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全球凍結:作り話ですが、一応、エネルギーに関することなのでこの板に投稿させていただきます。
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/1637.html
投稿者 taked4700 日時 2015 年 11 月 20 日 19:03:09: 9XFNe/BiX575U
 

http://blogs.yahoo.co.jp/taked4700/13526360.html
全球凍結

2045年8月23日正午。外は凍てついている。太陽の光は全く射さない。既に、太陽を見なくなって10年以上だ。太陽も月も星々ももう見ることはない。多分、数百年は続くだろう。子供のころは青空に浮かんだ白い雲をよく見上げたものだった。夏の暑い日、入道雲を眺めながら、これが夏だと思ったものだった。懐かしい2010年代。

変化は突然だった。朝鮮半島の付け根にある白頭山が急に噴火したのだ。あれが確か2022年。既に日本の富士山が噴火していた。2024年には米国西海岸でM9地震が発生した。その3年後、2027年にガイザースが大噴火した。これが曲がり角だった。噴火による火山灰、それもミクロンレベルやそれ以下の微粒子が大気中に漂い、日光を遮った。その後も、インドネシアやイタリアの火山の噴火が続き、気温が急激に低下し始めた。結局、全球凍結に至るまでにたったの6年だった。

米軍は最善を尽くした。既にできていた地熱発電所を最大出力で動かし、熱を、エネルギーを作り出した。火力の使用は2035年に禁止された。酸素が無くなってしまうからだ。日光がない。太陽が出ない。外は暗闇の世界。植物は光合成をしない。植物性のプランクトンは死に絶えた。

太陽光発電、太陽熱発電はガイザースの噴火でほとんど意味のないものになった。水力発電も河川も海も凍り付いているのだから、何の電力も作り出さなかった。

風力は使えると誰でもが考えた。しかし、見込み違いだった。暴風があまりに強いのだ。まるで極地のブリザードのような嵐が吹き荒れると頑丈に作られた風車の柱が倒された。一度倒されると二度と作り直すことはできない。気温が低すぎるからだ。

原発が動いていたのは、多分2040年ぐらいまでだろう。川のそばに造られていた原発はすぐに運転停止をした。冷却水を満足に回すことが出来なくなったからだ。海沿いの原発は、専用港が役に立った。そこに温排水を貯めて、それを再度冷却水として使うことが出来たからだ。しかし、結局交通が止まり、核燃料そのものが尽きてしまった。

MOX燃料は全て米軍が引き受けた。冷却水を用意しないとすぐにメルトダウンして地球全体が救いようがないほど放射能汚染されてしまうからだ。ガイザース噴火の直後から、ここ東部で使用済みMOX燃料の保管施設が造られた。完成したのは2030年。その時には既に地球中のMOX燃料が集められていた。未使用、使用済みを問わず全量だ。ウラン燃料については、原発立地国それぞれの政府に処分が任された。多くは、乾式キャスクに入れられ、それなりの施設に放置されたままだろう。気温が低いため、容器の痛みが遅い。寒冷期が開けたら、一番にやることはこれらのウラン燃料の点検だ。しかし、それがいつになるか、誰も分からない。

今、我々は半地下式の都市に住んでいる。エネルギーは全量地熱だ。地下5000メートルからくみ上げる蒸気でタービンを回し、電気を作る。一部の熱水は暖房に使うが、地下数百m程度まで伸ばしたヒートポンプで今ではほとんどの空調は賄えている。

食料はひどかった。全球凍結をした前後、ほとんど毎日が冷凍食品だったのだ。凍った野菜と凍った肉がビニールの袋に入れられて毎日配給された。やがてそれが缶詰とクラッカーになった。新鮮な野菜が食べれるようになったのはやっとこの数年だ。地下の野菜工場がかなり一般的になってきたからだ。

日陰のない世界。明るさはあるが、暖かさのない照明。確かに寒くはないが暑くもない。心地よいと言えば心地よいが、やはり、懐かしい、あの焼けつくような太陽の光が。

2015年11月20日18時45分 武田信弘   

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コメント
 
1. taked4700 2015年11月21日 15:15:40 : 9XFNe/BiX575U : G14AKtOvLA
>気温が低すぎるからだ

鉄筋コンクリートは水を使うので水が凍ってしまうような温度だと、うまく固化しない。たとえ、お湯で生コンクリートを作っても、戸外でコンクリートを打つときに、きちんとしたコンクリートにならない。

>寒冷期が開けた

一応、今、氷河期になる理由として言われているのは、火山噴火で太陽光がさえぎられ、太陽熱が地球の大気にとどかないためだということです。よって、氷河期があけるのは、大気中の非常に細かいちりがある程度重力で落下したときとなるはずです。ただ、非常に細かいちりはなかなか落下しません。水蒸気などとあまり違わない大きさの時、大気の動きにつれて、大気中を循環するからです。

それから、多分、全球凍結となると、大気中の水分が少なくなるため、細かいちりはより一層落下しにくくなるはずです。


2. 2015年11月24日 00:38:32 : no31X615y2
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火山灰は雨粒形成時の核=エアロゾルとなり、雨と一緒に凝集して地上に落下するという可能性はありませんか。
そうなると案外に晴れ間は早く訪れる気がします。
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3. taked4700 2015年11月24日 07:54:36 : 9XFNe/BiX575U : Oj5sWku3Ic
>>02

>火山灰は雨粒形成時の核=エアロゾルとなり、雨と一緒に凝集して地上に落下するという可能性はありませんか。
>そうなると案外に晴れ間は早く訪れる気がします。

僕の書き方がいい加減であったので、誤解を招いてしまった様子です。

http://web.sugiyama-u.ac.jp/~yamane/kisho/yohosi/q&a.html
Q:なぜニュージーランドでは雲が近くみえるのですか?

A: 地球では緯度が高くなる(極地に近づく)につれ、地上の空気が冷たく=重くなって、 空気を上昇させる力がなくなるため、
対流圏と成層圏の境である「対流圏界面」が低くなります。 すなわち、雲を発生させる「対流圏」の天井が低くなる(対流圏が厚さが減る)ので、 積乱雲の頂上や巻雲も高さが低くなります。
「雲が近い」と感じたのは、最上位にある巻雲が低いためでしょう(飛行機だとすぐ頭上に見える)。
逆に言えば、雲が一番高く(遠く)見えるのは対流圏が厚い赤道地帯です。

********************
ということで、雲が発生するのは対流圏です。
雨は当然雲の下で降るので、対流圏よりも外側では雨が降りません。

自分が細かいチリと言ったのは、対流圏よりも外側に行ったものという意味です。
*********************
http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/milankovitch/milankovitch.html
>また火山の噴火によるチリが成層圏に滞留して地表に届く日射量が減少し、異常気象が頻発することも何度かありました。
>19世紀におこった天明の飢饉などは浅間山の噴火によるエアロゾルが原因であることがわかっていますし、1991年のピナツボ火山の噴火でも気温低下が観測されています。巨大な火山爆発が連続すれば氷河期の引き金になることも考えられます。

***
上のリンク先には他にもいろいろ興味深いことが書かれています。


4. taked4700 2015年11月24日 08:02:38 : 9XFNe/BiX575U : Oj5sWku3Ic
03です。

要するに、噴火が大規模ですと、噴火の勢いが強いことと温度が高いことで、対流圏を突き破ってその上の成層圏にまで火山灰の一部が行ってしまうのです。粒の大きなものは空気の分子(酸素とか窒素)に比べて重いので対流圏にすぐに落下するようですが、より小さい微粒子ですと、そのまま長期間成層圏にとどまるようです。


5. 2015年12月21日 02:45:56 : Z7iWS7ykuc : jbwW2LTYaf8[12]
考えてみれば人類の現在の文明も幸運の賜物ですよね。地球の歴史上かつて自然環境がもっと厳しい時代などいくらでもありましたし、生物の90%以上が絶滅するような壊滅的な事件も6回起きています。最近数万年文明の発達に適した安定した環境が続いたからといってそれが未来永遠に続くはずもありません。

たかだか蒸気機関や産業革命くらいで神になったつもりの人たちなんて、どんなきっかけで滅んでもおかしくない。私は彼らの天下が1000年持つのは到底不可能だと思います。彼らは1000年帝国にこだわっているようですが。

現在大量に消費されている化石燃料は過去の太陽エネルギーの蓄えだし、原子力は危険過ぎて扱いが困難、その他は不安定で大規模利用ができない。つまり科学技術にしろエネルギーにしろ過去の蓄えを大量に食い潰しているだけ。近年巨額を投じて巨大粒子加速器を建造しても基礎科学に目立った進展が見られない。

もう産業革命を起こした組織形態ではこれ以上の進歩が望めないのは明らかです。経済のパイを大きくできないので既得権者が社会資源を独占し格差は人類史上最高、パイに与れない者は食うや食わずのワープア失業者、社会に緊張感が蔓延り犯罪やテロが横行、そしてそのはけ口としての戦争。

どう見ても人類は衰退に向かっています。今ここで地球お得意の環境の異変が起きたら目も当てられないのではないのでしょうか。


6. 2016年4月16日 02:01:11 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1282]

その頃はTritium-Deutrium核融合や新世代炉が実用化されているだろうが

>海沿いの原発は、専用港が役に立った。そこに温排水を貯めて、それを再度冷却水として使うことが出来たからだ。しかし、結局交通が止まり、核燃料そのものが尽きてしまった

化石燃料と違い、簡単に空輸できるから、それはないな


>MOX燃料は全て米軍が引き受けた。冷却水を用意しないとすぐにメルトダウンして地球全体が救いようがないほど放射能汚染されてしまうからだ。

凍結するくらい冷えているなら、海や川に入れておけばいいし

1mSV/h程度であれば、ほとんど問題にもならない


そもそもSnowBall化した場合、最大の問題はエネルギーよりも食料や植物による酸素供給になってくるから、

こうしたシナリオには、あまり意味は無い

そしてSnowBall化するには、今の大陸構造では分散しすぎているから

破局噴火程度では、せいぜい氷期が10年続く程度だろう


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