【エルサレム8日=久保健一】
イスラエル軍による侵攻作戦が続いているヨルダン川西岸のパレスチナ自治区では7日夜も、軍とパレスチナ過激派の激しい市街戦が続いた。パレスチナ側の情報によると同日、西岸北部ナブルスで少なくとも14人、同北部ジェニン難民キャンプで1人が死亡。イスラエル側も西岸で計8人の負傷者が出た。
また、今回の作戦区域外のガザ地区でも、ユダヤ人入植地に爆弾を仕掛けようとしたパレスチナ人2人がイスラエル軍兵士に射殺された。
ナブルスでは、街の中心部にある、約500メートル四方に住居がひしめく旧市街(カスバ)で、イスラエル軍に包囲された武装パレスチナ人が降伏を拒否して抵抗した。
一方、8日に始まるパウエル米国務長官の中東歴訪前に、イスラエル軍が自治区からの撤退に踏み切るのではとの見方が浮上する中、モファズ軍参謀総長は7日、「作戦完了には8週間が必要」と述べ、パレスチナ過激派を壊滅させるため、パウエル氏来訪後も作戦を継続する必要があるとの姿勢を強調した。
また、イスラエルのペレス外相は7日夜、パウエル米国務長官と電話で会談した。イスラエル側の情報では、両者は、イスラエル、パレスチナ間の停戦問題についても話し合った模様だ。
(4月8日11:02)