現在地 HOME > 掲示板 > 議論16 > 684.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: ネバダ・レポートの評価 投稿者 あっしら 日時 2004 年 3 月 20 日 16:50:54)
お初にお目にかかります。新参者の「まっくす」と申します。昨年夏あたりから、過去ログを含め、あっしらさんの数々の高質の投稿を愛読させていただいております。
私は「彼ら」(国際金融家あるいは世界支配層)の強大な政治的経済的パワーを認めるのにやぶさかではなく、アングロサクソン=ユダヤ連合的な資本制経済と一体化した、現在の貨幣システムこそ最終的に踏み超えるべき問題であると考える点で、あっしらさんと認識を同じくする者です。
ただ、お説の「開かれた共同体」には何か私の感覚とそぐわないものを感じます。もはやここまで事態が進んでしまった以上、「支配層の廃絶や改編」は現実的でないと感じます。その有力な証拠として、去年日米間で合意された「投資イニシアティブ」を挙げておきます。圧倒的アメリカ有利の株式交換によるM&Aに始まり、教育・医療・農業の自由化にまで踏み込んだ決定的なアクションです。自衛隊派遣の陰に隠れているべき小問題ではありません。
そもそも、どうやって「彼ら」をそのような道へ導き、願わくば彼らに納得してもらうのでしょうか?力に対抗するには力しかないと思いますが、まさか彼らの好きな戦争で対抗するわけではありますまい。そこで通貨となるわけですが、「開かれた共同体」で国民のコンセンサスは得られるでしょうか?
言葉の正確な意味を逸脱するかもしれませんが、タナトスに勝てるのはエロスしかないです。でも残念ながら「開かれた共同体」にはエロスが感じられないんです。もっと日本的に言い直せば「わびさび」が抜けてるから、庶民の感性に訴えないと思うんです。
私は資本制のしくみ(競争原理や市場)は何だかんだ言ってもうまくできていると思います。タナトスもエロスも、「わびさび」も全部入っているんですから。現状に問題があるとすれば、世界を牛耳る「彼ら」にエロスや「わびさび」の素晴らしさがわからない点にこそあると思います。日本こそ「彼ら」にこれら無形の精神価値を教えて(あるいは思い出させて)あげるべき存在なのです。「彼ら」は長年の悪行により復讐を恐れています。あくことなき支配欲の根源にあるのはこの恐怖だと思います。とにかく目星がつくまで「彼ら」は往生できないのです。
だから、アメリカを手先として「彼ら」は日本を「きつく抱きしめています」。いくら上を叩いていじめても、下から勝手に復活してくる日本、「負けるが勝ち」を地で行く沈黙の日本・・・・・「彼ら」にとってこんなに気持ち悪くも、どうしても関わりたいと思わせる相手はいないはずです。
だったら、日本は大いに「彼ら」の腕の中でよろめき、最高の愛人になるべきです。最高の愛人の「最高」とは、支配されていると見せかけ、その実、裏で相手をコントロールするくらいの意味です。ここまできて、ようやくレス元の記事に関連してきますが(笑)、日銀介入を代表とする日本の対応について、世間全般を含め、この阿修羅全体も、またあっしらさんご自身も、なるべく早く脱すべきだが容易に脱することのできない、「対米隷属状態」として考えられていると思います。冷笑が基本スタンスと感じられます。
私には反対に、日本の強さに見えます。愛人としての最高のおもてなしではないでしょうか?めぐりめぐって自分の利益になっている点など、戦後(特にバブル崩壊以降)「ネガティブセンチメント」に慣れ親しんだ日本人を守る手立ては、現状これ以外に見つからないくらいだと思っています。
ついでに(これはあっしらさんというより、阿修羅の基本的な論調に対して私が感じるので敢えて言うのですが)、ブッシュ政権をなめない方がいいと思います。すべては「彼ら」の長期シナリオです。アメリカの保守本流は確信犯。現在のケリー人気の高まりや株式の不調も織り込み済み、逆に現在こそブッシュ不人気の「底」と見ていいでしょう。イラクの混乱も予定の行動。「彼ら」はイスラエルを盾として大中東国家を樹立し、世界統一のネックとなっているイスラムの解体を完了させるつもりです。長い間、中東利権をイギリスと争ってきた「二枚舌外交の国」フランスと、それを中心とするEUなどに「オルタナティブ」を期待するのはある意味、非常に反動的だと思います。
だったら私たちはどうすればいいのか?その鍵は日米の太平洋を挟んだ「愛人関係」にあり、というのが私の見解です。通貨の問題もそこから考えるべきではないでしょうか?