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Re: 「空虚」な観念が「主ー客」さらには「支配ー被支配」構造の鍵ということでしょうか?
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投稿者 あっしら 日時 2004 年 9 月 01 日 17:24:43:Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: (あっしらさんへ)「空虚」な観念が「主ー客」さらには「支配ー被支配」構造の鍵ということでしょうか? 投稿者 オニオン 日時 2004 年 9 月 01 日 05:42:23)


オニオンさん、どうもです。

最近は、産業資本主義の終焉シリーズの最終回を途中で放り投げて、「マクロ経済学」的説明体系を書いています。
おかげで、マンキュー、スティグリッツ、伊藤元重各氏のマクロ経済学の書籍を読むことになりました(笑)
マクロ経済学の教科書ならブッシュ政権の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めているマンキュー(「マクロ経済学T・U」)がいちばん面白いと思います。(伊藤元重氏の「マクロ経済学」は初学者向けとしても恥ずかしいものです(笑))

頭のなかではわかっていた気になっていたものも、ロジカルに詰めていくと曖昧であったことがわかったりなどけっこう有意義な時間を過ごしています。
国民所得体系・価格変動論理・経済成長論理はすっきりまとまりました。産業資本主義の終焉論理もその延長線上で明確になりました。

【オニオンさん】
「あっしらさん「感じたままの「世界」は存在しないというかそういう認識はできないと思っています。美意識(美的判断)の即自性を思い浮かべていただければなんとなく理解していただけれると思っています」

 認識したものには認識された時点で何らかの意味づけがされているという事でしょうか。逆に言うと認識という作業は意味付けを含むともいえそうですね。一種の梵我一如と言う気もします。恐らくですが、仮に「純粋」な世界があるとしても、人がそれを感じるには観測主たる自分自身の影響を無視できないからではないでしょうか。これも「主ー客」構造の虚構性といえそうですね。」

言語(概念)的認識を始めた途端に、世界はたんなる外なる世界ではなく「自分にとっての世界」になると考えています。(かといって、外なる世界なしの「自分にとっての世界」があるわけではありません)


「梵我一如」は、自覚するかしないかは別として、人の認識をうまく表現したものだと思っています。
「梵我一如」であると得心することで新しい地平に立つことができると思っています。


【オニオンさん】
「あっしらさん「自然科学は知識も考察経験もたいしてありませんが、近代科学は、物質還元主義のきらいがあると考えています。
電磁波(光)現象も、物質として理解しようとしたら齟齬が生まれます。光は、物質ではなく、物質相互の関係性から生じる事象だと考えればけっこう腑に落ちる現象です。」

 すみません。何度も考えたのですがこの事が上手く理解できませんでした。出来ればもう少し詳しく教えていただけないでしょうか。」

光は波動説と粒子説があるように、存在(物質)論的には曖昧な“モノ”です。
光が物質(質量がある“モノ”)であれば光速で動いている“モノ”ですから、とてつもないエネルギーを持っていることになり、その打撃を受けることは命取りになります。
光を熱変動現象の伝播事象と考えると、“モノ”自体は動いていないことになりますから、高エネルギー物質の打撃という問題は解消されます。

これは重力の問題についてもいえます。
重力は“モノ”の相互関係的な変化を認識するなかで創り出された概念です。
重力という“モノ”が存在するのではなく、“モノ”と“モノ”の相互関係的な事象を重力という概念で説明しているわけです。


【オニオンさん】
「やや大雑把ですが話をまとめると、「感性世界」は具体的事物に関する認識であり「観念世界」は抽象的な物事の関係や、感性(感覚)の直接認識できない存在(宇宙や或いは原子、分子などのミクロな世界)の説明(認識)ということでしょうか。」


「感性世界」は物質的世界というより「現象的世界」と言ったほうがいいかもしれません。
「観念世界」は、感覚器官を通じて得た「現象的世界」の連関的変化を説明した「事象的世界」と言えます。

「事象的世界」はマクロやミクロに限定されるわけではなく、日常的にも使われています。現象的には独立し無関係であるようにも見えるAとBも、AがCに働き掛けることでBが上昇するという“知識”があれば、つながりがあるように見えます。

個々の現象の山積みではなく、現象の意味や現象間の関係性を体系化したものが「観念世界」だと考えればいいと思います。

【オニオンさん】
「あっしらさんの前回の投稿を受けて色々考えさせてもらったのですが、結果現代社会の最大の問題は問題が「遠い」事にあるのでは思うようになりました。
 ここで言う「遠い」とは物理的な意味も含めますが、主に意識上に置いてです。」

自分の生き方は自分では決められるわけではなく、自分の生き方を規定しているのは“得体の知れないもの”という感覚がほとんどの人にあると推測しています。
日本のメディアや政治家が米国政権の動きを気にかけているのも、日本という国のこれからが米国政権の動きに大きく規定されると考えているからでしょう。

共同体の範囲で生存活動がほぼ完結していれば、自分がこうなったのはあのせいだというはっきりわかったり、あれがこうなれば自分は良くなるといった判断もできます。(うまくみんな(共同体成員)を口説けば「あれがこうなる」ことも多いにあります)

生存活動が国家−世界と空間的に広がるにつれ、「なんでこうなるの」が増え、「あれがこうなれば」も手が届かない(対応ができない)ものにますますなっていきます。

誰かが「こうする」と決めているわけですが、それがほとんど見えないのが「近代世界」です。

「遠い」ということは、ある限定的な人たちが差配し、その他のほとんど人はただ動かされている状況であることを示唆します。
「遠い」ことで支配されているという認識さえ薄らいでいきます。(親や上司などわかりやすい支配関係だけが「近い」ものとして憎悪される程度です)

自分が対処できる範囲から遠ざかったものが自分を規定する状況を解消し、自分の手の届く範囲に取り戻すことが「開かれた地域共同体」のテーマでもあります。


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