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長崎・幼児誘拐殺人事件 動機解明、どこまで−−第1回審判、少年両親は欠席  毎日新聞
http://www.asyura.com/0306/nihon6/msg/361.html
投稿者 エンセン 日時 2003 年 7 月 24 日 18:08:17:

(回答先: 補導の中1、9月19日まで鑑定留置 長崎家裁決定  asahi.com 投稿者 エンセン 日時 2003 年 7 月 24 日 18:04:57)


 誘拐殺人事件で補導されてから2週間、中学1年の少年(12)は初の審判で精神鑑定を受けることが決まった。少年の付添人の弁護士によると、少年は面会の時よりも緊張した様子だったという。精神鑑定の末に、残虐な事件の動機などが解明されるのだろうか。

 付添人の戸田久嗣、森永正之両弁護士は23日の審判後、長崎市内で会見し、少年の精神鑑定を22日午後、家裁に申請していたことを明らかにした。理由については「犯罪原因究明のため」とし、少年の今後の処遇や更生、再犯防止などの検討材料とするという。

 少年の非行事実の認否を明かさない理由は「審判の非公開性のため」などと説明。少年の両親が出席しなかった理由も明かさなかった。

 審判は長崎少年鑑別所の出張審判室であり、少年は半袖シャツに青いジャージー姿。表情や言葉からこれまでの面会よりもずいぶんと緊張した様子が感じられたという。

 少年審判の非公開性に触れて戸田弁護士は「(事件の再発防止のためには)原因を究明して、可能な限り社会に知らしめて社会全体で考える必要があると思う。ただ、弁護士、付添人という立場上、守秘義務やプライバシーに配慮しなければならず、公開には限界がある」と述べた。

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 ◆精神鑑定決定専門家に聞く

 ◇丸投げ傾向変えよ−−野田正彰・京都女子大教授(精神病理学)の話

 精神鑑定は、病気でないかどうか、病気だとすればどういう病気で程度はどうかを調べるのが目的。今回のような特異な事件では、精神鑑定に動機解明まで求める風潮があるが、それは精神科医の領域ではなく、司法がすることだ。動機解明を精神科医に丸投げし、鑑定結果を家裁がそのまま採用するという流れは変えるべきだ。

 ◇多角度の検証可能−−後藤弘子・東京富士大助教授(少年法)の話

 鑑定留置を先送りしたのは、補導から2週間しかたっておらず、場所の準備ができていなかったためだろう。家裁調査官の調査も行われてはいるが、鑑定は事件の背景をさまざまな角度から検証するための材料を豊かにすることでもあり、評価できる。背景や事実がより明らかになることは、少年だけでなく、被害者の遺族にとっても望ましいことではないか。

 ◇共通する背景探れ−−根岸敬矩・茨城県立医療大学教授(児童思春期精神医学)の話

 12歳という年齢は精神発達のレベルの個人差が大きく、大人に近い部分と幼い部分が同居しているため、鑑定では大人の面と子供の面の両面からアプローチする必要があるだろう。加害者の少年特有の問題と同時に、同じ年代の大勢の少年少女に共通する背景も明らかになれば、国民全体がどうすればいいかを考えるきっかけになる。

 (2003年7月24日毎日新聞朝刊から)

http://www.mainichi.co.jp/news/article/200307/24m/103.html

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