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(回答先: Re: 『釈迦に説法』+『焼け石に水』 投稿者 財政赤字、共産主義 日時 2002 年 9 月 05 日 05:22:36)
>社会のあらゆる構造を作り直し、身の丈にあった変動の少ない経済に引き戻さねばなりません。日本の累積財政赤字問題は、構造としては米国の経常赤字問題と相似です。ファイナンスされる間は問題ない。利払いにより歳出構造が大きく制限されること、ひいては、ファイナンスそのものが困難になることが問題なのす。
>そしてそのメカニズムを知れば知るほど、財政赤字を放置し、従来型の財政支出をさらに増大させ、いざとなったらそのツケを大胆に「処理」することが如何に無謀なことかが分かります
ファイナンスとは「国家財政運営」という意味でしょうか?何にせよ、国家財政の実務にプロとしてたずさわっている方にそう言われては、一般人としてはひとまず引き下がらずをえません。
匿名希望さんのおっしゃる通りだとすれば、最近新聞の一面に出てくる経済学者や経済評論家は現実の経済メカニズムに無知であり、それをよく理解していないということになりそうです。
私としましては、経済メカニズムを知悉しておられる財務官僚の方々が思い切った新機軸の財政再建・運営策を打ち出して、今まで日本政治が追及してきた理想も考慮した日本独自の財政のありかたを確立されることを期待してしまいます。
私はやはり今後は反構造改革路線の政治家や経済学者の応援をしていきたいと思います。
日本経済はこれだけ内外でボロクソに非難され続け、国債の評価も南米・東欧諸国並みだというのに、円の価値は米ドルとの比較でもとても高いと思います。
また、いまだに巨額の財政出動が要請されるというのは、日本の経済・通貨システムの信用はまだ内外で安定しているからだと思います。
こうしたことは、日本社会にも国際社会にも日本を資本主義の重要な支柱として認め、その経済力を資本主義の牽引力として頼ろうとする傾向があるからだと思います。
そういう状況下では、断固たる意思を持って新しい人間と経済システムの関係を打ち出して確立すれば、国際社会もそれを認め、むしろ他の国々もそれを採用するようになるかもしれません。
つまり、経済政策における新機軸を危険な冒険的緊急対策ではなく、新時代の国際的スタンダードにできるかもしれないのです。
私はそれを期待して、反アメリカンスタンダードの自民党抵抗勢力(江藤、亀井等)・伝統重視の保守論者(西部、小林等)などを応援していこうと思います。
>仮に今の混乱と災難を経験しないために社会主義国であり続けたらどうなっていたでしょうか。当時ですら国がもたないところにまで追いこまれていたわけですから、結果は言うまでもありません。経済システムとして社会主義・共産主義はうまく機能しないのです。
私は旧ソ連諸国の指導層・知識人の大多数にソヴィエト・システムをひとまずは堅持する決意さえあったなら、それまでの不都合がどんなに累積していっても当分はソ連社会は存続できたと思います。
存続さえしていれば、その間にさまざまな漸進的改革をしていけたはずだと思います。国民の福利とそれにかなった改革は、安定した社会でこそ実現可能なのだとすれば、ソ連はやはりあのような形で崩壊してはならなかったのです。
旧ソ連の重大問題だった農業の不振は崩壊後むしろ悪化しました。個人経営農業と集団経営農業の効率性・収穫量の優劣は経済自由化後は逆転したという情報が2・3年くらい前まではあったように思います。また、ソ連で悪名高かった運送流通の非効率・非合理性も、崩壊後しばらくはむしろ悪化したように覚えています。環境汚染対策が旧ソ連諸国や東欧で体制崩壊によってマシになったという話は聞きません。環境対策は安定した強力な政治力の下でこそ行われやすいのだとすれば、やはり体制崩壊はその面でもマイナスだったのではないでしょうか。治安も崩壊後はひどく悪くなったようです。
何といっても国民の生活水準が昔より低いのではいけません。ロシアでは共産党は最有力勢力の一つであり続けていますし、中央アジアでは共産党(あがり)の独裁者・勢力が国政を支配している例があります。
やはり、ソヴィエト・システムの問題は、未だに決着はついていないのです。東欧諸国・旧ソ連諸国の未来は、結局のところ大幅に過去のシステムを取り入れ復権させる方向で進んでいく可能性も大きいと思います。国際的経済競争にそれらの諸国が全体として太刀打ちできるとか、それにさらされ続けるべきだとは私は思いません。
私は、やはり匿名希望さんは英米経済学やアメリカンスタンダードに従いすぎているのではないかと疑います。「環境・状況」に適応するばかりが日本のやりかたなのでしょうか。行政官はそれでよいのかもしれませんが、私は政治には「環境への適応」以上のものを求めます。政治家には自分たちの独自のやり方や新しいやり方を周囲に主張し、状況や環境を自分たちで変化させていって欲しいと期待します。
というわけで構造改革に関してはとりあえず私のほうから匿名希望さんに質問したいことはもうありません。庶民たちへのわざわざのご説明を感謝いたします。今後も気の向く限りでのここでのご活躍を期待いたします。