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(回答先: 7月19日付 編集手帳(読売新聞) 投稿者 熊野孤道 日時 2007 年 7 月 19 日 19:21:48)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070719ig05.htm
7月19日付 よみうり寸評
日本共産党の元議長・宮本顕治氏が重体と聞いて、死亡記事の準備をしたことがあった。きのうきょうの話ではない。それから10年になる。きのう、宮本氏逝く。98歳になっていた◆獄中12年など波乱の生涯だったが、天寿を全うした長命といえよう。今でこそ〈ミヤケン〉を知らない若者が大多数だろうが、氏ほど長期にわたり、1人の人物が党の実権を維持した例は日本の政治史上、見当たらない◆1958年の書記長就任から97年に議長を勇退するまで実に39年。カリスマで党の歴史そのもののような感もある◆夫人の作家・宮本百合子が先立ってすでに56年、顕治氏には姉さん女房、このおしどり夫婦は暗い党のイメージをいくらかはやわらげたかも知れない◆氏に「網走の覚書」という小文(文芸春秋・昭和24年10月号)がある。「スパイ査問事件」で入っていた東京拘置所、網走刑務所の回想記だ。氏は敗戦を網走で迎えた。独房の小窓から見た「夕焼け雲ほど印象に残る空を見たことがない」とある◆長い獄窓生活が後のカリスマをつくったのかも知れない。
(2007年7月19日14時14分 読売新聞)
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