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(回答先: 長崎少年審判、溺愛・母と温厚・父は欠席 投稿者 まさちゃん 日時 2003 年 7 月 24 日 13:28:11)
長崎市の男児誘拐殺害事件で、家裁送致された中学一年の男子生徒(12)の第一回審判が二十三日開かれた。わずか十二歳の凶悪な非行に社会は衝撃を受けたが、刑事責任を問われない「触法少年」のため審判は完全に非公開。事件の真相解明を求める声とは裏腹に、少年法の「壁」を前に、家裁、付添人は審判内容に固く口を閉ざした。
「コメントは控えたい」。二十三日開始された審判に少年の付添人として出席した戸田久嗣、森永正之両弁護士は、審判後に県弁護士会館で開いた記者会見でこう繰り返した。少年が非行事実を認めたかどうかなど、審判内容のほぼすべてについて「非公開」と口を閉ざす一方で、「原因を究明し、社会全体で考える必要があるが(法の制約上)限界がある」と述べ、ジレンマも明かした。
両弁護士は会見で、精神鑑定の申請理由について「原因を解明することによって今後の処遇や更生、再犯防止に役立てるため」と説明。しかし、審判での少年の発言内容や様子について明らかにしたのは「表情や言葉から若干、緊張した様子」「服装は半袖シャツと青いジャージー」の二点だけ。
記者団から「少年はスムーズに受け答えできたか」「犯行への認識は変わってないか」との質問には、「申し訳ないがお答えできません」と言うにとどまった。
付添人弁護団は少年にこれまでに四回面会。当初は、少年が非行内容を認めた上で、男児殺害時の心境を「自分が分からなくなった」と説明したことなどを明らかにした。しかし、その後は、少年が語る内容を具体的に述べることはなくなっていった。この日の審判内容については、ほぼ一貫して「非公開」を繰り返した。
戸田弁護士は、私見と前置きした上で「二度とこういう悲しい事件が起きないようにするため原因を究明し、可能な限り社会に知らしめる、社会全体で考える必要がある」と述べた。しかし、付添人としての立場上「守秘義務やプライバシーなどに配慮しなければならない立場にあり、公開することに関しては限界、制約がある。確かに矛盾を感じます」と苦しい胸の内を述べた。
審判の推移見守る 中学校がコメント
長崎市の男児誘拐殺害事件で補導された中学一年男子の第一回審判が二十三日開かれたことを受け、少年が通っていた中学校は「審判の推移を見守りたい」とのコメントを発表した。
長崎少年鑑別所は審判前から緊迫感
長崎市の男児誘拐殺害事件で、家裁送致された中学一年の男子生徒(12)の第一回審判が行われた長崎市橋口町の長崎少年鑑別所は二十三日、審判開始前から大勢の報道陣が詰め掛け、周囲を警察官が巡回するなど物々しい雰囲気に包まれた。
鑑別所の玄関はグレーのシートですっぽりと覆われ、塀越しに二十人以上のカメラマン、取材記者が審判開始を待ち構え、張り詰めた空気が漂った。通り掛かった市民も足を止め、鑑別所の様子を遠巻きにうかがっていた。
同日午後十二時四十分すぎ、長崎家裁の関係者を乗せた二台の乗用車が到着。午後一時すぎには付添人の弁護士二人の車が鑑別所内に入り、予定時間通りに同一時半から審判開始。
二時間半にわたる審判は、十二歳の少年が質問を受ける時間としては異例の長さ。非行事実について細かい確認がなされたとみられるが、外から様子はまったくうかがえない。午後四時すぎ、審判を終えた関係者は足早に車に乗り込み、鑑別所を後にした。
2003年7月24日長崎新聞掲載
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/yuusatu/07/106.html