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『政治は血を流さない戦争であり、戦争は血を流す政治である』 (毛沢東) 投稿者 書記長 日時 2002 年 9 月 02 日 17:20:49:

(回答先: ロックフェラーの発言の背景も調べてみると面白い 投稿者 匿名希望 日時 2002 年 9 月 02 日 04:42:18)

 日本産業の対外競争力が日本経済の発展の原動力だったする
匿名希望さんのご説明はやや一面的な表現だと思います。
 今の日本の国民経済規模(GDP)における輸出の比重は私
の記憶では7・8%くらいで、確かに大きいですが部分的なも
のです。企業が生産拠点を海外に移す傾向はいまだに続いてお
り、貿易の国民経済にとっての重要性が今後高まっていくとは
限りません。
 とにかく過去の事実認識においても、未来の経済計画・予測
においても、過度に海外との関係を重視する必要はないと思い
ます。もし「海外との関係」が日本の国民経済にとって決定的
な要素であるのならば、なるべくその重要性を低下させるよう
に努力するか、その関係の内容を日本に都合のよい方向に変え
ていくかするべきです。たとえばアメリカ市場依存体質をアジ
ア市場を発展させてそちらに商業活動をシフトさせて変えてい
くとか。
 外国との経済競争などを基準にして日本の未来設計やら経済
政策をたてていくのはどうかと思います。べつに高い経済力に
よって日本社会の特徴としなくてもいいと思います。むしろ社
会の安定性とか文化的生活とか国家主権の(アメリカなどから
の)独立を追及するべきだと思います。
 確かに、戦後のあらゆる面に渡るある種の「悪平等主義」は
、日本の経済・教育・文化等に破壊的な悪影響を与えてきたこ
とは否定できません。しかし、仮に将来は今までの経済運営の
あり方を根本的に変えていかなければならないとしても、それ
が現時点での「構造改革」路線を是とする理由にはならないと
思います。
 ソヴィエト崩壊後にロシアで起こってきたことを見ればわか
るように、それまでのある社会の資源・商品・貨幣の交換・分
配システムの諸条件を突然変更させてしまうとたいへんなこと
になるのです。それは国民経済全体を不必要な混乱と低迷の中
に諸産業間の生産連関のバランスの崩壊と経済の縮小サイクル
と被害の連鎖的拡大によって陥れていくのです。そしてなかな
か浮かび上がってはこないのです。日本の「構造改革」はソヴ
ィエトの経済自由化と類似した効果があると思います。
 今は将来の「改革」のためにも景気対策に専念するべきでし
ょう。どうせ今のままでも財政再建の見通しが立たないとか、
思い切った手段しか残されていないのだったら、なおさら景気
対策に専念して突破口を切り開くしかないはずです。改革とい
うものは時期と状況を考慮して時間をかけて慎重にやらないと
不必要な混乱と苦しみを引き起こすものです。
 だいたい、歴史上の大国(アメリカも含む)でまともに財政
問題を解決した例なんてほとんどないでしょう。大戦争や社会
革命でうやむやになった例のほうが多いのではないですか。政
府紙幣ぐらいでなんとかなるのだったらマシなほうでしょう。
 国家の経済運営を箪笥の金の出入りに一喜一憂するけちばあ
さんのような感覚で行うほうが不健全だと思います。所詮経済
も貨幣も社会運営という政治の道具とかルールにすぎないので
すから。日本もまだまともなころは年金の支払いがどうのとい
う以前に北の草原で戦車と戦ったり南の島で火炎放射器にあぶ
られるのが社会活動としてあったのです。
 自民党の代議士が均衡財政にこだわらないのは、経済問題が
社会問題であり、社会問題は金の問題ではないというある種の
「逆説」をよく理解しているからだと思います。政治は財政問
題を国民の支持と社会の力によって政治的に解決するべきです
。だから安定した強力な社会を残せるのなら自民党政治は成功
したことになりますし、財政問題も世界に先駆けて解決できる
はずです。

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