(回答先: 仏大統領選はシラク、ルペン両氏の決選投票に〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 22 日 11:16:47)
【パリ福島良典】
仏大統領選挙第1回投票は21日、即日開票され、当選に必要な有効投票の過半数を得票した候補者はなく、首位の保守政党・共和国連合のシラク大統領(69)と極右政党「国民戦線」のルペン党首(73)による決選投票(5月5日)になることが決まった。極右候補の決選投票進出は、現在の政体(第5共和制)下で初めて。社会党のジョスパン首相(64)は敗北を認め、政界引退を表明した。
左派陣営はルペン氏の当選阻止で結束しており、シラク氏の再選が確実な情勢だ。極右躍進は欧州他国の政治潮流に波及する可能性もある。
仏内務省の開票速報(開票率97・75%)によると、シラク氏が得票率19・67%で首位に立ち、大統領選出馬4回目のルペン氏は過去最高の17・02%を記録した。ジョスパン氏は16・07%で予想外の3位にとどまった。
仏テレビ「フランス2」の世論調査によると、決選投票の予想得票率はシラク氏の80%に対しルペン氏は20%。社会党のオランド第1書記は「極右に対しバリケードを築こう」と呼びかけるなど、シラク氏支持を打ち出している。
仏国内では昨年9月11日の米同時多発テロを受けてイスラム系移民への反感が噴出。犯罪増加と治安悪化が社会不安を招き、選挙の一大争点となったことでルペン氏躍進の環境が整った。ルペン氏は21日夜、仏テレビで「現在の体制指導者の大敗だ」と指摘した。
ジョスパン氏は一時、決選投票の予想得票率でシラク氏をリードしていたが、選挙戦術が一貫せず票固めに失敗。極左組織「労働者の闘い」のラギエ氏(62)らの健闘で左派票が侵食されたうえ、72・37%という史上最低の投票率が響いた。