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(回答先: 追跡 闇の監視部隊 対象勢力/卑劣な目、抗議集会にも (1)(しんぶん赤旗) 投稿者 熊野孤道 日時 2007 年 7 月 26 日 19:10:39)
http://www.jcp.or.jp/tokusyu-07/19-jieitai/akahata/index.php?pg=07
追跡 闇の監視部隊
再編強化/情報収集の任務を統合
(7)
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「自衛隊の調査隊が情報保全隊に改組されたとき、幹部たちは鼻息が荒かった。隊内での役割や位置付けが高まったからだろう」
自衛隊情報保全隊の活動を知るX氏はこう語ります。
機動的運用
それまであった「調査隊」を再編強化し、情報保全隊が設立されたのは二〇〇三年三月。この組織の任務について、「陸上自衛隊情報保全隊に関する訓令」(石破茂防衛庁長官名、同年三月二十四日付)は、「部隊、機関などの情報保全業務のために必要な資料及び情報の収集整理及び配布」と記しています。
政府は、設立の目的を「情報漏えい対策」と説明してきました。直接のきっかけとされるのは、幹部自衛官がロシア海軍大佐に機密文書を渡した情報漏えい事件(二〇〇〇年九月)でした。
〇二年四月四日、参院外交防衛委員会での政府答弁です。
「秘密漏えい事件の再発防止策の一環として、情報保全隊を新編する。現行の調査隊が、これまで中央、地方が別個の指揮系統であったものを、一つの指揮系統に統合することで、より機動的な運用が可能になる」(守屋武昌事務次官)
前身の調査隊は、警察予備隊が保安隊に改編された直後の五二年に設置されました。米陸軍の諜報(ちょうほう)機関をモデルにしたとされます。
改組による大きな変更は、全国五つの方面部隊に分割して置かれたこの情報部隊を、防衛庁長官(現防衛相)直轄の全国組織として編成しなおしたことでした。
「全国組織になり、全国規模で情報を集めることが容易になった。共産党が公表したイラク派遣への『反対動向』文書もその一例。情報は『判断材料』として、幕僚監部やさらにもっと上にまで上げられる」(X氏)
独特の意味
情報保全隊や調査隊の任務について書かれた自衛隊関連の文書には、「保全」という用語が繰り返し登場します。これには、独特の意味がこめられています。
防衛学会編著の『国防用語辞典』(一九八〇年、朝雲新聞社)によると、「保全」は英語の「カウンターインテリジェンス」の訳。「敵の情報活動および謀略活動を防止または破砕して、情報資料、人、物、施設、組織および機能等を防護するためのあらゆる活動」と解説します。
東部方面調査隊の派遣隊長も務めた元陸自幹部学校教官は「カウンターインテリジェンスを、われわれの先輩が『対情報』と訳した。後に『わかりにくい』との指摘で、行政用語として『保全』と言い換えた」と説明します。
同氏によると、カウンターインテリジェンスとは「平時、戦時の別なく脅威を探知するための情報活動」を行うこと。つまり、「保全」という用語には、情報収集活動も含まれることになります。
戦争と情報の関係に詳しい早稲田大学教授は「一般論として、軍は本質的に、すべての自国民を情報調査の対象とする。そして『敵性』であるかどうかの判断をし、情報を蓄積しようとする」と指摘します。
国会での「情報漏えい防止のため」との政府答弁とは裏腹に、情報保全隊の設立とは、国民監視の情報収集を任務とする部隊の中央集権化を意味していたことになります。
(6月28日 つづく)
「しんぶん赤旗」2007年6月28日付
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