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(回答先: マネタリズムの馬鹿(勘定は合えども銭足らずを疑え!) 投稿者 理佳子 日時 2003 年 3 月 07 日 12:09:40)
理佳子さん、こんばんわ。
まず、「マネタリズムの馬鹿」については、「ケインズ主義の馬鹿」と同じレベルで同意します。
マネタリズムが、経済事象説明理論や経済政策として、限定的国民経済条件でそれなりの適合性を持っている理論であることを認めています。
マネタリズムは、“第一次石油ショック”を契機に発生した「スタグフレーション」状況で脚光を浴びた理論です。
脚光を浴びたわけは、それにより、需要増大=インフレを通じて完全雇用を実現するとしたケインズ理論に大きな疑問符が投げかけられ、それに代わる理論として急浮上したからです。
日本ではマネタリズムが今なお理論的には否定されていませんが、マネタリズムを深化させたシカゴ学派の総帥フリードマン氏は、80年中期にマネタリズムの無力性を表明し引退しました。
それは、82年のメキシコ危機で通貨供給量(マネーサプライ)が増大したことを受けて、84年には景気過熱になり後退を迎えると予測したにも関わらず、84年は、卸売物価が若干のマイナスで実質成長率が7%という驚異的なものになり予測が外れてしまったからです。
(フリードマン氏は、どこかの経済評論家や官僚とは違って、自分の誤りを認めてきちんと自身の決着をつけのはさすがです)
それでも、マネタリストは生き続けています。
● 日銀のマネーサプライ目標値と現実のマネーサプライ増加率の一致性
日銀だけがマネーサプライ目標値と現実のマネーサプライ増加率の一致性実現に大成功を収めたのは、別に「不思議な話」ではありません。
結論的に言えば、かつての日本経済は、ベースマネー増加率とマネーサプライ増加率の相関度が高かったからです。
日銀の「信用創造力」は、金本位制のような制約がなく紙幣の発行量は無制限ですから、論理的には無限大です。
ベースマネー増加率とマネーサプライ増加率の相関度が高く、紙幣発行残高(ベースマネー)を自由に調整できるのなら、紙幣発行残高を決めるのは日銀ですから、マネーサプライ目標値と現実のマネーサプライ増加率が一致性が高くなります。
(なぜ、ベースマネー増加率とマネーサプライ増加率の相関度が高かったのかは、現在の「デフレ不況」を考える上でも重要ですから、じっくり考えてみてください)
「円の支配者」という本の著者は @日銀は「信用の区分」がおかしいとかA日銀は「信用の定義」が不正確だと言っているそうですが、そうであっても、ころころ変えるわけではなく、同じ区分や定義が継続的に使われているのなら、マネーサプライ目標値と現実のマネーサプライ増加率の一致性には影響を与えません。
ですから、「世の中を測定する計算式に欠陥があるにもかかわらず、その欠陥式により予定された値が、社会の実相を表す数値と一致してしまうのだ」というのは驚くことではありません。
>彼はその辻褄として、日銀が世の中の『信用創造』の機能を独占している事を挙げた。
日銀が『信用創造』の機能を独占しているわけではありません。
商業銀行も、『信用創造』の機能を持っています。
これは日本に限らず、近代経済システムを採用している国はどこでも同じです。
>『信用創造』によって、日銀が景気を操作する事により、
>実際のマネーサプライの伸び率が数合わせをされていると考えたのだ。
「日銀が景気を操作する事」というのは金融政策そのものですから、それで、「実際のマネーサプライの伸び率が数合わせをされている」としたら、極めて優秀な中央銀行ということになります。
>しっかーーーーーっし!
>『信用創造』の辻褄合わせだけでは
>各銀行がやっている、『優良債権の貸し剥がし』は説明出来ない。
>著者の『マネーサプライが恐ろしく足りない。』という洞察は素晴らしい。
『優良債権の貸し剥がし』や貸し渋りが、『マネーサプライが恐ろしく足りない。』という事態を招いているのです。
すなわち、『信用創造』が足りないから、『マネーサプライが恐ろしく足りない。』状況になっているのです。
>が、彼は最も重要な計算因子見落としてる。
>彼を含め、世の中の経済学者は、
> 『世の中には不正や横領が全く存在しない。』
>という言う前提で、計算式を立て、世の中を測定している事である!
>もし、真剣にマネタリズムという手法で世の中を把握したいなら、
>計算因子にあらゆるの横領や不正の実体を盛り込まなければ、
>経済の実相は掴めない事になる。
どういう“不正”や“横領”がマネーサプライの増加率に影響を与えるのか具体的に教えてください。
マネーサプライの増加に影響を与える“不正”や“横領”は、日銀職員が日銀券を大量に猫ババしたり、偽札を大量に流通させられたり、商業銀行が融資しているのに融資なんかしていない(その逆も)など、どれも尋常ならざる“不正”や“横領”が行われた場合だけです。
>【問題】●●●●に、共通に当てはまる言葉を入れよ。
>@日銀はこの●●●●を掌中に収めていたからこそ、世界中が失敗した
>マネーサプライの伸び率に、前もって日銀から発表される伸び率を
>ほぼ完璧に一致させるというウルトラCに成功したのだ。
成功した理由は、日銀がこの●●●●を掌中に収めていたからではありません。
それならば、近代経済システムを採用している中央銀行はどこも●●●●を掌中に収めているのですから、どこも成功することになります。
>A●●●●による辻褄合わせで逼迫した銀行は自己資本比率を上げるため
>優良債権であるにもかかわらず貸し剥がしをしている。
貸し剥がしに走る最大要因は、BISの自己資本比率規制があるからです。
日本の銀行の多くがそこまで追い込まれた原因は、誤った●●●●を行ったことであり、それを引きずった状況でデフレ・スパイラルに陥ったことにあります。
B当時、●●●●をまるきり無視した長銀は貸し剥がしもせずひっくり返った。
長銀は、政府によって破綻させられたというのが実態です。
裏の話はともかく、金融債を融資の原資にしている割合が高く、預金残高が少ないことで●●●●がそれほど多くなく、経済社会全体に与える影響が相対的に小さく、資産と負債の落差を埋める公的資金の投入も3兆円ほどで済むから、破綻させられたのです。
>C先月、( http://sophie1.infoseek.livedoor.com/no201-no250.html#p202 )
>みずほは一兆円の増資を公言した。しかし、その内容はというと、
>幹部クラスが営業で調達すると言うもの。調達先さえ発表されていない。
>しかも、その社会行動に関し金融庁は黙っている。
>何か●●●●と関係があるのか?
>関係あるからその資金調達は確実視出来るのか?
●●●●と関係があると見ています。
増資が●●●●とどれくらい関係あったかは、増資後のバランスシートを見ればわかります。
>D経済改革とは●●●●改革なのです。●●●●が蔓延しすぎては、
>どんな経済論も机上の空論になってしまう。
>政策も法律もそれを人が守るから意味があるのだ。
>つまり、国会で景気について議論を戦わせる事すら無意味になってしまうのだ。
>●●●●をどうにかしなければ、どんなに堅牢な経済システムも機能しない。
>すなわち、●●●●改革とは、警察改革なのです。
>景気を上げるためには、警官と交番をさらに増やさないといけない。
>日本でどうしてテロが少ないかわかりますか?
>それは警官と交番が多いせいで監視の目が多いから。
>地域に密着した監視の目は武力よりも確実に犯罪抑止効果があるのだ。
>アメリカがどんなに武装してもテロ対策に失敗する理由はこのへんにある。
>日本は世界有数の経済大国になったが、
>その経済に見合うだけの警官や交番を持っているとは言えない。
>今、日本は警察改革を怠ったツケを払っているのだ。
>だから、●●●●が国民生活が立ち直れない程、経済を圧迫するのだ。
「経済改革とは●●●●改革なのです。●●●●が蔓延しすぎては、どんな経済論も机上の空論になってしまう」というのは、●●●●がどの程度であればいいということでしょうか?
日本でテロが少ないのは、「警官と交番が多いせいで監視の目が多いから」ではありません。
テロで政治的主張を実現しようと勢力が少ないからです。韓国の地下鉄放火事件を見ればわかるように、テロを実行しようと思えば、現在レベルの「警官と交番が多いせいで監視の目が多いから」という抑止力は簡単に突破できます。
>E今回、日銀総裁人事が難航したのは●●●●が皆の周知する所になったから。
「●●●●が皆の周知する所になった」ら、どうして、日銀総裁人事が難航するんですか?
>F塩爺だって、●●●●に気がついていて、銀行の切り捨てモードに入っちゃってるから、
>こーんな事↓タコ発言したよ。
塩爺が、銀行の切り捨てモードに入っちゃってるとは見ていません。
逆に、竹中大臣とは違って、銀行をなんとか救済しようとしていると受け止めています。
>G●●●●のせいで銭足らずに、収拾つけられないんだねーっ。
> それにね。塩爺にもハッキリと見限られちゃった、みずほはね、
> お金を集めるために、株集めに奔走する事にしたらしい。
> でもね。気をつけないとね。こーゆー対処法はね。
> 諸刃の剣でね。カラ売りをぶつけられてね、
> みずほの株価が涙がチョチョ切れる程安くなっちゃうかもしれないんだよー。
これについては、「塩爺にもハッキリと見限られちゃった」という部分を別にして、ほぼ同意します。
●●●●で増資を成し遂げれば、財務実態はそれほど改善されず、優先株とはいえ株数が膨大に増えることになるので、言われるように、「みずほの株価が涙がチョチョ切れる程安くなっちゃう」可能性があります。