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(回答先: Re: これにも一応回答。 投稿者 名忘れた 日時 2002 年 9 月 20 日 21:22:43)
>>そもそも、大戦期のような特殊な時期を引っ張り出してくること自体、おかしい。
>ご提言のように、特殊に違いありませんが、大戦を経て,現在があるのは事実ではない?大戦で,米国が名目で幾ら成長したのでしょう?それで国債は増えましたけど、戦争終了という急激な官需の低下でも、民需によって成長可能でしたね。まあ、すぐ又別の戦争が始まりましたけどね。
大戦期の米国経済の高成長は、民需が極端に制限され(「欲しがりません、勝つまでは」が米国でも見られた)、勤労動員により軍需生産が極端に高められ、その生産増の結果が経済の「成長率」として数字に表れているだけです。決して民衆は万万歳だったというわけではない。戦争が終わった直後、たしか二桁の成長率の落ち込みになったはずです。
その後の米国内の民需増大と欧州その他の復興需要で米国経済は正常化してゆくわけですが、その歴史的事実のみをとらえて、戦争がデフレを吹き飛ばした、結果的には戦争は(経済の面から見て)良かった、と断定するのは早計だと思います。仮定の話をしても仕方ないが、30年代の米国がデフレから立ち直る経路は他にもあり得たと思います。重要なのは、現在の日本にはそうしたケインズ政策的オプションすらないという点です。
いずれにせよ、最初の問題意識である「景気の飛躍的回復、それに伴う財政問題を解消するような税収増加、それでいて金利は上がらず」などと言ったムシの良い話は絶対にあり得ないことは確認できたと思います。
>ちなみに,丹羽教授の政策提言が,インタゲより遥かに優れていると思ってます。ファインチューニング的なところが気に入りませんがね。榊原氏の提案はいただけないと思ってますけど。
丹羽教授の政策提言というのはじっくり研究してみたことはないですが、大胆かつ非伝統的手法を採った後の経済運営のsustainabilityが視野に入っているかがポイントでしょう。