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(回答先: やはり、ただ働きだったのですね。 投稿者 baka 日時 2004 年 3 月 23 日 22:31:05)
bakaさん、レスありがとうございます。
>貢だけ貢がされて、デフォルトですか。。。。それとも、これでも、日本は発展途上
>国などから搾取している立場なのでしょうか?
貨幣が(経済)活動の基準であり人々の生活を規制している「近代経済システム」では、異様でけったいな倒錯状況が成り立ちます。
日本政府が行っている「円売り・ドル買い介入」もその一つです。
冷静に考えれば貢いでいることになることが、経済活動や生活にとっては“良いこと”になってしまう不可思議な論理が現実性をもっている経済システムです。
米国連邦政府が対外債務をデフォルトしても、債権を日銀(政府)が持っている限り痛くも痒くもありません。(民間部門が債権保有者であれば、破綻などの大打撃を受けます)
米国連邦政府のデフォルトに衝撃を受け怯えたりオタオタするほうがよほど危険です。
ペーパーマネーの発行元がペーパーマネーを使って貸したお金の返済を受けないといっても、発行費用はともかく何ら痛手を被るわけではありません。
支払手段としてしか使えないストック(貨幣)が、絶対的な力を持ちフロー(経済活動)を制御していることが最大の奇態であると同時にこのような倒錯をもたらす理由です。
貸したお金であろうが稼いだお金だろうが、交換=支払いに使われることにおいてはまったく等価であり、それによって貨幣の本質的機能を果たしたことになります。貸したお金もそれで本来の役割を果たしたのであり、返済してもらわなければ困るのは、ペーパーマネーを自由に発行できないのにお金を貸したものだけです。
日銀は自由にペーパーマネーを発行できる主体ですから、貸したお金が返済されなくとも困ることはありません。
(フローの成果は消費されてなくなるかフロー活動のための有用なストックとなるかですが、貨幣というストックは、異様なことに、その能力をいささかも劣化することなく次なる支払いの手段として使われ続けます。そのような存在である貨幣が君臨していることが、ここまできた歴史段階では異常なのです)
痛手を受けるとしたら、米国連邦政府のデフォルトによって、国際交易などの経済取引が混乱を来たし、経済活動全般が低迷し混乱することです。
(米国連邦政府のデフォルトは、むやみに不安や危機が煽られ、新世界通貨システムの確立や産業社会主義化の流れに大きく利用されることになると思っています)
借りたお金はきちんと返すべきだとか、契約はきちんと履行されなければならないという“建前論”や近代的価値観に反する暴挙だという非難はできるし、国家の債務は国民が責任をもって履行すべき(日本はそういる論理で国民負担が増大しています)ものだから米国の富裕層はそのために負担を増やすべきと言う必要もあります。
(たぶん、このようなことは現実にならないので、今なお信じられている近代価値観は、庶民やアウトサイダーが“彼ら”にいいように利用されるためのオタメゴカシであったことがわかるはずです。それでも近代価値観の虚妄に気づかない人が多ければ、救いはしばらくやってこないということになります)
“彼ら”は、庶民やその他支配層にとっては神であるほどの力を持つ存在である貨幣も、自分たちの利益を増大させるための単なる手段として使いこなせる存在なのです。
「日本は発展途上国などから搾取している立場」については、搾取論を採っていないのでそうではないという答えになります。
搾取していると言えるのは国民から税金を徴収しそれでいい目を味わっている支配層です。
「近代経済システム」は、“搾取”の横行が瓦解につながり、“贈与”こそが贈与する人(儲けたい企業)の利益につながる論理を内包しています。
マルクス的搾取論から抜け出さないと資本制に対する根源的な批判はできないと思ってます。