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(回答先: 共産党―宮本時代を超えるには(朝日新聞) 投稿者 熊野孤道 日時 2007 年 7 月 20 日 18:17:11)
http://www.toonippo.co.jp/tenchijin/ten2007/ten20070721.html
2007年7月21日(土)
半世紀近く共産党の指導的地位にあった宮本顕治元議長が九十八歳で亡くなった。才能にあふれた人だった。雑誌「改造」の懸賞評論に芥川龍之介を論じた「『敗北』の文学」を応募し、小林秀雄を抑えて第一席に入選したのは、まだ東京帝大在学中のことだった。
その鋭い評論に惹(ひ)かれたのが作家・中条(宮本)百合子である。日本プロレタリア作家同盟で知り合い、互いに好意を抱いて結婚する。が、わずか二カ月で別れ別れに。百合子は治安維持法違反で逮捕された。宮本氏は地下活動に入るが、党内の査問中に党員が急死した「スパイ査問事件」で逮捕される。
終戦の年の夏、宮本氏は北海道の網走刑務所に移り、秋にようやく釈放された。獄中生活は十二年に及んだ。この間、非転向を貫き、不屈の闘志を見せた。この体験が党の指導者としてのカリスマ性につながっていく。書記長や議長を歴任し、今日の現実・柔軟路線をつくった。一方で敵対者の排除など負の部分も残した。
だが、獄中時代に妻と交わした手紙は愛情にあふれ、政治家宮本とは別の顔を見せる。二人の手紙は千五百通近くに及んだ。「これだけの愛の手紙を交わした男女を、私は知らない」と作家の渡辺淳一が書いている(「ラヴレターの研究」集英社文庫)。
共産党は自民・民主の二大政党の狭間(はざま)で低迷している。党の将来をどう見ていたか。スパイ査問事件の真相はどうだったのか。口を閉ざしたまま、宮本氏は天上の人となった。半世紀前に旅立った妻と再会し、教えているのだろうか。
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