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(回答先: 第1回 苦境下の決断【第5部 絡み合う思惑―検証 東電30億円寄付】 (新潟日報) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 16 日 17:18:27)
http://www.niigata-nippo.co.jp/rensai/n78/n78h6k2m1.html
第2回 交付金3倍増 (2008年03月01日掲載)
「運転円滑化」が前提
災害対応で初の特例措置
電源立地地域対策交付金を使って整備された生涯学習センター「ラピカ」。体育館やプール、陶芸工房などを備える。中越沖地震では避難所にもなった=刈羽村
2007年11月27日。国は、中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発の立地自治体への特例措置を発表した。関係者の間で「新潟スペシャル」と呼ばれる復興支援策だ。
柏崎市と刈羽村に対し電源立地地域対策交付金を同年度に限って3倍に増額、それぞれ約39億円、23億円としたのである。
「通常のケースではできないが、日本の電力を支える地元が被災し、緊急性があった。最終的には『えいやっ』と決めた」。経済産業省資源エネルギー庁で交付金を担当する電力基盤整備課長の吉野恭司(43)は説明する。
交付金は本来、電源開発に伴う公共施設整備などに使うのが目的。1974年の制度開始以来、災害復興支援に初めて適用したのだ。
経産相の甘利明(58)は同日の会見で、特例措置について「やるから早く運転しろとか、運転再開しないままだからやらないとかでは全くない」と強調した。
だが、今回の対応は交付規則を改正してまで行ったもの。柏崎刈羽原発の立地地域への並々ならぬ姿勢がうかがえる。改正規則を詳しく見ると、国の思惑が鮮明に浮かび上がる。
■ピンポイント
07年12月14日付の官報で公示された改正規則。特例措置が認められるのは(1)激甚災害に指定された市町村にある原発(2)全号機が停止していること(3)過去3年間の発電電力量(キロワット時)の年平均が450億キロワット時以上−の主要条件3点をすべて満たした場合だ。
ほかの原発立地地域でも中越沖地震クラスの災害があれば、前段の2条件を満たす可能性は高い。問題は3点目。
通常の年間稼働ベースで計算すると、この条件をクリアできるのは事実上、柏崎刈羽原発しかない。全7基を擁する総出力約820万キロワットの世界最大の集積地。商業原発が国内に現在55基ある中で、柏崎刈羽をピンポイントで狙ったような支援なのだ。
国の担当者も「正直、柏崎刈羽のことだけを考えた措置。新潟スペシャルとでも言いましょうか」と認める。
特例措置に当たっては、融通が利く財源があった。原発の新規建設が進まないため、交付金の剰余金がだぶついているのだ。
交付金を扱う「エネルギー対策特別会計」。07年度当初予算を見ても、原発にかかわる3751億円のうち、剰余金は1割に当たる387億円に上る。
交付金制度活用による支援を強く要望していた地元自治体。県を経由する東電の30億円の寄付に比べ、使いやすさの点でも歓迎している。
■国策下の判断
実は、国は過去にも交付金の規則改正を行った実績がある。原発の使用済み燃料から取り出したプルトニウムを再利用するプルサーマル計画推進を目的に適用範囲を広げた例だ。交付金は、政策実現を図る際の“呼び水”ともいえる。
交付金支出の根拠となる電源三法は、その理念に「発電用施設の設置および運転の円滑化」を掲げる。特例措置に伴う改正規則にも「運転の円滑化に資するため特に必要と認める場合に限る」(官報)と明記されている。
「だから、『絶対に動かさないぞ』と地元に言われてしまうと(建前上は)増額する理由がなくなってしまう」と吉野。「地域住民の福祉向上」を大義名分とする復興支援もあくまで、原発推進という国策下での判断なのである。
一方の東電は、寄付に加え、全グループを挙げての支援活動を始めていた。
(文中敬称略)
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