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http://www.jcp.or.jp/tokusyu-07/19-jieitai/akahata/index.php?pg=01
追跡 闇の監視部隊
対象勢力/卑劣な目、抗議集会にも
(1)
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「共産党の抗議集会を情報保全隊がさぐりに来る」。十四日に開かれた自衛隊による国民監視活動についての「報告・抗議集会」。その数日前の夜、自衛隊関係者からこんな情報が寄せられました。「市谷、練馬、目黒の三駐屯地の保全隊が動くはず。がっしりした男には気をつけろ」
筋肉質の男
集会当日、取材班が会場の憲政記念館(東京都千代田区)周辺を警戒していると…。
開会から一時間以上前の午後零時四十分。会場近くの喫煙所から集会の受付方向をのぞく鋭い目つきの男。記者たちと何度か視線がぶつかります。立ち上がった男は、憲政記念館の出口付近にまで下がり、カメラを取り出しました。レンズをこちらの方向に向けシャッターをきる動作。声をかけようとすると、筋肉質な背中を見せ足早に立ち去ってしまいました。
挙動不審の男は何者なのか。警察の警備担当者は「警察の者ではない」といいます。
「対象勢力」――情報保全隊が執拗(しつよう)な監視活動を行う背景を読み解くキーワードの一つです。
防衛庁(当時)で「陸幕調査部工作官」だった柳内伸作氏は、情報保全隊について興味深い記述を残しています。
「対象勢力(自衛隊では自衛隊を敵視する政治勢力、日本共産党や旧社会党などをそう呼んでいる。)の監視、自衛隊内の不穏分子に対する調査などが任務」(別冊宝島『世界のスパイ』)
自衛隊の国民監視活動を身近に見ていた元陸上自衛隊幹部は、「対象勢力」をこう解説します。
「『自衛隊に敵対的なため、監視が必要な団体や個人』という意味です。別にこちらが敵視していなくても、自衛隊側がそう判断したらすべて対象勢力になる」
情報保全隊の内部文書の一つは「イラク自衛隊派遣に対する国内勢力の反対動向」という表題でした。そこには驚くほど広範な団体・個人が監視対象に。気に入らない者はすべて敵、という「軍の暴走」ぶりが浮かび上がります。
元陸自幹部も現役時代、調査隊(現情報保全隊)から市民監視の報告を文書や口頭で受けていたと証言します。
「毎月の『駐屯地部隊長等会議』で、調査隊幹部が『対勢力動向』について報告していた。対勢力というのは対象勢力と同様の意味です。文書をもとに平和集会、消費税反対の宣伝、選挙演説まで共産党や労組、市民団体の行動を細かく報告。マスコミの取材活動も『反自衛隊活動』に分類され、報告されました」
暴走止めろ
国民監視の実態を白日のもとにさらした日本共産党・志位和夫委員長の記者会見(六日)は、新聞やテレビで大きく報じられました。広範な団体、市民が参加した報告・抗議集会は、国民的反撃ののろしです。
仲間が監視された体験を報告した東京平和委員会代表理事の男性(50)は、こう語ります。「ここまで広範で本格的な監視がやられているとは。志位さんが指摘したように、『軍の暴走』を止めなければ大変なことになる。まさに踏ん張りどころです」
◇
自衛隊情報保全隊による国民監視活動に怒りが高まっています。政府・防衛省は居直っていますが、逃げ切れると思っているのでしょうか。違憲・違法で卑劣な「闇の部隊」の実像に迫ります。
「赤旗」取材班
(つづく)
6月21日「しんぶん赤旗」付
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