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(回答先: 第3回 電力マネー特需 【第5部 絡み合う思惑―検証 東電30億円寄付】 (新潟日報) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 16 日 17:23:17)
http://www.niigata-nippo.co.jp/rensai/n78/n78h6k4m1.html
第4回 観光被害500億円 (2008年03月03日掲載)
あいまいな県の試算
配分根拠も「説明できぬ」
都内で開かれた柏崎地域の観光物産展。地元の関係者は、中越沖地震の影響を振り払おうと懸命だ=1月18日、東京・丸の内の東京国際フォーラム
「500億円の観光被害のうち、300億円は東京電力のせいだ」
県旅館組合理事長の野沢幸司(57)は県庁で1月28日、報道陣を前に力を込めた。観光関係の風評被害対策として東電の寄付30億円の活用を知事・泉田裕彦(45)に求めた後のことである。
中越沖地震による変圧器火災など3000件を超すトラブルが発生した柏崎刈羽原発。県観光業界からの風当たりは強い。
県は地震に伴う総被害見込額を1・5兆円程度と試算。野沢が言う500億円とは、そのうち観光被害としてはじかれた額だ。
「今回の事態は東電に6、7割程度の責任があるから、300億円ぐらい。それくらいはもらわないと。地震直後は前年に比べ売上高が3割減のところが多かった」と野沢。同組合の調査では、宿泊のキャンセル数は、2007年7月16日の地震発生当日から同月末までの半月間だけで約5万−6万人に及んだ。
県によると、海水浴客は全県では前年の半分の200万人、被災地の柏崎市では前年の103万人から16万人に激減した。
■6団体が要望
主要観光地の佐渡。佐渡観光協会の調査では同年7、8月の宿泊客数は、減ったと回答した31施設の合計で前年同期比で約2万6000人も落ち込んだ。
入り込み客数が1991年の121万人をピークに2007年には半減した佐渡観光。同協会常務理事の神蔵勝雄(64)は「全体として風評被害と言っている」とする。
04年の中越地震のダメージから立ち直りかけていたときだけに、対策を求める動きは当然といえる。
東電の寄付について風評被害対策への支出を知事に要望したのは、観光業をはじめ農漁業、交通の6団体に上る。
一方、被害額を算出した県。03年に取った観光客の消費額データを基に、地震による客数減少を予測して500億円と試算したという。
だが、この額は現在、県の施策で使われることはない。観光振興課長の笠鳥公一(47)は「全くの試算で500億円に意味を持たせていない。独り歩きをされても困る」と戸惑いを見せる。風評被害に関しては「バス・鉄道、土産物、仕入れの売り上げも関係するため、どこまでの範囲をとらえて金額を積み上げていいのか分からない」と言う。
■茨城では積算
しかし、風評被害を積算した事例がある。1999年に死者2人を出した核燃料加工会社JCOの臨界事故が起きた茨城県だ。
食品・農業関係などの損失を基に経済被害を計153億円と試算。JCOの補償額は2007年12月末時点で約151億円となり、ほぼ合致している。茨城県の原子力安全対策課は「農産物の汚染はなく、宿泊できなかった施設もなかった。だから、すべてが風評被害と言っていい」と説明する。
茨城県とは対照的に、県は風評被害の積算をしない中で2月12日、寄付30億円について住宅・生活再建に6割、産業・観光復興に四割を使う方針を発表したのである。
ところが、この配分の根拠もあいまいだ。「正直言って説明できる数字はない」と震災復興支援課長の丸山由明(50)は認める。
「背景にはさまざまな思惑がある」との指摘もある東電からの30億円。それだけに、使途は有効で誰からも納得のいくものであることが求められる。
生活再建に懸命な被災者と、大きな影響を受けた観光などの業界の要望に、どう応えるか。巨額寄付の配分について泉田は「納得いただける割合で決めた」と繰り返している。
(文中敬称略)
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