(回答先: 大番狂わせ 仏大統領選で右翼ルペン氏が決選投票へ〔朝日新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 22 日 11:49:14)
「EU(欧州連合)のグローバル化主義でひどい目にあった労働者、悲惨な退職者、農民、そして治安悪化の犠牲者たち、結集しよう」。極右政党、国民戦線のジャンマリ・ルペン党首(73)は、仏大統領選の決選投票進出が決定的になるとこう呼びかけた。
主張はわかりやすい。悪いのは、国家から主権を奪うEUであり、フランス人から職と安全を奪う移民であり、それに手をこまぬいているだけの既成政党の政治家たちだ、という。
人種差別的な発言を繰り返し、ナチス・ドイツによるガス室でのユダヤ人虐殺や広島への原爆投下を「ささいなこと」と話したこともある。
同党幹部は「冷戦終結とともに、右か左かという政治の枠組みは崩れ、『イデオロギー』に代わって対立軸となるのは『アイデンティティー』となった。それを体現するのがわが党だ」と説明する。
演説は、政界、財界、官界、マスコミ、移民などを独特のだみ声で軒並み罵倒(ばとう)するスタイル。社会の変化に戸惑い、つまずく人々のうつうつとした気分を、感情的な言葉でからめとり、支持を集める。人々はそれを聴いて留飲を下げる。
仏西部のブルターニュ生まれ。パリ大学法学部卒。アルジェリア戦争などに従軍した。72年に国民戦線を設立。各種選挙では当初、泡末候補扱いだったが、じわじわと支持を広げ、95年の大統領選挙では15%の得票率を上げていた。(10:43)