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(回答先: 釈尊が最終的に目指したものは法華経 投稿者 budd 日時 2003 年 10 月 19 日 23:32:50)
法華経についての認識は現代では根本的に間違っているそうです。
ちょっと引用して紹介しますが、我々は盲目だということがよくわかります。
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「法華三部経体系（総論）」 五井野正著 初版1981.10.12 すでに絶版
Ｐ．7
法華経を説いた仏教の祖、釈迦釈尊にしろ日本大乗仏教の師、天台大師にしろ
筆を執って書に顕してはいないのです。法華経の成立にしろ漢訳、サンスクリット訳にしても
また今日、和訳と称してその意を失う書物の類にせよ ”その人法華経”なのです。
法華経とは説かれたその時点を出発点とするのではなく、巻物を指して法華経と言うのではなく
行を指して法華経と言うのではなく、本尊を指して法華経というものでもない。
現代人にはとうてい想像することもできない本体を持つゆえに法華経は影の如く像の如く
説かれ、いつの世にもどこの世界にもどんな法の中にも存在するのです。
略
つまり誤解してはいけないのだが法華経は今日残っている漢訳正法華経十巻、
漢訳妙法蓮華経八巻、漢訳添品法華経七巻やチベット訳、英文訳、
サンスクリット本等を指して法華経というのではない。
日本仏教の所依の仏典として、あるいは日本人に一番親しまれている経典として
羅什訳の妙法蓮華経八巻二十八品を例にして取り上げてみれば、
提婆達多品第十二に釈迦が過去無量劫の中において法華経によって成仏したと記され、
竜女が速やかに成仏の相を顕すその現証を竜宮において、ただ妙法蓮華経のみを信じるゆえにと
説かれるところに注目してみればわかる事です。
普通、釈迦が教えを説いた後、弟子がこの教えの経の名前は何としますかと言う問いに応じ
何々の教えとつけられた場合なら名前と教えは一致するが、この経のように経典の中の随所に
法華経の存在が説かれている場合、妙法蓮華経八巻そのものを指して法華経と思うのは
経題に囚われ過ぎている事になります。
Ｐ.５１
仏法は深く深くこの世の賢者が皆一同集まって想像し、思惟してもはるかに遠く上にあり、
内奥にあり、法華経はまた、さらにさらになのです。
それはこの世の驚きの全てでしょう。
法華経方便品第二に、
「諸仏の智慧は甚深無量なり。其の智慧の難解難入なり。
一切の声聞、びゃく支仏が知能する所ではない。」
ここで諸仏の智慧とは仏教のことである。
法華経は諸仏の智慧ではなく諸仏の本体である。
それゆえ、法華経は仏の教えではなく仏そのものの実体を顕したもので
経からも法からも言葉からも絶対に理解できるものではない。
さらに法華経方便品第二から、
「仮に皆、舎利弗（智慧第一人者）の如く人達が世間に充満して共に思量すれども
仏智を測ることは出来ない」
とあり、仏法さえも人々には理解出来ないと説く。
しかも、その仏法とは諸仏の智慧ゆえに大乗教の事であり、実教である法華経の事ではない。
法華経とは法ではなく事である為に方便品第二に、
「もしこの事を説けば一切世間の諸天及び人、皆当に驚疑してしまう」と説明される。
その事さえも説かなければならないとすれば、もうその説法の場は虚空界となり
天界並びに娑婆世界ではなくなってしまう。
その為、諸天、及び人は驚疑してしまう。
何故なら世界が消えたと思い、世界が壊れたと思い、世界が失なったと思い、
その問題の方に関心が移ってしまい、場合によってはその事で悪魔が現われたと思い
国土を滅ぼす魔王とも疑ってしまうからです。
その為、法華経の事の説法を受けるならば国土とは何かを先ず知らなければならないのです。
それが一念三千の法門の中の構成要素である三世間であり、正法念じょ経等に説かれる
天界の天上の説法なのです。
そして、それとは対比的に仏国土を説き、阿弥陀極楽浄土や弥勒仏浄土など諸仏の世界は
人天の国土のように苦土や壊土とはならないと説き、人天の国土に楽を求めて執着を起こさず
離脱する事を教えるのです。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。