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(回答先: Re: おひまなら聞いて下さい 投稿者 匿名希望 日時 2002 年 8 月 30 日 08:36:30)
あるものの部分にその全体が表れることはよくあることです
。
「効率性」やら「刷新」やらを経済政策の方法論としても理
想としても重視する立場はやはり一つのイデオロギーだと思わ
れます。
(生産力・商品・社会システムなどの)「刷新」は確かに国
民経済内部でのあらたな需要・投資を継続的に引き起こすでし
ょう。しかし、その長期的な経済効果と人間・社会のあり方の
内実に与える影響をも考慮するならば、「刷新」とか「効率性
」の追及とやらが経済とか人間・社会にとって本当に良いもの
であるかどうかは疑問です。はっきり言って少なくとも、人間
・社会・文明にとっては悪いものでしょう。
市場・競争原理は論理的にも現実的にも弊害もあるもので、
社会だけでなく経済に対してもマイナス作用をもっているはず
です。それを8−2の割合で有益なものとすることに何か根拠
があるのか疑わしいところです。
少なくとも現実社会の「資本の論理の理不尽さ・破壊性」を
骨身にしみている人間にはひどく胡散臭い考えです。「資本の
論理」を野放しにすれば、社会的・文明的・国民経済的に「良
い」ものがどんどん破壊されていきます。それは社会全体も非
人間的で下品なものに向かわせる作用があります。
もし、「紙幣の大増刷と市中への注入」が行われるのなら、
緊縮財政政策などますます正当性を失います。私は最初から景
気を縮小させるくせに借金はし続けて膨らませていく一方の「
公共投資の抑制」などの緊縮財政策はバカげたものだと思って
きました。
紙幣の大増刷が行われるのなら、紙幣のもっとも効果的な市
中への注入法は単なるバラマキではなく建設公共事業であるこ
とは明らかだし、累積債務を増刷紙幣で直接解消することもで
きるのですからいわゆる緊縮財政策はいち早くとりやめにする
べきでしょう。
日本の累積債務は、「全体としての国民」が大量の商品を生
産販売し、一方で商品を少なく消費してその差額を蜜を貯める
蜂のように貨幣のかたちで貯金してしまうことに大きく原因し
ているはずです。
極端化して言えば、政府はその差額分の商品を国民から借金
して財政出動することによって処理(直接・間接の購買)して
いるのです。
だから、増刷紙幣によって累積債務を解消するのは苦労して
返済することよりも道理にかなったことだと思います。その結
果インフレが生じたとしてもそれは国民の自業自得なわけです
し、インフレは悪いことばかりではないではありませんか。む
しろ今の日本にはいいことばかりだと思います。
要するに、「構造改革」は今は不必要・有害であると考えま
す。今は景気対策を中心とした経済政策を行うべきだし、その
場合構造改革は政策全体の効率性を低下させ無駄を増やすから
です。「改革」は好景気のときに時間をかけてやればいいのだ
と思います。