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(回答先: 女児事件の同級生たち、警察が夕方まで校内で聴取(読売新聞) 投稿者 シジミ 日時 2004 年 6 月 02 日 07:41:41)
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
長崎県佐世保市の小学校で、6年生の女子が同級生の少女にナイフで切りつけて死亡させたとして、補導された。
小学生が校舎内で引き起こした悲惨な事件に暗然とならざるをえない。
亡くなった少女はこれから青春時代を迎えるところだった。色々な夢を抱いていたに違いない。突然生命を断ち切られた無念さと遺族の深い悲しみを思えば、言うべき言葉もない。
学校は何らかの予兆をつかんで、事件を未然に防ぐ手立てはなかったのだろうか。そう考えると、残念でならない。
事件は昼の給食時間に、教室とは別の学習ルームで起きた。女子はカッターナイフで同級生の首や手首に切りつけたとみられる。給食の席に2人の姿が見当たらず、捜していたところ、しばらくして女子が1人だけで血まみれで戻ってきたという。
事件の直前に2人の間でどんなやりとりがあったのか。どうやってカッターナイフを手にしたのか。そうしたことはわかっていない。
だが、相手を死なせるほど切りつけていたとすれば、2人の間には以前から、いさかいなどがあったかもしれない。切りつけた女子はこれまでに感情を爆発させることがなかったのだろうか。そうした予兆があれば、同級生の間に知られ、やがて学校が知るところとなるだろう。
2人の通っていた学校は各学年1クラスで、6年生は38人だった。教師の目が届きやすい小さな学校である。学校は十分目配りをしていたのだろうか。
昨年、同じ長崎県で中学1年生が幼稚園児を殺す事件が起きた。中学生はほかの人とかかわるのが苦手で、様々な特異な行動を見せていた。それにもかかわらず、家庭と学校が問題意識を共有できていなかったことが、この事件の背景となっていた。
警察庁によると、小学生が起こした殺人・殺人未遂事件はこれまでの15年間で8件にのぼる。小学生の深刻な犯罪がつづいていることに驚かされる。どのようにして事件に至ったのか。なぜ事件が絶えないのか。動機や背景を詳しく探らなければ防止策を見つけられない。今回の事件についても児童相談所は究明してもらいたい。
今回用いられたカッターナイフは工作の授業で使うことがある。刃物は使い方を誤ると人を傷つけ、命にかかわる。このことを子どもたちにあらためて教える必要がある。
さらに、刃物で切りつけるとはどういうことなのか。相手を傷つければ、どうなるのか。そうしたことをきちんとわからせなければならないと痛感する。
今回の事件は同じ小学校の子どもが加害者と被害者になった。しかも、現場はおよそ事件とは縁遠いと思われていた学校である。一緒に通っていた子どもたちが受けた衝撃は計り知れない。心の傷への手当ても忘れてはいけない。