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(回答先: 第4回 観光被害500億円 【第5部 絡み合う思惑―検証 東電30億円寄付】 (新潟日報) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 16 日 17:25:19)
http://www.niigata-nippo.co.jp/rensai/n78/n78h6k5m1.html
第5回 風評被害増幅 (2008年03月04日掲載)
安全情報遅れた国県
放射線の知識不足も拍車
出雲崎漁港に揚がった魚を試食し、安全性をPRする泉田知事。風評被害の防止に努める知事が後に「廃炉の可能性」に言及したことに、地元からは戸惑いの声が上がった=2007年7月22日、出雲崎町
「風評被害が生じている。佐渡や湯沢などでキャンセルが大幅に増えている」
中越沖地震発生から2日後の2007年7月18日、知事・泉田裕彦(45)は災害対策本部会議の終了後、報道陣に語った。風評被害に初めて言及した場面だ。
一般的に、風評被害とはどのように起きるのか。最初にこの言葉が登場したのは原子力分野という。1974年の原子力船「むつ」放射線漏れ事故の際だ。
「放射線の測定で環境への影響はないのに、魚などが売れない被害が出たというもの。最近は、実際の被害を伴う自然災害時に、特に被災地やその周辺の観光地に行く人が減るという場合に使われる」。東洋大専任講師(社会学)の関谷直也(32)は風評被害の定義を解説した上で、こう言う。
「誰かがその言葉を使うことをきっかけに広がる」
99年に臨界事故があった茨城県東海村。農産物などで風評被害を受けた。村長の村上達也(65)は「『風評被害』を乱発すると本当の被害になる」と振り返る。
■論理すり替え
1月18日、東京で開かれた「新潟復興フォーラム」。風評被害の原因として泉田ら出席者から「報道」を指摘する声が相次いだ。
地震による被災で東京電力柏崎刈羽原発で起きた変圧器火災。黒煙を上げる様子を流し続けたテレビ局に矛先を向けた。泉田は「(現場に)人がいない中で火災が起きている映像が流れることは、放射能が漏れていると世界は受け止める」と述べた。
原発の地震に伴うトラブルを大きく報じたメディアの責任を問い続ける泉田。だが、こうした見解と一線を画する識者は多い。
新潟大理学部教授(地質学)の立石雅昭(62)は「東電と国が事実を直ちに把握して情報発信できないシステムの問題。マスコミに風評被害の責任があるというのは論理のすり替えだ」と指摘する。
実際、東電は消火体制の不備で変圧器火災の鎮火に約2時間も要した。外部への放射性物質漏れの公表も遅れ、不安を増幅させた。
さらに国も安全情報の発信を怠った。経済産業省原子力安全・保安院審議官の加藤重治(50)は「地元での情報提供が後手に回ったのが反省点だ」と認める。
県にしても原発敷地外にある放射線計測機器の数値に異常がないことを把握しながら、被災自治体に直ちに伝えなかった。県危機管理監の斎田英司(59)は「県がちゃんとやったかといえば胸は張れない」と話す。
日本原子力学会新潟支局長で新潟大工学部教授の今泉洋(56)は、風評被害の背景に放射線への国民全体の理解不足を挙げる。「原発誘致時に東電と国は『安全だ。問題はない』とばかり言って放射線に対する知識の普及をしてこなかった」
■憶測呼ぶ発言
泉田は地震後の2007年7月下旬、出雲崎町で捕れた魚を現地で食べ、長岡市寺泊の浜辺では海水浴を行い、安全性をPRした。
風評被害の防止に努める知事だが、約2カ月後の県議会九月定例会での発言が波紋を広げる。内容は、柏崎刈羽原発の今後について「廃炉もあり得る」というもの。被害調査が続く段階では、可能性の1つとして挙げるのも当然だ。
しかし、泉田は発言の趣旨に関して「現状では白紙ということ。専門家が判断すること」と繰り返すばかり。同原発への自身の認識を詳しく語ろうとしないように見える。そんな姿勢が地元でも憶測を呼んでいるのだ。
柏崎観光協会会長の内藤信寛(68)も戸惑う。「安全ですよと言って海に入り、一方で廃炉もあり得ると言われると、何なのだと思う」
復興をリードする重い立場にある泉田の真意は−。
(文中敬称略)
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