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(回答先: Re: 亀井は個人としては非常に正しいことを言っている。 投稿者 ケイト 日時 2002 年 9 月 03 日 06:05:20)
>この論理(アングロサクソンの弱肉強食の論理)は基本的に
>どんな人をも不幸にするし、社会と自然界を根底から破壊す
>る。
なるほど、私もそれに近い考えをもっています。しかし、戦
前の日本がそれを全く採用したのだという話は、「大日本帝国
」が欧米流の帝国主義の完全なコピーだったという説と同様誤
っています。
そうした発言はリアルな日本の歴史や思想を知らないところ
から来る発言なのです。明治維新の頃、日本の指導者たちはそ
の精神と言葉と行動の基本において「白人の文明」なるものを
基準とか理想とかとしていたわけではないのです。
江戸時代の後半にもなると、今の英米のいうところの「神道
原理主義」が知識人や上流階級の主流的思潮となっていたので
す。中国・インドの文化が真の日本精神を堕落させているので
、それらを廃して古代の文明・精神を復活させ、強力な文明を
もって欧米の侵略をはじきかえし、できれば世界に神聖な権利
による覇権を打ちたてようと目論んでいたのです。彼らはしば
しばテロや戦争をもって英米人や政治家に襲いかかりました。
こうした思想は私の思い付きではなく、維新から1945年8月
15日までの日本国の主流思潮だったのです。大戦前の皇国史観
や八紘一宇の国民教育・スローガンはそういう江戸時代から発
展してきた国学的運動を大衆向けに単純化して表現したものだ
ったのです。
それが敗戦の時にいきなり強引に取り去られ、英米流民主主
義と社会主義ばかりが国家システムのありかたや国民の標準的
価値観・常識を決定するようになったのです。私は日本社会の
思想やシステムがこういう暴力的で不自然な形で諸外国によっ
て変更させられたという重大な事実を忘れてはならないと思う
のです。
歴史というものを現時点での主流思潮からしか見れないのな
ら、大久保利通も伊藤博文も日本軍も全部英米に罰せられて当
然の人類の敵ということになってしまいます。現にブッシュ大
統領ははっきりと「昔の日本軍・ドイツ軍は現在のテロリスト
の元祖である。ラディンどもは彼らと同じ運命をたどる」と演
説で言っています。
とにかく、人類の敵である英米帝国主義・共産覇権主義と確
かに多くの問題を抱えていた戦前の日本を同列に置くのは客観
的事実として間違っています。
搾取と支配を旨として異文化とその社会を破壊する存在と、
人類の自由と福祉に貢献し新しい民族の共存共栄のあり方を模
索した存在とは全く異なるものです。
今、過去の日本の侵略と言われているもののほとんどは当た
り前の「状況への対処」と言えるものです。