投稿者 フリーパーソン長万部 日時 2000 年 7 月 02 日 22:41:14:
苦情・不安の声殺到 対応後手怒り新たに
被害はいったいどこまで拡大するのか。雪印乳業(本社・東京都)大阪工場で製造さ
れた低脂肪乳が原因とみられる食中毒症状の訴えは、被害の公表から一夜明けた30日
になって爆発的に広がった。大阪市などが確認した発症者は「自己申告」を含めると約
1200人に達した。「子どもが飲んだが、大丈夫だろうか」。各地の保健所などには
不安にかられた母親らからの相談や問い合わせが殺到した。雪印は営業社員を動員して
顧客への見舞いや代金の返還などに乗り出したが、「非を認める段階ではない」(お客
様相談室)と言い出す場面も。後手に回った対応には、消費者から改めて怒りの声が上
がった。
大阪市北区の雪印乳業西日本支社では午前9時20分から黒部栄吉・お客様相談室長
が会見し、「原因がはっきりしない今は、非を認める段階ではない。しかし、世間を騒
がせた以上、申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と語った。同社では30日未明まで幹部
が対応を協議し、早朝から大阪、神戸、京都などの各支店の営業社員ら約100人を動
員して、体調不良などを訴えた消費者宅へお見舞いとおわびのあいさつに向かわせた。
西日本支社には30日朝から昼前までに約120件の問い合わせや苦情があった。そ
のため、同支社はお客様相談室の電話をふだんの2倍の4台に増設。それでも朝から電
話が鳴りやまず、つながらない状態が続いた。その後、一般回線の6台も問い合わせの
専用電話に回して対応している。
大阪市都島区の大阪工場には午前11時すぎ、市保健所の職員3人が原因特定のため
の立ち入り検査に入った。28、29日に続いて3度目。「品質は私達(わたし・た
ち)の良心です」との看板がかかった出入り口には報道陣10数人が詰めかけたが、雪
印側は工場内での取材を拒み、立ち入り検査についても「知りません」と繰り返した。
同社によると、30日昼までで大阪工場(大阪市都島区)には約1万2000本の低
脂肪乳が回収された。