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(回答先: 宮本氏死去 激動の党史を生きた(中日新聞) 投稿者 熊野孤道 日時 2007 年 7 月 19 日 19:52:53)
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2007071902033687.html
【コラム】
中日春秋
2007年7月19日
昭和の初め、雑誌『改造』が文芸評論を募集した。評論家の小林秀雄氏は、「様々なる意匠」で第二席となった
▼第一席に選ばれたのは、「敗北の文学」と題した芥川竜之介論。著したのは当時大学生で、戦後に共産党の議長となった宮本顕治氏である。昨日、九十八歳で死去という報が伝えられた。在学中からプロレタリア文学運動の理論家として注目された氏の生涯は、波乱の昭和史にそのまま重なるようだ
▼共産党に入党後、スパイ査問事件で特高警察に検挙された。無期懲役の判決を受けて、最後は網走刑務所へ。終戦直後に釈放されるまでの十二年、獄中で「非転向」を貫いた。氏は後に「不屈」という言葉を好んで使ったそうで、こんな体験も大きいのだろう
▼獄中の氏を支えたのは妻で作家の宮本(中条)百合子さんだった。代表的な作品「播州平野」は、終戦を迎えて夫のいる網走へ行こうとする妻の姿を描く。作品には新生日本への希望がうかがえ、二人の思いでもあったのだろう。百合子さんは六年後に亡くなったが、氏はやがて党の指導的地位につく
▼旧ソ連や中国という共産主義大国からの介入を許さない自主独立路線。これを確立し、ソ連共産党の解体のときは「本当に晴れ晴れした感じ」だったとか。だが、「ミヤケンさん」率いる日本共産党もその後、党勢は伸びず、長く議長の座にあることには批判もあった。そして、現実路線に転換した中での静かな死去である
▼功罪をめぐる評価は、いろいろ出てこよう。ただ、戦後の顔がまた消えていく思いを抱く。
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