柳沢伯夫金融担当相は14日午前の参院予算委員会で、破たん金融機関の預金者保護を一定限度額とするペイオフ実施を4月に控えていることに関し、「ペイオフは1つの銀行にとっても構造改革の強力なプレッシャーが働く。また銀行業界の構造改革を進めるベクトルを持った施策」との見解を示した。自民党の山崎力氏への答弁。
同相は、「ペイオフでもっともプレッシャーがかかるのは(銀行)経営者」と述べ、「経営者が近い将来を見て、まずいな、過小資本に陥るな、回復する力を持ちえないと思うなら、(ペイオフが)他の金融機関との再編への力をどんどん持ち得るだろう」と指摘。「ペイオフを覚悟してもらうプレッシャーこそ、新しい制度の下で期待していること」と強調した。
また銀行の経営情報公開については、「今度は預金者の方が選択の力を持つ。経営者は、預金が流出しないため、必死に努力する」と述べ、「本当のことを言わないと法令違反になる。本当のことを言えないようなら、自分の生き方を考えてもらわないといけない」と語った。