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久々に阿修羅を除いたらまたぞろこの問題で一騒ぎあったようだ。
長壁さんは十人近い投稿者から寄ってたかって吊るし上げにあった、という印象をもっていることだと思うが、実際は長壁さんを批判しているのはおそらく3人くらいだと見られる(笑)。(この中では「はまち」さんのコメントが一番冷静かつ妥当だと思う)私は長壁さんにも共産党にも特に反感はなく中立的な人間として以下簡単にコメントしてみた。
ハマスのヤシン指導者の暗殺に関して長壁さんがあっしらさんに反論したことが今回のごたごたのきっかけになったようであるが、この件については(「ふざけるんじゃない」などという傲慢なものの言い方には不快感を覚えるものの)、どうみてもあっしらさんの議論に分がある。日本から出ることなく常にフィルターを通した情報に依存していると、つい現実と大きく乖離した世界観ができあがってしまうことがある。長壁さんに限らず日本ではパレスチナにおけるイスラエルの暴虐を見て、ユダヤ悪玉vsイスラム教徒(アラブ)善玉、といった二元論に基づく世界観ができてしまっていることも多いようだ。まるで水戸黄門と悪代官といったような体である。実際の状況はそんな単純な図式で割り切れるものではない。パレスチナに限らず侵略・略奪は悪いから悪いのであってユダヤ人やったから悪いのだ、という議論に与することはできない。同様に人殺しはユダヤ人がやるから悪でイスラム教徒がやれば正しい、というような物の言い方にも強い反感を覚える。
私個人はハマスは実際にはシャロンをはじめする、イスラエルの黒幕の手先として機能しているとの印象を強く持っているし、それを裏付ける情報も阿修羅で随分紹介されている。長壁さんはあっしらさんの議論を否定したわけであるから、それを証明する努力をするのが礼儀だと思うがまずは不可能であろう。「今度ばかりはアラブ世界が団結してイスラエルに立ち向かうはずだ」、とかいう議論は悪いが幼稚に過ぎるというものである。いわんやイスラエルの暴力に暴力をもって対抗しろ、などけしかけるは阿修羅という限られた言論空間の中でのものとはいえ、はっきり言って無責任な暴論と言わざるを得ない。むろんはまちさんが鋭く分析しているように、アラブの大同団結などは実は絵空事でしかないのだが。
ヤシン師は暗殺されたのだから彼は少なくともシャロンの直接の手先ではなかったかもしれないが、実際に彼が自爆テロを奨励していたとしたら、それはイスラエルの暴力を正当化し「暴力の無間地獄」を現出して、中東に敵意と緊張状態を維持したくてしかたがない死の商人、その他人の不幸を食い物にする勢力を利していただけである。まともな神経を持った人間が自分は人生も終盤にさしかかっている立場で同胞、それも二十歳そこそこのろくに世の中も知らない若者に「民族のために自爆しろ」、などといえるものだろうか。太平洋戦争中に学徒出陣のパイロットに特攻を募っておいて、自分はのうのうと生き残った指揮官のようなものである。むろんだから暗殺していい、などという議論が成り立つわけもなく、今回のイスラエルによるヤシン師の殺害は「もっともっとイスラエルに敵意を燃やそう」とパレスチナ、さらには広範なアラブ・イスラム世界をたきつけているのである。それが誰の利益になるかは言うまでもないことである。収賄事件で起訴されそうになっているシャロンの陽動作戦という点も指摘できるかもしれない。
暴力や闘争をあおる様なことを申し立てることは尋常なことではない。よぼど周到に情報収集・分析した上で、かつすべての状況や可能性を考え抜いた上でなければ到底いえることではない。失礼ながら長壁さんの議論にそれだけの情報収集・考察を経た形跡は見られない。
私は長壁さんの人格を攻撃するような物言いには不快感を覚えるが、同時に指摘しなければいけないことは長壁さんの投稿には趣旨がさっぱり分からないものが少なくない、ということである。「ハングル」と「ハンドル」の間違いについて「わかってもらえるだろう」とそのままにする、というのも象徴的であるがやはり無責任のそしりは免れないと思う。投稿する前に何回か推敲する、「この文章を読んだ人はどう考えるだろうか、自分の言いたいことを理解してもらえるだろうか」という観点から何回も見直しをする、という作業は投稿者として最低限のマナーではないだろうか。これによって随分誤解を避けることができるはずである。
とはいえ長壁さんの反戦に対するコミットメントにも、「本気で」自民党勢力に対抗する気概がある(国会内では)ほとんど唯一の政党のように思われる共産党に対しても同情的な心情を持っており、上記のような点について冷静に振り返った上で一層のご活躍を期待したいと思う。