルで10万円程度の入門機と言われるものでした。

•アンプ:Marantz PM6100SA
•CDプレーヤー:Marantz CD6000OSE
•スピーカー:ONKYO D-66RX

さて、何を聴こうかと思案していると、オーディオをやっている方はクラシック派とジャズ派と分かれていることに気づきました。何を聴けば良いのかわからなかったため、雑誌等で調べ、クラシック、ジャズとも聴き始めましたが、ジャズが自分に合うことが分かりました。その後、ジャズ100選とかを参考にCDを買い進めて行きました。

ジャズを聴き始めると、今あるシステムに力感が足りないことが不満となってきました。当時はオーディオ専門店に入る勇気がなかったので、某量販店に行きましたが、いつの間にかアンプとCDプレーヤーを購入していました。両方で30万円位だったとおもいます。

•アンプ:Marantz PM-17SA
•CDプレーヤー:Marantz SA-14

この時期になるとインターネットによりさまざまな情報が入ってき、ジャズですとスピーカはJBL、でも大きいなあと考えているとB&Wが万能スピーカー(そんなことはありません)であるという知識が入ってきました。某オーディオ専門店で相談するとB&Wの805Sを聴かせてくれ、ピアノの躍動感やドラムのキック音に感動し、気が付くと購入していました。(スタンドと共に購入し40万円程だったと思います)

•スピーカー:B&W 805S

しばらく聴いているとオーディオショップで聴いたような音となっていないことに不満を覚え、スピーカーケーブル、機器間のオーディオケーブル、電源ケーブルに30万円程投資していました。

その後、アキュフェーズというメーカーに出会いました。最初に行ったオーディオショップで中古のプリメインアンプを購入しました。25万円程度だったと記憶しています。

•アンプ:アキュフェーズ E407

まず、システムに導入して驚いたのは「鮮烈な新鮮感」です。音がストレートに体にしみこんできました。ケーブルなんかに投資せずにもっと早くアンプを買い替えるべきであったと後悔しました。次はCDプレーヤということで、30万円くらいの製品に変更しました。

•CDプレーヤー:Marantz SA-11S1

これは失敗でした。ジャズには全く会いません。試聴せずに購入したことを悔やみました。次に購入したのが、アキュフェーズのCDプレーヤです。40万円程だったと記憶しています。今回は試聴して購入しました。


•CDプレーヤー:アキュフェーズ DP-510

ジャズを聴くのが楽しくなり、CDをどんどん集めるようになりました。以下の本をバイブルとして500枚程集めました。この本はお薦めです。

一生モノのジャズ名盤500
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E7%94%9F%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%BA%E5%90%8D%E7%9B%A4500-%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E9%A4%A8101%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%BE%8C%E8%97%A4-%E9%9B%85%E6%B4%8B/dp/409825090X

ただし、B&W 805Sというスピーカーがなかなか難物で、古いCDで録音が悪いものは聴くに堪えない音をだすので、スピーカーを変更しました。失敗したくないので平日休暇をとり、専門店で試聴して購入しました。40万円程かかりました。もっと高価なスピーカーとも比較しましたが、古いジャズにはぴったりでした。もちろん最新の録音も満足に再生します。

•Vienna Acoustics Beethoven Baby Grand

これは良いスピーカーです。もう7年程使っていますが買い替える気がしません。

その後紆余曲折(買い替えです)がありましたが、現在のシステムは以下のとおりとなっています。


•アンプ:アキュフェーズ E-650
•CDプレーヤー:アキュフェーズ DP-720
•スピーカー:Vienna Acoustics Beethoven Baby Grand


トータルでいくら使ったかは考えたくもありません。現状はこれで満足していますが、いまだに新商品が出る度に気になります。

私を含め、オーディオを趣味にしている方には、機器の買い替えを頻繁にされる方が一定の割合でいらっしゃいます。その理由を考えてみました。

•機器のセッティングや機器の特性を理解しているオーディオショップの存在が大きいです。聴き比べをすると確実の差が分かってしまいます。

•ネットを検索すると、自宅に導入された方の記事が多くヒットします。自分もやってみたくなります。

•オーディオショップの下取りやヤフオク等でそれなりの価格で売却ができます。

私は現在、機器の買い替えは止めています。理由は以下のとおりです。

•最近のオーディオ機器の価格の高騰です。今後は何を買い替えるにしても100万円単位です。オーディオ趣味をされる方が減少し、市場規模が小さくなったことが大きな理由の1つと考えています。メーカーも少なくなりました。

•オーディオショップの試聴室の音にするには専用室を用意するしかないことに気づきました。これはかなり高いハードルです。

これでオーディオ地獄から脱却できたでしょうか。自分では脱却できたと考えていますが、B&W 803D3(300万円)というスピーカが気になりだしています。でもこれを買ってしまうと、このスピーカを満足に鳴らすためにアンプも買い替えという新たな地獄が待っています。

まとめ)

•聴きたい音楽のジャンルがあるかどうか考えてみてください。それがない場合はオーディオを趣味にしない方が良いです。機器の物欲から入ると私のような経緯を経てしまう可能性が高いです。機器をそろえる理由が明確でないため、到達点(ゴール)が明確とならないためです。

•聴きたい音楽のジャンルが決まったら機器の購入です。量販店ではないオーディオ専門店で相談し機器を購入してください。的確なアドバイスをもらえると思います。残念ながら一部の専門店には高額品の購入者しか相手にしない店もあります。高級外車のディーラーが存在するように商売ですのでこれを否定するそれなりのかかくでばいきゃくができます。つもりはありません。専門店に行く前にネット等でそのお店について調べてみてください。万が一、接客態度が高飛車な店がありましたら直ぐに退店することも想定しておく必要があります。

ちなみに職場にもオーディオマニアがいらっしゃいます。私とは違い、物欲とは別のスタートラインとなっています。なお、音楽を聴くという目的とは違ったところに楽しみをみいだしていらっしゃるようです。私が一番マニア度が低いと安心しています。

マニア A氏)

名機と呼ばれるレコードプレーヤを入手し、レストア専門店で整備していただき使用しています。複数のレコードプレーヤとカートリッジを所有しています。アンプは有名ビルダー(アンプの制作をされている方)に制作してもらっています。あまり費用はかかっていないとおっしゃられますが、名機と呼ばれるプレーヤーはレストア前の状態で50万円以上します。またジャズのレコード一枚が5万円とか10万円とかいう話を良くしています。最近は古い海外製のCDプレーヤーを入手し、これまたレストア専門店で整備してもらっているようです。

マニア B氏)

真空管でアンプを自作されています。現在の部品では満足できず、古い時代の真空管やトランスを入手して制作されています。最近は古い時代の真空管やトランスは高騰しています。かけた費用程の音質とはならないとボヤいています。

JBLの古いスピーカーをご自身でレストアされて使用されています。最近は昔の機器の収集もされていらっしゃいます。ご自身で整備されるとのことです。
https://kerokerochan.hatenablog.com/entry/2018/09/09/165343

130. 中川隆[-8854] koaQ7Jey 2019年8月07日 20:01:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3878] 報告

PRO CABLE社
- オーディオの病気!「フランケンシュタイン症候群」-
https://procable.jp/rank.html

いち中学生が、おこづかいで、thomann S-75、又は、thomann-S150(パワーアンプ)と、ベルデンの、又はWEのスピーカーケーブルを、入手したとします。

かたや、オーディオ歴30年、オーディオに数千万円つぎ込んできたほどの「自称ベテラン」のかたさえいますが、そのかたは、いち中学生に、圧倒的な大差で負けます。その「自称ベテラン」が「フランケンシュタイン症候群」という病気の「重度オーディオ障害者」であることは分かっています。


1項目   ベルデン8412、ベルデン88760、ベルデンスピーカーケーブル。

まず第一に重要なのはケーブルです。高額なケーブルはすべて怪しいと考えてください。
最も安価に、誰にでも簡単にできることがケーブルの健全化です。それがケーブル類を1項目めとする理由です。


2項目   ダウン&アイソレーション・至高の電源3000W、
スター電器コンセント16個バージョン3000Wダウントランス。

1万五千円程度でできる200ボルト工事で専用アースが自動的に来るとともに、専用アースのみの場合を、数段超えた音になります。音はまず汚れのない電源から。それが最短距離です。


さらに音楽家のかたにステージで使っていただくために持ち運び可能な、ダウン&アイソレーション1500W、100V仕様ミュージシャンズ電源。
クリーン電源をステージ上に供給し、一発で諸問題を解決します。


3項目    S-75 ドイツ製、クラウン越えの最強のアンプ、および、S-100 ドイツ製クラウン越えの最強のアンプ、および、S-150 ドイツ製のクラウン越えの最強のアンプ、

真に恐るべきアンプがこのドイツ製のプロ用アンプ類です。
メルセデスベンツの国、BMWの国、ポルシェの国のアンプがいかに凄いものか、体感してみて下さい。

民生用アンプが、高額なばかりで、どれもこれもレベルが低く、あまりにも差があり過ぎるため、これを3項目めにしました。

4項目   ワットゲート(透明)シールド電源ケーブル、ワットゲート(黒)シールド電源ケーブル
(非メッキプラグ、電源部のシールドは、非常に重要です。)


5項目   タップの最終回答・新型重鉄タップをも超えた!「超越重鉄タップ」

本体もケーブルもシールドされている完璧なタップがこれです。

タップの元プラグは特に非メッキでなくてはなりません。
本体、ケーブル、総シールドの世界でも稀な一品です。

6項目   同じく、新型重鉄タップをも越えた「超越重鉄タップ」10個口 
音も使い勝手も、とても良いです。これを必要とされているかたは、非常に多いと思います。


7項目   ベルデン8423 三芯バランス専用ケーブル そして、べルデン88770 三芯バランス専用ケーブル、
(バランス転送の王様は、まさしくこのケーブルです。
日本流の四芯スターカッド接続のラインケーブルは発想が単純で、磁界の影響の事しか考えていません。

8423と88770、これらの三芯ケーブルの転送の考え方は非常に高度で複雑ですが、その音の見事さには圧倒されます。プロのかたのレコーディング向きのバランスケーブルです。)


8項目   モガミ2534、バイタルVAM-265、ノイマンのマイクケーブル
(クセの少なさからは、ベルデンは抜きん出ています。

逆に、プロ用ケーブルの場合に限り、クセが国籍特有の音を相殺してフラットにしますので、そこは順不同かもしれませんが、技術力の高いベルデンの音が基本です。

モガミとバイタルとノイマンは、日本、英国、ドイツの音の再生にのみお使いください。)

9項目   ベルデン1506A デジタル・映像専用ケーブル 及び、ベルデンAES/EBU専用ケーブル、これらも史上最強と申し上げても過言ではないケーブル類です。


10項目   WEスピーカーケーブル(より線)。

これは本当は1項目めに書くべきかもしれません。素晴らしいの一言です。
スピーカーケーブルの正真正銘の世界の最高峰です。


11項目  最後は「音響」です。音全体の8割がたを占める「重大事」がそれです。最大にして最後の高い壁、音響という難関を突破!します。音響の最終回答です。

音響8割!、そこまで大きな比重を占める難関でありながら今まで人類はそれを越えることが出来ませんでした。しかし種を明かしてしまえば簡単な事で、どなたにもその壁を越えていただく事が可能になっております。


おまけ   おまけとして「専用アース工事」です。

1万円で出来るアース工事を怠ると、機材すべてのシールド力が落ち、わけも分からず音がもやもやの状態になり、

理由もなく異常に高額な電源タップなどの子供騙しに踊らされ、
メッキギラギラの医療用壁コンセントにだまされ、
何でも高ければ良かろうと、銀線、ロジウムメッキにまで手を出し、
ついには音の悪い原因を、ケーブルの方向性などと言い出し、ノイズが流れる方向まで思索し、
ハンダの種類にすら心奪われ、

「木を見て森を見ず」ではなく「葉に付く虫を見て木すら見ず」という状態にまで、落ちぶれていきます。

これは、果てのない泥沼をさまよい歩く末路となり、さりとてろくな音も出ず、数千万円浪費したという人など、ことオーディオ界では、そこいらに、ざらにいます。「オーディオ地獄」という言葉は冗談ではありません。

オーディオは、非常に、恐ろしいのです。危ないと思ったら逆の方向へ走って逃げてください。

それらすべての諸問題は、専用アースを1万円で引けば、うち半分は解決した筈の問題だったと言わざるをえません。

専用アース工事は音にはとても大切です。
日本の電気は電圧変動、その他非常に優れているのですが、標準の100V電源環境には「専用アース」だけが来ていません。

環境を変えるということは、我々は不得意のほうかもしれませんが、それで人生を崩壊させていいというものではありません。「専用アース工事」をする程度の環境を変える行動を起こすだけの勇気は、持ったほうがオーディオの場合に限っては得策です。

しかしながら、別の工事で「単相200ボルト工事」というものがあります。

同様に安価で、基本料金も現在と同じで、専用アースも自動的に来て、専用アースだけの状態よりも、クオリティー的に、遙かに勝っていて、特に2項目めに記述しました「ダウン&アイソレーション」のレベルからしますと比較の対象にしにくいことから、「専用アース工事」につきましては、おまけの記述とします。


「専用アース工事」、これはしかし、価値ある工事であるどころか、オーディオの泥沼的現状を考えるに、「オーディオ地獄」「ケーブル地獄」、「フランケンシュタイン症候群」から脱出して、生き延びるための、工事です。

★病気「フランケンシュタイン症候群」・・・。

銀色にメッキされた医療用の壁コンセントや、ロジウムメッキ、それらのものこそが「フランケンシュタイン症候群」という一連の「病気」の原因になっているケースが多いゆえ、これは書かねばならないことです。

高額なケーブルにも、まったく同様のことが言えますが、それらの商品の共通点は、音をシャープにするというところに特徴があります。全周波数帯域に 渡って均等に音をシャープにするものであるならば構いませんが、実際には、そうではありません。部分的にシャープになるのみで、「音をゆがませて」います。

「音をゆがませている」という問題が、第一の問題点です。

イコライザーで高域を持ち上げても、音の特性に変化を起こすのみで、「根本的な音のクオリティーが上がっているわけではない」ということは、誰でも理解できると思います。

その「クオリティーが上がらないこと」が、第二の問題点です。

問題はその二つだけです。二つだけですから、非常に単純と言えます。

多大なるノイズを受けていることが原因で音のクオリティーが下がっているのですから、適切な処置方法は、ノイズを受けない状態に機材を持ち込むことです。

これが「専用アース」であり、さらに強力な「200ボルト」であるわけですが、

本来すべき手段でノイズを遮断すると、どういう現象が起きるのか? 

音は非常にクリアーで豊かになります。生音がそうであるかのように、スタジオで録音していた時のモニターの音がそうであったかのように、音が、まざまざと生き返るのです。

さてそこで、医療用の銀色にメッキされた壁コンセントが、まだ部屋に付いたままだったとします。これは思いもよらぬ恐ろしいことになります。せっか くクリアーで豊かな、生音に近い音になるはずだったのに、銀色メッキの医療用壁コンセントや、ロジウムメッキの影響力で、音が「きつ過ぎて聞いておれない」状態になります。そして電源のクオリティーの高さが、全く理解できないことになってしまいます。

しなくても良かったことをし過ぎたがゆえ、本来すべきことをした時に、その価値が分からないのです。その「逆効果」は、理由を説明されなければ誰にも分かりません。音のバランスが大きく壊れていた場合、人間の耳はクオリティーの高さを感知できません。我々人間の耳は、一人残らず音のクオリティーより 音のバランスを優先して聞くように出来ています。そしてアースは引かないほうが良いなどという結論を導き出してしまいかねません。

「はんだ」についても同様のことが言えます。宇宙用に最近出てきたはんだは音をシャープにします。そこで音をシャープにしてはいけないにも関わらずです。理由は先述しました。それは音のクオリティーを上げる種類のものではないということです。クオリティーを上げずに単に音変化を起こしているのであれば・・・、それは、再び第一の問題です。イコライザーを適当にいじったかのように「音をゆがませている」ことになります。


それらの商品が、「音のプロフェッショナルによって、徹底的に、あらゆる側面から考え抜かれて開発されたものではない。」ということは、非常に重要なことです。その種のものが全域に渡って音をフラットに持ち込んでいるなどということは、あり得ないことですから、音をゆがませていると断定できます。

ただ、もやもやの音を我慢して聞いているよりは、例え音がゆがんでいたとしてもシャープになってくれたほうが「音がはっきりして聞きやすい」という事実が、それらの商品に我々の目がくらむ原因になっています。問題の元凶は単純ですが、現象は複雑怪奇です。


高額なばかりでクオリティーの低いアンプ類や、スピーカー、ケーブル類、さらには大幅にデジタル信号が欠落している音源(CDプレーヤー)によって失われてしまう「音の鮮度」や「音のゆがみ」も、大いにその複雑怪奇な現象に貢献しています。

https://procable.jp/setting/19.html
  ↑
その後、CDプレーヤーの「致命的な欠陥」を公開するに至っています。

事態はそのようにややこしいことですので、誰もが「泥沼」に陥るのです。これはもう、単純に信用していただいたほうが早いことです。それほど音の世界で起きている事態は、深刻な状態になっているものと考えてください。

つまり、我々が、その種のものに惑わされたのは、仕方がなかったのです。その種の商品を売っている側すら事態が分かっていて売っているわけではあり ません。しかしそれは肉体を損ねたわけではありませんから、今からでも間に合いますし、戻れます。それらの商品や、高額でボロいアンプやケーブル類によって「ゆがみきった音」は、いったい何に例えられますでしょう。人間の体に例えれば、それはそれは、ひどい表現になります。

「あちこちの骨が折れていて、肉がちぎれている、つ・ぎ・は・ぎ・だらけのフランケンシュタインの体」

です。

見た目はそれでも服を着ていれば、まともな人間に見えます。しかし、スポーツマン並みの健康体は、全くそれとは違います。この両者を走らせれば、雲泥の差が発生するのは、当然のことです。

しかしながら、万が一にも、どなたかが、フランケンシュタインの体にしか出会ったことがないというのであれば、それが最も恐ろしいことになります。 フランケンシュタインの真似をするしかありませんから、永久に自分の体を、つぎはぎだらけにして、さらにつぎはぎを足しながら生き延びようとするのではないでしょうか・・。

つぎはぎだらけと分かっているからこそ、偶然性によって体に合ってしまった「つぎはぎ」を、非常に喜ぶと同時に、その「つぎはぎ」は、非常に良いのだと、回りの人々に言いふらします。それだけならまだしも、「つぎはぎ」の当てかたが上手なことを、技術が高度であるという「勘・違・い」に陥っておられるケースすら、多々見受けられます。これは驚くべきことに、「ベテランの私が初心者に教えてやろう。」という傾向すら伴うことがあります。その種のかたに教わった側は悲惨で、同じく「フランケンシュタイン症候群」の犠牲者になります。

したがって、「フランケンシュタイン症候群」は、非常に強い伝染性の傾向を帯びている「病気」だと、判断できます。しかし本人には、まだ体の他の箇所のあちこちの「つぎはぎ部分」が治癒していないことが分かっていますから、そのことが気になって気になって仕方がないという症状を、呈します。

そちらを直せば、こちらの、せっかく合っていたはずの「つぎはぎ」が、またしても合わなくなり、さらにあちこちが合わなくなり、ついには神経症患者的な症状すら露出するマニアになっていくという、最悪の事態が待ち受けています。フランケンシュタインの体は、容易に完治するものではありません。

「フランケンシュタイン症候群」という「病気」を放置して、そのルートを、そのまま進んでいけば、最後には、500万円のアンプに賭けてみてでも、健康を手に入れようとするのでしょうか・・・・。

    !   それは、またしても「つぎはぎ」の一つなのかもしれません。

我々は、体のことなど気にもならないという、普通の健康体を(オーディオのことです)手に入れるべきです。

さてその後・・、とうとうフランケンシュタイン症候群の患者の「本性と生態」は、暴かれるに至っています。

https://procable.jp/setting/29.html
  ↑ 興味のあられるかたは、この上をクリックしてください。


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これより先は、「お客様の声」の続きとします。
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Aさんのコメント: 圧倒的な原音!!

プロケーブル関係者各位

平素より大変お世話になっております。

住居の防音設備の関係上、一度オーディオを友人に譲ってしまったのですが
去年あたりに防音性能の高いマンションに引っ越しましたので
改めてプロケーブル様でステレオを注文させて頂きました。

先ほど商品の方を受け取とって接続が終わり、
数年ぶりにプロケーブル様おすすめのステレオで音楽を聞いてみたのですが
流石でございました。

全ての楽器がバラバラに聞こえ、スピーカーの位置が分からなくなるような解像度。
音に着色を付けず歌手の吐息まで聞こえるほどの圧倒的な原音。
聞いてるだけで笑いがこみ上げてきます笑
この感覚はホント久しぶりです。

恐らくこれをフラットというのでしょうが
このようなシステムがこの値段で購入できるなんて夢のようです。
昔購入したクラウンよりもさらに音質が上がっていることに非常に驚きました。
しかも昔より値段が下がってるという事実がなんだか笑えてしまいます笑

FIREFACE800からのAKG K702もかなり良い音で好みなんですが、やっぱりステレオは一味違いますね笑

目の前でミュージシャンが演奏しているかのような感覚はステレオならではの醍醐味かと存じます。

今は真夜中なのであまり音量を上げられず、ちょっとムズムズしております。
次の休日の昼間に大音量で音楽を聞くのが楽しみでしょうがありません笑

ご参考になるかはわかりませんが自分のシステムは以下のようになっております。


iMac5K(iTunes)
-> プロケーブル様おすすめの光ケーブル
-> FIREFACE800
-> BELDEN ベルデン 8412
-> S-75mk2
-> BELDEN ベルデン 8460 18GA
-> BIC DV62si

実は今回購入したスピーカー(BIC DV62si)を購入するにあたって少し迷いがありました。
プロケーブル様のおすすめであることは間違いないのですが、最高とは書いていなかったからです。

しかし実際に接続して聞いてみたところ、BIC DV62siも十分すぎるほどのスペックを秘めており、ありえないほどの原音が鳴ります。

どうしても騒音問題は発生しますので防音性能の高い一戸建てや高級マンションに住まない限り大音量で音楽を聞くことはできず、
そう考えると集合住宅であるならばコスパ的にBIC DV62siが正解かもしれません。
スピーカーそのもののサイズも小さめでデスクにそのまま置くことができるのでそういう点でも正解な気がします。

プロケーブル様に掲載されているコメントで『集合住宅で音楽を聞く』というシチュエーションの考察が少なかった気がしますので
もし差し支えなければ自分の文章を使っていただければ嬉しいです。

かれこれ10年以上プロケーブル様にお世話になっておりますが、
今後もプロケーブル様のおすすめ商品を購入させて頂きたいと思います。

今後共宜しくお願い申し上げます。


プロケーブル注:)このお客様は、集合住宅での音楽再生というところを主眼にして、コメントを書いて下さっております。

集合住宅でも、これだけの音が出せるのだ!、という事です。

これは今まで場所の制約があったり、近所への音の迷惑などを考えなくてはならなかったかたがたへの、朗報ではないかと思います。ぜひとも、ご参考下さい。


https://procable.jp/rank.html

131. 中川隆[-11021] koaQ7Jey 2019年10月06日 09:24:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1804] 報告


木か金属か
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1971360769?org_id=1971340799


少し前、ステレオサウンド誌で騒ぎがあった。

柳沢先生が金属製の超高級スピーカーの評で、「誰が何と言おうと金属のキャビネットは金属の、木のキャビネットは木の音がする」「今回は、テスターとスピーカーの不幸な出会いだった」みたいなことを書き、同時に木製のソナスファベール系の製品を絶賛。
ステサン編集長が、どこかで、このメーカーの関係者に「今後こういうことがないようにします」と謝罪したとか。

1000万とかいう規模の商品なので、斜陽オーディオ市場に与える影響力は大きい。
「雑誌は雑誌で真実を貫く」とつっぱっていられる時代ではないのかも。
柳沢先生の文章自体は、決して低い評価でもないし、俺は木が好きだと言っているだけなのだが。

しかしこの騒ぎは、実はけっこうおもしろいオーディオの最先端だったりもする。
最近増えてきたように思う、金属キャビネットのスピーカーである。
確か、和田先生は自宅に導入で、「最新技術で解析して形状を決め、余計な音を徹底して抑えられるようになった」みたいなメリットをあげていた。
三浦先生も、マジコを自宅で使っているようだ。

森林伐採の問題もあるだろう。
ただ金属スピーカーは、いまのところ超高額な感じがある。
むしろ普及価格帯で大量生産でエポックメイキングなヒット作ができれば、スピーカーは金属だ、というぐらいの変動があるかも。
キャビが薄くて、形状が自由にしやすいのはメリット。
音場型は木以外が人気だ。

もし手元に無限に資金があるとして、最高のスピーカーを発注できる。
そのとき選ぶのは、木か金属か。
理論上の正確さは金属がよさそうだが、木の色付け込みで音楽を聴いてるんだというのは、再生であり感覚的な快不快であるかぎり、正当だ。
柳沢先生のいうとおりなのだ。

クラシックホールにいくと、あちらこちら木材だらけ。
改築後のフェスティバルホールも、反射板含め、木の印象が強く、音もかなり木質の響きがつく。
金属キャビのスピーカーで、あの雰囲気にもっていくのはきついだろう。
一方、ロックの野外フェスを聴くなら、そんな心配はなし。

小規模だが、私自身が最近、似た話題でいろいろやってるのだ。
写真はアルミリング。手書きのひどい図面から、黒アルマイト処理済のきちんとしたものを作っていただいた。
昔は砲金や真鍮で作ってもらっていたが、アルミのほうがかなり安い。使い続けるかわからないようなものなので、そんなに大金は出せない。ありがたい。

木で作ろうかと業者さんにきいてみたら、ひとつは、オーディオの依頼自体を一時的に断っているということで、もうひとつは、見積もりを出しますといったまま音沙汰なし。
加工が無駄に複雑な割にもうからないのだろう。
M4キャップボルトのキャップ部が沈み込まないといけないが、ここが、金属加工なら普通にできる感じ。

真鍮よりかなり軽くて驚いた。真鍮は叩くとキ〜ンというような音になるが、アルミはコツコツという感じで、変な方向にいく可能性は低そう。華やかさの演出とかはいまいちだろう。
あまり重いものが重心の高い位置につくのはよくないと感じるようになったので、軽いのはよい。

総じて、木と真鍮の中間ぐらいの印象。1円玉の安っぽさはあるが、10ミリ厚なのでまあ大丈夫。

このリングが届くまでは、AUDAXを無理やり2つのネジで仮留めのスタイル。
共鳴管含めて木質系の音がすごく強くて、ハイファイ用途からは疑問がつくほど。
どうなるかと思ったが、アルミリングを諸工夫も含めてガッチリ取り付け後にユニットをつけると、絶縁された感じであきらかに改善された。
ふとDAC64っぽい音にもなった気がして、DAC64はアルミの塊である。

いまはメタルコーンのユニットで、キャビネット内部の反射音がコーンから出てくるのも減っているはずで、木質系で気になるというよりは、何を聴いてもメタル系の感じが乗るという問題のほうが出てきている。
低い次元でいえば、要はバランスなのかなあと思う。

コメント


mixiユーザー2019年05月02日 19:14

アルミは金属の中では軽い方なので「軽薄」「重心が高い」というイメージを持たれがちですが、比重は2.7あります。
確かに鉄の7.9、銅の8.9、金の19.3、タングステンの19.3あたりと比べると小さいですが、木と比べると圧倒的に重いです。
木のほとんどは水に浮きますから水の比重1.0より軽い訳です。

例えば比重0.7の木であればアルミはそれの3.5倍であり、全く同じ寸法で作ったエンクロージャだと3.5倍の重さになります。
木で作られた43kgのエンクロージャはアルミで作ると150kgになり、もし鉄で作ったら480kgにもなって運送も困難になります。うかつに金属エンクロージャに手を出すと後が大変です。

mixiユーザー2019年05月02日 19:22

一連の論争は当事者の柳沢氏を外した外野のケンカ論争のようで後味が悪いものでしたね。

mixiユーザー2019年05月02日 20:34

オーディオはとにかく材質の音が乗りますね。一般人に「ケーブルは被覆の音が乗る」と言ったら、「嘘をつけ」という顔をされたことがあります。


mixiユーザー2019年05月03日 01:18
> mixiユーザー 

なるほど、それでだいたいアルミなんですね。あまり憧れもないんですが、今回は引き締まってたいへん助かりました。

mixiユーザー2019年05月03日 01:27
> mixiユーザー 

あの文章を書くのがダメならライターやめたくなりますが。スポンサーがからむとややこしいので、平蔵さんのような実験記事が参考になります。まあ、メーカーさんと知り合いになると似てきますけど。。

mixiユーザー2019年05月03日 01:33
> mixiユーザー
 
極太ケーブルがうねっていると、そのストレスか、被覆の音がきわだちます。といって、説得された感じはないです(笑)


mixiユーザー2019年05月03日 06:22

昔、あるマニアが鉄板でエンクロージャを作りましたが、動かすこともできず、音も変な響きがついてしまってガッカリしていた記事がありました。


mixiユーザー2019年05月03日 06:51

> mixiユーザー 

材質のQ(共振尖鋭度)や内部損失も関係してきますね。おなじ鉄でも鋳鉄と鉄板ではまるで違います。鋳鉄は叩いてもポンポンという感じで鳴りにくいので、アルテックのホーンなんかに使われております。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1971360769?org_id=1971340799


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オーディオの厄介な事 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2019年10月05日

オーディオを長くやっていて「厄介」に思える事は2点。

@どんなケーブルでも通電できれば「それなり」の音が出て来る事。

A聴き手(オーナー)の感受性と云おうか?それがまちまちである事。

オーディオ雑誌に投稿されるオーディオ評論家の文章は、「モノを売らんがための記事」であると云う事。これは評論家の方たちの「生業」であるからやむを得ぬこと。そのまままともに信用するお人よしでは「音質の追求」は出来ない。雑誌そのものが「商品を売るための媒体」である事を認識すべき。

前置きはさておき、@の問題は非常に厄介だ。低劣なケーブルでも音が出る。オーナーの方が「初めて聴く曲で感動」して音質までは気が回らない・・・何て事はザラ。高級オーディオシステムを揃えて、1セット数百円のケーブルで接続されている例などザラにある。それでもご当人は音質など気にしないのであろう。私から見れば「宝の持ち腐れ」だと思う。その程度の「音質」であれば数万円セットのシスコンで十分。マニアなどと云わない事。

結局は4Mの中の「マン(man)」にすべてが集約される。揃えるのも使うのも聴くのもすべてオーナーである。オーナーすなわち「MAN」(人)である。人は感情の状態により「集中力」が変化する。真新しい曲やサウンドを聴くとすぐに感受性を発揮する。「耳」の出来ていない人ほどフラフラと揺れ動く。だから「人の判定」等は参考程度に収め、自分で使って見る事だろう。

電気器具の使用に関する「原理原則」も理解が必要である。繋いですぐに評価できるほど甘くはない。私などは2000Hr使わないと本来の性能が出てこないと経験則で知っているので、じっと気長に使い続けて待つ。2年前の「音質」の状態を覚えている人などいないだろうが、それを覚えている人間も稀にいる。意識して聴いているかいないかでその差が出て来る。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/5b2c80f55386188682c33448d4c453b1

132. 中川隆[-11012] koaQ7Jey 2019年10月06日 15:41:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1813] 報告

ブリティッシュサウンド mixiユーザー(id5343821)の日記 2015年08月25日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1945434530?org_id=1945449375

たまたま同時期に、B&Wの、801マトリックスと、最近のシリーズとを聴く機会があった。

どちらも、ビートルズや1960〜80年代クラシックをかけてみた。

この体験はなかなかに衝撃的なものであった。

私はひねくれ者なので、「ブリティッシュサウンド」とかいうものいいが嫌いなほうで、しょせん箱にユニットがついてるだけのことやろう、と思っていた。そういう思考をする人は自作系にいきやすい。

ビートルズの「ABBY ROAD」2009年リマスターCDをかけてみると、さすがそのスタジオで新旧モニタースピーカーをしているだけあり、どちらもすばらしい再現なのだが、なにせ「ブリティッシュ」なのである。

なにがどう、というのはいいにくいのだが、少しくすんだ味のある薫り、節度のある鳴り方、知性を感じる。

ずいぶんゆったりとした鳴り方に聞こえる。マイケルジャクソンとか、アメリカのハードなビートが出てくる前は、やっぱり牧歌的なリズムだったんだなという感じがするし、後期の皮肉な歌詞がよく聞き取れる感じがする。

古いアルバムやLPになると、マトリックスの独壇場で、薄暗い木質系のホールで、ダサい厚ぼったいウールのジャケを着た人がうろついていて、煙草やなにやの猥雑な雰囲気も感じる。

最近のB&Wにブリティッシュとか言うのを感じたことはなかったのだが、ビートルズではハッキリと出ている。当時の雰囲気の再現ではないのだが、新しい解釈というか、これはありである。

クラシックにブリティッシュサウンドが全部合うかは議論がありそうだが、ヨーロッパという広いくくりでごまかすなら、やはり日本製よりは合うようだ。
再生機器でキャラクターがつくのはよいことではないのだが、BBCモニター調というのだろうか、そこまで主張してこないし、耳に快いアナログ的なボケ方がうまいし、実際のコンサート会場の雰囲気に近い。ぜんぶぜんぶクッキリ出すのがいいわけではないのだ。

そういう意味では、B&Wの最近のスピーカーは、クッキリ系に移行はしているようだ。
1960年録音のムラヴィンスキーのチャイコ、これはOIBPリマスターでチリチリした音になってしまったが、まさにそういう方向にいってしまう。
超高級ホテルの鏡面仕上げ大理石ロビーで、フロントの美女スタッフに挨拶されたような気後れを感じる。クールなジャズ・ナイトが始まらないといけない。
オレは厚ぼったいダサいジャケを着て、ゆっくりブラームスに浸りたいだけなんや、と内心の声がするのである。

ワタシ的には、B&Wの最新、ということは、宇宙人的なルックスの現代ハイエンドスピーカーでは、手持ちの1940〜80年代クラシックで、聴けないものが出てきそうだ。
であれば、古典ブリティッシュサウンドがよい。

今後の人生、最新ハイエンドスピーカーに投資する出費はおさえられそうだが、夢が失われた気もする。
オールドスピーカーは、劣化と故障のリスクとの戦いとなる。

ところで、旅行にも行くのでポンドのレートを調べていたら、恐るべき乱高下で、2007から9年ぐらいは1ポンド242円あたりまでいっているが、2011から12年ぐらいは134円あたり。
いまは190円ぐらいだから中間ぐらいだが、せめて1から2年前に行けてたらなあというぐらい旅行には不利になっている。

2011年か12年発売のイギリススピーカーはお買い得の可能性が高い。
QUADの11LSinatureのハイCPぶりが一時話題になったが、さもありなんという感じだ。


コメント

mixiユーザー2015年08月26日 10:14

前にも書きましたが、うるさいことを言わなければ Matrix 802Vで十分だと感じています。

お聴きになられたように音楽を聴く上でうまくバランスがとられており、日本製のシステムが台無しにしてしまいがちな弦楽合奏の響きや声の質感なども安心して聴いていられます。同じようなバランスを持つSPとして、やはりブリティッシュサウンドとして有名な古いRogersやSpendorなどがありますが、クラシック音楽の大部分は上手く鳴ります。ただしロックの大音量再生などでは少々苦しいところがあるかも知れません。その点802クラスになると難聴になるくらいの音量でなければ余裕をもって聞かせてくれます。

先日お聴きになった801は大きく重いのと低域をうまく処理しないとダルな感じになりやすいですが、802ではあまり苦労しません。
それでいてサブウーファの必要性は全く感じません。部屋が広く使えるというメリットが出てきます。

ご心配の点について、スタジオでモニターとして使われている負荷に比べれば一般家庭ではその30分の1くらいの負荷になるでしょうから、特に高音の強く入ったソースを超大音量で鳴らし続けない限り、ユニットは長持ちしそうです。

私は10万円くらいで手に入れましたが、非常にお買い得だと思っています。

bswanさんはWellFloatというアイテムもお持ちですし、801か802の出物があれば確保されると音楽を聴く楽しみが大幅に拡がることでしょう。ただし、シリーズVに限ります。

mixiユーザー2015年08月26日 11:40

> mixiユーザー 

以前から言っておられたことがわかりました。
クラシックというより、ビートルズはこれで聴かないと嘘だというぐらいに感じました。

ほんとに音楽ファンのための音で、オーディオマニアは何か足していきたくなるかもしれません。
私はいろいろやってきて、オーディオイケイケではなくなってきたので、これのユニット入れ替えて長く使っても、心安らかに音楽と共存できるかもしれません。
小音量にも強い感じなので、転居の機会があれば検討します。
真空管は合うかな?、とも思います。

アビーロードスタジオは、中にまで入る必要があるかわかりませんが、横は通ってみます。

あとは、人類の遺産というような古典ソフトの録音されたバックグラウンドと、現代スピーカーやデジタル技術とが、けっこうズレてしまっているなとも感じました。もう15年以上、リマスターソフトに文句をつけてきましたが、その原因がみえた感じです。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1945434530?org_id=1945449375

▲△▽▼

B&W mixiユーザー(id5343821)の日記 2015年11月08日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1947653694?org_id=1948055955


京都人さんから、B&Wのマトリックス802を落札してみたらとお勧めがあった。
一方で、803D3など、新しいシリーズが出て話題でもある。

私は、ここ半年ほどで、マトリックス801と、ノーチラスシリーズになって以降の802とを、比較的近い条件で聴いている。
この感想は、ちょっと衝撃的なものだった。

あきらかにマトリックスシリーズのほうが、安全な音である。
安全というのは、ジャンル対応が広い。

60年代から80年代のクラシックは、演奏家が黄金期で、レコード会社も気合満々、キラ星のような名盤が一生聴ききれない数揃っている。
ただ、この時代のもののCD化はダメなことが多いので、LPならもっとよいだろうが、とにかく、この時代の録音をリアルに聴きたいと思ったときに、もっとも自然な感じなのがこのスピーカーだ。

最新録音でも、別に不自然ではない。ポップ系の新しいものはややダサくなるが。逆にいえば、ビートルズがダサい分厚いジャケットを着ている感じがこんなに出るなんて、奇跡的だ。
タバコなどのスモーキーな感じまで漂うではないか。

音色的には、同様に自然なものは他にもあるだろうが、オーケストラのスケールなども含め、ほんとに無理がない。
802にサイズダウンするとどうなるかわからないが、10畳ぐらいならもっといい面もあるだろうし、ヴィジュアル用途にも向きそうだ。

問題点は、自然で誇張がなさすぎて、オーディオ的な関心を失う。
音楽ファンになってしまいそうだ。
ドライブ機器に凝りまくるのもおもしろそうだが、安めのものでもよいものならけっこう鳴ってしまうのだった。

一方のノーチラス系は、ビートルズがそれなりにブリティッシュの新しい音になったのは驚いた。さすがアビーロードスタジオに置かれているのがわかる。
また、1990年代以降の優秀録音を聴くと、マイク位置にワープした、もしくはレコーディングエンジニアの机にワープしたかのように超絶的な分解度、楽器はツヤツヤ、ダイナミックで整っていて驚く。
最新のポップ系も凄い。
が、これはもう、最新超高級ホテルのロビーみたいな感じで、ブラームスの響きにまったりと包まれる、みたいなことは不可能になってしまった。

よく長岡スピーカーはソフトを選びまくるから危険みたいにいわれるが(というか、本人がそう書いて信者のハートに火をつけた)、長岡原理主義ですべてを固めていくと、長岡ソフトのLPのみが突出するのはわかるが、そうでなければ、まあいけるところもある。
むしろノーチラス最新のほうが「ソフトを選んで危険かも」と感じた。
世界の多くのソフトがこの系列でモニターして作られているので、新しいものはよいと思うが、これで60年代クラシックのリマスターがされるかと思うとゾッとする。
少なくとも同じ音にはならない。

イギリスに行って、アビーロードスタジオの前にも行ったのだが、感想としては、やっぱり時代は変わってるのかなと。
どういうことかというと、家具とかインテリアとか、オールドタンノイみたいな雰囲気がそこかしこに見られるのだが、最新のファッションなども入ってきている。
デパートのHarrodsなんかは凄いおしゃれで圧倒された。

となると、サウンドも新しくなっていくのはある程度やむをえない。
ノーチラスの方向性はいきすぎとか、思うところはあっても、修整されていくだろう。
そもそも、ポップス系のモニターのほうが、割合がかなり多くなっているのではないか?

もうひとつ、今回6日連続コンサート・ミュージカルに通った中で、いちばんのアタリは、一番安価だった、オラモ指揮BBC交響楽団のシベリウス。
横だが3列目ぐらいで、音は克明にわかった。
これがブリティッシュサウンドか、とよくわかった。
シベリウス初期のマイナーな曲だが、フィンランドも通過はしたこともあって、シベリウス自体も初めて理解できた。
この音は、マトリックスの音色と、ノーチラスのダイナミックさや分解能をあわせもっているが、スケールがさらにでかい。

さて、マトリックス802だが、こいつか801を、ユニットすべて最新に取り替えて、あとはドライブ系を凝って暮らしていけば、オーディオはいわゆる「アガリ」でいい気がする。
もう人生の限界がみえてきたからだ。

ただ、しょうもない話だが、色はブラックがよい。最新のポップ系のときにオールドブリティッシュな感じが邪魔なのである。

コメント

mixiユーザー2015年11月08日 14:41

最近スピーカ後継機の試聴時にたまたま805D3を聴きました。結構前に出るリアルな音像でしたが、60年代Jazzが艶やか過ぎる気はしました。
Matrix801の時代は、今から考えるとリーズナブルな価格で「アガリ」に行けた気がします。

mixiユーザー2015年11月08日 15:58

> mixiユーザー 

クラシックは聴かれますか? クラシックだとその違和感はもっとありそうです。
サイズ的にはどうでしょう? 805は許せますか?

mixiユーザー2015年11月08日 16:37

> mixiユーザー 

クラシックは詳しく無いですが、古いソースは違和感を感じるかもですね。オーディオ的なテンション高めの音で取扱い易いサイズで惹かれましたが高過ぎます…

mixiユーザー2015年11月09日 20:32

Matrix802Vを最近結構聴きこんでいますが、例えばグラモフォンの赤シリーズや黄シリーズをいろいろ聴いていても、録音の違いにあまり耳がいかずに音楽を楽しめます。

これが、コンデンサースピーカーになりますと、○×式に良いものはうまく鳴るが、だめなものはひどい音になります。

HB-X1も録音の違いが良く分かりますが、ダメなものでもあまりひどい音にはならないのが魅力です。私はこれで十分楽しめるのですが、bswanさんに勧めるには値段が気になります。

Matrixシリーズは以前はオークションなどによく出ていましたが、最近はジャンクであったり何らかの問題があるものが増えてきました。良い状態の製品を手に入れることは今後ますます困難となってくると思います。

色については、黒にこだわっておられますが、正面からみればほとんど黒です。

801と802とでは中音以上は全く同じ、ウーファの口径の違いだけです。801の方が耐入力は少し大きいかも知れませんが、ボリウムを少し絞った時の低域の立ち上がり立下りについては802に軍配が上がります。重量があまり重くないのも扱いやすくて助かります。

ただし、手に入れるならシリーズVに限ります。

mixiユーザー2015年11月09日 21:16

Matrix802をいろいろなアンプにつないでみると結構音が変わります。

長くCounterpointの220につないでいましだか、これはこれで適度な艶も出るし音量も十分ですので一つの決定版かなと思っていました。。

最近AudioDesignのアンプにつないでみましたら、情報量が一気に増えるのと同時に低域の制動がしっかりしてピアノの強打のガーンという音が迫力一杯に鳴って来ます。高域ではいかにも木のハンマーで叩いたという感じの金属的ではないカツーンという抜けの良い音になるのが驚きでした。その他空間情報の細かな響きも良く聴こえるので目の前がサッと開けた感じになります。それでいてきつさや神経質な感じがしないのが嬉しい所です。

mixiユーザー2015年11月10日 07:28

どんな道具でもひとつで万能というのは難しいです。
方向性の違うスピーカーを何系統か併用するのが、一番、手っ取り早いと思います。そんなに巨大なものでもないので、matrixと805D、2つとも同時に試したらどうでしょう。
オーディオは趣味でやってるのですから「アガリ」というものはないのでは。

mixiユーザー2015年11月10日 19:50

Matrix 802 と Swan とでは 相当方向性が違いますので、いろいろ楽しめるのではないでしょうか。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1947653694?org_id=1948055955



133. 中川隆[-14845] koaQ7Jey 2019年11月18日 09:07:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1933] 報告
自分の趣味としてのオーディオ GRFのある部屋 2019年 11月 17日
https://tannoy.exblog.jp/30631703/

高齢者の重大事故が多発していますが、統計を取るとやはり一番事故率が高いのは、25歳未満の若い世代だそうです。スピードを出すのが楽しくて仕方がない世代だし、経験も積んでいません。年齢とともに、いろいろの現象を目の当たりにして、怖くなってますます慎重になる人もいれば、自分だけは大丈夫だと、大見得を切って走っている人もいます。

また車に乗ると気が大きくなり、道路を自分だけの物と勘違いして、クラクションを鳴らしながら威張って走っている勘違い者も後を絶ちません。交通事故こそ、社会の縮図を見せる事象も少ないほどです。歩行者としては、無意識のうちに他人の進路を妨害しないように歩いている人も、少し高い目線の車に乗ると、世間を見下ろしたような高圧的な態度を取ったり、勘違いする人もいます。


勘違いは、自動車事故ばかりではありません。ほとんどすべてのことにあてはまります。よくあるのは、健康オタクです。適度な運動は欠かせませんが、過激な運動を繰り返して、体内の細胞を活性化しすぎ、ガンを発症する確率が高くなります。何事もやり過ぎは逆効果でしょう。

健康食品やサプリメントのコマーシャルが毎日、繰り返し行われています。その莫大なコマーシャル代も結局は、その製品を買う人が払っているのには、なかなか気がつきません。毎日、毎日、おなじコマーシャルが流れ、人々を無意識に洗脳しているのです。


産地直送の、本場の食材や、緑黄野菜のコマーシャルも同じです。産地直送は美味しいかもしれませんが、人のからだは純粋な化学工場ですから、身体の中に入れば、炭水化物、タンパク質、脂肪等の栄養素に分かれ、それを酵素が分解して、分子レベルにして取り込んでいるのです。もちろん、その分子にはどこどこ産とは書かれていません。


それらの通販の費用の何分の一が、個別な運送費とコマーシャルに費やされています。どこ産の食材だから身体に良いとは、言い切れないのに、画面上には、個人の意見です。と書かれていても、信じたい人は信じるのです。産地直送だから、身体に良いとは言いませんが、美味しいから身体に良いと思わせるのです。思わせているのは、30分以内に申し込めば、おまけが付いてくると言う商法です。


健康食品ばかりではありません。昔のバナナのたたき売りや景品販売と同じ手法が繰り返されているのです。その手法は、ますます高度化されて、イメージ先行になっていきます。住宅誌も、自動車誌もきれいな写真で、きれいに印刷された商品は性能が良いはずだと思わせるのです。同じとは言いませんが、映画「スティング」の様な出てくる人が全員が詐欺仲間だと、逃げ場がありませんね。


アメリカでは2%のスーパーリッチ、日本でも5%のリッチの人たちがいるそうです。高級スポーツカーだけではなく、オーディオ店も、そういう人達を狙って、各県に一軒ぐらいの専門店はありました。極めて濃い熱烈なお客さんを持って、一種の秘密結社を構成しています。その手法は、歴史になって、博物館に入っているようなヴィンテージの機器で、クローズサーキットを作り上げ、その中で、外界との接触を断って濃密な関係を構築しているようなお店です。


さすがに、現在は、そのようなカリスマ店は少なくなりましたが、地方のオーディオ店によく飾ってあるのは、海外のカリスマオーディオ店の経営者と一緒に写っている写真です。ここまで、彼らは営業に来たんだと感心もし、驚きもしました。


その手法は、常に決まっています。限定された部門だけに、フォーカスを当てて、どんどんと、細分化して中身を濃くしていくのです。最後は、それでなくては出来ないと思わせられれば大成功です。後は、お客の方が勝手にエスカレートしていくからです。お店ですから、物を売らなくてはなりません。一つより二つ、二つより四つとどんどんとエスカレートしていき、気がついたら、部屋中大型スピーカーで埋まっていたり、押し入れタンスのような機器類の箱で身動き取れなくなっています。


それは限界までエスカレートして、ある日、我に返ります。そういうお店の経営者は、みなミイラ取りがミイラになった人達です。強く信じていますから、説得力が違います。何回かお話ししていますが、そうして細分化していくと、11時59分59秒99999・・は永遠に12時にはなれないのです。


でも現実は、12時になるし、なれば魔法は壊れます。大伽藍が崩壊するように崩れるのです。カリスマ経営者も、回復不可能の事態に陥ったり、亡くなってしまえば魔法がなくなったただの箱です。しかし、いまはその昔のブランドだけが一人歩きする時代でもあります。何十年前のブランドでも、名前が知られていれば、それは良い物だと思い込むからです。そのブランド名にあこがれた時代、その頃の郷愁を呼び起こすのがブランドの力でもあるからです。


でも、音楽を聴くためのオーディオは、そういう特殊な世界に入り込むのではなく、自分の出来る範疇で、自らが再構成できうる範囲で楽しむべきだと思うのです。どんなに、能書きが良くても、自分の装置の中に組み込んで、あくまでも自身が使いこなせる範囲で行うべきだと思っています。名前に頼るのではなく、郷愁を誘うデザインに殉ずることはなく、あくまでも、音楽が活き活きとなる装置を目指すべきだと思うからです。
https://tannoy.exblog.jp/30631703/

134. 中川隆[-15272] koaQ7Jey 2019年11月25日 18:31:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-2353] 報告
ようやく X1さん邸を訪問できました GRFのある部屋 2019年 11月 25日
https://tannoy.exblog.jp/30918663/

去年の九月に新潟からX1さんに来ていただいてからも、もう一年以上経ってしまいました。今年は、新潟に行くチャンスがなく、どうしても、時間を取ってこのために新潟に行かなければと、強く思っていました。同じく懸案だったアカハナミズキさんと併せて、上越と長岡を回る日程を作りました。前日にロンドンから飛んでこられたのびーさんとご一緒です。

X1さんのお宅は、始めはヒジヤンさんから、そしてにらさんからも、KYLYNさんからも、Harubaruさんからも、京都人さんからも、近くはMFさんからも薦められていました。どうしてもお伺いしなければなりません。ようやく、日程を取りスケジュールの中に入れました。今週前半は広島、後半は新潟になりました。


直江津で泊まった私たちは、朝、七時過ぎには朝食をとって、八時にはホテルを出ました。上越から長岡北のX1さん宅には、二時間ぐらいかと思いましたが、順調に来て10時前には到着いたしました。今日は、のびーさんが夕方までに帰られるそうで、早めの行動となりました。


事前にX1さんから何にも無いといわれていましたが、越後平野の真ん中でした。早速、オーディオルームに通されました。事前に聴かされていましたが、さすがに40畳の空間は大きいです。そして、何よりも部屋の大きさを感じるのは、5.5mもの天井の高さですね。その空間は圧倒的で、床も壁も特別な構造で、とてもしっかり作られています。


言うまでもありませんが、究極、オーディオは部屋の音を聞いているのです。その造り、材質は音に直結します。正面のステージ裏は、花梨が張られ、低域までしっかりと反射されます。床は、コンクリートの上にしっかりとした合板を敷きつめ、間を空けて、砂で絶縁してあります。その上に、床材が張られ、強度もあり、一台200キロもある重量級のSPがおかれてもびくともしません。

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メインのSPは、ウィルソン・オーディオのフラグシップ「ALEXX」です。重量ばかりか価格も超弩級ですね。AMGかポルシェと同じです。その脇には、B&Wのこれもフラグシップの800D3です。これが小さく見えるほどの空間ですね。


後方には、以前使われていた、同じウィルソン・オーディオの「Grand Slamm X-1 Series III level 5」がおかれ、バンドルネームのX1さんはここから来ています。それが、サラウンドの後方SPですから、驚かざるを得ません。そのサラウンドは7.1ですから、横には、同じウィルソン・オーディオの「System 6」もおかれています。センターSPはチェロの「Amati」です。昔、関本無線さんにあったSPでしょうか。


後ろの壁が一面CDやDVD棚になっています。驚くべきは、それが二重になっていて、この奥にも棚がありました!


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前方の「ALEXX」の横には、GEMのスーパーツイーターが専用スタンドの上に二種類乗っています。それらのSPを駆動するアンプ群は、二系統に分かれ、このLINNとThoresとAcoustic Solid Royalのレコードプレーヤーが三大並んだ棚が、D3をならす系統で、アンプ類はジェフローランドに統一されて、プリアンプはChorus+PSU、パワーがモノブロックの725Sが4台です。

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反対側の棚は、映像系と音楽系のアンプ類が揃っています。アナログ系はトーレンスのプレステージで、カートリッジは、ヴァンデンフルとイケダです。イコライザーはマニア垂涎のFMアコースティクスのFM-222です。この棚に載っているエソテリックのフラッグシステム群だけで、またポルシェが買えることでしょう。P1X、D1X、C1、M1、G1、K1まであります。全部揃っているのは、はじめて聞きますね。


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その他、ケーブル類、それを支えるケーブル用のスタンドまで、マニア垂涎の機器類が、一面におかれています。この部屋の機器類は、国産車単位の価格ではなく、フェラーリーやポルシェの台数で、ようやくはかれるレベルなのですね。文字通りのハイエンドです。


しかし、冬は雪に埋もれ、夏も東京までは、片道4時間、往復8時間を掛けなければ、東京のコンサートホールには行けません。一番近い新潟市のリュートホールでも、一流のオーケストラは年に何回という頻度です。今度は、高崎の芸術劇場ができましたから、車と新幹線を併用すれば一時間半まで短縮はしましたが、そう度々とは行きません。毎日のように演奏会に行ける東京に住んでいる幸運を思いました。


その地で、音楽を聴くためにここまでの情熱を傾けられたX1さんは本当にすごいと思います。映画へのこだわりも同じ理由です。この部屋は、映画館でもあり、コンサートホールでもあり、ライブハウスでもあるのです。雪がしんしんと降る中で、この部屋は、熱気ある会場にトランスポートしているのでしょう。


さて、聴かせていただいた音、音楽は、エネルギー感に圧倒されました。4メートルぐらい開いたSPの間がしっかりと音に埋まり、充実した音が伝わってきます。最初は、B&WのD3からでした。X1さんの言われるところの引きずらない音離れのいい音がします。D3でのデジタル、アナログと順番に聴かせていただきました。でも、私の感覚から言うと、D3は少し硬質ではっきりしている音だと感じました。


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そして、待望のALEXXです。こちらは、定位のあった懐の深い音です。好みで足されているリボンツイーターもなっているかどうかは、近くに行かないとわからないレベルですが、あると無いとでは、音色が変わるのでしょう。私の好みを言うと、リボンツイーターを使わずに、位置を追い込めばよりスケールのある音が出るとは思いました。今のD3をいったん外にだして、ALEXXの位置を追い込めば、奥行きも迫力もエネルギーも出てくるでしょう。

現状での本質的な質問は、なぜ、SPの間隔がこれだけ離れ、また、D3も併用されているかでした。すると、X1さんは、リモコンのスイッチを入れられました。170インチという、映画館でなければ見れないようなスクリーンが下がってきました。この画面が切れない位置が、今のSPの位置になっているそうです。


優先度の問題ですね。すべてを一番高い水準で折り合うためには、この位置なのでしょう。のびーさんの気持ちも同じようで、左側のプレーヤーと増幅系で、ALLEXをならしてみたいとのことです。これだけのデジタル機器を併用している中では、どうしてもアナログの音も、デジタルに影響されると思います。一番の組み合わせで、純粋なオーディオを聴いてみたいというのが、我々の希望でした。


現在の装置は、拡大成長してきた歴史です。ここで、一度、ピュアーオーディオに舵を切っていただき、その結果を踏まえて再度、スクリーンに戻られてみたらと思いました。でも、また遊びに行きます。なぜならば、長年オーディオをやってきましたが、自分の装置(自分の目指す音)以外の方向では、一番いい音がしているのは間違いありません。伊達に、物量を投入しているわけではないのです。たぐいまれなる情熱をもって、ブレずに進んできた結果がこの音に表れていると思いました。


田舎なので何もないと、X1さんは謙遜されますが、自然の豊かさ、恵まれた住宅環境、美味しいお米とお酒!次回は泊まりがけでお伺いします。その時は、後ろのX1をならしていただき、170インチのスクリーン一杯に広がるサラウンドを堪能させてください。

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帰りは本当に美しい新潟の秋を堪能しながら戻ってきました。ところが、国境のトンネルを越えたら、関東側は深い霧と雨でした。日本海側が晴れているときは、太平洋側は雨で、その反対は冬の雪です。東京に近づくにつれ混んでくる道路と、雨で時間がかかっていきました。
https://tannoy.exblog.jp/30918663/

135. 中川隆[-14713] koaQ7Jey 2020年1月10日 19:59:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1658] 報告
楠 薫のオーディオ三昧■ 2019年9月現在のオーディオシステム ■
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190915.html

5月から、再びスピーカーが3つのシステムとなってしまいました。
新たに加わったのマジコA3をいかに鳴らすか、に ここのところ、試行錯誤しておりました。

プリアンプもブルーパネルのAmbrosia 2000で、ブルーパネルのAmpzilla 2000を鳴らすと、プリアンプの Ambrosia 2000の残留ノイズの大きさが気になってしまいますが、新しいブラックパネルのAmbrosia 2000SEで ブルーパネルのAmpzilla 2000を鳴らすと、なんと、残留ノイズの大きさがほとんどわからないくらいまで 少なくなっていて、Ampzilla 2000の生き生きした熱いサウンドはほとんど損なわれることがありません。

ブルーパネルのAmbrosia 2000を開発したJames Bongiorno氏としては不本意かもしれませんが、個人的には より多くのオーディオファイルの賛同を得られると思います。

ちなみに、パワーアンプもブラックパネルのAmpzilla 2000SEで鳴らすと、パワーは300Wで200Wの ブルーパネルのAmpzilla 2000よりもある筈なのですが、ちょっと大人しくて、スイング感があまりなく、 女性ボーカルは良いのですが、ジャズを鳴らすにはイマイチ。

変則的ではありますが、プリがブラックパネルのAmbrosia 2000SEで、パワーアンプはブルーパネルの Ampzilla 2000と、視覚的にはイマイチですが、サウンド的には間違いなく、ダントツと言っても差し支えないかと 思います。
と言うことで、トップの写真の様な組み合わせになりました。

ソース:LINN Renew DS(元はKlimax DS) ジャズが中心
プリアンプ:Ambrosia 2000SE(ブラックパネル)
パワーアンプ:Ampzilla 2000(ブルーパネル)
スピーカー:マジコ A3


さて、そんな試行錯誤をやって少し落ち着いたので、拙宅用ではないのですが、別所で使用するため、8mと、 長尺のケーブルを作ることになりました。
試聴は拙宅の写真の上記システムで行っています

9月14日の午後、写真にあるようにYラグを取り付け、熱収縮チューブで見た目も整えてみました。

黒の熱収縮チューブはφ16mm、紅白はφ8mmです。
ホームセンターのハンズマンで売っていたものを使用しています。
ちなみにYラグはAETのオリジナルのものを圧着。半田は使用していません。

ヒートガンが必要(モノタロウで購入)なのが少々難点ですが、熱収縮チューブは見た目だけでなく、より安全な 絶縁状態を保つ意味でも使用した方が良いと思います。

まだ丸一日程度のエージングの段階ですが、解像度もですが、野太さもある上に、音の質感が見事で、 生き生きとしたサウンドが素晴らしい!
グイグイと前へ、前へと音が喜び勇んで出てくる様です。
おそらく、Ampzillaのサウンド傾向とこのケーブル、方向性が一致しているのでしょう。

方向性が違うものを組み合わせた際の、ストレスを感じません。

スピーカーケーブルをAET 1304Hに変えるだけで、それまでは300〜400万クラスの普通のオーディオシステムのサウンドだったのが、 そんじょそこらの1,000万円クラスのシステムなんぞに負けないサウンドに化けた様に思います。

まだまだ鳴らし始めですが、次第に透明感と低域の伸びが出てきて、楽しみです。
自作できる切り売りケーブルとしては、AET EVOLUTION 1304H AC/SPは最高峰と言っても過言ではないかも知れません。

ちなみに、AETのYouTubeで説明している完成品の AET EVOLUTION 1304H AC/SP 電源ケーブルは\36,000と、格安です!
10倍以上の価格帯のものとサウンド的には十分勝負出来るのではないでしょうか?

もし、2mくらいの1304Hにメッシュ編組チューブ(スリーブ)を 被せて「これ、86万もしたけれど、どうよ!」と言って聴かせても、誰も疑わないでしょう。

実際はスピーカーケーブルの完成品は2mのペアで7万円前後の模様。
L/R必要ですから、倍の値段になっちゃうのでしょうが、完成品の実売価格はおそらく6万円前後でしょう。

切り売りだとスピーカーケーブルはYラグやバナナプラグが別途必要になりますが、6,000円/mとのこと。
AETは直売はしていないので、関東だとエスアイエス、関西だと逸品館 で取り扱っていますので、お値段は相談してみると良いかと思います。

そうそう、書き忘れていましたが難点が一つ。白い外皮なので、音質的には良いのでしょうが、汚れが目立つのです。
自作したあと、汚れを拭ってやると、せっかくのAET EVOLUTION 1304H AC/SPの文字が薄くなってしまうことがあり、 あまりゴシゴシとは拭えませんのでお気を付け下さい。

色違いのブルーバージョン、1304Fと言うのもありますが、こちらは先のメーカーのYouTubeの書き込みによると、低音から高音まで バランスよく、レンジと広がりのあるサウンドとのこと。
クラシック音楽に合うかも知れません。
こういった選択肢があるというのも、嬉しいですね。

直接比較した訳ではありませんが、個人的にはジャズが今までにも増して楽しく聴ける、1304Hの方が好みだと思います。

低域の芯と厚みがあるのに、ダレず、伸びていながら弾んでくれるというのは、なかなか今まで経験したことのないサウンドです。

AETと言うと、Evidenceシリーズが現在終了して、高額ケーブルの販売がなくなってしまい、切り売り出来る1302Hも残り少なくなって、 私が希望する長さでは入手困難となってしまいましたが、それを補ってあまりあるケーブルの登場に、ホッと安堵の胸をなで下ろしている ところです。

AETが良いとわかっていても、金額的に高額過ぎて今まで手が出なかった方々も多かったかと思います。

そういう方々にも、1304Hなら、自信を持ってお勧めできるかと思います。

それにしても、本当は今日、このケーブルをエージング方々、鳴らしっ放しにして遊びに出かけるつもりだったのが、 朝、耳にした音があまりにも自分好みに鳴っていたので、結局、出かけずにいろいろジャズをかけて聴き込んでしまいました。
エージングの最中は酷い音が多いので、いつもなら逃げるようにして出かけることが多いのですが、9月14日の午後に製作して、 これを書いている時点では、まだ丸1日くらいしか経っていないのに、こんなに好みのサウンドで鳴っていること、通常はありえません。

切り売り可能なケーブルとしては、6,000円/mは高価ですが、買値はもっと安いです(^^

ただ、ちゃんと加工するにはそれなりの工具の用意が必要なことと、外皮を剥がすにはそれなりの技術が必要ですから、 それを考えると、値段を考慮すれば、完成品でもお安いかと思います。

AETとしては、上位モデルを出すとなると、これ以上のサウンドでなければ売れないでしょうから、 一気にハードルが上がってしまって、上位モデル、出し辛くなるのではないか、と、ちょっと心配になってしまいます。
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190915.html


MAGICO A3
価格: 1,500,000 円 (2本1組 税別、送料別途)
https://www.electori.co.jp/magico/A3.html

MAGICOは、より手頃な価格帯の製品をラインナップに加えたいと考え続けていました。この目標を達成するコスト削減のための様々な方法と研究とテストを繰り返してきましたが、今まで結果は常に”M” マークの意味を満たすには足りませんでした。MAGICOは、自信を持って今ここに”A3” を発表します。MAGICOの蓄積した技術とノウハウを惜しみなく投入した”A3” は、幅広いカスタマーが導入可能な”M” マークを有するMAGICO製スピーカーです。


ツィーター

新設計の28mm ベリリウム振動板採用。ドーム表面形状は、2014 年に発表された限定モデル『M Project』のツィーターを基本設計プラットフォームにしています。専用設計のネオジウムマグネット磁気回路は、最新のダンピング素材を使ったバックチャンバー内に収納され、ボイスコイルの正確なストロークにより、超低歪みと高いパワーハンドリングを実現しています。

ミッドレンジ / ウーファー

1個の6インチ径ミッドレンジと2個の7インチ径ウーファーには、新しいGen 8 Magico Nano-Tec コーンユニットが採用されています。振動板表面にナノグラフェン(XG Nanographene)を使用した超硬マルチウォールカーボンファイバー織布(Multi-Wall carbon fiber)により理想的な重量強度比で新設計されました。
ユニットフレームも同様に剛性とダンピング(減衰)の最適な組み合わせをシュミレーションしています。その結果、エアーフローを最大にしながらも歪みに繋がる固有振動モードの最小化に成功しました。新たなオーバーハング型(ギャップの深さよりも長いボイスコイル長を持つ構造)でネオジウムマグネット採用の非常に強力な磁気回路は、超安定磁場を生み出し75mm 径ピュアチタニウム・ボイスコイルボビンの正確なピストンモーションを約束します。

ミッドレンジとウーファーに使用されているユニットは、周波数領域と時間領域の両方において最新の有限要素解析(FEA) を用いてデザインされてます。この解析方法は、製品の構造または性質における潜在的な問題や既知の問題を特定して、それらの解決を目的としてバーチャル環境でのシュミレーションを行います。具体的には、複数の要素( 音響、構造、電磁、温度) における挙動を包括的な単一プラットフォーム上でシュミレーションします。

クロスオーバー

すべての4つのドライバーは、ドイツのムンドルフ製パーツによって構成されたMAGICO独自のクロスオーバートポロジー(Elliptical Symmetry Crossover Topology)によってコントロールされ、リスニングルームにおいて最高の音楽再生を実現します。そのネットワークは、24dB オクターブ Linkwitz-Riley フィルターを備え、位相リニアリティーを確保しつつ、混変調歪みを減少させ、再生周波数帯域を最大限に広げることに可能にしました。

エンクロージャー / ブレーシング内部構造

すべてのMAGICO製スピーカー共通の強固な密閉型エンクロージャーは、MAGICOエンジニアリングの代名詞と言えます。A3 エンクロージャーは、同じ素材、同じ職人技、類似したデザインとディテールから、シンプルなQ シリーズデザインとも言えます。エンクロージャー素材は、Q シリーズ用に開発されたエンクロージャーと全く同じ6061 T6 航空機グレードのアルミニウムで作られています。ブレースを多用した複雑な内部構造は、エレガントなブラシ加工を施されたブラックアルマイト” スキン” と呼ばれる外装材と結合され密閉型エンクロージャーを形造っています。

仕様

仕様ユニット 1 x 28mm MB7 Beryllium Dome
1 x 6” Midrange Graphene Nano Tec
2 x 7” Bass Graphene Nano Tec

能率 88dB
インピーダンス 4ohms
再生周波数帯域 22Hz ‒ 50kHz
推奨パワー 50 Watts 以上
外形寸法 112.6(H) x 32.9(D) x 27.3(W)cm
重量 50kg

別売オプション グリル(サランネット) 80,000 円(ペア、税別)
A POD 8(アップグレードスパイク) 230,000 円(8本1組、税別)
備考 スパイク・スパイク受け付属、送料別途
https://www.electori.co.jp/magico/A3.html

136. 中川隆[-14712] koaQ7Jey 2020年1月10日 20:04:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1657] 報告
楠 薫のオーディオ三昧 ■ 2019年5月現在のオーディオシステム ■
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190501.html


再びスピーカー3システムとなってしまいました。

新たに加わったのは、ご覧になっておわかりのように、マジコA3です。 マジコのスピーカーシステムの中では、比較的廉価ですが、これがけっこう良い音がします。

クラシック音楽用のシステムが、プリがSpectral DMC-30SVはそのままですが、パワーアンプがSpectralの最新 DMA-280に変更になりました。
ラックの後ろの狭っ苦しいスペースに納まっていますが、床の振動を極力受けないように、 BDR The ShelfにMichael Green's Audio Points Brass Conesを使用しています。

それというのも、一昔前、「2ちゃんねる」からの来訪者がアンプやケーブルを持ち込んで、道場破り的な比較試聴をしていて、 最近はだいぶ落ち着いて来ていたのですが、昨年の暮れあたりから再度、増加の一途を辿っているのです。

一番困るのは、仕事をしている真っ最中に電話をかけてきて、「空港に着いたから迎えに来てくれ。云々……」。

来訪理由は私が貸し出したオーディオシステムを、とあるお店で聴いて、ウチの場所を訊いたとか、今度オープンするジャズ喫茶の ことを聞いて来たとか、いろいろです。

確かにそういう話はありますが、まだ未定の部分が多く、決定ではありません。
それにしても、どこでそんな話を聞きつけてきたのでしょうか?
問いただしても、口を濁すばかりで、ハッキリしません。

で、そういう方々の中には、持ってくるだけならまだしも、自分勝手にパワーアンプの電源を切ったり入れたりして、 パワーアンプのAmpzillaのヒューズを飛ばしたり、パワートランジスタを飛ばしたり、電源ケーブルやスピーカーケーブル、 インターコネクトケーブルを引っこ抜いてケーブルを傷めてしまったりと、最近、修理続きで途方に暮れてしまった次第です。

また、猛烈な発振音でスピーカーが飛んでしまいそうになったことも。

さすがにDD66000やSonus Faber Stradivari Homageを飛ばすわけにはいきません。
さらに持ち込んだアンプがあまり音が良くなかった理由を、「スピーカーが大型でダブルウーファーなんて一般的じゃない」とか、 「平べったい変な形状のスピーカーが良い音で鳴るはずがない」とかいろいろ理由を付けて、自分のアンプは世界でもトップクラスの 音だ、とか言い張る方が数名いらっしゃって、閉口してしまいました。

その方々は皆、不思議と自作の真空管アンプ、845プッシュプルだったり、KT120プッシュプルだったりします。

そこで現在、マジコA3を鳴らす真空管アンプと言えば、Tim de Paravicini氏のEARでしょう。

と言うわけで、真空管プリアンプのEAR 864とEL34のプッシュプルパワーアンプEAR 534を置いているのです。

以前使用していた、EAR 861は、と言うと、出力段の 真空管、EL309がヨシノトレーディングにも無くなったため、メンテナンスが出来ない状況となってしまい、その代わりがこのEAR 534なのです。

サウンド的にはEAR 534の方が少し低域側にシフトして、 野太い印象。
しかし基本的にはTim de Paravicini氏のEARサウンドを受け継いでいて、濃厚でありながら みずみずしい中高域、しなやかで懐の深い低域が見事です。

ちなみに現在、Tim de Paravicini氏は300Bのパワーアンプを試作しているとの情報がありました。

また、ヨシノトレーディングは、Tim de Paravicini氏の奥さまの郷里に一緒に住まわれている ようで、ヨシノトレーディングの本社は、拙宅から車で2時間ほどの、福岡県朝倉市秋月今小路307に移転しています。

さて、SPケーブルは EINSTEIN GREENLINE vivoce2mに、aetの金メッキしたバナナプラグを取り付け、 オルトフォン8N 6mと比較試聴中です。
なんとこれらの端末加工も依頼され、仕方なく、aetのとっておきの金メッキされたバナナプラグを使用する羽目に。

「条件を同じにしてくれなければ、比較にならない」と言うのはわかりますし、EAR 534がYラグが使いづらいターミナルとなっているのでバナナ プラグに変更しなければならないのは仕方がないかも知れませんが、取り付けたバナナプラグは、そのまま持ち帰るご意向の様です。(笑)

サウンド的には、 EINSTEIN GREENLINE vivoce2mは、少しゴムっぽい弾力のある低域ですが、逞しく量感のあるサウンドです。
一方、 オルトフォン8N 6mは、懐の深い伸びやかな低域で、一般に言われているような、高域が伸びないようなことはなく、 聴感上はピークがなくフラットに伸びているように思います。

aet Evolution1302は、おそらくこのクラスとしては、コストパフォーマンスは最高レベルでしょう。

製品版で2.5mモノだと3万円程度の様です。

「S」と「F」の2種類タイプがあり、「EVO-1302S」は力強く、ハイスピードなサウンド、「EVO-1302F」はぶ厚く、 温度感溢れるサウンドとのことです。

実際には自分のシステムに繋いで聴いてみないとわからないかと思いますが、個人的には「F」の力強い厚みのあるあるサウンドが好みですが、 これは人それぞれかと思います。

ちなみにSpectralの DMA-280のターミナルは、バナナが 使えないため、Yラグ指定です。

そのため、 aetの新型スピーカーケーブルはYラグで製作してもらうことになりました。

このケーブルはまだ試作段階とのことですが、販売するとなると定価ではベンツのEクラスが購入出来るほどだとか。

試作品と言うことで、安くして貰うつもりですが、値段によっては、お返ししなければならないかも知れません。(^^;

このケーブル、ポイントはスピーカー側の ケーブル内部に埋め込まれた素子です。

少しプックリ膨れた部分があるのがおわかりになるかと思います。
これがどういう物なのかは企業秘密のようですが、これを応用した 電源タップのテスト品が5月1日に届いて、現在、試聴中です。

キャメロットのタップをaetで改造したもので、商品化する前段階の様です。
画像、右がオリジナルで、左が改造品。重量がオリジナルが1,260g、改造後は1,350g。

内部の配線も大幅に入れ替えている様です。

内部撮影は、製品化前の段階ですし、企業秘密的な部分もあるでしょうから、控えさせていただきました。

aetの新型スピーカーケーブルのサウンドは、実に透明感のある中高域で空間描写に優れ、低域はだぶつく ことなく、少し細身ながらキレの良いサウンドが特徴。
一方、電源タップは、元々のキャメロットの電源タップの性格もあるのでしょうが、 野太く、低域が良く出る芯のあるサウンド。

通常、電源タップを間に挟むと、鮮度が落ちて音が悪くなる筈なのですが、この電源タップは、まだエージングの途中ですが、 それでも鮮度が上がって、腰の据わった中低域が支える安定感のあるサウンドになったのには驚きでした。
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190501.html

137. 中川隆[-14701] koaQ7Jey 2020年1月11日 10:26:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1646] 報告

オーディオ同好会の Iさんのシステム紹介 2020年01月11日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/d65af413a97e94c20996473200594553

40年続いた同好会も3人にまで減り、とうとう同好会も解散しました。年を重ねてくると、機器の替わりがなくなり、マンネリになってしまいます。Iさんは私より一回り年上の大ベテランさん。40畳の専用オーディオルームを持たれ、100㏈サウンドも楽々OKの環境です。この部屋のメインSPはJBL:K2 9500です。6chサウンドにもなります。

ツィーターを追加されて使われています。移動出来る様に専用トレールに載せられています。

同じ部屋にある同じJBLのDD55000エベレスト。こちらの中音は#2420(1インチスロート)→#2440(2インチスロート)にアダプターを介して交換してあります。

K2 9500をドライブするのはMC-1000モノラルパワーアンプ×2台。


プリアンプもマッキントッシュのC42。MC2600もリアSPの5500用に使われています。


リアSPの5500。

極め付けはアナログプレーヤーのマイクロSX-8000+SME3012R+SPU-GEの組み合わせ。この機器の解像度は凄いですね。

もう既に奇麗な状態で手に入れるのは難しい機器ばかりで、集めるのも大変です。価格もすごいですね。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/d65af413a97e94c20996473200594553

138. 中川隆[-14651] koaQ7Jey 2020年1月13日 08:50:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1581] 報告

Burmester Audio - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Burmester+Audio

ハイエンドオーディオの輸入販売 株式会社NOAH
ブルメスター(Burmester)
http://www.noahcorporation.com/burmester/index.html

Burmester [ ブルメスター ] |ハイエンドオーディオショップ ホーム商会
https://www.homeshokai.jp/product/Burmester.html

Burmester 製品一覧 ブルメスター/ブーメスター
https://audio-heritage.jp/BURMESTER/index.html

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ヨーロッパ旅行(3日目:2008/04/02) ブルメスター/Burmester見学
4月 10th, 2008 by 逸品館代表 清原裕介.
http://blog.ippinkan.com/archives/20080410153122

今日は、朝からドイツのブルメスター/Brumesterの見学です。Brumesterの製品は、輸入代理店がCECの時にかなり積極的に扱っていたのですが、代理店が変わり価格が急上昇してからはほとんど扱っていませんでした。 現在生産販売されている世界最高級スポーツカー「ブガッティー」の純正カーオーディオとして採用されたことからも明らかなように、この約10年でBrumesterは、ヨーロッパで最高の高級オーディオブランドに成長していたのです。 これは出荷を待つ製品が置かれている倉庫の写真ですが、すべて100万円を大きく超えるものばかりで、ざっと見て売価で一億円近い製品が出荷待ちとなっていました。それでもマネージャーの話によると生産が間に合わないそうです。

彼らによるとこの価格の上昇は、妥協のない材料と最高の技術によりハンドメイドされることに加えて初期の生産品でも常に修理とアップグレードが可能で生涯にわたり使い続けることができることなど、ブランドとして守らなければならない高いハードルを越えた結果だと言うことです。 その言葉に偽りがない証拠に見学した本社では過去に生産されたすべての製品のデーター(現在のオーナー、現在のバージョンなど機器の内容に関するもの、測定データー)が保管されていました。彼らは、Bumesterを購入する顧客は「価格は全く考慮しない」と断言します。価格よりも品質を求める顧客がターゲットのようです。 ヨーロッパでは、本当のブランド品、高級品というのはそのようなものであり、それを許容できる少数の人たちのために存在するのでしょう。この写真は、入荷したパネルを検査する所です。指先と8倍のルーペで周到な検査を行う結果、入荷したパネルの3割近くが再加工もしくは破棄されると言うことでした。

左の写真は、入荷したスピーカーのユニットを選別検査しているところです(クリックするとビデオが見られます)。ユニットは低周波の信号で48時間以上エージングされ測定の後、コンピューターによって厳密にペアマッチされ製品に組み込まれます。 このような手の込んだ作業による品質管理により音質を向上させるのは、スイスの高級オーディオ・ブランドFM Acoustics(FMアコースティック)でよく知られていますが、Burmesterの徹底ぶりは、それを越えるほどです。ドイツ人らしい“品質へのこだわり(高いプライド)”を強く感じました。

日本では未紹介ですが、Burmesterはスピーカーも生産しています。プレーヤーからアンプ、そしてラックに至るまですべてBurmesterで統一するというのが彼らの考え方です。 ユニットは、ツィーターをエラックに委託生産し、ウーファーのメーカーは尋ねませんでしたがすべてオリジナルのユニットを使用していると言うことでした。ネットワークももちろんオリジナルで制作され、ケーブルも純銀を使ったオリジナルの製品が使われています。 彼らのスピーカーの最も大きな特徴は、ユニットを組み込む前に100時間近くエージングを行った後、精密に測定しペアリングを実施して製品に組み込まれることです。このようなペアリングは、超高級品にのみ許される行程で多大なコストがかかります。 スイス・FM Acoustics社が同じような精密なペアリングをアンプの製造時に行っていますが、その製品もBurmester社同様驚くほど高価です。写真は、本社倉庫で出荷を待つ大量のスピーカーです。製品総額は・・・。軽く億を超えるすごい額なのは間違いありません。
この部屋には、過去に生産された(プロトタイプも含む)すべてのBurmester製品が保管されています。中央のトーレンス・リファレンスは、ブルメスターさんが個人で使われていたものでもちろん非売品だそうです。

工場見学の最後にブルメスター社の試聴室で試聴会が開催されました。 最初に聞いたのは、リファレンスシリーズと呼ばれるB50スピーカー(現地価格の日本円換算で約300万円/ペア)を中心としたシステムですが、CDプレーヤーアンプを含めた総額では軽く1000万円を超えます。最初にPOPS系の音楽を聴いたのですが、価格の割にどうかな?という音でした。 その次に演奏された交響曲は、△。ちょっとがっかりしました。しばし、ブルメスター氏の説明を聞いた後、彼が好んで聞きまた自ら演奏もする(彼はギター奏者です)「エルビス・プレスリー」は、暖かみと厚み、細やかさがすべて高いレベルで融合した素晴らしい音でした。この音質なら、価格はともかく最高峰の音質だと言われても納得できます。 試聴会の締めくくりには総額で5000万円を超えようか!という超豪華なサラウンドシステム(ホームシアター)を聞かせてもらいました。視聴は、私も良くテストに使うdtsデモソフトが使われましたが、中域が充実し、実在感が非常に高くいつまでも聞いていたくなるような音質でした。このシステムの音質は私が作り出したAIRBOWのサラウンドを超える初めてのものでした。 ここまでの音を聞かされるとお客様の財布の紐は、ゆるまざるを得ないでしょう(そもそもこんなシステムを買うお客様の財布に紐があるのかどうかすら疑わしいのですが)。
http://blog.ippinkan.com/archives/20080410153122


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プリアンプに金をかけなさい
2020 JAN 7 by 東 賢太郎

きのう2か月ぶりにプリアンプ(ブルメスター808)が修理から帰ってきた。たまたまテーブルにあった牧神の午後への前奏曲をかけてみる。まったくすばらしい。オーディオの存在が消える。10分身動きできず、終了。まだ動けず。

きいたのは50年も前に買ったブーレーズ / ニュー・フィルハーモニア管のLPだ。その評はこちら(ドビッシー 「牧神の午後への前奏曲」)。これをレファレンス的ニュアンスで挙げているのはフランス的な音色、エロティシズムがプライオリティーだったからだ。しかしブルメスター808が新品のように蘇って、「微視的なアナリーゼ能力と聴覚の鋭さが群を抜いている」のはドビッシーにおいては不可欠の美質であり、マルティノンやモントゥーよりもっとエロティックじゃないかと思えてきた。俺がいままで聴いてた音は何だったんだというほど。

デジタル時代になってプリアンプ不要論が語られた。音量調節などコントロール機能はCDプレーヤーで足りフォノイコライジング機能もいらないなら介在回路は少ないほうが良い。理屈はそうだ。僕もいらないと思っていたが、ドイツ人はそう考えていなかったということだ。ブルメスターのパワーアンプをドイツで買って惚れこんでいたからひょっとしてと思い808を試聴してびっくりした。音質、音場感、空気感、定位が比較にならず軽自動車が一気にベンツの600に化けたかの激変。人生でいろんな機械を買ったが、あらゆるジャンルで満足度において808は圧倒的にNo1だ。
フラッグシップだから20年顔も変えない。この頑固さもドイツだ。車もそうだが、売らんかなでころころモデルチェンジする日本製はいかにも薄っぺらい。日独の技術の差はないだろうが、こういうアンプは日本にないのはひとえに哲学の差と思う。ハイエンドのスピーカー、パワーアンプに凝る人は多いがプリアンプに金をかける人は少ないらしい。808が高いかどうかは音楽に何を求めるかだろう。これ1台で牧神の午後への前奏曲の評価が違ってしまうなんてマジックは僕にとってほかの手段でおきようもないから妥当と思うが。
https://sonarmc.com/wordpress/site01/2020/01/07/プリアンプに金をかけなさい/

プリアンプ 
Burmester 808mk5 Basic

■寸法:482W x 95H x 330D mm
■質量 8.7kg

メーカー希望小売価格(税抜き)  : ¥4,500,000

入力:XLRバランス入力1系統(CD)、及びRCAアンバランス入力6系統 (別売モジュールによりバランス3系統、アンバランス1系統追加可能)

出力:XLRバランス出力1系統、及びRCAアンバランス出力1系統(別売モジュールによりバランス1系統とアンバランス1系統をセットで追加可能)

本体寸法・重量:W482mm×H178mm×D482mm・23kg(ベーシックモデル、ベース・ボードを含む)

電源部寸法・重量:W482mm×H95mm×D285mm・9kg
https://www.homeshokai.jp/product/Burmester.html  



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Burmester 069 CDプレーヤーの私的レビュー:内なる音楽へ 2011年08月03日
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1698/20110803/

ごく稀なことだ。
真に高度なオーディオに接したとき、私はいわゆる「内なる音楽」を聞くことがある。

すなわち、スピーカーから放射された音が、鼓膜の振動という形で自分の外の空間から聞こえるのではなく、まるで自分の心の中から音が湧き出てきて、それを自分の中でじかに聞いているように感じられる状態である。

これは、外界と心の中を分けるバリアが消え、心の中が直接、外の世界と通じたため、音楽が最小の過程で、ストレートに心に鳴り響いている状況ではないかと私は想像している。

自分の内外の区別を全く意識せずに音楽を聞いている気分と言ってもいいかもしれない。
とはいえ、この説明自体は私の個人的な願望に近いものであり、心のバリアなどというものは実際には認識しえないものだろうから、実は、複雑な聴覚上の錯覚に陥っているだけなのかもしれない。

しかし、その境地が、ハイエンドオーディオマシーンの性能と、リスナーの感覚が完全にシンクロしたときにしか到達できない、オーディオのスピリチュアルな領域であることだけは間違いない。

Burmester069は、日本へのデビューが実は数年前であるにもかかわらず、事実上、日本語によるレビューがほとんど存在しない、非常に高価な一体型CDプレーヤーである。

ドイツのブルメスター社で製造された、このCD専用プレーヤーの価格は税込約600万円!

一体型では世界最高価格と言われる。
この時勢に、USB入力もなくSACDすらかからないプレーヤーのプライスタグとしてどう考えたらよいのか。

しかし、そのサウンドは600万円を自由にできるなら、今すぐ手元に置きたいと思わせるほどのレベルであった。

私は久々に内なる音楽を聞いたのである。

外観:
様々なオーディオ機器のデザインを見比べていると、
日本とは全く異なる文化をベースに生み出されたフォルムを
発見してしまうことがある。
長方形を基本に仕立てられた
銀白の筐体が与えられた069が目の前にある。

このフォルムの印象は日本人の伝統的なかたちにはないものであろう。
(強いて言えば正倉院?でもあんな鄙びた印象は微塵もなし)
まるでオーディオラックに建立された小さな神殿ように、
四本の長めのフットで、面取りされた専用のアルミボードの上に立つ、
その強烈なソリッドネスは
リスニングルームの他の機器たちを威嚇するかのようだ。
このプレーヤーにはディスクトレイがなく、トップローディング方式が採用されている。

つまりアナログめいた「儀式」を必要とするデジタルプレーヤーであり、
PCオーディオファンにとっては甚だしく時代遅れの機械と言えよう。
フタの開け閉めは非常に円滑な感触で
摩擦も引っかかりもまるでない。
アナログ出力、デジタル入出力の他、アナログ入力をも持ち合わせる。

なんとフロントパネルにはボリュウムボタンがついている。
つまりプリアンプ機能を持っているCDプレーヤーなのだ。
これはパワーアンプへのダイレクト入力を意識した結果、
プリアンプとしてのフューチャーを持つに
到ったのかもしれない。

フロントパネルは鏡面仕上げであり、
トップパネルはつや消しシルバーである。
様々な銀色の質感の違いが正確に面取りされ、
一つの機械の上に同居し凝縮している。

電源部は別筐体であり、本体とほぼ同等の大きさを持つ。
相当な物量投入を感じさせるが、
こういう構成は本当に一体型と言ってよいものだろうか。
非常に多くのボタンのついた大型のリモコンが付属する。
このリモコンで一般的な操作はもちろん、
アップサンプリングの周波数を変えることもできる。
このリモコンについては筐体に高級感はあるものの、
そのボタンの押し味などから、
やや操作感が洗練されていないと見える。
また、ボタン数が多いのにもかかわらず、
当然、CDのエジェクトボタンはない。


音質:
ストッという感じで引きフタをスライドさせて開ける。
コンパクトディスクを装填しスタビライザーをストンと落とし込む。
そしてまた、ストッという感じで引きフタを閉める。
わずかに間をおいてから、プレイボタンをパチリと押すと初めはゆるやかに、そして次第になめらかにベルトドライブがディスクを回し始め、フィリップスCD2Proのピックアップがデジタル信号を読みこむ。

このプレーヤーのリスニングは曲の歌い出しがまず比較を絶している。
形容しがたいのだが、スッと心の襞に入り込むというのか、身構える間もなく、あっけなく、いつのまにか音楽が始まっている。

ベースになる背景の静寂感が、300万クラスの他のプレーヤーと比べてもとても深く、録音さえよければ、曲が始まる直前のいわば録音された無音とプレイボタンを押す前の無音状態が見事につながるためだ。
また、音の立ち上がりが単純な鋭さではなく、
まろやかさを伴った鋭利さであることも
音の違いの一因であろう。

このサウンドはCDプレーヤーとして出せる、最大限のダイナミックレンジの広がりを有しており、全帯域のバランスも立派なピラミッドバランスである。
また、音像定位のゆるぎなさもCDらしくないと言いたくなるほどだ。

この069、基本的には特有の色艶と柔らかさに思わず引き込まれそうな
美音系のプレーヤーだが、音に確たる芯がある。
ここの芯の強さが同じく、ベルトドライブであるCEC TL-0Xや同系の音とも取れるメトロノームのカリスタのサウンドとの主な相違点である。

単に女性ボーカルや小編成弦楽が得意な、色気一辺倒のソフトサウンドでは全くない。
音の芯の確かさは低域の制動力、解像度の高さにつながり、柔軟さとはうらはらの、ソリッドで叩きつけるような低音も出せるのだ。

確かに、このプレーヤーにはリスナーをキッと身構えさせる
過剰な緊張感や強さがなく、
大河の如く滔滔とした音の流れに身を任せる、
リラックスした雰囲気が根底にある。
しかし、その楽々した傾向の中に、
最高水準の解像力、音の芯の確かさ、帯域バランスの良さ、
そして自然なスピード感をも
並び立たせているところは素晴らしい。

さらに、
音響的快楽の最もスイートな部分のみを抽出、濃縮したような
耽美的な音色(ねいろ)が音の随所にスパイスとして加わって、
心とろかすようだ。

これほど官能的な音の快楽が他にあるだろうか?
こんな不謹慎で挑発的な問いが思わず頭に浮かんでしまうほど、
オーディオと私の感性がシンクロしたその時、
あの「内なる音楽」はついに聞こえてきたのだった。
069と対極的な音を出すCH precision D1と比べると
このBurmesterのプレーヤーには CH precisionほどのビビッドな激しさ、キレの良さはない。

リスニングルームにいっぱいに独特の磁界を創り出すようなCHの音も凄いのだが、
その音に何時までも浸っていたいと思わせる069の持つ無限大の心地よさは、さらに魅力的だった。

また069のサウンドは、腰の据わった高精度かつ優雅な再生が印象的な、
最新のアキュフェーズのプレーヤーDP-900+DC-901の場合よりも
CDの再生については、さらに滑らかで柔軟かつ高貴な音であるようだ。
069の演奏は、高精度なフォーカス感、低ジッター感が前面に出た
TAD D600のような印象でもない。
D600の真面目一筋・一途な音よりももっとほぐれて、
リラックスした069の音調が私は好きだ。

全体の印象こそちがえ、
このレベルに近い音が出たのはGOLDMUND Eidos Referenceに
相応のDACを組み合わせたとき以来ではなかろうか。
069のワンダーランドは現代最高のPCオーディオサウンドにとっても、
おそらく到れない、いや決して到ることはない世界であろう。
この音の源泉は
ベルトドライブメカ独特の音の滑らかさと
DACとの一体化にありそうだからである。
最近のデジタルオーディオの潮流に流される中で、
音の鮮度やクリアネス、利便性に囚われるあまり、
熟成された音の良さ、
醸し出されたものが持つゆとりの深さを忘れていたことを恥じる。
今回の試聴では
あらゆる音、あらゆるメロディ、
あらゆるリズム、そしてあらゆる沈黙さえ
069のカラーに染まり、069の様式美に変換され
リスナーの前に提示されていた。

最近、CH precision D1の試聴でもそれに近い支配力を感じたが、
069の支配力はさらに深く浸透する圧倒的なもので、
さすがに600万は伊達じゃない、
上には上が・・・と唸らせるものがある。
しかし、この値段は流石に・・・・・。
だが、
その対価を知っていても、まだまだ、諦めきれぬほどに、
麻薬的なサウンドでもあるのだ。


まとめ:
今回の私のレビューは、ただ単純に,自分の中で非常に稀有な体験をしたので、
どうしてもそれを語りたくなったので書いたに過ぎない。
このPCオーディオの時代、そして不景気の時代(下山の時代と言うらしいが)に
なんといってもこのプライスタグである。
本機のデモもごく少ない。

このプレーヤーは日本ではほとんど無視されている。
今の時代、このレビューを興味を持って読む人はごく少ないと思う。
しかし、自分の目指すオーディオの水準を
本当に高く保って行きたいと
心ひそかに思うなら、
時には、このBurmester 069 ほどのレベルの音に接し、
自分の音に対する慢心を強く諌めなければならぬ。
少なくとも私はそう思うだけだ。
とにかく、
オーディオとは
もっと深く、もっと広く、そしてもっと遠いものらしい。
我々が想像する以上に、だ。

レス一覧

どうもはじめましてMINTrと申します。
このCDPは私自身3度程聴いたことがありますが、 
やはり感動を覚え、いまだに頭に残っている音の1つです。
この感動を文章に出来る文才は流石ですね。。
(いつも拝見して思っておりましたが、、、)
やはり
購入を考えられるようなプライスではありませんが
このCDPはどうであれ一聴の価値はあると思いますし
上奉書屋さん同様オーディオについて
様々な思いが込み上げ考えさせられるような気がします。
誠に勝手ながら
お気に入りに登録させて頂きました。
byMINTr at2011-08-03 23:08


レスありがとうごさいます。
また拙文をお読みいただき感謝します。
おっしゃるとおり本当にいろいろとオーディオについて考えさせられるCDプレーヤーだと思います。

これに目を付ける方とはよほど鑑定眼がある方と思います。
これからも面白い話があったらぜひ教えてください。
よろしくおねがいいたします。
by上奉書屋 at2011-08-04 06:25

はじめましてRuriと申します。
先日ソナス/フトゥーラの試聴会で機器が全てBurmester、CDPが 069でした。
SPの試聴会ということで最初は069にはあまり関心なかったのですが、
出てくる音の「深み」が尋常ではないレベルだったのでSPの魅力だけではないな
とは感じていました。。。

技術レベルを超えて芸術的なCDPだと思います。
byRurimy at2011-08-04 23:59
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1698/20110803/

139. 中川隆[-13076] koaQ7Jey 2020年3月05日 00:53:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[457] 報告

真空管パワーアンプの選び方

アンプの種類にはトランジスターアンプと真空管アンプに別れ、トランジスターアンプは20年前から大きく変化して、最近は出力段にFETが、ドライバー段やプリアンプにはIC(集積回路)が使用されています。

このことが音質を大きく変えてきた原因と見ています。

出力段のFETはスピードも上がりNFB(負帰還)量も少なくて済み良くなったと思いますが、全段のICは回路が非常に小さく小型化され低電圧低電流でオーディオ向きとは言えなくなったようです。

昔のトランジスターアンプをご存知の方は分かると思いますが、昔の3本足のディスクリート型のトランジスターアンプに比べ音質が細く力が無くなったようです。昔のトランジスターアンプの一部は、真空管アンプを脅かすような清涼感や力感と質感を備えていました。

一方の真空管アンプは、人気が出始めた10年前頃から新しいメーカーが出来たり輸入品が多くなったりして、良心的な良いアンプの比率が下がり、人気を下げるような結果を招いています。

最近、5万円ほどで300Bシングルアンプとして売り出されている物がありますが、このようなアンプは一昔前の50万から100万円したアンプに使用されているトランス1個の価格ぐらいにしかならず、良い物に名を借りた貧相な製品です。同じ価格ならばトランジスタアンプの方をお薦めします。

しかし、良い音のアンプを選ぶなら真空管アンプの方がお薦めです。LPレコードが一般的な生産対象ではなくなっても、アナログのLPレコードの人気は続いているように、真空管が一般的に製造中止になって30年程になりますが、20年前には5%に落ちていた真空管アンプの人気が、現在高級機では50%を越える程の人気ぶりです。このことは、トランジスターアンプの3本足のトランジスターがICに変わり、集積回路に変わることで音質の劣化が原因になったとも考えられます。そこで、良い真空管アンプの選び方を考えてみましょう。

真空管パワーアンプの回路的には種類があり、それぞれの目的があります。

種類はシングルアンプ、プッシュプルアンプ、OTLアンプ、BTLアンプなどです。

普通のシングルアンプは2本の出力管で右と左の音を出すため、1本の出力管が片チャンネルの音の全体を受け持ち素直に増幅するため大きな出力はありませんが音質は非常に素直です。しかし、出力管やトランスで性能に差があり、周波数特性は出力トランスの使用方法や質で大きな差が出てきます。

普通のプッシュプルアンプは出力管を4本使用し、2本で片チャンネルの信号を上下に分けて受け持ち出力トランスで合成する方法を取っています。その為、大出力には向いていますが小出力時や細かい音の変化には弱い部分もあります。

一般的に販売されている物はシングルとプッシュプルが殆んどです。真空管そのものは非常に良い特性をもっていますがこの2種はトランスの性能に大きな影響を受けます。

最近の安い真空管アンプはトランスに費用をかけられていませんので出力特性は負帰還に頼り、真空管らしい音に欠け柔らかい音ですが魅力が乏しくなります。実はこれらの真空管アンプは増幅の半分はトランスが受け持っています。真空管アンプと言うよりは真空管トランスアンプと言った方が正解かもしれません。
そこで考えられたのが出力トランスを使用せず、全てを真空管で増幅する真空管OTLアンプです。またはインピーダンス変換だけをトランスにした真空管BTLアンプです。

この2種は製品化するには非常に難しいところがありますが、これらの良いアンプを手に入れると2度とシングルやプッシュプルには戻れないと言う方が以外に多いものです。アンプのメーカーを選ぶにはこのOTLやBTLを候補に入れるか、又はこのようなアンプを作れるメーカーと考える事も一つの策ではないかと思います。それは真空管や回路の事を熟知している証拠となるからです。

かつて、大手のメーカーが真空管アンプの生産をやめる時に、最高級のアンプを競った時代があります。実力のある数メーカーがそれまでは作っていなかったOTLアンプを最後にして生産を完了したのです。しかし当時は出力を競っていたせいか、その真空管の寿命は短く、安定しているとは言えませんでした。現在では真空管規格表を見直し非常に安定の良い長寿命のOTLアンプが出来ています。

良い真空管アンプを選ぶ事は非常に難しいのですが、いろいろと見てきているうちに分かった事があります。

アンプの中を覗いてみて下さい。

良い真空管アンプはプリント基板を使わず、全体がラグ板の配線で部品の一つ一つが絡げて配線されています。この方法は一見古いように見えますが、一つ一つ確実にハンダを行い長期の耐久性があり、熱を出す真空管から部品を保護しています。
次に良いのは出力管部分がラグ板配線され、全段の入力やドライバー段だけをプリント基板に乗せた物です。

最後が全てプリント基板上にした物で耐久性は考えず、早く作ることを重視した物です。

このようなことでメーカーの姿勢を見るのも一つの方法です。

また真空管アンプには安くて良いものは無いと考えるべきです。

良い真空管アンプを作るには良いトランスが必要で、ある程度高価になります。

製品化されると10万円を切ることは難しく、真空管の種類やメーカーにこだわると15万円を切る事が難しくなります。それ以上に安いものを求められるなら量産向きのトランジスターアンプの方が良い結果になる場合が多くなると思います。

もう一つの方向からお話してみます。アンプとスピーカーは切り離しては考えられません。そこで、同じ技術で2種のスピーカーを作ったとします。

一つは高能率のスピーカーで能率が100dBで耐入力が10Wあります。
一つは並の能率で90dBで耐入力が100Wのスピーカーです。

音質を重視して振動板を軽量化し磁力を強力にした物が能率100dBで10Wのスピーカーで、出力や帯域を重視して振動板を重くしボイスコイルを太くした物が能率90dBで100Wのスピーカーです。

ここが重要なところで100dBのスピーカーに10W入力した時の音の大きさは90dBのスピーカーに100W入力した時と同じ大きさです。

また、アンプの場合は同じ大きさの電源トランスを使って10Wのアンプを作る場合と100Wのアンプを作る場合では、10Wが音質重視のもので100Wが出力重視の物と考えるべきです。
そこで、音質を選ばれる方は100dBのスピーカーに10Wのアンプを組み合わせ、帯域や出力を選ばれる方は90dBのスピーカーに100Wのアンプになると思います。

しかしこの両者の場合、最大の音量は同じです。同じ場所、同じ音量でボーカルでも聞かれたとしたら、その音の魅力でたぶん90%以上の方が10Wのアンプにされるでしょう。また能率100dBのスピーカーがあれば一般家庭では3W以上のアンプがあれば生演奏を越える大きな音量が楽に出せるのです。

始めてオーディオを購入される方が音質の良さを求め、耐入力の大きなスピーカーや出力の大きなアンプを選ぶと大きな失敗につながることもあるのです。
そのほかにも経験の少ない方が測定データを重視していると失敗する事が多くあります。例えば、

NFB無で40〜15000Hzの特性を持った真空管アンプがあったとします。これでは特性が悪く現代のオーディオ用のアンプとは言えませんが、NFBをかけて25〜20000Hzのアンプにすると何とか使用できるアンプになるでしょう。

しかし、もともと良い部品を使いNFB無で25〜20000Hzの特性をもった良質のアンプに、NFBをかけて20〜25000Hzにすると測定では更に良くなりますが、実際の試聴結果は狭くなった感じがして音質も少し劣化した感じがするものです。

要するに特性を満足しているアンプにNFBをかけるとカタログに書ける特性が更に良くなったとしても音質的に悪くなってしまいます。

この場合は真空管から出力トランスまでオールオーバーにNFBをかけた為に位相にかかわる問題が発生したと考えられます。この場合に測定器では良くなった面しか測る事が出来ないのです。NFBをかける理由は他にもあり、ハム等を除去したり、増幅度を調整したりできます。しかし、手作りの高級機パワーアンプはNFBをかけないで完成させるものが多いのです。結果的には、NFBは薬にも毒にもなり、上手に使えば非常に良い結果も生む事がありますので、何でもかんでもNFBが悪いわけではありません。

当店では音質重視で最高のオーディオシステムをご希望の方には、高価でもある程度の広い帯域を持った100dBを越えるスピーカーと、音質を重視した大型で小出力の真空管アンプをお薦めしています。

システムを安く組まれたい方には、高能率のフルレンジスピーカーに真空管(米国製純三極管)シングルアンプをお薦めしています。

アンプを検討する場合はスピーカーを切り離しては考えられず、またオーディオとは自分自身が思った良い音を作る事だと考えます。色んなタイプのスピーカーに色んなタイプのアンプを繋ぎ鳴らしたとき、最高の音が出たと思う組み合わせのアンプとスピーカーが自分にとって一番良いものと思います。

このときスピーカーの種類としては高能率と低能率、アンプの種類としては同価格での低出力と高出力に分かれると思います。

原音再生を目的とされ、音楽は演奏家の意図する音に一番近いものが感動できるという考え方をお持ちの方は、高能率スピーカーに低出力アンプの組み合わせが良いと思われ、

一方で原音再生は出来るわけがないので、何か素晴らしい綺麗な音と広帯域の音を創造したいと思われる方には、低能率スピーカーと高出力アンプの組み合わせが合うように感じています。
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/amp.htm


なぜ真空管アンプをお薦めするのか
https://www.otono-edison.com/original/amp/sinosusume.htm

いろいろな増幅素子の中で真空管が最も優れているからです。その事は下記に述べて証明します。では何故メーカーが本気に真空管アンプを製造しないのでしょうか、その理由は儲からないからです。

真空管アンプはある程度の性能を出そうと思うと費用がかかり、大衆に販売できるコストを超えてしまいます。

第二は真空管やトランスを他社に依頼すると利益率が低い。

第三には輸送コスト、高電圧部品の調達が難しい、イメージが良くないなどでしょう。

1,真空管の中を電子が通過する速さはトランジスターの数千倍もあります。ということは、アンプの状態では数百万倍以上にもなるのです。このことは高域の裸特性に現れるのです。(裸特性:何も補正をしない状態)

真空管アンプの特性を決定するものはトランスであり真空管そのものの特性は、ほぼゼロヘルツから数十万ヘルツまであるのです。最近はトランスも非常に優れたものがあり負帰還(補正)なしで素晴らしい特性のものができます。

トランジスターの場合はトランスを必要としません。また、トランジスターは非常に安く、高出力のものでも費用は節約できます。しかし、トランジスターそのもののもつ特性はアンプにすると2000ヘルツの高域までしか再生できず。多量の負帰還(補正)を必要とします。

この負帰還は特性を良くしたりノイズを消したりする事ができ便利ですが、実際の試聴感では音が薄くなり伸びやかさが無くなったり、音に力がなくなったり、細かいニュアンスが感じられなくなったりします。負帰還そのものが理論上に解決しているとも思えません。(生演奏すり替え実験は無帰還アンプが使用されています。)


2,次はインピーダンスに対する出力特性の問題です。

トランジスターアンプのカタログを見て下さい。

例えば8オームのスピーカーの場合は100Wとすると4オームでは160W、16オームでは60Wとスピーカーのインピーダンスが大きくなれば出力は小さくなります。

しかし、真空管アンプの場合は倍のインピーダンス変化くらいではあまり出力の変化はありません。

スピーカーシステムのカタログを用意してください。そこには、周波数特性が表として掲載されています。その他にインピーダンスの特性も表として掲載されています。載せていないものもあるかと思いますが、どのスピーカーも同じようなものです。特性表の両方を重ね合わせると周波数特性が劣化し始めたところあたりからインピーダンス特性は上昇し始めます。よく考えてください。

トランジスターアンプを使用した場合はスピーカーの特性が悪くなるあたりになるとスピーカーのインピーダンスも上がるためアンプの出力も下がり、更に周波数特性が悪くなるということです。ところが、真空管アンプではほとんど影響がないのです。

一般的なスピーカーの周波数特性とインピーダンス特性

真空管アンプとトランジスタアンプのスピーカーに繋いだ時の裸特性

3,トランジスターアンプは真空管アンプと比較して同じ出力表示でも、スピーカーをつないだ場合の本当の出力は約1/3になります。

(スピーカーにインピーダンス補正というものが付けられているものがありますがほとんど意味をなしません。なぜなら、インピーダンスは下がっても分圧された状態になっているから結果は同じです。

8オームと表示されているスピーカーは最低インピーダンスが8オームということです。そして、インピーダンスの特性表にはなだらかな線を使ってわかりやすいように簡略化してありますが本当は気象庁の地震計のようにギザギザの状態になります。

それの影響をまともに受けるということは半分しか音が出ていないことと判断しても良いと思います。)
https://www.otono-edison.com/original/amp/sinosusume.htm

140. 中川隆[-13075] koaQ7Jey 2020年3月05日 00:55:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[458] 報告

「スピーカーは買い換えを考える必要のない素晴らしい物を」
https://www.otono-edison.com/original/speaker/prominent.htm

当店は営業25年目になります。当初は他のお店と変わりはなく、有名な海外のスピーカーを並べていました。そして良いスピーカーを選ぶ為に、展示している中から色々なスピーカーを自宅に持ち帰り、試聴していました。

当時はさすがにどのスピーカーも良いところがある等と楽しんでいましたが、自分専用のスピーカーが決まりません。そこで、生産が完了している古いスピーカー(昔の名器)といわれるものを次々と取扱い、試聴すると新しいものに勝るものばかりでした。

しかし、決定的なものはありませんでした。そしてスピーカーの歴史を調べ、行き着いたところが60年以上前の最高級フルレンジスピーカーです。

ウエスタンやジェンセン、RCA等、これらのスピーカーは現代のスピーカーとは大違いです。見かけは気にせずに本格的に考え抜かれた部分が多く、素晴らしい部分を沢山持っています。

簡単に言うと励磁型、フィクスド、ベークダンパーで、正当な考え方として最高のものです。現代のスピーカーユニットでは足元にも及びません。

コーン紙の作りでも非常にこだわりが有り、鉄の素材や紙の材料や糊の量や形成方法が全く違ったのです。現代の技術と大きな能力の違いを感じさせられました。

調べるうちにスピーカーは60年も前から衰退している事を実感したものです。

当時、このような高級フルレンジスピーカーは一般的に販売されていなかったようです。(販売されていたとしても購入できる金額ではなかったと思われます。)素晴らしい物を発見してしまいました。後にも先にももう探すところはありません。「これらのユニットを使わないで何を使う」と考えて作り始めたのです。

そして、当時の多くのスピーカーシステムを調べてみて、箱型では頂点を目指すことは出来ないことも分かりました。このように、これらのユニットに大きな可能性を感じたのですが、

現代の無難な考え方のスピーカーとは全く異なり、低音の量感は少なく、じゃじゃ馬で、そのままではスピード感や実在感はあるものの雰囲気や繊細さはありません。音質は良いのですが周波数特性上の暴れや、インピーダンスの暴れ、大きな共振には悩みました。

そして、色々な方法を考えました。最初はツイーターを組み合わせバッフルの形やネットワークで調整する事で何とか目的を果たす事が出来ました。その頃はこれらのユニットに見合うようなツイーターもなかったのです。

その後、発売されたエレクトロボイスの新製品(最も高価なドライバー+ホーン)DH-3を当店の大型システム(ホーン型)に使用しテストして決定しました。しかし、このツイーターをこのシステムに利用してみると前よりは良くなっていますが、完全に納得がいきません。

他の名器といわれるスピーカーと似たように原音に近いものでなく、オーディオの再生音に感じます。

試行錯誤すること5〜6年、やっと原因を突き止めたのです。その原因はアッテネーターであり、音量を絞ることで音質が劣化する事を発見したのです。

そして劣化のない新型のアッテネーターを考案する事が出来て、やっと思い続けていた音を出すスピーカーシステムが出来上がりました。
https://www.otono-edison.com/original/speaker/prominent.htm

スピーカーについて
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/speaker.htm

スピーカーといえば皆さんはすぐに箱に入った四角いものを想像されると思います。そして、販売されているカタログを見るとすべてのものが素晴らしい考えのもとに設計し製造されているかのように書いてあります。スピーカーの設計は非常に難しく、素晴らしいと言えるようなスピーカーはなかなか存在しないものです。そこで、良いものを探すには知識が必要になってくるのです。
スピーカーシステムには使用されているスピーカーユニットの種類、またはエンクロジャー(箱)の種類などで目的の音質が異なり、本当に良いものが現在生産されているかということまで考えないと見つける事が出来ないかもしれません。


スピーカーユニットの種類には

●フルレンジ
 単体のスピーカーで全ての帯域を受け持つように設計されています。ユニットの中でこれほど簡単なものから高価なものまで数多く作られたものはありません。スピーカーユニットの設計の基本となるもので今でも最高級の低音用として用いられます。また、フルレンジとツィーターを一緒にした同軸2ウェイのユニットもあります。一般的な大きさのものでは同軸方のほうが非常に有利です。このフルレンジユニットがスピーカーの基本になると考えられても良いと思います。


●ウーハ−
 低音を重視して設計されたもので口径が大きくストロークが大きく取れるように設計されています。しかし、低音が伸びているとか大きさだけでは良い音質の判断材料にはなりません。同じ箱の大きさならば設計理由から判断すると口径の小さいウーハーの方が音質的に有利になります。
小さい箱で低音を伸ばすにはコーン紙の質量を重くします。低音の共振周波数が下がり、小さい箱の割には低音がよく出るようになりますが、注意するべき事は音質の低下です。重くなったウーハーはスピードが遅くなります。歯切れの良い低音は出てこなくなりますので音楽的には重ったるい鮮度の低い音質となります。
良質な原音再生を意図したウーハーは大口径でも軽い強いコーン紙で出来ています。そして能率が高く、高価なものは100dB以上もあるのです。


●スコーカ−
 中音用に設計されたユニットですが箱に取り付けた小型のものは今までに良いものはありませんでした。比較的に良いものとしては小型のフルレンジが使用されています。

大型のものではホーン型が使用されていますが、ドライバー単独では良いものかもしれませんが一般的に販売されているものではホーンの設計が設置する都合に合わせてあり、低音や高音との音の位相や定位が上手く取れないのが殆どです。見た感じ凄そうに見えますが家庭用としては不完全でしょう。しかし、低位と位相が合わせられたものは予想を越える素晴らしさがあります。


●ツィーター
 高音を再生するために設計されたもので多くの種類があります。能率の高いホーンタイプは高級品に利用されますが指向性に問題があることがあります。コーンタイプは最もポピュラーなツィーターでウーハートの相性も良く安価です。最近はソフトドーム型が良く使われていますが能率が低いため小型システムに利用されます。指向性は非常に良い。音質重視のシステムにはホーンタイプが多く利用され、バスレフ型にはコーンタイプ、密封型にはドームツィーターが多いようです。


エンクロジャー(箱)の種類は


●平面バッフル型

一番古くから使用されているものでスピーカーの前と後の音を混合させないように広い板で仕切るものです。最近は板の共振を無くすため形が工夫されています。最高の音質が得られますが使用できるユニットは比較的に高価です。バッフルが大きくなるところが欠点ですが、低域の音質は他の方法で勝るものはありません。低音のよさは全体域につながり、原音再生を目的とされる場合は特にお薦め致します。現在のメーカーさんでは作っているところは有りませんが成功すると箱型での音作りは時間の無駄ということが良くわかります。バランスよく広帯域を再生するには非常に経験と技術が必要です。


●バスレフ型

 平面バッフル型をなるべく小さくするために考えられたもので、ユニットの後から出る音を箱で封じ込めながらある程度の背圧を抜き、特性の降下している低音のみを位相反転させ前に開けたポートの共振で持ち上げる設計です。一般的な大きさのシステムでしたらこちらの方が有利でしょう。


●密封型

 スピーカーの後から出る音を箱で封じ込め、その音を箱に詰められた多量の吸音材で消去しようと考えて設計されたものです。当然スピーカーは空気の圧力を受けますので動きにくくなり能率が低下します。この空気の背圧を利用しウーハーの振動系に重りを付け、または重くして共振値を下げて低音を再現する方法です。また、ボイスコイルを大きくしてもかまわない設計であり100W以上の入力に耐えます。しかし全体的に背圧を受けながら振動しているために楽器のように開放感のある音は望めません。箱の内部を調整する事により自然な感じの音ではありませんが綺麗な音の感覚の音作りにしたり、音質重視でなく音圧で圧倒するような音楽として聴かれたい方には向いているかも知れません。


大きく分けて分類しましたがお解かりの方も多いと思います。上記を基本にして説明を書いていきます。


大まかな音質の良いスピーカーの選び方

スピーカーを判別するに特性表が表示されていると思いますが、この表がメーカーや国や用途によりまちまちになっています。プロ用は(−3dB)を基準に、アマチュア用は(−10dB)を基準に測定するなど、全てを信じて評価すると大きな失敗に結びつきます。特性表の中で信用できて音質的な参考に出来るものがスピーカーの能率です。この能率は電気信号をどれほどの効率で音に変換できるかを表しています。車で言えば1000ccのエンジンで何馬力出せるかの表示と同じものです。これを音圧として表示されています。平均的には約90〜93dB(デシベル)位でしょう。これが3dB変化すると半分かまたは倍の効率になります。悪い数値のものは表示されてないものもあり、だいたい85dB前後でしょう。良いものは100dB以上にもなります。この数値はアンプの出力を1W入力した時、スピーカーから1m離れたところの音の大きさを表します。数値が100dBのスピーカーの場合は1Wの入力で録音された原音の音量が出ます。そして変換効率は5%です。90dBの場合は0.5%ということになります。

良いスピーカーを作るには構造や理論が自然でなくてはなりません。音質の良いものは小さな信号までも効率的に音に変換できるようにする為に、振動系は軽くて強いものを選びます。その為に自然と能率が良くなり100dBを越えるか近いものになります。このように音質重視で設計されたスピーカーユニットは背圧のかからないバッフル型またはバスレフ型に取り付け使用します。しかし、最近では平面バッフル型は大きさが敬遠されて小型のバスレフ型や密封型が多くなりました。しかしこのことは背圧が加わるために低音を出そうとして設計すると振動系の部分を重くする必要があります。こうして箱内の空気圧と振動系の重さにより原音再生の考え方から離れていったのです。バスレフの場合は90〜93dB程度のユニットを使用するためまだ良い方ですが、密封型の箱では振動系に重りを付けた物が多く良質な再生音は得られないでしょう。最近では、更に小型で重低音をうたい文句に別のスピーカーユニットを箱の中に取り付け共振を利用して低音を増強しようとしたスピーカーシステムがあるようですが原音再生には全く無縁のものと思います。

ここで上手くいった一例として当店の409システムをご紹介いたします。このシステムは一見バスレフにも見えますが、バスレフポートを縦長にすることで共振を少なくしてボックス内の背圧を抜いています。ユニットは能率が20センチでは世界一の97.8dBもあります。上手に鳴らすことで平面バッフル型に近い良い音質が得られるのです。


ここで誤解の無いように「良い音質とは」の説明をしておきます

 良い音質とは録音される前の音のように感情の入った色々な微細な音を正確に再現するもので、綺麗な音や汚い音、太い音、細い音、激しい音、やさしい音、明るい音、暗い音などを表現する事が出来ます。演奏家が楽器などによって音で表現しようとしている意味が聞き取れるものであり、何でもきれいな音で表現するものではありません。最近は音楽としての音質を忘れてオーディオとしての勝手な音作りが先行している製品の方が多くなっています。少し視野を広げる事で素晴らしいオーディオの世界があることに気付いて頂けると思います。


スピーカーシステムの形から見た性質

 平均的な小型のスピーカーシステムには2ウエイや3ウエイが多く見かけられます。どちらが音質的に有利かといえば2ウエイの方です。帯域的には3ウエイの方が有利でしょう。しかし、予算を同額にすると2ウエイが非常に良い結果になります。その理由は2ウエイのウーハーとツイーターに3ウエイにするため中音のスコーカ−を入れますがスコーカ−の能率は非常に悪く、ウーハーの効率を揃えるためにウーハーの振動系を重くして共振点を下げて低音を伸ばすのが一般的です。こうする事で3ウエイの帯域は広くなります。しかし能率が悪くなり音質が劣化し2ウエイに劣るのです。そのほかにもネットワークという音を分ける部分も3ウエイの方は部品数が多くなり高価になりますので、2ウエイのままで予算をかけたシステムの方が音質は非常に有利になるのは明白です。
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/speaker.htm

141. 中川隆[-13066] koaQ7Jey 2020年3月05日 01:10:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[467] 報告

「バッフルシステムは何故バッフルにしたの?」

スピーカーを他の形にしたのは人の都合によるもので音の為ではない。歴史を見ると、最初スピーカーが発明された時、取り付けられたものは大きなバッフルであった。

スピーカーは前後に動く空気の気圧の山谷を発生させることにより、音を作る。しかし、小さな面積のユニットだけでは後に作った気圧と前に作った気圧は打ち消され、波長の長い音(低音)は聴こえてこない。そこで、スピーカーユニットの作った前の音が後の音で打ち消される事が無いように広い板に付けられたのがスピーカーの始まりなのだ。

この時この広い板は頑丈に作る必要があった。音によって板が振動し、板の固有の音を発生させる事を防ぐ為です。これを完全にすることで、そのユニットのもつ最大限の音質と帯域を実現出来るのだ。

バッフルは劇場のようなところで使用しない限り持ち運びには非常に不便です。そこで考えられたのは、当初は後の板が無い箱で後面開放型BOXと呼ばれていたものです。

こうすることである程度の低音まで維持できますが、箱の中の共鳴が起こります。これは頑丈に作っても同じ事です。

次の時代はバスレフが作られました。これは箱の中にスピーカーを入れると低音が出難くなるので、前面にダクトをつくり出難くなった低音部分をダクトによって強調するスピーカーBOXです。

そして近年は、密封された箱の中に吸音材を沢山詰めて後ろの音を消そうとしているが、そう上手くいかないのでウーハ−の振動板を重くして共振を下げて低音を強調している。

音質にとっては良くない方法に段々変わってきたのです。

スピーカーユニットはコーン紙を振動させ空気の密度を変えることで音を作ります。その時コーン紙には空気の密度を変化させるための圧力が加わりますが、バッフル以外のBOX型ではその他に、箱の中でユニットから出た後ろの音が跳ね返り連続的にユニットに悪影響を与えます。

又、箱の中では共振が起こり非常に複雑な問題も発生するのです。

音のエジソンの中型のスピーカー(プロミネント)は、大きなバッフルではないが箱状でもない。試聴の結果こういう形になり、板の音も消え低音も出てきた。

原音追求の為、正しく再生するには平面バッフルの形式を取り、人の都合を最大に譲歩して理論的な音の都合に合わせることにした結果なのです。
https://www.otono-edison.com/audionosinjitu/urabanasi.html#12

142. 中川隆[-13037] koaQ7Jey 2020年3月05日 12:22:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[497] 報告

スピーカーの歴史


1) 蓄音機・電蓄と劇場用 PAスピーカー

@ 蓄音機

・ Victor Talking Machine Company Victrola Credenza (1925)
・ HMV HMV203 (1930)

▲△▽▼

A 電蓄(All Electric Phonograph)

・ アメリカ ジェネラル・エレクトリック(GE)の Chester W. Rice と Edward W. Kellogg が紙を振動板にしたコーン型スピーカーを考案 (1925)
・ Brunswick Panatrope with Radiola PR-6 (1926-27)
(Rice & Kellogg が世界で最初に考案した6インチ コーン型スピーカーを搭載)
・Decca Decola (1947) : モノラル仕様, スピーカー Goodmans×3, 出力管 PX25(Osram)×2
・Decca Decola (1953) : モノラル仕様, スピーカー Tannoy 同軸型ユニット, 出力管 PX25(Osram)×2
・Decca stereo Decola (1959) : ステレオ仕様, スピーカー EMI, 出力管 EL34(MULLARD)×2

▲△▽▼


⓷ 蓄音機の系統の劇場用 PAスピーカー

・ Western Electric WE551 Driver
http://mikami.a.la9.jp/audio/551/551.htm

・ Western Electric WE555 Driver (1926)
http://mikami.a.la9.jp/audio/starplayer/starplayer.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/we555_r1/we555_r1.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/we555_r2/we555_R2.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/expr2023/expr2023.htm


・ G.I.P.Laboratory GIP-555 - 555W : WE555 ドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html

G.I.P.Laboratory Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム

@) G.I.P.Laboratory GIP-12A horn system : Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1143 × H:1715 × D:1194, 片チャンネル重量 92kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin12system.html

A) G.I.P.Laboratory GIP-30154 horn system : Western Electric WE555W のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660, 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin30154hornsystem.html

▲△▽▼

C 劇場用 PAスピーカー

・ Western Electric 594A Driver (1933)
http://mikami.a.la9.jp/audio/we594a/we594a.htm?.tok=bcwjY6SBu.hmxIxe&.dir=/594A&.src=ph
http://mikami.a.la9.jp/audio/24a594a/24a594a.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/freqadjust/freqadjust.htm

・ G.I.P.Laboratory GIP-594A : WE594A ドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin594.html


G.I.P.Laboratory Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム

@) G.I.P.Laboratory GIP 7396 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660 , 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin7396system.html


A)G.I.P.Laboratory GIP-7331 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W660 × H1130 ×D950, 片チャンネル重量 100kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin7331system.html


B) G.I.P.Laboratory GIP-7003 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W1410 ×H1150 ×D1097
http://www.gip-laboratory.com/seihin7003system.html


C) G.I.P.Laboratory GIP-5003 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
6〜10畳のリスニングルーム用
http://www.gip-laboratory.com/seihin5003system.html

・ ALTEC LANSING The Voice of the Theater A5system (1945)
・ ALTEC LANSING The Voice of the Theater A7system (1954)
・ ALTEC LANSING 615B (1968)
・ Western Electric LONDON 2080-A、2090-A
・ VITAVOX BASS BIN (1980年)

・ KLANGFILM Early systems (1928 - 1931)
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10392&i=10505

・ Klangfilm Europa (early version, 1932) 
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10392

・ Klangfilm Eurodyn (1945)
https://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10396

・ Siemens Wide Angle
http://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/c70233-b5016-a11.html
https://www.hifido.co.jp/sold/?KW=&G=0201&LNG=J&O=0&L=10&C=08-38901-24205-00


適合アンプは Western Electric, Westrex, Klangfilm, Telefunken の真空管アンプ

▲△▽▼

2) 劇場用 PAスピーカーを家庭で使える様に変更したスピーカー

@ Western Electric の系統

・Western Electric 755A (1947) : インピーダンス 4Ω, フィックスドエッジ, 列車の車内放送用として開発, 建物の壁や天井に埋め込んで使用する
http://mikami.a.la9.jp/audio/we755a/we755a.htm

・Western Electric KS-14703 (1950) : インピーダンス 4Ω, フィックスドエッジ, ALTEC でアッセンブルした 755A 同等品
http://www.jupiteraudio.com/2145/2145.html

・ALTEC LANSING 755A (1954) : KS-14703 でインピーダンス を 4Ω から 8Ωに変更

・ALTEC LANSING 755B (1954) :インピーダンス 8Ω, 755A のフィックスドエッジからフリーエッジに変更

・ALTEC LANSING 755C (1963) : インピーダンス 8Ω, 755B のアルニコマグネットをフェライトマグネットに変更

・ALTEC LANSING 755E (1968) : インピーダンス 8Ω, フリーエッジ, フェライトマグネット
通称”パンケーキ”
https://blog.goo.ne.jp/kobmina/e/c003aa45613620602ef65da5e4ed65f5

・ SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋) LM 755A (2012) : Western Electric 755A の粗悪なレプリカ, 12万円・ペア/税抜
中国 Line Magnetic社製
(WE755A が KSランドセル(KS12046)ボックスと組み合わされた事は過去には無い)
https://www.kit-ya.jp/products/detail/723

・JENSEN G-610B Triaxial (1950年代頃)
・Electro-Voice Patrician 800 (1950)
・Electro-Voice Georgian (1950年頃)
・Electro-Voice Baronet (1952)
・JBL D130(1948)
・JBL LE15A (1962)
・JBL LE8T (1962)

・ JBL Hartsfield D30085 初期型 (1954) : 2 wayシステム, ドライバー 375SIG + ウーファー 150-4C
・ JBL Hartsfield D30085 中期型 (1959〜1963) ; 3 wayシステム, ドライバー 375SIG + ウーファー LE15A + トィーター 075
・ JBL Hartsfield D30085 replica 1 (1970年頃) : 外見だけ同じで中身は別物
http://island.geocities.jp/umanose8818/harts/hartsfield.html

・ JBL Hartsfield D30085 replica 2 (2017) ケンリックサウンド復刻版 : 630万円・ペア/税抜
http://jbl43.com/?pid=57641713

・JBL Paragon D44000 (1957)
http://audio-heritage.jp/JBL/speaker/paragon.html
http://fukuroo3.com/paragon1.html
http://fukuroo3.com/paragoninfo.html
http://fukuroo3.com/paragon55.html

・ JBL Paragon D44000 replica (2013) ケンリックサウンド復刻版 : 548万円・税抜
http://jbl43.com/?pid=49469572

・JBL Olympus (1960年)
・BOZAK B-410 Moorish The Concert Grand (1951)
・BOZAK B-4000 Symphony No1 (1966)

適合アンプは Marantz, Machintosh の真空管アンプ

▲△▽▼

A Western Electric LONDON の系統

・Goodmans Axiom80 prototype (1934) : 軍事施設内での PA用スピーカーユニット
・Goodmans Axiom80 origina (1948) : E.J.Jordan が Axiom80 をオーディオ用に転用する為に ARU付エンクロージャーを開発し、再生産
・Goodmans Axiom80 replica 1 (1970年代) : 補修部品で復刻。オリジナルと同等のコーン紙を使用している。
・Goodmans Axiom80 replica 2 (1984) : オーディオ・ニックスで復刻(約1000本)。 カンチレバーの材質(ベークライト)を変更、コーン紙はオリジナルより厚くしている。

・VITAVOX CN-191 Corner Horn (1947)
http://audio-heritage.jp/VITAVOX/speaker/cn-191.html

・VITAVOX CN-191 Corner Horn 復刻版(2012) : 400万円・ペア/税抜
http://www.imaico.co.jp/vitavox/
https://audiodripper.jp/vitavox-cn191-used


・PARMEKO LS/1
・Tannoy Monitor Black (1947〜53)
・Tannoy Monitor Silver (1953〜57)
・Tannoy Monitor Red (1957〜67)
・Tannoy Monitor Gold (1967〜74)
・Tannoy HPD385 (1974〜76)
・Tannoy HPD385A (1976〜79) :タンノイ最後のアルニコ仕様
・Tannoy HPD315 (1974〜79) :タンノイ最後のアルニコ仕様
・Tannoy DC386 (1979〜 : この時期からアルニコからフェライトへ変更になる
・Tannoy K3808 (1979〜 : この時期からアルニコからフェライトへ変更になる
・Tannoy Corner York 15in (1950)
・Tannoy Corner York 12in (1950年代後半)
・Tannoy Autograph (1953) : 15in
・Tannoy Autograph Millennium (2001) : 500万円・ペア/税抜
・Tannoy Landsdown (1954) : 12in
・Tannoy GRF (1955) : 15in
・Tannoy Canterbury (1950年代後半): 12in
・Tannoy Chatsworth U (1950年代後半) : 12in
・Tannoy V-LZ in Cabinet (1961) : 10in
・Tannoy Rectangular York (1967) : 15in
・Tannoy Rectangular GRF (1968) : 15in
・Tannoy Arden (1976) : 15in
・Lowther TP-1 typeA (1954) : 16cmコーン型(PM3)
・Lowther TP-1 typeD (1968) : 16cmコーン型(PM3)
・Lowther Acousta (1957) : 16cmコーン型(PM6)
・Lowther Audiovector (1958) : 16cmコーン型(PM2mk1、PM4)
・Lowther Dual-position Acousta (1966) : 16cmコーン型(PM6)
・Lowther Mini Acousta (1967) : 16cmコーン型(PM6mk1)
・Lowther Auditorium Acousta (1972) : (前面)16cmコーン型(PM6mk1), (背面)16cmコーン型(PM6)

・Lowther Super Acousta (1972) : 16cmコーン型ラ2 (PM6、PM6mk1)

・Wharfedale Super 15, Super 12, Super 8, Super 3 (1950年代)

・Wharfedale Airedale (1950年代中頃)

・Wharfedale W70 (1950年代後期)

・Wharfedale SFB/3 Deluxe (1960年代)

・Hartley Concert Master VI

適合アンプは Lowther, Leak, Tannoy, QUAD の真空管アンプ

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3) モニター・スピーカー

@ アメリカ

・Western Electric TA7388 (1930年代) :  映写室用モニタースピーカーシステム , フルレンジスピーカーユニット TA4189 + TA7355メタルキャビネット + WE95A アンプ
https://blog.goo.ne.jp/kobmina/e/660c449fabb8b587763c63e6ac6199f9
http://www43.tok2.com/home/temasumo/article/2006/r-tec0601_(03)WE398A-single-monitor-power-amp_AtarashiT.pdf

・G.I.P.Laboratory GIP-225 system : フルレンジスピーカーユニット TA-4189A のレプリカを使った2ウェイ 2スピーカー・フロントロードホーンシステム
片チャンネル寸法 : W:480 × H:940 × D:460
http://www.gip-laboratory.com/seihin225system.html


・ALTEC LANSING 601 (1943)

・ALTEC LANSING 604 (1945)

・ALTEC LANSING 604E (1967)

・ALTEC LANSING 605B (1967)

・ALTEC LANSING 601-8D (1970)

・JBL 4320 (1971)

・JBL 4350 (1973)

・JBL 4343/4343WX (1976)

・JBL 4344 (1982)

・JBL 4348 (2002)

・JBL 4311B/4311BWX (1979)

・JBL 4312 (1982)

・UREI 811B (1984)

・UREI 813 (1984)
・Westlake Audio TM-1 (1971)

・Westlake Audio TM-2 (1974)

・Westlake Audio HR-1/HR-2/HRV-2 (1979)

・Westlake Audio TM-3/TMV-3/TM-4 (1981)

・Westlake Audio TM-1/TM-2mkII/TMV-2mkII (1982)

・Westlake Audio TM-6 (1982)

・Westlake Audio HR-7F (1982)

・Westlake Audio BBSM-6 (1982)

・Westlake Audio BBSM-10 (1984)

・Westlake Audio BBSM-15 (1990)

・Westlake Audio Referenceシリーズ Tower SM-1 : 4100万円・ペア/税抜

・Westlake Audio Referenceシリーズ SM-1F

・Westlake Audio Referenceシリーズ TM-3
http://www.avseartron.com/Referencer_series.html

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A イギリス

・QUAD ESL57 (1953) : BBC でモニター・スピーカーとして使用

・QUAD ESL63pro (1986) : Philips でモニター・スピーカーとして使用

・BBC Monitor LSU/10 (1950年代): Parmeko 15in 同軸2ウェイユニット + Lorentz LPH65ツィーター + LEAKアンプ

・BBC Monitor LS3/1 (1958) : Plessey 又は Parmeco の15in ペーパーコーンウーファー, ツィーター Celestion HF1300

・BBC Monitor LS3/1A :ウーファー Goodmans OODMAN C129/15pr, ツィーター Celestion HF1300

・BBC Monitor LS5/1 (1958) : ウーファー Goodmans OODMAN C129/15pr, ツィーター Celestion HF1300

・BBC Monitor LS5/1A (1960) : ユニットを KEF製に変更

・BBC Monitor LS5/1AC (1960) : ユニットを KEF製に変更、アンプ内蔵

・BBC Monitor LS5/5 (1965) : ベクストレーンコーンの (12in ウーファー + 8in ミッドレンジ) + ツイーター Celestion HF1400

・BBC Monitor LS3/M (1967) : Goodmans社製 MAXIMスピーカーシステムをモニターシステムとして使用

・BBC Monitor LS3/6 (1969): Celestion製, スーパー・ツイーターは Celestion HF2000

・Rogers ExportMonitor (1976) : LS3/6 をベースにコンシューマー用として開発されたスピーカーシステム

・Stirling Broadcast LS-3/6 (2011) : 70万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3748
https://www.ippinkan.com/quad_11l_signatuer.htm

・BBC Monitor LS3/5 (1974) : ウーファー KEF B110, ツィーター KEF T27, デバイディングネットワーク BBC製 FL6/16

・BBC Monitor LS3/5A (1975) : 製造は Rogers, デバイディングネットワークを FL6/23 に変更

・Rogers LS3/5A (1980)

・Spendor LS3/5A pro (1980年代後半頃)

・HARBETH LS3/5A (1987)

・Harbeth Mastering Monitor20 (2006):BBC のグレード2音声モニター用(ナレーションなどのチェック用モニター)に開発された LS3/5A のリプレイス・モニタースピーカー

・KEF LS3/5A Signature Model (1994)

・KEF LS50 standard (2012) : LS3/5Aのモダンバージョンとして作られたモデル, 14.5万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000604179/


・Stirling Broadcast LS-3/5A V2 (2011) : 28万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3748
https://www.ippinkan.com/quad_11l_signatuer.htm
https://www.ippinkan.com/LS35_59_58.htm


・AIRPULSE A200 (2017) : アクティブスピーカー, Acoustic Energy AE1 と同じ設計者、9.2万円・ペア/税抜
https://airpulseaudio.jp/


・Rogers LS3/5A BBC モニタースピーカー : ウーファーのサイズ、コーン紙の材質などが新しくなり音質はオリジナルと変わっています。 28.8万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000003426/BC013500/page1/order/
http://www.rogers-japan.com/1_1.html

・Rogers LS3/5A XLR BBCモニタースピーカー: ウーファーのサイズ、コーン紙の材質などが新しくなり音質はオリジナルと変わっています。28.8万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000003426/BC013500/page1/order/
http://www.rogers-japan.com/1_4.html

・Rogers LS3/5A (65th Anniversary Edition) (2011) : 16.2515万円・ペア/税抜
http://www.rogers-japan.com/1_5.html
https://www.ippinkan.com/quad_11l_signatuer.htm

・Rogers LS3/5A (70th Anniversary Edition) (2016): 42.984万円・ペア/税抜
http://www.rogers-japan.com/1_250.html

・BBC Monitor LS3/7 : Audax製ドームトゥイーター HD12

・BBC Monitor LS5/8 (1976) : Chartwell社製 12in ポリプロピレンコーンウーファー + Audax製ドームトゥイーター + QUAD405アンプ

・Rogers LS5/8(AM8/16) (1988)

・Rogers PM510 (1988) :LS5/8 からパワーアンプを除きネットワーク経由で駆動する民生用


・Graham Audio LS5/8 (2015) : 170万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000001826/

・BBC Monitor LS5/9 (1985) 

・Rogers LS5/9 (1985)


・Rogers LS5/9 (65th Anniversary Edition) (2011) : 43.2万円・ペア/税抜
http://www.rogers-japan.com/1_7.html

・Graham Audio LS5/9 (2014) : 65万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000001830/


・Harbeth Mastering Monitor30 (2003) : BBC の LS5/9 のリプレイス・モニターとして開発されたスピーカーシステム。

・BBC Monitor LS5/12A (1995) : BBCモニターの最終モデル, Harbeth社製, ユニットは Dynaudio

・Spendor BC1 (1969) : スーパー・ツイーターは Coles STC 4001

・Harbeth Monitor HL (1980)

・Harbeth HL TypeIV

・Harbeth HL5 (1988)

・Tannoy Windsor (1980)

・Tannoy Buckingham Monitor (1980)

・Tannoy Super Red Monitor (1980)

・B&W 801 (1979)

・B&W 801F (1982)

・B&W 808 (1984)

・B&W Nautilus (1995)

・B&W Nautilus 801 (1998)


・B&W 800 D3 (2016) : 425万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000910821/


・Acoustic Energy AE1 (1990)
・Acoustic Energy AE1 Signature (1996)
・Acoustic Energy AE1 mk3 (2004)
・Acoustic Energy AE1 Classic (2006) : AE1の復刻モデル, 35万円・ペア/税抜
http://www.yoshidaen.com/AE.html
http://www.acoustic-energy.co.uk/

・Acoustic Energy AE2 (1990)
・Acoustic Energy AE2 Signature (1996)


・Acoustic Energy Reference 1 (2013) : 40万円・ペア/税抜
http://www.yoshidaen.com/AE.html
http://www.acoustic-energy.co.uk/

・AIRPULSE A200 (2017) : アクティブスピーカー, Acoustic Energy AE1 と同じ設計者、9.2万円・ペア/税抜
https://airpulseaudio.jp/


・ATC SCM100 (1991)
・ATC SCM100A (1990) : 3チャンネルパワーアンプをビルトインしたアクティブ・スピーカーシステム
・ATC SCM100P
・ATC SCM200 (1991)

・ATC SCM100Tsl (2005): 270万円・ペア/税抜

・ATC SCM100SL PT : 230万円・ペア/税抜
http://www.homeshokai.jp/product/atc.html


・ATC SCM150SL PT: 350万円・ペア/税抜
http://www.homeshokai.jp/product/atc.html


▲△▽▼


⓷ ヨーロッパのモニター・スピーカー

・ Schulz O18

・ Siemens Coaxial

・ Isophon Orchester

・ PHILIPS RH545 (1979)

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C 日本
・YAMAHA NS-1000M (1974)

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4) ソースには入っていない低音、倍音成分や残響音で色付けされた民生用スピーカー

@ アメリカ

・AR(Acoustic Research) AR-3a (1966)

・AR(Acoustic Research) AR-4x (1967)

・BOSE 901 (1967)

・BOSE 901 WestBorough (2004)

・BOSE 101 (1982)

・BOZAK B-4000A Moorish Symphony (1977)

・BOZAK B-302A Moorish Concerto V (1977)

・McIntosh XRT20 (1979) : 197.6万円・ペア/税抜

・McIntosh XRT22s (1986) : 180万円・ペア/税抜

・McIntosh XRT26 (1995) : 220万円・ペア/税抜

・McIntosh XRT2K (2012) : 1100万円・ペア/税抜

・INFINITY IRS (1980) : 1000万円・ペア/税抜

・INFINITY IRS-V (1988) : 1200万円・ペア/税抜

・UREI 813Bx (1985)

・JBL L110 (1978)

・JBL EVEREST DD55000 (1986)

・JBL Project K2 S9500 (1989)

・JBL Project K2 S5500 (1993)

・JBL Pjoject K2 S9800 (2001)

・JBL Project K2 S9900 (2009) : 370万円・ペア/税抜

・JBL Project EVEREST DD66000 (2006) : 560万円・ペア/税抜

・JBL Project EVEREST DD67000 (2012) : 600万円・ペア/税抜

・Wilson Audio System5 (1994) : WATT/PUPPY と同じ形態・サイズ

・Wilson Audio Sophia (2001)

・Wilson Audio Sophia 3 (2010): 220万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3297

・Wilson Audio Sasha Series-2 (2014): 440万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3297


▲△▽▼

A イギリス

・KEF Cantata (1965)

・KEF Model 104aB(SP1038) (1976)

・Jordan Watts STEREOLA DSP-100 (1967)

・Jordan Watts FLAGON (1974)

・VITAVOX Bitone Major (1970年代前半頃)

・VITAVOX DU-121 (1970年代前半頃)

・Spendor BC-V (1970)
・Spendor BC-II (1973)

・spendor Classic 100 (2017) : 120万円・ペア/税抜
・spendor Classic 1/2 (2017) : 75万円・ペア/税抜
・spendor Classic 2/3 (2017) : 50万円・ペア/税抜
・spendor Classic 3/1 (2017) : 34万円・ペア/税抜
・spendor Classic 3/5 (2017) : 25万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=2685
http://www.triode.co.jp/spe/introduction.html

・Celestion Ditton25 (1975)
・Celestion Ditton66 (1975)

・Harbeth Monitor HL (1980) : 27.6万円・ペア/税抜

・Harbeth HL-Compact (1987) : 23.6万円・ペア/税抜

・Harbeth HL-Compact 7ES-3 (2006) : 最安価格:32万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000221461/

・Tannoy Westminster (1982) : 190万円・ペア/税抜

・Tannoy Westminster Royal-GR (2013) : 600万円・ペア/税抜

・Tannoy Stirling (1983) : 39.6万円・ペア/税抜

・Tannoy Stirling-GR (2013) : 76万円・ペア/税抜

・Tannoy Autograph Millennium (2001) : 500万円・ペア/税抜

・B&W Silver Signature 25 (1993) : 116万円・ペア/税抜

・B&W Signature Diamond (2007) : 260万円・ペア/税抜

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⓷ ヨーロッパ
・Sonus Faber Electa Amator (1988) : 66万円・ペア/税抜

・Sonus faber Minima (1990) : 24万円・ペア/税抜

・Sonus faber Minima Vintage (2008) : 45万円・ペア/税抜

・Sonus Faber Guarneri Homage (1993) : 155万円・ペア/税抜

・Sonus Faber Guarneri Memento (2006) : 175万円・ペア/税抜

・Sonus Faber Stradivari Homage (2003) : 560万円・ペア/税抜

・Studio Franco Serblin Accordo (2011) : 123万円・ペア/税抜

・ELAC 213-4π (1990)

・Acustik-Lab SYSTEM 1.2 (1990) : 9.8万円・ペア/税抜

・Acustik-Lab Stella Elegans (1996) : 268万円・ペア/税抜

・Acustik-Lab Stella Opus (1999) : 86万円・ペア/税抜

・Acustik-Lab Stella Harmony (1999) : 24.8万円・ペア/税抜

・Acustik-Lab Bolero Nuvo (2007) : 12.4万円・ペア/税抜, Acustik-Lab の最終製品


適合アンプは
・Mark Levinson, CELLO, Mcintosh, Krell, Goldmund, Viola, First Watt, Burmester, FM Acoustics のトランジスタ・アンプ
・Counterpoint, Conrad-Johnson, EAR, Unison-Research, OCTAVE の真空管アンプ

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5) プレーナー型スピーカー

@アメリカ
・ACOUSTAT Model 2M (1980)
・ACOUSTAT Model 3M (1980)
・Apogee SCINTILLA (1984): 176万円・ペア/税抜
・Apogee APOGEE (1987) : 335万円・ペア/税抜
・Apogee DIVA (1987) : 198万円・ペア/税抜
・Apogee DUETTA (1987) : 98.5万円・ペア/税抜
・Apogee Caliper Signature (1987) : 53万円・ペア/税抜
・Martin Logan CLSII (1990) : 78万円・ペア/税抜
・Martin Logan CLS IIz (1996)
・Martin Logan Statement Evolution II (2001) : 1480万円・ペア/税抜

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A イギリス
・QUAD ESL57 (1953)
・QUAD ESL63 (1981) : 72万円・ペア/税抜
・QUAD ESL63pro (1986) : 86万円・ペア/税抜
http://www.geocities.jp/soundpoint55/index.html

・QUAD ESL989 (2000) : 150万円・ペア/税抜
・QUAD ESL988 (2000) : 136万円・ペア/税抜
・QUAD ESL2905 (2006) : 180万円・ペア/税抜
・QUAD ESL2805 (2006) : 140万円・ペア/税抜
・QUAD ESL2912 (2013) : 260万円・ペア/税抜
・QUAD ESL2812 (2013) : 210万円・ペア/税抜
http://www.rocky-international.co.jp/quad/esl/esl28122912.html

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⓷ ドイツ
・QUAD Musikviedergab GmbH ESL57QA (2017) : 130万円・ペア/税抜
・QUAD Musikviedergab GmbH ESL63QA (2017) : 160万円・ペア/税抜
・QUAD Musikviedergab GmbH ESL63 QA Desk Top (2017)
・QUAD Musikviedergab GmbH Braun LE1 (2017)
http://www.soundbox.co.jp/
http://www.quad-musik-shop.com/epages/62919310.sf/en_GB/?ObjectPath=/Shops/62919310/Categories/Elektrostaten

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C 日本
・STAX ELS-F83 (1983) : 96万円・ペア/税抜

・STAX ELS-8X (1985) : 100万円・ペア/税抜

・STAX ELS-F83X (1989) : 100万円・ペア/税抜

・STAX ELS-8X・BB (1990) : 170万円・ペア/税抜

・SONY SS-R10 (1996) : 300万円・ペア/税抜

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6) 現行の人気スピーカー

@ アメリカ
・JBL Project K2 S9900 (2009) : 370万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000021389/spec/

・JBL Project EVEREST DD67000 (2012) : 600万円・ペア/税抜
https://www.ippinkan.com/SP/jbl_page1.htm

・McIntosh XRT2K (2012) : 1100万円・ペア/税抜
http://www.ippinkan.com/mcintosh/mcintosh_page1.htm

・Westlake Audio Towerシリーズ TOWER HR-7 : 1800万円・ペア/税抜

・Westlake Audio Towerシリーズ TOWER-12 : 1100万円・ペア/税抜
http://www.avseartron.com/Tower_series.html

・Westlake Audio BBSMシリーズ BBSM-15SWP:1200 万円・ペア/税抜

・Westlake Audio BBSMシリーズ BBSM-15F :1100万円・ペア/税抜

・Westlake Audio BBSMシリーズ BB10VF : 496万円・ペア/税抜

・Westlake Audio BBSMシリーズ BBSM-6F : 216万円・ペア/税抜

・Westlake Audio BBSMシリーズ BBSM-4F : 98万円・ペア/税抜
http://www.avseartron.com/BBSM_series.html


・Westlake Audio Lcシリーズ Lc3W12VF

・Westlake Audio Lcシリーズ Lc3W10VF

・Westlake Audio Lcシリーズ Lc24.75F

・Westlake Audio Lcシリーズ Lc8.1F : 98 万円・ペア/税抜

・Westlake Audio Lcシリーズ Lc6.75F : 84万円・ペア/税抜

・Westlake Audio Lcシリーズ Lc5.75F : 77.8万円・ペア/税抜

・Westlake Audio Lcシリーズ Lc4.75F : 69.8万円・ペア/税抜
http://www.avseartron.com/Lc_series.html

・Wilson Audio WATT3 + PUPPY2 (1991): 255万円・ペア/税抜

・Wilson Audio Sophia 3 (2010): 220万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3297

・Wilson Audio Sasha Series-2 (2014): 440万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3297


・Magico Ultimate III (2014) : 1億円・ペア/税抜
https://www.phileweb.com/review/article/201407/10/1259.html

・Magico M3 : 1048万円・ペア/税抜

・Magico Q1 (2011) : 400万円・ペア/税抜 生産完了
https://www.ippinkan.com/magico_q1.htm
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=7461


・MAGICO Q7 MKII (2015) : 3600万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopbrand/BC009100/
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=7461


・MAGICO S3 (2014) : 320万円・ペア/税抜
・Magico S3 Mk2 (2017) : 400万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=7461
https://www.ippinkan.com/event_news/3goukan/2017-12-3_magico/20171203_magico.htm

・YG Acoustics Sonja XV jr (2017) : 2700万円・ペア/税抜
http://e.ippinkan.com/shopbrand/BC018000/


▲△▽▼


A イギリス

・Harbeth HL-Compact 7ES-3 (2006) : 最安価格:32万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000221461/

・Acoustic Energy AE1 Classic (2006) : AE1 の復刻モデル, 35万円・ペア/税抜
http://www.yoshidaen.com/AE.html
http://www.acoustic-energy.co.uk/

・Acoustic Energy Reference 1 (2013) : 40万円・ペア/税抜
http://www.yoshidaen.com/AE.html
http://www.acoustic-energy.co.uk/

・AIRPULSE A200 (2017) : アクティブスピーカー, Acoustic Energy AE1 と同じ設計者、9.2万円・ペア/税抜
https://airpulseaudio.jp/


・Rogers LS3/5A BBC モニタースピーカー : ウーファーのサイズ、コーン紙の材質などが新しくなり音質はオリジナルと変わっています。 28.8万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000003426/BC013500/page1/order/
http://www.rogers-japan.com/1_1.html

・Rogers LS3/5A XLR BBCモニタースピーカー: ウーファーのサイズ、コーン紙の材質などが新しくなり音質はオリジナルと変わっています。28.8万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000003426/BC013500/page1/order/
http://www.rogers-japan.com/1_4.html


・Rogers LS3/5A (65th Anniversary Edition) (2011) : 16.2515万円・ペア/税抜
http://www.rogers-japan.com/1_5.html
https://www.ippinkan.com/quad_11l_signatuer.htm

・Rogers LS3/5A (70th Anniversary Edition) (2016): 42.984万円・ペア/税抜
http://www.rogers-japan.com/1_250.html


・ATC SCM100SL PT : 230万円・ペア/税抜
http://www.homeshokai.jp/product/atc.html


・ATC SCM150SL PT: 350万円・ペア/税抜
http://www.homeshokai.jp/product/atc.html

・Stirling Broadcast LS-3/5A V2 (2011) : 28万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3748
https://www.ippinkan.com/quad_11l_signatuer.htm
https://www.ippinkan.com/LS35_59_58.htm

・Stirling Broadcast LS-3/6 (2011) : 70万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=3748
https://www.ippinkan.com/stirling_broadcast_36.htm


・KEF LS50 standard (2012) : LS3/5Aのモダンバージョンとして作られたモデル, 14.5万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000604179/

・Graham Audio LS5/9 (2014) : 65万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000001830/

・Graham Audio LS5/8 (2015) : 170万円・ペア/税抜
http://ippinkan.jp/shopdetail/000000001826/

・Tannoy Kingdom Royal-GR (2013) : 960万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000608077/

・Tannoy Westminster Royal-GR (2013) : 600万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000584701/

・Tannoy Stirling-GR (2013) : 76万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000584705/

・QUAD ESL2912 (2013) : 260万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000453876/

・QUAD ESL2812 (2013) : 210万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000453875/

・QUAD Musikviedergab GmbH ESL57QA (2017) : 130万円・ペア/税抜

・QUAD Musikviedergab GmbH ESL63QA (2017) : 160万円・ペア/税抜

・QUAD Musikviedergab GmbH ESL63 QA Desk Top (2017)

・QUAD Musikviedergab GmbH Braun LE1 (2017)
http://www.soundbox.co.jp/
http://www.quad-musik-shop.com/epages/62919310.sf/en_GB/?ObjectPath=/Shops/62919310/Categories/Elektrostaten

・B&W 800 D3 (2016) : 425万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/item/K0000910821/


・B&W 802D3 (2016) : 340万円・ペア/税抜
http://www.bowers-wilkins.jp/Speakers/Home_Audio/800_Series_Diamond/802-D3.html#close


・B&W 805 D3 (2016) : 88万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/search_results/805d3/?category=0002_0019

・VIVID audio GIYA G1 SPIRIT (2016) : 900万円・ペア/税抜
http://www.stella-inc.com/02vividaudio/lineup.html

・Monitor Audio  Platinum Series II PL500II (2016) : 320万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=722&pdf_so=p2

・Monitor Audio  Platinum Series II PL300II (2016) : 160万円・ペア/税抜
http://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=722&pdf_so=p2


▲△▽▼


⓷ ヨーロッパ


・German Physiks Gaudi MKII front(2002) : 60畳以上の部屋でないと上手く鳴らない, 2800万円・ペア/税抜

・German Physiks PQS 402 (2006) : 980万円・ペア/税抜

・German Physiks Troubadour 80 (2006) : 290万円・ペア/税抜

・German Physiks Unicorn MK II (2006) : 250万円・ペア/税抜
https://tannoy.exblog.jp/26699188/
http://www.german-physiks.com/

・Studio Franco Serblin Accordo (2011) : 123万円・ペア/税抜
http://www.arkgioia.com/index.html

・Goldmund Apologue Anniversary (2013) : 9500万円・ペア/税抜
・FM Acoustics XS-1 (2014) : 3000万円・ペア/税抜

・KHARMA Exquisite シリーズ Grand Grand Exquisite : 現地価格33万ユーロ・ペア/税抜
・KHARMA Ceramique シリーズ Grand Ceramiqe Midi 1.0 (2008) : 580万円・ペア/税抜
・KHARMA Ceramique シリーズ Ceramique 2.3 (2008) : 250万円・ペア/税抜
・KHARMA Ceramique シリーズ Kharma3.2 (2002) : 170万円・ペア/税抜
・KHARMA Ceramique シリーズ Kharma3.2.2 (2008) : 375万円・ペア/税抜
http://www.soundimport.co.jp/kharma.html
http://www.u-audio.com/html/page26.html
https://www.phileweb.com/news/audio/200808/07/8234.html

▲△▽▼


C 日本

a) G.I.P.Laboratory Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム

・ G.I.P.Laboratory GIP-555 - 555W : WE555 ドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin555.html

@) G.I.P.Laboratory GIP-12A horn system : Western Electric WE555 のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1143 × H:1715 × D:1194, 片チャンネル重量 92kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin12system.html

A) G.I.P.Laboratory GIP-30154 horn system : Western Electric WE555W のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660, 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin30154hornsystem.html

____

b)G.I.P.Laboratory Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバーを使ったスピーカーシステム

・ G.I.P.Laboratory GIP-594A : WE594A のドライバーのレプリカ
http://www.gip-laboratory.com/seihin594.html

@) G.I.P.Laboratory GIP 7396 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1735 × H:1336 × D:660 , 片チャンネル重量 280kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin7396system.html


A)G.I.P.Laboratory GIP-7331 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W660 × H1130 ×D950, 片チャンネル重量 100kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin7331system.html


B) G.I.P.Laboratory GIP-7003 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W1410 ×H1150 ×D1097
http://www.gip-laboratory.com/seihin7003system.html


C) G.I.P.Laboratory GIP-5003 system : Western Electric WE594A のレプリカ・ドライバー使用
6〜10畳のリスニングルーム用
http://www.gip-laboratory.com/seihin5003system.html

_____


c) G.I.P.Laboratory Western Electric の映写室用モニタースピーカーシステム TA7388 のレプリカ

・G.I.P.Laboratory GIP-225 system : Western Electric のフルレンジスピーカーユニット TA-4189A のレプリカを使った2ウェイ 2スピーカー・フロントロードホーンシステム
片チャンネル寸法 : W:480 × H:940 × D:460
http://www.gip-laboratory.com/seihin225system.html

______

d) G.I.P.Laboratory オリジナル・スピーカーシステム

・G.I.P.Laboratory GIP-9700A system : GIP flagship model, GIP-9101ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1240 × H:1800 × D:1210, 片チャンネル重量 260kg
http://www.gip-laboratory.com/seihin9700system.html

・G.I.P.Laboratory GIP-5005 system : GIP-5015ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:1200 × H:1600 × D:995
http://www.gip-laboratory.com/seihin5005system.html


・G.I.P.Laboratory GIP-5006 system : GIP-5015ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W:900 × H:1600 × D:1055
http://www.gip-laboratory.com/seihin5006system.html


・G.I.P.Laboratory GIP-FS300 system : 4インチ振動板 コンプレッション・ドライバー使用
片チャンネル寸法: W:780 × H1455 × D665, 片チャンネル重量 85kg
http://www.gip-laboratory.com/seihinfs300.html

・G.I.P.Laboratory GIP-Monitor1 system : GIP-D5016 ドライバー使用
片チャンネル寸法 : W:570 × H:1350 × D:630, 片チャンネル重量 70kg
http://www.gip-laboratory.com/seihinmonitor1.html

143. 中川隆[-13036] koaQ7Jey 2020年3月05日 12:55:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[498] 報告

色々調べたのですが、結局オーディオ史上で一番音が良いスピーカーは

北関東蓄音機倶楽部 Sogaphon _ SP録音の CD復刻盤 は Sogaphon を取り付けた蓄音機で聴こう
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/473.html

超軽量の美濃漉き和紙コーンを使った芸術品、世界最高峰のロクハン アシダボックス 6P-HF1
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/956.html

まるで細密画を思わせる奇跡の描写力 _ スタックスの静電型スピーカー ELS-8X
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/954.html

伝説の ソナス ファベール ガルネリ・オマージュ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/684.html

酷い音のインチキ・レプリカを量産して伝説の評価を落とした Goodmans Axiom80
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/686.html

伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html


でしょうか。

現在でも手に入るのは 北関東蓄音機倶楽部 Sogaphon と QUAD ESL57・ESL63 の復刻版だけです:


Q: 最高に音の良いスピーカー教えて下さい。 2012/2/15 rollingcyukunさん
最高に音の良いスピーカー教えて下さい。
音の良し悪しは個人差があると思いますがあなた様が良いと思うスピーカーを教えて下さい


A: papageno_eulenspiegelさん

クラシックを聴く場合に限定すれば、QUADのコンデンサー型を超えるものはまだ存在しないと思っています。

数ミクロンという極薄の振動膜に数千ボルトの高電圧をかけたうえ、それを挟む形の電極板に+と―の音楽信号を与えて振動膜を震わせ音を発生させる仕組みで、一般的な、ラッパを箱に取り付ける形式と違って、音楽信号に固有音の色付けがされる要素を極限まで排除したスピーカーです。

拙宅では現在、旧いタンノイのGRF(モニターゴールド)、最近導入したハーベスのHL-P3ESRを含めて3種類をおいていますが、結局、ほとんどQUADのESL57しか使わなくなってしまいました。

ESL57 は1957年頃に発売され、’80年代半ばごろに生産終了となったいわば骨董品ですが、世界中に根強いファンがいて、リストアして使い続けている人たちが大勢います。

ドイツの QUAD代理店では、振動膜を枠に張る機械を英国のQUADから買取って、「新品」を供給しているので(金属製のグリルだけは中古品を塗りなおしたものですが)、ドイツに住んでいたころにわざわざコブレンツに近いQUAD代理店まで行って買ってきました。外観のデザインも大変気が利いていますので、グリルをくすんだ緑色に塗装してもらった我が家のセットは私の最も愛するオーディオ・コンポーネントです。

ドイツQUADでは、ESL57 の改良型である ESL63 の新品も、さらに現在も QUAD本社が量産している ESL2805/2905 も販売していましたが、じっくり聴き比べたところ、音そのものの魅力ではやはり原点である ESL57を超えられていないと思います。改良型では音像の定位や空間表現を改善する措置が加えられているのですが、やはりそのために音質への影響が避けられなかったのでしょう。

QUAD のコンデンサー・スピーカーの唯一の問題点は、その発音方式に必然的に起因する低音の不足と言われてきました(私自身は、主に聴く音楽の種類からあまりそう感じていませんでしたが)。ところがドイツ QUAD では最近、ESL63、ESL57 向けにそれぞれ専用のサブウーファーを独自に開発したとのこと。従来は、既存のサブウーファーをQUADのコンデンサー・スピーカーとうまくマッチさせる事は不可能と言われてきましたが、このESL57専用サブウーファーをドイツに注文してみようかと、近頃悩ましい日々を送っております(きっと近々注文しちゃうんだろうなァ〜〜)。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1181575751


サウンドボックス

ドイツQUAD Musikviedergab GmbH 社QUAD ESL57 復刻新品(受注生産品)
* QUAD ESL57QA ¥1,300,000 ペア(税別)
2 つの違ったスタイル、前面メタル・グリル色は3色から選択してください。
https://www.soundbox.co.jp/QUAD_ESL57QA_Cata_a.pdf

ドイツQUAD Musikviedergab GmbH 社QUAD ESL63 復刻新品(受注生産品)
* QUAD ESL63QA ¥1,600,000 ペア(税別)
フレーム木の材質、色を指定してください
https://www.soundbox.co.jp/QUAD_ESL63QA_Cata_a.pdf


復刻品 QUAD-II 真空管モノラル・アンプ 
(ドイツ QUAD MusikWiedergabe GmbH) 製 ¥500.000/ペア
オプション KT66/GEC、EF86/Mullard、GZ32/Mulalrd +\120,000より
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD-II.htm


復刻品 QUAD 33/2プリアンプ  QUAD 303QR パワーアンプ 
(オランダ QUADREVISIE社製)
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD_33_2_303QR.htm
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/Quad%20Revisie_JP_left.pdf


QUAD ESL57,ESL63 ESL63Pro 修理受付中 
https://www.soundbox.co.jp/quad63repair.html

サウンドボックス
https://www.soundbox.co.jp/


東京都調布市仙川町2−13−32
Tel: (03) 5577-5227 

サウンドボックスへの地図
https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=10SwyUNIYBG0FdAFxBfQZSf_iNdw&ie=UTF8&hl=ja&msa=0&ll=35.66216900000003%2C139.58260799999994&spn=0.004184%2C0.006866&z=17&source=embed

営業時間:月曜日−土曜日11:00−19:00/日曜・祝日休み

144. 中川隆[-12794] koaQ7Jey 2020年3月13日 22:08:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[818] 報告
プロケーブル社長の言っていたのが本当だった

下手の考え休むに似たり - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年03月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/650fbf93e8977fef304d07ee95ddfe8a


「AXIOM80」(以下「A80」)の「2発入り」を「ああでもない、こうでもない」と大いに楽しませてもらいながら、およそ1か月が経った。

A80の初期版と復刻版の違いは主に「音の重心」にあり、好き嫌いは別にして「正しい音」になると、「音の重心」が下がる。

たとえば有名な300B真空管だがブランドは数あれどオリジナルのWE製ともなると中国製などに比べて音の重心が見事に下がる。

同様に、A80の復刻版も初期版に比べてやや音の重心が上がり気味になるが、ほとんど気にならず許容範囲に収まるのはご愛嬌。

そして、DACを「エルガープラス」(dCS)、プリアンプをマランツ7型、パワーアンプを「6098シングル」に固定して以前から気になっていたSPケーブルのテストをやってみた。

はたしてどのSPケーブルが「A80」と相性がいいのか。

以前の四国の「S」さんのメールの中に「A80への結線は太いケーブルよりは細いものが合いました Westernの16GA」とあったのがずっと頭の片隅にあったので・・(笑)。


左から「銅の単線」、上が「銀の単線」、下が「ウェスタンの単線」、そして右がPADの「コロッサス」(1ペア分:3m)と計4種類。

SPケーブルのテストは簡単で、我が家の場合は左チャンネルを固定し、右チャンネルを順次変えていって同時に鳴らしていけばたちどころに優劣が判明する。

今回は「銀の単線」を基準にして「左チャンネル」に固定し、右チャンネルで他のケーブルを差し換えて試聴していった。

予想ではおそらく「銀の単線」がトップだろうと予測していたところ、どうしてどうして「ウェスタンの単線」が一番良かった。透明感、高音域の艶など文句なし。さすが伝統の力!

その一方、一番高価な「PAD」は悪くはなかったが、こんなに大仰で場所をとる代物をわざわざ使うほどのメリットは感じられなかった。したがってアッサリお蔵入り(笑)。

そして、一番安価な「銅の単線」も大善戦して「銀の単線」とあまり変わらなかったのも意外。

ことごとく予想が外れたので自分の耳が怪しいのかもしれないし、周辺機器との相性も当然のごとく無視できない。日を代えてもう一度トライしてみようかな(笑)。

最後に、「A80」とウェスタン製の単線の相性がいいことが分かったのでDACからプリアンプへのRCAケーブル、プリアンプからパワーアンプへのRCAケーブルもそれぞれウェスタンの単線を使ったものに取り代えた。

古い年代に製造されたオーディオ機器は周辺機器も当時の時代に統一した方がいいような気がしてきた・・・。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/650fbf93e8977fef304d07ee95ddfe8a



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落札価格: 105,000円
入札件数: 90(入札履歴)
サイト ヤフオク!

■商品説明
PADのスピーカーケーブル COLOSSUS です。

PAD上位から3番目のハイエンドクラスを誇る、
究極の音質を楽しめるスピーカーケーブルです。

よりスピーカーの実力を発揮させるバイワイヤー仕様のケーブルタイプです。

ハイエンドクラスに相応しい6Nクラスの銀線を使用しております。

長さは3.0m(実測3.5m強)です。

プラス(赤)とマイナス(黒)が分離しているケーブルです。
1セット計4本になります。

定価653400円

PADハイエンドクラスの凄まじいサウンドが堪能できます。

有機的な浮遊感と滑らかな美音、陰影のある生々しい表現力が
怒涛の如く表現されます。

実体感と音場のバランス感覚はPADの中でも1.2を争う抜群の
出来栄えです。

極めて多い情報量と空間の広さはPADの真骨頂です。

超オススメのPADケーブルです。

ハイエンドPADの奥深い底力を再確認できるケーブルです。
是非いかがでしょうか。

気になる液体に関してですが、手で触った感触は硬く、
とても張りがある状態です。

この状態が100%の液体保有かどうか判りませんが、
以上の様な状態です。

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●PAD社のプロフィール
PURIST AUDIO DESIGN(PAD)の歴史は1987年に始まる。
創立者のジム・オッド氏は元油田探索会社の情報伝達技術者であり、ダイナマイトで爆破した海底の情報を船上に伝送する過程で、振動や電磁波の研究をすることになる。

それが、リキッドジャケットという斬新でユニークな発想につながることとなる。この特殊な液体を注入するという構造を採用することで、固体のシールドではしきれない振動や電磁波を、より効果的に排除することができるのだ。

その他、素材の超低温(クライオジェニックス)処理などさまざまな技術を応用させ、過去に類例を見ない斬新なケーブルの開発に成功し続けている。

145. 中川隆[-13977] koaQ7Jey 2020年3月15日 12:44:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[850] 報告
2020年03月15日
1ドル40円から60円が適正? 異常に安い日本の物価が為替変動を招く


北欧では外食は1万円以上になる


各国の物価で見る適正な為替相場

1ドルが何円かを決めているのは為替相場で国際為替市場によって決まるが、そういう名前の市場がある訳ではないです。

各国の主要銀行間で為替売買を行い、需要と供給が釣り合った為替レートに自動的に収束する。

例えば1ドル105円でドルを買いたい人と、1ドル110円で円を買いたい人が居ると、間をとって1ドル107円台で取引成立する。


世界各国の通貨価値はドルとの取引価格で決まるので、NYなどのアメリカ市場との取引で決まる。

為替市場の1年間の取引量は約1000兆ドルで1日では4兆ドルと巨大で、株式市場や輸出入の何十倍もの金額です。

だが全世界の金融資産合計は約360兆ドル、世界のお金の合計は約800兆ドル、すべての国の総資産はおそらく1京ドルに達している。


巨大な為替市場といっても毎日世界全体のお金の0.5%しか取引されていないので、ここで不具合が起こります。

例えば国際取引で1ドル100円になったとしても、それは日米のお金の0.5%の取引量だけで決まった為替レートです。

200分の1から全体を推測しているので、地球から観測して銀河系の様子を推測しているのに近い。


だから為替レートでは誤差や間違いが生まれ、時にとんでもない数字になる場合があります。

例えば2007年のリーマンショック前は1ドル124円が「適正」だったのに翌年は100円を割り込みました。

円の価値はどんどん上がって2011年には1ドル75円になり、日本のGDPは4.2兆ドルから6.7兆ドルに急上昇した。

為替レートの間違い

これが為替レートの間違いでごく小さい取引量で全体を決めているため、実態として日本は悪くなったのに日本の価値が急上昇した。

だが実は1ドル75円のほうが正しくて1ドル124円が間違っていたという指摘もあります。

それが物価から算出した適正レートで、確か2010年ごろ日米のビッグマック価格は1ドル70円台で釣り合っていたと思います。


ビッグマック価格はひとつの象徴的な価格で、要は国が違っても同じ価値の商品は同じ値段になるべきだという考え方です。

2007年ごろに日本の物価が安く、北欧ではペットボトルの水が500円で日本は100円などと言われていた。

あまりにも拡大した物価差は調整されるものなので、1ドル75円こそ適正レートだった可能性があります。


現在のビッグマック価格は日本は390円でアメリカは5.67ドル、世界最高はスイスで6.5ドルだそうです。

日米のビッグマックが同じ値段になる為替レートは1ドル69円程度なので、物価からは1ドル60円台突入が示唆されています。

もっとも対象になる商品を例えば自動車やガソリンにするとアメリカのほうが安く、多くの日用品はアメリカのほうが安い。


欧州は物価が高く北欧では日本では550円で売っているマックのランチセットが約1300円だそうです。

コーラは500mlで500円なので1mlあたり1円、牛丼屋で500円なら良いものが食えるが、北欧ではまともな食事は1万円以上する。

これを為替レートで調整しようとすると1ドル30円か40円が適正になってしまう。


このように為替レートはいつも正しい訳ではなく、どちらかと言うと「いつも間違っている」ものです。

1ドル40円にもなりえるし1ドル120円にもなりえるが、世界が深刻な経済危機だとほとんど円高に進みます
http://www.thutmosev.com/archives/82443326.html

146. 中川隆[-13937] koaQ7Jey 2020年3月16日 08:35:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[890] 報告
2020年03月16日
良いものを安く売る日本、粗悪品をより高く売る欧米


物体として壊れなければ永久に使えるファミコンより
数年で「使えなくする」ほうが儲かる

画像引用:買取実績|買取専門リサイクルマート - アル・プラザ栗東店https://www.recyclemart.jp/shop/rittou/result/hobby/nintend.html

粗悪品をより高く売ろうとする欧米人

日本には「良いものをより安く」という言葉があり、良い商売のお手本として称賛されています。

だが日本以外の国ではこうではなく、むしろ「粗悪品をより高く」売ろうとする企業が多い。

例えばアップルという企業はiPodやiPhoneなどをヒットさせたが、どれも「すぐ壊れるように」設計してあるそうです。

すぐというのは語弊があるが何十年も長持ちしたら買い換えないので、せいぜい数年が設計上の寿命になっている。

米IT企業の製品はどれも数年で買い換えるようになっていて、たとえ物理的に機能してもアップデートで使えなくする。

マイクロソフトはOSのウィンドウズを数年ごとに更新し、古いPCやOSを使えなくしています。


このように欧米人はなるべくすぐ壊れるものを売り、もし長く使う人が居ても使用期限やアップデートで動作しなくする。

自動車でも欧州の高級車メーカーは新車時はすばらしいが長持ちせず、耐用年数を短く設計しています。

数百馬力で数千万円もするスーパーカーはだいたい数年で壊れて、超高額な修理代を請求されることになっている。


日本車は正反対の設計思想でなるべく手間がかからず長持ちする設計になっていて、本当に長く使いたい人は日本車を買う。

日本製の家電や電気製品には使用期限という考え方がなく、ソニーや任天堂のゲーム機は永遠に遊べる。

任天堂のファミリーコンピューターは子供が踏んでも壊れない設計なので、今も多くの製品が普通に動いている。

良心的な企業ほど損をする

日本はメーカーが消えてなくなったとしても、製品は物理的に壊れない限り永遠に使える設計思想だといえる。

企業としては必ず5年以内に壊れるか使用期限を設けたほうが、定期的に買い換えるのでうま味がある。

これを悪い言葉で表現すると「粗悪品をより高く売る」商売が世界でもてはやされている。


日本は様々な商売で「良いものをより安く」する競争が起き、過剰サービスやデフレの一因になったとも言われている。

例えば日本は外食料金が先進国で最も安く、1000円以内でほぼどんなものでも食べることができ、しかも美味しいと言われている。

500円前後で食事ができる店も多いが、海外でこんなに安いのは後進国や新興国だけです。


北欧では安い外食店がなく1万円以上が普通で、他の先進国でも数千円はします。

だからマクドナルドなど米国のファーストフードチェーンが大人気で、1000円くらいのセットを安いと思っている。

日本でも原田会長の時にマクドナルドが1000円セットを出したが、高すぎるので廃止された。


比較的高いカレーやラーメンでも1000円以内で選び放題で、1000円出せばバンバーガーより良いものを食べれるからでした。

よく日本と比較して欧米の収入が多いとか1人当たりGDPが高いというが、彼らはその分物価も高い。

英米仏など先進国の家賃は東京の3倍が相場なのに、収入は1.5倍程度でしかないので生活はとても苦しい。


欧米の外食費は日本の2倍以上なので、むしろ日本より生活が厳しい場合が多い。

http://www.thutmosev.com/archives/82446366.html  
 

147. 2020年6月06日 08:58:17 : H2I3Rx7O28 : akF5YlBoN1ByOXM=[3] 報告
ハイエンドオーディオの行方:巨艦の残影、コロナショック、そして持続する世界
by pansakuu | 2020-05-23
https://pansaku.exblog.jp/29018767/


これはあくまで私の印象でしかないが、
去年、2019年11月の東京インターナショナルオーディオショウは天候が悪かったせいなのか、今まで参加した中では人出が最も少なかったような気がする。このショウには計27回ほど参加しているはずだが、少なくとも私の記憶では一番に人が少ない年のように思われた。

あの初日、雨がそぼ降る銀座の夕方の街を歩き、国際フォーラムに到着すると、中は暗く、真夜中のようだったのを覚えている。

フォーラムのガラス棟は太陽光を取り入れて照明する仕組みであり、天井自体には照明が少なく、天気が悪い日の夕方はそんな様子になりやすい。
会場入口の物販のエリアはまるで夜市のようなありさまで、どうも寂しい気がした。
あの日のショウは、立ち見のブースもある一方で、人のいないブースとなると、本当に誰もいなくて、客がほぼゼロというところもいくつも見られた。
天気が悪かったせいだろうか。それにしても人が少なかった。

私個人は、オーディオという趣味は着実に廃れてきていると、ここでも感じた。そして、ハイエンドオーディオに強く関心をもっている人が、これだけ減っていることを知りながら、メジャーなメーカーたちがますます、顧客を富裕層に限るような製品開発に梶を切るように見えたのも、心配だった。

あの時のショウの最大というか唯一の目玉であったAirforce Zeroという巨大なアナログターンテーブルは、その状況を強がって覆い隠そうとするかのように、その設計規模と価格で他を圧倒していた。


唐突だが、このAirforce Zeroの存在は太平洋戦争における戦艦大和のあり方に似ている部分があると私個人はその時、考えていた。

大和は旧日本帝国海軍の力と威信の象徴として建造された史上最大級の戦艦であるが、呉の海軍工廠で進水してから鹿児島の坊岬沖で撃沈されるまで、さしたる働きもできず、その46センチ主砲は敵に向かって一度も 火を噴くことはなかった。その当時すでにそのような巨大な砲艦は戦果を挙げられず、時代遅れとなっていたからだ。大和が進水した当時、すでに海の戦争の趨勢は砲艦どうしの大砲の撃ち合いではなく、航空母艦に搭載した航空機による戦闘に移行しつつあった。

大和が置かれていた状況と現代のオーディオの状況に相似を見出せないと誰かが言うかもしれない。アナログは現代においてもまだ死んでいないどころか、ハイエンドオーディオ界ではまだ活気のある分野ではないかと。

しかし、現代のアナログオーディオで、このような巨艦、巨大で高価な機材を多くのオーディオファイルが求めているだろうか?
恐らく、そうではない。

一般的には、もっと安価でコンパクトでありながら優れた音質を有する機材が求められているのが現状だと思う。

では、このAirforce Zeroは誰のため、何のために造られたのか。

これは一握りの富豪なオーディオファイルに、オーディオメーカーを生きながらえさせるカネを払ってもらうために作られたということがまず言える。
だがそれは表向きの事情である。

深い見方をすれば、あれはハイエンドオーディオの精神的な柱である、技術の進歩につれて、音質は上限なく向上してゆくという神話が、現代においても真実でありつづけているということ、その証(あかし)を立てるためにつくり出されたのである。

Airforce Zeroのサウンドを驚異と嫉妬の混じった感情で聞きながら、私は、この開発が成功したことを確信した。それほど感動的な音ではあったのだ。

しかし、同時に私は皮肉にもこの神話への信仰が生み出す、果てしない物量投入に限界がきていることもAirforce Zeroを眺め、その音を聞くことで感じとった。もうこれ以上大きな機材をリスニングルームに置くことはできないだろう。スマートでないどころか、現代ではネタとして笑い飛ばされるレベルに、こいつは巨大化している。こういうモノを格好良いと思う若者はもういない。

この巨体、サイズとしても価格としても肥大しきった姿から我々は旧来のハイエンドオーディオの行き詰まりを知るべきだ。

文句なしにその音は素晴らしい。
だが、こういうコンセプトの機材から出る音が世界のそこここに行き渡り、
会場に居ない多くの人々にも、
その感動がシェアされるということはない。

恐らくは、どこかの富豪の邸宅の奥にある防音室に据え付けられたあとは、
頻繁に稼働することもなく、
再び売りに出されるまでの時間の大半を静かに眠って過ごすのが関の山だろう。
(私の知るかぎり富豪は意外と忙しい人が多いのだ)
これは帝国海軍の建造した大和が、巨艦大砲主義の権化であったように、過去の重厚長大、物量投入型のハイエンドオーディオの象徴、記念碑としてだけ残るものかもしれない。

結局はハイエンドオーディオも資本主義の走狗のうちの一匹でしかないという側面がある。

これは資本主義を回す原動力、つまり簡単に言えばモノを消費者に買わせて、業者を儲けさせ、この世のカネを動かす力のひとつとして捉えられる。
富裕層にこれを売れば、その意味で目的はひとつ、達成される。
しかし、ハイエンドオーディオは
音楽と音を愛する多くの普通の人々への贈り物でもあったはずだ。

だが少なくとも、今のハイエンドオーディオの先端部の製品の多くは先端技術と資本主義のキメラというべき怪物的なイメージから抜け出せず、一般のオーディオファイルからは遠い存在となりつつある。
そのサウンドはオーディオショウや評論家の集まり、一部の販売店の試聴室、そして少数の富豪のリスニングルームでしか聞けない幻の音に成り果てている。昔からハイエンドオーディオにはそういう部分が一切なかったとは言わぬ。しかし近頃、そういうサウンドがあまりにも多すぎた。

Airforce Zeroの音は素晴らしく、その点でオーディオの進化を体現しているようにも見えるが、もしかするとそれは、うわべだけかもしれない。
少なくとも私にとって、オーディオの本当の意味での進化は、まだ起こっていない。ハイエンドオーディオのコンセプトの多くは、未だ基本的には物量投入主義の時代の古い考えに停滞したままに思えるからだ。
もっと常識的な大きさで、しかももっと安価な機材から、
こういう素晴らしい音が聞こえて、はじめてオーディオ技術が本当に進歩したと言いうる。
まるで大和の主砲が敵に向かって一度も砲弾を打ち出さなかったのと同じく、
この旧態依然としたハイエンドオーディオの状況の打破に、
この方向性での機材の企画・開発は、結局あまり役に立っていないようだ。
(フラッグシップ機の技術が下位モデルに応用され、音質向上に役立つとメーカーは言うが、実際のオーディオでは技術の流れが逆、すなわち下位モデルの技術をさらに高めて、高価なモデルの音質を上げているというケースが多いように見える。)
つまり、ハイエンドオーディオに漠然と存在する、価格による格付け・階級を打破する、すなわち安価な製品の音質が、それよりずっと高価な製品の音を凌駕するようなことが起こるべきなのである。ここでは最も高価な製品が最も音が良いというテーゼを打ち破る必要があるのだが、メーカーも評論家も消費者も高いモノはいいものだという習慣に慣れきって、下克上をあきらめている。

そして2020年春、コロナウイルスが地球上に音もなく広がり始め、
状況は大きく変転した。

まず世界中でオーディオショウは中止となり、
(2020年の東京インターナショナルオーディオショウは果たして開けるのか?)
その次に多くのオーディオメーカーで多かれ少なかれ開発や生産が停滞しはじめた。
場合によっては事業は休止となり、さらに、その中のいくつかは休止で済まず、廃業する寸前だと聞く。実際、私は日本のあるオーディオメーカーが解散する方向で動いているという話を耳にしている。また、海外メーカーについても、チラホラそういう噂を聞いている。もともと後継者のいない小規模メーカーなどは、いずれは事業を終了するつもりであったが、これをきっかけにそれを前倒しするところもありそうだ。

このような動きは、現時点では廃業の危機にないメーカーにも影響がある。
例えばアナログプレーヤーについてはアームとターンテーブルが別々のメーカーであることも多く、どちらが倒産しても完成しなくなる。
SME(ここはコロナショック前から既に供給がおかしかった)やJELCOのアームに関してはこれからの新品入手は難しいだろうという噂がある。この二つのメーカーのアームを搭載するターンテーブルはこの先、別なメーカーを探さねばなるまい。
アナログプレーヤーに限らず、ハイエンドオーディオ機材は多くの特殊機器メーカーの作る製品・部品の集合体であり、それらの部品のどれひとつが欠けても完結しない。
これから先、上記の理由で多くの機材が代替機・新型機にモデルチェンジとなるだけならよいが、下手をすればメーカー自体が完成した機材を生産できなくなり、結局は廃業となる危険性がある。

もちろんハイエンドオーディオを消費する側のマインドも大きな影響を受けている。自分の今の身分、やっている商売の先行き、世界全体の経済の前方視界が不透明であるため、差し当たり不要不急であるオーディオ機器の購入を控えるオーディオファイルが増えている。そもそも試聴会など開ける状況にないし、個人的な試聴のため公共交通機関を使って、販売店に行くこと自体さえ憚られる状況である。聞いてもいない機材に大金をはたくのは難しい。この理由かもらハイエンドオーディオの購買意欲は低下しているだろう。
たとえCOVID19の感染がワクチンや治療薬の開発により収まってきても、経済への影響は尾を引くことだろう。
こうしてオーディオへの消費の低迷は長期にわたるものと推測される。
以前にも述べたが、消費マインドの低下から全体に製品の販売価格は下がるという予測もある。価格が下がっても音質が良ければ問題ないのだが、この先、メーカーが機器開発に投下できる資金も減るだろうから、オーディオの至上命題である音質の向上が頭打ちとなることもありうる。そうなっては価格が下がっても意味はない。

このような状況であるから、当然オーディオを売る側、代理店や販売店の業績の悪化も始まっているようだ。
ある販売店の方から政府から事業継続の借り入れを急いでいるという話を聞いた。廃業までは視野に入れていないと言うが、果たしてどうなのか。
さらに、ここのところ訳知りの読者から愛想をつかされつつあるオーディオ誌も危機に瀕するのではないか。以前から下降気味だった雑誌の売り上げが、コロナショックに関連した本屋の休業・廃業によりさらに下がることも予想されるが、もっと深刻と思われるのは企業の広告費の支出減による広告収入落ち込みの可能性だろう。この業界では広告収入を収益の柱とする雑誌がほとんどであるから、ここでのダメージは大きい。あまり考えたくないがSS誌が休刊になったりしたら、我々はどこからハイレベルなオーディオ情報を得たらよいのか。他誌では取り上げないような特殊な機材も彼らは取り上げていたという事情もある。今でも一応は日本のオーディオジャーナリズムのリーダーであり、年4回発行されるハイエンドオーディオのカタログとしても意味があり、なくなって欲しくない雑誌だが・・・・。

こうしておそるおそる見渡してみると、
コロナショックが、もともと下降線をたどっていたハイエンドオーディオの世界に決定的な留めの一撃を食らわせる確率は決して低くないようだ。
この業界でメジャーなメーカー、代理店、雑誌のいくつかが消えるかもしれない。もちろん、早期に事態が終息し、反動で人々が開放的になって、急速に消費が回復する可能性がないわけではないが、それは望み薄である。
この苦しい時期をオーディオメーカー、販売店はどんな製品を売ってしのぐべきか。その答えが集約されたような製品がここにある。

これは英国のケーブルメーカーCHORD Campanyから発売されているGroundARAYという製品である。
オーディオ機器というものには大概その後ろ側の面になにかを差し込む穴があいている。
ここで私はアナログ入出力のためのXLR、RCAコネクターを差し込む穴、あるいはデジタル入出力のためのBNC, AES/EBU、USB, LANの端子を接続する穴のことを言っているのである。
Ground ARAYはこれらの穴に差し込むだけでグランド側から高周波ノイズをポンプのように吸い上げると謳(うた)っている。
このGround ARAYは国内で既に100本以上は売れており、さらに売れる気配を見せている、最近では数少ない、ハイエンドオーディオ関係のヒット商品なのである。
このGroundARAYの値段は88000円ほど。安くはないが、10万あればおつりが来る。そして、それなりのオーディオシステムを持っているなら使いどころがないという人はほぼ居ないだろうという、普遍的な使いやすさのあるオーディオアクセサリーだ。私は今回RCA, そしてBNC, LANのGroundARAYを借り、自分のシステムで試聴してみた。
まずは借りたのである。
このGroundARAYのいいところの一つは、誰でも、どれでも代理店様や販売店様から借りて試聴できることだ。いくらお金が10万円もらえるからと言って、こういう動作原理も不明な得体のしれないアクセサリーに、いきなり88000円を払うオーディオファイルは少ない。
お金持ちであればあるほど、お金は惜しむものだ。
貧乏人は、なおさらだろう。
ハイエンドオーディオがこの先も生き残りたいなら、
このような機材の自宅試聴をもっと拡充することで、
オーディオ機器へのアクセスを容易にしなくてはなるまい。
このアクセシビリティの向上がこの分野ではなかなか進まないのは問題だ。
これまで一部のハイエンドオーディオ店に見られた習慣、すなわち買うか買わないか定かでない、初めての客・一見の客には高価な機材は借さない、下手すると聞かせないというような態度ではビジネスチャンスは拾えないだろう。

これは実物を手にしてみると銀色に輝く金属の短い筒のようなものだ。高級感はそこそこある。銀色の筒の中には回路が入っているが内容は非公表。その片方の端に種々の端子がついていて、アンプやプレーヤーのリアパネルの端子に挿せるようになっている。XLR(オス、メス)、RCA(オス、メス)、BNC、USB、LAN(RJ-45)、HDMIのどれかから自分のシステムの空き端子に合わせてチョイスする。
本体の重さは60gと軽く、端子に負担はかからず、また細いのでよほど端子が混んでいないかぎり、とりあえず挿すことはできる。発熱もしないので発火などの心配も皆無。ただリアパネルのうしろに13〜15cmくらいの空間は必要である。金属の筒の端から短いケーブルを延ばし、その先にある端子を接続する設計にすれば、機材の後ろの空間はあけなくてもよいのだが、あえてそうしなかったのは音質のためだという。ケーブルを介さず、なるべくダイレクトに接続することで、目指す音質に到達できるという。
実際にセッテイングしてみると、機材のうしろ側は見えづらいので挿し難いが、まあなんとかなった。
どの端子を挿してもサクッと入って揺らぎはほぼない。

Ground ARAYを挿すと、これは音が変わった。

まず、dcs Bartok+のRCAアナログ出力端子に挿したのだが、
今回試した中では、これが一番はっきりと効きが分かった。
全域で音が澄む。
音の細部が浮き彫りとなると同時に
スッキリとサウンドステージの見通しも上がってくる。
それでいて音の密度は薄まらず、むしろやや厚みの増した印象である。
高周波ノイズを取るというような、ただ漠然と音を掃除したという印象よりも、ノイズを積極的に探し出して、掃除機で吸い込んだうえ、
さらに音そのものをバフで磨き込んだようなサウンドとなる。
音が明るい光沢をもって眼前に現れるのだ。
これはCHORDのハイエンドケーブルが持つ音の傾向に類似している。
この機材はCHORD以外のケーブルを使っている人々が比較的気軽にCHORDのサウンドに接することができるチャンスともなろう。
この機材は音をすみずみまで清掃し、たえず清潔に保ってくれるが、
それに付随する副作用がほとんど感じられないのも特徴である。
帯域バランスに変化を生じたり、音の質感に微妙な違和感が出たり、音の立ち上がり・立ち下りのスピードが変わったりすることはない。
そして、dcs Bartok+のLAN端子あるいはBNCデジタル入力端子、CDトランスポートCODAのBNCデジタル出力端子に挿してもほぼ同じ変化になる。
ただ私のところではアナログ出力に挿す方が、デジタル系に挿すよりも効果が大きいようだ。スッキリ度がより高かった。
また二箇所、三か所同時に挿してみても効果はあからさまに大きくなるわけでもない。一本で十分のようだ。

もう一つ、最近試聴したもので、全く同じ使い方をするのだが、音質的に効果が高かった機材がある。
Acoustic Reviveのリアリティエンハンサーという製品である。
これは機材の入力端子あるいは出力端子に挿す、ショートピンあるいはターミネーターと呼ばれ、随分前から様々なメーカーから出ていたアクセサリーのスペシャル版と考えればよい。他の製品との違いとしては、いままであったショートピンやターミネーターよりも材質や造りが格段に高級であること。これは同じAcoustic reviveで作っていたものと比べても、同社比でかなり高級・重厚な造りである。この製品の中身は例によってブラックボックスであるが、見たところでは中にCHORDのGroundARAYのような回路が封入されていることはなさそうだ。
これについてはいくつかのオーディオ関係のブログで詳しく取り上げていて、私もそれらとほぼ同様の感想をもっているので、今回の試聴の内容について詳細に述べないが、借りたRES-RCA, RES-XLR、RET-RCA、RET-XLRについては、音のエッジが鮮明になり、定位が一段と明瞭になるという、はっきりしたメリットがあった。Ground ARAYのごとき、ノイズが減ったようなスッキリ感は特にないが、音の質感や色彩感が、挿す前より明らかに分かりやすくなる。音が全体に音がやや硬くなるような気もするが、それ以外に副作用はない。なお、私のところではRCA用よりXLR用のものの方が効果が高いと思われた。もっともどちらが良いかはシステムにより異なるものだろう。とにかく試してみるのがいい。
今まで使ったショートピンあるいはターミネーターと言われるものの中では最も効果が高い。ただし値段も高い。ペアで約7万のショートピンなど初めてである。だが造りや音質への効果を考えると釣り合うと思う。
それにしても、これらはGround ARAYと似た使い方なのだが、効果が全く異なるのが興味深い。使い方が同じでもコンセプトや設計が違う製品なのだから当たり前なのだが、なにかとてもオーディオの面白さを感じる。
私の場合、Stromtankを使っていること、dcs Bartokがそもそも静かな機材であることなどから、ノイズについてあまり悩んでいないことがあり、Acoustic Reviveのリアリティエンハンサーの方に、より関心が高い。

いままでも空き端子に挿して音を良くするというふれこみで売られていた機材は結構あったし、今もいくつかある。過去の製品を含めて、それらの全てを試できたわけではない。だが、以上の二つは音質向上という意味で効き目の種類は異なるものの、近頃では目覚ましいオーディオ製品と言えるだろう。
もちろん、これらはコロナショックの直前に発売された商品であり、
今のオーディオ界の、ひいては世界全体の現状を踏まえていたわけではない。
なのにどこか、これらの製品にはタイムリーな雰囲気が漂う。
コンパクトでそれほど高価でもないが、薄利と言い切れるほど安価でもなく、
誰にでも受け入れられやすく、確実な効力を発揮するオーディオアクセサリー。しかも政府から支給される10万円の使い道としてピッタリしてさえもいる。今やスピーカーやアンプをガラリと入れ替えるような状況になく、むしろ、手持ちの使用頻度の少ない機材、長期間動きのない在庫を処分して現金化し、世界の経済状況の悪化に備えるべきとの空気が濃い。このような状況下でも新たな商品を売りたいなら、いささか特殊であるがニッチなアイデア商品を作って出した方がよかろう。
これは明らかに、AIR Force ZERO、あの戦艦大和のようなオーディオの王道・覇道とは無縁の姑息なオーディオの手段であるが、
ハイエンドオーディオがしぶとく生き延びるのには、こういうささやかなモノも重視されるべき時代だ。

もちろん、アクセサリーを売るだけでハイエンドオーディオの経済が維持できるとは思えない。オーディオメーカーはこれを機にもっと新しいタイプの製品を生み出さなくてはならないはずだ。
それは優れた音質と低価格でもって、従来のオーディオのヒエラルキーを破壊するものであるのはもちろん、それ以外にも今までのオーディオになかった要素を持つべきだ。
これについてはコロナショック以前から流行り始めた、世の中の新たなトレンドがヒントになる。
例えば最近、世の中の様々な場面で聞く謳い文句、サスティナビリティ(持続可能性)という言葉がある。エネルギー資源、水産資源、廃棄物処理などとの関連で環境分野、経済分野、政治分野で用いられることの多くなってきた用語であるが、分野ごとに定義に差があり、それについて論じられるほど私は詳しくない。
ただ私が知っているのは、サスティナビリティとは、企業がなにかモノを生産したり、サービスを提供したりする際に、利用した自然環境に対して、なんらかの還元、環境に良い影響を与えるような動きを加えることである。
音楽でいえば、自然に囲まれた野外会場でコンサートをする場合にそこで使われる電気を全て太陽光発電でまかない、二酸化炭素を出す火力発電所からの電気を使わないなどの動きがそれにあたる。

だが、こういう社会の動きにハイエンドオーディオメーカーは疎(うと)い。
サスティナビリティが自らの企業利益に寄与しないと考えているか、
そもそも関心がなく、理解しようともしていないかどちらかである。
果たして、それでいいのか。

この前、高級時計メーカーがサスティナビリティを謳っているという記事を読んで私は驚いた。
例えば環境維持のために再生可能エネルギーを電源としている時計工場を持っていることや、リサイクルゴールド素材あるいはフェアトレードの保証のあるクリーンなゴールド素材の時計ケースへの使用、リサイクル可能な時計の梱包材の採用、新品の生産と並行して中古時計の修理・修復にも注力することで、新品の生産量を減らして、新品の生産に関連したエネルギー量を減らすなどを彼らは宣伝しているのである。
実は、ハイエンドオーディオと同じく、高級時計の世界も飽和し、新たなコンセプトを求めている。だが、彼らはこちらと違って、既にある程度はそれを実践しているのである。
サスティナビリティという言葉は出たてのうちは、単なる企業の社会貢献のコンセプトとしての立ち位置でしかなく、掛け声だけで機能していない面、先々の利益につながるか不明な点が多かったが、若い購買層がこのキーワードに敏感に反応することが市場のリサーチから分かってきて以来、風向きは変わってきている。高級時計とハイエンドオーディオには類似点があり、消費する層も同じである。
この方向性でできることはあるだろう。
すぐに思いつくものとして、スピーカー表面の突き板となる絶滅危惧種の希少木材が生えている森の維持・管理への投資や、環境に配慮して生産される電子部品の積極的な採用、古くなり機能しなくなったオーディオ機器を引き取って再生し、自然環境への有害物を含むオーディオ機器部品の廃棄を減らすなどの試みなどが考えられるが、この界隈ではこのような話をあまり聞かない。
また、価格帯ごとにいくつものモデルを作ったり、一定のサイクルで、前のモデルとあまり差のないニューモデルを発売することで、広く儲ける、あるいは買い替えで儲ける姿勢ではなく、
比較的安価ながら高性能かつ安定した音質の製品を、階層を設けず1モデルのみ開発して、モデルチェンジせず息長く作り続けるという姿勢なども、サスティナビリティのあるオーディオメーカーの態度と言えるかもしれない。これも実践可能なことの一つだろうが、ハイエンドオーディオでよくある話とは言いがたい。(ただ、現在のハイエンドオーディオの内実が、時に囁かれるように、新品が売れているのではなく単に中古品が色々な人のリスニングルームを巡回しているだけだとしたら、それはそれでサスティナブルな雰囲気はすでにあるのかもしれぬが・・・・オーディオを嗜む人が少なくなった今、中古品だけでハイエンドオーディオをやってゆくというアイデアもなくはない。)
とにかくLOHAS(Life styles of health and sustainability, 健康で持続可能な生活様式)はアフターコロナにおいても社会の重要なテーマであり続けるはずであり、このトレンドを上手く音質向上と絡めることができれば、今までにないジャンルのオーディオ製品が生まれる見込みはある。

戦艦大和を生み出した巨艦主義、それよく似たハイエンドオーディオの物量投入主義は、アフターコロナの世界では時代錯誤である。実は、その方針はコロナショック前からすでに時代遅れだったのだが、既存のオーディオ経済のため、昔からあるオーディオ技術の神話のためという名目で無理を押して生きながらえてきた。
コロナショックとは、それ以前にすでに弱含みだったものに引導を渡し、それ以前より、成長する潜在能力を持っていたものの台頭を促す契機であろう。
ここに至っては、旧来の物量投入型、富豪向けを意識した、度外れのハイエンドオーディオには一度区切りをつけた方がいい。戦艦大和は撃沈され、終戦を迎え、日本が苦しみながらも新たな日本として再起したように、これを機にハイエンドオーディオも一度リセットして、新たな再起の道を歩んだらどうかと思う。
https://pansaku.exblog.jp/29018767/


148. 中川隆[-12460] koaQ7Jey 2020年6月07日 13:42:05 : SfWreMOFgE : aHFla2tIYzI0UzY=[12] 報告
THE CHORD COMPANY GroundARAY 高周波ノイズ対策プラグ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1057.html
149. 中川隆[-12452] koaQ7Jey 2020年6月07日 15:41:30 : SfWreMOFgE : aHFla2tIYzI0UzY=[21] 報告
Acoustic Revive リアリティエンハンサー 入力端子や出力端子に装着するだけで絶大な音質改善効果を発揮
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1058.html
150. 2020年7月24日 10:57:53 : 12ES5zWEUg : WTVldTlrSnJDMGs=[13] 報告
ご近所のパグ太郎さんに見ていただきました : GRFのある部屋 2020年 07月 24日
https://tannoy.exblog.jp/31290892/

コロナで自宅蟄居させられてから、四ヶ月間経ちました。外出禁止の状態なので、これはと溜めこんでいたCDを聞き始めましたが、音楽を聴くと言うことは、究極自分と向き合う事なので、一人で音楽だけ聴いていると、煮詰まったりします。この時間を利用して、いろいろなモノを整理し始めたのですが、かえって散らかしてしまったりで、収拾が付かなくなりました。

こんな時は、受け身の映画に逃げるのが良いと、配信ソフト会社との契約を再開しました、連続TVのシリーズ物に没頭してしまうと、他のことが手に付かなくなる麻薬効果が大きく、連続モノは見ないようにしていたのですが、それでも、「BOSCH」にはまってしまい、麻薬の巣窟に入り始めた感覚もありました。

そんな折、横浜のMさんと話をしていたら、Mさんは、さらなる発展を目指して、例の4階のパラゴン部屋を、なんと大型スクリーンを入れて映画館にするとの計画をお聞きしました。従来パラゴンが入っていた空間をスクリーンで埋めて、大画面で迫力よく見る構想です。

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=31290892&i=202007%2F23%2F99%2Ff0108399_20353285.jpg

その予想図も送られてきました。あの部屋の主のパラゴンの場所に超大型スクリーンを入れるという大胆な発想転換に驚きました。SPは、現在二階の「サロン」で使っているマッキンのXRT-26を入れようかと思われたのですが、左側のSPの位置では天井の梁に当たる!?ので、急遽、同じマッキンのXR290が導入されたようです。それでもギリギリです。凄い迫力ですね。

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=31290892&i=202007%2F23%2F99%2Ff0108399_23190901.jpg

あのパラゴンの部屋を映画館にして、このコロナ時代を乗り切る発想に驚き、刺激されました。40畳にならんとする専用の部屋だから、150インチにもなろうかとする超大型スクリーンが入るのですが、普通の家には、そんな空間はありません。

でも、この構想と想像図を聴かせていただいてから、私の中でも何か鍵が外れた音がしました。家で、もし入れるとなったら、従来通り「GRFのある部屋」しかありません。部屋自体は大きく、後ろに見えているカーテンの位置にスクリーンを置けば、150インチまで入ります。問題は、前方に展開しているTroubadour 80のSPシステムです。この間隔は1mmも動かせませんから、大型のスクリーンに投射すると、80自体の影が映ってしまいます。その間隔に入る最大のインチはいくらかと考えました。

プロジェクターが来るとき、スクリーンがないのでは、どうしようもないので、急遽茅野に置いてあった昔のロールスクリーンを取りに行ったのが、今月の1日です。そして、実際にスクリーンを置いてみました。100インチでも結構大きいです。プロジェクターの性能が格段に上がっていますから、距離的な問題はありません。ただ、実際に普通のロール式のスクリーンに移してみると、スクリーンの薄さで、空調の僅かな空気の動きでも、スクリーンが揺れて、ピントが定まりません。

映像にも詳しい大山さんにお訊きすると、やはり本格的にするなら、パネル固定式でないと揺れて画像が定まらないそうです。それと、通常のマットスクリーンでは画面からの乱反射で、スクリーンから反射した光で、周辺を照らし、明るくなって黒の沈み込みが出ないとのこと。やはり映画専用のスクリーンにしないとならないようです。

大きさ的にも、現在のDDD 4本の音を出すなら、その中間に置かなければならないので、その意味での最大サイズは、一回りだけ大きい110インチぐらいでしょう。120インチになると、プロジェクターの配置を換えない限り、後ろのカーテンの位置まで下がり、後方のGRFの上に置いたTroubadour 40の後ろまでスクリーンが下がります。何回か計測して110インチに決めました。

専用のスクリーンは、現在でもよほど高価です。電動ロール式ではないので、パネル式は安価なのですが、正規に買うとプロジェクターと同じような価格になってしまいます。それでは、私の中のバランスが合わないので、国産のスクリーンぐらいの価格帯で探すと、やはり新品ではありません。探してみると丁度アメリカのオークションで、グレイスクリーンの110インチが出ているではありませんか。それを交渉して、日本まで送ってもらうことにしました。

そして、到着したのが先週の火曜日です。それから、毎晩、夜更かしが続いています(笑)。真っ暗にならないとやはり気になるので、始めるのは七時半過ぎになります。食事を取ったら毎晩引きこもりに入るのです。家族も呆れています。そして、調整を重ねると、このプロジェクターの性能と、スクリーンのマッチングの良さに驚き、マットスクリーンでは味わえない驚きが、沢山出てきました。オーディオと同じで、この喜び、この成果を友人にも伝えたいとの思いが高じて、迷惑が掛からないであろうご近所のパグ太郎さんにお声を掛けてしまいました。

GRF邸に最後にお邪魔したのは、コロナ騒ぎは海の向こうのニュースでしかなかった1月末のことだった様です。あれから全ての景色が変わってしまって遠い昔のようです。そして、GRFのあるお部屋も、まるで景色が変わっていました。ブログで写真は拝見していましたが、実物の110インチのスクリーンの存在感! やはりお伺いするたびに驚かされるということだけは変わっていません。

先ず、観せていただいたのは、調整の基準にされている『ドラゴンタトゥーの女』のブルーレイ。暗闇の黒の沈み込みと、そこに入ってくる光の表現力に圧倒されます。黒の美しさだけでなく、雪の野原、重く垂れこめた雲、降りやまぬ雪のグレーのクラデーションは、大観の朦朧体の水墨画の様な美しさです。というよりも大観の水墨画を美術館でガラスケース越しに見るよりいいかもしれません。それで分かったのですがパネルディスプレイに対するスクリーンのメリットはガラス面の屈折・反射の不自然さがないことなのですね。これはまるで映画館です。

そして此方が映画館よりも良い点は、やはり音響システムです。映画館で感じる低域を強調しすぎた不自然さも、マルチで音をぐるぐる回して見せる作為的な所もない、DDDユニット4台構成の自然なリアリティはやはり流石です。

それが良く分かったのは、クリス・ボッティのボストン・ライブ。豪華なゲスト陣の名演奏が、自然な音響で素直に収録されています。情報量の多い映像の奥行き感とDDDユニットの奥行き感が絶妙にバランスしています。所が、これがボッチェリのセントラルパーク・ライブになると微妙な違和感が出てきます。ボッチェリはオペラ歌手ではありませんので、オペラ専業歌手との重唱になると声量的に足りなかったり、オーケストラとのバランスが悪くなったりすることがあるようで、どうもそれをミキシングで補正している気がします。ゲスト歌手の独唱や、オーケストラのみの楽曲の明瞭さと、ボッチェリが入って来た時のバランスの崩れた不自然さが、GRF邸の音響システムでは馬脚を現してしまうのです。これは完全にソースの問題です。

更にそれが明確になったのが、『男はつらいよ、お帰り寅さん』でした。22年ぶりの新作で、シリーズの旧作映像と新に撮影した映像の編集作品なのですが、今回、新たに撮影した映像の解像度・空間表現に比べて、音声・音響のレベルのギャップ(アテレコの台詞や効果音に全く空間成分が入っておらずまるで張り付けたような部分と、映像と同時に収録された音声の自然な音声部分が交互に出てきて、奇妙なめまい感があります)が、明らかになってしまいます。

これを「聴いた」後で、改めて、『ドラゴンタトゥーの女』を「聴いて」みると本当に台詞も効果音も、不自然な所が全く感じられません。そこまでしっかりと処理をして作り込んでいるということなのでしょう。このシステムでの鑑賞に堪えられる映像作品には相当な音声品質が求められるのかもしれません。怖いものです。

色々楽しませて頂いている間に、またまた深夜になってしまいました。今回は映像の最新技術の成果を見せていただき、本当にありがとうございました。

パグ太郎
https://tannoy.exblog.jp/31290892/

151. 中川隆[-11884] koaQ7Jey 2020年8月13日 19:22:14 : BhNOqxhm4w : SWloTGRSTW5rYms=[19] 報告

アルテック(Altec)A7、A5 という往年のプロ用スピーカーを例にします。

世界中のコンサートホール、映画館用のスピーカーで、今も、あちこちのホールで使われているものです。アルテックA7、A5の能率は、105dbにも及びます。90dbと比較すると、15dbも違いますから、3dbが5回分です。能率90dbのスピーカーとの音量差は、32倍です。能率の計算は、2×2×2×2×2です。

32倍も音量が違うということは、能率90dbのスピーカー、YAMAHA NS1000Mで、100Wのアンプを使わなければ鳴らせなかった場所でも、能率105dbのスピーカーさえあれば、たったの3W程度で、同じ音量で鳴るということを意味します。

ウエスタン・エレクトリックという迷路


欧米のハイエンド製品を手にしても満足が得られなかったユーザーは、次に禁断の世界に入り込みます。

ご承知の通り米国の頂点、ウエスタン・エレクトリック(WE)の扉を開くことになります。

この時、この道を歩む人は冷静さを失っていました。なぜならば、WEの機器を使用している環境や背景を全く考慮していなかったからです。

この時代の米国には優れた業務用の機材がたくさんあります。1920年以降米国の優れたエンジニアは通信や映画産業に関わりをもちます。その結果WEのみならずRCAやランシング、アルテック等がすばらしい製品を生み出しました。しかしこれらのポテンシャルが如何に優れていても映画館や大きいホールで発揮されるものです。

少なくとも50畳以上の部屋があればある程度本来の能力を発揮するとは思いますが、こうした恵まれたリスニングルームを所有できる人は例外中の例外ではないでしょうか?
私もかつては、音楽再生ではWE594Aを上回る最高級ドライバーといわれるランシングのドライバーに、ウーファーの最高傑作の一つであるRCAのユニットをダブルで使用しました(もちろんフィールド型ユニットです)。 ベートーベンのシンフォニーをかけると30m離れた隣地のテニスコートで、街の雑音に打ち消されることなく明確に聞こえ驚きました(駆動アンプは300Bシングルで最大出力は7Wです)。

なんと家の中よりはるか離れた外の方がしっかり聞こえるのです。ここにWEの業務用機器の本質があるのではないでしょうか?

多量の空気があって初めて素晴らしく聞こえるのです。

また、現存するこれらの機器で良品は少なく、その上相当高額です。家一軒分をつぎこんでも多くの人はオーディオのターミナル(終着駅)とは感じないようです。 日本人特有の舶来信奉とWEという究極のブランドがそうさせるのかも知れません。

http://www.rrltd.co.jp/rrplaza/episode/vol04.html


スピーカーの能率


■能率の低いスピーカーは鈍感でボロいものしかありませんから、騙されてはなりません。

■80db台の低能率の「ボロい」スピーカーなどに数十万円も支払っていてはなりません!

■高能率スピーカーはレンジが狭いなどというデタラメがあちこちに書き込まれています(要注意!)。


スピーカーの能率は、オーディオの最も重要な基本事項であって、まず最初に知るべきことです。スピーカーには、「能率」という表示がされています。それは、「db」という単位で表示されています。ごく普通の能率のスピーカーは、その能率は、90dbくらいでしょう。ヤマハのNS1000MやNS10Mあたりのスピーカーで、能率90dbです。

能率が3db違いますと、音量が、2倍違います。87dbの能率のスピーカーは、能率90dbの、NS1000Mに比べて、同じワット数を入れても半分の音量しか出ません。逆に、能率93dbのスピーカーは、同じワット数を入れても、能率90dbのYAMAHA NS1000Mあたりのスピーカーの、2倍の音量が出ます。

さて、ここから先が重要です。能率が6db違っていますと、2×2=4倍違います。9db違いますと、2×2×2=8倍の音量の差になります。

アルテック(Altec)A7、A5というような往年のプロ用スピーカーを例にします。世界中のコンサートホール、映画館用のスピーカーで、今も、あちこちのホールで使われているものです。アルテックA7、A5の能率は、105dbにも及びます。90dbと比較すると、15dbも違いますから、3dbが5回分です。能率90dbのスピーカーとの音量差は、32倍です。能率の計算は、2×2×2×2×2です。

32倍も音量が違うということは、能率90dbのスピーカー、YAMAHA NS1000Mで、100Wのアンプを使わなければ鳴らせなかった場所でも、能率105dbのスピーカーさえあれば、たったの3W程度で、同じ音量で鳴るということを意味します。

スピーカーの品質、能率は、時代とともに、どんどん落ちているかのようです。ひどいスピーカーですと、能率がたったの84dbしかない小さなスピーカーが、50万円や100万円近い値段であったりします。その84dbという能率と、105dbという能率で、再計算してみます。

2×2×2×2×2×2×2=128倍の音量差です。

能率84dbのスピーカーで普通に聞くのに、50Wのアンプが必要だとします。能率105dbのアルテック A7、A5というようなスピーカーには、たったの、0.4Wのアンプがあれば十分です。1Wもいらないです。

1930年代頃のWE(ウェスタンエレクトリック)の38センチや46センチ口径などのフィールドスピーカーというような類のスピーカーの能率は、実に、115dbもあります。こればかりは、あまり知られていません。

115dbー84db=31dbの能率差です。

2を10回かけた数字より上ですから、1024倍よりも上で、1200倍くらいでしょうか。仮に、3万ワット×2のステレオアンプがなければ、84dbのスピーカーでは、武道館でのコンサートは出来なかったとします。しかし、能率115dbのフィールドスピーカーを持ってくれば、たったの25W×2のステレオアンプで、つまり、クラウンD45で、武道館ですら鳴らせるということを意味しています。コンサートホールだから大きなアンプが必要なわけではなく、スピーカー次第、全くもって、スピーカーの能率次第です。

数字が大きすぎて分かりにくいかもしれません。能率84dbのスピーカーに100Wのアンプをあてがうとします。115dbのフィールドスピーカーに、0.083Wのアンプをあてがうのと、全く同じ音量です。0.1Wもいらないことになります。

このことを知っているか知らないかによって、アンプの選択は、根底から変わってしまうと思います。スピーカー次第で音量が簡単に100倍以上、場合によっては、1000倍以上も違ってしまうのですから、50Wのアンプか100Wのアンプかなどという選択など、まったく無意味であることは、誰にでも分かることです。

また、能率90dbのスピーカー、ヤマハのNS1000Mなどで10Wもあれば十分過ぎるほど十分な爆音が出ます。したがって家庭での使用に300Wや500Wなどのアンプなどは、全く不要であり、音も悪いので、使う意味があるとは思えません。

ただし、能率115dbというような、WE(ウェスタンエレクトリック)のフィールドスピーカーの本物は、あまりにも高性能過ぎて、非常に危険なものであるうえ、非常に高額です(誰が本物のF1マシンを運転できましょうか?)。絶対に近づかないでください。

あまりにも鋭く敏感であるゆえ、セッティングできるはずがありません。この種のものを使い切るには、クラウンD45など、プロ用の中でも、小型の、超高性能アンプが、まず第一に必要ですが、それだけでうまくいくとは思えません。近づかないほうが無難です。

オーディオやスタジオモニターには、100dbくらいの超高性能ではあるが、危険というほどでもないという程度のスピーカー、100dbというのは、そのギリギリのラインですが、そのあたりこそが理想的でしょう。


プロの中のプロのレコーディングエンジニアが低能率スピーカーを斬る!


○○○のスピーカーはモニターには不適切です。 音の輪郭は出ていますが音楽の表現が薄い状態です。

理由は簡単で能率が88dbのスピーカーでは音楽の微妙なニュアンスは表現出来ておりません。その具体的な例を書きます。

高能率のスピーカーでは例えばリバーブの消えて行く様子が最後まで聞き取れますが、低能率のSPではあるレベルまで小さく成るとストンと消えてしまいます。そうとう大きな音で再生しなければ繊細で微妙な弱音まで聴こえず、大きな音は部屋の影響も大きく、多くのその他の問題が生じます。今回、貴殿に送ったCD「b-flat」高能率のSPと低能率のSPでは聴こえ方が全く違います。ぜひ同じ音量で聞き比べして下さい。


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Bさんのコメント: 能率88dbのスピーカーでは、本当にダメだった!

実は、小型スピーカーを「○○○○sch ○○-51?」に買い替えまして能率の違いに驚いているところです。


今までは88dbでしたが、今度は92db。その差は4db。音量の差もさることながら音の濃さが全然違う。

88dbでは「リバーブが消える。」と書いてあった記憶がありましたが、まさにそうですね。


ネットで見た「スピーかーの能率の差」という事で面白かったのが、低能率のスピーカーでは「さっきの音は無かった事にしておこう。」とありました。

つまり、その情報に音として反応出来ない。低能率スピーカーはまさに鬼門ですね。

聞き比べると、全く面白くない。全然音楽じゃないです。ゴミというのがよくわかります。

スピーカーの能率が90dbを超えないとアンプの性能の比較は出来ないんじゃないでしょうか?

88dbという低い能率のスピーかーですと音が薄くて判別が難しい。92dbあると細かい音がよく出ます。非常にリアルで、分解能力にアンプの限界すら感じます。

とにかく、出てくる音が段違いで楽しいです。

http://www.procable.jp/setting/03.html

個々の機器は小さな原子核反応炉のようなものであり、それが相互に結びつくと、大きな反応体として動作していると想像してみてください。 私自身の体験からいって、反応炉どうしが反応し合わなければ、いかに大型フロアスピーカーでも、ラジカセ並みの音しか出ません。 

デッカアーク型スピーカーを例に挙げてみましょう。 キャビネットに組み込まれているグッドマン社製20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 

ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 ヴィンテージオーディオの時代、電気信号の伝達に使われる電流の量は、質的なものを伝える為だけ有れば十分でした。 電気信号という船を浮かべ進めるだけの水量があれば、それ以上必要はなく、それ以上あると、かえって反応力を損なってしまうのでした。 それゆえにむやみな大出力アンプは製造されませんでしたし、必要もなく、当時のスピーカーに接続しても良い成果は決して得られません。 例をあげてみましょう。 今日のヴィンテージオーディオファンであればどなたでも御存じである、WEのトーキー用スピーカーで説明してみます。

WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 のちのTA4181Aと594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。
 
スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 そうした比較的小出力で劇場での使用に耐え、なおかつ効果的な広告が可能です。
 
WEのトーキーシステムの中で働いている、電気信号自体の性質が、現代のオーディオとは全く別の力を保持しているのです。 それこそが核反応的な連鎖であり圧縮、拡張と言うやり取りの後に、再生結果として提示されるのです。 ただアンプリファイアーが連結して圧縮、拡張を行っていっても、そのままでは核反応を発生させることは出来ません。 問題は電気信号の圧縮と拡張が、何のために行われているかです。 

今日のオーディオでは、この圧縮と拡張は利得を得る為であるとか、アンプリファイアーの出力の増大として解釈されていますが、この時代のシアターシステムはそうではありません。 それは電気信号の加工に使われたのです。 加工され、可変された電気信号は、アンプリファイアーの出力という船に乗って、スピーカーに送り届けられ確実に爆発します。 しかしこれだけでは核反応爆発力を長続きさせることは難しい。 確実に誘爆させ、それを連続的爆発に導くには、スピーカーを臨界に保ち、いったん電気信号が入ったらそのまま臨界点に達する様にしなければなりません。 

そこでコンシューマーユースホームオーディオとは、全く別の仕掛けを持った機材が必要になってきます。 WEのアンプリファイアーがその大きさの割に出力が小さいのは、ここに仕掛けが施されているからです。 出力より反応力の方に重きを置いたアンプリファイアーだったのです。 アンプリファイアーに限らず、光学式サウンドトラックフィルムの入力から、終段のスピーカーシステムに到るまで、あらゆる個所に反応する仕掛けが仕込んであります。 つまりWEのトーキーシステム全体が反応体の固まりであり、そのシステムブロックの一個一個が原子核反応炉みたいなものです。 こうした仕掛けがあるからこそ、小さな出力であっても大規模な拡声が可能です。 逆にいえばWEのスピーカーシステムの優秀さの証しでもあります。 

およそWEのトーキーシステム全体を見渡し、その反応力の値を考えた場合、もっとも強力な力を示すのはスピーカーです。 WEに関わらずRCAやヴァイタヴォックス、BTH、アルティック等のシアターシステムのスピーカー能率は大変高く、標準的には1W入力あたり105〜110 dbほどになります。 これはコンシューマーユースのものと比べればかなりの高能率であり、音圧も出るのですが、それはあくまで1W入力時の話です。 劇場で使用する際は、もちろん1Wで済むはずがありません。 当然もっと多くの入力信号を送ることになりますが、さて、ここで能率と音圧の秘密をお話ししなければなりません。

WEのトーキースピーカーは、入力信号の上昇に対してリニアに追従して働きます。 入った分だけ音圧が大きくなるのです。 なんだそれは当り前ではないかと思われるかもしれませんが、失礼ですがそう思う方は真のトーキー用スピーカーの何たるかを知らず、ちゃんと聴いたことが無い方です。 何故ならWEだけでなく真のトーキー用システムが、圧縮、拡張、反応力の三つの力を総動員して、核反応力を発生させたなら、人間はそのすさまじい音圧にリスニングルームに座っていることすら不可能です。 トーキーシステムとはその様なものです。

 スピーカー自体の入力信号に対する変換効率、能率がコンシューマーユースのものとはまったく別物であることを意味しています。 WEトーキーシステムにとってスピーカーの能率とは、再生音における最低保証値であり、1W入力−105/110dbという値は、アイドリング時のエンジン回転数と同じ状態にあるのです。 

ところがこの値はコンシューマーユースにあってはこの値はむしろ、最大音圧レベルに近いものであり、これを考えると両者のIW入力−105−110dbという値は業務用の場合は最低値を示し、コンシューマーユースは最高値であると言うことになります。 そして反応力という立場からみると、両者の能率、音圧レベル特性値とは、1W入力に対する反応力の値であるということに思い当たります。 これがマジックです。 

私達はこのことを知らずに来てしまった。 

確かに能率という面から見ればシアター用スピーカーは1Wでも鳴ります。 しかしそれは反応力がなければ、ただ鳴っているだけです。 シアタースピーカーシステムを鳴らすには、たとえ1Wでも確実に核反応を発生させるアンプリファイアーでなくては、シアタースピーカーの真の能力を示すことは出来ません。 しかしシアタースピーカーを家庭で使用する場合、そのほとんどが核反応力が殺されているのが現実です。 そうでなければ、すさまじい音圧レヴェルでレコードを鑑賞することになり、これは劇場かそれに準じるスペースを確保されている方にのみ許されることです。 

たとえ、そうした空間で映画を上演するならまだしも、レコードを再生するとなると、それは家庭で鑑賞するために制作されたレコード本来の音質とは程遠いものであるのは、ユーザーご自身が良くわかっていることでしょう。 それでは反応力で動くスピーカーが、他の様式で動作して生み出される再生音は、どうでしょうか。
 
シアターサプライ用システムを開発した会社は、家庭での音楽の繊細な表現に用いるためのコンシューマーユースも研究開発しました。 シアターシステムを家庭でそのままレコード再生に使用するとなると単なるPAにすぎなくなり、ホームユースオーディオシステム全体が難聴患者のための拡声機となってしまいます。 したがって転用するにあたって、シアター用とはまた異なる仕掛けが必要になってきます。 特にフォノイコライザーとその後のラインプリに重きを置き、多種多様な可変機能を付属させていきます。 それはレコードという音楽媒体に対して反応させるものです。 一時流行した入力信号を可変させないプリアンプが、大出力パワーアンプと組み合わされた時、拡声機的な再生音となることを思い出していただきたいのです。 

こうした拡声器的再生音は、ヴィンテージ時代のハイフィデリティではまずありえないものでした。 信号とは可変されるもの、というのがポリシーだったからです。 

それではここでシアターシステムスピーカーを汎用転用して、ホームユースとして製造されたモデルについて書いてみましょう。  これらの品は生まれはPAですが、ホームユース品として販売され、なおかつ評判も良いスピーカーシステムです。 米国JBL・ハーツフィールド、パラゴン、エレクトロヴォイス・パトリシアン、英国ヴァイタヴォックスコーナーホーン型等がざっと思い当たります。 アルテック、A7、A5を入れなかったのは、これらは完全なPAであるためです。 又独オイロダインもPAの部類に入るので書きません。 

上記のスピーカーシステム群における共通点は、クリップシュ型の変形コーナーホーンを採用していることです(パラゴンはフロントロードですが。 これらのスピーカーシステムは、一見1Wあたりの入力をコンパクトなボディで、シアターシステム並の音圧レベルを得る為のものにみえますが、実際にPAとして使うと問題が生じます。 PAにとって必要欠かさざる音の到達距離がより短いのです。 確かに家庭用としては他の形式のものより、格段に音は飛びます。 しかし、純粋なシアターPAと比べるとかなり落ちるのです。 

私はこれを試したことがあります。 アルテック1570Bアンプリファイアーで音圧レベルは小さな劇場並みで実験したのですが、10mまではヴァイタヴォックスコーナーホーンもロンドン・ウエストレックスホーンシステムも、音圧と浸透力いずれも変わりません。

 15mを過ぎると途端にヴァイタヴォックスの方が落ちてきて、20mを過ぎると完全にウエストレックスによる再生音が到達してきます。 これは1570Bの入力ボリューム目盛6くらいのポジションでのことで、ゲインをもっと開放するとその差はさらに広がります。 これがクリップッシュ型コーナーホーンの特性で、ハーツフィールド、EVパトリシアン、英ヴァイタヴォックス各社が、コーナー型クリップッシュホーンを用いたのは、業務用機のPA臭を取り除き、ホームユース用に仕立てる為、絶妙なる仕掛けを仕込んだからです。
 
これらはいずれもコーナー型である為、中高音用ホーンがリスナー正面に向くことはなく、中高域を反射させてきつくなるのを避けています。 それでもコンプレッションドライバーの再生音は、他のコンシューマーユースのモデルと比較すれば相当エネルギーは強いのです。 そこで製作者は、中高音ホーンをキャビネットでカバーしたのです。

 ヴァイタヴォックスコーナーホーンや、EVパトリシアンの中高音ホーンがキャビネットに内蔵されているのは、ただ全体としてのデザインを考慮しただけではなく、それなりの理由があります。 ヴァイタヴォックスコーナーホーンの中高音カバーを取り去ると、再生音は途端にPAくさくなります。 そして低音ホーン開口部面積と、中高音ホーンの開口面積比率にも念入りに計算された意味があります。 中高音ホーン開口面積に対し、低音ホーンの開口面積はかなり大きくなっており、それはとりもなおさず、ホームユース的に豊かな低音再生を狙ったがゆえなのです。
 
反応力という観点から見れば、反応力自体をコントロールしていることにもなります。

 それは事実であり必要なことでもあります。 ホームユースは最大音圧というものが限定されているからです。 それは慎重に製作者側の意図する所によって音響デザインされており、シアター用スピーカーをホームユースに使われる方がしばしば陥る音優先のシステムとは異なるのです。 なぜなら、これらのスピーカー群はレコード再生に必要な音色とゆたかな音楽性を備えています。 全ては有能なエンジニア達が音楽の為に考案製造したシステムであり、反応力の抑制は音楽の女神へ捧げられた供え物でもあったのです。

http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51748646.html
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749181.html
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749261.html

152. 中川隆[-11266] koaQ7Jey 2020年9月20日 17:34:24 : 8yaWWvP5cQ : Mm9tOGFLcEdsOTI=[49] 報告
今日はアレキサンドライト邸に 1 : GRFのある部屋 2020年 09月 20日
https://tannoy.exblog.jp/31374890/

最近は、「行ったり来たり」の「行ったり」の記事を書くことがほとんど無くなりました。この半年、Hさん邸以外には、i さん邸にしかお邪魔していません。電話では皆さんと交流させていただいていますが、実際にお伺いすることがほとんど無くなってしまったのです。そんな中、Germanの会の御常連のアレキサンドライト伯爵邸が大変な事になっているとの、Aionさんや夜香さんの情報を聴き、今回も横浜のMさんとご一緒にお伺いすることになりました。

西武池袋線の最寄りの駅で、横浜のMさんと待ち合わせです。Mさんは、ご自宅そばの元町中華街駅から、一本なので所要時間は杉並から向かう私とほとんど時間がかかりません。昨日は、真夏日がぶり返した日で、直通電車一本で来られるMさんは、バスを乗り継いで西武池袋線にたどり着いた私と二時丁度に待ち合わせ、出向かいに来ていた伯爵の車で、ご自宅に向かいました。前回も横浜のMさんとご一緒に真夏に来たことを思い出しました。

横浜のMさんは、現在のパラゴンのある部屋を大幅に模様替えをして大型のスクリーンを導入した映画館化を図っています。そのメインスピーカーにXRT-29より大型の、XR-290を導入されました。中央のパラゴンを移動させてそこに大型スクリーンを埋め込みます。XRT-29を使った時のイメージ図はこちらです。現在、特注のスクリーンとプロジェクターの到着待ちで、10月中には完成予定です。

そこに入れられたXR-290も大変大きなSPですが、持ち運ぶときは分割できるそうです。今日、Mさんと一緒に伯爵邸にお邪魔するのは、マーク・レヴィンソンがチェロ時代に開発したストラディバリウス・グランドマスターを聴かせていただくためです。チェロのグランドマスターはユニット数は、XR-290より少ないのですが、キャビネットは一体で230キロもあるそうです。高さは、2,200mmでXR-290と同じです。とても普通の部屋では入りません。その音を聞けるのは大変楽しみで残暑厳しい中をバスを乗り継いできたのです(笑)。

グランドマスターは四半世紀も前、新潟のオーディオ店のオーナーのご自宅で聞いたことがあります。その時は圧倒的な重低音で本当に驚きました。EMTの927とDecolaもその時はじめて聞きました。その時の驚きが広がり、927は友人達に拡まりましたし、Decolaはその時の驚きが切っ掛けで、後年手に入れたのは周知の通りです。その時、聴いたオールチェロのシステムにも驚きました。そのオーナーのレヴィンソンとの交友が実を結んだのでしょう。その時聴いたのが、オールチェロのアンプと、今日のストラッド・グランドマスターだったのです。

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挨拶もそこそこに、何時もの部屋とは違った一階の部屋のとおされました。八畳と十畳が繋がった大きな部屋の向こうにグランドマスターがその偉容を見せています。スイスのアルプスで眼前にマッターホルンを見たときのような感動です。よく見ると2メートル以上もあるスピーカーが左右に開いたように置かれています。今までに感じたことの無い、アルプスの山がこちらに向かって迫ってくるような感覚を覚えたのです。

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スピーカーの専用台をよく見ると、後ろから前に、外側から内側へと傾斜しているのです。この台の上で正面を向けるとスピーカー自体が内側に、また前側に、あたかもピサの斜塔のように傾斜して立っているのです。聴いている聴取位置に向かってスピーカーが倒れ込んでくるような怖さも感じます。アレキサンドライトさんは、ほぼ二ヶ月間掛かって追い込んだ結果、現在では下の板目を見ると解るのですが、少しだけスピーカーを外側に向けて設置されていました。

NYでは問題ないでしょうが、地震の多い日本では後ろ側で転倒防止の柔らかなロープでも張るか、これだけ高いスピーカーは何らかの地震対策を取らないと怖いかもしれません。その特異な配置方法を理解するまでに数分間かかりました。しかし、見れば見るほどの偉容です。Mさんが今回の映画館用に導入されたマッキントッシュのXR290も超弩級のスピーカーですが、大きさや重量はグランドマスターと変わりませんが、決定的に違うのは価格です。290は450万円でしたが、チェロのグランドマスターは1400万もしたのです。理由は使っているユニットです。

マッキンは専用のユニットを低音4本、中音12本、高音24本!も使用していますが、自社開発の専用ユニットです。グランドマスターは、Dynaudio製の"Consequence"に使用されている最高級ユニットを、低音2本、中音と高音に8本づつも使っています。コンシーケンスをダブルスタックしたような贅沢さです。その思いっきりぶりに感心しました。

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それを鳴らす機器類も、もちろんオールチェロです。待ちきれませんね!説明をお聞きして、早速音出しをして貰いました。

一聴してすぐ解りました。これは美音ですね〜。Mさんも聞いてすぐに言われました。これはGRFさん好みの音だと!

https://tannoy.exblog.jp/31374890/

153. 中川隆[-11232] koaQ7Jey 2020年9月22日 07:23:03 : 2hqgblnG1E : b0xFZU54aklaajI=[3] 報告
今日はアレキサンドライト邸に つづき : GRFのある部屋 2020年 09月 21日
https://tannoy.exblog.jp/31377124/


一聴して驚きました。美音♪ですね〜。 控えめで、でも美しい音がひたひたと浸透してきます。何よりの驚きは音がユニットからは聞こえてこない事です。上部に一直線で、8本づつの中、高音ユニットが並んでいますが、そこから音が全くしません。音が聞こえるのは下から二本目までのユニットです。ですからSPは、半分ぐらいの大きさのスピーカーに感じるのです。

ここにあるのは、グランドマスターという最上級の機種で、その下にグランドがつかないマスターと呼ばれる機種があるそうです。それは8本ずつのユニットが半分の4本ずつだそうですが、想像するそのスピーカーがなっているのかと思うような上にユニットがない様な音がします。しかし、そのユニットの有る無しの違いは、音の鳴る前の気配の再生能力なのでは無いでしょうか?

このぐらいの大きな背の高い装置になると、音が出る前から威圧感が感じられるのですが、調整があってくると、音は下からなっているように聞こえます。家の和室でもおなじように床の下から聞こえてきます。ホーン型のツイーターと違い、ドーム型の歪みの少ないユニットは、音がスピーカー自身からは聞こえてこず、音場の空間が出現するのです。8本もストレートに並んだ配列は、床と天井の反射を押さえ、ステレオで大事な左右の広がりと奥行きを良く再現します。アレキサンドライトさんが、二ヶ月以上掛けて調整をされてきた装置は、第1音から他のSPでは出せない世界を出現しているのです。

音質の傾向としては、DGの録音方向では無く、EMIやPHILIPSの音を良く再生すると言えばわかっていただけるでしょうか?このような音になる装置は稀です。私の経験でも、よそのお宅できいたのは数えるほどしかありませんし、その中でも今日のこの音が一番驚きました。もっと言えば、クラシックの演奏会場で響く美しい音を再現している装置はほとんど無いと言うことです。嬉しくなりました。家で実験している演奏会場の音の再現は別な方向でもアプローチしても同じ結果になることを証明してくれたからでもあります。

富士山には、登山ルートは何本もありますが、たどり着く頂上は一つ、最後は同じ風景が見えてくるのです。雲海を突き抜けて、他の山々を遙か下に見下ろす霊山の趣があるのです。ザビーネマイヤーのクラリネットの暗いでも透明な音、クリュイタンスのラベルの時代を全く感じない音、何時も聴いているヤンソンスのマーラーの六番の大スケールとコンセルトヘボウの響き。家とHさん邸以外にはじめて聴きました。

イザベル・ファウストのスリーピングビューティがまだ目覚めきれないときのまだ堅い音までしっかりと再現します。また、内田光子のピアノには驚きました。DGでは無くPHILIPSの録音だとすぐわかります。彼女自身の所有するスタインウェイの芯が硬質だけど、響きが柔らかい音ははっきりとわかります。

去年、横浜のGermanの会にお呼びしてライブを聴いたグレース・マーヤのバックのギターの音と彼女の声。そして、定番のチックコリアの硬質な音は、スケールの大きなクラシックを同じ装置で聴いているとは思えない程です。録音、レーベルの違いをはっきりと描き分ける能力は、本当に高いと思いました。真のハイファイ装置ですね。

一般のチェロに対するイメージは硬質な透明感でもありますが、このECMの録音はそのイメージを裏切りません。しかし同じ装置が、透明感は高いが幾分硬質すぎる響きになりがちなEMIの90年代の録音や、時として時代を感じる帯域の狭い音になりがちなクリュイタンスの名盤をここまで再現する装置にお目に掛かったのははじめてです。アレキサンドライトさんが、二ヶ月以上掛けて調整をされてきた装置は、他のSPでは出せない世界を見事に出現していました。


https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=31377124&i=202009%2F20%2F99%2Ff0108399_11333158.jpg

分析的な聴き方を必要としないほど、楽しい音楽が鳴っているのは、歌謡曲を聴かせていただいてわかりました。歌謡曲特有の、平面を埋めるほどの音の充実感がそれを証明しています。お見事です。

一緒に来られたMさんも大満足のお顔をしています。そして、私好みの音だと看破されました。そうですね、今まで自宅で構築してきた風景が、違った登山路、違ったアプローチをしていても、3000メートルを超えた景色は同じように聞こえるという当たり前の事に感動している自分がいました。

後半は、何時もの部屋でJBLによる本格的なサラウンドを聴かせていただきました。そちらも素晴らしかったのですが、聴かせていただ行ったムジークフェラインザールでのジョン・ウイリアムスとウィーンフィルの演奏が、別テークの音と映像を合わせてあるのが、すぐわかるほどの音の解像度だと言えばお解りになるでしょうか?

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=31377124&i=202009%2F22%2F99%2Ff0108399_04100948.jpg

終わってから、駅の南口にあるアレキサンドライトさん行きつけのフレンチレストランで、地元産の野菜をあしらった美味しいコーズ料理を食べながら、いろいろとグランドマスターの思い出と感動を話していました。こういうレストランでの食事は本当に久しぶりです。Mさんとの感想戦は、石神井公園駅で彼が特急に乗り換えるまで続きました。

帰りも、中村橋から阿佐ヶ谷駅のバスに乗りました。考えてみたら、二車線のバス道路では追い越される車もないのですから、タクシーとほぼ同じ時間でバスも飛ばしています。阿佐ヶ谷駅で渋谷駅のバスに乗り換え、最寄りのバス停で降りて、すっかり秋めいた心地よい空気の中を星を見ながら帰ってきたときもまだ、アレキサンドライトさん邸の素晴らしい音が鳴っていました。
https://tannoy.exblog.jp/31377124/

154. 2020年10月11日 17:38:27 : 8gCSXuGjH6 : VVFpZC9XN0RpaEk=[12] 報告
晴耕雨聴 2020年10月09日
体力の低下に伴い、VITAVOX BASS BINシステム、WE13aシステム、ロンドンWEシステムの分離を進めます
https://91683924.at.webry.info/202010/article_3.html


https://91683924.at.webry.info/upload/detail/013/416/33/N000/000/000/160222528619079612726-thumbnail2.jpg.html
 (WE13aシステムです。低域はJBL4550+ランシング415レプリカ・ダブル、中域はWE13aレプリカ+WE555、高域はカンノK597です。3wayマルチで鳴らしており、低域はWE124J、中域はWE124A、高域は是枝Lab.1619p.p.です)

 ベンプレ亭書斎にはシステムが3系統あり、バスビン、WE13a、ロンドンWEを中心として組んでいます(他にモノラル用にクラングフィルムオイロダインシステム、サブにグッドマンAXIOM22システム)。
 これまでチャンデバとパワアンは各システムごとに固定し、各種プリアンプ、LPタンテ、オープンデッキを繋ぎ変えて聴いてきましたが、プリ、タンテ、デッキをそれぞれのシステムに固定していく事にしました。

 実はこの1年ほどで急に体が不自由になって来ました。朝起きると腰痛でしばらく動けませんし、眩暈で起きられない事もしょっちゅう。肩は慢性的に痛くて上げにくいですし、歩く速度も遅くなってきました。

 ショックだったのは妻に「最近匂いが変わったわね。加齢臭?」と言われたことです。
 更に先日は風呂場で転倒し、右肘に挫創を負い、5針縫合してもらいました。
 風呂場で転ぶなんて…もう高齢者としか言えませんね。
 あと、関係ないと思いますが、最後に一本だけ残っていた親知らずも虫歯で最近抜きました。

 そんなこんなで体力の衰えは急激で、立ったり座ったりが億劫、ですから機材の後ろに回って機材を繋ぎ変えるのもチョットしんどいです。
 まあその、ベンチプレス競技引退時の130sから一時105sまで減量していた体重が、再度115sまでリバウンドしているのが一番問題なんでしょうがw
 ですから3組あるメインシステムを、音質を悪化させずにシンプルにしていきたいと思います。

 それぞれのシステムの大まかな音の傾向も掴めましたので、固定してもイケると考え始めたのも理由の一つです。
 音の傾向は、バスビンはHIFIで透明度が高く、広がりのある音、WE13aは実在感があって演出があり、聴き応えのある音、ロンドンWEは土臭く、温もりがあり、ハイパワーな音です。
 これに合わせて以下の様に組んでみようと企図しました。

バスビンシステム
 タンテ 由紀精密AP-0(未到着ですがw)
 デッキ デンオンDN-3602R
 プリ 是枝Lab. LL-AA

WE13aシステム
 タンテ EMT927st
 デッキ スチューダーC37
 プリ マッキントッシュC40

ロンドンWEシステム
 タンテ デンオンDN-308F、エンパイア398
 デッキ タスカム42B
 プリ マンレイ・ラインミキサー

 これ以外のソースとしてSACDとFMチューナーがあります。
 現在、SACD(兼ハイレゾ配信用DAC)はラックスD-10X、FMチューナーは47Lab.4730を使っています。D-10Xはアンバラ出力はバスビンと WE13aへ(先が二股になったRCAプラグを自作しました)、バランス出力はロンドンWEに繋ぎます。
 FMチューナーはグッドマンに固定とします。

 それからEMT927stの音はすごく好きなので、バスビンにも繋げられるように、LL-AAの入力の一つに自作のバランス→アンバラ変換コードをぶら下げて、WE13aと両方で聴きましょう。

 テープデッキもC37はバスビンにもすぐ繋げられるように工夫しちゃおうかな。
 うーむ、それじゃ所期の目的通りにはいかないよなー。

https://91683924.at.webry.info/202010/article_3.html

155. 中川隆[-10090] koaQ7Jey 2020年11月07日 11:19:24 : rBzhPMJiBc : eXgyN1czclhOai4=[28] 報告
今でもまだ現役 B&W Original Nautilus (1995)
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1110.html
156. 中川隆[-10088] koaQ7Jey 2020年11月07日 11:41:40 : rBzhPMJiBc : eXgyN1czclhOai4=[30] 報告
B&W Signature Diamond _ B&W で唯一まともな音のスピーカーだけど…
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1109.html

頭が逝かれた信者が多いダメスピーカー タンノイ オートグラフ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1107.html

ワーフェデール 後方開放・無指向性フロア型スピーカー SFB/3
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1091.html

ワーフェデール エアデール(1950年発売 オリジナルモデル)
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1092.html

JBL パラゴン レプリカ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1094.html

JBL ハーツフィールド レプリカ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1095.html

JBL Project K2/S9500 スピーカー
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1096.html

157. 中川隆[-10086] koaQ7Jey 2020年11月07日 15:54:43 : rBzhPMJiBc : eXgyN1czclhOai4=[34] 報告
ソナス・ファベール ストラディヴァリ・オマージュ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1111.html
158. 中川隆[-10068] koaQ7Jey 2020年11月08日 15:07:23 : clChoBGbOA : L3dzaVcvS1dSVkE=[18] 報告

伝説の ソナス ファベール ガルネリ・オマージュ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/684.html

ソナス・ファベール ガルネリ・メメント(2005)
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1114.html

ソナスファベール 初代エレクタ・アマトール(1988)
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1112.html

159. 2020年11月13日 09:14:10 : fjmX4o4d4c : ODIyUmZYbDVZNS4=[4] 報告
買ってはいけない JBL Project EVEREST DD66000・DD67000
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1115.html
160. 2020年11月13日 09:15:45 : fjmX4o4d4c : ODIyUmZYbDVZNS4=[5] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
オーディオ観が変わった貴重な体験!2020年11月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e0458290152b656874716303a32cab7c


ときどき全国のオーディオ愛好家の豪華なシステムを専門誌やブログなどで拝見することがある。

とても凝っているし、その編成にも素晴らしい創意工夫が溢れ「さぞや凄い音だろうなあ!」と想像をたくましくさせてもらっているが、それでも上には上があってこの世界はキリがないことを幾分なりとも知っているつもり。

というのも4年ほど前に福岡で開催された「オーディオ・フェア」で総額4000万円のシステムを聴いてから、すっかりオーディオ観が変わってしまった。

たしかに、その音は「いい音」には違いなかったが我が家の音と比べて、とても「4000万円」近いほどの開きはないように思えた。

もちろん総合的には負けているものの、我が家で古典管を使った真空管アンプと古いアルニコマグネット型のスピーカーの組み合わせで鳴らす「倍音成分の艶やかな響き」は部分的にしろ優っているような気がした。

したがって、「何も高価だとか”見てくれ”だけで驚くことはないなあ」というのがその時の正直な感想だった。

敷衍すると、どんなご家庭のシステムだって他に負けないほどの美点がどこかにあるはずで、たとえば口径20センチのシンプルなフルレンジを良質なアンプで聴くボーカルは音像定位の面では豪華なシステムに劣らないどころかむしろ優位のはず。

これも「世界最高水準の音」を聴いていればこそ、こういう横着なことが言える(笑)。というわけで、当時の体験を再掲させてもらおう。

つい先日のこと、オーディオ仲間のYさんから「福岡でオーディオ・フェアが開催されますので一緒に行きませんか」とお誘いを受けた。

「温故知新」というわけで、古いオーディオ機器ばかりではなく最新のオーディオ事情を知っておくのも悪くないので「ぜひお願いします。」と一つ返事。

「3月31日〜4月2日」の3日間にわたって開催されるそうで、混雑を避けて初日の31日(金)に参加ということで、当日はあいにくの雨模様にもかかわらず予定どおり午前8時半に出発。参加人数は4名なので1台のクルマで間に合った。

具体的なオーディオフェアの概要は次のとおり(ネットからの引用)。

マックス・オーディオが主催する九州最大のオーディオイベント『九州ハイエンドオーディオフェア2017』が、3月31日(金)〜4月2日(日)の3日間にわたって福岡国際会議場にて開催されている。

同展示会は11の部屋に分かれて、50社以上に及ぶオーディオメーカーや輸入商社が参加。各部屋では試聴デモの実施や、充実した販売コーナーも展開される。

オーディオ製品がフェア特別価格で販売されるほか、CDやLPソフトのコーナーをはじめ、音元出版の刊行物の販売も行われている。

主催者であるマックスオーディオの代表・大原晴三氏は、今年で14回目を迎える同イベントに関して次のように語る。
今年のテーマは“出会い”です。

この福岡でのイベントは14回目を迎え、小倉でのイベントに至っては30年以上続けています。マックスオーディオが常に大切にしてきたのはお客様との出会いです。

いま世の中はインターネット販売が主流になりつつありますが、ネット販売が広まれば広まるほど、相反して我々のようなお客様と出会って説明していく商売も、今まで以上に重要になってると確信しています。そういった意味でも今年は原点に立ち返ったイベントにしていきたいと思います。

お客様との出会いを大切にして、目に見える形で対面でしっかりと製品を説明させていただく、そんな3日間にしていきたいと思います。

     

ユーザー目線に立って考えれば、一つのブランドや製品を取り上げて試聴イベントを行うよりも、同じ価格帯の製品を比較する試聴会の方が間違いなく面白い。聴き比べるということがオーディオの原点であり、楽しみであると思っています」と大原社長は語る。

概要は以上のとおりだが、たしかに近年のオーディオはネット販売によって人的交流が希薄になっていることは事実だし、確たる「座標軸」や「ものさし」がいっさい無い世界なので「聴き比べが原点」という趣旨にも「もろ手」を挙げて賛同。

当日はおよそ6時間にわたって各ブースを回ったが、オーディオ好きにはこたえられないまったく夢のようなひと時だった。

撮影禁止ではなかったので写真を撮らせてもらったうちの1枚がこれ。
          

とても凝ったツクリのスピーカーだったが、今風の特徴を如実に表わしているので代表的な例として取り上げてみた。

会場には細長い縦長の形状に小口径のウーファーが2発というスタイルが圧倒的に多かったが、あくまでも私感だがこの2発というのに問題あり。

マンション・オーディオの室内環境に対応し、また、音の量感を稼ぐためにやっているのだろうが、その一方、マイナス面もあって中低音域の質感がどうもイマイチで何だか音が濁って聴こえる。

「日頃〇〇さん宅でAXIOM80などのフルレンジを聴き慣れているせいか、どうも違和感を覚えますね〜。」と、仲間たち。

「昔、ウーファー3発で鳴らしたことがありますが最終的にはうまくいきませんでした。低音域の分解能はすべてを支配しますのでウーファーは1発に限りますよ。」と、したり顔の自分(笑)。

上記の画像でも左側から順に天文学的な数字で値段が上がっていくが、音は逆に一番シンプルな左のスピーカーが気に入った。

今回の見学で白眉だったのは「G1 GIYA」(ジーワン ギヤ)というスピーカーだった。

         

お値段が900万円と文字どおりハイエンドだが、これまでのオーディオ人生の中で一番素晴らしい音だと思った。

音を形容する言葉として周波数レンジ、分解能、奥行き感、艶などいろいろあるが、すべてに亘って最高クラスで、こういうバランスで音は出すものだと深く脳裡に刻み込んだ。

係の方が「世界で最高の音です。」と胸を張っておられたが、たしかにさもありなん。

仲間のNさんから後日、次のようなメールが届いた。

「G1 GIYAは凄かったですね。さっそくネットでググってみました。製造元は南アフリカのVivid Audio社でステラヴオックス・ジャパンが輸入販売をしています。開発者のローレンス・ディッキーは英国のB&W出身とのことです。」

このスピーカーの周辺機器も凄かった。

         

レコードプレイヤーが光カートリッジなどの周辺機器も含めておよそ1000万円(笑)。

高級機には珍しいベルト・ドライブ方式だったので理由を係の方に伺ってみたところ「アイドラー方式は太い音が出るのですが原音再生には向きません。ダイレクトドライブ方式は私らのような弱小メーカーには理想のモーターが作れません。結局、消去法でいくとベルトドライブ方式に落ち着いてしまいます。」

「昨年12月に発表されたそうですが、このプレイヤーは年間どのくらいの生産台数を見込んでいるんですか?」と質問してみた。

「40台くらいですかね〜。最高のプレイヤーということで中東、中国など世界中から引き合いが来ています。」

このシステム全体ではパワーアンプ(700万円)なども含めて4000万円近いお値段だったが、アラブの石油王や中国の成金たちなど世界中の大金持ちを相手にすれば十分成り立つ商売かもしれない。

こういうシステムに接すると、いつも戦前の古典管や往年のSPユニットなどにこだわっている古色蒼然とした我が家のオーディオが何だかみすぼらしいものに思えてきたのも事実だが、それはそれとしてむしろ部分的には優っているところもあるのではという気になった。

身びいきかもしれないが、お値段からすると大健闘である。

この会場を後にするときに、ふと、古典管を使ったアンプと「AXIOM80」によるシステムのデモンストレーションを会場の一部でやってみたくなった。

「温故知新」で、新旧を対比させたこういう企画もかえって斬新で面白いのではないだろうかと思ったが、主催者側の儲けにはまったく寄与しないので没だね、これは(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e0458290152b656874716303a32cab7c

161. 中川隆[-9833] koaQ7Jey 2020年11月17日 18:10:50 : GmJ0HtwMbI : NzRCRVhEMHdYY1E=[71] 報告
Mr.トレイルのオーディオ回り道
お金持ちだけがオーディオマニアではない 2017年02月05日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/d695eeee649883766d79c33effc8c896


広々とした大きな部屋で、大きなスピーカーや超高級品のアンプ類がズラリと並んでいるのを雑誌で見かける。お金持ちだけの為のオーディオみたいな感じで雑誌で取り上げられている。だからと言って「良い音」で鳴っているとは限らない。「絵」にはなるけどサウンドは投資効果に見合ったサウンドなのか疑わしい部分が多々ある。

そんな写真を私なりに見てみると、@SPのセッティングに気が配られていない Aケーブル類が貧弱 Bメーカーオリジナルのままで使われている・・・と云う様な共通点が有る。

SPにしろアンプにしろ「メーカー製オリジナル」で100%はない。本当のオーディオマニアは「音に拘り」を持っているはずだと思う。だから、SPにしろアンプ類にしろ、ケーブル類まで気を使って「自分の音を探求」している。

お金持ちが高価な機器をずらりと並べてオツにいっているのも判らないではない。ただ「オーディオマニア」と云うより「コレクター」だと思う。

私は、「部屋に合ったSPを自分の好みのサウンドに仕上げて楽しんでいる方」をオーディオマニアと思っている。その為にはいろいろな処に手を入れて、目指すサウンドを追求する姿こそが「オーディオマニア」だと思う。20p口径のSPユニットを使ったシステムでさえ、立派なオーディオマニアになれると思う。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/d695eeee649883766d79c33effc8c896

162. 中川隆[-9822] koaQ7Jey 2020年11月17日 18:33:51 : GmJ0HtwMbI : NzRCRVhEMHdYY1E=[83] 報告
Mr.トレイルのオーディオ回り道
今までのオーディオマニアは雑誌で作られたもの 2016年11月07日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/dfb915929cc8ddc44eb32c9dbf79a4c6


「音楽」が好きで、好きな時に「音楽」が聴きたくてステレオを買ったのが45年前。18歳でオーディオを始めて、最初は雑誌の影響を受けて、機器の買い替えによる「グレードアップ」をして来たが、期待するほど「音質アップ」はしなかった。「音質アップ」はしたが、投資金額に見合う「音質アップ」では無かったと15年ほど前に気付いた。

何故「期待した音質アップ」をしなかったのか?・・・それは、雑誌で説明されるグレードアップの方法が根本的に間違っていたからだと思った。いくら機器のグレードを上げても「音質」はそう簡単には上がらない。原理・原則が全く違うのではないか?・・・と疑問を持った。

15年前は「ケーブル」に対して「疑心暗鬼」で有った。しかし、色々なケーブルを試していくうちに、「ソース機器から情報がプリアンプに入らない限り増幅もない」と言うごく当たり前の結論になった。当然、プリアンぷからパワーアンプへの情報伝達・パワーアンプからスピーカーへの伝達もしかり。すべてのケーブルで伝送される情報量をアップさせれば、機器のグレードアップよりはるかに高い「音質アップ」が簡単に出来る事を知った。

それから「理想のケーブルは?・・・」を追及して、自分でオンリーワンのケーブルを開発して使う様になった。市販品では私の求める音質を得るには、超高額となるか?もしくは無いのである。先日「送電線」の構造や材質について考察を述べたが、それらを満たす市販品のケーブルは皆無だと思った。ならば、「自作」するしかない。

実際に自分でケーブルを開発して行くと、自分の考えが間違っていない事が判った。ケーブルの自作の延長で「電源ケーブル」も自作したが、電源ケーブルで機器の性能や音質が左右される事が判明。一気に全ケーブルを対象にする事にした。

現在は基本となる1本のケーブルを作成し、それですべてのケーブル(電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブル・SP箱内配線・アンプ内配線他)を作り、ケーブルのグレードアップを10回以上繰り返して来た。

「固定観念」(頭の固い)の強い方では「音質アップ」は難しいのがオーディオだと思う。人と同じことをやっていても人と同じぐらいのサウンドにしかならない。40年も機器の入れ替えだけで「オーディオ遊び」をして来た人をたくさん見て来たが、それは単なる「機器の入れ替え」で「音質アップ」ではないという事。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/dfb915929cc8ddc44eb32c9dbf79a4c6

163. 中川隆[-9372] koaQ7Jey 2020年12月11日 09:43:16 : Nng3b6jurQ : OGxqUVpQN3pHeGs=[6] 報告
すべての企業にとって「金融リテラシーに長けた個人」が敵である理由とは?

人々は「使う金は収入より少なくすると生き残れる」というのは知っている。本当は誰もがそれを知っている。しかし、人々が気づいていないこともある。それは資本主義社会はそれを守らせないために、ありとあらゆる手法で私たちに過剰に金を使わせるように仕掛けてきているということだ。(鈴木傾城)

金利18%で金を貸すというビジネスが日本を埋め尽くす
日本のどこの都市のどこの駅で降りても、繁華街を見渡すと気づくことがたくさんある。街のあちこちに巨大看板があって、それが消費者金融の宣伝であることだ。アコム、アイフル、プロミス、レイク……。

それぞれの企業が、即日融資だとか、1ヶ月利息ゼロだとか、借り換えローンだとか、女性にも優しいとか、様々な売り文句を書き連ねて大量宣伝している。

消費者金融の巨大看板が街を埋め尽くしているということに違和感を感じる日本人はもういないのかもしれない。

こうした消費者金融は、電車の中でも大量に広告を出している。中吊り広告にも、ドアの上にも、窓にも、つり革にも、ありとあらゆるところに「金を貸す」という広告で埋め尽くされている。

テレビでも消費者金融の広告は追いかけてくるし、インターネットの広告にも消費者金融の広告が目につく。

金利18%で金を貸すというビジネスの宣伝が日本を埋め尽くしているというのは、あまりにも異様な光景であるとは思うのだが、日本で暮らしているとそれが日常になってまったく無感覚になってしまうのかもしれない。

異常も慣れれば日常になるという好例が消費者金融の広告であるとも言える。

それにしても、消費者金融がコロナ禍でもこれほどの大量宣伝ができるというのは、何を意味しているのか。

広告もタダではない。街の巨大看板も電車のそれぞれの広告も莫大な金額がかかっている。ここが消費者金融の広告で埋め尽くされているということは、消費者金融はそれぞれ莫大な広告費をそこに支払っているということに他ならない。

そして、消費者金融がそれを支払えるというのは、それだけ金を借りている人が莫大に存在するということでもある。


金利のことなど考えたことのない人が大量にいる
すなわち日本人は、金利18%だろうが何だろうが平気で金を借りているということを意味する。

金利が18%と言えば、約4年で自分の借金が倍になってしまうものだ。それを平気で借りられるというのは、それだけ切羽詰まっている人も多いという見方もできる。

実際、2020年はコロナ禍によって多くの人が収入にダメージを負った。失業・休業状態に陥った人たちは緊急事態宣言の時期には400万人単位で存在していた。

政府は5月になって特別定額給付金10万円を国民全員に支給するという措置を決めたが、すでに非正規雇用者は3月から苦境に落ちていた上に、政府の給付金は5月どころか6月に入ってももらえなかった人も多かった。

彼らの一部は、やむにやまれず消費者金融で生活費を補填することもあっただろう。

一方で、無計画な金の使い方で「とにかく借りられるところから借りる」「貸してくれるから借りる」「消費者金融でも貸してくれるなら借りる」という人も大勢いる。

つまり、最初から金利のことなど何ひとつ考えたことのない人が大量にいるということでもある。なぜ、このような不利な借り方をわざわざするのだろうか。それは、世の中の全員が全員「資本」に興味があるわけではないからだ。

日本の教育も、読み書き算盤と必要最小限の道徳などを教えても、「金」という生々しいものについてストレートに教えることはほとんどない。

今でも日本は「金について気にする人間は卑しい」という考え方をする人もいるほど金について話すのを嫌う人も多い。

そのため、「金をいかに使うか」「金をいかに貯めるか」「金といかに接するか」という基礎は自分で身につけなければならない状況にある。

そうなると、ある程度「資本主義」「金融」「社会システム」について関心がある人とまるっきり関心がない人では、金に対する接し方がかなり違ったものになってしまう。当然、金利18%の負債が自分の人生にどのような影響を及ぼすのか考えない人が出てきたとしても不思議ではない。

どんどん買わせる。節約なんかさせない
実のところ、資本主義の世界で生きるためには「使う金は収入より少なくする」を徹底することが基本である。

この基本から外れると、いくら収入が莫大であっても遅かれ早かれ破綻に見舞われる。(マネーボイス:なぜ年収数億円の有名人が破産する?私たち庶民にも参考になるたった1つの防衛策=鈴木傾城 )

しかし、皮肉なことに資本主義社会では、このシンプル極まりないルール「使う金は収入より少なくする」は守らせないような仕組みになっている。

なぜか。

なぜなら、資本主義社会では企業が個人に「金を使ってもらうこと」で成り立っているので、どんどん金を使ってもらわないと「企業は困る」からだ。節約なんかされるよりも金を使って欲しい。金を使ってくれないと儲からない。

だから、資本主義社会では朝から晩まで大量の広告を垂れ流し、人々の購買意欲をこれでもかこれでもかと刺激し、煽り立て、買わせるのだ。「金がない」と言っても許さない。

金がなくても、クレジットカードもあれば、銀行のキャッシングもあれば、消費者金融もある。

どんどん買わせる。節約なんかさせない。金がなくても金を使わせる。それが現代の資本主義の「ホンネ」であり、だから社会は敢えて人々に「金の教育」をしないようにしているようにも見える。

下手に金の教育などして、大勢が「金といかに接するか」を学んで「節約が資本主義で生き残る最も有効な手段」という事実を覚えてそれを実践されたらモノが売れなくなってしまうではないか。

すべての企業にとって、金融リテラシーに長けた個人は敵なのだ。

私たちに過剰に金を使わせるように仕掛ける
起業家や経営者は朝から晩まで金を稼ぐことに全力を集中している。言って見れば「金を稼ぐこと」のために生きている。しかし、普通の人々は「金のため」に生きているわけではない。だから、金融の仕組みを専門家並みに知る必要はどこにもない。

普通に生きている人がマネーサプライが何かを知る必要などほとんどないし、ましてやマネタリーベースとマネーサプライの違いとは何かを知る必要もない。

しかし、知るべきことはある。それは資本主義で生きている以上は金がいかに大切かを理解することだ。

「働くこと、節約すること、金を貯めること」がコントロールできていないと、人生が破壊されてしまうのは確かだ。「金の使い方」がコントロールできていないと、一瞬で破滅する。

人々は「使う金は収入より少なくすると生き残れる」というのは知っている。本当は誰もがそれを知っている。

しかし、人々が気づいていないこともある。それは資本主義社会はそれを守らせないために、ありとあらゆる手法で私たちに過剰に金を使わせるように仕掛けてきているということだ。

節約させるどころか、逆にどんどん金を使わせようとする。それは「資本主義の親玉が企業である」ことから起きている現象だ。企業は儲けるために金を使わせる必要があるので、私たちに節約させないように広告から営業まで含めてあらゆる手法で私たちを揺さぶっている。そして金を使わせる。

そういう社会であることに気づいていない人もいる。

そのような目で社会を眺めると、街のあちこちに巨大看板があって、それが消費者金融の宣伝であることは、資本主義社会のひとつの事実を私たちに教えてくれているのが分かるはずだ。

社会の本音は「節約しなさい」ではなく「浪費しなさい」の側にあったのだ。どんどん買わせる。節約なんかさせない。金がなくても金を使わせる。これが、資本主義の裏の顔なのである。


『欲望産業 小説・巨大消費者金融(高杉 良)』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01M0EM90T/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=asyuracom-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=B01M0EM90T&linkId=f99564bbc542a0e964a5b6f55d14a437


https://blackasia.net/?p=21630

164. 中川隆[-9051] koaQ7Jey 2020年12月23日 04:02:12 : nuMuC3FGQw : bjhSdFprbHJINGc=[56] 報告
昭和の日本のスピーカーは世界最高峰だった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/443.html
165. 中川隆[-7375] koaQ7Jey 2021年2月14日 16:17:22 : QZhdQO5a5A : ZWFSbURxdVc4aUU=[21] 報告
別冊ステレオサウンド『歴代・名スピーカーユニット[増補版]』
2021年2月18日発売!! - Stereo Sound ONLINE
https://online.stereosound.co.jp/_ct/17430408

オーディオの原点は “スピーカーユニット” にあり!スピーカーユニットに徹底してこだわり、その魅力を余すところなく紹介する!!

WE555が誕生してから、今年ですでに95年。この間にはオーディオファイルの情熱をかき立て、あるいは永年憧れ続けた魅力的なスピーカーユニットが数多く登場しました。中には、いままで見たことがない、あるいは知らなかった、型名だけは知っていたが……。そうした未知のユニットもあり、それを「発見」することも、オーディオのひとつの愉しみかもしれません。

本誌では、そうした歴代の傑作スピーカーユニットをジャンル別に厳選し、豊富な写真とともに丁寧に詳しく解説しました。本誌はきっと、オーディオファイルの貴方にとって、折に触れてもう一度読み返したくなる、「座右の書」となるはずです。

本誌は、2007年に発売した『歴代・名スピーカーユニット』の増補版です。2007年版では、フルレンジユニット篇/同軸型(コアキシャル)ユニット篇/ウーファーユニット篇/ドライバーユニット篇、の4部門に分け、計109モデルのスピーカーユニットを詳解しました。

今回の[増補版]では、新たに「ドイツ製の名スピーカーユニット」35モデルに加え、フォステクス・6モデル、GIPラボラトリー・6モデル、ウェスタン・エレクトリック・1モデル、計48モデルを追加しました。

以下は、その詳細です。


●「まずスピーカーユニットありき」
 オーディオの原点 スピーカーユニットの魅力
 高津 修

●ここに注目! 歴代・名スピーカーユニット徹底研究

・フルレンジユニット篇
 Altec Lansing 603(A), 603B, 755A, 755C, 755E
 Diatone P610MB
 Electro-Voice SP15
 Fostex F120A, FE103A(新), FE168SS-HP(新)
 G.I.P. Laboratory GIP4165(新)
 Goodmans AXIOM 80
 JBL LE8, LE8T, LE8T-H, D123, D130
 Lansing D101
 Lowther PM6A Hi-Ferric
 RCA MI4410
 Western Electric 595A, 728B, 750A, 754A, 755A, KS7747, TA4154, TA4165, TA4172, TA4189, D173491(新)

・同軸型(コアキシァル)ユニット篇
 Altec Lansing 409B, CD408-8A, 601, 602A, 602B, 602D, 604(A), 604B, 604C, 604D, 604E, 604-8G, 605B
 Electro-Voice 15TRXB
 Great Plains Audio 604-8H-II
 Jensen G610B, Type H
 RCA LC1, LC1A
 Scott Type H
 Stephens/Tru-Sonic 206AXA
 Tannoy 15” Monitor Black, Monitor Silver, Monitor Red, Monitor Gold


・ウーファーユニット篇
 Altec Lansing 416A, 416-8A/B, 515(A), 515B, 515-8G, 803, 803A, 803B
 Ampex 150-4
 Fostex W400A-HR, W160A-HR(新)
 G.I.P. Laboratory TA4181A model 1, model 2, model 3, W4601
 JBL 130A/B, 150-4C, 1500AL
 Lansing 415, 815U, D130A
 TAD TL1601a, TL1601b, TL1801
 Western Electric TA4151, TA4181A
 Westrex T510A


・ドライバーユニット篇
 Altec Lansing 288(A), 288B, 288C, 288-8G/16G, 802B, 802C, 802D, 802-8G/16G
 Fostex T500A MkIII(新), T90A-SE(新), T250A(新)
 G.I.P. Laboratory 594A model 1, model 2, model 3, GIP555W(新), GIP801(新), GIP-D5016A(新), GIP597A(新)
 I.P.C. LU1000
 JBL 75, 175, 175DLH, LE175DLH, 2410, 375, 2440, 2441, 435Be
 Jensen Model Q
 Lansing 284, 287, 801, 901, D175H
 London Western Electric 30150B
 RCA 555 Type
 TAD TD4003
 Western Electric 555, 555W, 594A, 713C, A555
 Westrex T530A

●ドイツ製の名スピーカーシステム/ユニット篇(新企画)
 解説=小林正信

・黎明期のジャーマン・ヴィンテージスピーカー
 ジーメンス Riffel ELL13/AEG Rice & Kellogg type Loudspeaker

・画期的なシアタースピーカー「オイロパ」
 クラングフィルム 44008/クラングフィルム 43010

・オイロダイン・オーナーが憧れる「オイロパ・ユニア」
 クラングフィルム 44006/クラングフィルム 43011

・ドイツ製フルレンジスピーカーの最高峰と「ビオダイン」
 クラングフィルム 42006/クラングフィルム 44025

・プロパガンダの申し子「オイロパ・クラルトン」
 クラングフィルム 44008/クラングフィルム 43010

・類稀な音の「オイロパ・ユニア・クラルトン」
 クラングフィルム 44022/クラングフィルム 44021/クラングフィルム 43012

・シアタースピーカーの頂点「オイロノア」
 クラングフィルム 46000

・戦後のドイツ製大型スピーカーの雄「ビオノア」
 クラングフィルム KL-L501/クラングフィルム KL-L405/クラングフィルム KL-L302

・フィールド型オイロダイン「KL-L430/KL-L431」
 クラングフィルム KL-L401/クラングフィルム KL-L402/クラングフィルム KL-L301

・アルニコ型オイロダイン「KL-L439/C71233-A6-A1」
 クラングフィルム KL-L406/クラングフィルム KL-L303

・最良のドイツ製フルレンジスピーカー
 ジーメンス 12インチ径フルレンジ(革エッジ)/ジーメンス 12インチ径同軸2ウェイ/シーメンス C72233-A10-A1/シーメンス C72233-A10-A7

・ツァイスのシアター用スピーカー
 ハルトマン&キルバッハ 19インチ径フルレンジ/イコフォックス 12インチ径フルレンジ+ショートホーン/イコフォックス 8セル・マルチセラーホーン付きドライバー/イコフォックス 19インチ径ウーファー

・謎に包まれた「コンスキ&クリューガー」
 コンスキ&クリューガー KL51用ウーファー+ドライバー・ホーン/コンスキ&クリューガー HL57

・孤高のモニター用同軸スピーカー
 エックミラー O15c/シュルツ O16/シュルツ O16改

●ブランド別・歴代スピーカーユニット主要規格一覧

 
https://online.stereosound.co.jp/_ct/17430408

166. 中川隆[-5719] koaQ7Jey 2021年4月14日 19:27:12 : FQrGsP3YVY : VUVVL3ZhT3JrRms=[38] 報告
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タイトル=audio identity (designing) 宮ア勝己 現代スピーカー考

audio identity (designing) 宮ア勝己 ワグナーとオーディオ(マランツかマッキントッシュか) (中川隆)
に対するレスポンス投稿として

audio identity (designing) 宮ア勝己 現代スピーカー考

Date: 9月 15th, 2008
現代スピーカー考(その1)
http://audiosharing.com/blog/?p=48

1年ほど前だったと思うが、ある掲示板で
「現代スピーカーの始まりはどこからか」というタイトルで語られていたのを、ちらっと読んだことがある。

この問掛けをした人は、ウィルソン・オーディオのスピーカーだ、という。
コメントを寄せている人の中には、B&Wのマトリックス801という人もいたし、
その他のメーカー、スピーカーの型番をあげる人もいた。

挙げられたスピーカーの型番は、
ほぼすべて1980年代の終わりから90年にかけて登場したものばかりで、
ここにコメントしている人たちは、私よりも10歳くらい若い世代か、さらにその下の世代かもと思っていたら、
大半の方が私よりも二、三歳上なので、驚いた。

もっと驚いたのは、誰一人、現代スピーカーの定義を行なわないまま、
スピーカーの型番を挙げ、その理由というよりも、私的感想を述べているだけなことだ。

特定の人しか読めないようになっている内輪だけの場や、
酒を飲みながら、あれが好きだとかこれはちょっと……と語り合うのは、くだらなさを伴いながらも楽しいし、
そのことに、外野の私は、何も言わない。

けれど不特定の人がアクセスする場で、
少なくとも「現代スピーカーはここから始まった」というテーマで語り合うにしては、
すこし幼すぎないだろうか。

話をもどそう。
現代スピーカーは、KEFからはじまった、と私は考える。
http://audiosharing.com/blog/?p=48

現代スピーカー考(その2)
http://audiosharing.com/blog/?p=49

昔も今もそうだが、KEFをケフと呼ぶ人が少なからずいるが、正しくはケー・イー・エフである。

KEFは、1961年にレイモンド・E・クックによって創立されている。
クックは、ワーフェデール(輸入元が変わるたびに日本語表記も変っていて、ワーフデールだったりもするが、
個人的にはワーフェデールが好きなので)に直前まで在籍している。

ワーフェデールは、イギリス人で当時のスピーカー界の大御所のひとりだった
G・A・ブリッグスによる老舗のスピーカーメーカー(創立1932年)で、
ブリッグスはいくつものオーディオ関係の著書を残している。
1961年に「Audio Biobraphies」を出している。

イギリスとアメリカのオーディオ関係者の回想録に、ブリッグスがコメントをつけたもので、
そこに1954年の、ある話が載っており、岡俊雄氏が、ステレオサウンド 10号に要約されている。

手元にその号はないので、記憶による要約だが──
1954年、ニューヨークのホテルで催されていたオーディオフェアに、ワーフェデールも出展していた。
そのワーフェデールのブースにある日、若い男が、
一辺四〇センチにも満たない、小さなスピーカーを携えて現われた。
エドガー・M・ヴィルチュアであり、G・A・ブリッグスに面会を求めた。
ヴィルチュアはスピーカー会社をつくり、その第1号機を持ってきた。
これと、ブリッグス(つまりワーフェデール)のスピーカーと、公開試聴をしたいという申し出である。
ワーフェデールの大型スピーカーは約250リットル強、
ヴィルチュアのスピーカーは一辺40cmにも満たない立方体の小型スピーカー。

当時の常識では、勝負は鳴らす前から決っていると多くの人が思っていたにも関わらず、
パイプオルガンのレコードを、十分な量感で自然な音で聴かせたのは、
ヴィルチュアの小型スピーカーだったのを、会場の多くの人ばかりでなく、ブリッグスも認めている。

E・M・ヴィルチュアは、翌年、自身の会社アコースティック・リサーチ(AR)創立し、
正式にAR-1と名付けたスピーカーを市販している(試作機とは多少寸法は異なる)。

勝手な推測だが、この事件が、クックがワーフェデールをはなれ、
KEFを創立するのにつながっていると思っている。
http://audiosharing.com/blog/?p=49

現代スピーカー考(その3)
http://audiosharing.com/blog/?p=50

クックがいた頃のワーフェデールのスピーカーユニットは、
ウーファーもスコーカーもトゥイーターもすべてコーン型で、振動板は、もちろん紙を採用している。
そのラインナップの中で異色なのは、W12RS/PSTである。

紙コーンのW12RSとは異り、型番の末尾が示すとおり発泡プラスチックを振動板に採用している。
このW12RS/PSTを開発したのは、技術部長だったクックである。
さらにクックは、高分子材料を振動板に使うことを考え開発したにも関わらず、ブリッグスが採用を拒否している。
このウーファーがのちにKEFのB139として登場する。

クックは、スピーカーの振動板としての紙に対して、
自然素材ゆえに安定性が乏しく均一のものを大量に作る工業製品の素材としては必ずしも適当ではないと考えており、
均質なものを大量に作り出すことが容易な化学製品に、はやくから注目し取り組んでいる。

クックの先進性と、それを拒否したブリッグスが、
ワーフェデールという、老舗の器の中で居つづけることは無理があったと考えてもいいだろう。

もしB139がワーフェデールから登場していたら、クックの独立はなかったか、
すこし先に延びていたかもしれないだろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=50


現代スピーカー考(その4)
http://audiosharing.com/blog/?p=51

レイモンド・E・クックは、ワーフェデールに在籍していた1950年代、
外部スタッフとしてBBCモニターの開発に協力している。
当時のBBC技術研究所の主任研究員D・E・L・ショーターを中心としたチームで、
ショーターのキャリアは不明だが、イギリスにおいてスピーカー研究の第一人者であったことは事実で、
ワーフェデールのブリッグスも,自著「Loudspeakers」に、
ショーターをしばしば訪ねて、指導を仰いだことがある、と記している。

ショーターの元での、スピーカーの基本性能を解析、理論的に設計していく開発スタイルと、
当時のスピーカーメーカーの多くが勘と経験に頼った、いわゆる職人的な設計・開発スタイルを、
同時期に経験しているクック。

クックの写真を見ると、学者肌の人のように思う。
彼の気質(といっても写真からの勝手な推測だが)からいっても、
後者のスタイルはがまんならなかっただろうし、職人的開発スタイルのため、
新しい理論(アコースティックサスペンション方式)による小型スピーカーに公開試聴で負けたことは、
その場にいたかどうかは不明だが、ブリッグス以上に屈辱的だったに違いないと思っている。

ショーターやクックのチームが開発したスピーカーは、LS5/1であり、
改良モデルのLS5/1Aの製造権を手に入れたのは、クックが創立したKEFであり、BBCへの納入も独占している。
http://audiosharing.com/blog/?p=51


現代スピーカー考(その5)
http://audiosharing.com/blog/?p=54

LS5/1Aは、スタンダードサンプルに対して規定の範囲内に特性がおさまるように、
1本ずつ測定・キャリブレートが要求される。
クックにとって、均質の工業製品をつくる上で、このことは当り前のこととして受けとめていただろう。

1961年、KEFはプラスチックフィルム、メリネックスを振動板に採用したドーム型トゥイーターT15を、
1962年にはウーファーのB139を発表している。
ワーフェデール時代にやれなかった、
理論に裏打ちされた新しい技術を積極的に採りいれたスピーカーの開発を特色として打ち出している。

1968年、KEFにローリー・フィンチャムが技術スタッフとして加わる。
彼を中心としたチームは、ブラッドフォード大学と協力して、
スピーカーの新しい測定方法を開発し、1973年のAESで発表している。
インパルスレスポンスの解析法である。

この測定方法の元になったのは、
D.E.L.ショーターが1946年にBBCが発行しているクオータリーに発表した
「スピーカーの過渡特性の測定とその視覚的提示方法」という論文である。
第二次世界大戦の終わった翌年の1月のことである。驚いてしまう。
この論文が実用化されるにはコンピューターの進化・普及が必須で、27年かかっている。
http://audiosharing.com/blog/?p=54

現代スピーカー考(その6)
http://audiosharing.com/blog/?p=56

インパルスレスポンスの解析法は、従来のスピーカーの測定が、
周波数特性、指向特性、インピーダンスカーブ、歪率といった具合に、
正弦波を使った、いわゆる静特性の項目ばかりであるのに対して、
実際の動作状態に近い形でつかむことを目的としたものである。

立ち上がりの鋭いパルスをスピーカーに入力、その音をコンデンサーマイクで拾い、
4ビットのマイクロプロセッサーで、結果を三次元表示するものである。
これによりスピーカーにある波形が加えられ、音が鳴りはじめから消えるまでの短い時間で、
スピーカーが、どのように動作しているのかを解析可能にしている。いわば動特性の測定である。

この測定方法は、その後、スピーカーだけでなく、カートリッジやアンプの測定法にも応用されていく。

インパルスレスポンスの解析法で測定・開発され、最初に製品化されたのは#104である。
瀬川先生は「KEF #104は、ブックシェルフ型スピーカーの記念碑的、
あるいは、里程標的(マイルストーン)な作品とさえいってよいように思う。」とひじょうに高く評価されている。
インパルスレスポンスの解析法は、コンピューターの進歩とともに改良され、
1975年には、4ビット・マイクロプロセッサーのかわりに、
ヒューレット・パッカード社のHP5451(フーリエアナライザー)を使用するようになる。
新しいインパルスレスポンスの解析法により、
#104のネットワークに改良が加えられ(バタワースフィルターをベースにしたもの)、
#104aBにモデルチェンジしている。
http://audiosharing.com/blog/?p=56


現代スピーカー考(その7)
http://audiosharing.com/blog/?p=57

KEFの#104aBは、20cm口径のウーファーB200とソフトドーム型トゥイーターT27の2ウェイ構成に、
B139ウーファーをベースにしたドロンコーンを加えたモデルである。

B200は、クックが中心となって開発された高分子素材のベクストレンを振動板に採用している。
ベクストレンは、その組成が、紙以上にシンプルで均一なため、ロットによるバラツキも少なく、
最終的に音質もコントロールしやすい、との理由で、BBCモニターには1967年から採用されている。
ただし1.5kHzから2kHzにかけての固有音を抑えるために、ダンプ剤が塗布されている。

T27の振動板はメリネックス製。T27の最大の特長は振動板ではなく、構造にある。
磁気回路のトッププレートの径を大きくし、そのままフレームにしている。
従来のドーム型トゥイーターの、トッププレートの上にマウントフレームが設けるのに対して、
構造をシンプル化し、音質の向上を図っている。しかもコストがその分けずれる。
のちにこの構造は、ダイヤトーンのドーム型ユニットにも採用される。

このT27の構造は、いかにもイギリス人の発想だとも思う。
たとえばQUADの管球式パワーアンプのIIでは、QUADのネームプレートを留めているネジで、
シャーシ内部のコンデンサーも共締めしているし、
タンノイの同軸型ユニットは、
アルテックがウーファーとトゥイーターのマグネットを独立させているのと対照的に、
ひとつのマグネットで兼用している。
しかも中高域のホーンの延長として、ウーファーのカーブドコーンを利用している。

こういう、イギリス独特の節約精神から生れたものかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=57

現代スピーカー考(その8)
http://audiosharing.com/blog/?p=58


#104と#104aBの違いは(記憶に間違いがなければ)ネットワークだけである。
ユニットはまったく同じ、エンクロージュアも変更されていない。
そのため、KEFでは、旧モデルのユーザーのために、aBタイプへのヴァージョンアップキットを発売していた。
キットの内容は新型ネットワークのDN22をパッケージしたもので、
スピーカーユニットが同じにも関わらず、スピーカーの耐入力が、50Wから100Wと大きく向上している。

この成果は、#104の開発に使われた4ビット・マイクロプロセッサーと、
aBタイプへの改良に使われたヒューレット・パッカード社のHP5451の処理能力の違いから生れたものだろう。

インパルスレスポンスの解析法そのものは大きな変化はなくても、
処理する装置の能力次第で、時間は短縮され、
その分、さまざまなことを試せるようになっているし、
結果の表示能力も大きな違いがあるのは容易に想像できる。
そこから読み取れるものも多くなっているはず。

インパルスレスポンスの解析法の進歩・向上によって(言うまでもないが、進歩しているのは解析法だけではない)、
#105が生れてくることになる。
私が考える現代スピーカーのはじまりは、この#105である。
http://audiosharing.com/blog/?p=58

現代スピーカー考(余談・その1)
http://audiosharing.com/blog/?p=59

KEFの#105は、ステレオサウンド 45号の表紙になっている。
このころのステレオサウンドの表紙を撮影されていたのは安齋吉三郎氏。

いまのステレオサウンドの表紙と違い、
この時代は、撮影対象のオーディオ機器を真正面から見据えている感じがしてきて、
印象ぶかいものが多く、好きである。
41号の4343もそうだし、45号の105もそう。ほかにもいくつもあげられる。

目の前にあるモノを正面から、ひたすらじーっと見続けなければ、
見えてこないものがあることを、
安齋氏の写真は無言のうちに語っている、と私は思う。
http://audiosharing.com/blog/?p=59


現代スピーカー考(その9)
http://audiosharing.com/blog/?p=60

「われわれのスピーカーは、コヒーレントフェイズ(coherent phase)である」
当時、類似のスピーカーとの違いを尋ねられて、
KEFのレイモンド・E・クックがインタビューで答えた言葉である。

#105とは、KEF独自の同軸型ユニットUNI-Qを搭載したトールボーイ型スピーカーのことではなく、
1977年に登場した3ウェイのフロアー型スピーカーのことである。
#105は、傾斜したフロントバッフルのウーファー専用エンクロージュアの上部に、
スコーカーとトゥイーターをマウントした樹脂製のサブエンクロージュアが乗り、
中高域部単体で、左右に30度、上下に7度、それぞれ角度が変えられるようになっている。
使用ユニットは、105のためにすべて新規開発されたもので、
ウーファーは30cm口径のコーン型、振動板は高分子系。
スコーカーは10cmのコーン型、トゥイーターはドーム型となっている。

こう書いていくと、B&Wの801と似ていると思う人もいるだろう。
801は2年後の79年に登場している。
#105の2年前に、テクニクスのSB-7000が登場しているし、
さらに前にはフランス・キャバスからも登場している。同時期にはブリガンタンが存在している。
http://audiosharing.com/blog/?p=60


現代スピーカー考(その10)
http://audiosharing.com/blog/?p=61

使用ユニットの前後位置合わせを行なったスピーカー、一般的にリニアフェイズと呼ばれるスピーカーは、
キャバスがはやくからORTF(フランスの国営放送)用モニターで採用していた。
1976年当時のキャバスのトップモデルのブリガンタン(Brigantin)は、
フロントバッフルを階段状にすることで、各ユニットの音源を垂直線上に揃えている。

リニアフェイズ(linear phase)を名称を使うことで積極的に、
この構造をアピールしたのはテクニクスのSB-7000である。
このモデルは、ウーファー・エンクロージュアの上に、
スコーカー、トゥイーター用サブエンクロージュアを乗せるという、
KEFの#105のスタイルに近い(前にも述べたように、SB-7000が先に登場している)。

さらに遡れば、アルテックのA5(A7)は、
ウーファー用エンクロージュアにフロントホーンを採用することで、
ホーン採用の中高域との音源の位置合わせを行なっている。
#105よりも先に、いわゆるリニアフェイズ方式のスピーカーは存在している。
http://audiosharing.com/blog/?p=61

Date: 10月 29th, 2008
現代スピーカー考(その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=163

KEFのレイモンド・E・クックの
「われわれのスピーカーは、コヒーレントフェイズ(coherent phase)である」 を
もういちど思い出してみる。

このインタビューの詳細を思い出せればいいのだが、さすがに30年前のことになると、
記憶も不鮮明なところがあるし、手元にステレオサウンドもない。
いま手元にあるステレオサウンドは10冊に満たない。
もうすこしあれば、さらに正確なことを書いていけるのだが……。

クックが言いたかったのは、#105は単にユニットの音源合わせを行なっているだけではない。
ネットワークも含めて、位相のつながりもスムーズになるよう配慮して設計している。
そういうことだったように思う。
他社製のスピーカーを測定すると、位相が急激に変化する帯域があるとも言っていたはずだ。

当然、その測定にはインパルスレスポンスによる解析法が使われているからこその発言だろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=163


現代スピーカー考(その12)
http://audiosharing.com/blog/?p=82

KEFの#105をはじめて聴いたのは1979年、熊本のとあるオーディオ店で、
菅野先生と瀬川先生のおふたりが来られたイベントの時である。

オーディオ相談といえるイベントで、菅野先生、瀬川先生はそれぞれのブースにおられて、
私はほとんど瀬川先生のブースにずっといた。
その時、瀬川先生が調整して聴かせてくれたのが、105である。

いまでこそクラシックが、聴く音楽の主だったものだが、当時、高校二年という少年にとっては、
女性ヴォーカルがうまく鳴ってほしいもので、瀬川先生に、
「この人とこの人のヴォーカルがうまく鳴らしたい」(誰なのかは想像にまかせます)と言ったところ、
「ちょっと待ってて」と言いながら、ブースの片隅においてあった105を自ら移動して、
バルバラのレコードをかけながら、
スピーカー全体の角度、それから中高域ユニットの水平垂直方向の調整を、
手際よくやられたのち、「ここに座って聴いてごらん」と、
バルバラをもういちど鳴らしてくれた。

唇や舌の動きが手にとるようにわかる、という表現が、当時のオーディオ雑誌に載っていたが、
このときの音がまさにそうだった。
誇張なく、バルバラが立っていたとして、ちょうど口あたりのところに、
何もない空間から声が聴こえてくる。

瀬川先生の調整の見事さと早さにも驚いたが、この、一種オーディオ特有の生々しさと、
けっして口が大きくならないのは、強い衝撃だった。
バルバラの口の中の唾液の量までわかるような再現だった。

ヴォーカルの再生は、まず口が小さくなければならない、と当時のオーディオ誌ではよく書いてあった。
それがそのまま音になっていた。

いま思い出すと、それは歌い手のボディを感じられない音といえるけれど、
なにか他のスピーカーとは違う、と感じさせてくれた。
http://audiosharing.com/blog/?p=82

現代スピーカー考(その13)
http://audiosharing.com/blog/?p=83

KEFの#105の底にはキャスターが取り付けられていた。

いまのオーディオの常識からすると、なぜそんなものを取り付ける? となるが、
当時は、スペンドールのBCII、BCIIIの専用スタンドもキャスターをがついていた。

ただスペンドールの場合も、このキャスター付きのスタンドのせいで、
上級機の BCIIIはずいぶん損をしている。
日本ではBCIIのほうが評価が高く、BCIIIの評価はむしろ低い。

ステレオサウンド 44号のスピーカーの総テストの中で、瀬川先生が、
BCIIIを、専用スタンドではなく、
他のスタンドにかえたときの音に驚いた、といったことを書かれている。

スペンドールのスタンドは、横から見るとコの字型の、鉄パイプの華奢なつくりで、キャスター付き。
重量は比較的軽いBCIIならまだしも、BCIIのユニット構成に30cmウーファーを追加し
エンクロージュアを大型にしたBCIIIで、スタンドの欠点が、よりはっきりと出たためであろう。

KEFの試聴室の写真を見たことがある。
スピーカーは、105の改良モデルの105.2で、一段高いステージの上に置かれているが、
とうぜんキャスターは付いていない。あのキャスターは、輸入元がつけたのかもしれない。
そして、キャスターを外した105の音はどう変化するのかを確認してみたい。
http://audiosharing.com/blog/?p=83


現代スピーカー考(その14)
http://audiosharing.com/blog/?p=164

KEFの#105の資料は、手元に何もない。写真があるぐらいだ。

以前、山中先生が言っておられた。
「ぼくらがオーディオをやりはじめたころは、得られる情報なんてわずかだった。
だからモノクロの写真一枚でも、じーっと見続けていた。
辛抱づよく見ることで、写真から得られるもの意外と多いし、そういう習慣が身についている。」

私がオーディオに関心をもちはじめたころも、山中先生の状況と大きく変わらない。
東京や大阪などに住んでいれば、本だけでなくオーディオ店にいけば、実機に触れられる。
しかも、オーディオ店もいくつも身近にある。
けれど、熊本の片田舎だと、オーディオを扱っているところはあっても、近所にオーディオ専門店はない。
得られる情報といえば、オーディオ誌だけである。
まわりにオーディオを趣味としている先輩も仲間もいなかった。

だから何度もくり返し同じ本を読み、写真を見続けるしかなかった。

いまはどうだろう。
情報量が増えたことで、あるひとつの情報に接している時間は短くなっていないだろうか。

数年前、ある雑誌で、ある人(けっこう年輩の方)が、
「もう、細かなことはいちいち憶えてなくていいんだよ。ネットで検索すればいいんだから」と発言されていた。
それは趣味の分野に関しての発言だった。

ネットに接続できる環境があり、パソコンもしくはPDAで検索すればそのとおりだろう。
仲間内で、音楽やオーディオの話をしているとき、
その人は、つねにネットに接続しながら話すのだろうか。
それで成り立つ会話というのを想像すると、つよい異和感がある。
http://audiosharing.com/blog/?p=164


現代スピーカー考(その15)
http://audiosharing.com/blog/?p=195

KEFの#105の写真を見ていると、LS3/5Aにウーファーを足したスタイルだなぁ、と思ってしまう。

スコーカーは10cm口径のコーン型で、
トゥイーターはT27でこそないが、おそらく改良型といえるであろうソフトドーム型。
これらを、ただ単にウーファーのエンクロージュアに乗せただけではなく、
左右上下に角度調整ができる仕掛けがついている。

#105の、見事な音像定位は、LS3/5Aの箱庭的定位に継がっているようにも思えてくる。
LS3/5Aも、#105の中高域部と同じように、仰角も調整して聴いたら、
もっと精度の高い、音の箱庭が現われるのかもしれない。
LS3/5Aを使っていたときには、仰角の調整までは気がつかなかった。

セレッションのSL600を使っていたときに、カメラの三脚の使用を検討したことがある。
スピーカーの仰角も、左右の振り、そして高さも、すぐ変更できる。
いい三脚は、ひじょうにしっかりしている。

スピーカーのベストポジションを見つけたら、そこからは絶対に動かさないのと対極的な聴き方になるが、
被写体に応じて、構図やカメラのピントを調整するように、
ディスクの録音に応じて、スピーカーのセッティングを変えていくのも、ありではないだろうか。
http://audiosharing.com/blog/?p=195


現代スピーカー考(その16)
http://audiosharing.com/blog/?p=205

推測というよりも妄想に近いとわかっているが、#105のスタイルを、
レイモンド・クックは、LS3/5A+ウーファーという発想から生み出したように思えてならない。

LS3/5Aに搭載されているスピーカーユニットはKEF製だし、KEFとBBCの関係は深い。
時期は異るが、KEFからもLS3/5Aが発売されていたこともある。

#105は、セッティングを緻密に追い込めば、精度の高い音場再現が可能だし、
内外のスピーカーに与えた影響は、かなり大きいといえるだろう。

にも関わらず、少なくとも日本では#105は売れなかった。

#105は、より精度の高さを求めて、105.2に改良されている。
もともとバラツキのひじょうに少ないスピーカーではあったが、105.2になり、
全数チェックを行ない、標準原器と比較して、
全データが±1dBにおさまっているモノのみを出荷していた。

またウーファーの口径を30cmから20cmの2発使用にして、
ウーファー・エンクロージュアを小型化した105.4も出ていた。
ということは、#105はKEFにとって自信作であり、主力機でもあったわけだが、
日本での売れ行きはサッパリだったと聞いている。

この話をしてくれた人に理由をたずねると、意外な答えが返ってきた。
「(スピーカーの)上にモノが乗せられないから」らしい。
いまでは考えられないような理由によって、である。
http://audiosharing.com/blog/?p=205

現代スピーカー考(その17)
http://audiosharing.com/blog/?p=206

KEFの#105が日本であまり芳しい売行きでなかったのは、
なにも上にモノを乗せられないばかりではないと思う。

#105と同時期のスピーカーといえば、価格帯は異るが、JBLの4343があり、爆発的に売れていた。
#105と同価格帯では、QUADのESL、セレッションのDitton66(662)、
スペンドールBCIII、ダイヤトーンの2S305、タンノイのアーデン、
すこし安い価格帯では、ハーベスのMonitor HL、スペンドールBCII、JBLの4311、
BOSEの901、パイオニアのS955などがあった。

これらのスピーカーと比較すると、#105の音色は地味である。
現代スピーカーの設計手法の先鞭をつけたモデルだけに、周波数バランスもよく、
まじめにつくられた印象が先にくるのか、
魅力的な音色で楽しく音楽を聴かせてくれる面は、薄いように思う。
もちろんまったく無個性かというと決してそうではなく、
昔から言われるように、高域に、KEFならではの個性があるが、
それも#104に比べると、やはり薄まっている。
それにちょっと骨っぽいところもある。

もっともKEFが、そういうスピーカーづくりを嫌っていただろうから、
#105のような性格に仕上がるのは同然だろうが、
個性豊かなスピーカー群に囲まれると、地味すぎたのだろう。
少なくとも、いわゆる店頭効果とは無縁の音である。

店頭効果で思い出したが、
上にモノが乗せられないことは、オーディオ店に置いてもらえないことでもある。
当時のオーディオ店では、スピーカーは山積みで展示してあり、
切換スイッチで、鳴らしていた。
#105のスタイルは、オーディオ店でも嫌われていた。

おそらく、このことは輸入代理店を通じて、KEFにも伝えられていたはず。
それでも、KEFは、スタイルを変えることなく、105.2、105.4とシリーズ展開していく。
http://audiosharing.com/blog/?p=206


現代スピーカー考(その18)
http://audiosharing.com/blog/?p=207

#105の2年ほどあとに登場した303というブックシェルフ型スピーカーは、
ペアで12万4千円という、輸入品ということを考えれば、かなりのローコストモデルだ。

20cm口径のコーン型ウーファーとメリネックス振動板のドーム型トゥイーターで、
エンクロージュアの材質は、木ではなく、プラスチック樹脂。
外観はグリルがエンクロージュアを一周しているという素っ気無さであり、
合理的なローコストの実現とともに、製造時のバラツキの少なさも考慮された構成だ。

303の音は、当時、菅野先生と瀬川先生が高く評価されていた。
たしかおふたりとも、ステレオサウンド 55号(ベストバイの特集号)で、
マイベスト3に選ばれている。

こういうスピーカーは、従来の、技術者の勘や経験を重視したスピーカーづくりではなしえない。
理知的なアプローチと、それまでのスピーカーづくりの実績がうまく融合しての結果であろう。
#105の誕生があったから生れたスピーカーだろうし、
303も優れた現代スピーカーのひとつだと、私は思う。

瀬川先生が書かれていたように、303のようなローコスト設計を日本のメーカーが行なえば、
もっと安く、それでいて、まともな音のするスピーカーをつくれただろう。

2 Comments

kenken
1月 11th, 2009
なつかしさのあまり投稿いたします。 KEFの303は3度にわたり手に入れては手放しました。
今思うとラックスのアンプで303を鳴らしていた時代が最も純粋に音楽を楽しめた時期だったような気がします。
マニアの性ですぐにもう少しハイエンドなスピーカーを使いたくなってしまうのですが。。

audio sharing
3月 15th, 2009
kenkenさま
コメント、ありがとうございます。
KEF303の特徴である何気ない音、素朴な音は、現行製品ではなかなか得られない良さだと思います。
http://audiosharing.com/blog/?p=207


現代スピーカー考(その19)
http://audiosharing.com/blog/?p=210

KEFの#105で思い出したことがある。
1979年前後、マークレビンソンが、開発予定の機種を発表した記事が
ステレオサウンドの巻末に、2ページ載っていたことがある。

スチューダーのオープンリールデッキA80のエレクトロニクス部分を
すべてマークレビンソン製に入れ換えたML5のほかに、
マランツ10 (B)の設計、セクエラのチューナーの設計で知られるリチャード・セクエラのブランド、
ピラミッドのリボントゥイーターT1をベースに改良したモノや、
JBL 4343に、おもにネットワークに改良を加えたモノのほかに、
KEFの#105をベースにしたモノもあった。

A80、T1(H)、4343といった高級機の中で、価格的には中級の#105が含まれている。
#105だけが浮いている、という見方もあるだろうが、
訝った見方をすれば、むしろ4343が含まれているのは、日本市場を鑑みてのことだろうか。

マークレビンソンからは、これと前後して、HQDシステムを発表している。
QUADのESLのダブルスタックを中心とした、大がかりなシステムだ。
このシステム、そしてマーク・レヴィンソンがチェロを興してから発表したスピーカーの傾向から思うに、
浮いているのは4343かもしれない。

結局、製品化されたのはML5だけで、他のモノは、どこまで開発が進んでいたのかすら、わからない。

なぜマーク・レヴィンソンは、#105に目をつけたのか。
もし完成していたら、どんなふうに変わり、
どれだけマークレビンソンのアンプの音の世界に近づくのか、
いまはもう想像するしかないが、おもしろいスピーカーになっただろうし、
#105の評価も、そうとうに変わってきただろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=210


現代スピーカー考(その20)
http://audiosharing.com/blog/?p=771

ステレオサウンド創刊15周年記念の60号の特集は、アメリカン・サウンドだった。
この号の取材の途中で瀬川先生は倒れられ、ふたたび入院された。
この号も手もとにないので、記憶に頼るしかないが、JBLの4345を評して、
「インターナショナルサウンド」という言葉を使われた。

残念なのは、この言葉の定義づけをする時間が瀬川先生には残されていなかったため、
このインターナショナルサウンドが、その後、使われたことはなかった(はずだ)。

インターナショナルサウンドという言葉は、すこし誤解をまねいたようで、
菅野先生も、瀬川先生の意図とは、すこし違うように受けとめられていたようで、
それに対して、病室でのインタビューで、瀬川先生は補足されていた。

「主観的要素がはいらず、物理特性の優秀なスピーカーシステムの、すぐれた音」──、
たしか、こう定義されていたと記憶している。

インターナショナルサウンド・イコール・現代スピーカー、と定義したい。
http://audiosharing.com/blog/?p=771


Date: 1月 13th, 2010
現代スピーカー考(その20・補足)
http://audiosharing.com/blog/?p=1102

ステレオサウンドの60号が手もとにあるので、
瀬川先生のインターナショナルサウンドについての発言を引用しておく。
     *
これは異論があるかもしれないですけれど、きょうのテーマの〈アメリカン・サウンド〉という枠を、JBLの音には、ぼくの頭のなかでは当てはめにくい。たとえば、パラゴンとオリンパスとか、あの辺はアメリカン・サウンドだという感じがするんだけれども、ぼくの頭の中でJBLというとすぐ、4343以降のスタジオモニターが、どうしてもJBLの代表みたいにおもえちゃうんですが、しかし、これはもう〈アメリカン・サウンド〉じゃないんじゃないのか、言ってみれば〈インターナショナル・サウンド〉じゃないかという感じがするんです。この言い方にはかなり誤解をまねきやすいと思うので、後でまた補足するかもしれないけれども、とにかく、ぼくの頭の中でのアメリカン・サウンドというのは、アルテックに尽きるみたいな気がする。
アルテックの魅力というのは(中略)、50年代から盛り返しはじめたもう一つのリッチなアメリカ、それを代表するサウンドと言える。もしJBLの4343から4345を、アメリカン・サウンドと言うならば、これは今日の最先端のアメリカン・サウンドですね。
     *
瀬川先生のインターナショナル・サウンドに対しては、
アメリカン・サウンドの試聴に参加された岡、菅野のおふたりは、異論を唱えられている。

岡先生は、4345の音を「アメリカ製のインターナショナル・サウンド」とされている。
http://audiosharing.com/blog/?p=1102


現代スピーカー考(その20・続補足)
http://audiosharing.com/blog/?p=1103

「ぼくはインターナショナル・サウンドっていうのはあり得ないと思います」と岡先生は否定されている。
が、「アメリカ製のインターナショナル・サウンド」とも言われているように、全否定されているわけではない。

岡先生は、こうも言われている。
「非常にオーバーな言い方をすれば、アメリカのスピーカーの方向というものはよくも悪しくもJBLが代表していると思うんです。アメリカのスピーカーの水準はJBLがなにかをやっていくたびにステップが上がっていく。そういう感じが、ことにここ10数年していたわけです。
 JBLの行きかたというのはあくまでもテクノロジー一本槍でやっている。あそこの技術発表のデータを見ていると、ほんとうにテクノロジーのかたまりという感じもするんです。」


この発言と、瀬川先生が病室から談話で語られた
「客観的といいますか、要するにその主観的な要素が入らない物理特性のすぐれた音」、
このふたつは同じことと捉えてもいい。

だから残念なのは、全試聴が終った後の総括の座談会に、瀬川先生が出席されていないことだ。
もし瀬川先生が入院されていなかったら、インターナショナル・サウンドをめぐって、
ひじょうに興味深い議論がなされたであろう。

それは「現代スピーカー」についての議論でもあったはずだ。

瀬川先生の談話は、the Review (in the past) で公開している。
「でも、インターナショナル≠ニいってもいい音はあると思う」の、その1、2、3、4だ。


1 Comment

AutoG
1月 14th, 2010
当時、同時進行でステサンを読んでいた訳ですが、瀬川氏が4320、43、45等に対して礼賛する姿勢を以前から採っていて、客観的にも「やや淹れ込んでいる」という感は否めませんでした。まあ、その後、菅野氏がマッキンのスピーカーに傾倒していったりする経緯もありましたが、瀬川氏は情緒的にやや入りすぎるきらいがあって、菅野氏達に自分の好みを一般化する姿勢に対し、「傲慢」呼ばわりされる羽目になってしまった。入院先から「談話」の形で誤解を解く記事が載ったものの、読者としてはこの一連の「揉め事」に心穏やかではなかったことを思い出します。
 結果として後に入院先の九段坂病院で帰らぬ人となった瀬川氏にとって、このアメリカンサウンド特集が評論活動としての最後であったと記憶します。
 昨年大晦日に瀬川氏や岩崎千明氏を良く知る御仁と話しができて、しみじみ懐かし九思い、タイプは異なれどご両人とも「鋭い感性の人」という共通認識で別れました。いずれにしても瀬川氏には大きな影響を受けました。
http://audiosharing.com/blog/?p=1103


Date: 1月 22nd, 2010
現代スピーカー考(その20・続々補足)
http://audiosharing.com/blog/?p=1115

瀬川先生が、「インターナショナル・サウンド」という言葉を使われた、29年前、
私は「グローバル」という言葉を知らなかった。
「グローバル」という言葉を、目にすることも、ほとんどなかった(はずだ)。

いま「グローバル」という言葉を目にしない、耳にしない日はないというぐらい、の使われ方だが、
「グローバル・サウンド」と「インターナショナル・サウンド」、このふたつの違いについて考えてみてほしい。

ステレオサウンド 60号の、瀬川先生抜きの、まとめの座談会は、
欠席裁判のようで不愉快だ、と捉えられている方も、少なくないようである。
インターネット上でも、何度か、そういう発言を読んだことがある。

早瀬さんも、「やり場のない憤り」を感じたと、つい最近書かれている。

私は、というと、当時、そんなふうには受けとめていなかった。
いまも、そうは受けとめていない。

たしかに、菅野先生の発言を、ややきつい表現とは感じたものの、瀬川先生の談話は掲載されていたし、
このとき、瀬川先生が帰らぬ人となられるなんて、まったく思っていなかったため、
次号(61号)のヨーロピアン・サウンドで、きっとKEFのスピーカーのことも、
思わず「インターナショナル・サウンド」と言われるのではないか、
そして、「インターナショナル・サウンド」について、
菅野先生と論争をされるであろう、と思っていたし、期待していたからだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=1115


現代スピーカー考(その20・続々続補足)
http://audiosharing.com/blog/?p=1116

仮に欠席裁判だとしよう。
29年経ったいま、「グローバル」という言葉が頻繁に使われるようになったいま、
「インターナショナル・サウンド」という表現は、瀬川先生も「不用意に使った」とされているが、
むしろ正しい使われ方だ、と私は受けとめている。

もし「グローバル・サウンド」と言われていたら、いまの私は、反論しているだろう。

瀬川先生は、他の方々よりも、音と風土、音と世代、音と技術について、深く考えられていた。
だから、あの場面で「インターナショナル・サウンド」という言葉を、思わず使われたのだろう。
瀬川先生に足りなかったのは、「インターナショナル・サウンド」の言葉の定義をする時間だったのだ。
思慮深さ、では、決してない。
http://audiosharing.com/blog/?p=1116


現代スピーカー考(その20・続々続々補足)

瀬川先生に足りなかったものがもうひとつあるとすれば、
「インターナショナル・サウンド」の前に、
岡先生の発言にあるように「アメリカ製の」、もしくはアメリカ西海岸製の」、または「JBL製の」と、
ひとこと、つけ加えられることであろう。

グローバルとインターナショナルの違いは、
「故郷は?」ときかれたときに、
「日本・東京」とか「カナダ・トロント」とこたえるのがインターナショナルであって、
「お母さんのお腹の中」とこたえるのがグローバルだ、と私は思っている。
http://audiosharing.com/blog/?p=1117


現代スピーカー考(その21)
http://audiosharing.com/blog/?p=781

ステレオサウンドの60号の1年半前にも、スピーカーの試聴テストを行なっている。
54号(1980年3月発行)の特集は「いまいちばんいいスピーカーを選ぶ・最新の45機種テスト」で、
菅野沖彦、黒田恭一、瀬川冬樹の3氏が試聴、長島先生が測定を担当されている。
この記事の冒頭で、試聴テスター3氏による「スピーカーテストを振り返って」と題した座談会が行なわれている。

ここで、瀬川先生は、インターナショナルサウンドにつながる発言をされている。
     ※
海外のスピーカーはある時期までは、特性をとってもあまりよくない、ただ、音の聴き方のベテランが体験で仕上げた音の魅力で、海外のスピーカーをとる理由があるとされてきました。しかし現状は決してそうとばかかりは言えないでしょう。
私はこの正月にアメリカを回ってきまして、あるスピーカー設計のベテランから「アメリカでも数年前までは、スピーカーづくりは錬金術と同じだと言われていた。しかし今日では、アメリカにおいてもスピーカーはサイエンティフィックに、非常に細かな分析と計算と設計で、ある水準以上のスピーカーがつくれるようになってきた」と、彼ははっきり断言していました。
これはそのスピーカー設計者の発言にとどまらず、アメリカやヨーロッパの本当に力のあるメーカーは、ここ数年来、音はもちろんのこと物理特性も充分にコントロールする技術を本当の意味で身につけてきたという背景があると思う。そういう点からすると、いまや物理特性においてすらも、日本のスピーカーを上まわる海外製品が少なからず出てきているのではないかと思います。
かつては物理特性と聴感とはあまり関連がないと言われてきましたが、最近の新しい解析の方法によれば、かなりの部分まで物理特性で聴感のよしあしをコントロールできるところまできていると思うのです。
     ※
アメリカのベテランエンジニアがいうところの「数年前」とは、
どの程度、前のことなのかはっきりとはわからないが、10年前ということはまずないだろう、
長くて見積もって5年前、せいぜい2、3年前のことなのかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=781


Date: 12月 7th, 2010
現代スピーカー考(その22)
http://audiosharing.com/blog/?p=1581

瀬川先生の「本」づくりのために、いま手もとに古いステレオサウンドがある。
その中に、スピーカーシステムの比較試聴を行った号もあって、掲載されている測定データを見れば、
あきらかに物理特性は良くなっていることがわかる。

ステレオサウンドでは44、45、46、54号がスピーカーの特集号だが、
このあたりの物理特性と、その前の28、29、36号の掲載されている結果(周波数特性)と比較すると、
誰の目にも、その差はあきからである。

36号から、スピーカーシステムのリアル・インピーダンスがあらたに測定項目に加わっている。
20Hzから20kHzにわたって、各周波数でのインピーダンス特性をグラフで表わしたもので、
36号(1975年)と54号(1980年)とで比較すると、これもはっきりと改善されていることがわかる。

インピーダンス特性の悪いスピーカーだと、
周波数特性以上にうねっているものが1970年半ばごろまでは目立っていた。
低域での山以外は、ほぼ平坦、とすべてのスピーカーシステムがそういうわけでもないが、
うねっているモノの割合はぐんと減っている。
周波数特性同様に、全体的にフラット傾向に向っていることがわかる。

この項の(その21)でのアメリカのスピーカーのベテラン・エンジニアの発言にある数年前は、
やはり10年前とかではなくて、当時(1980年)からみた4、5年前とみていいだろう。

アンプでは増幅素子が真空管からトランジスター、さらにトランジスターもゲルマニウムからシリコンへ、と、
大きな技術的転換があったため、性能が大きく向上しているのに対して、
スピーカーの動作原理においては、真空管からトランジスターへの変化に匹敵するようなことは起っていない。
けれど、スピーカーシステムとしてのトータルの性能は、数年のあいだに確実に進歩している。
http://audiosharing.com/blog/?p=1581


Date: 3月 21st, 2012
現代スピーカー考(その23)
http://audiosharing.com/blog/?p=7389

ステレオサウンド 54号のスピーカー特集の記事の特徴といえるのが、
平面振動板のスピーカーシステムがいくつか登場しており、
ちょうどこのあたりの時期から国内メーカーでは平面振動板がブームといえるようになっていた。

51号に登場する平面振動板のスピーカーシステムはいちばん安いものではペアで64000円のテクニクスのSB3、
その上級機のSB7(120000円)、Lo-DのHS90F(320000円)、ソニー・エスプリのAPM8(2000000円)と、
価格のダイナミックレンジも広く、高級スピーカーだけの技術ではなくてなっている。
これら4機種はウーファーまですべて平面振動板だが、
スコーカー、トゥイーターのみ平面振動板のスピーカーシステムとなると数は倍以上になる。

ステレオサウンド 54号は1980年3月の発行で、
国内メーカーからはこの後、平面振動板のスピーカーシステムの数は増えていった。

私も、このころ、平面振動板のスピーカーこそ理想的なものだと思っていた。
ソニー・エスプリのAPM8の型番(accurate pistonic motion)が表すように、
スピーカーの振動板は前後にピストニックモーションするのみで、
分割振動がまったく起きないのが理想だと考えていたからだ。
それに平面振動板には、従来のコーン型ユニットの形状的な問題である凹み効果も当然のことだが発生しない。

その他にも平面振動板の技術的メリットを、カタログやメーカーの広告などで読んでいくと、
スピーカーの理想を追求することは平面振動板の理想を実現することかもしれない、とも思えてくる。
確かに振動板を前後に正確にピストニックモーションさせるだけならば、平面振動板が有利なのだろう。

けれど、ここにスピーカーの理想について考える際の陥し穴(というほどのものでもないけれど)であって、
振動板がピストニックモーションをすることが即、入力信号に忠実な空気の疎密波をつくりだせるわけではない、
ということに1980年ごろの私は気がついていなかった。

音は空気の振動であって、
振動板のピストニックモーションを直接耳が感知して音として認識しているわけではない。
http://audiosharing.com/blog/?p=7389


Date: 3月 24th, 2012
現代スピーカー考(その24)
http://audiosharing.com/blog/?p=7391

平面振動板のスピーカーと一口に言っても、大きく分けると、ふたつの行き方がある。
1980年頃から日本のメーカーが積極的に開発してきたのは振動板の剛性をきわめて高くすることによるもので、
いわば従来のコーン型ユニットの振動板が平面になったともいえるもので、
磁気回路のなかにボイスコイルがあり、ボイスコイルの動きをボイスコイルボビンが振動板に伝えるのは同じである。

もうひとつの平面振動板のスピーカーは、振動板そのものにはそれほどの剛性をもつ素材は使われずに、
その平面振動板を全面駆動とする、リボン型やコンデンサー型などがある。

ピストニックモーションの精確さに関しては、どちらの方法が有利かといえば、
振動板全体に駆動力のかかる後者(リボン型やコンデンサー型)のようにも思えるが、
果して、実際の動作はそういえるものだろうか。

リボン型、コンデンサー型の振動板は、板というよりも箔や膜である。
理論通りに、振動箔、振動膜全面に均一に駆動力がかかっていれば、振動箔・膜に剛性は必要としない。
だがそう理論通りに駆動力が均一である、とは思えない。
たとえ均一に駆動力が作用していたとしても、実際のスピーカーシステムが置かれ鳴らされる部屋は残響がある。

無響室ではスピーカーから出た音は、原則としてスピーカーには戻ってこない。
広い平地でスピーカーを鳴らすのであれば無響室に近い状態になるけれど、
実際の部屋は狭ければ数メートルでスピーカーから出た音が壁に反射してスピーカー側に戻ってくる。
それも1次反射だけではなく2次、3次……何度も壁に反射する音がある。

これらの反射音が、スピーカーの振動板に対してどう影響しているのか。
これは無響室で測定している限りは掴めない現象である。

1980年代にアポジーからオール・リボン型スピーカーシステムが登場した。
ウーファーまでリボン型ということは、ひとつの理想形態だと、当時は考えていた。
それをアポジーが実現してくれた。
インピーダンスの低さ、能率の低さなどによってパワーアンプへの負担は、
従来のスピーカー以上に大きなものになったとはいえ、
こういう挑戦によって生れてくるオーディオ機器には、輝いている魅力がある。

アポジーの登場時にはステレオサウンドにいたころだから、聴く機会はすぐにあった。
そのとき聴いたのはシンティラだった。
そのシンティラが鳴っているのを、見ていてた。
http://audiosharing.com/blog/?p=7391


Date: 3月 25th, 2012
現代スピーカー考(その25)
http://audiosharing.com/blog/?p=7410

アポジーのスピーカーシステムは、外観的にはどれも共通している。
縦長の台形状の、広い面積のアルミリボンのウーファーがあり、
縦長の細いスリットがスコーカー・トゥイーター用のリボンなのだが、
アポジーのスピーカーシステムが鳴っているのを見ていると、
スコーカー・トゥイーター用のリボンがゆらゆらと動いているのが目で確認できる。

目で確認できる程度の揺れは、非常に低い周波数なのであって、
スコーカー・トゥイーターからそういう低い音は本来放射されるものではない。
LCネットワークのローカットフィルターで低域はカットされているわけだから、
このスコーカー・トゥイーター用リボンの揺れは、入力信号によるもではないことははっきりしている。

リボン型にしてもコンデンサー型にしても、
理論通りに振動箔・膜の全面に対して均一の駆動力が作用していれば、
おそらくは振動箔・膜に使われている素材に起因する固有音はなくなってしまうはずである。
けれど、現実にはそういうことはなく、コンデンサー型にしろリボン型にしろ素材の音を消し去ることはできない。

つまりは、微視的には全面駆動とはなっていない、
完全なピストニックモーションはリボン型でもコンデンサー型でも実現できていない──、
そういえるのではないだろうか。
この疑問は、コンデンサー型スピーカーの原理を、スピーカーの技術書を読んだ時からの疑問だった。
とはいえ、それを確かめることはできなかったのだが、
アポジーのスコーカー・トゥイーター用リボンの揺れを見ていると、
完全なピストニックモーションではない、と確信できる。

だからリボン型もコンデンサー型もダメだという短絡なことをいうために、こんなことを書いているのではない。
私自身、コンデンサー型のQUADのESLを愛用してきたし、
アポジーのカリパー・シグネチュアは本気で導入を考えたこともある。
ここで書いていくことは、そんなことではない。

スピーカーの設計思想における、剛と柔について、である。
http://audiosharing.com/blog/?p=7410

Date: 3月 28th, 2012
現代スピーカー考(その26)
http://audiosharing.com/blog/?p=7456

より正確なピストニックモーションを追求し、
完璧なピストニックモーションを実現するためには、振動板の剛性は高い方がいい。
それが全面駆動型のスピーカーであっても、
振動板の剛性は(ピストニックモーションということだけにとらわれるのであれば)、高い方がいい。

ソニーがエスプリ・ブランドで、振動板にハニカム構造の平面振動板を採用し、
その駆動方法もウーファーにおいてはボイスコイル、磁気回路を4つ設けての節駆動を行っている。
しかもボイスコイルボビンはハニカム振動板の裏側のアルミスキンではなく、
内部のハニカムを貫通させて表面のアルミスキンをふくめて接着する、という念の入れようである。

当時のソニーの広告には、そのことについて触れている。
特性上ではボイスコイルボビンをハニカム振動板の裏側に接着しても、
ハニカム構造を貫通させての接着であろうとほとんど同じなのに、
音を聴くとそこには大きな違いがあった、ということだ。
つまり特性上では裏側に接着した段階で充分な特性が得られたものの、
音の上では満足の行くものにはならなかったため、さらなる検討を加えた結果がボイスコイルボビンの貫通である。

APM8は1979年当時でペアで200万円していた。
海外製のスピーカーシステムでも、APM8より高額なモノはほとんどなかった。
高価なスピーカーシステムではあったが、その内容をみていくと、高くはない、といえる。

そして、この時代のソニーのスピーカーシステムは、
このAPM8もそうだし、その前に発売されたSS-G9、SS-G7など、どれも堂々としていた。

すぐれたデザインとは思わないけれど、
技術者の自信が表に現れていて、だからこそ堂々とした感じに仕上がっているのだと思う。

これらのソニーのスピーカーシステムに較べると、この10年ほどのソニーのスピーカーシステムはどうだろう……。
音は聴いていないから、そこについては語らないけれど、どこかしら弱々しい印象を見たときに感じてしまう。

このことについて書いていくと、長々と脱線してしまう。
話をピストニックモーションにもどそう。
http://audiosharing.com/blog/?p=7456


Date: 5月 20th, 2012
現代スピーカー考(その27)
http://audiosharing.com/blog/?p=7704

スピーカーの振動板を──その形状がコーン型であれ、ドーム型であれ、平面であれ──
ピストニックモーションをさせる(目指す)のは、なぜなのか。

スピーカーの振動板の相手は、いうまでもなく空気である。
ごく一部の特殊なスピーカーは水中で使うことを前提としているものがあるから水というものもあるが、
世の中の99.9%以上のスピーカーが、その振動板で駆動するのは空気である。

空気の動きは目で直接捉えることはできないし、
空気にも質量はあるものの普通に生活している分には空気の重さを意識することもない。
それに空気にも粘性があっても、これも、そう強く意識することはあまりない。
(知人の話では、モーターバイクで時速100kmを超えるスピードで走っていると、
空気が粘っこく感じられる、と言っていたけれど……)

空気が澱んだり、煙たくなったりしたら、空気の存在を意識するものの、
通常の快適な環境では空気の存在を、常に意識している人は、ごく稀だと思う。

そういう空気を、スピーカーは相手にしている。

空気がある閉じられた空間に閉じこめられている、としよう。
例えば筒がある。この中の空気をピストンを動かして、空気の疎密波をつくる、とする。
この場合、筒の内径とピストンの直径はほぼ同じであるから、
ピストンの動きがそのまま空気を疎密波に変換されることだろう。

こういう環境では、振動板(ピストン)の動きがそのまま空気の疎密波に反映される(はず)。
振動板が正確なピストニックモーションをしていれば、筒内の空気の疎密波もまた正確な状態であろう。

だが実際の、われわれが音を聴く環境下では、この筒と同じような状況はつくり出せない。
つまり壁一面がスピーカーの振動板そのもの、ということは、まずない。
http://audiosharing.com/blog/?p=7704


現代スピーカー考(その28)
http://audiosharing.com/blog/?p=7812

仮に巨大な振動板の平面型スピーカーユニットを作ったとしよう。
昔ダイヤトーンが直径1.6mのコーン型ウーファーを作ったこともあるのだから、
たとえば6畳間の小さな壁と同じ大きさの振動板だったら、
金に糸目をつけず手間を惜しまなければ不可能ということはないだろう。

縦2.5m×横3mほどの平面振動板のスピーカーが実現できたとする。
この巨大な平面振動板で6畳間の空気を動かす。
もちろん平面振動板の剛性は非常に高いもので、磁気回路も強力なもので十分な駆動力をもち、
パワーアンプの出力さえ充分に確保できさえすればピストニックモーションで動けば、
筒の中の空気と同じような状態をつくり出せるであろう。

けれど、われわれが聴きたいのは、基本的にステレオである。
これではモノーラルである。
それでは、ということで上記の巨大な振動板を縦2.5m×横1.5mの振動板に二分する。
これでステレオになるわけだが、果して縦2.5m×横3mの壁いっぱいの振動板と同じように空気を動かせるだろうか。

おそらく無理のはずだ。
空気は押せば、その押した振動板の外周付近の空気は周辺に逃げていく。
モノーラルで縦2.5m×横3mの振動板ひとつであれば、
この振動板の周囲は床、壁、天井がすぐ側にあり空気が逃げることはない。
けれど振動板を二分してしまうと左側と振動板と右側の振動板が接するところには、壁は当り前だが存在しない。
このところにおいては、空気は押せば逃げていく。
逃げていく空気(ここまで巨大な振動板だと割合としては少ないだろうが)は、
振動板のピストニックモーションがそのまま反映された結果とはいえない。

しかも実際のスピーカーの振動板は、上の話のような巨大なものではない。
もっともっと小さい。
筒とピストンの例でいえば、筒の内径に対してピストンの直径は半分どころか、もっと小さくなる。
38cm口径のウーファーですら、6畳間においては部屋の高さを2.5mとしたら約1/6程度ということになる。
かなり大ざっぱな計算だし、これはウーファーを短辺の壁にステレオで置いた場合であって、
長辺の壁に置けばさらにその比率は小さくなる。
http://audiosharing.com/blog/?p=7812


Date: 11月 3rd, 2012
現代スピーカー考(その29)
http://audiosharing.com/blog/?p=8337

筒とピストンの例をだして話を進めてきているけれど、
この場合でも筒の内部が完全吸音体でなければ、
ピストン(振動板)の動きそのままの空気の動き(つまりピストニックモーション)にはならないはず。

どんなに低い周波数から高い周波数の音まで100%吸音してくれるような夢の素材があれば、
筒の中でのピストニックモーションは成立するのかもしれない。

でも現実にはそんな環境はどこにもない。
これから先も登場しないだろうし、もしそんな環境が実現できるようになったとしても、
そんな環境下で音楽を聴きたいとは思わない。

音楽を聴きたいのは、いま住んでいる部屋において、である。
その部屋はスピーカーの振動板の面積からずっと大きい。
狭い狭い、といわれる6畳間であっても、スピーカー(おもにウーファー)の振動板の面積からすれば、
そのスピーカーユニットが1振幅で動かせる空気の容量からすれば、ずっとずっと広い空間である。
そして壁、床、天井に音は当って、その反射音を含めての音をわれわれは聴いている。

そんなことを考えていると、振動板のピストニックモーションだけでいいんだろうか、という疑問が出てくる。

コンデンサー型やリボン型のように、振動板のほぼ全面に駆動力が加わるタイプ以外では、
ピストニックモーションによるスピーカーであれば、振動板に要求されるのは高い剛性が、まずある。

それに振動板には剛性以外にも適度な内部損失という、剛性と矛盾するような性質も要求される。
そして内部音速の速さ、である。

理想のピストニックモーションのスピーカーユニットための振動板に要求されるのは、
主に、この3つの項目である。

その実現のために、これまでさまざまな材質が採用されてきたし、
これからもそうであろう。
ピストニックモーションを追求する限り、剛性の高さ、内部音速の速さは重要なのだから。

このふたつの要素は、つまりは剛、である。
この剛の要素が振動板に求められるピストニックモーションも、また剛の動作原理ではないだろうか。

剛があれば柔がある。
剛か柔か──、
それはピストニックモーションか非ピストニックモーションか、ということにもなろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=8337


Date: 8月 15th, 2013
現代スピーカー考(その30)
http://audiosharing.com/blog/?p=11560

スピーカーにおけるピストニックモーションの追求は、はっきりと剛の世界である。

その剛の世界からみれば、
ジャーマン・フィジックスのスピーカーシステムに搭載されているDDD型ユニットのチタンの振動板は、
理屈的に納得のいくものではない。

DDD型のチタンの振動板は、何度か書いているように振動板というよりも振動膜という感覚にちかい。
剛性を確保することは考慮されていない。
かといって、コンデンサー型やリボン型のように全面駆動型でもない。

スピーかーを剛の世界(ピストニックモーションの追求)からのみ捉えていれば、
ジャーマン・フィジックスの音は不正確で聴くに耐えぬクォリティの低いものということになる。

けれど実際にDDD型ユニットから鳴ってくる音は、素晴らしい。

ジャーマン・フィジックスのDDD型ユニットは、
1970年代にはウォルッシュ型、ウェーヴ・トランスミッションライン方式と呼ばれていた。
インフィニティの2000AXT、2000IIに採用されていた。
2000AXTは3ウェイで5Hz以上に、2000IIは4ウェイで、10kHz以上にウォルッシュ型を使っていた。

1980年代にはオームから、より大型のウォルッシュ・ドライバーを搭載したシステムが登場した。
私がステレオサウンドにいたころ、伊藤忠が輸入元で、新製品の試聴で聴いている。
白状すれば、このとき、このスピーカー方式のもつ可能性を正しく評価できなかった。

ジャーマン・フィジックスのDDD型ほどに完成度が高くなかった、ということもあるが、
まだ剛の世界にとらわれていたからかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=11560


Date: 8月 15th, 2013
現代スピーカー考(その31)
http://audiosharing.com/blog/?p=11569

ステレオサウンドは以前、HI-FI STEREO GUIDEを年二回出していた。
そのとき日本市場で発売されているオーディオ機器を、アクセサリーをふくめて網羅した便利な本だった。

しかも70年代の、この本の巻頭には、沢村亨氏による「カタログデータの読み方」というページがあり、
その中にウォルッシュ・ドライバーの解説もあった。

そのおかげで大ざっぱにはどういうものか知っていたけれど、
それだけではやはり不充分だったし、オームのスピーカーシステムを、
すこし変った無指向性スピーカーというぐらいの認識のところでとまっていた。

このころアメリカ(だったと記憶している)からBESというメーカーのスピーカーシステムが入ってきていた。
これもステレオサウンドの新製品紹介のページで取り上げている。
薄型のパネル状の外観のスピーカーシステムだった。

外観からはマグネパンと同類のスピーカーなんだろう、という理解だった。
ただ輸入元からの資料を読むと、どうもそうではないことはわかったものの、
それでも、それがどういうことなのかを理解できていたわけではない。

このBESのスピーカーシステムも、ステレオサウンドの試聴室で聴いている。
でも、記憶を溯っても、ほとんど思い出せない。

BESのスピーカーシステムもベンディングウェーヴのひとつだったのか、と気づくのは、
もっとずっと後、ジャーマン・フィジックスのDDD型ユニットを聴いたあとだった。

それほどスピーカーの理想動作は、ピストニックモーションである──、
このことから離れることができずに、ものごとを捉えていたのである。
http://audiosharing.com/blog/?p=11569


Date: 8月 17th, 2013
現代スピーカー考(その32)
http://audiosharing.com/blog/?p=11586

ピストニックモーションだけがスピーカーの目指すところではないことは知ってはいた。
そういうスピーカーが過去にあったことも知識としては知ってはいた。

ヤマハの不思議な形状をしたスピーカーユニットが、いわゆる非ピストニックモーションの原理であることは、
あくまでも知識の上でのことでしかなかった。

このヤマハのスピーカーユニットのことは写真で知っていたのと、
そういうスピーカーがあったという話だけだった。
ヤマハ自身がやめてしまったぐらいだから……、というふうに捉えてしまったこともある。

1980年ごろから国内メーカーからはピストニックモーションを、より理想的に追求・実現しようと、
平面振動板スピーカーがいくつも登場した。
そういう流れの中にいて、非ピストニックモーションでも音は出せる、ということは、
傍流の技術のように見えてしまっていた。

それに1980年代に聴くことができた非ピストニックモーションのスピーカーシステム、
BESのシステムにしても、オームのウォルッシュドライバーにしても、完成度の低さがあり、
それまで国内外のスピーカーメーカーが追求してきて、あるレベルに達していた剛の世界からすれば、
非ピストニックモーションの柔の世界は、
生れたばかりの、まだ立てるか立てないか、というレベルだった、ともいえよう。

それに聞くところによると、
ウォルッシュ・ドライバーの考案者でウォルッシュ博士も、
最初はピストニックモーションでの考えだったらしい。
けれど実際に製品化し研究を進めていく上で、
ピストニックモーションではウォルッシュ・ドライバーはうまく動作しないことに気づき、
ベンディングウェーヴへと考えを変えていったそうだ。

当時は、ベンディングウェーヴという言葉さえ、知らなかったのだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=11586

Date: 5月 13th, 2014
現代スピーカー考(その33)
http://audiosharing.com/blog/?p=13694

リボン型、コンデンサー型、その他の全面駆動型のスピーカーユニットがある。
これらは振動板の全面に駆動力がかかっているから、振動板の剛性は原則として必要としない、とされている。

駆動力が振動板全体に均一にかかっていて、その振動板が周囲からの影響をまったく受けないのであれば、
たしかに振動板に剛性は必要ない、といえるだろう。

だがリボン型にしろコンデンサー型にしろ、一見全面駆動のように見えても、
微視的にみていけば駆動力にムラがあるのは容易に想像がつく。
だいたい人がつくり出すものに、完全な、ということはない。
そうであるかぎり完全な全面駆動は現実のモノとはならない。

ボイスコイルを振動板にプリントし、振動板の後方にマグネットを配置した平面型は、
コンデンサー型よりももっと駆動力に関しては不均一といえる。
そういう仕組みを、全面駆動を目指した方式だから、
さも振動板全体に均一に駆動力がかかっている……、と解説する人がいる。

コーン型やドーム型に対して、こうした方式を全面駆動ということは間違いとはいえないし、
私もそういうことがある。だが完全なる全面駆動ではないことは、ことわる。

もし全面駆動(つまり振動板全体に駆動力が均一にかかっている状態)が実現できていたら、
振動板の材質の違い(物性の違い)による音の差はなくなるはずである。
現実には、そうではない。ということは全面駆動はまだ絵空事に近い、といえる。

ただこれらの方式を否定したいから、こんなことを書いているのではない。
これらのスピーカーはピストニックモーションを追求したものであり、
ピストニックモーションを少しでも理想に近付けるには、振動板の剛性は高さが常に求められる。

剛性の追求(剛の世界)は、力まかせの世界でもある。
ジャーマン・フィジックスのDDD型ユニットを聴いてから、頓にそう感じるようになってきた。
http://audiosharing.com/blog/?p=13694


Date: 1月 30th, 2015
現代スピーカー考(その34)
http://audiosharing.com/blog/?p=16134

柔よく剛を制す、と昔からいわれている。
これがスピーカーの世界にも完全に当てはまるとまでは私だっていわないけれど、
柔よく剛を制すの考え方は、これからのスピーカーの進化にとって必要なことではないか。

これに関連して思い出すのは、江川三郎氏が一時期やられていたハイイナーシャプレーヤーのことだ。
ステレオかオーディオアクセサリーに発表されていた。
慣性モーメントを高めるために、中心から放射状にのびた複数の棒の先に重りがつけられている。
重りの重量がどのくらいだったのか、放射状の棒の長さがどれだけだったのかはよく憶えていない。
それでもガラス製のターンテーブルとこれらの組合せは、写真からでも独特の迫力を伝えていた。

ターンテーブルの直径も30cmではなく、もっと大きかったように記憶している。
トーンアームもスタックスのロングアーム(それも特註)だったような気がする。

慣性モーメントを大きくするという実験のひとつの記録かもしれない。
メーカーも同じようにハイイナーシャのプレーヤーの実験は行っていただろう。
だからこそターンテーブルプラッター重量が6kgから10kgのダイレクトドライヴ型がいくつか登場した。

慣性モーメントを高めるには、同じ重量であれば、中心部よりも外周部に重量が寄っていた方が有利だし、
直径の大きさも効果的である。
その意味で江川三郎氏のハイイナーシャプレーヤーは理に適っていた、ともいえる。

そのころの私は、江川三郎氏はさらにハイイナーシャを追求されるだろうと思っていた。
けれど、いつのころなのかはもう憶えていないが、ハイイナーシャプレーヤーは処分されたようであるし、
ハイイナーシャを追求されることもなくなった。

なぜなのか。
http://audiosharing.com/blog/?p=16134


Date: 1月 30th, 2015
現代スピーカー考(その35)
http://audiosharing.com/blog/?p=16146

江川三郎氏がどこまでハイイナーシャプレーヤーを追求されたのかは、私は知らない。
想像するに、ハイイナーシャに関してはやればやるほど音は変化していき、
どこまでもエスカレートしていくことを感じとられていたのではないだろうか。

つまり飽和点が存在しないのではないか、ということ。

静粛な回転のためにターンテーブルプラッターの重量を増す傾向はいまもある。
10kgほどの重量は珍しくなくなっている。
もっと重いものも製品化されている。

どこまでターンテーブルプラッターは重くしていけば、
これ以上重くしても音は変化しなくなる、という飽和点があるのだろうか。

10kgを20kgにして、40kg、100kg……としていく。
アナログディスクの重量は、重量盤といわれるもので約180g。
この一万倍が1800kgとなる。
このへんで飽和点となるのか。

それにターンテーブルプラッターを重くしていけば、それを支える周辺の重量も同時に増していく。
1.8tのターンテーブルプラッターであれば、プレーヤーシステムの総重量は10tほどになるのだろうか。

だれも試せないのだから、ここまでやれば飽和点となるとはいえない。
飽和点に限りなく近づいていることはいえるが、それでも飽和点といえるだろうか。

江川三郎氏も、飽和点について書かれていたように記憶している。
ようするに、きりがないのである。
http://audiosharing.com/blog/?p=16146


Date: 7月 22nd, 2018
現代スピーカー考(その36)
http://audiosharing.com/blog/?p=26490

この項は、このブログを書き始めたころは熱心に書いていたのに、
(その35)を書いたのは、三年半ほど前。

ふと思いだし、また書き始めたのは、
ステレオサウンド 207号の特集が「ベストバイ・スピーカー上位49モデルの音質テスト」だからだ。

ステレオサウンドでの前回のスピーカーシステムの総テストは187号で、五年前。
ひさびさのスピーカーシステムの総テストであるし、
私もひさびさに買ったステレオサウンドだった。

49機種のスピーカーシステムの、もっとも安いモノはエラックのFS267で、
420,000円(価格はいずれもペア)。
もっとも高いモノは、YGアコースティクスのHailey 1.2の5,900,000円である。

どことなく似ているな、と感じるスピーカーシステムもあれば、
はっきりと個性的なスピーカーシステムもある。

使用ユニットもコーン型は当然として、ドーム型、リボン型、ホーン型、
コンデンサー型などがあるし、
ピストニックモーションが主流だが、ベンディングウェーブのスピーカーもある。

これら49機種のスピーカーシステムは、
いずれも半年前のステレオサウンドの特集ベストバイの上位機種ということだから、
人気も評価も高いスピーカーシステムといえる。

その意味では、すべてが現代スピーカーといえるのか、と思うわけだ。

いったい現代スピーカーとは、どういうものなのか。
それをこの項では書こうとしていたわけだが、過去のスピーカーシステムをふり返って、
あの時代、あのスピーカーは確かに現代スピーカーだった、といえても、
現行製品を眺めて、さぁ、どれが現代スピーカーで、そうでないのか、ということになると、
なかなか難しいと感じている。
http://audiosharing.com/blog/?p=26490


Date: 7月 24th, 2018
現代スピーカー考(その37)
http://audiosharing.com/blog/?p=26534

ステレオサウンド 207号の特集に登場する49機種のスピーカーシステム。
いま世の中に、この49機種のスピーカーシステムしか選択肢がない、という場合、
私が選ぶのは、フランコ・セルブリンのKtêmaである。

ペアで400万円を超えるから、いまの私には買えないけれども、
予算を無視した選択ということであれば、Ktêmaを、迷うことなく選ぶ。

このスピーカーならば、こちらがくたばるまでつきあっていけそうな予感がある。

49機種のスピーカーシステムで実際に、その音を聴いているのは半分もない。
Ktêmaは聴いている。

仮に聴いていなかったとしても、207号の試聴記だけでの判断でもKtêmaである。

207号の特集では四つの価格帯に分けられている。
それぞれの価格帯から選ぶとしたら、
80万円以下のところでは、ハーベスのSuper HL5 PlusかタンノイのEaton。
130万円以下のところでは、フランコ・セルブリンのAccordo。
280万円以下のところでは、JBLの4367WXかマンガーのp1、それにボーニック・オーディオのW11SE。
280万円超のところでは、Ktêmaの他にはJBLのProject K2 S9500。

8/49である。
これら八機種のうちで、現代スピーカーと考えられるモノは……、というと、
まずKtêmaは真っ先に外れる。
同じフランコ・セルブリンのAccordoも、外れる。

ハーベスも現代的BBCモニターとはいえても、現代スピーカーなのか、となると、
やはり外すことになる。Eatonも旧Eatonと比較すれば部分的に現代的ではあっても、
トータルでみた場合には、現代スピーカーとはいえない。

マンガーのユニットそのものは非常に興味深いものを感じるが、
だからといってシステムとしてとらえた場合は、やはりこれも外すことになる。

ボーニック・オーディオは数ヵ月前に、とある販売店で鳴っているのを偶然耳にした。
それまで気にも留めなかったけれど、
そこで鳴っていた音は、自分の手で鳴らしてみたらどんなふうに変るのか、
それをやってみたくなるくらいの音がしていた。

JBLを二機種選んだが、現代スピーカーということでは4367WXのほうだし、
ドライバーとホーンは現代スピーカーのモノといえるかも、ぐらいには感じている。
それでも、システムとしてどうなのか、といえば、やはり外す。

となると、八機種の中で、これが現代スピーカーだ、といえるモノはない。
では、残りの41機種の中にあるのか。
http://audiosharing.com/blog/?p=26534

167. 中川隆[-5707] koaQ7Jey 2021年4月15日 02:48:16 : vdHQ9OKOFE : UXNiT3R1T281MS4=[2] 報告
KEFブランドストーリー 〜世界で初めて、デジタル解析に取り組んだスピーカーメーカー〜
https://audio.kaitori8.com/story/kef/

「すべてのアートで、音楽は最も曖昧でありながら最も表現力が豊かであり、最も想像的でありながら最も身近な存在であり、最もはかないようで最も不滅なものです。音楽はワイヤに沿って電子のダンスに変換され、その魂は長く生き長らえます。KEFはそれを音楽としてあなたの耳や心に戻す時、可能な限り最も自然の方法で達成します……これは誇張でもなければ策略でもなく、作り話でもありません」

これはKEF創設者の言葉だが、今日お届けするのは、そんな音とデザインにこだわり続け、欧州で高い人気を誇るスピーカー・メーカー「KEF」のブランドストーリー。
目次

名称
1-1.70~80年代
1-2.90年代後半以降
設立〜60年代のKEF〜
2-1.社名の由来
2-2.創設
2-3.60年代のKEF
2-4.60年代のKEF(まとめ)
世界へ〜70年代のKEF〜
3-1.世界初・コンピューター統合システム設計
3-2.モデル104
3-3.70年代のKEF(まとめ)
Uni-Q開発へ〜80年代のKEF〜
4-1.日本における「最高の輸入スピーカー」
4-2.会社の売却
4-3.LS3/5a
4-4.80年代のKEF(まとめ)
90年代のKEF
5-1.日本における「最高の輸入スピーカー」
5-2.会社の売却
5-3.LS3/5a
5-4.創設者の死
21世紀のKEF
6-1.KEFの研究
6-2.ACE技術
6-3.約2,000万円のMuon(ミュオン)
まとめ

1.名称
「ケーイーエフ」か「ケフ」か。
日本におけるKEFは、しばしばその呼称が議論となる。おそらくそのどちらでも通じるが、しかし実際はどちらが適しているのだろうか。

今回はKEF製品の販売者にスポットを当て、「KEF」の最適な呼称について考えてみたい。

1-1.70~80年代
1970年代〜80年代始めは、KEF製品はBSRジャパンによって輸入されていた。

BSRはブリティッシュ・サウンド・リプロダクションズの略で、1932年に英国で設立されたメーカーだ。オートチェンジャーや高級オーディオプレイヤーなどを主に製造していたが、BSRジャパンはその日本企業であり、国内初の外資100%オーディオメーカーだった。BSRジャパン設立は1972年。その頃は世界市場の70%をBSRのオートチェンジャーが占め、世界中で愛用されていた。

しかし、1980年代始めにBSRジャパンはKEF製品の輸入を中止し、そこで一旦、KEF製品は日本に入ってこなくなる。が、1988年になるとKEF製品は再び輸入され始める。その再開を取り仕切ったのが「ケフジャパン」。つまり80年代後半では、KEFは「ケフ」が正しい呼称だったと推測される。

1-2.90年代後半以降
しかし、ケフジャパンの販売は短期間に終わってしまい、1991年にはラックスが輸入元となる。そしてKEF JAPANへと変更になり現在に至るわけだが、KEF JAPANは、「ケーイーエフジャパン」と登記している。つまりメーカーが期待するKEFの呼称は、今の日本では「ケーイーエフ」が好ましそうだ。

「ケーイーエフ」か「ケフ」か。
呼称は時代によって変動する。しかし、ひとまず2017年1月時点の結論としては、「KEF」は「ケーイーエフ」とするのが最適だろう。

2.設立〜60年代のKEF〜
2-1.社名の由来
KEFは1961年、ロンドン南東のケント州に設立された。
最初に構えた工場は、ケント州の州都・メイドストーンにある金属・鋳物工業の構内。その名称が「Kent Engineering & Foundry(ケント・エンジニアリング&ファウンドリー)」だったことから、その頭文字をとって「KEF」となった。

この感覚は日本人には馴染み深い。
田中は「田の中」、川上は「川の上流」と、地名が苗字になっているケースは多い。

KEFも同じパターンである。

2-2.創設
創設者は、レイモンド・クック。1925年生まれ、1995年没。冒頭で紹介した通り、人間の心と耳に、自然に信号を音楽へ戻す方法を追求し続けた男だった。

レイモンドは英国海軍の無線通信士として活躍した後、ロンドン大学で電気工学の学位を取得。その後BBCの設計部門へ入社。ダッドレイ・ハーウッドやD.E.Lショーターと共に先進的スピーカーの開発に携わる。そして、ワーフェデールでギルバート・ブリッグスのそばで働き、その5年後、最新の素材テクノロジーによりオリジナル・スピーカーを開発するべく、会社設立を決意する。

それがKEFである。

2-3.60年代のKEF
設立した1961年、KEFは早速3ウェイスピーカー「K1」を発表し、世間でいきなり注目を浴びる。発想が非常にユニークだったのだ。駆動部には真空成型されたポリスチレン製ダイアフラムを採用し、T15というツイータはメリネックスのダイアフラムを使用。そして、固定は金属の薄片という画期的構成。さらに翌年、KEFは技術革新により一層の話題を集める。コンパクトな2ウエイで最初の小型Hi-Fiスピーカー「CELESTE」を発表するのだ。

この二機種は商業的にも大成功を収め、KEFは創業数年で軌道に乗る。
が、驚きはそればかりではない。

この二つのスピーカーを含むKEF初期のスピーカーは、B1814やB139など平面ユニットを搭載していた。日本でテクニクスやLo-D、SONYなどの平面スピーカーがブームとなる、実に15年以上も前のことである。

一方、レイモンドはLS5/1Aモニターシステムの生産を独占的に請け負う交渉を成功させ、BBCとの業務提携を再構築。そして、よりクリアな音を出すスピーカー開発のため、合成ゴム製で固有の質感を有するネオプレンを採用し、さらに、これを中音域全体にわたる音質をキープすべくスピーカーダイアフラムの周りに使用した。

また1967年には、「B110(5インチ低/中域駆動部)」と、「T27(B110と共に使用される3/4インチのメリネックス・ドーム型ツイータ)」を発表。さらに、「Carlton」システムを発表すると、1969年には3ウエイの「Concerto」を発売。既存のスピーカー市場を席巻した。

2-4.60年代のKEF(まとめ)
1960年代は、有能な設計・製造開発チームが少人数ながらも尽力したKEF。
ただ、このチームには、後にスピーカー部品の販売会社であるFalcon Acoustics社を設立したマルコム・ジョーンズが在籍し、1968年にはClestion and Goodman社の主任設計者であったローリー・フィンチャムが参加したことが大きい。

いずれにせよ、1960年代はこうした優秀なチームがレイモンドの先見的な理念を実現していった。

3.世界へ〜70年代のKEF〜
3-1.世界初・コンピューター統合システム設計
1970年、KEFは60年代の実績が評価され、本国イギリスで輸出業績に対する二つの女王賞を受賞する。さらにその三年後には、スピーカーセットを0.5db範囲内で一致させ、ほぼパーフェクトなステレオ再現を可能にし、世界初のコンピューター統合システム設計を採用したスピーカメーカーとして、各国で認知されるようになった。

これはKEFにとって、非常に重要なブレイクスルーだった。

そして、こうした技術革新が「モデル104」(英国産初の、放送局用モニタースピーカーの標準機種適合)の開発につながり、1970年代初頭には、KEFは正確な音響特性で名声を得るようになっていた。

3-2.モデル104
モデル104は、文字通り世界を夢中にさせた名機だった。伝統的ながらも高出力であり高感度。そして、並はずれた音響的精密さと、比較的小型であるにもかかわらずクリアな低音特性。さらに、ボイスコイルアッセンブリに螺旋状に巻いた耐熱性ボイスコイルやエポキシ樹脂仕上げのショートコイルを使用。短時間なら最低250℃、連続なら180℃までの耐熱性を実現し、故障による問題をかなり低減。そのため、今でも状態のいいものがしばしば市場に出回ることもあって、人気の高い商品だ。

モデル104。
これはまさに、KEFで最初に製造され、世界に名の知られたレファレンスシリーズだった。

3-3.70年代のKEF(まとめ)
KEFはモデル104発表以降、設計手法を洗練させることに集中。その結果、3年後にはコンピューターによる統合システム設計により、「Corelli」「Calinda」「Cantata」の開発に成功する。

そして、さらにその1年後、1977年にはレファレンスモデル105を発表したが、このモデル105は本当に特異な存在だった。フロアー型スピーカーシステムに求められる技術的ファクターを、オリジナリティ溢れるのデザインに全てまとめあげていた。

まずは低音と中/高音部キャビネットを分離することで、各々の音域のタイムラグを排除。また、全てのオーデイオ周波数にわたる均一の音放射特性と、4次のLinkwitz-Rileyクロスオーバ特性を保持。さらに、音響的機能に最適なデザインだったこともあり、モデル105は英国産スピーカーの新標準となった。

このように、KEFの1970年代はモデル104と105により世界的な称賛を博し、プレミアムReference Seriesを「優れた音響の代名詞」とのブランド化に成功させた十年だった。

4.Uni-Q開発へ〜80年代のKEF〜
4-1.エディンバラ・フェスティバルにて
1980年、エディンバラ・フェスティバル。クラウデイオ・アバドの指揮により、ベリオツ・テ・デユアムの演奏がアッシュアホールで行われた。演奏に使用されるオルガンは、1マイルほど離れたセントメリー教会にあった。そして、そのオルガンの音がBBCのFMラジオを通じて会場へ伝えられたのだが、そのときのスピーカーが105/2。36台あったそのスピーカーは、驚く程正確だった。

そんなKEFのスピーカーのおかげもあって、そのコンサートは大成功。レファレンスシリーズの信望が一層高まるイベントとなり、KEFは幸先のいい80年代を走り始める。

4-2.モデル105/2とモデル104/2
モデル105/2は、コンピューター解析により開発されたリファレンスシリーズだ。しかし、このモデルはコンピューター解析を用いて設計されただけではなく、生産ラインにもコンピューター管理を導入、それぞれのパーツ品質の安定化と均質化を実現し、デジタル解析をいっそう押し進めた製品だった。

一方、1984年に発売されたモデル104/2は、多くの台数が世界中に販売された人気商品だ。モデル104/2には大きな特徴が4つあった。
・大幅に低域特性を高めた空洞結合型低音負荷部。
・駆動部シャーシによる機械的振動がキャビネットに及ぼす悪影響の排除。
・アンプへの電気的負荷の軽減。
・小型キャビネットで、低域特性を拡張させるためのKEF万能低音イコライザ。

こうした特徴が、KEFのレファレンスシリーズの評判の柱であり、KEFの優秀性を維持した技術だった。そして、このようなハイレベルな技術が礎となり、1985年には、104/2システムで開発された空洞結合技術を用い、カーオーデイオ製品を開発。1987年には、60年代のK1,K2のバッフルを開発した起源に立ち戻る「壁埋め込み型のカスタムシリーズ」を発表。他社との差別化が次々と押し進められた。

4-3.Uni-Qシステム
そして1988年。KEFはオーディオ市場で確固たる地位を確立する。その立役者がUni-Qシステムだ。

Uni-Qシステムとは、完璧な位相特性を備えた点音源を可能にしたシステムだ。昔からスピーカーの理想型の一つとも言われている。

そんなUni-Qシステムの要は、1988年にNASAで開発された磁性材料「Neodymium-Iron-Boron」である。このネオジウムマグネットが従来のフェライト磁石の10倍の磁気を持っているため、低音ユニットのボイスコイルの中心部に小さなトゥイーターを取付けることができるようになり、単一の点音源を実現した。

点音源の環境下では、低音部と高音駆動部の位置が離れていることによって生じる垂直方向の音の干渉という欠点がない。つまり、Uni-Qシステムでは高音域の出力が音源の主軸から、たった+/- 10度の範囲に限定されることがないのである。

わかりやすく言えば、Uni-Qシステムはどのような部屋でも最適に音を聴くことができるようになるわけで、この開発により、音を聴くために最適な場所を探すのは過去の話となったわけである。

4-4.80年代のKEF(まとめ)
1961年に英国で生まれ、それまではBBC(日本のNHKに当たる国営放送局)向けモニタースピーカーを作っていたKEF。しかし、1988年に登場した「Uni-Q」によってKEFは大変貌を遂げる。

スピーカーの理想「点音源」。
それを実現したUni-Qドライバー。

1980年代のKEFは、まさに大きな転換期だった。
そして、Uni-Qは以来改良が重ねられ、名実ともにKEFの顔となり、今も他社と差別化を図る上で最も重要なものの一つとなっている。

5.90年代のKEF
5-1.日本における「最高の輸入スピーカー」
1992年、第二世代のUni-Q技術を特徴とする「105/3スピーカー」が、日本の出版界で“最高の輸入スピーカー”と評された。

105/3Sは,一見3ユニットのバスレフ構造に見えるが,実は真ん中が同軸ツー・ウェイ(UNI-Qユニット)で,その上下にミッド・バス・ドライバが配置された,バーチカル・ツイン構造のスピーカーだ。エンクロージャー内部には20cmウーハーが2個,金属棒で連結されツインドライブする構造で、全体としては4ウェイ・6ユニット構造だ。

定位が非常によく,解像度も優れ,スペースファクターも良好。しかし、ウーハーのエッジがウレタンなため、こまめな交換は欠かせない。とはいえ、この105/3は今でも人気が高く、日本に限らず愛好家は多い。

5-2.会社の売却
日本では”最高の輸入スピーカー”との称号を得た1992年だったが、本国イギリスでは、KEFは自社をゴールドピーク社に売却した年となった。しかし、結果的に見れば新しいオーナーのもとでの再出発は、KEFにとっては更なる名声を得るきっかけとなった。

まず、売却した翌年の1993年には、モデル100センタースピーカーを発表。高価格帯の製品であったにもかかわらず、Uni-Qの卓越した音の広がりなどが好評を博し、ホームシアター市場に旋風を巻き起こした。さらに1994年には、その当時としては革新的だった垂直に配置したフロントスピーカーとダイポール周辺機器で構成されたTHXシリーズが話題となった。

5-3.LS3/5a
同じく1994年には、LS3/5a(シグネチャー・モデル)が発表されている。
LS3/5aはイギリスを代表する小型スピーカーとして、1975年から存在する。古くから、ロジャースやスペンドールなどが生産してきた。

そのLS3/5aをベースに、LS3/5、LS3/5aの設計者でありKEFの創設者でもあるレイモンド・クックが監修し、開発したのがLS3/5aシグネチャー・モデル(しばしばKEF LS3/5aのみで表記される)だ。

前身のLS3/5は、中継車内など狭いスペースで人間の声を正確に再現することを目的に、英国BBCの技術部門によって開発された。LS3/5はKEFが開発したベクストレン・ダイアフラムの11cm口径コーン型ウーファーB110と、樹脂系素材マイラードームの1.9cm径のT27トゥイーターを搭載しており、この二つのユニットとネットワークを、スペンドール、ロジャース、ハーベスなどBBCモニターを手掛けるメーカーに供給してきたのである。

しかし、KEFはBBCのライセンス所有していながらも、LS3/5及びLS3/5Aはシステム化していなかった。それを設計者自身の手によって製品化したものがLS3/5a(シグネチャー・モデル)というわけだ。

ユニットはオリジナルに改良を加えたB110CタイプSP1228ウーファーと、T27SP1032トゥイーターを使用。26個のパーツで構成されるクロスオーバーネットワークは、コンピューターシミュレーションを駆使。もちろん、BBC規格とBBCリファレンスLS3/5aの規格に従っている。また、この二つのユニットは左右一対で、スペックを管理し、レベル誤差が±0.5dB以内に収まるよう厳密に管理した上でペアリング。そしてシステム全体の特性も、BBCスペックの±0.25dB以内に管理されている。

リアパネルにはレイモンド・クックのサインが刻印されたゴールド・プレートが添付されている。LS3/5aは、開発者レイモンド・クック自らの直接監修による特別なバージョンであることが伺える、今なお色褪せない名機である。

5-4.創設者の死
そんなLS3/5aを発表した翌1995年、KEF創立者レイモンド・クックは他界する。ちょうど70歳だった。
しかし、KEFは創設者を失っても、創設者が残した価値観“質、誠実、献身、革新”に要約された、堅実に先を歩んで行く主義を全うすることで飛躍を続ける。

同年のことである。第四世代のUni-Qドライブユニットを装備した、レファレンスシリーズのモデル4を発表し、Hi-Fi News紙が“これまでのKEF社の製品のうちで最高のシステムである”と記したりするなど、世界中で賞賛を浴びる。

一方で、1990年代後半には、DVDの発売によりホームシアター市場が拡大しつつあった。そこでKEFは、シリーズのラインアップにセンタースピーカーやサブウーファーを追加。堅調に市場を拡大していき、優位を占める。

KEFにとって90年代は大きなものを失い、しかし大きなものを得た年だったと言えるだろう。

6.21世紀のKEF
6-1.KEFの研究
21世紀に入っても、KEFの技術は着実に磨きがかかっている。例えば、正確な音響システムのモデル化は、以前はかなり困難だったが、今では「Finite Element Analysis(有限要素解析)」により可能である。具体的には、複雑な振動部分のあるドライブユニットなどにおいては、実際に実物を製作する前に様々な条件で徹底的に調べることができるのだ。この機能の成果は、新世代のUni-Qドライバーにも見ることができるし、最新版6.5インチのレファレンス・レンジUni-Qシステムの密閉型懸架部分などにも垣間みることができる。

6-2.ACE技術
2005年、KEFはそれまで企業秘密としてきたACE技術を公開。スピーカー業界の定説「低域特性を広げるためには大きなキャビネットが必要」を真っ向から否定する。

ACE技術はキャビネットの実効容積を大幅に増加させ、いかに小型のキャビネットで低音特性を拡張させるかというものである。具体的には、活性炭によって空気の分子を瞬時に吸着・発散し、容積を実質的に2倍にする技術である。

もちろん、このACE技術はMuon(ミュオン)においても重要な役目を果たしている。

6-3.約2,000万円のMuon(ミュオン)
MuonはKEFのフラッグシップ・モデルである。
2016年11月には「MUON Upgrade」を日本でも発売を開始し、21,000,000円(ペア/税抜)の価格でも話題になった。

Muonのデザインを務めるのは、先進的な英国のデザイナー「ロス・ラブグローブ」。KEFは彼との共同開発により、”究極”のものを創り出すことを主眼にしたプロジェクトのもと「Muon」の開発に取り組んだ。

特にこの2016年の「MUON Upgrade」では、KEFブランド50周年記念モデル「Blade」で新開発したUni-QドライバーをMUON用に合わせて搭載しており、バッフルの最適化や筐体にフィットするようアルミニウム・トリムリングを備え、音の回折がスムーズになるよう設計。感動するほど均一に音を拡散できるとしている。

また、トゥイーターは「リア・ベンティッド構造」を採用し、背面に通気孔を設け歪みを低減。と同時に、2層構造のKEFオリジナル技術「スティフンド・ドーム」により、全体の剛性向上も実現している。

KEFはこれからも、音楽愛好者や熱心なオーディオファンに向け、信じられないほど素晴らしい音質をもたらすスピーカーを作り続けることだろう。

7.まとめ
KEF創設者レイモンド・クックは、人との意見交換には非常に長けていたと聞く。そして、スピーカーの開発ばかりでなく、商品の販路拡大も、自分の行動規範にかかっていると確信していたそうだ。

そんなレイモンドだからこそ、LS5/1Aモニターシステムの生産を独占的に請け負う交渉を成功させ、BBCとの業務提携を再構築する一方で、104の開発に成功できた。

また、レイモンドのオーデイオ業界への努力はとても献身的だった。それは、Audio Engineering Society(オーデイオ開発協会)への援助を見れば明らかだ。

Audio Engineering Societyといってお分かりにならなくても、「AES」といえば聞き覚えがあるのではないだろうか。AES/EBUケーブルの、あの「AES」である。AES/EBUケーブルは、AES(Audio Engineering Society;オーディオ技術者協会)とEBU(European Broadcasting Union;欧州放送連合)の二つのオーディオ団体により企画されたものなのだ。

レイモンドは、そんなAESの会長に1984年に就任し、またそのことで変換器測定装置に対して大いに貢献したことが認められ、1993年に銀メダルを受賞。さらに、レイモンドの広範囲にわたる貢献が認められ、1979年にはクイーンエリザベス女王二世よりOBE(大英帝国第五勲爵士)の称号が与えられている。

1995年、レイモンドは惜しまれつつこの世を去ったが、彼の遺産は自分が創立した会社に生き続けている。彼はKEFの理念をこう語っている。
「私は、より厳密な開発を通じて、スピーカを改良するために、理解できる数々の可能性を実行に移すことを決意した」

Uni-Qシステムを筆頭に、世界中のオーディオファンを魅了し続けるKEF。
間違いなく、今後も科学的に新機軸を打ち出し、実地試験を行い、オーデイオマニアに対して最高のスピーカー製造メーカとして、信用と名声を保ち続けることだろう。

https://audio.kaitori8.com/story/kef/  

168. 中川隆[-4115] koaQ7Jey 2021年6月21日 09:55:56 : U1K9HodENM : VUxCYU5QZlhIeS4=[10] 報告

2021年06月21日
不用品を高く買わせる方法に長けている欧米ブランド企業
http://www.thutmosev.com/archives/86101303.html


みんな高級外車は軽自動車より安全と思ってますが、そんな単純なデータはないです。
イメージとして高級で安全だから買うのです


マーケティングとは不用品を売る事?

ある人に言わせると現代の営業マンやあらゆる広告の役割は「客を騙して要らないものを売りつける」事だそうです。

もちろん家具を必要としていたりスマホを必要とする場合はあるが、あらゆる人は既にそうした物を所有しています。

例えば最近ランドセルが高級化し10万円を超えるものが売れていて、しかも1年前から予約しないと買えないそうです。

ランドセルがいくつ売れるかは、6年前の出生数を見れば「今年は前年比マイナス5%だな」などと推測できます。

年々販売数が減少している商品で、手作りの工程があり少数の職人が1年間かけて製造します。

ランドセルは2万円台のもありアジアで製造すれば1万円でもできると思うが、高級でカラフルなのが人気がある。


数千円のカバンでも役割は同じなのにランドセルを廃止しろという意見は少なく、今後も子供がいる限り売れ続ける。

ランドセルはちょっと見には全て同じだがよく見れば高価格なのが分かり、親の自尊心を満足させる。

子供が「10万円のランドセルが欲しい」と言うはずが無いので、実は親のプライドのために売られています。


高級自動車や高級スマホも、実は低価格な軽自動車や格安スマホと機能はあまり変わらない。

以前警察の統計を見て驚いたのだが、事故件数当たりの死亡率は、車種別では軽乗用車がもっとも少なかった。(軽貨物は多かった)

これは軽自動車は女性ドライバーが多く、女性の交通事故の多くは「時速40キロ以下」で起きているためです

日本製品が売れるには動機づけが必要

一種の数字の錯覚ですが最近の軽自動車は以前より安全なのは間違いなく、反対に最も死亡率が高いのは大排気量の外国車でした。

これはドライバーのほとんどが男性で事故時の速度が高いからで、フェラーリが危険という事ではない。

同じ軽でも軽貨物は死亡率が非常に高いが、これもドライバーの性別や速度や使用環境が影響しているかも知れない。


機能や安全性でベンツとワゴンRは大差ないのに、ベンツに乗っていると人間が高級に見えるので金持ちはベンツを買います。

スマホは安いアンドロイドは操作性で劣っていたが、最近は改善されて高級機との差は小さくなっている。

日本の女性はiPhoneが大好きで、iPhoneに非ずはスマホに非ずと思っている人も居る。


これらは本当は不要なのに購入したり、普及品でも良いのに高級品を購入する例で、消費者のハートを掴むことで売っています。

ダメだったのは日本の家電メーカーで、安い中韓製品よりシャープや東芝を買う理由を作り出せませんでした。

人々が「ベンツとワゴンRの機能は一緒なんだ」と気づいてしまえばベンツは売れず、日本の家電メーカーはそうなりました。


物が溢れている現代で要らない物を買ってもらうには、イメージや動機付けが決定的に重要です。

「家電製品てどれも同じでしょ」と思われたら人件費が安い国の製品が必ず勝ちます

先日あるスポーツ選手がグッチのTシャツを着ていて、ネットで調べたらアマゾンでは48万円で売られていました。


どう見てもただのTシャツに英語でGUCCIと書いてあるだけなので原価はせいぜい3千円、それを金持ちは数十万円で買っています。

欧米のブランド企業はこういう「不用品を高く売る方法」に長けていて、ある意味日本人も見習うべきかも知れない
http://www.thutmosev.com/archives/86101303.html

169. 2021年7月12日 13:05:46 : k1iBuJ4ez6 : SmpFNG12cHBpMkk=[7] 報告

2021年07月12日
外国企業は宣伝がうまく、日本企業は軽視している
http://www.thutmosev.com/archives/86254610.html


イタリア人は千円で作ったものを全世界で10万円で売るような事が得意

有名ブランドを買う心理

外国特に欧米先進国には歴史ある有名ブランドが多く、日本にはあまり存在しない。

最近ある外国のスポーツ選手がグッチのTシャツを着ていて、気になって値段を調べたらアマゾンでは48万円で売っていました。

グッチのロゴ以外は3千円で売っている商品と区別がつかず、製造原価は恐らく3千円でしょう。

正直買う気が分からないが本人はとても満足気で、しかも誇らしげに写真に写っていました。

そのスポーツ選手は資産100億円以上でプール付きの豪邸を所有していて、Tシャツが50万円でも気にしないタイプです。

韓国の南大門あたりでは欧米有名ブランドの偽物を売る店が大量にあり、ユーチューブでいくらでも動画を見ることが出来る。


少なくとも映像では本物と同じで見分けがつかず、もしかしたらウイグル辺りの同じ工場で作っている可能性もあります。

仮に本物と偽物を同じ場所で作っていたらそれは偽物なのか、疑問に思う所です。

欧米有名ブランドが高く売れるのはブランドイメージの為で、製品自体が優れているわけではない。


グッチの財布もユニクロやワークマンの財布も、実用性ではそれほど違いは無い筈です。

ネスレという会社があり世界最大の食品企業ですが、ほぼ大した物は売っていません。

キットカットはそこそこ美味いしコーヒーもそこそこ美味いが、もっと美味しい日本製のは存在します。

宣伝の意味が分かっていない日本企業

人々は森永やブレンディでも良いがネスレを買っていて、世界中の人々がそんな動機でネスレを買っています。

ネスレが優れているのは全世界でまったく同一品質で買えるのと、イメージが優れている点です。

グリコと言えばグリコの看板、森永と言えば安倍昭惠夫人とグリコ森永事件を連想するだけでブランドイメージはない。


BMW、ベンツ、VWのドイツ車御三家は日本でとても人気があり、中国やアジアでもドイツ車は高級車と見られている。

トヨタ、日産、ホンダの御三家にも高級な車はあるが、ブランドイメージはない。

資産100億円のスポーツ選手がトヨタを買うとしたら、それはトヨタの車が優れているからで、他に理由はない。


だがBMWやベンツはトヨタより劣っているとしても買う人が居て、彼らはブランドイメージを買っています。

上流階級の夫婦がパーティに招待されたら車はロールスロイスかベンツ、間違ってもプリウスではない。

欧米ブランドが最も重視しているのはイメージと宣伝で、彼らの努力のほとんどは宣伝に向けられている。


昔デビアスという会社が日本で「結婚指輪は収入の何か月分」というCMを流し、あっと言う間にそれが日本の常識になった。

日本人は「全世界の人がそうしている」と思い込んだが、デビアスが仕組んだ宣伝に過ぎなかった。

ロールスロイスは昔「なぜならロールスロイスは故障しないからです」のようなCMを流し、高級イメージを普及させた。


実際には故障して苦情を言うと「それは故障ではなく消耗品です」と言われ国産車の何倍も請求されるそうです

日本企業はこうしたイメージやブランドを構築しようという考えすらなく、結果いつも欧米ブランドに負けている。

原価が3千円の製品を数10万円で売るのがイタリア人で、正直彼らの商売はうまい。

http://www.thutmosev.com/archives/86254610.html

170. 中川隆[-17363] koaQ7Jey 2021年8月07日 13:23:53 : oruFDODoH6 : Y1lMd2NVTDB1MjI=[19] 報告

2021年08月06日
商売上手な国や民族、宣伝が100%、中身はなくて良い

外国のブランド企業は欠陥があってもなくても絶対に認めない。
欠陥を認めたらブランドが崩壊するので、相手の落ち度を探し出して攻撃し屈服させる
日本企業はすぐ「ごめんなさい」と言うのでブランドを維持できない

画像引用:https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/text/entering_the_automotive_business/chapter2/section1/item1.html トヨタ企業サイト|トヨタ自動車75年史|第2部 第2章 第1節|第1項 リコール問題の発生


商売がうまい外国人

日本人は商売下手、ある種の外国人は商売がとても上手いと言われています。

商売上手と言われるのはユダヤ人、イタリア人、アメリカ人、韓国人、中国人、インド人、アラブ人などそれぞれ得意なやり方ある。

インド人やアラブ人はとにかく”しつこい、くどい”そうで相手が根気負けして折れたら勝ちです。

中国人は華僑が世界中にいてあらゆる国に中華街をつくり、華僑ネットワークが存在しています。

イタリアやフランスはファッションやデザイン、芸術が得意で材料は紙や布切れだけです。

紙に絵を描いたり布を服に仕立てると、数千万円や100億円で売れる場合もあります。


フェラーリやランボルギーニは超高級車ですが、実はああいう車の開発費はカローラや軽自動車より安い。

製造原価も大衆車とそう変わらないので、とても利益率が高く面白いように儲かります。

価値のないものに芸術やブランドなどで付加価値をつけ、数千万円で売るのがイタリア人は得意です。


翻って日本の有名企業の製品は、膨大な開発費をかけて、製造にもコストをかけるので利益率が非常に低い。

フェラーリが半分儲けているとするとトヨタはせいぜい1割、軽メーカーは5%という所です。

まじめなモノ作りの短所で、世界一高性能高品質でもそれが消費者に伝わらず、安売りしている事が多い。

高品質神話はこうしてつくられる

ドイツは多くのジャンルで日本製品と被っていて、車のドイツ御三家が特に有名です。

御三家のベンツ、BMW、VWは世界的に日本車より高級と思われていて、実際日本車より高く売っている場合が多い。

では実際に上なのかというと、確かにベンツとBMWは排気量や高級さで上回っています。


だが高品質かというとベンツやBMWがスズキアルトより故障しにくいという話は聞いたことが無い。

ドイツ車の高品質は都市伝説のようなもので、ドイツ人はこうした伝説作りがうまく、それで商売をしている。

ライカのカメラは今もカメラマニアに人気があり、日本製カメラより高いが、「撮り味」など意味不明な物を売りにしている。


カメラはソニーとキヤノンがあらゆる点から世界一ですが、最近は「スマホのほうがきれいに撮れる」と言われ評判が悪い。

そのスマホではアップルなどアメリカと韓国のサムスン、中華スマホが勢力を分け合っている。

日本人はなぜかスマホ作りが超苦手で、2流品すら作れず日本人すら買っていない。


スマホの中身は単純な部品の組み合わせだが、プログラミング技術がスマホの使いやすさを決定する。

アップルのスマホは台湾や中国で製造しているが、ソフト部分はアップルが自社開発している。

iPhoneという機械はおそらくシャープでも作れるが、それを動かすプログラミングを日本企業は作れない。

ブランドはこうして維持される

テスラというEVが2008年ごろに登場し、もうすぐ年間100万台に達しようかというほど売れています。

そのテスラだが発売以来数々の事故や火災を起こしていて、車両の完成度や品質は高くない。

駐車場に置いといたら大火災を起こしたのも1例や2例ではないのに、消費者は気にもしていない。


テスラは報道に非常に厳しく、少しでも悪い記事を書くと「訂正しないと告訴するぞ」と言われるとされています。

政府当局が欠陥を指摘しても一度も認めたことが無く、ある時米政府当局が「テスラのモニターなどIT機器は車両より寿命が短い」と指摘した。

するとテスラは「車の寿命は10年以上でIT機器の寿命はそれより短いので、あたりまえで欠陥ではない」と政府に撤回を要求していた。


こんな具合なのでテスラに歯向かうものはだんだん少なくなり、世界の自動車メディアにはテスラを称賛する人しかいなくなった。

こうして世界中でテスラは称賛されているのだが、本当に優れているとはわたしは思いません。

もしテスラが本当に高品質なら、なんでテスラを批判した記者に圧力をかけたり、ユーザーに口止めする必要があるんでしょうか?


トヨタや日産やスズキは過去にアメリカで欠陥車騒動があり、そのどれもが誤解か捏造だったと判明しています。

だが日本メーカーは簡単にクレームに屈し「すいません」と言ったため、低品質な車だという印象が広がった。

もし外国のブランド企業だったら、そう言った本人に「撤回しないと告訴して莫大な賠償金を払わせるぞ」と脅して誓約書を書かせるでしょう。


海外のブランドイメージとはこんな事で維持されています。

http://www.thutmosev.com/archives/86446389.html

171. 中川隆[-16470] koaQ7Jey 2021年9月10日 07:08:43 : J5bDpnH6XM : amNQSlovYTM2em8=[4] 報告
日本に”芸術家”がいないのは大問題、経済にも打撃
http://www.asyura2.com/21/reki6/msg/524.html
172. 2021年11月25日 03:46:50 : sEqKPZ8ybM : aXRwS3RoVDZsdzY=[13] 報告
2021年 11月 22日
11月ミニ例会 Taoさんのご感想
https://tannoy.exblog.jp/32499120/

コロナ禍が始まるまでは毎年1回開催されていた「German Physiks 友の会」は、昨年と今年は中止となった。 ワクチンの効果か、日本では新型コロナの感染者数が最近大きく減少した。東京都でも1日の新規感染者数が20名ほどまでに減ってきた。

そこで大人数を集める「友の会」ではなく、参加者をぐっと減らし「German Physiks ミニ例会」が10月、11月、12月の3回に分けて行われることになった。

第1回の「ミニ例会」はすでに先月執り行われた。そして今日第2回の「ミニ例会」が行われた。その「ミニ例会」に参加させてもらった。参加者は全員で6名であった。

場所は、広さが50畳ほどはあろうかと推測される広く豪華なHさんのリスニングルームである。その広さ、構造、内装、どれをとっても非日常というべきか、現実的な枠を一切取り払った豪華さに溢れている。

リスニングルームの製作は2年ほど前とのこと、GRFさんの部屋を参考にして、PSDの大山さんが施工管理をしたもので、その徹底したこだわりに真のマニア魂を感じた。

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そして、この広く豪華なリスニングルームの空間を埋めるようにジャーマンフィジックスのDDDユニットやPSDのサブウーファーが、複雑に陣形を組んでいた。

特に目を引くのが、前方のスピーカーシステムである。PSDのサブウーファーの上にDDDユニットが三つ連なっているのである。トルバドール80とトロバドール40が合体したそれは「120」と命名されていた。

この「120」・・・単に80+40ではないことは、後ほど聴いた音で証明された。後方にはさらに巨大なPSDのサブウーファーの上に「80」がそれぞれ乗っている。

つまりDDDユニットの数は全部で10個ということになる。「120+120+80+80=400・・・『システム400』ということになるのであろうか・・・」頭の中に数字が飛び交った。

「システム400」を駆動するのは是枝重治氏が設計製造した数多くの真空管アンプである。デジタルの送り出しはメトロノームのセパレート。そしてアナログはReedというリトアニアのメーカーの高精度なレコードプレーヤー。ダブルアーム使用でアームもReed製。

リトアニアという国のことも、Reedというメーカのことも、残念ながら私は全く知らなかった。しかし、その製品が持つただならぬ存在感は視線を惹きつけるのに十二分であった。

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部屋の豪華さと、その部屋に居並ぶオーディオ機器の精悍なオーラに圧倒されながら椅子に座った。第2回「German Physiks ミニ例会」は、ショスタコーヴィチの交響曲第15番で始まった。

音に集中しようと目を閉じた。少し経過したところでGRFさんがおもむろに立ち上がって一旦CDの演奏を止めて、リタ・シュトライヒのソプラノによるモーツァルトの「すみれ」に曲を変えた。

そして「システム400」のただなかに入っていき、その音に耳を傾けながらDDDユニットの位置を微調整した。とんとんと手で軽く叩いた。動いたのは1,2ミリ程度であろうか・・・

音の焦点が定まった。すっと何かが静かになった。音を遮るものが消え去ったかのように音にストレスが全くかからなくなった。

再度、ショスタコーヴィチの交響曲第15番がかかった。先ほどとは別の世界が広がった。「システム400」の後方はイタリア製の美しい石材が壁一面に複雑に組み合わされている。その石材に複雑に反響した音のいでたちは、有機的で自然である。時に繊細で時に雄大・・・こんこんと湧き出る泉のように絶え間なく動き変化する。

交響曲第15番はショスタコーヴィチが最後に書き上げた交響曲である。ロッシーニの「ウィリアム・テル」や自身の過去の交響曲からの引用が多用されるこの交響曲は、ショスタコービッチの人生の結晶そのものであるかのように、時に輝き、時に陰鬱にねじれ、そして軽妙にステップを踏む。

ピントがぴったりと合って、時の自然な流れと完全に融合したかのような音楽は6名のそれぞれ2つの耳を魅了した。全楽章を通して交響曲第15番を聴いた。40分を越える時間、この交響曲が描き出す風景を全員が堪能した。

その後も数枚のCDがメトロノームのトップローディング式のトランスポートにセットされた。「システム400」は音の裏側に潜む情念のようなものもすっと提示する。その質と量は豊富で潤沢である。

私はフロントがまだ「80」であった頃の音を聴いてはいないが、「120になって格段にCDの音が良くなった・・・」とその経過を知っている方々は話されていた。「120」は単なる足し算の「解」ではなかったようである。

「German Physiks ミニ例会」の前半は終了した。後半はアナログである。Hさんのリスニングルームのアナログは、リトアニアのReedである。それにスポットライトを当てるのは自身が発光する光カートリッジである。 

11月ミニ例会 Taoさんのご感想_f0108399_10232376.jpg

リトアニアという国も「Reed」というメーカーについても、私は全く知識がなかった。しかし、そのメーカーが作る精緻を極めたレコードプレーヤーとトーンアームは、その存在感が半端なかった。

Hさんのリスニングルームに鎮座するレコードプレーヤーは「Muse 3C」。ベルトドライブとフリクションドライブを簡単に変えることができる画期的な構造を持ち、ダブルアーム仕様である。

2本のアームはどちらも「5T」。「ターレスの原理」に基づいた構造を持ち、アームの位置と動きをレーザー光とその専用の受光部によって制御、駆動するという革新的な特徴を持つ高精度アームである。

片方の「5T」にはDSオーディオのグランドマスターが、もう片方のアームにはEMTのXSD15LZが装着されていた。

ReedのレコードプレーヤはPSDの大山さんが製作したH鋼と美しい表面仕上げの木材とががっしりと組み合わされた専用のラックにセットされていた。このラックの2段目と3段目には、EMM LabsとMola Molaのフォノイコライザーアンプが設置されている。

「もうなんだか眺めているだけでいい・・・」と思ってしまう。

11月ミニ例会 Taoさんのご感想_f0108399_20500059.jpg


「German Physiks ミニ例会」の後半はアナログタイムとなった。まずかかったのが、デュプレのチェロによるドボルザークのチェロ協奏曲であった。

グランドマスターで聴き、さらにXSD15LZでも聴いた。どちらも4WDでなおかつサスペンションの設定を「SPORTS」モードに設定したAudiのように、ガシッと路面を捉える力を持ち、エンジンのパワーも余裕綽綽という印象であった。

透明感ではグランドマスター、情感に訴える力ではXSD15LZが勝っているという感じで、二つのカートリッジがある意味合いが深く感じられた。

その後も魅力的なレコード演奏が続いた。その中に同じくデュプレのチェロによるベートーベンのチェロソナタのレコードがあった。ピアノ伴奏はバレンボイムである。

叙情性が豊かで流麗な美しさ溢れる音楽が壮麗と言えるほどに響いた。その俊敏さ、力強さ、そして繊細さは目を見張らせるものがあった。

アナログタイムの白眉は間違いなくこの1枚であった。その後デュプレを襲う病魔の予言とも思えてしまう悲劇的なピアノとチェロの響きは、真に胸を打つ。

私は思わず頭の中で「来年BMWの5シリーズを買い替えるつもりだったけど、それをあきらめたらReedのレコードプレーヤーとアームが買えるな・・・」そんな妄想で頭のなかを一杯にしながら、「German Physiks ミニ例会」の終わりを迎えた。

Acoustic Tao

https://tannoy.exblog.jp/32499120/

173. 中川隆[-14745] koaQ7Jey 2021年12月07日 16:57:07 : 2zSsj4hxA6 : M1FvMG5mVWxiOGc=[87] 報告
晴耕雨聴
2021年12月07日
超巨大システムを聴かせて頂きました
https://91683924.at.webry.info/202112/article_3.html

 一昨日の日曜日、午前中の合同防災訓練の後はお知り合いになったオーディオマニア、G氏のお宅に友人4名と一緒にお邪魔し、巨大システムを聴かせて頂きました。その後は串カツ屋さんで忘年会でした。
A4.JPG
 アルテックA4システムです。いやA4は左右に210エンクロージャー各1台ですが、これは各2台。つまりA2システムです !!
 4本の210のうち内側の2本は京都会館が改修されるときに出た210箱8個のうちの二つだそうです。白く塗装してあったものをアルテックグレーに塗り直されたそうです。

 サブウーファーはエレクトロボイスの30Wですが、なんと6本も使用されています !!
 天井にはBOSEのAWCS-1が。音楽はエレボイ、映画はBOSEと使い分けておられる様です。
a4アンプ.JPG
 A2システムのドライブアンプ群です。チャンデバはアナログ式のUREI、パワーアンプはクラウンなどの業務用トランジスタアンプでした。
 聴かせて頂きましたが、静かで豊かな音でした。G氏のシステムはどれもうるさい音、邪魔な音、歪んだ音を排除されています。
WE15A.JPG
 A2システムの対面にあるのはWE15a+WE555、アルテック211+515B、エレボイT-350のシステムです。
 こちらのアンプ群の写真を撮り忘れてしまいました。タンテはRCAギアドライブ、ゲイツ、レコカットのアイドラーでした。
 アンプはWE91aのレプリカ、アルテック業務用真空管アンプ。
 ドレスデン、ケーゲルの幻想交響曲を聴かせて頂きましたが、深々とした音です。とても良いので聴かせて頂いたケーゲルのSACDをその場でアマゾンからポチッてしまいました。
JBL.JPG
 部屋を移動し、次のシステムです。JBLのユニット、ホーンを用いたオリジナルシステムです。
 これはパワフルでモダンな音でした。ウーファーは2220Bで明るい音です。
パラゴン.JPG
 対面はJBLパラゴンとアルテックA5です。
 このA5はウーファーの515Bを励磁改造したものです。軽やかでリリックな美音でした。A5は少し乱暴な所があるのはずですが、その様な音は微塵もありません。
 パラゴンは凄くバランスの良い音で驚きました。パラゴンは何か所かで聴いた事がありますが、一番良く聴こえました。
 オーディオをやるのではなく、音楽を聴くのならこれだけで充分ですね。
JBLアンプ.JPG
 パラゴン、A5、JBLシステムを鳴らすアンプ群です。アルテックの真空管式ミキサーがカッコイイですね。よく整備された個体のようで、S/Nも大変良かったです。
オリンパス.JPG
 JBLオリンパスは部屋にあったのですが聴くのを忘れていました。これだけ凄いシステムが揃っていますと…
陣がさ.JPG
 WEの陣笠スピーカーやその他のラッパ型スピーカーです。ナローレンジではありますが、なかなか美しい音でした。お宝ですね。

 凄いシステムをたくさん聴かせて頂いて有難う御座いました。その後の串カツ屋では来年の「悪の計画」もまとまりました。
 今後とも宜しくお願い致します。

https://91683924.at.webry.info/202112/article_3.html

174. 中川隆[-14404] koaQ7Jey 2021年12月28日 11:37:41 : Y4RaJLU9Ds : VDdQZHR4alRReXc=[15] 報告
2021年 12月 27日
寒波が押し寄せてくる中 横濱のMさん邸の大画面を
https://tannoy.exblog.jp/32532155/


数年に一度という寒波がきた日曜日の午後、大山さんの車で横浜のMさん邸の映画館を訪れました。いつも12月は、German 友の会の例会をMさんの「ル・サロン」で開催してましたが、去年、今年とコロナで見送られているので、大山さんもMさんのオタクを訪れるのは、二年ぶりになります。二年はすごく長いですが、あっという間にも思えますね。

大山さんが群馬の家を出るときには、一面の雪だったそうです。その冷たい風が、富士山にあたり、寒波特有の暗い雲を作り出しています。富士山のシルエットが冷たい空気にくっきりと浮かんでいます。外は、6度しかありません。横浜へ向かう湾岸道路も日曜にしては交通量は少ないようです。

寒波が押し寄せてくる中 横濱のMさん邸の大画面を_f0108399_10144034.jpg

今週は、大山さんとお会いするのは2回目です。先日はHさんへのラックの搬入でした。あの時も帰りは寒かったですが、今日から考えると随分と暖かかったです。山下公園前のサロンの前に車を止めて、Mさんに連絡を入れると、隣にあったホテルがなくなり、駐車場になったからそちらに入れてと言われました。見るとハンバーガー屋さんの隣のビルが無くなっています。前回来たのは、去年の秋ですから、ビルの一つや二つ無くなっても当然ですね。駐車場は隣なのに、車から降りてマンションの入り口に来る間に冷えてきました。

早速、以前はパラゴンの部屋、今はベイサイド映画館になった部屋に通されました。わたしは、去年訪れていますが、大山さんは初めてなので、その違いにびっくりです。特に左右に聳え立つマッキントッシュのXR290の大きさにも。高さは、2.1メートルもあります。

寒波が押し寄せてくる中 横濱のMさん邸の大画面を_f0108399_10292800.jpg

以前はパラゴンが正座していた空間に、Stewartの140インチ固定パネルが設置され、その周りをマッキントッシュブルーで縁取りをしてあるという、Mさんらしい心憎い演出です。大山さんも感心して眺めています。スクリーン大きさがわかりますね。

寒波が押し寄せてくる中 横濱のMさん邸の大画面を_f0108399_10295683.jpg

Mさんの指定席から見るとスクリーンとSPが一体化されています。その前のソファーから見ると、画面は一段と大きくかぶりつきの雰囲気が出ます。去年みた「Allied」の違いを確認するために掛けていただきました。お!違います。冒頭の砂漠のシーンから違いがでます。砂の質感と言うか、砂漠の空気が乾燥して、隅々まで見渡せる間隔が違います。明るさが違いますね。ナイトクラブの夜景の背景も、車の色も質感が向上しています。クラブの中の画面の鮮やかなこと。これぞ、映画だと言わんばかりに美男美女が映っています。周りの人の宝石だとか、頭上に輝くシャンデリアとか、髪の毛のディテールまで、映し出してきます。

これは、去年の4Kを遥かに越していますね。このプロジェクターからブランドネームがJVCではなく昔のVictorに戻ったそうですが、二段階以上良くなっていると思いました。映画の画像も深いですが、音楽のライブの照明のかがやきもとても綺麗で、白人の若い子の肌や、褐色の歌手のキメの細かさも良くでていると思いました。そして、一年前と大きく違うのは、サウンドです。マルチチャンネルのSPも用意されていますが、それを必要としない充実した音が、XRT290からするのです。横浜のMさんは、プロのPAエンジニアでもあったので、ステージでの音の再現は、そこが会場のように音を作り上げていきます。昨日の音は、横浜のマジシャンのMだと思いました。

最低限のそのまた下の超低音を音ではなく、音楽として再生するのです。前のソファーでは、文字通りお腹の皮を揺らされる大音量なのですが、それがうるさくない!ここが調整の妙ですね。その音をマッキントッシュの1000Wモノラルアンプ二台で駆動されています。もちろん、サラウンド用の機材もあるのでしょうが、メインのスピーカーだけで充分でしょう。

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以前はパラゴン用のマルチアンプが並んでいた棚もとても整理されていました。SPがブルブルと震える大音量を出してもこのマンションは大丈夫なようです。スクリーンの裏の人は、仕事用の部屋だそうですが。

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中華街のすぐ側だと言うのに、若い人が溢れている通りに出ることは避け、焼売弁当を買っておいてもらいました。これで十分です。美味しいシャンペンを開けてもらい、焼売をおつまみにすると、これがいけるのです(笑)。

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右の少し違うグラスは大山さん用のお茶です。シャンパンの後はブルゴーニュを思わせるカリフォルニアの高級ワインをいただき、トム・ジョーンズのライブやクリス・ボッティのボストンのを聴いて、すっかりとご機嫌になりました。久しぶりに美味しいワインを飲み、豪華な夜が暮れていきました。

https://tannoy.exblog.jp/32532155/

175. 中川隆[-14375] koaQ7Jey 2021年12月30日 17:45:56 : Px2cu61Sds : ektmNVFpdEpWdDI=[17] 報告
Date: 12月 30th, 2021
簡潔だから完結するのか(その6)
http://audiosharing.com/blog/?p=36320


私が熱心に読んでいたころのステレオサウンドには、
若いころ、オーディオのいろんなことに挑戦してきた人が、
ある年齢に達してからは、高能率のスピーカー(ラッパ)と直熱三極管のシングルアンプの組合せ。

これが一つのオーディオの「あがり」のように、
音楽を楽しまれているオーディオマニアの方が登場していた。

私がまっさきに思い出すのは、(その4)で触れている長谷川氏である。
ステレオサウンド 54号の「スーパーマニア」に登場されている。

長谷川氏のリスニングルームの写真を、十年ほど前に、
別のオーディオ雑誌でみたことがある。
JBLのパラゴンを鳴らされていたころの写真だ。

長谷川氏は「スーパーマニア」の本文を読んでもらえばわかるように、
まさしくスーパーマニアと呼べる人である。

ハイエンドオーディオ機器を一式揃えて鳴らしているから、といって、
その人をスーパーマニアと呼べるとは限らない。

その長谷川氏が、「あがり」として、
シーメンスのオイロダイン、伊藤先生製作のアンプ、EMTの927Dstである。

このスタイルが、すべての人にとっての「あがり」となるわけではない。
長谷川氏にとっての「あがり」であり、
長谷川氏にとっての「あがり」とは、耳に近い音の実現ではなく、
心に近い音を鳴らすことだった──、
今年になって、そうおもうようになった。

http://audiosharing.com/blog/?p=36320

176. 中川隆[-13411] koaQ7Jey 2022年3月29日 09:49:45 : JBj9dXvqXI : b3B6eXA1NFVKQXc=[6] 報告
Der Klang vom Theater (ドイツ〜劇場の音と音楽)
Klangfilmとその周辺 1930年代から50年代のドイツ劇場用音響機器
オーディオに求めるもの  完結編・・・になるのか?
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-553.html


このブログを読んでいただいている人の反応も色々で

「お前のブログは何を言っているのかさっぱり分からん」と言う人あれば、同じ日の記事に対して

「今回の記事は”あるある”だよねえ、笑った」と言ってくれる人もいます

この様な反対の感想が出るのは、特定の思想に「右向け右」をしていない証拠で健全な内容である為と自負しております

音楽やオーディオを聴くことは、感性による作業ですから受け取り方が人それぞれに異なるのは当然です
感性のベクトルが真逆の人とオーディオや音楽の話をしても全く噛み合わないのは必然ですから、一つのブログの記事に対して異なる反応があるのは正常なことでしょう

最も、ブログは日記的に平明でたくさんの人が興味のある内容のが良いのも又真実でしょうがねえ
閲覧数とか👍の数を競うのが目的であればそれも正義でしょう

それでも、見知らぬたった1人の誰かのきっかけにでもなれば本望だと思いブログを書いています

さて、そんな分かり難いこのブログにおいても前回は超絶中途半端に終わりまして、各方面からツッコミが入っています

私が言いたかった事を簡単にまとめると

生演奏でも、特別な機会でしか体験できない様な「エモーショナルな経験」をオーディオを通じて追体験できるならば、オーディオを以て音楽を聴く行為としては本懐である
元々はこんな趣旨で書き始めました

でも、途中で李香蘭のライブ音源に出会ってしまい
この歌唱を聞いてしまったら、自分がどんな文章を書いたところでこれ以上を伝える事は不可能だと打ちひしがれて途中で投げ出してしまった訳です


私が初めてオーディオを通じて意識を失いそうになるほどの衝撃を体験をしたのは、40年近く前の22歳頃の事でした
こちらでも何度も書きましたから、簡単に列挙しますが

・我が家にて 
 ボベスコ/ジャンティ ラフマニノフのヴォカリーズやフォーレの入った一枚 アメリカの再発盤
 WE728+WE713モノラルで

実家の子供部屋・・・在来工法の二階6畳
トランポリンの様な床に、厚さ6mmの板を貼っただけのタイコ状の内壁
炊飯ジャーと電子レンジとヘアドライヤーを同時に使うとブレイカーが落ちてしまう様な電源環境という
オーディオマニア的には禁則事項の展覧会の様な環境でもたらされた体験でした

その後、我が家と他所で合計数回これに匹敵する体験をしましたが、いずれもスーパーオーディオマニア宅の立派な装置と専用室ではなく一般の住宅で、極めて紳士的?なオーディオセットによるものでした

ちょっと悪い言い方を許してもらえるなら
施策の限りを尽くしたオーディオマニアさん宅の音は、美しく整っていて非の打ちどころの無いものも多くありましたが、その為か返って音楽や演奏の熱を伝えにくい印象を受けることがあるかもしれません

元メーカー出身=提案する側?の私が言うのも変ですが、オーディオフェアのブースや試聴会で聞かれる「あの音」と言えばご理解頂ける方もいると思います


さて、
それらの神の如き再生音楽体験はその後のオーディオ人生における決定的な「指標」を私の中に植え付けてくれました


今の私が、真空管やケーブルを変えたり、アースの金属タワシがどーしたのと言った音変え遊びに全く興味がないのは

普通の住宅環境で、ビデオに無料でついてくる様な赤白ケーブルだったり、テーブルタップもホームセンターで売っている700円くらいの白い物でも「神の如き音」は出るときには出るし

レコードも特別製の高額盤やオリジナル初期盤ばかりで無い経験があるからなんです


3L.jpg

あるときネットで拾った画像です。どなたのかは存じません
印象的な写真(映え)だったのでずっと前に保存していました、本文を補完する一例以外の他意はありません

色々なアプローチがある事は否定しません、本人の満足に従って楽しむべき事です
個人的な感想は、賑やかな色彩の室内は好まないかなあ


私は知ってしまったんです


・高額で有名なアクセサリーやケーブルや
・真空管を変えて音の変化を楽しみ、より良い音を追求する
・〇〇な特殊金属のインシュレーターやボード類を使うと音質向上
・金タワシや200本のアース棒、しまいにゃ自家製電柱  ・・・ その他大勢 ・・・


この様なベクトルで幾らお金をかけて身を減らして音の変化を追いかけても自分は「神の如き音楽」には一生出会えないんだということ身を持って体験させられたのです
他人様のことは知りません、そうしたアプローチを楽しんでいる方々の趣味は最大に尊重します

私がオーディオに求める「音楽のエモーショナルなパワー」を聴くためにはその方向では、上手くいかないんだな。と
私の感性が思い込んでいる・・・だけであるということです

この体験を、いくら紙面(ブログ記事)で力説したところで全く他人に伝える力はありません
その瞬間に同席した人か、あるいは明らかに同様の経験を持つ人にしか理解されることは無いと断言できますからブログ記事としては何の意味も無いかもしれませんが


まだ出会っていない、これからも出会う必要もないですが同じ経験をした人と時空を超えて共感できるといいなと思います

http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-553.html

177. 中川隆[-12981] koaQ7Jey 2022年8月01日 12:24:00 : Qnj63Lvbzg : WUNsM2tjT3FKUEE=[3] 報告
2022年 07月 31日
真夏のX1邸再訪問
https://tannoy.exblog.jp/32747707/
新潟のX1さんが、ご引退を機に移住されて、映像ルームとオーディオルームを別々に二つお建てになり、そのオーディオ専用ルームに、ロンドンの「のびーさん」 がお使いの、T80/TW3+TW5のシステムを導入されたいとのことで、6月の中旬にお越しになられました。気に入られてオーディオ専用ルームの大きさを決めるという参考で、Tさんの素敵な専用ルームも7月早々に訪れました。積極的な行動が気持ちいいですね。

今日はそのお礼と、Tさんのお宅の映像を拝見した時、前回の訪問時に映像関係を拝見していなかったのを思い出しましたので、その音作りをTさんと大山さんも同行して新潟まで行きました。朝9時のお約束でTさんが来られました。早速関越に乗り新潟に向かいましたが、夏休み中の関越道は、予想通り混雑渋滞と事故で、坂戸あたりまではのろのろ運転でした。おかげで40分ぐらい遅れで、前橋の先のPAで大山さんを拾い、先を急ぎました。小千谷で下りて名物のへぎそばをいただき、ようやくX1さんのお宅に到着したので、1時間ほどお待たせしたようです。

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冷たいへぎそばと野菜天ぷらは美味しかったです。


早速、膨大な装置のご説明です。さすがのTさんも驚く徹底ぶりです。SPはWilson、アンプ類はエソテリックで統一されています。詳しい内容は、前回の記事を参考にされてください。もちろんいろいろなところが進化されているのすが、今回はトータルでの音を聞きにきましたが、初めておとづれるTさんの詳細にわたる質問で、30分ぐらい掛かりお答えしていました。感心したのは、Tさんの詳しい質問と答えるX1さんの装置に対する愛情です。お二人ともオーディオに対する愛が半端ではありません。少しでも疑問を持ったら納得するまで追求するお二人の徹底した気持ちが、素晴らしい音を創造されているのだと話から解ります。

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初めて訪れる大山さんにとっても、この部屋は驚きですね。5.5メートルもある天井の上の方に設置してある天井用の小型SPはなんとX1さんがご自分で登って設置されたそうです。目の前の大型スクリーンは、170インチのスチュアート!Tさんの160インチに比べても、やはり大きいそうです。スクリーン試聴用の前方の椅子に座ってみると、圧倒的な精密画です。TさんのSONYの輝しい画像とは違って、黒の深いJVC特有の落ち着いた画像です。

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SPは前方がWilsonのAllex、センターがCelloのAmati、真横がWilsonのsystem6、そして後方にもX1さんのお名前のもとになったWilsonのGrand slamX1がなっているはずです。加えて、ご自分で梯子に登って取り付けられた8本の上方用SPです。凄いです。こんな高所作業は工場内だったら安全委員会のメンバーに止められます!

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そして、スクリーンを見て一番驚いたのは、8Kにコンバートされた画面の素晴らしさではなく、前回聞かせていただいたオーディオだけの音とは違って、とても優しい音なのです。その意外性にびっくり、クラシックが好きな方の、それも演奏会場で聞いているような柔らかな響きに驚きました。前回聞いたB&WのD3とは正反対の音だからです。今回、映像の部屋と切り離してオーディオだけの部屋を作るのに合わせて無指向性のSPを導入される意味がようやく納得しました。

それと言われなければわかないほどの自然なマルチチャンネルで、今まで聞いた中ではK&Kさんのお宅の言われなければわからない4チャンネルの自然さに、上方まで拍手の音が広がる、まさにコンサートホールの真ん中で、ホールの響きに包まれます。なっているときに、サイドのシステム6のスピーカーの前に行っても、ほとんど何も聞こえません。10センチぐらいに近づくと微かになっています。それではと、後方のX1の大きなSPの前に行っても、これも微かになっているだけです。

本格的なマルチチャンネルを初めて聞いたのは、ゴローさんのお宅でした。その後も、エム5さんの5チャンネルを聞かせていただき、迫力のある音にびっくりしました。でも、X1さんのマルチチャンネルはマルチとはわからないほどですが、演奏が終わり会場の拍手がなるとホールの中央に観客たちに包まれているのを実感します。

私たちが追求しているホログラム的な3次元とは、正反対からのアプローチですが、沢山のスピーカーを使用することマルチチャンネルは、このまま映像系のお部屋で継続してしていただき、オーディオ室では、無指向性のSPによる音場の再現も楽しんで下さい。オーディオ専用室はTさんのお部屋のように、30畳前後がバランスも取れるし、天井もあまり高くしない方が扱いやすいように思いました。大山さんのアドヴァイスが役立ちますね。

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前回もそうでしたが、X1さんのお部屋をおとづれて一番の驚きは、マニア垂涎のオーディオ装置ではなく、この二重に配置されたCD・DVDの棚です。真冬の新潟平野の真ん中で、この膨大なソフトを聞かれるX1さんの音楽への愛情を感じました。オーディオマニア的には、砂いりの箱だとか、全てのアンプ類に使われている石英のインシュレーター、その音色一辺倒にならないように、薄い防振材を少しだけ使って滑り止めをして、音色のバランスを整えている使いこなし、ケーブル類も床にただ這わすのではなく、浮かして使いこなしています。

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オーディオの発展史を感じるように超大型スピーカーや、最高級のプレーヤー、コンバーター、アンプ類も数えられないほどありますが、それらをお一人でまとめあげるX1さんの経験と使いこなしの力量に驚かされました。また同じような、制限を設けないTさんとは、話もよく合い、同じようなオーディオに対する熱いおもいを共有されていました。Tさんの素晴らしい部屋も参考にされて、X1さんの理想の部屋を作られるといいですね。

渋滞で遅れて到着したのですが、そろそろ三時間が経ちました。お話が終わらないTさんは、帰りは東京駅まで新幹線なので、X1さんに駅まで送ってらうことにして、大山さんと私はお暇することにしました。X1さんのお宅を5時少し前に出て、6時半に大山さんを駒寄PAでおろし、練馬付近の渋滞もなかったので、8時丁度には、うちに帰ってこれました。運転時間は行きが4時間、帰りは3時間でした。家に着くと、新幹線で帰ってきたTさんも東京駅に到着されたそうです。やはり新幹線は早いですね。

今日は、朝9時に出て、夜8時の帰還ですから、11時間で走行距離は576キロの新潟への旅でした。とても楽しかったです。
https://tannoy.exblog.jp/32747707/

178. 保守や右翼には馬鹿し[95] lduO54LiiUWXg4LJgs2Ubo6tgrU 2023年3月27日 09:12:31 : OTWCR61TeU : SDJQSGpHY0RrbnM=[1] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
面白うて やがて悲しき オーディオかな
2023年03月27日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/187fbcd1d967f4255ff6261009bf5882

芥川賞作家にしてクラシックに造詣の深かった「五味康佑」(ごみ こうすけ)さん(故人)が著作の中でいみじくもこう述べられていたことが脳裡の片隅に残っている。

「どんな長編小説も俳聖・芭蕉の一句に及ばないことがあります」

その代表的な名句・・

「荒海や 佐渡に横たふ 天の河」 「夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡」 「象潟(きさがた)や 雨に西施(せいし)が ねぶの花」 、そして「面白うて やがて悲しき 鵜舟かな」・・

詩情豊かなイメージに思わずウットリしませんかね(笑)。

この25日(土)に「九州ハイエンドオーディオフェア」に行ってきました。開催地は福岡市の中心部「国際会議場」で、大分県内各地からオーディオの勇士が6名集っての道行でクルマの持ち出しと運転は「Y」さん。

主催は「マックス・オーディオ」(本社:北九州市)さんで、「社長の大橋さんという人はとてもオーディオ熱心でユニークな人ですよ」(Yさん)とのことで、九州の田舎者にこういう機会を与えていただいて大いに感謝です〜。

このフェアはコロナ禍で長いこと中断していたが、たしか3〜4年ほど前にも訪れたことがあり、何といっても高級なスピーカーが聴けるのが楽しみの一つ。

そして、今回のハイライトは「1485万円」のスピーカーが聴けたこと!

「AUDIONEC」(フランス:オーディオネック)の「EVO3」

で、肝心の音なんだけど・・。

広大な周波数レンジ、力強い音というのは間違いないが、「それがどうした」という気になるのはこちらの僻みかな〜(笑)。

重量は110Kgなので「ウェストミンスター」級で大したことはないが、家庭で音楽を聴くとなると「どれだけ繊細な音が出るか」がポイントになりそう。

「デジタル機器に比べてスピーカーの進歩は遅々としている」と、されているが、いろいろと工夫の跡が見られるのでこういう最新のSPを一度でも聴けて良かった。

いずれにしても、この程度の音に1500万円も出す気にはさらさらならないが、「ステータス」の側面からアラブの石油王、世界のIT長者あたりに狙いを定めているのだろうか。

ほかにも、

「B&W」の「801 D4/B」も聴いてみた。お値段の方は「594万円」

そして「ウィルソン・オーディオ」のスピーカー。


これが「858万円」・・、何だか金銭感覚が麻痺してきますね(笑)。

いずれも似たような音に感じて、どこがどう違うの〜。

「ELAC」(ドイツ:エラック)のスピーカーは独自の工夫がしてあって「コーン」型の表面にクリスタルカットを施して表面積を増やす工夫をしていたので感心したが、音の方もとても良かった!

お値段は「165万円」(スタンド込み)。

各ブースを回りながらYさんが「どれもこれも似たような音がしますね・・。あなたの家でAXIOM80を聴かせてもらう方がよっぽど面白いくらいですよ」と、呟かれた。

夢を与えてくれる高級オーディオをけっして否定するわけではないが、乏しいお金を捻出して創意と工夫にあふれたオーディオもまた良きかな〜。

で、最後に一句。

「面白うて やがて悲しき オーディオかな」(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/187fbcd1d967f4255ff6261009bf5882

179. 中川隆[-12613] koaQ7Jey 2023年5月03日 13:38:52 : z5nATppmD2 : WTVkMmguUDNkdlk=[2] 報告
JBLのハーツフィールド

2023年 05月 02日
M.Sさんとの相互訪問 : GRFのある部屋
https://tannoy.exblog.jp/33029997/

旧友のS.O君の紹介で、M.Sさんが家に来られたのは、2月の中旬のまだ寒い日曜日でした。S.O君のご紹介ですから、もちろんレコード愛好家です。それでも、CDプレーヤーもお持ちと言うことでしたので、S.O君よりは、ストライクゾーンが広いですね。例によって、和室から大きな部屋まで一通り聴いていただきました。音場の違いなどを聴いていただきました。

GRF様

昨日はお休み中のところ長時間にわたり貴重なシステムをお聴かせ頂き頂き誠に有難うございました。最初の和室では完璧なバランスの極めてナチュラルなサウンドに感嘆いたしました。次のメインルームではそれに加えて生のステージを彷彿とさせるホログラフィックに展開する今まで聴いたことがないサウンドステージを経験することができました。

誰にでもできるよとおっしゃっておりましたが、そんなことはありません。GRF様の感性と豊富な電気知識、そして何よりも音楽への深い愛情無くしてあの音は構築不可能でしょう。素晴らしい体験をさせていただき誠に有難うございました。又お目にかかれる日を楽しみにしております。

というメールをいただいたまま、2ヶ月が経ってしまいました。大型連休に入ってからの初日は、そのM.Sさんのお宅にS.O君の案内でお邪魔しました。世田谷の閑静な住宅街にある素敵な専用のホールです。その音楽室の前は、演奏会場でいえばホワイエでしょうか?円形のホールの壁が全てレコード棚になっています。

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何枚収納できるのでしょうか? 写真に写っているのは半分もありません。このレコード棚の広さも宮崎のEさんしか私は知りません。収納スペースは、まだまだ余裕です。全て埋まると何枚になるのか想像もつきません。自分の部屋ではないのですが、自分の夢の一つが実現するとこうなるのかと、妙に納得しました。

早速、音楽室に案内されました。広いです! そして天井が高い! 大きさは30畳、高さは5.5mあるそうです。これほど大きなお宅は、これまた宮崎のEさんと新潟のX1さんぐらいしか知りません。

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壁の厚みは、30センチあって、スリット 状の開口部から十分な吸音性能を持っています。その前に置かれたSPは、JBLのハーツフィールドです。上にリボンツィーターが乗っています。実質、3ウェイですね。アンプはS.O君と同じトリウムタングステン真空管を使った整流回路の工業地帯の様な灯りが煌々とついています。


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それらを冷やすために、扇風機が何台か置かれて、通風を確保しています。冬の間は、暖房知らずでしたが、これからの季節は業務用クーラーが二台フル稼働でしょう。アンプ類は、S.O君の所を参考にされているので、ほぼ同じですね。

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レコードプレーヤーは、S.O君と同じEMTの927ですが、現用のカートリッジは、国産カートリッジの新星プラタナスです。私は、古色蒼然としたSPUよりも明るく、歪みも少なくとても聞きやすいと思いました。それがついている ViVのトーンアームも927用に合わせて長いタイプです。M.Sさんは手慣れた手つきでそのロングアームを軽々と扱われます。

最初にかかったレコードは、ブレンデルのシューベルトの即興曲D.899の第2番の美しいフレーズです。70年代のアナログ録音です。ブレンデルは、バッハもモーツァルトも、旧録音の方が好きです。音はまとまって、尚且つ広がり、大きな部屋いっぱいに広がります。見事な音ですね。部屋が大きいので、ピアノの奥行きも出て音が伸び、楽々と音楽が出てきます。帯域も広く、ピラミッド型の安定した音は心地よいです。いいですね〜。

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もっと驚いたのは、ペーター・マーク・LSOで、モーツァルトのクラリネット協奏曲、デュ・ペイエのクラリネットです。DECCA録音のLSO特有のさえわたった音が見事です。空間の広がりも申し分ありません。今回は、ゲストということで、ソファー中央の席に座らせてもらったのですが、レコード再生としては珍しく右側の音がしっかりなっています。その所為か音像が中央より少しだけ右寄りです。

カヴァレリア・ルスティカーナのデッカ録音の幾分華やかな音が、スケール大きく再現されます。低音が豊かになる環境なので、DECCAの音が華美過ぎず、バランスがいいのですね。RCA VictorのSolia シリーズもDECCAの録音です。若い頃のカラヤン特有のヴァイタリティあふれる演奏が、迫力を持って聴けました。

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SPUを常用のS.O君から、SPUに換えると、どういう音になるかリクエストがあり、カートリッジ交換です。しばらく使っていなかったので、接触が悪いのか、今度は右チャンネルが鳴りません。S.O君の調整でSPUに交換して聴くと、やはりSPU特有の音になります。バランスはクラシック的になり、少し暗めです。私は現在常用の新しいプラタナスのカートリッジなら、クラシックばかりではなく、ジャズもヴォーカルもなんでもかかり、良いのではないかと思いました。これで低域の安定感が出れば言うことはありません。


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ここらで、ヴォーカルをということで、Joyce Carrという歌手のレコードがかかりました。60年代のレコードで、 COMPATIBLE STEREO と書かれていますので、モノラル盤で、ステレオの針でも掛かりますという表示があります。このレコードを再生した時、音の定位が揺れている様な感じがしました。A面のSkylarkをかけていただくと、Linda Ronstadt の歌の先生みたいな感じです。M.Sさんは、そのLinda Ronstadt もお好きなそうです。

余談ですが、Linda Ronstadt がパーキンス病で引退した後、2019年のケネディーセンターの表彰席で、同時に表彰された女優のSally Fieldが、昔からLinda Ronstadtの姉妹ではないかというぐらい似ています。同時に表彰されるのも奇縁ですね。

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その後、ピーター・ポール・マリー(PPM)のレコードやブラザース・フォアの懐かしいレコードがかかりました。M.Sさんもほぼ我々となじ時代背景なので、その頃のレコードは説明しなくともわかります。ビートルズの有名なアルバム、Abbey Roadもかかりました。これらは、元のモノラル録音から、ステレオにした盤ですので、意識的に逆相成分が入っています。そこで、先ほどからの左右の違和感がまた感じられました。

初めておじゃましたお宅で、SPの位置調整はしたくないし、ハーツフィールドは蹴飛ばすには重過ぎますし、足を痛めます(笑)。よく聞くと、右によっているのではなく、左の音がくすんでいると気がつきました。すると考えられるのは、左側の中音SPの375ホーンドライバーの位相かもしれません。JBLは位相表示が反対のユニットもあるからです。

その旨を、M.Sさんにお話をしたら、覚えがあるのか、右と左の中音ドライバーの位相を確認していただきました。すると、左側の位相が反対だったそうです。直していただくと、今までの違和感がなくなり、見事な定位をしています。左右のSPの位置もぴったりあっているのはさすがですね。

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今一度先にかけた、レコードをかけて検証して音の安定を確認しました。再度聞くと、本当に屈託のないストレスフリーの音です。これならレコードを楽しめますね。長年の思いを実現していくM.Sさんの行動力に感心しました。

気がつけば、4時をまわっています。この続きは次回ということで、お暇しました。車中、M.Sさんのレコード再生にかける思いの大きさに感心した話をS.O君としました。そして、S.O君のところによって、彼の最近の音の進化を聞いてみました。

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京浜工業地帯の夜景の風景は相変わらずですが、その工業地帯の並び方も進歩していて、だいぶすっきりとしてきました。手前の中央までがプリアンプ用の電源で奥と中央の右半分がパワーアンプ用の電源部だそうです。昇圧トランスも変わり、ハムもだいぶ少なくなりました。電源のハムの原因はプリアンプの入力トランスの配置と向きにあるそうです。いますこしハム音が低くなる場所を探されるといいかもしれません。プリアンプを切ると、パワー系は全くハムはありませんので。バランス回路をアンバラの配線でつないでいるからだと思われます。

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音は、大変安定してかかり、とてもオートグラフだけでなっているとは思えません。雄大な低音域はますます凄みを持ち、コンサートホールの驚きを部屋に持ち込んでいます。プリアンプ部も変わりレイアウトも相当すっきりと進化しています。

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こちらが新しくなったプリ部分、セレクター部分も変わりました。

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こちらはパワーアンプ部です

先ほどの部屋から比べると、もちろんこの部屋は小さく感じはしますが、コーナー型ですから、部屋を目一杯使っていますから、オートグラフのユニットでだけでなっているとは到底思えない充実した音です。これならばレコードファンが上京の折に、S.O君のお宅に寄られるのは納得です。インシュレーターの置き方や配線の仕方も、完熟してきて装置もすっきりしています。

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お二方も同じ構成のアンプや電源をお使いです。印象を一言で言えば、普通のアンプで鳴らす音より、音に枠が無くなり、裾野がしっかりと見えて、山が高く、大きく見えます。SPの制約が無くなり、オーケストラの雄大さや、ピアノの迫力が出てきます。声の伸びもいいいですね。これでノイズがなくなりS/Nが良くなれば、いうことはありません。でも、たくさんの真空管が並びますので、これからの夏の対策も大事ですね。
https://tannoy.exblog.jp/33029997/

180. 保守や右翼には馬鹿し[210] lduO54LiiUWXg4LJgs2Ubo6tgrU 2023年6月05日 13:09:14 : df7ZchhFBY : UFg1R3hDaXM3YWM=[2] 報告
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晴耕雨聴
2023年06月05日
ベンプレ亭書斎ビンテージ・シアター再開しました(その1.)
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499602343.html?seesaa_related=category

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 (書斎南面、フロントLRのバスビンとセンターのオイロダインです。オイロダインの平面バッフルの裏の黒い箱はオイロダイン用サブウーファーのハートレイ224HS2台。バスビン用サブウーファーBOSE AWCS-Tはその後ろに2本置いてあります。

 スピーカー群の前上の黒い筒はスクリーンリサーチ社のサウンドスクリーン184インチのスクリーンボックスです。電動式でバックテンション付きで使いやすい、映像のキレイなスクリーンだと思います)
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 (書斎北面、リアスピーカーのロンドンWEです。キャットウォークの下にソニープロジェクターVPL-VW1100ES、上に後方天井スピーカー用サブウーファー、BOSE-AWCSUが2本置いてあります)

 ベンプレ亭書斎は暫くWE594Aレシーバー導入、ALTEC31Aホーン導入で大わらわでした。
 一段落したと思ったら新型コロナに罹患してしまい、2週間ほどダウンしていました。
 そんなこんなでホームシアターは五か月くらいお休みしていたと思いますが、再開となりました。

 一時中断には他の理由もありました。センタースピーカー(クラングフィルム・オイロダインシステム)に使用していたチャンネルデバイダー、M2Tech.のミッチェルをWE594Aを組み込んだWE13aシステムに流用せんとしていたため、オイロダインシステムが鳴らせなくなっていたのです。

 WE13aシステムには結局ミッチェルは使わず、Tオーディオ製、是枝Lab.製の混成部隊でチャンデバを組む事になりました。
 さてミッチェルをオイロダインに戻そうと思いましたらあら不思議。パソコンとミッチェルの信号の受け渡しが上手くいかず従来のパラメーターに戻せません。

 パソコンとミッチェルを繋ぐコネクターの接触不良じゃないかと思いますが、こちらは修理に出すとして、従来使用していたチャンデバに戻しました。

 エレクトロボイスのXEQ2とdbx223xsの混成部隊です。
 オイロダインのウーファーとドライバーはエレボイで500Hzで分離、エレボイの低域信号のアンバラ出力はそのままオイロダインウーファーのパワーアンプへ、バランス出力をdbx223xsに入れ、60Hz以下を2台のハートレイ224HSに入れました。

 パワーアンプはオイロダインの低域、高域は是枝Lab.のEL60p.p.、ハートレイは自作の6CA7p.p.です。
 なおツィーターのエレボイT350はコンデンサー1個で低域を切るだけです。能率が同じくらいなのでATTは不要です。

 ミッチェルは滑らかな音が特徴ですが、エレボイはやや硬めの音です。これはこれでドイツ風で良いなと思います。

 さっそくヤマハCX-A5200で5.0.4chのバランスを取り直し、最近仕入れたUHD-BDの「NOPE」というSF映画を鑑賞しました。
 これは音が凄い映画との前評判でしたが内容もまあまあ飽きの来ない出来で、楽しく鑑賞しました。

 音楽がメインのベンプレ亭書斎ですが、時々はホームシアターもやりましょう。箸休めになりますぞ。
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499602343.html?seesaa_related=category


晴耕雨聴
2023年06月05日
ベンプレ亭書斎ビンテージ・シアター再開しました(その2.)
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499602396.html

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 (書斎の北面です。WE13aシステムの上にシーメンス・コアキシャルを2台取り付け、ドルビーアトモス天井スピーカーとして使用しています)

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 (書斎の南面です。ソフトラックの上にコアキシャル2台を壁面設置しています。リア側のコアキシャルはツィーターが切れているので、グッドマンのトレバックスを乗せています)

 自慢話をしちゃおうかなw
 ベンプレ亭書斎のスピーカーは4組あり、ステレオがバイタボックス・バスビンシステム、ロンドンWEシステム、WE13aシステム、グッドマンAXIOM22システム。モノラルがクラングフィルム・オイロダインシステムです。

 ホームシアター仕様ではバスビンをフロントLR、ロンドンWEをリアLR、オイロダインをセンターに使っています。
 更に側壁の高い位置に設置した4個のシーメンス・コアキシャル自作バスレフ箱をドルビーアトモスの天井用に使って5.0.4chシステムにしています。

 正直、オーディオは私なんか足元にも及ばないスーパーマニアが沢山おられますし、ビンテージオーディオをやられるスーパーマニアも少なくありません。

 しかし全スピーカーがビンテージ、全スピーカーがマルチアンプ、全スピーカーがサブウーファー付き、大半のアンプが真空管式でホームシアターを組んでいるのは私の知る限り自分しかいません。
 オーディオよりホームシアターの方が面白いシステムになっているのかも知れませんね。

 なおYou Tubeで「くるちゃんのくるくるちゃんねる」という面白い動画を出してくれるユーチューバーの方がおられ、その方がかなりビンテージ系に振ったホームシアターをされていますね。

 手前味噌ですが、低音フェチの面目躍如、全チャンネルサブウーファー付きの低域にはちょっと特徴があるんじゃないかと思います(ココが一番の自慢w)。
 フロントLR(バスビン)にBOSE AWCS-Tを片ch1本ずつ。
 センター(オイロダイン)にハートレイ224HSを2本。
 リアLR(ロンドンWE)にハートレイ224HS片ch2本ずつ。
 天井前方スピーカーLR(コアキシャル)にイクリプスTD-725SWMK2を片ch1本ずつ。
 天井後方スピーカーLR(コアキシャル)2台にBOSE AWCS-Uを片ch1本ずつ。
 合計12台のサブウーファーを同時に鳴らしています。

 実はホームシアターはオーディオ以上に下火で、雑誌は次々に廃刊、老舗のHIVIも月刊から季刊に変更されました。
 月刊末期は広告を取るのに苦労した様で、裏表紙が広告なしの号もありましたね。

 大型TVが安く入手できるようになり、ソースはNETFLIXの様なオンデマンド配信、スピーカーもサウンドバー型が主流になり、オーディオビジュアルはそろそろオワコンかもしれません。
 なにしろUHD-BDプレーヤーが高級機はもうパナソニックしかありませんし、AVアンプも数が激減し、国産のセパレート型はマランツの1機種を残すのみです。
 しかし映画はまずまず好調の様ですし、自宅で映画館を再現するのは私は面白いと思うんですが。

 オーディオを長くやるとシステムが増えがちですが、ドルビーアトモスシアターなら最低でもスピーカーが9本要りますから、スピーカーを遊ばせないで済みますぞ。
 それに映像は映画館には適いませんが、音響はかなり凝れますね。

 音質にはまた別な評価があると思いますが、都会の大型シアターでも、リアスピーカーにこんな大物(片chに最低域ハートレイ224HS自作後面開放箱2台、低域ALTEC210箱にロンドンWE2080A2本、中域ロンドンWE2090A+2094A、高域JBL075励磁改造、最高域デッカ・ロンドンリボン)なんて使っていないでしょう。

 全9chで12本のサブウーファー、それも今どきのアクティブ型密閉箱タンデム仕様は2本だけで、他はパッシブ型の4m近い気柱共鳴管4本と大口径61pウーファーの後面開放箱6個もレアでは。

 映画館より音が良いというつもりはありません。でも映画館より面白い音響機材にはなっていませんか。

 実はベンプレシアターには問題も。ベンプレ亭書斎のプロジェクターが少し古いモデルなのです。ソニーのVPL-VW1100ESで、4Kではあるものの輝度のダイナミックレンジが不足しています。
 ビクターの新鋭機が欲しいですが、WE594のローンが終わらないと無理ですね。

 オーディオばかりやっていると煮詰まる事があります。
 そんな時はAVでペースを変えると、またオーディオにも気合が入る気がしますな。

 あー自慢話をいっぱい書いちゃいましたw

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181. 保守や右翼には馬鹿し[244] lduO54LiiUWXg4LJgs2Ubo6tgrU 2023年6月20日 02:59:11 : uaSOxvyF3A : TWJWeEw0aFI2VE0=[1] 報告
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晴耕雨聴
2023年06月19日
オーディオ仲間のオフ会でした
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499765621.html

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https://kojomotohisa1958.seesaa.net/upload/detail/image/IMG_2345-thumbnail2.JPG.html

 巨大なメインスピーカーの前に並んだマグネチックスピーカーです。
 左からマグナボックス、ウエスタンエレクトリック、RCA、ストロンバーグ&カールソンです。
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 どのスピーカーも100年ほど前のものです。一番左のマグナボックスが常態が一番良く良い音でしたね。印刷もまだ色あせていません。

 昨日は大阪の友人Oさん宅にオフ会と称して6人で押しかけました。
 メインスピーカーは低音がロンドンWE2080A8本(!!)の後面開放箱、中低域がロンドンWE8セル砂入りホーン+ロンドンWE2090Aピンカド、中域がロンドンWE2094Aホーン+2090Aカボチャ、高域はJBL075+2405、最高域はDECCAロンドンリボン、オールチャンネルマルチアンプのモンスターシステムです。

 前回お邪魔した時は075、2405共に上を向けてありましたが、今回は2405のみ前に向けてあります。この方が解像度が上がる感じですね。
 実は中音の左チャンネルのパワーアンプのゲイツが不調で前半戦は中音のみモノラルで鳴らしていましたが、ゲイツのアンプをオフ会仲間のSさんがその場で修理(電解コンデンサーが液漏れしていました。たまたま交換用部品がありました)、後半戦は実に良い音でした。

 実は皆さんオーディオはやりつくした方が多く、途中からマグネチックスピーカーの聴き比べ大会に。
 マグナボックスは特に状態が良く、楽しく聞けました。オーナーのMさんは毎朝1時間ほど鳴らしているそうです。

 最後は居酒屋で会食です。どうやら次回のオフ会はベンプレ亭書斎になりそうなので、調整しておかないと。
 8月末か9月くらいですかねー

https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499765621.html

182. 保守や右翼には馬鹿し[251] lduO54LiiUWXg4LJgs2Ubo6tgrU 2023年6月23日 08:06:11 : qwJ7qEMuvQ : M2JkRVpGT1lNaUU=[4] 報告
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晴耕雨聴
2023年06月22日
KlipschからJubileeというオールホーンスピーカーが出ている様です
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499796557.html

https://kojomotohisa1958.seesaa.net/upload/detail/image/klipsch-heritage-jubilee-speakers-pair-satin-black-ash-thumbnail2.jpg.html


 日本で発売されるか否かは不明ですが、雑誌記事によりますとアメリカのクリプッシュ社からヘリテージシリーズの最上位機種としてジュビリーというスピーカーが昨年夏に発売されていたようです。

 最近のスピーカーはどれもトールボーイ、バッフル面積は最小限、奥行は長い、キャビは剛性ガチガチ、エンクロージャーの定在波防止に紡錘形、ウーハーは小口径の多数使用、ミッド以上はドーム。こんなヤツばかりです。
 その手のスピーカーは音はキレイですが、なんだか聴き応えが無い様な気がしませんか?

 メジャーなスピーカーメーカーでただ一社、クリプッシュだけがヘリテージシリーズとして大型ウーファー、ホーンドライバー、矩形のエンクロージャー、しかも節度を持った価格で頑張っています。
 これまでヘリテージシリーズの最上位機種は往年の名器KBWO(クリプッシュホーン)で、その下がラ・スカラ、さらにいくつかのモデルがあります。

 このシリーズに新たな旗艦としてジュビリーというスピーカーが加わりました。WHD=127×176×76pにも及ぶ大型のオールホーンスピーカーです。
 低音ホーンはいわゆるクリプッシュホーンではなく、同社のベレ・クリプッシュと同じ折り返し型のWホーンの様です。JBLのハーツフィールドの後期型もそうですね。

 ベレ・クリプッシュやハーツフィールドはドライバーとして38pウーファー1発を使用していましたが、ジュビリーは30pウーファー二発です。
 丁度エレクトロボイスのセンチュリーWBみたいな構成ですね。

 高域はオーソドックスなエクスポネンシャルホーンの様です。マルチセルやフィンは立てておらず、指向性は気にせずに音質最優先の様です。
 クロスオーバーは340Hzとか。

 ちょっと驚いたのはドライバーです。振動板が5インチもありますから新開発ですね。
 ALTEC288が3インチ、JBL375が4インチですから、このドライバーはずいぶん振動板が大きいですね。高域、出るのかな?

 これで2wayで発売です。ネットワークは無く、専用のチャンネルデバイダーが付いていますのでマルチアンプで駆動する事になります。
 この構成なら、周波数帯域は50〜15KHzなら上等と思うのですが、発表された諸元では±3dbで18~20KHzとなっています。能率は105db/mwあるそうです。
 このサイズの低音ホーンで−6dbポイントが18Hzとはにわかに信じられませんが…
 なにか革新的な技術があるのかな?

 オールホーンスピーカーはもう過去の技術で、大出力アンプが安価に入手できる時代の機材ではありません。歪率やタイムアラインメントや位相など種々の問題があると思います。
 しかし…自分はこのタイプのスピーカーのパワー、躍動感、熱量、狂気を支持するものです。

 我が家のスピーカーはどれもオールホーンです。メインのVITAVOX BASS BINは38pウーファー二発のシャラーホーンです。音道1.8m程のフロントロードの折り返し型なので、再低域は50Hzまでですが、音の密度、実在感が気に入っており、もう40年近く愛用しています。
 本来はシャラーホーンと12セルホーン+ドライバーの2wayなのですが、現代ソースまで対応させるためサブウーファーやツィーターの追加で6wayになっています。

 ジュビリーも購入してからいろいろアドオンして楽しめるマニアックなスピーカーではないでしょうか。
 私はその方向のスピーカーをすでに愛用しているのでジュビリーは買いませんが、このスピーカーが売れて、マルチアンプやサブウーファー、ツィーターなどで遊ぶ人が増えたら、オーディオも少し幅が広がって面白くなるんじゃないかと思います。

 出来合いの機材のポン置きでは趣味になりません。
 でも、遊べる機材はビンテージ物ばかりになり、発展性がありませんよね。
 クリプッシュのジュビリーが売れる様なら、オーディオにもまだまだ見込みがあると思いますぞ。

 それから…このジュビリー、もし2wayのまま諸元通りのワイドレンジで高能率なら物凄いものって事になるのですが…いくらなんでもね…
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/499796557.html

183. 保守や右翼には馬鹿し[252] lduO54LiiUWXg4LJgs2Ubo6tgrU 2023年6月23日 10:08:45 : qwJ7qEMuvQ : M2JkRVpGT1lNaUU=[7] 報告
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Klipsch、オールホーンの最上位スピーカー「HERITAGE」
阿部邦弘2022年10月5日
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1445156.html

ティアックは、米Klipschのリニューアルした最上位スピーカー「HERITAGE」シリーズを発売する。フェノリック振動版コンプレッションドライバー搭載の「Klipschorn AK6」など、全5機種を10月5日より発売。すべて受注生産で、価格は319,000円(1本)から。カラーはブラック、ウォルナット、チェリー。Forte IVとHeresy IVのみ、オークも用意する。

「HERITAGE」シリーズ
・3ウェイ オールホーン 「Klipschorn AK6」 1,650,000円(1本)
・3ウェイ オールホーン 「La Scala AL5」 1,210,000円(1本)
・3ウェイ バスレフ 「Cornwall IV」 682,000円(1本)
・3ウェイ バスレフ 「Forte IV」 550,000円(1本)
・3ウェイ バスレフ 「Heresy IV」 319,000円(1本)


Klipschorn AK6
HERITAGEシリーズのトップエンドが「Klipschorn AK6」。

ミッドレンジは、システムのパワーとパフォーマンスの最大化を図るために2インチ(5.08p)のフェノリック振動版コンプレッションドライバー“K-702”を高効率ホーンに搭載。システムの歪を最小限に抑え、リスニングエリア全体に明瞭で安定したサウンドを提供するという。


HFドライバーは、2.54cm 軽量型ポリイミド振動版コンプレッションドライバー(K-7711)。LFドライバーは、38.1cm 繊維複合材料コーンウーファー(K-33-E)。

再生周波数帯域は、33Hz〜20kHz(±4dB)。出力音圧レベルは、105dB。定格入力は100W、最大入力は400W。最大出力音圧レベルは121dB。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は、HF:4.5kHz、MF:450Hz。

外形寸法は、79.38×71.75×134.62cm(幅×奥行き×高さ)。重量は100kg。


La Scala AL5
よりコンパクトなデザインで最高級のサウンドを目指した、オールホーン方式の「La Scala」。

LFドライバーには、15インチ(38.1cm)ファイバーコンポジットコーンウーファー“K-33-E”を搭載。歪を抑え解像度と分解能を高めたローレンジを再生するという。またウーファー部のホーンには、1940年代にクリプシュ創立者であるポール・W・クリプシュが考案した独自のフォールデッドホーン(折り曲げホーン)を採用する。

HFドライバーは、2.54cm 軽量型ポリイミド振動版コンプレッションドライバー(K-7711)。ミッドレンジは、5.08cm フェノリック振動板コンプレッションドライバKー(K-702)。

再生周波数帯域は、51Hz〜20kHz(±4dB)。出力音圧レベルは、105dB。定格入力は100W、最大入力は400W。最大出力音圧レベルは121dB。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は、HF:4.5kHz、MF:450Hz。

外形寸法は、61.59×64.29×101.6cm(幅×奥行き×高さ)。重量は91kg。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1445156.html


▲△▽▼


Klipsch | スピーカー | 日本
https://www.klipsch.jp/

| Klipsch(クリプシュ) | オーディオ逸品館
https://e.ippinkan.com/shopbrand/BC024800

価格.com - クリプシュ(Klipsch)のスピーカー
https://kakaku.com/kaden/speaker/itemlist.aspx?pdf_ma=731&pdf_so=p2

184. 中川隆[-12483] koaQ7Jey 2023年6月23日 19:30:56 : qwJ7qEMuvQ : M2JkRVpGT1lNaUU=[8] 報告
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スピーカーはホーン型がもっとも優れている。 | 禁断のKRELL
2014年08月01日
https://ameblo.jp/507576/entry-11902929740.html?frm=theme

オーディオの音はスピーカーのみで7〜8割決まってしまう。
スピーカーはホーン型がもっとも優れている。

これはグラハム・ベルの時代である1920〜30年代には既に確立されていた「最終結論」です。
ホーン型の利点であるダイナミックな音の厚みやスケール感などの単なる方向性の違いではなく
スピーカーシステムの基本性能においてであり、これらの性能格差についての言及です。

ホーンスピーカーのプライオリティ

これは多くの方の意見と合致するものだが、ホーンスピーカーでもっとも
重要なのがホーンの部分である。近代的な音質(高分解能)という点では、
LINEAR TECHNOLOGY社のホーンがもっとも優れている。ホーンの弱点は
"メガホン臭さ"である。試しになにか声を出してから口元に手を当てて声を出し、
音の違いを感じて見てほしい。LINEAR TECHNOLOGY社のホーンにはこうした
"メガホン臭"さがない。ホーン型とは思えないクセっぽさがない高精細な音質に驚くはずだ!
プライオリティの比率で云えばドライバーが奏者(人間)とマウスピースの部分、
ホーンがトランペット本体だと思って頂ければその割合の大きさがお分かり頂けるだろう。

音に対する影響力はホーン(ラッパ部分)がもっとも大きく、次いでエンクロージャー(箱)、
ユニットが全く同じでも箱の容量によって低音やスケール感は大きく影響を受ける。
音質クオリティは、箱の質に準じる。ドライバーやウーファーは影響が小さく、
1970年代のJBLユニット、ドライバーなどは味わいだけではなく、近代的性能でも
近年のTADなどと比較しても基本性能はさほど遜色なく、音色の好みの違い程度である。
しかし、ドライバーは2インチと1インチとの差は甚だしく大きいものがある。

ハイエンドのスピーカーが高価なのは、コストの掛かった箱の違いである。

多くの方が2WAYでマルチシステムを組みたがるのは間違いで、
高域を確保できないためユニットが十分に再生帯域をカバーできず
不満の残る音質になってしまう。(ボーカル物は意外と2WAYが良い)

スピーカーはフルレンジが理想という考え方もあるが、
実際は帯域分割を進めるほどよく、2WAYよりも3WAY、4WAY、5WAYの
方が音質はよくなる。ひとつの仕事を三人でやるより五人でやる
ほうが負担がすくなくよい働きが出来るのと同じ理由である。

スピーカーは最低でも3WAYで、推奨クロスオーバーは500Hzと7kHzである。

しかし、4WAYより上は音をまとめあげる難易度が飛躍的に上昇する。

素人は3WAY以下で、尚且つ同一モデルのアンプで駆動するのが成功への近道であろう。


推奨トゥイーター・ドライバー・ミッドバス・ウーファーの一例

JBL 075 JBL 2441 JBL 2206H JBL 2205

チャンネルデイバイダー アキュフェーズF25以上


最高性能のチャンネルデバイダーは LINEAR TECHNOLOGY SA321

このデバイダーは3WAYのチャンネルデバイダーで上の2WAY分には10Wのパワーアンプ内蔵
ウーファーのみアンプの用意が必要になる。

最高のホーントゥイーター LINEAR TECHNOLOGY LH-1 77万(中古50?最低で30)


マークレビンソンは彼の導師であるリチャード・バーウェンの教示により、ホーン型に回帰、
ハイファイスピーカーの最高峰、MAGICO社はフラッグシップに巨大ホーンスピーカーを
製品化した。


MAGICO ULTIMATEV 98万$ 価格1億円 
https://www.youtube.com/watch?v=-KjYF5kfC4Y

https://ameblo.jp/507576/entry-11902929740.html?frm=theme

185. 中川隆[-12358] koaQ7Jey 2023年8月24日 18:28:10 : cI2NvlB6hE : RUU1VmYxUU45M00=[2] 報告
<■74行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
スイスや北欧の物価が高すぎて 持続不可能
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14143748


良いものを安く売る日本、粗悪品をより高く売る欧米
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/961.html

ハイエンド・スピーカーの世界
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/697.html

ボッタクリ アンプ _ FM Acoustics の世界
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/754.html

ゴールドムンドのトランジスターアンプ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/483.html


美味しい弁当を500円で買えるのは日本だけ、欧州で外食すると3000円は取られる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14111507

日本人にとって海外は「超ぜいたく」になってしまうのか…ニューヨーク旅行での“衝撃”
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14107304

海外に行かなく(行けなく)なった日本人
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14120769

“出稼ぎ”日本人…寿司職人は年収8000万円に バイトでも給料“倍以上”
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14056366

妙佛 DEEP MAX _ 日本の税制とジニ係数
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14132501

自由貿易と輸出・インバウンドが日本経済を滅ぼす
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14026948

世界最大の対外純資産に惑わされるな!国が強くならないデフレ日本の経常収支サイクル
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/989.html

”輸出で食べている”幻想はやめろ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14093223

自動車産業が儲かるほど日本は貧しくなる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14118307

訪日観光客3000万人でGDPは1円も増えなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14021350

【インバウンドの罠】日本の観光は楽しむのも稼ぐのも外国人
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14119377

「賃金上がらず予想外」アベノミクス指南役・浜田宏一氏証言 トリクルダウン起こせず…
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14095196

円安、低賃金、ブラック労働で日本で生産する方が外国より安くなった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14052420

日本人の本当の平均年収は250万円
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14139739

日本国民は政府のATM。給料の半分近くを税金と社会保険料で毟り取られる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14083040

安物しか買えない日本人を騙す「ステルス値上げ」 _ 弁当の上げ底ほか“負の企業努力”
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14076644

【討論】日本貧困最前線[桜R4/7/29]
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14027622

日本人は、ある日突然「ホームレスだらけではないか」と気づくようになっていく
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14137217


186. 2023年10月21日 19:41:19 : VUwmActLRM : SEk0L2Q4a2hPMmc=[2] 報告
<■83行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
GRFのある部屋 2023年 10月 18日
土浦のWさん宅を訪問いたしました
https://tannoy.exblog.jp/33513927/

コロナ以降、オーディオ関係のお客様は来宅の方が多く、こちらから訪問させていただくことは随分と減りました。ご近所のパグ太郎さん宅や、H氏別邸、仕事帰りにお伺いする浜松のプー博士など数えるほどです。コロナによる自粛と、元来の出不精に加えて、この数年は無指向性のDDDユニットによる三次元再生を試みているので、通常の二次元のステレオ再生をほとんど聞かなくなってきているからです。

現在聞いている通常のSPは、大阪のハートレーの後面解放型とか、茅野のQUAD ESL57の平面サウンドを除くと、テレビ用に使用しているPSD社のT4や、DYNAUDIO のConfidence 3のような、回析効果により奥行きのでる2.5次元の再生とか、コーナー型GRFやランカスターのような45度内向き再生による、前に展開する2.5次元サウンドなどの音場再生系のSPを聴いているからです。その辺りの説明は平行法の音場の出方などに詳しく記してあります。

平行法の音場の出方
https://tannoy.exblog.jp/23954940/


オーディオは、様々なアプローチがあります。お聞きになられる音楽の分野でも違うし、息の長い趣味で、学生時代から数十年と言われる方も大勢おられます。昔からの憧れの機器に囲まれて夢を実現されている方も多く、使われている名器と呼ばれているSPの種類によって使われてる機器類が変わります。戦前からの映画館で使われてきたウエスターン系のサウンド。そこから発展したマルチウェイのオールホーンでの高忠実度再生。私から上の世代のマニアの方々は、ホーン型スピーカーの歪みの少ない帯域をつなげていった4ウェイ、5ウェイといった大型のマルチスピーカーを使われていました。ホーンが大型化して天井を突き抜けるとか、壁の向こうにドライバーユニットが飛び出しているといった風景が当たり前でした。

マニアがマニアらしかった時代です。六十年代のオーディオの時代の先輩の皆さんの情熱には、我々の世代は追いつけなくなってきています。Hさんとか、横浜のMさんとか、Tさんが専用の部屋まで建てられて高峰の挑戦をされています。身近にそういう情熱がある方がおられるとこちらもネジを巻かれますね。

土浦のWさん宅を訪問いたしました_f0108399_20472584.jpg


さて今回お邪魔したWさんは、そのような超オーディオマニアではなく、SPはタンノイのカンタベリー、アンプはスピーカーの特性に合わせるためプリ・メインともご自作です。入力はCD系だけで、アキュフェーズのSA-CDトランスポートDP-1000と、2.8MHzDSD信号を8列の並列で使用したDACのDC-1000です。それを最低限の増幅度で、シンプルに駆動する構成です。

カンタベリーは、試聴位置のソファに対して内向きに振られています。SPの間隔は、1.5メートルその二つのSPの間にステージが出現します。部屋は普通の部屋です。左右の壁には、たくさんのCDが積まれています。装置のご紹介の時のメールには、

*聞く音楽:主にクラシック、その他いろいろ聞きます。

*聞いている部屋は約10畳で、SP間1.5M、その間にステージが再現でき、左右、奥行き、の分解能が良くなるように考えています。AMP類の回路は出来る限りシンプルに、ソースの音がそのままSPから出るようにしたいと思っています。

*できましたら一度GRF様に拙宅に来ていただき、忌憚のないご意見を伺いたく思っています。

と書かれておられました。聞かれている音楽の分野が違ったり、どういう風に鳴らされているかでは、うちの音を聞かれても興味ない方もおられます。そうした齟齬が生まれたら、わざわざこられた方に失礼なので、初めての方は、なるべく当方からお伺いして、音楽の方向が同じかどうかをその方の出されている音を聞かしてもらっています。
土浦のWさん宅を訪問いたしました_f0108399_20445311.jpg

きれいに整頓されたお宅は、持ち主の性格が現れます。家みたいにいつも散らかっている部屋とは大違いです。聞かせていただいた音には、二つの驚きがありました。その一つ目は、SPの間にしっかりと定位した音です。設置があっていて内振りのセッティングですから、SP間にオーケストラが見事に並びます。三点定位ではなく、5点定位以上の正確さです。それが微動だにしません。オーケストラ再生で一番難しい、ヴィオラやコントラバスの内声部の支えがしっかり聞こえてきます。感心しました。

二つ目の驚きは、聞かれている音量の小ささです。普通のアンプのボリュームですと、8時半ごろです。私もそれほどの大音量ではないのですが、ボリュームの位置で言うと三時間分は違うでしょう。聞かれている音楽によっては、聞こえないところもありました。小音量の再生には二つの理由があると思われます。一つはアンプの増幅度・ゲインをあげないことです。増幅度をあげるとどうしても音の正確性は落ちます。それと大音量にされると部屋の影響、CDケースの反響などが聞こえるからでしょう。

聞かれている音楽は、年齢も近いこともあり、ほぼ同じような演奏家のCDが並んでいます。私のうちにあるようなCDは全てお持ちのようです。二時間ぐらいお聞かせいただきました。これならば、拙宅に来られてもそれほどの違和感はないと思います。また、二次元のステレオと、三次元のステレオの違いもご理解いただけるのかと思いました。

11月に入っての日程を調整してご連絡させていただきます。

行きは、順調で環七経由でも一時間半ほどでしたが、帰りは常磐道と外環の事故の影響で、三時間以上もかかり、帰ってきたら暗くなっており疲れました。東京の西側に住んでいる私の家からは常磐道は反対方向なので、やはり時間がかかりますね。

https://tannoy.exblog.jp/33513927/

187. 2023年10月26日 09:59:14 : dEEUGuM00U : S3BqN0pJaFRqVmM=[1] 報告
<▽48行くらい>
晴耕雨聴
2023年10月23日
オーディオ・オフ会でした
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/501208201.html

 昨日はベンプレ亭書斎でオーディオ仲間の会をやりました。
 書斎にWE594Aが入ったのでこれが今回の目玉です。お仲間にはもう一人WE594Aをお使いの方がおられますが、それぞれ使い方も違いますので。
 オーディオ業界は高齢化が懸念されていますが、昨日のオフ会も70歳代が1名、60歳代が私を含めて6人とお世辞にも若いとは言えませんね。

 WE13Aシステムを手始めにオイロダインシステム、バスビンシステム、ロンドンWEシステムも少々。
 ソースもハイレゾ配信、LP、2Tr38テープ、SACDといろいろ使いました。
 メンバーの中に一人絶対音感のある方がおられ、EMT927stを鳴らしていると、ピッチが低いのでは?と。
 927stのストロボを見ますと確かに流れています。
 私は絶対音感がないので、ピッチが少々狂っていても分からないので、放置していました。

 白状しますと…
 実はプラッターのスピード調整をどうやるのか知りませんでした !!
IMG_3575.JPG
 写真の中央付近に見える、先端に円形のつまみが付いた金属棒がソレでした。
 やはり一人でやっていると、結構見落とし、エアポケットもありますね。有難うございました。
IMG_3573.JPG
IMG_3574.JPG
 ベンプレ亭書斎の床を這っているケーブル類です。どう思いますか?
 自分は「キタナイなー、でも仕方ないや」と思っていましたが、これを見て「配線がきれいですねー」と褒めてくれた方がw
 音に褒めるところが無かったからでしょうが、イヤ、オーマニの美意識はまた感じ方が違いますからね。

 真空管アンプの配線なんかも、キッチリしすぎると何処となく素人臭くなります。微妙な崩しが大切です。
 アンプビルダーとして著名なオーディオマエストロの是枝重治さんなんか、「枝ぶり」、「花のように咲き乱れる」と言われますな。
 私にも少しわかる気がします。

 視聴会の後は鍋+酒でした。
 励磁型スピーカーの電源はタンガーバルブや水銀整流管が良いか、ダイオードが良いかの話になりました。
 私は現在はより直流に近い電源が取り出せるダイオードが良いと思っていますが、別な意見もありました。
 励磁型スピーカーは既に100年も前の技術ですが、まだ結論が出ていないようです。
 オーディオはネタが尽きなくて面白いですね。

 次は正月が明けて落ち着いたらやろうという相談になりました。
 皆様ありがとうございました。

 それから、ベンプレ妻様、有難うございました。

P.S.
 音ですが、皆さんの評判が良かったのはクラングフィルム・オイロダインで鳴らしたモノラルLPでした。
 オイロダインは物おじしないのか、外面が良いのか、お客さんが来ると張り切るタイプですな。

 WE13aシステムも上手く鳴ったかも。エソテリックのルチア・ポップ歌曲集をかけますと、皆さんジャケットを手に取ってましたから。
 聴きに来た人がジャケットをしげしげ見始めるときは上手く鳴っているときです。
 自分もそうだもの。
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/501208201.html

188. 中川隆[-12138] koaQ7Jey 2023年11月26日 18:30:50 : GPNnBBHkCA : Tk1IVEthc005YTI=[5] 報告
<■51行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
晴耕雨聴
2023年11月25日
クラングフィルム・オイロダインを聴かせていただきました
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/501562857.html

 先日ベンプレ亭書斎に訪問されたN様のお宅にお邪魔し、クラングフィルム・オイロダインを聴かせていただきました。

https://kojomotohisa1958.seesaa.net/upload/detail/image/IMG_3819-thumbnail2.jpg.html

 N邸のオイロダインは私の所有するモデルと同じクラングフィルム・オイロダインの最後期型で、アルニコマグネット、直方体フレーム、金属製ホーンのモデルです。
 私は1台しかgetできませんでしたが、こちらはステレオペアで揃えておられます。
 平面バッフル等は自作だそうです。バッフル版は少し鳴かせるのがコツの様で、敢えて6.5oの合板です。
 二枚のスピーカーバッフルの間にもう一枚バッフル版を置かれています。
 センターバッフルは裏面中央にバッフルに垂直に板が立てられており、上から見るとT字型になっています。これでステレオセパレーションが向上するそうです。
IMG_3821.jpg
 バッフルの裏面です。角材で大きなフレームが組まれ、フレームの上部から3本の長いボルトでオイロダインを吊っておられます。
 オイロダインはバッフルに固定して持たせるのではなく、足台を汲んで乗せるか、フレームを汲んで吊るのが正しい使い方という事です。
 バッフルとオイロダインはネジ止めしてありますが、これはバッフルをオイロダインに引き寄せているだけです。

 ここは私も同じ様にしました(吊らずに足台に乗せましたが)。
 たまにバッフルでオイロダインを保持している方がおられますが、強度的にお止めになった方が良いと思います。
 流儀によりますが、バッフルとオイロダインは固定せず、少し隙間を開けて使われる方もいますね。
IMG_3820.jpg
 入り口はZYXのカートリッジ、ターレスのプレーヤー、同じくターレスの首振り型リニアトラッキングアームです。MCトランスはイケダとルンダールを使用しておられました。
 アンプ類は電源部に凝りに凝った特注品です。
 シャーシが沢山ありますが、プリアンプとステレオパワーアンプの2機種です。電源の筐体だけで5台?合計7シャーシかな?
IMG_3822.jpg
 ケーブル類にも驚きました。
 全て特注or自作です。
 出来合いのケーブルを買って、出来合いのプラグを付けるのが「自作ケーブル」だと思っていたのですが、このケーブルはウエスタンエレクトリックのトランスをほどいて、絹糸で巻き、その上からニスを塗ったものだそうです。
 フォノケーブルには更にシールドを被せておられるそうです。
 スピーカーケーブルもWEのトランスをほどいて絹巻したものですが、こちらはニスを塗っておられません。さらに±の線を離した方が良いそうです。
 これはすごい手間ですね !!

 ATTも特注のトランス式です。普通はデイブンなら大威張り、WEなら神ですが、その上を行っておられますね。

 音は素晴らしかったです。
 クラシック、ジャズ、ビートルズと堪能させていただきました、
 大変すばらしい音をたっぷり聴かせていただき有難うございました。

https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/501562857.html

189. 中川隆[-11808] koaQ7Jey 2024年1月09日 18:34:12 : ouRejQZ9Bc : Q2x6bnBRVjFIZ1U=[18] 報告
2024年1月8日
Sonusfaber 新弩級フラグシップ Suprema いよいよデビュー!!

いよいよ発表へ!!
価格は1億円を超えます
http://www.avcat.jp/main/avnews/2024/01/08/sonusfaber-%e6%96%b0%e5%bc%a9%e7%b4%9a%e3%83%95%e3%83%a9%e3%82%b0%e3%82%b7%e3%83%83%e3%83%97-suprema-%e3%81%84%e3%82%88%e3%81%84%e3%82%88%e3%83%87%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc%ef%bc%81%ef%bc%81/

190. 中川隆[-10963] koaQ7Jey 2024年4月10日 17:41:38 : EBxoLrKf52 : dzZnbFNnU1RmcXc=[2] 報告
<■79行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「音楽&オーディオ」の小部屋
口径38cmのユニットを使わない理由
2024年04月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/82e3ceca619afb033285a5fc0e42e5ed

オーディオ記事を書くたびに、いつも脳裡の片隅にあるのが(記事の内容を)「ジャズ・ファンが真に受けると拙いなあ」・・。

なぜなら、クラシックとジャズでは音の楽しみ方が違うと思う・・、つまり前者はハーモニーを重視し、そして後者はリズム感を通じて力感や勢いを楽しむ音楽だから〜。

もちろん私見である。

ほんとうに いい音 はクラシックもジャズも差別なく聴けるものだ・・、「実際に我が家がそうだ」というご意見もきっとあることだろう(笑)。

そこで、わかりやすい実例として我が家で「口径38cmのユニットを使わない理由」を縷々述べてみよう。


先日のこと、オークションにワーフェデール(英国)の口径38センチ(15インチ)のユニットが1本出品されていた。

お値段は「13,800円」と超安いうえに、音がメチャいいとされている「赤帯マグネット」付き!

原則として我が家では「38cm」はお呼びではないが、コスパがいいとついフラフラッとくるのはいつものこと(笑)。

我が家のウェストミンスターに使えそうなユニットなので落札したいところだが、なんといってもステレオとしてはあと1本欲しいところ。

そこでヨーロッパのSPユニットに関して独自の輸入ルートをお持ちのTさんに伺ってみた。

「実はお伺いしたいことがあります。現在オークションにワーフェデールの口径38センチのユニットが1本出品されてます。落札したいのですが、ステレオ用としてあと1本欲しいところです。

そこで、T様のルートから同じ口径38センチが手に入る可能性はありますでしょうか。まことに勝手のいいご相談ですが、いかがなものでしょうか。」

すると、ご丁寧にも次のような返信があった。

「お元気ですか。

ご照会の件ですが、当該のオークションも覗いてみましたが、アルニコの15インチタイプはなかなか見つけられないと思います。

15インチはどちらかというとアメリカ人好みのようで、イギリス国内では、Wharfedaleに限らず、15インチのユニットそのものが、あまり見受けられないように思います。
ご期待にそえず申し訳ありませんが、これに懲りず、また何かありましたら、いつでもご照会なり、ご相談なりしてください。 では、失礼いたします。」

というわけで、手に入れるのが難しいとなればオークションの出品物を諦めざるを得ない。1本だけではどうしようもないので〜。

さて、ここで何が言いたいのかといえば、イギリスでは15インチ(38センチ)のユニットがあまり見受けられないということ。

たしかにグッドマンやワーフェデールなどの有名どころにしても、15インチがあることはあるがめったに見かけない。

後日、この件を「有識者」に話したところ次のようなコメントがあった。

「そうなんです。イギリスは口径30センチのユニットが圧倒的に多いです。音のスピード感と繊細な表現力と適度な量感をマッチングさせるとなると口径30センチのユニットがベストと考えているのでしょう。

私もそう思います。したがって、あなたのユニットの選択は間違っていないと思いますよ。口径38センチのユニットを思いどおりに動かすのはたいへんです。タンノイの昔のユニットがなぜいいかというと、コーン紙の重さが軽いのも一因でしょう。」

この言葉にたいへん意を強くしたのは言うまでもない(笑)。

口径38センチのユニットはそれなりの魅力もあるのだが、どうしても空気を押し出す量と抵抗、そしてコーン紙の重さを考え合わせると、音声信号に対する追従性に問題が出てくる。

それがイヤで我が家のユニットはウェストミンスター内蔵のユニットまで含めてウーファー系はすべて「口径30センチ」に留めている。

いわば、クラシックの低音は主として箱の響きを利用して鳴らす、その一方ジャズの低音は口径の大きなユニットを強力なアンプで これでもかといわんばかりに ガンガン駆動する・・。

で、我が家で使用している小出力の「3極管シングル」アンプとの絡みもあるので一概には言えないわけだが、これまで使ってきた口径38センチのユニットはすべてオークションに放出してしまった。   

そういえば、タンノイの創始者「G.R.ファウンテン」氏が愛用していたのは「オートグラフ」ではなく、口径25センチの「イートン」だったことはよく知られている。

これがクラシックを愛好するイギリス人の良識あるオーディオ観といっていいだろう。

自分もタンノイは「VLZ・イン・オリジナル・キャビネット」「インパルス15」「ウェストミンスター」と使ってきたものの、一番バランスが良かったのは最初に使った「VLZ」だった。今となっては手放さなきゃよかった(笑)。

まあ、クラシックファンの中で「口径38センチ」のユニットを使っておられる方はたくさんいらっしゃるので、こればかりは是非もないが肝心の「お耳のセンス」の方は「?」だと内心秘かに思っている。

というか、好きとか嫌いというよりも「ブランドを盲信」されている方が大半だろうし、改造する勇気も無いし面倒だというのが実状だろう。

そこで、外野席から反論・・、「お前の勇気なんて蛮勇というものだ」という声が聞こえてきそう(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/82e3ceca619afb033285a5fc0e42e5ed

191. 中川隆[-10950] koaQ7Jey 2024年4月11日 19:41:39 : VplZEXoBSA : QjdzRFljdGNhVTI=[6] 報告
<▽41行くらい>
Date: 4月 10th, 2024
野口晴哉記念音楽室レコード鑑賞会(その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=40775

昨年の5月28日に開催された野口晴哉記念音楽室レコード鑑賞会、
その二回目の詳細が発表になり、申し込みが始まっている。

一回目同様、 Peatixでチケットを申し込める。

今回のレコード当番(選曲者)は三名。
音楽評論家の湯浅 学氏、整体指導者の野口晴胤氏、それに私である。

詳細はPeatixのページをご覧いただきたいが、
湯浅氏が1960年代から70ねんだいのブラックミュージック、
野口氏がオールジャンル、
私はクラシック、それもドイツ音楽のみに絞ってみようと考えている。

今回鳴らすのは、
野口晴哉氏のリスニングルームの壁に組み込まれているシーメンスのオイロダイン。
オイロダインは、つねに私にとって特別なスピーカーである。

終のスピーカーのひとつとして、手元で鳴らしたいスピーカーでもある。
とはいっても、オイロダインを平面バッフルに取りつけて鳴らせるだけの十分な空間を、
オイロダインのために用意できないのであれば──、というおもいもある。

それでもいいのかもしれない、とも思い始めている。
こうやってオイロダインを鳴らすことができる日が、もうじきやってくるのだから。

三年前に、こんなことを書いている。

シーメンスのオイロダインで聴く、ということは、
私にとっては、ドイツの響きを聴きたいからである。

ドイツの響き。
わかりやすいようでいて、決してそうではない。

ドイツの響きときいて、何を連想するかは、みな同じなわけではないはずだ。
ドイツの作曲家を思い出すのか、
ドイツの指揮者なのか、ドイツのピアニストなのか、ドイツのオーケストラなのか、
ドイツのスピーカーなのか、それすら人によって違うだろうし、
ドイツの作曲家と絞っても、誰を思い出すのかは、また人それぞれだろう。

ドイツの響きとは、シーメンスのオイロダインの音。
オイロダインの音こそ、ドイツの響き、
──そう書いたところで、オイロダインの印象も人によって違っているのはわかっている。
オイロダインを聴いたことがない、という人がいまではとても多いことも知っている。

何も伝わらない、といえばそうなのだが、
私にとってドイツの響きといえば、二人の指揮者である。

フルトヴェングラーとエーリヒ・クライバーである。

これを書いた時点では、今回のことが訪れようとはまったく想像できなかった。
とにかく、ドイツの音、ドイツの響き(私の裡にある偏ったものであることは承知している)を、
聴いていただければ、とおもっている。
http://audiosharing.com/blog/?p=40775

192. 中川隆[-10912] koaQ7Jey 2024年4月13日 10:20:51 : zTx5EuLQw2 : YnNHSk5RYk1hMnM=[16] 報告
<■64行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
晴耕雨聴
2024年04月12日
宮崎で凄いオーディオを聴かせていただきました(その1.)
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/502979960.html?seesaa_related=related_article

オイロダイン.jpg
 先日ベンプレ妻と二人で宮崎に行き、凄いオーディオを聴かせていただきました。H先生とEさんです。
 昨年Eさんがご友人とベンプレ亭書斎にお越しになられ、その時に当方からの訪問をお願いしておりました。

 Eさんのオーディオの師匠のH先生宅にもお邪魔しました。
 EさんもH先生も、しばらく前の月刊ステレオの「音の見える部屋」に登場されています。
 最初にH先生宅へ。

 H先生は昨年、眼科開業医をリタイヤされたそうです。
 スピーカーはシーメンスのオイロダイン後期型(ウーファーが25p3発のタイプ)で、新品で入手されたそうです。
 低音の補強にハートレイのコンサートマスターYをモノラルで使用され、その中のウーファー、224HS(アルニコタイプ)だけを結線し、鳴らされています。
オイロアンプ.jpg
 アンプ類は全て自作で凝りに凝ったもの。ラインアンプとフォノイコライザーアンプ(LPプレーヤーの下部)だけで3躯体に分かれています。
 スピーカーネットワークも同様で、巨大なコイルや巨大なオイルコンデンサーが林立していました。

 クラシック、ジャズ、歌謡曲(園まり)を聴かせていただきました。
 音は極めてバランスが良く、自然な音でした。
 東独エテルナのスウィットナー・ドレスデンのオペラ序曲集など素晴らしい音でした。
 園まりも今そこで歌っているようなナチュラルで実在感のある音でした。

 スピーカーケーブルやアンプの配線材まで全てH先生の手作りです。
 WEのトランスをほどいて単線とし、それに和紙を巻き、絹糸をその上から巻いて柿渋を塗って使われるそうです。ものすごい手間ですね。
 世の中には「スーパーマニア」と呼ばれる方がおられますが、まさにその通りの方ですな。
クレデンザ.jpg
 クレデンザでSPも聴かせていただきました。バイオリンの胴鳴りなど流石です。木製ホーン、アコースティック再生の良さを感じました。
ボザークB-410ムーリッシュ.jpg
 もう一つ別室にもオーディオが。お嬢さんのシステムだそうです。
 スピーカーはボザークのB-410ムーリッシュ(!!)私はボザークを聴いた事が無かったので興味津々でした。
 オールコーン型で米国東海岸の音という事で、渋い暗めの音を想像していたのですが、明瞭で前に出る音で驚きました。
 ボザークは故・井上卓也先生が生涯のスピーカーとして使われていたそうですが、ナルホドでした。

 30pウーファー4発、16pミッドレンジ2発、5pツィーター8発の大掛かりなもので、コーン紙も単なる紙ではなく、ゴムや金属などを組み合わせた色々と手の込んだ巨大なスピーカーです。
 密閉箱ですが板厚が30mmを超えるなど、物量投入されており、ハートレーのコンサートマスターYより二回りほど大きなスピーカーでした。
 
 実はこのボザークにはストーリーがあります。
 このB-410はH先生の鳴らしていたスピーカーで、数十年前にオイロダインに替えられた時、知り合いの方に譲られたものだそうです。
 お嬢さんはこのボザークの音が気に入っていて、オイロダインより好みだったとか。
 もう一度聴きたいと思っておられたところ、譲られた方がお亡くなりになり、再度引き取ったそうです。
 譲られた方も大事にされていたようで、エンクロージャーなど新品同様でした。
 こんなストーリーのあるオーディオは面白いですね。

 さてオイロダインで聴かせていただいたスウイットナーのオペラ序曲集が素晴らしかったので、中古盤を注文しました。
 さらに後日H先生から当日聴かせていただいたオーベルニュの歌のLPも1枚頂きました(2枚持っておられたそうです)。
 他の方のオーディオを聴かせていただくと、私の知らない音の良いレコードを教えもらえるのも楽しみです。
 最近はネットの中古LP市場が活発なので、廃盤でもかなりの確率で入手できますね。
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/502979960.html?seesaa_related=related_article

193. 中川隆[-10911] koaQ7Jey 2024年4月13日 10:22:33 : zTx5EuLQw2 : YnNHSk5RYk1hMnM=[17] 報告
<■59行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
晴耕雨聴
2024年04月12日
宮崎で凄いオーディオを聴かせていただきました(その2.)
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/502979995.html

蟻塚.jpg
 H先生邸を辞しEさん邸へ、実はH先生と一緒にEさん邸にお邪魔しました。
 Eさんは全国区のマニアです。氏が季刊アナログに連載されている「方形の宇宙」は読まれた方も多いのでは。LPジャケットに関する蘊蓄ですが、すでに連載が80回を超えておられます。
 
 EさんはオーマニというよりLPレコードマニアとして名をはせておられ、所蔵するLPは2万枚超という事です。
 われわれ凡人はレコード店に行くと面白そうなLPを探して買う訳ですが、Eさん、若いころは自分の所有していないクラシックレコードは全部買うくらいの勢いだったとかw
 凄いですねー

 床面積40畳超、天井高7m、キャットウォーク付きの巨大なオーディオルームにこれらのLPと2組のスピーカーが置かれています。

 メインスピーカーは低域がランシング415レプリカ+底面開放箱、中域がWE555+オリジナル木製カールホーン、高域がWE597レプリカです。
 サブウーファーとしてH先生邸と同じハートレイ・コンサートマスターYの224HSが使用されています。
 このコンサートマスターYはH先生がペアで入手され、Eさんに1台譲られたものだそうです。

 音は“The Western Electric sound !!”、“Voice of the action”です。
 WE555の音を中心にレンジを広げた音で、凄く聴きごたえのある音でした。聴いていると嬉しくなる音ですね。
 ディズニーランドの音と言われたことがあるそうですが、ナルホド。上手い事言いますね。確かにゲスト(聴衆)を歓待する音ですな。

 私もWE13Aシステムの中でWE13Aホーン+WE555を使っていますが、100〜650Hzに使用しています。
 E邸ではホーンがWE22A型(厳密には違うそうです)なので300〜?KHz(上のカットオフはEさんご本人も忘れてしまわれたそうです)とやや上の帯域に使っています。
 しかしどちらもWE555なので私のシステムと一脈通じる音がしていたように感じました。

 WE555は一つの世界観があると言いますか、何か一つの確立した境地がありますよね(何を言ってるのか自分でもわかりませんw)。
 WEのドライバーならWE594の方がエネルギーも密度も分解能も明らかに上ですが、WE555を外して組んだWEシステムはらしくないというか、普通の音の良いスピーカーというか、他と比べちゃう音ですよね。
 WE555が入ると「コレデイイノダ」という音になりますぞ。
 やっぱりWEの音とは555レシーバーの音ですよ。(何を言ってるのかお分かりにならないのは当然です。自分でも良く分からんです)。
オルトフォンC.jpg
 E邸の入り口はステレオがEMT927Ast、モノラルがガラード301でした。モノのカートリッジはオルトフォンですが、CA25DではなくCタイプという別なシリーズだそうです。こちらの方が音が太いとか。モノも良い音でした。
 アンプ類はプリアンプがS電気製、パワーアンプはH先生の手になるものでした。

 もう1組のスピーカーはViVラボのevanui signatureです。CDはこちらで聴いておられるそうです。
 現代的なHIFIスピーカーで、レンジも広いのですが、これは8pのコーン型フルレンジ一発なのです。スピード感溢れる現代的な音で感心しました。

 ベンプレ妻はコレが気に入ったそうです。
 「あの蟻塚(evanui signatureのこと)、いくらくらいするの?」
 「〇百諭吉くらいじゃないの」
 「ふーん。パパのスピーカー、全部捨てて、アレだけ買いなさいよ」とか言ってますぞ。恐ろしい事を平気で言いますなぁ。
 ついでに「アレ、最初はゴミ箱をひっくり返したみたいな形と思ったけど、音は良いんじゃないの」と。
 女の人って恐いとつくづく思います。

 H先生、E様、有難う御座いました。関西にお越しの際はぜひお寄り下さいませ。
https://kojomotohisa1958.seesaa.net/article/502979995.html

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