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酷い音のインチキ・レプリカを量産して伝説の評価を落とした Goodmans Axiom80
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/686.html
投稿者 中川隆 日時 2017 年 2 月 11 日 15:19:57: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63 投稿者 中川隆 日時 2017 年 2 月 10 日 20:25:45)


「このスピーカーを持つ者はあまねく人生を過つ」

とまで言われた往年の銘機であり、私にとっては忘れることの出来ないスピーカーである。 このスピーカーにさえ出会わなければ、おそらくここまでオーディオに深入りすることもなかっただろうし、ましてアンプの発売元になるなどと言う事は想像さえ出来なかった。

ともかく最初に見たときの強烈な印象は忘れることが出来ない。独特のフォルムに魅せられ「これはいい音がする」と直感し惚れ込んだのだった。

最近友人のG氏がその「AXIOM 80」を手に入れたそうである。このSPの反応の速さと来たら現代SPもかなわないだろう。ともかく何をいじっても音が変わるし底知れぬ可能性を感じさせ、それがまたマニアを虜にさせるのだ。

SPの魅力はともかくとして、G氏が私みたいな運命を辿らないことを願うのみである。今回のことは彼のために喜ぶべきかはたまた同情すべきか大いに迷うところなのだ。
http://www.allion.jp/blog/audio_roman/2002/07/10/52.html


初期はオリジナルですが、次からは復刻版になります。復刻版、は二度出ていますが、いずれも補修部品で復刻されています。

ただ、中期と後期ではコーン紙が大きく異なっています。

中期はオリジナルと同等ですが、後期は再生産品となります。

この点に注目すれば、初期と中期はそれ程変わらないと言えるのではないでしょうか。当方が入手したユニットは中期のようです。ユニットを仰向けにして上から息をふっと吹きかけるとコーン紙がぐっと下がり、レスポンスの良さが見て取れます。

それが、後期ユニットになる少し事情が違うようです。アンプの高出力対策でしょうか、カンチレバーの材質(ベークライト)が変更されているようです。

因みに、アキシオム80のコーン紙には、はじめからカンチレバーが付いていたようです。

1. 初期(1960年代)

オリジナル。お尻の形状とロゴマークに注目。


2. 中期(1970年代)

補修部品で復刻。オリジナルと同等のコーン紙を使用している。


3. 後期(1984)

オーディオ・ニックスにて復刻(約1000本)。補修部品を使用して復刻しているが、コーン紙は再生産品。
http://garrard301.exblog.jp/11138738/


一番長く使ったスピーカはグッドマンの AXIOM-80 でした。いろいろな動機が重なって私は1968年10月に最初の80を2本買ったのです。1987年までの20年間は自家用スピーカと言えばアクシオム-80でありました。 アンプ設計に手を染めた最大の理由はアクシオム-80を鳴らすためであったのです。そういう方は何人もおられるようです。今日、一家を成したアンプ設計家のその多くはこのスピーカになんらかの啓示を受けたものと拝察しております。

蛇足ながら20年ほど前に突如として現れた復刻板アクシオム-80はオリジナルとはフレームの材質、コーンの構造が全く異なっていてこれは似て非なるものでありましょう。

このスピーカには様々な顔があります。80の愛好者にはスコーンと抜けるリアルな音をもってこのスピーカの本領とみなす流派と、真綿で弦を擦るがごとき耽美的音調をその本質と見なす流派があります。私はその中間でありますがいずれにせよ人の様々な音への思いをすべて受け入れる深遠なる懐の深さがこのスピーカにはあります。

トランジスタアンプは不可と言う人もおられますが一概にそうでもありません。BBCモニタでありますが英国内での評価のほどは良く知りません。原設計は戦時中だと聞き及んでおります。ボイト、ラウザーとはかなり性格が異なるようで日本には1950年代半ばから入っています。

良く知られているように故瀬川冬樹氏は45シングルで鳴らされたこのスピーカを生涯理想の音とされておられたようです。このスピーカの設計者がその後作ったスピーカは多々ありますがそのどれもが一聴して柔らかな音を出しますから本来の方向はリアル派とは異なるのでしょう。低域共振点は20ヘルツ台で大変に低く、エッジ、ダンパのコンプライアンスが高い割には最大振幅に制限があるためにアナログ時代は極めて使いにくいユニットでした。ピックアップ系の共振が問題にならないデジタル時代の環境では大変使いやすくなっています。

いろいろな使い方がありますが一番無難なのは低域に別途大型ウーファを追加した2ウエイでありましょう。適切なウーファーの選択は困難ですが今日の水準でも十二分に満足できるレベルになります。150〜200Hzで繋げばよろしい。1本使用ARU箱の音と2本ARU箱や4本ARU箱とは全然音が異なります。

箱にユニットを取り付ける際には決して締め過ぎないことが肝要です。むろんフレームは大変頑丈ですからどんなに締め過ぎても変形することはありませんがバッフル面に軽くついている程度にする方が音がよろしいのです。

アンプも同様で、あまり締め付けトルクを与えない方が良い箇所は沢山あります。かつてアンプ研究家の辰口肇氏はウーファーのエッジ、ダンパーを糸吊りに変更した理由を精密秤に例えて説明しておられましたが正しく同感でそれは80にも言えることでありました。

長い音道をもつホーンスピーカでもそうかもしれませんが、アクシオム-80を使っていると空気の持つ一筋縄では行かないさまざまな性質に気付いて森羅万象の本質に思いを巡らすのです。 ことは空気に限りません。電流の流れ方もそうでしょう。常識的にはスピーカケーブルの抵抗値は低い方が良いのですがそうでもないことが多いことは皆さんもよく御承知のことと存じます。とくにこの80はその最たるものでしょう。ラウザーユニットとは異なってインピーダンス変動が大きく、常識が通用しないことは驚くべきものがあります。

単発使用では定電流駆動に近い特性のアンプがベストなのですが2発、4発ではそうではありません。近いうちに指定4発箱に入れたシステムをつくる予定ですがアンプは新たに作る必要があるでしょう。

ドイツの業務システムにはトーンゾイレ型という形式があります。もう撤去されましたが近くにある陸上競技場には長らくドイツテレフンケン社のメタルコーンをいくつも縦にならべた全高10m以上の柱のような全天候型スピーカがありました。あの「永田秀一」さんがJRC日本無線の音響部門の顧問をされておられた時に全国何ケ所かにテレフンケンのこのシステムが導入されました。

さてトーンゾイレ形式は昔RCA社にもあったようですが多数のスピーカを並列使用する際には一番合理的な方法でしょう。80を多数使用する時には普通はトーンゾイレタイプが思い浮かぶものです。でも今回はオリジナルの設計に従いました。2発指定箱の経験からいってもステレオイメージは劣ると思いますが音場再現性がすべてではありません。今はなぜか音場再現性が重視されすぎています。かく言う私も音場再生大好き人間ですが、心のどこかで手に取るように音源の位置が分かることはむしろ不自然ではないかと思うことがあります。実際の演奏会場では目をつぶって楽器の位置を当てることは困難ですから。
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi_2.html

フルレンジ好きの人ならば、一度は憧れたであろう「GOODMANS AXIOM80」という英国製の特異なスピーカーが手元にございます。愛好者には古くは 故瀬川冬樹氏や是枝重治氏などが有名でしょう。私も数年前より80年代に発売された復刻版を数セット取り扱いました。旧タイプとは、コーン紙の形状や厚さが大きく異なっています。

旧タイプのコーン紙は、薄くて張りがあり、外周部分に折り返しを付けてコーン紙全体の強度を上げる構造でした。それに対して復刻版はポテッと厚めで、その外周部分は切りっ放しでありました。

カンチレバーも、旧タイプでは薄くしなやかなモノでしたが、厚めのものに変わっていました。旧タイプより耐入力が増している事から想像するとそれらと関係があるのかも知れません。復刻版は現在手元にはありませんが、オークションなどで手に入れることが出来る様です。価格は上がっていますが・・。

旧タイプも稀に目にしますが入手は絶望的かもしれません。


AXIOM80は、コーン紙が「フラフラ」して扱い難いと云う定説が昔からありました。アナログ時代には確かにレコードの反りなどの理由によりコーン紙が揺さぶられ、ボイスコイルが底打ちする可能性があり、狭帯域のシングルエンドの真空管アンプが有利でした。故瀬川冬樹氏は無帰還でトランス結合の「UX-45シングル」で鳴らしていたようです。能率が高く、2W程度の出力でも充分に楽しめました。

メーカー製の専用箱は私の知る限りは昔から存在せず、付属の図面を元に家具屋へ注文するか自作でした。通称「ヤマハ箱(ヤマハで製作されたもの)」も見たことが有ります。何れにしろ「専用 ARU」との組み合わせが一般的でした。

現在 AXIOM80 を駆動するアンプは「6BM8/ECL82 超3極菅接続」を私は使用しています。小型の出力トランスを持つエレキット製品の改造品です。見た目は非力なのですが、音の広がりや奥行き感などに優れ、安価で簡単に改造出来て、とても満足しています。
http://rmuk.exblog.jp/


先日、AXIOM80のスピーカーを復刻品からオリジナルに替えました。

オリジナルのコーン紙のよく動くのには驚きました。フッと息を吹きかけるとオリジナルはグッと動きます。それと比べると復刻品は同じようにしても動きません。

このよく動くコーン紙のおかげでよく弾み繊細で密度の高い音が聴けるのでしょうか

しかしながらこのスピーカーにその本来の能力を発揮させるのはかなり難しいらしく、まずエンクロージャーを選ぶのとアンプも選ぶ必要があるようです。僕は6RA8のシングル・アンプで鳴らしていますが、その相性には非常に満足しています。オリジナルのAXIOM80の箱の中に説明書が入っていて、その内容の一部にエンクロジャーの図面が3つが掲載されていましたが、実際はその図面どおりのモノを制作しても思うように鳴らないと聞きました。どうも低音がうまく出ないようです。僕のエンクロージャはその図面とは全く違う設計となっています。

これにツイターをつけるとまた別世界の音になるという話を聞いてモノは試しとつけてみました。上に2つ乗っているのがそのツイターですが両方を聴き比べてみて右側のツイターの方が音がやわらかく自然な感じをうけたのでそれを繋いでいます。そのツイターはドーム型ツイターですがメーカー名が分からないという代物ですがドイツ製という事は聞きました。ツイターを付け足した再生音は高域が広がり、不思議なことに低域も以前よりしっかりした印象を受けましたが、その分中域がすこし痩せたように思え、これも一長一短じゃないかと感じます。
http://blog.goo.ne.jp/kuiren/e/0456de7031bd22c3e17d4345bb6de382

銚子の散歩道 2010年11月22日

先月スウェーデンのエンジニアが所持していた、AXIOM80 が2台届いた

フレーム裏側に製造週/年のゴム印がある。 1949年製、最初期モデルだ。
 
GOODSELL社製ステレオアンプに二本結線してテストしてみた。
 
予想していたのと違い、妖精のような高域再生で、低域はグーッと下まで延びている。 思わずT氏と顔を見合わせた。 上質な妖気が漂う。


初期モデルの特長はあとで詳しく述べるが、フレームの型離れがキレイであり、そのためか一層精悍さが増して見える。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51732846.html

銚子の散歩道 2010年12月12日 AXIOM 80 スピーカーシステム

AXIOM80 がオフィスに運ばれてきた。 僕が遊び呆けている間も、T氏はせっせと響きを確かめながら、英DECCA社のラボラトリで試作されていたキャビネットを忠実に再現していて(かたち・寸法だけでなく音の響きも含めて)、1949年製と1958年製 AXIOM 80を取り付けてある。 音を出してみる。

間違いなく、これはAXIOM80 絞りたてのエッセンスがそのまま空間を満たしている。

潤いたっぷりにレコードに反応するように再生している。 音そのものでしあわせにしてくれる音。 

趣があって、現実にはありえない妖精のような艶が音の色を滑らかに吹いていく。

 ヤミツキになる音のタチのようで、あっという間に何時間も聴きこんでしまった。 
ただ雰囲気をかもし出すだけではなく、音のかたちを立体として克明に穿っていき、その周りの透明な音場を水晶質にしている。 そこから演奏家の伝えたい気持ちが、何にもさえぎられずにみえているのは快楽だ。 堂々と実際にはありえない快楽質の再生をしている。 

高音がどうの、低音がどうのというのを気にせずに、湧き上がる音楽の色気にそのまま入っていってしまった。 能率は高く、8~12畳前後のリスニングルームの空間に最適だと思う。 後方の壁面に反射させて再生するも可能なので、近いうちに試してみる予定。 取りあえず、聴いた直感をそのまま書いた。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51742326.html


第35回 GOODMANS AXIOM−80を鳴らす。

 このコラムももう35回目になりました、35回の節目としてマニアの間では究極のユニットとか伝説のユニットと云われているGOODMANS社のAXIOM−80フルレンジスピーカーを取り上げます。

 今回ご紹介するユニットはレプリカではなく1950年製の最初期オリジナルユニットになります。

巷ではAXIOM−80はマニアを引き付ける麻薬的なサウンドで魅力的な音だとかこのスピーカーで聴く弦楽器の再生はこれ以上ない!とか云われ一度このスピーカーの虜になるとタンノイ、アルテック、JBL等では味わうことの出来ないスピーカーと云われていますが果たしてどれ程のユニットなのか実験を行いながら試聴しましたので興味がおありの方は最後までお付き合いください。


http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/img/img35_01.jpg

1950年前後の超レアなユニット、状態も大変よくコーン紙の補修もありません。

AXIOM−80


 AXIOM−80をネットで検索しますと色々な方が評価していますからあえて私が詳しく述べる必要はないのとAXIOM−80に関して自分はそれ程詳しくはありませんが使われた方のコメントを読みますとAXIOM−80は大変気難しく簡単には鳴らないと云われている、

 私のコラムでも以前に書きましたが故瀬川冬樹氏がこのユニットを使っていたと紹介しましたが

このユニットはオリジナルと復刻(レプリカ)があり

その今はないヒノオーディオでヒノ製のボックスに入ったレプリカのAXIM−80を聴いたことがあります。

その時の印象として大変指向性が強よくて高域は耳に付くきつい音でこれが噂のAXIOM−80の音かとがっかりした覚えがある。

 皆さんもAXIOM−80を聴かれた方はオーディオショップがほとんどと思われますがショップの場合は適当にセッティングして展示してあるアンプを繋いでの音出しがほとんどですから本来の実力は見えてこないのとこのような簡易的な鳴らし方ではAXIOM−80が可哀そうに思える。

ショップで鳴らすAXIOM−80は魅力が乏しく他のスピーカーのが良く聴こえて来る。

残念ながら適当に接続してセッティングしたAXIOM80は本来の音とは程遠いサウンドでこれがAXIOM−80の実力かと思われるとこのユニットは哀れである。

AXIOM−80のオリジナルBOXは存在しない!


 色んな方のAXIOM−80のコラムを読みますとAXIOM−80をオリジナルボックスに入れて楽しんでいる方が沢山いますが、GOODMANS社はユニットを装着したオリジナルボックスは存在しません。

当時GOODMANSはシュロリ貿易が輸入元でこのユニットをヤマハがGOODMANS社からライセンスを受けて製作されたと聞いています。

 ヤマハボックスはAXIOM−80の図面を元に後面がコーナーになっていて前面にARUを取り付けて販売されていた、

時々写真で見るオリジナルボックスはすべてヤマハが製作したものですがこのボックスは評判が悪く本来のAXIOM−80の良さが出ないボックスと云われている、


もう一度はっきり云わせて頂くと

AXIOM−80のオリジナルボックスは存在しません。

仮にオリジナルと称して本国からユニットを装着した物が入荷したのであれば英国の箱屋が作ってユニットを入れたものと思われる。

 タンノイの様なオリジナルボックス付きの場合100%失敗はしないがグッドマンズ社の場合はユニットだけの販売では一部マニアでしか使えない欠点がある。

 私が高校生の頃名古屋の納屋橋にありましたヤマハビルのオーディオ売り場にこのAXIOM80がヤマハボックスに収納されて展示してあったのを覚えています。

またシュロリ貿易が出していたGOODMANSの総合カタログがありこれを目に通すと一風変わったユニットが載っていました、これが現代でも幻の名器と云われるAXIOM80で真っ赤なマグネットを装備した見た目にも高級感があったのを覚えています。

当時の販売価格は1本26,000円ぐらいだったと記憶しています。またこのユニットを装着したヤマハボックスに入れたのを聴いていますが当時の耳のレベルでは凄いとは思わなかったが国産品しか知らない私でしたから外国製と云うことで魅力はありました。


http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/img/img35_02.jpg

センターのサブコーンは薄いベークライトのような素材を使ってあるのが本来のオリジナルになります。

AXIOM−80のレプリカ


 オリジナルとレプリカ、確か真空管の名器でマッキントッシュのC−22、マランツ#7もレプリカがありましたね、良質なオリジナルが無い為やむを得ずレプリカを購入された方が沢山いますが、ルックスは同じでも音質的にオリジナルとは似ても似つかない音ですがこれは仕方がないかも知れません。

 AXIOM−80もオリジナルとレプリカタイプが存在しますが、今の時代良質なオリジナルを手に入れることは至難の業かも、

ヤフオクで時々AXIOM−80が出品されていますが、ユニット単体で30〜40万ぐらいで落札されているのを見ますといかにこのユニットの人気があるのか伺えます。

良質なオリジナルが手に入らなければレプリカになりますがこのレプリカも曲者で、外観はAXIOM−80と同じ作りですが音質的にはまったく違います。

またオリジナルの場合も初期型、後期型が存在する事がわかりました、

私が所有していますAXIOM−80は1950年代の初めのユニットですから完全な初期型になります。

AXIOM−80の使いこなし


 今までステントリアン、ワーフェデール、グッドマン、パイオニア、コーラル、ヴァイタボックスなどのフルレンジユニットを使ってきましたが、スピーカー遊びはフルレンジが一番面白いのとボックスに入れれば即鳴るのが魅力でしたが、フルレンジ程上手く鳴らせないユニットはありません。

オーディオはフルレンジ派もいればマルチ派もいます。あるマニアが云っていた事ですがマルチを追求して鳴らしている時に俺は音を聴いているのか楽を聴いているのか自己不信に落ちいって最終的にフルレンジに戻したと云っていましたが、確かに3Way、4Wayの大型ホーンを使ったスピーカーの音を聴いていますと歪感の少ない良い音に聴こえますがじっくり聴きますと音の定位がバラバラで一つにならないのと楽器や人の声を聴きますと音像が大くなり不自然感は拭えません。

音楽を楽しむと考えたらフルレンジ型やコアキシャルスピーカーが自然体で音楽が楽しめる。どちらも一長一短があるからオーディオは面白いのではないだろうか、


 早速ですが私なりにAXIOM−80の使いこなしになりますが、良いスピーカーほど簡単には鳴らない、特にこのユニットは箱を選びアンプを選ぶ傾向があるのがわかった、

ヤマハが販売したGOODMANSの指定箱では正直低域の量感が乏しくバランスがすべて上に行ってしまい高域がきつく疲れる傾向の音になってしまう、

 また解決策として低域の量感を増やす為ウーファを追加して2Wayでやられている方がいますが、理論的には正しいのですがウーファとAXIOM−80の繋がりに問題があるはずです。

AXIOM−80はフルレンジですからこのユニットを低域のみカットして使えば何処かの部分でディップが生じるのと音色が同じでない為不自然になってしまう、

では同じGOODMANSのユニットを低域で使用すれば解決するのかと云えばこれは難しくカット&トライで挑戦するしかない、GOODMANSでもAXIOM−80は特別な音色を持ち合わせていますから音色は一致しない、

 今回は私の所有しているタンノイGRFタイプのボックスにこのユニットを実装して試聴しました、このボックスの容積は約250?、ボックスの材質はフィンランドパーチで板厚は19mmでバスレフタイプなります。

他の方が書かれたブログを読みますと

AXIOM−80はバスレフ、バックロードではスピード感がなく付帯音がくっ付いて鳴らない

と書いてありましたがそれは本当なのか実証してみたいと思いますが、その辺はカット&トライでやって見たいと考えています。


http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/img/img35_03.jpg


マグネットは17000ガウスもある強力マグネットで現代のスピーカーでは考えられない強力なアルニコマグネットを採用しているのは脅威でもある。

AXIOM−80音出し


 早速このユニットを実装しての音出しですが、取りあえずユニットのみ裸の状態で音出ししてみました、

最初に出てきた音はどこにでもある特別な音ではなかったがこれをボックスに実装したらどんな音になるのか胸がわくわくしてくるのがわかる。

世界の名器と云われたユニットが果たしてどんなサウンドを奏でてくれるのかスピーカーマニアならこの気持ちは理解していただけるのではないだろうか、折角鳴らす以上比較対照するものがなければ評価のしようがない、

ここで片側の左側はAXIOM80を装着し右側をVITAVOXのDU−120コアキシャルを取り付けての比較試聴なら私の様な阿呆耳でもはっきりわかるはずだが未知の体験であるがため試聴には慎重にならないといい加減なレポートでは参考にならないとお叱りを受ける。

またこのAXIOM80は真空管アンプを選ぶらしいがWE−300Bを使えばきっと鳴るはずだが果たしてどうなのか、

早速であるが巷では最高の球と云われているWE−300Bシングルで試聴開始した、


試聴のシステム

プレーヤー ヤマハGT−1000
トンアーム GRACE G−565ロングアーム
カートリッジ オルトフォンSPU−GとSL−15E
昇圧トランス ゼンハイザー 1950年代のヴィンテージトランス

ブリアンプ マランツ#7

WE−300Bシングルアンプ、メトロアンプ

試聴レコードとCD ビバルディのバイオリンソナタその他


以上のシステムでの試聴になります。


全体で聴くAXIOM80は高域の透明感は見事なのだがいかんせん低域の量感が薄くバランスが上に持ち上げた音になる。

シングルアンプの場合はトランスの磁化の影響で低音が出にくいのかも
これは300Bアンプが悪いとは思えない、


 答えはこのスピーカーにはシングルアンプは合わないではないか、

250リッターのボックスを使っても低域不足は不満が残るが、中高域の音色はロンドンウェスタン系の特徴のある個性のある音で巷ではこのスピーカーの虜になるのがわかる。

音色を一言で云うならセピアカラーの音とHMVの蓄音器に近い一種独特のサウンドと云える。

特にバイオリン、ピアノの響きと音色は特筆すべき良さが感じ取れる。

ケフェレックのバッハのピアノ曲はスピード感のある付帯音の付かない切れ味の鋭い日本刀のようなサウンドだが長い時間聴いていると低域不足の不満が見え隠れしてくる。


 次にVAITAVOXのDU−120に切り換えると、中高域はほとんど同じ音質と音色だが低域から中低域にかけてAXIOM80では出なかったふくよかさが出て品位の高さで差が出た、

低域の量感は25pユニットでは難しいかも知れないが、AXIOM80はVAITAVOXに劣らず品位の高い音でタンノイ、アルテックでは味合う事のできないマニアを虜にするサウンドだが、大編成のオーケストラの場合は口径が小さい分無理の様な気がするがジャズトリオをかけるとあのクソ喧しい一般的なジャズサウンドとは違うしっとりとしたコクのあるサウンドに変身する、

ジャズもボーカルもグッドだが低域がもう少し出れば文句なしだ、

またバッハなどの室内楽、器楽曲を聴くとこれ以上望む必要がないぐらい味のあるサウンドになる。


サブバッフルを取り付けての試聴


メトロアンプで鳴らすAXIOM80


 WE−300Bシングルアンプで鳴らしたAXIOM80だが、このユニットを使っている方は良質のアンプを繋いで鳴らされていると思うが、プッシュプルアンプを使うとどんな音になるのか、早速アンプを交換して再度試聴を試みた、

 このメトロアンプは前回のコラムで紹介したトランスは

米国製のシカゴ・スタンダード(スタンコア)トランス
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-034.html


を使った自分では最高のアンプと思っているが、AXIOM80はアンプを選びトランスまでも選ぶスピーカーでこんな気難しいユニットは聞いた事が無い、今回は出力管はGECのKT−66に交換しての試聴になる。

接続後最初に出てきた音はWE−300Bでは出なかった低域の量感が豊かになり中高域は刺激のない味のあるサウンドでピラミッドバランスに変身したのは驚きであった、

やはりこのユニットはシングルアンプでは簡単には鳴らないことを痛切に感じた、


多分このサウンドこそ本来のAXIOM80のサウンドかも知れない、

AXIOM80はダブルコーンのため高域がきつくなるのが当たり前ですがこのメトロアンプではトランスの影響で長時間聴いていてもまったくきつくならずに疲れない、

その後VAITAVOXに切り換えて試聴したが、好みとしてはVAITAVOXのが自分には合うように思えるのとVAITAVOXのDU−120は日本には10セットぐらいしか入って来なかったスピーカーですからある意味AXIOM80より貴重に感じる。

 最後に色々切り換えて試聴したがどちらがVAITAかAXIOM80かわからなくなってきた、どちらも特徴のあるロンドンウェスタン系のサウンドでよく似た音には間違いない、


 最後にAXIOM80を上手く鳴らすには

容積の大きなボックスで

材質はフィンランドパーチ、米松合板辺りを使い

吸音材を調整しながらバスレフでの使用がベスト、


またアンプはプッシュブルが適合で出力トランスは有名なトライアッド、ウェスタン、シカゴ、スタンコア辺りを使用すれば本来のAXIOM80の良さが出てくるような気がしますが

国産のトランスを使ったマニアが作った自作のアンプではまずは簡単にならないことをご報告しよう、

名ばかりの国産のトランスではAXIOM80の良さを十分に引き出すのは難しいのと世界の名器に対して失礼である。

あとがき


 今回はAXIOM80を取り上げての試聴でしたが私個人に云わせると巷で云う名器とは思わないのと、このユニットは価格がべらぼうに高くなってしまったがそれだけの価値は無いと思うがAXIOM80に恋こがれた方なら価格の問題ではない、

AXIOM80もそうだが長年英国スピーカー遊びをしてきた私ですから特別凄いとは感じなかったが一般的に見ればこのユニットも名器の一つかも、
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-035.html

Axiom80 レプリカ vs. オリジナル


オークションに出品された「AXIOM80」4本 2014年05月29日

現在「AXIOM80」を2セット所有しているが、両方とも復刻版なのがやや残念なところ。出来ることなら「オリジナルユニット」をせめて1セット欲しい〜。なぜならオーディオの世界では、復刻版がオリジナル製品を上回る例は一度も聞かないから(笑)。

しかし、「AXIOM80」(オリジナル)愛好者のKさん(福岡)は次のように言って慰めてくれる。

「な〜に、気にするほどの違いはありませんよ。むしろ低音域などは逆にしっかりした音が出ているくらいです。」

とのことだが、持たざる者の僻みは根が深い(笑)。

そこで、日頃の思い断ちがたく、1週間に1度くらいの割合でオークションで「AXIOM80」で検索していたところ、努力の甲斐あって何と「AXIOM80」が4本まとめて出品されているのを発見!しかも1952年物というからマニア垂涎の「オリジナル」に間違いない。
   
ちなみに上記が最初期の「AXIOM80」である。(このオークションの現物写真ではない)

このところ、オークションで乗り気になった商品は必ず事前にKさんに相談することにしている。Kさんは間違いなく真空管に関しては日本有数といってもいいくらいの詳しい方だし、旧式のSPユニットにも実に薀蓄が深い。

朝一の携帯で「AXIOM80が4本も出品されてますね」と、報告すると「知ってますよ。しかし、ちょっと程度が悪そうですね。長期間、陽の当たるところに放っておかれたみたいです。大阪の修理専門店で手に負えるかどうかがカギでしょう。」

さすがにKさん、ちゃんとアンテナを張って承知しておられたが、オリジナルをもう1セット欲しいと言っておられた割にはあまり乗り気が無さそうなご様子。

「う〜ん、入札に参加しようか、どうしようか?」実に迷うところである。

出品元が九州管内なら程度を調べるために現物確認に行ってもいいくらいの価値があるが、神奈川となるとちょっと遠すぎる。まあ、「のるかそるか」の覚悟で、価格の上がり具合で判断することにした。ちなみに、価格の方は今のところ67500円なり。

オリジナルで程度のいいものなら、4本で軽く50〜60万円が相場といったところだが、このユニットの魅力に心から惚れ込んだ人ならこれ以上の値段がつくことも十分あり得る。このユニットでないと出ない音があるというのは、凄い魅力である。

説明文を熟読すると「AXIOM80」についてのこれまで知らなかった情報が沢山記載されていた:

名器解説:Goodman AXIOM-80

スピーカーの概念を根底から覆えされたAXIOM-80、これにより初めて瞬間(表現)を体験、以後、バスレフ(共振)とホーン(残響)に決別した。

高速応答の速さは比類がない。この様な高性能は未来の未知の形態であって然るべきだが、古い時代のフルレンジというに似つかわしくない機構に驚く。 性質は振動系の動作が速度形であり、通常の使用方法は通用しない。駆動するアンプは内部抵抗の低い高性能でないと真の価値は引き出せない。

構造的にはフリーエッジ、フリーダンパーであり、エッジ&ダンパー部分にはそれぞれ3点のベーグライト製カンチレバーで吊られている。そのカンチレバーは板バネ状にセットされ、前後ストローク方向にバイアスがかかっており、バイアスは中点位置でバランスが保たれる構造になっている。現在開発中の超伝導スピーカーとも一脈通じる設計思想であり「エッジ、ダンパー」レス構造の元祖と言える。

磁束密度は強力で17,000ガウスを誇り、当時としては製造可能な最大限の値であろう。振動系のコーン紙は軽量かつ硬質であり、その先端は強度アップのためR状に整形されており、その特異な構造のため軽量コーンにもかかわらず共振周波数(f0 )は20Hzと低い。

このスピーカーの異例とも言える特徴は、約800Hzより低い周波数は−6db/octで降下している事だ。また800Hzより高い周波数特性はピークディップの連続でやや高域上昇の傾向にある。

この特異な特性はお世辞にも良いとは言えない。このままではあたかもLPレコードのRIAA補正無しの如く、低音の全く出ない状態で、歴代このスピーカーのオーナーを最も悩ませた要因である。

低域不足を補うため、誰しも考える事はバスレフの様に共鳴箱を用いたり、ホーンロードを低い周波数までかけレベルアップを行ったりしたが、ことごとく無残な結果となった。

実はこの800Hzより低い周波数の−6db/oct領域、この帯域は振動系の動作は速度型であり、過渡特性はたいへん優秀である。したがって800Hzより降下しているというより、速度型が800Hzの高い周波数までカバーできている、と解釈するのが適切だ。これが実現できているスピーカーはまさに恐るべき高性能といっていいだろう。

AXIOM-80をベストに鳴らすためには、この良質の速度型領域をバスレフ(共振箱)やホーン(残響)で劣化させてはいけない。エンクロージャーは共振がなく、振動系に空気負荷がかからない状態でなければいけない。具体的には無限大バッフル、次いでJIS箱の様に超大型の箱、になる。低音が出ないからといってアコースティクな小技は最終的に最悪の結果となる。

AXIOM-80の指定エンクロージャーに、Goodman社は有限エンクロージャーにARU(アコースティク・レジスター・ユニット)を装備した物がある。このARU 設計者は当時Goodman社の E・J・ジョーダンだ。動作はあまり知られていない様なので解説しよう。

前面に開口があり一見バスレスの変形の様に見えるが、動作はバスレフの要素は無く、仮想無限大バッフルもしくは背圧のかからない仮想大型密閉箱となっている。開口に付けた ARU はその開口が共振周波数を持たない構造となっており、インピーダンスもfoのピーク1つのみになっている。

具体的な構造は前面に全体に金網に覆われ、中央部分は金網そのままだ、このままでは共振してしまうが、その淵には通気性のある繊維が貼られていて、開口であってもそれはおぼろげな開口で共振を上手に逃げている。

かって【ラジオ技術誌】で発表された「フェルト箱」とも一脈通じるところがあり、こちらは箱自身が共振点を持たない。試聴結果はさすがに良く似た音色だ。

結果、有限の箱でありながら、振動系から見るとあたかも無限大バッフルの如くの動作となる。ただしバスレフの要素がないから低域の増加は全く期待できない。800Hzより−6db/octの下降そのままだ。

私流の鳴らし方

さて、ここまではAXIOM-80の解説だったが、これからは私流の鳴らし方をご披露しよう。ただし、この試みは約30年以上も前で、未だ音楽ソースの主流はLPだった頃で現在ではサブソニック等の配慮は軽度でよろしいだろう。
以下、続く。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b158e5faac8b1985deb4140fdcb4222a

「AXIOM80」鳴らし方の一考察 2014年05月31日

前回の解説の中で「AXIOM80によって初めて瞬間(表現)を体験し、以後、バスレフ(共振)とホーン(残響)に決別した。」との記載があり、「瞬間(表現)」とは耳に馴染みのない言葉だし、実際に「AXIOM80」をきいたことのない人はピンとこないだろうが、このユニットの高速応答ぶりについてまことに“言い得て妙”である。

スピーカーがすっかり消えて無くなってその存在を意識させず「ただ音楽だけに浸れる」それが「AXIOM80」である。

解説者の実体験に基づいた詳細な説明がさらに続く:


私流の鳴らし方

まず速度型領域の補正を行う。スピーカーが800Hzより−6db/octで降下しているから、RIAAの様に−6db/octの補正回路を挿入しイコライジングを行う。これで初めてフラットな再生が可能となる。

このままでは超低域まで補正が効いているから、50Hz近辺よりoct/-18dBのサブソニックフィルターを設ける。AXIOM-80は電気信号の追従性が群を抜いて優れている。

カートリッジの数Hzの揺らぎも完全に追従するので、これを避けるためにフィルターは不可欠。50Hz以下の信号は補正の+6db/octとフィルターの-18dB/octで最終的にスピーカーは50Hzよりoct/-12dBで降下する、現在はデジタル時代であるためサブソニックは極少であり-6dB/octでも大きな問題にはならないだろう。

この状態で初めてバランスの取れた音質となる。速度型領域に共振も残響もない。あれだけヒステリックだった音質も、透明度の高い澄んだ音質の中での高速応答の小気味良さは比類がない。


AXIOM-80 その生い立ち

AXIOM-80、その生い立ち、詳細は不明である。文献によると第二次世界大戦中にはすでに存在していたが、やがて終戦となりGoodman社より販売される様になった訳だが、このAXIOM-80 だけが Goodman の製品群の中でも異質な存在で、したがって設計製作社は全く記録がない。昔の大戦中にこれだけ立派な製品が完成されていた事が脅威である。

実は私の推測で確かな証拠は無いが、このスピーカー用途は潜水艦のソナーのモニター用ではなかったか?、っと思う節がある。と言うのも、二アフィールド的に耳元にセットし、真空管アンプの電源を入れると、真空管のヒーターが温まり、真空管内部の電極が熱膨張で伸びてゆく金属音が克明に聞こえる。それもかすかにでは無く、自分があたかも真空管の内部に居るが如く明瞭に聞こえる。もしソナーのモニターが用途ならば、特異な周波数特性も高速高感度も納得がいく。

AXIOM-80 迷信?

AXIOM-80 は誕生が古いが、決して骨董品の類ではない。現在でも通用するのは勿論の事、なかなかこれを凌ぐ代物にはお目にかかれない。比較的類似の物を探すと、次項の ESL-57 とかリボン型スピーカーの様に付帯音が着かない構造の物が似ていて、それだけ高性能である。

ところが世評では駆動するアンプに、WE300B 等直熱三極管シングル無帰還の様なアンプがベスト、という評価となっている。確かに嫌な音のしないこれ等のアンプは聴き易い音質となるのは確かが、内部抵抗の高いアンプは低音が膨らみ気味でよく響くのが、AXIOM-80 の優秀な電磁制動を妨げる方向にあるので AXIOM-80 に関する限り心情的なノスタルチックは捨てなければならない。

小手先の誤魔化しは総て白日のもとに音として表現してしまう。


その後のAXIOM-80

AXIOM-80 は1970年末期再生産のレプリカが発売された、しかしこのレプリカはオリジナルと比べ相当異なった製品となってしまった。

最も異なる部分は速度型領域の周波数が800Hz近辺まで確保されていたものが200Hzまで低下した事だ。考えられる原因として、第一に磁束密度の低下、第二に支持系の抵抗増大、第三に振動系質量の増大、等で AXIOM-80 が持っていた大きな特徴が著しく損なわれている。

実際現物を調べたところ、ベーグライトのカンチレバーも厚みの大きなボテッとした材料に変わり、デリケートなフリーエッジ・ダンパーの特徴は損なわれている。振動系のコーン紙も周辺の一体R形成では無く円錐状の切りぱなしとなっており、磁束密度の差はこの時期未だガウスメーターを持っていなかったので不明だが、その他の手抜きを見る限り怪しいものだ。

その変わりと言っては何だが、裸のままの特性は速度型領域が 800Hz が 200Hz に低下したため、一寸聴きには聴き易くなった、要するに極普通のスピーカーに近くなり、あの高速高感度の特徴は大部分失われている。

AXIOM−80を我が物とし、鳴らし方も満足し安定した状態を保っている。
もうこれ以上を望んでも一般市販のスピーカーではいくらお金を出してもこれに敵うものはない。

そんな時、良からぬ考えが頭をよぎる。この驚異的ともいえる速度型領域である800ヘルツの周波数をさらに高い周波数まで上げ、さらに高速度に対応したらどうなるのか?ここから先は前人未到の領域である。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/18813f52fedf348c5aef9b4ad60700a1

意外な展開で終わったオークションの顛末 2014年06月02日

前回からの続きです。

「AXIOM80は潜水艦ソナーのモニター用として開発された」という説には驚くが、その可能性十分ありと思わせるところにこのユニットの凄さがある。そういえばdCSの製品も潜水艦のソナーの解析技術が民生用に転用されたという話を聞いたことがある。WE300BやVT25真空管もそうだし、名器と言われるものの出自をたどると軍事用に開発されたものがかなりある。

「人間の命がかかった製品の開発」と「人間の単なる満足感を目指した製品の開発」とでは、まず国策としての位置づけからして違うし、設備環境の充実度に伴う工作の精密さなどまるっきり次元が違って当たり前で、たとえ民生用として転用されてもその緻密さは十分に生かされている。

さて、全国津々浦々のお宅で「AXIOM80」がそれなりにいろんな方法で鳴らされており、そして「我が家の音が一番いい」という方が、さぞや沢山おられることだろう(笑)。

しかし、敢えて言わせてもらうと、自分もたしかに「AXIOM80」に惚れきってはいるが、それかといって手放しで絶賛かというとそうでもない。

私は自分の持ち物を100%信用するほど単純な人間ではありましぇ〜ん(笑)。

やっぱり大オーケストラのスケール感豊かな音となると、程度の差こそあれ(我が家の場合)JBL3ウェイシステムに一日の長がある。

ホンネを言わせてもらうと「AXIOM80」を使う場合には、その弱点を補完するシステムが別途必要ではなかろうかと思っている。

演奏家の息遣いがリズムとなって伝わってくるかのような「AXIOM80」。
その一方、ピーク(山)とかディップ(谷)が微塵も感じられない広大なレンジを持ち、管楽器の咆哮をきくだけで元気が出てきて奮い立たせてくれる「JBL特に375ドライバー」。
この二つは我が家ではまったくクルマの両輪といっていいくらいの存在感がある。

ただし、「お前はAXIOM80を完璧に鳴らしきっていないから、そんなことをほざくのだ」と言われれば甘んじて受け入れるしかない(笑)。たしかに、現状では駆動するアンプをはじめ補正回路など十全とはとても言い難いし、まだまだ道半ばの研究途上というのが正確だろう。

それに加えて、(AXIOM80の)オリジナルユニットと(我が家の)復刻版との違いもあり、前回の解説でも如実に分かるようにその違いは大きそうだ。

やはりオリジナルユニットを我が家のシステムで一度鳴らしてみたい気がする。これをうまく鳴らさない限り、「AXIOM80について語る資格がない」と言われればそれまで(笑)。

ウ〜ン、あれやこれやでオークションの対応をどうしようか、程度の悪い4本のうち2本でも使えれば正解かなと、随分迷った挙句、入札額が11万円に上がったところでまあ「15万円」くらいならいいかと、こらえきれずに入札したところあっけなくフラれてしまった。

つまりそれ以上の高額入札者がいたということだが、これできっぱり諦めがついて「この額以上はいっさい追いかけません」と珍しく毅然とした態度を取った(笑)。

そして、落札翌日のメールによると最終的な落札結果は「229,888円」(4本分)だった。う〜ん、明らかに別途修繕代がかかることを思えば何とも言いようのない微妙な価格。

実は、物語はこれで終わらなかった。当日の夜になって出品者から当方宛てに次のようなメールが届いた。

「はじめまして、 グットマン スピーカー AXIOM80 を出品致しました〇〇〇と申します。

実は先ほど落札者様より連絡をいただいたのですが、ご本人様のご都合により、急きょキャンセルさせて欲しいとの事でした。

何度かお話した所、悪意があったとは思えませんでしたから表面上は処理することに致しました。最終の入札額でお譲りできればと思っております。

無理な相談とは思いますが、もし宜しければ前向きにご検討お願いします。また失礼ながら他の入札者のかたにも連絡させて頂いておりますので今回は連絡が先にとれた方にお譲りしたいと思っております。連絡お待ちしております。」

こりゃ、まるで一度ソデにされた女性から「相手が悪かったのでもう一度ヨリを戻そうよ」と言われたようなものだなあ(笑)。

普通は意地とプライドでもってアッサリ「ダメです」と拒絶するところだが、そこは「ストレイ・シープ」で正直いってやはり未練がある。つい、「ダメ元」の気持ちでチョッピリ値下げして「〇〇万円ならOKですよ」と返信メールを出したところ、アッと驚くメールが返ってきた。

「ご返信ありがとうございます。仕事でメールの返信が遅くなってしまいました。お取引となりました場合〇〇様からのお問合わせをいちばん最初にいただいておりますので金額は入札いただいた金額〇〇万円(送料無料)で大丈夫です。

お振込みの確認後の発送となります。発送の準備もございますのでお返事の際にお届け先のご住所又はお届けの時間帯指定などのご希望があれば一緒にお願いします。確認できましたら折り返し振込先のご案内をお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。」という望外の返事。

そこで、当方宛ての住所を急いで連絡したところ、“あにはからんや”その後はいっこうに返信なし。2回ほど催促のメールを出すもまったく応答なし。期待させておいて、あっさり肩すかしをくらってしまった。

ヤレ、ヤレ、どうやら出品者の心変わりがあった模様だが考えられる理由は二つ。

1 色よい返事をしたものの、〇〇万円以上の価格で引き取り手が新たに現れたので、利益優先で鞍替えした。

2 落札後にときどきこういうメールが来ることがあって詐欺のケースがよくあるという。そこで警戒してこちらから「代引きで送付してください」と注文を付けたわけだが、そこで騙すのをあきらめた。

どうも1の理由が可能性が大きいように思うが、元々出品者は中古専門の洋服屋さんでオーディオ屋さんではなかったので、「AXIOM80」の相場がサッパリ分からなかったに違いない。こちらが変に値切ったばかりに何だか可哀想なことをしてしまった。

届いたメールに知らん顔をするのはさぞや心苦しかったことだろう。「罪を憎んで人を憎まず」(笑)。

なお、この件を仲間のKさんにも報告したところ「それが顔の見えない取引の怖さですよ。品物の程度が悪そうだったので、結果オーライだったかもしれませんね。」と慰めてもらった。

まあ、縁がなかったというべきだろうが、「逃がした魚は大きかったかもしれない」と今でもチラッと脳裡をよぎる〜(笑)。

また、31日(土)の午前中、東京ご在住のSさん(オリジナルのAXIOM80愛好家)から珍しくお電話があって、「ブログを拝見しました。結局、落札できたんですか?」と、問い合わせがあったので「実は、かくかく、しかじか」と、申し上げたところ「もし、どうしてもオリジナルが欲しければ別途提案がありますよ。」と、ほんとうにありがたい申し出があった。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/5b2009da8b3e01a0f0826d0ff67f62fb

「AXIOM80」のネガティブ・キャンペーン? 2014年07月14日

日頃から愛用しているSPユニット「AXIOM80」(以下、「80」)だが、残念なことに2ペアとも1970年代に復刻されたもの。

1950年代初頭に発売されたオリジナル・ユニット(以下、「オリジナル」)は別格の存在という話をよく聞くので、どれほどの違いがあるのか、一度自宅のシステムの中に組み入れて鳴らしてみたいとの思いは尽きない。

先日のことだが「オリジナル」の愛好者のSさん(東京在住)から、次のようなメールが入った。

「R形状マグネットエッジの最初期型オリジナル80がペアでヤフオクに出てます!
〇〇で整備済とのことで状態良さそうです。
片方のコーン紙に補修がしてあるようですが、左右で特性が合っているのなら問題ないでしょう。補修の有り無しよりも、折り返し形状エッジのオリジナル軽量コーン紙がついている事が最重要ですから。

破れたからといって後期の重いコーン紙に取り替えられていたら、オリジナルの最大の美点が失われてしまうところでした。

今回の物件は、ウェンブリー工場製造であることは勿論のこと、ベークライト製カンチレバーの厚さが薄いこと、マグネットカバーのエッジ部にRがついていること、サブコーンの色が焦げ茶色であること、どこをとっても1950年代末頃から1960年代前半にかけて製造された第T期バージョンです。

その中でも最初期の製造と判定できるAXIOM80でしょう。この先、完動品がペアで出てくることは相当稀だと思います。30万円までで落ちるなら間違いなく買いでしょう。既に結構な数の入札者が居るのが気になりますが、頑張ってください。」
          

久しぶりに“血湧き肉躍る”話(笑)。

とはいっても、メールにあるように(入札額が)30万円以上の勝負をするつもりはない。いくら「音楽=オーディオ=命」といっても、それで飯が食えるわけでもない。

また“お金優先”と言われるかもしれないが、オーディオに限らず何ごとにつけ「性能 ⇔ 対価 ⇔ 満足度」の相互の兼ね合いをはかるクセをつけておくことは「頭の体操 → ボケ防止」にとっても非常にいいと思う(笑)。

冗談はさておき、すぐにウォッチリストに登録して注意深く見守っていると、中古専門のストアからの出品なので例によって「1000円」スタートながら、あっという間に21万円まで跳ね上がってそこから小康状態に入り、いよいよ落札当日になった。

夕食を終えて、就寝前になってからいよいよおもむろに始動開始。これで結着だといわんばかりに「299000円」でいきなり入札したところ、何とその額以上のもっと高値をつけた入札者が既にいたのには驚いた!

な〜んだと、一気に冷めてしまった。物事にはすべて“のり”(法、則、典、範、矩)というものがあるように思う。いくら「オリジナル」といってもこれ以上追いかけるつもりはないので、いつものとおり「足の裏叩き」を終えてご就寝(笑)。

翌朝、いったいいくらで落札されたんだろうとパソコンを開いてみたら「301000円」で落札されていた。

ウーム、2000円差かあ!ただし、本気で自分が勝負を仕掛けたらおそらく競り合いになってもっと値上がりしたことだろう。

というわけで、今回も「オリジナル」とは縁がなくてとうとう涙を呑みました(笑)。

しかし、改めて考えてみるのに「AXIOM80」はそもそも30万円に匹敵するような性能を持っているんだろうか?

オリジナルを使っているオーディオ仲間のKさん(福岡)によると「とても30万円以上の値打ちはありませんよ。」と、はっきり仰る。Kさんは歴戦の強者で、アルテック、JBL、タンノイなどを経て「80」に至った方で、しかも無数のアンプを使いこなしてきた方である。

これに勇気を得て、今回はいつもとは違って「80」をマイナスの視点からいくつか列挙してみよう。

いわばネガティブ・キャンペーン(笑)

☆ 「80」はけっして万能型のユニットではない。たとえば、弦楽器群のファンダメンタルな響きはとうてい望むべくもないし、あの雄大なワーグナーやマーラーなどの音楽には向かない。線が細すぎる。したがって、せいぜいボーカルやヴァイオリン・ソロを聴くぐらいが関の山でとてもメインのシステムとなる資格はない。

☆ とにかく中低音域が物足りない。その辺も含めてうまく鳴らそうと思うとメチャ手間がかかるユニットである。そもそも完璧に鳴るかどうかも定かではない。実際にいろんな方々の「80」を聴いてみても、自分も含めて“あと、ひとひねり必要”という印象を受けるばかり。

☆ とても気難しいユニットなので全体的なシステムの構成にも配慮しなければならず一か所でも手を抜くとすぐに反応する。取り分けパワーアンプの選択が難しくてとても一筋縄ではいかない。

我が家の例では、WE300Bアンプ(1950年代オールド)、PX25アンプ(ナス管)、刻印付き2A3(1940年代)アンプなど一般的に定評のあるものを使ってみたがいずれも「帯に短し、たすきに長し」で決め手に欠けており、いまだに「ああでもない、こうでもない」と迷路を彷徨っている。

実際に「80」の紹介記事が掲載されている「いまだからフルレンジ」(別冊ステレオサウンド)にも次のような箇所がある。(115頁)

「このユニットの本領を発揮させるには相当の力量が必要で、当時としても独特の繊細で、ふっくらした艶やかな響きを堪能していた人は稀だったと思う。」とある。

おそらく筆者は「瀬川冬樹さん」(伝説のオーディオ評論家、故人)に違いない。瀬川さんほどの方が後になって「80」から「JBLシステム」へ転向されたが、今ではその気持ちが分かるような気がしている。

とまあ、以上のとおりで結論から言えば“うかつに手を出さないほうがいい”ユニットである。

ところで、今回の例にもみられるとおり「80」の近年になっての高騰ぶりは目に余るものがあるようだ。

原因はいろいろあろうが、実をいうと「80が異常に値上がりしたのはあなたのブログにも一因がある」と、一部の方から責め立てられている。
http://blog.livedoor.jp/alargaret/archives/9710962.html

オリジナル版と復刻版〜その1〜 2014年10月21日

現在愛用しているSPユニット「AXIOM80」(以下「80」)はスペアも含めて残念なことに2セットとも復刻版。オリジナル版と比べて音質が落ちるという話をよく聞くが、実をいうと「もうこの音で十分」という気持ちをずっと持っていた。

しかし、同じ「80」仲間のSさん(東京)から「〇〇さんは80の伝道師だと思っていますので、ぜひオリジナル版を所有して欲しいと願ってます。」という言葉には正直言って心を揺り動かされた。

別に稀代の名ユニット「80」にふさわしい繊細な耳を持っているわけでもなし、愛着とか“こだわり”にしても自分よりもずっと熱心な方々が全国に沢山いらっしゃるので、伝道師とはちょっとおこがましい気もするが、こうしてブログでその魅力をこまめに発信するという意味では少しはその資格があるのかもしれない(笑)。

そのSさんから10日ほど前にメールが入った。

「ヤフオクに第一期版80がペアで出てます。今回のはコーン紙もカンチレバーも間違いなくオリジナルです。マグネットエッジがR形状かつサブコーンが茶色ですから完璧に最初期のものです。」

ずっと以前のブログに掲載したことがあるが、「80」は製造年代によっていろんな変遷を遂げている。大まかに分けるとT〜W期ぐらいに分かれていて、マグネットの磁束、カンチレバーの薄さ、コーン紙の厚さの違いなどが指摘されている。

いずれも音質を左右する重要な箇所になるが、最初期のものはマグネットがもっとも強力、カンチレバー(下記の画像で白い線で囲んだ部分)がもっとも薄い、コーン紙がもっとも軽いとされており、音声信号に対する反応がもっとも敏感で繊細とされている。

これまで沢山の「80」がオークションに出品されてきたが、いずれも「帯に短し、たすきに長し」で何らかのキズがある物ばかりだったので、今回ばかりはSさんの言葉をしっかり受け止めて大きな期待を持ってパソコンを開いた。

該当する「80」の解説文にはこうあった。

「オーディオマニアの叔父が使っていたもので定かではありませんが1940年代終わりか1950年の初めごろ購入されたと聞いております。GOODMANS社のAXIOM80の最初期タイプ保管品の出品です。目視チェックしたところコーン紙の状態は非常に良く破れや補修跡がない美品状態です。

1本のみボイスコイルタッチがありましたので大阪の専門業者に修理して頂きました。65年ぐらい前のアンティークなユニットですが長期保管のため多少コーン紙など埃や汚れはあります。1本はコーン紙が少し茶色に変色していますが動作、機能に関してはまったく問題なく両方とも低域、高域ともビリ付きもなく正常に動作しました。


このような極上ユニットは今後出品されることはまずないと思います。


バイオリン、ピアノ、ボーカル、ジャズのピアノトリオはスピード感のあるこれ以上ないサウンドを聴かせてくれます。またaxiom80のレプリカユニットもありますが外観は同じでもオリジナルとは似ても似つかないサウンドですからレプリカをお持ちの方は是非最初期タイプのオリジナルユニットを落札して聴いて使ってください。


2本で一セットになります。テスト試聴では2本とも問題ありませんでした、65年前のユニットですから写真を参考にしてノークレームノーリターンでお願いします。」

こんな文章を読むと、つい「乃公(だいこう)出でずんば蒼生を如何せん」という気になろうというものだが(笑)、文面から推測すると、おそらくオーディオマニアだった叔父さんの遺品なのだろう。なぜならマニアが存命中にオリジナルの「80」を手放すはずがないから。

「名品を手に入れようと思えば所有者が亡くなったときが狙い目」とはよくいったもので、これから最初期の「80」の所有者の寿命がボチボチ尽きる頃なので世に出回る確率が高くなるかもしれない。

それはともかく、Sさんに次のような短いメールを返信した。

「いかにも程度が良さそうですね。今度こそは内心、秘かに期するものがあります(笑)。情報提供ありがとうございます。」

ようやく本物に巡り会えた気分で今回のオークションには珍しく気合が入った。

落札期日は10月13日(月)の夜。
結果から言えば、123件もの競争をくぐり抜けて見事に落札。

今回は極上の逸品とあって通常の2割増しほどの落札価格だったが、「鵜の目鷹の目」とはよくいったもので入札参加者の皆さんホントによくご存知でホトホト感心する。

待望の現物が到着したのは、16日(木)の午後だった。じっくりと検分したが、まさに65年間にわたって注ぎ込まれてきた愛情と熱意が伝わってくるかのような程度の良さだった。   

さあ〜、いよいよ10時過ぎからオリジナルの「80」の取り付け作業開始。

なにせ精密機器なので、ネジ回しのときに手が滑ってドライバーでコーン紙を突き破ろうものなら、もう自殺ものである。「半田ごて」の取り扱いにしても、細心の注意が要る。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/90e3b1297bfa6be1c342f3d85153000c


オリジナル版と復刻版〜その2〜 2014年10月24日

前回からの続きです。
ようやく手に入れたオリジナルのSPユニット「AXIOM80」だから、グッドマン指定のエンクロージャーに取り付けるときはハラハラドキドキで緊張の連続だった。

結果的には滞りなく進んだが、作業のポイントはバッフル面への取り付けネジ(4か所)を均等に締め上げること、そしてやや軽めにしておくこと。

(SPユニットの)取り付けネジの締め付け具合はとても微妙である。以前、JBLの38センチ口径ユニットをタンノイ・ウェストミンスターに取りつけたときに、1か所のネジが緩すぎたばっかりに弱音のときに音が歪んでしまったことがあるので要注意。

これが取り付け終了後の画像だが、ご覧のようにSPコードは極細の単線(プラス側はクラングフィルム製、マイナス側はウェスタン製でいずれもヴィンテージ品)を使用している。撚り線を使ったこともあるがどうも音が滲むような気がしてならない。

またエンクロージャーの生命線とでもいうべき「ARU」(アコースティック レジスタンス ユニット)の部分については名設計者E・J・ジョーダン氏に逆らうようでまことに申し訳ないが、こればかりは我が儘を許してもらって、余分に極細目のステンレスの金網を上から張り付けている。

周りを赤いテープで囲んだ箇所がそうだが、この1枚で低音域がより豊かに鳴るような気がして仕方がない(笑)。

片チャンネルの作業におよそ20分、計40分でようやく無事に取りつけ完了。

さあ、いよいよ試聴である。長いことオーディオをやっているが最初の音出しのときほど緊張し、胸が高まることはない。とても最初から元気よくガンガン鳴るCDをかける度胸は持ち合わせていないので、まず可憐なソプラノ歌手「有山麻衣子」さんを聴いてみた。

実をいうと、あまりうまく鳴って欲しくないという心理もチラリと働いていた。その奥底には長年愛用してきた「復刻版」に肩入れする気持ちが明らかにあり、音質に大きな差が出るのはちょっと困るというような心境・・・。

「オリジナルと復刻版とは音質に雲泥の差がある」と散々、耳にタコができるほど聞かされてきたので、それに対する反発心ももちろん否定できない。

マニアの心理はとても複雑なのである(笑)。

そういうわけで、誰よりも両者の音質の差があまりないことを願っていたのは“ほかならぬ”この自分なのだが、実際に試聴してみると「明らかに違う!」。

低音や高音が“どうのこうの”というよりも、「音の佇まい」がごく自然で柔らかいのである。これに比べると、復刻版はやや肩肘張った強面(こわもて)という印象がする。こればかりは、片方だけ聴いている分にはなかなか分かりづらいポイントである。

日頃から“音の好き嫌い”を判断する要素のひとつとして「作為のない自然な柔らかさ」は必須だと思っているので「さすがにオリジナル!」と満足。

ようやく安心してお気に入りのCDを片っ端から引っ張り出してきて聴くとともに5台の真空管アンプとの相性を改めて探った。

「71A」、「WE300Bオールド」、「PX25」1号機と2号機、「刻印付き2A3」のそれぞれ直熱三極管シングルアンプ。

いずれも甲乙つけ難しだったが、これまでやや“くすんだ”存在だった「WE300B」と「PX25」が見事に息を吹き返したのが印象的だった。両アンプとも高域方向にややクセがあったのだがオリジナルによって見事に調教された感がある。

アンプの個性はスピーカー次第で生きもすれば死にもするので、早々に見切りをつけることなく簡単に手放さないほうがいいというのが自分の経験則。比較的容易に改造できるし、「球転がし」が出来る真空管アンプの場合、特にそうだ。

ひとしきり試聴した後にSさん(東京)に「オリジナルのあまりの音の良さに茫然としています!」とメールを打ったところ、次のような返信があった。

「遂にやりましたね!第一期バージョンの中でも最初期ロット版は数多くの80の中でも別格なのだと思います。私が手に入れたLHH2000もそうですが、最初期物は使ってある部品に手抜きが無いというのもあるのでしょうが、技術者が製品を世に問う為の気概が篭っているのでしょうか?

何故かその後で量産される物とは別物になってしまいます。設計は同じなのにオーディオ製品には間違いなくこの法則が当て嵌まるのが不思議です。サブコーンが茶色の最初期ロットは、いったい何台製造されたのでしょうか?まず市場で見掛ける事はないので、〇〇さんが今回手に入れられたのは奇跡に近いのかも知れません。それではどうぞ復刻版とは違う高音の伸びをお楽しみください。ソースはお選びになって低域は望まずフルレンジでお使いになる事をお勧めします(笑)。」

オーディオ機器の場合、メーカー側が改良と称して何代にもわたって製作するものが多いが、ほんとうに改良に値するのかどうか疑問に思うことが多い。単なる目先を変更するだけで値上げする口実になっているのでは?

古典管だって、「71A」、「WE300B(刻印)」「2A3の1枚プレート」「PP5/400」など最初期版がいまだにベストとされているので、「大量生産への移行 →コストダウン →品質劣化」の流れは残念なことに古くて新しい課題ともいえる。Sさんが仰る通り。

さて、“念には念を”で、生き証人(?)としてクルマで10分ほどの所にお住いのYさんに連絡して来てもらった。このところ、2週連続で我が家にお見えになっているので復刻版の音を熟知しておられ、オリジナルとの違いがたちどころに分かるはず。

試聴後のご感想は、やはり自分と同じだった。「明らかに違いますね。オリジナルに比べると復刻版の方が何か作られた人工的な音のように感じます。」

どうやらこれで「オリジナルとレプリカ論争」はひとまず終止符を打ってよさそうだ(笑)。

そして20日(月)の午後には大分から3名のマニアが集結。

改めてオリジナルの音を確認してもらったが「これはレコードの音と変わりませんね!」にはつい、うれしくなった。

そして後半に「JBL3ウェイマルチシステム」を聴いていただいたところ、「ジャズを聴くならやはりこれぐらいのスケール感がないと・・・」と、圧倒的な好評を博した。

日頃から大型システムを聴き慣れている向きには、小編成用の「AXIOM80」の世界に対してどうも違和感を持たれるようで、そういう意味ではとても万人向きのユニットではないことを再確認した。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f15ce559f50be6b15eeddd325e35bd07
 

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コメント
 
1. 中川隆[6639] koaQ7Jey 2017年2月11日 15:45:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7099]

Goodman AXIOM-80  2013 12/19  

 スピーカーの概念を根底から覆えされたAXIOM-80
 (1970年台中期)

 スピーカーより初めて瞬間を体験、
 以後、バスレフ(共振)とホーン(残響)に決別。


 高速応答の速さは比類がない

 この様な高性能は未来の未知の形態であって然るべきであるが、古い時代のフルレンジという似つかわしくない機構に驚く。

 性質は振動系の動作が速度形であり、通常の使用方法は通用しない、駆動するアンプは内部抵抗の低い高性能でないと真の価値は引き出せない。


 
 構造的にはフリーエッジ、フリーダンパー、であり、エッジ&ダンパー部分にはそれぞれ3点のベーグライト製カンチレバーで吊られている、そのカンチレバーは板バネ状にセットされ、前後ストローク方向にバイアスがかかっている、バイアスは中点位置でバランスが保たれる構造。

 磁束密度は強力で17,000ガウスを誇り、当時としては製造可能な最大限の値であろう、振動系のコーン紙は軽量かつ硬質であり、その先端は強度アップのためR状に整形されている、その特異な構造のため軽量コーンにもかかわらず共振周波数(f0 )は20Hzと低い。
 

 このスピーカーの異例とも言える特徴は、約800Hzより低い周波数はoct/-6dBで降下している事です、また800Hzより高い周波数特性はピークディプの連続でやや高域上昇の傾向にあります。

 この特異な特性はお世辞にも良いとは言えません、このままではあたかもLPレコードのRIAA補正無しの如く、低音の全く出ない状態です、歴代このスピーカーのオーナーを最も悩ませた要因であります。

 低域不足を補うため、誰しも考える事はバスレフの様に共鳴箱を用いたり、ホーンロードを低い周波数までかけレベルアップを行ったり致しましたが、ことごとく無残な結果となっております。

 実はこの800Hzより低い周波数のoct/-6dB領域、この帯域は振動系の動作は速度型であり、過度特性は大変優秀であります、したがって800Hzより降下していると言うより、速度型が800Hzの高い周波数までカバーできている、っと解釈するのが適切です、これが実現できているスピーカーはまさに恐るべき高性能と言っていいでしょう。

 AXIOM-80をベストに鳴らすためには、この良質の速度型領域をバスレフ(共振箱)やホーン(残響)で劣化させてはいけません、エンクロージャーは共振がなく、振動系に空気負荷がかからない状態でなければなりません、具体的には無限大バッフル、次いでJIS箱の様に超大型の箱、になります、低音が出ないといってアコースティクな小技は最終的に最悪の結果となります。

 AXIOM-80の指定エンクロージャーに、Goodman社は有限エンクロージャーにARU(アコースティク・レジスター・ユニット)を装備した物があります。

 このARU、設計は当時Goodman社の E・J・ジョーダンです、動作はあまり知られていない様なので解説いたします。

 前面に開口があり一見バスレスの変形の様に見えますが、動作はバスレフの要素は無く、仮想無限大バッフルもしくは背圧のかからない仮想大型密閉箱となっております、開口に付けたARUはその開口が共振周波数を持たない構造となっております、インピーダンスもfoのピーク1つのみであります、具体的な構造は前面に全体に金網に覆われ、中央部分は金網そのままです、このままでは共振してしまいますが、その淵には通気性のある繊維が貼られていて、開口であってもそれはおぼろげな開口で共振を上手に逃げております。

 かって【ラジオ技術誌】で発表された「フェルト箱」とも一脈通じるところがあり、こちらは箱自身が共振点を持ちません、試聴結果はさすがに良く似た音色です。

 結果有限の箱でありながら、振動系から見るとあたかも無限大バッフルの如くの動作となります、ただしバスレフの要素がありませんから低域の増加は全く期待できません、800Hzよりoct/-6dBの下降そのままであります。

  速度型領域の補正

 さて、ここまではAXIOM-80の解説で御座いましたが、これよりは私流の鳴らし方をご披露いたします、ただし、この試みは約30年以上以前で、未だ音楽ソースの主流はLPだった頃で現在ではサブソニック等の配慮は軽度でよろしいでしょう。

 まず速度型領域の補正を行います、スピーカーが800Hzよりoct/-6dBで降下しておりますから、RIAAの様にoct/+6dBの補正回路を挿入しイコライジングを行います、これで初めてフラットな再生が可能となります。

 このままでは超低域まで補正が効いておりますから、50Hz近辺よりoct/-18dBのサブソニックフィルターを設けます、AXIOM-80は電気信号の追従性群を抜いて優れております、カートリッジの数Hzの揺らぎも完全に追従いたします、これを避けるためにフィルターは不可欠です、50Hz以下の信号は補正のoct/+6dBとフィルターのoct/-18dBで最終的にスピーカーは■色の通り50Hzよりoct/-12dBで降下いたします、現在はデジタル時代であるためサブソニックは極少でありoct/-6dBでも大きな問題にはならないでしょう。

 この状態で初めてバランスの取れた音質となります、速度型領域に共振も残響もありません、あれだけヒステリックだった音質も、透明度の高い澄んだ音質の中での高速応答の小気味良さは比類がありません。

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AXIOM-80 その生い立ち

 AXIOM-80、その生い立ち、詳細は不明であります、文献によると第二次世界大戦中にはすでに存在しておりました、やがて終戦となりGoodman社より販売される様になった訳ですが、このAXIOM-80だけがGoodmanの製品群の中でも異質な存在です、したがって設計製作社は全く記録がありません、昔の大戦中にこれだけ立派な製品が完成されていた事が脅威であります。

 実は私の推測で確かな証拠は無いのですが、このスピーカー用途は潜水艦のソナーのモニター用ではなかったか?、っと思う節があります、と言いますのも、二アフィールド的に耳元にセットし、真空管アンプの電源を入れますと、真空管のヒーターが温まり、真空管内部の電極が熱膨張で伸びてゆく金属音が克明に聞こえます、それもかすかにでは無く、自分があたかも真空管の内部に居るが如く明瞭に聞こえるのです、もしソナーのモニターが用途ならば、特異な周波数特性も高速高感度も納得ゆきます。

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AXIOM-80 迷信?


 AXIOM-80は誕生が古いのですが、決して骨董品の類ではありません、現在でも通用するのは勿論の事、なかなかこれを凌ぐ代物にはお目にかかれません、比較的類似の物を探しますと、次項のESL-57とかリボン型スピーカーの様に付帯音が着かない構造の物が似ております、それだけ高性能であります。

 ところが世評では駆動するアンプに、WE300B等直熱三極管シングル無帰還の様なアンプがベスト、という評価となっております、確かに嫌な音のしないこれ等のアンプは聴き易い音質となるのは確かです、しかし内部抵抗の高いアンプは低音が膨らみ気味でよく響くのですが、AXIOM-80の優秀な電磁制動を妨げる方向にあります、AXIOM-80に関する限り心情的なノスタルチックは捨てなければなりません。

 小手先の誤魔化しは総て白日のもとに音として表現してしまいます。


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その後のAXIOM-80

 AXIOM-80は1970年末期再生産のレプリカが発売されました、しかしこのレプリカはオリジナルと比べ相当異なった製品となってしまいました。

 最も異なる部分は速度型領域の周波数が800Hz近辺まで確保されていたものが200Hzまで低下した事です、考えられる原因として、第一に磁束密度の低下、第二に支持系の抵抗増大、第三に振動系質量の増大、等でAXIOM-80が持っていた大きな特徴が著しく損なわれております、実際現物を調べたところ、ベーグライトのカンチレバーも厚みの大きなボテッとした材料に変わり、デリケートなフリーエッジ・ダンパーの特徴は損なわれております、振動系のコーン紙も周辺の一体R形成では無く円錐状の切りぱなしとなっております、磁束密度の差はこの時期未だガウスメーターを持っていなかったので不明ですが、その他の手抜きを見る限り怪しいものです。

 その変わりと言っては何ですが、裸のままの特性は速度型領域が800Hzが200Hzに低下したため、一寸聴きには聴き易くなりました、要するに極普通のスピーカー近くなり、あの高速高感度の特徴は大部分失われております。

 AXIOM-80を我が物とし、鳴らし方も満足し、安定した状態を保っておりました、もうこれ以上を望んでも一般市販のスピーカーではいくらお金を出してもこれに適う物はありません。

 そんな時良からぬ考えが頭をよぎります、この驚異的ともいえる速度型領域である800Hzの周波数を更に高い周波数まで上げ、更に高速度に対応したらどうなるのか?、ここから先は前人未踏の領域であります、


  
QUAD ESL-57

 コンデンサスピーカの古典です。
 英QUAD社 ESL-57

 大音量は不可能ですが写実的な音像は貴重
 過度特性が優秀で固有の付帯音極少

 能率は極めて悪く、まことに贅沢なスピーカー
 AXIOM-80が上手く鳴らせた場合、音質は酷似してくる。

 性質は周波数が高くなる程インピーダンスが下がり、最終は短絡状態となる、駆動するアンプ泣かせの代物で、真空管アンプでこのスピーカーが鳴らせれば合格でしょう。

 かってマークレビンソンが3パラとしスコーカーとして使用(HQDシステム)したのは有名  
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b158e5faac8b1985deb4140fdcb4222a 
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/18813f52fedf348c5aef9b4ad60700a1
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/5b2009da8b3e01a0f0826d0ff67f62fb


2. 中川隆[6640] koaQ7Jey 2017年2月11日 16:48:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7100]

銚子の散歩道 2011年05月09日
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51882378.html

こんなの作っちゃいました 壱

英デッカ・アーク型エンクロージャー・アキシオム80用
http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/e/9/e9c81cfe.jpg


この英デッカ社のラボラトリで制作されたエンクロージャーを以前紹介したことがありました。 今回のものはこのエンクロージャーをたたき台として、これを製作した技術者の意図を私なりに押し画って作り直したものです。 オリジナル品はプロトタイプそのもので、あちらこちら音響的に未処理な部位があり、それを新たに設計した人が目指したであろう所を、私なりに推測し完成したものです。 

このオリジナルエンクロージャーに関しては、直接これを買い付けた(正確に言えば押し売りされた!!)阿部氏によれば、このエンクロージャーにアキシオム80を入れると素晴らしい音がする等と英国人がのたもうたそうですが、アキシオム80どころか、エッジを不当に改悪されたラウザーPM6がついていたのは何故か、本当にそうなら何故入れていないのか、私としては「何故だ!!」と突っ込みを入れたくなります。 

しかし英国人の話もあながちウソッパチではなく、グッドマン社のアキシオム80用のエンクロージャーは、このアーク型をモデファイしたと思われる型をしています。 

異なる所は、アーク型が1回折り返しのバックロードホーンであるのに対して、グッドマン社のものは、ARUを用いている所とユニットの取り付け位置が逆であること、又バッフル面が傾斜していないことであります。 

だが読者の皆様は当然、アキシオム80を、オリジナルアーク型エンクロージャーに入れた方が良いのではと、考えられると思いますが、私がこのエンクロージャーをつぶさに調べた所、これは無理であると判断を下しました。 

これはプロトタイプであり、実験的な作品で、必ずしもアキシオム80専用というものではなく、ワーフェデール Super 8又は、現在入っているグッドマンの20cmフルレンジ又は、他社のユニットを入れてテストしてみようと思って作られたものであると考えられるからです。 

更にこちらの方がもっと重要なのですが、このエンクロージャー自体作られてから 50年以上経っており、既にかなりヤレていて、アキシオム80の強力なエネルギーを受け止めるだけの強度は既に失われているのが明らかでしたので、新たにアキシオム80用に作り直すことにしたのです。 

このエンクロージャーの真の目的とは何だったのでしょう。 

内部の空気を共鳴させて、エンクロージャー自体を全共振させ、音圧レベルと音楽的再現力を上げるということにつきます。 

すなわち内も外も全共振させることは、アキシオム80に何らストレスを与えないことになるのです。 

単純に考えてみると、キャビネット内部の空気そのものが、空気柱となって共鳴するのです。 当然その空気柱の総容量はかなりのものになります。


 全体の量としては、ヴァイタヴォックス社製コーナーホーンの開口面積に匹敵するでしょう。 ということはアキシオム80に、15インチウーファーがプラスされていると思ってもらえれば良いのですが、振動するのが空気そのものなので、大口径ウーファーにありがちな小出力におけるボケ音は皆無で、ピックアップ性に優れています。 

このエンクロージャー自体、CWホーン(通称バックロードホーン)型式を採用しています。 特有の癖やポンつきが発生しやすいのが弱点なのは当然考えられます。 
この問題を英デッカ・ラボラトリのエンジニアたちは絶妙なアイデアで解決していました。 

エンクロージャー内部の空気を極力動かさないという手法です。

これは本機の開口部を見れば直ちに理解でき、通常のバックロード型は、ホーン開口(フレアー)を音楽的にも理論的な面からも、問題が無い様にする為、自然な形で外部の空気と馴染むようなだらかに作りますが、本機の場合、この開口部に背板と直角に一枚板を設けており、音道からの音圧を一端ためて、それからユニット側にぶつけております。 

こうすると音圧は直接床にぶつからず拡散するようになります。 

従って床からのキャビネット本体の高さと言うのが重要になってきます。 
オリジナルの場合は6cmのキャスターが付けられていますが、これはワーフェデールSuper 8用であり、アキシオム80の場合はSuper 8に比べてエネルギーが強い為、もう少し開けた方が良いと思い、10cm程持ち上げてあります。 

これに高さ調整用の足が付くので、実際は12.5cmほど床から上がっていることになります。 この高さは重要で、あまり空間が無いとここの部分の空気の動きが制限されてしまい、音が圧縮されたままのような聴感に悩まされるはずです。 

ワーフェデール創業者、ブリックス氏の本にもこれと似たようなエンクロージャーの図面が載っています。 

こちらの方は前面に音が放出するように設計されています。
従ってエンクロージャーは床に直置されています。 

これは9mmという比較的薄手の合板を指定しているので、CWホーン特有のポンつきが更に強まってしまうはずです。 こうした問題を防止しているのが本機の基本設計であるエンクロージャーの完全モノコック思想で、ポンつきを発生させる共振(板と空気圧)を六角形という形で防いでいます。 

無論、ただエンクロージャーが変則形だからといって、定在波や空気圧による放射インピータンスの乱れが防げるものではありません。 これを可能にしているのが効果的に配置された補強材で(各板の連結)で、寸法は長さ6cm×25mmの三角形をしています。 


http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/d/4/d437b6fa.jpg

何かしらの角材(四角形)を用いるより格段に空気圧の抵抗値が上がることにより、エンクロージャー内部の空気圧をコントロールすることが可能になります。 

三角材は響棒も兼ねているので、使用する木材は吟味しなくてはなりません。 

本機に使用したのは、レッドシーダー材の柾目を使いました(板目だと音が止まってしまう)さらに注目すべきは本機の下部において、エンクロージャー自体の板材がそのまま伸ばされていることです。 

これによりエンクロージャーの板すべての響きが何の障害も無く、ストレートに音場空間へと放出されていきます。


つづく  以上T氏

英国製のスピーカーキャビネットはオリジナルに限るという方も多い。 

僕も其の通りだと思っている一人だが、T氏によれば、ほとんどのキャビネットはもう寿命が来ているという(合板の場合)。

事実、彼の作ったキャビネットに古いスピーカーを取り付けて聴くと、音が活きている。

この違いはなんなんだろう。 

オリジナル崇拝も、英国のスピーカーキャビネットに限って言えば、当てはまらないケースが実に多い。 まして音色やハーモニクス、それに色気を再生してしまうユニットに、朽ちかけたキャビネットでは可哀相な音しか出ないのはたしかだと、この頃は思い知らされている。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51882378.html

銚子の散歩道 2011年05月12日 こんなの作っちゃいました 弐

アーク型エンクロージャーのモノコック構造

本機のモノコック構造の真の意味する所、それは過去から現在に到る、エンクロージャーの設計思想の全否定であります。 

読者の皆様はスピーカーエンクロージャーとは、全てがっちりと強固に作るべきだと思われているかもしれませんが、世に言われる、名器といわれるスピーカーユニットを使う場合、この思想は過ちです。 

この思想が流布した理由は簡単です。 

がっちりと強固に作った方が作りやすいからです。 本機の例を上げれば9mmと言う板厚は、釘もネジも効きません。


幸いフィニッシュという便利な機械があるので作り上げることが出来ましたが、当時は大変な作業だったろうと思います。 これがこのエンクローシャーがあまり作られなかった理由でもあるのです。 

製作の面倒くささと難易度はかなりのもので、GRFやオートグラフの方がずっと作りやすいとも言えるほどです。 何しろ組み上げているにしても、頼るべき骨格が無く、板を空中で組み上げなければならないのですから。 従って製作中は全力で手を抜くという、相反する技術が要求されます。 

さてエンクロージャーも完成し、いよいよユニットを組み込む段に行く前に、本機に入れるアキシオム80の云われについて述べておくことに致します。 

一個は1948年〜9年に発売された最初のモデルであり、これは前の持ち主がブリッグス氏の勧めにより購入したもの、

もう一個はステレオ時代1958年にステレオ化するため買ったもの、

これら二個は夏のバカンスのためのスウェーデンのサマーハウスに置かれていたそうです。 

いずれも状態の良いもので、個々10年間の開きがありますが、初期型の方がやや音が低音に寄っている位のもので、この位はユニットの個体差の許容範囲にあります。 

再生音について

本機の再生音は、天衣無放の一言です。 何処にもストレスが掛らず、伸びやかに軽々となり刺激的な音が全く出ません。

特にパイプオルガンは室内全体の空気を揺する位のエネルギーを持ち合わせています。 パイプオルガンとオーケストラ、合唱という、オーディオ装置にとって最も手ごわい宗教曲を再生すると、濁らず明確かつ精澄な音が出るのには驚かされます。 ボーカルの立体感からソリストの人間性や音楽に対する取り組み方まであらわにしてしまいます。 

ジャズを再生してみると、品格という言葉が最も形となって現れたかのような再生音が得られますが、この様な曲の場合、ユニット開発者の若さが出てきて、リズムの弾みが推進力を生み、重さを感じさせません。 

ガーシュウィンのラプソディインブルー等の生命力あふれる表現力は大変素晴らしいものです。 

この様な再生音が可能なのは、ひとえにエンクロージャー内の空気が共鳴しているからで、その振動面積は、エレクトロボイスの30w(76cmウーファ)に匹敵するのではと私は思いました。 

さらに本機の再生音を聴いて気付くことは、時々クォードのコンデンサー型スピーカーと似た音が出ると言うことです。 

だがこの様な音の傾向は、後述する英サウンドセールス社のスピーカーユニットや、バーカー・デュオドでも聴くことが出来ます。 

そうすると我々がコンデンサースピーカーに対する認識が、改められなければならないかもしれません。 すなわちクォードのコンデンサースピーカーを固有のものと認識するのが定説でしたが、実はこうした音の好みは古き英国人の中に脈々とながれていたように思えるのです。 

クォード社はそうした好みを明確に表すため、コンデンサースピーカーを開発したのではないか? こう考えればアキシム80や、サウンドセールス社やデュオド、或いはプレッシー社のユニットがきちんとした英国風の流儀にのっとって再生すると、上質なコンデンサースピーカーと共通項にある再生音として出現する理由も判ります。 

アキシオム80の都市伝説

アキシオム80は以前に高名な評論家が、一生苦労したければ使えとか、キャンつくキーキー言ってまるで音にならず、昔はこんな音を良いとしつつ聴いていた等と述べておられるが、こうした記述については兼ねてより私は疑問に思っていました。

 これらの方々の言われるように、本当にアキシオム80はその様な品であるか? 

そうではないはずです。 

まずアキシオム80は他のスピーカーユニットと形はやや異なっているけれど、サウンドセールス社のユニットやデュオド程にはヘンテコリンな形状ではありません。
 いや、それらと比べるとオーソドクスにさえ見えてきます。 

繰り返しますが、アキシオム80はただのダイナミック型フルレンジスピーカーであります。 

強固な磁気回路とフラフラコーンを採用してはいるが、これが理由で鳴らないと言うのであれば、JBLやアルテックのコンプレッションドライバーはさらに鳴らないことになる。

そんなはずは無い。 

原因としてはどうしようもないコンディションのアキシオム80を掴まされたか、又はレコードプレイヤーやアンプリファイアがひっかからないものを使っていたからです。 

おそらく後者が原因ではないかと私は考えておりますが、アキシオム80を鳴らすには、まず最上級のレコードプレイヤーを用いなければなりません。 

EMT等を持ってきたら、アキシオム80はとたんに機嫌を損ねます。 

ベルトドライブやダイレクトドライブも不的確で、TD124 又は英国コニサー社のプレイヤーを持ってこなければ実力を発揮させることは出来ません。 

アンプリファイアも又然りで、アメリカ製のマッキントッシュやマランツではアキシオム80 はひきつけを起こしてしまいます。 

6L6 や KT88等の球を作ったアンプリファイアも出力的にも音楽的にもマッチしません。 

英国のしかるべき小出力アンプでドライブするのがベストであります。 

良いプレイヤーとアンプリファイア(欧州製)があれば、アキシオム80 は勝手に鳴ってくれます。 

アキシオム80は、繊細なユニットですが決してエキセントリックではなく、大変自然な音色を持つスピーカーユニットなのです。 

以上T氏
http://blog.livedoor.jp/thorens/tag/AXIOM80


3. 中川隆[6641] koaQ7Jey 2017年2月11日 16:56:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7101]

銚子の散歩道 2010年12月06日 AXIOM 80 エンクロージャ
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51736304.html

先週、T氏が作業場からオフィスに運んできた。 

http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/e/0/e08beb04.jpg

これから、あと数回塗料を塗り重ねる。 かたちは以前紹介したこともある英 DECCAのラボラトリにあったアーク型エンクロージャの試作品をそのまま複製している。 

何しろ、二十年ほど前の英国で、この試作品を買う羽目になったとき、彼の地の老オーディオ狂が

『これにAXIOM 80 を組み込めば、君はミューズのヘヴンに降りられるぞ』

と脅すように売りつけられたのを思い出す。 

T氏は板を慎重に吟味して半年近く、やっと良い合板を見つけ、作業場にこもること1週間、複雑な内部構造や板の合わせの微妙な具合まで入念に仕上げている。 T氏は『オートグラフよりも面倒くさい』と音を上げながらも、熱中してとうとうこしらえてしまった。 英DECCA社が本格的に製品化できなかったのも、複雑な作業工程のせいか。 何しろ日本の職人でさえ、難儀したのだから。

『厚い板で頑丈にするなら、誰でも出来るけれど、それでは AXIOM が死ぬ。 響きのたちの良い薄い板でこさえるから難しい。』


http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/0/b/0b077fb5.jpg


10インチユニットにしては、やたら重いので、サブ・バッフルに取り付けてから、本体に据える予定。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51736304.html


4. 中川隆[6642] koaQ7Jey 2017年2月11日 17:06:28 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7102]
フルレンジSPに戻った方!!!

1) Axiom80 レプリカは紛い物

691 :ジークフリート:2009/12/13(日) 07:52:16 HOST:wb56proxy03.ezweb.ne.jp

どこかの4本システムとは!?・・・アンプ製作の大先生?がやってるアレですかね?

あの先生にかかると、当方のアキショムなんぞは、復刻版だしARU使ってないし、ケチョンケチョンにやられそうです。(実は近所!)


Audio Maestro.com 是枝重治
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi_2.html


575:elmarit9 2011/02/28(月) 20:46:47HOST:p2244-

先日、復刻版(in1本指定箱)を300で鳴らしているものを試聴しました。弦は評判通り?と思わせるところありましたが、ピアノの音が手持ちのものと差が無いようで、期待し過ぎだったかと思った次第です。

オリジナルでないと80の音は出ないのでしょうか?

山本の45で鳴らすには高能率のフルレンジを、と探して、80のことを知らず、アメリカのオメガという小さなところから4.5インチ (93dB) を勧められそれを輸入して1年くらい聴いております。最近調子が良くなってきましたが、小さなアパートの一室で聞くには”あの”80が丁度良いかと思いまして、できれば入手したかったのですが。。

576:ジークフリート 2011/02/28(月) 21:24:39HOST:wb56proxy01.ezweb.ne.jp

アキショム80は、先ずは箱が命ですね〜。
(指定箱よりもバックロードホーン等で低音域を補いたい。)

私が試したのは、845シングル、45シングル、245シングル、山水AU9500、スペクトラルDMA80ですが…
80一本に僅か 2W の45シングルでは若干パワー不足でした。

577:elmarit9 2011/02/28(月) 21:56:32HOST:p2244-

45ではパワー不足ですか。。パワーとは単純に音量だけをおっしゃっているのではないと拝察しますが、何しろ都会の小さなアパートなので、小音量でもバランスが崩れないというAXIOMの惹句は魅力的に聞こえました。
秋葉原のヒノ・オーディオにある2本入りも聴かせていただいたことあるのですが、これが神格化された音?とぴんときませんでした。
指定箱に入れれば良いというものではない、との意見も時に目にしますが、そうなるとぽっと出には敷居が高くなるばかりです。。

578:ジークフリート 2011/02/28(月) 22:38:33HOST:wb56proxy05.ezweb.ne.jp
>>577
80ユニットは右肩上がりの周波数特性になっていますから、箱で低音域を補うのが前提の設計です。
(いわゆる指定箱はスペースの都合でバックロードが使えない時にと考えられたもののようです)

それから、指向特性も、真面目から30度くらいそれた辺りが周波数バランスが良くなる作りになっています。
80の複数使用か3ウェイのスコーカーに使うのも余裕があって楽しいと思いますが、古レンヂファンとしては、左右一発づつで勝負したいところですねぇ。

579:elmarit9 2011/02/28(月) 23:15:13HOST:p2244-

そうですか、できればバックロードで組むのが良いのですね。
兎小屋では条件が厳しいかもしれません。
ユートピアの箱は多少そんな設計でしたでしょうか。いずれ労力をかけずに出来合いの物で間に合わせようという怠け者向きではないのでしょうね。ここに棲息していらっしゃるようような彼岸の方々でないと手に負えないというところでしょか。


581:ジークフリート 2011/03/01(火) 22:59:38HOST:wb56proxy08.ezweb.ne.jp
>>579
私は出来合いの箱を使いましたョ。


582:elmarit9 2011/03/01(火) 23:19:52HOST:p2244-

ジークフリートさん、そうですか。あきらめず、もう少し探してみます。
オリジナルもたまには出てくるようですね。
可能なら聴いてみたいと思います。

607:薬漬け 2011/06/02(木) 16:33:29HOST:proxybg063.docomo.ne.jp

前からチビチビと画策してはいまして…いつかは、と思っていたんですが。
ついに入ってきちゃいました。AXIOM80。

二段ロケット計画でして、いま入ってるのは、エンクロージャー(トラック?オーディオ製)にレプリカユニット。これを、オリジナルユニットに換装しようという魂胆。
やはり「麻薬・魔性」はオリジナルにあり…。
程なく着くはずです。(SPターミナルが貧相なので半田づけがコワイ…(汗))

608:ジークフリート 2011/06/02(木) 21:52:28HOST:wb56proxy10.ezweb.ne.jp
>>607
片チャン2本て手も?
耐入力6Wというのも、米国表示ならその2倍ですから、案外音量は出ますけど、音像・音場サイズが1本ではややこぢんまりしがち‥‥ただ、箱の御利益がどの程度かによるのでしょうけど。

609:薬漬け 2011/06/02(木) 22:29:32HOST:zaq3a5517f5.zaq.ne.jp

一つの箱に2ユニットとして、耐入力を上げるということですね。
手法としてはあるみたいですが(グッドマンの指定もありますし、東京のヒノ・オーディオさんも別の形で製作しておられますね。そういえばご近所に、4ユニットの強者がおられたかと…)、
音が、どうも変わるみたいですね。

実はヒノ・オーディオさんの縦配列の個体が近所のお店にあったことがあり(ただユニットが上がレプリカ、下がオリジナルの混成部隊だったか?)、音を聴いていますと、どうも昔聴いたAXIOM80の風情じゃないんですよね。

端的には音が普通っぽい。
逆に、昔よくAXIOM80を聴いたオーディオ喫茶が、場所を変えて営業しておられて、そこで今もAXIOM80の1本バージョン(ユニットはオリジナル)を聴くことができますが、結構出力も出ますし(マスターは昔、80シングル箱で鬼太鼓座(!)を演奏してましたから…)、何より音色が、あの魔性的な要素をたたえていました。結構スケール感も出ますし。
(ちなみにそのとき聴いたのは、ショルティの「神々の黄昏」のフィナーレでした。)
こうしてみると、シングル箱でトライしてみたいなーというのが現状です。サテどうなるか。


音楽Cafe と audio販売 サワダオーディオ
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610:ジークフリート 2011/06/02(木) 23:01:03HOST:wb56proxy06.ezweb.ne.jp
>>609
まぁ、古レンヂの楽しみは、制約の(限られた)範囲内で如何に上手くやるかだと思いますから、片チャン2本も既に邪道かもしれませんね。
4本だと、邪道も二倍とか?


621:ゴルフ13 2011/06/21(火) 12:09:09HOST:OFSfb-01p4-77.ppp11.odn.ad.jp

フルレンジ複数ユニットの使い方で気を付けなければイケナイことは
コイルを並列接続にすると、各ユニットの個性がそれぞれ主張され音の纏まりが悪くなる。
直列接続ではこの影響が少なくなる。

纏まりのない音になっているだけなのに、困ったことに音場が広がったと喜ぶマニアが大多数です。この様な事を、単に好みで括ることは避けましょう。


617:薬漬け 2011/06/20(月) 10:14:19HOST:proxy20042.docomo.ne.jp

先般来、AXIOM80を何とか鳴らすべく、夜も寝ずに(昼寝して)調整してますが、やはりというべきか、そう易々とは言うことを聞いてはくれません。

セッティングとか、オーソドックスな詰め方でまずは攻めてますが…(といいつつ、現状の置き方がそもそも無茶苦茶ではあるのですが…(汗))

救いは、現状がそうワヤクチャな音ではないこと。これで高域がもう少し透明に抜けてくれ、そしてあの“独特な”質感が載ってくれれば面白くなってくるんですが…。ある意味、ここが一番難しいところかも。

唯一構造で気になっているのは、ARUが純正でないこと。これがタタっているのか?!
それとも大勢に影響はないのか…?ハテ。

618:ハーゲン 2011/06/20(月) 21:09:39HOST:KD106159066206.au-net.ne.jp
>薬さま
Axiom80ってそんなにスケール感が出るのですか!
ショルティの黄昏ってニルソンの熱唱と、SEとサンダーマシーンのぐるんぐるんなサウンドですよね。
あのスケール感がでるとは、、、、
レプリカなら物置に買い置きがあったはずだが、、、


619:薬漬け 2011/06/20(月) 23:46:21HOST:zaq3a551c80.zaq.ne.jp

出ます、というか、出てました。私のところのではありません。(涙)
上にありますとおり、拙宅から比較的近くの「オーディオ喫茶」というか…。最近は生演奏もよくやりますが、昔、堺市内で営業していた時には相当有名だったと思います。
某SS誌の広告常連でもありましたし…。(これ以上言うとマスターに叱られそうなので。)

こちらのマスターが80の達人でして、あのK枝さんのHPにもイニシャルが登場します。
今は同じオーディオでも別のことに大変でして(何かは企業秘密)、なかなか80の面倒とはいかないようですが、前に何曲か聴かせてもらった中に、「神々の黄昏」がありました。
今は少し模様替えしておられますが、当時そこにはタンノイの自作箱システムと、くだんの80(ユニットはオリジナル)がありまして、タンノイはエジンバラ級?の大きさでしたが、この両者が十分にスケール感で競演するのですね。タンノイは押しで、80は空間を満たすプレゼンスで、それぞれ聴かせました。特に80の清明かつ妖艶な、あの音空間…。
もちろんあのユニットのこと、腹にズン!とくる低音がでる訳ではないのですが、何と言うか…。
“力感を押し出すことなく、スケール感を出す”と申し上げたら、イメージしていただけるでしょうか。
「いいですねー!SACD?」
「いえ、これはウン百円の雑誌についてた付録のCDですよ。」
泣きたくなりました。(涙)

この音を何とか出したい!と思っているのですが、名人とトーシロの違いは大きすぎた…。
白旗あげて、今度体調のいい時に、教えを請いに行こうと思ってます。
ちなみにマスターは

「オリジナルにも、レプリカにも、それぞれいい面はあるんですよ」

と仰っておられますが、拙宅のレプリカはキャンついて往生したのでお蔵入りです。(汗)
…出来る人には、出来るんですねえ。(大涙)

620:D-150 2011/06/21(火) 11:45:58HOST:p3113-

一流メーカーの自社レプリカは全く同じではないとしても悪い物はないと思います。
悪ければそのメーカの技術力に対する信用がなくなります。
一度、レプリカのユニットを裸で超近接(ニアヘッドフォン)で聴いてみたらいかがでしょうか? 凄くスッキリして良かったり?

しかし、今ではレプリカを発売することすら遠い昔の話になってしまった。
残念なことです。

623:RW-2 2011/06/21(火) 14:56:32HOST:239.165.145.122.ap.yournet.ne.jp

>>オリジナルにも、レプリカにも、それぞれいい面はある
>>レプリカは全く同じではないとしても悪い物はない

仰る通りでしょう。ただしオリジナルを堪能した方はどうしても勝ち負けをつけたがる。
マランツ#7あたりはかなり違うようですけどね。
パイオニアのユニット(PE-16AやPE-101A)は復刻モデルと称した(実態的に再生産に近い)ので賞賛あれど嘆きや苦情はあまり聞きません。

627:薬漬け 2011/06/22(水) 00:42:27HOST:zaq3a551c80.zaq.ne.jp

AXIOM80に関する限り、オリジナルとレプリカとは、勝った負けた、良い悪いではなくて、少し路線が違っていると思うのですよ。是枝氏の「似て非さるもの」とまでは言いませんが…。

まず間違いなく変わっているのは、コーン紙の材質、そしてサスペンション(ベークライト)の厚みですね。これだけで結構キャラクターが変化しています。

端的には、サスペンションが強化されたことに伴い、レプリカの方が耐入力が上がっていること。
その結果かどうか、オリジナルは中高域寄りの中でも中域が充実しているのに対し、レプリカは中域は薄く、代わりにワイドレンジ化されていると。なので知人等の曰くは

「使用するアンプも、シングルでもオリジナルなら2A3、レプリカなら300B がそれぞれ適性になる」と。

兄弟ではなく二卵性双生児みたいですね。実際、付け替えて、「ここまで変化するか」と呆れましたから。

これらの特徴を活かすとなると、どうしても先ずは、使用者としてどちらの音を採用するか?というところから始まります。ここから、オリジナルになるのか、レプリカの方が有利かが分かれることになるのでしょう。最後は「好き好き」となるのでしょうね。

それにしても諸要素にシビアなユニットです。試しに
マランツ7からQUADUにダイレクトに繋ぎ、これを80に繋いでみたら…!
それまでは音に“紙っぽさ”が少々混じっていたのが、「らしい音」になってきました。ある種豹変。
ただシビアな音です。もうすこし丸みとコク、妖艶さが欲しい。
でも、どうやら箱をいじる前にアンプで悩む余地はあることが判明した次第。


748:RW-2 2011/08/05(金) 23:58:13HOST:239.165.145.122.ap.yournet.ne.jp

ローサーでしょうか。あれもAXIOM80同様、今のモノは昔のモノとだいぶ違いますね。
25年くらい前はP&Cさんにオリジナルがゴロゴロ転がってましたよ。
当時は大鑑巨砲
主義だったので見向きもしてませんでした。

750:ジークフリート 2011/08/06(土) 09:59:40HOST:wb56proxy08.ezweb.ne.jp

>>748 昔の四角いフレームのユニットがイイですね。

ボイスコイルがビビり易いとか‥使い難さはありますが、上手く鳴らせば大鑑巨砲よりまともな音がします。もしかしてコーラル辺りがもっとまともとか‥(その気になって聞いてないので判りませんけど)

842:薬漬け 2011/11/20(日) 01:19:52HOST:zaq77189016.zaq.ne.jp

昔行っていた80の達人の喫茶店は、80シングルで「鬼太鼓座」(!)までかけてましたが(なにせ、ベークライトがしなって?コーンがフレームに当たってましたから(汗)。マスターは涼しい顔で曰く
「だーいじょうぶですよ」。
されど、ちょっと私にはそこまでやる度胸はありません。

しかし、ワーグナーあたりならちょうどいいかも?
(「ブリュンヒルデの自己犠牲」から終曲までとか。明日やってみよっと。)

847:薬漬け 2011/11/20(日) 21:28:45HOST:zaqdb734c9b.zaq.ne.jp

80でワーグナーはやはり無茶な部類に入りますかね?
ちなみに、上記のマスターは所を代えて今もオーディオ喫茶をしていて、タンノイと共に80もドライブしていますが、一昨年でしたか、まだ私が体調不良の折、ちょっと除いた時に、80 でショルティ=VPOのワーグナーのスペシャル盤を、“しかるべき音量で”聴かせてもらいましたが、それが私の80への思いに改めて火をつけて、そして今に至っています。あれは凄かった…。
やはりこれは腕の違いとして、諦めたほうがいいのやらどうやら…ハテ。

855:薬漬け 2011/11/23(水) 02:08:44HOST:zaq7ac411ba.zaq.ne.jp

80で大編成の誘惑に耐えられず、ワーグナーは置いておくとして、マーラーならどうかと。
(影の声:大差あるかい!!)で、5番を、夜遅いこととてそこそこの音量で再生してみました。

ニアフィールドリスニングはあまりしたことはないですが、ある程度距離を置いて、やや小ぶりのスケール感で聴くとの前提なら、これはと思える綺麗な5番でした。(もともと微弱に逆オルソンに置くような間隔なので、音は中抜けにはなりません)。高域が冴えた独特の弦の質感が、やはり唸るに足りるものでした。まだまだ調整途上ではありますけど、先が楽しみになってきました。

でも、皆さんのせっかくのご助言。過大入力を放り込んで、ベークライトを吹っ飛ばしたらそれこそ百叩きになりそうな(汗)。それだけは気をつけないと…。


858:ジークフリート 2011/11/23(水) 21:16:01HOST:wb56proxy05.ezweb.ne.jp

>>855 アキショム80の許容入力6Wというのは英国表示で、米国表示なら12Wですから、あまり遠慮しながら使わなきゃならないほどではありませんが‥‥80の魅力というのは音色と緻密さなんですよねぇ。

ワーグナーが堂々と鳴らなくたって、80の魅力が活きる聴き方で聴ければ、それでよろしいんじゃないでしょうか。

個人的には、当時フランスものが好きで、クリュイタンスやミュンシュのラベルとかドビュッシーを80で聴きますと、万華鏡を覗いたような楽しさでした。こういうのって、あまり音量関係ないんですよね。

859:薬漬け 2011/11/23(水) 23:46:31HOST:zaqdb7346ea.zaq.ne.jp
>>858
ジークさん、まさにそうなんですが、若い頃から80でワーグナーでもブルックナーでも第9でも、80の名人に機嫌よく聴かせてもらってたものですから、どうもその癖が…。(汗)
本当は、ウィーン・コンツェルトハウスSQの「アイネクライネ」やブダペストSQのモツ・クインテット6番あたりを、それなりの音量で楽しむぐらいが一番相応しいとは思うんですが…。
でも、音は確かに「万華鏡」…言い得て妙ですね。そしてあの独特の高域。80で聴いてしまうと、同じ曲がウエストミンスターはともかく、4333でも地味に聴こえますから。


865:薬漬け 2011/11/25(金) 01:19:36HOST:zaq7ac41512.zaq.ne.jp

昔、マスターのAXIOM80で一番聴いたのがブルックナー、特に4・7・8・9番でした。
4番の、力感を押し出すことなしに、空間を全て音場に変えてしまう、あの魔術…。そして7番の、第一楽章の気が遠くなるような美しさ…。これだけを担当してくれるだけでも、以て瞑すべし、というべきでしょうか。(全てベーム盤での印象記です。)

こういう、力感より弦のユニゾンの美が主体の曲には、相性がいいようです。
金管は、力感を求めると難しくなるのでしょうが、上に書いたように、ちょっと力感を抑えて、プレゼンスを中心に聴くようにするならば、ワーグナーもありかなと。

867:sat-in 2011/12/01(木)

AXIOM80でテナーでもバリトンでもサックス聴くと良いんですけどね。
クリフォードブラウンのペットも突き刺さります。
唾がかかりそうなほどリアルに鳴らす数少ないユニットです。


869:ジークフリート 2011/12/04(日) 08:49:16HOST:wb56proxy03.ezweb.ne.jp

80でサックス…ゲッツ等のクール系とかチャリパカ辺りを聴きたいですねぇ。
トランペットなら…チェットかアート辺りの柔らかく広がるタイプ?
ブロウ系はD130にお任せを。(いずれにせよフュージョン系サックスは遠慮したい。ロリンズよ、お前もか!)


870:SAT-IN 2011/12/04(日

要するに楽器の持つ帯域が80の美味しいところにスクイズするのでしょうね。

871:薬漬け 2011/12/04(日) 15:24:29HOST:zaqdb7345ce.zaq.ne.jp

金管の帯域が、80の“得意帯域”にちょうど重なるのかも知れませんね。
マーラーの第5の、第5楽章の金管の咆哮合戦など、非常に感動的な音が聴けます。
(皆さんのご警告に関わらず、ワーグナーのフィナーレが聴きたくてウズウズしている私…。)
Sat-inさん、やはり80は、「リアル」を語りえる数少ないユニットだと思いますよ。

873:RW-2 2011/12/06(火) 16:01:53HOST:138.116.150.220.ap.yournet.ne.jp
>>。ヨリアル」を語りえる数少ないユニット

その「リアルさ」を科学的物理的に申せば'分割振動と非直線歪の発生器'なんですけどね(略)


874:SAT-IN 2011/12/06(火) 19:59:53HOST:s1408145.xgsspn.imtp.tachikawa.spmode.ne.jp
>'分割振動と非直線歪の発生器'

秘孔を突いてきましたね。\(__)"/アヒッ!!

930:薬漬け 2012/05/24(木) 15:28:44HOST:proxybg049.docomo.ne.jp

SPユニットで、プロダクトデザインとして見てて飽きないのがAXIOM80。
合理性とケッタイさのバランスが実にいいです。(何のコッチャ)

その80、最近はランカスターに忙しくて相手してなかったので、久方にワーグナーを。
(前に「80にワーグナーはご法度」と言われてますが…やっぱ魔力には勝てない(汗))
ベーム=バイロイトの「神々の黄昏」の最終面、ブリュンヒルデの自己犠牲〜終曲。
ただスピーカー間隔がまるで無いので、割り切って軽い逆オルソン設置にしてます。

これで聴くブリュンヒルデ(ソプラノ)は、最初こそ80の高域のテンションが聴きたくてそのままにしていましたが、流石に延々聴くにはちと厳しい。もう少し丸くならないか?
SP移動は無理、コード交換も不調で、次に試したのがパワーアンプ(ATC:AM1047)のRCA:6LS7をムラードCV1985にチェンジ。(ちなみに出力球はこれも店長の勘で?6L6GからSTC:CV1947に代わってます)。

さて鳴らしてみると、これが結構イケる。やや高域にアクセントを置きつつも、ソプラノに“らしさ”が出てきました。流石にトータルバランスのとれたウエストミンスターとはまだまだ比較する訳にはいきませんが、私的にはちと面白くなってきました。
これならワーグナーもブルックナーもイケるんではないかと。(低域セッションの分厚いマーラーはご遠慮申し上げるとして?(大汗))


931:前期高齢者 2012/05/24(木) 19:26:45HOST:h220-215-168-

蜂丸は魅力的なルックスですね。でも音を聴くと・・・・・
箱だけでなくアンプも含めてあれほど気難しい代物は他になさそうです。

932:薬漬け 2012/05/24(木) 21:04:49HOST:proxy20011.docomo.ne.jp
>>931
80の高域がピーキーなのは原型が軍用(命令を明瞭に伝達するため)だったからというのは前に書いたような気がしますが、考えてみると、そんな帯域的に不均衡で、オリジンが音楽再生用でもないユニットを、皆さんが(私もだった(汗))愛用しているというのは、何やら不思議な気がしますね。

それとも英国にもヘソ曲がりがいて、「鳴らぬなら鳴らしてみしょう何とやら」で悪戦苦闘するうちに、ウイリアムソン・アンプよろしく「俺なら鳴らせるもんね」という手合いが続出?!その様子を見た日本人が「そんなに凄いユニットか?!」と手を出したのが始まり…かどうか全く知りませんが。(大汗)

936:RW-2 2012/05/26(土) 10:23:25HOST:253.69.134.27.ap.yournet.ne.jp

>80の高域がピーキーなのは原型が軍用
※(Hi-Fiの進歩はたいがい軍事技術の利用・対Uボートのソナー聴音、伝令etc)
開発目的がはっきりしている分、音楽用としてはソフトを選ぶのは仕方ないでしょね。


937:ジークフリート 2012/05/26(土)

〉930 ハチマル逆オルソンでワーグナー?

近頃ワーグナーしか聴かないと言う例の大先生のやぶにらみな四つ目スピーカーと何だか似た雰囲気じゃア〜リマセンカ?
(もう作れないとかいうアノ箱は、そこら辺の家具屋に作らせたもの。おおかた家具屋にヘソでも曲げられたんでしょうが・・)
それにしても、青木周三氏がその解説の中で、45度方向で周波数特性が整うと書いていたくらいですから、45度の逆オルソンのつもりがホントはちょうど真正面とか?


938:前期高齢者 2012/05/26(土) 16:56:19HOST:h116-0-245-218.catv02.itscom.jp

蜂丸は一つ目小僧にしか会ったことありませんが、日本製の古レンジでも複数個使用すると低音が豊かになってバランスがよくなりますから大先生の四つ目小僧はいい音しそうですね。一度聴いてみたいがいかんせん遠すぎます。


939:薬漬け 2012/05/27(日) 18:27:02HOST:proxy20050.docomo.ne.jp
>>937 >>938
いやー、45度とかそこまでのダイナミックな逆オルソンにはしていないんですよ。
もう真正面からほんの数度、外向きにしているだけ…。
(それでも、その数度が1度変わるかどうかのレベルでスピーカーを動かしても、低域の質感が敏感に変わりますから。げに厄介なSPではあります。(汗))

例の是枝大先生の箱も確かグッドマン社の公式マニュアルに載っていたものだと思いますが、マルチユニットによる低域改善もでしょうし、あの鋭い指向性を分散させる構造なのかも知れませんね。ご近所の家具屋さん御謹製のキャビネットの具合は知るところではありませんが…。


940:前期高齢者 2012/05/27(日) 19:03:10HOST:h116-0-245-218.catv02.itscom.jp
>>939
まさに充実したオーディオ(音楽)生活のようで羨ましい限りです。
是枝先生は天才だと思います。単に技術力があるだけでなく芸術に高い造詣があると理解します。
彼が作られた全段PPで負帰還なしの300B-pp ampぐらい見事な音のアンプを聞いたことはありません。市販品であれに匹敵する音は「猫」ぐらいでしょう。


941:薬漬け 2012/05/27(日) 20:43:41HOST:west11-p7.eaccess.hi-ho.ne.jp
>>940
是枝先生は特にQUAD22+Uにお詳しいようで、利用者としてはいろいろとご高説を紙上でですが拝聴しています。
先生のご自作のアンプは拝聴する機会に未だ恵まれていませんが、興味はありますね。
80についても現用されているだけに、かなりの一家言はおもちで、先生はオリジナルに対して、レプリカを「似て非ざるもの」としておられるようですね。(ちなみに私の近所の80の名人…
この人、是枝先生のブログにもちょこっと出てきますが、この名人は「オリジナルもレプリカも各々いいところがあるよ」との立場。オーソリティ同士でもなかなか難しいものです。)


942:前期高齢者 2012/05/27(日) 21:01:42HOST:h116-0-245-218.catv02.itscom.jp
>>941
あの音は同じ真空管アンプでも西部の対極にあるように感じました。
かたや深いNFBをかけて安定動作、どんなスピーカでも自分の支配下におくような音。一方はスピーカの持てる力をとことん発揮させてやるような自由奔放な響き。是枝アンプで蜂○を駆動したらどんな音がするのか?


943:薬漬け 2012/05/28(月) 10:16:01HOST:proxy20019.docomo.ne.jp
>>942 
古レンジをうまくドライブしてくれるアンプは、意外に難しいのかも知れませんね。
「西部」電気だと古いタイプ… WE86B とか WE91B になるのでしょうが(といいつつ、この両者、相当音の傾向は違うらしいですが)、なかなか個体がないですねえ…。

これと是枝アンプとなら…?どんな対決になるのか、聴いてみたい気はしますね。

80は、あのフラフラなコーンがきちんと音を出せるように、レスポンスの優れた
アンプが良いような気がします。
なので、今はIPC(STC1947シングル)をつないでますが、一度レビンソンML-2Lで鳴らしてやったらどうなるか?!などと画策中です。
(陰の声:過大入力でベークライト飛ばしたりして?!
アノネ、縁起でもないこと言わないの!(汗))

804:薬漬け 2011/10/28(金) 12:27:40HOST:proxy20002.docomo.ne.jp

“古”レンヂはおニューでない分、体調不良になるのも早いようです。(汗)

アキシオム80の片方の音が、僅か「はてな…」と思い出したのが一週間前。
ネットを開けて、恐る恐るコーン紙を押してみると、マグネット部あたりで「ザリ!」(大汗)。接触か、何か金属性ゴミでも吸着したか。

何れにせよ、トーシロの私の触れるユニットでなし、あっさりドック入りを決意。
ただ、これがまた外すのが一苦労で…(汗)。
ランカスターばかりいじっていたら、古レンヂ同士スネ合ったかな?

805:ゴルフ13 2011/10/29(土) 10:01:00HOST:OFSfb-21p2-217.ppp11.odn.ad.jp

80の様なベークダンパーは長期間同じ姿勢にしていると、変形してコイルタッチを起こしやすいのです。
保存しておくときも、上向きや伏せた状態では致命的ですね。
一度変形したら元に戻すのは至難の業です。

824:薬漬け 2011/11/12(土) 02:30:07HOST:zaq7ac4185a.zaq.ne.jp
>>804
でちょっと書きました、片方のザリザリ言っているアキシオム80をどうにかスベエと、思いつつも、当人がガス欠で(汗)、なかなかできずにいたら段々とズボラになってきまして。
再度コーン紙を動かしてみると、マグネットをこするポイントとそうでないポイントがある。ハテ。悪友曰く

「それは微妙にセンターがずれているんだろ。しかし神経質なユニットだから、あんまりあちこち旅をさせるのもどうかと思うから、ここはニュートンの出番と言うことでどうだ?」

つまり、隙間の狭い箇所を上にして、地球の重力で補正しようというわけです。
ズボラな私はすぐのりました(大汗)。ユニットをボードから外し、左90度回して、とりあえず固定。
音を鳴らしてみると、何とか艶やかに鳴ってくれました。当面はこれで様子見ようかなと。
まさに>>805でゴルフ13さんが仰ったように、こまめにテンションのかかり方を変えていく必要があるようですね。

80はダブルコーンだから、セミマルチウェイになりますかね??

829:ゴルフ13 2011/11/12(土) 21:31:54HOST:softbank126114227069.bbtec.net

このユニットの磁気回路のギャップは0.2〜3ミリで、ほんの少しのダンパーの変形で、コイルタッチを起こします。

AX80のコイルコイルタッチを起こします。ダンパーのネジ調整で直りますが、またそのうちに症状が再発します。1〜2回調整してダメなときはお先が暗い・・・

ダンパーがベークライトなのでギッチりと締め付けると割れます。

構造的にみても大きな音を出すユニットではないでしょうね。再生産品はまだ良いのですがオリジナルはコーンがフラフラ。フッと吹いただけでコーン紙が行ったり来たりストロークしましたから。


832:ジークフリート 2011/11/13(日) 08:32:17HOST:wb56proxy18.ezweb.ne.jp
>>831
アレがタイヘンなのはユニットごとの振動板のテンションを揃えること。 複数使用だと往生しまっせ〜。タッチを調整する荒業です。
タッチしていると思われるボビンに近いダンパーを止めているネジを緩め動く範囲でずらし、ネジを軽く締めタッチの有無を確認します。
ユニットによっては、2本有るネジの1本のネジを緩ませるとタッチが無くなることも有ります。
この辺りはケースバイケースです。ネジは1本がしっかり締まっていれば調整後にタッチはしません。
コーンの変形によりボビンが変形した場合、この荒業は使えません。


830:薬漬け 2011/11/12(土) 22:30:08HOST:west71-p2.eaccess.hi-ho.ne.jp
>>829 
まさに荒技ですね。手先の不器用を通り越して「無器用」な私には、到底度胸がありません。(汗)
あのベークライトだけは、触ろうという気になりませんね。(知り合いのお店に言わせても、
「あれだけは触ったが最後、そこからが地獄の始まり」。

元に戻すのにノイローゼになるよ、との意だったような。)

831:RW-2 2011/11/13(日) 04:57:32HOST:138.116.150.220.ap.yournet.ne.jp

オーディオニックスが販売した再生産品はTRアンプも可仕様ですからそうとう大きな音が出せます。ので、鳴らし運転しているうちに、早くもベークライトダンパーがヨタって


833:たそがれ 2011/11/13(日) 09:39:07HOST:FL1-110-233-56-230.myg.mesh.ad.jp
>>830
割れたベークを瞬間接着剤で貼りつけたり、そうこうしているうちに、収拾がつかなくなったり、触らぬ神に祟りなし、お店も触りたく無いのが本音かも?
失敗している人は少なくありません。
角度変えは正解かも、他のウーハーでもその手でOKの場合もあるので良い方法です。

840:薬漬け 2011/11/19(土) 01:24:46HOST:zaqdb735405.zaq.ne.jp

一週間前に、マグネットタッチを起こして取り付け位置を90度回転させたアキシオム80。
しばし放置してましたが、さてニュートンの法則の具合はいかに??というわけで、今日、ちょっと駆動してみました。

サブソニックフィルターが要らないように、とりあえずCD。時節柄…というには少し早いけど、山下達郎の「クリスマス・イブ」で。
甘酸っぱい音色がユニットから。重力とのコラボ?は、まあ何とかなってくれているようです。
そういえば今日は寒かった…。もう冬…。


302:ジークフリート 2010/08/14(土) 12:32:55HOST:wb56proxy08.ezweb.ne.jp

以前、SAT−INさんが触れておられたアキショム80のカンチレバー先端のビスですが・・・

昔、左右で計4発使用していた人が、ある日振動系のコンプライアンスが4発まちまちなことに気付いてしまいまして、調整しようと弄りましたら、収拾がつかなくなってしまいました。

結局、某オーディオ店主が1日がかりでコンプライアンスだけは揃えたんですが、アノ二股カンチレバーてのはワザワザ左右でテンション変えてありますから、果たして所定のテンションが得られたのかどうか?

そー言えば、故井上卓也氏も

「テンション調整は熟練を要すので不用意に触ってはならない」

と書いておられました。 今時、熟練者なんていないのではないでしょうかね。

303:SATーIN 2010/08/14(土) 13:43:46HOST:re0414.pfst.jig.jp

関係者から聞いた話では当時の代理店が輸入したものは輸送状態が悪かったのかズレた物が多く、販売にあたって再調整に熟練者も居ない為難儀したそうです。
それを某オーディオが引き取り自分のところで調整し直して売ったという話です。

304:ジークフリート 2010/08/14(土) 14:16:18HOST:wb56proxy08.ezweb.ne.jp

SAT−INさん。当時といいますと、オーディオニックスの頃ですか?
オリジナルをヤマハが輸入していた頃には、交換用振動系も輸入されていましたから・・・まさか、ブツはありますが、交換は出来ません!てな商売だったとか・・・

305:SATーIN 2010/08/14(土) 14:48:28HOST:re0414.pfst.jig.jp

ジークフリートさん 復刻版の頃です。
「交換は出来ません」は流石にないでしょうから、なんとかやってたんじゃないですか?多分!
選別して良品だけ売るにしても歩留まりが悪かったのでしょうかね。
時計やカメラでも代理店で修理せず本国送りの例もありますけど、効率良いのか悪いのか?…

306:ジークフリート 2010/08/15(日) 08:38:38HOST:wb56proxy10.ezweb.ne.jp

振動系交換のサービス体制を整えると、JBLのように、新品ユニットが買えるくらいの値段になってしまうのでしょうね〜。
(機械式時計の分解清掃代しかり。
十数本持っていた腕時計も、3針式4本のみに整理しました!)

_________

2)周波数レンジを伸ばすと音に こくが無くなる


80:もみじ饅頭@広島 2008/01/12(土) 11:37:15HOST:74.43.183.58.megaegg.ne.jp

 フルレンジでも帯域が100〜10000Hz程度で、中域の情報伝達が優れているものでしたら、どんなジャンルの音楽でもそつ無く再生できると思いますよ。
ボイスコイル径は1インチ(25ミリ)のものが濃厚な音が出て真空管アンプと合いますが、耐入力が小さいので大きい音は出せません。
手元の SIEMENS 6W はボイスコイル径は22ミリのため、許容入力は僅か6Wしかありませんが大変濃厚な音がします。
 
 つまり、JBL−8TなどVCの大きいユニットの場合、耐入力は大きいものの、ツイーターが必須となりフルレンジとしての魅力に欠けますね。

519:ジークフリート 2009/05/03(日) 13:47:10HOST:wb56proxy03.ezweb.ne.jp

能率が高ければ耐入力5wは許せますが、ワイドレンジを狙うと濃厚な音色は期待できないかもしれませんね。


212:愚か者 2008/06/29(日) 07:06:36HOST:wacc3s2.ezweb.ne.jp

高域側を制限して、使用帯域を欲張らないことで、より濃厚な音が得られるというメリットもあるんですね。


273:ジークフリート 2008/08/25(月) 13:48:27HOST:wb56proxy05.ezweb.ne.jp

ウーハーの高域側・・・フルレンジ的に使うとヴォーカルやサックスなんかが濃厚で味わい深くなるんですよね。
反面、透明感が幾分犠牲になったり、聴き手の好みと合う合わないなんてあたりで随分違いが出て来てますけど・・・面白さと危うさを兼ね備えているといいましょうか、まあ、そこら辺りが非常に面白いんではないでしょうか。

614:ジークフリート 2009/10/08(木) 12:51:16HOST:wb56proxy06.ezweb.ne.jp

古レンヂも帯域が広いと濃厚さが薄らぐんですョ。
ローサーPM−6やアキショム80辺りなら個人的に不足は感じませんが、パンケーキほどの味わい深さはナカナカ得られません。(ウチではヴォーカル聴くならランサー101、クラシックならアキショム80がメインスピーカーです)
エラ・フィッツジェラルド用にパンケーキ欲しいんですがね〜。

515:ジークフリート 2009/05/02(土) 08:08:59HOST:wb56proxy17.ezweb.ne.jp

ローサーPM6やアキショム80辺りでしたら左右一発で十分メインシステムたり得る音楽を聴かせてくれますが、悲しいかな、そんな音を奏でているのを聴いたことがある人は多くなさそうですね〜。

個人的には、ローサーもウレタンエッヂ+ウレタンダンパーじゃなきゃ手に入れたいところですが・・・ま、しかし、「ドライブユニット」て言うくらいですから、ホーンロードかけるのが所定の使い方で、どんな箱と組み合わせるかも悩ましい。

メインシステムたり得るフルレンジスピーカー(シングルボイスコイル)て、外にもあるんでしょうが、未だ良い出逢いがありません。(一時期憧れたWE755Aも、もう少し高域に余裕があれば・・・しかし、50万と言う相場は異常としか思えんネ。)


716 :RW-2:2009/12/24(木) 22:06:53 HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

アキショムは感度グンバツですので2Wあればベートーベンの交響曲をエレキジャズ聴かないかぎり十分でしょね。グレンミラーも愉しめやんす。
拙者はPA稼業おやってましたんで爆音派ではありますが家内ぢゃ能率高いSPですと0.03〜1Wくらいでやんすよ。85dBなら100W喰いますけど。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1186306900/


447:あらい 2010/12/05(日) 09:45:16HOST:p135.net219126028.tnc.ne.jp

フルレンジは、それにあった設計がなされているのでレンジを伸ばしても返って音色が薄まったように感じるのはその為ではないですかね。
ジャズのハイハットのなり方が出てきても、なんか不自然に変わってしまったりするならそのままで聴くほうが良いと思えました。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1267522956/


________________

2) フルレンジ・スピーカーには後面開放箱・平面バッフルがベスト

678 :551:2009/12/10(木) 17:57:14

最近、アルテック604Aをお蔵入りにし、ステレオはすべてアキシオム80(旧型)で聴いてます。ネットワークの入ってないスピーカーは聴いてて気持ちいいもんです。その中でアキシオム80とラウザーPM4は格別ではないかと思っております。

ただ、PM4は新型を1本TP-1Dの箱に入れ、モノーラルで鳴らしていただけですが、20センチ前後の口径でアキシオムに勝てるユニットがあるとすれば、これだけかなぁなんて思っております
(角フレーム旧ユニットを十分乾いたホーンシステムエンクロージャーに入れた場合)。

PM6Aは旧タイプでも新タイプでも、ダブルコーンのクセがあるし、雰囲気はいいですが、ディテールの生々しさがアキシオム80にはっきり劣ると私は感じております。
(ちなみに、PM6AはバックロードじゃなくてVoigt pipeという三角の箱に入れた方が素直な音がすると思ってます。)

687 :551:2009/12/12(土) 17:37:07 HOST:pc27102.amigo2.ne.jp

それから、アキシオム80の設計者のあのジョーダンさんが作った「モジュールユニット」ってやつ。学生時代、アキシオムが買えないので、代わりに使っていたのですが、神経質じゃないけど面白いユニットの一つです。

裸で鳴らしたり、ハコに入れると、アルミ臭い不鮮明な悪い音ですが、ジョーダンさんが意図していた通り、壁に埋め込んだり、平面バッフルに取り付けると、アルミ臭さが消え、印象がガラリと変わります。

たいていの所謂BBCモニター系より良い音です。チェロなんかが力強く、すばらしいです。もちろん、アキシオムにはかないませんが。


545:ハーゲン 2011/01/10(月) 21:56:41HOST:97.26.112.219.ap.yournet.ne.jp

アルペアは、香港のマークオーディオのものですが、ジョーダン氏と親交があり、JX92Sなんかの発展形ときいています。
拙宅ではJX92Sを使っていますが、小さいわりに低音もよく出るバランスのいいユニットです。メタルということはほとんど意識しません。
ふるいジョーダンワッツのモジュ–ルのほうが高域は伸びないのですが、中音域は濃いように思います。
モジュールの上をリボンで補ったシステムも試してみたいですね。確かジョーダンワッツのオリジナルはソフトドームだったような気がしますが、、、

553:ハーゲン 2011/01/12(水) 21:15:49HOST:97.26.112.219.ap.yournet.ne.jp

最初WATTを聴いた時には
「なんて高価なスピーカーだろう。でもユニットはたいしたことなさそう」
という印象でした。その後実際届いた時はいろいろビックリすることがありました。
とんでもなく重く、あの小さなWATTでも木箱から一人で取り出すのはかなりたいへんでした。
ネットワークもお弁当箱のように全体をアラルダイトで固めてあるのです。兎も角も偏執狂のようになんでもカチカチです。WATTはもう30年以上まえの設計ですから回顧録に出てもいいと思うのですが、いまでもある意味では最先端というイメージですね。

「正確ではあるけど味も素っ気もない」
という感じです。拙宅ではオールドレビンソンと組み合わせており、少し味付けを意識しています。
ヒラメの刺身は美味いのですが、安いカレイのほうが少し味があってこれのほうが美味いと感じる時もある、とか、越の寒梅や上善水の如しは淡麗すぎ、麒麟山とか〆張鶴あたりのほうが少し味があってこのほうが優しい感じがする、、そんな感じを目指しています。


573:ジークフリート 2009/08/30(日) 09:48:03HOST:wb56proxy03.ezweb.ne.jp
箱に入れない低音は開放的で気持ちいいですからね。
B&Wなんかは、箱の中の不要な音が洩れないようにとウーハーのコーンの厚みが1cmもあったりしますが、平面バッフルや後面開放箱ですとユニットが発する音を全てしゃぶり尽くすって感じでしょうかね。


575:RW-2 2009/10/01(木) 11:18:14HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp
>>場所はありませんが・・・
 小さな平面バッフルに取り付けて至近距離(卓上)で聴けば宜しいんだす。
 近距離で聴くとけっこう低域も感じられますからね。

471:ジークフリート 2010/12/15(水) 00:49:28HOST:wb56proxy16.ezweb.ne.jp

しかし、今時WE755Aが70万超で売られてたりしますから・・・
(管球キングダムと結託か)

473:RW-2 2010/12/15(水) 02:41:48HOST:215.96.0.110.ap.yournet.ne.jp

755については、元来スピーチレンジでしょ。駅とかの構内壁埋め込み用。
ユニットが浅いのはユニット設置の際の制限によるもの。
コーンが浅いと指向性も良くなりやんす。

あのユニットを良く見るとフレーム形状も特殊でやんしょ。
コーン裏のフレーム開口部が取り付けのために開けられた壁の穴との空隙でスリットが出来る。そのスリットにて生まれた気流抵抗が生コーンをダンプするようになってるんぢゃないかと。

WEはベル研究所も持ってましたから、何から何まで実験して解ってたんだと思いやんすよ。

だとするとバッフル裏からユニットを取りつけたんぢゃ本来の使い方にはならない。皆さんたいがい裏から付けてやんすね。755はホントはコンプレッションユニットぢゃないのかなんて考えたりしておりまっせ。

474:SAT-IN 2010/12/15(水) 11:55:06HOST:re0201.pfst.jig.jp

最近755用にセンタードーム(ボイスコイルも)の無いリコーン紙が出品されてたりしますが、オリジナルコーンは一体プレスの筈。
オリジナルから切り取って貼付けるんでしょうかね?
どうすんのかちょっと不思議です。

476:SAT-IN 2010/12/15(水) 13:14:40HOST:re0201.pfst.jig.jp

おそらく穴はセンタードームがスッポリ嵌まる径なのでしょうね。
オリジナルのドームの縁を少し残したまま古いコーンを切り取り、その上から被せる!?
そうするとコイルもダンパーに付いたままなので調整の必要がないという算段ですね。

475:ジークフリート 2010/12/15(水) 12:51:29HOST:wb56proxy12.ezweb.ne.jp

故伊藤喜多男氏が、755は客船や列車でお客様を慰めるためのものと言っておられましたから、ごく僅かなバックキャビティ想定の設計かもしれませんね。その方がコーンの暴れも抑制できそうです。

しかし、一体プレスのあのコーン紙・・・
センタードームの縁の折り返し(ちょうどヴォイスコイルがハマっている)の再現が難しいんでしょうね〜。
(最上電機に頼めば出来るかナ?)


688:ジークフリート 2009/12/12(土) 19:26:27HOST:wb56proxy14.ezweb.ne.jp

755は後面開放にすれば気持ち良い低音が得られるますが、総合的には英国勢に及びませんね。

689 :551:2009/12/12(土) 21:04:48 HOST:pc24003.amigo2.ne.jp

私もベストの状態のアキシオム80やローサーPM4(4にこだわってすみません)はベストの状態の755に勝つと思います。
アキシオム80だって、どこかでやっている4本システムにしたらどうなるか?なんて考えるとやはり恐いですが。
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi_2.html

384:RW-2 2010/11/11(木) 10:14:46HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

ホテルのロビーとか病院の待合室とかの天井のSP。びっくりするくらい音が良かったりしやんすね。BGMは小音量ですが素晴らしい音ですし、アナウンスはきわめて明瞭。

TOAとかの業務用フルレンジが内蔵されてると思いますが、いわば無限大バフル状態ですので低域も宜しいのだす。

64:RW-2 2010/04/20(火) 16:03:50HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

能率の低いダイレクトラジエター型は、どう転んでもどうやってもホーン型のようにグッと溜めてバッと吐き出すよな音風情にゃなりやせんからね。
音が180度に展開しやんすからコンプレッションが掛からない。だから逆に音波が正確だともいえるわけで。まぁ能率が低いと音ヌケが悪く感じるのは事実だすね。

今また平面バフルいろいろやっております。94dBのユニットをパラで使うと97dB。さらに背面の音も加わりますから100dBに近くなりやんす。
SX−3あたりで程よく聴いてて、こっちに切り替えますと爆音でひっくり返りやんすよ。音のデカもさることながら浸透力がまるで違う。それでいてあっちもHi−Fiスピーカー、こっちもHi−Fiスピーカー(だははは)


199:甘木 2010/06/22(火) 21:45:01HOST:s199108.dynamic.ppp.asahi-net.or.jp

箱で言えば、フルレンジ愛好家にもピンキリありますわな。
箱が小さい方はほぼNG.
ロクハン程度のフルレンジでもまともに鳴らそうとするとやっぱり箱は60〜100リッター程度は必要ですからな。


392:RW-2 2010/11/13(土) 03:56:48HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

アンプ出力に忠実な音という観点から言えばダイレクトラジエターでしょね。
=コーン型(ソフトドーム、リボン系を含む)。ぢゃァホーン型はどうなのと申せば、視聴エリアを限定して音を遠くまで飛ばすのが本来の目的でしょう。
校庭備え付けや選挙カーのトランペット型と一緒にするのは気が退けやんすが、エリアを狭めればその範囲では音がデカくなるのは応援メガホンでも一緒だす。

百円ライタァをカチカチ鳴らしながらホーンを被せるとカチカチがコチコチに変わりやんす。そういう意味ではオールホーン型というのは原音再生にゃ一番遠いところにあるとも言えるわけです。!様に怒られやんすね(だははは)

部屋が4畳半や6畳間なら6半か8インチフルレンジでイイだろと思われますが、まともな音で鳴らそうと思えば箱がデカくなるんですよね。三菱の推奨箱は60L。
LE-8Tを鳴らすにゃ80L。FLAT8で40Hzまで再生させるにゃ90L必要でやんした。

拙者の平面バフルなんざ底面積と高さにて箱換算すれば180Lでっせ。
上記のディナウディオの2ウェイは25Lくらいですからねェ。

フルレンジちゅうのは取っ付きやすい割にはなかなか鳴らし難い面もあるんですョ。

393:ジークフリート 2010/11/13(土) 08:31:00HOST:wb56proxy16.ezweb.ne.jp
>>392
ホーンと言っても80年代頃から中高域用としては、コンスタントダイレクティビティホーンの類が増えて、「飛ばすため」と言うよりも「均等に広げる」目的が強くなってきておりますが・・・まぁ、囲い込んでることに違い無し・・・

それから、ラッパ問題とは別に、「コンプレッションドライバーを使わない爽やかさ」なんてのもありますねぇ。(私はアキショム80を聴いてTADを棄てました)

412:ジークフリート 2010/11/22(月) 12:51:19HOST:wb56proxy11.ezweb.ne.jp

後面開放箱では低音域は爽やかで開放的な鳴り方にはなりますが、制動が効かないと言いましょうか、「張り」が減退するんですね。

紙エッヂ等のローコンプライアンスタイプでしたら、振動系自体元々制動が効いてますから、後面開放も結構イケますが、ハイコンプライアンスタイプではより制動が効き難いのでしょうね。
バスドラのキレ具合もですが、ジャズではスネアがパッカーンと弾けないと、致命的かもしれません。
JBL社製のLE8T入りシステムでは、箱の奥行きが浅くなっていますが、それはキレ味を稼ぐための対策だと思いますョ。(この場合のデメリットは低音の深みが出難い)

12:ジークフリート 2010/03/07(日) 09:41:37HOST:wb56proxy09.ezweb.ne.jp

今、我が家で鳴っているのは、45シングルで駆動する箱無しスピーカーでして、この爽やかさに慣れてしまうと箱入りに戻れるかナ?と心配になってまいりました。(家具職人に依頼した後面開放箱が届くまでのつもりですが・・・)

23:ジークフリート 2010/03/20(土) 14:49:17HOST:wb56proxy12.ezweb.ne.jp

テレフンケン用の箱が届きまして、ちょっと鳴らしてみましたら、低音が籠もり気味。如何にも箱の音!
とりあえず側面に補強でも入れてみようと思います。固め過ぎないように。

24:RW-2 2010/03/20(土) 15:16:46HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

左右側面をハの字型に開きやんしたか。
上手くいかんかったら側面板取りはらって平面バッフルだす(がはは)

26:ジークフリート 2010/03/21(日) 17:35:47HOST:wb56proxy17.ezweb.ne.jp

後面開放箱入りテレフンケンの古レンヂをパラゴン風に横長にセッティング(テレゴン?なんちゃって)してみましたら、スケール感タップリ!周波数帯域の広さもまずまず。
僅か2Wの45シングルアンプでも朗々と鳴ってくれます・・・しかし、このアンプではかなりカマボコ特性になるのと、高域が暴れ気味になってしまいます。
RW−2さんに教わったVT−52への換装を検討してみます!

45:ジークフリート 2010/04/04(日) 16:20:21HOST:wb56proxy06.ezweb.ne.jp

テレフンケンの古レンヂをラジオ並みの簡単な箱に入れて、ラジオ球?の45シングルで駆動してみようと始めた今回のプロジェクト?・・・どんな音楽が似合うかナといろいろ聴いてみましたが、案外聴けたのがカンターテドミノ(音の広がりが楽しい)。
一番似合ったのは、昔の白人向け低俗流行歌。(アン・リチャーズ「アン,マン!」とかジョニ・ジェームス「ジョニ・スゥイングス・スイート」辺り)
スピーカーが繊細過ぎないところが、流行歌でも当たり障り無く、テキトーに聴かせてくれているのでしょう。

ほわ〜んとした懐かしい音で、聴き疲れなさそうですが、元JBL党の私には似合わないみたい。
聴き終わった後の達成感が無いといいましょうか、「それで?」という残尿感みたいな感じが・・・これにて本プロジェクトを終了し、45シングルをまた16Ω仕様(アキショム用)に戻して、ナス管でも試食してみようかと思います。


46:ジークフリート 2010/04/05(月) 01:22:36HOST:wb56proxy19.ezweb.ne.jp

早速ナス管セット(カニンガム245+280)が届きました!
RCA/カニンガム45+ナショナルユニオン80よりも濃厚で、テレフンケンの古レンヂもちょっとイイ感じになりました。


54:RW-2 2010/04/14(水) 01:30:13HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

アキシオム80 なんかは音を聴くメカニック。もともと検聴用ですし。
テレフンケンやシーメンスのシングルコーンは実用品であって放送用。

オーディオマニアが細部漏らさず音を聴くなら前者。音楽を愉しむなら後者
なんて言えるのかも知れやせんね。

55:ジークフリート 2010/04/17(土) 00:10:35HOST:wb56proxy09.ezweb.ne.jp

ハチマルは・・・シングルボイスコイル3ウェイの音なんすョ。
シングルコーンと同じ「フルレンジ」に分類したくないんですが・・・

10:ジークフリート 2010/03/03(水) 19:44:44HOST:wb56proxy07.ezweb.ne.jp

まぁ、フルレンジ一発でも、サブコーンやメタルドーム付きのものなんかは、昔はメカニカル2ウェイと言ったくらいですから。
ダブルコーンなんかは、サブコーンの音があからさまに聞こえると、やはりシングルコーンが本流かナ?って感じもしますョ。


11:世直し奉行 2010/03/04(木) 14:47:55HOST:p2147-

↑ダブルコーンは裏ワザ!です。

13:RW-2 2010/03/08(月) 11:52:56HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

拙者発注のバフル。未だ連絡無し。
カンナ掛け過ぎて鰹節のようになってたりして(だはは)

15:RW-2 2010/03/08(月) 18:24:52HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

φ丸穴だけじゃなくて、フレーム部の落し込み用ザグリまでお願いしたんでやんす。
ザグリ径でぶち抜いてしまって・・・。
「おおっ、ヤベェ。間違えた。同じような板を探さにゃならん」
な〜んてことになってなきゃ宜しいのだすが(だははは)


16:ジークフリート 2010/03/10(水) 08:24:00HOST:wb56proxy11.ezweb.ne.jp

RW−2さんの平面バッフルって高級な作りみたいですね〜。
足や補強も厳重なんですかね?
(当方の安普請の箱はテレフンケンのスピーカーシステムに習ってオンボロに)


17:RW-2 2010/03/10(水) 15:15:22HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

厚い無垢一枚板ですのでヘタな補強はせずに響きを愉しむ所存で御座いやす。
脚は松かスプルース角材に少し斜めにホゾを切って差し込むだけの予定だす。

ユニット穴2個はバフル板の中心かつ上下1/3の場所に開けやんす。上下左右対称。
これで縦置きでの上下逆転も横置きでの左右逆転でもまったくシンメトリカルに
ステレオ配置できやんす。手ぐすね引いて待っとるんですが音沙汰無し(でへへ)


27:RW-2 2010/03/23(火) 17:22:38HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

彫刻所から電話が入りやんした。ついに拙者のバフルの工作が終わったようです。
削いだらエラく素晴らしい肥松の一枚板(樹齢300年の和赤松)だったようで、
入手先を何度も訊かれやんした。教えやせん(だははは)


28:RW-2 2010/03/24(水) 15:47:02HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

バフルを引き取ってまいりやんした。
厚さ3cm。寸法は60cm×75cm。
もっとデカく切り出せたのだすが設置場所との兼ね合いでこのサイズに決定。

高々骨董の8インチフルレンジ用に豪華なバフル。ちと豪勢過ぎやんした。
さすがプロの工作。裁断やらフランジ落とし込み用ザグリやら完璧だす。


29:ジークフリート 2010/03/25(木) 02:50:33HOST:wb56proxy10.ezweb.ne.jp

立派な平面バッフルですね〜。塗装等で誤魔化さずとも、そのままイケますね!
入力端子も一工夫されるんでしょう。
当方なんかユニットから出た電線に端子がぶら下がった状態でござんす。
(飴色キャップだけに?モニターレッドを見習いました!なんちゃって。)

30:RW-2 2010/03/25(木) 23:28:34HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

300年の邂逅から解放されて現生に噴出されたやんした松ヤニ。
抜群の板目の美しさではありやんすが、やはり樹木とは生き物でありますねェ。
シーラーで抑えれば簡単なんでやんすが、その後のオイル仕上げが出来ません。
ここはじっくりと丹念にアルコールで松ヤニをふき取っておりやんす。

JBLもALTECもタンノイも板材はチップボード(ホモゲン)/合板なのは判っておりやんす。今更そんなものはパスだす。肥松の無垢材なぞ無駄に贅沢したわけでありますが、再度またこの手の物を造り直す時間は年齢的にありやせんからイッテン豪華主義でやんす。
そうでなければフラッグシップのイントラ直3シングル無帰還アンプが泣きやんす。

近所の塗料店に仕上げ用のオイルも今日取り寄せ頼みやんした。こう御期待でっせ(だはは)

31:ジークフリート 2010/03/26(金) 07:59:27HOST:wb56proxy17.ezweb.ne.jp

松脂が出たスピーカーでレスピーギでも聴きながら、琥珀色の液体をクイッとヤリたいもんですな〜。
当方の後面開放箱は見栄えがよろしくありませんから、そろそろラッカースプレーにてコテコテに塗ろうかナと考えておりますョ。

32:RW-2 2010/03/26(金) 22:52:52HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

白木のままですと煙草のヤニやら手垢やら猫のシッコやらで、後々悲惨な状態になりやんすのでオイル仕上げといたします。ラッカーやニス系は天然木の板目を塞いでしまいますので木をコロします。スティン着色も無しの呼吸仕上げだす。

ワトコのナチュラルにちょこっとマホガニーを混ぜてみやんした。木目を生かすも殺すもこの配合塩梅で決まります。板表面はあまり滑沢にしますと仕上げ後テカりますのでほどほどが宜しい。とかイイながらすべてテキトーでやんす(がははは)


33:RW-2 2010/03/28(日) 13:17:54HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

あっという間に完成しやんした。脚は角材一本。定在波防止と耳の位置に合わせて若干傾斜をつけました。オイルはナチュラル:マホガニーで4:1の割合だす。

userimg.teacup.com/userimg/535.teacup.com/knisi/img/bbs/0004572.jpg


非常に高能率。小さな細かい音も明瞭です。危惧した低音は2発使ったためか大変良く出ております。重圧で音場感抜群だす。この辺は平面型の真骨頂でしょ。
音量上げても西海岸勢のようにパッピーイケイケにならないのはお国柄でありましょう。ビバルディの四季「夏」楽章を聴いてみやんしたが、スリリングでスピード感があります。音源はピンポイントで定まりますが音場は広々と出現しやんす。

アンプは#7と無帰還シングル。1枚板ですからSPシステムというよりも楽器に近い。50年以上前のブリキのユニットであっても素晴らしい美音が聴けやした。


34:ジークフリート 2010/03/28(日) 16:49:30HOST:wb56proxy19.ezweb.ne.jp

完成早いですね〜。オイル仕上げ後はヤニも出にくくなるんでしょうか。
メインスピーカーになるほど完成度が高くなるといいですね。

当方のテレフンケンは、古レンヂにしては低音もよく出てバランス良いナ〜と感心はするもののアキショムほどの品位は感じられませんし、音の完成度30点といったところ。
ポテンシャルや聴く意味がありそうなら、仕上げもちゃんとしてやろうかなと思います。(駄目ならテレビ用又は処分か?)


35:前期高齢者 2010/03/28(日) 18:54:49HOST:h219-110-201-

RW-2さん 素晴らしい出来栄えですね!
音を聴かなくても見るだけでいい音がすると感じます。
たいそうなチャンデバかましたマルチアンプの 4Way の一方で、こういう素朴(?)なシステムが凄い音を出すことがあるんですよね。
この歳(年齢は内緒!)になってオーディオの本質とは何か?と思うことがあります。

44:RW-2 2010/04/03(土) 15:05:32HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

2〜3日連続して鳴らし続けていたら大変イイ感じになってきやんしたよ。
ガシャガシャとこうるさいユニットと思っておりましたが、さすがに3cm厚のバフルに縋り付いたためか、板と一体で揺らぎますので裸単体よりかなり聴きやすく余韻も綺麗に出やんす。大音響は無理ですがスモールコンボや小編成のクラシック/弦楽等に長がありやんすね。しばらくは聴き続けてみやんす。

Qoの高い8インチユニットは手元に数種ありますので今後の愉しみだす。
PE−20を2発もしくはPE−20とPIM−20の2連も可能です。


47:RW-2 2010/04/11(日) 00:21:32HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

シーメンスフルレンジ2発の平面バフル。思いがけない場面でも活躍だす。
まず映画。セリフがまったく自然でSPの存在が消えます。
それに縦に2発のため音像が移動しやせん。マルチの3ウェイなどになると音像が上下移動して画面と違和感が出ます。

野球中継。後面が解放されているためエセ臨場感で音場が広々〜。サラウンド効果?抜群。レコードやCDのライブ盤も広さが出やんすし、小編成の弦楽も雰囲気グンバツだす。
この平面。今や完全に自分の場所を確保。居座っております(だははは)

48:ジークフリート 2010/04/11(日) 08:09:08HOST:wb56proxy19.ezweb.ne.jp

スピーカー自体に吸音材を使わないところも良いみたいですね。
吸音材を使うと美味しいとこまで吸い取られるように思います。

49:前期高齢者 2010/04/11(日) 12:00:30HOST:h219-110-201-

RW-2さん 古錬地システム成功おめでとうございます。
2way 3way マルチアンプと経験されてたどり着いた枯淡(?)の境地!
この場合板の材質が良いのでしょうね。
DIYショップでベニヤ板買って真似しても上手くいかないかと。


50:RW-2 2010/04/11(日) 14:13:22HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

>>枯淡(?)の境地

まさに。男50にしてなんとやら(だははは)
球シングルにてシミジミと。とは言っても能率が高いのでそうとうな音量も出やんす。

寡黙過ぎず多弁過ぎない。緘黙過ぎず饒舌過ぎない。また、原音再生などというものの正反対に位置する機械ですが、分相応をわきまえた鳴り方でありやんして、こんな機械であっても音楽のエッセンスは十分伝達してくれるもんだすね。


51:RW-2 2010/04/11(日) 14:59:24HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

合板、ランバーコア、集成材等は接着剤が入りますが、一枚板は潔し。
松の古木は反り割れにも強いらしいです。厚さを30mmに取りましたし、油分が多いので重量もありますが、上手い具合に鳴いて(振動して)おりやんす。
今回の組み立てにはネジ・釘を一本も使っておりやせん。板に対する敬意だす。

88:RW-2 2010/04/23(金) 10:43:25HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

くだんの平面バフルは開口φ185mmフランジざぐりφ205mmに空けておりやんすのでたいがいの古い8インチ(20cm)ユニットは装着できます。

162:RW-2 2010/06/09(水) 02:34:45HOST:65.173.150.119.ap.yournet.ne.jp

球アンプにて平面バフルのフルレンジでカザルスの無伴奏チェロなんかしみじみ聴くとイイっす。一枚板のバフルなんてそれこそ楽器みたいなもんだすからねぇ。

163:ビックリマスダ 2010/06/09(水) 11:25:05HOST:p5218-

良さそうですねー、スピーカーは8インチ位が良いですかね?

164:RW-2 2010/06/09(水) 15:56:02HOST:65.173.150.119.ap.yournet.ne.jp

シングルコーン、Wコーンなら8インチか10インチでしょうね。
6半ですと低域が弱いので楽器の胴鳴りとかの感じが出ませんし、12インチですと高域が物足りない。アンプのトーンで多少増強は出来ますが。

ユニットのQoが小さいと逆に低音が出にくくなるので球アンプ時代に設計されたものが宜しいようで。昔リチャード・アレンの10Tを平面バッフルに付けて聴いてましたがジャズなんかゴキゲンでやんしたよ。


314:RW-2 2010/08/26(木) 14:56:32HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.

くだんの平面システム
userimg.teacup.com/userimg/535.teacup.com/knisi/img/bbs/0004572_3.jpg

SPの存在を消し去ることに成功しやんした〜。
存在が消えたどころか超絶的サラウンド風情に成功。こりゃスゴいっす。顛末は↓

315:RW-2 2010/08/26(木) 14:57:06HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

平面バフルを視聴位置に向かって逆ハノ字に設置します。上から見ると\ /
ってな感じですね。バフル左右に別のSPシステムを置きます。□ \ / □
ってな感じ。□までは各1m。□のさらに左右1m外側に部屋壁があります。

まず平面バフルシステムの直接音。
両バフルの間からモノラル合成化した後面放射音。
□システムの箱に当たった反射音。2次音源。
壁、床、天井に当たった反射音。3次、4次・・・音源。

これらが入り混じってなんとまあ広大な音場が出現します。まるでセンターSPを置いたサラウンドのような効果があります。SPの存在が消え、どこから音が出ているのか不思議な感覚でやんすがちゃんとステレオ感は残ります。

このシステムのツボは、バフルが10度ばかり傾斜しているのとユニットが縦に2発なのが効いておりやんすね。壁との反射距離(時間差)が膨大に発生するんでやんしょ。
直立衝立のユニット1発の一般的な平面システムではおそらくこの感じは出ないでしょね。

316:RW-2 2010/08/26(木) 15:06:46HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

といってもソフトは選びやんす。クラシックはバツグンだす。
あとハードロック。グランド・ファンク・レイルロードあたりはLIVE感覚100%!
スペクタクル映画も宜しい。大戦モノなんかは戦場にいるような感覚(怖ろしや)

317:RW-2 2010/08/28(土) 22:46:22HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

けふは↑の平面バフルにて映画「硫黄島からの手紙」堪能しやんした。
音響効果バツグンだす。SP5本も6本も要りません。2本で十分。
イイ映画ですね。ジャーニーズのなんとか君だけがキャストミス?お察しを。

次いで「クリムゾンキングの宮殿」聴きやんしたよ〜。スゴいっす。音の洪水。
ホールトーン効果の中でめまぐるしく展開。幻想的だす。お香でも焚いて聴きまするとまるでハイミナール喰らったがごとし。マサカ!(だはは)

281:RW-2 2010/07/25(日) 14:03:42HOST:109.170.203.61.ap.yournet.ne.jp

くだんの平面バッフル。このところ毎夜、BSのスター・ウォーズで大活躍しやんした。
セリフの明瞭度と定位、効果音の左右上下、縦横無尽。音場は宇宙のごとく果てなく広い。
5.1チャンネルなんて必要ありやせん。

「エニグマ」にてパッと箱スピーカーに切換えやんすと宇宙の広さが体育館くらいに(ありゃりゃ)


342:RW-2 2010/10/28(木) 03:16:54HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

くだんのミニワイドアングル(平面バッフル)ますます好調でっせ。
パラ駆動でやんすから能率2倍。
板の響きに、背面の音も捨ててませんからさらに能率UP。
100dBあるでしょ。定位は決まるし音場もグンバツ。
一般の2ウェイ、3ウェイ機ぢゃ再現できない大らかさ伸びやかさが吉だす。


344:ジークフリート 2010/10/28(木) 12:12:54HOST:wb56proxy11.ezweb.ne.jp

RW−2さんのドイツ製古レンヂは、どんなガスケットが付いてるんですか?
バッフル鳴きやユニット間の干渉をある程度加減しようという思いなのか、ガッツリ鳴らそうという考えなのか、ガスケットだけ見てもメーカーの狙いが判るようで面白いですね〜。

346:RW-2 2010/10/28(木) 13:17:50HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

お決まりの貧弱なフェルトでやんすよ。ユニットは板の裏側からギリギリに削った落し込み穴にねじ込んでやんすので貧弱なフレームの鳴きがまんまバッフルに伝わりやんす。ほぼ楽器だす(だはは)

349:ジークフリート 2010/10/28(木) 18:10:41HOST:wb56proxy03.ezweb.ne.jp

RW−2さん。
フェルト等で浮かせた状態にすると、音はキレイになりますが、上澄みを聴いているようなよそよそしさも・・・痛し痒しでしょうか。
755も、若干浮かせれば高域はキレイになるかもしれませんね〜・・・ツイーターが欲しいというのは、伸ばすためじゃなく、滑らかにしたいナという意味です。

355:トーシロー 2010/10/29(金) 10:24:12HOST:p13219

昔FMファンか週間FMに載ってました、U字こうを(側溝)使った後面開放型がありましたが、LE8Tて後面開放また平面バッフルて合わないのでしょうか?
RW−2様の平面バッフルを見て綺麗で、これもありだなて考えてます。
問題はあれだけの板が手に入るか?


356:ジークフリート 2010/10/29(金) 12:44:49HOST:wb56proxy04.ezweb.ne.jp

後面開放箱等も当然アリですョ。
その場合、逆相の音が背後の壁に反射して聞こえてきますから、独特の音場感が味わえます。(試しに、ダンボール平面バッフルを作って、味見されるのも良いかもしれません)
当方の後面開放箱は、近所の箱メーカーに頼んでペア2万円でしたが、見栄えが・・・(もしデザインにもこだわられるようでしたら、有名箱メーカーが作っているC36ヴァイカウントをお薦めしようかナと考えておりました。)


361:RW-2 2010/10/31(日) 11:34:05HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

トーシロー様
昨今はユニット探すよっかデカイ単板探すほうが難しいのでやんす。
拙者は2〜3の家屋解体業者さんや工務店にブツが見つかったら連絡をもらうようにしております。古い御屋敷の板戸や敷き板などから幅3尺くらいの赤松一枚板が見つかることもありまっせ。樹齢300年物だす。

ヒノキなら入手が簡単なんですけど、強度がなく質量も軽いのでスワリがイマイチなんですよね。
拙者が使ったのは赤松の1枚板で厚さ30mmに削って、ユニット落し込み分裏から15mmザグりやんした。
1枚板ですと集成材や合板のように接着剤が入りませんので板鳴きも素直です。
bbs8.fc2.com//bbs/img/_344600/344586/full/344586_1288320369.jpg

362:トーシロー 2010/11/01(月) 09:31:10HOST:p13219-

それにしても、素晴らしい板ですね!
これだけの物を手にするには時間がそして、運が必要でしょね・・・!
羨ましいです。

わたしも、知っている宮大工・工務店など連絡(お願い)してみます。
大きさは○○センチ×○○センチですか、是非教えて下さい。


363:RW-2 2010/11/01(月) 10:49:38HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

大きさは 75cm×60cmでやんす。
もっとデカく切りだせたんですけど、複数組SPシステムを置いておりますので他のSPにカブらない程度に採寸しやんした。
このくらいのサイズですと縦置き、横置き、自由自在です。
なお、板は大きい方が低音が伸びますが床板に直置きしますので十分です。


369:トーシロー 2010/11/02(火) 09:31:10HOST:p13219-

探すのにどのくらいの時間かかりましたでしょうか?
また、バッフルを立てるのにどのように立てられたのかご教授下さい。

370:RW-2 2010/11/02(火) 12:07:08HOST:113.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

急ぐのであればオークションで探すのもありでしょね。

住まい、インテリア→工具、DIY用品→材料、素材→木材→板 

とたどってみてはどうでしょ。


>>バッフルを立てるのにどのように立てられたのか

松の角材1本勝負でやんすよ。至極簡単。
脚をガッチリさせますと振動がまたバフルとユニットに戻ってきてストレスを与えますのでリジットにしない方が得策と思います。座りが不安定に見えますがバフルが傾斜されているため問題ありやせん。

バフルの傾斜は定在波防止とユニット中心を耳に合わすためです。
古いシーメンスの22aと22cのシリーズで8Ωとなっておりやんす。
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372:トーシロー 2010/11/02(火) 12:31:14HOST:p13219-

赤松!本当に良い目ですね・・・きれいです。
やはり木目ですね!!

424:トーシロー 2010/11/26(金) 10:45:06HOST:p13219-


BC工房・きらきら工房行ってきました!
http://www.bc-kobo.co.jp/index.html

ケアキ・トチ・セン・アンゴラチーク・マホガニ、といろいろ拝見してきましたが肝心の赤松無垢ありませんね、RW−2様の苦労があらためてわかりました。
イヤーここにいるとテーブル買いそうで、そうそうに引き上げてきましたよ。


425:RW-2 2010/11/26(金) 18:20:27HOST:215.96.0.110.ap.yournet.ne.jp

>>」ツ」テ工房・きらきら工房行ってきました

拙者もネットで覘いてみやんした。いやはや、やはり一枚板って高価ですね〜。

知人がくだんのバッフルを売ってくれと言っておるのですが、工房さんのテーブル価格を見たので50万円と吹っ掛けようかと(だははは)。

ユニットは簡単に取っかえ引っかえ出来やんすので永〜く遊ぶことができやんす。
天然無垢素材ちゅうのはイイもんだす。部屋のオブジェとしても味がありまっせ。


611:RW-2 2011/06/03(金) 02:58:36HOST:239.165.145.122.ap.yournet.ne.jp

くだんの平面バッフル。知人の絵画ギャラリーにBGM用として貸し出ししておりました。白壁に衝立。造形がウケるのか売り物と間違えられ、交渉あまたで知人困惑。撤収してまいりました。
8"ユニットもシーメンス、テスラ、ビクター、ホクトーン、パイオニア等々変遷を重ねてきました。
bbs8.fc2.com//bbs/img/_344600/344586/full/344586_1307035586.jpg

今回の組み合わせは、今までの変遷が吹っ飛ぶくらいの大衝撃でした。聴かないと想像がつかないような超絶サウンドです。巨大なマグネットを背負ったフォステクスの咆哮。
このユニットはBH以外ではまったく低音が出ませんが、PE-20がウーファーの役目をし低域がカブらないのが功を奏しました。2発使うとたいがいは低音が出過ぎるのです。

板の響鳴や背面音の廻込み等での広大で独特な音場の中に、エッジの立ったスリリングで 鮮烈な音階が展開します。霊験あらたか。次々にレコードを聴いています。

bbs8.fc2.com//bbs/img/_344600/344586/full/344586_1307035678.jpg

パラレル駆動ですから能率6dBアップ。背面の音も捨ててませんからさらに上昇。能率は100dBをゆうに超えます。高効率は今の節電/省エネ時勢にもマッチします。


615:RW-2 2011/06/10(金) 17:55:17HOST:239.165.145.122.ap.yournet.ne.jp

振動系の質量が小さくて巨大な磁気回路を背負ったユニットはオーバーダンピングでQoが0.2とか0.3と小さく、平面バッフルだと低音が出ないんですよね。

太古のユニットはQoが0.7〜1.2なんて感じですから、大型密閉箱に入れないと低音が出ない。ところがそんなユニットの方が平面バッフルで低音の量感が出るのです。科学的理屈は判りませんけどね。出たトコ勝負でいろいろ遊んでるわけなんです。


616:あらい 2011/06/10(金) 22:16:41HOST:p016.net182021192.tokai.or.jp
RW-2さん
ユニットのQゼロの値で、共振は機械的な構造にも影響しているのですか。
昔のユニットはボデー剛性を薄い鉄板やアルミで作ってあるのはその為なのかとも思います。
シーメンスのユニットなんかキャシャなつくりはその辺りのノウハウがあるのか
Qo1あれば良いとされているみたいですが、
自分のテレフンケンは30年くらいのモノです。


758:薬漬け 2011/08/15(月) 20:31:59HOST:zaq3a551c80.zaq.ne.jp

前から気にはなっているのですが、一度平面バッフルはトライしたいですね。
この間、オリジナルが入った関係で外した80のレプリカがそのまま残っているし、80を平面バッフルでドライブしたらどういう音になるのか?少々興味はあります。
(最高の問題は置き場所なり(汗)。そういえば某SS誌など、テスト用のバッフルなど2×2mだったからなあ…(大汗))


760:ジークフリート 2011/08/16(火) 11:11:05HOST:wb56proxy05.ezweb.ne.jp
>>758
RW-2さんのような良質の単板が手に入るといいですねぇ。
瀬川冬樹も、80の頃は箱の材質を色々試して、結果、桜材の単板がお気に入りだったとのこと。(たぶん平面バッフルではなかったですよね。)

そういえば、瀬川冬樹の本に、箱の材質や構造について書かれた記事があって、多分私はアレに影響されている‥‥
80の箱を選んだ際も、青木周三と瀬川冬樹の記事を参考に決めたようなものです。

763:薬漬け 2011/08/17(水) 00:26:04HOST:zaq3a551c80.zaq.ne.jp
>>760 
箱の素材の影響を受けたというのは、何となくわかります。
素材の音差など、そうそう実験はできませんものね。
私の場合、拙宅の機器の「ザブトン」が檜が多いのは江川三郎氏の影響が大です。ステージに多用されている、カーネギーホールなども檜だったというのが「人任せ」採用理由でした。(汗)
ただ、一部桜と黒檀もあったとは思いますが…。
瀬川氏の80の箱はどうだったんだろう…?また、資料探索してみます。

764:RW-2 2011/08/17(水) 11:43:05HOST:239.165.145.122.ap.yournet.ne.jp

ヒノキは軽いでしょう。
板材を持った感じでは、桐よりは重いけど松やケヤキよりはそうとう軽い。
杉と同じくらいですかね。桐、ケヤキは軽量で加工しやすく経年の狂いが少ないので色々な場で重宝されてますね。香りもまた宜しい。
SP箱や脚(スタンド)とかには比重がないので向いてるとは思えませんけど。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1267522956/

 


5. 中川隆[6643] koaQ7Jey 2017年2月11日 17:09:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7103]

90:薬漬け 2013/02/21(木) 15:44:29HOST:proxy20027.docomo.ne.jp

ヒ○オーディオさんは倒れたみたいですね。確かに少し前からHPは繋がりませんでした。
今使用中のAxiom80のエンクロージャーは実はここ製なんですよね。ちょっと哀愁…。

しかし、結構日本中のオーディオショップに与えた影響は大きいようです。
「あそこが?!」という感じで。


94:ディラン 2013/02/21(木) 21:55:25HOST:FL1-118-110-163-168.kyt.mesh.ad.jp

ヒノさんの地下でパラゴン、オートグラフ、銀箱、Axiom80のダブル聴かせて貰いました。
残念、寂しいです。


95:SAT-IN 2013/02/21(木)

最近までと言っても、3~4年は経つかな…
あそこに Axiom80 のリコーン・アッセンブリーが有ったのですが、どうなっちゃったか・・・


96:薬漬け 2013/02/22(金) 09:46:04HOST:proxybg048.docomo.ne.jp

本当にお世話になったな、と思います。
何を隠そう(隠すことでもないけど)、拙宅のAxiom80 はこちらでお世話になったものです。

また、モニターゴールドのマグネットカバーの止めネジが一本散逸しているのが判ったとき(注:悪友のチョンボ)、いろいろ探して頂いて(ネジ一本なのに!)丁寧に送って頂いたことも。
(タンノイのカバービスはピッチの切り方が日本と異なるため、純正品でないと合わないので、慌てました)

「そのうち体が良くなったらお邪魔しますね」と笑い合っていたんですが…。
時代は移ろいでいきます…。

431:薬漬け 2013/07/03(水) 12:47:16HOST:zaq77189080.zaq.ne.jp

今でこそタンノイ連合を使っていますけど、昔昔その昔、若かりし時はやはりモニター機に憧れたものでした。JBL4350、4355あたりですね。バイアンプの意味も知らずに。(汗)
(しかし現実に音を聴くことができたのは、ウエストミンスターやAXIOM80 が先で、JBLはその後に聴けた格好だったのは歴史の皮肉と言うか、後々の予兆だったというか。)

若いときは機械キカイしたものが好きだったのでしょうね。4355のあの機能美には憧れました。音も、最初はJBLならではのあの明晰さに惹かれました。

逆にウエストミンスターを最初に聴いた時は、お店の鳴らし方の問題もあって、余りに古風な鳴り方についていけませんでした。

しかし、やがてザ・シンフォニーホールやフェスティバルホールへの出入りが増えるにつれ、「現実の音はこうも明晰か?」という疑問みたいなものが頭をもたげます。やがてその疑問は私をタンノイやAXIOM80へと誘うことになります。

決定的だったのは AXIOM80 の名人と出会えたこと、そして「古風な鳴り方についていけなかった」ウエストミンスターを見事に鳴らしきった場に遭遇できたことでしょう。それが今日に至る潮流を形成したことになります。

どちらの音をメインにするか?というのは聴く音楽や環境によって相当左右されるでしょう。
たまたまタンノイもJBLもモニター上がりですが、必ずしもモニター機をプライオリティにするというものでもありません。
オートグラフについては、かつてモニターゴールドのオリジナルを聴いて一歩引いた経緯がありますが、それでもタンノイの常用者として、何時かはモニターレッドを“聴いてみたい”衝動はありました。そしてその機会が訪れ、(強情なユニットだけに)何とか鳴らし込もうと上のような強引な手法もとったりした訳です。しかし仰るとおりロックが鳴って欲しい訳ではなく、やはりオールドや近現代(ウエストミンスター)の音の色香を十全に出す道程だったと。

されど、どこまでいっても個性の強いSPだけに、時折4333で「セカンドオピニオン」を聴いている、という状態が現状、と言うことになるのでしょうね。
おそらくは「モニタースピーカーの中立志向性と明晰性」と、「タンノイの、リアリティ以上のリアリティを心象に刻み込むデフォルメ音の色香」の間で何時までも揺れているのでしょう。

461:SAT-IN 2013/07/05(金)

高価格の部類に入るかどうかはチョッと微妙ですがAXOM80なんかは、願望的可能性を秘めたユニットだけに、なかなか見切れない部分がありますね。


462:薬漬け 2013/07/05(金)

タンノイ同様同軸ではあるものの、性格はまるで違いますからね。
「飼い主の言うことを聞かない点」ではタンノイ以上との説も。
(陰の声:お前が使いこなせないことをスピーカーのせいにすな!
いや、一概にそうともいいきれないところが…(汗))


463:SAT-IN 2013/07/05(金)

一目見て判る、いかにもなクセモノ構造。これは充分言い訳になります。
なんせフレームとコーンの間が隙間ですから、杉良太郎アニキもビックリ(^^;)


466:RW-2 2013/07/05(金) 14:05:57HOST:24.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

>タンノイ同様同軸ではあるものの

グッドマンのAXIOM-80はボイスコイルがシングルなので同軸と言うには苦しい。
ロイーネのダブルコーンはそれぞれにボイスコイルを持っておりましたが。
2つのユニットが円中心に複合されてるかどうかですね。


468:薬漬け 2013/07/05(金)

それにしても、両機とも「こう鳴らしたい」という思い入れが強い点ではピカイチ?の存在と言いますか。

タンノイはニュートラルな鳴らし方もありですけど、やはり「いぶし銀」と言われる渋い音調をどこかに残して鳴らしたいという思いを断ちがたいですし。

またAXIOM80 も、同様にニュートラルに鳴らしは出来ましょうが、やはりあの“魔性の高域”を聴きたい…。
歪みの除去された音よりも、「美味しい歪み」がメープルシロップのようにトロリとかかった音を聴きたい…。そのまま異空の世界へ誘われるような快感を味わいたい…。
どうしてもそちらに走ってしまうのは私の天の邪鬼?!(汗)


469:RW-2 2013/07/05(金) 14:23:21HOST:24.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

にしても10cmや20cmフルレンジの発する音の奥深さ(滑らかさだったり、クリアさだったり、音源距離の正確さだったり、高低絶妙のバランスだったり・・・)には家庭内オーディオの根本がありますね〜。マルチ止めてもうこれでイイやってな気分にもしばしば。

AXIOM-80と2A3シングルでビバルディとかモーツァルトのヴァイオリン・ソナタなんか聴いたらタマランでしょ。


470: SAT-IN 2013/07/05(金)

>AXIOM-80と2A3シングルでビバルディとかモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ

それがうちではモンクのピアノやゴルソンのテナー、ある時はペッパーだったりベン・ウェブスターになっちゃうんですよ。
節操がないと言うかなんと言うか・・・
80がエリカ様よろしく「別に・・・」と嘯いたかとか嘯かなかったとか(省)


471: SAT-IN 2013/07/05(金)

そもそも復刻を似非指定箱に入れている拙者が80を語るには、ちと限界があります。
現役使用中の他のオーナーの方々は御容赦くださいませ。


473:RW-2 2013/07/06(土) 00:55:19HOST:24.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

>そもそも復刻を似非指定箱に入れている

オーディオニックスが復刻版を出したのは拙者が妻と一緒になった時でした。
それでも早30年。今も元気現役で語られてるAXIOM-80はたいがい復刻版でしょ。
50〜60年代の完全オリジナルがあったとしても、残念ながらまずヨタってます。
ベークダンパー含めもともとクリチカルで弱っちいユニットでしたから。
復刻版はTRアンプ用にコーンもダンパーも強化、パワーも入りますからジャズもイイ線いきます。とは言ってもフォステクスのように100Wは突っ込めませんけど(略)


475: SAT-IN 2013/07/06(土)

世の中には復刻は似て非なるモノだと言う人もいらっしゃいますので、一言断りを入れた訳です。
オリジナルも含めて語るのが正しいのでしょうけど、あいにくと当方は復刻版しか知らないのです。
薬漬けさんは確か両方お使いの様子ですので、明らかな違いが有れば判断可能かと思います。


474:薬漬け 2013/07/06(土) 01:19:48HOST:zaq77189080.zaq.ne.jp

>>50〜60年代の完全オリジナルがあったとしても、残念ながらまずヨタってます
>>ベークダンパー含めもともとクリチカルで弱っちいユニットでしたから。

…でもないですよ。古レンジスレで時折書き込む拙宅の80は60年代系のオリジナルですが、それでも大入力さえ望まなければ、ワーグナーでもブルックナーでも十分な音量と臨場感で鳴ります。どの程度の音量かは個人差があるとは思いますが…。
ただ、かつて80を私に教えた名人がやっていたような「鬼太鼓座」を大音量で再生するまでは度胸はありませんが(苦笑)。あの時はベークライトが前後運動でフレームに当たっている音まで聴こえていました。(オソロシヤ?)

なお、私の場合、駆動アンプは6L6シングルをKT66に替えてしようしています。
(ちなみに拙宅のエンクロージャーも国産です。というか、このスピーカーユニットに関する限りGoodman社指定の“設計図”はありますが、タンノイのようにGoodman社が「作った」エンクロージャーが存在するのか、疑問なんですが。)

それとも、拙宅のユニットがたまたま「当たり」だったのかも知れませんね。
とは言うものの、リスクヘッジでもう一組、予備ユニットは一応用意はしていますが。(汗)


477: SAT-IN 2013/07/06(土)

あっ!薬漬けさんのは復刻でなくオリジナルだけでしたか、失礼しました。


478:薬漬け 2013/07/06(土) 01:47:32HOST:zaq77189080.zaq.ne.jp
>>475
うーん、なるほどですね。
もっとも上記では私の関心事は「ユニットの衰弱度」だったのですが…。
ちなみに現在では復刻版は使用していませんが、エンクロージャーに付いてきたため一番最初に使用した時の印象としては、>>473でRW-2さんが書かれているような感じだったと思います。


481:RW-2 2013/07/06(土) 03:02:29HOST:24.223.1.110.ap.yournet.ne.jp

弱っちい原因は英国製のベークライトは日本環境で使用するにはモロいのと、家屋の反射/吸音性の違いで日本では英国での3倍パワーを入れられて鳴らされてしまうからでしょね。
元来、耳を欹てて聞く機械が海を渡ってこれ見よがしにドカンボカンやらされ不憫です。
この手のユニットはシーメンスあたりもそうですが、ニアリスニングで沁み染みと琴線触れで聴きたいものですね〜。ボビンが底着きするほどの音楽なら他のSPを使えば良いだけで。


482:ジークフリート 2013/07/06(土)

80で音量が欲しい時は複数使うとか、サブウーハーを追加すれば良いワケですが、先ずはホーンタイプの箱ですね。80は箱が命です。
3ウェイのスコーカーに使えばガンガン鳴りますけど、音色的に・・やはり小音量でクラシック聴くのが80には似合っていますね。ジャズならローサーかな?


486:薬漬け 2013/07/06(土) 09:48:43HOST:zaq77189080.zaq.ne.jp
>>481
いや、そこは仰る通りなんですよ。
80の名人にしても常時そういう使い方をしていた訳ではなくて、ユニットのポテンシャルを私に見せるために「こういうこともできる」として見せただけで、爆音再生がプライオリティではありませんでしたから。
構造上見て分かるとおり、酷使よりはいたわって使用するのが相応しいユニットでしょう。

ただ、ニアフィールドリスニングだけかというと、そうでもないようでして…。
その名人の所では各種ユニット(タンノイ・アルテック・80ほか)に対するオリジナル・エンクロージャーを造っていましたが、80は他のユニット用と見られる100kg以上の大容量エンクロージャーにシングルで(!)装着されていました。ジーク大先輩の仰るようなホーン型ではなかった…通常のバスレフだったように思います。

ここから鳴る音が私の80開眼でした。
爆音ではないにせよ、然るべき音量で鳴らしていたのですが、その音は「力感を前面に出さずに壮大なプレゼンスを眼前に展開する」趣のあるものでした。私はおのが給料を呪いました。お金がほしい…。(当時20台前中半の洟垂小僧でした。)


493:SAT-IN 2013/07/06(土)

結局のところアイデンティティーと言うかシンパシーと言うか、自分の心情を託す為の機種みたいなところが有ると思うのです。
自分の場合は昔A7(途中で諦めた)でその後AXIOMでした。
鳴る鳴らない以前に、その佇まいが好きなんでしょうね。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1359120136/


6. 中川隆[6644] koaQ7Jey 2017年2月11日 17:12:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7104]

名器は何? - オーディオ懐古録掲示板


112 :ジークフリート:2010/01/10(日) 12:10:52 HOST:wb56proxy01.ezweb.ne.jp

アキショム80なんてのは特殊スピーカーですから、高感度という意味では「名機」に値するかもしれませんが、まともに鳴らすのはナカナカ難しいですからどうでしょうか?

名機マニアやコレクターの方にはお薦めできませんね。(鳴らさず眺めるだけならいいかも?)

113 :V-LZ:2010/01/10(日) 14:26:04 HOST:server121.janis.or.jp

ジャガーXJ13は解りませんがアキショム80ならお金さえ出せば購入できます。
両方ともにもし手に入れても自分の実力に相当自身がなければ使いこなせません。
使いこなせて何ぼでしょう?

このレスは自分の部屋にある名器はなににすれば架空の話にならずおもしろいのでは?
高性能な自動車はお金さえ出せば自分の物に成りますが自分の手足のように使いこなしている方を私は知りません。

115 :555:2010/01/10(日) 14:47:37 HOST:220-152-26-55.rev.home.ne.jp

>112 アキショム80なんてのは特殊スピーカーですから・・・

アキショム80を使っている仲間が2名いますが
個性が強すぎるかな?
極端すぎる?

>113
高性能な自動車はお金さえ出せば自分の物に成りますが
自分の手足のように使いこなしている方を私は知りません。
オーディオでも同じ事が言えるのでしょうね
パラゴン買っても、まともに鳴ってない場合が多い

121 :ジークフリート:2010/01/10(日) 16:31:57 HOST:wb56proxy01.ezweb.ne.jp

555さん。アキショム80が個性的で極端な音に聴こえましたか?
当方が特殊スピーカーと書いたのは、その構造と使い方のことでして、ちゃんと使い方が解っていればさほどおかしな音にはなりませんョ。

紙やカンチレバー、金属フレームの音も幾分混入しますし、TADやJBLみたいなふてぶてしい低音は物理的に無理ですけど、楽器の音触や場の雰囲気等を結構克明に聴かせてくれるんですがね〜。

私の80はオリジナルよりも評判の良くない復刻版で、特にサブコーンの縁に折り返しがなく高域が神経質になりがちなんですが、これも使い方次第ですね。

ご承知のようにオーディオてのは立派なキカイを揃えただけじゃ上手くいかないってところが、私のような一般庶民でも取り組み甲斐があるところではないかナと考えております。

123 :555:2010/01/10(日) 17:30:26 HOST:220-152-26-55.rev.home.ne.jp
>121 アキショム80が個性的で極端な音に聴こえましたか?

オーナーが改造している為

125 :551:2010/01/10(日) 19:08:13 HOST:pc21179.amigo2.ne.jp

アキシオム80も普通に器楽曲などをシングルアンプで普通の音量で聴くなら、そんなに鳴らしにくいスピーカーではないと思います。

ジャズをバンバンということになったら、限界走行かもしくは限界を超えた走行となるでしょう。それはそれで面白いでしょうが… 

車と違って、事故って死ぬことはないので。スピーカーは死ぬかもしれませんが…

126 :世直し奉行:2010/01/10(日) 19:26:24 HOST:p2147-ipbfp1601kobeminato.hyogo.ocn.ne.jp

アキシオム80は30年昔、阪急岡本駅スグソコ!の名曲喫茶で拝聴しました。
綺麗で清楚な、音の記憶が・・・・・

モダンJAZZやPOPなジャンルは無理が???多分!
室内楽を静かに楽しむには、VL−Zと共に好相性でしょう。品?が有ります。


127 :SATIN:2010/01/10(日) 19:56:45 HOST:br1031.jig.jp

アキシム80(現在休眠中)一本で約10年JAZZ聞いてました。

エッジが無くフレームとコーンに5mm位隙間が有り、低域の音圧が掛からない為に逆RIAAを通したような特性です。

JAZZをバンバン鳴らしても別に死にはしませんがベークライトのカンチレバーが共振する事はあります。

密閉や指定箱モドキでは充分な低音が得られませんが、そこは脳内補正で補っておりました。

おかげで後から普通のブックシェルフを入れたら暫く低音肥大に聞こえてました。
本格的に使うなら複数個使うかホーンと組み合わせたらよろしいかと。


128 :555:2010/01/10(日) 20:16:35 HOST:220-152-26-55.rev.home.ne.jp

私の知り合いは、アキシム80を4本計画をしています
もう1人の方は最初は、箱に入れてましたが箱の音が嫌いなようで段々無くなってきました
今ではバッフル板もありません


130 :551:2010/01/10(日) 20:59:14 HOST:pc21179.amigo2.ne.jp

>だんだん箱がなくなってきました

その気持ちよくわかります。しかし、箱はだんだん大きくなって行くこともあります。
この気持ちもよくわかります。励磁型だと、そのどちらかにころぶ傾向があります。


131 :ジークフリート:2010/01/10(日) 21:36:43 HOST:wb56proxy06.ezweb.ne.jp

アキショム80といいますとARU付き指定箱が有名ですが、あれはスペースや予算に配慮した「苦肉の策」ですから、本来ならばバックロードホーンやかなり大きな箱に入れて低音を稼ぎたいところですね。

音量が足りない場合は本数を増やす。(限界を超えて鳴らすのは意味がありません)

昔メーカーが発売していた劇場用のシステムで、アキショム80が横並びに4本バックロードホーンに取り付けられたものなんかもありましたが、家庭のフツーの部屋で音楽を楽しむには、まぁせいぜいバックロードホーンに片チャン2本程度で間に合うんじゃないでしょうか。
(右肩上がりの周波数特性も、箱で低音を稼ぐのを前提にメーカーがワザワザそういう作りにしています。)

指向性も真正面ではなく45度辺りで周波数特性が整うように作られていますから、フツウのスピーカーとはちと異なるところですね。
(この辺りは、4本使いの枝大先生?のウンチクもまんざらでもないかナ)


132 :551:2010/01/10(日) 22:21:33 HOST:pc21179.amigo2.ne.jp

4本使いはいいでしょうけど、今アキシオム80を4本(ステレオで8本)揃えるのは大変です。枝大先生のあの箱を作るか、作ってもらうのもまた大変です。何十苦にもなるイバラの道です。しかし、このユニットはそこまでしたい気持ちにさせる何かがあります。そこが名機の名機たる所以かもしれません。

イバラの道が嫌な私としては、そんなことをするよりLowther PM4を一発使いで迷路みたいな箱に入れる道を選びます。こちらの方が高そうに見えて、結果的にはアキシオムより安くつきます。

それにしても、アキシオムは大変高くなっております。それに、なかなか出て来ません。あと20年ぐらいすると「幻の名機」と呼ばれるようになるかも…


133 :ジークフリート:2010/01/10(日) 23:05:39 HOST:wb56proxy14.ezweb.ne.jp

売りに出されるよりも、価値を知らない人が粗大ゴミに出す方が多いとかね。


134 :551:2010/01/10(日) 23:31:27 HOST:pc21179.amigo2.ne.jp

ちょっと前までは、高音がビリつき出すと、ヤフオクに出すならわしでしたが…
そういうのは安くなっており、狙い目でした。ビリつきは簡単になおるので。
だから、粗大ゴミには出さないでください! 安くてもペアで30万ぐらいでは売れますので。

似たようなことがウエスタン211という真空管にもありました。ダメになっているように見えてもダメになっていなかった!
 
それをタダでもらって歩いた人を知ってます。
「死んだフリをする真空管」なんてオツなもんです。


135 :SATIN:2010/01/11(月) 00:12:18 HOST:br1031.jig.jp

かつての取扱店の話では、某商社が輸入したもののクリティカルなカンチレバーやダンパーの位置決めにズレが出ており、引き取って調整し直し販売したとの事。
ある程度鳴らし込むと稀?にボイスコイル位置が前に出て来る現象もあり、調整が必要になるらしい。

手持ちの個体も一時ポールとコイルのクリアランスに難がありビビりが出て、オシレータから信号を入れながら微調整しました。

オリジナルと復刻の見た目の違いは折り返しコーンとコルゲーションの有無ですが、コーンの剛性が違い似て非なる物と言う人もいます。
しかし並べて測定したりブラインドテストで比較された例を知りません。


136 :ジークフリート:2010/01/11(月) 00:41:46 HOST:wb56proxy09.ezweb.ne.jp

大先輩が新旧両方使ってまして、違いがよく判らないと言うので聴きに行ってみましたが、双方とも酷い音で目一杯のボリューム。
比較以前の問題でした。

139 :551:2010/01/11(月) 08:00:27

アキシオム80はどうかわかりませんが、Lowther PM6Aは新旧で音が違います。
ジェンセンA12も初期型(ハカマ付)と後期型(ハカマなし)では音が違います。
そういう音の違いについて「微妙な違い」と言う人もいれば、「全くの別物」と言う人もいます。

「細かいことは気にしない」のがいいのか「細かいことにこだわる」のがいいのか、これもまた難しい問題だと思います…


296 :551:2010/01/26(火) 12:05:21

私はオーケストラや宗教曲やピアノはほとんど聴かず、オペラは全く聴きません。
ヴァイオリンはジャック・ティボー、エネスコ、クライスラーとかその他古いマイナー中のマイナーが好きです。

そういったソースはモノで聴きますが(モノでしか聴けませんが)、新しい?器楽曲やヴォーカルはAxiom 80で十分です。

オーボエとクラリネットは、同時に鳴った場合、定位が悪く解像度の低いスピーカーでは区別しにくいことが多々あります。チェロとガンバは同時に鳴ることがまずないので安心です。


611 :551:2010/03/06(土) 19:36:05 HOST:pc20196.amigo2.ne.jp

私が聴く音楽の8割前後は1950年以前の録音です。
そういうソースだと、戦前の励磁スピーカーはまさにピッタリです。

最初はWE555から入って行ったのですが、今は549や551にストレートホーン(11A)を付け、低音はTA4151A、高音は597に受け持たせております。
もちろん、モノで、スピーカーは1組です。

ステレオはウエスタン754とAxiom 80で聴いてます。
角フレームPM-6Aもまだ持ってます
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/11602/1261060674/

名器は何? 2器目


17:SATーIN 2010/08/08(日)

エレガのモニター用ヘッドホーンDRー631Cなんかは一般的リスニング目的に沿うかというと難しい。
しかし一度目にするとぜひ手に入れたくなる、あのクラシカルな機能美に造りの良さ。
息の永い名品と思います。


18:SATーIN 2010/08/08(日)

↑AXIOM80に少々通じるものがあるかと思います。
頑丈そうなフレームに強力なアルニコ磁石、クリティカルにコーンを支持するベークライト製カンチレバー等。

どんな音が出るのか現物を手にする前から想像を膨らませていましたが、実際に聴いたら想像したような音だったので失望はしませんでした。

この種の物はアバタもエクボのお宝自慢にならないようにしないと、贔屓の引き倒しに成り兼ねませんね。

25:薬漬け 2010/08/08(日)

>あれを生録で使ったらカッコイイかななんて思って買いました、カタチから入るタイプです

カタチからというのは、上にも書きましたが、ホントよく判ります。
私もそうなんですよ。
見た目のオーラが結構な影響を与えるというか。

仰るとおり、AXIOM80などその典型…初めて雑誌で見た時には「ナンジャコリャ?」という感じでしたが、お店で見た時には何か心臓がガタガタガタ…。
そして聴くに至って、「参りました、降参!」という感じでした。

名は体を表し、体は音を表す…。

このスピーカーに関しては、ホント、皆さんのご感想はどうなのでしょうね。
キャリアの有り余っていそうな方がドッサリおられそうな気がするのですが、反応が余り無いところをみると、やはり「触らず祟らず」の感じなのですかねえ…。
オーディオ界の「ニーベルングの指輪」の如し…。サワルトタタル…。


26:前期高齢者 2010/08/08(日)

ハチマルは所有したことはありませんがいろいろな場所で聴かせていただいて箱次第で恐ろしく音色が変わるという印象です。
ホーンロードをかけた凝った箱に入れるとバランスがとれますが、それは本来の姿ではないのかもしれません。
とにかく気難しいスピーカーというのが率直な印象です。


28:ジョウダン 2010/08/08(日) 14:34:22HOST:softbank221028074152.bbtec.net

箱につきましては英国のARUがたまにeBayに出てますからこれが必要です
日本のARUでは十全に再生するのは難しいようです(簡単なものですが)

本体の箱自体は日本で作られたものでもよろしいようです

フルレンジで鳴らされる場合高域もそれほど伸びていませんが問題は低域です。
私の知人にアキシム使いがいますが8AWGのケーブルを片チャン2本スタッカード接続しています。アンプはシングルが定番ですがその片はウエスギ半改造のプッシュプルを使われてます。

どちらにいたしましてもオーケストラ再生はチョット苦しいものがありますが、チェンバロ、リュート、歌曲などでは正しく本領発揮、これに叶う物は少ないです。

29:ジークフリート 2010/08/08(日) 16:45:12HOST:wb56proxy19.ezweb.ne.jp

個人的には、音楽の基本と言いましょうか、オーディオの基本は「低音」だと思いますので、低音再生を箱に頼るアキショム80の評価は難しいですね〜。

ハチマルは見ての通りメカニカル2ウェイですが、私の場合リアローディングホーンに入れていましたから、3ウェイの音でした。

大音量は期待出来ませんが、小編成より大編成の方が心地良く、ラベルやドビュッシーのオーケストラものを聴くと、まるで万華鏡を覗いているような楽しさでした。

「フルレンヂはボーカルが得意」という定説?が有りますが、ハチマルの場合、ベークライトの鳴きが2khz辺りで乗ってくることと、サブコーンの乾いた紙臭さを如何に処理するかで、かなり結果も異なります。
(制動の効くアンプの方が、この辺りの暴れが抑えられたように思います)

TADを手放した後、短期間ですがハチマル一組だけでクラシックもジャズも聴いていた時期がありまして、片チャンネル2発入なら、未だにメインスピーカーだったかもしれません。

30:前期高齢者 2010/08/08(日) 16:57:07HOST:h219-110-201

こんにちは。ハチマルに関するご高説に全面的に賛成するものです。
ただし片チャン2発というのは聴いた事がないのでわかりません。

31:SATーIN 2010/08/09(月) 00:41:19HOST:re0110.pfst.jig.jp

日野オーディオに直接聞いた話では80は長年使うとダンパーがズレてボイスコイルがポールピースの正常位置から前に出て来る傾向が有り、定期的にチェックして調整が必要とのこと。

自分の80も心なしか出ている気配ですが、調整が厄介なので放置。
日野に頼めば一本10k前後 かかるみたいです(要確認)


33:薬漬け 2010/08/09(月) 12:29:37HOST:proxybg037.docomo.ne.jp

ジョウダンさんの純正ARUのお話と、ジークフリートさんの箱の話は非常に興味深いものでした。箱はタンノイに代表される「オリジナル至上主義」から解放されている一方、やはりキーパーツのARUだけは純正を要求する…。
難しさの一端を垣間見る思いです。

またSAT−INさんの、ユニット管理の神経質さも参考になります。
(あのカンチレバー触るの、度胸要るんですよね…(大汗))

ところで皆様は、あのスピーカーにどういった態度で接しておられるのでしょうか。
お話ではメインの方、サブの方、色々の様ですが。
私は入れた暁には、出来たら両刀使いになってもらいたいと思っている口です。
またアンプのお話もありましたが、お使いになっておられた方々はどんなアンプをお使いになられていたのでしょうか?
一般にはシングルが推奨されるようですが、20〜40Wのプッシュプルで好結果を出されていた方も存じ上げてまして、この辺、再生ソースとの関連も含めて興味があります。

つまるところ、AXIOM80とは、

永遠に使い手に解決困難な難問を突き付け、しかもそれに向かわしめるパワーと魅力を秘めた希代の銘機か、

それとも使い手を惑わし、人生を誤らせるだけの“迷機”か、

答えが見つけられず、調整でイライラして酒が進む“酩機”か、

それとも愛でてあえて触れぬ“仏壇”か??


興味の尽きぬスピーカーです。

34:前期高齢者 2010/08/09(月) 12:56:37HOST:h219-110-201-

悪女に惚れたら地獄まで一緒に、ということですかね。

35:SATーIN 2010/08/09(月) 13:21:29HOST:re0110.pfst.jig.jp

あれは3極管シングルで楚々と鳴らすを善しみたいなイメージが有りますが、自分の場合パワーの有るELー34ppに繋いだほうが低域の押し出しの良さの点で結果が良かった(jazz)

図太い音も繊細な音もアンプを変えればどのようにも…と言えばオカルトになるかも知れませんね。

瞬時切替で比較試聴したりすると違いがハッキリしなかったりするんです。。。
ま、決め撃ちしないでアレコレ繋ぎ変えて楽しめばよかろうもん(^^)

36:世直し奉行 2010/08/09(月) 18:36:38HOST:p4045-

向田邦子の世界かも・・・お察しくだされ。


37:略 2010/08/09(月) 21:27:39HOST:re0205.pfst.jig.jp
>>34
悪女の条件は美形であること!?
たぶん
飽く女じゃ道連れまでは行やせん・・・

38:略 2010/08/09(月) 21:30:36HOST:re0205.pfst.jig.jp

蓼喰う虫も好きずき、ってのもありやした・・・


39:薬漬け 2010/08/10(火) 01:50:10HOST:zaq3a551765.zaq.ne.jp

美形なんでしょうね…いや、美形です。一目ぼれ。
蓼食う虫ではないような。
ただし地獄の1丁目で止まりたい…阿修羅のごとくは御免なれば。(汗)

アンプはまさにいろいろ試すべきでしょうね。


42:薬漬け 2010/08/10(火) 19:09:18HOST:west50-p214.eaccess.hi-ho.ne.jp

美形にして美声。しかし一つ間違うとヒステリックに。
やっぱり悪女かな…。

悪女を淑女にしてしまうと魅力半減だから、ある程度は「悪女性」をそのままにしておきたいですね。

AXIOM80を、そういう状態に置ける、これまた世馴れたアンプとは…ハテ。

43:ジークフリート 2010/08/10(火) 20:45:25HOST:wb56proxy07.ezweb.ne.jp

暫く同居した結果、美女が美女のままでいられるかどうか?

幸い、オーディオの場合、おだてりゃブ女でも美女に見えることも。(ただし、ポテンシャルというものは備えてないとダメですが)

45:薬漬け 2010/08/12(木)

うーん、やはり80に関しては、皆さんのお声の大半は

「まず室内楽、シンフォニーには力不足」

というニュアンスですね。確かに80にJBLと同等の低域を期待しても無理な話なんですが、あのユニットの真骨頂はリニアリティの良さにあり、それを活かしたシンフォニーの空間再現性もスゴイな、と思ったりしているんですよ。

昨年になりますが、さるところで80でショルティの「神々のたそがれ」の終曲を聴いたのですが、ワルハラ落城の音響効果も含めて、どひゃー!と思ったことでした。
どなたか同調してくださる方、いらっしゃいませんかねえ…。(ヒトニタノンデドウスル?!)

ついでで失礼ながら、たそがれさんへ。やっぱりジークフリートさんがおられるのとあわせ、ペアで「神々のたそがれ」さんがいらっしてほしい気はするんですが…。
(ワルキューレとラインゴルトはどこ?と仰らずに…。)


46:ジークフリート 2010/08/12(木)

それにしても、80で低音が不足するのは、やはり箱の問題でしょう。

最低共振周波数が低いユニットですから、くどいようですが、問題は箱で如何にバランスをとるかですよ。(個人的には、ユニットだけ入手されて、テキトーなバックロードでもあてがわれるのが近道かと考えておりますが・・・)

47:たそがれ 2010/08/12(木)

親類の家にあった80は150立位の大きな箱に入ってバランス良く、弾むような低音が魅力だった記憶があります。のちにベークが折れて聴けなくなりました。

久しぶりに神々のたそがれ、レコードで聴いています。6枚組はさすがに、…


48:RW-2 2010/08/12(木)

もともとが検聴用ですからね。

しかしながらfoが20Hzでやんすから箱がデカければそうとう低いところまで出やんすよ。見かけの頼りなさ以上に音圧も十分だす。

といっても高々9インチユニットですので4344のように鳴らすのは無理であって、やはりワビ、サビ的情緒でもって鳴らすのが宜しいかとおもいやんす。


50:SATーIN 2010/08/12(木)

バイオリンもいいけどトランペットやサックスの管楽器がいいんです。
ブラウニーの炸裂ラッパ、ベニー・ゴルソンのズズズー、ううう堪らん


51:ハーゲン 2010/08/12(木)

>薬漬けさん
 こういう大編成でけっこうアクのある音を要求されるソースでもAxiom80っていいのですか!

この夏休みは 鶚LZを鳴らしてみるというのを自由研究の課題にしようと思っていたのですが、ちょっと着手できそうもありません。

じつはAxiom80の(評判の悪い)復刻版もとりあえず発売時に買って熟成させています。この掲示板を読んでいると「こういう箱を用意すれば大丈夫」というものがありそうなので冬休みの自由研究くらいで挑戦してみますか、、、、


94:薬漬け 2010/09/06(月)

「ザ・キング・オブ・フルレンジ」なんてのを選ぶとしたなら、やっぱりP−610あたり、相当上位に来そうでしょうか。
(個人的にはアキシオム80推したいけど、個体数的に一般的でないと
思うので…。)

95:RW-2 2010/09/08(水)

フルレンジの代表的名機はやはりP−610とLE8Tにトドメを刺すでしょね。

名機とはまず数が出ていること。

そして所有した方々が、それぞれに音、性能、形(デザイン)、使い勝手、歴史など各々別々の価値観をもって評価していることが重要でしょう。

松下のゲンコツやD130あたりも差し障りがないでしょね。

Axiom80 あたりになると逸品でしょか。見て触って聴いてる方は少ないでしょ。
それに聴いて好き嫌いがはっきり分かれるユニットでしょうから。

105:薬漬け 2010/09/12(日)

確かにあのユニットは律儀に鳴らすと、それはそれは正確な音を出しますね。

音楽評論家の宇野功芳さんも、検聴システムではミッドレンジに80をお使いのご様子と聞いています。

やはり音色の正確さを出せるとされたのでしょうね。

でも、ひねくれた私はどうも、何らかの歪が乗っかった麻薬音に惹かれます(苦笑)

正確律儀な音を出すユニットは世間様にはある程度の数がありましょうけれども、媚薬的な音を出して人を人生の奈落の底に落とす?ユニットというのは、いかにユニット数あれどたぶんこれぐらいのもの…。

奈落の底に落ちたくはないけれど、覗きたくはあります。(大汗)
カミさんには普通であってほしいけど、たまに会う女性はちょっと小悪魔の方が面白い。(ド大汗)


106:ジークフリート 2010/09/14(火)

ハチマルはかなり細かいところまで再現は出来ますが、正確かと言われればそうでもなくて、やはりコーン紙やベークライトの音が結構出ているんですよね。

ただ、そういった薬か毒か?という部分が全く無くなってしまうと面白くないし、恐らくベークライトの共振音が醸し出している「細密感」?が無くなると、もうハチマルとは言えない。
匙加減一つで毒にも薬にも・・・この辺りがハチマル使いの腕の見せどころかと思いますョ〜。


119:薬漬け 2010/09/19(日)

80の毒気の残り方は、確かに難しいでしょうね。

宇野氏のユニットは80以外はワーフェデール、高域がスーパー3、低域が15らしいですが、このサンドイッチがどういう効果を与えているか?

興味深いところです。

ちなみにアンプは マランツ7+QUADUの由、あまり個性の強い方ではないですから、まさにユニット勝負ですね。


120:ジークフリート 2010/09/20(月)

薬漬けさん、アキショム80を3本縦並びで3ウェイなんて方もおられますよ〜。

個人的には、ワーフデールのウーハーとケリーのリボンツイーター追加の3ウェイは聴いたことがありまして・・・コレはかなりドンパチ型で、ハチマルの面影もありませんでした。

前にも何処かに書きましたが、ハチマルの指向特性を見ると、真正面で高音域過多、30度で高音域がほぼフラット(しかし荒れる)になる性質があります(千hz辺りから上で)から、この辺りも毒の匙加減には活用出来るかもしれませんね。

121:薬漬け 2010/09/20(月) 21:02:33HOST:zaqdb733f72.zaq.ne.jp

その辺の微妙なさじ加減、現実に部屋に入れてからが大変そうですね。

あと、ドライブするアンプも考えなきゃならないんですが、80が16Ωなので、同じ出力インピーダンス設定のQUADUがよさげに思うのですが。

今それでウェストミンスターを鳴らしてますが、本来からするとインピーダンス・ミスマッチなんですが(ミンスターは8Ω)、適当に良く鳴ってくれているので、QUADの内部配線を変えずに16Ωのままで使ってます。

QUADをそちらに持っていってしまうと、ミンスターはどうなるか???
…マランツ9を持ってきたらどうなるか、などと碌でもない幻想?が頭をもたげてます…。アンプはSMEでもマランツ7でもどちらも接続可能ですし。
しかしオリジナルなど夢のまた夢でしょうね…。
ただレプリカはどこか抵抗あるし。
やはり、80を巡ると人生狂いそう。(苦笑)


122:ディラン 2010/09/21(火) 21:15:26HOST:FLH1Adl055.kyt.mesh.ad.jp

8Ωのスピーカーを16Ω出力で繋ぐと8Ωと如何違うんですか?
ボリューム上げないといけませんよね?
どっちか壊れませんか?


123:前期高齢者 2010/09/21(火) 21:22:48HOST:h219-110-201

スピーカのインピーダンス・カーブをみてみないと何とも言えませんが、公称インピなんて全体周波数のほんの一部でしょ?
しかもどの周波数でそれをとるか、というのもアヤシイもので、多くの場合最低インピーダンスをそれに当てているようですが
あまり神経質に考えなくてもいいような・・・・


125:ジークフリート 2010/09/21(火) 22:53:57HOST:wb56proxy15.ezweb.ne.jp
当方も、今度の球(300B似のおフランス産)のアンプでは出力トランスに16Ωのタップが有るか確認してもらっていますが、以前使っていた845シングルや245シングルでは、どちらに繋いでも聴感上特段の支障は感じませんでした。

16Ωのヴァイカウントはトランジスタアンプで駆動中でして、ボリューム上げればよいだけかな?と思っております。(結果良ければ全て良し!?)

126:あらい 2010/09/21(火) 23:41:53HOST:p182.net219126027.tnc.ne.jp

自分も、気にしてましたが、ダミーに繋いだ差は無かったです。
8Ω16Ωスピーカのインピーダンスは、あんまり気にしないで使ってよいと
思います。

自分のリビングのは4Ωでアンプに負担が起きる感じはしません。
反って音は大きくなる分、AVなどのスピーカは低いものが多いようです。
能率を上げられない分、インピーダンス下げてるのか?

ビンテージだと、インピーダンスの標準が無く大きなものはあったようですが、電気的なものより、音の違いを見ればよいかと思ってます。

ケーブルの太さは16オームの方が8Ωの倍伝送速度はあるものでしょうが、普通の家では関係ないと思います。

127:薬漬け 2010/09/22(水) 00:06:12HOST:zaqdb734254.zaq.ne.jp

実は私も、この辺は実にいい加減なんですよ。
まあ具合悪けりゃ、繋いだ途端に判るだろうと。それがわからないぐらいなら
大したことはネェやと。

他では、6ΩのビクターのZeroを、ウエスギアンプの8Ω扱いにしています。
何十年か、このままの状態…。特に問題はありません。
まあ、機械も案外人間と同じで、幅のあるところはそれなりにあるようで…。

128:ディラン 2010/09/22(水) 06:27:23HOST:FLH1Adl055.kyt.mesh.ad.jp

カートリッジの出力はインピーダンスを上げて合わさないと駄目と言うか大切ですがSPは繋いで聴いてみれば良いんですね。

大昔はSPのインピーダンスは表示してあるのを見てああそうですかで全く気にせずアンプのSP端子に繋いでましたましたもんね。

129:MT 2010/09/22(水) 09:49:35HOST:PPPpf39.aichi-ip.dti.ne.jp

シングルコーンですと低域共振部分では最低インピーダンスの5−10倍ものインピーダンスになるし、

マルチウェイの場合も低域共振部分では5−10倍、中域部分でも5倍くらい変動しますね。

B&Wでは8オ−ムと言いながら最低が3オーム、最高が30オーム位になります。

JBLの「4343」のような可変ATTを使用しているスピーカーは5KHz以上は公称インピーダンスより相当低くなるので注意が必要です。

当方の自作スピーカーは調整して
10Hz−100KHz間は5−10オームのインピーダンスにしています。

130:前期高齢者 2010/09/22(水) 11:02:26HOST:h219-110-201-
>>129
>B&Wでは8オ−ムと言いながら最低が3オーム・・・・

こういうのは本当はアンプにとっては迷惑なんですよね。
まあ、最近のアンプはゆとりある設計が多いですから事実上問題はないのでしょうが、アマチュアの自作球アンプなんかは要注意でしょうね。

131:あらい 2010/09/22(水) 12:04:10HOST:fwgw.yamaha.co.jp

お使いのアンプは、半導体ではと思いますが。
foのインピーダンスは、通常かなりあがるみたいですね。

8オームとかいうのは最低の保障基準とかんがえて良いですかね。
大音量で鳴らせば低インピーは問題になると思いますが、通常では、?です。

半導体では帰還を掛けてダンピングを良くできますが
真空管の場合は当方は無帰還でやってます。
(音が鮮度や好みですが)
その場合、低インピーダンスは負担ありますね。

これまた、特性と聴く場合と差があると思いますが
真空管ではダンピング悪くは聴こえないというのも不思議と思ってます
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1280755643/


7. 中川隆[6645] koaQ7Jey 2017年2月11日 17:12:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7105]

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/05(日) 12:32:51 ID:ZwX4iAFy

どなたか Lowther と Axiom-80 を実際に比較された方、情報下さい。


35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/05(日) 14:34:39 ID:Fg6NneSn
>>34
どちらも使ったけど、ウチでは直接音ばかり耳に突いて聴き疲れる。
部屋が広く、直接音と間接音が上手くブレンドするようにしないとダメみたいだ。

47 :あれれのれ:2006/03/09(木) 09:59:00 ID:mm+yXwdT

私はほんのかじりですけれども、アキシオム80も使った事があります。
あれは、良いユニットで、綺麗な音がします。 本当に綺麗な音だと思います。
見かけとは違いますよね。ポンと置いても良い音です。

日野のアキシオム80のコーン紙+フォステクスフルレンジの音も似たような音でしたから、コーン紙の音なのでしょう。繊細ですが、取り立てて細いと言うわけではないと思います。アンプによりますが。

背圧を掛けるとダメなようですので、大きなバスレフが良いのでしょう。 ただ、色々いじってはダメだと思わせるような所があります。 ユニットとしての完成度は高いのでしょう。

ローサーはその点、ガーガー、キャーキャ言ってどうにもならない様な元気良さがあり、何とかしようと思わせるのですね。

TP1−Dなんかは、フロントロードとバックロードのバランスを取って、その上、ユニットの前に、紙か石膏かと言うようなディフィーザ(マスク)まで付けてありますが、良質な箱鳴きと、ロードの掛かった堂々とした音でとても元のユニットと同じとは思えない音になっています。 こんな事は、アキシオム80では、お目にかかった事は無いですね。

ローサーの箱は、響きが大変大切で、十分に乾燥していない重い合板では全然ダメだと思います。

TP1−Dなどは、大きいのですが、大変軽いですよ。 あの本物のTP1−Dを看護婦の下駄箱にしている人がいるからもったいないですよね。

アルテックと較べるなら、ベルサウンドのPM7のシステムでしょう。 繊細感では、当然優れていますし、なりっぷりでも決して負けていないのではないでしょうかね。

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 12:35:19 ID:puFSsw+A

私のはTP1-Isis(タイプ3?)というエンクロージャーです。板が薄く、古いので乾燥は十分でやはり軽いです。コーナータイプでコーナーに置かないと低音が十分出ない印象でした。

音は非常にいいのですが、どこか煮え切らない印象で、いろいろやったのですが、諦めました。下駄箱にしている人の気持ちがほんのちょっとわかります。いろいろやったあげくモノにならなかったので頭に来たのではないでしょうか…

アキシオム80はその昔、新ユニットをちょっと聴いただけで、本物の音は知りません。ただ、すごく憧れます。あれだけたくさんの人があれだけたくさん語ったユニットは他にないのではないでしょうか。いつかは買おうと思ってます。でも、最近はすごく高くなってます…

箱入りペアで68万とか… でも、もしかしたらその価値があるのかもしれません。

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/09(木) 19:45:14 ID:dsuCxAWu

ラウザーのオリジナルはウ゛ォイト、これは励磁型。アルニコになってラウザーとなる。

ラウザーユニット全ての機種、ホーンロードを前提の設計。バックロードタイプの極め付けは、神戸に在住していたS氏の作品。それにしてもウ゛ォイトは今聴いても絶品である。

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/08(水) 00:07:52 ID:hdx0KHRf

イギリスのスピーカー全般を見渡す時、パルメコのデュプレックス・タイプからいかにしてロジャースやスペンドールやハーベス方式に移って行ったのか興味があります。アルテック、パルメコ、タンノイ、ロジャースとなるのでしょうか。


74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/22(水) 17:34:52 ID:PmJnaqQV
>>41
ロジャースやスペンドールやハーベスは、後にKEFを創立したクック氏が開発したBBCモニターLS1(グットマン オーデオム80+セレッションHF1300×2)の系譜に連なるから、バルメコやタンノイとは無関係。

バルメコはVITAVOXと同じく劇場のPA用メーカー。

タンノイはこれらとは無関係で独立した系譜。


あと、イギリスには、グッドマン、DITTONシリーズ以前のセレッション、ステトリアン、ワーフェデールといった家庭用メーカーもあって高級電蓄みたいな「創った美音」を聞かせてくれてましたね。
http://mimizun.com/log/2ch/pav/1140735976/


8. 中川隆[6646] koaQ7Jey 2017年2月11日 17:15:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7106]


Commented by Y下です。 at 2011-12-04 19:19 x

ローサは館山の佐久間さんの所で聴きました、渋い音と枯れた音が良かったかな、
ローサは古いタイプですとほとんどリコーンされています。タンノイに限らずリコーンされたユニットは本来の音とは違いますね、ユニットの名器程難しいものはありません、

特に GOODMAS の AXIOM-80 はどうされました?

以前にARUの付いたタイプを聴きましたが高域が暴れていて駄目でしたがアンプとボックスを追求すれば素晴らしく変貌しますね、

ワーフェデールも苦労しましたが今は極上サウンドで鳴るようになりましたがスピーカーほど悩ますものはありません。

何時かは LOWTHER に挑戦しようと思っています。


Commented by いだてん at 2011-12-05 00:29 x

ローサと言えば館山の佐久間さんが有名ですね。私の仲間にもコンコルドまで聴きに行った方がいます。

ご指摘のとおり、ユニットをいかすも殺すも、アンプとボックスですね。私見では、axiom80 も pm6 も quad でドライブすると割とよい結果が得られました。axiom80のboxは、未だに出来あっがて来ません。多分、pm6 の方が鳴らし易いと思います。


Commented by Y下です at 2011-12-05 21:15 x

館山の佐久間さんと私とは音の求める方向性は同じですからお互い仲が良いです。
コンコルドのローサは私が所属している豊橋のクラブの会長が製作したものですが良い作りです。名古屋にもローサのユニットを実装して販売している所がありますが価格がとてつもなく高い、

ローサは良いユニットですから本当の英国サウンドが楽しめますが一つ間違えると哀れな音になってしまう、

英国スピーカーが一番音楽を聴かせてくれますが最近の英国スピーカーは魅力に欠けますね
http://garrard301.exblog.jp/9605392/

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/12/08(日) 22:49:22.68 ID:UyPJ3JDt

AXIOM80 をダブルからシングルにして、不要な穴を板で塞いでみたら、長年聞こえなかった低音が聞こえるようになった。

大きな容積の箱だが、ダブルは互いのユニットが喧嘩して低音が出なくなるのかも。ダブルは定位も悪いし低音も出にくい。
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1350809616/


9. 中川隆[6649] koaQ7Jey 2017年2月11日 19:43:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7109]

印象に残ったシステム。

Goodmans AXIOM80一発

これは、某ハイエンドオーディオ店の店長さんの自宅システムで、(見た目は)平面バッフルに近いものでした。プリ、パワーともに真空管、そして赤ん坊用の棺のようなレコードプレイヤーがありました。

ヴェーグsq のベートーヴェン、ケイトブッシュのデビューアルバム、及びライブ盤に非常に感動しました。特にケイトブッシュには頭をハンマーでぶち抜かれるほどの衝撃を受けました。歌の女神が天から降りてくる幻覚を見ました。そして、ヴェーグsqの異様な深さは、音が出た瞬間にわかるほどのものでした。

生では、演奏家の凄さというのは、ほぼ音が出た瞬間にわかるものですが(音が出た瞬間にわかる凄さがその演奏家の力量の全てという意味ではないが)、それに近い体験でした。

特性的に劣るといわれるフルレンジ、真空管、レコードの組み合わせでなぜあれほど心に浸透する音が軽々と出るのか不思議です。私個人は、オーディオは徹底的に特性を追求すればよいと割り切った考えですが、追求しても意味のない特性があるのかもしれません。当たり前のことですが。


オールホーンシステム 〜 ハーツフィールド


はじめて聞くオールホーンシステム(ハーツフィールド)でしたが、最も印象に残ったのは、カザルスのベートーヴェンです(Philips; ホルショフスキーとやった1958年の録音)。 このCDは普通に聞くと録音がなんとも薄い音で、カザルスの音が針金のように聞こえます。

一言でいうと、音色の表現力が物凄いです。はっきり言って、このCDがこんな音で鳴るとは、完全に想像の範囲外の音でした。カザルスは凄い演奏家だと思っていましたが、このシステムで聞いたカザルスの凄さというのは言葉で表現するのは不可能です。迫力ではなく、音の表現力の幅です。

市販のハイエンドスピーカーには、クラシック向けと称する、小奇麗な音を出すしか能のないようなスピーカーがたくさんありますが、私の印象では、このホーンシステムこそクラシック向きです。バイオリン協奏曲を聞きましたが、バイオリンの音は、奏者の力量を裸にするようなシビアな(正確な)再生だと思いました。

本来、ホールの演奏では、奏者は裸になってしまうものです。以前から、(普通のシステムで)録音-再生という過程を経ると、なにか生でしか伝わらない音楽的な何かが欠落してしまうと感じていましたが、そういう欠落しやすい部分を再生する印象でした。また、ボーカル物を聞くと、歌手がマイクを通じて歌っているということが、はっきり伝わります。

さらに、どれを聞いても感じましたが、f(フォルテ)から、p(ピアノ)に変化したとき、pが本当にpらしく聞こえます。pになっても音が途切れず、浸透力がある感じです。

生とオーディオの感動


これは知り合いの楽器職人の方に聞いた話ですが、その職人さんの知人に尋常ならざるLPマニア兼オーディオマニアの方がいらっしゃるそうです。シゲティのLPを求めてヨーロッパにまで足を運ぶような方です。オーディオにかけた金額も1000万円を超えており、その職人さんはことあるごとに「うちの家で聞いてください」と誘われて困っていたというお話でした。

で、あるとき、そのマニアの方が職人さんの工房に訪れたらしいのです。そのときはちょうどヴァイオリニストが工房で楽器を試奏しているところでした。それを聞いたマニアの方が曰く、

「うわあー、ヴァイオリンって、こんな音がするんだ。初めて生で聞きました」

上に述べたハーツフィールドを聞く前は、正直言って、オーディオ再生で感動を求めるということに何か屈折したものを感じていました。 感覚的に言えば、オーディオで聞く音楽で別に感動はいらない、オーディオは既に世の中にいない歴史的演奏家の一端を「知る」ための手段にすぎないということです。

が、ハーツフィールドで、カザルスに非常に感動したのですが、絶対に実像のわからない過去の演奏家の、原寸大での「真実らしきもの」を追究し、結果として聞いていて、つまらない音になるぐらいだったら、多少の癖があろうとも、あるいは仮に実像より誇張されたものである可能性があっても、音楽的な感動を伴うシステムのほうがよほど価値があるという気がしました。
http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/3384/audio/favorite.html

本物のわかる人が選んだスピーカー


クォードの響き

久しぶりに家族そろって、大分の由布院に出かけました。女房の友人のB夫妻に誘われての、日曜日の日帰りの旅です。由布院にはいると、すぐ目の前に薄く雪化粧をした由布岳がそびえて、私達を出迎えてくれました。


竹細工作家であるNさんの仕事場を見学に行くことになりました。仕事場は空想の森の手前にあり、山々に囲まれた自然の中にありました。


その仕事場の前方の一番良い場所にクォードのスピーカーが置いてあり、自作の木枠に二段スタックになっており、渋く金色に輝いています。


真空管アンプに灯がともり静かにレコードがプレイヤーの上にのり、バッハの音楽の捧げものがクォードのスピーカーから鳴りだした。


この由布院の冬の激しさの中にそびえる由布岳のようにきりりとした中に、さわやかな香りを帯びた音楽の響きに心が震えた。久しぶりのバッハである。この由布院にも偶然にもイギリスのスピーカーであるクォードに出会い、そして私の好きなバッハに巡り会いました。

曲はフルートの調べからチェンバロにかわった。実に雰囲気が出ている。ヨーロッパの雰囲気が出ている。聴きながら今度の旅は、この音楽に出会っただけで、大きな収穫であった。Nさんの作る味わいのある竹と和紙で作った照明の作品には、繊細でかつ雄大な響きを併せ持つ、クォードと共通するやさしさとデリケートさが感じられ、とても豊かな気持ちになった。

この、由布院に来てはじめて、しみじみと日本の美しさを発見し、私達家族にとっても、この由布院は、これからも必ず大切な心のよりどころになる場所になる「予感がしています。
http://www.geocities.jp/fuku25252/013.html


日曜日、友人のBさんを通して、湯布院のO院長より、K画伯を紹介していただいたので、夫婦で訪問しました。K画伯は、湯布院を愛し60年間もの間、由布岳に魅せられキャンバスに由布岳を描き続けてきました。若いときより、音楽を友として生きてこられた、素晴らしい人物ということです。そういう方なので、簡単には会ってもらえず、今回は特別にO先生の紹介ということで、連絡をとっていただき、私にとってとても心に残る訪問となりました。

K画伯のアトリエは、湯布院の金鱗湖のほとりに、自然にとけ込んで立っていました。アトリエに通されると、私は、あっとびっくりしました。K画伯の多くの絵に囲まれ、愛情こめて調整されたオーディオが静かに置いてありました。


まず一番に感動したのは、百才にならんとする画伯が、まさに年齢を感じさせず、きびきびと自分の主張を私達に話され、特に頭は百才になっても、ますます冴えてきているという堂々たる人生観を持っておられることです。この画伯の生き方を拝見し、まだ画伯の半分も生きていない自分に、50才では、まだまだこれからである。今後迷わず前向きに人生を生きようと、強く勇気ずけられました。

そして、絵についての話題になり、今このアトリエの正面にかかっている絵は、私の99才の時の作品である。絵は絵の具の上に絵の具を塗りつけていったら困る。色を重ねては、本物の色は出てこない。考え抜いた上で重ねる場合は良い。ゴッホは100年に一人しか出てこない。ゴッホ以後ゴッホを超える画家は今も出てきていない。

天才は、努力してできるものではない。それは、その人物のもって生まれたものである。ものを見る目とはそういうものである。次に音楽をお願いすると、自分でレコードをかけられ、そして静かに話された。イギリスは素晴らしい。音楽に関しては、100年の歴史がある。日本やアメリカでは、わずか半分であろう。それでは、本物の音楽は生まれない。


そしてイギリスのグッドマンのアキシオム80で、ウィンフィルのモーツアルトを聴かせていただきました。


K画伯の音はまさに、西欧の香りを伴い、聴く者に深いものを与えました。最後に、


SPで名器クレザンデを聴かせようと、


自分でゼンマイをまかれ、SPを置き、針をおろされると、このアトリエが、何と雄大で、かつ電気で色づけされず、こころの中に音楽の感動が溢れてきました。まさに画伯と共に生きてきた音の歴史を感じました。
http://www.geocities.jp/fuku25252/012.html

小松先生 湯布院に隠棲する百歳の画家 2007-09-01-Sat


東海大学の学長をしておられた 松前重義氏の名前がでた(松前武道センター)ので 松前氏の熊本大学の大先輩(松前氏も畏怖されていた)小松先生についての思い出を.....

十数年前のことであるが、湯布院の玉の湯の昔の敷地ないに 山重という小さな温泉宿があった。何日か逗留しているうちに 宿の主人 山重氏と親しくなった僕は彼につれられて すぐ近くにお住まいだった 湯布院の伝説の画家小松誠二先生のお宅にお伺いした。

九州のある大きな会社の経営者の一族であられた小松先生は仕事をリタイアされたあと確か66歳から絵を始められた。すぐに二科に入選されたが その後絵を発表されることもなく三十余年描き続けておられた。

僕は小学高高学年のころから 書画骨董を見るのが好きで 審美眼にはいささかの自負心を持っている。

由布岳 静物 を描かれる先生は (私が画家として認めるのはゴッホとセザンヌ だけだね) と言っておられたが。。。。

宝石のようにきらきら輝く先生の絵は 僕から見て 決して セザンヌ・ゴッホ に見劣りするものではなく、品格では彼らの絵を超えていたようにすら思う。


(死ぬ前に すべての絵を焼き捨ててしぬつもりだよ)

お茶を飲みながら言っておられた先生はもう鬼籍にはいられた。先生のことだから実行されたに違いない。あの宝石のような絵画は全て由布岳の煙のように空に消えてしまった。
http://kafuka36.blog104.fc2.com/blog-entry-31.html


10. 中川隆[6732] koaQ7Jey 2017年2月15日 18:03:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7193]

新たなエンクロージャー作り - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年02月09日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/18d06c3f23d4d375b8c8db096bb349f9

手持ちのJBLのD130ユニット(口径38センチ)用の新しいエンクロージャーでも作ってみるかと、クルマで50分ほどの大分市の大型DIY施設に下見に出掛けてみた。

「厚さ1.5センチ」の合板のヒノキ材というのが目に入った。
お値段も手ごろなので「ヨシ、これに決めた」。

自宅に戻るとグッドマンのエンクロージャー並みの大きさというのがずっとアタマにあったので、きちんと寸法を測り図面を描いた。やり直しは利かないので何度も寸法を確認しながら、翌日、再度出掛けてその寸法どおりにカットしてもらった。

ただカットしてもらったのはいいものの、そのうち厚さ1.5センチの板に重量感のある38センチ口径のユニットを付けるなんて大丈夫だろうかと漠然と不安感が持ち上がった。

そこで、万一ダメなときのために「AXIOM80」(グッドマン)も聴けるようにしようと方向転換。よし「バッフル」の入れ替えが自由に出来るようにしようと決めたが、そのうちD130のことはすっかりアタマから離れて期待感は「AXIOM80」オンリーになってしまった。

グッドマン指定のエンクロージャーに容れておくのも悪くはないが、このユニットはもっと凄い能力を秘めているような気がして仕方がないのだ。そしてこの予感はズバリ的中することになる!


これまで「にわか仕立て」で沢山SPボックスを作ってきたが、今回ばかりは慎重にいこうと大分市のNさんの手を借りることにした。とても器用な方でこういう緻密な作業にはもってこいの方である。

「ネジを使ったら箱の響きが悪くなるのでいっさい使わないようにしましょう。
全体をボンドで接着することになるので締め付用のルトを持って行きます。」


作業当日は朝から夕方まで二人で文字どおり大奮戦。

その結果、ようやくこういう形になった。

http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/18d06c3f23d4d375b8c8db096bb349f9       

よく乾燥させてから、次の段階へ移った。

         

厚さ1.5センチということもあって、補強材は欠かせず、みっちりとネジ止めしている。ここまで来ると、7割方完成といったところで、後はバッフルへのユニットの取り付けを残すのみ。

なお、バッフルを簡単に入れ替えられるようにネジ受け用の「鬼目」を10か所打ち込んだが、1.5センチとの狭い隙間に埋め込むのだからとても大変だった。

翌日は独りでバッフルに「AXIOM80」の取り付け作業を行い、試行錯誤の結果ようやく午前中に完成した。


なお、「AXIOM80」は「内側からマウントするよりも外側からマウントする方が断然音がいい。」と、かねがね聞いていたのでその通りにやってみた。

ただし、もともと内側からマウントするように作られたユニットなので正直言って取り付けに苦労した。自分で言うのも何だが、かなりのノウハウが必要になる。

また、肝心の「ARU」は底板に穴を開けて自作の細かい網目状のネットを張り付けている。

さあ、いよいよ音出しだ!

そして、出てきた音を聴いてビックリ仰天!(笑)
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/18d06c3f23d4d375b8c8db096bb349f9

グッドマン「AXIOM80」の魅力全開 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年02月14日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/da1fc3359ae6997c28b096edb9e74a3e


前々回に記したようにAXIOM80用に作った新たなエンクロージャーは、これまでとはまるっきり違う魅力を引き出してくれた。
         

どこが良くなったか具体的に挙げると、まず

「小気味いい低音が出る」

「音の余韻が音響空間に漂いながらス〜ッと消えていく様がとても美しい」

「エッジレスのユニットだけが持つ独特の繊細な分解能、音像定位、音の艶に一層磨きがかかった」

といったところ。

おそらく厚さ1.5センチの板の適度な共振、補強材、箱の容積の拡大、外側からのユニットの取り付けなどのいろんな要素がうまくマッチしたのだろう。

その昔、「AXIOM80」を愛用されていた「瀬川冬樹」さん(オーディオ評論家)が「AXIOM80が本領を発揮したときの繊細でふっくらした艶やかな響きは絶品!」と仰っていたが、このうち「ふっくら感」を出すのがとても難しかったがようやく出てくれた感じ。


実際に試聴された3名の方々に登場していただこう。

まず、大分市のMさんとNさん。

Nさんには今回の箱作りに大いに加勢していただいたので、お礼の意味を込めて「是非試聴してみてください」と、お誘いしたところ完成した翌日にさっそくMさんともどもお見えになった。

当日のシステムは次のとおり。

CDトランスポート(dCS) 
→ DAコンバーター(dCS) 
→ プリアンプ「大西式真空管プリ」 
→ パワーアンプ「171シングル」 
→ スピーカー「AXIOM80」


ご意見を要約すると、

「やっとAXIOM80が本領を発揮しましたね。朗々と鳴ってますよ。
ひとつひとつの楽器の音がクリヤに出てきてその音の余韻が美しく音響空間に広がっていくのがよく分かります。
響きがとても豊かです。これまでとはまるっきり違いますよ。
こういう音を聴かされるとAXIOM80が欲しくなりますね〜。」


圧巻はジャズボーカルの「エラ&ルイ」(CD)だった。名盤中の名盤だが、サッチモのしわがれ声のリアル感が凄いし、何よりもトランペットの音が凄い勢いで飛んできて脳天がクラクラッとするような鳴り方といえば分っていただけるだろうか。

3時間ほど試聴されて大満足してお帰りになった。


その3日後は今度は同じ「AXIOM80」仲間のSさん(福岡)がお見えになった。

第一声は「あれっ、低音がよく出てますね。」

一般的にAXIOM80の難点というと、

「なかなか満足のいく低音が出てくれない」

「高音が鋭くてキンキンする」

といったところだが、そういう弱点を百も承知のSさんだからこそのご発言。

「とても豊かで美しい響きがしてますよ。
箱の厚さや容積とか補強材などいろんな条件がAXIOM80とマッチしたんでしょう。
これは素晴らしい音です。いやあ、感動しました。」

なお、当然のことながら例によっていろいろ実験を試みた。

まずアンプを「171シングル」から話題沸騰中の「6FD7」アンプに交換して鳴らしてみたところ、悪くはないのだが「171」アンプのリアル感にはとても追い付かない感じ。

そこでプリアンプと相性が悪いのかもしれないのでDAコンバーターと直結して聴いてみたところ、俄然、音に生々しさが出てきた。

我が家で鳴らすときは「6FD7」アンプにプリアンプを繋ぐのはご法度である。

CDプレイヤーやアンプなどは音質がほぼ「お値段」に比例しているのが通例であまり面白くないが、スピーカーのエンクロージャーに関してはお金をそれほどかけずに(手間はかかるが)あっと驚く大逆転劇が可能だ。

SPユニットはエンクロージャー次第で音が千変万化する。

デリケートなユニットほどそういう傾向があるのでメーカー製を信用してそのまま使うのは一考を要する。

今にして思えば我が反省点として、AXIOM80をずっとグッドマンの指定箱に容れて鳴らしていたのはとても拙かった。


オーディオは個人ごとに好みが違うので単なる一つの事象だけをとらえて断定するのはとても危険なことを重々承知しているが、このエンクロージャーの問題ばかりは個人ごとの音の好き嫌いで片付けられる次元ではないような気がする。

この世に「AXIOM80」の愛好者は数多いが、もしその魅力を最大限に引き出したいと思ったら是非新たな可能性にチャレンジすべきで、それだけ苦労のし甲斐のあるユニットである。

そもそも今回のエンクロージャーはたまたま当たってくれたが、もっとAXIOM80にマッチしたものがあってもちっとも不思議ではない。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/da1fc3359ae6997c28b096edb9e74a3e


11. 中川隆[6893] koaQ7Jey 2017年2月28日 18:29:08 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7355]

「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年02月28日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/7421f44f2c48e7daa79b0db34837c690


つい先日、近隣にお住いのオーディオ仲間のYさんに「どうですか。我が家のスピーカー群が一新しましたよ。聴きにお出でませんか。」誘いをかけてみた。

Yさんはフルートを嗜まれる方で日頃から生の楽器で鍛えられているせいかとても耳の鋭い方だし、オーディオにも大変ご熱心で、実際に声をおかけして断られる確率はよほどのことがない限り0%と言っていいくらいだ(笑)。

この日も一つ返事でお見えになった。


ウェストミンスターにオリジナルユニットを容れたこと、

グッドマンのAXIOM80用に新たなエンクロージャーを準備したこと、

同じくグッドマンの「AXIOM150マークU」用のバッフルを取り替えたことなど、張り切って縷々説明した。


にもかかわらず・・・。

3時間ほど試聴していただいて、「これがベストの組み合わせですね」と仰ったのは、


dCSのCDトラポとDAC、
プリアンプが「大西式プリ」、
パワーアンプが「71Aプッシュプル」、
スピーカーが「フィリップス」(口径30センチ・アルニコマグネット型)


だった。

これはこれで納得だが、当方の一押しだった「AXIOM80」についてはたしかに新たなエンクロージャー効果によって周波数レンジの拡大を認められたものの、まだ「フィリップス」の方が一枚上手とのこと。

少々ガッカリした。

エッジのついたSPユニットはどんなに「いい音」が出ても所詮は「普通の音」の延長線上に位置するだけだが、エッジレスという特別なツクリを持つ「AXIOM80」がひとたび本領を発揮すると、音離れが抜群なのでまったくスピーカーの存在を意識させないほどの別次元の音になる。

そういう凄さをYさんにはどうしても分かってもらえないらしい(笑)。

やはり低音域に対する各自の許容度の問題に収斂していくようだ。

自分の場合はドカ〜ンとかドス〜ンとかいう「低音病」から脱け出るのに3年以上かかったが(笑)、今では小気味よく弾むようなスピード感のある低音しか受け付けない。

したがって、AXIOM80のように「これだけ透明感のある音が出てくれれば少々の低音の迫力不足なんて許せる」というのが正直な感想だ。

となると「いったいYさんはどういう音がお好みなんだろう?」と、翌日になってYさん宅へ確認に押し掛けた。

         

構成は

エソテリックのCDトランスポート、
TADのDAコンバーター、
プリアンプは無しでマークレヴィンソンのパワーアンプ(モノ×2台)に直結。

ちなみに前段機器は大型のバッテリー電源による駆動だ。

スピーカーもとても凝っている。

5ウェイ方式で、

スーパーウーファー、
ウーファー(2発)、
中音域は片チャンネル9個の小型ユニット、
ツィーター、
スーパーツィーター

という構成。

たしかに周波数レンジは広かった。とうてい我が家では望むべくもない重低音が出ていたし、高音域もまったく不足感なしで5ウェイにしては実にうまくまとめてある。「やっぱりYさんは凄い!」と初めのうちは思った。

だが、しかし・・・。

まるで蒸留水みたいなサッパリした音でどうもコクがないように思えてきた。

ヴァイオリンのCDを聴かせてもらって、いよいよハッキリした。

真空管アンプの音色に馴れきった耳にとっては、「艶と潤い」の感覚がまったく物足りないのだ。

ヴァイオリンがうまく鳴ってくれないとクラシック音楽は聴けないので、「Yさんとは求める方向が違う」と、いさぎよく諦めがついた。

ただし、こればかりは個人の好みなので「いいも悪いもない」のはもちろんだ。

オーディオでは「原音再生」が至高のテーマだが、「その原音とは何ぞや?」という根源的な問いに対する解釈が人によってそれぞれ違うんだから仕方がない。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/7421f44f2c48e7daa79b0db34837c690


12. 中川隆[6907] koaQ7Jey 2017年3月01日 15:57:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7369]

「音楽&オーディオ」の小部屋 2016年12月15日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi


去る10日(土)に、はるばる倉敷市からお見えになったKさん。

午後3時頃から翌日の早朝6時ごろまで、わずか半日ほどのご滞在だったが、何しろ初対面ということもあって強く印象に残る試聴会となった。

「想い出」というにはまだ早すぎるが、後日のためにどういう風に書き残しておこうかと、この4日間ほど思案する毎日だったが、Kさんのご発言を中心に箇条書きふうにまとめてみることにした。合わせて自分の所感も織り交ぜているが、気に障る表現があるかもしれませんが、Kさんどうかお許しを(笑)〜。

☆ Kさんは性格的にとてもはっきりされた方だった。物事の判断にメリハリがあって「白か黒か」に分かれ「灰色」が薄いタイプとお見受けした。したがって、思ったことを断定口調で表現されるのでたいへん分かりやすかったと同時に自分の個性をとても大切にされる方だった。

☆ お互いに40年以上に亘るオーディオ歴だが、Kさんのオーディオ観の最たるものは「音の品位」だった。「低音とか高音とか、そういうものはいっさい拘りません。出てくる音に品位があるかどうか、それがすべてです。」と仰る。

「音の品位とは何ですか」と(読者から)訊かれても言葉で説明するのはちと苦しいが、オーディオ愛好家にとっては感覚的に分かりますよねえ。自分もKさんと同様に「音の品位」を最上位に位置づけしてます(笑)。

☆ 「オーディオは歴史が大切です。」と仰るKさん。現在のシステムは過去のオーディオ遍歴の積み重ねから成り立っているという意味だと理解している。タンノイ・オートグラフをはじめ幾多のSPを使用され、また全国各地の武者修行(試聴)をされたそうで、その鍛えられた耳はたしかに研ぎ澄まされたものがあった。

ちなみに当方の現用システムも「過去の累々と横たわる屍(しかばね)」の上に成り立っているのは言うまでもない。「一将功成りて万骨枯る」みたいなものですか。

☆ 我が家の4系統のシステムをすべて聴いていただいたが、一番衝撃を受けられたのはフィリップス(口径30センチ)のユニットだった。

「この音が一番いいです。スピーカーの存在をまったく忘れて音楽に没頭させてくれますね。音の出方といい、クリヤーな響きといい、楽器のありのままの音色といい、こんなにいい音を聴いたのは久しぶりです。雰囲気も申し分ないです。

グッドマンのAXIOM80がどう頑張ってもこの音は出せそうにありませんよ。オランダ・フィリップスの凄さを痛感しました。フィリップスはCDレーベルの音も卓越してますがさすがですね。今晩は興奮してとても眠れそうにありません。」

手放しの絶賛振りには当方も少々驚いた。てっきり「AXIOM150マークU・イン・ウェストミンスター」を一番手に予想していたのだが、やっぱり世の中は思うどおりにいきませんねえ〜(笑)。

Kさんは以前にある所でB&Wの150万円のスピーカーも聴かれたそうだが、フィリップスは明らかに上回るとのことで、たかだか自作の箱代を入れて「4万円」ほどのスピーカーが猛威を振るうのだからオーディオってほんとうに面白いですよねえ。

ちなみに、駆動しているアンプは「71Aプッシュプル」だったが、「80年前のアメリカの真空管ですよ」と教えてあげると「日本はこういう国に戦争をしかけたんですね。」「そうなんです。当時の軍部にもしオーディオマニアがいたら、戦争が回避されたかもしれませんね。」(笑)
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グッドマン VS フィリップス - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2016年12月22日
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先日(10日)の試聴会でのお客さんのコメントがいまだに耳に残っている。

「グッドマンはよくある上級者の音には違いないんですけど、フィリップスと比べると感動を覚えるというまでにはいきません。」

並み居るグッドマンの3個師団の精鋭部隊がフィリップスの一個小隊に撃破されてしまった!(笑)

同じ身内同士の勝負なので、まあ、うれしいやら、悲しいやらだが、やっぱりしばし考えるところがあった。この間の事情を察したメル友の「I」さん(東海地方)から次の様なメールが届いた。

「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」(塩野七海・ローマ人の物語より)

これをオーディオに置き換えると「人間ならば誰にでも、音のすべてが聴こえているわけではない。多くの人は、聴きたいと欲する音しか聞いていない」となるでしょうか。


オーディオは人生と同じくらい難しくて、面白いな〜と思います。」

ほんとに、思い通りにいかないという点ではオーディオと人生はよく似ている。

この機会に改めて「グッドマン VS フィリップス」について考えてみた。

まずグッドマンについて

良く言えば「いぶし銀」を思わせるような音、悪く言えば「暗〜い音」である。周波数レンジの広さとかクリヤーさとか、オーディオ的な音を望むと裏切られる。したがって「ちょっと聞き」には不利なタイプ。

人間生きていると楽しいときもあれば落ち込むときもあるが、グッドマンには思い通りにはいかない人生の憾みをそっと慰めてくれるところがある。そういう聴き方をする人に通じる何かがあって、その魅力にハマるともう手放せない(笑)。

「音の品位」を言葉で表現するのは難しいが、たとえて言えばヨーロッパの上流社会において「50歳代の貴婦人が持つ気品」といったところだろうか。

次にフィリップスについて

世界中の放送局でモニタースピーカーとして採用されていただけのことはあって、オーディオ的に聴くとまったく不足のない音である。録音現場の雰囲気までをも再生するかのような実力を秘めている。音の品位をグッドマンの例にたとえると「30歳代の貴婦人」にたとえられるだろう。こちらの方が瑞々しいのはたしかだが相手にするのはちょっと疲れる(笑)。

ただし、このフィリップスのユニットはとてもエンクロージャーを選ぶところがあるので要注意である。

以前、ウェストミンスターの箱に容れて半年間程鳴らし込んだが現用の「AXIOM150マークU」に比べるとイマイチだった。このユニットに長大なバックロードホーンは合わない。

そこで、あまり期待せずに非常にシンプルな自作の箱(といってもそれなりのノウハウはあるが)に容れてみたところ、まるで水を得た魚のように生き返ったわけだから、まさに「瓢箪から駒が出た」ようなものだった。

また、接続コードを変えただけで音に精彩が無くなったりするのでとてもセンシティブなユニットである。今のところもっとも相性がいいのは

「チューブ・オーディオ・ラボ」(新潟県)さん
http://shinkuukan2.web.fc2.com/

から購入したウェスタンの単線ケーブルでこれを使うとほかのケーブルはもう使えない。とうとう3ペア購入してしまった。

ところで、どちらをメインスピーカーにしようかと迷うところだが、とても決められないので当分の間両にらみといこう。

ちなみに最近、インターネットラジオで「モーツァルト専門チャンネル」を楽しんでいるが、システムを2系統にして鳴らし分けているので、その接続状況を記録しておこう。

NTTの「モデム」から光ケーブルでマランツのDAコンバーター「NA11−S1」に繋ぎ「INTERNET RADIO」を選択する。


☆ 第一系統

「NA11−S1」 
→ パワーアンプ「171シングル」(インターステージ・トランス入り) 
→ スピーカー「AXIOM150マークU・イン・ウェストミンスター」


☆ 第二系統

「NA11−S1」 
→ 「デジタルケーブル」 
→ DAコンバーター「エルガープラス」 
→ プリアンプ「大西式プリ」 
→ パワーアンプ「71Aプッシュプル」 
→ スピーカー「フィリップス」


以上のとおりだが、丁度いい機会なので使用している「71系のパワーアンプ」について一言述べておこう。

仲間うちで「クセのあるスピーカーを使って困ったときは71系アンプを使え!」という合言葉がある。それほど71系の真空管は素直で使いやすい。

オーディオ仲間曰く、「71系は礼節を知っている球です。けっしてスピーカーの弱点を露わに暴き立てることがありません。」まったくその通りだと思う。ただし満点を取るまでには至らないが(笑)。

         

現実に「AXIOM150マークU・イン・ウェストミンスター」に「171」アンプ(出力1ワット)を使うと、とても音が素直になる。我が家に限っての現象かもしれないが、大型スピーカーになればなるほど小出力のアンプが似合っているのだから不思議。むしろ、そっちの方がエンクロージャーの響きをよく出してくれる。

真空管アンプの場合、「パワーが足りない」という嘆き節をよく聞くが、むしろ「パワーがあり過ぎる弊害」についてもっと声高に語られていいような気がする。ただ、我が家の場合は昔の能率の高いSPユニットばかり使っているのでその兼ね合いもあるが。


最後に、「グッドマン VS フィリップス」の結果だが、「いい音」なのはフィリップスだし、「好きな音」はグッドマンとなる。

両方の音を随時に切り替えて楽しめるのはまったくオーディオ冥利に尽きるが、「聴く時間」の長さとなると、やっぱり「好きな音」の方なんですよねえ(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/fd4a39d10e2b0573ba040783d022e293


13. 中川隆[6910] koaQ7Jey 2017年3月01日 16:52:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7372]

マニアの間では究極のユニットとか伝説のユニットと云われているGOODMANS社のAXIOM−80フルレンジスピーカーを取り上げます。

 今回ご紹介するユニットはレプリカではなく1950年製の最初期オリジナルユニットになります。

巷ではAXIOM−80はマニアを引き付ける麻薬的なサウンドで魅力的な音だとかこのスピーカーで聴く弦楽器の再生はこれ以上ない!とか云われ一度このスピーカーの虜になるとタンノイ、アルテック、JBL等では味わうことの出来ないスピーカーと云われていますが果たしてどれ程のユニットなのか実験を行いながら試聴しました。


片側の左側は AXIOM80 を装着し右側を VITAVOX の DU−120 コアキシャルを取り付けての比較試聴しました。

試聴のシステム

プレーヤー ヤマハGT−1000
トンアーム GRACE G−565ロングアーム
カートリッジ オルトフォンSPU−GとSL−15E
昇圧トランス ゼンハイザー 1950年代のヴィンテージトランス

ブリアンプ マランツ#7

WE−300Bシングルアンプ、メトロアンプ

試聴レコードとCD ビバルディのバイオリンソナタその他


以上のシステムでの試聴になります。


全体で聴くAXIOM80は高域の透明感は見事なのだがいかんせん低域の量感が薄くバランスが上に持ち上げた音になる。

シングルアンプの場合はトランスの磁化の影響で低音が出にくいのかも
これは300Bアンプが悪いとは思えない、


 答えはこのスピーカーにはシングルアンプは合わないではないか、

250リッターのボックスを使っても低域不足は不満が残るが、中高域の音色はロンドンウェスタン系の特徴のある個性のある音で巷ではこのスピーカーの虜になるのがわかる。

音色を一言で云うならセピアカラーの音とHMVの蓄音器に近い一種独特のサウンドと云える。

特にバイオリン、ピアノの響きと音色は特筆すべき良さが感じ取れる。

ケフェレックのバッハのピアノ曲はスピード感のある付帯音の付かない切れ味の鋭い日本刀のようなサウンドだが長い時間聴いていると低域不足の不満が見え隠れしてくる。


 次に VAITAVOX の DU−120 に切り換えると、中高域はほとんど同じ音質と音色だが低域から中低域にかけて AXIOM80 では出なかったふくよかさが出て品位の高さで差が出た、

低域の量感は25pユニットでは難しいかも知れないが、AXIOM80 は VAITAVOX に劣らず品位の高い音でタンノイ、アルテックでは味合う事のできないマニアを虜にするサウンドだが、大編成のオーケストラの場合は口径が小さい分無理の様な気がするがジャズトリオをかけるとあのクソ喧しい一般的なジャズサウンドとは違うしっとりとしたコクのあるサウンドに変身する、

ジャズもボーカルもグッドだが低域がもう少し出れば文句なしだ、

またバッハなどの室内楽、器楽曲を聴くとこれ以上望む必要がないぐらい味のあるサウンドになる。

 WE−300Bシングルアンプで鳴らした AXIOM80 だが、プッシュプルアンプを使うとどんな音になるのか、早速アンプを交換して再度試聴を試みた、


AXIOM80はアンプを選びトランスまでも選ぶスピーカーでこんな気難しいユニットは聞いた事が無い、今回は出力管はGECのKT−66に交換しての試聴になる。

接続後最初に出てきた音はWE−300Bでは出なかった低域の量感が豊かになり中高域は刺激のない味のあるサウンドでピラミッドバランスに変身したのは驚きであった、

やはりこのユニットはシングルアンプでは簡単には鳴らないことを痛切に感じた、


多分このサウンドこそ本来のAXIOM80のサウンドかも知れない、

AXIOM80はダブルコーンのため高域がきつくなるのが当たり前ですがこのメトロアンプではトランスの影響で長時間聴いていてもまったくきつくならずに疲れない、

その後 VAITAVOX に切り換えて試聴したが、好みとしては VAITAVOX のが自分には合うように思える。

 最後に色々切り換えて試聴したがどちらが VAITA か AXIOM80 かわからなくなってきた、どちらも特徴のあるロンドンウェスタン系のサウンドでよく似た音には間違いない、


AXIOM80を上手く鳴らすには

容積の大きなボックスで

材質はフィンランドパーチ、米松合板辺りを使い

吸音材を調整しながらバスレフでの使用がベスト、


またアンプはプッシュブルが適合で出力トランスは有名なトライアッド、ウェスタン、シカゴ、スタンコア辺りを使用すれば本来の AXIOM80 の良さが出てくるような気がしますが

国産のトランスを使ったマニアが作った自作のアンプではまずは簡単にならないことをご報告しよう、

名ばかりの国産のトランスではAXIOM80の良さを十分に引き出すのは難しいのと世界の名器に対して失礼である。

 今回は AXIOM80 を取り上げての試聴でしたが私個人に云わせると巷で云う名器とは思わないのと、このユニットは価格がべらぼうに高くなってしまったがそれだけの価値は無いと思うが AXIOM80 に恋こがれた方なら価格の問題ではない、

AXIOM80 もそうだが長年英国スピーカー遊びをしてきた私ですから特別凄いとは感じなかったが一般的に見ればこのユニットも名器の一つかも、
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-035.html


14. 中川隆[6922] koaQ7Jey 2017年3月02日 21:38:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7384]

Sawada-Audio 音楽ブログ///大阪府富田林市のピュアオーディオ専門店///
2014.02.01 35年ぶりのご来店

懐かしい再会。

学生の時によく堺の店に足を運んでいただいたお客様が、当店は廃業してなくなったものと思っておられたが、グッドマン AXIOM80 をネットで調べていたら当店のブログにつながり、富田林で続けていることを知り、35年ぶりの再会となった。

「村松さん、今どんな装置で?」

「ぼくの装置は、

スピーカーは QUAD ESL57とグッドマンAXIOM80、それとタンノイのイートンです。

プリアンプがマランツ7  
パワーアンプがラックスのKT88PPで3700のキットです。

工夫はしたのですが、例えばイートンが箱鳴りが気になるので平面バッフルにしたら良くなりました。

僕は3男ですが、次男の兄のカタミの AXIOM80 の指定箱も加わりました。

しかし気に入らず、平面バッフルに付け替えたら、ピアノは良くなったが、ヴァイオリン系がダメで、

余ってるイートンの箱に80をつけたら、小編成の四重奏などは良くなったけど、オーケストラはダメ、、

ただしイートン入りの80は、無伴奏ヴァイオリンならESLよりも良く鳴っています。

三機種のトータル評価では ESL がベターですが、さらに研究中で、AXIOM80 をよくしたいです。

AXIOM80 は瀬川冬樹さんの記事で45のシングルアンプが良いというので45のシングルを自分で組みました。管球王国に紹介されていたキットで作ったのですが、配線図に整流管の記載配線ミスがあり手間取りましたがなんとか、、。45はトランスドライブが良いと思います。

モガミ2497を使ったり、無酸素銅線にエンパイヤチューブ熱処理した自作ケーブルを使っています。
http://sawada-audio.jugem.jp/?eid=1252


15. 中川隆[7402] koaQ7Jey 2017年3月28日 21:57:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7880]

Audio Maestro.com 素敵な装置 3  (2004年記載)
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi_3.html


使用スピーカからB&WのSS-25が消えてもう1年近く経過しました。いまはアキシオム80 の4連装とKEFのLS5-1Aが主力でそれに加えてマンガーユニットを使ったステラエレガンスもあります。

映像系はジンガリですが近いうちにWEの大型ドライバユニット594Aを使用した2ウエイも稼動します。

そういえば手元にはハートレーの 10インチフルレンジスピーカ 220MSユニットもあって、いま修復中のオリジナル箱が戻るとホルトンシステムが聴けるようになります。

ハートレーは今はなぜか完全に忘れ去られていますが個人的には WE以上、アメリカのスピーカでは最高峰だと考えます。その理由は色々ありますがともかく私好みなのであります。

ただしこれくらいナゾの多いメーカも少ないでしょう。ミシガン州にあってほとんど個人企業に近くそのユニットの種類もたいそう多いのですがその詳細は判然としないものです。米誌でも取り上げられたことは少なく、杳として情報が少ないことはあの英ボイトと似ています。


220MS?(MSGの可能性もある)ユニットはアキシオム80に比べてやや聴感上の能率は低く感じます。それは高低のバランスがとれている証拠で、1本使用でも大編成オーケストラの雰囲気をよく再現します。

アキシオム-80は1本ではなかなかそうはいきません。
これは今は4本システムですがこれくらい優れたものはないでしょう。
とくに能率の良さは圧倒的です。

以前アポジーのディーバを使用していた時マッキントッシュのMC-1000のメータを時々振り切って使っていましたがアポジーのディーバに1KWを入力した時の音量をアキシオム80の4本システムは1W以下で楽々と出すのです。

私はそうとうな大音量派ですがこのスピーカに関しては 1W以上の出力のアンプは必要としません。

WE の 555+15Aホーンは能率は 50%です。
能率50%とは 1W入力で0.5音響ワットを発生することであります。

ちなみに、同じ条件とは言い難いと思いますがフル編成オーケストラの音響出力は1W強ていどだそうです。

同様にラウザーの TP1ホーンシステムは公称の能率は 50%でした。
フロントホーンとバックロードホーンを組み合わせた TP1 は私もよく存じていますがこれが 50%も効率があるとはとても信じられません。555+15Aと比べると悪く感じます。

アキシオム80の4本システムはラウザーの TP1より遥かに高効率でそれは信じられぬほどです。

デッカのデコラ電蓄やテレフンケンを初めとするドイツ製ステレオのスピーカはスピーカの多数使用が特徴でした。東工大の西巻先生はフルレンジスピーカの4本並列使用を強く推奨されておられたとは五十嵐一郎氏の言です。

1950年頃のラ技にそれが出ているそうですが残念ながら私はその論文は見ていません。おそらく軸をずらせた多数配置は効率良く空気を震わせることが出来るのでしょう。今の設計思想とは全然異なるところで出来ていて、現実にはあり得ないはずの非クラッシック音楽における不自然な人工的音像定位を気にされる方には不向きでありますしまたそういう方々には理解不可能なスピーカかもしれません。

それはともかく大編成オーケストラや声楽曲などでの唖然とする自然な空間再現力は全く別次元です。


下記の写真はその80の4本箱です。

http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi_3.html

誤解なきようにお願いしたいのですがこれはオリジナル設計図通りのもので私はいっさい手を加えてはおりません。多分あのジョーダン氏の設計だと思います。

取り扱い説明書には1本、2本用、それに加えてこの4本用の図面が出ていました。ただしこれにはARU は付けていません。なくても特性はほとんど変わりませんし音も無い方が良いでしょう。

岡山理科大学のHPを深く深く探していけばこのスピーカそのものの実測インピーダンスデータがでています。

かなりの識者でもこの箱を存じない方が多く、過去の伝承はオーディオの分野でも断ち切られているような気がします。

私は昔、昭和43年に大阪日本橋にある河口無線で一度だけこの箱を見た記憶がありますがあれはおそらく進工舎のものだったと思います。ずっと以前に大阪のSさんが当時の電波科学誌に80を多数(6本だったか8本だったか忘れましたが)、組み込んだ複雑な多面球体箱システムを発表されておられました。箱はいまは某大学にあるそうですのでぜひ一度聴きたいものです。


できるまでに2年掛かかりましたが箱の材質はカエデです。
単板だけでは変型するのでカエデ単板とカエデ修正材、それにカエデ合板を組み合わせています。

発注先は倉敷の民芸家具店ですが当時家具作家としてまだ無名で修行中の方が製作されたそうであります。複雑きわまりない作りですが大変良い仕上がりでしょう。いまは特注箱をお願い出来る工房が少なくなりました。
http://www.audio-maestro.com/su_dina_zhuang_zhi_3.html


16. 中川隆[7419] koaQ7Jey 2017年3月30日 10:10:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7900]

ヤフオク! - 「axiom 80」の落札相場 - 新品、中古品(終了分)
http://closedsearch.auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/axiom+80/0/

17. 中川隆[-7790] koaQ7Jey 2017年5月03日 07:24:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

阿修羅管理人に投稿・コメント禁止にされましたので、本日をもってこのスレは閉鎖します

参考に、僕が阿修羅原発板で反原発派の嘘とデマを明らかにした為に、阿修羅で投稿・コメント禁止にされた経緯を纏めました:

これが阿修羅に巣食う電通工作員
http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c73


18. 中川隆[-7275] koaQ7Jey 2017年7月07日 07:38:21 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

オーディオの愉しみ GOODMANS AXIOM80
http://1st.geocities.jp/gemhall2/cqrlm-axiom80.html

 最初に取り上げるのはイギリスのスピーカー、 Goodmans(グッドマンズ が正しい読み)の Axiom80。

スピーカー史上に名高い伝説的な技術者、E.J.ジョーダンが設計したと言われている。

  だが、真実は、このスピーカーの特質を最大限に発揮するために特異な形のエンクロージャーやARUユニットを開発したこと。

 Axiom80のユニット自体はすでに Goodmans 社で軍用に開発されていたというのが真相だ。

 軍用にハイファイ・スピーカーを開発する訳はないから、当初はおそらく、主に前線基地の指令室や、航空母艦や戦艦等での指令の伝達用として開発されたものと考えられる。 

 ダブルコーンで中高域が10dB以上も盛り上がった特性は、戦闘や射撃の大騒音下でも確実に指令が伝わることを目的に設計されたのではないか。 

 しかし、この優れたスピーカーを、戦後のハイファイの黎明期に何とかハイファイ用に転用すべく、E..J. ジョーダンが起用され、伝説とまで呼ばれるに至ったスピーカー・システムが出現した。

  スピーカーの音はユニット単体ではなく、それを収める箱の設計次第で大きく変貌する。 

とりわけAXIIOM80のような特異なスピーカー・ユニットでは箱の造りと構造とが再生音を決定すると言っても過言ではないから、このユニットの特性を最大限に発揮させるシステムを完成させた E.J.ジョーダン の功績が伝説とまでなったのも無理からぬことだ。


再生周波数帯域 : 20 - 20kHz
磁束密度 : 17,000 gauss
最大入力 : 6W(UK), 12W(U.S.A.) 総磁束 : 62,000 maxwells
最低共振周波数 : 20Hz 寸法 : Ø24.1cmx16.2cm
インピーダンス : 15 ohm 重量 : 4.2kg



朱色に塗られた磁気回路カバー等々独特な姿と構造のスピーカーユニット ARU(Acoustic Resistance Unit) 取り付け部 指定エンクロージャ寸法図
http://1st.geocities.jp/gemhall2/cqrlm-axiom80.html



ダイアトーンの6インチフル・レンジP−610 との周波数特性の比較
http://1st.geocities.jp/gemhall2/cqrlm-axiom80.html


未だLPレコードが開発される遥か昔、第2次世界大戦中に Goodmans 社で開発されたスピーカーが、CDやSACDが普及した現在でさえも通用するという稀代のスピーカーの一つだ。

AXIOM80の特徴

*  世の中のほぼ全てのスピーカー・ユニットは振動系をゴム、紙、ウレタン等のエッジで支えている。

ところがAXIOM 80にはエッジがない。 その代わりにコーン紙と振動系をねじ止めされた前後3組のベークライト製の細いカンチレバーで吊っている。 この構造は、本来軍用に開発されたため、劣化しやすい振動系を簡単に交換できるようにとの配慮からとのこと。

 古いスピーカーでは避けられないエッジの劣化の問題が、AXIOM80 では構造的に起こり得ない。 


*  ベークライトで吊られた軽量の振動系は結果として、強力な磁気回路と、中央につけられた小口径のダブル・コーンとにより極めて広帯域で、92dBの高能率の再生を可能にした。

 Axiom80の再生音の最大の特徴は、軽量の振動系を強力な磁気回路で駆動する構造により、入力に対して鋭敏に反応することだ。

 すなわち、人の声、様々な楽器の、とりわけ2次、4次・・・・、ピアノの場合には20次にも及ぶ偶数の高調波を忠実に再生できることが、多彩な楽器や音声の繊細な音色と自然な空間再生で、圧倒的な威力を発揮することだ。

 ただし、周波数特性が中域から広域にかけて相当上昇している。 このグラフは高域が圧縮されている対数表であり、無響室でのデータだから、普通に反響のある部屋で聴いた印象とは全く異なる。

 とは言え、この高域上昇特性をバランスの取れた特性にするためには、このユニットに合わせたキャビネットが不可欠だ。

 それがE.J.ジョーダンの仕事であり、特異な形のキャビネットと、低音域を増強し全体のバランスをとるために開発されたARUなのだ。

 ARU (Acoustic Resistance Unit)とは、音響負荷器を意味する ;
 
 一般にはバスレフ (Bass Reflex :位相反転) 型と呼ばれる、スピーカーの箱の一部に開口部を設けて、スピーカーの背面から出る音の位相を反転して放射する技術だ。 これにより低音を増強して全体の音のバランスを整えることが可能になる。 ARUは一般の位相反転型のダクトと比べて、内部に適量の負荷材を詰めた異例に大きな面積の開口部を備え、中高域が相当上昇しているスピーカーを、システムとしてうまくまとめ上げている。 従って、指定寸法の箱とARU無しでは、本来の性能を発揮できない。

 日本で発売された1952年当時、1個 26,500円は、英ポンドが1008円の時代としても、きわめて高価であった(現在の価値観からすると数十万円か?)から、やっとユニットを手に入れても、取り合えずはありあわせの箱に入れてでも聴いてみようとしたオーディオ・マニアが大半だったに違いない。

 結果は中高域のみがキャンキャン鳴るひどい音というのが現実で、AXIOM80は鳴らすのが難しいという悪しき伝説が広まったのもこのためだ。

 グッドマンズ社は、このスピーカをユニットのみで販売し、指定のキャビネット入りのシステムとしては販売しなかったから、当時、指定箱に入った本来の音を聞いたマニアはほぼ皆無だったろう。

 AXIOM80は本来は軍用の音声伝達用として設計されたスピーカーユニットだが、鋭敏で、広帯域、高能率の特性から、相応しいキャビネットに取り付けて初めてバランスの取れた、音楽用としても素晴らしい能力を発揮するスピーカーなのだ。
 


AXIOM80にまつわる無知な噂と誤解

 とおの昔に生産中止となったため、今や伝説的な存在となり、オークション等で呆れるほどの高値で取引されている。

 実際に聴いたり持っている人が少ないせいか、世の中には荒唐無稽な伝説が罷り通っている ;


*   AXIOM80は真空アンプに限る。 トランジスター・アンプではろくな音がしない、といった与太話だ。

 一部のオーディオ・マニアと称する人の中には過剰なまでの真空管アンプ信仰がある。

過去に5台の真空管アンプを組み立て、現在も3台を使っているが、真空管アンプがトランジスターアンプより ”音が良い” などという事は決してない。
 
 大昔の発明直後のトランジスターならともかく、技術的にすっかり成熟した現代のトランジスターアンプであれば、多くのマニアが馬鹿にするAVアンプでも過不足なくAXIOM80をドライブし、音楽を美しく奏でてくれる。
 
 真空管の魅力は、本来の素性の良さから、単純な回路で済み、高度な測定器等を持たない素人でも容易にアンプを組み立てられるということ、さらに見た目の存在感がある、の二点に尽きる。

音質面でトランジスターに勝るということは決してない。
 
 かつて視聴室で聴いた時も、コーラル製の安いトランジスターアンプでも十分美しい音色を奏でてくれたものだ。



*  日本での高い要望に答えて、グッドマン社では1980年代末に補修用に残っていた在庫から選別した部品で250ペアのユニットを組み立てて、日本市場に売り出した。

 ところが、このレプリカは自分の所有するオリジナルに遥かに劣る。レプリカは偽物、などと声高に騒ぎ立てるマニアが少なからず存在する。

 そんな馬鹿なことはあり得ない。 スピーカーは実は消耗品だ。 とりわけ、絶え間なく高速で振動するコーン紙や、サスペンションやヴォイスコイルは年月とともに劣化が避けられない。

 まして過酷な環境下で使われる軍用のスピーカーともなれば、劣化はさらに早い。 

そのための補修部品だが、戦後30年ともなれば、もはや使われなくなって補修部品も不要となる。

 涼しいイギリスの倉庫で保存されていた未使用部品はほとんどが当初の性能を保っていると考えられるが、万一不良品があったとしても、Goodmans 社は良品のみを選別してユニットを組み立てたはずだ。

 レプリカと言っても、元々AXIOM80用に生産した部品を後日組み上げた、オリジナルと寸分違わない、真正の Goodmans のユニット以外の何物でもない。

 Goodmans社のスピーカーの品質を知るエピソードがある ; 1980年代央、既に完成品のスピーカービジネスからは撤退していたが、部品メーカーとしては依然としてスピーカー・ユニットを生産、販売していた。

 当時イギリスでテレビを生産していたSONYの工場を訪れた際に、 Goodmans のユニットが使われていたのに気づいて、やはり、と納得した。

 欧州製のSONYのテレビを日常使っていて、音楽やナレーション等々何とも良い音がするので、何故だろうと、不思議に思っていたが、キャビネットを開けてスピーカーを確かめることまではしなかったのだ。 

 工場の品質管理の担当者と話したところ、他の部品納入メーカーと比べても Goodmans のスピーカーユニットの品質と信頼性は際立って良いと評判だった。 

 今になって思えば、丁度 Goodmansが AXIOM80 のレプリカを日本向けに組み立てていたころの話だ。
 

  冒頭の写真は今でも愛用している AXIOM80を中心とするシステムだ。

 1980年代のレプリカを秋葉原の日野無線製の古風な指定キャビネットに収めたもの。

 WE-300Aで駆動している。 隣のNHT Model-2 はUV−845 の同じくA級無帰還シングルアンプで駆動。 

 コントロール・アンプは20年以上昔のアキュフェーズのC−200Vが今も健在。 
http://1st.geocities.jp/gemhall2/cqrlm-axiom80.html


>冒頭の写真は今でも愛用している AXIOM80を中心とするシステムだ。
>1980年代のレプリカを秋葉原の日野無線製の古風な指定キャビネットに収めたもの。
>AXIOM80にまつわる無知な噂と誤解

この人はヒノオーディオのエンクロージャーを使っている時点で アウトなんですけどね


19. 中川隆[-7274] koaQ7Jey 2017年7月07日 08:07:13 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>実際に聴いたり持っている人が少ないせいか、世の中には荒唐無稽な伝説が罷り通っている ;
>AXIOM80は真空アンプに限る。 トランジスター・アンプではろくな音がしない、といった与太話だ。

気になるアンプ - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年04月07日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/1b5a7822e9d3c92f31beb382f3b9bc16

先日(3月31日)、「九州ハイエンド・オーディオ・フェア」(福岡市)に行って帰りの車中のことだった。

「今日の音に太刀打ちできるスピーカーとなったら、部分的にしろ我が家では透明感に優るAXIOM80しかありませんが、もうちょっとボリューム感たっぷりに鳴ってくれたら言うことなしなんですけどねえ。低音域の量感に期待するのは無い物ねだりなんですが、それにしてもねえ・・・。

これまでさんざん真空管アンプで駆動してきましたがその辺がどうもうまくいきません。そこでときどき真空管アンプ以外で鳴らしてみたらうまくいくかもと思うことがあります。

さしずめ、アキュフェーズのA級アンプあたりで一度試してみたいですがどうでしょうかねえ。」

と、何気ない雑談の中で申し述べたところ、Yさん(別府市)から、「アキュフェーズのA級アンプなら我が家にありますよ。試聴用に持って行ってもいいですよ。」

「エッ、それは願ったりかなったりです。ぜひ一度お願いします。」

そして、翌日のこと「今日は土曜日だしYさんは仕事がお休みのはずだが」と、思いを巡らせて連絡。

「昨日の今日で悪いんですが例のアキュフェーズのアンプ、貸していただくわけにはいきませんか。」

「ハイ、午後なら時間が空いているんで午後2時ぐらいになりますがお伺いします。」

さあ、興味深い実験が出来ると、早くもハラハラ・ドキドキ。

もしメチャいい音が出たらどうしよう、これ以上オーディオにお金を突っ込むのも考え物だしなあと、早くも取り越し苦労が始まるんだから世話はない(笑)。

          

ヨッコラショと腕力のあるYさんでも息を継ぎ継ぎしながら運び込まれたA級アンプがこれ。想像以上に大きくて重くて見た目が立派。

国産最高級とされるアキュフェーズの製品はお医者さんが愛好していると、よく聞かされるが見かけはともかく肝心の音はイマイチというか自分の好みに合わないとの印象を長いこと持っているが、A級アンプとなると果たしてどうなんだろう。

さっそく結線して試聴に入った。

システムの流れは次のとおり。


CDトランスポート(dCS) 
→ DAコンバーター(dCS) 
→ 真空管プリアンプ「大西式:ファインメットコア出力トランス」 
→ パワーアンプ「アキュフェーズA級式」 
→ スピーカー「AXIOM80」(最初期版:自作エンクロージャー)


音が鳴り始めてから二人ともしばらく「・・・・・・」。

そして異口同音に「どうもパッとしませんねえ。」。真空管アンプに比べてまったくいいところが無い(笑)。

Yさんが「プリアンプと相性が悪いのかもしれませんね。外してDAコンバーターと直結してみたらいかがでしょう。」

それもそうですね。さっそく1.5mコードを使って直結。

ちなみにDAコンバーター「エルガープラス」のボリュームは「0〜ー60db」まで調整可能だが、「−10db」あたりから明らかに情報量が少なくなっていく。

微小電流を扱うDAコンバーターのボリュームは出来るだけ絞らない方がいいというのが我が見解だが、やむを得ないときはせいぜい「−10db」あたりにして、一方でパワーアンプのボリュームを絞って音量を調整するのが使いこなしのコツだが、今回はそういう悠長なことをやってられない。

直結すると明らかに音が改善した。「やっぱりプリアンプと相性が悪かったんですねえ」と、二人して納得だがそれにしても、わざわざ真空管アンプを排してA級アンプに交換するほどのこともない印象を受けた。

たしかに中低音域の厚みは増したが、肝心の中高音域の艶というか独特の光沢がまったく失せてしまうのだ。あのアキュフェーズ独特の冷たい金属みたいな肌触りがたまらなくイヤ〜(笑)。

やっぱり真空管アンプ全盛時代に作られたSPユニットをそれ以外のアンプで鳴らすのはお門違いのようだ。むしろタンノイ・ウェストミンスターと相性がいいかもしれない、というわけでしばらくこのA級アンプを置いていただくことにした。

それにしても今回の実験で「AXIOM80」は真空管アンプで鳴らすに限ると確認できたのは大きな収穫だった。Yさん、ありがとう。

そういうわけで、このユニットにもっと豊潤な音を求めるとなると、エンクロ−ジャーをもっと大きくするとか、真空管アンプをシングル方式からプッシュプル方式にするとか、まあその辺だろう。

まだまだ研究の余地が沢山あるようで、このユニットの限界をおいそれと簡単に諦めるわけにはいかない(笑)。

そういえば「チューブ・オーディオ・ラボ」(新潟県)さんはローサーの「PM6A」を大きな箱に容れて信じられないような豊かな音を出しておられるそうで、駆動してあるアンプは「PX25プッシュプル」とのこと。

現在、好評を博しているテレビ球を使った「6FD7シングル」アンプの製作が一段落したら、今度は「6FD7」アンプのプッシュプル方式に取り組まれるとのことで、「完成後の第一号の試聴は是非我が家で」とお願いしておいた。

メチャ楽しみ〜(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/1b5a7822e9d3c92f31beb382f3b9bc16

655 : 名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 37ae-ftIc) 2017/06/26(月) 10:06:15.48 ID:a+KP7eMc0

AXIOM80は、DFが低い管球アンプ時代に設計されたスピーカーだからさ

DFの低いアンプの方が良い音っていうか設計通りの周波数特性になる。

DFが低いアンプでドライブすると周波数特性はインピーダンスカーブの影響受けるからね。

だから高DFのアキュフェーズと低DFの管球アンプとでどちらがAXIOM80と相性が良いかを比較しただけの話でアンプ自体の絶対的評価をしてる訳では無いって事分かってるよね。
http://lavender.2ch.net/test/read.cgi/pav/1484051443/


20. 中川隆[-6459] koaQ7Jey 2017年9月10日 10:38:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

オークション情報〜2017.9.10〜
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h279819265

☆ Goodmans グッドマンズ フルレンジユニット AX10M80

中古の機器を大量に扱う専門業者からの出品だった。「音出し良好」とあったが、何とも冴えない国産の箱に入っていたので、どうせ「復刻版」だろうと思ったら、ユニットの画像を観て驚いた。

自分が持っている「最初期版」とほとんど変わらないではないか!

「AXIOM80」の詳細については福岡市在住の「S」さんが詳しいが、マグネットの後ろの部分がなだらかに丸みを帯びているのが特徴だし「WEMBLEY MIDDX.」の印字もそう。復刻版はここが「HAVANT HANTS」となっている。

30万円以下ならお買い得だと思っていたら、落札価格は「258,000円」だった!

復刻版ならせいぜい15万円前後といったところなので、初期版と見破った入札者の方は実に目が高い。

ただし、このユニットをうまく鳴らそうと思ったら塗炭の苦しみを味わうことになるのでよほどの覚悟が必要になる。

かなりの方々がうまく調教できずに仕方なく手放す破目になると聞いているが、その一方、転売目的で落札されたのならとてもいい買い物をされたことになる。

はたして真相はどちらなんだろう?
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f15ffb57df9700b4ddbdcbe4d923239c


21. 中川隆[-6347] koaQ7Jey 2017年10月10日 13:09:19 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

AXIOM80の究極の使い方 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年10月10日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f1e8f4d31fc9494ad99cc84681cd8e38


ヤフオクに SPユニット「AXIOM80」が出品されているのが目に留まった。

「究極の使い方」というタイトルが銘打ってあり、日夜「AXIOM80」のベストの使用法について頭を悩ませている人間にはとうてい見過ごせないタイトルである。

オーディオに限らず、出来るだけ多くの情報に接することがその道の上達の早道であることはたしかだろう。

個人の「AXIOM80」愛好家が長年のノウハウの限りを尽くした興味深い内容にさっそく立ち入ってみよう。

まず、画像から先に見た方が分かりやすい。

     

次に、解説文がこれ。

「私が高校生の頃、AXIOM80を使われていた瀬川冬樹氏がAXIOM80を絶賛されていた記事を読み、親にねだってこのSPを購入しました、もちろん、BOXもヤマハ製の指定箱でした。

SP鳴らしは、車の運転と同じで腕がいることを自覚されました。カローラは誰でも運転できますが、チューニングされたレーシングカーはそれなりの腕がないことにはその性能が発揮できません。

AXIOM80はカローラではなくチューニングされたレーシングカーに近いSPだったと今では思ってます。WEなどのSPもしかりだと思います。無謀にも、この高校生は免許を取ったばかりなのに、レーシンガカーを運転しようとしたのです。

AXIOM80は非常にならしにくいスピーカーと言われおりますが、それは超軽量コーン紙が鳴らすハイスピードな音と絶対的に出ない低音にあると思います。

ヴァイオリンを鳴らしたらこのスピーカーの右に出るものはない!言われる名器ですが、逆にジャズはまずならないといわれます。

数多くのSPBOXを試してみましたが鳴らしきることはできませんでした。そこで例えばアルテックの515のような、これまた軽量のコーン紙による低音ユニットを使い、でもこれも低音が出ないことで有名ですが、B&Wのノーチラスのように低音を補正すればと考え、80は弱いところを捨て、20μFぐらいのコンデンサーで低音を切って使ったところ、すべてのジャンルで素晴らしい音楽が聴けるようになりました。

その時の80は写真のようにマグネット部分でユニットを固定するという方法です。515はネットワークなしの出しっぱなしです。

私が所有する80はかなり古いオリジナルの80ですが,すべてこの写真のようにサブコーンが光っているタイプです。ただ友人がこれまた古い80を7本ぐらい持ってますが,サブコーンが光ってないとか、7本全部が違うタイプですので80はよく見ると本当に種類があるのだということが実感されます。私は光っているタイプこそ間違いなくオリジナルだと思いますが光ってないタイプも存在します。

スピーカーボックスは必要悪といわれますが、事実、ほとんどのスピーカーはバッフルもつけずに裸で鳴らすと、素晴らしい音がします。

しかしそれに気を良くしてちょっとでもバッフルを付けて鳴らすと、あれっというほど普通の音になってしまいます。このようなことは今まで何度もありましたが、それでも裸で鳴らした時、それぞれの良さはさらに発揮されるようです。

その考えからこのようにマグネットでユニットを支えるという方法を考えたつもりでしたが、この方法ははるか90年も前にWE社が使っていたことを知った時、先人の知恵の素晴らしさを知りました。」

以上のとおりだが、際立った個性を持つAXIOM80は幾多の人たちを惑わせつつ様々なドラマを演出してくれるようで、もはや一介のオーディオ機器という立場を越えて、まるで血と肉が通っている生き物のような存在感を見せてくれる。

あまりにも熱がこもった解説文の書きっぷりに、つい魅せられてしまったが「SPボックスは必要悪です」に対して「まったくそうなんですよねえ!」と心から共感を覚えると同時に「裸で鳴らす手法」に対して「そういう手があったのか」と意表をつかれた思いがした。

そういえば、以前、「AXIOM150マークU」(口径30センチ)を修繕に出して戻ってきたときに裸でテストしたところ、あまりの澄み切った音に思わず息を呑んだが、箱に容れて聴くとその透明感が影も形も失くなってしまったことを思い出した。

根が単純男だし、チャレンジ精神だけは富んでいるのですぐに我が家なりに「裸で鳴らすAXIOM80」に挑戦してみた。

平面バッフルから取り外したAXIOM80を2時間ほど細工して、ありあわせの材料に取り付けたのが次のとおり。

       

マグネットの部分で支えているのは同様だが、冒頭の画像のようにガッチリ(マグネット部分で)固定してユニットのフレームを宙に浮かせるともっといいのだろうが、今回は早く試してみたいばかりに応急的な手法を取った。

ちなみに我が家ではチャンデバで周波数500ヘルツあたりでローカット(12db/oct)しているが、これは上記の解説文にある「コンデンサー20μF」が丁度500ヘルツぐらいでのローカット(6db/oct)と符合する。

ずっと昔にAXIOM80を平面バッフルに付けてフルレンジで鳴らしたところ、低音域が混入してすぐに故障した苦い経験があるが、今回は500ヘルツあたりでローカットしているので安心して鳴らせる。

実をいうと、どうせ平面バッフル時とあまり変わらんだろうと「たか」をくくっていたら、音がたしかに変わったのである。

それもいい方に!

AXIOM80が持つ本来の能力、たとえば音場の遠くまで見通せるような透明感とハイスピード感が際立ってきた。

やっぱりこれは凄いユニットだ!

3ペア持っているので1ぺアぐらいはオークションに出品しようかと迷っていたが、とんでもないと思い直した(笑)。

さて、素人なりに裸で使う良さを考えてみた。

☆ これまでバッフルに80をがっちり締めつけていた4本の取り付けネジが曲者でこれが悪さをしてユニットの自由闊達な振動を阻害していた。

☆ 80から出た音が(取りつけた)バッフルに当たって跳ね返る間接音と直接音とが微妙に混じりあって若干ながら音の濁りが生じていた。

ほかにもあるかもしれないが思いつくのはこの程度。

もちろん、裸で鳴らすマイナス面もあってユニットの後ろ側に出た「逆相の音」がバッフルがないために正面に回り込みやすくなって「正相の音」を邪魔することも当然予想されるが、80の周波数分担域は「500ヘルツ〜」だから、低音域と違って比較的波長が短いため回り込みの懸念もそれほどではなかろうという希望的観測も働いている。

かくして、我が家での80の使い方は次の二通り。

1 AXIOM80に低音は期待せず、(低音域だけ)別のユニットに持たせる。

2 従来どおりフルレンジで鳴らす

何だかんだ言ってみても、簡単にフルレンジを諦めることはしない(笑)。適切なプリアンプとパワーアンプそしてエンクロージャーを得られればそれなりの良さがきっとあるはずとの思いは変わらない。

なお、1の場合だが難題はAXIOM80に組み合わせる低音域のユニットとの相性にあって、どういうユニットを選ぶかが文字どおり死活問題となる。

解説文の中にあるのは口径38センチのアルテックの515だが初期のアルニコ・マグネットタイプならベストだろう。さらにこの場合は500ヘルツ付近でアルテックをハイカットした方がいいと思う。

ただし、このアルテックの初期版はペアで15万円前後(オークション相場)とメチャ高価なのが残念。そのうち機会があればチャレンジしてみたいが、ウェストミンスターの裏蓋を開けてのややこしい作業を思い出すとあまり気が進まない(笑)。

現時点での我が家ではJBLのD130(イン・ウェストミンスター)なので割り引く必要があるがタンノイさんのユニットよりはずっとマシだろう。

真空管アンプ2台を使って、このスタイルで聴き始めてから今日で10日ほど経ったが、まだ際立ったアラが見つからないのはとてもいい兆候に違いない。

近日中に県外からお客さんたちがお見えになるので、再度「AXIOM80 VS テクニクスのドライバー・ホーン」の聴き比べをやってみよう。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f1e8f4d31fc9494ad99cc84681cd8e38


究極の使い方 GOODMANS AXIOM80ペア オリジナル ... - ヤフオク!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f234783831


現在の価格: 172,000円(税0円)

残り時間: 終了 (詳細な残り時間)

入札件数: 77 (入札履歴)

詳細情報


個数: 1

開始時の価格: 10,000 円

落札者: L*D*M*** 評価:22

開始日時: 9月 25日(月) 9時 28分

終了日時: 10月 1日(日) 23時 47分

商品の状態: 中古

出品者: we16a555 シルバー


商品説明

私が高校生の頃、AXIOM80を使われていた瀬川冬樹氏がAXIOM80を絶賛されていた記事を読み、親にねだってこのSPを購入しました、もちろん、BOXもヤマハ製の指定箱でした、SP鳴らしは、車の運転と同じで腕がいることを自覚されました。カローラは誰でも運転できますが、チューニングされたレーシングカーはそれなりの腕がないことにはその性能が発揮できません。。

AXIOM80はカローラではなくチューニングされたレーシングカーに近いSPだったと今では思ってます。WEなどのSPもしかりだと思います。無謀にも、この高校生は免許を取ったばかりなのに、レーシンガカーを運転しようとしたのです。

(2017年 9月 25日 15時 22分 追加)
AXIOM80は非常にならしにくいスピーカーと言われおりますが、それは超軽量コーン紙が鳴らすハイスピードな音と絶対的に出ない低音にあると思います。ヴァイオリンを鳴らしたらこのスピーカーの右に出るものはない!言われる名器ですが、逆にジャズはまずならないといわれます。

数多くのSPBOXを試してみましたが鳴らしきることはできませんでした。そこで例えばアルテックの515のような、これまた軽量のコーン紙による低音ユニットを使い、でもこれも低音が出ないことで有名ですが、B&Wのノーチラスのように低音を補正すればと考え、80は弱いところを捨て、20MFぐらいのコンデンサーで低音を切って使ったところ、すべてのジャンルで素晴らしい音楽が聴けるようになりました。その時の80は写真のようにマグネット部分でユニットを固定するという方法です。515はネットワークなしの出しっぱなしです。

(2017年 9月 25日 22時 51分 追加)


メインコーン紙の裏側が異常に黒いという指摘がありましたが、コーン紙の製造番号と思われる1014の白い印刷が片方に見られ、その黒い色と番号の見えない黒がほとんど同じに見えますので塗装はされてないと思われます。

表側のコーン紙の黒い部分は非常にうまく補修がされているようで、やぶれの部分がほとんど分からないぐらいうまく補修されてます。本当は破れてはいなかったのかもしれません。これは写真には写ってませんが同じようにもう片方にもありました。


(2017年 9月 26日 8時 04分 追加)
私が所有する80はかなり古いオリジナルの80ですが,すべてこの写真のようにサブコーンが光っているタイプです。ただ友人がこれまた古い80を7本ぐらい持ってますが,サブコーンが光ってないとか、7本全部が違うタイプですので80はよく見ると本当に種類があるのだということが実感されます。私は光っているタイプこそ間違いなくオリジナルだと思いますが光ってないタイプも存在します。

(2017年 9月 27日 8時 03分 追加)
スピーカーボックスは必要悪といわれますが、事実、ほとんどのスピーカーはバッフルもつけずに裸で鳴らすと、素晴らしい音がします、しかしそれに気を良くしてちょっとでもバッフルを付けて鳴らすと、あれっというほど普通の音になってしまいます。このようなことは今まで何度もありましたが、それでも裸で鳴らした時、それぞれの良さはさらに発揮されるようです。その考えからこのようにマグネットでユニットを支えるという方法を考えたつもりでしたが、この方法ははるか90年も前にWE社が使っていたことを知った時、先人の知恵の素晴らしさをしりました。

(2017年 9月 27日 19時 30分 追加)
端子のプラス、マイナスが反対ではないかという質問がありましたが、調べましたら、私の所有する80はすべて左側がプラスでした。一度80を持って見える方は調べられるとよいと思います。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f234783831


22. 中川隆[-6191] koaQ7Jey 2017年10月15日 19:48:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

SPユニットのネジ締め付けノウハウ - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年10月15日


スピーカー周りの工作は音質の変化の度合いといい、奥の深さといいオーディオの究極の楽しみだと思っているが、惜しいことにエンクロージャーを含めて市販のスピーカーをそのまま使っている人が圧倒的に多い。

市販のスピーカーなんて営利を目的としたメーカー側のコストを優先した妥協の産物に過ぎないと思っているが、まあ、中途半端に取り組むのなら市販のものを使う方が無難であることは間違いない。

先日のブログ「AXIOM80の究極の使い方」(2017.10.10)で、主なテーマとなったSPユニットのネジ締めについて、メル友の「I」さんから次のようなメールが届いた。

「裸で鳴らす利点は、〇〇様が書かれている通りだと思いますが、表現を変えると、「ユニットの振動板を歪めないための方法」とも言えるかと感じています。

本格的に裸で鳴らしたことのない私が言うのも何ですが、オーディオ仲間のボロトレーン邸の13p励磁型フルレンジは、アルミのマスを背負い、フレームはバッフルに接していません。

氏が懇意にしているハヤシラボ
http://hayashilab.syuriken.jp/audio.htm
http://hayashilab.blog.shinobi.jp/Entry/1018/


のリファレンススピーカー(シーメンスのフルレンジ)は平面バッフルですが、やはりフレームはバッフルに接していません。

古くはオイロッパのバッフルへの取り付けも非接触ですし、ドイツヴィンテージフルレンジはガスケットを介して取り付けますが、締める強さは「落ちない程度に弱く」と、これは「ペンションすももの木」のオーナーの言です。

ユニットの振動板をストレスフリー状態に保つ方法が、フレームとバッフルの非接触すなわち裸なのかと・・・。どんなバッフルに取り付けても、フレームは歪み、振動板も歪むということでしょうか。

一方、JBLは強固なバッフルに強固に固定する手法です。それによりアタックの強さを確保しているような気がします。

もしかしたら、裸で駆動するということは”弦楽器のための究極の鳴らし方”なのかもしれませんね。」

以上の通りだったが、SPユニットのネジ締め一つとってみてもケースバイケースで、そのノウハウは果てしないようだ。

たとえばJBL(口径38センチ)の場合には思い当たる節があって、過去に締め付けたつもりの8か所のネジのうち2〜3所が緩んでしまい弱音のときにビビリ音が出たことがある.

あんなにガッチリとして強固なフレームなのにネジの締め方ひとつでコーン紙が歪むのかと驚いたが、明らかにJBLはネジをがっちり締め付けた方が良かった。

AXIOM80の場合は、「落ちない程度に弱く」均等に締めるのがコツだろうが、アタック音のときにビビらない程度に締める頃合いが実に難しそうだ。

ところで、市販のスピーカーの場合は故障しないことが大前提なので、きっとネジをガチガチに締め付けているに違いない。

長年我慢して根気よく鳴らし込んでいくと、だんだんと音が良くなってくる話をよく聞くが、理由の一つとして経年劣化で取り付けネジが程よく緩んできて「いい音」が出るのかもしれない(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/99fefad594d27c5280ae0158fffa401b


23. 中川隆[-5863] koaQ7Jey 2018年1月14日 16:23:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

パラゴンとAxiom80が聴けるジャズ喫茶


昭和モダン珈琲 茶楽音 (ちゃらね)
https://ja-jp.facebook.com/pages/%E6%98%AD%E5%92%8C%E3%83%A2%E3%83%80%E3%83%B3%E7%8F%88%E7%90%B2-%E8%8C%B6%E6%A5%BD%E9%9F%B3/436811013186010
https://tabelog.com/aichi/A2305/A230502/23058433/
http://www.pictame.com/place/%E6%98%AD%E5%92%8C%E3%83%A2%E3%83%80%E3%83%B3%E7%8F%88%E7%90%B2%20%E8%8C%B6%E6%A5%BD%E9%9F%B3/1025146726/J0HWQ1JZwAAAF0HWJArQwAAAFiYA


愛知県 岡崎市 向山町5-20

0564-71-0001


古民家カフェ

個室 有

完全禁煙

オープン日2015年12月14日


地図
https://tabelog.com/aichi/A2305/A230502/23058433/dtlmap/

交通手段 六名駅から739m

営業時間 9:30〜19:00

日曜営業

定休日 水曜・木曜

dai.com.da.da.da daisuke.i ( @dai.com.da.da.da )

前々から近所に気になるカフェがあったので、行ってみたら思いもよらぬ出会いが!

JBLのパラゴンと呼ばれる大型スピーカー!
めったにお目にかかれないと言われているスピーカーらしいです!
たしかに。。。圧倒的存在感! 2500mmくらいはあるかな〜。重さはなんと320kg!!
このために床の補強工事もされたそうです。


後ろには、グッドマンAxiom80。
ユニットもエンクロージャーも純正でなかなか国内では出回らない、こちらも貴重品とのこと!

フルレンジスピーカーで、低域、中高域とも非常にバランスよく、センターで聴いたときの音像定位感もバツグン、非常に気持ちの良いスピーカーでした!

店主の中田さんとも色々お話させてもらい楽しいひとときでした〜

また今度、パラゴンをセンターで、もちょとレベルを上げて聴きかせて下さい!
またお邪魔しまーす!!\(^o^)/
http://www.pictame.com/place/%E6%98%AD%E5%92%8C%E3%83%A2%E3%83%80%E3%83%B3%E7%8F%88%E7%90%B2%20%E8%8C%B6%E6%A5%BD%E9%9F%B3/1025146726/J0HWQ1JZwAAAF0HWJArQwAAAFiYA


パラゴンというスピーカーのあるカフェ
ちゃご(2151)さんの口コミ
女性・愛知県 2016/01訪問


お家カフェというより邸宅カフェです。

駐車場はお店の隣に広くあります。

道から玄関までのアプローチが長くて素敵。

大きな暖簾をくぐって玄関へ。

玄関で靴を脱いで上がります。

ソファ席の向こうに和室。
その和室の奥にパラゴンという大きなスピーカーが鎮座してます。

お店のご主人が来て説明して下さいました。

このパラゴンというスピーカー、マニアの間ではとても有名なスピーカーだそうです。
50年前に総理大臣の給料が8万の時代に350万円したという代物。
アメリカで日本の技術者が作った1000台しかないものとか。日本に入ってきたのは20〜30らしいです。

こちらのご主人も若い頃、名古屋にこのスピーカーがあったジャズ喫茶に入り浸って音色を楽しんだと言われていました。
その頃から憧れていたスピーカーを手に入れて自分だけで楽しむのは勿体無いとこちらのカフェをオープンさせたそうです。

女性ボーカルのジャズが流れていました。
確かに臨場感溢れる素晴らしい音。

モーニングは、三種類。
ドリンク代のみのモーニング。
洋食モーニングと和食モーニング。いずれもドリンク代にプラス300円。

私は和食モーニング。

和食は、お粥モーニング。
器が素敵です。

お粥と胡麻和え、柚子大根、梅干し、お粥には餡が別についています。
味噌汁は白だし味噌で具は湯葉でした。
黒豆お粥は塩気があまりなくて餡をかけるとちょうどいい。
美味しいお粥でした。

ドリンクはブレンドコーヒー、500円。
苦味が強く酸味の少ない濃い美味しいコーヒーでした。

ごちそうさまでした。
https://tabelog.com/aichi/A2305/A230502/23058433/dtlrvwlst/B139717379/

モダンオーディオ喫茶 茶楽音in岡崎(愛知県) 2016年06月18日
http://community.phileweb.com/mypage/entry/4182/20160618/


こんばんは〜^^

今日はいい天気でした!
洗濯がはかどってしょうがない。

でも、常にオーディオと音楽が忘れられないのが
オーディオファイルのさがかな?と独り言…

今日は音楽好きが集まる喫茶店へ立ち寄ってきました

場所は愛知の岡崎


材木店の帰りもあり、のどが渇いてたのです
そこで、3回は通過したけど初めて行ってみました。

まず気になるのは、写真の”パラゴンとアンティーク”の文字…まさかね(笑)と入ると、我らのパラゴンでした

http://community.phileweb.com/images/entry/516/51697/1L.jpg?1466262118

とりあえず、音楽を聴きながら軽食です。

わらび餅うま!ほんのりあったか、
クニュクニュです。女性客が多いわけだ。

所感は、最近の人も入りやすくした
王道のオーディオ喫茶のイメージです
オーナーさんの奥さんの趣味がいいのかな?すてきなお店です


置いてあるシステムはパラゴンだけではないです。

GoodmansのAxsiom80もありました
アンプはスピーカーにあわせたアンプらしいです

ジャズ中心のレパートリーで聴いていましたが、
歪みが少なく喫茶店らしく会話しやすさを残しているが
少し気になる鮮度感と音楽への引き込まれ感。

気を抜くと音楽の世界に引き込まれます。

そんな中、帰ろうとしたときに、
オーディオを眺めてたら声かけられました

好きなの?と…

それは、好きですと言って
初対面の人と話してましたが、その人がオーナーさんでした^^

私はそんな深く考えてないので、
話に集中しすぎて楽しい時間を過ごしました

岡崎らしいジャズが学べるオーディオ好きが集まるいい喫茶店です^^
ただ、16時までは女性客が多いので、オーディオあるあるはげんきんかもです。遅く行くと、音楽・オーディオ話をしていると思いますよ〜。

音楽を学べるいい場所が増えて、なによりです

あと、Goodmansのオリジナル Axiom80 が聴けたのもよかった。

こういう、王道オーディオ喫茶店も残ってるんですね^^


レス一覧

こんにちは。

>歪みが少なく喫茶店らしく会話しやすさを残しているが
少し気になる鮮度感と音楽への引き込まれ感


この辺はオーナーの腕なんでしょうね。

昔と違って一般家庭でもオーディオ喫茶?と比べても弩級のシステム、環境を持っている人達は少なくありませんが オーナーさんは客層に合わせた選曲、ボリューム等で上手く調整しているのかもしれませんね。

RIRAさんにとって「モダン」オーディオ喫茶ってレトロな感覚なんでしょうか(笑)

byキタサン at2016-06-19 08:08

こう言うお店ってあるんですね。

近所のおばちゃん達は旦那が汗水垂らして稼いでいる時に、涼しげなこんなトコロで、茶をしとるんですね(@_@) 最高なBGMを聞きながら・・・

byアコスの住人 at2016-06-19 08:58


キタサンさん、こんにちは

レスありがとうございます

オーナーさんは確かに年期の入った
いい腕前のようです。お店の雰囲気からもうかがえます。

モダンですが〜、モダン焼きのような和洋折衷みたいなイメージ?でしょうか。

和服女性が迎えてくれて、いいところでしたよ

byRIRA_ at2016-06-19 16:38


アコスさん、こんにちは

奥様方は好きそうな雰囲気でした
単価高いので、安い社食を食べてると悲しくなりそう(^^;)

逆に女の子連れて行くには良さそうです
オーディオを理解してもらう目的として^^

byRIRA_ at2016-06-19 16:42


RIRAさま

はじめまして?でしょうか・・・・のり・り〜ん申します。
おしゃれなお店ですね。私、JBLオーナーでありながらパラゴンの音は聴いたことがありません。
あと、びっくりなことに拙宅から近い!(1時間以内で行けます。)しかも、お店をググりましたら、私がよく行く熱帯魚屋さんの近くでした(^^;
また、今度時間を作って行ってみたいと思います。情報ありがとうございました。

byのり・り〜ん at2016-06-19 18:53


のり・り〜んさん、こんばんは

レスありがとうございます
この辺は、私もよく行くのです

結構おしゃれです^^
蝶がさりげなく描かれたふすまや、和風な装飾は雰囲気いいです

オーディオ喫茶的には、結構わかりにくい!
看板にパラゴンとアンティークと記載ありますが
暗号と同じのりでわかる人がわかる感じ!

のり・り〜んさんのお宅は以外に近いんですね
機会作りますので、お伺いの検討してみてください^

byRIRA_ at2016-06-19 19:48


RIRAさん、おはようございます。

わらび餅は「もち」ろん大好きなニッキーです(笑)

パラゴンは其れを作れる職人が引退したので生産終了となったとか。
そんな名機をコーヒーと一緒に味わってみたいです。

私がそちらにお邪魔するときにはこの店を待ち合わせに使いましょう。

byニッキー at2016-06-20 04:50


ニッキーさん、こんにちは

愛知県の車社会をなめてはいけません!
駅沿いにお店はないので苦労すると思いますよ〜

私はそこで待ち合わせで、
ゆっくり珈琲飲んで待ってますよ^^

まー、ほかにも空気感いい喫茶店があるんで、
もち好きなニッキーさんを気モチ良くしてくれますよ!

byRIRA_ at2016-06-20 10:46


RIRAさま、
はじめまして、ちょさんと申します。
良い店を教えてくださり、ありがとうございます。私は通勤で(つまり1日2回は)この店の近くを通っておりますが、全く気づきませんでした。今度仕事サボって行ってみます(笑)。
RIRAさんやのり・り〜んさんとはお目にかかったことがありませんが、どこかで接近遭遇していそうですね。わたしも「あ○い」にはときどき行きます。材木屋はもしかして「ヘルベ○ト」ですか?

byちょさん at2016-06-21 17:51


ちょさん、こんばんは〜

いや〜、看板の文字からパラゴンと読めたのは
よほど目がよかったみたいです^^

さぼってですか〜
さぼらなくても行ってくださいね

その木材点は知らないです。教えてほしい!
僕の方の材木店は東急っぽい名前の方ですよ〜!

のり・り〜んさん次第ですが、
三つ巴のオフ会とか面白いかもです^^

byRIRA_ at2016-06-22 22:03


RILA様

はじめまして、猫田です。
わたくし岡崎市在住なのですが、知りませんでした。
さっそく行ってみようかと思います。
ありがとうございました。

by猫田 at2016-06-25 06:26


猫田さん、こんにちは

このお店は隠れ家見たいなんですね。
全く外見から、オーディオアピールしてないんで。

僕もまた行ってみようと思います

猫田さんもよろしくお願いします^^

byRIRA_ at2016-06-26 07:04
http://community.phileweb.com/mypage/entry/4182/20160618/


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24. 中川隆[-5862] koaQ7Jey 2018年1月14日 16:29:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

気儘なクマの気儘日記 2017-09-10

ヌケの良いしなやかな音で鳴るJBL D44000もさることながら
バランスの良い音で朗々と鳴るAxiom80には驚愕(ジャズ喫茶:茶楽音)
http://multi845.exblog.jp/25569924/


さて休日、天気も良いし何処かに行こうかと、此方の御店を目的地に選びました。
新東名の火災による通行止めもあり、渋滞間違い無しでしたので豊田南ICで伊勢湾岸道を降りて、国道1号線で岡崎に。

茶楽音

駐車場は御店の直ぐ横に御座います。


どうぞと案内されたのは、丁度目的だったJBL D44000(パラゴン)の真ん前(*^^)v


座って流れている音楽に耳を傾けるまでも無く、
「音ええなぁ、、、」「うん、パラゴンでこの音、凄い、、、」

アカン、まともな夫婦の会話では無い、、、


とてもヌケの良いジムランらしい音で、気持ち良く音楽が構築されてます。

低音のもたつきも籠もった感じも全く無い、気持ちの良い音です。

ベースの弾く音が締まって聞こえるパラゴン、、、いや、脱帽です。


御主人も気さくな方で、オーディオ好き。

オーディオ、ジャズ仲間に独り占めしてるのは、と言われて事務所兼自宅を改造してこの御店を始められたそうです。

確かに、聴かせるに値する素晴らしい音のパラゴンだと思います。

アンプ等は

プリアンプは Marantz Model 7

CDプレーヤーは McIntosh MCD7005

レコードプレーヤーは Luxman PD444


パワーアンプは整流管がGZ37、電圧増幅段はECC85(6AQ8)、出力段がEL34(6CA7)のプッシュプル


で、御主人と話していて、「後ろのスピーカーは?」と伺うと、

「Goodmans Axiom80です」

えっ、ジャズを鳴らされるんですよね、、、

「御聴かせしましょうか?」

是非、是非、是非!!!

此れが、全くバランスの破綻の無い立ち上がりが早く濁りの無い音、、、

そこそこの音量でドラムスもサックスも厚みのある音で鳴っています、、、

正直、弦の響きが素晴らしい印象は御座いましたが、線が細めな故、ジャズは、と思っていたのですが、こんな音で鳴る Axiom80 が実存するとは、、、

初期型との事ですが、それだけが理由とは思えず、、、驚愕以外の何者でも御座いませんでした。

多分、気を使って掛けて下さったのが、TBM30 山本剛さんのMisty。

非常に情報量の多い盤で特にピアノのタッチの強さと音の立ち上がりの再現が、、、見事でした。


「いや、素晴らしい音ですね」と素直に伝えると、御主人破顔。

「ここまで追い込むのには」「まぁ、そこそこ」(^o^)

いや、並大抵ではこうは鳴らないスピーカーなんですけれど、此れ、、、

音もさることながら御料理も中々。

(だから、殆どの御客様はジャズにもオーディオにも興味の無い方だそうです。私語厳禁タイプの御店では全く御座いませんので)


厚玉子サンドとフワモコ珈琲アイス

挟んであるのは出汁巻き玉子。

マスタードがバランス良く纏め上げ、とても美味しいサンドイッチに仕上がってます。

アイス珈琲も苦味が程良いスッキリしたタイプで、生クリームに全く負けて居らず美味しかったです。


ヨメは黒米おかゆランチ

デザートも付いています。

更に焙じ茶スムージー
美味しかったそうです。

ブレンド珈琲

焙煎の深さを感じさせる好みの珈琲で、とても美味しかったです。

人柄の良さを感じさせる御主人

いや、大変良い経験をさせて頂きました。
そして、御馳走様でした!!!
http://multi845.exblog.jp/25569924/

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25. 中川隆[-5899] koaQ7Jey 2018年1月15日 19:35:53 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

岡崎めぐり 〜 パラゴンと八丁味噌  ナオの備忘録 2017.09.30
http://bmw-mini.jugem.jp/?eid=1500

偶然通りかかった際に看板に目が止まり、つい入店してしまいました。

ちなみに、看板で気になったのは、『パラゴン&アンティーク』という文字です。
『パラゴン』って、あのJBLの名機と言われていたスピーカーのことかな?

ひょっとして、店内にパラゴンが設置してある??
っていう、期待感を込めて、入店しました。


店名は、茶楽音と書いて、『ちゃらね』と読みます。


自宅を改装したお店なので、普通に玄関で靴を脱いで、家に上がる形式のお店でした。


店内はすべて和室... 入口にはレコード盤とCDがずらりと...


今も再生可能な『蓄音機』などがずらりと...


真空管式のアンプで私好みのJAZZが流れていました。
私の趣味と一緒なので、つい嬉しく思ってしまいました。


私と同様に、メインはアナログレコードです。


そして、予想が『的中!』 
ここのご主人ご自慢の名機 『JBL パラゴン』 が鎮座していました。
近くに寄ってみると、実に綺麗な状態で驚き...
しかも、一切、レストアしていないとのこと!
このパラゴンは本物のお墨付きで、1970年代に製造された中期のパラゴンで、マグネットがアルニコタイプで、数年前にアメリカ本土より入荷したとのこと。

このような綺麗な状態で今でも現役で鳴っているパラゴンははじめてお目に掛かりました。

私がこの手のオーディオを趣味としているため、ご主人が親切丁寧に、このパラゴンの入手に至るまでの経緯とJAZZに対する熱意など、お話を伺いました。


ちなみに、注文したアイス珈琲(チョコレート付き)も美味しくいただきました。
http://bmw-mini.jugem.jp/?eid=1500


26. 中川隆[-5794] koaQ7Jey 2018年1月27日 13:08:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
大型システムの出番が少ない理由 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年01月25日


大雨や大雪、そしてよほどの台風が来ない限り、毎日きまって午前中に団地の中を30分ほどかけてウォーキングしている。

巡回コースもきっちり決まっているので、通りすがりのそれぞれのお宅の駐車場にはどんなクルマが置いてあるか自然に目に映ってしまい、否が応でもナンバーとともに頭に入り込んでいる。

そういう中、ベンツと軽乗用車(以下「軽」)の2台が仲良く並んで駐車しているお宅があって、その対比が何となくおかしくて道路脇を通るたびにひときわ関心を持って眺めている。

両車の駐車している割合となるとこうである。

10日間で均したとすると、5日間は両車ともにあり、4日間は「軽」だけが無く、1日はごくたまにという感じでベンツだけがない。

つまり、「軽」の出番がとても多くて、ベンツの出番となるとごくわずかである。おそらく「軽」のほうが手軽に乗り回しやすいし、駐車も楽だしで需要が多いのだろうと推察している。

まあ、都会ならいざ知らず田舎で買い物程度の近距離にベンツを乗り回すおバカさんもいないだろうから、そんなことなら高価なベンツなんか何も必要ないのにと、おいらのようなビンボー人はつい思ってしまう。

まあ、ベンツとなると乗るよりも持つ楽しみという要素があるのかもしれないが(笑)。

実は、我が家のオーディオシステムにも似たような現象があることに気が付いた。

「軽」に相当するのが3系統の中型スピーカーであり、ベンツに相当するのが比較的大型の「D130(イン・ウェストミンスター)+AXIOM80」である。

   

先日お見えになったYさんが「この大型システムさえあればもうほかは必要ないでしょう」と、太鼓判を押されるほどの「いい音」が出る。

不遜だが自分もそう思う。歯切れが良くて制動力を伴った本格的な低音が苦も無く出るし、中高音域の抜けの良さはAXIOM80だけあってとても素晴らしい。まったくベンツ並みの高性能を誇っている(笑)。

ところが、日常聴くとなるとこの大型システムのスイッチをオンするのが何となく億劫になってしまい、自然に中型スピーカーに手が伸びてしまうのが我ながら何とも不思議。

改めて、このおかしな心理状況について自己分析してみた。

1 オーディオマニアとして完成された音にはあまり興味が湧かない。逆にいえば未完成な音ほど意欲が湧いてきて生き生きとしてくる。

2 2ウェイマルチで鳴らしているので、チャンデバとアンプ2台のスイッチを入れるのが少々面倒くさい。

3 とてもいい音だと思っているのに音楽ソースによっては変な音が出たりすると幻滅する可能性があるのでそれが怖い。機器の故障にたいする不安も常に頭の片隅にある。

4 どんなに「いい音」が出たとしても大型システムにはそれなりの大味な部分があるのは否めない。「壺中の天」(後漢書)という言葉があるが、中型システムで「小天地」を楽しむのが自分の性に合っている。

以上の4点を思いつくままに書き出してみたが、こうして冷静に眺めてみると一番もっともな理由はやはり4だろう。

これまで、よそのお宅でも大型システムを何度か聴かせてもらったことがあるが、その時点では感心するものの時間が経ってみるといつのまにか印象が薄くなって忘却の彼方に去っていく音ばかりだった。

スケールの小さい「ちまちま」した自分の性格がどうしてもオーディオに反映されるのかもしれない(笑)。

ただし、昨年(2017)12月のブログ「音楽とオーディオを通じて人生の質を高めよう」の中で、村上春樹さん(作家)がこう言ってたことを紹介した。

「微妙な小さな差を識別できることで”人生の質”が違ってくるし、価値判断の絶え間ない堆積が人生を作っていく」

これからすると、「小天地」だからこそ微妙な差を楽しむことができるともいえそうだ。

と、ここまで書いてきて、我ながら適切な表現を思いついた。

毎日食べるとなると淡白な和食が一番いい、こってりしたビフテキはときどき味わうだけで十分だ(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/6602022eef64c8b97121c93768ba0140


オーディオ愛好家のご来訪〜2018・1・8〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋

この8日(月)、久しぶりに本州からのお客様がお見えになった。

それぞれ岡山と京都からお二人のオーディオ愛好家さんだったが、当方のブログを拝見され「ぜひ聴かせてください」とのことで、日程が決まったのは先月(12月)の中旬だった。

わざわざ遠路はるばるお見えになるのに(我が家のサウンドに)失望させては「末代までの恥になる」と思い(笑)、昨年末にかけオーディオルームの音響空間の拡大を兼ねて大掃除(10日間程)に余念がなかったのも実はそのためだった。

クルマでお見えになるとのことで、当日は時節柄、降雪を一番心配していたのだが何と気温が10度以上にも上昇しての降雨になったので一安心だったが、逆に濃霧が発生してしまい前方が見えにくくて、これでは高速道路が不通になるかもしれないと大いに心配したが、どうにか予定通りカーナビをたよりに午前9時半に到着された。

前日は福岡のオーディオ愛好家を訪問されたとのことで、その方面で一泊されてのご来訪だった。

いやあ、どうもはじめまして〜。

いくら初対面とはいえ、お互いに極めてマイナーな趣味の愛好家同士なので打ち解けるのにさほど時間は必要なかった。

和気あいあいの中、談論風発、とても楽しい時間を過ごさせてもらった。

「オーディオは奥が深くてまったく飽きがきませんね〜。こんなに面白くて楽しい趣味に巡り会えて私たちは幸せ者ですよ。」で、見事に一致(笑)。

今回の試聴のテーマは我が家の3つのシステムを真空管アンプを交換しながら音の違いを楽しんでいただくことだった。

聴いたシステムの順番は次のとおり。

<スピーカー>

1番目 AXIOM80(最初期版) 2番目 JBLの変則3ウェイシステム 3番目 JBL「D130」(イン・ウェストミンスター)+AXIOM80(復刻版)

<真空管アンプ>

1番目 WE300B (1951年製)シングルアンプ 2番目 「PP5/400」(英国マツダ)シングルアンプ 3番目 171(トリタンフィラメント)シングルアンプ 4番目 TRアンプ+2A3シングルアンプ

試聴盤は「ケニーGのソプラノサックス」、「マルサリスのバロック・デュオと自由への誓い」、「エラ&ルイ」、「ヴァイオリンによる間奏曲」(アーヴェ・テレフセン)、「フラメンコ」その他

お客さんたちからの総評について結論から言うとおおむね好評だった。

まあ、訪問した先でシステムの悪口を面と向かって言う人も珍しいので幾分かは割り引く必要があるが(笑)、それにしても上出来という感じで、終わってからほんとうにホット一息。

近頃、こういう風に大役を果たしたような気分になったのも珍しい(笑)。

いろいろ詳細な話を述べるとキリがないので省略するが、これらアンプ群の中で「ぜひ持って帰りたいと思ったアンプはPP5/400アンプです。響きがとても美くてふわっと広がってきますね。音の出方が違いますよ。」とのことだった。

   

「英国系の真空管は聴く機会が少ないです。」とのことで、とても珍しがられたし、その一方、定評のある「WE300B」については音を遠くに飛ばすための劇場用の真空管なので、そもそもオーディオ用に向いてないのではとの否定的なコメントだった。

お二人さんとも、JBLの38センチを2発使ったり、ウェスタンの15Aホーンを使ったりされているベテランの方々からこういう言葉を聴くと「WE300B」への評価も様々といったところ。

自分も含めて猫も杓子も「WE300B」だが、実力に比べるとお値段の方がちょっと先走りしているかもしれませんねえ(笑)。

もう一つ、特筆しておきたいことはJBLの「変則3ウェイシステム」を聴いていたときのこと、「恐れ入りますがLE8T単独で聴かせていただけませんか。」とのご要望があった。

「ハイ、いいですよ。」とツィーター(075)とサブウーファー(D123)の結線を難なく外して試聴してみた。LE8T単独で聴くのは久しぶりだったが、実はこれがとても良かった(笑)。

周知のとおり「LE8T」(口径20センチ)という比較的小ぶりのユニットなのでこじんまりとしたサウンドを想像しがちだが、流石は定評のあるユニットだけあってどうしてどうして〜。

鳴らすアンプ(PP5/400)次第でこうも変身するのかと我が耳を疑った。

「外す前と後でも、どちらもいいですよ〜。音楽ソースに応じて使い分けしたらいかがですか。」との、お客さんの言葉だったが、自分には「シンプル イズ ベスト」の印象を強く受けた。

自分で工夫して取り付けたものはこだわりが出来て、こういう要望でもない限りなかなか取り外せないものだが、ほんとうにいい機会になった。

物凄く熱い時間があっという間に過ぎて昼食をはさんで13時過ぎになった。これから岡山、さらには京都までとなるとたいへんな時間になるので、どうか長い道中お気を付けくださいと家内ともども見送った。

無事のご到着が大いに気になっていたところ、午後8時過ぎに次のメールが届いた。

「本日は、楽しい時間を過ごさせていただきました。岡山から行かせていただいた甲斐がありま した。システムを複数所有されている理由、ツイーターやウーファーを足されている理由とテクニック、納得させられました。

一番の収穫は、「オーディオを楽しまれてる姿を拝見させていただいた」ことです。オーディオは趣味です。「いかに楽しむか」が大切だと思いますから。」

続いて、翌日になって京都の方からも次のメールが届いた。

「充実した楽しいひと時をありがとうございました。アキシオム80の朗々とした鳴りっぷり、年季の入ったマニアでないと出せない音と感じました。

当方が聞いた今までの経験では、もっと神経質でソロのバィオリンとかヴォーカルしか聞けないユニットと勝手に決め付けておりましたが認識を新たにいたしました。

関西方面に来られる時はお声掛下さい。マニア宅にご案内いたします。」

ご両名ともどもたいへんお疲れさまでした。おかげさまで当方にも大きな収穫がありました。詳細は後日、ブログでご報告します。

今後ともお互いに心行くまでオーディオを楽しみましょうねえ(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/105cfecc1c8134b0fcf96e569cfa76a1


九州遠征 別府編 - ゴン蔵の気まぐれ日記 - Yahoo!ブログ
https://blogs.yahoo.co.jp/kaigo_2000/14871051.html


 九州遠征2日目は別府へ移動しておりました


訪れたのは


「音楽&オーディオ」の小部屋
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi  

このブログを書いておられる方です

AXIOM80に惚れ込み、日々進化を続けておられる方です

詳しくはご本人さんのブログをご覧ください

このユニット、今までは神経質な鳴り方しか経験しておりませんでしたが

ここでは、朗々と鳴らされ編成の大きなものも破綻する事はありませんでした


さすがに年季の入ったオーディオマニアです。
 充実した2日間でした


九州の方は熱いと感じました
当方も精進いたします。
https://blogs.yahoo.co.jp/kaigo_2000/14871051.html


27. 中川隆[-5648] koaQ7Jey 2018年2月15日 08:00:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

往年の女流ヴァイオリニスト「ジョコンダ・デ・ヴィート」の名演を聴く - 「音楽&オーディオ」の小部屋


「ヴィート」の演奏だが、おそらく1950年前後の録音だろうが想像した以上に音質もよくウットリと聞き惚れてしまった。ヴァイオリンの再生にかけては「AXIOM80」の右に出るスピーカーをいまだかって知らないが、そのせいもあるかもしれない(笑)。

わが家で唯一の大型スピーカー「JBLのD130(イン・ウェストミンスター)+AXIOM80」についてだが、現在2ウェイマルチで鳴らしており、低音域のD130はTRアンプで、そして「500ヘルツ以上」を受け持つ「AXIOM80」(復刻版)は「300Bアンプ」(モノ×2台)で駆動している。

この300B真空管だが初めに「エレハモ」(ロシア)の300Bで鳴らしたところ、復刻版特有の嫌な面が耳についたので、本家本元の「WE300B」(1988年製)に換えたところ、うそのように嫌な面が無くなった。

Kさん曰く「AXIOM80の復刻版ともなると、とても神経質でアンプの選り好みが激しいですね。これが初期版だとそうでもないですよ。」

そこで、翌日(10日)になって、「AXIOM80」(初期版:フルレンジ)をエレハモの300Bで鳴らしてみたところ、それほど違和感なく聴けたのでKさんの言葉が裏付けされた。

「AXIOM80」の復刻版を使っている方は相性のいい真空管アンプを厳選しましょうねえ(笑)。
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/fb18b687d01261c22fadb2fc40a97001


28. 中川隆[-6851] koaQ7Jey 2018年4月01日 03:49:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-9634]

ヤフオク! - 「goodmans axiom 80」の検索結果
https://auctions.yahoo.co.jp/search/search?auccat=&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=&sc_i=&p=Goodmans+Axiom+80&fixed=0&x=35&y=22

29. 中川隆[-9611] koaQ7Jey 2018年4月13日 15:54:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-10261]
AXIOM80とマンガーユニット


MANGER - AVSeartron
http://www.avseartron.com/MANGER_Audio.html

Manger
ドイツのヨゼフ・マンガー博士が考案したManger Sound Transducerとそれを中心に構成されたスピーカを作っているメーカです。

マンガー・ユニット(ユニット価格改定中、現在W04タイプで25万円/ペア〜、W05タイプで19万6千円/ペア)

精密でインパルス応答も優れた今までと全く違ったスピーカ・ドライバです。
200Hz〜30KHzをカバーします。

特にインパルス応答は従来の広帯域スピーカでは見られない優れた特性を示します。
このユニットを使ったスピーカ・システムはオーディオ・フィジックのメデアなど200万円以上の定価が付いた大変高価なシステムです。


代表的なユニットのご紹介

価格 22万円/ペア / 公称インピーダンス 8Ω(W05,2.2.16)/4Ω(W05,2.2.1.8) /能率 90dB/W/m / 周波数特性 80〜30KHz以上±3dB 推奨使用帯域 200Hz以上

ドイツのマンガー博士の発明したもので、抜群のインパルス特性を示す素晴らしい新方式(ベンディングウェーブ方式)によるスピーカユニット。

システムもThe Absolute Sound誌等で特集記事が予定されています。完全に30KHz以上までフラットな特性を示す。


イーディオ取扱ユニット

Manger セミフルレンジユニット

Manger W05,1.2.2.16 / ベンディングWave 型セミフルレンジ / ポリ / 21cm / \110,000

Manger W04,1.2.2.8 / ベンディングWave 型セミフルレンジ/防磁 / ポリ / 21cm / \98,000
http://www.aedio.co.jp/new/html/sp-manger.htm

AXIOM80とマンガーユニット
http://audiofan.net/board/log/tree_393.htm


■題名 : AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 03/12/25(木) 23:22
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AXIOM80とマンガーユニット。

時々話題に上がりますが、比較論的にお話頂ければ幸いです。

二つのユニットとも初期感度レスポンスの良さは定評があるようです。

そして、箱(スピーカー)として組み上げるその難しさ、使いこなしの難しさも同じように定評があるようです。

両方ともとても気になるユニットです。でも聞いた事はありません、夢を描いているだけです。

近接リスニング用にこれらのユニットを使って小型スピーカーを作ってもらえたら、(自分ではとても作れません。)そんな事を考えています。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : 石井
 ■日付 : 03/12/26(金) 0:53
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▼ビートチエイサーさん:

>AXIOM80とマンガーユニット。

>時々話題に上がりますが、比較論的にお話頂ければ幸いです。

>二つのユニットとも初期感度レスポンスの良さは定評があるようです。

>そして、箱(スピーカー)として組み上げるその難しさ、使いこなしの難しさも同じように定評があるようです。

>両方ともとても気になるユニットです。でも聞いた事はありません、夢を描いているだけです。

>近接リスニング用にこれらのユニットを使って小型スピーカーを作ってもらえたら、(自分ではとても作れません。)そんな事を考えています。

幸運な事に私はどちらも聴いた事があります。

AXIOM80は一般的に言われるエッジが無く、ヒンジの様なもので振動板を支えたメカニカル2ウェイユニットです。

一方マンガーユニットはエッジといえるものはなく、積極的に分割振動を取り入れる事で、一種の球面波を生み出すという機構を採用したフルレンジユニットです。クォードESL-63Proにコンセプトが似ている、と言えばそうとも言えるかもしれません。

AXIOM80は今となって考えると、あの音色の気品の高さ、そういう音色の好みという点で評価するべきユニットでしょう。

現代的な課題である周波数特性や位相特性の高さから来る自然な音というのとはちょっと違います。

しかし、AXIOM80から出る音は生の音のある側面(特にヴァイオリン)は明らかに上手く表現し、そういう音の次元では今は較べるものの無いユニットである事も確かです。

一方、マンガーユニットはこれこそ、現代最先端と言って良い音だと思います。

3次元的な音の広がりの自然さや、輪郭の自然さは今まで出たスピーカユニットには無いものがあります。これはジャーマンフィジックスのDDユニットと並び、一つのブレークスルーでしょう。

マンガーを最も上手く実装したスピーカにステラ・エレガンスがありますが、その設計者の方が絶賛されたシステムを私も聴いた事がありますが、現代の再生音の一つの究極を聴いたという気持ちを持っています。

纏めますと。

AXIOM80は自分の好みの音を、こつこつと纏め上げていく事で作り上げていく、極めて高い趣味性のあるユニット。言ってしまうと一時代前のブリティッシュライトウェイトスポーツカーをバックヤードでレストアする、という感じでしょうか。

一方、マンガーユニットは再生音楽のてっぺんを狙える極めてポテンシャルの高いユニット。

こんな感じになりますね。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/26(金) 15:58
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▼ビートチエイサーさん:

>AXIOM80とマンガーユニット。

>時々話題に上がりますが、比較論的にお話頂ければ幸いです。

こんにちは。

これら二つは比較できないと思います。

アキシオムは、限られたソースを脚色豊か美しく聞かせるタイプですし、マンガーはほとんど脚色無しにそのまま出してきます。はまればアキシオムの方がすごいと思うでしょうし、正確な音を聞くならマンガーですね。

>二つのユニットとも初期感度レスポンスの良さは定評があるようです。

マンガーはきっちりと反応しますが、アキシオムは聴感上良いという感じだと思いますよ。

>そして、箱(スピーカー)として組み上げるその難しさ、使いこなしの難しさも同じように定評があるようです。

マンガーはウーファーの選択がむちゃくちゃ難しいですが、小さめの箱(5〜10リットル、平行面無し)で振動しないように作り、90Hzから一次のネットワークでローカットします。うーふぁーは・・・・、難しいでしょうね。

アキシオムは響きの美しい箱で大型密閉とか後面開放形とかバックロードだとか・・難しいらしいです。

>両方ともとても気になるユニットです。でも聞いた事はありません、夢を描いているだけです。

>近接リスニング用にこれらのユニットを使って小型スピーカーを作ってもらえたら、(自分ではとても作れません。)そんな事を考えています。

アキシオムはわかりませんが、マンガーはイーディオに行けばナンボでも試聴させてもらえると思います。一度聞いてみてください。つまらな〜いですが、実はすごい音です。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/27(土) 19:20
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石井さん、むーぱぱ いつもありがとうございます。

とても参考になりました。

趣味性の高いAXIOM80か自然なマンガーか..。

小型スピーカーという面でも両方とも難しそうですね。

もっともマンガーは小さめの箱に入れてスーパーウーハーを足せば、ある程度は

聴ける音になりそうですね。

AXIOM80やはり、大きな響きのいい箱でゆったりということになるのでしょうか..。

いずれにしても、両方とも難しいユニットであることは変わりないようです。

このユニットの達人を探せない限り手を出さない方がいいのかも..。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/27(土) 19:31
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▼ビートチェイサーさん:

>AXIOM80やはり、大きな響きのいい箱でゆったりということになるのでしょうか..。

>いずれにしても、両方とも難しいユニットであることは変わりないようです。

>このユニットの達人を探せない限り手を出さない方がいいのかも..。

オーディオマニエストロの是枝重治さんにご相談されてはいかがでしょう

片チャンネル80 4発の装置をお使いです

たしかビートチェイサーさんお使いの45シングルをそれ専用に

開発されたとのことです


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 03/12/28(日) 0:06
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▼KOBAさん:

>オーディオマニエストロの是枝重治さんにご相談されてはいかがでしょう

>片チャンネル80 4発の装置をお使いです

>たしかビートチェイサーさんお使いの45シングルをそれ専用に

>開発されたとのことです

それはそれは。きっとでかいSPなのでしょうね。

一発のARU付きの指定箱でさえ横幅45cm!!

周波数的にも2k辺りから徐々に音圧レベルが下がり400Hzでは8dBも下がる

やや特殊なユニットのようです。これが麻薬的な美しさに寄与しているのでしょうか。

小さい箱希望の私としてはスコーカーとしてとも、思ったのですが

繋げるウーハーがまたまた大変そうです。

AXIOM80には2Wの45をウーハーには30WのEL34PPをと漠然と思ったのですが、

サイトをいくら検索してもそんな使い方の80などあるはずも無く。

まぁ、素人の夢(ほとんど妄想)ですから。(でも実現してくれるプロはいる..?)


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/28(日) 0:16
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▼ビートチエイサーさん:

以下にアキシオム80の特徴の解説があります

http://www.audio-maestro.com/ma2.html

これが80 4発のシステムです

http://www.audio-maestro.com/ma3.html


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/28(日) 10:48
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▼ビートチエイサーさん:

偶然なのか是枝さんも80のほかに マンガーユニット搭載のステラ

エレガンスをお使いであったのですね 知りませんでした

機会があれば岡山のオーディオマエストロ(すみません マニエストロ

ではありませんでした)に行って聴かせていただきたいです

使用例でむーぱぱさんお勧めのようにウーハーとの組み合わせを

推奨されていますね

それからヒノオーディオでアルニコのフォステクスの磁気回路を

使って、80のコーン等を嵌めた変わり種も見たことがあります

ヒノの親父さんによるとこちらの方がいいのだとか

音は未確認です

日本に来られたらヒノオーディオでも確認してみたらいかがでしょう


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/28(日) 17:32
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▼KOBAさん:

>▼ビートチエイサーさん:

>偶然なのか是枝さんも80のほかに マンガーユニット搭載のステラ

>エレガンスをお使いであったのですね 知りませんでした

>それからヒノオーディオでアルニコのフォステクスの磁気回路を

>使って、80のコーン等を嵌めた変わり種も見たことがあります

>ヒノの親父さんによるとこちらの方がいいのだとか

>音は未確認です

>日本に来られたらヒノオーディオでも確認してみたらいかがでしょう

ステラエレガンスは、高いでかい重いので、ちょっとという気がします。

なので、誰かに作って頂こうかなとも考えました。

どうも開発した当のマンガー社自体は、SPとしてまとめ上げるのは下手な

ようですから。

ヒノオーディオに早速、インターネット電話でそのユニットの事、聞いてみたのですが

10年も前の事なので、扱っていないし、AXIOM80なら時々中古がでるが、この

ユニットはほとんど出てこないとの事、ちょっと残念でした。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/28(日) 18:04
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▼ビートチェイサーさん:

>アキシオム80は一芸に秀でているようですね。これでジャズとかロックを楽しんでいる方は

>おられるのでしょうか?

何度かアキシオム80は聴いたことがあります。

そういったジャンルには向いていないように思います。

小編成の弦楽器等を楚々と鳴らすようなイメージを持っています

叩く音は苦手で、擦る音が得意なものといいますか。

ご承知のとおりfoが20ヘルツといっても聴感上低域感は

感じませんでした。

JAZZに夢中な頃でしたので、80にはまったく関心が沸き

ませんでした

>ステラエレガンスは、高いでかい重いので、ちょっとという気がします。

>なので、誰かに作って頂こうかなとも考えました。

>どうも開発した当のマンガー社自体は、SPとしてまとめ上げるのは下手な

>ようですから。

ステラエレガンスは1度だけ聴いただけですけど、最近のアコースティック

ラボ全般の癖なのか200ヘルツから400ヘルツ位のあたりにちょっと

かぶるような気になる点があるのです。メロディや他のものにも認められて。

エレガンスも例外ではありませんでした。それがこのメーカーの音といえば

そうなのでしょうが、一度気になってしまうとどうも気になって

うちのボレロやビートチェイサーさんがお使いになったボレログランデ

ではあまり感じなかったのですが。

>ヒノオーディオに早速、インターネット電話でそのユニットの事、聞いてみたのですが

>10年も前の事なので、扱っていないし、AXIOM80なら時々中古がでるが、この

>ユニットはほとんど出てこないとの事、ちょっと残念でした。

それは残念。よく聴いておけばよかった。

日向野親父さんにお願いしておくと何とかしてくれる場合がありますが。

遠方ですし、どうしても必要であれば私の方からお願いしてみましょうか。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/29(月) 0:31
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>ステラエレガンスは1度だけ聴いただけですけど、最近のアコースティック

>ラボ全般の癖なのか200ヘルツから400ヘルツ位のあたりにちょっと

>かぶるような気になる点があるのです。メロディや他のものにも認められて。

>エレガンスも例外ではありませんでした。それがこのメーカーの音といえば

>そうなのでしょうが、一度気になってしまうとどうも気になって

>うちのボレロやビートチェイサーさんがお使いになったボレログランデ

>ではあまり感じなかったのですが。

じつはAXIOM80がヤフオクに出ていて、ご意見をお伺いしていたのですが、

結局なにもしませんでした。

あの金額なら落とせば良かったかなと後悔しつつ、韓国まで持ってきて箱作りに

失敗したら大変な事になったぞと思ったり..。

やっぱり欲しかったなと思いますが素人なのでちょっと勇気がもてませんでした。

私はボレロを一時期つかっていたのですが、CDのデジタル臭さが耳について

手放してしまったのですが、ボレロの美音が災いしたのでなく、CDP自体の

問題であったことがわかった今、もう一度、今度はボレログランデを鳴らして

みたいという思いもあります。

SPでの悩みはづっと続きそうです。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/29(月) 0:50
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▼ビートチェイサーさん:

>じつはAXIOM80がヤフオクに出ていて、ご意見をお伺いしていたのですが、

>結局なにもしませんでした。

あら 私が欲しかったです(笑) 収集癖にすぎないのですが

>私はボレロを一時期つかっていたのですが、CDのデジタル臭さが耳について

>手放してしまったのですが、ボレロの美音が災いしたのでなく、CDP自体の

>問題であったことがわかった今、もう一度、今度はボレログランデを鳴らして

>みたいという思いもあります。

手放してみてわかる良さはありますよね

>SPでの悩みはづっと続きそうです。

これが楽しいんですよ。クルマも選ぶまでが楽しいです


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/30(火) 21:50
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▼KOBAさん:

>▼ビートチェイサーさん:

>>じつはAXIOM80がヤフオクに出ていて、ご意見をお伺いしていたのですが、

>>結局なにもしませんでした。

>

>あら 私が欲しかったです(笑) 収集癖にすぎないのですが

今になって、何も考えず、単に適当な小さな箱に詰めて45で鳴らしてみる。

シャリシャリのとんでもない音でしょうが、もしかして、それだけでも

良かったかなと..。

次、狙ってみるかも知れません。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 04/1/4(日) 21:22
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▼KOBAさん:

>何度かアキシオム80は聴いたことがあります。

>そういったジャンルには向いていないように思います。

>小編成の弦楽器等を楚々と鳴らすようなイメージを持っています

>叩く音は苦手で、擦る音が得意なものといいますか。

>ご承知のとおりfoが20ヘルツといっても聴感上低域感は

>感じませんでした。

>JAZZに夢中な頃でしたので、80にはまったく関心が沸き

>ませんでした

ところでKOBAさんご自身はアキシオム80を、数多くのメインスピーカの中に加える

とか、そういうお気持ち、即ち、ご自身にとってAXIOM80を現在どのように

感じておられるのでしょう?

例えばAXIOM80の得意分野はガルネリの表現の方が好きだとか、

あの高域が勝った音は楚々としているが、低音弦の弾く感じが今ひとつとか..。

で、数多くのSPをお持ちですが、もし一つだけ残して、他は手放すとしたら

どのSPを残されるのでしょう?

いわゆる素朴な質問ということで、他意はないんですけど、ふとそんなことを

思いました。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 04/1/4(日) 21:49
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▼ビートチエイサーさん:

>>」ハ」チ」レ」レに夢中な頃でしたので、80にはまったく関心が沸き

>>ませんでした

>ところでKOBAさんご自身はアキシオム80を、数多くのメインスピーカの中に加える

>とか、そういうお気持ち、即ち、ご自身にとってAXIOM80を現在どのように

>感じておられるのでしょう?

これは実際うちに入れてみないとわかりません

じっくり取り組まないとその良さがわからない気もします

ただあれだけ浮気性の是枝さんが唯一20年間も取り組んだという

だけでタダものではないのは間違いないと思っています。

>で、数多くのSPをお持ちですが、もし一つだけ残して、他は手放すとしたら

>どのSPを残されるのでしょう?

SP毎に得手不得手があってどれもこれも大切ですから

どれかを手放すのは考えていません

大が小を兼ねているものではないといいますか。

シンバルを何枚も持っているようなものかもしれません


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 04/1/4(日) 22:30
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▼KOBAさん:

>SP毎に得手不得手があってどれもこれも大切ですから

>どれかを手放すのは考えていません

>大が小を兼ねているものではないといいますか。

>シンバルを何枚も持っているようなものかもしれません

KOBAさんにとって、スピーカーとは本当にスピーカという楽器なんですね。

今日はこのギターにして弦はこのメーカーの何番でみたいな。

素晴らしいことです。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/27(土) 22:07
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▼ビートチェイサーさん:

>もっともマンガーは小さめの箱に入れてスーパーウーハーを足せば、ある程度は

>聴ける音になりそうですね。

マンガーはけっこう楽だと思いますね。箱は小さいし、MDFで十分だし、市販もされているし(笑)。あとはそれなりのサブウーファーを探してくればはいできあがりです。測定は必要ですけど。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 03/12/27(土) 23:26
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▼むーぱぱさん:

>マンガーはけっこう楽だと思いますね。箱は小さいし、MDFで十分だし、市販もされているし(笑)。あとはそれなりのサブウーファーを探してくればはいできあがりです。測定は必要ですけど。

あっ、そうですねユニットの前にZeroBOX109やサイドキックがどういうスピーカか

知る必要がありますね。ご存じの方、お教え頂ければと思います。

むーぱぱさんは聴いた事、おありですか?ご存じでしたらお教え頂ければ幸いです。

こちら韓国のマンガーの代理店、なんと販売を一時中止中、AXIOM80もありません。

環境的には色々と難しいです。(ユニットくらいならハンドキャリー出来そう。)


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/28(日) 10:07
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なるほど、状況がわかりました。韓国在住だったのですね。

ゼロボックスよりもサイドキックの方がマンガーとしての完成度は高いと思います。完成度と言っても、サブウーファー必須であるわけで、どこが完成度高いんだという話もありますが、とりあえずこちらの方が良い感じだと思います。

音は、くすんだクソつまらない音で、良い音とは違うように思います。ただ、変な癖は全くなく、トランジェントはものすごくよろしいです。音楽をやっている人には受けがよいですね。私は良いというのは認めますが、オーディオ的には使いたくないな〜と思います。面白くないから。また、ツイーターを付けて音質調整って手もありますが、すごく良い特性が普通の特性になってしまいますから、それだったらマンガーを選ぶ意味がないように思います。

まあ、癖が無さ過ぎるのが癖だと言えるでしょうね。でもっておきまりの一度聞いてくださいになるわけですが、韓国の状況がそんなのでは難しいでしょうね。日本に来た時にイーディオさんで聞いてみてくださいね。

それから、イーディオのオヤジさんは以前アキシオム80を使っていたのですが、弦楽四重奏とかチェンバロとかはものすごく相性が良かったが、他はまったく聞けた物ではない。年取って枯れて引退したら、こいついじって暮らすというのも良いかなとのたまっていました(^^;;。自分もたまに鳴っているのを聞くといつも弦楽四重奏とかの、小編成クラシックでしたね。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/28(日) 17:20
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▼むーぱぱさん:

>音は、くすんだクソつまらない音で、良い音とは違うように思います。ただ、変な癖は全くなく、トランジェントはものすごくよろしいです。音楽をやっている人には受けがよいですね。私は良いというのは認めますが、オーディオ的には使いたくないな〜と思います。面白くないから。また、ツイーターを付けて音質調整って手もありますが、すごく良い特性が普通の特性になってしまいますから、それだったらマンガーを選ぶ意味がないように思います。

>それから、イーディオのオヤジさんは以前アキシオム80を使っていたのですが、弦楽四重奏とかチェンバロとかはものすごく相性が良かったが、他はまったく聞けた物ではない。

そうですか、やはり両方とも難しいSPなのですね。

こうなると、作ってもらうとか考えず、普通に市販されているSPから、

選んだ方がいいのかも知れませんね。

なぜ、特性がとてもいいのにマンガーがさほど人気が出ない理由もわかったような

気がしました。魅力的な音をつくることが本当に難しそうですね。

ただ、もしかして疲れない音のSPともいえそうなので、もしかしてもしかして

という気がしました。

アキシオム80は一芸に秀でているようですね。これでジャズとかロックを楽しんでいる方は

おられるのでしょうか?

手に入れたら指定箱のようなあんな大きなのには入れたくないので、箱作で

苦労しそうです。

本当に難しいです。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/29(月) 10:24
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▼ビートチェイサーさん:

>なぜ、特性がとてもいいのにマンガーがさほど人気が出ない理由もわかったような

>気がしました。魅力的な音をつくることが本当に難しそうですね。

>ただ、もしかして疲れない音のSPともいえそうなので、もしかしてもしかして

>という気がしました。

確かに音は疲れません。が、爽快感もない。

ナイナイの「めちゃ2イケてるッ!」のテストでの光浦とでも言いましょうか(わからねえだろうな)、勉強は出来るけど華がない(外見が地味)な学生という感じでして・・

>アキシオム80は一芸に秀でているようですね。これでジャズとかロックを楽しんでいる方は

>おられるのでしょうか?

>手に入れたら指定箱のようなあんな大きなのには入れたくないので、箱作で

>苦労しそうです。

でも、目に見える成功はアキシオムのほうが得られやすいような気がします。

どちらにしても、メインにしようとか言う野望は持たずに、サブとしてコツコツといじり続けるのがよろしいかと。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/30(火) 21:44
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▼むーぱぱさん:

>確かに音は疲れません。が、爽快感もない。

>ナイナイの「めちゃ2イケてるッ!」のテストでの光浦とでも言いましょうか(わからねえだろうな)、勉強は出来るけど華がない(外見が地味)な学生という感じでして・・

>

>でも、目に見える成功はアキシオムのほうが得られやすいような気がします。

>どちらにしても、メインにしようとか言う野望は持たずに、サブとしてコツコツといじり続けるのがよろしいかと。

思ったのですが、もしかしてAXIOM80ってアンサンブルのSPと似ていますか?

ジャズはパシパシして実態感がありませんでしたが、バロックはゾクゾクする陰影感のある音であった記憶があります。

AXIOMで小さな箱に入れ、2kHz辺りで小型ウーハとクロスさせ、

ジャズも聴けるようにする..やって見ようかな..。

でもメインという野望、捨て難いな〜。

(もちろん製作、測定関係は、ガレージスピーカ屋に委せますが。)


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/31(水) 11:41
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▼ビートチェイサーさん:

>思ったのですが、もしかしてAXIOM80ってアンサンブルのSPと似ていますか?

>ジャズはパシパシして実態感がありませんでしたが、バロックはゾクゾクする陰影感のある音であった記憶があります。

アンサンブル知りませんので、わからない・・・

>AXIOMで小さな箱に入れ、2kHz辺りで小型ウーハとクロスさせ、

>ジャズも聴けるようにする..やって見ようかな..。

これは止めた方が良いでしょう。スコーカーやツイーターの替わりになる代物ではありません。また、フルレンジはフルレンジとして味わうのが本道じゃないかと思います。フルレンジにツイーターやウーファーを加えて2wayにしてしまうと言う事は、フルレンジとしての味わいを大いに減じさせてしまいます。

>でもメインという野望、捨て難いな〜。

>(もちろん製作、測定関係は、ガレージスピーカ屋に委せますが。)

がんばってください(^^)


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 04/1/1(木) 14:39
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▼むーぱぱさん:

>これは止めた方が良いでしょう。スコーカーやツイーターの替わりになる代物ではありません。また、フルレンジはフルレンジとして味わうのが本道じゃないかと思います。フルレンジにツイーターやウーファーを加えて2wayにしてしまうと言う事は、フルレンジとしての味わいを大いに減じさせてしまいます。

そうですか..色々とお話を頂いて、AXIOM80はフルレンジとして動作させ、

それにウーファ、スーパーツイータを足して味付けしようかなと..。

そういう手法のスピーカーもありますので、いいかなと思ったのですが。

(確かアンドラがモレルのフルレンジを活かしたそういうスピーカーだったような。)

AXIOM80とはフルレンジの味わいを追求してこそ存在価値のあるユニットと

言う事なのかもしれませんね。


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 ■題名 : アンドラですが
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 04/1/3(土) 1:59
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▼ビートチエイサーさん:

>(確かアンドラがモレルのフルレンジを活かしたそういうスピーカーだったような。)

アンドラはウーファーをフルレンジとして動作させて、サブウーファーとツイーターを加えた、変則的な製品です。エグルストンが会社をやめてからは、ウーファーにネットワークをかましてハイカットしています。サヴォイもそうでしたっけかな?

まあ、あのウーファーの高域はお世辞にもきれいとは言えませんので、きっちりカットするのが筋と言えるかと思いますが、変則的な使い方でえもいわれぬ味を出しています。これを味と取るか雑味と取るかであのスピーカーの評価が変わります。諸刃の剣ですね。


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 ■題名 : Re:アンドラですが
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 04/1/3(土) 21:19
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▼むーぱぱさん:

モレルってイスラエルのスピーカーなんですね。

モービル用なんかをいっぱい作っているようですが、他のメーカーに採用された例は在るのでしょうか。ネオジとフェライトをハイブリッドにした磁石と言うのも、その効果の程が具体的には分かりません。技術的に何か意味があるんでしょうかね。


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 ■題名 : Re:アンドラですが
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 04/1/4(日) 2:03
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▼ホーメンさん:

>モービル用なんかをいっぱい作っているようですが、他のメーカーに採用された例は在るのでしょうか。

わかりません。

>ネオジとフェライトをハイブリッドにした磁石と言うのも、その効果の程が具体的には分かりません。技術的に何か意味があるんでしょうかね。

こちらもわかりません。

MW166ですが、hifiとしては1〜2kHzでカットした方がよろしいかと思われます。箱が小さくても低音が出ているように聞こえる様に設計できますので、なかなか重宝します、が、5kのピークを抑えるのが大変です。何をやっても5kHzのピークがついて回ります。結構高次で切らないとぽこっと顔を出します。もしきっちり処理したかったら3次とか使わないと難しいと思います。というミッドバスです。結構おもしろいですよ。


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 ■題名 : Re:アンドラですが
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 04/1/4(日) 2:15
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▼むーぱぱさん:

ご丁寧にありがとうございます。

箱が小さくても低音が出ているように聞こえる様に設計できますので、なかなか重宝します、が、5kのピークを抑えるのが大変です。

なるほど、言い得て妙ですね。


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 ■題名 : マンガーは終着駅にあらず?かな
 ■名前 : いまむー
 ■日付 : 03/12/28(日) 23:39
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その論調から、マンガードライバーこそはHi-Fiの真髄のような気配も多少見受けられますが、マンガーは僕の見る限りは Hi-Fi 指向 ではあっても決してHi-Fiの完成系ではありません。

例えば・・・マンガーがもし仮に本当の速度比例ドライバであるとするならば、再生帯域の中心にFsが観測される(しかもその名残は非常に低い)はずなのに、実際には低域端にFsが観測される。だけでなく、まるで出来の悪いTransmission Lineよろしく高次のインピーダンスのうねりも観測される、インパルス応答にはそれなりにヒゲヒゲが付く、振幅周波数特性にもそれに同期してそれなりにうねりがある==反射を完全に抑止できているわけではない。

上記の事から言えるのは、

・速度比例ドライバと加速度比例ドライバの折衷のような動作をしている

・低域では剛体運動をしてしまうし、コンベンショナルドライバーの

 マス-バネ-ダンパ系がそのまま残存してしまっている

・エッジ反射を完全に抑止できているわけではない

・構造上、パルシヴな信号に弱い

  ==微小信号の立ち上がりには強いが大振幅でサチュレーションが起きやすい、

  ==セトリング特性にも問題はある <端反射を抑止しきれてはいない

・指向特性も理論通りには広くなく、それなりに限界がある

また、そのダイアフラムが余りにも軟弱であるが故に

・背面圧力の変化によりダイアフラム運動/変位に非線型が見られる

・・・

だからこれは、あくまでも妥協の産物ですね。

あっ、もちろん凡庸なスピーカーシステムに比較すれば、インパルスは十二分に綺麗だし、またステップレスポンスはご自慢の通り綺麗ですが

しかし、ヒトはステップレスポンスを聴く能力など有していないので・・・

▼むーぱぱさん:

>音は、くすんだクソつまらない音で、良い音とは違うように思います。

(*^ ^*;; 著作権違反です。

>私は良いというのは認めますが、オーディオ的には使いたくないな〜と思います。面白くないから。

同感です。でも、それでもマンガー、欲しい。

現時点で「変わりダネ」とすれば、入手できる中ではこれほどの変わりダネは他に無いですね。しかし遊んでいる経済的余裕もないし。(^ ^;;

高域共振を、ルーズネス/ソフトネスによって共振分散/平坦化したのが、所謂フルレンジ(海外ではExtended Range)ドライバーです。

それを更に極端に推し進め、極限までルーズ/ソフト/低速にしたのがマンガードライバーですが、しかし現実の物性では反射を完全に抑止できるほどのロスは得られず。また加速度ドライバーにつきものの「Fsの呪縛」からも完全にサヨウナラはできていません。また、その構造上大きな振幅に弱く、Fsの影響も排除するにはしたがって高いクロスオーバーで使う事を余儀なくされてしまいますがしかし、そうしてしまうとマンガー博士主張するところの「マルチウェイはダメダメ」理論も灰燼と帰してしまいます。

しかしそれでも(何度も書いていることですが)そのTrial精神と革新の構造は賞賛に値するし、だからこそ買いたい、一度は使ってあげたいと、やはり思ってしまうんですね。


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 ■題名 : 確かに
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/29(月) 10:05
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お久しぶりです。

▼いまむーさん:

>その論調から、マンガードライバーこそはHi-Fiの真髄のような気配も多少見受けられますが、マンガーは僕の見る限りは Hi-Fi 指向 ではあっても決してHi-Fiの完成系ではありません。

確かにそうですね。ハイルドライバーとか一つの方向性として分岐して、これから袋小路になってしまうのか、それとも一つのブレイクスルーを作ってくれるのか。興味があります。

>だからこれは、あくまでも妥協の産物ですね。

理想的というのはなかなか無い物でして。

>あっ、もちろん凡庸なスピーカーシステムに比較すれば、インパルスは十二分に綺麗だし、またステップレスポンスはご自慢の通り綺麗ですが

>しかし、ヒトはステップレスポンスを聴く能力など有していないので・・・

確かにそうですよね。でも、あのステップレスポンスは驚異的です(^^)

>(*^ ^*;; 著作権違反です。

え??著作権違反ですか(^^)、まあ、同意見と言う事で見逃してくださいませ。

>同感です。でも、それでもマンガー、欲しい。

>現時点で「変わりダネ」とすれば、入手できる中ではこれほどの変わりダネは他に無いですね。しかし遊んでいる経済的余裕もないし。(^ ^;;

引退したら、メインにばりばりのを一つ、で、マンガーをちょこちょこいじって暮らすってのが良い行き方では無いかと(^^;;;

>しかしそれでも(何度も書いていることですが)そのTrial精神と革新の構造は賞賛に値するし、だからこそ買いたい、一度は使ってあげたいと、やはり思ってしまうんですね。

早めに買って置いて、リタイアしてからの道楽にどないでしょうか(^^;;


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 ■題名 : 代替品は無し(Re:確かに
 ■名前 : いまむー
 ■日付 : 03/12/29(月) 11:35
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▼むーぱぱさん:

>確かにそうですね。ハイルドライバーとか一つの方向性として分岐して、これから袋小路になってしまうのか、それとも一つのブレイクスルーを作ってくれるのか。興味があります。

こういうのは大抵「尻すぼみ」が待っていますよね。

資本の後ろ盾が無いからですね。産業としてある程度は隆盛していないと資本を潤沢に突っ込む事ができませんので

別件でも色々ありますが、ようやくインフラ(というか出来るだけの技術的土壌)が揃った頃には、時既に遅しの感。いろいろな意味で残念です。

ハイルが(いったんは消えたように見せて)まだ現存しているのも不思議なくらいです。

>理想的というのはなかなか無い物でして。

「じゃおまえ代替ドライバー紹介しろ。」と言われても困りますものね。(^ ^;

強いて言うなら礼文ですか。でもフルレンジじゃないしなあ。

やはりこれは one and only。で気に入るかどうかはまた別、と。

>早めに買って置いて、リタイアしてからの道楽にどないでしょうか(^^;;

それはイイですね・・・引退したらAXIOM・・・なんて本気で考えていました。

しかしマンガーは、経年劣化はどないでしょう。(^ ^;

高分子材って結構10年程度で駄目になるし、特にダイアフラム制動材が絶望的、硬化してしまって初期性能を保てないような悪寒が。

  #10年ほったらかしにしたカンチレバー/ダンパのような悪寒

冷暗所にしまっておけば大丈夫でしょうか?


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 ■題名 : Re:マンガーは終着駅にあらず?かな
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 03/12/31(水) 3:10
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▼いまむーさん:

>その論調から、マンガードライバーこそはHi-Fiの真髄のような気配も多少見受けられますが、マンガーは僕の見る限りは Hi-Fi 指向 ではあっても決してHi-Fiの完成系ではありません。

実は私も「なにを今更」の感が無きにしもあらず、なのです。

駆動原理が新規でもなく、要するにダイナミック型の変形にしか思えないのです。

平面振動板のフルレンジでしたら、発音原理としてエレクトロスタティック型と何処が違うのか理解できません。これを波動理論によるスピーカーだと言えば新規なのでしょうか。

以前我が国でもソニーやパイオニアで斬新な平面駆動型のユニットが作られていましたが、音は良いのですが経年変化に耐えられない、と言った感じでした。最もその発想は

ムービングコイル型のダイレクトラジュエーターそのものであることに於いて何ら新規性はありませんでしたが。フルヤマもその一種でしょう。

イオンスピーカーのフルレンジでも登場したら脱帽ですが、いったん電磁信号を電磁駆動に置き換えてエネルギー変換しようとした場合、現状では革命的な事は起きないような気がしますが。それとも私の勉強不足かな?


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 ■題名 : Re:マンガーは終着駅にあらず?かな
 ■名前 : 志賀
 ■日付 : 03/12/31(水) 8:29
 ■Web : http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm
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▼ホーメンさん:

>駆動原理が新規でもなく、要するにダイナミック型の変形にしか思えないのです。

>平面振動板のフルレンジでしたら、発音原理としてエレクトロスタティック型と何処が違うのか理解できません。これを波動理論によるスピーカーだと言えば新規なのでしょうか。

横レスですが、他の平面型SPとエレクロスタティック(ESL) を同列に扱われるのはESLにとって可哀そうなので一言。

ESLは(リボン型も)は駆動点が振動板と同一であり、これはダイナミック型と決定的に違うのではないでしょうか? つまり、振動板をいくらでも軽く出来、かつ分割振動が起きない。

マンガー型というのはWebサイトで見る限り、ダイナミック型ながら発想の転換によりESLに少しでも近づけようと狙ったものと思っています。(詳しくは下のむーぱぱさんへのレスに書きました)

ただ、狙い通り働いてくれているかというと少々疑問が残りますね。

また、低音再生がどちらも苦手なのも克服すべき課題だと思います。


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 ■題名 : Re:マンガーは終着駅にあらず?かな
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 03/12/31(水) 13:31
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▼志賀さん:

お答えありがとうございます。

>マンガー型というのはWebサイトで見る限り、ダイナミック型ながら発想の転換に

>よりESLに少しでも近づけようと狙ったものと思っています。(詳しくは下のむー

>ぱぱさんへのレスに書きました)

>

>ただ、狙い通り働いてくれているかというと少々疑問が残りますね。

>また、低音再生がどちらも苦手なのも克服すべき課題だと思います。

もし仰ると通りであれば、かつてソニーやパイオニアで試みられた、振動板の節の部分に駆動点(ボイスコイル)を置く方式と発想は似ていますね。

フルヤマやマグネパンも同様に思われますがどうなんでしょう。 


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 ■題名 : Re:マンガーは終着駅にあらず?かな
 ■名前 : 志賀
 ■日付 : 03/12/31(水) 14:44
 ■Web : http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm
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▼ホーメンさん:

>もし仰ると通りであれば、かつてソニーやパイオニアで試みられた、振動板の節の部分に駆動点(ボイスコイル)を置く方式と発想は似ていますね。

うーん、ちょっと(だいぶ?)違いますよ。

おっしゃる従来型の平面スピーカーは駆動点を節の部分に置くことにより、分割振動数を倍に上げ高音特性を良くするという発想だと思います。

それに対し、マンガーユニットは振動板を中心部分を柔らかく、周辺に従って硬くする(ただし、強い制動力を持たす)ことによりエッジからの反射をなくし分割振動(定在波)そのものが起きないようにするという発想のようです。従って、ピストン運動をさせる必要がないので、振動板に力学的強度が要求されず薄い(軽い)振動板が使えることもメリットです。さらに、振動板の振動波面が同心円状に広がることにより放射される音波が球面波に近づき指向性も良くなるというご託宣です。

詳しいことは

http://www.manger-msw.de/en/produkte/index.html

を見てください。

その中にあるインピーダンス特性を見ると必ずしも狙い通りには行っていないことが見て取れます。

>フルヤマやマグネパンも同様に思われますがどうなんでしょう。 

フルヤマ、マグネバンはよく知りません。Webサイトがあるなら教えて下さい。


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 ■題名 : Re:お恥ずかしい、だいぶ違っていました。
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 03/12/31(水) 15:52
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▼志賀さん:

>うーん、ちょっと(だいぶ?)違いますよ。

そうです、だいぶ理解が違っていました。

実は、私も他のWebサイトにでていた構造図を見ていて、今気が付いたところです。

取りあえず、このように理解しました。

弾性と質量の異なる、あるいは狙い通りに設計してある振動膜(この場合ボイスコイルの取り付け位置を境に薄い膜と厚い膜とに分けている)をメカニカルに挙動を分割して、尚かつピストンモーションではなく波動伝達によって帯域全体をコントロールしようと言う訳、かな? これは正にコルゲージョン付き全帯域ユニットの発想で、

AXIOM80(この場合サブコーン)や6半の逆さまの発想ですね。

指で押せば凹むような柔らかな素材で出来たドームツィータから、非常にトランジェントの良い高音を聴くことがありますが、おそらく振動板内部では同じ事が起きているのではないかと推測します。

フルヤマスピーカーは、元々は景山式のOEMを作っていた(逆さまかな?)所で、最近独立したようです。MJの11月号に景山式スピーカーの記事が載っていました。

http://www.fal.gr.jp/ 

を参照下さい。

マグネパンはヌービングコイル式のプレナー型としては有名ですが、こちらに載っております。

http://www.magnepan.com/


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 ■題名 : Re:サイト紹介有難うございます。
 ■名前 : 志賀
 ■日付 : 03/12/31(水) 19:07
 ■Web : http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm
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▼ホーメンさん:

マンガーについて、Webサイトにある断面図からだけでは、具体的な作動方式など、これ以上詳しいことは、私にも、もう一つ良くわからない所がありますのでこれくらいにさせていただきます。

少し疑問も呈しましたが、この方式のユニークな発想には脱帽です。

フルヤマ、マグネパンのサイト紹介有難うございます。具体的な製品についてのコメントは避けたいのですが、マグネパンの疑(Quasi)リボン方式というのは興味あるところです。リボン式と名打っていながら結構リゾナブルなお値段のようなので。

しかしその原理は、ざっとサイトを見た限りでは、良くわかりませんでした。

ご存知なら教えて下さい。


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 ■題名 : Re:サイト紹介有難うございます。
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 04/1/3(土) 21:34
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▼志賀さん:

>しかしその原理は、ざっとサイトを見た限りでは、良くわかりませんでした。

>ご存知なら教えて下さい。

うろ覚えでは、マグネパンは振動板にコイルをプリントしてあり(張り付けてあるのかも知れない)、背面に短冊状にフェライトマグネットが並んでいます。

駆動原理は円形のボイスコイルと全く同じでムービングコイル型です。

全面にわたってピストンモーションする(と言う事になっている)ので、挙動はコンデンサー型と一緒です。従って波形は平面波です。

聴いたところコンデンサー型をダイナミックにした感じで、少々手荒に扱っても壊れないのが取り柄とユーザーの友人は申しておりました。


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 ■題名 : Re:マンガーユニット
 ■名前 : 志賀
 ■日付 : 03/12/29(月) 8:50
 ■Web : http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm
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▼むーぱぱさん:

お久しぶりです。

マンガーユニットが話題になっていますが、面白そうなのでちょっと横レスで失礼します。

このSPの原理、真に逆転の発想で実にユニークですね。

ローマス、ハイコンプライアンスで遅延放射をして球面波を発生させる等々、駆動原理は全く違うコンデンサーSP(QUADのESL)と狙う所はよく似ていますね。

(ただし、いまむーさんのレスにあるように、インピーダンス特性を見ると思惑通り行っていないきらいはありますが。)

結果的にも、低域が苦手で、ステップレスポンスはいいところなども似ていますね。

で、質問ですが、結局の所、聴感はコンデンサーSPと比較していかがでしょうか?

(むーぱぱさんならESLも聴かれたことがあると勝手に想像しています)

他の方でも、この双方を試聴された方があれば是非印象を聞かせてください。


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 ■題名 : Re:マンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 04/1/1(木) 14:49
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▼志賀さん:

>で、質問ですが、結局の所、聴感はコンデンサーSPと比較していかがでしょうか?

>(むーぱぱさんならESLも聴かれたことがあると勝手に想像しています)

>

>他の方でも、この双方を試聴された方があれば是非印象を聞かせてください。

わたしも、色々とその優等生振りを伺いながら、ならばコンデンサー型SP

(といっても色々とありますが)とマンガーと比べて聴感上どうなのだろうと思いました。

面積比のかなり小さいマンガーの方が音場感は優れているような気がしました。

興味深いところです。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : etrt99
 ■日付 : 03/12/30(火) 22:58
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正月帰省で実家でゴロゴロしながらオーデイオ関係の書籍を読んでいたら、

Axiom80の記述が有りましたので投稿します。

文部省認定通信教育オーデイオ講座テキストの中に、有名なスピーカーの項目

が有り、ウエスタンの555、RCAのLC−1A、クオードのESL、

日本の16cmフルレンジ類と共に紹介されていました。

以下原文のまま

このスピーカーは強い個性がありますから、それが好みに合う人には

たまらなく良いスピーカーであり、気に入らない人には我慢のならぬ

スピーカーですが、いずれにしても問題の多いスピーカーで、いわば

音楽的な音がするとでもいいましょうか、9”半という変な寸法の

本当のフリーエッジのダイナッミックコーンスピーカーです。

振動系はダブルコーンで、主コーンは完全にエッジがヨークから

切り離されています。そこでコーンを保持するのは、前面から

ブリッジされたリングから出たベークライトのカンチレバーで、

このスピーカー以外にこんな見事なフリーエッジのものは

見受けられません。

エッジが切れているので、どうしてもコーンの後の音がその切れ目

を通って前へ出てきますから、低音は不足がちです。

それでも中音の盛り上がり、高音部の音の輝きなどには独特の

味が有って、昔からアマチュアは一度はこれを使って見なければ

ならないスピーカーです。

                          以上

                        


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/31(水) 1:48
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▼etrt99さん:

>文部省認定通信教育オーデイオ講座テキストの中に、有名なスピーカーの項目

>が有り、ウエスタンの555、RCAのLC−1A、クオードのESL、

>日本の16cmフルレンジ類と共に紹介されていました。

こういう講座があるんですねえ 文部省認定は笑えます


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 03/12/31(水) 2:08
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▼etrt99さん:

>9”半という変な寸法の

>本当のフリーエッジのダイナッミックコーンスピーカーです。

>振動系はダブルコーンで、主コーンは完全にエッジがヨークから

>切り離されています。そこでコーンを保持するのは、前面から

>ブリッジされたリングから出たベークライトのカンチレバーで、

>このスピーカー以外にこんな見事なフリーエッジのものは

>見受けられません。

>エッジが切れているので、どうしてもコーンの後の音がその切れ目

>を通って前へ出てきますから、低音は不足がちです。

>それでも中音の盛り上がり、高音部の音の輝きなどには独特の

>味が有って、昔からアマチュアは一度はこれを使って見なければ

>ならないスピーカーです。

>                          以上

                        

AXIOM80は、亡くなられた瀬川冬樹さんが、生涯でもう一度挑戦したいと暖めていらしたユニットですね。当時、と言っても30年以上前ですが、ユニットをフリーエッジに改造する事が流行り、糸つりだ、やれ鹿皮だとか技術誌を賑わしたものでした。

実は、日本にも完全フリーエッジのユニットは在りまして、フォスター電機(現フォステックス)のSLE24W(20cm)と言うエッジレスウーハーです。確か30cmのもあったと思います。エッジ部はスチロールのフレームを持っており、1mm位の隙間でユニット本体のフレームから完全に分離されています。当然空気は抜けるのですが、総面積としては小さい事と、空気の粘弾性を利用して、一種のバンドパスフィルターを作っていたのだと思います。

私は自作のホーンドライバーに最適と思い買い込んであったのですが、作る機会もなく友人に譲ってしまったのが惜しまれます。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/31(水) 2:16
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▼ホーメンさん:

>実は、日本にも完全フリーエッジのユニットは在りまして、フォスター電機(現フォステックス)のSLE24W(20cm)と言うエッジレスウーハーです。確か30cmのもあったと思います。エッジ部はスチロールのフレームを持っており、1mm位の隙間でユニット本体のフレームから完全に分離されています。

フリーエッジは型番は失念しましたが、比較的最近のパイオニアのウーハー

であります。たしかバーチカルツインのものに搭載されていました


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 ■題名 : 半角カナは止めましょう
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/31(水) 11:45
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本筋とは離れますが、ちょっと気になりましたので。

インターネットでの日本語の使用についてですが、半角カナは使わない事になっています。以前はホストがダウンするなど、大きな問題があったので、必ず守らなくてはならない事項だったのですが、現在はそんなに大きい問題にはならないわけで、2ちゃんねるなんかでは問題なしになっているのですが、それ以外の所では、半角カナは使わない方が良いと思います。まだ文字化けするところとか不安定になるところもありますので。とりあえずネチケットにも反します。

と言う事でよろしくお願いします。


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 ■題名 : Re:知りませんでした。お許し下さい。
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 03/12/31(水) 13:05
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▼むーぱぱさん:

それは知りませんでした。失礼の段お許し下さい。

皆様を始め、管理人さんにもお詫び申し上げます。


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 ■題名 : Re:半角カナは止めましょう
 ■名前 : nori1213
 ■日付 : 03/12/31(水) 13:18
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▼むーぱぱさん:

>インターネットでの日本語の使用についてですが、半角カナは使わない事になっています。以前はホストがダウンするなど、大きな問題があったので、必ず守らなくてはならない事項だったのですが、現在はそんなに大きい問題にはならないわけで、2ちゃんねるなんかでは問題なしになっているのですが、それ以外の所では、半角カナは使わない方が良いと思います。まだ文字化けするところとか不安定になるところもありますので。とりあえずネチケットにも反します。

半角カナ禁止というのは、メールの話であって、掲示板の書き込みには

無関係ではなかったですか?????????


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 ■題名 : Re:半角カナは止めましょう
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/31(水) 15:15
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http://www.ippo.ne.jp/netiquette/common/02dontwrite/platspecchar.htm

他にも検索でたくさん出てきます。とりあえずネチケットと言う事で押さえて置いた方が良いですよ。


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 ■題名 : Re:半角カナは止めましょう
 ■名前 : ホーメン
 ■日付 : 03/12/31(水) 16:10
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▼むーぱぱさん:

>http://www.ippo.ne.jp/netiquette/common/02dontwrite/platspecchar.htm

>

>他にも検索でたくさん出てきます。とりあえずネチケットと言う事で押さえて置いた方が良いですよ。

いやいや、なにからなにまでありがとうございます。

日本語変換の設定を変えましたので、以後ご迷惑はおかけしません。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : ビートチエイサー
 ■日付 : 03/12/31(水) 11:14
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▼etrt99さん:

>エッジが切れているので、どうしてもコーンの後の音がその切れ目

>を通って前へ出てきますから、低音は不足がちです。

ということは、逆バックロードで後ろに放出された音圧を優しく受け止めて

少しずつ絞ってあげた方が、エッジからの音漏れを少なく出来ると思ったのですが

如何でしょう。バックロード、バスレフ、ましてや密閉など、それなりの負荷が

ユニットにかかり音漏れが大きくなりそれらの方式の意味が無いのかなと感じました。

指定箱がなぜARUなのか、なんとなくわかったような気がしました。

スピーカ作った事もない人の戯れ言ですが、いずれにしても、やはり

箱は大きくないと鳴らせないような気が..。

自作派の方、コメント頂ければ幸いです。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : むーぱぱ
 ■日付 : 03/12/31(水) 11:49
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▼ビートチエイサーさん:

>ということは、逆バックロードで後ろに放出された音圧を優しく受け止めて

>少しずつ絞ってあげた方が、エッジからの音漏れを少なく出来ると思ったのですが

意味無いと思います。受け止める(てのもおかしいですが)以前に漏れるわけですからね。


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 ■題名 : Re:AXIOM80とマンガーユニット
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/31(水) 13:28
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▼ビートチエイサーさん:

>ということは、逆バックロードで後ろに放出された音圧を優しく受け止めて

>少しずつ絞ってあげた方が、エッジからの音漏れを少なく出来ると思ったのですが

>如何でしょう。

B&Wも似た原理ですね バックロードキットのハセヒロさんが

逆BHを売っています

その逆BHの解説は私が書いたものですのでご覧になってみてください

間違っていたら指摘してください

http://www.spnet.ne.jp/~hasehiro/product/r-backlord.html

ただアキシオム80を逆BHで使っている例を知りません

人柱でいかがですか(笑)

実は私の方もハセヒロさんに手持ちのAMPEXの20センチ

フルレンジ用にこの逆BHを特注しようと思っていたところです。

珍しくて衝動買いしたユニットです。

こういったものは無理して低域を稼がずに、ばっさりと低域は

あきらめて(余分な音は出さずに)ユニットのいいところを

聴いた方がユニットの個性を楽しめていいかと

また出来たらレポートします

ところでこのAMPEXのテープレコーダー用の管球プリアンプを

いじれば立派なフォノイコライザー付オーディオ用プリアンプとして

使えるんですね。

金色パネルの。音が何とも抜ける感じでよかったんですねえ。

これもいつかは手に入れて使ってみるつもりです

オーディオの夢は尽きませんね

>スピーカ作った事もない人の戯れ言ですが、いずれにしても、やはり

>箱は大きくないと鳴らせないような気が..。

>自作派の方、コメント頂ければ幸いです。

昔のユニットですから箱は大きいものが指定されていたのでは

アキシオム80を小型箱に入れていたケースは寡聞にも知りません

ヒノにも80用の箱が売っていました

私も死ぬまでには一度は使ってみたいユニットです


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 ■題名 : Re:AXIOM80とくそでかい箱
 ■名前 : ビートチェイサー
 ■日付 : 03/12/31(水) 16:35
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▼KOBAさん:

>http://www.spnet.ne.jp/~hasehiro/product/r-backlord.html

>ただアキシオム80を逆BHで使っている例を知りません

>人柱でいかがですか(笑)

そうですね、トールボーイ式にすればコンパクトにAXIOM80が使えるかも知れないと、

考え始めています。

後ろに放射されたエッジからエア漏れして、へろへろになった低音を如何に効率よく

使うかということになるのでしょうか。

1/3位の後面解放でのトールボーイでもいいかも、安定波対策が大変そうですが。

しかしとんでもないこの周波数波形、1KHzから100Hzの間で8dBも音圧が下がるなんて、

音漏れ起こしていると言われれば、確かにと思ってしまいます。

周波数的にも難しいユニットであることがわかります。

しかしエアー漏れ起こすユニットってユニットとしはもしかして不完全品?

それが天才たる所以かも。

http://www2.ocn.ne.jp/~yamane/Audio/Axiom80/ 

韓国ではほとんどAXIOM80は話題にならないのですが、偶然見つけた韓国のサイトに

指定箱よりぐっとでかい設計図を見つけました。韓国語なので文字化けご勘弁。

ここに4連発の巨大なバックロードの箱があります。

これもGOODMANの指定箱なのでしょうか?しかし、でかい。

http://simpletube.com/zboard/zboard.php?id=13&page=1&sn1=&divpage=1&sn=off&ss=on&sc=on&select_arrange=headnum&desc=asc&no=137


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 ■題名 : Re:AXIOM80とくそでかい箱
 ■名前 : KOBA
 ■日付 : 03/12/31(水) 17:11
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▼ビートチェイサーさん:

>音漏れ起こしていると言われれば、確かにと思ってしまいます。

>周波数的にも難しいユニットであることがわかります。

>しかしエアー漏れ起こすユニットってユニットとしはもしかして不完全品?

>それが天才たる所以かも。

>http://www2.ocn.ne.jp/~yamane/Audio/Axiom80/ 

特性的には不十分ながらオーディオファンを惹きつけてやまない

サムシングがきっとあるのでしょう。

しかし指定箱は変形6角形で箱内の定在波の問題をよく考えてい

ますね。さすがはグッドマン博士、ジョーダン博士です

コーナーの角も取られていて現代の箱設計に通じるものも。

温故知新ですね

>これもGOODMANの指定箱なのでしょうか?しかし、でかい。

>http://simpletube.com/zboard/zboard.php?id=13&page=1&sn1=&divpage=1&sn=off&ss=on&sc=on&select_arrange=headnum&desc=asc&no=137

これは大きすぎますね。これだけでかくしても特に低域がよく

聞こえるわけではないでしょう。
http://audiofan.net/board/log/tree_393.htm


30. 中川隆[-9614] koaQ7Jey 2018年4月13日 18:38:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-10261]

AXIOM80 の先駆けとなった英SOUNDSALES社のスピーカー


Soundsales スピーカー Goodmans AXIOM 80 似 25センチ


大変珍しい英国Soundsalesのスピーカーです。

50〜60年代くらいのものです。

写真にある通り特長的な構造のスピーカです。

Goodmans AXIOM80などに見られるようにコーン紙のエッジをベークの薄い板でサポートしています。

AXIOM80と異なるのはサポート板の数と固定方法です。 自転車のスポークの様にはられたベーク板は14枚でマグネットのセンターから突き出たロッドに固定されています。 ベークのサポートに若干の不均一性が有るようですが入手時からです。

センターのネジを緩めて調整可能かもしれませんが当方ではそのままで使用しましたが特に問題は無いようです。コーン紙のエッジはフレームには固定されていません。エッジ周りとフレームの間に布がはられています。

可動部直径24.5センチ、取り付け穴間隔28.7センチ。 実測DCRは13.3オームと13.0オームです。
http://aucview.aucfan.com/yahoo/140525939/


英SOUNDSALES社スピーカシステム 2013年05月16日

英SOUNDSALES社のスピーカを聴かずして、英国の音の何たるかを語ることなかれ。

 その音を一度でも聴いてしまったら、英国を代表するといわれる TANNOY や QUAD がポピュリズムの精神で製作されたものであり、深英国(英国人のこころの奥にある音楽への深い傾倒)とは縁遠いものであることをたちどころに理解させられます。

それほどの音が出るスピーカユニットなのです。

音楽へ食い込んでいき、その実像を目の当たりに顕してくれる作品であります。

 タフで狂喜を内に秘めたエンジニアにより作り上げられた傑作、それがSOUNDSALES社のデュアル・サスペンション・ユニットです。 

わが国ではこれまでほとんど知られることはありませんでした。 なぜならこのユニットのほとんどはボイスコイルの断線、あるいはコーン紙の破損などにより、まともに鳴ったのを聴いた方はそうはいないはずですから。


SOUNDSALES社の略歴

わかる範囲で書いてみます。 まず言っておかなければならないことは英国のオーディオ人たちは米国とは違い自分のことをアピールすることをしません。 そのために英国の技術者たちの顔ははっきり見えてはこないのです。 

1930年 R.N.ウェリントンにより設立、1935年より主にアンプリファイアなどの機材をB.B.Cに多数納入して業績を伸ばしていきます。 


SOUNDSALES社1956年のラインアップ


本品であるデュアル・サスペンション・ムーヴィングコイル・ユニットは1937年から開発されました。 同社のAZシリーズのアンプリファイアとシステムを組むことを前提とした音作りがなされ、1945年Phase Inverterキャビネットに収納されてロングセラーとなりました。

キャビネットは“Baffling Problem”(指向特性のアバレ)を解消すべく1945年に考案され、ユニット開口部に3本のイコライジング拡散フィンが取り付けられており周波数特性は30-13,000 c.p.s. でした。 

このモデルは1959年仕様よりステレオ対応となり、ユニット名もデュアル・サスペンション・オーディトリウム・ユニットと変更されました。 ユニットに見る外見上の違いは巨大なマグネットからポールピース型になったこと、アルミダイキャストシャシの径がわずかに縮小されたこと、コーン紙が軽量になったこと等。 

アンプリファイアのダンピングファクターが増大していったため旧型の大マグネットでは過制動による問題に対処し、音が詰まり気味になる問題を解消するために変更したのでしょう。 

もうひとつ紹介したいスピーカーシステムはSOUNDSALES社のフラッグシップモデルTRI-CHANNEL です。 

なかなかの意欲作です。 これも1937以来発案改良されてきたラビリンス型式の大型システムで、3台のデュアル・サスペンション・ユニットとツィータにはエレクトロスタティック式が採用されており周波数帯域は25-27,000 c.p.s、専用アンプリファイアとセットで発売されました。 

マルチアンプ方式に準ずる再生方式という凝りに凝ったシステムだけに、たとえ現存しているにしても発売当時の再生音にまで復帰させるレストアは困難を極めることになりましょう。

1960年代前半になると、オーディオ・レコード雑誌への広告も見かけられなくなり、新製品評なども途絶えていますので、SOUNDSALES社はその頃に活動を停止したと判断します。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52055883.html


試聴と試作の繰り返し 2011年06月20日

工業製品としてスピーカーキャビネットを均一の品質で大量に生産するのと、町のキャビネット工場で寸法どおりに製造するのと、趣味性の高いものを1台1台意思をもって製作するのとでは、おのずと違う。

このところ英国製の趣味性の高いスピーカーユニットを取り付けたシステムを少しずつ作り出している。 ユニット自体凝りに凝った構造のものばかりで、もちろんメーカー推奨キャビネットなどは存在しない。 ユニットをにらみ、音を聴き込み、それから組み込むエンクロージャの構想を練っていく。
 
エンクロージャはぱっと見て、あ、これは、というものが、やはりいい音がする。

 カタチとしてのバランス、質感、品性などからくる見映え、立ち姿がすっとしているものが、良いということ。

英SOUND SALES社製のユニットでモノーラルシステムを試作している。

T氏がユニットを聴き、意思をもって板を選び、素材の秋冬、春夏の方向を見て、木口の角度を削り、ネジの材質とネジ頭の大きさと長さを選び、板を叩きながら組み上げていく。 出来上がる前からユニットが彼の頭のなかでは動作している。 出来上がったばかりのエンクロージャをT氏がオフィスに持ち込んだ時、素人の僕でさえ、『もう、鳴っている』と感じてしまう。

たった2個のユニットのために4つのエンクロージャに4個の異なるイコライザーを作る。 一見無駄なように見えて、実は僕等にとっては全然ムダではない。 聴きわけなけらなならないのは、ソノリティだから。 

真ん中の支柱からベークライトのカンチレバーが何本も出てコーン紙を支持しているエッジレススピーカーで、今回は1930年代製造の初期モデルを取り付けていろいろ始めて半年になる。 

見かけはAXIOM80の叔父さんのようでもあるが、ユニットを裸で聴いて、『タダモノでは無い』と直感したから、ここまで入れ込んで作っているのは確か。

ユニットそのものが持つエネルギー、周波数特性はもちろん、音色やボディと影の割合などが、ひとつひとつのユニットで性格が異なるので、それにあわせてエンクロージャをカスタマイズしていく。 今月に入って、スピーカーの前面に嵌め込むイコライザー(三本の縦方向の桟)をいろいろとやっている。 

T氏が作り、二人で聴き、率直に正直に意見を交換して、やり直す。 
それが今回で4回目のイコライザーになる。 

これが無いと、このユニットは音が拡散されてまとまらず、旨みがでないまま音を放り出している状態で聴くことになる。 もっとも、それでも、大概のスピーカーでは太刀打ちできない音質を具えているが。 

T氏が今回作ってきたものは、ユニット前面の音の飽和感が消えて音場が静かになって、音源に焦点が合い、音色をふんだんにまとって、スッと立ってに再生されている。 よりエロティックな音になってきている。 

イコライザーは音をコントロールしすぎてもいけないし、ユニットの素の音ばかりが透過されていてもいけない。 イコライザーをこしらえてきたT氏に、僕はこれまで3回ほど難癖をつけてきた。 その度にT氏は涼しい顔をして違うものをこしらえて持ってくる。 
『これで、キマリ』と僕は満足して言った。 そしたら、『まだ気に入らねえ』とT氏は5種類目のイコライザーを作るつもりで帰っていった。 思ったとおりに出来れば苦労はしない。 やり始めたら、気に入るまで、徹底的にやる。 出来上がってからが本番だ。

『職人は結果がすべて』というのがT氏の口癖。

PYE HF5/8 (5Watt EL90 Push pull) で試聴
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51901988.html


英SOUNDSALES社製モノーラルシステム試聴できます 2011年10月23日

モノーラルのレコードは英SOUNDSALES社のアンプリファイア(1950-3年製)とスピーカー(1930年代末製)の組み合わせで聴いて頂けるようになりました。

 皆様にモノーラルレコードに刻まれている音の色、ソノリティ、クオードでもタンノイでもない、レコードからスピーカーの先の空気まで反応していくブリティッシュサウンドが実感できます。

メインアンプはBBCでも使用されたもので、出力は10W足らず、出力管はMullard社製EL37。 
ネガティヴフィードバックはゼロ。 

ただ、この組み合わせのキモはなんといってもA-Z TONE COLOUR UNIT と刻まれたコントロールユニットでしょう。 

これのおかげで放送局の音に陥ることなく、情念の深い音でオフィスの空気を震わせてくれるのです。 

実はTONE COLOUR UNITの箱の中には真空管が1本もありません。 DECCA XMSはもちろん、TANNOY VARI‐TWIN はたまたSHURE M44 を接続してもらくらくとスピーカーを鳴らしてしまうのです。 

実は十数年前に英国の老コレクターから入手して、しばらくグレイリストを書くのに試聴用に使用していました。 情念、歌、心に触れる音の肌合い、そしてイマジネイション・・・。 随分といろんなことをレコードから教えてもらいました。 

ダイナミクスしか再生できない装置、原音再生をめざすのも良いでしょう。 
音楽を語れず、音ばかりが先行してしまうから、音のことしか語れない、そういう装置ではどうも、という方も中にはいらっしゃいましょう。 ソノリティ、トーンカラーが泉のように湧き出る再生装置。 そのひとつであるSOUNDSALES のシステムを一度聴きにお越しください。 スピーカーも絶好調です。

T氏が製作したキャビネットに収納された英Connoisseur社製プレイヤーでお聴きください。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51948911.html


SOUNDSALESスピーカーシステム 2011年12月10日

英SOUNDSALES社製スピーカーシステム完成

RIMG0240前回のDUODE社製システム同様、T氏が一年近くかけて製作したキャビネットに組み込んだもので、内部は変則バスレフ、前面にデフューザーを取り付けている。 

底面裏側にも工夫があり、真ん中の四角い筒は回転させて響きを整えるようになっている(これが結構きくのです)。 

いずれにしろ、こうした英国製のスピーカーは、米国ユニットと違い、理論どおりに仕上げてもうまくいくわけがないのです。 試聴しながら、経験と推測で何度もやりなおしてやっと、透明感のある、バスレフの臭みのない、音楽の肌触りのする音がする。 


出てくる音楽は

SOUNDSALES社製アンプリファイアーと接続して、空気を自然に震わせて。

一つのスピーカーによるモノーラル再生は、こういう風に片隅に置くと、音場が自然に部屋を満たして拡がり、わざわざスピーカーを意識することなく音楽に入り込んでいける。 輻射熱であたたまるように。

気持ちがほぐれる音の肌触り。 

湧いてこぼれる音の色。

そろそろ集中とか定位とかから開放されたくなってきた方に。

TANNOYは英国風の音かもしれないが、これは英国の音。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51965264.html


英SOUNDSALES社スピーカシステム 2 2013年05月18日

スピーカユニット仕様の変遷

SOUNDSALES社製造スピーカユニットはいまのところ確認できているのはデュアル・サスペンション・ユニットだけでした。 どうやらこの会社最初から最後までこのユニットをメインとして通していたようです。 

1937年より考案製造され1960年代前半まで製造ラインにあったとすれば、78回転時代からステレオ全盛期まで活躍していたわけですから、当然時代に従ってユニットの仕様は変わってきます。 

グレイにストックされているのは旧型(ムーヴィング・コイル 1939年頃製造)と後期型(オーディトリウム 1950年代末製造)であり、両者の音を聴き比べてみると同じ名称のユニットとは思えないほどに異なるのです。 

旧型の太くたくましい音、新型は軽さと明るい音色。 
聴くものを戸惑わせるほど違います。 

たしかに新型はステレオ再生を意識していますから、78回転様式の旧型と同じであっては困るのです。 たまたま旧型と新型があるので言えるわけですが、マグネットを比較するとその形式と大きさがあまりにも違いすぎるのです。 つまり、旧型から新型に至るまでの20年間あまりの間に数多くの中間ヴァージョンが製造されたのではないかと推測されます。 

また旧型に比べ新型はアルミ鋳物製フレームの外径寸法が約1cmほど小さくなるので旧型と新型を交換するときは取り付け穴を開け直さなければなりません。  
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52055911.html


英SOUNDSALES社スピーカシステム 3 2013年05月20日

デュアル・サスペンション・ユニットの構造

ユニットの最大の特長は14本のベークライト板でコーン紙を支持しているところにあります。 

これはマグネットのセンター・ポールピースから伸びる長いボルトの先とコーン紙の間に渡されています。 
横から見てボルトを中心として二等辺三角形を二つ合わせた構造になっています。

 通常のスピーカユニットとは違い、布製エッジはコーン紙を支持する役目にはあらず、適当にコーン紙とフレームの間をふさいでいるだけなのです。 ボルトの先のナットを回してコーン紙のダンピングとボイスコイルのマグネットへの挿入深度をコントロールします。 

この技術力は大したものです。 何しろベークライト製の薄い板のテンションによりコーン紙をダンプしてエッジの代わりを果たしているのですから。 仮にこのうちの一本でも狂うと再生音に歪みが発生してしまいます。 それが70年以上たった今でも狂いがなく、妙なる音色で音楽を奏でているのです。 

コーン紙の基部は蝶ダンパーにより支持されています。 

もうお分かりとは思いますが、この構造はGOODMANS AXIOM80型の先駆けとなったデザインであり、このユニットが存在しなければAXIOM80があの形で登場したかどうか、はなはだ疑わしいのです。 わが国ではAXIOM80を独創的なユニットと賞讃されていますが、このユニットの存在が明らかになった今、その評価は改められなければなりません。
 
現在確認したコーン紙の種類は茶灰色ノンコルゲーション紙と赤茶色コルゲーション入り紙の2つがあります。 

赤灰色は太く厚いハーモニクスを有しボーカルのリアルさ人間臭さ濃厚さに優れ、赤茶色の方はより爽やかに伸びていますが音の厚みという面ではそれほど強調することはありませんし細部の分解能に優れています。 他にもヴァリエイションがあると思います、何しろ英国製ですから、ないはずが無いのです。 
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52055916.html


英SOUNDSALES社スピーカシステム4 2013年05月24日

デュアル・サスペンション・ユニットの周波数レインジ

旧タイプ(ムーヴィング・コイル・ユニット型)は25‐13500 c.p.s
新タイプ(オーディトリウム・ユニット型)は30‐13500 c.p.s 

となっています。 しかし、この数値はそのまま受け止めてはいけません。 50年代英国製オーディオ機器のスペックには米国のスペックとは異なり、数値からは機器の再生能力が判断してはいけないのです。 

ではこの30‐13500という数値をどう読み解くのでしょう。 

今まで英国製ユニットをいろいろ扱った経験からして、この数値はたとえ多少の不具合があるエンクロージャに取り付けてもこのくらいの周波数は出ます、というSOUND SALES社の最低保証といえましょう。 しかし、実際に試聴してみると、高域不足は感じられません。 つまり、低域30c.p.s以下と高域13,500以上はユニットのユーザの腕次第だということです。 

ユニットが活きるか死ぬかは最終的にはユーザにかかって入るのです。 
なにもこのユニットに限ったことではなく、1960年以前に製造された英国製品というものは総じて性能を控えめに公表する傾向がありました。 英GRAMOPHONのオーディオ批評家はたとえ同じ性能であったとしても、米国製品は英国製品よりも30パーセント上乗せしている、と明言しているくらいです。 そして、これこそが英国ヴィンテージ時代の本質です。 

私たちはオーディオ製品とははじめから完成度が高くかつ量産されたものであると思い込んでいますが、この時代の英国製品は本質的に作品に近いものです。 つまり、私たちがこれまで抱いていた概念とは異なるモチベーションに従って彼らは製作に従事していたのです。 それゆえ1台1台個体差があっても気にしない、というより同じものを大量につくること自体が服に体を合わせるようなものであり、服は体に合わせて作るものだと、いうのが彼らの基本だった。 つまり、テイラーメイドです。 

個人個人が音楽再生において自らの願望を実現しようとするならば、製品を買って音較べをするよりも自分にあった音をあつらえるのが一番の近道である。 こうした思想があるから、英国製品の性能数値をあてにしてはならないのです。 

たしかに英国製品はひっきりなしに仕様が変更されるの常であり(作品であるなら当然)、同じものがそう多くはありませんし、またたくさんあっては作品とはいいづらくなります。 しかしこうして製作された作品たちは商品や製品には及びもつかない強力な音楽再生力と音楽含有量の多さを誇ります。 デュアル・サスペンションユニットもそうした資質を充分に備えているのです。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52056965.html

英SOUNDSALES社スピーカシステム5 2013年05月26日

デュアル・サスペンションユニット用エンクロージャ

デュアル・サスペンション・ユニットはその形からは想像できないほど再生音そのものには変な癖もピークもありません。 適当な箱に入れてもそれなりには鳴るのです。 

しかしこれではグレイの考えるニュー・ヴィンテージではありません。 
今までにない音を出すからニュー・ヴィンテージなのです。 
まずタタキ台として仮のエンクロージャを作り、このユニットがどんな性質を持っているのか確かめます。 

そこで1950年代SOUNDSALES社により製造されたPhase Inverterエンクロージャを参考にして試作品を作ってみました。 

実はこのエンクロージャでは新型ユニット(オーディウム型)の倍ほどエネルギーが強い旧型ユニット(ムーヴィングコイル型)には容積が小さすぎて内部の音圧に負けてしまうのは自明なので、大きめに作りバスレフ開口面積もやや広げてみることにして、試作エンクロージャの寸法はワーフェデール社創始者A.G.ブリッグス氏が設計したものを参考にしました。

最終的に完成したのはバスレフ型とラビリンス(音響迷路)型の二種類です。 

実はT氏は数十箇所に上る工夫をキャビネットに施しているのだけれど、それは作品を作り上げるためのノウハウであるため、割愛した。


下記(2011年12月)もご参照のほど。
英SOUNDSALES社スピーカシステム完成
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51965264.html


T氏製作エンクロージャ(左) 1959年製オリジナルエンクロージャ(右)

サランネットは半世紀経った今でも同じ材質(紙こより!!)、同じ織り方で英国で製造されているからすごい。
オリジナルは経年により茶色に変色している。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52057039.html

英SOUNDSALES社スピーカシステム6 2013年05月28日

専用エンクロージャの試聴

バスレフ型、ラビリンス型ともに半年がかりで仕上げ、その後のエイジング期間を取ったのですが、それでも塗装がしっかり乾き、本当の音が出るようになるにはもう一冬過ぎないと駄目でした。 試聴したのは作成後一年以上経ってからでした。 
ます、バスレス型の音の印象について。 

粘り強くタフな音が特徴であり、ドラマチックな表現に長けています。
 
しかし、どんなプログラムソースでも良く鳴るというわけではありません。 
ユニットそのものが深英国そのものの音を体現しているからでしょう。 

したがって反射神経的ジャズ再生は本質的に合いません。
 
またこのシステムはびっくりする再生をしたりもするのです。
たとえばエルヴィス。 『好きにならずにいられない』をかけると、ハワイの青空ではなく風荒れ狂うヒースの丘が出現する。 

はたまたフランス盤のボブ・ディランの『風に吹かれて』、歌い手の人間としての貧乏くささをイヤというほど露わにする。
 
そしてデル・モナコ、『誰も寝てはならぬ』を聴き給え。 
デュアル・サスペンション・ユニットはすさまじい表現力を発揮します。 
若き日のテノールが眼前で真っ赤な血を吐いてのけぞって歌っているのが見えています。 
リアルさ・生々しさのケタが違うのです。 様相ではなく本質が示されているからです。 
この音でこの声を一度でも聴いてしまったら、聴き手のこころに音楽の永遠がしっかりと刻印されます。 

オーケストラをかければハイファイ的な音はまず出てきません。
 
音楽そのものが顕されて、エンクロージャのイコライザフィンの効果で音の飛び具合が顕著であり、これまでのモノーラル再生音と著しく乖離しています。 

正面でなくとも横で聴いても良く、60cmでも6m離れても聴いても音質にそれほどの違いはないのです。 

たしかにこのシステム、多量の毒も含んでいます。 
オーディオ再生音におだやかななぐさみを求める方にはまず向きません。 
いま、ここで音楽と一緒に行きたい人のためのシステムなのでしょう。

今回出来上がったラビリンス(音響迷路)型エンクロージャはバスレフ型よりも低域レインジがわずかに広くとられており、マッシヴな迫力ではバスレフに劣りますが、そのかわり幅広くフラットな特性が得られました。 プログラムソースによってもポーク感がきわめて少ないのです。 

それゆえバスレフ型よりもおおらかで、ゆったりと聴くことが出来ます。 
ラビリンス型はリリカルなのです。 
それでも他のスピーカに較べると味の濃い音が出ます。 

ここまで書いてくると、このユニットの特長が見えてきます。 

デュアル・サスペンション・ユニットは音楽の魂を得ようとした人が、飽くなき美への衝動に突き動かされて生み出した作品なのです。 したがって気軽に英国的な音楽表現を楽しむならばタンノイやクオードを聴いている方がずっと良いのであり、このユニットは音楽の内にある何かを掴もうとする愛好家のためのものです。

 こうして聴いていても明日が無くても今この音と音楽があれば良いと思えてしまうから不思議なスピーカです。 

Dual Suspeinsion unit エンクロージャ(ラビリンス型)
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52057064.html

英SOUNDSALES社スピーカシステム 7 2013年05月30日

サウンドセールス社のA‐Zアンプリファイアー

サウンドセールス社製A-Z(ADD ZEST)型アンプリファイアは英国オーディオに興味がある方であれば一度はその名を聞いたことがおありでしょう。でも、実物となると滅多にお目に掛れる代物ではありません。 ましてきちんと動作している品は皆無でしょう。 

78回転時代のものはその後LP時代に改造されてしまっていることが多く、物によってはもはや元の回路がどのようなものであったかわからなくなってしまっています。 それゆえオリジナルの姿をとどめているものは、たとえガラクタ同然でもかなり高価である。 

また、サウンドセールス社アンプリファイアはBBCに納入されたこともあるためか、ヨーロッパのヴィンテージマニアの間では取り合いになってはいますがこの様なことに騙されてはいけません。 およそプロ側が何かしら新しい機材を求める場合、ただ優秀だから求めるわけではない。 諸々のしがらみでもあるし、それなりの事情もあるからです。

 こうした都市伝説等に惑わされることなく、現物を聴いて自分にふさわしいかどうかを判断すれば良いのです。
 
どこに納入されようが、誰が使っていようがダメなものはダメ、良いものは良い。
紹介する品は、改造の危機を乗り越えて生き残ったたぐいまれな逸品です。 

LP時代最初期に作られたもので、LP用に改造する必要がなかったからです。 
当時のLPカートリッジは今日よりずっと出力が大きかった。 
従ってそのままではクリスタル型あるいはセラミック、よほどがんばってバリレラ型かDECCAのゲンコツぐらいしか使えません。 そこで無理を言ってシュアーM44が使えるくらいゲインを上げてもらいました。 

コントロールユニット部は、真空管を使っていない球無しプリです。
球を使わずどうしてゲインを稼ぐのか、さっぱり判りません。
 
パワーアンプ部はEL37無帰還プッシュプル、公称出力は12W。 

LPが登場した1948〜50年ごろに製作された品であると推測されますが、このくらい古いとさすがに一回のレストではなかなか直らない。 本品も何処にも不具合のない状態にするのに十数年の歳月と三度の長期間レストアを経ねばなりませんでした。 

仕上げに専用パネルを製作して取り付けてみると、低域が6㏈ほど上がってしまった。 
トーンコントロールではコントロール出来る範囲を超えている。
 
仕方なくレストアした方に尋ねてみた所、昔のアンプには良くあることで内部の部品がコントロールユニットのシャシーの自らの振動によって影響を受けリバーブがかかったようになってしまうのだそうです。 

そこでコントロールユニットを空中に浮かしてみたら、というアイデアが浮かびました。 
取付けボルトを金属ではなく、プラスティック製のものに変え、さらにコイルバネとゴムで極力パネルから振動アイソレートすることにしました。 こうなるとどうしてもコントロールユニットの重みに耐えられない。 そこでコトロールユニット底部に5mm厚のゴム板をかませてみました。 コイルバネのテンションとゴム厚を調整して裸の状態に近いところまでもっていくことが出来ました。

A-Z Amplifier + Dual Suspension Moving Coil unit in Phase Invertor Systemの試聴

A-Z型の特長である無帰還アンプのダンピングファクターによらない伸び伸びとした音が出てきました。 ゆったりした堂々たる音の中にきびきびとした反応力を示します。 

バスレフ型エンクロジャーシステムはすでにコニサーの手元に売れておりますが、あとに完成したラビリンス型のものはオフィスにありますので、今でしたら試聴していただけます。 これをトルクの強力な英GOODSELL社製MA20型アンプで鳴らしても何の破綻もきたさない。 

これが意味する所は使用しているプレイヤーがThorens TD124EmporiumとConnoisseur Type-Aであることです。 

つまりデュアル・サスペンション・ユニットを充分反応させるには何より特上のレコードプレイヤーが最低必要条件なのです。 その他の品となると、これはもうCollaro社製デッキしかない。 

カートリッジは標準的にはシュアーM44ですが、TANNOY社製Vari-Twinも良い結果が得られましたし、Pierre Clement社EB25またはL7Bも申し分ありません。 

ただしTANNOYの場合TD124とType-Aとでは正反対の音になる。 
TD124では音は明確さを保ちながら音色がコントロールされて出てきます。

 Connoisseur Type-Aは、まず音色が先に出て、音の構成感は明確に示されない。 音の姿を現したと同時にすぐに他の音へすり替わってしまうからです。


以前書いた印象も参照のこと

英SOUNDSALES社製モノーラルシステム試聴できます
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51948911.html

http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52057447.html

英SOUNDSALES社スピーカシステム 最終回 2013年06月02日

サウンドセールス社がやりたかったこと

サウンドセールス社の製品(作品と言い変えたほうが良い)、1950年代の中ごろまでの品は一般庶民が所有できるものではありませんでした。 それなりの身分の人が持つことを許される品。  そう感じられる音なのです。 

しかもかなり変態な音なのです。 
堂々たる変態、音楽には正論など存在しないと宣言しているようです。

SOUNDSALES社の装置から再生される変態の音が紛れもなく高貴な響きで空間に散らばって行く。 

誰も寝てはならぬ、ではなく寝ている場合ではないのです。
 
今ここでこの音を聴いている時こそお前が本当に生きている証であると宣言している様な音である。 堂々たる高貴な音であり、それゆえ私はサウンドセールス社のデュアル・サスペンションユニットを英国のプリンスとこころでは呼んでいるのです。 

レコードから常に現在を引き出す、それこそがサウンドセールス社の本質ではないかと、考えているのです。 


SOUNDSALES Phase Invertor キャビネット(バスレフ)
SOUNDSALES Phase Invertor キャビネット(ラビリンス)
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52057448.html
 


31. 中川隆[-12461] koaQ7Jey 2018年5月19日 12:42:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-14059]

287: 薬漬け :2018/05/05(土) 20:44:15 HOST:zaq3dcd95c5.zaq.ne.jp

オートグラフ、今のところご機嫌は良いようです。
ゴールデンウィークも明日で終わり。
それでもすることはゴタゴタあり、次は強敵 Axiom80 のチューニングが待っています……。
また体調崩しそうな予感が(略)


288: RW-2 :2018/05/08(火) 04:30:25 HOST:65.231.241.49.ap.yournet.ne.jp
>強敵 Axiom80 のチューニング

適当な大きさの平面バッフルに取り付けて、ユニット裏を薄いフェルトで覆って
少し気流抵抗をかけて、2mくらいの至近距離で聴くのがイイんじゃないでしょか。

何したところでメガホントーンは消えませんし、
調教して聴くようなシロモノでは ありませんから、まんまその個性を聴くほうが宜しいようで。


289: 薬漬け :2018/05/08(火) 10:07:55 HOST:sp49-104-14-201.msf.spmode.ne.jp
>>288
やはりそうなりますかね……。聴取位置はそのくらいか、もう少し取っている感じです。

今装着されているのは Goodmans社の指定エンクロージャーですが、これで以前は割に良い感じで鳴っていました。
ところが最近は絶不調。しばらく鳴らさなかったのが祟ったか?!

なまじ往年、このユニットで万能に音楽を鳴らした音を聴いているだけに、その「幻」を今も追い求めている感じです。

どこかに――アンプ、使いこなしその他もろもろ――ポイントがあるのでしょうが、
なかなかそれを掴みかねています。手強いですね。
上手くメガホントーンが“美味しい歪”に化けてくれれば良いのですが。

290: RW-2 :2018/05/08(火) 12:01:27 HOST:65.231.241.49.ap.yournet.ne.jp

>メガホントーンが“美味しい歪”に化けて

そこですよね。本物以上にホンモノに聴かせる最大の要素です。

サブコーンの真正面の中高域は凄まじい音圧レベルなんですよ。
そのメガホーントーンを和らげて指向性を拡げるにはディフューザーがイイんです。
スラントプレートですね。斜めの板が空間おいて重なったヤツ。
ダブルコーンフルレンジの場合は金属プレートはご法度でプラ製か木製が良いです。
ただし、そんな物をユニット前面に取り付けますと美観損ねますでしょ。

昔のドイツ物のエンクロージャ。
サランネットにあたる部分が、木製枠でネット部が木製スラントを重ねたパネルになってる物があります。
あれは良く出来てます。


291: 前期 :2018/05/08(火) 12:42:40 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp
>>289
AXIOM80 昔昔その昔(←いったい何時の話だ) 日本楽器銀座店のガラスケースの中にユニットが飾られていましたね。
蚕。

292: 薬漬け :2018/05/08(火) 13:42:09 HOST:sp49-104-14-201.msf.spmode.ne.jp >>291

日本楽器もいろいろ扱っていたんですね。

これまた昔、大阪心斎橋の日本楽器ではマークレビンソン LNP-2 が「手を触れないでください」
の札付きで飾られていました。触りたかったなあ……。

293: SAT-IN :2018/05/08(火) 13:46:25 HOST:164.net211007085.libmo.jp

長らく 80 だけ聴いていれば耳が慣れますよ。
他のに変えると低音肥大。
マァ、そんなところです。
(笑)?いや、マジですからコレ。


295: 前期 :2018/05/08(火) 15:09:30 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

教祖様の中で比較的早い段階で八〇を使われたのがS川先生だったように記憶しています。
先生の自室が某誌に紹介されて左右でキャビの形式が違うのはご愛嬌でした。
自作の 6RP15シングルでドライブされていたようです。
大方のマニアがアンプを自分で作った時代です。


296: SAT-IN :2018/05/08(火) 17:25:41 HOST:158.net211007085.libmo.jp

当方のバヤイ、あまり真剣に考え過ぎず、御威光に平伏すほうが性に合ってます。
でなきゃ今頃 80 にエッジ付けて低音出た!とかしたり顔でしょう。
だが、そんなことが出来るほど肝が座ってないのです。
なんせ棚ボタの 755E を軽い気持ちで聴く度胸も無いのですから。

ま、80 は K無線の店頭で見て妄想を膨らませていた時期X足しー的にはピークでした。
とはいえ、都合上休眠させてますが、あれに代わるモノはそうそう有りません。
リャード・アレンのほとぼりが冷めたら復帰させます。

297: 薬漬け :2018/05/08(火) 19:22:03 HOST:sp49-104-14-201.msf.spmode.ne.jp

>長らく80だけ聴いていれば耳が慣れますよ

それはあるでしょうね。
昔、社会人になった頃に通っていた

堺市のオーディオ喫茶 サワダオーディオ
http://archive.fo/bJZta

で、自作エンクロージャーに入った 80 を、それはそれはよく聴かせてもらいました。
力感を押し出さず、それで見事な空間描写を展開する様に、毎度のように酔いしれていました。
タンノイやアルテックの自作システムもありましたけど、なぜか80。
(80 でブルックナーもワーグナーも、果ては鬼太鼓座も聴いていました。)

あの時は本当にお金が欲しかった……。あの 80システム欲しさに。
もっとも買えたとして鳴らせたかは重大な疑問ですが。


298: 前期 :2018/05/09(水) 14:29:20 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

>本当にお金が欲しかった……

わかりますね。
当方が伊勢丹裏のショウルームでオリンパスを聞かせてもらったとき似たような気持ちになりました。
でも一台で国産の新車が買えそうな凄まじいお値段。
貧乏人には到底無理と諦めましたがJBL教にのめりこむ切欠にはなりました。
まことオデオは宗教だと思っています。


299: 薬漬け :2018/05/09(水) 21:40:43 HOST:zaq3dcd95c5.zaq.ne.jp

80 を、最初繋いでいた 211 シングルから、R120 プッシュプルに繋ぎ替えてみました。
突っ張りすぎた高域を少しマイルドにするのが目的でした。
ソースはベーム=バイロイトの「神々の黄昏」終幕(蘭Phillips)から。

目的はある程度達しましたが、ソプラノが良くなった代わりにテノールがイマイチになるあたり、
このユニットの気難しさを表しています。
もっと言えばボリュームを上げたときに、ソプラノもテノールも がなり調になるのがイマイチ。
しかしオケの鳴りっぷりは片鱗を見せました。
この辺はエンクロージャー容積から来る限界なのかも知れませんが、
このエンクロージャーなら もっとスケール感がでると思っているのですが……。

それにしても、オートグラフもそうですが、英国スピーカーらしい独特の再現性はやはり有しているようです。
もう少し入力系やアンプの選択が必要かも知れません。

300: RW-2 :2018/05/10(木) 13:24:02 HOST:65.231.241.49.ap.yournet.ne.jp

>ソプラノもテノールも がなり調になる

ローサーでもフォステクスでも。ダブルコーンユニットの宿命ですからしかたないんですね。
80 やローサーのようにサブコーンがデカいと顕著です。
フォスの FP-203 後期型はサブコーンを小さく、浅く、切端末を R形成してますのでだいぶ抑えられてはいます。


>アンプの選択が必要

アンプの差を 10としたらユニットの個性は 100。
いろいろ試行してもあっちを立てればこっちが立たず。
テキトーに手を打って鋭敏でザックザクの生まれ持った音を楽しむのが宜しいかと。


301: 薬漬け :2018/05/13(日) 20:33:12 HOST:west22-p177.eaccess.hi-ho.ne.jp

教授のお言葉にもかかわらず、まだ 80 と格闘しています。(苦笑)
病み上がりの身ゆえ、あれやこれやとはできませんが……。

試してみたのは、レンジを伸ばさず中域を充実させたら、との考えから
プリアンプを上杉 U-Bros1 に、入力を Benz Micro・Ruby と昇圧に WE285 を使いました。
このトランスが味噌で、618B ほど高域は伸びていないものの、中域が充実しています。
鳴らしてみると、がなり声だったテノールとソプラノがグンと「伸びて」きます。
迫力はなかなか。ただ、オケが総じて“普通の”音になった感があります。
80 で普通の音というのも何なのですが、そんな感じに聴こえました。

ならばと考えを逆に、レンジを素直に伸ばしてやったらどうなるだろうと考えました。
アンプをアキュフェーズ C-280 に戻し、最初試した SPU-Meister ではなくて、テクニクス EPC100MK3 でドライブしてみました。
パワーアンプは R120PP のままです。
総じて音が大人しくなりました。
ソリストはウェスタンの時の様な伸びてくる感じではなく、普通の鳴り方がややシャープになった程度の感覚です。
一方、オケはレンジが伸びた関係か、自然な中にも 80 の高域の清明さを感じさせる音になってきたような感じです。
弦楽の「魔性の高域」までは今一歩出し切れていませんが、あと少しの調整で何とかなりそうな気がします。(するだけですが。(汗))

オーディオ的な快感からすれば、先の WE285 で出てきたソリストの声の伸びになるのでしょうが、自然さからいえば、テクニクスをとるかな、という感じでした。
テクニクスに WE285 の音の伸びが多少加わってくれれば面白いのですが……は強欲か。
万能型のSPではないので、もう少しいろいろと鳴らしてみる必要がありそうです。

それにしても、オートグラフと対極とまでは行かずとも、タンノイにない反応の俊敏なシステム。
同じ英国の土壌が生んだユニットなれど、ここまで性格が異なることに英国という国の幅の広さを感じます。

302: 前期 :2018/05/14(月) 09:19:25 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp >国の幅の広さ・・・・・

皇太子がボクはカミラのタンポンになりたいと公言し、それを聞いた国民がキャーキャー言って喜ぶさばけた国でつからね。
ハリーの結婚相手はバツイチのアフリカ系だし、石頭の日本人には望むべくもない柔軟性がアノ国の持ち味でしょう。


307: 薬漬け :2018/05/14(月) 22:40:06 HOST:zaq3dcd95c5.zaq.ne.jp

80 がテクニクス路線で良さげになったので、調子に乗ってパワーアンプを 211シングルに戻したのですが……。
80 はやはり魔性のユニットで、アンプの能力を洗いざらいに出してくるようです。

211 にすると、確かに高域が前面に出た 80 ならではの音世界を演出するのですが、
R120PP と比べると、弦の質感がややざらついて聞こえます。
これを聴くと、211(拙宅の個体という意味です)に無理矢理こだわる必要は無いな、と感じました。
QUAD 22 + II などでも面白いかも知れませんが……。
ともあれ、これでパワーアンプは R120PP に逆戻りでしょう。

この組合せで、オートグラフと勝負させたらどうなるか? 
まだバーサタイルな音と音場を展開するオートグラフと、過渡特性が半端でなく、音にも媚薬?の入った 80 と。
もっともベクトルが違いすぎて勝負にならないかも知れませんね。


313: 薬漬け :2018/05/18(金) 09:08:45 HOST:sp49-96-7-113.mse.spmode.ne.jp

実際に80とオートグラフの対決をしてみました。
(実際には駆動ラインが別々ですから厳密な意味での対決とは言えないのですが。)
リングの終幕から。

オートグラフは、やはりオートグラフでした。
バイロイト祝祭歌劇場で聴いていたらこんな感じだろうという鳴り方。
ソリストは地に足が付き、オケは管楽器がまろやかなバイロイト特有の音をよく出しています。
弦楽器も良く鳴っていますが、質感としては普通です。
これはオートグラフの、変換器としての質の高さを感じさせるものでした。

片や Axiom80(カートリッジを SPU-Meister に戻しています。前のショボい音は針圧の不良が原因でした)。
オートグラフよりもソリストが前に出てきます。 WE285 程ではないですが、なかなか伸びます。
オートグラフがバイロイトの A席で聴く雰囲気ならば、こちらはもう少しかぶりつきに近い鳴り方を示します。
ゆったりした感じではなく、常にテンションがかかっている感じです。
流石にスケール感ではオートグラフには及びません。これは仕方ないでしょう。

ただ、オケはやや違いを聴かせました。
オートグラフが普通の範疇で鳴ったのに比して、80 はどこかに“媚薬的な”質感を漂わせます。
弦も、管楽器も。
それがチラッと垣間見えたとき一瞬ドキッとするのですね。
これは常に安定しているオートグラフにはない、危うい音です。
オートグラフの健全性に対してやや危ない音……。
はまると抜けられない地獄?がそこに口を開けて待っているかのようでした。

まだまだ 80 は媚薬的要素が出そうな感じなので、折に触れて対峙していきたい感じです。


317: 前期 :2018/05/18(金) 11:56:20 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp >>313

ハチマルは軍用に開発されたとかいう話をどこかで聞いたような記憶があります。
何分呆けて松から記憶違いかもしれません。

319: 薬漬け :2018/05/18(金) 12:15:35 HOST:sp49-96-14-14.mse.spmode.ne.jp

80 は記憶が正しければ 1930年代には原型が開発されていて、仰るように軍用だったようです。
高域が良く通るところが、伝令を聞き間違えないのに適していたということらしいです。

320: SAT-IN :2018/05/18(金) 12:48:32 HOST:dcm2-119-240-141-49.tky.mesh.ad.jp
80 軍用説は聞いたこと有ります。
ここで出たことも有って、自分は集音マイク説を誤披露した記憶も…


322: RW-2 :2018/05/18(金) 14:14:12 HOST:65.231.241.49.ap.yournet.ne.jp

潜水艦のソナーのモニター用途という話を聞いたことがあります。おそらくそうなんでしょう。
エッジレスでOK。ソナー音は数KHz〜15KHz(それ以上の周波数だと減衰して遠くに届かない)くらいでしょう。
なので低域は不必要。
軽量高感度の 80 は理にかなってるわけですね。特定周波数再生の機械ですね。

重い磁気回路を持ったユニットを何個も積んでくわけにいかないので、コーン assy とし、不具合出れば現場交換してたとか。
コーン紙なら100枚でも1Kg程度。

ちなみに 80 のレプリカ物はオリジナルとは周波数特性はじめ違いが多く、別物とか。
オーディオ的、音楽鑑賞にはレプリカ物のほうが低域も伸び、パワーも入るので適という御方もいます。


323: 前期 :2018/05/18(金) 15:08:58 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp >>322

なにしろレプリカしか聞いたことないので何とも言えませんが、
オリジナルを愛用している人の話ではレプリカの音は全く違うそうです。
レプリカといえども箱によってまるで違う音に聞こえますから扱いにくいユニットであることは間違いなさそうです。


324: 薬漬け :2018/05/18(金) 16:50:25 HOST:sp49-96-14-14.mse.spmode.ne.jp

オリジナルの前にレプリカを一時期使っていましたが、音がいささか記憶に薄い(汗)
オリジナルよりもシャープだったような気がするのですが……。

とにかくこのユニット、何が変わっても音が変わりますから、扱いにくさは天下一品です。
それだけのポテンシャルを持つユニットでもあるのですけどね。
タンノイの各モニターのようなバーサタイルな音ではない、
その代わりツボにはまると原音を遙かに美化したような魔性の音が待っていますから、つい力が入るのですよね。
逆に言えば、バーサタイルな音を期待する向きにはまず合わないでしょう。


325: RW-2 :2018/05/18(金) 17:54:27 HOST:65.231.241.49.ap.yournet.ne.jp

アメリカ人や今の若い日本人には評価されない音であるのは確かでしょね。
紙臭くガサつでコウルサく薄っぺらでチープな音ってな感じでしょうか。

キリギリスやセミの音を聞きたくなくとも聞かざるを得なかった日本人に評価するお方がいたと。
音の好みは環境と経験です。


326: 前期 :2018/05/18(金) 19:35:02 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

>音の好みは環境・・・・

もうひとつ追加するとすれば遺伝子の影響もあるでしょうね。
人種差別論者と誤解されても困るのですが
ラテン系の白人の声は一般的に輝かしく清潔感があるのに対し、
アフリカ系の人の声はドロドロして不潔な感じに聞こえます。
人によってはそれがセクシーだと歓迎する向きもありましょうが、最後は好みですかね。


327: SAT-IN :2018/05/18(金) 20:04:59 HOST:dcm2-119-241-51-135.tky.mesh.ad.jp

オクじゃないけど、神経質な方はご遠慮下さいみたいなもんです。
これがまた神経質な人ほど好む傾向が有るから困りモノ。
その特異なフォルムが醸し出す魔力は人を惹き付けますね。
よくバイオリンが良いと言われますが、私はトランペットやサキソフォンなど管楽器がサイコーだと思ってます。


328: 薬漬け :2018/05/18(金) 20:18:10 HOST:sp49-96-14-14.mse.spmode.ne.jp

>>トランペットやサキソフォンなど管楽器がサイコーだと

そうですね。今回の試聴でも実によく質感を出していたと思います。そして美しい。

フォルムは何度見ていても飽きませんね。この点タンノイは旗色が悪いか(汗)


329: RW-2 :2018/05/18(金) 22:16:43 HOST:65.231.241.49.ap.yournet.ne.jp

80 とタンノイ。ベクトルが 180度違いますでしょ。
有る音を無くして、帯域を強調して需要を全うする特殊製品と、無い音まで有るかのように増長して創生する民生品。

いずれにせよあの時代までの英国の技術は世界 1〜2を争う技術工業国なのは確かです。
ドイツや日本が最高の工業国のように思われてますが、対戦前の政策や大戦後の企業の頑張りがあったからで、
やっぱり元は英国の技術、米国の生産性ありきです。

330: SAT-IN :2018/05/19(土) 07:48:56 HOST:dcm2-119-240-141-72.tky.mesh.ad.jp

鰯の頭も信心から、とまでは申すまい。
何にでも信仰者はおるのです。
現実を顧みて完全無欠が存在していない以上、むげに断罪してはならぬのです。
誉めるが勝ち、痘痕も笑窪の世界なのであります。
(^人^)
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1515328289/


32. 中川隆[-12479] koaQ7Jey 2018年5月21日 03:28:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-14107]

331: 薬漬け :2018/05/20(日) 21:10:21 HOST:sp49-96-14-14.mse.spmode.ne.jp

Axiom 80 とオートグラフでは勝負としてはあんまりなので、IIILZ 相手ということで再度試聴。

光悦〜マランツ7〜マイケルソン&オースチン TVA-1 という“濃い”組み合わせということもあり、80 とは対照的な鳴り方を示しました。

IIILZ は鳴らす装置で案外 hi-fi に鳴るのですが、ここでの音は少しだけですが時代がかった音模様でした。

油絵調の音場が展開されます。ソリストはこれはこれで中々説得力があります。
ただ音のスピードは 80 に及ばない。

……と分析調に聴いていましたが、無意味と悟りました。
ここまで来ると偉大なまでの個性の差の前に比較試聴も何もあったものではなかろうと。

剛毅な筆裁きを取るか(今だけの話です。それだけではない顔も上記の様に持っていますから)、
繊細なそれを取るか。何れ劣らぬ作品にして役者です。

要はまた気分で切り替えるシステムが増えたということを喜ぶべきなのでしょう。
オートグラフやウエストミンスターからはひねられそうですが。


33. 中川隆[-13541] koaQ7Jey 2018年6月23日 19:27:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-16117]

銚子の散歩道

シアターシステムスピーカーを汎用転用して、ホームユースとして製造されたモデルについて書いてみましょう。 

こうした製品を愛用されている方は我が国には多くいらっしゃるのはご存知の通りです。 

これらの品は生まれはPAですが、ホームユース品として販売され、なおかつ評判も良いスピーカーシステムです。 

米国JBL・ハーツフィールド、パラゴン
エレクトロヴォイス・パトリシアン
英国ヴァイタヴォックスコーナーホーン型

等がざっと思い当たります。 

アルテック、A7、A5を入れなかったのは、これらは完全なPAであるためです。 

又独オイロダインもPAの部類に入るので書きません。 


上記のスピーカーシステム群における共通点は、クリップシュ型の変形コーナーホーンを採用していることです(パラゴンはフロントロードですが。)


 これらのスピーカーシステムは、一見 1Wあたりの入力をコンパクトなボディで、シアターシステム並の音圧レベルを得る為のものにみえますが、実際に PA として使うと問題が生じます。 PA にとって必要欠かさざる音の到達距離がより短いのです。 

確かに家庭用としては他の形式のものより、格段に音は飛びます。 しかし、純粋なシアター PA と比べるとかなり落ちるのです。

私はこれを試したことがあります。 アルテック1570Bアンプリファイアーで音圧レベルは小さな劇場並みで実験したのですが、

10m まではヴァイタヴォックスコーナーホーンもロンドン・ウエストレックスホーンシステムも、音圧と浸透力いずれも変わりません。 

15m を過ぎると途端にヴァイタヴォックスの方が落ちてきて、20mを過ぎると完全にウエストレックスによる再生音が到達してきます。 

これは1570Bの入力ボリューム目盛6くらいのポジションでのことで、ゲインをもっと開放するとその差はさらに広がります。 

これがクリップッシュ型コーナーホーンの特性で、ハーツフィールド、EVパトリシアン、英ヴァイタヴォックス各社が、コーナー型クリップッシュホーンを用いたのは、業務用機の PA臭を取り除き、ホームユース用に仕立てる為、絶妙なる仕掛けを仕込んだからです。 

これらはいずれもコーナー型である為、中高音用ホーンがリスナー正面に向くことはなく、中高域を反射させてきつくなるのを避けています。 

それでもコンプレッションドライバーの再生音は、他のコンシューマーユースのモデルと比較すれば相当エネルギーは強いのです。 

そこで製作者は、中高音ホーンをキャビネットでカバーしたのです。 

ヴァイタヴォックスコーナーホーンや、EVパトリシアンの中高音ホーンがキャビネットに内蔵されているのは、ただ全体としてのデザインを考慮しただけではなく、それなりの理由があります。 

ヴァイタヴォックスコーナーホーンの中高音カバーを取り去ると、再生音は途端にPAくさくなります。 

そして低音ホーン開口部面積と、中高音ホーンの開口面積比率にも念入りに計算された意味があります。 

中高音ホーン開口面積に対し、低音ホーンの開口面積はかなり大きくなっており、それはとりもなおさず、ホームユース的に豊かな低音再生を狙ったがゆえなのです。 

反応力という観点から見れば、反応力自体をコントロールしていることにもなります。 
それは事実であり必要なことでもあります。 
ホームユースは最大音圧というものが限定されているからです。 

それは慎重に製作者側の意図する所によって音響デザインされており、シアター用スピーカーをホームユースに使われる方がしばしば陥る音優先のシステムとは異なるのです。 なぜなら、これらのスピーカー群はレコード再生に必要な音色とゆたかな音楽性を備えています。 全ては有能なエンジニア達が音楽の為に考案製造したシステムであり、反応力の抑制は音楽の女神へ捧げられた供え物でもあったのです。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749261.html


さてヴィンテージオーディオ機器の世界で、賢明なる御者に操られた三頭の馬が、実際にどの様に働いているのかを書いていくのですが。 それでは、これらの機器の動作のメカニズムはどうなっているのでしょう。 

それは、これまでのオーディオ常識では想像もつかない突拍子もないことかもしれません。 なぜなら、それは相互核反応と同じだと、わたしは確信しているからです。 

個々の機器は小さな原子核反応炉のようなものであり、それが相互に結びつくと、大きな反応体として動作していると想像してみてください。 私自身の体験からいって、反応炉どうしが反応し合わなければ、いかに大型フロアスピーカーでも、ラジカセ並みの音しか出ません。 

デッカアーク型スピーカーを例に挙げてみましょう。 キャビネットに組み込まれているグッドマン社製 20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 

それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 

ヴィンテージオーディオの時代、電気信号の伝達に使われる電流の量は、質的なものを伝える為だけ有れば十分でした。 電気信号という船を浮かべ進めるだけの水量があれば、それ以上必要はなく、それ以上あると、かえって反応力を損なってしまうのでした。 それゆえにむやみな大出力アンプは製造されませんでしたし、必要もなく、当時のスピーカーに接続しても良い成果は決して得られません。 しかし銚子にお越しいただけなかった方に、こうした事実に納得していただくことは無理なことです。 


そこで例をあげてみましょう。 今日のヴィンテージオーディオファンであればどなたでも御存じである、WEのトーキー用スピーカーで説明してみます。 

WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の 555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 

のちの TA4181Aと 594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。 

スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった 41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 

そうした比較的小出力で劇場での使用に耐え、なおかつ効果的な広告が可能です。 WEのトーキーシステムの中で働いている、電気信号自体の性質が、現代のオーディオとは全く別の力を保持しているのです。 それこそが核反応的な連鎖であり圧縮、拡張と言うやり取りの後に、再生結果として提示されるのです。 ただアンプリファイアーが連結して圧縮、拡張を行っていっても、そのままでは核反応を発生させることは出来ません。 

問題は電気信号の圧縮と拡張が、何のために行われているかです。 

今日のオーディオでは、この圧縮と拡張は利得を得る為であるとか、アンプリファイアーの出力の増大として解釈されていますが、この時代のシアターシステムはそうではありません。 

それは電気信号の加工に使われたのです。 加工され、可変された電気信号は、アンプリファイアーの出力という船に乗って、スピーカーに送り届けられ確実に爆発します。 

しかしこれだけでは核反応爆発力を長続きさせることは難しい。 確実に誘爆させ、それを連続的爆発に導くには、スピーカーを臨界に保ち、いったん電気信号が入ったらそのまま臨界点に達する様にしなければなりません。 

そこでコンシューマーユースホームオーディオとは、全く別の仕掛けを持った機材が必要になってきます。 WE のアンプリファイアーがその大きさの割に出力が小さいのは、ここに仕掛けが施されているからです。 出力より反応力の方に重きを置いたアンプリファイアーだったのです。 

アンプリファイアーに限らず、光学式サウンドトラックフィルムの入力から、終段のスピーカーシステムに到るまで、あらゆる個所に反応する仕掛けが仕込んであります。 つまり WE のトーキーシステム全体が反応体の固まりであり、そのシステムブロックの一個一個が原子核反応炉みたいなものです。 こうした仕掛けがあるからこそ、小さな出力であっても大規模な拡声が可能です。 逆にいえば WE のスピーカーシステムの優秀さの証しでもあります。 

およそ WE のトーキーシステム全体を見渡し、その反応力の値を考えた場合、もっとも強力な力を示すのはスピーカーです。 

WE に関わらず RCA やヴァイタヴォックス、BTH、アルティック等のシアターシステムのスピーカー能率は大変高く、標準的には 1W入力あたり 105〜110 dbほどになります。 これはコンシューマーユースのものと比べればかなりの高能率であり、音圧も出るのですが、それはあくまで 1W入力時の話です。 劇場で使用する際は、もちろん 1Wで済むはずがありません。 当然もっと多くの入力信号を送ることになりますが、さて、ここで能率と音圧の秘密をお話ししなければなりません。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51748646.html


前回のつづきで、能率と音圧のマジックについて書きます。

WE のトーキースピーカーは、入力信号の上昇に対してリニアに追従して働きます。
入った分だけ音圧が大きくなるのです。 

なんだそれは当り前ではないかと思われるかもしれませんが、失礼ですがそう思う方は真のトーキー用スピーカーの何たるかを知らず、ちゃんと聴いたことが無い方です。 何故なら WE だけでなく真のトーキー用システムが、圧縮、拡張、反応力の三つの力を総動員して、核反応力を発生させたなら、人間はそのすさまじい音圧にリスニングルームに座っていることすら不可能です。 トーキーシステムとはその様なものです。

 スピーカー自体の入力信号に対する変換効率、能率がコンシューマーユースのものとはまったく別物であることを意味しています。 

WEトーキーシステムにとってスピーカーの能率とは、再生音における最低保証値であり、1W入力−105/110dbという値は、アイドリング時のエンジン回転数と同じ状態にあるのです。 

ところがこの値はコンシューマーユースにあってはこの値はむしろ、最大音圧レベルに近いものであり、これを考えると両者の 1W 入力−105−110db という値は業務用の場合は最低値を示し、コンシューマーユースは最高値であると言うことになります。 

そして反応力という立場からみると、両者の能率、音圧レベル特性値とは、1W 入力に対する反応力の値であるということに思い当たります。 

これがマジックです。 私達はこのことを知らずに来てしまった。 

確かに能率という面から見ればシアター用スピーカーは 1Wでも鳴ります。 
しかしそれは反応力がなければ、ただ鳴っているだけです。 

シアタースピーカーシステムを鳴らすには、たとえ 1Wでも確実に核反応を発生させるアンプリファイアーでなくては、シアタースピーカーの真の能力を示すことは出来ません。 

しかしシアタースピーカーを家庭で使用する場合、そのほとんどが核反応力が殺されているのが現実です。 そうでなければ、すさまじい音圧レヴェルでレコードを鑑賞することになり、これは劇場かそれに準じるスペースを確保されている方にのみ許されることです。 

たとえ、そうした空間で映画を上演するならまだしも、レコードを再生するとなると、それは家庭で鑑賞するために制作されたレコード本来の音質とは程遠いものであるのは、ユーザーご自身が良くわかっていることでしょう。 

それでは反応力で動くスピーカーが、他の様式で動作して生み出される再生音は、どうでしょうか。 

シアターサプライ用システムを開発した会社は、家庭での音楽の繊細な表現に用いるためのコンシューマーユースも研究開発しました。 

シアターシステムを家庭でそのままレコード再生に使用するとなると単なる PA にすぎなくなり、ホームユースオーディオシステム全体が難聴患者のための拡声機となってしまいます。 

したがって転用するにあたって、シアター用とはまた異なる仕掛けが必要になってきます。 

特にフォノイコライザーとその後のラインプリに重きを置き、多種多様な可変機能を付属させていきます。 それはレコードという音楽媒体に対して反応させるものです。 

一時流行した入力信号を可変させないプリアンプが、大出力パワーアンプと組み合わされた時、拡声機的な再生音となることを思い出していただきたいのです。 

こうした拡声器的再生音は、ヴィンテージ時代のハイフィデリティではまずありえないものでした。 信号とは可変されるもの、というのがポリシーだったからです。 
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749181.html


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・Goodmans Axiom80 prototype (1934) : 軍事施設内での PA用スピーカーユニット

・Goodmans Axiom80 origina (1948) : E.J.Jordan が Axiom80 をオーディオ用に転用する為に ARU付エンクロージャーを開発し、再生産

・Goodmans Axiom80 replica 1 (1970年代) : 補修部品で復刻。オリジナルと同等のコーン紙を使用している。

・Goodmans Axiom80 replica 2 (1984) : オーディオ・ニックスで復刻(約1000本)。 カンチレバーの材質(ベークライト)を変更、コーン紙はオリジナルより厚くしている。


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BGM用にしか使えなかった高額なジョーダンワッツのスピーカー _ 天才 E.J.Jodan は結局何がやりたかったのか
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/859.html


34. 中川隆[-13645] koaQ7Jey 2018年9月15日 07:50:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18547] 報告

「音楽&オーディオ」の小部屋

オーディオ意欲が減退する SP ユニット 2018年09月15日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9c795a8b4ace56ec3221fc45bceb3fd9


口径30センチのSPユニット「トライアクショム」(グッドマン)が我が家にやってきたのは忘れもしない8月31日のことだった。

         

それから2週間、このユニットとじっくり向き合ってきたがおよそ欠点らしい欠点が見当たらないのに驚いている。いや、けっして自慢するつもりはありません。ありのままの感想です(笑)。

オーディオ機器の中でもスピーカーやアンプなどは「あちら立てれば、こちら立たず」みたいなところがあって、長所と引き換えに短所には片目をつぶるのが「我が家における常識」だった。他家でどうかはいざ知らず・・。

とりわけ「音像定位」と「周波数レンジ」はなかなか両立せず、たとえばフルレンジは音像定位にとって理想的だが周波数レンジではどうしても劣るし、2ウェイとか3ウェイシステムは周波数レンジは確保しやすいが音像定位の面でどうしても劣る。

どちらを優先するかはそれぞれの好み次第だが、このトライアクショムは「同軸3ウェイ」だけあって「音像定位」と「周波数レンジ」が両立している。もちろん口径30センチのユニットだから重低音を期待するのは無い物ねだりというもの。

生演奏とは違って電気回路を使ったオーディオ機器に100点満点を期待するのは愚かなことだと、ずっと割り切ってきたつもりだがその常識がまさに覆されんとしている(笑)。

ただし、一方では困ったことが起きている。

これまで我が家では「一つのエンクロージャーで3つのSPユニット」を入れ替えながら楽しんできた。

          

左からJBL「D123」、グッドマン「AXIOM150 マークU」、ワーフェデール「赤帯付きマグネット」だが、それぞれに捨てがたい味があって日替わりメニューのように重宝してきた。

今回、これに4番目のユニットとして「トライアクショム」が加わったわけだが、この出現で他の3つのユニットの出番がまったく無くなってしまったのである。

まあ、気分転換という面では存在価値があるかもしれないが「いい音」の基準とされるあらゆるポイントで凌駕しているのだからどうしようもない。

ちなみに、そもそも「いい音って何?」という方に、とあるオーディオメーカーの主張を載せておこう。異論がある方もいると思うがどうか「ワンオブゼム」として受け止めていただきたい。

「原音に近づく正しい音とは」

1 ボリュームを上げてもうるさくない音で会話が楽にできる。

2 音は前には出ない。後方に広がり自然に消える。

3 音像は左右後方に定位し、左右フラットに定位しない。

4 小さな音でも明瞭度が下がらない。

5 スピーカーの近くでも離れても後方でも音質、音圧の変化をあまり感じない(音は空気の波紋である)

6 音は思っている程、迫力、パワー感のあるものではない。

7 試聴上、歪(物理特性ではない)が小さくなると音像が下がり、音階、楽器の音色が正しくなる。

8 長時間聴いても疲れない。連室でも音が邪魔にならない。

以上のとおり。

しかし、欠点が見当たらないユニットも考えもので、オーディオ意欲が減退して張り合いを失うのも事実である。

これははたして贅沢な悩みなのだろうか(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9c795a8b4ace56ec3221fc45bceb3fd9

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ゲットした「究極のSPユニット(口径30センチ)」2018年09月06日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/efa3150409eedb9f02cffb5bc0137fef

先日のブログ「一つのエンクロージャーで3つのSPユニット(口径30センチ)を愉しむ」シリーズを連載したことを覚えておられるだろうか。

グッドマンの「棺桶型エンクロージャー」を改造し、3つのユニットをそれぞれ簡単に入れ替えが利くようにしたもので、その再掲画像がこれ。

     

左から「JBLのD123」、「グッドマンのAXIOM150マークU」、そして「ワーフェデールの赤帯マグネット付き」だが、出てくる音質にそれぞれ捨てがたい味があって日替わりメニューのように入れ替えて楽しんでいたが、いよいよ新たな決定版の登場でそれにも終止符を打つ時がやってきたようだ。

長年探し求めていた幻の「TRI AXIOM 」(以下「トライ・アクショム」)(グッドマン)がオークションに出品されたのだ!

             

解説文を見てみよう。

「Goodmans Tri Axiom Model T88 12インチ( 30センチ同軸 3way ) 16オーム アルニコマグネットです。

TRI AXIOM としては初期のもののようでおそらく1960年代後半頃と思われますが定かではありません。

これ以降のものはたまに見るんですがこれと同じものをほとんど見たことがなく十数年前に入手し使っていました。

エッジに補修跡があります、動作には特に問題ありませんが、あまりに細かいところはご容赦ください。しばらく使ってなかったのでツィーター用のアッテネーターはガリありですが回していれば取れてくると思います。」

以上のとおりだが、通常の口径30センチのユニットではせいぜいダブルコーン方式(2ウェイ)までだが、「トライアクショム」は同軸3ウェイとしてツィーターまで付いているのがミソである。

あの中高音域の艶やかさに定評のあるグッドマンだからさぞや素晴らしい音質だろうとはおよそ想像がつく。また、実際に所有しているオーディオ仲間からも「べた褒め」で、耳にタコができるほどその凄さを聞かされてきた。

やはり執念というものは恐ろしい、とうとう「トライアクショム」を見つけ出したのだから〜(笑)。

こういう希少な逸品ともなると、お値段を問う気にもならず「即決」(もちろん常識の範囲内だが)で落札した。さっそく自宅に届いたユニットを並べてパチリ。

           

輸送中の事故も無く致命的なダメージもないようだ。マグネットの形状が明らかに「アルニコ」タイプなのでひと安心。これが「フェライト」タイプになると平べったい形状になる。

そもそも「アルニコ」と「フェライト」とで音質にどのような違いがあるかは有識者の間でも論争があるところだが、我が経験ではこれまで「フェライト」タイプで気に入った音が出た試しがない。

早くバッフルに取り付けて音出しをしたいのでさっそく工作に取り掛かった。こういうこともあろうかと余分なバッフルを2ペアほど準備していたが、本体に取り付けるためのネジ穴合わせ、直径30センチの穴のくりぬき、そして塗装などたいへんだった。

午前9時から作業に取り掛かって、ようやく音出しができるようになったのが昼食をはさんで午後2時頃のことだった。猛暑の中の玄関先での作業だし、やはり老骨には少しこたえた(笑)。

先日お見えになったオーディオ仲間が一連の「SPユニットの工作」を見て「とてもそこまでは”やる気が起こらん。」と仰っていたが、やはり相当な熱意の後押しがないと無理のようですぞ。

          

ご覧のように、グッドマンにはおあつらえ向きの純正の「ARU」(背圧調整器)がエンクロージャーの下部に付いているので「おかしな音」の出ようはずがないが、こればかりは実際に聴いてみないと分からない。

それくらい、周辺機器とのマッチング次第でスピーカーの音は変わるが、取り分けグッドマンのユニットは繊細なのでアンプを選ぶことでも有名である。

さあ、いよいよ待望の音出しだ!

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/efa3150409eedb9f02cffb5bc0137fef


「トライ・アクショム」 VS 「アクショム80」2018年09月09日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/79b8c46396c68e1860ea86f10c76601a

前回からの続きです。

かねてから憧れの的だったSPユニット「トライ・アクショム」(グッドマン)を手に入れ、所定の作業も完了していよいよ音出しへ〜。

              

こういう瞬間は何とも言いようがない不安と期待が交錯する。おそらくオーディオ愛好家ならこの「はらはらドキドキわくわく」感がきっとお分かりのはずだろう(笑)。

日常生活ではめったに味わえない緊張の一瞬だが、じっと耳を澄ましてみるとノイズはしない代わりにやたらにハイ上がりの音が出てきた。慌てて付属のツィーターのレベル調整器を最低にしたところ、見事にバランスの取れた音が出てくれた。まずはひと安心で、後はじっくりと音楽鑑賞に浸った。

つまるところ「トライ・アクショム」は低音とか高音がどうのこうのというよりも「気品のある音」に尽きるようだ。

けっして舞台で大見得を切るような音ではなく、まるで渋〜いイギリスのゼントルマンを思わせるような音だが、こういう音じゃないと伝わらない音楽があることもたしかだ。

そういえば、同じ「AXIOM80」愛好家のSさん(福岡)から次のようなメールが届いた。

「おめでとうございます。私は、トライアクショムがグッドマンユニットの中においてアキシオム80と双璧だと思います。20年ほど前に、知人がイギリスから持ち帰ったトライアクショムSPをQUAD‖+22アンプで聴かせて貰いましたが、その時に受けた衝撃からブリティッシュサウンドの虜になった事を思い出します。

優雅な猫脚のキャビネットに入ったそのトライアクショムは、その後に肥後細川家次代当主の護光さん宅へ嫁いで行きました。もしも、単体ユニットで音楽を完結させたいのであれば、トライアクショムは史上最高のユニットなのではないでしょうか。〇〇さんは、またまたオーディオの歴史的遺産を手に入れられましたね。羨ましいかぎりです。」

Sさん、無断引用お許しくださいね。

ただし、こういう音が出てくれると他の3つのユニットの出番が当分回ってきそうにないのが悩みの種だ(笑)。

翌日、例によって近くにお住いのフルートの名手「Y」さんに来ていただいて試聴していただいたところ、一聴するなり「音の傾向はAXIOM80(以下「80」)と随分似通ってますね。」との第一声。

「そうなんです、爽やかな雰囲気が実に似てますね。これでもツイーターのレベルは最低に抑えているんですよ。」

次から次にいろんな試聴用のCDをかけたが、Yさん持参のCDの中に「佐藤久成」さんの演奏があった。

先年、亡くなられた「宇野功芳」さん(音楽評論家)が高く評価されていたヴァイオリニストだが、それに関連して話題になったのが可憐な「有山麻衣子」さんの歌声。

これも宇野さん一押しの歌手である。「プロの歌手からは絶対に得られない声」と解説にあるが、まったく心が洗われるような清純そのものの声である。

           

以後、これをテスト盤にしてアンプとの相性探しを愉しんだ。

         

左が「WE300B」(1988年製)シングルアンプ(以下「WE300B」)、右側が「6A3・300B兼用」シングルアンプ(以下、「6A3・300B」)である。

後日のためにアンプの概要を記しておこう。

「WE300B」アンプの前段管は「171」(トリタンフィラメント)、整流管は「274A」(STC)、インプット&インターステージトランスは「UTC」、出力トランスは「PSMプロダクト製」の手巻きによるもの。

次に、「6A3・300兼用」アンプの前段管は「AC/HL」(最初期版:英国マツダ)、整流管は「CV378」(細管:ムラード)、インプット&インターステージトランスは無名の国産もので、出力トランスは「タムラ」(特注品)。

なお、この「6A3・300B」アンプは半年ほど前にアンプ製作歴が40年以上になるKさん(大分市)にお願いして「インターステージトランス」(国産)を組み込んでもらったところ、音の解像力が見事に向上して我が家のエース級に昇格した経緯がある。

総じて我が家の真空管アンプの救世主は「インターステージトランスにある」といっても過言ではないほど。

さて、Yさんのご感想といえば「WE300Bでは有山さんがいかにも18歳の乙女らしい声がしますが、6A3では22歳くらいの少し艶めかしい声がします。どちらがいいとか悪いとかはちょっと判断がつきませんね。」

結局、原音に忠実な音となるとWE300Bアンプに軍配が上がり、音に色気を付け加えて聴きやすい音となると6A3アンプになるということで、いずれも甲乙つけがたし。

ただし、自分の場合は「音に色気が有ること」が「好きな音」の一番の判断基準になっている(笑)。

最後に、原点を確認する意味で「AXIOM80を聴いてみましょうかね」と、スピーカーを交換したところ二人ともアッと驚いた。

音響空間がまるで枠を取り払ったように際限なく広がったのである!

「音の透明度」の向上が如実に感じ取れたので、二人して「こういうシンプルなソースになるとAXIOM80の独壇場になりますね。編成が大きくなるとトライ・アクショムの出番ですから、これら二つのセットがあるともう鬼に金棒!」と、感嘆したことだった。

「トライ・アクショム」と「アクショム80」の両方を毎日愉しめるなんて、もうオーディオ冥利に尽きますわいなあ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/79b8c46396c68e1860ea86f10c76601a

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魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ 2018年08月02日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/84bbe3e0a68f2541bad87747f0963ffe

前々回のブログで述べたように「AXIOM80」を自作のエンクロージャーに移し替えてから始まったSPユニットの「玉突き異動」に大いに楽しませてもらっている。

最後に行き着くところはグッドマン指定のエンクロージャーにどのユニットを納めようかということになった。

候補は3つあって、いずれも口径30センチの旧いユニットになる。

1 JBLの「D123」(初期型グレイ:16Ω)

2 ワーフェデールの赤帯マグネット付きユニット(8Ω)

3 グッドマンのAXIOM150マークU(15Ω)

これまで口径10センチから38センチのユニットまでいろいろ使ってきたが、耳が肥えた人は口径20センチクラスのスピード感を愛でる人が多いが、自分の場合は口径30センチが好き。

前述の3つはそれぞれブランドによる音の特徴があって「D123」は浅いカーブの形状のコーン紙による反応の速さに優れ、グッドマンはクラシック向きの雰囲気感の再現性に優れ、赤帯マグネットは丁度両者の中間あたりに位置する。

このエンクロージャーはバッフルと本体のネジ穴を鬼目ナットで合わせているので、自由自在にユニットの入れ替え可能である。つまり、一つのエンクロージャーでスピーカー3台分が楽しめることになる(笑)。

ただし、いずれもフルレンジとして聴けないことはないが、高音域がちょっと物足りないので相性のいいツィーターを組み合わせる必要がある。

まずは「D123」を装着してみた。クロス1200ヘルツのネットワークを使った2ウェイ方式である。「JBLのD123+パナソニックのホーン型ツィーター」。

          

これで2日間ほど聴いてみたが明るくて澄んだ音には大いに共感を覚えたものの、クラシックにはもう少し湿り気と情感が欲しいところ。

一抹の未練を残しながら今度はワーフェデールの「赤帯マグネット型2ウェイ」に入れ替えてみた。

         

高音域担当のコーン型ツィーターに1200ヘルツは無理なので、クロスオーバー4000ヘルツのネットワークに変更。

「非の打ちどころがないとはこういう音をいうのだろうか。これ以上欲張ると罰が当たるかもしれない。」と、思うほどの素晴らしい音に感激した。

丁度29日(日)にご近所にお住いのYさんに来ていただいたので、聴いていただいたところやはり赤帯マグネットの音の素性の良さに感心されていた。

「これをウェストミンスターに入れてぜひ聴いてみたいですね、どんな音がするんでしょう。」

「ああ、それなら予備軍としての赤帯マグネットをもう1ペア持ってますよ。無理を言って静岡県のTさんに譲っていただいたものです。惜しいことにボイスコイルのタッチがあってノイズが出ていますが、丁度いい修理屋さん(長野県)が見つかったところです。取り付け用の補助バッフルもすでに作ってありますよ。」

   

これで楽しみがまたひとつ増えたことになる(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/84bbe3e0a68f2541bad87747f0963ffe

魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ〜その2〜 2018年08月04日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/1eb0debac31b9b0227ccd76f545b2eae

日頃から懇意にさせていただいているメル友の「I」さん(東海地方)は現在、母屋を改造中とのことでしばらくメールが途絶えていたが、久しぶりに近況報告をいただいた。

「前略。〇〇邸のAXIOM80の木製ホーンが取れてしまったのは少々寂しい気がしますが、システムはますます進化をしているようですね。

ARUについては、どこかの本で「無限大バッフルと同じ効果がある」という解説を見た記憶があります。私も小型ボックスで効果を感じたことがあります。いずれJBL130Aウーファーボックスにも応用したいと考えていますが、でかくて手を付けるのが億劫で・・・

今は、オーディオをいじれる環境にないため、ブログでいろいろな人の記事を拝見しています。ジャズファンのブログも見だしました。

私は「オーディオは人それぞれ」というのが基本なので、ブロガーが何を書かれていても、割と素直に読ませていただくのですが、ことジャズになると話は変わってきます。

贔屓のジャズメンの違いです。

〇〇様には私のジャズの好き嫌いを申し上げても何ら差し支えるものは無いと思って申し上げます。差し支えましたらお詫びいたします。

例えばピアニスト!

当方の贔屓は、年代順にいいますと、バッド・パウエル セロニアス・モンク ビル・エバンス もう少し足すとして ウイントン・ケリー マッコイ・タイナー くらいです。

ジャズブロガーの方で、私の好みとダブル場合ももちろんありますが、なんでこのピアニストをと思うこと多々ありです。その方が多い!

なんでやねんピアニスト達 オスカー・ピーターソン マル・ウォルドロン ハンク・ジョーンズ レッド・ガーランド トミー・フラナガン チック・コリア キース・ジャレット フレッド・ハーシュ等々 何度聞いても魂に響いてこないピアニストの皆さん・・・

薄暗いジャズ喫茶の壁際の席の体験が、当方のジャズライフ及びオーディオライフを今だに支配しているということでしょう。」

以上のとおりだが、当方はジャズに疎いもののパウエル、エヴァンスなどの「自己埋没型」のピアニストの良さは大いにわかるつもりです(笑)。

ところで、文中の「オーディオは人それぞれ」という言葉には大いに勇気づけられた。

実を言うと、日頃からいろいろ好き勝手にブログを書きなぐっているが、あまりの(オーディオに対する)「執拗」さに「この人ちょっとおかしいんじゃない」と、読者から奇異の目で見られているのではないかという意識が常に頭の片隅につきまとっている。

別に変人扱いされても実害はないのだが、少なくとも外聞に無関心ではおられない性質(たち)なのでまったく気にならないといえばウソになる。

したがって、「オーディオは人それぞれ」と気楽に読み流していただくと、当方もそれこそほんとうに気楽になります(笑)。

そういうわけで、またもや同じ傾向のお話を。

さて、前回のSPユニット弄りでは「ワーフェデールの2ウェイ」がバッチリうまくいったのでひと安心だが、やはり気になるのはJBLの「D123」である。

やや乾き気味の音がクラシックにそぐわないとアッサリ廃嫡したが、何とか復活できないものか。実はこういうことを考えるのが、もう楽しくて楽しくて・・(笑)。

そこで、現用中のネットワークがスイッチ一つで「2ウェイ → 3ウェイ」に変更できるので試行錯誤をやってみた。3ウェイの場合のクロスオーバーは「500ヘルツ&4000ヘルツ」である。以下、後日のために実験結果を記録しておくことにしよう。

第1案

〜500ヘルツ → JBL「D123」

500ヘルツ〜4000ヘルツ(スコーカー)→ グッドマンのミダックス

4000ヘルツ〜 → ジェンセンのホーン型ツィーター

手っ取り早く画像の方が分かりやすい。

   

これまで、3ウェイ方式はスコーカー(中音域担当)の調整が難しくて何となく敬遠していたが、実際にやってみると位相調整さえうまくいけば「音のたるみ」が少なくなって予想以上の良さを感じた。

D123(口径30センチ)をクロス500ヘルツでハイカット(−12db/oct)するメリットがたしかにあるようで、このクラスの大きさの箱ならむしろこちらの方が正解かもしれない。

ますます欲が出て今度はツィーターだけ取り換えてみることにした。   

以下続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/1eb0debac31b9b0227ccd76f545b2eae


魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ〜その3〜 2018年08月07日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f367e71a1bedb9e993d0cc2111ed9dd4

前回からの続きです。

「SPユニット(口径30センチ)を愉しむ」シリーズも早くも3回目となった。当初はこんなに続けるつもりはなかったが、「理屈」をグダグダこねるよりも「実践編」の方がグ〜ンと(アクセスが)好評のようでして〜。

どうやら「文章を読む」よりも「画像を見る」方が好きな人が多いらしい(笑)。

前回で示した第2案は次の画像のとおり。

         

この3ウェイの構成を述べておくと、

〜500ヘルツ → JBL「D123」

500〜4000ヘルツ → グッドマンの「ミダックス」(スコーカー)

4000ヘルツ〜 → テクニクス「EAS−25HH22」(以下、「EAS」)

今回の特徴は「EAS」の起用とホーンを取り外したことにある。このEASは1000ヘルツから使える優れものだが、4000ヘルツ以上で使う場合は付属のホーンを外した方がよりクリヤーになって良かった。

ただし、そのままでは音がきつ過ぎるので丸い木製の球を置いて音を拡散してみた。

   

これで、第一案よりもずっとよくなったがまだ十分ではない。やはり弱点はグッドマンのミダックスにある。このスコーカーは500ヘルツ以上を担当しているが、能力自体は700ヘルツ以上からしか使えないのでちょっと無理をさせている。

出てくる音に明らかにその兆候が表れていて、500〜1000ヘルツあたりの音の押し出し感が弱いために全体的に「線の細い」音になっている。ただし、このくらいは好き好きの範疇ではあるが・・。

そこでスコーカーだけ代えて、グッドマンの楕円形ユニットを登場させたのが第3案。

        

もともとフルレンジ用なので500ヘルツ以上の使用はお手の物のはず。ただし、ウーファーの「D123」の音圧レベルが102dbと高いので、その辺がちょっと見劣りするが仕方がない。

ただし「EAS」がすっかりおとなしくなって拡散用の「木製の球」が不要になったのは不思議。

ツィーターとスコーカーは切っても切れない縁があって面白い。

この第3案でアンプをいろいろ試してみた。

すると「6A3シングル」は低音域が出すぎてアウト。「PX25シングル」は比較的低音域が薄いのでどうにか対応できた。

一番良かったのは「71Aシングル」(レイセオンのST管:赤ラベル)だった。前段管に例のヴァルボの「△△△」(ドイツ:バリウム昇華型フィラメント)を使ったやつ・・。何しろ出力1ワット前後だから前二者に比べて低音域がやや薄めだがそれが逆に長所となった。中高音域の抜けの良さは言うまでもないところ。

     

プリアンプのボリュームをぐ〜んと上げられることで低音域と高音域のバランスが見事に取れた。

アンプはスピーカーに助けられ、スピーカーはアンプに助けられの「持ちつ持たれつの関係」であることを改めて痛感した。

それにしても何と「バランスのいい音」だろう。汗水流して獲得した音は格別のようでして!(笑)
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f367e71a1bedb9e993d0cc2111ed9dd4


魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ〜その4〜 2018年08月09日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/84a1647a9e334db28286e31856f17d3c

このシリーズもいよいよ「その4」へと佳境に入っていく。お天気も暑いがブログも熱い(笑)。

前回の第3案「JBL・D123の3ウェイ」に味をしめて、「柳の下の2匹目のどじょう」を狙ってみた。

「ワーフェデールの赤帯マグネット」を3ウェイに使ってみたらどんな音が出るんだろうか・・・。

思い立ったが吉日ですぐに行動に取り掛かった。そのためにはスコーカーとツィーターにきちんとした箱とバッフルを作ってやらねばいけない。

そこで日曜日(5日)の午前中、猛暑の中を玄関先で「木工作業」に取り掛かった。ドライバドリルとジグソーの大活躍である。

木屑が辺りに飛び散るので家内が嫌〜な顔をしながら「後できちんと片付けておいてね!」、「フン、そんくらいのこと言われんでもわかっとるわい。」(笑)。

素人のずさん工事で採寸ミスがあったりして散々だったが半日ほどかかってどうにか完成した。

         

スコーカー(グッドマンのユニット)の箱は後面開放にし、ツィーター(ワーフェデール)は平面バッフルにして分けてみた。音像定位に有利なのでユニットの配列を「縦一文字」にするのが何よりの狙いだった。

これで胸をワクワクさせながら聴いてみると、ウ〜ン・・・。

2ウェイのときの素晴らしさが鮮明に記憶に残っているので、どうも音の響きにイマイチの感あり。

3ウェイでは音の密度感が増した感じはするものの、肝心の「音の響き」が少なくなってはどうしようもない。そもそもイギリス系のユニットは人間の耳にとってことさら敏感な1000ヘルツあたりまでは振動板の違うユニットを組み合わせないように作られているのかもしれない。

ワーフェデールは2ウェイで聴くに限るようだ。

このことを胸に刻んで、さあ、最後はいよいよグッドマンの「AXIOM150マークU」(以下「マークU」)の登場だ。

    

今回の「魅惑のSPユニット」シリーズの掉尾を飾る真打の登場である。

画像左からJBLのD123、真ん中が「マークU」、その右が「ワーフェデールの赤帯」だが、ご覧のとおりアルニコマグネットの大きさが並外れており、重量は他のユニットの1.5倍ほどある。

このマグネットで悪い音の出ようはずがない!(笑)。

イギリスのユニットなので頭から3ウェイは除外して2ウェイ方式のネットワーク(クロスオーバー:4000ヘルツ)により聴いてみた。

たしかグッドマン指定のクロスオーバーは5000ヘルツだったと記憶しているので準拠しているはず。

   

4000ヘルツ以上を受け持つツィーターはワーフェデールの「コーン型ツィーター」(赤帯マグネット)である。

いやあ、参った!

さすがに旧き良き時代のグッドマン、気品があって深々とした響きがクラシックにはもってこいの音である。

人生の酸いも甘いも噛み尽くしたような老成した音と言っていいかもしれない。ワーフェデール(口径30センチ)が淡いパステルカラーの水彩画のような音だとすれば、この音からは明らかに濃厚な油絵の匂いがする。

「もう言葉は要らない、あとはただひたすらモーツァルトに耳を傾けるのみである!」と、書いたら格好のつけすぎかなあ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/84a1647a9e334db28286e31856f17d3c


魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ〜その5〜 2018年08月14日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/54dfcf595d156d78471fb7fcf04c286f

連日の猛暑により「ブログにも夏休みをいただこう」というわけで、たっぷりと英気を養わせてもらって5日ぶりの投稿となった

さて、「魅惑のSPユニットの愉しみ」シリーズもとうとう5回目となった。

          

画像左からJBLの「D123」、グッドマンの「AXIOM150マークU」、ワーフェデールの赤帯マグネット」と、いずれも口径30センチの面々で、一つのエンクロージャーでこれら3つのSPユニットを入れ替えながら愉しむという企画だったが、頭で考えるのと違って実際にやってみると想像以上に新しい発見があった。

そのうちの一つが「3ウェイ」方式と「2ウェイ」方式の比較だった。我が家のオーディオ環境ではという限定付きの話になるが、イギリス系ユニットは3ウェイには向かないということが分かった。

そこで疑惑の目を向けたのがJBLの「D123」である。アメリカ系のユニットだが、もしかしてこれも2ウェイの方が向いているのかもしれない。

よし、「D123」に「175ドライバー」を組み合わせて2ウェイにしてみようか。同じJBL同士である。すぐに取り掛かって、ものの10分とかからずに完成。

             

ネットワークのクロスオーバーは1200ヘルツである。

ワクワクしながら音出ししてみると、想像した以上にGOOD!

イギリス系の音ばかり聴いていると、ときどき無性にJBLを聴きたくなってしまうが、澄み切った秋の青空を思わせるような爽快な音で躍動するJBLサウンドに感激〜(笑)。

そこで調子に乗って、ワーフェデールにも「175ドライバー」を組み合わせてみた。

         

興味津々だったが、これは明らかにアウト。両者の響きが合わず、木に竹を接いだような感じでやはりアメリカとイギリスのお国柄の違いがもろに出た。ワーフェデールには純正の「コーン型ツィーター」がベストのようだ。

これで結局「魅惑のSPユニットの愉しみ」シリーズの組み合わせ結果は次のとおりとなった。

1 JBL「D123」+「175ドライバー」

2 ワーフェデール「赤帯マグネット」+「コーン型ツィーター」

3 グッドマン「AXIOM150マークU」+「コーン型ツィーター」

まあ、順調なところかな(笑)。

なお、1のJBLの組み合わせで思い出すのが往年の名器「ランサー101」である。

            

これは「LE14A」(口径36センチ) + 「175ドライバー」の2ウェイ方式だが、もしJBLで本格的にクラシックを聴こうと思ったらこれに限るという話を知人から聞いたことがある。

おそらく、我が家の1の音と「よく似た音だろうなあ」という気がしている。

「ランサー101」について、ネットの記事を詳しく読んでみると「エンクロージャーのトッププレートに大理石を採用することで最低共振周波数を大幅に下げることに成功している。」とあった。

そこで思いついたのが「AXIOM80」を容れている自作のエンクロージャーである。板厚わずか1.5センチなので共振させるにはもってこいだが、もう少し重量を増やしてやると量感が増えるかもしれない。

加える重量の最適バランス点があるのだろうが、そこで実験的に載せてみたのが075ツィーターである。削り出しのステンレスホーン付きなので重さは10kgぐらいある。

          

これで実際に聴いてみると心なしか量感が増えたような気がする。

「ツィーター」を「重し」代わりに載せる例はおそらく世界広しといえども我が家だけだろうが(笑)、まあ、いずれ適当な庭石を見つけることにしよう。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/54dfcf595d156d78471fb7fcf04c286f

35. 中川隆[-13644] koaQ7Jey 2018年9月15日 08:00:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18547] 報告

Goodmans Tri Axiom Model T88 12インチ( 30センチ同軸 3way ) 16オーム アルニコマグネット - ヤフオク!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/p627510266


即決価格 45,100円(税0円)
入札件数 : 1


商品説明


Goodmans Tri Axiom Model T88 12インチ( 30センチ同軸 3way ) 16オーム アルニコマグネットです。

TRI AXIOM としては初期のもののようでおそらく1960年代後半頃と思われますが定かではありません。

これ以降のものはたまに見るんですがこれと同じものをほとんど見たことがなく十数年前に入手し使っていました。

エッジに補修跡があります、動作には問題ありません。箱は今まで使っていたので撮影していますが参考イメージにてオークションには含まれません。

動作は特に問題はありませんが、あまりに細かいところはご容赦ください。しばらく使ってなかったのでツィーター用のアッテネーターは
ややガリありですが動作には問題ありません。回していればガリは取れてくると思います。

1. 動作の様子はこちらでご覧いただけます。箱に入れて撮影していますが 出品は箱はつきません。箱がご希望の場合は無料でおつけしますが送料が高くなってしまいます。 また箱はやや小さめでダクトチューニングの共振周波数が高めですので低域の量感は少なめですが素性はある程度掴んでいただけるのではないかと思います。変な共振も感じられず素直な質感で細かいところもよく出ると思っていました。置いておこうかと思っていましたが置き場所が苦しいことともう歳ですのでいつまでも持っていてもしょうがないので出品することにしました。


2. 詳細画像は

こちら
https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-bidjgw3yxdjd3q6va3echh34gu-1001&uniqid=289c2169-654c-4f53-8e03-cfaf36ef7f5d


でご覧いただけます。同じく箱は参考イメージで出品はアッテネーター付きスピーカーユニットのみです。

外観では若干のシミ、などが見られます。またエッジの一部が補修されていますのでコレクション向きではなく実用品としてご検討ください。また一個のユニットの裏面のラベルに少々破れがあります。

30センチ3ウェイ(メカニカル 2wayに ホーンツイーターを加えた構造です。ホーンツイーターのおかげで高域不足は感じませんでした。。
もともと ユニットのみ購入してONKYOのE-83Aのユニットを取り外しこのユニットを移植し使っていました。


このスピーカーはコーンが軽く高能率ですので箱は100リッターくらいはあった方がが良いと思います。70リッター前後でしたらバスレフか後面解放が良いのではないかと思っていました。


なお古いビンテージユニットですので普通に歪みなどなく音は出ていますが、細かいところがご容赦いただきましてノークレークでお願い致します。


発送はゆうパック140サイズになると思います。着払いでお願い致します。この価格でしたら十分楽しめると思いますが、いかがでしょうか?

直接引き取りもか歓迎しますが終了から1週間以内でお願い致します。

以上宜しくお願い致します。


36. 中川隆[-13618] koaQ7Jey 2018年9月16日 19:18:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18598] 報告

Goodmans(グッドマン) Axiom 22mk2 VintageAudio  2015/06/01
http://vintage-audio.jp/?p=341

Goodmans最強のフルレンジスピーカーユニットのご紹介です。Goodmans最強と言うことはある意味英国最強と言い換えれるかも知れません。AXIOM(アキシオム)とはGoodmansのダブルコーン型フルレンジシリーズのシリーズ名称の事です。

Goodmansのダブルコーン型フルレンジユニットといえば、国内ではAxiom80やAxiom150(Axiom301)が有名かも知れませんが、Axiom22が最上位機種となります。

1950年代後半のカタログには、Axiom80 は$52.30 Axiom150mk2は$43.50、そしてAxiom22mk2は$65.00ですから価格的にも最も高級ユニットなのです。

例えば同時期 ALTEC 600Bが$60.00ですね。

1930年代から続く構造で強力なマグネット、強靭なフレーム、良質なカーブドコーン紙が特徴です。高域用のサブコーンは特殊な表面加工が施され、まるでベークライトかプラスチック素材の様になっています。これで周波数帯域は30-15kHzとなります。

組み合わせるパワーアンプはLeak等ダンピング特性の高い管球式 HiFi系のアンプが最適ですが、現在の感覚ではナローな感じは拭え切れません。しかし、例えばGoodsellやRogersのウィリアムソン型パワーアンプで駆動してやれば、フルレンジでここまで出るか!?と思えるくらいのHiFiサウンドを奏でます。

ハイダンプ型パワーアンプで駆動するフルレンジの音は、マルチでは絶対に出ないスムーズな音の繋がりが最大の良さであり、ハマる方も多いのです。

個人的にはフルレンジユニットの中では英国だと、このAxiom22mk2、米国だとRCAのSL-12がお気に入りです。
http://vintage-audio.jp/?p=341


__________

Vintage Audio(ヴィンテージ オーディオ) (株式会社サイバーメディア)

1950年代のHiFi Audio販売・修理・レコード販売
1950年代のオーディオ機材/レコード(初期盤)/修理・レストア

取締役 大塚健夫

〒709-1203 岡山県岡山市南区西紅陽台2-58-449
TEL 08636-3-0808
http://vintage-audio.jp/?page_id=3

〒706-0224岡山県玉野市八浜町大崎430-12
TEL : 0863-55-1133
http://vintage-audio.co.jp/

37. 中川隆[-13617] koaQ7Jey 2018年9月16日 19:19:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18598] 報告

109.3kg Bell&Howell(Goodman’s AXIOM22)は超ワイドレンジ !! 2018/08/20
https://91683924.at.webry.info/201808/article_15.html


https://91683924.at.webry.info/201808/img1_15.153472838247639526179.html

 (ベル・ハウエルの上にフォステクスT900Aを乗せました。コレが無くてもAXIOM22はすこぶるワイドレンジでしたが !!)

 先日 AXIOM22前駆型をベル・ハウエルの箱に入れた移動式映画館用スピーカーをGetしたことを書きました。

 旧い映画を見るのに使用していますが、ナカナカ良い音です。設置前に机の上において、F特を測ってみましたが、再生周波数は120Hz〜8KHzくらいでした。

 休みを利用して、スツールの上に乗せ、バスビンのウィング、オイロダインのバッフルに後方、側方を囲まれ、サウンドスクリーンの裏側の定位置に設置して再度聴いていますと、もっとワイドレンジに聴こえます。特に低域は下まで伸びているようです。

 半信半疑で再度F特を計測しますとびっくり!!

https://91683924.at.webry.info/201808/img2_15.153472851776428662179.html

 30Hz〜15KHzと表現しても間違いではない驚きのF特です。少なくとも60Hz〜10KHzはフラットですね !!

https://91683924.at.webry.info/201808/img3_15.153472854540336678179.html

 前回、机の上に置いて計測したF特が上のグラフですから、大違いです。

 最初は先でツィーターやサブウーハーを追加しようと思っていましたが、上側のグラフを見る限り、これでもう完成ですね。驚きました。

 さて、これで終了で良いのですが、ツィーターくらい載せてもバチは当たらないでしょう。

 最初は昔手に入れて死蔵している、同じグッドマンのトレバックスを予定していたのですが、AXIOM22の高域がここまで伸びているのなら、トレバックスでは意味がないかもしれません。
 
 先日、ラ・スカラを長期休養としましたので、ラ・スカラに使用していたフォステクスT900Aが余っています。これを乗せてみましょう。

https://91683924.at.webry.info/201808/img4_15.153472858309133016179.html


 AXIOM22はそのままとし、1.5μFの箔巻コン(フォステクス)一個の6db/oct、クロスオーバー13KHzの簡易なネットワークでT900Aを乗せたのが上のグラフです。

 ATTは手持ちのトランス式ATT(フォステクスR100T)、減衰量は−12db、逆相接続です。

 高域が20KHzまで伸び、10KHz以上が滑らかになりましたね。聴いて違いが分かるかなとSACDでいつものR・シュトラウス、ロートローゼンを聴いてみましたが、高域の自然さ、透明感が増したように思います。
 少なくとも悪くはないので、このまま行きましょう。

 それにしても、この小さな移動映画館用スピーカーが、これほどワイドレンジとは驚きました。
 流石にグッドマンもベル・ハウエルも一流メーカーですな。実際の使用条件での音をよく計算して作ってあるんですね。

 いや、AXIOM22はベークダンパー、フィックスドエッジのユニットですから、エージングが進んでレンジが拡大しただけかもしれませんね。
https://91683924.at.webry.info/201808/article_15.html



▲△▽▼

108.2kg 6F6パラp.p.をWE13aシステムへ&LeakアンプをAXIOM22へ(前編) 2018/09/09
https://91683924.at.webry.info/201809/article_10.html

https://91683924.at.webry.info/201809/img1_10.153648830315019790178.html

 (是枝式6F6パラp.p.に足を付け、WE13aに使用しています)

 先日から鳴らしているG.B.-Bell&Howell箱入りのAXIOM22+ALTEC3000Hですが、どう聴いても良いです。

 最初は旧い映画用に、冗談半分でGETしたのですが、音楽がすごく良くなります。
 ビル・エバンスのアルバムを聴いていると、従来聴いた事がないほどの見事なラファロのベース。弾むような音色で素晴らしいです。

 オーケストラは無理だろうとヴァントの未完成ライブを聴いてみましたが、実にバランスが良い。

 ダイナミックレンジや解像度、情報量ならVITAVOX、ロンドンWE、WE13aなどのシアターシステムには敵わないのですが、音楽を一人でジックリ聴くという用途なら、もしかすると一番かもしれません。

 過去40年余のオーディオ歴が否定されちゃいそうで、ちょっと焦っているのですが良いものは良い。

 このスピーカーは江東区のG.T.K.オーディオでgetしたのですが、こうなるとG.T.K.のイチオシ、LEAKのアンプ(varuslopeVプリ+TL10パワー(コメント欄からのご指摘を受け訂正))で鳴らしてみましょう。

https://91683924.at.webry.info/201809/img2_10.153648919265649863178.html

 WE13aの間に収まるのは、Leakのアンプ群とプレーヤー(ガラードT(B)+DECCA XMS)です。これもG.T.K.オーディオの砂入キャビネット装着です。

 入口から出口までG.T.K.オーディオのラインナップ、英国製・家庭用ビンテージで揃えてしまいました。

 音はますます良いですね。太いだけではなく弾んで美しいです。

 我が家のオーディオ評論家も、Bell-Howell+3000Hを見た目でナニこれ、古臭いと馬鹿にしていましたが、聴かせるとビックリ。
 とにかく音楽が鳴ります。

 私は「バランス」だの「まとまり」だのに逃げ込むのは男らしくないっ !!と気張っていましたが、この音をマルチアンプのデカいホーンで出すのは自分には無理です。

 こういう世界も大いに価値を感じますね。 
https://91683924.at.webry.info/201809/article_10.html


____


108.2kg 6F6パラp.p.をWE13aシステムへ&LeakアンプをAXIOM22へ(後編)2018/09/09
https://91683924.at.webry.info/201809/article_11.html

https://91683924.at.webry.info/201809/img1_11.153649059021521927178.html
https://91683924.at.webry.info/201809/img2_11.153649060993893973178.html

 (6F6パラp.p.に外装を付けました)


 さて、Bell&Howell箱入り AXIOM22(+3000H)に充てがった LeakのアンプはWE13aシステムのドライブに使用していました。ですからWE13a用のパワーアンプを何か考えないといけません。

 現在手元に有る真空管パワーアンプで、使用可能なものは是枝式6550p.p.と同6F6パラp.p.です。前者は60w、後者は20〜30wですから、後者が安全でしょう。しかしゲインは後者が高いので、S/N比には少々心配もあります。

https://91683924.at.webry.info/201809/img3_11.153649105012258176178.html

 6F6パラp.p.は数年間上の写真の様にセットしていました。なんでこんなヘンな格好かといいますと、実はこのアンプ、横向きにして既製品のシステムラックにセットしていました。

 どこに使っていたかといいますと・・・

 大阪暁明館病院の礼拝堂に収めていたものです。
 5年前に大阪暁明館病院が移転新築したときに礼拝堂も新しくなりました。私は礼拝堂のPA装置を寄付しました。

 スピーカーはタンノイのスーパーレッドモニターの38cmコアキシャルを外して壁バッフルにしました。アンプは既製品のミキサーに、是枝式6F6パラp.p.です。

 しかし1年ほどでパワーアンプが同時に2台壊れてしまいました。パワー管が8本とも一度にパンクしたので、アンプが原因ではなく、AC電源の異常か変な入力が入ったかだと思います。

 是枝さんに修理してもらいましたが、礼拝堂から火事でも出したら大変です。
 新しく既製品の業務用トランジスタパワーアンプを寄付して、6F6パラp.p.は引き取ることにしました。

 そういう訳で、6F6パラp.p.はこんなヘンな格好をしているのです。

 裏に手を入れると感電するし(電源を切っても電解コンがチャージされていますから)、ホコリも入るので、以前から外装を付けようと思っていましたが、この機会にやってみました。


https://91683924.at.webry.info/201809/img4_11.153649182813150637178.html


 別に大したものじゃないです。バーチ合板の端材を丸鋸で適当にカットして組み立て、墨汁で塗装、ホームセンターで売っているゴム足を貼り付けただけです。

 別にテキトーに作っただけで、デザインなんか気にしていなかったのですが・・・

 一番上の2枚の写真、(前編)の冒頭の写真を見てください。
 なんだかえらくカッコイイ。そう思いません?

 W、D、Hのバランスが偶然ですがバッチリ決まりました。

 板取りも塗装も木ネジもいい加減ですが、すこし歪んだり汚れたりしているところが雰囲気出てますぞ。

 アンプを外装の板箱に留めるネジはクラシックなブロンズのマイナスネジが工具箱にありましたので使用、さらにクラシックな感じになりました。

 ちょっとウエスタンエレクトリックのアンプみたいじゃない?言いすぎかw

 プリは是枝式プリを使用しましたが、スケールの大きな美音です。心配したとおり、ゲインが高すぎてノイズが出ましたので、ゴールドポイントのATTを挟んで入力を少しだけ絞るとバッチリです。

 なお、このアンプはAVサラウンドのリアプレゼンススピーカー(シーメンス・コアキシャル)用に使用していたのですが、そこにはBell-Howellを鳴らしていたBOSE 1200W、BTL接続を流用しました。

 板材は木っ端、ネジ類は工具箱からGET、塗料も買い置きの墨汁、ゴム足、ATTも手元にありましたので、コスト・ゼロで完成です。

 週末は雨続きでしたが、たっぷり遊べました(土曜日は岡山大学皮膚科の新教授就任パーティーがあったので、仕事もしましたが)。

 さて、明日からは仕事、頑張りますw

 えっと、礼拝堂のPAアンプが良い音かって?

 なーに、ALTEC1568や1569も駅や飛行場や学校のPAアンプだったそうですから、大丈夫ですよ、たぶんwww
https://91683924.at.webry.info/201809/article_11.html

38. 中川隆[-13616] koaQ7Jey 2018年9月16日 19:20:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18598] 報告

GOODMANS「AXIOM22 Mk2」 2014/3/4
https://blogs.yahoo.co.jp/loverysugichan/38211017.html

本日急遽、こばさんに連れて行ってもらいました、秋葉原ですよ!
滅多にすれ違う車なんかない館山道を、車は一路秋葉原はアンディクス・オーディオへ^^


目的はこれ!

https://blogs.yahoo.co.jp/loverysugichan/GALLERY/show_image.html?id=38211017&no=0


銘柄はGOODMANS「AXIOM22 Mk2」(箱入り)という30cmサブコーン付きフルレンジです。
訳あって、さっそく我が家の2階和室に納まりました^^


ユニットは30センチフルレンジなんですが
その音は30センチという、フルレンジとしては少々大柄なイメージは皆無で
女性ボーカルの声の出方は8cmフルレンジを彷彿とさせるもの。
何か聴いていて狐につままれたと言っても言い過ぎではないですね〜


アンディクスのフロアーで鳴っていた音とは違って
我が家の2階の和室6畳間での「AXIOM22 Mk2」の音はタイトな感じです。

和室だからでしょうが、細かい音がよく聴こえます。
ほんとに小口径のような出音で、こういうスピーカーがあるんだな〜というのが
正直な私の感想であります。


こばさんがお帰りになるまでの短い時間の中で、次々とソフトを変えて聴きたくなる
久々に本気モードにさせられたスピーカー、それがGOODMANS「AXIOM22 Mk2」なのです。

コメント


杉ばあさまを魅了したグッドマン!
まさに「グッド」ですね(笑)

大口径のフッレンジってどんなんなんだろうか??
こばさんのレポも楽しみにしておきます*^^*

2014/3/4(火) 午後 9:07男のカワサキ
.


杉さん 今晩は。

本日は急も急、せっかち爺にお付き合いいただき、かつ力仕事まで無報酬でやっていただき、感謝感謝です。

早速、写真並びに出音の特徴をあげていただき、ありがとうございます。

どうか存分に調教願います。(笑)


業務連絡
「GOODMANS」ではないでしょうか。。

2014/3/4(火) 午後 9:07こば
.


たもちゃん、こんばんは〜^^

大口径のフルチン・・いやフルレンジ^^;
おそらく想像もつかない音だと思います。

こばさんは大満足でしたよ^^

2014/3/4(火) 午後 9:14loverysugichan
.


おーなんかすんごいモノを…
これってアルニコの外磁ですよねっ
もしかして買ったんですか…こばさんが

2014/3/4(火) 午後 9:16アイアン主婦
.


こばさん、お疲れ様でした〜^^

今日はほんとに街に出られて幸せでございました。
アンディクスの社長さんのお人柄も特上級で、何故か安堵しました(笑)

無報酬どころか、こんなお付き合いだったらいつでもご遠慮なく!^^
誤字、御詫び申し上げます^^;

2014/3/4(火) 午後 9:20loverysugichan
.


凄いですねぇ〜(^^;) こばさんの行動力には脱帽です。杉さん、小口径フルレンジのような30cmフルレンジ。素晴らしい表現ですね。

2014/3/4(火) 午後 9:21[ le8t ]
.


こんばんは^ ^

良いな〜!秋葉原〜^ ^

グッドマン! 渋いですね〜。 自分も知ってるメーカーですよ。ls3/5aも出しているメーカーの一つだと思います。
変わった形式のフルレンジのようですね!

いいな。いろいろ楽しみが増えすぎて、次はカメラですね^ ^

2014/3/4(火) 午後 9:21[ にっぱー ]
.


鉄さん、今晩は^^

そうなんですよ、こばさん、一目惚れしちゃいまして^^
でも、目に狂いはなかったようです。

アルニコの外磁って、どういうものなのか分からんですが
きっとそのとおりかと思います^^
ユニットの価格、そうとうなもんらしいです。
それだけの音がしてると思いますよ^^

2014/3/4(火) 午後 9:25loverysugichan
.


le8tさん、今晩は〜

^^;、いや、そうとしか言い様がない音なんです。
ありがとうございます。

其方にもいよいよ届いたとの知らせ・・
BACもこうなると、一皮も二皮も剥けたってところでしょうか^^

2014/3/4(火) 午後 9:29loverysugichan
.


にっぱーさん、こんばんは^^

秋葉原、今度ご一緒しましょう!
グッドマンのLS3/5a、それは知らなかったです。
イギリスのスピーカーは、日本人の耳に合ってるんでしょうかね〜・・
良いですよ、このスピーカー^^

こばさん、カメラは買わんと言ってますが分からないですよね〜^^;

2014/3/4(火) 午後 9:34loverysugichan
.


にっぱーさん、雪まるださん、flattwinさん。
ナイス、ありがとうございます^^

2014/3/4(火) 午後 9:35loverysugichan
.


こんばんは^ ^

このユニット、アキシオムシリーズの最上位機種ですね。

どんな音なんでしょう。いつかは聴いてみたいです。^ ^

2014/3/4(火) 午後 10:59[ にっぱー ]
.


にっぱーさん、どうも〜^^

最上位機種でしたか、こばさんも良い耳してますね^^
暫くお預かりしてますので、いつでもどうぞ。

2014/3/4(火) 午後 11:07loverysugichan
.


こばさん…アンディクスに行くたび誘惑されてるみたいですね(爆)

あそこの社長もこばさんを思い浮かべながら仕入れしてるんでしょう(笑)

しかし…これも相当大きなSPに見えますが(爆)

2014/3/4(火) 午後 11:15エディ
.


エディさん、こんばんは^^

あの社長さん、中々良い味出してました。
がに股が又、人柄に通じていそうで良かったです^^

大きいですよ。
VLZとは大違いです。
音も大違い^^、芯のある心地良い音がします。
何でもいけそうです。

意外でしたか?
そう言われると・・・そうですか?(笑)
次は何を狙いますかね。。。

2014/3/4(火) 午後 11:21loverysugichan
.


ひょっとして
一旦そちらで待機ですか?

こんな俺でも
その気持ち
なんとなく分かります!(爆)

2014/3/4(火) 午後 11:56Zジジイ
.


12インチだと301はよくオークションにも出品されてますけど、22とは珍しいですね。

モノラルなんですか?

2014/3/5(水) 午前 0:22おやじ sp.
.


ヘロヘロコーンの恐ろしく鋭い音のするスピーカーですね!
使いこなしが難しいというか、アンプの素性がモロに出てしまいますね!

2014/3/5(水) 午前 6:28[ kumataro845 ]
.


杉ちゃん様
おはようございます。これはまた凄いスピーカーですね。80の上級機種という位置付けでしょうか。きっと深みのある音で、それでも「タイト」というのが良いですね。30cmのフルレンジというのは珍しいでしょうが、バランス良好の優れ物かと思います。ブリティッシュサウンドの魅力の極みと拝察しました。

2014/3/5(水) 午前 6:46[ リラ ]
.


ゼットさん

そうですね、夏ごろまでとおっしゃってましたが
もう少しお部屋の整理がつくまでということでしょう。

ゼットさんはアナログに再チャレンジするしかないだろうと
巷では噂が噂を呼んでますよ〜

2014/3/5(水) 午前 8:17loverysugichan
.


おやじsp.さん

珍しいスピーカーらしいですね。
一期一会で終わらせないところが
こばさんらしいです^^

これはノーマルにステレオです。
モノラルではないです。
すいません、2本一緒に撮れば良かったです。

2014/3/5(水) 午前 8:53loverysugichan
.


くまさん。

何でも聴いてらっしゃいますね^^
くまさんの言われる「鋭い」が私には心地いいです。
でもうるさいとは全く思わないですね。
中音の素晴らしさを教えてくれる銘スピーカーなのでしょう^^

2014/3/5(水) 午前 8:58loverysugichan
.


リラさん。

おはようございます。
さすがにリラさんも良くご存知らしいですね。
私なんか見るもの聴くもの、その多くが新鮮です^^;

出音は非常に好感のもてるものですが
セッティングで追い込めば、可也な高バランスで聴けそうです。

英国製は日本人の耳に合ってるのかどうか分かりませんが
その多くが期待を裏切らないように思いますね^^

2014/3/5(水) 午前 9:05loverysugichan
.


altum さん、リラ1890 さん、ロバートプラント さん。
ナイス、ありがとうございます^^

2014/3/5(水) 午前 9:08loverysugichan
.


こんにちは。

これはこれは、楽しい預かりものですね。

「小口径みたいな鳴り」というのは、新鮮な印象記でした。(*^-^*)

2014/3/5(水) 午後 3:57たっちん
.


たっちん、こんにちは^^

楽しくて大きな預かりものです。
大きいです^^
そのイメージが強烈なので
余計に音がぎゅっと締まって聴こえるのかな〜・・・

たっちんが聴いたら又違うでしょうが
音を鮮烈に感じる今の印象だと「小口径」がぴったりです^^

2014/3/5(水) 午後 4:07loverysugichan
https://blogs.yahoo.co.jp/loverysugichan/38211017.html

39. 中川隆[-13354] koaQ7Jey 2018年10月13日 18:34:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19162] 報告

CHORD「Qutest」DAC


価格.com - Chord Electronics Qutest のクチコミ掲示板
http://bbs.kakaku.com/bbs/K0001041237/#21949196

透明な水だが冷たくはない
2018/07/08 11:40(3ヶ月以上前)
スレ主 woodsorrelさん


現在のメインシステムは SP が AXIOM80 の4発、アンプは金田式の 14Wと DAC 組み込みの120W。

LPプレイヤーはマイクロの真空吸着(糸ドライブ)でしたが、現在は事実上CDプレイヤーに変化しています。

1973年に金田式アンプに手を染めてから寄り道もしながら何台作ったことか・・
ソースはほとんどがいわゆるクラシックですがフラメンコなども好物です。
SPシステムも結局は「教祖様」推奨とほぼ同じとなっていました。

その過程でオーディオ的聴き方から音楽的聴き方に変化しています。
そのきっかけはデジタル録音の登場です(そのLPを聴いてもわくわくしにくくなった)。

コンサートに足を運び、消えかかってきた「よい演奏」のLPを買いあさりました。
1980あたりから2000年あたりの録音には「音」はよくても「音楽」が楽しくない録音が少なくないと感じていました。

パソコンをWIN10に切り替えたところでCDを片端からリッピングしてパソコンで再生できるようにしています(ハイレゾはソースが少なすぎる)。
SPはフォステクスのFE208-Solを無限大バッフルに近い構造で天井近くに配置。
DACはラックスマンのDA150、アンプは金田式の14W。

最初の音出し・・なんだこりゃ・・いわゆる甲高い音、失敗か(^^;
しかし1週間ほどSPがエージングされるとなんとかなるようになってきた。
オーディオの虫も騒ぎ出しました。
もっと AXIOIM80 で聴こえる音楽に近づけないものか。

パソコンでのDACは未知の領域でしたが、Qutestを導入しました。
一聴して透明な音で、FE208-Solとマッチするとみえます。
SPシステムの中低域の力感不足も改善されて心臓をなでさするような雰囲気もでてきた。
これならいけそうです(^^)

イギリス製のA級パワーアンプを使ったことがありますが、イギリス系は私の好みに合うのかもしれません。

他の方がお書きになっている充電装置(Omars)で鳴らしてみましたが、Qutest付属のACアダプタより透明感が増えますね。

ただし、残容量が半分以下になると音が鈍くなるような気がします、気がする程度ですけれど。

別メーカーの充電装置(リチウムイオン、低価格)も使ってみましたが、こちらはだめでした。
音がつまって伸びきらず欲求不満になります(^^;

アナログでいろいろ経験したオカルト的現象がここでも生じているようです。
バッテリー電源は静寂とか透明といった方向、AC電源は力感が増える、相反するところがみえます。

これらに電線やら部品やらのいろいろ、加えて好みがからんで、やはりやっかいしごく。
いまのところ使い勝手を含めてQutest付属のACアダプタで良となっています。
デジタルでも電源は工夫のしどころとみえるので、いじる楽しみが増えそうです。


フィルタのセットは最小限が「白」で、若干のフィルタリングが「緑」。

いまのところ「緑」です。

橙や赤にするといわゆる真空管的なウオームトーンになりますが、音の鮮度や透明感の低下があるといえばいえるので各人のお好み次第といったところ。


出力レベルの設定は使うパワーアンプに合わせればOK。
むろんパワーアンプ側に音量用ボリュームが必須です。

常用での音量VRの回転位置が12時あたりになるように設定しています。

インプット信号のセレクトは自動切り替えですが、誤ってボタンを押してしまうと電源をいったんOFFしないと自動切り替えに戻らないようです。

外形デザインは宝石箱のようで秀逸。
回路がみえる丸窓を手前にむけて使っています。

音質の大半はアナログであるパワーアンプとSPシステムで決まると思います。
DAVE(超高価)がDAC内蔵プリアンプとするならQutestは機能を最小限に絞り込んだ変換器。
それ以外の機能は他に任せる。
電源すら持たないともいえるわけで、昔のLPレコードでのカートリッジに相当すると思います。
私の場合はそれで充分というよりそのほうがありがたいです。

しばらくはQutestでひきだせる音楽を楽しむことになりそうです。
さてなあ、音楽専用のパソコンで鳴らすとどういうことになるのかなあ。


スレ主 woodsorrelさん
2018/07/20 14:21(2ヶ月以上前)
Qutestの熱中症にご用心

24時間運転を続けていますが、異常動作が発生しました。
33回転LPを45回転で鳴らしたのとそっくりの音がでてきます(^^;
回転数があがってピッチと音程が高くなっている感じ、なんだこりゃ。
(ボタンをいじりまわしたらジャーというノイズになった)

パワーアンプの天板上にベタで本体を置いています。
電源を10秒程度OFFしても復旧しません。
1時間OFFで復旧しました。
温度だな・・パワーアンプ天板の温度を計ると36.5度。

Qutest内部ではそれよりずっと高温になっている部分があるはず。
アナログでは温度変化で音質の変化といったことはあっても、こういう異常は考えにくい。
おそらくデジタル処理での異常動作だと思います。

とりあえパワーアンプ天板との間にスペーサー(空気層)をいれて運転中。
ちなみにメインSPのAXIOM80は湿気に弱い。湿度が70%を超えると音に艶と張りがなくなる。
梅雨時はエアコンでの除湿が必須。
Qutestには熱中症対策か(^^;

スレ主 woodsorrelさん
2018/08/17 20:46(1ヶ月以上前)
電源による音質変化のテストをやってみました。

まずは独立型の太陽電池と250wのインバーター電源(正弦波)。
パソコン関連をすべて太陽電池に切り替えたついでにDACと14Wパワーアンプも太陽電池系のAC100Vで駆動。

太陽電池は2kWhほどの密閉型鉛電池を経て複数のインバータで冷蔵庫や換気扇などに使っています(8年ほど経過)。

鳴らした瞬間に??
グランドピアノがアップライトピアノになったような・・いわゆる安っぽい音で深みがない。

電源のプラグの向きによる音質変化はありますが、安っぽさに変わりなし。
DACとパワーアンプのみ東京電力のAC100Vに戻すと音も復活(Qutest電源は付属アダプタ)。

太陽電池が汎用電源として問題を生じたことはないですが「微妙なオーディオ」では使えないと判断しました。
電力会社と連携させる太陽電池システムの場合もオーディオでは要注意かもしれません。

なお、パソコン系は商用電源でも太陽電池でも変化(問題)はありません。
パソコン側では「オカルト的現象」に抵触する部分がないからだと思います。

電源プラグの向きのチェックにはテスターが必要です。
機器同士の接続を切り離して電源プラグを接続してスイッチオン。
テスターを交流電圧モードにしてテスター棒の一方の検出部を手で握り、もう一方をシャーシやRCAプラグなどのアース側に触れます。

電圧は10Vくらいなので感電はしません(^^;
この電圧が低くなるプラグの向きが正解です。
機器によって電圧が違いますが、低い方を選びます。
多くの場合、音の広がりやエネルギー感に差が出ます。

スレ主 woodsorrelさん
2018/08/17 20:51(1ヶ月以上前)

トロイダルトランスとシリーズ型定電圧回路のAC大型電源5V5A。
中低域のボリューム感が増えるけれど全体が甘く鈍くなります。

音源をふくめて音のエッジが強調されるような音作りになっている場合では「相性とお化粧」として使えるかもしれません。
この電源が使っているコンデンサはオーディオ用ではないので、フィルムコン3.3μを加えてみました。

ツイータを加えた2ウエイスピーカみたいな音になります。
いろいろコンデンサを試せばうまいバランスがあるかもしれません。

次にパナのニッケル水素エネループ(BK-3LCC、950mAh)×4本(初期電圧5.2V)。新品。
これはだめです、音がつまって伸びない。
音楽が楽しくならないのは致命的。
これを4個並列にして16本にしてみましたがやはり音に伸びがありません。
あえて少容量のローコスト電池を使ったのは、この電池のほうが内部抵抗が低いという情報があったためです。

ニッケル水素enevolt(2100mAh)16本、新品(中国製)。
パナのローコスト型よりはいいですがやはり音がつまり気味になってしまう。
音がのびない理由は単に電池容量や内部抵抗だけではなさそうです。

何回充放電したかわからない汎用で使っていたサンヨーのエネループ(HR−30TGA、1900mAh)を16本。
全体的にソフトタッチになって好ましくも感じますが、次第に物足りなくなって欲求不満が・・(^^;。
パナBK-3MCC 1900mAhは上記の現行電池と思います。
音楽の躍動感がわずかですがサンヨーより上か、新品だからかもしれない。

前に書いたOmarsのポータブル電源の場合は気持ちのよい清涼感が強まります。
それがニッケル水素とリチウム?の違いか??
そのあたりQutest付属ACアダプタ電源のバランスのよい音作りには感心することしきり。
くやしいですね、外国勢に全敗(^^;

それ以上の電源があることはあります。
大昔からのマンガン電池、パナのネオ単一、4本です。
静寂、そのなかから音楽が躍動して、ひきこまれます(^^)
しかし4時間しかもたない(動作電圧4.5Vあたりが限界とみています)。
AC電源の工夫でより上を期待できると思いますが、これには手間暇をたっぷりかける必要あり。


総じてバッテリー系には静寂感があり、商用電源系にはエネルギー感があるとみました。
これにどのような味付けをするか、これが腕のみせどころか。
パナのネオの音質レベルになると「接点」の問題がみえてくるようです。
乾電池を電池ケースで使うか・・ほとんどが鉄とニッケルメッキ接点でしょう。
むろんハンダ付けが良、しかしこれはマニアとオカルトの世界。

以下は試聴に使った中の比較的新しい録音のCDです。

Ronald Brautigamのモーツアルトのピアノフォルテ全集/BIS
Christian Tetzlaffのバッハの無伴奏ヴァイオリン /ONDINE
Alexandre Tharaudのショパンピアノ曲集/hamonia mundi
Nathalie Stutzmannのシューベルト歌曲集/ERATO
Nobuko Imaiのレーガーのビオラソナタ集/BIS
Michel Camilo & TomatitoのSpainとそのシリーズ数枚/Decca

オーディオ的アナログ録音で有名なものに Cantate Domino
Proprius1976年録音2003年CD化、現在ハイレゾ化されて試聴可。
(高域とホールトーンの雰囲気、合唱が混濁するかどうかといったところか)
なお、試聴CDの何枚かは金田式DC録音のCD化(限定品)で、録音時の演奏を聴いています。


スレ主 woodsorrelさん
2018/09/10 11:55(1ヶ月以上前)

タンタルコンデンサ追加


付属のACアダプタに手をつけました。
以下は製品保証を受けられなくなる可能性がありますのでご注意のこと。

電源用USBコネクタから10cmほど離れた位置の平行ケーブル(プラス側に破線マークあり)を2本に分離してコンデンサをバイパスとして挟み込むだけです。
ケーブル切断はせず被覆をむいて、コンデンサのリードをからめます。
(とりあえずハンダ付けはしない)

アルミ電解とセラミックは不可、フィルム系は容量不足。
高価ですがタンタルのリードタイプ(ハーメチック型)を使用、極性に注意。
大昔から好みのコンデンサです(ディップ型とチップ型は使ったことなし)。
KMETやVISHAY製をマルツオンラインやamazon経由で入手可能。

全体に質感と高域の静けさが増加します。
ただし、100μFの大容量とすると音楽がおとなしくなってしまう。
電源のエネルギーがコンデンサに吸い取られている感じ、オカルトですね(^^;
最適値がありそうです、20μF(10μF×2)を使用中。

写真はVISHAYの100μF20V、小さいのが10μF20Vと10μF16V縦型(おそらく国産)。

どらチャンでさん
縁側-ヘッドホン&イヤホンの音空間を好くしましょう。の掲示板
2018/09/10 14:54(1ヶ月以上前)


エネループの充電池はオーディオ用に向かないですょ。
前後立体的描写力がなくて,出音がペラペラの薄ぺら。

其れと,ハイスペックな「ニッケル水素enevolt(2100mAh)」辺りも同様の傾向ですね。
EVOLTAの冠は付いてますが,冠名はハッタリですね。
で,此の手の充電池をオーディオに向かい入れるのは「無駄」ですが,本体消磁すると多少は佳くなるかもね。

↓此方辺りの充電池が,今の時代では,まだマトモな音を提供するのじゃないかな。
https://panasonic.jp/battery/charge/p-db/HHR-3AM2B.html

スレ主 woodsorrelさん
2018/09/12 08:17(1ヶ月以上前)

どらチャンでさんはじめまして。

オーディオで「鉄」が嫌われて久しいですが、ニッケルとコバルトも強磁性体ですね。
端子類の硬質金メッキもニッケルを含むそうで、「金メッキ味」が楽しめそう(^^;

マンガン単3はよい音ですが使い捨てすぎて実用にならない。
マンガン単1に対抗できるのが上に書いたタンタル追加です。
リチウムは特殊、私的にまだ未知数です。

災害が続いていますが汎用充電池がたくさんあれば多少は安心。
ENEROIDなる自動充電器を使っています、使い勝手たいへん良。


どらチャンでさん
縁側-ヘッドホン&イヤホンの音空間を好くしましょう。の掲示板
2018/09/12 20:17(1ヶ月以上前)

>マンガン単3はよい音ですが使い捨てすぎて実用にならない。

パナのマンガンは悪くないですね。
以前,スタックスポータブル機のスレにて挙げてます。

>マンガン単1

パナのマンガンは,俺らの及第点に入るので,所有のCカセットTC-D5Mに入れてますょ。

処で,附属電源アダプタは佳くないとのくだりが散見されますが,電源アダプタは替えたのですかね。
まー,RMEの附属電源アダプタも宜しくないので,当機に限った事じゃ在りませんが。

スレ主 woodsorrelさん
2018/09/14 19:39

>附属電源アダプタは佳くないとのくだりが散見されますが,電源アダプタは替えたのですかね

Qutestの付属アダプタ本体はそのままです。
小型の汎用5Vアダプタがごろごろしていますがオーディオ用を意識はしてないと思います。

Qutestのアダプタは付属ですからその意識はあるはずですが、AC100V側の状況に「敏感」ではないか、と感じています。
うちの環境では、プラグの向きによる変化が大きい、太陽電池系で音質が悪くなる、からだけの判断ですけれど。

大型建物では電力の引き込みに建物専用の変圧器を用いています。
この場合、AC100Vプラグの向きを変えても変化がみえない場合もあります。
どっちでもよいのか、どっちでもだめなのか、??

家庭用の電気はほとんどが単相3線式で、中性線(アース)に対して100V線2本で引き込みます。

屋内配線は器具類の「使用状況を推定」して、2本の100Vの電力消費がバランスするように配線されています。

単相100Vの大電力器具を使うとアース線のバランスが崩れやすくなります。
(多くのエアコンは単相200Vで、2本の100Vを使うのでバランスは崩れない)
これらは微妙なオーディオでは要注意かもしれません。

いまのところ、うちの環境かつ好みを含めて(使い勝手を除く)

マンガン単1(ハンダ付け)、次いで付属アダプタ+タンタルコンデンサ。

次がOmars AC出力対応の88W24000mA(清涼感)。

次に付属アダプタそのまま(エネルギー感)。

次にトロイダルトランス+シリーズレギュレータの汎用5V5A電源。


となっています。


どらチャンでさん
縁側-ヘッドホン&イヤホンの音空間を好くしましょう。の掲示板
2018/09/14 21:36


>プラグの向きによる変化が大きい、

スイッチング式電源アダプタ使いでも,引用くだりは否定しないですね。
俺らの環境でも合わせてますから。

>トロイダルトランス+シリーズレギュレータの汎用5V5A電源。

此のタイプは宜しくないですかね。

http://www.ratocaudiolab.com/product/legacy/ral_ps0514/
http://www.ratocaudiolab.com/product/accessories/ral_ac05_03/

此の辺りの+5Vが出力出来る電源アイテムは使ってますが,下記のアイテムは容量が足りないですかね。
当機に対して。

http://naspecaudio.com/discon/king-rex-discon/u-power/

書込番号:22109042
http://bbs.kakaku.com/bbs/K0001041237/#21949196


▲△▽▼


CHORD「Qutest」DAC について詳細は


OPPO Sonica DAC _ CHORD「Qutest」
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/852.html#cbtm

40. 中川隆[-13362] koaQ7Jey 2018年10月23日 14:39:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19471] 報告

ピンチはチャンス〜前編〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年10月22日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0aff4676e310eb9635a420f64d801c7c?fm=entry_awp

オーディオ機器を使っていると残念ながら故障(ピンチ)は付きものだ。

とりわけ我が家の場合は1日で10時間以上は確実に稼働しているのでなおさらだ。たとえば真空管の寿命到来をはじめハンダの劣化による接触不良やトランスの断線など枚挙にいとまがない。

そういうときはほんとうにイライラするしガッカリするが、結果的に振り返ってみると逆に「いい方向」に転ぶことが多いのが我が家の特徴だ。

まことに「ピンチはチャンス」を地でいっている気がしてならない(笑)。

今回もそうだった。顛末を記録しておこう。

「ガリガリ、バリバリ、ギャギャ〜ン」と、真空管アンプ「PX25シングル」のスイッチを入れたとたんにメチャ凄い音がして慌ててスイッチをオフしたのはたしか1年前くらいのことだった。

原因は出力管「PX25」の故障だとすぐにわかった。

急いで我が家の真空管の主治医「北国の真空管博士」(以下「博士」)に送付して診断してもらったところ「管内のエアリークですね。修繕は不可能です。」との冷徹な宣告があった。

自分でいうのも何だが「かなり高価で希少な真空管」を失ってがっくりきたが「どうせ消耗品なので仕方がない」とすぐに気持ちを切り替えた。

そして今度は1か月ほど前のこと、同じ真空管アンプのスイッチをオフしたときにキュイ〜ンという変な音がする。これも出力管が原因だろう。我が家ではPX25真空管は鬼門だなあ!

二度とあのギャア〜という凄まじい音を聞きたくないのですぐに「博士」にご相談すると、「エアリークの可能性が高いですね。使わない方がいいです。波及的に大切なトランス部分などが故障する可能性がありますよ。」

「PX25真空管の音はたいへん気に入っているんですがどうもちょっと”もろい”ようですね。残りがあと6本ほどありますがこの際なので寿命の測定をしていただけませんか?」

すると、「ハイ、いいですよ。まとめて送ってください。それから私が以前に改造したそのアンプですがインターステージトランスにUTC(アメリカ)の「A19」が使ってありますよね。

いいトランスですがPX25にはちょっと規格が小さすぎるように思います。心当たりのトランスがありますので入れ替えるともっと良くなるような気がしますが。」

一も二も無く「ぜひお願いします」と、乗り気になったのは言うまでもない(笑)。

博士は本業の農業のかたわら「ご母堂」の介護、そしてたくさんのバックオーダーを抱えておられているのでご多忙の中たいへん申し訳ない気がするが、このアンプばかりは乗りかかった船として許していただくことにしよう。

そして待つことしばし、測定の結果「真空管はすべてOKでした」とのことでうれしい限り。

ただしアンプの方は紆余曲折があったみたいで、お目当てのインターステージトランスをわざわざ手に入れられて2個ほど試されてみたものの、結局「UTCのA19には及ばず」とのことで「A19をよりよく生かす」方向へと方針変更。

この辺はとてもシビアで安易な方向に流されない博士に心からの信頼感を覚えた。

ほどなくして「裏技回路を含めてありとあらゆることをやってみました。ご要望があったハムノイズの軽減もどうやらうまくいったと思います。まあ、聴いてみてください。」

ようやく1か月ぶりぐらいに戻ってきた「PX25アンプ」に、懐かしさのあまり頬ずりしながら(笑)さっそく試聴に入った。

ここでPX25真空管アンプの画像をと手持ちのデジタルカメラでパチリとやろうと思ったらウンともスンとも動いてくれない。どうやら故障したみたいだ。カメラには興味が無いので安物のデジタルカメラを使っているがもう7年以上くらいになるので寿命かな〜。

そこで以前撮った画像を再掲させてもらおう。

    

このアンプ群のうち上段右側の大型の「ナス型真空管」が挿入されているアンプがそれである。

スピーカーをグッドマンの「トライアクショム」(イギリス)にして、期待に胸を弾ませながらさっそく聴いてみたところ・・・・。

以下続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0aff4676e310eb9635a420f64d801c7c?fm=entry_awp


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ピンチはチャンス〜後編〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/62be7d3077dc396617fe2096d00d0a63


前回からの続きです。

オーディオの愉しみというのは「好きな音楽を好きな音で聴ける」ことに尽きるが、そのほかにも新しい機器を購入したりあるいは改造した後で「はたしてどんな音が出るんだろう」と、興味津々で耳をかたむける瞬間にあると言っても過言ではあるまい。

この心理はオーディオ愛好家であれば手に取るように分かりますよねえ(笑)。

まったく胸がわくわくする瞬間だがその結果、出てきた音に「喜ぶ」かそれとも「哀しむか」の確率から言えば我が家の場合は五分五分といったところだろうか。まことに「丁か半か」の博打みたいなものだといえないこともない(笑)。

その点、今回改造を終えて到着した「PX25シングル」アンプの場合は、博士の秘術を尽くした入魂の作品なので良くなっていることは確実だが、それがどの程度までかというのがハイライトである。

デジタルカメラのご機嫌が直ったみたいなので画像を挙げておこう。

     

前段管は「SX112」(トリタンフィラメント)だから不足はない。トリタンフィラメントのスピード感と情報量の多さは酸化被膜フィラメントがとうてい及ぶところではない。

繋いだスピーカーは「AXIOM80]と並んで我が家の至宝ともいえる「トライアクショム」(グッドマン:イギリス)だ。

     

ここで思うのがオーディオ愛好家には2種類のタイプがあって、期待どおりの好きな音が出てきたときに「笑いが止まらないタイプ」ともう一つは逆に「しんみりして感涙に咽ぶタイプ」(笑)。

前者はネアカ、後者はネクラといったところだが、自分は秘かに後者に分類されると自覚している。

改造後の「PX25シングル」と「トライアクショム」の同じイギリス勢同士の組み合わせを聴いて「やっとここまで来たか!」と思わず涙ぐんでしまった。

ブリティッシュサウンドの神髄とでもいうべきか、音にそこはかとなく気品が漂うのが何よりも素晴らしい!イギリス人というのは老獪というのか、やっぱり一括りに出来ない人種だなあとつくづく思い知らされる。

それに周波数レンジが広くなっており低音域の沈み込みが明らかに違う。また改造前は無音時にごく微かにブ〜ンというハム音がしていたのがまったく皆無となっている。

念のため「どこをどう弄ったのですか?」と博士にお訊ねすると「前段管の切り替え部分の抵抗を整理してシンプルにしたことと、リップルフィルター関連のコンデンサーの容量を3倍にしました。」

エッ、リップルフィルターって何? 素人の悲しさでサッパリ(笑)。

それはさておき、これには後日談があって博士から「実はアンプの裏蓋をつけ忘れてしまいました。そのままだと芸がないので私のお気に入りの「6SN7WGT」(シルヴァニア:クロームトップ)を2本同梱して送付しておきます。」

    

以前、我が家の「6SN7GTアンプをグレードアップしたいのでいい真空管を教えてください。」とお訊ねしたところ「6SN7はピンからキリまでありますが、コスパから考えますとシルヴァニアのクロームトップといったところでしょう。手元に10本以上ありますので2〜3本なら譲ってあげてもいいですよ。」

「ハイ、そのうちお願いします。」で終わっていたのだが、何とタダで手に入ってしまった。

まことに初めから終わりまで「ピンチはチャンス」だった(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/62be7d3077dc396617fe2096d00d0a63

41. 中川隆[-13107] koaQ7Jey 2019年1月09日 17:43:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22222] 報告
277: SAT-IN :2018/12/01(土) 09:56:08 HOST:195.net211007085.libmo.jp

AXIOM80 も一口にオリジナルと復刻版に分けられなくなってますね。

元々時代によってマイナーチェンジが有ったのと復刻版にオリジナルの残存パーツを使った物が有ったらしいということです。

一般的にはマグネットに貼られたシールで WENBLEY MIDDX がオリジナルで HAVANT HANTS が復刻版です。(無銘も有り)

が、しかし、オリジナルのフレームに復刻版と同じコーンが使われた個体が時折り出現します。

こういったものは古びたフレームに真新しいコーンであることから交換されたものと推測されます。

カンチレバーの厚さの違いは石アンプに対応するためという説が有ります。
理由はともあれ仕様の変更ですから、これをもって貶めるのは筋違いかと思われます。

薄いほうがフラフラして低域が出るというイメージは有りますけどね。

一番注目するのはコーンの縁の折り返しです。
切りっぱなしの復刻版より剛性が高くフレームとの隙間がせまくなり低域に有利な可能性が有ります。

この辺の検証は未だにハッキリとした形で成されていませんね。

278: SAT-IN :2018/12/13(木) 18:43:47 HOST:dcm2-118-109-190-4.tky.mesh.ad.jp

ついうっかりというなれば訳ではないけど、別スレに書き込んでしまいました。

オリジナルとされる個体のカンチレバーの厚さは約0.45mmです。
復刻版とされる手持ちのは情報からみて約0.5mmくらい。
くらい、と言うのは外さないで安全に測定するのは困難だからです。

何れにしてもカンチレバー単体ではそれほどの差は無いですね。
ダンパーとの相乗作用で違いが出るものと思われます。

コーンの剛性と折り返しの効果はチャンスを逃した為に確認出来ないでいます。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1417941619/l50

42. 中川隆[-12769] koaQ7Jey 2019年1月24日 10:33:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年01月01日

純銀製SPケーブル


DAコンバーターからプリアンプ、あるいはプリアンプからパワーアンプに繋ぐコード類(RCAコード)、次にパワーアンプからスピーカに繋ぐコード(SPコード)などはその線材の種類によって音質が変わることはよく知られています。

しかし、コード類がもたらす効果についてはあまりにも安易なところがあり、邪道のような気がしてこれまであまり興味がなかったのですが、つい最近オーディオ仲間が海外から取り寄せたという「定価47万円の銀線コード」(アメリカ製)を持参してくれましたので聴いてみたところ驚くべき効果がありました。

ヴァイオリンの音色が「まるで濡れたように聴こえる」のです。

これは素晴らしい!

これに関しては次回以降で述べてみましょう。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0cbbc3cc1d1feb64d69d46dcfc86b533

魅惑の「オーディオ実験」〜純銀製SPケーブル〜 2019年01月07日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ec750452941438c3cebedf413a733107

元旦(2019年)に投稿した「今年の音楽&オーディオの展望」のアクセス数がいまだに落ちない。通常は投稿して2日も経てばガクッと減って見る影もなくなるのだが・・・。

「お米」の評価は「炊いてすぐよりも冷めた時に定まる。」というが、ブログもそうかもしれないなあ(笑)。

いずれにしても、きっと読者の興味を惹くことが書かれていたに違いない。もしかして「純銀製のSPケーブル」のことかな・・・。

やっと遅ればせながら「純銀製のSPケーブル」について記録しておきましょう。

昨年末のこと、「仕事中なのでゆっくり試聴できませんが」と、慌ただしくお見えになりすぐに去っていかれたオーディオ仲間のYさんが置いていかれたのが新品の「純銀製のSPケーブル〜2m〜」だった。

「100時間ほどエージングが必要とのことですが、試聴してみてください。」

      

左側が容れてあった箱で、右側が現物(片チャンネル分だけ撮影)。

アメリカからわざわざ取り寄せたというもので定価47万円を年末セールで2割引きで手に入れられたとのこと。おっと、「2割引き」は言わずもがなかな(笑)。

「へえ〜、ケーブルにそんなに大枚のお金をつぎ込むなんて世の中にはもの好きがいるもんだねえ。」と、本心を押し隠して(笑)、試聴してみると驚いた。

中高音域に独特の艶というのか「あでやかさ」が出てきて、ことにヴァイオリンの音色が瑞々しくて振るいつきたくなるほど色気がある。

こんなに音が良くなるのなら「同じものを絶対買わねばと」思ったほどだが、1週間以上経った今日においてはやや衝撃が和らいできて「もっと安ければ購入するんだが」と、諦念に変わっていった(笑)。

そもそもアンプの出力端子からSPユニットの端子までがすべて銀線コードで統一できればいいのだが、SPユニットの端子(半田付け)から箱に付属したSPターミナルまでは銅の単線を使っているので単に部分的な効果に過ぎないことも一つの理由だ。

逆に言えば、部分的な接続にもかかわらず純銀製ケーブルの効果があったことを認めざるを得ないのも事実。

我が家のSPケーブルについてはこれまでは安物の「銅の単線」(直径0.8mm)を使っており、ついぞ不満を感じなかったものの、今回の純銀線ケーブルによって大いにショックを受けてしまった。

SPケーブルの効果恐るべし!

そこで少しジタバタ騒いでみることにした(笑)。

まずは10年以上も前に購入した「PADのSPケーブル」二組(計8本)を倉庫から引っ張り出した。

当時は結構な「お値段」だったんですよ〜。

このSPケーブルは端子が「Yラグ」になっているので、改造前のウェストミンスターに使っていたのだが、改造後はすっかり縁がなくなりずっと使わずじまいだった。

今回の件でスパっと閃いたねえ!

「Yラグをバナナプラグに換えてくれませんか。」と、真空管工房を開設されているKさん(大分市)に泣きついた。

現物を持ち込んで検分してもらったところ(2日)、「うん、何とかできそうですね。バナナプラグは常備していますから大丈夫です。」

そして、3日後の5日(土)に完了報告を受けて取りに行った。理想的な見事な出来栄えだった。完成品が次の画像。

   

今どきには珍しいプラス線、マイナス線の各1本づつで、これで片チャンネル分だが、見るからに線が太いでしょう!まるで蛇がとぐろを巻いているみたい。

何も線が太いから性能がいいとは限らないが、さっそく自宅で試聴してみた。スピーカーはグッドマンの「トライアクショム」だったが、アッと驚くほどの変わりようで情報量が段違いだし音の粒立ちも見事だった。何よりも音が瑞々しい。

従来の銅の単線(0.8mm)をはるかに凌駕しており、純銀製ケーブルにも負けず劣らずの勢いでまったくうれしい悲鳴(笑)。予想だにしない見事な復活だった。

実を言うと2ペア分のケーブル(8本)だったので1ペア分(4本)はオークションに出そうと思っていたが「こんなにいい音がするケーブルを出すのはもったいない。当面、使う当てはないが持っておくことにしよう。」とアッサリ心変わりして出さないことにした。

それに、まったく縁もゆかりもない赤の他人が「さしたる苦労」もせずにこのケーブルで「いい音」を出すのが癪に障るのも理由の一つ(笑)。

しかし、このいかにも「狭〜い料簡」が後になって功を奏するとは、その時はまったく知る由もなかった。

さて、もう一つ忘れてはならないのが「純銀線」へのこだわりだ。

オークションで物色したところ恰好の獲物が見つかった。

「KIMBER KABLE 8AG 純銀線 スピーカーケーブル 2.0mペア」。

    

ネット画像がこれだが、定価47万円の純銀線ケーブルに比べると月とスッポンほどのお値段の開きがあったが(笑)、これも無事ゲットした(5日に落札)。

さあ、これでいよいよPADのケーブルとの一騎打ちの始まり始まり〜。

と、ここまで書いたところで、本日(7日)現在まだ現物が到着していないので続きは次回へと持ち越し〜。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ec750452941438c3cebedf413a733107

魅惑のオーディオ実験〜盲点だったSPケーブル〜 2019年01月12日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/eecbf12acc5aa26175abaddab81d7636

新年早々から「嬉しさ半分、口惜しさ半分」といったところかなあ。いきなりの話だが、何しろSPケーブルのことである。

通常、オーディオに対するイメージといえば音響を大きく左右する部屋の形状は別として、まずはスピーカーであり、次にアンプが来て最後に前段機器の出番というところだろう。

これらに比べると各機器を接続するケーブル類は「異質=異端者」のような気がしてこれまでほとんど無関心だった。

なぜなら細かい「工夫の余地」があまり無いし、高級品ともなると法外なお値段で贅沢趣味のイメージが付いて回るから。

ところが、オーディオ仲間が持参した「純銀製SPケーブル」の音に腰を抜かさんばかりに驚いたのが昨年末のこと。

それからはいつものように「のぼせもん」(博多弁)になって、まっしぐら(笑)。

否応なく開眼させてくれたオーディオ仲間には心から感謝している。

10年以上も倉庫に直し込んでいた「PURIST AUDIO DESIGN」(PAD)のSPケーブルがバナナプラグへの変更によって見事に蘇ったのだ。

  

何しろ低音域の力強さに驚いた。ずっと以前のこと、購入先のショップの担当が「PADは何と言っても低音の迫力です。」と言ってたが、そのとおり。それかといって、中高音域の独特の艶にも背筋がゾクゾクっと来るほどでまったく不満なし。

こればかりは実際に聴いてもらわないと実感できそうもないのがもどかしい(笑)。

自分で言うのも何だが、真空管アンプもスピーカーもかなりのハイレベルにあったところ、その能力の発揮を阻害していたのがほかならぬこれまでのSPケーブル(銅の単線)だったということになるのだろう。

逆に言えば、マイナス要素を最小限に食い止めるのが良いケーブルとしての役割かもしれない。

こんな優れものをよくもまあ10年以上も倉庫の中にほったらかしにて「馬鹿だなあ」と「口惜しさ半分」で自分の頭を小突いてやった(笑)。

それにしても「Yラグ端子」から「バナナプラグ端子」への交換作業を快く引き受けていただいたオーディオ仲間のKさん(大分市)には感謝の言葉しかない。

Kさんは現在真空管アンプ工房を開設されており、50年近いベテランだが、そのKさんにまたもや「あつかましい」お願いをした。

「我が家にはウェストミンスター用としてJBLのネットワークを使っていますがSP端子が実に貧弱なものが付いています。これをしっかりしたSPターミナルに交換できませんかね。するともう一組余ったPADのケーブルが使えるようになります。別府方面に来る用事がありましたら寄っていただけるとありがたいです。」

下記の画像がその見るからに古色蒼然としたJBLのネットワークだがご覧のようにまことに貧弱なSP端子が付いている。これらをすべて「ちゃんとしたターミナル」に変えようという算段である。
   
  

スペース的にみてちょっと無理かもしれないが「ダメでもともと」の話である。

とにかく一組余った「PADのSPケーブル」(4本)を使いたい一心で思いついたアイデアである。 

ところが、とても親切なKさんのこと、翌日になってわざわざお見えになっていただいたのでさっそく現物を検分してもらった。

「ああ、これなら出来そうですよ。以前にも取り扱ったことがあります。2日もあれば十分でしょう。」と持ち帰っていただいた。

あなうれし!

そして翌々日の9日(水)のこと、「完成したので持っていきます。」

   

見事な仕上がりで、これでバナナプラグ同士の抜き差しができる!

さっそく、PADのSPケーブルをパワーアンプ端子からネットワークの「INPUT端子」に繋いで試聴に移った。

パワーアンプは相性のいいPX25シングルにしてみた。スピーカーはもちろん「ウェストミンスター」(改)。

   

我が家に限ってのことだろうが、どうもJBL「175」だけだと高音不足を感じてしまうのでJBL「075」ツィーターをマイカコンデンサー(0.075μF×2)でローカットして繋いでいる。

ポイントは「175」をムンドルフの無抵抗コイル(0.15mh:画像の赤バンド)でハイカットしていることで、これがあるのとないのとではかなりの違いがある。

KさんともどもCD盤を数枚聴いてみたが、以前よりも音の密度というのか粒子が細かくなって音響空間が凄く豊かになっている。

これは素晴らしい!

何よりも「費用 対 効果」が抜群なのがビンボー人にはありがたい。

今年は幸先のいいスタートでメチャ運が良さそうだが「好事魔多し」という言葉もあるので用心しなくっちゃ〜(笑)。
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「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年01月14日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/a69c0a28f83cdaf3c67617d877678ef3

Nさんから4日ほど前にお電話があった。

「あけましておめでとうございます。今年の正月はマランツ7型プリアンプの製作にかかりっきりでした。やっとどうにか完成したので聴きに来ませんか。」

「はい喜んでお伺いします。ついでにPADのSPケーブルが使えるようになりましたので持って行きたいのですがいかがでしょうか。」

「エッ、PAD!それは興味があるねえ。どうぞ持ってきてください。」


結論から言えば「Nさん自作のマランツ7」は素晴らしい音だった。「アルテックA5」が朗々と鳴って何ら不満を感じなかった。

    

よくお話を伺ってみると「マランツ7」型は感度が高いのでコンデンサーや抵抗の材質によって音が豹変するとのこと。

惜しいことに長期保管中だった「バンブルビー」のコンデンサーは容量が抜けたのが多くて2割程度しか使えず、その一方、抵抗の方はアレンブラッドリーが無事ですべて統一出来たとのこと。

当初はノイズが盛大に出て、3日間ほどコンデンサーをとっかえひっかえの調整の連続だったがようやく落ち着いたそうだ。

   

マランツ7型は我が家でも使っているが掛け値なしに「いい音」がすることを実感した。

詳しく伺うと、オーディオ界では「マランツ7党」として独自の世界が築かれており、程度のいいものから悪いものまでレストアされたものが専門店によって販売されていて、オリジナルに近い最高級品は350万円なり!

「マランツ7」じゃないと出ない音があるというのはよくわかります。

かって「ソウル・B・マランツ」氏(アメリカ)が個人用に製作したプリアンプが評判を呼び、その後広く普及したわけだが「採算を度外視した性能のいい製品を作り続けると会社が倒産する。」のは、マランツ社も例外ではなかった。

逆に言えばオーディオ業界で長持ちしている会社は「?」かもねえ(笑)。

最後に、本日の目的の一つだったSPケーブルをウェスタン製の単線からPADに切り替えて試聴させてもらった。

   

「凄いなあ!こんな音はアルテックA5から初めて聴いたよ。」と、感心することしきりのNさん。

何よりも低音域の重量感がすごかった。それかといって中高音域もとても澄んだ音が出る。

やっぱりPADのSPケーブルはどんなシステムにも通用する実力を発揮してくれたようだ。

さあ、PADの次の道場破りは「オートグラフ」と「クリプッシュホーン」を愛用されるMさん宅だ。

翌日、Mさんの了解を得てから訪問させてもらった。

以下、続く。
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魅惑のオーディオ実験〜電線病(伝染病)〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年01月18日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/bc988d53535cb27359a8dec48249c955

「電線病(伝染病)に感染させて申し訳ないです。」と、先日お見えになったときに苦笑されるオーディオ仲間のYさん。

そういえば、このところのSPケーブルへの「逆上(のぼ)せ」ぶりはYさんが購入した超高級な「純銀製ケーブル」を昨年末に試聴させてもらったことが「きっかけ」だった。

「いいえ〜、ずっと昔のPADのケーブルを加工して活用しているだけですから別に大枚のお金をかけたわけでもないし、むしろ開眼させてもらって感謝しているほどですよ。」と模範解答をしておいた(笑)。

いずれにしても、このSPケーブルが我が家のオーディオ環境を一変させたのは間違いない。たかがSPケーブルごときにそんな資格があるのかと言いたいところだが現実にそうだから否応でも受け止めざるを得ない。

AXIOM80の大変身、「200V → 100V電源の目覚ましい効果」、強力マグネットの「ツィーター」復活、171Aプッシュプルアンプの躍進など枚挙にいとまなし。

これまで日陰にいた連中が堂々と「大手を振ってまかり通る」のだからたまらない(笑)。

        

この「シュトルム・ウント・ドラング」(疾風怒濤)については次回以降でみっちり詳述させてもらうことにして、今回は我が家だけでなく2軒のオーディオ仲間宅での武者修行でも実力をいかんなく発揮してくれた状況を述べておこう。

前々回のブログに述べたようにNさん宅の「アルテックA5」では期待にそぐわぬ活躍ぶりだったが、翌日のMさん宅での「クリプッシュホーン」スピーカーでも見事な活躍ぶりだった。

クラシック好きのMさんが例によって数台のレコードプレイヤーでカートリッジをとっかえひっかえしながらの再生に対してそれぞれの持ち味を十分に発揮させてくれた。

「どんなに気に入った音が出ても、いつも同じ音だと飽きてきますのでそういうときはカートリッジを変えて楽しんでいます。」と、Mさん。

「人間の脳はマンネリを嫌うと本に書いてありましたからね。変化を欲しがるのは基本的な本能だと思いますよ。カートリッジで音に変化をつけるのは手軽で面白そうですね。」と自分。

      

   

片方のスピーカーの「オートグラフ」でも試したかったが、SP端子が「バナナプラグ」仕様になっていなかったので不可能だった。

「端子部分を改造すればいいじゃないですか」とお奨めしたのだが、オリジナルにこだわられるMさんのお気持ちも十分お察しできるところだ(笑)。

これでSPケーブルの武者修行をひととおり終えたが、ただひとつ問題点がある。

画像をご覧のようにあまりにもケーブルが太いものだから鑑賞するときに丸見えになるのがネック。見ただけで興を削がれること間違いなし(笑)。

オーディオは見てくれも大いに影響するが、豪華なスピーカーやアンプだといかにも「いい音」が出そうで否が応でも説得力が増すものの、これがSPケーブルだと逆に嫌悪感が増すのが何だか不思議。もちろん自分だけのイメージかもしれないが。

「ケーブルにオーディオの神は宿らない。主役になってはいけない存在だ。」という気にさせるものが何かあるのだろう。

しかし、実際にこれほどの変化をもたらすとなると認識を改めざるを得ない。ケーブルはシステムの音質を大きく左右する大切な機器の一部だ!

たしか「論語」にも「過ちを犯してしまったら、ためらわずにすぐ悔い改めよ。」というのがありましたっけ(笑)。

それにしても、ただでさえ我が家のシステムの風景はどなたかのブログによると「とてもクラシックを聴ける雰囲気ではない」と酷評されている始末だが、それに加えてそれほど広くもないオーディオルーム(5m×6m)に合計8本(長さ3m)の蛇がのたうち回るのだから、できるだけ人目につかないように工夫しなければいけない。

唯一の対策は当面使っていない機器類を倉庫に移管してスペースを確保してうまく隠すしかない。

半日ほど本腰を入れて作業したところ随分すっきりした。

当面これ以上は道具を増やさないことを決意したが、はたしていつまで続くことやら。もちろん小道具は別ですよ〜(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/bc988d53535cb27359a8dec48249c955


魅惑のオーディオ実験〜AXIOM80の復権〜 2019年01月20日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/a4c4b867af9c75a1ee0265524decaf9b

オーディオはたしかに理論も大切だけど、実際に実験してみないと分からないことの方が多いような気がする。

オーディオとは言い換えると機器同士をいかに組み合わせるかに尽きると思うが、相互の長所と短所を微妙に絡みあわせるところにこそ妙味があって、似た者同士よりも異質とされるものを組み合わせて良好な結果が得られたりすると心から快哉を叫びたくなる。

したがって、オーディオ機器を単独で良し悪しを判断するのはとても危険なので常に相性実験が必要となる。

まあ、そういう趣旨で昨年12月に発足させた新しいカテゴリーの「魅惑のオーディオ実験シリーズ」だが早くも14件目の登載となった。

今回は、このところ存在感が増すばかりのPADのSPケーブルがもたらした様々な「福音」(ふくいん)について述べてみよう。

まずは、

☆ 神経質なAXIOM80が見事に変身

これまでいろんなスピーカー遍歴を重ねてきたが、とうとう最後はグッドマンとワーフェデールに落ち着いた。この辺がおそらく終着駅かな・・。

やはりクラシックを主体に聴くとなると、どうしても「ブリティッシュサウンド」になる。

そういうわけで愛好しているグッドマンだが、我が家では頼もしい「3兄弟」が常に出番を競っている。

長男の「AXIOM150マークU」(口径30センチ:同軸2ウェイ)は聴き疲れのしない音でクラシック専門に聴くのにはもってこいのスピーカーだが、多少のんびりしているところがある。「総領の甚六」かな(笑)。

次男の「トライアクショム」(口径30センチ:同軸3ウェイ)はなかなかのしっかり者で、あらゆる音楽ソースに柔軟に対応できるが、やや「八方美人」過ぎるところがあり、もう少し専門的に尖ったところが欲しい気もする。

そして問題は三男で末弟の「AXIOM80」(口径25センチ)だ。

三兄弟の中でも「白眉」(出典「三国志」:蜀の馬氏5人兄弟の中でもっとも優れていたのが馬良で、その眉毛に白毛が混じっていたことから同類の中で最も優れているものを白眉という。)ともいえる存在だが、その一方ではもう病的ともいえる繊細な神経の持ち主で、あらゆる変化に敏感に反応するが、ときにはあまりの気難しさにへきへきしたくなるほど(笑)。

このくらい個性的で「じゃじゃ馬」スピーカーも珍しいが、いったんツボにハマると特上の音を出してくれそうな気がするのでその辺が得体のしれない魅力の一つ。

何しろAXIOM80の一番のネックは「低音域」にある。音の姿は「ピラミッド」型にたとえられることが多いが、やはり底辺がしっかりと豊かに鳴ってくれないと全体が神経質かつ不安定になってしまう。

試行錯誤すること、もはや10年以上になって大いに勉強させてもらったが、ようやくこのAXIOM80から「まとも」ともいえる低音域が出てくれるようになったのはうれしい限り。

オーディオ仲間からも「PADのSPケーブルによってAXIOM80の神経質な面がすっかり払拭されましたね。」という「お墨付き」までいただいている。

「な〜んだ、AXIOM80の低音不足を解決するカギはSPケーブルにあったのか」というわけだが「うれしさも 中くらいなり おらが80」。

実はエンクロージャーの工夫やアンプの改善などの正統的な手段で目的を果たしたかったので「うれしさ半分」というわけだ(笑)。

まあ、手段はどうであれ実際に良くなったのだからこれ以上欲を言うと罰が当たりそう。

これでようやく「AXIOM 80」が真価を発揮してくれて名誉挽回。「賢弟愚兄」の状況になりつつあるのかなあ(笑)。

ついでに調子に乗って・・・。

☆ 復刻版のAXIOM80の活用

SPケーブルの重要性にほとほと目覚めさせられたので、このほど調達したのが銀線のケーブルだ。口径は「0.8mm」で銀は銅よりも伝導率が高いというので試してみることにした。

   

使用目的はウェストミンスター(改)の上に載せていた「175+075」コンビを外して復刻版の「AXIOM80」を活用することにある。

もちろん、やってみなくちゃ分からんという実験の一環である。ネットワークもJBLの「LX80」(クロス800ヘルツ)からテクニクス(クロス1200ヘルツ)へ交換。両方ともこのほどSP端子をバナナプラグ仕様に変更してもらったばかりである。

我が家では「LX80」がベストだが、付属の中高音域用のボリュームを最大限に上げてもAXIOM80が鳴ってくれないので仕方がない。

   

そもそも「AXIOM80」のスピードに合う「ウーファー」なんてまず存在しっこないし、ましてや口径38センチなんて反応が鈍くて論外だ。

やっと現用中の「スーパー12」(ワーフェデール)が口径30センチなので辛うじていけそうだし、肝心のマグネットは同じ「赤帯タイプ」である。

     

いずれにしても1200ヘルツ(−12db/oct)から「AXIOM80」を使おうというのだからたいへん珍しい。

たしか先年亡くなられた音楽評論家の「宇野功芳」さんのシステムが3ウェイで、低音域と高音域にワーフェデールのユニットを、中音域にはAXIOM80を使っておられたぐらいだ。

注意すべきは「箱無し」の状態で低域信号を入れたらこのユニットは一発で故障すること請け合い。実に苦い経験を持っている。  

ワクワクしながら聴いてみると、これはっと思わず絶句・・・。

   

「美は人を沈黙させる」(小林秀雄)という言葉はほんとうだねえ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/a4c4b867af9c75a1ee0265524decaf9b


魅惑のオーディオ実験〜銀線ケーブルの威力〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年01月24日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/3ef91be1af65d7bb4dbd7c0a8d680d6c


このブログに頻繁に登場していただいている近隣のオーディオ仲間のYさん。

フルートの名手なので日頃から生の音に接しておられるせいか、音に対する感度がすこぶる高いし、歯に衣着せぬご指摘にも実に鋭いものがあって我が家のオーディオに大いに貢献してもらっている。

ちなみにモーツァルトの作品だけは演奏するときになぜか心がウキウキしてくるそうでまったく別格とのこと。

まだバリバリの現役なので我が家にお見えになるのは土曜、日曜のいずれかだが、「ちょっと聴いてもらえませんかね。」とお誘いすると気軽に「ハイ、いつもの時間ですね。」

その昔、プロ野球巨人に宮田というリリーフ投手がいたが、決まって8時半ごろに登場するので「8時半の男」と称されていたが、家内に言わせると「1時半のお方」だそうだ(笑)。

実はYさんがお見えになる理由の一つに「AXIOM80」への愛着があるのも事実で、いろんなスピーカーを聴いていただくのだが、最後は「AXIOM80」を所望され「やっぱり最後はこのスピーカーに尽きますね。」といつもウットリされている。

そのYさんが「AXIOM80に半田付けしている銅線を銀線に変えるともっといい音がすると思いますけどねえ。」と、ポツリと洩らされた。

現在のSPケーブルの状況はパワーアンプのSP端子からSPボックスのSP端子まで「PADのSPケーブル〜3m〜」が行き、それから先は銅線が1.2mぐらいの長さでAXIOM80の端子に半田付けしている。

この1.2mの長さの銅線を「ぜひ銀線に変えましょうよ。」というご提案である。

銀線と銅線と音がどう違うのか問われても科学的に証明するのは困難なので、聴感上で判断するしかないが、とてもハイ・センシティブな持ち主のAXIOM80だから、きっとこの小さな変化にも如実に反応を示すことは容易に想像できるところ。

期待度100%のもと「善は急げ」とばかり、さっそく東京のショップに注文した。中高音域なら直径0.8mm1本でいいが、フルレンジとなると2本をより合わせた方が無難だろう。


したがって片チャンネル分のプラス線、マイナス線を合わせて換算すると、1.2m×2×2=4.8mだから両チャンネル分だと9.6mになる。銀線は高価なので結構なお値段になりますよ!(笑)

しかし、乗りかかった船なので初志貫徹といこう。ほどなく代引きで品物が到着。

さっそく所定の1.2mにカットしてAXIOM80に半田付け。「芯剥き」がたいへんな作業だった。端っこを100円ライターで炙って厚手のビニール製手袋で焼けた部分を引っこ抜くこと連続16回。


このAXIOM80は古色蒼然としているが希少な最初期版である。

銀線の被覆には2種類あって「透明」と「青」があるが、芯の剥き具合がよくわかるので「青」の方がGOOD。

作業は1時間ほどで終了した。丁度土曜日の午前中だったので音出しすることなく、Yさんに「AXIOM80に銀線を装着しましたよ。一緒に聴きませんか?」

「ハイ、わかりました。いつもの時間ですね。」(笑)。

結果から言えば「素晴らしい!」の一言だった。

「水も滴るようなヴァイオリンとはこのことですね。完璧です。これまで聴かせていただいた中でベストの音ですよ。」

流石はAXIOM80で、たった1.2mの銀線ケーブルへの変更にも見事に応えてくれた。

メデタシ、メデタシ。

ちなみに使用したアンプは「171Aプッシュプル」だった。これもPADのSPケーブルによって息を吹き返したアンプである。相性が抜群で低音域の力感には「!」だった。ナス管がズラッと8本並ぶ眺めは壮観。

右の片隅に見えるRCAケーブルは「PADのREV.B」を復活させた。

  

このアンプの電源を「100v」から「200Vから100Vへ降圧した」電源へ切り替えたところ、全体的に騒がしさが減って透明感が増したのには驚いた。

「前段管がメッシュプレートの227で出力管がとても素直な171A,出力トランスがピアレスでインターステージトランスがパーマロイコアですから悪い音の出ようはずがありませんよ。」とは、改造していただいた「北国の真空管博士」の弁である。

AXIOM80との組み合わせに限って言えば「WE300Bシングル」や「PX25シングル」よりも明らかにこのアンプの方が上位にランクできる。

しかし、こういう完璧な音を出されると、逆に「失いたくない」という不安が頭をもたげてくるので良し悪しですね〜。

オーディオは、ほどほどがよろし(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/3ef91be1af65d7bb4dbd7c0a8d680d6c

43. 中川隆[-11496] koaQ7Jey 2019年3月13日 12:12:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[499] 報告

オークション情報〜高額で落札されたSPユニット〜
「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年03月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/5082c261d6c4cdcffece255176b32734


「クラシックやジャズ、そしてオーディオは1950年代が黄金時代だった、あの頃はほんとうに良かったなあ。」と回顧する人は多い。

ただし、現代と大きく違うのは「インターネット」という文明の利器が利用できないことだった。

これは大きい。

オーディオの向上は自己に有益な情報をいかに収集するかにかかっているともいえるが、現代ではネット情報によりいとも簡単に貴重な情報が手に入るし、それにオークションが実に効果的なツールになっている!

我が家もその例にもれず現在使っているオーディオ機器の大半はオークションで手に入れたものである。

ここ20年ほど常にアンテナを張っているが、機器の調達のほかにも売り買いの相場を通じてオーディオの趨勢が把握できるところが実に面白い。

そこで、つい最近の顕著な例として高額で落札されたSPユニット二点を挙げてみよう。

☆ SPユニット「AXIOM80」(グッドマン:英国)

   

「フレームに塗装がしていない 初期の物です。ビビリもなく 修理歴もない 美品です。」と簡潔な説明付きで出品された「AXIOM80」。

落札日は3月11日(月)、落札額は「622、001円」なり!


高ッ!

たしかに、マグネット部分の角が丸いし「WEMBLEY MIDDX.」の印字は比較的初期の製品であることを示している。

それにしても62万円とは驚く。我が家のAXIOM80も最初期の製品との触れ込みで5年ほど前にオークションで落札したときは「36万円」だったので、今にしてみると随分安い買い物だったことになる。

このところ「AXIOM80」の相場が「うなぎ登り」のようだが、このユニットじゃないと出せない音がある一方で、現代は「マンション・オーディオ」の波及によって大型スピーカーの人気が凋落しており、その反動があるのかもしれない。

そしてもうひとつ、ネット情報でこのユニットの凄さが広く知れ渡ってきたことも挙げられる。

もちろん、このブログがその一つだとは言いませんけどね(笑)。

☆ JBL / AMPEX 150-4C 極上ペア

   

オークションの解説がちょっと長くなるがそのまま掲載させてもらおう。

「JBL最強ウーファーの誉れ高い150-4Cの、最初期ジムラン筆記体AMPEXラベルです。

JBLが初めてシアター向けに開発しWESTREX、AMPEXに供給したもので、375ドライバーや537-500ホーンとともにJBLを代表する銘ウーファーです。製造は年代から見て1954〜56年頃です。

ラベルにBy AMPEXとあるのは、この時期にJBLがAMPEXにライセンス供与したためで、設計製造は正真正銘のJBLです。この後、AMPEXによるJBL買収はご破算になりますが、当時WESTREX、AMPEXブランドと同時にJBLブランドも並行して製造、販売されていました。

今回出品のものは、コーンやエッジに全くのへたりや痛みのない極上品で、コーンNo.も150-101のオリジナルです。コーン裏面の粗さやフィックスドエッジの仕上げから見て、製造当初のものと思います(定かではありませんが)。」

以上のとおりだが、数ある口径38センチのユニットの中でJBL「150−4C」の噂はかねがね聞いていたので落札価格に大いに興味を持っていたところ、結果は「52万5千円」なり。

まあ、そんなところですかね。やっぱりJBLファンの入れ込みようは半端ないですね(笑)。

ちなみに我が家のポリシーには口径38センチ以上のユニットは入っていない。

空気を前後に動かす量と負荷を考えただけで背筋がゾッとするし(笑)、音の反応が鈍いというかスピードが遅く感じるのでどんなユニットであろうとアウト。

せいぜい口径30センチまでが合格ラインで、「スケール感」と「繊細かつ緻密な再生」を天秤にかけた時に後者を優先させることにしているのがその理由。

つい最近もJBLの口径38センチ「D130」ユニットをオークションで委託処分したばかりだが落札価格は「5万円」だった。「150−4C」とは月とスッポンの価格(苦笑)。

しかし、いかに「150−4C」といえども価格的には「AXIOM80」に負けるのだから意外だ。

このことは「音を雄大に鳴らす」量的オーディオから「音の彫琢を愉しむ」質的オーディオの時代への移行を暗示しているのだろうか。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/5082c261d6c4cdcffece255176b32734



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ヤフオク! - 「AXIOM80」の検索結果
https://auctions.yahoo.co.jp/search/search?auccat=&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=&sc_i=&exflg=1&p=Axiom80&fixed=0&x=0&y=0

44. 中川隆[-11417] koaQ7Jey 2019年3月17日 12:28:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[580] 報告

277: SAT-IN :2018/12/01(土) 09:56:08 HOST:195.net211007085.libmo.jp

AXIOM80 も一口にオリジナルと復刻版に分けられなくなってますね。

元々時代によってマイナーチェンジが有ったのと復刻版にオリジナルの残存パーツを使った物が有ったらしいということです。

一般的にはマグネットに貼られたシールで WENBLEY MIDDX がオリジナルで HAVANT HANTS が復刻版です。(無銘も有り)

が、しかし、オリジナルのフレームに復刻版と同じコーンが使われた個体が時折り出現します。
こういったものは古びたフレームに真新しいコーンであることから交換されたものと推測されます。

カンチレバーの厚さの違いは石アンプに対応するためという説が有ります。

理由はともあれ仕様の変更ですから、これをもって貶めるのは筋違いかと思われます。

薄いほうがフラフラして低域が出るというイメージは有りますけどね。

一番注目するのはコーンの縁の折り返しです。
切りっぱなしの復刻版より剛性が高くフレームとの隙間がせまくなり低域に有利な可能性が有ります。

この辺の検証は未だにハッキリとした形で成されていませんね。


278: SAT-IN :2018/12/13(木) 18:43:47 HOST:dcm2-118-109-190-94.tky.mesh.ad.jp


オリジナルとされる個体のカンチレバーの厚さは約0.45mmです。
復刻版とされる手持ちのは情報からみて約0.5mmくらい。

くらい、と言うのは外さないで安全に測定するのは困難だからです。
何れにしてもカンチレバー単体ではそれほどの差は無いですね。
ダンパーとの相乗作用で違いが出るものと思われます。

コーンの剛性と折り返しの効果はチャンスを逃した為に確認出来ないでいます。

280: QS :2019/01/04(金) 14:30:31 HOST:229.net211007085.libmo.jp

上のほうの MINOX について書いた自分のカキコミを見て思い出した。
シャッターブレードの交換で苦労したのが、もう17-8年前か・・・
あの頃のパーツ供給者(海外なので直接取引はしていない)を思い出して検索してみると
まだ健在のようです。


282: QS :2019/01/04(金) 18:28:31 HOST:229.net211007085.libmo.jp

調べると、コーン紙からスピーカー作ってくれるメーカーが有るんですね。
それとは別に、AXIOM80 のボイスコイル含むコーンとカンチレバーまで自作でやっている人が居て驚きます。
どこからどこまでが自作かは謎ですが、世の中広いですわ。

288: QS :2019/01/08(火) 05:43:39 HOST:174.net211007085.libmo.jp

なんにしても原点から抜けきらない所は有ります。
他の方は知りませんけど。
私の場合は明らかに貧乏性から始まったと訳ですけどね。(省)

ダブルコーン・フルレンジという甘い響きに弱いのです。

289: RW-2 :2019/01/08(火) 17:51:48 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

>ダブルコーン・フルレンジという甘い響きに弱いのです


御意。メーカーによってはツインコーンとかデュアルコーンと呼んでたり。
ダブルコーンという名を嫌ってか2ウェイスピーカーってな呼称もありました。

せいせい堂々ダブルコーンで宜しい。そして貧乏性なので無駄がイヤ。折しも
エコブーム。背面の音も使う。

平面バッフルか後面開放で使うとユニットも喜ぶ。

拙者宅には平面バッフルも後面開放も鎮座。部屋が広いからね。のびのび朗々。


292: RW-2 :2019/01/09(水) 14:07:20 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

拙者なんかフルレンジジジイです。シーメンス、テレフンケン、SABA、テスラ、
フィリップス、セレッション、フェランティ、ジェンセン、、マグナボックス、
アルテック、JBL、ワーフェデール、リチャードアレン等々。あと国産数十種。

今は5種エニグマに繋がってますが入替え激し。ゲンコツ親分は不動。貫録です。

293: アラン・ドロン :2019/01/09(水) 16:49:04 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

凄い機種の数ですね。フェランティは名前も聴いた事がないです。

グッドマンのアキシオム401とかは使った事があるのですか。
30センチ口径でダブルコーンですが、短いコーンですね。
イギリスのユニットは、後ろから見ると立派に見えますね。

294: QS :2019/01/09(水) 20:34:52 HOST:139.net211007085.libmo.jp

ダブルコーンの話ばかりしましたが、実は LE-8T に代表される金属ドームタイプも好きです。
耳がリニアだった頃の現行当時はハイ落ちと感じましたが、近年に某オーディオ店で聴いたら
さしてハイ落ちとも感じなくなってました。
尤も、ささやかな音量で鳴らしてましたから、単に耳の劣化とも言いきれません。

295: 前期 :2019/01/09(水) 21:36:25 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

以前にも書いたかもしれませんが新宿の山水ショウルームにはよく通いました。
店長がのちに社長になって苦労された方で小生のような生意気なガキにも丁寧
に教えてくれました。LE8T の音の秘密はこの巨大な磁石にあると言っていました。
国産スピーカはマグネットをけちっていましたから立ち上がりの速い音など
望むべくもなかったでしょう。

296: QS :2019/01/09(水) 22:01:11 HOST:139.net211007085.libmo.jp

大きなマグネットにウーハー並のボイスコイル径5cmとアルミドーム・ラジエーターが効いてますね。
一般的にボイスコイル径が小さいほうが高域には有利でも低域には不利で
分割振動が出やすいのではないかと思われます。
天下の JBL さんが導きだした設計値ですから、あの時代にあれ以上は難しかったかと。
見る限り、YAMAHAの2070は 8T の進化型だと思います。
ちなみに755A〜Eもボイスコイル径は5cmでしたね。

298: 前期 :2019/01/10(木) 11:19:05 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

>大きなマグネットにウーハー並のボイスコイル


B&W801やOceanway Monitorなんかもそうでつね。立ち上がりが速くて
パンチの効いた音を目指すとああいう構造になるのでせう。無論その手の音
は好きじゃないという人もいるでしょうけど。

299: QS :2019/01/10(木) 14:24:36 HOST:dcm2-119-241-244-116.tky.mesh.ad.jp

あとコイルのエッジワイズ巻きも有りましたね。

300: 薬漬け :2019/01/10(木) 19:49:20 HOST:sp49-96-18-150.mse.spmode.ne.jp

私の場合は三機種。Axiom80は自分のものとして、西部の 755A と 754A はふんだくりっぱなしで返すの忘れてる(汗)
ただ西部、特に755Aは、あの精緻でリアルな音を聴くと返す気が(略)

303: ワッチ :2019/01/11(金) 10:03:00 HOST:p89247-ipngnfx01marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp

ボイスコイルのついて、以下のサイトに詳しい書き込みがありました。
大きさと特性の関係とか材質の特性とか、なかなか興味深いです。
ttps://blog.goo.ne.jp/parc-audio/e/5343a3102cd9b3465c3456174bf11171

304: RW-2 :2019/01/11(金) 14:37:00 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

読ませていただきました〜。読みやすく勉強になりました。

ボビンの解説のところ。紙やアルミボビンでは接合部に理由あって切れ目を入れてる
(隙間を空けてる)ものもあります。そのへんは割愛したのか触れてませんでしたね。

あと、昔セルロイド製かと思うボビンもありました。紙にシェラックかワニス系を含浸・
重合させたものだったのじゃないかと思ってます。捨てずに取っておきゃ良かった。

国産のボイスコイル径がバラバラなのは基にしたスピーカーもバラバラだからでしょね。
あるメーカーはローラ、あるメーカーはマグナボックス、あるメーカーはジェンセン。
資料求めたり治具機械を買ったり。あの当時はみな家内工業みたいなもんでしょうから。

>ボイスコイルのサイズ(径)を大きくすればそのユニットの音質も良い意味で太めでしっかりとした方向になります


そう思います。拙者の30cmウーハーのボイスコイル径は10cmです。重量も増えますから
強力な磁気回路が必要です。アルニコVが使われてます。最たるものは日立のHS-500の
ウーハー。22cmなのに9.7cm径のボイスコイル。案の定能率が上がらず88dB/1mなのが残念。

305: QS :2019/01/11(金) 16:10:19 HOST:dcm2-110-233-247-70.tky.mesh.ad.jp

拝見しました。
ホビン材料にベークライトが出てこないのは意外でした。
紙に分類されるのかな?
輪にした紙にフェノールを含浸させてオーブンで焼くなんてことも考えましたが
あと、カーボン繊維とかも。(これは向かないかな?)
といっても、まず自作することもないだろうし、想像してみただけです。

書き込む前に飛んだので、そんなところです。

306: RW-2 :2019/01/11(金) 17:04:41 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

あ、そうか。セルロイドじゃなくベークライトだ。だからドームまで一体成型が
出来たんだ。ダイヤトーンのDUD(ボイスコイルボビンと振動板の一体構造)の原型だ。

307: アラン・ドロン :2019/01/12(土) 08:47:07 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

ボイスコイル=振動板、リボン型と似ているのでしょうか。
全面駆動型

308: RW-2 :2019/01/13(日) 13:53:37 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

>リボン型と似ているのでしょうか


全然似てません。第一リボン型にはボイスコイルが無いでしょ。ダイナミック型
であるのは同じです。松下さんはリボンが短冊じゃないのでリーフ型と称してます。

>全面駆動型

一般的にはコンデンサー型をさすと思います。ただ、リボン型を発展させたものに
マグネパンの平面スピーカーがあります。けっこうな大型です。友人が20年も使っ
てたタンノイを叩き売っての後釜に座ってます。スピーカーここに在りというよな
主張が無い。主張というかここから音が出てますという存在感が無い。なのに再生
音は素晴らしい。スピーカーの箱がいかに音を窮屈にしてるかが判ったのでした。

309: AD :2019/01/13(日) 16:29:19 HOST:210.227.19.68

んだ、んだ。スピーカーは機器マニアでなけりゃ存在感なんて要らないような。
机や壁に貼り付けて音を出すシステム(おもちゃみたいな感じのモノ)あったけど、
あれをしっかりとつくったらいいモンできんじゃないかと思う。
純粋に音楽聴きたいソフト優先志向の方にはいいんじゃないかと。(私もそのひとり)
だって日本の住宅環境ってバカでかいSPシステムなんて置けないですもん。
デッカイ豪邸、専用のオデオルームあってこそのシロモノですから、見た目より結果優先で。

そこんとこでいうとフルレンジの小型密閉形システムなんてお手頃でしょうね。
パイオニアのS-X3Uくらいの超小型(箱というより鉄の塊)スピーカでも出てくる音が
その存在感を感じさせない音量と臨場感。形はマグネパンとは両極みたいなもんですが
いい意味で存在感を忘れさせる逸品ではないでしょうか。

310: AD :2019/01/13(日) 16:34:19 HOST:210.227.19.68 ↑注釈(言い訳):

2ウェイシステムですが、フルレンジ志向の考え方として捉えてくらはい。


312: QS :2019/01/13(日) 18:49:57 HOST:dcm2-119-240-141-73.tky.mesh.ad.jp

「LIST・調所電器」でした。
スピーカーも励磁型となると大体似たような形になりますね。
今は景山式平面スピーカーを作っています。

313: アラン・ドロン :2019/01/14(月) 09:11:06 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

私の認識不足でした。リボン型の原型は、ハイルドライバーですね。
ハイル博士という人がおりました。
ボーズ博士より知名度は低いですが。

314: RW-2 :2019/01/14(月) 11:36:40 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

>「リスト」という名前です


昔は国産でもいろんなメーカーがありましたね。マグネチック型のワルツとか。
励磁型のハークとか。あちらさんのボイトとかフェランティを真似てたんでしょね。

拙者が以前裏板で紹介した励磁型のマグナボックスもフェランティも欲しい方の
熱意に負けて譲ってしまいました。酒代欲しさに売り払ったわけでは・・・。。。(略

315: QS :2019/01/15(火) 19:57:44 HOST:dcm2-49-129-186-211.tky.mesh.ad.jp

クリスキットが薦めてたのはEAS-16F10というテクニクスの6半でしたね。
見た目が LE-8T みたいなやつです。
特性図を見る限り100Hzから上が結構平坦に出ています。

316: RW-2 :2019/01/17(木) 08:05:40 HOST:127.236.241.49.ap.yournet.ne.jp

>EAS-16F10というテクニクスの6半


でっかい密閉箱で使います。王道です。

桝谷さんはスピーカーケーブルなんか 1m/100円で十分って言ってましたね。それでまともに鳴らないシステムは何を使ったってダメということでしょう。

先般亡くなった佐久間さんも配線材はアンプ内部も含めやっぱり普通の電源コードを使ってました。

317: QS :2019/01/17(木) 19:58:33 HOST:dcm2-110-233-247-195.tky.mesh.ad.jp

>でっかい密閉箱で使います

何故か6半に関しては矛盾しているようでいて、正道なんですね。
P-610なんかも4chのリアスピーカー(オマケ)みたいな箱に入れて、いい加減に扱うと、まさに 4chのオマケみたいな音(オーディオ志向的には)しか出ません。

但し、意図してそれを狙うのも有りです。
今、昔のラジオみたいな音を出すのにP-610はハイファイ過ぎるかな?


357: 薬漬け :2019/03/16(土) 20:57:55 HOST:zaq7ac404b8.zaq.ne.jp

80の「記憶にある幻の美音」を何とか出したくて、あれやこれや。

普段はアキュC280〜R120ppで鳴らしているのですが、どうもこれが記憶の美音にはちと遠い。

そこでパワーをカンノの300Bシングルにしてみると、これは最低。音に紙臭さが充満して、 我慢がなりませんでした。

それではとクォード 22+IIを SPU-GTEで鳴らしてみると、悪くはないんですがどこか古臭い。

ではと入力をアキュにして、クォード22のラジオ端子に接続し、入力だけR120ppと同じ条件で鳴らしてみると、何のことはない R120 とほぼ同じ音が出てきました。

ここまで来て、やはり40年近く前の記憶は美化されたままで置いておいて、現実と格闘するにはもはや体力がないと諦めた方が良さそうに思えてきました。

下手をしたらエンクロージャー交換まで行きそうな感じなので……。
げに手強きかな、80。

358: 前期 :2019/03/16(土) 21:27:11 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp
>>357 薬漬けさん、今晩は。

小生はレプリカしか聴いたことがありませんので「このSPのどこがそんなに
イイのか?」という程度の印象しかありませんがマニアたちはレプリカと
オリジナルは別物だといいますからそうなのでしょう。

それはともかく先輩に質問です。どこかで80は英軍の諜報活動に使用すべ
く設計された特殊なユニットと言う話を聞いた曖昧な記憶があります。それ
は事実なのでしょうか?

359: QS :2019/03/16(土) 21:50:21 HOST:dcm2-118-109-189-10.tky.mesh.ad.

>どこかで80は英軍の諜報活動に使用


確か自分も似たようなことを書いた記憶が有ります。
「英軍の諜報活動」までは言ってないのですが、その構造から見て
集音用のダイナミックマイクとして使ったのではないか?と言う想像です。
壁に設置して盗聴目的に使えそうですからね。

大戦中の米軍は捕虜の居室に隠しマイクを仕掛けた話が有りました。
それがスピーカーだたかは分かりませんが。

R様(だったかな?)から軍用としては潜水艦内で使われた?という説も有りましたね。

360: 前期 :2019/03/16(土) 22:34:29 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp
>>359 QSさん、今晩は。

こういう話はワクワクしますね。英国は盗み聞きが得意で第二次大戦中
捕虜にしたナチの将軍たちをTrent Houseに収容して厚遇し油断した彼等
同士が喋る会話を隠しマイクで集音してV2がペーネミュンデで開発中
であることを知りそこを爆撃して開発を遅らせたとか。

361: QS :2019/03/16(土) 23:15:02 HOST:dcm2-118-109-189-10.tky.mesh.ad.jp

ちなみにGoodmans社は今も健在でHPも有ります。
https://www.goodmans.co.uk/

見ると、実にユニークでオシャレな製品が作られています。

362: 薬漬け :2019/03/17(日) 00:12:08 HOST:zaq7ac404b8.zaq.ne.jp

>>358 前期さん、こんばんは。

私も詳しくは知らないのですが、80が高域が通る性格を利用して軍用スピーカーに(開発当初は)
使われていたとは聞いたことがあります。何せ歴史の長いユニットですから色々な使われ方をしたという想像はつきますね。
マイクとして使われたかどうかはちょっと分かりませんが……。

363: QS :2019/03/17(日) 05:01:35 HOST:dcm2-110-233-247-190.tky.mesh.ad.jp

80にも色々有るのは以前に書きましたか?

オリジナル(初期型と言うべきか)との基本的な違いはコーンの周辺処理と
カンチレバーの厚み(約0.05mm前後)で、質量と剛性の違いは不明です。

市場に出た物を見る限り、時期に依っては復刻版にも初期型のコーンが使われていたりしてクロスオーバーしているようです。

これは後から取り替えられた可能性も有りますが、少し矛盾します。
ネット上には意識的に復刻版の価値を下げたい(逆に言えば初期型の価値を上げたい)が為の意見も見受けられます。

事実がどうあれ、ハッキリした形で比較及び検証が成された事は無いと思います。

364: RW-2 :2019/03/17(日) 08:43:26 HOST:88.51.205.61.ap.yournet.ne.jp

80が紙臭い音(好き嫌いやリアリティは置いといて)なのは、当たり前ですがコーンが紙だから&サブコーンがデカいからですね。

コーン紙に円周ダンパー(波型でもスパイラルでもいいけど)とコーン全周エッジが有れば、ピストン運動の平衡と分割振動の残りを吸収・和らげてくれます。

それらが無く、硬く鳴きやすいカンチレバーでの保持ですからよけいコウルサイ。相まってサブコーンも大きく切端挙動も原因の一つ。

コーン紙交換式ですから特化した物資としての生い立ちに違いないと思います。
故障したら現場で交換。低域は捨ててますから駆逐艦や潜水艦での相手深信のためのアクティブソナー等に使われてたんじゃないかと。

後にHi-Fiを謳うようになりましたけど。
ソナーってのはビーコン発して反響して戻ってきた音。あのピ〜ン ピ〜ンってなね。

365: 前期 :2019/03/17(日) 08:53:13 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp
>>362 薬漬けさん、おはようございます。

コメントありがとうございます。スッキリしました。
やはり開発段階では軍のなんらかの関与があったのでしょうね。

オリジナルの音を高く評価するマニアがいることは事実ですが仮に現存したとしてもそこそこクタビレているでしょうから本当の音の再現はキビスイかもしれませんね。
神話が出来上がるだけでも凄いユニットということでしょう。

366: QS :2019/03/17(日) 10:21:00 HOST:dcm2-110-233-247-190.tky.mesh.ad.jp

>そこそこクタビレているでしょうから本当の音の再現はキビスイ


敢えて書きませんでしたが、それは有りそうです。
時々出品される初期型とおぼしきジャンクのコーン紙に風化が見て取れます。
パリっと裂けているか、ポロポロと朽ちた感じです。

カンチレバーとその接合部のへたりや、ボイスコイルとの結合部もしかりです。
やはり古すぎても駄目かも知れませんね。

初期型が良いか?復刻版が良いか?と言うと劣化さえ考えなければ初期型のコーンの形状のほうが良いと思います。
折り返しの有るほうが切りっ離しの物より剛性が確保されそうですからね。
それと、直径も違うとすればフレームとの隙間も変わり、低域の出方も変わるでしょう。
この辺の検証は両方入手して比較するしかありません。

367: QS :2019/03/17(日) 10:36:00 HOST:dcm2-110-233-247-190.tky.mesh.ad.jp

あと、ヒノオーディオで直接聞いた話では使っているうちにコーンが前に出てくる傾向が有るとか。
そうなるとボイスコイルが正常な位置からズレますから定期的な調整が必要らしいです。

といっても、ネジの緩みでズレの修正ならともかく、カンチレバーの撓みまで調整で収まるかどうか疑問ではあります。
外したカンチレバーは平らではなく、松葉のように湾曲していますからね。
とにかく、替えが無くなった今はトラブルが起こると厄介なシロモノです。

368: 薬漬け :2019/03/17(日) 10:43:28 HOST:zaq7ac404b8.zaq.ne.jp
>>363
>>365

80の本当の昔の形態は知りませんが、1950年前後と推察されるユニットとその後(1960年前後?)のユニットでは、マグネット裏のエンブレムに違いがありますね。

前者は縦に長いアルファベット字体で AXIOM80 とある。

後者は比較的よく見る、ゴシック調の AXIOM80 に「WEMBLEY MIDDX」と記されたモノです。

各般の意見を綜合すると、

前者は普通にオリジナル、後者は再生産品なれど、オリジナルと同じ部品(コーン紙にカンチレバー)を使っているため、「オリジナルに準じる」「オリジナル中期」と呼ばれているようです。

部品ストックを使って再生産したのでしょう。

これに対して70年代後半?に再生産されたものは、QSさんがお書きのようにコーン紙の処理もカンチレバーの厚さも異なっており、裏のエンブレムも「HAVANT HANT」となっています。

これだけを前二者と区別する形でレプリカと呼んでいる様に思われます。

現在分かるのはこのぐらいでしょうか。


ちなみに教授のお書きになる「紙臭さ」ですが、これはドライブ次第ですね。
このユニットの神経質なところで、下手に鳴らすとモロに紙臭さが出てきますし、鳴らし方次第では紙臭さなど微塵も感じられない、力感を押し出さずにプレゼンスを見事に展開する魔性の音に豹変します。

これを一度でも聴いた者としては、往々にして「人生を誤る」のでしょう。私もその1人(汗)

……とまあ、まさに前期さんの言われる様に、神話伝説の固まりみたいなユニットですね。

369: QS :2019/03/17(日) 11:39:30 HOST:dcm2-110-233-247-190.tky.mesh.ad.jp

この機会に懐古録ならぬ健忘録として、また書いておきます。

某代理店が船便で輸入した復刻版が輸送中の高温下で調整が崩れ、そのまま販売出来ず。
それを引き取って調整し直し、販売したのが今はなきHオーディオ。

今から思うと異様に安く売られていた時期のカラクリはそれでした。
これは社長から直接聞いた話です。

社長亡き後、Hにコーンとカンチレバーの在庫が有るのを知って電話したら、店で交換するのでブツだけを売れないとのこと。

それから程なくして店が飛びましたから、修理や交換に出したら堪りませんね。


話しは変わりますが、リチャード・アレンのバスレフ箱付きがPairで5万でした。
当時はユニット(フェライト)がPairで2万でしたから箱が3万ですね。
今では考えられない安さでした。

その時買っていれば今のアルニコタイプを買っていたかどうか分からないので痛し痒しかな?
どっちが良いかは並べて聴き比べていないので不明です。

当時、店で聴いた感じでは随分とパンチの効いた図太い鳴りでした。
それが80と聴き比べた感想ですからおかしなもんです。

80は80でこれまた全く違う、妖刀村正的斬れ味の凄みにビビりましたけどね。(笑)
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1417941619/

45. 中川隆[-11401] koaQ7Jey 2019年3月18日 14:18:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[599] 報告

370: RW-2 :2019/03/17(日) 15:07:00 HOST:88.51.205.61.ap.yournet.ne.jp

コルゲーションが入ったコーン紙のフルレンジや、硬くて薄いコーン紙の古く
年代物のユニットは紙臭い音がするのは仕方ないですね。分割振動で高域を伸ば
してます。LE-8Tのようなユニットは紙臭さが少ない。作りが違いますでしょ。

昔の三菱や松下のコーン紙はボイスコイル接合部を分厚くし、エッジに向かって
薄く挽いてます。メカニカルフィルターですね。高域は弱くなりますが紙臭さは
ずっと少ないです。PW-201なんか古色蒼然のフルレンジみたいなユニットですが
紙臭さは少ない。P-610だとてき面に紙臭いでしょ。ただこの紙臭さは良い悪い
ではなくて好みの問題なんですよね。気にならない方は問題無しですし。

あとダブルコーンフルレンジのメガホントーン。ある周波数にて、わめいたような
音になる。聴く方が許せるか許せないかで分かれます。気にならない方は問題無し。

サブコーンが大きいほど顕著です。ユニット前面に木製かプラ製の(金属製はダメ)
スラントプレートを付ければかなり解消します。パイオニアのPIMシリーズや松下の
げんこつ系はダブルコーン端をメインコーンに接合してます。音が大人しくなり
ますけどメガホントーンは皆無。

拙者は紙臭さもメガホントーンも聴き取れますが、酷いモノは差し置いて大して問題
にしとりません。そこの部分が似非リアリティに貢献しとるのも判ってますからね〜。


371: QS :2019/03/17(日) 15:45:16 HOST:dcm2-110-233-247-190.tky.mesh.ad.jp

>コルゲーション

80のコルゲーションは初期型が前面凸の背面凹です。
復刻版は前面凸で背面は平らですから、裏まで通っておらず
あまりコルゲーションの役割を果たしていないと思われます。
この辺は違いとして音に出るかも知れません。
リチャード・アレンは8Tも10Tもコルゲーション無しです。

372: アラン・ドロン :2019/03/17(日) 16:56:38 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

P-610DやFも、コーン紙はボイスコイル付近は厚くエッジ付近は、
薄くしているのではないのですか?

コーン紙の厚み加減の上手さと、コルゲーションの入れ方が絶妙なので
このような、素晴らしい音が出ると聞きました。

>リチャード・アレンは8Tも10Tもコルゲーション無しです。

ないと、駄目と言うわけではないのではないですか。
それぞれ、設計のコンセプトとかあると思いますが。


373: くろねき :2019/03/17(日) 19:18:00 HOST:fpoym3-vezC1pro10.ezweb.ne.jp

コルゲーションとは違いますが、BOSEのスタードライバーなんてのがありましたね。
コルゲーション以上の効果を狙い、マイカ入りのケブラーコーンを、
中央が星形に開いたラバーで覆ったものですが、
「受賞サウンド」を誇っていたのに短期間で無くなった
らしいところを見るとラバーの耐久性が気になったのか?

374: 前期 :2019/03/17(日) 21:12:35 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

結局生き残っている名機というのはあまり奇抜ではないということじゃない
でしょうか。
これはアンプでも同じですね。安定性や耐久性のあるものが市場で生きて
行けるのでしょう。それじゃ面白くないというお考えもありましょうが・・・


375: RW-2 :2019/03/18(月) 10:49:29 HOST:88.51.205.61.ap.yournet.ne.jp

>復刻版は前面凸で背面は平ら

見えないところは端折ったんでしょね。コストダウンです。P-610のような大量
生産品はしだいにプレス金型が鈍ってコルゲーションが甘くなります。プラモ
デルの金型と同じです。モールドが甘くなります。

>P-610DやF

復刻版はコーン紙が柔らかく若干厚い。で、チタンドーム付きメカニカル2ウェイ。
P-610A/Bより紙臭さは和らいでます。

376: RW-2 :2019/03/18(月) 11:11:44 HOST:88.51.205.61.ap.yournet.ne.jp

>集音用のダイナミックマイクとして使ったのではないか


振動板の質量が重すぎて集音マイクとしては使えないんじゃないかな。やはり
軽量振動板の無指向性マイクにホーンやパラボラでしょう。WE555ドライバー+
WE15Aホーンなら使えたんでしょかね?


377: 前期 :2019/03/18(月) 11:22:40 HOST:h220-215-170-060.catv02.itscom.jp

釈迦に説法ですがコルゲーションがコーン紙の分割振動を抑える目的である
ことは良く知られてますがこれについての理論解析はフォステクスがとても
進んでいるやうで論文も発表されてますね。難しい数式が多用されていてオ
バカな小生にはチンプンカンプンです。

https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1417941619/l50



46. 中川隆[-11324] koaQ7Jey 2019年3月21日 07:04:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[682] 報告

380: QS :2019/03/18(月) 18:49:38 HOST:dcm2-119-241-51-196.tky.mesh.ad.jp
>>372
>ないと、駄目と言うわけではないのではないですか。
それぞれ、設計のコンセプトとかあると思いますが。

はい、仰る通りでございます。

379: ワッチ :2019/03/18(月) 16:00:19 HOST:p89247-ipngnfx01marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
>>377 
コルゲーションがコーン紙の分割振動を抑える目的である
ことは良く知られてますが・・・

 実は分割振動を抑えるのと同時に分割振動を整える役割もあります。
振動板は低い周波数ではピストンモーションをしますが、ある周波数からは分割振動
を始めるわけですが、唐突に分割振動しはじめないよう、徐々に分割振動領域に移行するような
役割を持たせています。時々、剛性の高い振動板を使ったユニットのF特で、ある周波数でピークを持った
ユニットを見かけますが、これはスムースに分割振動領域に移行できないユニットで、非常に癖が強く
使いにくいユニットです。どんな高剛性の振動板でも分割振動は起きるので、いかにスムースに分割振動領域
に移行させるかがメーカーの腕の見せ所になりますね。

381: RW-2 :2019/03/18(月) 21:17:26 HOST:88.51.205.61.ap.yournet.ne.jp

フルレンジのコルゲーションはお国柄もあります。欧州系(ドイツやユーゴ含む)は
大方無いです。フィリップスとワーフェデールに幾らか。EMIにチラッと。金型が
メンドーでしょ。ケント紙を貼りあわせたコーン紙のようなメーカーもありますし。

アメリカ勢は多い。ジェンセン、マグナボックス、WE、アルテック、JBL。国産勢は
大多数。米国製を模倣したのもあるでしょうけど、理論的な上に作成技術の緻密さ。

382: RW-2 :2019/03/18(月) 21:27:56 HOST:88.51.205.61.ap.yournet.ne.jp

あ。英国のグッドマンはコルゲーションが入ってます。丁寧な作りです。セレッションの
楽器用ほぼ入ります。マーシャルヘッドのギター用。低域ファットで中高域分厚い音です。


383: アラン・ドロン :2019/03/20(水) 17:23:21 HOST:softbank219168067040.bbtec.net

コルゲーションはあった方が剛性が高くていいですか。
格好も良いかも。
高度な技術を用いて、分割振動を制振しますね。

コーラルのフラットもありました。

384: QS :2019/03/20(水) 17:41:03 HOST:dcm2-49-129-187-93.tky.mesh.ad.jp

レジェンド80を除いてWコーン業界ではリチャードアレンの8Tが一番思い入れが有ります。
これは見た目から来る印象の話で性能とは直接関係無いです。

他にEVのSP-12もグットマンの301同様Wコーン界の雄と言えましょう。
アメリカは英国とは違う意味で合理主義なのか、Wコーンは割と少ないですね。
シングルコーンで纏めるか、足りなければツイーターを付けてしまうのでしょう。

378: QS :2019/03/18(月) 15:32:05 HOST:dcm2-119-243-55-204.tky.mesh.ad.jp
>>320, >>376
さすがに集音マイク説は無理が有りましたかね。
集音性能の問題というより、あのような面倒な構造にしてサブコーンまで付ける必要も無いわけで…
音楽を聴く目的にしても、あそこまで特殊なモノをよく作ったなという感想です。

47. 中川隆[-11104] koaQ7Jey 2019年3月29日 10:36:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[915] 報告



グッドマン AXIOM 80 1979年3月15日 瀬川冬樹

ステレオサウンド 50号(1979年3月発行)
特集・「栄光のコンポーネントに贈るステート・オブ・ジ・アート賞」より


 外径9・5インチ(約24センチ)というサイズは、過去どこの国にも例がなく、その点でもまず、これは相当に偏屈なスピーカーでないかと思わせる。しかも見た目がおそろしく変っている。しかし決して醜いわけではない。見馴れるにつれて惚れ惚れするほどの、機能に徹した形の生み出す美しさが理解できてくる。この一見変ったフレームの形は、メインコーン周辺(エッジ)とつけ根(ボイスコイルとコーンの接合部)との二ヵ所をそれぞれ円周上の三点でベークライトの小片によるカンチレバーで吊るす枠になっているためだ。

 これは、コーンの前後方向への動きをできるかぎりスムーズにさせるために、グッドマン社が創案した独特の梁持ち構造で、このため、コーンのフリーエア・レゾナンスは20Hzと、軽量コーンとしては驚異的に低い。

 ほとんど直線状で軽くコルゲーションの入ったメインコーンに、グッドマン独特の(AXIOMシリーズに共通の)高域再生用のサブコーンをとりつけたダブルコーン。外磁型の強力な磁極。耐入力は6Wといわめて少ないが能率は高く、音量はけっこう出る。こういう構造のため、反応がきわめて鋭敏で、アンプやエンクロージュアの良否におそろしく神経質なユニットだった。当時としてはかなりの数が輸入されている筈だが、AXIOM80の本ものの音──あくまでもふっくらと繊細で、エレガントで、透明で、やさしく、そしてえもいわれぬ色香の匂う艶やかな魅力──を、果してどれだけの人が本当に知っているのだろうか。
http://audiosharing.com/review/?p=2784

▲△▽▼


瀬川 冬樹(せがわ ふゆき、1935年1月10日-1981年11月7日[1])は、工業デザイナー、オーディオ評論家。

本名・大村一郎。10歳頃から鉱石ラジオ作りに夢中になる。その後アンプづくりに発展し、16歳のときに自作の「2A3PP負帰還アンプ」が、『ラジオ技術』誌の「読者の研究」欄に掲載される。それが縁で同誌の編集部員となり、自筆のイラスト入りで原稿を執筆するなど大いに活躍。桑沢デザイン研究所出身。「瀬川冬樹」のペンネームは1953年頃に使い始めた[2]。46歳で死去。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%80%AC%E5%B7%9D%E5%86%AC%E6%A8%B9

瀬川冬樹は創刊まもない頃のSS誌で、ゴッホ美術館で手持ちの複製画の本物を見た時その本物は所蔵の複製画の複製に見えた、という小林秀雄の有名な一文を引いてオーディオ論を展開していました。今日眺めても極めて優れたオーディオ論で、瀬川畢生の名論文だとおもいます。

瀬川冬樹氏の名論文は1960年頃のラジオ技術誌の「私のリスニングルーム」、しばらくあとの「M夫人のクレオさん」(クレデンザのこと、M夫人は福岡で御健在)、1960年代半ばのラ技連載の一連の「これからのステレオ装置」などであり、個人的には1970年代の瀬川さんは抜け殻としか思えないのです。

それは瀬川さんも分かっていたようです。
お亡くなりになる直前のことですが倉敷在住のIさんに、

ぼくはもうだめなんだ、体もだめだしオーデイオも堕落してしまったんだ、

今一度昔に帰りたい、45とアキシオム80に戻りたい、

そのために80は8本用意しているんだが、、

と述懐されたそうです。

瀬川さんのピークは JBL の蜂の巣ホーンをお使いになられたマルチアンプ時代の頃まででしょう。

Iさんからその話を伺った時、なぜか太宰治を想いました。氏が癌に侵されていることはそのころは既に衆知のことでした。
しばらくしてお亡くなりになったのですが大村一郎としてはS字状結腸にできた腫瘍で亡くなったとしても瀬川冬樹としてはそうではないと思ったものです。
http://www.audio-maestro.com/luochi_sui_shii.html

48. 中川隆[-10683] koaQ7Jey 2019年4月18日 15:31:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1372] 報告

修理から戻ってきた「トライアクショム」〜その1〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年04月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e6552061365e75a6eff8a90369bc8430


つい最近のブログ「名誉の負傷」(2019.3.28)にも記したように、ジャズ・ベースの激しい唸り音を聴きたいばかりに遂に故障に追いやってしまったグッドマンの「トライアクショム」(同軸3ウェイ)。

もちろん、とても古いユニットなので経年劣化による故障としてもやむを得ない面もある。

この程度のノイズならクラシック音楽ではまず分からないので修繕に出そうか出すまいか大いに迷ったが、

「これほどの名器となると貴重な歴史的文化遺産だからきちんとした状態で後世に引き継ぐ使命がある。わが命尽きるともユニットの命は永遠なんだから。」

ちょっと「カッコつけすぎ」かな〜(笑)。

修理先(長野県)に事前の了解をいただいて送付したところ、1週間ほどして次のようなコメントが返ってきた。

「お送りいただきましたグッドマンのトライアキショムの状況と修理見積のご連絡をさせていただきます。

ビビリの原因は同軸のツィーターユニットに巻き付いていた樹脂が劣化して剥がれて磁気回路スリットに入り込んでいた為です。この樹脂は泣き止めかと思いますのでフェルトを巻いて代用とします。

柔らかいコーンをバスケットから再使用できるように剥がすのがたいへんでしたが何とか分解できまして上記の状態が分かりました。

コーン分解ビビリ修理一式・・・・円。」

以上のとおりだが、オークションで落札した金額(1ぺア)のときの6割近い修理額になってしまった。メチャ高くついてしまった、トホホ・・・(笑)。

しかし、実に腕がいい修理屋さんである。

修理完了品が我が家に到着したのは8日(月)の午前中だった。当初は7日の日曜日の予定だったが「着払い」なので月曜日にしてもらった。

理由はもうお分かりですよね。我が家には寅年生まれの猛虎が一頭いるのであまり刺激しない方がいい(笑)。

さあ、戻ってきたのはいいもののどのエンクロージャーに取り付けようかなあ。

こういうときの自由奔放な思考が実に楽しくてワクワクする(笑)。

方法は3つある。

1 「AXIOM150マークU」を外して取り付ける

2 「AXIOM80」(最初期版)を外して取り付ける

3 ウェストミンスターに容れて「同軸3ウェイ」にして楽しむ

このうち3はアッと驚く発想で我ながら感心するほどだが(笑)、まだ時期尚早のようで現状の音があまりにも気に入り過ぎているので飽きてきた時分に折をみて試してみることにしよう。

すると、残るは1と2の二択になる。

   

左側が「AXIOM150マークU+ジェンセンのツィーター」、右側が自作の箱に入った「AXIOM80」(最初期版)で、底板に「ARU」(背圧調整器)を付けている。

両方とも予備のバッフルには事欠かない。

そして、結論からいくと今回は右側の「AXIOM80」用のエンクロージャーに取り付けることにした。理由は二つある。

1 「AXIOM150マークU+ジェンセンのツィーター」のコンビの音があまりにも良すぎて「余人をもって代えがたし」だから(笑)。

2 「AXIOM80」はウェストミンスターの中高音域で楽しめればもう十分だろう。

結局、「AXIOM80」をいろいろ試行錯誤した挙句の成れの果ては裸のままで1200ヘルツ以上を鳴らすことにあったのか、はたしてそれでいいのか・・・。

後ろ髪を引かれる思いだが、さっそく作業に取りかかった。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e6552061365e75a6eff8a90369bc8430

修理から戻ってきた「トライアクショム」〜その2〜 2019年04月12日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/10afdec421660f34acfb8f5bb0e357a4

前回からの続きです。

つい先日「ブリティッシュ・サウンド」好きのオーディオ仲間と電話で話していたら「今どきの人はグッドマンと言ってもピンときませんよ」とのことで、自分がグッドマンに持っているイメージとは大きな乖離があることに気づかされた。

したがってSPユニット「トライアクショム」を「貴重な歴史的文化遺産」(前回のブログ)と決めつけるのは時代錯誤も甚だしいのかもしれない(笑)。

そのことを念頭に置きながら、以下、自説を展開してみよう。

さて、修理先から戻ってきた「トライアクショム」(英国:グッドマン)を、どう料理しようか〜。

何しろSPユニットはエンクロージャー次第で音がコロっと変わるが、その変わり方がアンプなどの入れ替えによる変化とは質が違うように感じている。何か根源的な変化とでもいうのかな。

昨日、メル友さん(東海地方)からコメントが届いて、「スピーカー絡みの記事は面白いです。」とのことで、誰もが簡単に実験できないところに興味が湧くのかもしれない。

それはさておき、結局涙ながらにAXIOM80を外しその箱に容れることにしたのが前回のブログの結末だった。

「な〜に、命まで取られるわけではなし、拙かったらすぐに元に戻そう」との気持ちで、1時間ほどの作業を終えて無事完成。

   

初めに左チャンネルだけ「トライアクショム」にして、右チャンネルは「AXIOM150マークU」のままにして音の傾向を探ってみた。

ちなみに、箱の左上にちょこんと載っているのは高域用のアッテネーターです。箱から引っ張り出すのに「ほんの少しの工夫」が要りますよ〜。

さて、こうやって左右別々に鳴らすととても分かりやすい。

以下、何しろ「持ち主」の感想ですから当然「身びいき」もあることでしょう。どうか話半分に聞いてくださいね(笑)。

まず音のレスポンスの速さや分解能、透明感はトライアクショムが一枚上、しかし響きの重厚さは「150マークU」が上で、こうなると好き好きだが新しもの好きなので総合的には「トライアクショム」に軍配を上げた。

強力な援軍を得た思いで欣喜雀躍して右チャンネル側も「トライアクショム」に入れ替えたところ、同軸3ウェイという「点音源」の音像定位の素晴らしさに思わず鳥肌が立った!

複数音源だと周波数レンジは広がるが音像定位はどうしても甘くなる。まあ、分かりきったことだがオーディオはプラスとマイナスの世界だから「あちら立てればこちら立たず」ですか。

音像定位がいいとどうなるかといえば、左右両方のスピーカーの間に綺麗にステージ(舞台)が出来上がり、その果てしない暗闇の奥行き感のもとで歌手や演奏される楽器の立ち位置が見事に再生されるのだ。

思わず息を呑むような立体感で理想のオーディオはこうあるべきかもしれないと考えさせられた。

しかも音の色艶が素晴らしい。木村好夫のムードギターがとてもうまく響いてくれるし、音の勢いが必要なジャズだってこれほど鳴ってくれればケチのつけようがない。

何だか際限なく音の魅力に引きずりこまれるような魔力的な音で正直言って我が家でこれほど質感のいい音をこれまで聴いたことがない。

あえて表現すれば「AXIOM80」と「AXIOM150マークU」を足して2で割ったような音といえばいいのかな。

つまり「鬼に金棒」というわけですか(笑)。

この「薄い板厚1.5cm」のエンクロージャーとよほど相性が良かったとみえる。

以前のブログ「スピーカーの板厚による音の違い」(2017.5.27)にも記したように、イギリス系のユニットの場合は箱鳴りをうまく利用する傾向にあるので板厚は凄く重要になる。

いずれにしても、こういう新しい魅力の発見は何よりもトライアクショムが故障したおかげである。この故障無くして「AXIOM80」の箱に容れようという思いつきは有り得なかった。

「ピンチはチャンス」という我が家のジンクスは見事に生きていたことになるが、こうなると結果オーライで修理代なんてまったく些末(さまつ)な出来事だったなあ(笑)。

騒動が一段落すると、今度はベストアンプの選定作業に移った。

候補は「PX25シングル」「371シングル」そして常用中の「371Aプッシュプル」の3台。

    

いずれも一騎当千の強者といきたいところだが、それぞれ弱点はある(笑)。

今回は久しぶりに画像の「PX25シングル」(インターステージトランス内蔵)の出番といきますか。 同じイギリス勢同士の強味がありそうだ。

近々、北海道からお客さんが試聴にお見えになる予定なので、エース級を温存させておくわけにもいくまいて(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/10afdec421660f34acfb8f5bb0e357a4

「忖度(そんたく)する」真空管アンプ 2019年04月15日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e94fb040de99dfb679c3fafa054b7af3


近年、「忖度する」という言葉が大流行である。

意味は周知のとおり「他人の心中を推し量ること」だからけっして悪い言葉ではない。いや、むしろ他人に対する思いやりという意味で使われるべき良い言葉である。

発信元は「安倍一強」のもとでの政界だが、九州の片田舎にある我が家でもこの言葉が飛び交った。

まったくピンからキリまで使用されている感があるが(笑)、その経緯を述べてみよう。つい先日の13日(土)のことだった。

「修繕に出していたトライアクショムがようやく戻ってきました。これまでと違う箱に容れたところ見違えるほどいい音になりましたよ。ちょっと聴いてもらえませんか?」

と、近隣のオーディオ仲間にお願いしたところ、すぐに駆けつけてくれた。

顔を見合わせるなり、開口一番「今回の実験は二つのテーマを予定していますのでよろしくお願いします」

その二つとは、

1 「トライアクショム」に最も相性のいいアンプの選定

2 ウェストミンスター(改)の上に載せている「AXIOM80 」(1200ヘルツ〜)を復刻版から最初期版に代えたのでその試聴

まずは1から実験開始。

主な試聴盤は仲間が持参してくれたダイアナ・クラールのCD盤。

   

第11トラックの「My Love Is」で指と指で「パチっ」と弾く音が冒頭からずっと続いていくが、それがどれだけリアルに響くかというテスト。

試聴したシステムの概要は、CDシステムが「dCS」のコンビで、プリアンプは真空管式(12AU7×6本)、スピーカーは言わずもがなの「トライアキショム」。

   

パワーアンプは初めに「PX25シングル」を、次いで「371Aプッシュプル」の順に聴いていただいた。

    

   

試聴後のコメントは「いやあ、これはまったく正反対の音ですね。どちらがいいとか悪いとか簡単に言えませんがPX25の方はキチっとネクタイを締めた紳士が相手のことを忖度して物を言っている感じがします。

一方、371APPの方はあっけらかんとありのままの音をくったくなくストレートに出している印象です。まあ、強いて言えば私はこちらの方が好きです。

それにしても素晴らしいスピーカーですね。原音再生の観点からすると、リアルな表現力はAXIOM80並ですよ。低音域が豊かな分だけこちらの方が上のような気もします。箱を変えただけでこんなに音が変わるものですか。」と、仲間。

「忖度する音というのは言い得て妙ですね」と、ひとしきり笑ってしまった。

古典管ともなると、お国柄を実によく反映する。PX25は明らかに渋い英国紳士を象徴する音であり、371Aはアメリカ人の明るくて開放的な雰囲気をうまく表現する。

クラシックだけなら「PX25」に尽きるのだろうが、クラシックもジャズもと欲張ると「371APP」ということになるのだろう。

実に楽しくなる選択ですねえ(笑)。

これで1の実験を終了し、2の実験に移ったがここでは理想的な展開が待っていた。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e94fb040de99dfb679c3fafa054b7af3

不作為は(オーディオの)神の思し召し 2019年04月18日 |
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ac9322444d9b6567401c643a3e2a2631


前々回の「忖度する真空管アンプ」からの続きです。

来し方50年のオーディオ人生を振り返ってみると、自分から進んで能動的に行った取り組みは意外なことに空振りに終わるケースが多い。

その一方、故障などで余儀なくされた消極的な取り組みが望外の良い結果をもたらしてくれることが往々にしてあるのはいったいどうしたことだろうか。

これは我がオーディオセンスが冴えない証しなのだろうか(笑)。

実は今回もそうだった。

「不作為は(オーディオの)神の思し召し」ともいえる今回の因果関係を振り返ってみよう。

SPユニット「トライアクショムの故障」 → 「修理完了後にその性能を試すための箱の入れ替え」 → 「箱から追い出された初期版のAXIOM80と復刻版のAXIOM80との入れ替え」

この「玉突き衝突」の結果が我がオーディオ人生の集大成に肉迫してこようとは当初は夢にも思わなかった。ちょっと大げさかな(笑)。

   

復刻版とは明らかにコーン紙の色が違いますねえ。もちろん、ユニットの生命であるコーン紙の重さやマグネットも違いますよ〜。

そして、実は「音」の方にも天と地ほどに開きがあったのである!

第一に音がメチャ柔らかくなった。実にしなやかで音の彫琢といい色艶といい思わず息を呑むほどの美しさ。

そして中低音域との繋がりが非常に良くなってまったく違和感を感じさせず、この音ならクラシックもジャズも何を再生してOKだと思えるほどだった。

一緒に聴いていた仲間も「とても低音域から高音域までバランスがいいですねえ。これまで聴かせてもらった中でこれが最高の音ですよ。AXIOM80の初期版の魅力全開です。

それに低音域がまったく中高音域に被ってこないのが不思議です。やっぱり箱が利いてますね。普通の箱がどんなに逆立ちしてもこの豊かな低音は出てこないです。よほどユニットと箱の相性がいんでしょう」

応じて「まさかこんなに変わるとは思いませんでしたよ。スコーカー兼ツィーターとしてAXIOM80の初期版が世界最高だと胸を張って言える気になりました。クロスオーバー1200ヘルツが一番相性が良さそうです。自分が求めている理想の音を100点とすると95点はいきましたかね」

残りの5点は現用中のワーフェデールの「スーパー12」(赤帯マグネット)を変えた時の伸びしろを見込んでのことで、同じグッドマンでコーン紙が薄くて軽い「AXIOM150マークU」(口径30センチ)あたりが狙い目である。

まかり間違っても反応の鈍い口径38センチには絶対に戻りませんからね〜(笑)。

そして、駆動するアンプもたいへん相性が良かった。

と、続きを書こうとしてちょっと待った・・。

何から何まで自画自賛に終始するような気がしてきて、読者の皆様はいったいどう思われているんだろう・・。中には「またか」とお気を悪くされる方もいたりして〜。

その一方では「どんなことを書いてもブログ作成者の特権ですからね」と開き直る手もある(笑)。

ずっと以前のことをふと思い出した。当時、タンノイさんへの不満を書くたびに特定の一読者から抗議のメールをいただくことが再々あった。

アルニコ・マグネット時代のグッドマンを聴くと、もうタンノイさんには戻れないがいまだに熱烈な信者が多いことが今もってどうもよく分からない。

「そんなに不快に思うくらいならブログを読まなきゃいいでしょう。別に有料サイトでもないし、読んでくれと頼んだわけでもありませんよ」というのが当方の言い分だった。

これって、おかしな考えですかね?

話は戻って次の画像に注目。

   

「以前から再々聴かせていただいてますが、このアンプがご当家のベスト1だと思います。出力管は何ですか?」と仲間からのお尋ね。

そこで「ロシアのスヴェトラーナ製のSV-300Bです。出自が軍事用ですからフィラメントなど精密なツクリのようですよ。本家本元のWE300Bより気に入ってます」

テレビで「開運!なんでも鑑定団」という長寿番組があり、毎週楽しく拝見させてもらっている。

骨董品の鑑定結果によりホンモノとニセモノのお値段の落差が極端なので悲喜こもごもだが、いつも思うのだが別にニセモノだって本人が気に入ってさえいればそれでいいんじゃないの。

それと同じで「SVー300Bが本物よりもいいと思っていればそれでいいんじゃないの」(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ac9322444d9b6567401c643a3e2a2631

49. 中川隆[-9928] koaQ7Jey 2019年5月30日 21:00:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2425] 報告

GOODMANS (グッドマンズ)『AXIOM 80 』について調べて見ました。PartU 2018年01月25日
https://blog.goo.ne.jp/yk1231yk/e/41838faa3ee261355198074309836402


先日某運送会社から『AXIOM 80 ARU付き』の箱が届くが、何と輸送途中に破損してしまった。正面中央右側部分に酷い破損箇所がある、此れは修復は難しそうなので、クレームを訴える。早速運送会社に連絡すると、商品を引取検討しますと、2本の内の損傷したエンクロージャー1本を持っていった、某運送会社にて補修するとのことでした。現在日本は寒波の影響で特に運送会社は配達作業がスムースに行かなく返事も遅れているようです。『AXIOM 80 ARU付き』の箱高さは約90センチあり幅も約50センチ弱あり堂々とした佇まいである。

此のグットマンと云うメーカーは以前ヨーロッパのメーカーとしては良く聴いた名前ですが最近は耳にしなくなった、もっとも、筆者の聴くTANNOY も新しい音響メーカーの台頭で昔よりオーナーは少なくなっているようです。特にビンテージと言われる初代のIIILZとかRectangular Yorkを使用している方もまだ少なくないようだ。最近ヴィンテージ品にも注目されているようです。

Rectangular Yorkは筆者の先輩が使用していたもので、当時私も此のスピーカーRectangularYork を注文した後にTANNOYが火災になり諦めたことを記憶する。又此のRectangular Yorkスピーカーはかなりアンプを選び一般には火屋のアンプが良いとされている。

今回の『AXIOM 80』の箱はRectangular York(幅597×高さ1066×奥行368mm)なのでサイズはRectangular Yorkより一回り小さいようです。

Rectangular Yorkは15吋なのですが、IIILZは10吋なのでRectangularYorkよりは容量は大きい。此の箱に移植すれば計算的にも低音は充実する気はした

右側に痛々しく残る破損箇所、コーナーエッジがあるので補修は相当難しいと思う!

この10吋のIIILZを『AXIOM 80』に組み込み聴いている方も多いようですが、調べて見ますとAXIOM80は勿論容量も大きく、ARU付きなので相当低域も期待出来るようです。

此のARUとは?「Acoustic Resistance Unit」の頭文字をとったもので、音響的に負荷をかけて低い音を平坦に伸ばす役目を持っている」補足すると、要はユニットの背圧の逃がし方を微妙に調整する道具のことで、このおかげで豊かなふくらみのある音が得られるが、こればかりは実際にSP周りの作業をやった事のある人でないと分からないかもしれない。

筆者もその少なくなった部類に属するが、まだまだIIILZを追求したいので、今回『AXIOM 80 ARU付き』にIIILZの合わせ1本で・・・・あの燻し銀のような中高音と豊かな低域が聴きたいことおもいますが、果たして上手く行くのかが心配です。『AXIOM 80 ARU付き』を提供頂いたY氏にはとても感謝しています。

最新のスピーカーエンクロージャーはどのメーカーも益々アキュレットなサウンドを鳴らす傾向が有るように思える、この様なエンクロージャーで音楽を聴くと、最初は透明度もあり、魅力的な音はするが、長く聴くと余りのアキュレットな音が耳に付き、疲れる傾向にあるようです。好きな音楽はリラックスムードで聴きたい、後日AXIOM 80の箱をペーパーで全面仕上げ塗り直し実に良い佇まいになった。

下記の塗料で(オイルフニッシュ)で塗り程よく乾いたらペーパー磨きその後拭き取る作業をした。

此の塗料で塗って少し乾いたら、水ペーパーが良く磨き余分な塗料を拭き取り乾かす作業を続けて2度程行った。以前より若干明るめの色を選別し、落ち着き良い感じになった。

仕上がりはこの様に実にシックな感じになり、満足しています、以前破損した場所も全く目立なくわからない程に仕上がりスピーカー取り付け部分も黒のマットで丁寧に塗装して完了した。

思えば筆者などはRCAケーブル、スピーカーケーブルの交換で音の違いを楽しんでいるが、このエンクロージャーに合うものを見つけなければならないであろう、Western Electric、BELDEN、ノイマン等戦前から有るメーカーのものが多い、別に古い物が良いなんてことは全く思わないのだが、色々聴くと常時使用するものはこれらの物が多いのは何故であろう? 

特に今回は以前使用してたAE線(1.2mm)@200のインターホーンのケーブルですが、此のケーブルは外の地中に埋設される厳しい条件の中で対応しなければならなく、導体の回りを耐燃性ポリエチレンで絶縁しているものです(ポリエチレンはビニールより絶縁力が強く非常に優秀です)。(注)これは筆者が感じた意見です。その回りは、 鉛フリーのビニールが囲っております。

これが安価で安定した音質が堪能できるケーブルです。

以前M氏より以前弦楽器を聴くなら銀メッキ線PRM-4S / 2.5S / 1.5Sが良いと教えて頂き意外と安価でしたので早速注文した。確かに高域全体が良くなった。しかしTEAC MA-7のアンプに繋ぐとTEAC MA-7のアンプのマイルド感が減退するようだ。結果からいえば、銀メッキ線は高域が何かスッキリして聴きやすいなるがTANNOYよりむしろKEFには相性が良い。

又メインアンプもAUREXSC-M15/SC-M15K☓2に繋いで聴くのが自然な音が聴こえるようだ。良く聴くとそれはやはり現代調の音質のように聴こえる、バッハ等を愛聴する筆者にはWEのスピーカケーブルが良いと思う。尚銀メッキケーブルは型番PRM-4S / 2.5S / 1.5S形式銀メッキ線スピーカーケルブルバナナプラグに取付繋ぎ試聴する、具合が良さそうである、特にKEQ300に繋ぎAUREXSC-M15/SC-M15K☓2、BTLモノラルでノイマンRCAケーブルにPRM-1.5S (片方4M) スピーカーケーブルに交換して聴く、KEFQ300にはTEAC MA-7のアンプには癖が悪影響する傾向があり、素直な音を奏でるAUREXが良く鳴る。

Yehudi Menuhin.Wanda LandowskaのBWV1014を聴くと、以前感じた少し古い音質が少し現代調に聴こえる。特に弦楽器には相性が良い、Western Electric16GA撚り線のケーブルより良く感じるかもしれない、Y氏もKEFには良いかも知らないとおっしゃて頂いた言葉は当に事実でした。この辺りの細かなセッティングは実に微妙なことだが、重要な事のようです。しかし、此れで聴き続けると、不満が出る、特に古楽器の音色がどうも現代楽器のような鳴り方をする、例えば、ランドフスカのチェンバロの音が少し違って聴こえる、確かにJAZZ系統は切れも良くドラムのアタックなどは良くなったが更に現代音楽は確かに良く鳴るが、SP時代のような音質とは違う気がしてならない。音楽愛好家としてはWestern Electric16GAに軍配をあげる。むしろ一番はこの安価な単線のインターホーンのケーブルがIIILZには一番良く鳴った、(笑)

確かにエンクロジャーをB&Wのようなアキュレットな物にすれば評価も違って来るのでが筆者の好きなHelmut Winschermannのオーボエを聴いてみる、実に良く聴ける、一般的にはKEFには銀メッキ線が正解のようです。好きなHelmut Winschermannも実に良く聴こえる、弦楽器も良くなったが、木管楽器もスッキリして音のまとまりが良いAUREXSC-M15/SC-M15K☓2とKEF Q300を銀メッキのコードで聴くのとは此方の音が何故か現代調である。最初は物珍しく良く聴こえるが、何度も聴く内にこんな音じゃないと思うようになる。実に音とは怖いもののようだ!

Albinoni / Helmut Winschermann, 1965: Oboe Concerto in C major, Op. 9, No. 4

最近益々懐古主義ではないが、昔の演奏を聴くことが多い、オーディオの世界は年々新しい技術で音質等は良くなっているようだが、最新の技術で昔のSPレコードの音源を処理してCDにで販売しているのは大変喜ばしいことです。

でも筆者の様な昔の機材を使っているファン少なからずいるようです。確かに最近のハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)、フルトヴェングラー指揮のワグナーが手軽に聴けるようになったのは誠にありがたいことです。と同時に音質も誠に具合が良い。

五味先生もGOODMANSの12吋(AXIOM 301)のスピーカーは可成り苦労していたスピーカーで有名です。筆者も昔からGOODMANSの名前は知っていますが実際聴いたことは無かったGOODMANSの音は昔聴いていたフェログラフF-1も中域はGOODMANS製の記憶がある。

GOODMANSの『AXIOM 80』というスピーカーユニットは1960年代にイギリスのスピーカーメーカー、

1960(昭和35年)頃発売した24吋のフルレンジスピーカーシステムGOODMANS社で作られ、その個性的な音色は当時一世を風靡した。詳しくは『瀬川冬樹書』虚構世界の狩人―私的オーディオ論の中に掲載してます。

http://www.audiosharing.com/people/segawa/kyokou/kyokou.htm

音色も個性的であるが、その造りも特性も他に類を見ない独特なものである。後にタンノイの伝道者となる五味康祐氏も、1953年、時代小説「喪神」で芥川賞を受賞した折りに、その賞金の一部を充て、S氏(当時の新潮社社長といわれる)所有のグッドマン30cmフルレンジのモノラル装置を譲り受けている。当時、わが国のユニットも徐々に良くなってきたとはいえ、未だ及ばぬ所もあり、酒好きの通人がスコッチにこだわるのと同様に、英国製品への願望は、今日の比ではなかった。

其れで1ポンド1,000円以上の換金率なので現在と比べると考えられない価格なんでしょう。勿論1ドル360円時代でした。

現在の貨幣価値の3.5倍の金額ですので思えば凄い高額なんですネ!

此の『AXIOM 80』の箱にエンクロージャーにTANNOYにVLXを入れて使うと素晴らしく優れものになるとのことで最近仕事が暇になり休日が多くあるので『AXIOM 80』 SYSTEMについて調べました。

1960(昭和35年)『AXIOM 80』 SYSTEM 24cmフルレンジスピーカーシステムARU付で販売していたようです。国産化した『AXIOM 80』のコーナー型システム。60年以上前の音です・・・・・?

このユニットを真っ先に目をつけ、自家用としたのは、弱冠22歳の(オームさん)瀬川冬樹氏である。

1953年当時のことだから、正確な情報などある訳がなく、頼れるのは粗悪な印刷の写真だけ。それも、母と妹を扶養しなければならぬ身で、彼は原稿料の一部を2年間積み立てて手に入れた。そこまで彼を駆り立てたのは、その姿に、波長のようなものを感じたからであろう。これでは、鳴らすアンプやカートリッジの弱点を浮き彫りにするようなものである(特異な形のラウザーのフルレンジも同様の特性)。

そうとは知らぬ瀬川氏は、ユニットをコーナー型の箱に収め、当時もて囃されていた不帰還の自作アンプで鳴らした。それが良くない、というより酷い音である。それでも試しにと、たまたま試作したシングルアンプに繋いで音が一変。我が意の音が鳴りだした。かくして、『AXIOM 80』は、瀬川氏の求める理想の音の源流になったのである。まだ、モノラルが主流の時代のことであった。

此のエンクロージャを手がけた方曰く『オートグラフよりも面倒くさい』と音を上げながらも、熱中してとうとうこしらえてしまった。英DECCA社が本格的に製品化できなかったのも、複雑な作業工程のせいか。何しろ日本の職人でさえ、難儀したのだから。『厚い板で頑丈にするなら、誰でも出来るけれど、それではAXIOMが死ぬ。響きの良い薄い板でこさえるから難しい。』

TANNOYの製品もそうだが、昔のイギリスのスピーカーは箱を共振して音を出す物が多く、その辺りがキモであろう。多分その辺りが自作するのは相当難しい、やはり箱はオリジナルが一番と言われてきた、勿論筆者もそう思い自作は避けてきた。と言うより木工製作に自信が無く、技術的にも相当難しいと思っていたが、最近はDIY
で加工してくれるので可能なのかも知れない。

又此のGOODMANS(グッドマンズ が正しい読み)の『AXIOM 80 ARU付き』で販売しているスピーカーなんです。スピーカー史上に名高い伝説的な技術者、E.J.ジョーダンが設計したと言われている。だが、真実は、このスピーカーの特質を最大限に発揮するために特異な形のエンクロージャーやARUユニットを開発したこと。当時は勿論 ARU付きのセットで販売していたようです、輸入元が国産箱に納めて発売した模様である。

筆者のIIILZがこのユニットのお陰で自然に聴こえる中低域が出るのかもしれない?

Goodmansのスピーカーユニットと組合わせて使用するARU(ACOUSTIC RESISTANCEUNIT)

アコースティック・レジスタンス・ユニットの略。音響的に負荷をかけて、低い音を平坦に伸ばす役目を持つ。

A.R.U.172:\4,200(1台、1967年頃) A.R.U.180:\5,000(1台、1967年頃)

A.R.U.280:\6,200(1台、1967年頃) A.R.U.480:\7,800(1台、1967年頃)

上記の四種類が発表されているが、使用されているのは多分A.R.U.180であろう?

又写真の様にGOODMANSからはオリジナルが販売されていたようである。

筆者の所に届いたARUユニットA.R.U.180と同型であろう

此のアコースティック・レジスタンス・ユニットにより豊かな中低域が聴けるようですが、此れに対抗するはバックロードホーンがあり、最新のエンクロージャーを此の方式で豊かな音を提供しているようですが、自作することは至難の技が必要です。又『AXIOM 80』のユニット自体はすでにGOODMANS社で軍用に開発されていたというのが真相だ。軍用にハイファイ・スピーカーを開発する訳はないから、当初はおそらく、主に前線基地の指令室や、航空母艦や戦艦等での指令の伝達用として開発されたものと考えられる。 ダブルコーンで中高域が10dB以上も盛り上がった特性は、戦闘や射撃の大騒音下でも確実に指令が伝わることを目的に設計されたのではないか。しかしこの優れたスピーカーを、戦後のハイファイの黎明期に何とかハイファイ用に転用すべく、E..J. ジョーダンが起用され、伝説とまで呼ばれるに至ったスピーカー・システムが出現した。

スピーカーの音はユニット単体ではなく、それを収める箱の設計次第で大きく変貌する。とりわけ『AXIOM 80』のような特異なスピーカー・ユニットでは箱の造りと構造とが再生音を決定すると言っても過言ではないから、このユニットの特性を最大限に発揮させるシステムを完成させたE.J.ジョーダンの功績が伝説とまでなったのも無理からぬことだ。ネットで『AXIOM 80』の写真を調べると当に色々な作り方があり基本は同じようですが、一品物で作った物と理解出来る。

現在拙宅にはIIILZ in Cabinet(この機種から密閉型からバスレフ型に変更した)を所有するが、所詮ブックシェルフ型のもので、ワグナー等、オペラ、ベートーベン等の交響曲を聴くには限界を感じているのは明らかだが、TANNOYIIILZ in Cabinetの弦楽器のユニゾン、木管楽器の音色は格別である。心揺さぶられる音も聴かしてもらえる。

もっとも貧困老人の筆者に高価な火屋のアンプを使いたいが、手元不如意の為か、入手不可能でもある。又現在はレコードプレイヤーも中途半端な物を使用しているため此の事は随分気になる。バージョンアップするのか?検討中である。此れでもし、『AXIOM 80』の箱にエンクロージャーに

IIILZ inCabinetを装備して上手く鳴ればと・・・・実に夢が膨らむ。

調べると中にこの様な文章も見つかりました。

『さて、我が管球式アンプ、ラックスSQ−38FD、で鳴らしてみると、驚くべきほど繊細でおもったより柔らかな音が鳴り響いた。次にバックロードエンクロージャーのホーンの喉元にグラスウールを多めに詰めると充実した中音で中域が埋められた。次々バッハのバロック音楽レコードを鳴らすと、 バッハはこんなに華麗な音で聴いていいのだろうか?とおもうほど、麻薬的魅力ある音で鳴り響いた。そういえば誰か、「このスピーカーは正しくない。生の音楽はこんなに美しくは聴こえない。」といっていたのをおもいだす。』

上記の様な記事内容を読み、筆者も今後この先短い人生、長く飽きないで聴ける音を求めたい。高さも900mmと胸の位置の高さまであり、スタンドも必要ない高さです。『AXIOM 80』の箱に代わりにIIILZ in Cabinetを装着して上手く鳴ればと期待してしまう、昔ステレオサウンド誌もIIILZをコーネッタの箱に入れ素晴らしい音の紹介記事も読み、又『AXIOM 80』ARU付のエンクロージャーにIIILZに入れて聴いている方もいるようで興味は湧きます。

使用するには当然エンクロジャーの下には当然インシュレーターを取付使用します。現在某運送会社が持ち帰った『AXIOM 80』が戻り次第ペーパーで磨き上げ水性のウレタン塗装をして仕上げるつもりです。

その前にサランネットの塗装も補修したくなり、暇に任せサランネットの補修し仕上げます。

サランネットの塗装は黒のつや消しを塗り、サイドはニスを塗り仕上げます。

『AXIOM 80』ARU付の紹介記事にこのARU付を付けた事に賞賛の記事があり、中低域の充実が伺えます。今更ながらTANNOYのオートグラフもバックロードホーン形式で鳴らしている、最近はトール型のバックロードホーンも多く自然な中低域が聴きたければトール型のバックロードホーン方式のスピーカーが良いのかも知れません?

筆者の友人もこの安価なトールボックスのシステムで音楽愛好するならこの辺りで十分と言ってますが実に頷ける言葉とも感じる、システムよりソフトだと、実に納得してしまう・・・今回の物は『AXIOM 80 』

ARU付の物ですが、さてどの様な音が出るのかとても楽しみです。現在某運送会社が破損した片方を持ち帰ってたが、その後なんの連絡も無いのが心配である。此の改造でふっくらした低域が響く後はあの燻銀の音が出れば確かに飽きのこない美しい音が響くのかも知れない?現在最新の市販しているスピーカーには出せない音が筆者の部屋でなればいいのですが・・?

この際、IIILZ in Cabinetの骨の髄までしゃぶって見ようと思います。ブラボー!
https://blog.goo.ne.jp/yk1231yk/e/41838faa3ee261355198074309836402

50. 中川隆[-9472] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:09:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3006] 報告

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


クラング・クンスト 音響レンズ
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206

テレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

 パーツやアクセサリーとしては、いまのところ音響レンズを販売しています。
電源基板などのアンプ製作用パーツを開発中で、2017年春頃に発売予定です。

音響レンズは口径12インチ(30 cm)までのフルレンジスピーカーユニットや、ツィーターに適しています。

ブルーフレームやレッドニップルといった愛称で有名なテレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

軸上で聴くと音がきつく感じるばあいに有効です。また、フランジを組み合わせることで、コアキシャルスピーカーを自作することが出来ます。

 汎用音響レンズ LZ2010 (1枚) 25,000円(消費税別)

 直径 298 mm、厚さ 42 mm、重量約 2.4 kg、 材質は厚さ約 2 mm の鉄、黒つや消し電着塗装です。

音響レンズ正面を横から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_801.jpg


 バッフルに直径 300 mm の孔を開け、バッフルの裏側にユニットと音響レンズを固定するためのサブバッフルを用意します。サブバッフルは金属板か厚さ 5.5 mm 以上の合板(ベニヤ板)が適しています。音響レンズの固定で補強されるので、フルレンジ1発なら薄い板で十分です。あまり厚くすると、音響レンズとコーン紙との距離が開いてしまいます。コアキシャルにするばあいは、ツィーターのお尻がウーファーのコーン紙に接触しないだけの厚さが必要です。サブバッフルにスピーカーユニットを裏から固定するのに適した直径の孔を開けます。

 まず、サブバッフルの表面に音響レンズを固定します。固定にはサブバッフルの厚さよりも 3 〜 5 mm 長い 4 mm ネジ8本を使い、裏側からねじ込みます。スピーカーユニットが大きいばあいは、皿ネジを使って8本のネジの頭が沈むようにします。つぎに、スピーカーユニットをサブバッフルに裏側から木ネジで固定します。最後にサブバッフルをスピーカー本体に取り付ければ完成です。

音響レンズ正面を斜め下から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_802.jpg

 ツィーターを取り付けるばあいは、サブバッフルの表側にツィーターを先に固定してから、その上にかぶせるように音響レンズを取り付けます。サブバッフル開口の縁に厚さ 5 mm 程度のネオプレンゴム製戸当りテープを貼り、音響レンズとの間に挟んでデッドニングすることができますが、デッドニングしないで響かせて使用している方のほうが多いようです。

 この音響レンズを見ての印象は、クラングフィルムのオイロダインというスピーカーのことをよく知っているか否かで二つに分かれます。知らない人は換気口のフードみたいでダサいと感じ、知っている人は貴重なオイロダインの音響レンズをイメージして気に入ってくれます。マニア的でないリビングでは、音響レンズをサランネットでカバーするのも手です。この音響レンズは案外便利で、思わぬロングセラーになりました。

音響レンズ正面を斜め上から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_803.jpg

 音響レンズのフィンを1枚ずつ手作業で溶接した国内生産品(地元の工場)です。音響レンズは光学レンズの凹レンズに相当し、音を拡散させます。音の通過するフィンの隙間は約 12 mm ですので、20 kHz の波長約 17 mm よりも狭く、徐々に弱くなるものの高い周波数まで効果があります。一方、中央の音が通りやすい部分の幅が約 80 mm、音響レンズの厚みが約 40 mm と短いため、中音域では効果がかなり弱くなります。

カブトガニをひっくり返したような音響レンズ裏側
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_804.jpg

 JBL など一般的な音響レンズのように、薄い材料で作ってフィンの隙間を狭めればもっと高い周波数まで拡散できますし、音響レンズを厚くすればもっと低い周波数まで拡散できますが、フルレンジスピーカーやコーンツィーターを対象にしているため、あまり高い周波数を拡散させると 高音が不足し、鮮度のない眠い音になってしまいます。音楽の根幹となる中音域も、あまり拡散させるとスピーカーユニット本来の音の味わいを損ねてしまいます。

クラングフィルム 42006 でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_806.jpg

 コーンスピーカーは音創りのため 4 〜 8 kHz あたりにピークのある周波数特性にしてあるばあいが多く、とくにビンテージスピーカーはそうです。上のグラフは Klangfilm(クラングフィルム)の 42006 という戦前に作られたフルレンジスピーカーの周波数特性で、やはり高音を持ち上げてあって、広くないリルニングルームでは、そのピークが耳障りに聴こえてしまうことがあります。この音響レンズは、そういう問題を緩和する程度に、控えめに音を拡散することを狙って設計してあり、フルレンジの名ユニットの経験が豊富な方が使用されることを想定しています。

裏面の上下左右に4個あるネジ止め用ステー
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_805.jpg

 わたし個人(小林です)はフルレンジスピーカーが大好きで、安い「Sabaグリーンコーン」の弦の音色や、高価な「Klangfilm 42006」の不思議にリアルなピアノの音色などが気に入っています。しかし、ボーカルではどことなく乾いた声になってしまうので、オイロダインのようにホーン型ユニットを組み合わせたスピーカーのほうが好ましく感じてしまいます。それが、この音響レンズを組み合わせることで、少しだけホーンスピーカー的な響きが加わり、かなり満足できます。音響レンズの材質や形状、溶接方法を工夫するなどして、そのような響きに調整してありす。音響レンズを指で弾くと、一枚いちまいのフィンが異なる周波数で控えめに鳴ります。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206

51. 中川隆[-9471] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:11:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3007] 報告
クラング・クンスト 音響レンズでコアキシャルスピーカーを作る
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509


SIEMENS(シーメンス)の10インチコアキシャルスピーカー「鉄仮面」を分解した状態
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_801.jpg


 そもそもこの音響レンズを作ろうと考えたのは、「鉄仮面」と呼ばれる SIEMENS(シーメンス)のコアキシャルスピーカーユニットを入手したからです。入手したときはすでに、めぼしいドイツ製フルレンジスピーカーをほとんど蒐集済みでした。「鉄仮面」は日本で多く販売されたものの、ドイツではあまり使われなかったために品薄で、コレクションの最後のほうになっていました。見た目が貧弱な「鉄仮面」にはあまり興味がなかったのですが、いざ聴いてみると感心させられました。なにを聴いても上品でまとまりが良く、少し物足りなさはあるものの、コーン型スピーカーにありがちな「音の暴れ」をほとんど感じませんでした。

 「ブルーフレーム」とか「レッドニップル」という愛称で有名な TELEFUNKEN(テレフンケン)の L6 や、KLANGFILM(クラングフィルム)の KL-L307 といった名機とされるフルレンジユニットは、「鉄仮面」よりもスケール感と聴き応えのある音を出しますが、常にコーン型スピーカーであるということを意識させられる癖のようなものを感じてしまいます。私もかつて ALTEC(アルテック)や GOODMAN(グッドマン)、LOWTHER(ローサー)といった米英のフルレンジユニットを使いましたが、同様な傾向があります。単純にツィーターを追加すれば高音は延びるものの、やかましさがあって「鉄仮面」のような音のまとまりは得られません。なにが「鉄仮面」の音を作っているのでしょうか?


TELEFUNKEN(テレフンケン)の10インチフルレンジL6とSIEMENSのツィーターによるコアキシャル

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_802.jpg


 答えは音響レンズに決まっています。「鉄仮面」の由来である仮面のような鉄のカバーは、中央部分が2枚のプレスされた鉄板の重ね合わせになっていて、ツィーターの高音だけでなく、ウーファーとなるフルレンジユニット中央部分の音も拡散します。中心部分の音は障害物が無いのでそのまま出ますが、その周囲の音は曲げられて通り道が長くなるので遅れ、ちょうど凹レンズのようになります。実際に音響レンズを作って取り付けてみるとみると、コアキシャルにしなくても L6 や KL-L307 のようなフルレンジスピーカーからまとまりの良い音が出ました。そして、コアキシャルにしたばあいは、もっと大きな効果が期待できます。


L6でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_805.jpg


 上のグラフはL6の周波数特性で、測定に用いた箱が小さいために100 Hz以下の低音が減衰しています。高音はグラフの左端から2番目にある中心周波数が16 kHzの棒まで十分なレスポンスがあって立派な特性ですので、測定と同じ軸上の至近距離で聴けば、十分な高音どころか少し過剰に感じるほどです。しかし、軸上から外れると高音は減衰してしまうので、広い立体角の平均では高音は不足しています。ですから、広い部屋で徐々に離れていけば、ちょうどバランスが取れるリスニング位置があるはずですが、日本の住宅事情では無理なばあいが多いと思います。

 そのためか、「フルレンジにツィーターを追加して2ウェイにしても、うまくいかない」という話をよく耳にします。2〜3メートルくらいの近距離で聴くと、ただでさえ過剰な軸上の高音が、ツィーターでさらにやかましくなってしまうケースが多いようです。ヴィンテージのばあい、フルレンジの高音をカットせず、コンデンサーでツィーターの低音をカットするだけの2ウェイ化が多いので、両方の高音が重畳してしまってなおさらです。

 そういうときこそ音響レンズです。同軸にしないばあいでも効果があり、やかましいからと音響レンズをご購入された方から、「実験の結果ツィーターはそのままでフルレンジのほうに音響レンズを付けて成功した」といいうご報告をいただいたこともあります。普通はツィーターに音響レンズを取り付けようとしますが、フルレンジの高音に問題がある場合が多く、そんなときは逆のパターンが有効です。

 コアキシャルでは音響レンズ1個で両方のユニットの音が拡散できるだけでなく、音が融け合って一つのユニットのようになるという効果もあるのでとても有利です。フルレンジに音響レンズを取り付け、ツィーターを天井に向けるというのも良い方法で、デッカのデコラやテレフンケンの O 85 モニターに似た雰囲気のステレオ感が味わえます。ツィーターの数を増やすと、より近い雰囲気になります。


SIEMENS(シーメンス)のツィーターの裏面処理とスペーサー用コルク製ガスケット


https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_804.jpg


 音響レンズでコアキシャルを作るには、上の写真のようにツィーターを中央で支えるための板を用います。写真では黒い鉄板製ですが、5.5〜12ミリくらいの合板(ベニヤ板)でも良いと思います。注意点は、ウーファーとなるフルレンジユニットのコーン紙の正面に来る支持棒をあまり太くしないことです(3センチ以内にしましょう)。写真の板は外形も円ですが、四角でも問題ありません。板に2つのユニットと音響レンズを取り付ければ、コアキシャルの出来あがりです。

 シングルコーンフルレンジとちがって、コアキシャルには複雑な分だけ音をチューニングする要素がたくさんあることも楽しみです。上の写真はツィーターを板に取り付けた状態の裏側です。SIEMENSのアルニコ磁石のツィーターを使っていて、その裏側にフェルトを貼り付けてあります。SIEMENSのコアキシャルにも同様な吸音処理がしてあり、上質な音にするための秘訣といえます。

 周囲のコルク製ガスケットは、ツィーターのお尻がL6のコーン紙にぶつからないようにするためのスペーサーです。このようにツィーター支持板にはある程度の厚みが必要なので、写真のような鉄板ではなく、ベニヤ板で十分です。ユニットはいろいろとあるので共通化できず、鉄板で2枚だけ作るとCAD入力などで高額になってしまうので、ベニヤ板で作れば良かったと反省しています。多少雑に作っても、板が音響レンズに隠れてしまうので気になりません。


L6で作ったコアキシャルを音響レンズ正面の斜め下から見た様子

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_803.jpg


 音響レンズは高音を広い角度に拡散させるだけで、量を減らしてしまうわけではありません。ですから、反射音の比重が大きい離れたリスニング位置では、音響レンズなしに比べてそれほど高音は減少しません。つまり、スピーカーからの距離や角度による高音のバランスの変化が小さくなるので、より自由なリスニングポジションで良い音を楽しむことができます。

 音響レンズを使えば好きなユニットを組み合わせて自分だけの「鉄仮面」を作ることができます。フェライト磁石の10W(「鉄仮面のウーファー」)よりも強力なL6やKL-L307、あるいはフィールド型フルレンジなどとヴィンテージツィーターを組み合わせて、SIEMENSのオリジナル以上のコアキシャルが作れます。今回作った「L6版鉄仮面」は、貸し出し中でなければ試聴可能です。私の耳にはSIEMENSの「鉄仮面」よりも中低音が充実しているように聴こえて物足りなさを感じませんし、シングルコーンフルレンジが苦手とするクラッシックのソプラノも楽しめます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509


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クラング・クンスト 【第2話】ドイツの同軸スピーカー「御三家」 2010年2月20日
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


 同軸スピーカーといえば、TANNOY の モニター・シリーズや ALTEC の 604 シリーズが有名ですが、「ドイツにも優れた同軸スピーカーがあります」といえば、「ああ、SIEMENS のコアキシャルことだろう」という程度の反応が多いようです。でも、凝ったメカの王国であるドイツに、優れた同軸スピーカーが無いはずがありません。なぜか、この年明けから不思議なくらい、ドイツから同軸スピーカーのオファーがあって、いろいろなユニットを吟味する機会がありました。そこで、それらも含めたドイツ製の同軸ユニットのうちで、わたしが代表的と思う3本をご紹介することにしました。


左からシュルツ、ジーメンス、イゾーフォンの同軸12インチ

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_801.jpg


 さて、そのドイツの同軸スピーカー「御三家」とは、SCHULZ(シュルツ)、SIEMENS(ジーメンス)、そして ISOPHON(イゾーフォン)のことです。クリーム色のフェルトと保護用の金網でコーンがカバーされて見えない SCHULZ と、皮エッジに3本のアームで支えられた大きなツィーターの SIEMENS が極めて個性的な外見なのに比べると、ISOPHON は少し地味に見えますね。残念ながら ISOPHON 以外は数が少ないユニットで、入手は容易ではありません。


シュルツの後側(カバーを外したところ)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_802.jpg


 御三家の筆頭といえば、やはり SCHULZ になるでしょう。SCHULZ は戦中に帝国放送協会などが開発した世界初のステレオ・テープレコーダーとともに用いられた、Eckmiller の12インチ同軸ユニット O15 にまで遡る、ドイツの同軸スピーカーとして、最も深い歴史のあるユニットです。戦後になって東ドイツの SCHULZ に受け継がれて、O16、O17、O18と作り続けられ、シャルプラッテンのレコーディング・スタジオや、放送局でモニターとして使われました。ツィーターはアルミドームで、柔かい普通のアルミ材をプレス成形ではなく、ヘラで加工したように見えます。ウーハーのエッジは発砲ネオプレンゴムで、密閉箱や大型のバスレフが適しています。現代の基準でも十分にワイドレンジで、とても古いユニットとは思えません。能率が低いのが欠点ですが、極めて分析的な音でありながら耳にやさしいのは不思議です。ステレオの臨場感が素晴らしいのは、いうまでもありません。


ジーメンスの後側

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 つぎは SIEMENS ですが、俗に鉄仮面などと呼ばれる有名な(10インチの)コアキシャルではなく、12インチの同軸で、鉄仮面とは比較にならないほど本格的な作りのユニットです。能率は見た目ほど高くなく、皮のフリーエッジで延長された低音に対し、高域はアルミコーンなのに SCHULZ のようには伸びていません。そのせいかコアキシャルとしては重心が低くくて暖かい音色で、SIEMENS のユニットによくある硬さは感じません。入手は3つのなかで最も困難です。


イゾーフォンの後側

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 最後は ISOPHON で、複数モデルの同軸ユニットを製造しましたが、なんといっても有名なのはオーケストラです。このオーケストラ同軸ユニットは、テレフンケンのスタジオ・モニターとして多用されました。ご紹介するのは初期のもので、よく見かける後期のものとは異なっています。磁気回路の塗装が後期の黒に対して鮮やかな青であること、大きなマッチングトランスがあること、そして、ツィーターの背面に吸音処理のための大きめなカバーがあることが主なちがいです。地味な外見に反して明るく爽やかな音色なうえ、能率も3つのなかで一番高いので、3極管シングル・アンプ愛好家に重宝されているのも納得できます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211

52. 中川隆[-14645] koaQ7Jey 2020年1月13日 11:32:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1575] 報告

「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年01月10

今回試聴したスピーカーは一貫してグッドマンの「トライアクショム」(口径30センチ:同軸3ウェイ)だった。

「おそらくコーン紙が軽いせいでしょうか、音の素早いスピード感に驚きました。トライアクショムって凄いスピーカーですね」と、感嘆しきりのYさん。

これまで、このSPを聴きこんでいるといつも途中から「AXIOM80に代えてください」と仰るのだが、この日ばかりはまったくの様変わりで、ようやく(トライアクショムの)実力をご理解していただいたかな(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/803f8da3ce67ada44c291770caa06455

「AXIOM80」のネガティブキャンペーンのその後 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年01月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/880d0ca27b1012e498c554c2ffb29410

我が家のオーディオの「羅針盤的な役割」を果たしているスピーカー「AXIOM80」について6年ほど前のブログで「ネガティブ・キャンペーン」を行ったことを憶えておられるだろうか?

おそらく大半の方が「忘却の彼方」だろうから以下のとおり再掲させもらおう。

このブログで再々記しているように日頃から愛用しているSPユニット「AXIOM80」(以下、「80」)だが、残念なことに2ペアとも1970年代に復刻されたもの。

1950年代初頭に発売されたオリジナル・ユニット(以下、「オリジナル」)は別格の存在という話をよく聞くので、どれほどの違いがあるのか、一度自宅のシステムの中に組み入れて鳴らしてみたいとの思いは尽きない。

先日のことだが「オリジナル」愛好者のSさん(東京在住)から、次のようなメールが入った。

「R形状マグネットエッジの最初期型オリジナル80がペアでヤフオクに出てます!整備済とのことで状態良さそうです。片方のコーン紙に補修がしてあるようですが、左右で特性が合っているのなら問題ないでしょう。補修の有り無しよりも、折り返し形状エッジのオリジナル軽量コーン紙がついている事が最重要ですから。

破れたからといって後期の重いコーン紙に取り替えられていたら、オリジナルの最大の美点が失われてしまうところでした。今回の物件は、ウェンブリー工場製造であることは勿論のこと、ベークライト製カンチレバーの厚さが薄いこと、マグネットカバーのエッジ部にRがついていること、サブコーンの色が焦げ茶色であること、どこをとっても1950年代末頃から1960年代前半にかけて製造された第T期バージョンです。

その中でも最初期の製造と判定できるAXIOM80でしょう。この先、完動品がペアで出てくることは相当稀だと思います。30万円までで落ちるなら間違いなく買いでしょう。既に結構な数の入札者が居るのが気になりますが、頑張ってください。」
          

久しぶりに“血湧き肉躍る”話(笑)。

とはいっても、メールにあるように(入札額が)30万円以上の勝負をするつもりはない。いくら「音楽=オーディオ=命」といっても、それで飯が食えるわけでもない。

また、オーディオに限らず何ごとにつけ「性能 ⇔ 対価 ⇔ 満足度」の相互の兼ね合いをはかるクセをつけておくことは「頭の体操 → ボケ防止」にとっても非常にいいと思う(笑)。

冗談はさておき、すぐにウォッチリストに登録して注意深く見守っていると、中古専門のストアからの出品なので例によって「1000円」スタートながら、あっという間に21万円まで跳ね上がってそこから小康状態に入り、いよいよ落札当日になった。

夕食を終えて、就寝前になってからいよいよおもむろに始動開始。これで結着だといわんばかりに「299000円」でいきなり入札したところ、何とその額以上のもっと高値をつけた入札者が既にいたのには驚いた!

な〜んだと、一気に冷めてしまった。物事にはすべて“のり”(法、則、典、範、矩)というものがあるように思う。いくら「オリジナル」といってもこれ以上追いかけるつもりはないので、いつものとおり「足の裏叩き」を終えてご就寝(笑)。

翌朝、いったいいくらで落札されたんだろうとパソコンを開いてみたら「301000円」で落札されていた。

ウーム、2000円差かあ!ただし、本気で自分が勝負を仕掛けたらおそらく競り合いになってもっと値上がりしたことだろう。

というわけで、今回も「オリジナル」とは縁がなくてとうとう涙を呑みました(笑)。

しかし、改めて考えてみるのに「AXIOM80」はそもそも30万円に匹敵するような性能を持っているんだろうか?

オリジナルを使っているオーディオ仲間によると「とても30万円以上の値打ちはありませんよ。」と、はっきり仰る。

これに勇気を得て、今回はいつもとは違って「80」をマイナスの視点からいくつか列挙してみよう。

いわばネガティブ・キャンペーンだ!(笑)

☆ 「80」はけっして万能型のユニットではない。たとえば、弦楽器群のファンダメンタルな響きはとうてい望むべくもないし、あの雄大なワーグナーやマーラーなどの音楽には向かない。線が細すぎる。したがって、せいぜいボーカルやヴァイオリン・ソロを聴くぐらいが関の山でとてもメインのシステムとなる資格はない。

☆ とにかく中低音域が物足りない。その辺も含めてうまく鳴らそうと思うとメチャ手間がかかるユニットである。そもそも完璧に鳴るかどうかも定かではない。実際にいろんな方々の「80」を聴いてみても、自分も含めて“あと、ひとひねり必要”という印象を受けるばかり。

☆ とても気難しいユニットなので全体的なシステムの構成にも配慮しなければならず一か所でも手を抜くとすぐに反応する。

取り分けパワーアンプの選択が難しくてとても一筋縄ではいかない。

我が家の例では、WE300Bアンプ(1950年代オールド)、PX25アンプ(ナス管)、刻印付き2A3(1940年代)アンプなど一般的に定評のあるものを使ってみたがいずれも「帯に短し、たすきに長し」で決め手に欠けており、いまだに「ああでもない、こうでもない」と迷路を彷徨っている。

実際に「80」の紹介記事が掲載されている「いまだからフルレンジ」(別冊ステレオサウンド)にも次のような箇所がある。(115頁)

「このユニットの本領を発揮させるには相当の力量が必要で、当時としても独特の繊細で、ふっくらした艶やかな響きを堪能していた人は稀だったと思う。」とある。

おそらく筆者は「瀬川冬樹さん」(伝説のオーディオ評論家、故人)に違いない。瀬川さんほどの方が後になって「80」から「JBLシステム」へ転向されたが、今ではその気持ちが分かるような気がしている。

とまあ、以上のとおりで結論から言えば“うかつに手を出さないほうがいい”ユニットである。

ところで、今回の例にもみられるとおり「80」の近年になっての高騰ぶりは目に余るものがあるようだ。

原因はいろいろあろうが、実をいうと「80が異常に値上がりしたのはあなたのブログにも一因がある」と、一部の方から責め立てられている。

たかが自分のブログごときが”それほどの影響力があるかな?”と半信半疑だし、むしろそう言われるのは光栄なくらいだがこのネガティブ・キャンペーンの効果によって、少しでも市場の「80」への熱が冷めてくれれば、それに越したことはない。

なぜなら「オリジナル」の相場が少しでも下がると手に入れやすくなるから(笑)。

というのが過去記事だが、その後の経過を記すとそれから「舌の根も乾かない」うちに「36万円」でオリジナルの「AXIOM80」を手に入れたのだから、まったく「世話が無い」(呆れてどうしようもない)(笑)。

そして、しばらくしてから復刻版を「28万円」でオークションで処理し、現在手元に残っているのは「オリジナル」と「復刻版」の2ペアである。

ところが、肝心の「羅針盤的な役割」を、このところ同じグッドマンの「トライアクショム」に奪われつつあるので、今や「復刻版」の首が風前の灯となりつつあるのが実状である。

オーディオ人間は「用済み」となればすぐに「お払い箱」にする冷たい一面があるのかなあ(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/880d0ca27b1012e498c554c2ffb29410

53. 中川隆[-13971] koaQ7Jey 2020年2月07日 09:17:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-645] 報告

「オーディオの相対性原理」とは
「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年02月07日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/50578857d77fe085218a470ad7c418fb


現在9台のアンプがあるが、1台は外部に発注して改良中、3台はウェストミンスター(改)用として固定しているので残りは5台となる。

この5台を毎日の朝起きぬけに1台づつ取り換えてその日1日中聴くことにしている。

なにしろ機械ものなのでときどき通電してやらないと調子がおかしくなる。

つい最近の5日間の例を挙げてみると次のとおり。

すべてのアンプのタイトルには「出力管」名を冠している

月曜日 「171A」(前段管:AC/HL)シングルアンプ

火曜日 「300B」シングルアンプ

水曜日 「171Aプッシュプル」アンプ

木曜日 「171A」(前段管:A411)シングルアンプ

金曜日 「6098」シングルアンプ

いずれ劣らぬ個性派ぞろいだが、それぞれに長所と短所があって「帯に短し、たすきに長し」で完璧無欠なアンプなんて無いことを常に思い知らされている。

まあ、そもそも単独のオーディオ機器に100点を求めるのは「世間知らずのおバカさん」でしょうよ(笑)。

たとえば、50点同士のアンプとスピーカー同士を組み合わせても相性が良かったら80点以上に変身したりするから、結局は組み合わせ次第でどのようにも変身する。

つまり、オーディオ機器の性能は「組み合わせの妙」に尽きるので、常に相対性を意識する必要があり、我が家では勝手にこれを「オーディオの相対性原理」と呼称している。

話のついでに我が家の4系統のシステムの自己採点をしてみよう。

1 AXIOM80(最初期版)は90点

我が家の羅針盤的なスピーカーだが、ワーグナーやマーラーなど大規模編成の音楽には向かないのが実に惜しい。こればかりは、どんなに相性のいいアンプを持ってきても無い物ねだりというものだろう。

ただし、ユニットを容れる箱の工夫次第では何とかなりそうな気もするところ。

1.5センチくらいの薄い板厚の大きな箱(ARU付き)をつくって、うまく箱を共振させる手があるが、いずれチャレンジしてみたい気もする。それだけの値打ちのあるスピーカーである。

2 3ウェイチャンデバで鳴らすウェストミンスター(改)は85点

低音、中音、高音の各帯域のアンプと各SPユニットの両方の組み合わせにはまだ見直す余地があって、もっと良くなりそうな気がする。

3 「トライアクショム」は75点

つい先日(2日)、大分からオーディオ仲間が2名お見えになったので我が家のシステムを聴いていただいた。それぞれ「アルテックA5」と「オートグラフ」を愛用されている方々である。

聴いていただいた順番は2、3だったが2は大好評だったし、3もそこそこだったので「次はAXIOM80を聴いてみましょうかね」と、入れ替えたところあまりの落差に愕然としてしまった。

「こじんまりとした音の世界では」という注釈付きの話になるが、どんなに創意工夫を凝らしてみても結局「AXIOM80」には敵わないことが判明した。まったく次元が違う音といっていい。

したがって、トライアクショムの3ウェイへの改造は所詮は無駄な抵抗だと悟ったのでお客さんがお帰りになった後で「即解体」の運びとなりました(笑)。

4 JBL「LE8T」は70点

前述の3強に押されてなかなか出番が回ってこないが、口径20センチならではの音のスピード感を楽しめるスピーカーだ。日頃イギリス系の思慮深い音に囲まれる中で気分転換を図るにはもってこいだろう。

と、ここまで書いたところで、前回のブログの末尾にある「小鳥の名前」談義に付随して関東地方の熱烈な「AXIOM80」愛好家の方からとても興味深い示唆をいただいた。

近々、記事にしますのでどうかお愉しみに〜。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/50578857d77fe085218a470ad7c418fb

54. 中川隆[-13882] koaQ7Jey 2020年2月11日 11:54:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-511] 報告
AXIOM80の新たな飛躍へ - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年02月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ca3c448ea6853cf5c5800c9cf3b3ec23


メールをいただいた中で、関東にお住いの方から「実は私もAXIOM80の熱烈なファンです」という方がおられた。

仮に「S」さんとしておこう。内容は次のとおりで、匿名ということで無断転載お許しください。


「ブログの更新を楽しみにしている関東在住の者です。貴方のブログに辿り着いたのは『AXOM80』の使いこなしに悪戦苦闘してネットで調べていた時でした。

幾つか参考に。

AXOM80は第二次世界大戦当時、無線傍受のスピーカーとして使われていたそうです。軍事物資の民間転用だと教えられました。E・J・ジョーダンはARUを実用化した人。

自分はアキバの『ヒノ・オーディオ』(もう無くなりましたが)で80が箱に2発入ったシステムを聴いてヤられました(笑)。2発の片方はフルレンジ、もう一方はウーファーとして使われてました。

確か800HZ辺りから下を出していてインダクターで高い方を切ってるだけと。値は忘れました。80は低域が出ていない訳でなく、高域との能率差が大きいだけ。その帳尻合わせに低域は1発追加してバランスを取ろう。そう言う考え方だそうです。

予備の80をお持ちとの事ですから試してみては如何でしょうか」

実に久しぶりに本格的な「AXIOM80」の愛好家との出会いに大いに心が弾んだのは言うまでもない(笑)。さっそく次のようなメールを返信した。
「お互いに熱烈な「AXIOM80」ファンとして、この出会いを大切にしたいと思ってます。

今後ともよろしくお願いします。AXIOM80は世界大戦中、あまりにも微細な音を拾うことから「潜水艦のソナー探知」に使われていたと聞いた事があります。

ちなみに私は当年〇〇歳の老人ですが(笑)、いまだにオーディオの魅力に取りつかれています。

まだ40代とお若いようですが、AXIOM80ファンであればお耳の方は確かだと思います。前途洋洋ですね。」

すると折り返し次のような返信があった。

「箱にAXIOM80が2発入ったシステムを聴いた時の話です。

2006年の晩秋でした。そのセットはペアで(80が4本)99万円と値段が。しかし既に買い手は決まってました。

いつも聴いている『吉田美奈子』のCDを聴かせて貰ったら…衝撃でした。音でなくて『声』が出るんです。血の通った肉声!!

そしてこんな話も。

美空ひばり親衛隊だった女性がひばりのCDを鳴らしたら正座して聴き入った。美空ひばりが『ここに居る』と言わしめたと。

99万円かぁ〜。買えないなぁ〜。良いなぁ…。

ぼやいて居たら会長(ヒノ・オーディオの創業者)がこう言うんです。

『今なら新品が1ペア有るよ』80年代に再生産された物でない、旧型(振動板は黒い)です。実物見てクリップでアンプに繋いで音を聴いて確認。

冬のボーナス全額ブチ込みました。
高かった…。

ウーファーとして使う方に入れるインダクターですが、6mHだったか7mH辺りでなかったか…な?

まぁチャンデバお持ちですから弄り放題ですね。」

そして、さらに続きのメールが届いた。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ca3c448ea6853cf5c5800c9cf3b3ec23


「美空ひばり」が此処にいるじゃない!2020年02月11日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b2461e3467d8a7961dcd061c7a833d75


前回からの続きです。

「小鳥の名前当て」騒動でたまたまメールをいただいた「S」さん(関東地方)は凄い「AXIOM80」ファンだった!

そのSさんから、ありがたいことに続編のメールが届いた。
「先日の話をもう少し詳しく…。

2発入ったシステムを聴いた時が80の音との出会いでした。
オーディオを始めた頃から存在は知っていました。でも聴く機会は在りませんでした。

ヒノ・オーディオの2発入ったシステムを購入したのは栃木の方だったとの事。定年退職した男性(旦那)とその奥さん、それと息子さん夫婦の4人で来店したそうです。

男性はタンノイVLZを物色していて、奥さんは暇なので会長が何かCDを聴かせてあげようと。

会長「何が良い?」奥さん『美空ひばりの有る?』

CDを再生したら…

姿勢を正し、正座して聴き入った。

そして旦那さんに、『お父さん、これにしましょうよ!美空ひばりが此処に居るじゃない!!』 奥さんは(ひばりの)親衛隊だっただけに生の歌声を聴いている訳です。

そして買われていったのでした。旦那さんにとっては良い買い物が出来てラッキーでした。

300Bシングルで鳴らしているそうで、『凄い音で鳴ってるよ!!』と喜びの報告があり、たまに奥さんも好きなので聴いてるとの事。

契約が済んで引き取られてゆく前に自分は聴く事が出来た訳です。

その時自分は何か買いたい衝動に駆られて、何となくローサーのPM6のシステムを何種類か聴き比べていたのですが高域に混濁とビリつき感が有るのが気に食わず諦めていました。そして80の2発入りを聴いて…

『スタックスのコンデンサー型イヤースピーカーと変わらない淀み無く澄みきった高域』それと『声を出す時の息の湿り気をも感じる様な生々しさ』に打ちのめされた。

「この音はこのユニットにしか出せない音なんだな」そう感じて『今なら旧型新品が1ペア有るよ』に食らい付いたのです。2発システムは無理でも、この音は欲しい!

好きな音だった訳ですな。でもバスドラムのドスンは残念。

そして本気で鳴らす為のアンプはウエスタンのVT52刻印のシングル。チョークインプットB電源、フィラメントのDC点火にもチョークインプット。※抵抗切り替えのハムバランサーでAC点火も思案。

ドライバートランスは試したいの色々(笑)。部品は大体揃ったから後は組み上げるだけ。でも仕事が…。あ、箱も修理中だった!」

以上のような、いかにも「AXIOM80」の魅力にどっぷりハマられた方のメールに大いに触発されたのは言うまでもない。

AXIOM80が鳴らす生々しい臨場感を一言で言い表すとすれば「美空ひばりが此処にいるじゃない!」は、けだし、名言ですね・・。

それに、登場された奥様の何と素敵なこと!

わざわざ高価なスピーカーを選んであげるなんて、旦那さんへのふつふつとした愛情に大いに心を打たれるではありませんか。

普通は「どれもこれも一緒じゃない、一番安いのにしとけば」で落ち着くのが当たり前だろうに(笑)。

まったく「仲良きことは美しき哉」(武者小路実篤)という言葉を思い出しました。

また「スタックスのコンデンサー型イヤフォーン」は独身時代の間借りしていたときに愛用していたもので懐かしい思い出の機器である。たしかに同じ透明感の匂いをAXIOM80に感じます!

そして、時代の流れに抗しきれずとうとう廃業に至った「ヒノオーディオ」(東京)さん・・。あれはたしか2012年の暮れごろだったかな。

せめて全国で1か所ぐらい「AXIOM80」を気軽に聴けるショップがあってもいいと思うが、これはまったく「若き層のオーディオ愛好家たち」にとっては不幸というべきでしょう。

好きになろうと嫌いになろうと、とにかく聴いてみないと始まらないんだから〜。

いずれにしても、Sさんからとてもありがたいアドバイスをいただき、電光石火のように閃いたので、あとは「即行動」あるのみです(笑)。

さあ、いよいよ新たな「AXIOM80」(2発入り)への挑戦開始ですぞ!
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b2461e3467d8a7961dcd061c7a833d75

55. 中川隆[-13881] koaQ7Jey 2020年2月11日 12:01:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-510] 報告

>>54
>自分はアキバの『ヒノ・オーディオ』(もう無くなりましたが)で80が箱に2発入ったシステムを聴いてヤられました(笑)。2発の片方はフルレンジ、もう一方はウーファーとして使われてました。

>確か800HZ辺りから下を出していてインダクターで高い方を切ってるだけと。値は忘れました。80は低域が出ていない訳でなく、高域との能率差が大きいだけ。その帳尻合わせに低域は1発追加してバランスを取ろう。そう言う考え方だそうです。

577:elmarit9 2011/02/28(月) 21:56:32HOST:p2244-

秋葉原のヒノ・オーディオにある2本入りも聴かせていただいたことあるのですが、これが神格化された音?とぴんときませんでした。
指定箱に入れれば良いというものではない、との意見も時に目にしますが、そうなるとぽっと出には敷居が高くなるばかりです。。


578:ジークフリート 2011/02/28(月) 22:38:33HOST:wb56proxy05.ezweb.ne.jp
>>577
80ユニットは右肩上がりの周波数特性になっていますから、箱で低音域を補うのが前提の設計です。
(いわゆる指定箱はスペースの都合でバックロードが使えない時にと考えられたもののようです)

それから、指向特性も、真面目から30度くらいそれた辺りが周波数バランスが良くなる作りになっています。
80の複数使用か3ウェイのスコーカーに使うのも余裕があって楽しいと思いますが、古レンヂファンとしては、左右一発づつで勝負したいところですねぇ。


579:elmarit9 2011/02/28(月) 23:15:13HOST:p2244-

そうですか、できればバックロードで組むのが良いのですね。
兎小屋では条件が厳しいかもしれません。
ユートピアの箱は多少そんな設計でしたでしょうか。いずれ労力をかけずに出来合いの物で間に合わせようという怠け者向きではないのでしょうね。ここに棲息していらっしゃるようような彼岸の方々でないと手に負えないというところでしょか。

607:薬漬け 2011/06/02(木) 16:33:29HOST:proxybg063.docomo.ne.jp

前からチビチビと画策してはいまして…いつかは、と思っていたんですが。
ついに入ってきちゃいました。AXIOM80。

二段ロケット計画でして、いま入ってるのは、エンクロージャー(トラック?オーディオ製)にレプリカユニット。これを、オリジナルユニットに換装しようという魂胆。
やはり「麻薬・魔性」はオリジナルにあり…。
程なく着くはずです。(SPターミナルが貧相なので半田づけがコワイ…(汗))


608:ジークフリート 2011/06/02(木) 21:52:28HOST:wb56proxy10.ezweb.ne.jp
>>607
片チャン2本て手も?
耐入力6Wというのも、米国表示ならその2倍ですから、案外音量は出ますけど、音像・音場サイズが1本ではややこぢんまりしがち‥‥ただ、箱の御利益がどの程度かによるのでしょうけど。


609:薬漬け 2011/06/02(木) 22:29:32HOST:zaq3a5517f5.zaq.ne.jp

一つの箱に2ユニットとして、耐入力を上げるということですね。
手法としてはあるみたいですが(グッドマンの指定もありますし、東京のヒノ・オーディオさんも別の形で製作しておられますね。そういえばご近所に、4ユニットの強者がおられたかと…)、
音が、どうも変わるみたいですね。

実はヒノ・オーディオさんの縦配列の個体が近所のお店にあったことがあり(ただユニットが上がレプリカ、下がオリジナルの混成部隊だったか?)、音を聴いていますと、どうも昔聴いたAXIOM80の風情じゃないんですよね。

端的には音が普通っぽい。

逆に、昔よくAXIOM80を聴いたオーディオ喫茶が、場所を変えて営業しておられて、そこで今もAXIOM80の1本バージョン(ユニットはオリジナル)を聴くことができますが、結構出力も出ますし(マスターは昔、80シングル箱で鬼太鼓座(!)を演奏してましたから…)、何より音色が、あの魔性的な要素をたたえていました。結構スケール感も出ますし。

(ちなみにそのとき聴いたのは、ショルティの「神々の黄昏」のフィナーレでした。)
こうしてみると、シングル箱でトライしてみたいなーというのが現状です。サテどうなるか。

610:ジークフリート 2011/06/02(木) 23:01:03HOST:wb56proxy06.ezweb.ne.jp
>>609
まぁ、古レンヂの楽しみは、制約の(限られた)範囲内で如何に上手くやるかだと思いますから、片チャン2本も既に邪道かもしれませんね。
4本だと、邪道も二倍とか?

621:ゴルフ13 2011/06/21(火) 12:09:09HOST:OFSfb-01p4-77.ppp11.odn.ad.jp

フルレンジ複数ユニットの使い方で気を付けなければイケナイことは
コイルを並列接続にすると、各ユニットの個性がそれぞれ主張され音の纏まりが悪くなる。
直列接続ではこの影響が少なくなる。

纏まりのない音になっているだけなのに、困ったことに音場が広がったと喜ぶマニアが大多数です。この様な事を、単に好みで括ることは避けましょう。

_________


2)周波数レンジを伸ばすと音に こくが無くなる


80:もみじ饅頭@広島 2008/01/12(土) 11:37:15HOST:74.43.183.58.megaegg.ne.jp

 フルレンジでも帯域が100〜10000Hz程度で、中域の情報伝達が優れているものでしたら、どんなジャンルの音楽でもそつ無く再生できると思いますよ。
ボイスコイル径は1インチ(25ミリ)のものが濃厚な音が出て真空管アンプと合いますが、耐入力が小さいので大きい音は出せません。
手元の SIEMENS 6W はボイスコイル径は22ミリのため、許容入力は僅か6Wしかありませんが大変濃厚な音がします。
 
 つまり、JBL−8TなどVCの大きいユニットの場合、耐入力は大きいものの、ツイーターが必須となりフルレンジとしての魅力に欠けますね。


519:ジークフリート 2009/05/03(日) 13:47:10HOST:wb56proxy03.ezweb.ne.jp

能率が高ければ耐入力5wは許せますが、ワイドレンジを狙うと濃厚な音色は期待できないかもしれませんね。


212:愚か者 2008/06/29(日) 07:06:36HOST:wacc3s2.ezweb.ne.jp

高域側を制限して、使用帯域を欲張らないことで、より濃厚な音が得られるというメリットもあるんですね。


273:ジークフリート 2008/08/25(月) 13:48:27HOST:wb56proxy05.ezweb.ne.jp

ウーハーの高域側・・・フルレンジ的に使うとヴォーカルやサックスなんかが濃厚で味わい深くなるんですよね。
反面、透明感が幾分犠牲になったり、聴き手の好みと合う合わないなんてあたりで随分違いが出て来てますけど・・・面白さと危うさを兼ね備えているといいましょうか、まあ、そこら辺りが非常に面白いんではないでしょうか。


614:ジークフリート 2009/10/08(木) 12:51:16HOST:wb56proxy06.ezweb.ne.jp

古レンヂも帯域が広いと濃厚さが薄らぐんですョ。
ローサーPM−6やアキショム80辺りなら個人的に不足は感じませんが、パンケーキほどの味わい深さはナカナカ得られません。(ウチではヴォーカル聴くならランサー101、クラシックならアキショム80がメインスピーカーです)
エラ・フィッツジェラルド用にパンケーキ欲しいんですがね〜。


515:ジークフリート 2009/05/02(土) 08:08:59HOST:wb56proxy17.ezweb.ne.jp

ローサーPM6やアキショム80辺りでしたら左右一発で十分メインシステムたり得る音楽を聴かせてくれますが、悲しいかな、そんな音を奏でているのを聴いたことがある人は多くなさそうですね〜。

個人的には、ローサーもウレタンエッヂ+ウレタンダンパーじゃなきゃ手に入れたいところですが・・・ま、しかし、「ドライブユニット」て言うくらいですから、ホーンロードかけるのが所定の使い方で、どんな箱と組み合わせるかも悩ましい。

メインシステムたり得るフルレンジスピーカー(シングルボイスコイル)て、外にもあるんでしょうが、未だ良い出逢いがありません。(一時期憧れたWE755Aも、もう少し高域に余裕があれば・・・しかし、50万と言う相場は異常としか思えんネ。)


716 :RW-2:2009/12/24(木) 22:06:53 HOST:125.173.203.61.ap.yournet.ne.jp

アキショムは感度グンバツですので2Wあればベートーベンの交響曲をエレキジャズ聴かないかぎり十分でしょね。グレンミラーも愉しめやんす。
拙者はPA稼業おやってましたんで爆音派ではありますが家内ぢゃ能率高いSPですと0.03〜1Wくらいでやんすよ。85dBなら100W喰いますけど。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1186306900/

56. 中川隆[-13878] koaQ7Jey 2020年2月11日 17:07:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-506] 報告
>>54
>自分はアキバの『ヒノ・オーディオ』(もう無くなりましたが)で80が箱に2発入ったシステムを聴いてヤられました(笑)。2発の片方はフルレンジ、もう一方はウーファーとして使われてました。

>確か800HZ辺りから下を出していてインダクターで高い方を切ってるだけと。値は忘れました。80は低域が出ていない訳でなく、高域との能率差が大きいだけ。その帳尻合わせに低域は1発追加してバランスを取ろう。そう言う考え方だそうです。

Axiom80 で有名だった『ヒノ・オーディオ』ですが、ここは問題が有るんですね:


今はない『ヒノ・オーディオ』でヒノ製のボックスに入ったレプリカのAXIM−80を聴いたことがあります。

その時の印象として大変指向性が強よくて高域は耳に付くきつい音でこれが噂のAXIOM−80の音かとがっかりした覚えがある。

 皆さんもAXIOM−80を聴かれた方はオーディオショップがほとんどと思われますがショップの場合は適当にセッティングして展示してあるアンプを繋いでの音出しがほとんどですから本来の実力は見えてこないのとこのような簡易的な鳴らし方ではAXIOM−80が可哀そうに思える。

ショップで鳴らすAXIOM−80は魅力が乏しく他のスピーカーのが良く聴こえて来る。

残念ながら適当に接続してセッティングしたAXIOM80は本来の音とは程遠いサウンドでこれがAXIOM−80の実力かと思われるとこのユニットは哀れである。
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-035


『ヒノ・オーディオ』 axiom80 x 2

axiom80についての否定的な意見の内、音楽によって得意不得意があるのは事実だけれど、キンキン耳障りな音を出すとか、低域が出ないとか、神経質で使いにくいと言った意見には、使い方の問題だと言いたい。けれど周波数特性がフラットとは言えず、音に色づけがある。本物の楽器は必ずしも金の粉をまぶした様な音を出さない。と言った意見には反論が出来ない。

神経質な機械かも知れないが、上手く鳴りだすと、艶やかで、鮮やかで、細いとか、ささくれだったとは感じない。

チェンバロやバイオリン、特にクレーメルのバイオリンをaxiom80で聞いてしまうと、他の正確なスピーカーを聴く気が無くなる。

他の点で自慢をする気はないけれど、友人に’弦はきれいでしょ。’と聴かせたのだけれど、あまり感心してくれない。その彼が『ヒノ・オーディオ』でaxiom80の2連装を聴いて来て、大いに誉めるので聴いて来た。

驚いた、スケールが大きくて、分厚くて、音楽のジャンルによる弱みをを見せない。世の中で言われるaxiom80の欠点は全て解決されている。

まったく素晴らしいのだけれど、とてもaxiom80とは思えない。そう言えば、彼の大好きなATCにそっくりだ。

2連装の内、下のユニットにコイルを入れて、上を切っている。どこでどんなカーブにしているのかは、ここでは内緒にしておこう。単なるフルレンジ2連装では暴れてしまってまるでだめだったそうだ。お店では大分トライ&エラーを繰り返したようだ。

全く感心したけれど、あれでは折角axiom80を使う甲斐が無い。


金の粉をまぶしたチェンバロを聴けなくなってしまう。俺はこのまま、一発でいいや。

http://kawa.weblogs.jp/things/2007/12/axiom80x2.html


57. 中川隆[-13877] koaQ7Jey 2020年2月11日 17:30:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-505] 報告

Axiom80 はウェスタンエレクトリックの WE755の様に巨大バッフルに取り付ければいい音になるんですね。 エンクロージャーに入れるのは邪道です:


今まで沢山のユニットを使ってきました、フルレンジで特に印象が残るのはGOODMANSのAxiom80、ヴァイタボックスDU−120、パイオニアPAX−30B、ワーフェデールのスーパー8RS/DD、コーラルのべーター10と大変個性のあるユニットばかりだがその中でAxiom80は超が付く名器ですが私の好みとは多少違っていた記憶が残っている、

オーディオで一番難しいのはスピーカーです。これが上手く鳴らなければいくらWE−300Bアンプを繋いでも良い音は望めない、

今までスピーカー遊びをしてきてわかったのはスピーカーこそボックスとボックスに使われる木の材質が決め手と痛切に感じた、

スピーカーボックスはユニット以上にコストがかかるから安く済ませるには平面バッフルが一般的、私も色々やってきたが平面バッフルの場合は16〜20cmクラスのユニットだと効果があるが30cm以上を平面バッフルで使う場合は相当大きな板が必要になる。

最低でも2m×2mぐらいのバッフル板を使わないとユニットの裏側から音が前に回り込んで低域が減少して中高域が喧しくなる。低音が出ているように聞こえるだけで本当に出ているならピラミッドバランスになるはずだが残念ながら本当の低音は出ていない、

平面バッフルで聴くのなら16〜20cmクラスだと大きなバッフル板も必要なく楽しめるはずだ、勿論バッフルも振動していますから良い素材の板を使いたいものだ、

ネットのユーチューブでスピーカーを検索してみると色んな方が見える。例えばユニットをボックスに入れずに単体で鳴らしているがこんなのまったくもって意味を持たない、裸で鳴らして何を聴かせたいのかこんな鳴らし方なら5球スーパーのスピーカーのが良い音で鳴る。
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-041

フルレンジスピーカーを平面バッフルか後面解放箱に取り付ける

1. 平面バッフル

平面バッフル 製作いたします 五加音響研究所のオーディオ修理と製作
https://otoyas.exblog.jp/22515940/


竹集成材のスピーカー平面バッフル板 
材木商店【無垢材・積層材・化粧貼り・白ポリの木材メーカー通販サイト】
https://zaimoku-shouten.jp/works/%E7%AB%B9%E9%9B%86%E6%88%90%E6%9D%90%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%B9%B3%E9%9D%A2%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%95%E3%83%AB%E6%9D%BF%E3%80%80201452/
http://www.mokuzaikako.com/


ヤフオク! -「平面バッフル」の落札相場・落札価格
https://auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/closedsearch?auccat=&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=&sc_i=&exflg=&p=%E5%B9%B3%E9%9D%A2%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%95%E3%83%AB&x=0&y=0

58. 中川隆[-13876] koaQ7Jey 2020年2月11日 17:35:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-504] 報告
軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用するには平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。

密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなりますので、今回は1940年代の米PHLCO社のAMラジオのキャビネットを利用することにしました。後面開放型になります。

スピーカーは自作よりこういう専門家に任せるのが正解


Vintage Audio(ヴィンテージ・オーディオ)
ネクストイノベーション株式会社 オーディオ事業部 担当者:大塚
http://vintage-audio.jp/
https://www.facebook.com/ni.vintageaudio/?fref=ts

ヤフオク! - t_otsuka0413さんの出品リスト
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/t_otsuka0413?

当店では1950-60年代に欧米諸国で製造された、Vintage HiFiオーディオ機材の販売・レストア(オーバーホール・修理)を行っています。

機材・部品販売 取り扱いメーカー一覧

Goodmans・EMI・LEAK・RCA・STEPHENS・ALTEC・JBL・EV・Jensen・Beam-Echo・PYE・GEC・Lockwood・DECCA・Garrard・Thorens・Acoustical(QUAD)・McIntosh・Marantz・Tannoy・ORTOFON・Technics・DENON…等

多数在庫ありますので、機材をお探しの方は、電話かメールにてお問い合わせください。

※当店では基本的に機材を現状で保管しております。お客様からお話しを頂いた時点で、メンテナンスの方法(仕様)を打ち合わせ、修理・調整後出荷致します。
http://vintage-audio.jp/?page_id=7

SIEMENS Coaxial+関本製後面開放箱(ペア) 販売 2017/03/10


SIEMENS Coaxial+関本製後面開放箱(ペア)を販売します。

通称「鉄仮面」と呼ばれる西独SIEMENS製25cm同軸ユニットが入荷しましたので、関本特機部で生産された後面解放型キャビネットにセットしてみました。
また、SIEMENS Coaxialは非常にレアなアルニコ・マグネット仕様です、更に両ユニット共1966年7月製でシリアルNo.も僅か「21」の差しかありません。
SIEMENS Coaxialが好きな方には、朗報かと思います。

SIEMENS Coaxial:C72233-A10-A1(アルニコ・マグネット仕様)
ユニットの製造年:1966年7月(両ユニット共)
シリアルNo.150290、No.150269


関本特殊無線製後面開放型エンクロージャー

■サイズ:700mm(W)×915mm(H)×285mm(D)
※後面にサランネットが貼られた仕切り板が付属していますので、接続するアンプや設置場所によっては脱着して調整が可能です。
https://vintage-audio.jp/?p=1378


SABA(サバ) Permadyn 19-200 フルレンジSPユニット 2015/06/01
https://vintage-audio.jp/?p=390


SABA(サバ) Permadyn 19-200 フルレンジSPユニット(5298U8)を2本使用して当店なりにシステムを作ることになりました。

まずはユニットについて

メーカー:SABA
モデル名:Permadyn 5298U8
生産国:ドイツ
生産時期:1952〜1958年
型式:シングルコーン
口径:8in.
インピーダンス:5Ω
マグネット:アルニコV


鮮やかなグリーン色のコーン紙が特徴のドイツ名門SABAのフルレンジSPユニットです。超軽量コーン紙に小型の磁気回路、ペラペラのプレスフレーム・・・1950年代の家庭用ドイツ製ユニットの特徴なのですが、これを上手に鳴らすと、英国やアメリカのユニットでは出すことの出来ない、ナチュラルで透明度の高く、繊細で分解能が高いサウンドを奏でるので、見た目じゃ判断できないのです。そして、これらドイツのユニットを研究すると非常に合理的に作られている事に気が付きます。超軽量なコーン紙を使用している為に、それを駆動する磁気回路は小さくでき、よってフレームもダイキャスト等大掛かりでなくプレスフレームで十分な強度が取れる訳です。実に合理的でしょ!しかも、超軽量コーンはユニットの設計だけでなく、サウンドにも大きなメリットがあります。軽量だから信号に対しての反応が圧倒的に速いのです。これにより、全帯域で分解能が高く、小音量時に音が潰れないのです。小口径・軽量コーンのユニットは、家庭用(家庭用HiFi)ユニットに分類されますので、ドイツ業務用と混同して考えては駄目です。また、構造上ハイパワーユニットではありませんから、駆動するパワーアンプも、2〜3Wのシングル(またはP-P)管球アンプが適当です。音量が足りないからといって、ハイパワーなアンプを繋いだりしてはいけません、音量を稼ぐ場合は、ユニットを複数個使用します。そして、適度な音量で鳴らすことで、超軽量コーンユニットのメリットが最大限発揮できます。

この事を踏まえてシステムを構築します。まず、特徴である軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用したい為、平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなりますので、今回は1940年代の米PHLCO社のAMラジオのキャビネットを利用することにしました。後面開放型になります。バッフル板をキャビネットに合わせて製作します。適度な鳴りを考え、9mm厚のフィンランドバーチ合板を使用しました。ユニットのインピーダンスは5Ωなので、2本をシリーズに接続し、トータルインピーダンス10Ωで使用します。それを組み込んで完成です。

そのサウンドですが・・・ユニットの特徴を上手く活かせたシステムになったと思います。決してワイドレンジではありませんが、全帯域に渡って癖がなく明瞭度が高いサウンドです。長時間聴いても聴き疲れすることもなく、部屋の中に音楽が自然に広がっていきます。これ1本で十分か?と言われると、私の場合はそうはいきませんがサブシステムとして、または音楽鑑賞用としてなら十分な能力があります。

ドイツ家庭用シングルユニットは、見た目ではなく実質的な能力の高さを、国内の皆さんも評価して欲しいと思います。このユニットは、ドイツ(ライプチッヒ)のコレクターからの出物で大変状態の良いユニットでした。同等ユニットも多数ありますので、これらSPユニットをお探しの方は下記までお問い合せ下さい。
https://vintage-audio.jp/?p=390

59. 中川隆[-13875] koaQ7Jey 2020年2月11日 18:04:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-503] 報告

フルレンジスピーカーは平面バッフルでないと真価が発揮できない


i氏山荘オーディオ訪遊記
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304761631-1


i氏山荘のオーディオ部屋の出来事を中心に綴ります。16cmや20cmのSPユニットを取り付けた平面バッフルの音場感、自然な広がり感、臨場感、目の前で演(や)ってる感など、再現される音響空間が感動的です。

頼りない感じの16cmから、耳を圧する大音量が飛び出すことに驚き、それでも破綻しない再生音の品位に感激です。平面バッフルのすばらしさを、さらに追求していきます。


(1)i氏山荘オーディオ訪遊記(第1話) http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14
   **激安ダイドーボイス16cmSPのよさを発見**

(2)i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1
   **箱型では得難い平面バッフルの感動的な音場**。

(3)i氏山荘(第3話)改造! 背面開放型ウーハー http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19
   **密閉型ウーハーの大胆改造**

(4)i氏山荘(4)755E、Golden8T新設、訪問雪解け待ち編 http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-03-28  **往年の20cmSP、755E・New Golden 8T・8P-HF1が加わり、高まる期待**

(5)i氏山荘(5)圧巻ASHIDAVOX、755E GOLDEN8 CD408 403A 他を圧倒 http://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26 **「美濃和紙」の超軽量コーンASHIDAVOX 20cmが往年の内外著名SPを圧倒**

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304761631-1



2. 中川隆[-10085] koaQ7Jey 2019年5月27日 17:48:05: b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2265] 報告
▲△▽▼

20cmコーン型フルレンジユニット ASHIDAVOX(アシダボックス)8P-HF1。

「ダイナミック型フルレンジスピーカーの世界的傑作」程度の賞賛では、とても足りない。

まさに「超」を付けるべき傑作と見た(いや、この耳で確かに聴いた)。

今回の試聴において、ASHIDAVOXの前に、各種著名ビンテージ・スピーカーは色を失った。

それぞれのユニットの、いい点・悪い点などを比較して・・、などと比べている状況ではなかった。

今日の日記の冒頭に、品の悪い言葉ではあるが、と断った「ぶっちぎり」であり、その他のユニットの評価や比較など意味がないほどの圧巻であった。

冒頭の繰り返しになるが、なぜこれほどのユニットが埋もれているのか。

まちがいなく、この手の20cm前後のビンテージスピーカーでは、世界の超一級品であり、真のオーディオファンには、きっと高く評価されるに違いないユニットである。


なぜこのASHIDAVOXが「マイナーな傑作」で終わったのか。
高く評価したオーディオ評論家はいた。

しかしそれがなぜ、「幻の傑作」などと言われる経過を辿ったのか。
数量が出なかったのか、生産が間に合わなかったのか?

発売は1957年、その頃はまだ日本のオーディオ環境は貧しく未成熟であった。
早く生まれすぎたのかもしれない。

しかし、かなりの長期間、市場にあったはずである。

当時のオーディオ・ジャーナリズムは、どのような反応をしたのだろうか。

ダイナミック型フルレンジの「音質世界一」のユニットがどこかにあるとしよう。
ASHIDAVOX 8P-HF1は、それに勝るとも劣ることは決してないだろう。

Made in Japan。

使われているのは、コーンの最適素材を追い求めて辿り着いた日本古来の美濃紙。
この純日本madeの「世界に冠たる」はずであったスピーカーユニットが、なぜ埋もれたのか。

なぜ埋もれさせたのか。
まったく残念であり不可解である。

しかしASHIDAVOX 20cmフルレンジが、山荘に用意されたいくつかの錚々たる「世界の名器」を、下品な表現ではあるが「ぶっちぎり」の差で圧倒した事実。
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26


▲△▽▼


ASHIDAVOX 8P-HF1

フルレンジスピーカーのお手本のようなアシダボックスの20cmユニットです。コアキシャルや巨大マグネットのユニットに隠れて発売当時はあまり人気がなかったようです。今では、高能率で真空管アンプにぴったりのユニットですが、中古品でもめったにお目にかかれません。軽量コーンでフィックスドエッジです。


型式 20cmコーン型フルレンジユニット

インピーダンス 8Ω

最低共振周波数 50Hz
再生周波数特性 fo〜14000Hz

出力レベル 96dB
最大入力 8W

マグネット アルニコ
重量 1.5kg
http://www5b.biglobe.ne.jp/~tritium/8phf1.htm


▲△▽▼


i氏山荘オーディオ訪遊記(第1話) [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14


恐るべし平面バッフルとP-610

■序

場所はi氏山荘のオーディオルーム
夜も更けて日付が変わった午前1時すぎ。

二人の大人がもう何時間も、ああだこうだとやっている。
ガタガタ、ゴトゴト、それにキュルキュルと電動ドリルの音もする。
期待と予想を遥かに超えるいい感じになってきたのでやめられない。

16cmSPユニット平面バッフルの音場感、その自然な広がり感、臨場感、目の前で演(や)ってる感など、音響空間がすばらしく感動的である。

16cmのこんな柔なもので、耳を圧する大音量が飛び出すことに驚き、それでも破綻しない再生音の品位に感激する。

三菱ダイヤトーンP-610DB。
竹集成材平面バッフル。

ただしこのスピーカーシステムは構築途上であり、まだ数段は向上するだろう。
今回ようやく「基本形はこれでいける」と確信が得られた状況にある。

取りあえずのバラック設置であるが、それでも音源をとっかえひっかえ聴きまくるほど音楽が楽しい。
オーナーも私も、聴くのが嬉しくてしょうがない状態であった。
おそらくこの時、氏の脳裏には次のステップがイメージされ、耳にはその音が響いていたに違いない。

簡単に工作できるなら、今すぐ試みたい改造箇所もあったが、さすがにそれは明日やろう、ということになった。


深夜

静寂が支配する深い雑木林。
木の精の眠りを妨げる不逞な輩の、やかましい騒ぎもようやく収まる。
灯りを消した山荘の天窓から、黒々とした枝葉を縫って、ちらちらと星が見えていた。

「i氏山荘オーディオ訪遊記」は、この山荘の音空間の出来事を中心に綴ろうと思う。
山荘が舞台なので、たまにしか更新できないがお許し願いたい。

私がブログを開設するのはこれが最初であり、そのファーストライト (first light)の対象をi氏山荘に向けさせていただいた。

氏の勧めと、ブログや各種の発信・コミュニケーションツールの薀蓄(うんちく)を聞かせてもらい、ようやく決心した次第である。

ちなみにfirst lightとは、氏の第一の道楽(天文と望遠鏡)に敬意を払ったもので、天文台などで新望遠鏡が完成したときの、最初の試験観測のことである。


■山荘の音空間

広葉樹に囲まれた山荘のベランダに出て、梢を渡る風の囁きに耳を澄ます。
コンコンコンと遠くに啄木鳥(きつつき)の木を打つ音が、僅かなエコーを伴って聞こえる。
他に音はない。

時折、あちらこちらから、ポトッとか、カサッとか、突発的な単発音が届く。
落ち葉の上には沢山の団栗(どんぐり)が撒かれている。
自然に落ちた茶色玉の中に、先日の台風で吹き飛ばされたのか、青い玉が新鮮な色合いを添える。

もう9月も下旬。
「今まで経験したことのない」豪雨や猛暑の夏も、ようやく衰えた2013年の初秋である。

余談であるが、屋根のひさしの裏側の板に啄木鳥が穴を開け、その中に大きな蜂が巣を作ったとのこと。
穴は2階屋根の非常に高い位置にあり、それをいかなる方法で塞いだか、氏の苦労話がおかしかった。


こういった雰囲気の山荘の2階、間仕切りを開け放った40畳ほどのフロアの半分をオーディオルームが占めている。

この空間なら、音も好き勝手に飛び回ることができるだろう。


今回の訪問の目的は、氏が数年前から構築中のスピーカーシステムの試聴である。


i氏山荘SP全景
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14

<写真1:山荘のスピーカーシステム>

**今回山荘に到着した時点の、あれこれ変更する前のbefore状態。
今回この配置等を少し変更し「これでいける」感を共有**


■進化の原点

もう1年以上にもなるが、前回訪問した時の話を少しさせていただきたい。

この部屋で、ああだこうだ言いながら、大小何種類かの箱型スピーカーを聴いた。
密閉、バスレフ、大小、いろいろある。

箱型以外にも、氏は以前から平面バッフル型のよさを語っており、いくつかの試作品があちこちに置かれている。

その中で「なにこれ」と、思わず口を衝いて出るようなものが大容量密閉箱30cmウーハーの天板の上に乗っていた。

ちょとした悪戯で作ってみたような「板切れバッフル16cm4連スピーカ」である(写真1のウーハーの箱の上に片側だけ見える)。

幅30cmもない板に、スピーカ穴を4つ一列に開けただけのもの。

ユニットは16cmダブルコーン、作りはシンプルの極みであり、コーン紙を指先て触れると、いかにも薄く軽量であることが分かる。

DS-16F(写真2)。

ユニットにメーカー名は記されていないが「ダイドーボイス」らしい。

単価はえらく安い。
普通に考えれば、オーディオファイルが相手にするようなものではない。
どんな音が出るのかお楽しみ、の感覚で音を出してみる。

「板切れ」の置き方などあれこれ試みながら、大容量密閉箱30cmウーハーとの2Wayとして聴く。

自身の不覚と反省をこめて、「オーディオを探求する者、形や価格、風評など、あらゆる偏見に囚われてはならない」。

なんとその板切れからは、実に新鮮、活き生きとして明瞭自然な音場がワッと広がった。

音楽を楽しむ装置として、ここにあるスピーカーシステムの中では、この板切れ平面バッフルが「No.1」である。

多少耳につく音域はあるが、いっぱいに広がる音場間は何にも勝る。

先に聴いた箱型には、大汗をかいた労作や、少なからず散財したもの、定評のユニットを装着したものなど、氏のいろいろな思い入れがあるに違いない。
でもやはり「激安16cmユニットの板切れ」がベストである。

氏が平面バッフルを基本形にしよう、と決めたのはこの時らしく、それが今回の訪問で聴く竹集成材平面バッフル実現のきっかけとなっている。


ダイドーボイス16cmと団栗

<写真2:ダイドーボイス16cmダブルコーンSPユニット>
**i氏山荘のスピーカーシステムの基本形を決めるきっかけとなったSPユニット**

(第1話 おわり)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14

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i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

平面バッフルの音空間とSTAX ELS-8Xの音空間


■竹集成材平面バッフル

i氏山荘の現状のスピーカーシステムの基本構成は「竹集成材の平面バッフル3Way+大容量密閉箱ウーハー」である。

氏の描く基本形は、この平面バッフルを主放射源とするものである。
低域を補完するウーハーの最終形態は今後の課題としている。


これらは氏のオリジナルな自作であり、特に平面バッフルに竹集成材を採用したことや、その工作の巧みさは、今まで他に製作例がないと思われる。

またそのセッティングには、日常の家庭生活を考慮する必要のない山荘の「自分だけスペース」ならではの豪快さがある。

スピーカーの背壁は、急勾配の2階屋根に沿って傾斜した板張り。

その最奥に大容量密閉箱型ウーハが置かれ、その1mほど手前に平面バッフル型3Wayスピーカーシステムが、床と天井の梁との間に設けた強固な支柱に取り付けられている(第1話の写真1)。

i氏山荘SP全景
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14


この「1mほど手前」の間隔が問題を起こしているのであるが、その解決はのちほど。

上下が固定された丈夫な太い支柱に、バッフルをがっちりと取り付けた構造が、このスピーカーシステム全体の音響を左右する大きな要素の一つになっているのだろう。

いずれにしてもこのスピーカーシステムが感動的な音場を形成する要因は、音の主放射源の平面バッフル方式にあると思われる。

平面バッフル方式のよさを評価する先達は大勢おられるが、ここの場合はそれが顕著に現れた好例だろう。


この平面バッフルスピーカーにはつぎの特徴がある。

・バッフルの材料に竹の集成材を採用した3Way方式。
構成はツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。

・スピーカー開口部のエッジに滑らかな R付け加工。

・表側全面のニス塗装。


穴あけ加工等、すべて自作である。
木工の腕は本職跣(はだし)であり、プロの指物師(さしものし)や大工の見習いとして即決採用かもしれない。
オーディオ道楽だけでなく、年中次々と発生する山荘の補修等の大工仕事を、各種の電動工具を揃えてやっているらしい。


i氏山荘SP平面バッフルのアップ
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

<写真1:竹集成材平面バッフル3Wayシステム>

**構成は上からツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。
この写真の16cmフルレンジは DS-16F が付いている。SPの穴の周囲のみごとなR加工**


■「箱」では得難いこの感動はなにか


山荘訪問初日、ああだのこうだの、CDをとっかえひっかえしながら配置を工夫した。

どうも位相的な微妙な違和感が付きまとうように聞こえる。

ウーハーと平面バッフルとの前後の間隔が1m強ある。
どうやらウーハーの直接音が、平面バッフルの背面放射と干渉しているのではないかと見当をつけ、とりあえずの荒仕事で位置を変える。

平面バッフルを上下逆さまにして、ウーハーの箱の天板の高さに持ち上げる。
そしてウーハーを平面バッフルと同じ面まで前に出す。

フルレンジユニットはDS-16Fから三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えた。

さて、この取って付けの仮配置で音を出す。

この時の感激は、当訪遊記(第1話)の冒頭「序」のとおりである。
このような音の空間に入った時が、音楽好きオーディオファイルの至福の瞬間である。

聴き慣れた音源から発見される新たな音響的感動、それによって初めて感じ取ることができた音楽的感動が次々と出現し、涙腺を刺激する。

ああ、このステージはこうだったのか。
この演奏はこういう響きだったのか。
この楽器はそこで鳴っていたのか。
この歌手は、この演奏家は、ここまで微妙・精妙な表現をしていたのか。

その時、氏もこの境地にいたと思う。
あれはどうか、これはどうだろうと、次々とCDを取り替えては聴いている。

いやー、すばらしい。
これほどの音場感が出るシステムは本当に稀である。
お金を掛ければ実現できるものでもない。

この音響はどこから、どういう理屈で出てくるのだろう。
やはり平面バッフルに何らかの要因があるのだろう。


i氏山荘SP全景 after
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<写真2:第1話の写真1の配置では微妙な違和感があったので、このような応急処置をして音を出してみる>

**さてbefore→after の結果は・・。

竹集成材平面バッフルのフルレンジユニットは、三菱ダイヤトーン P-610DB に取り替えてある**


■STAX ELS-8Xとの共通点

今回の山荘訪問は、都合で氏に送り迎えしてもらった。

山荘に向かう前に、拙宅の修復成ったSTAXの大型コンデンサースピーカーELS-8Xの試聴をしてもらう目的もあった。

20数年ほど前から、氏はこの8Xを何度か聴いているのであるが、オーディオ道楽に染まってからは聴いていない。
8Xは片側に8個の発音ユニットがあるが(写真2)、ここ10年来、その半数近くの能率が下がり、使用できなくなった。
いつの日にか、なんとかしようと、納戸の小部屋に押し込めてあった。


8Xの代替機はALTECのMODEL 19を選んだ。
大型であるが、家庭に設置するタイプとして音響的に最高の器の一つだろう。
8Xとの音の質感の違いは当然ながら大きいが、これはこれで「大したものだ」と思う。

8Xを製造したSTAX工業株式会社はその後会社の形態が変わり、今後とも8Xが修理を受けられる可能性は完全に断たれている。
でもいつの日か、耳の聞こえるうちに、目がなんとか利くうちに、手先が自由に動くうちに、そして気力があるうちに修復したいと思っていた。
そうこうしているうちに自適生活に入り、怠惰な日々を2年も送っていたが、今年になってあるスピーカーを聴くにおよび、8X修復への「緊急決起ボタン」が押された。

この話は当ブログの別テーマ、「甦れSTAX ELS-8X」で綴ろうと思うが、かなりオーバーに言えば4・5ヶ月の寝食を忘れた苦楽の結果、3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った振動膜の張り替えに成功した。

オリジナル8Xは、ツイータ4ミクロン厚、フルレンジとウーハーは6ミクロン厚である。
それをすべて3ミクロン厚で張替えた。

その3ミクロン厚の超軽量振動膜の威力だと思うが、長年の8Xオーナーである自分が腰を抜かすほどの音響空間が再現されるようになった。
これを氏に聴いてもらった。


さて、氏は8Xの前に立つや、「これ平面バッフルですよね」、と一言。

「あっ!」。
迂闊であった。

発音原理や形がまったく異なるため、コーン型SPユニットを取り付けた平面バッフルと同一であることの意識が希薄であった。
氏の言うとおりである。

8Xは畳1畳ほどの木材の分厚いバッフルに、8個のSPを取り付けた平面バッフル型スピーカーそのものだ。

私は修復成った8Xから、今まで体験したことがないすばらしい音場の広がりと明確な定位が再現されることを知ったが、氏の山荘の音場も、これと類似の効果なのだと思っている。


「逆相になるが背面からも前面と同じ音が放射される」。

「背圧がかからないため、ダイアフラム(振動板)がもっとも自由に動く形態」。


事実としてこの平面バッフルの効果を、どのように理論づければいいのか分からないが、音場の再現や音響の品質に極めて有効に働いているに違いない。

余談であるが修復成った8Xを聴いた「蛙の子」の息子が、その音に驚いて、すぐさま同じ8Xを手に入れた。
ちょうどその時期、奇跡的タイミングで売りに出たらしく、二度とない幸運にめぐり合ったといえる。

片側の音が小さいという不具合がある出物だったが、私の8Xと比べられないほどの美品であり、不具合の原因だった高電圧発生部を修理して完動している。
よほど環境のよい部屋で、大切に使われていたのであろう。


この8Xも氏に聴いてもらった。

すべての発音ユニットが、これもまた奇跡的に健全な状態を保っており、オリジナル8Xの音が聴ける。

氏は一言、「これはこれでアリですね。少し力強いかな」。

部屋も置き方もアンプも異なるが、確かに3ミクロン厚の音と少し違う。


新旧2組の8XDSC_6847
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

<写真3:修復作業がほぼ終わった8Xの裏側と(左寄り)、息子が入手した同じ8X(右寄り)>

**左右それぞれ8個の発音ユニットから成る平面バッフル型であることが分かる。

上下シンメトリー。
内側から外側に向かって高域ユニット×2、全域ユニット×2、低域ユニット×4の3Way構成**


8X振動膜張り

<写真4:8Xの発音ユニットの振動膜の張替え作業>

**3ミクロン厚のポリエステルフィルムを、かなり強い張力をかけた状態で、ユニットのフレームに貼り付ける工程**


■山荘SPシステムの次のステ―ジ余談が長くなったが、山荘2日目の朝は早起きし、朝食も早々に音を出した。
昨日と同じく、本当にすばらしい音響と音場感である。
音楽に深く入り込める至福の再生音だと思う。

しかし少し気になる。
ウーハーの箱の天板が音を反射し、どうもその悪影響があるような感じがする。

天板の上に布団などを重ねて置くと、かなり改善されるので多分そうだろう。
ほんの僅かな違和感であるが、これがなくなれば良い方向の相乗効果で、格段の向上があるかもしれない。

とりあえずの実験としてウーハーの箱を分解し、前面パネルだけの平面バッフルの形で音を出してみよう、ということになった。

電動ドライバーを片手に、氏は箱と格闘を始めた。

しかし「大工見習いもどき」の氏の手に成る箱は、頑丈に作りすぎて簡単には分解できないことが分かった。

薄手の長袖の上着が必要な山荘の朝であるが、30分ほど汗をかいて、とりあえずの実験は諦めた。

さてこの課題を氏はどう解決するだろうか。
来年の春頃かな。

冬の氷点下で冷凍庫と化した山荘でも厭わない。
そのときは次のステージにグレードアップされた、さらにすばらしい音響空間に浸ることができるだろう。

(第2話 おわり)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

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i氏山荘(第3話)改造! 背面開放型ウーハー [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19


■密閉箱を背面開放型ウーハーに大胆改造

豪快というか、大胆というか、ウーハーの大容量密閉箱を、水平に切断し、上半分・下半分に分けてしまった。

「大工見習いもどき」のi氏に電動工具を持たせたら、何をやらかすか分からない。

私の提案は、ウーハーの大容量密閉箱の前面パネルを取り外し、平面バッフルのウーハーとして、どんな音が出るか聴いてみよう、ということだった。

ところが氏は、「前面パネルをどうしても外すことができなかった」、「だから考えたあげく、水平に半分に切断した」、という。

もちろんウーハー本体は取り外しての工作であるが、内部の補強材や吸音材に阻まれて、大変な作業だったらしい。。

私はこの衝撃的な方法を発想することができなかった。
なんと乱暴な、いやいや実にみごとな発想の転換。
このアイデアごっこは、完全に私が負けた。


2つに分けられた長細い箱。

その2つを左右に分けて立て、背面開放箱とする。
その後の余計な工作の手間がかからない、一石二鳥の方法である。

つまり片側は以前の天板が前面パネル、反対側は底板が前面パネルになるわけだ。
なんと合理的な方法だろうか。
平面バッフルとは少し異なるが、まあ試してみる価値は大いにある。


10月の3連休、i氏は山荘に篭った。
最終日に写真付きのメールが来た。

「結論から先に言うと、やって大成功でした!」から始まる文面から、氏の喜びと興奮が直に伝わってくる。
全文を公開したいほどであるが、氏の体面とイメージが損なわれそうなのでやめます。

低音の量感が見違えるように増し、深みも加わって分解能も大きく向上した、とのこと。
CDにこんな低音が入っていたのかと驚いた、ともある。

どんな音場が展開されたのか、だいたい見当がつくが、そうこなくてはいけない。
次のステージに上る階段がしっかり出来上がったようだ。
本当によかった。


i氏山荘SP全景
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14

**第1話の写真1の転載。

前回、氏の山荘を訪問した際の最初の状態。平面バッフルから1mほど後方の密閉箱ウーハー。その「1mほど後方」が音響的問題の発生源であった**


i氏山荘SP全景 after
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

**第2話の写真2の転載。

山荘に滞在中に配置を変更した。ウーハーの箱を平面バッフルの面まで前に出す。問題点が大きく改善された。しかしまだウーハーの天板による反射(?)が少し気になる**


I氏山荘3ステップ目の全景写真
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19

<写真1:10月の3連休に作業したという、氏のアイデアによるウーハー密閉箱の大胆改造>

**大変な喜びと興奮。大成功だったらしい**

(第3話 おわり)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19

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i氏山荘(4)755E、Golden8T新設、訪問雪解け待ち編 [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-03-28


前回、i氏山荘を訪ねたのは昨年の秋であった。
冬に向かう山は、季節の訪れが都会にくらべてかなり早い。
あたり一面に敷き詰められた枯葉が、そこ、ここ、と、落ちてくる団栗(どんぐり)をやさしく受け止める。

梢の高みには、そよぐ風があるのだろう。
その団栗の音がポツン、コソッ、カサッっと微かに聞こえ、遠くから啄木鳥(きつつき)のコンコンコンコンという連打が、残響を伴って落葉樹の林の中を響きわたる。

10月2日の山荘は、そのような風景であった。


豪雪

今年の冬は、全国の広い範囲で過去に記録が無いほどの豪雪となり、大きな被害が出た。
特に2月の大雪は、i氏山荘方面も地元の人が経験したことがない積雪となり、山荘付近の山あいでは2mに迫るほどであったという。

山荘に通じる山道は除雪もできず、人が踏み入ることが不可能となり、長期にわたり完全に遮断されていた。


屋根は、オーディオルームは、大丈夫か

お気の毒ではあるが、i氏はたぶん、2mの雪が屋根を押し潰し、2階のオーディオルームをペシャンコにしている悪夢を見たかもしれない。
私なら夢どころではなく、胃がおかしくなっていたと思う。

あの不思議なほどに、音場や響きの具合がいいオーディオ部屋を失うのは、いかにももったいない。
豪雪以来、私も気になっていたが、確認する方法がないという。


雪に埋もれた山荘へのアタック決行

心配していても始まらない。
3月後半の連休の前に、「何とか登れるかもしれない」、という情報を得て、i氏夫妻はついに山荘へのアタックを決行するに至った。

車高が高く悪路に強い4WDも出番はなく、数100m下のベースキャンプに置き、足元はアイゼン、いや「かんじき」で固めた出で(いで)立ちで、山腹を目指して登攀を開始した。


「かんじき」の効果は抜群

どこで調達したのか聞きそびれたが、わりあい小さな「かんじき」が、未踏の雪中を歩くのに、抜群の威力を発揮するらしい。

夫妻揃って「かんじき」の効能に、感激しきりであったという。


山荘は目立った被害なし

とのことで、そのときの写真を数枚いただいた。

この雪が融けて車で登れるようになるのは、いつ頃になるだろう。
この写真からも、日に日に力を増してきた太陽の光を感じる。

草も木も、あらゆるものがいっせいに芽吹き、山全体が萌黄色(もえぎいろ)に染まるのも間近だろう。


*雪山荘初アタック

<写真1:大雪もだいぶ融け、ようやく辿り着いた山荘の無事を確認>


あれれ! ビンテージもののスピーカーが付いている
いただいた写真から、i氏山荘の現時点のスピーカーシステムは写真2のようになっている。

ご無沙汰している間に、いろいろやっていたようである。

「i氏山荘(第3回)」からの変更個所は、中央寄り上部に取り付けられた新設の平面バッフル3連の20cmSPである(作りはバラックとのこと)。

また、両脇のウーハーが、以前のテスト用バラックの背面開放型から、きちんと作ったパイン集成材の平面バッフルに取り替えられている。


*14年3月時点SP 2014-03-23
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8A14E5B9B4EFBC93E69C88E69982E782B9SP202014-03-23201020212036.jpg


<写真2:現時点のi氏山荘スピーカーシステムの様子>


新設の20cm3連の平面バッフルは「テスト用のバラック」であり、穴の細工も「いいかげん」ということです。

そのことでオーナーは、この写真をお見せするのをイヤがっていたことを、読者の方々にお伝えしておきたいと思います。 (^ ^;


新しく加わった20cmスピーカーは、上から順に、

・CD408-8B Altec (同軸2Way)
・New Golden 8T  Richard Allan (ダブルコーン)
・755E Altec (パンケーキ型)

その下段は、前回の日記で紹介した竹集成材の平面バッフル16cmスピーカーであり、上から順に

・P-610DB ダイヤトーン
・DS-16F ダイドーボイス
・FE166 フォステックス

である。


ビンテージSPがこの場所でどのように鳴るか

新規参入の CD408-8B と 755E は、本来、館内・構内におけるアナウンス放送が目的のスピーカーであり、人の声の明瞭度に重きを置いて設計されているはずである。

一方のNew Golden 8T はオーディオ用のハイファイ目的のスピーカーである。
これらの実際の音の対比はとても興味がある。

さて、新規参入組のスピーカーは、いずれも古い時代のものであるが、i氏山荘のオーディオルームの平面バッフルから、i氏の耳に、そして私に、どのように響くのだろうか。
これはかなり面白い試聴になると思う。


昨年10月からのi氏山荘スピーカーシステムの変遷

参考までに「i氏山荘」(1)〜(3)で紹介したスピーカーシステムの変遷を、写真でざっと追ってみたいと思う。


*SP変遷1
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8ASPE5A489E981B7EFBC91_12-08-18201520202054.jpg

*SP変遷2
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8ASPE5A489E981B7EFBC93_PA142159.jpg

                       
<写真3:Ver.0 と Ver.1>

一番最初のVer.0では、平面バッフルとウーハーの音の放射面の距離が離れており、再生音も位相的に問題があると思われるため、Ver.1のように配置換えを行った。


*SP変遷3
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8A14E5B9B4EFBC93E69C88E69982E782B9SP202014-03-23201020212036.jpg
                      
<写真4:Ver.2 と 現時点Ver.3>

Ver.1のウーハーBoxの天板が、音を反射して悪影響があるように思われ、大胆にもウーハーBoxを水平真半分に「ぶった切り」、両サイドに立てた。
Ver.1の天板と底板が正面になる背面開放型の箱としてテスト的に使用。
写真右は先の写真2と同じ現時点の状態。


さてさて、改めてこれらの変遷写真を見ると、このステージ上の大勢のスピーカーたちを、どのように整理し、うまくまとめていくか、いろいろと「楽しみが多すぎる」状況になっている様子である。

さて何から、と言っても、まずは聴かなければ。


往年のRichard Allanやパンケーキが待っている。
古い時代の傑作スピーカーが、現代に、どんな音を響かせるか。

さあ、雪が融け、i氏山荘を訪問できる「山の春」はいつ訪れるのだろう。


(「i氏山荘(4)755E、Golden 8T新SP増設、雪解け訪遊予告編」 おわり)

コメント 8


I氏山荘無事で良かったです!
ガーデンテーブルが埋まっている写真には驚きました
この先どう進化されるのか目が離せませんね。
自分はビンテージと真逆の方向ですが(^^;;;
by いちあい (2014-03-29 11:48)


i氏山荘の音を聴くと、SPユニットやアンプなどの個々の音の違い以前に、部屋そのものが勝手に作り出してくれる音響が、いい方向に作用しているように感じます。

アハハ、確かにRichard Allanとは真逆ですね。でも、超最新鋭JOB225(255?)で、けっこう曲者のRichard Allanを鳴らしてみたいですね。
by AudioSpatial (2014-03-29 17:42)


実はつい最近、アシダボックスの 8P-HF1 という日本のビンテージSPを1本だけ手に入れました。

自宅の簡易バッフルでの視聴ですが、とにかくやさしく澄んだ音にびっくりです。
コーンSPに関しては、時代は進化ではなく退化してきたんだと思えます。
こうご期待。
by I氏 (2014-03-30 13:01)


I氏さん、ASHIDAVOX の 20cmを入手されたとのこと。
「とにかくやさしく澄んだ音」との感想は、「やはりそうか」、と思いました。

あのユニットの第一の特徴は、コーン紙が軽いことですよね。
その軽さの効能ですね。
「ダイヤフラムは極力軽くあるべし」が、いいスピーカーの「お約束」だと思います。

いやいや、試聴の楽しみがさらに増えましたよ。
by AudioSpatial (2014-03-30 17:32)


コーン紙は美濃紙で作られていて、質量は1.3gしかないそうです。
by I氏 (2014-03-30 20:30)

I氏さん、美濃紙で1.3g。これも「やっぱり」ですね。

軽いことは覚えていたのですが、美濃紙で1.3gは知りませんでした。
SPのコーン用に、現地で特別に作らせたんでしょうね。
そうなると、コーン紙の張替えは、おそらく絶望ですね。

ASHIDAVOX のヘッドフォンは、昔、現場で使ってたんですよ。今もそうかも、です。
by AudioSpatial (2014-03-30 22:18)


1.3gは16cm(6P-HF1)のほうで、8P-HF1(20cm)は2.7gでした。
それでもすごく軽いですが。
by I氏 (2014-04-01 05:52)


往年の20cmSPで、「超軽量」と言われているコーンが 5g程度。
現代SPの軽量クラスが10g程度らしいので、ダントツに軽いですね。
さて、その音は・・・期待が高まる。
by AudioSpatial (2014-04-01 12:57)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-03-28

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i氏山荘(5)圧巻 ASHIDAVOX、755E GOLDEN8 CD408 403A 他を圧倒 [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26

ASHIDAVOX(アシダボックス)8P-HF1。

「ダイナミック型フルレンジスピーカーの世界的傑作」程度の賞賛では、とても足りない。
まさに「超」を付けるべき傑作と見た(いや、この耳で確かに聴いた)。

i氏山荘のオーディオ部屋の、平面バッフルに取り付けたいくつかの著名ビンテージ・スピーカー。

この試聴環境において、ASHIDAVOX 8P-HF1は圧巻であり、他のすべてを圧倒した。

なぜこのASHIDAVOXが「マイナーな傑作」で終わったのか。


高く評価したオーディオ評論家はいた。
しかしそれがなぜ、「幻の傑作」などと言われる経過を辿ったのか。
数量が出なかったのか、生産が間に合わなかったのか?

発売は1957年、その頃はまだ日本のオーディオ環境は貧しく未成熟であった。
早く生まれすぎたのかもしれない。
しかし、かなりの長期間、市場にあったはずである。
当時のオーディオ・ジャーナリズムは、どのような反応をしたのだろうか。

ダイナミック型フルレンジの「音質世界一」のユニットがどこかにあるとしよう。
ASHIDAVOX 8P-HF1 は、それに勝るとも劣ることは決してないだろう。


Made in Japan。

使われているのは、コーンの最適素材を追い求めて辿り着いた日本古来の美濃紙。

この純日本 made の「世界に冠たる」はずであったスピーカーユニットが、なぜ埋もれたのか。
なぜ埋もれさせたのか。
まったく残念であり不可解である。


しかし ASHIDAVOX 20cmフルレンジが、山荘に用意されたいくつかの錚々たる「世界の名器」を、下品な表現ではあるが「ぶっちぎり」の差で圧倒した事実。

そして、このスピーカーの素晴らしさをよく知っている方々が、現在、少数ながらも厳として存在すること知り、多少は溜飲を下げた次第である。

いまだからこそ、オーディオ環境が整った現代であるからこそ、聴く人にこのスピーカーユニットの秀逸さが分かるのかもしれない。


感動の幕開けは満天の星

ゴールデンウイークに入った4月の末、夜9時前。
道は思ったより順調で、予定より早く山荘到着。
助手席から枯れた芝に降り立ち、反って背を伸ばす。

おお!すごい。
視界には、思わず息を呑む光景が私たちを出迎えてくれた。

満天の星ぼし。
林に囲まれ、頭上の一角だけが開けた天空は、白い微細な粒子を撒き散らしたような星屑で埋め尽くされていた。
無数の星というより、もはや白い粉が薄く撒かれているように見える。
このような光景を見たのは何十年ぶりであろうか。

そして天頂を少し下ったあたりに、驚くほど赤く輝く火星があった。
赤い!
火星って、こんなにも赤いのか。
都心を離れた郊外でも、火星の赤みは誰にもよく分かる。
しかし、このような赤い色に見えることはない。

標高1,100mほどのi氏山荘の空。
無窮をゆびさす北斗の針が天高く舞い上がり、感動の天体ショーが今回の訪問の幕開けであった。


前回訪問時の興奮、まず三菱ダイヤトーンP-610DBを聴く

コーヒーとお菓子でドライブ疲れを癒すのもそこそこに、2階のオーディオ部屋に上がった。

今回の2階は、写真のように、前回の日記「i氏山荘(4)」の状況よりもバッフルが増えて、取り付けられているスピーカーユニットの数も増えている。

どうやらi氏は、近頃、内外のビンテージの20cmをいくつか集め、なにやら思案している様子である。


              
<写真1:今回の各ユニット試聴用の平面バッフルの配置>

https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC91DSC_9970EFBC88E69687E5AD97EFBC89.jpg
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC91DSC_9967EFBC88E69687E5AD97EFBC89.jpg
              

**TANNOYの口径の謎については後段で説明あり**


前回の訪問では、竹集成材バッフルに取り付けた三菱ダイヤトーンP-610DBの鳴りっぷりに驚嘆した。
このユニットから出るはずがないほどの大音量と、それでも破綻しないすばらしく素直な音質、それに雄大な音場と明確な定位に夢中になり、CDをとっ替えひっ替え聴きまくったものであった。


スピーカーは、鳴らし方により、発揮できる性能に大きな違いが生じる

50年ほど昔のことであるが、P-610は、私が最初に手に入れたスピーカーユニットであり、学生時代はそれを薄型の「標準箱もどき」に入れて聴いていた(「甦れSTAX ELS-8X(第2回)」の写真1に、その箱の一部が写っている)。

P-610はかなり長く聴いていたので、素性はそこそこ分かっているつもりであったが、ここでの体験は、結局、P-610について、何も分かっていなかったことを思い知らされることになった。

私の反省であるが、上記の太字のことは肝に銘じておく必要がある。

もちろんこのようなことはスピーカーの初歩であり、誰もが知っている常識である。

しかし、ここで鳴っているP-610と、私の鳴らしてきたP-610と、同じP-610のユニットの音であるとは誰も信じない。
かなりの「耳」の持ち主でも、信じられないだろう。
それほどの違いが出る、ということである。


メインスピーカー選びのためのバッフル仮配置

この配置には問題があるかも・・。

2階のオーディオ部屋に入ったときの第一印象。

写真1のように取り付けられたスピーカーの全体配置を見て、左右の両端が白木のバッフルで塞がれていることに、何となく「閉塞感」があった。

というのは、前回、P-610DBやその他のスピーカーの音場の広がりや定位の素晴らしさに驚いたときの配置は、下の写真2の状況である。

バッフルの配置の変遷写真は、前回の「i氏山荘(4)」に載せたが、その前回の写真3Ver.1が、下の写真である。

前回の訪問時に、竹集成材バッフルを、ああだこうだと配置がえをして、「とりあえずのベスト」とした位置がこれである。

両脇が新しいバッフルで塞がれている前回の日記の写真3Ver.2とVer.3は、写真を送ってもらっただけで、私はまだ聴いていない。


*SP変遷2
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8ASPE5A489E981B7EFBC92_image.jpg


<写真2:前回の訪問時、「とりあえずのベスト」としたバッフルの位置>
**平面バッフルの左右にも広く空間があることに注目**


前回の訪問時、この配置の平面バッフルの、あまりにも素晴らしい音の広がりと定位の「謎」は、バッフルの背面放射の音が、後ろの壁や床・天井に反射して、それが抵抗なくリスナーの耳に届いているからだろう、と推察していた。

それが今回の配置では、両側が塞がれている。
中央のリスニングポイントの椅子に沈むと、音を出す前から、一種の圧迫感のようなものが感じられた。

さあ、P-610DBから音が出た。


広がった音場と甘くなった定位

私が持ち込んだ聞き慣れたCDの音が、オーディオ部屋いっぱいに広がった。
「満ち満ちる」という感じであり、あそこのスピーカーから音が出ている、という感覚がまるでない。

このような「広がり感」は想像していなかったが、定位は思ったとおり曖昧になり、ピンポイントにならない。

やはり推測していたとおり、「定位」には、背面の音の反射が重要な要素になっているのだろう。

ただし、いまここで話していることは、スピーカーの再生音のかなり高度なレベルのことであり、先の「Ver.1」の状態のときの定位感を知っていて、それを基準にしての評価である。

オーディオファンが初めてこの席に座れば、このままでもおそらく驚きの再生音であり、音場であろう。

いずれにしろ、スピーカーユニット単体の評価に支障がある問題ではない。


いよいよ全ユニットの試聴開始

さて、前回の訪問で素晴らしい音響を聴かせたP-610DBをしばらく鳴らし、これをレファレンスにして耳慣らしと感覚の較正を行った。

フルレンジ・ユニットの20cmが7本、25cmが1本、16cmが3本、いよいよ試聴開始である。


            
<写真3:今回試聴した各ユニットが取り付けられたバッフルの表・裏>

https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC93DSC_9987.jpg
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC93DSC_9956.jpg


25cmの1本は、TANNOY Monitor HPD/315/8と銘板に印刷されているが、奇妙なことに25cmである。

バッフルの表側と裏側の様子は、下の写真3であり、そのTANNOYのユニットの最後部の銘板は紛れもなく正規のもので、デザインも正規「TANNOY Monitor HPD/315/8」とあった。

このユニットは、TANNOYの小型スピーカーシステム「EATON」から、i氏が自ら取り外したものであり、何も手は加えていないという。
製造工程の何らかの間違いなのか、何なのか、まったくの謎である。


試聴で分かったこと 世間の「評判」どおりではない

これらの内外の著名ユニットの試聴は実に楽しく、二人でi氏のCD、私のCD、様々なジャンルを聴きまくった。
私は今回、「ここぞ」とばかり、試聴の際のレファレンスにしているCDをたくさん持ち込んだ。


そこで分かったこと。

「定評」は当てにできない。

ALTEC 755Eはこのように素晴らしい。

TANNOY同軸25cmはこの音色が他にはない良さ。

Richard Allan NEW GOLDEN EIGHTはこの鳴り方が絶品。

それぞれの著名ユニットには、古くから「このユニットの音はこうだ」のように、「定評」のようなものがある。
そして音色は違えど、どれも魅力ある素晴らしい音のユニットだと言われてきた。
私も、「そういうものだろう」と思っていた。


スピーカーユニットの真の性能を聴く唯一の方法は

あくまでi氏山荘の写真1の平面バッフルでの試聴であるが、各ユニットの音は、昔から言われていた「定評」、そしてその評判から、私が想像していた音とはかなり違っていた。

各種のユニットの中には、ある容量の密閉箱に入れたり、指定されたバックロードをかけたりすることを前提に設計されたユニットがあるかもしれない。
そのようなユニットは、平面バッフルでは本領を発揮できない可能性もあるだろう。

しかし平面バッフルには、箱に入れるよりも、はるかに平等な試聴ができるメリットがある。
それぞれの「箱」固有の様々な「クセ」(音響的パラメーター)にくらべ、平面バッフルの「クセ」は圧倒的に少ないと思われる。

なお、平面バッフルの取り付け位置による差異も心配であったが、実験の結果、その違いによる再生音への影響は問題になるレベルではなかった。


試聴の音量は大き目で

そしてここでの試聴は、かなり大きな音である。

ある程度の大きな音を出さなければ、「音」の機微を聞き取ることはできないし、ユニットの真の能力を知ることはできない。

音量を上げていくと、耳につく付帯音が出てくるとか、明らかに歪っぽくなるユニットがいくつかあった。

もちろんユニットのビビリなどの不良ユニットの話ではなく、オーディオに興味がない人には、おそらくわからないほどの違いのことを言っている。


i氏山荘の体験から、「広い部屋」、「平面バッフル」、「大き目の音量」。

この3つの要素が、ダイナミック型スピーカーの試聴に最適な条件ではないかと思える。

この試聴環境下で各ユニットは、逃げも隠れもできない誤魔化しようのない状況に置かれる。
これがそれぞれの「裸のユニット」の、真の性能を聴く唯一の方法ではないかとさえ思える。


「評判」とちがうじゃない

今回のバッフル配置での試聴は、私は始めてであるが、当然ながら、この試聴用バッフルを自力で作り上げたi氏は、すでに十分聴きこんでおり、各ユニットの評価は済んでいる。
しかしそれは口にしない。


夜も更けて、01時を回った。
標高1100mの山中、4月末でもまだまだ肌寒い。

一通りも二通りも十分に聴き、試聴の結論はとっくに出ている。

「定評」があり、オークションでも高値がつくユニットが、まったくの期待外れであったりすることに、いちいち驚いてはいられない。
先の段の小タイトル「試聴で分かったこと 世間の「評判」どおりではない」の意味がこれである。


松下電器Technicsの「げんこつ」が意外

今回試聴した各ユニットの「特別な一つ」を除き、今後自分が使うスピーカーとして、どれか1つを選ぶ。

とすれば、私はTechnicsの「げんこつ」を手許に置きたい。
たいへん素直でありバランスもいい。

大音量では、少し何か限界のようなものを感じるが、今回の各ユニットの中では「迷うことなく」この松下電器 20PW49Sを選ぶ。

<写真4:とてもいい感じで印象に残った「松下20PW49S」ゲンコツ>

https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC94DSC_9983.jpg


さて、今回試聴した海外の著名ユニットが、意外にも評判どおりではなかった。

ただし、先にお断りしたように、あくまでここの環境における平面バッフルでの試聴である。
何らかの箱に入れ、別の環境で鳴らせば、また別の話になるだろう。


圧巻、圧倒、圧勝、ASHIDAVOX

今回の試聴において、ASHIDAVOX の前に、各種著名ビンテージ・スピーカーは色を失った。

それぞれのユニットの、いい点・悪い点などを比較して・・、などと比べている状況ではなかった。

今日の日記の冒頭に、品の悪い言葉ではあるが、と断った「ぶっちぎり」であり、その他のユニットの評価や比較など意味がないほどの圧巻であった。


冒頭の繰り返しになるが、なぜこれほどのユニットが埋もれているのか。

まちがいなく、この手の20cm前後のビンテージスピーカーでは、世界の超一級品であり、真のオーディオファンには、きっと高く評価されるに違いないユニットである。

                      
<写真5:ASHIDAVOX 8P-HF1>

https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC95DSC_9975.jpg
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**背面の写真のコーンをよく見ると、紙の表面の状態が少し観察できる。
エッジ部(フィックスド・エッジ)は繊維が粗になっており、向こうの光が透けて見えている**


この8P-HF1は、とにかく音が際立って明瞭である。
自然で、素直で、バランスがいい。

そして絶え入る微弱音から、鼓膜を圧し、窓ガラスをビリつかせる最強音まで、何の苦もなく簡単に出る。

弦楽器の微妙なニュアンス、ボーカルのリアル感、アタックの弾ける反応、大オーケストラの重厚な響き、20cmでは出るはずのない深くて厚い低音。

高域も、不足というほどの不満は感じない。
私ならツイーターはいらない。


ASHIDAVOX 8P-HF1 から、本当に信じがたい音が再現された。
実体験の私でさえ、信じがたいユニットであり音である。

まして、この話をブログで見ただけで、にわかに信じられる話ではないだろう。
しかし真実であり、実話である。


ASHIDAVOX 20cmフルレンジスピーカーの秘密

ASHIDAVOXのHF1シリーズには、ここでの20cm(8P-HF1)と16cm(6P-HF1)の2種類があった。

国の内外を問わず、他のどのユニットにもない顕著な特徴は、「コーン紙」が圧倒的に軽いことである。

16cmの6P-HF1ではコーン質量1.3g、振動系実効質量2.9g。
20cmの8P-HF1ではコーン質量2.7g、振動系実効質量5.3g。


とある。

ビンテージものの20cmSPの中で、「超軽量」と言われているコーン質量が 5g程度。
現代SPの軽量クラスが10g程度なので、ダントツの軽さである。


奈良時代から伝統の軽くて強い美濃和紙を採用

この常識を覆した軽量コーンが実現できたのは、その素材にある。

ASHIDAVOX 6P-HF1、8P-HF1のコーン紙は「美濃紙」である。

美濃和紙。
美濃の国、現在の岐阜県において、奈良・平安の時代から生産されていた、古来より最高級と珍重されてきた和紙である。

漉(す)き方に特徴があり、一般的な縦揺りに、横揺りを加えた独特の複雑な漉き方により、繊維がむらなく整然と絡み合い、「柔らかくて強い」紙になるという。

軽い、柔らかい、強い。

この特徴を持つ紙を、スピーカーのコーンに漉き上げ、最適な磁気回路を与えたのが6P-HF1、8P-HF1である。

コーンは、エッジを含めて一体成形(フィックスド・エッジ)であり、エッジ部は光が透けて見えるほど繊維の密度が粗に漉かれている。

もちろん、コーンが軽ければいい音が出るわけではない。

しかし私は、いいスピーカーの条件として、「コーン紙の質量」と「振動系実効質量」がともに極力小さいこと、が最大の要素ではないかと思っている。

その上で、最適な磁気回路を設計する。

いずれにせよ、美濃紙コーンを採用することにより、世界の超一級の20cmフルレンジ・スピーカーユニットが誕生したことは事実である。


取説に「低音再生能力は30センチを上廻る性能です。」とある

写真6は、今回試聴した8P-HF1に同梱されていた「取扱い説明書」を写真撮影したものであり、不鮮明であるが、参考までにお見せしたい。

その「周波数特性について」の項目に、「低音再生能力は30センチを上廻る性能です。」と書かれている。

このような「タワゴト」は、誰もが誇大広告ならぬ「誇大説明文」と思って読み飛ばす。

『8P-HF1のエフゼロ(最低共振周波数)は45Hz、その点のQが0.56であり、25Hzからの低音再生ができ、他のウーハーの及ぶところではない』云々。

確かにエフゼロやそのQ値は、20cmでは驚異的である。
しかし30cmや他のウーハーに勝つ、と言ってしまうと、これはもはや「大ボラ」と言われてもしかたがない。

ところが・・。


*アシダボックス説明書
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AE382A2E382B7E38380E3839CE38383E382AFE382B9E8AAACE6988EE69BB8EFBC91EFBC88E38388EFBC89.jpg
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AE382A2E382B7E38380E3839CE38383E382AFE382B9E8AAACE6988EE69BB8EFBC93EFBC88E38388EFBC89.jpg
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AE382A2E382B7E38380E3839CE38383E382AFE382B9E8AAACE6988EE69BB8EFBC94EFBC88E38388EFBC89.jpg
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AE382A2E382B7E38380E3839CE38383E382AFE382B9E8AAACE6988EE69BB8EFBC95EFBC88E38388EFBC89.jpg

            
<写真6:ASHIDAVOX 8P-HF1に添付されていた取扱い説明書>


説明文は真実を語っていた

しかし、この説明文は真実を語っていた。

「他のウーハーの及ぶところではない」などは言葉の綾として、まったく信じがたい低音が、この20cmから湧き出てきた。
この不思議な現象を、私は初めて体験した。
30cmのウーハーから出る低音に、勝るとも劣らない音量の、深い低音が本当に出る。


ダイナミック型スピーカーファン必読の「JBLが書いた解説書」

この不思議な事実は、あり得る話であることを解説した興味深い資料がネットにある。

JBLのサイトであるが、ダイナミック型コーンスピーカーについて、原理や構造、使いこなし方まで網羅した、非常に分かり易くて丁寧な解説が、図解で載っている。
ダイナミック型スピーカー・ファンには「必読」と言っていいだろう。

JBLのホームページの下にある「JBLテクノロジー解説|JBL by HARMAN」の項目には、「JBLコーンユニットの基本構造」から「インピーダンスとアンプとの組み合わせ」までの5項目がある。

その「低音再生能力」の項目(下記URL)に目を通していただきたい。

http://jbl.harman-japan.co.jp/about/tech.php?id=4

「[4] スピーカーシステムの低音再生能力について」の下の「■大口径システムへのこだわり」という小タイトルの部分である。

そこには、

(上記URLから一部引用)

『小口径システムには小口径システムなりの低音の表現があり、設計やチューニングの巧みさから、大きさ(小ささ)を感じさせない豊かな低音を再生するシステムもあります。』

というくだりがある。

「低音再生には大口径システムが有利であることは物理的事実であり、JBLは大口径スピーカーにこだわっているが、小口径でも、豊かな低音を再生できるシステムもある」と言っている。

その豊かな低音を再生できる小口径スピーカーの極め付けが、まさに ASHIDAVOX 8P-HF1である。

i氏は、今後のバッフルの「本設置」の計画に、低音はどうやらウーハーを使わずに8P-HF1だけで行こうとしている気配がある。

「これだけ(低音が)出るんだからいらないでしょう」などと言っている。

まあ、8P-HF1を本番用の平面バッフルに取り付け、そのバッフルのみを最良の位置に配置してから、低音・高音を補足する必要があるかないか、ゆっくり聴きくらべればいいだろう。


翌朝
いろいろな小鳥の鳴き声が、微かに聞こえてくる。
少し曇っているようであるが、空は明るい。


https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/EFBC8AEFBC97DSC_9923.jpg
            
<写真7:オーディオ部屋の天窓から。ようやく芽吹いた木々の梢>


昨夜は02時頃まで 8P-HF1に夢中であった。

i氏から「凄いです」とは聞いていたが、聴いた音は想像を超えていた。

せっかく苦労して集めた銘ユニットの聞き比べもそこそこに、関心は 8P-HF1 の一点のみ。

メインにするスピーカーユニットが、あれこれ迷うことなく決まってしまったのは楽でよかったが、どうも「不条理感」が残る。

繰り返しになるが、なぜこの超傑作スピーカーユニットが、「知る人ぞ知る」などの属性を付けて語られるのか。

性能のよいものが、必ずしも商売上の勝者にはならないことは世の常である。
私もよく知らない古い時代のことであるが、まことに残念な話である。

そんなことをボンヤリ考えながら起き出し、まず機器の電源を入れる。
コーヒーを一杯、そしてすぐさま、各ユニットを鳴らしてみる。

やはり 8P-HF1 は「圧巻」である。

その後の会話は、各ユニットの試聴話しではなく、8P-HF1で聴く自分の好きな曲やアーティストの「押し売り」になってしまった。

なにを聴いても楽しい、素晴らしい。

クラシックがどうの、ジャズがどうの、ボーカルがどうのといった、合う合わないなど、まったく意味はない。
8P-HF1はそういう鳴りっぷりであった。


後日談

20cmユニット取り付け本番用の、竹集成材バッフルを発注したとのこと。
もうそろそろ出来上がる頃かもしれない。

今回訪問時の、各種スピーカーユニット試聴のためのバッフル配置については、両脇が塞がれていることに、何となく閉塞感があったことを、先のどこかの段で書いた。
この件について先日、i氏からうれしいメールが来た。

ところで、ご指摘のことをやってみました。

両脇のバッフルを取り去り、アシダが付いているバッフル1枚だけにし、さらに床上げをしました(つまり、元の位置です)。

何と、前回より圧倒的にクリアーで臨場感が出ました。
ご推察通り、後ろからの音が大きく影響していたのですね。

ありがとうございました。
というわけで、また聴いてもらわなければなりません(笑)。

次の訪問時には、晴れて20cmユニット本番用の、新たな竹集成材平面バッフルを聴くことができるだろう。

とても楽しみである、が、ウーハーとツイーターをどうするか、それをどのように検証するか、まだいい案が浮かばない。


(「i氏山荘(5)圧巻ASHIDAVOX、755E GOLDEN8 CD408 403A 他を圧倒 」 おわり)


コメント 8


JOB225使い
by いちあい (2014-05-26 20:46)


でもこの「美濃紙SP」には驚きましたよ。
私の「最終アンプ」ならぬ、この手の「最終スピーカー」ですね(笑)。
そのうちJOB225で鳴らしてみたいです。
by AudioSpatial (2014-05-27 03:43)


アシダボックス試してみたいです。
先日オークションで8P-HF2を落札しましたが、ジャンク品でエッジの破れがあるのですが、何とか音出しが出来ればと思っています。

商品はまだ届いていないのですがエッジの補修を参考にしたいと思います。
8P-HF2については、ネットで調べても殆んど情報が無くどなたかご存知の方あれば教えてください。
by 七村 (2016-10-22 12:17)

茨城県に住んでいるものです。アシボックスのユニットでジャズを聞いています。

6P−HF1は自作のダブルバスレフの箱に入れて、
又、8P-HF1は1975年にビクターから販売したFB-5というバックロードホンに入れて

両方ともフルレンジで300Bに真空管アンプで鳴らしています。

特に8P-HF1とバックロードホンとの組み合わせもとても良いと思われました。
by オカダ (2016-10-23 11:42)

七村さん、8P-HF2はダブルコーンですよね。
私は聴いたことがないのですが、きっとHF1の高音を補うために開発されたのでしょうね。よかったら、音の傾向を教えてください。
by I氏 (2017-03-31 07:15)


オカダさん、バックロードホーンだと、さらに低音が強化されますね。
私もハセヒロのエンクロージャを持っているので、いつかやってみます。
by I氏 (2017-03-31 07:18)


HPD315A愛用

アシダボックスはぜひ入手して、じっくり聴いてみたくてウズウズしてきました。
が、近頃はオークションにも出てこないので、手に入りませんね。
アシダ音響でも復活させる気はないようでして、残念。

ところで、HPD295A に HPD315A と銘打ってしまったメーカー側の珍しいミスの件ですが、次のような事例がありましたので、魚拓に取りました。
https://megalodon.jp/2017-0707-2328-40/https://page.auctions.yahoo.co.jp:443/jp/auction/j440969465


これを見ますと、DEVONのHPD315A付属のスピーカー端子プレートに HPD295A とプリントされています。

これを見ますと

@組み立てている職人がいい加減で検品体制も甘い
A余った部品を流用したり欠品部品を他の部品で代用したりしていた・・

ことが推察できます。

Aに似た話ですが、モニターゴールドからモニターレッドに移行するときなど、
両者の過渡的な個体もあったようです。

HPD時代は創業者が心臓発作で3回も倒れたそうで、@の原因も捨てきれません。
今となっては謎ですね。
by HPD315A愛用 (2017-07-07 23:52)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26

60. 中川隆[-13874] koaQ7Jey 2020年2月11日 18:09:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-502] 報告

430: 前期 :2019/07/02(火) 19:11:30 HOST:h219-110-155-150.catv02.itscom.jp

少し突っ込みを入れさせていただくと非力なユニットというのは箱次第で
ガラッと音が変わることがあります。
また1発じゃなくて複数個使用でも響きが違ってきますね。
ラッパ道楽の先生がお作りになったものはとてもうまく行っていたと思います。


431: QS :2019/07/02(火) 19:19:53 HOST:dcm2-49-129-187-235.tky.mesh.ad.jp

>箱次第

例えばロードホーンにするとかですね?
オーディオ地獄の沙汰も箱次第かもしれません。


432: RW-2 :2019/07/03(水) 14:16:43 HOST:121.132.132.27.ap.yournet.ne.jp
>箱次第

硬く厚く強靭なコーン紙のハイコンプライアンスウーハーは別として、一般的な
フルレンジで低域まで再生しようとすると密閉であれバスレフであれデカい箱が
必要なんですね。

6半で60〜80リットル、
20cmで80〜130リットル。
30cmったら100〜200リットルとタンス並みになります。

オーディオで高価なのは機材より空間。

そんなデカさじゃ無理なので小型箱の密閉にして近距離で聴くか、小型バスレフで
低域をある程度盛り上げてそれ以下を捨てましょと。音楽聴くにゃそれで十分と。

コーラルのFLAT-8Uで40Hzまで欲張ったら90リッターのバスレフ箱が必要でした。
P-610の推奨箱でさえ65リットル。NS-1000Mよりデカい箱に6半一発じゃ侘しいよね。

ちなみにPE-20の推奨箱は130リットル。PAX-A30は180リットルであります。げげッ。


433: 前期 :2019/07/03(水) 16:05:09 HOST:h219-110-155-150.catv02.itscom.jp

>高価なのは機材より空間

御意。リスニングルームで音の基本が決まり松ね。特に重要なのが天井高。
普通のパイプオルガンでさえ天井の高い礼拝堂ではイイ音します。
西洋の音楽というのはそういう環境の中で育ってきたのですね。
綺麗なお姉さん(最近はお婆さんも多い)が耳元で奏でてくれるトンテン
シャンというミュージックとは違うのです。

https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1417941619/l50

61. 中川隆[-13754] koaQ7Jey 2020年2月16日 14:59:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-338] 報告

「AXIOM80」2発同時鳴らしへの挑戦 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年02月14日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/08a9e1d216aaf0487c31b15fa673957e


前々回 >>54 の「美空ひばりが此処にいるじゃない!」からの続きです。


さあ、いよいよ「AXIOM80」2発同時鳴らしへの挑戦である。これまで、ずっと長いこと1発で鳴らしてきたが少々限界を感じていたので丁度いい機会だ。

組み合わせは左右両チャンネルともに「最初期版+復刻版」となる。

何も命まで取られるわけではなし、ダメなときには元に戻せばいいだけの話だから気楽にいける(笑)。

現用のボックス(板厚1.5cm)はちょうど3年前のこの時期に仲間に加勢してもらって作ったものだが、予備のバッフルが残っていればしめたものだがと、倉庫の中を探すと辛うじて”まっさら”が「1ペア」ありました。助かった!

こうなると話は早い。じっくりと作業手順を考え、ペンキの有無やSPケーブル、取り付けネジの在庫などの小物類の確認をすること小1時間ほどで、作業に取り掛かった。

まず「1枚のバッフルに2個の穴を開ける」のが先決。

慎重に寸法を測ったうえで「ジグソー」を使い玄関先で「バリバリ」と大きな音をたてながら穴を開けた。計4個の穴だからたいへんだが、丁度真冬の時期とあってご近所さんはすべて「冬ごもり」なのでまだ救われる。

ずっと以前のこと、夏に作業をやっていたら隣の奥様が何ごとですかと出てこられたのでひたすら恐縮したことがある(笑)。

30分ほどで無事終了。それからバッフルのペンキ塗り(ブラック)。乾くのを待ってからAXIOM 80を4発取り付けた。

1個で4か所、計16か所をドリルで穴を開けてネジ止めするのだからこれに一番時間がかかった。

とても好きじゃないとやってられません!(笑)

完成後がこれ。

素人工作なので「見てくれ」なんてどうだってよろし(笑)。

AXIOM80は上が「最初期版」で、下が「復刻版」です。コーン紙の色が違うので一目瞭然ですね。

第1案

「最初期版」をフルレンジで鳴らし、「復刻版」はムンドルフ(ドイツ)のコイル「8.2mh(ミリヘンリー)」を使って「650ヘルツ」(−6db/oct)あたりでハイカットして聴いてみた。

アドバイスをいただいたSさん(関東地方)の仰っていたやり方である。

この時の心境たるやもうハラハラドキドキワクワクで「いい歳」をして胸の高まりを抑えきれないほどだった(笑)。

だがしかし、「アレっ、1本で鳴らしたときとあまり変わらんなあ」とガックリ。ヒノオーディオさん製作のボックスとは違うし、いろいろと条件が違うせいだろう。

しばらくアンプを代えたりしてあれこれ試してみた結果、少しは良くなったものの劇的に変わるほどではなかったのでやむなく方向転換を図った。

第2案

チャンデバを使ってみようと思い立った。ウェストミンスター(改)でうまくいったものだから、ちゃっかり予備のチャンデバの同じものを手に入れたばかりだった。

こうなるとクロスオーバーは自由自在である。「復刻版」を「〜250ヘルツ」、「最初期版」を「250〜8000ヘルツ」、ツィーター「8000ヘルツ〜」にはJBLの「075」をあてがって「3ウェイの構成」にしてみた。

あてがうアンプは順次「6098シングル」、「300Bシングル」(銅板シャーシ)、「71A(レイセオン)シングル」となった。

「6098シングル」は我が家のアンプの中では「低音域の伸びが一番」なのでもってこいだし、「250〜8000ヘルツ」の一番美味しい帯域は何といっても「300Bシングル」の出番でしょうよ。

そして、これで聴いてみると「う〜ん!」と思わず唸った!

「苦節50年にしてようやく求めていたサウンドに出会えたか」と、胸がキュンと切なくなるほどだった。

だが、好事魔多しでクラシックはいいにしてもジャズの一部の荒々しいソースとなると低音域にやや不安が残るかなあ。贅沢を言うとキリがないんだけど・・・。

そこで、いよいよ第3案へ。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/08a9e1d216aaf0487c31b15fa673957e


「振るいつきたくなるような美音」とは 2020年02月16日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f09f81ce4f7d2b5a08c11a469e498cbb

それでは前回からの続きです。

自分にとっては今回の「2発騒動」は50年近いオーディオ歴の中でも一時代を画すほどの意義のある出来事だった。


「AXIOM80」の2発同時鳴らしも「第1案」はイマイチだったし、「第2案」はほぼ満足したものの、もっと欲が出ていよいよ「第3案」へ突入。


第3案

「AXIOM80」の「復刻版」に代えて倉庫に仕舞い込んでいたJBL「D123」を試してみた。

ほかの候補としては同じ口径30センチの「スーパー12」(ワーフェデール)、グッドマンの「AXIOM150マークU」「トライアクショム」などがあるが、JBLの「コーン型ユニット」独特の浅いカーブを持った形状がいかにもAXIOM80のスピードと合っていそうなのだ。

もちろん市販のサブ・ウーファーを使う手もあるが、ああいうのは単なる量感が増えるだけで分解能に乏しいのがネックで「AXIOM80」には合わない。実際にこれまでいろいろ試してきたがすべてアウトだった。

ただ、この「D123」はコーン紙が重たそうなので駆動するアンプもそれなりに力が要るが「6098シングル」なら不足はないだろう。

木製の植木鉢の底を取っ払ったものに収める方法で、「250ヘルツ以下」を対象に、ユニットの裏側から出る逆相の音をウェストミンスターの隙間から奥の方の空間に流し込もうという算段である。

この方式は以前にもやったことがあるが、その時はネットワーク方式で専用アンプを使っていなかったため音量のコントロールができず程なくお蔵入りした経緯がある。

はたして今回はどうかなと固唾を呑んで聴いてみたところ、予想がピタリと当たった。聴いてる音に違和感が無く、十分いけそうなのだ(笑)。

「最初期版」と「D123」との置き場所の違い(距離にしておよそ60センチ)による位相の差も問題なし。

というのも、「音速=周波数×波長」という公式がある。

音速は1秒間に約「330m」だし、クロスオーバーの周波数は「250ヘルツ」だからこのときの波長は「1.32m」となり、「60センチ」はこの範囲に十分収まっていることになる。

ちなみに、クロスオーヴァー1万ヘルツの場合は波長が3.3センチとなるからスコーカーとツィーターの振動板のシビアな位置調整が必要になる。

と、まあ勝手に思っているのだが「知ったかぶり」かもしれない。はたして真相はどうなんでしょう?(笑)

いずれにしても、「D123」と「復刻版」の切り替えはバナナプラグで簡単に出来るようにしているので、ごく一部のジャズや大編成のクラシックは前者で聴けばいいし、小編成やボーカルは後者で楽しめばよい。

まあ、前者の出番といえばめったに無さそうで本命は当然後者となる。そうじゃないとわざわざ2発で鳴らすように改造した意味がない(笑)。

結局、作業開始から完成形まで丸2日かかったことになるが、自画自賛で恐縮だが「自分で自分を褒めてやりたい」ほどスムーズに事が運んだ。

今回の改造により「AXIOM80」の新たな魅力を引き出せたような気がしているし、この素晴らしいサウンドを前にしていったいどう形容したらいいのだろうかとしばらく自問自答してみた。

すると、「振るいつきたくなるような美音!」、「ずっといつまでも聴き続けたい音」など、観念的な言葉しか思いつかないのが残念。少なくとも低音とか高音とかがどうのこうのという物理的に表現できる音ではないのは断言できる。

「振るいつきたくなる → 惚れ込む → 色気がある」は同義語だと思っているが、経験を積めば積むほど「サウンドに色気があるかないか」が大切な要素になってくるのは自分だけかな〜(笑)。

ただし、これでスンナリ終わったわけではなかった。

後日、近所にお住いの「Y」さんともども試聴したときに実に興味深い波乱があったのだが、それはまた続編として稿を改めよう。

とにかく、これで我が家の真空管アンプは「ウェストミンスター」用で3台使い、「AXIOM80×2発」用で3台と、9台のうち計6台がフル稼働になったのはまことに喜ばしい限り。

けっして無駄な投資じゃなかった証しになる!(笑)

最後に、全国の「AXIOM80」のファンの皆様、この空前絶後のユニットについて、これを機会に使い方のノウハウなど(このブログが)ぜひ意見を寄せ合う場になるといいですね。

これよりももっと巧い使い方をして、「魅力的なサウンド」を出している方がきっといらっしゃるはずだし、「雄大なスケール感」は無い物ねだりにしても「リアリティ、透明感、色気」においては「世界有数の音」と言っても過言ではないでしょうからさらに極めていく価値が大いにありです。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f09f81ce4f7d2b5a08c11a469e498cbb

62. 中川隆[-13307] koaQ7Jey 2020年3月01日 10:11:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[220] 報告

「傾国のスピーカー」とは - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年02月25日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c5aae33baa203fd46b469cfe30749767


今回からこのブログに新たな「カテゴリー」を創設しました。

名付けて「傾国のスピーカー」シリーズです。命名の由来については末尾で明らかにします。

今後「AXIOM80」関連の記事が多くなると思いますが、すべてこの「カテゴリー」にぶちこむ予定です(笑)。

さて、去る2月16日のブログ「振るいつきたくなるような美音とは」の最後に次のような拙文を記載していたのをご記憶だろうか。

「最後に、全国の「AXIOM80」のファンの皆様、この空前絶後のユニットについて、これを機会に使い方のノウハウなど(このブログが)ぜひ意見を寄せ合う場になるといいですね。

これよりももっと巧い使い方をして、「魅力的なサウンド」を出している方がきっといらっしゃるはずだし、「雄大なスケール感」は無い物ねだりにしても「リアリティ、透明感、色気」においては「世界有数の音」と言っても過言ではないでしょうからさらに極めていく価値が大いにありです。

メールのあて先は「自己紹介欄」にありますので、気が向いた方はどうかお気軽にどうぞ〜。」

これまでにこういう呼びかけを再三にわたって実施してきたが反応となると皆無といっていいほどだったので、今回も内心あまり期待していなかったところ、とてつもなく大きな魚が網にかかったんですよねえ。おっと、魚扱いにしてごめんなさいね(笑)。

別府から「豊予(ほうよ)海峡」を隔ててお隣の「四国」の方からメールをいただいたもので仮に「S」さんとしておこう。ご本人のご了解のもと、メールを紹介させていただきます。

「今回のaxiom80 の記事 行間から悲鳴のようなものが聞こえ 同じaxiom80の同好(病)者の一人としていたたまれず 相哀れむ気持ちで 初めて慣れないパソコンでメールなるものを

axiom80は 「デザインの現場」(1995年4月)掲載の「荒木 博志」氏作のスピーカー(一つ目小僧みたいなヒト型)で初めてその姿を知りました


(このスピーカーは俳優の佐野史郎さん所有 北原照久さんも別のユニットで似たようなものを作ってもらったとか)


まさに音を出すためのキカイといった武骨なカタチ 一目ぼれです


25年ほど前 当時はインターネットが普及していなかったので雑誌の広告を頼りに電話で購入 「ちょうど今いいのがありますよ」と

送られてきたものは2個とも銀色のバックプレートに旧ロゴ 一個は木製の桶のケース入りの最初期版

恐る恐る結線してテバルディのオペラアリアを  魂を奪われました


裸で鳴らしただけなのに自分が理想とした声が前触れなく出てきました

お察しの通りこの瞬間が自分の原点であり悲劇(喜劇)の始まりです 肝心のエンクロージャーは長岡氏の本を参考に憑りつかれたように設計しました  


ARUを付けるのが常識でしたが直感からバックロードしかないと

フロントにはショートホーン  作った後に出版されたステレオサウンド別冊のコーネッタに感じが似ていてびっくりしました


出来上がったのが写真のスピーカー 片側だけで80キロ以上 若かったので作れましたが 同じものはもう二度と作りたくありません

現時点での結論(現状)ですが

ユニットはバッフルにネジ止めせずフェルトがバッフル裏に接するだけ
そのため マグネットを固定する重量のある支えを制作し エンクロージャー内の棚に免震ゲルをはさんで固定しています

海外の画像にマグネットを固定する金具と一緒に写ったaxiom80を見たことがあります おそらく吊るか支えたのではないかと

裸で鳴らすのが素直ですがaxiom80はちゃんと低音も出してくれているので 出ないと諦めて低域をカットするのは疑問です

コイルやコンデンサーを介さずストレートに繋ぐべきかと


バックロードの開口部に首をつっこんでみると ちゃんと低音を出してくれています

その低音は「いかにも」ではなく 人によってはボリュームの足りないものかも知れませんが まぎれもなくaxiom80の品位ある低音です

axiom80の繊細さにはリボンツイーターが合うように思います

パイオニアの「 PTR−7」をウエスタンのオイルコンデンサ 2μ と板抵抗併用のネットワークで300Bシングルで控えめに高域を少し足すほうが音がすっきりするようです


axiom80への結線は太いケーブルよりは細いもの(Westernの16GA)が合いました

アンプは300Bシングルで聞いていましたが音がややぼやけるようで


マランツ8を3結にしたら静寂感と繊細さが出てきました


30Wが18Wになりますが十分すぎます

CDはあまり聞いてなかったのですがDenon のDCDS-1にマランツのライントランスLT-1をつないでT型アッテネータで57db落としてMarantz♯7のマイク入力へ


上げて下げてまた上げてと笑われそうな使い方ですが不思議とこれが一番アナログに近くなりました

今後も何かと変更すると思いますが現時点での使い方です


axiom80はどこかを変えてもすぐ反応するので  深みにはまると終わりがないのはよくご存じかと思います いろいろ勉強させられ そして散財させられる

「傾国のスピーカー」です


長々と駄文 釈迦に説法 ご容赦ください」

以上「原文そのまま」です。

AXIOM80のことを「傾国の美女」ならぬ「傾国のスピーカー」とは言い得て妙ですね。

なにしろ(鳴らし方に)「正解のない」スピーカーなので、オーディオ人生が傾いてしまうほどの魅力とインパクトを持っていることは確かです(笑)。

それでは、次回以降にこの「使い方のノウハウがいっぱい詰まった」内容を研究材料にさせていただくとしましょう。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c5aae33baa203fd46b469cfe30749767


これぞオーディオ!
2020年02月27日 | 「傾国のスピーカー」シリーズ
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/d334b1adcbb9ea4daed442acb6992666


前回からの続きです。

四国にお住いの「S」さんが取り組まれている「AXIOM80」(以下「A

80」)の鳴らし方についてはなかなかユニークな点が多くて、大いに興味を惹かれた。

独自の工夫に基づく手づくりの匂いがプンプン漂い「これぞオーディオ!」の感がある。

ときどきブログなどでウェスタン系を筆頭に「いかにも」という仰々しいシステムを拝見することがあるが、いくら個人の勝手にしろ家庭で音楽を聴く道具にしては趣味が悪くてウンザリしてしまう。

それでは項目ごとに検証していきながら参考にさせていただこう。

✰ 重さ80kgの箱について

往年のSPメーカー「グッドマン社」(英国)はタンノイを軽く凌駕する技量を持ちながらユニットの製作だけに専念し、箱はつくらなかった。

したがって国内に出回っている「A80」入りの箱は国産の「ヤマハ」や「ヒノ・オーディオ」が作成した「棺桶型」が一般的である。


しかし、はたしてこの箱でいいのかどうかは諸説あるところで、自分はといえば「懐疑派」に属しており、「A80」にふさわしい箱がもっとあるはずだという思いをどうしても捨てきれなかった。

一般論としては「A80」用の箱は薄厚の板を使った方がいいとされている。けっして低音が豊かではないユニットなのでなるべく箱を共振させて低音の響きを増やそうという狙いである。

実際に我が家では「板厚1.5cm」と超薄い板を使って箱を自作しているほどなので、箱の重さはせいぜい10kgぐらいのもんだろう。「S」さん宅の「80Kg」とはまったく真逆の方向だ。

ただ、本格的な低音を望むとなるとやはり箱が重いに越したことはない。となると、ぜひSさん宅の音を実際に聴いて確かめてみたくて居ても立ってもいられないほどだ(笑)。

✰ 「ARU」を使わず「バックロードホーン」方式

「A80」の場合、「ARU」(背圧調整器)を使ってユニットに微妙な背圧をかけて低音を引き出すのが常識とされている。ただ「ARU」を使うと、そこそこの低音になってしまいあえなく限界を露呈してしまうのも事実。

その点、Sさんはバックロードホーン方式を採用ということなので実に興味深い。A80から本格的な低音を出すとしたらこの方式しかない。

これはSさんが提供された「バックロードホーン方式」の側面図。

これは憶測になるがフロントをショートホーンにしているのは高音域をなるべく控えめにして全体のボリュームを上げられるようにするためだとしたら脱帽の至り!

ちなみに「A80」のカタログ仕様を見ると、周知のとおり低音域は「20ヘルツ〜」になっているのもけっして伊達ではないかもですね。

✰ マグネット部分を固定してバッフルへのネジ止めをしない

「A80」はとてもデリケートなツクリなので我が家の場合、過去の経験からバッフルへのネジ止め(4か所)は細心の注意を払って極力「締め付け過ぎない」ようにしている。

ユニットの金属フレームにストレスを与えるとサウンドが委縮してしまい伸び伸び感が失われてしまうからだ。ただし、昔JBLのユニットに同じことをやったところ、逆に音が歪んでしまったので、慌ててガッチリ締め付けてやると良くなった経緯がある。

ことほど左様にユニットの種類によっても随分違ってくるのでネジの締め付け強度はケースバイケ−ス。

その点、「S」さん宅では箱の中に台座を設定して、A80のマグネット部分を挟み込んで固定するやり方なのでバッフルへのネジ止めは不要だ。これは理想的な方法だと思う。

システムの「肝」となるこの箇所についてはSさんから後続のメールで、さらに詳しいご説明があった。

「私見ですが ユニットをバッフルにネジ止めするのは 例えば ステージ上のディーバ(オペラの歌姫)の足元をコンクリートで固めて 声のエネルギーを建物に吸わせ 同時に応力も受ける

能楽の舞台のようによくできたものなら別でしょうが 声帯のエネルギーは骨格と筋肉によって適度に支えられ 舞台と劇場に伝えられるとすれば 適度な重量の台座でユニットを支え 適度な柔らかさでステージ(バッフル、エンクロージャー)に伝えるのも 一理あるかと」

「S」さんの個人情報については今のところ最小限の「住所、氏名」しか伺っていないが、おそらく専門的に工学系の研究をされている方ではなかろうかと勝手に推察している。

我が家でもぜひやってみたいが、まるっきり新しく箱を作り直さないとムリね(笑)。

そして、最後に

✰ 80の低音域に対する考え方

Sさんの本文中にある「axiom80はちゃんと低音も出してくれているので 出ないと諦めて低域をカットするのは疑問です」には素直に一考させられた。

現在、我が家ではチャンデバを使って「125ヘルツ以下」をあっさりカットしているがあまりに安易すぎるのかもしれない。

もう一度、基本からやり直してみよっかなあ。またまた迷走が始まりそうな予感が・・。

まさに「傾国のスピーカー」の本領発揮ですな(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/d334b1adcbb9ea4daed442acb6992666

63. 中川隆[-13306] koaQ7Jey 2020年3月01日 10:16:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[221] 報告

因みに、Axiom80 の日本での最高の権威と言われている >>14 Sawada-Audio の澤田さんによると

Axiom80 にバックロードホーン方式のエンクロージャーを使うと Axiom80 の美味しい所が完全に消えてしまうそうです。

64. 中川隆[-13058] koaQ7Jey 2020年3月05日 08:12:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[475] 報告
「スピーカーは買い換えを考える必要のない素晴らしい物を」
https://www.otono-edison.com/original/speaker/prominent.htm


当店は営業25年目になります。当初は他のお店と変わりはなく、有名な海外のスピーカーを並べていました。そして良いスピーカーを選ぶ為に、展示している中から色々なスピーカーを自宅に持ち帰り、試聴していました。

当時はさすがにどのスピーカーも良いところがある等と楽しんでいましたが、自分専用のスピーカーが決まりません。そこで、生産が完了している古いスピーカー(昔の名器)といわれるものを次々と取扱い、試聴すると新しいものに勝るものばかりでした。

しかし、決定的なものはありませんでした。そしてスピーカーの歴史を調べ、行き着いたところが60年以上前の最高級フルレンジスピーカーです。

ウエスタンやジェンセン、RCA等、これらのスピーカーは現代のスピーカーとは大違いです。見かけは気にせずに本格的に考え抜かれた部分が多く、素晴らしい部分を沢山持っています。

簡単に言うと励磁型、フィクスド、ベークダンパーで、正当な考え方として最高のものです。現代のスピーカーユニットでは足元にも及びません。

コーン紙の作りでも非常にこだわりが有り、鉄の素材や紙の材料や糊の量や形成方法が全く違ったのです。現代の技術と大きな能力の違いを感じさせられました。

調べるうちにスピーカーは60年も前から衰退している事を実感したものです。

当時、このような高級フルレンジスピーカーは一般的に販売されていなかったようです。(販売されていたとしても購入できる金額ではなかったと思われます。)素晴らしい物を発見してしまいました。後にも先にももう探すところはありません。「これらのユニットを使わないで何を使う」と考えて作り始めたのです。

そして、当時の多くのスピーカーシステムを調べてみて、箱型では頂点を目指すことは出来ないことも分かりました。このように、これらのユニットに大きな可能性を感じたのですが、

現代の無難な考え方のスピーカーとは全く異なり、低音の量感は少なく、じゃじゃ馬で、そのままではスピード感や実在感はあるものの雰囲気や繊細さはありません。音質は良いのですが周波数特性上の暴れや、インピーダンスの暴れ、大きな共振には悩みました。

そして、色々な方法を考えました。最初はツイーターを組み合わせバッフルの形やネットワークで調整する事で何とか目的を果たす事が出来ました。その頃はこれらのユニットに見合うようなツイーターもなかったのです。

その後、発売されたエレクトロボイスの新製品(最も高価なドライバー+ホーン)DH-3を当店の大型システム(ホーン型)に使用しテストして決定しました。しかし、このツイーターをこのシステムに利用してみると前よりは良くなっていますが、完全に納得がいきません。

他の名器といわれるスピーカーと似たように原音に近いものでなく、オーディオの再生音に感じます。

試行錯誤すること5〜6年、やっと原因を突き止めたのです。その原因はアッテネーターであり、音量を絞ることで音質が劣化する事を発見したのです。

そして劣化のない新型のアッテネーターを考案する事が出来て、やっと思い続けていた音を出すスピーカーシステムが出来上がりました。
https://www.otono-edison.com/original/speaker/prominent.htm


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スピーカーについて
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/speaker.htm

スピーカーといえば皆さんはすぐに箱に入った四角いものを想像されると思います。そして、販売されているカタログを見るとすべてのものが素晴らしい考えのもとに設計し製造されているかのように書いてあります。スピーカーの設計は非常に難しく、素晴らしいと言えるようなスピーカーはなかなか存在しないものです。そこで、良いものを探すには知識が必要になってくるのです。
スピーカーシステムには使用されているスピーカーユニットの種類、またはエンクロジャー(箱)の種類などで目的の音質が異なり、本当に良いものが現在生産されているかということまで考えないと見つける事が出来ないかもしれません。


スピーカーユニットの種類には

●フルレンジ
 単体のスピーカーで全ての帯域を受け持つように設計されています。ユニットの中でこれほど簡単なものから高価なものまで数多く作られたものはありません。スピーカーユニットの設計の基本となるもので今でも最高級の低音用として用いられます。また、フルレンジとツィーターを一緒にした同軸2ウェイのユニットもあります。一般的な大きさのものでは同軸方のほうが非常に有利です。このフルレンジユニットがスピーカーの基本になると考えられても良いと思います。


●ウーハ−
 低音を重視して設計されたもので口径が大きくストロークが大きく取れるように設計されています。しかし、低音が伸びているとか大きさだけでは良い音質の判断材料にはなりません。同じ箱の大きさならば設計理由から判断すると口径の小さいウーハーの方が音質的に有利になります。
小さい箱で低音を伸ばすにはコーン紙の質量を重くします。低音の共振周波数が下がり、小さい箱の割には低音がよく出るようになりますが、注意するべき事は音質の低下です。重くなったウーハーはスピードが遅くなります。歯切れの良い低音は出てこなくなりますので音楽的には重ったるい鮮度の低い音質となります。
良質な原音再生を意図したウーハーは大口径でも軽い強いコーン紙で出来ています。そして能率が高く、高価なものは100dB以上もあるのです。


●スコーカ−
 中音用に設計されたユニットですが箱に取り付けた小型のものは今までに良いものはありませんでした。比較的に良いものとしては小型のフルレンジが使用されています。

大型のものではホーン型が使用されていますが、ドライバー単独では良いものかもしれませんが一般的に販売されているものではホーンの設計が設置する都合に合わせてあり、低音や高音との音の位相や定位が上手く取れないのが殆どです。見た感じ凄そうに見えますが家庭用としては不完全でしょう。しかし、低位と位相が合わせられたものは予想を越える素晴らしさがあります。


●ツィーター
 高音を再生するために設計されたもので多くの種類があります。能率の高いホーンタイプは高級品に利用されますが指向性に問題があることがあります。コーンタイプは最もポピュラーなツィーターでウーハートの相性も良く安価です。最近はソフトドーム型が良く使われていますが能率が低いため小型システムに利用されます。指向性は非常に良い。音質重視のシステムにはホーンタイプが多く利用され、バスレフ型にはコーンタイプ、密封型にはドームツィーターが多いようです。


エンクロジャー(箱)の種類は


●平面バッフル型

一番古くから使用されているものでスピーカーの前と後の音を混合させないように広い板で仕切るものです。最近は板の共振を無くすため形が工夫されています。最高の音質が得られますが使用できるユニットは比較的に高価です。バッフルが大きくなるところが欠点ですが、低域の音質は他の方法で勝るものはありません。低音のよさは全体域につながり、原音再生を目的とされる場合は特にお薦め致します。現在のメーカーさんでは作っているところは有りませんが成功すると箱型での音作りは時間の無駄ということが良くわかります。バランスよく広帯域を再生するには非常に経験と技術が必要です。


●バスレフ型

 平面バッフル型をなるべく小さくするために考えられたもので、ユニットの後から出る音を箱で封じ込めながらある程度の背圧を抜き、特性の降下している低音のみを位相反転させ前に開けたポートの共振で持ち上げる設計です。一般的な大きさのシステムでしたらこちらの方が有利でしょう。


●密封型

 スピーカーの後から出る音を箱で封じ込め、その音を箱に詰められた多量の吸音材で消去しようと考えて設計されたものです。当然スピーカーは空気の圧力を受けますので動きにくくなり能率が低下します。この空気の背圧を利用しウーハーの振動系に重りを付け、または重くして共振値を下げて低音を再現する方法です。また、ボイスコイルを大きくしてもかまわない設計であり100W以上の入力に耐えます。しかし全体的に背圧を受けながら振動しているために楽器のように開放感のある音は望めません。箱の内部を調整する事により自然な感じの音ではありませんが綺麗な音の感覚の音作りにしたり、音質重視でなく音圧で圧倒するような音楽として聴かれたい方には向いているかも知れません。


大きく分けて分類しましたがお解かりの方も多いと思います。上記を基本にして説明を書いていきます。


大まかな音質の良いスピーカーの選び方

スピーカーを判別するに特性表が表示されていると思いますが、この表がメーカーや国や用途によりまちまちになっています。プロ用は(−3dB)を基準に、アマチュア用は(−10dB)を基準に測定するなど、全てを信じて評価すると大きな失敗に結びつきます。特性表の中で信用できて音質的な参考に出来るものがスピーカーの能率です。この能率は電気信号をどれほどの効率で音に変換できるかを表しています。車で言えば1000ccのエンジンで何馬力出せるかの表示と同じものです。これを音圧として表示されています。平均的には約90〜93dB(デシベル)位でしょう。これが3dB変化すると半分かまたは倍の効率になります。悪い数値のものは表示されてないものもあり、だいたい85dB前後でしょう。良いものは100dB以上にもなります。この数値はアンプの出力を1W入力した時、スピーカーから1m離れたところの音の大きさを表します。数値が100dBのスピーカーの場合は1Wの入力で録音された原音の音量が出ます。そして変換効率は5%です。90dBの場合は0.5%ということになります。

良いスピーカーを作るには構造や理論が自然でなくてはなりません。音質の良いものは小さな信号までも効率的に音に変換できるようにする為に、振動系は軽くて強いものを選びます。その為に自然と能率が良くなり100dBを越えるか近いものになります。このように音質重視で設計されたスピーカーユニットは背圧のかからないバッフル型またはバスレフ型に取り付け使用します。しかし、最近では平面バッフル型は大きさが敬遠されて小型のバスレフ型や密封型が多くなりました。しかしこのことは背圧が加わるために低音を出そうとして設計すると振動系の部分を重くする必要があります。こうして箱内の空気圧と振動系の重さにより原音再生の考え方から離れていったのです。バスレフの場合は90〜93dB程度のユニットを使用するためまだ良い方ですが、密封型の箱では振動系に重りを付けた物が多く良質な再生音は得られないでしょう。最近では、更に小型で重低音をうたい文句に別のスピーカーユニットを箱の中に取り付け共振を利用して低音を増強しようとしたスピーカーシステムがあるようですが原音再生には全く無縁のものと思います。

ここで上手くいった一例として当店の409システムをご紹介いたします。このシステムは一見バスレフにも見えますが、バスレフポートを縦長にすることで共振を少なくしてボックス内の背圧を抜いています。ユニットは能率が20センチでは世界一の97.8dBもあります。上手に鳴らすことで平面バッフル型に近い良い音質が得られるのです。


ここで誤解の無いように「良い音質とは」の説明をしておきます

 良い音質とは録音される前の音のように感情の入った色々な微細な音を正確に再現するもので、綺麗な音や汚い音、太い音、細い音、激しい音、やさしい音、明るい音、暗い音などを表現する事が出来ます。演奏家が楽器などによって音で表現しようとしている意味が聞き取れるものであり、何でもきれいな音で表現するものではありません。最近は音楽としての音質を忘れてオーディオとしての勝手な音作りが先行している製品の方が多くなっています。少し視野を広げる事で素晴らしいオーディオの世界があることに気付いて頂けると思います。


スピーカーシステムの形から見た性質

 平均的な小型のスピーカーシステムには2ウエイや3ウエイが多く見かけられます。どちらが音質的に有利かといえば2ウエイの方です。帯域的には3ウエイの方が有利でしょう。しかし、予算を同額にすると2ウエイが非常に良い結果になります。その理由は2ウエイのウーハーとツイーターに3ウエイにするため中音のスコーカ−を入れますがスコーカ−の能率は非常に悪く、ウーハーの効率を揃えるためにウーハーの振動系を重くして共振点を下げて低音を伸ばすのが一般的です。こうする事で3ウエイの帯域は広くなります。しかし能率が悪くなり音質が劣化し2ウエイに劣るのです。そのほかにもネットワークという音を分ける部分も3ウエイの方は部品数が多くなり高価になりますので、2ウエイのままで予算をかけたシステムの方が音質は非常に有利になるのは明白です。
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/speaker.htm


▲△▽▼

「バッフルシステムは何故バッフルにしたの?」
スピーカーを他の形にしたのは人の都合によるもので音の為ではない。歴史を見ると、最初スピーカーが発明された時、取り付けられたものは大きなバッフルであった。

スピーカーは前後に動く空気の気圧の山谷を発生させることにより、音を作る。しかし、小さな面積のユニットだけでは後に作った気圧と前に作った気圧は打ち消され、波長の長い音(低音)は聴こえてこない。そこで、スピーカーユニットの作った前の音が後の音で打ち消される事が無いように広い板に付けられたのがスピーカーの始まりなのだ。

この時この広い板は頑丈に作る必要があった。音によって板が振動し、板の固有の音を発生させる事を防ぐ為です。これを完全にすることで、そのユニットのもつ最大限の音質と帯域を実現出来るのだ。

バッフルは劇場のようなところで使用しない限り持ち運びには非常に不便です。そこで考えられたのは、当初は後の板が無い箱で後面開放型BOXと呼ばれていたものです。

こうすることである程度の低音まで維持できますが、箱の中の共鳴が起こります。これは頑丈に作っても同じ事です。

次の時代はバスレフが作られました。これは箱の中にスピーカーを入れると低音が出難くなるので、前面にダクトをつくり出難くなった低音部分をダクトによって強調するスピーカーBOXです。

そして近年は、密封された箱の中に吸音材を沢山詰めて後ろの音を消そうとしているが、そう上手くいかないのでウーハ−の振動板を重くして共振を下げて低音を強調している。

音質にとっては良くない方法に段々変わってきたのです。

スピーカーユニットはコーン紙を振動させ空気の密度を変えることで音を作ります。その時コーン紙には空気の密度を変化させるための圧力が加わりますが、バッフル以外のBOX型ではその他に、箱の中でユニットから出た後ろの音が跳ね返り連続的にユニットに悪影響を与えます。

又、箱の中では共振が起こり非常に複雑な問題も発生するのです。

音のエジソンの中型のスピーカー(プロミネント)は、大きなバッフルではないが箱状でもない。試聴の結果こういう形になり、板の音も消え低音も出てきた。

原音追求の為、正しく再生するには平面バッフルの形式を取り、人の都合を最大に譲歩して理論的な音の都合に合わせることにした結果なのです。
https://www.otono-edison.com/audionosinjitu/urabanasi.html#12

65. 中川隆[-13450] koaQ7Jey 2020年3月24日 07:36:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1454] 報告
オークション情報〜栄枯盛衰〜 2020年03月24日 | オークション情報
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/70420e03632f1746d78da3010bf63f7c


今や多くのオーディオ愛好家にとってなくてはならないものがネットオークションだろう。

若い頃に欲しくて欲しくてたまらなかった憧れの機器が、ごく身近な存在になり手が届く範囲にあるという喜びは何物にも代えがたいが、その一方で「落ちた偶像」のようにあまり落ちぶれた姿を見たくないという複雑な思いも先に立つ。

たとえていえば容色の衰えた女優をテレビで観るようなものかな(笑)。

つい「平家物語」の冒頭の一節が蘇る。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏ひとへに風の前の塵におなじ。」

今回は最近のオークションで気になった物件を3件ほどメモしておこう。


言わずと知れたタンノイのウェストミンスターだが、今どきどのくらいの値段で落札されるんだろうと野次馬根性でウォッチリストに入れていたところ、落札額は「50万7千円」だった。

ユニットのエッジが風化していたので要修理品だったがそれにしても安っ。今昔の感がありますなあ。

我が家で購入したのは今から30年ほど前になるが、購入することを妻に言いそびれてしまい実際に運び込む前夜になって告白、そして1週間ほど口を聞いてもらえなかった苦〜い記憶がある(笑)。

今となっては少々「持て余し気味」という皮肉な結果に終わっているが、まあ、腐れ縁というところですかね。

図体が大きいし重たいしで都会のマンション向きではないことも人気が無い原因の一つだろう。

個人的にはオーディオで一番難しいのは「低音対策」だと思っているが、それこそいろんなアプローチがあるものの、箱の力(バックロードホーン)を利用したものとしてはこれが最右翼でしょう。

小さな箱からは絶対に出ない低音を味わえるが、歳を取るにつれ「こじんまりとした音」に傾いていくのはいったいどうしたことか(笑)。

3件目は「AXIOM80」。

かなり希少なユニットなのに、常に途切れることなくオークションに出品されているのはいったいどういうわけか?。

いったん手に入れたものの、とても神経質で鳴らし方が難しいので手放す方が多いような気がする。

このユニットと付き合うには「根気との勝負」に尽きますね。このくらいオーディオを勉強させてくれるユニットはないと思う。

たとえば、ユニットの後ろ側に放出される逆相の音の処理の仕方に伴う「箱のツクリ」方、相性のいいアンプの選択、コード類から電源対策などありとあらゆる知識と行動を総動員しないとうまく鳴ってくれないし、我が家だって未だに進行形の状態で山の頂さえも見えてこない状況にある。

おそらく命尽きるまで果てしない模索が続くことだろうと覚悟を決めている。

余談はさておき、程度の良さそうなこの復刻版の「AXIOM80」はどのくらいの価格で落ちるんだろうと見守っていたところ、結果は「242,000円」なり。

高くつくかどうかはひとえに落札者の「汗と涙」にかかっているが、はたして・・(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/70420e03632f1746d78da3010bf63f7c

66. 中川隆[-11922] koaQ7Jey 2020年8月07日 13:46:39 : hHZB9i4vVw : MUkzQ2pkOWZvWkU=[14] 報告

Goodmans maxim

BBCが卓上モニターとして使っていたので有名になった。
アルニコVマグネットの異例の強力な磁気回路を搭載。
精密感が凄いが冷たくならず軽快で柔らかく広がりのあるサウンドで
ウォームな雰囲気。英国スピーカーだが明るい陽気な音色。
甘い口で贅沢な酒に酔うような心地よさがある。
maxim は大変すばらしいですね。こんなインティメートな
雰囲気と味わい深さは現代のスピーカーでは得られないでしょう。
暖かく情緒があって繊細にして優美な音色が素晴らしい。


Goodmans maxim のような音は他の Goodmans では出ないそうだ。
すごくちっさいスピーカーだから大きなので同じ音が出るやつない?
と質問しても 「ない」 との事で残念です。

「復刻のaxiom80持ってたんですが、音が全然違います!」

「それは箱がオリジナルじゃないでしょ?」


「確かにそうでした」

「でしょ?」


Goodmansは現在のFostexのような立ち位置のメーカーで、
事業はスピーカーユニットの供給が主だった。
完成品としてのスピーカーシステムはあまり残っていないのが惜しまれるところです。

67. 中川隆[-10910] koaQ7Jey 2020年10月12日 07:16:07 : RpwMiNUFXo : Nzk2SWtSOXdJekE=[5] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年10月12日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/782e5ccfc72d386d03471cb5a4bb9f89
結局、「秋の陣」におけるシステム改造の第2段は中途半端に終わった。第1段は「LANケーブル化」だったが、これは成功だったので今のところ1勝1分けということに。

そして、この「LANケーブル」についてはもうひとつ話題がありますぞ。

この10日(土)にお見えになったオーディオ仲間のYさんが持参されたのがつぎのCD。

オーディオルームに入るなり「ぜひ、このCDはヴァイオリンが得意なAXIOM80で聴かせてください」という、並々ならぬ気迫が伺えたので(笑)、気圧されるようにシステムの結線を繋ぎ変えた。

実は「オールLANケーブル」で「AXIOM80」を聴くのは自分もこれが初めてである。

駆動したアンプは「AXIOM80」を「WE300Bシングル」で、低音域の「リチャードアレン」(口径20センチ)の補強は「PX25シングル」と我が家のベストメンバーを持ってきた。

DACの「エルガー プラス」→「プリアンプ」(マランツ7型)→「上記のパワーアンプ2台」そしてスピーカーケーブルまですべて接続は「LANケーブル」である。

すると、一聴するなりYさんが「AXIOM80のこれほどまでの瑞々しい音はこれまで聴いたことがありません。ヴァイオリンも凄いですがチェンバロの音離れが実に素晴らしい。AXIOM80の魅力全開です」と手放しで絶賛された。

「実を言いますとAXIOM80は自分にはちょっと神経質過ぎるところがあって日常ではあまり聴いてませんけどね。しかし今回ばかりは大いに色気が出て来た感じがしますね」と言ったところ、

「神経質といっても実際にまじかでヴァイオリンを聴くとこんな音ですよ。〇〇さんのお宅ではこれがベストの音でしょう。」と力説されるYさん。

続けて「自分もぜひこのLANケーブルにしてみたいです。製作をお願いできますかね?」と、ついに究極の言葉が飛び出した。さあ、たいへん!

「ハイ、Tさん(東海地方)にお伺いを立ててみないと何とも言えませんが中継ぎはしていいですよ。しかし、この前こそ50万円もする銀線ケーブルを買ったばかりじゃありませんか。もったいないですねえ」と自分。

「いや、それはそれとして活用の方法はいくらでもありますから」

いやはや、凄いことになってきましたよ。

やっぱりオーディオはお値段で決まるものではないようですね〜(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/782e5ccfc72d386d03471cb5a4bb9f89

アナログケーブルはLANケーブルが一番良い? スピーカーケーブルは細ければ細い程良い?
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1081.html

68. 中川隆[-10740] koaQ7Jey 2020年10月21日 10:10:44 : ycHLX8xZDg : UXNKVlM3dUpybDY=[17] 報告
四本並列システムのこと

さて私は、と云えばいろんなスピーカを手掛けていますがメインスピーカはやはりアキシオム80の四連装です。 (写真2)がそうなのですがこのスピーカのインピーダンスとQの特性を図5に示します。定電圧駆動と定電流駆動での傾向は変わらずインピーダンス変動もQの変動もたいへん滑らかで全く申し分ありません。 こんなにスムースな特性のスピーカも本当に珍しいでしょう。アキシオム80四連装の音の良さは筆舌に尽くし難いものがありますがその一端はずらされた音軸にあるのだと思います。 何度か実験した上での結論ですが80の複数使用では単純な縦配置でも横配置でもいけません。 軸が一点に集中するように少しずつ角度をずらしたこの配置が想像を遥かに超えるピュアでパワフルなエネルギー感をもたらすのでしょう。 感度の視点からも1.5Wの45シングルで今どきのハイエンドスピーカを1KWのアンプで鳴らすのと同じ音量が出ます。このあたり何度か作った2連装システムなどとは全く別物です。 良く知られているようにスピーカを2本並列に接続すると3dB音圧が上昇します。仮に1Wのアンプで鳴らして一本で97dBの音圧が出たとしますと二本で100dBになるわけです。 ただその2本の並べ方が大事で2本を近接して集中する場合でも単に並べただけとある程度の角度を持たせるのとでは相当異なるように思いました。

昔ジョーダンワッツのモジュールユニットを4本使用したシステムを実験したとき、縦でも横でも一列に並べると2本並列使用と比較してさほど能率が上昇したとは感じられず、 アテネータで1ノッチほどつまりは2dB程度であろうかと思いました。2本と4本では理論上は+3dBですからまあそんなものでしょう。 アキシオム80の二本並列は縦でも横でもさらには角度付き横並列もすべてためしていますが指定箱の角度付き横並びが一番鳴りっぷりは良かったようです。 スピーカが具合良く接近するので相互放射インピーダンス効果がよく働いて、そうなるのかとも感じました。指定箱の角度付き二本横並びと比べると普通の縦二本並列は2dBほど低いような感じがしました。 まあこれはあくまで印象ですし部屋でも変わるでしょう。

さて今回、4本を指定どおりの角度を付けて指定どおりに集中配置したところその効率の良さには腰を抜かすほど仰天しました。 正確な比較ではありませんがアテネータで5〜6ノッチほど絞らないと1本とおなじになりません。効率にして10〜12dBも上がったようです。 スピーカのこのあたりの理屈は良くわからないのですが4本を近接して、あたかも一点から出たように集中配置したときは放射インピーダンス以外の作用が働くのでしょうか。 箱鳴りの問題やアンプの特性も関係するわけですが不思議なことです。カエデの12mm薄板で作りましたから確かに箱は鳴ります。 でも2本では高域が明らかに減衰して聴こえますが4本使用では1本の時よりも更に延びて聴こえますので箱鳴りでは説明がつきにくいのです。

理論とはぜんぜん合いませんが12dB上昇だとするとこのスピーカシステムの効率は110dB程度になります。 でもWE-555に段ボールで大きなメガホンを作って仮に付けたシステムと効率はさほど変わりませんし極めて明解な音は全く不思議と云うほかなく、納得できる理由は思いあたりません。

https://www.audio-maestro.com/gleaners2.html

69. 2020年10月21日 10:16:03 : ycHLX8xZDg : UXNKVlM3dUpybDY=[20] 報告
About Audio Maestro

ご挨拶
1976年創業のオーディオマエストロは長い間海外製品を主とした趣味性の高いオーディオ機器を扱ってきました。

もちろん今でもそうですが、いまはどちらかといえばアンプ工房です。店内に置いているアンプはほとんど当店で作られたものです。

私は5O年以上Goodmans AXIOM-80スピーカとともに歩んできました。AXIOM-80は4本システムと1本システムがございます。 4本システムは滅多に鳴らしませんが1本システムは常用しています。100Hz以下をLCネットワークでつないだハートレィの218HSウーハ(46センチ)で 補強していますが柔らかく先鋭に広がる音は全く類がありません。 これはカンノ製作所のパーマロイコアトランスを使ったWE-300Bシングルアンプで鳴らしています。ご要望があれば AXIOM-80や218HSをeBay等で 調達しエンクロージャを新たに製作してご用意できます。

その他のスピーカはほとんどが英国製です。ビンテージユニットを使って作られたものが大部分で最新のメーカ製品はありません。

アンプ製作に使うAXIOM-80以外の主なスピーカは以下の通りです。
・ Hartley Concertmaster 4
・ B&W SS-25
・ Goodmans Maxim
・ Quad ESL-57

展示しているアンプは「管球王国」誌や「ラジオ技術」誌に発表したものですが未発表のものもあります。 当店は(株)リンジャパン(株)エレクトリの販売代理店です。

https://www.audio-maestro.com/about.html

70. 中川隆[-10675] koaQ7Jey 2020年10月23日 11:09:57 : BRDLYly4u6 : eHhGNHZRMlFLc3M=[15] 報告
2020年 10月 22日
是枝さんを訪ねて : GRFのある部屋
https://tannoy.exblog.jp/31791191/

H氏邸で衝撃を受けた私は、中国地方の出張にかこつけて、水曜日の夕方に調整していただくプリアンプを、岡山の是枝さんに届けていました。出張は前から決まっていたので、これは偶然です(笑)。

久しぶりに訪れた是枝さんの試聴室は、随分と様変わりしていました。メインのAxiom80はバリエーションが増えて、従来からの4発タイプ、コーネッタのようなコーナーキャビネットに入ったシングルタイプ。後ろ向けで設置してあるため、SP自体は前から見えない後面放射形SPの衝立みたいなSPです。これはデッカのコーナーホーンと呼ばれるSPです。

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=31791191&i=202010%2F21%2F99%2Ff0108399_20503509.jpg

どのSPも、鳴るとどこから聞こえてくるのか解りません。4発以外は、皆シングルスピーカーですが、正面を向いているのにどこから聞こえてくるのか解らなく、音楽だけが鳴り響いています。是枝マジックですね。

写真の左側の衝立が後面上方に向かって付いているSPだとは、音が鳴っていても気づかないでしょう。そして、コーナー型のAxiomは低域まで出て、コントラバスの響きを伝えてきます。

この部屋のAxiomを聴くと、どうして是枝さんがこのスピーカーにこだわっているかが解ります。今は、カゲになっていますが、Hartleyのスピーカーもそうです。そして何時も感じるのは是枝さんのステレオ再生に対するこだわりです。左右に5メートル以上離れても、少しも中抜けをしません。自然な音場で奥行き感もあります。各SPも1mm単位で合わせてあるのでしょう。

今回、始めて聴かせていただいた衝立みたいなDeccaのSPは、後ろ上向きにユニットが付いていて、後方に音場を作ります。家でトロバドールを聴いているような感じですが、前には出てきませんから、無指向性のSPのような全方位ではありませんが、衝立の向こう側には、オーケストラが拡がっていました。

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=31791191&i=202010%2F23%2F99%2Ff0108399_04124688.jpg


大切なのは、ステレオ再生へのこだわりです。私も是枝さんも、昔聞いたAMでの立体放送で、ステレオに出会いました。空間に音楽が浮かぶ魔法のような光景に驚き、ステレオ再生に感激したのです。しかし、ステレオの再生は、簡単でもあり、とても難しいとも言えます。是枝さんのお宅の様に左右のSPを5メートルも拡げることは、なかなか出来ません。まして、その間を中抜けさせない為には、その人の音楽体験がその調整に出るからです。

アンプもシャーシーが一体型のステレオアンプより、モノラルアンプの方がクロストークの発生が少なく、ステレオ音場の再生が良いと言われますが、事はそんなに簡単ではありません。別々のシャーシーで、アースの電位を保つのはかなり至難の業です。先日のKT-150アンプでもそのことを実感しました。それらの探求を踏まえ、是枝さんのアンプは進化し続けています。

よく、本棚を見ればその人がどういう人だか当てて見せようと言われますが、オーディオでは再生されている音を聴けば、その人の音楽感や体験や憧れも、そして、その時の主人公の体調も現れてきます。人様に、音楽を聴かせると言うことは恐ろしい行為なのかもしれません。

ホテルにチェックインしてから、奥様も交えて、是枝さん行きつけのレストランで歓談をしました。しかし、岡山でもレストランの営業は大変で、お客は私たちだけしかいませんでした。食事をしながら思い出話をするという、ごく当たり前の行為が、この半年以上行われてきていないのが、話が充実しているほど感じられました。是枝さんご自身の体調も以前より良くなっていると感じました。まだまだいろいろなアンプつくりに邁進していただきたいと思いました。


美味しい和朝食でした。味噌汁が今少し多いと完璧でしたね。


宿泊は、是枝さんのお宅に近い、運動公園のそばの旧いけど格式のあるホテルでした。コロナ対策も気の毒になるほど入念で、消毒や清掃を常に行っているようでした。10階の部屋でしたが、前の公園から身体を動かしている人達の大きな声が聞こえてきます。深夜、気がつくとガラス越しに、まだボールをける音が鳴り響いており、時計を見たら午前三時に近い時間でした。こういう公園での球技は、やはり時間を考えて行動して貰わないと迷惑だと思いました。遠い昔、新幹線が岡山泊まりだった頃、良くこの街を訪れていましたが、その頃から、変わらぬ岡山の県民性とかを感じました。

https://tannoy.exblog.jp/31791191/

71. 中川隆[-10666] koaQ7Jey 2020年10月24日 07:43:40 : 95N7eT9Y4k : bTBGb0RiUDcwNnM=[4] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
オーディオ秋の陣〜JBLからグッドマンへ〜 2020年10月24日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e892738663e3bfd9812ef965b6e791a3

「すっかりAXIOM80の音が変わりましたね。以前よりもさらに良くなってます。変わったのはRCAケーブルだけですから、(ケーブルの)効果は歴然としてます。私も使ってみたいので製作者に1ペア作成していただくようにお願いできませんか」と、オーディオ仲間のYさんから依頼されたたのは先日のことだった。

「ハイ、取り次ぐだけなら構いませんよ」と、Tさん(東海地方)にお願いしたところ、快く引き受けていただき「あっという間」に到着した。いつものことながら感謝です!

Yさんによると、DAコンバーター(TAD)とパワーアンプ(マーク・レヴィンソン)との直結用ケーブル(XLR用:70cm)とのこと。

現在使用中のケーブルは8万円相当だからお値段的には1/20程度でコスパからして信じられないが、試聴結果の報告を首を長くしてお待ちしているところ。

去る17日(土)に我が家にお見えになったので、このケーブルをお渡ししたところ(Sさん宅の)SPケーブルのバナナ端子が銀製だったため経年劣化で腐食して音質に曇りが生じたので「Yラグ端子」を注文されており、その交換と一緒に試聴したいとのことで「ちょっと待ってください」とのことだった。

それはさておき、当日は先日訪問した四国のオーディオ愛好家「S」さん宅の思い出話に花が咲いた。

同じ「AXIOM80」でも箱が違うと音がすっかり変わるようで我が家では意図的にわずか1.5pの薄板で作っているので「箱鳴り」を大いに利用しているが、Sさん宅では「厚い板」のがっちりした「バックロードホーン」の箱(80kg)に収納されているので箱鳴りをさせていない分、芯のある音が聴けるので、総合的に見ると「一長一短」、音楽ソースによって評価がまちまちで手前勝手に「引き分け」ということにさせてもらおう〜(笑)。

この日は「AXIOM80」でいろんな曲を聴くうちに、「実は気になっていることがあります。ケーブルでこれだけ変われば、現在倉庫に保管しているグッドマンの「トライアクショム」(口径30センチ:同軸3ウェイ)がどういう変化を遂げるか大いに興味を持ってます。」

「それは面白そうですね。私も興味あります。JBLの2ウェイよりはきっといいと思いますよ。」と、両者の意見が珍しく一致した(笑)。

JBLよ、しばらくさようなら〜。

「善は急げ」とばかり、翌日の午後に30分ほどかけて入れ換え終了。

RCAコードとSPコードはいずれも「LAN素材」にして、胸をワクワクさせながら試聴したところ、実はそれからがたいへんだった。

久しぶりに鳴らしたせいかどうも歪みっぽい音が左チャンネルからする。高音域用アッテネーターの接触不良の模様で、もう60年以上も前のユニットだから仕方がないかなあ。

いろんなCDをかけながらエージングを続けていると1時間ほどしてからどうやら馴染んできた。

オーディオは比較試聴しないと良さが分かりにくいので、まずRCAケーブルについて既存のケーブルとの聴き比べをしてみると、爽快感というのか曇りの無さが随分違っており、一方的に「LANケーブル」に軍配を上げた。

次に、SPケーブルを「銀の単線」に代えて比較してみた。すると中高音域の抜けとか色艶は「LAN」に優位性があり、その一方中低音域の量感は「銀線」に一日の長があった。こればかりは好き好きでもっと時間をかけて判断することにした。

なお、この同軸3ウェイだと1台のアンプで済むのでアンプもいろいろ代えてみた。

「300B」シングル、「PX25」シングル、「6098」シングル、「2A3」シングル、「171」シングルなど「より取り見取り」だったが、秋の季節に相応しいグッドマン独特の翳りを表現できるとなるとやっぱり「PX25」かな。

言い方は悪いが「同じ穴の貉(むじな)」(英国勢同士)ですかな、これは(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e892738663e3bfd9812ef965b6e791a3

72. 2020年12月09日 22:38:44 : 6yCGgFcdbA : ZE5OS3pGUGd2YkU=[3] 報告
Axiom-80 の不思議なふるまい 投稿者:志賀 投稿日:2013年12月26日(木)07時03分9秒
https://8317.teacup.com/shigam/bbs/6549

Axiom-80 の不思議なふるまいについて、だいぶ情報が集まってきた時点で想像を交えた私の意見を述べさせていただきます。

結論をいうと以前leoさんが述べられた解釈(すでに本人により削除されています)が正しいのではないかということです。

ただし、その前提として中島さんが添付されたデータは最近明らかになってきたGoodmans社指定の特殊な箱に入れたときの特性であると仮定します。これです。

http://8317.teacup.com/shigam/bbs/6474

(私が最初に投稿をしたとき http://8317.teacup.com/shigam/bbs/6476 は、ユニットの特性と思っていたので理解出来ませんでした。)

なぜそう考えるか、

まず、このユニットの電磁的・機械的制動が通常より大きい、すなわちQ値がきわめて小さい。従って、中・低音領域でいわゆる抵抗制御型に近い動作をしている(ホーンドライバーと同じような動作)。従って、f特は放射抵抗の周波数依存性である-6dB/Oct で低音に向かって落ちていく。ただし、100 Hz 付近の山は下に空いた開口部によるヘルムホルツ共鳴によるもので、それより下の周波数は開口部から出る音が逆相となり急激に落ちて行く。このとき、開口部の構造(Acoustic Resister Unit)が問題になるわけですが、ヘルムホルツ共鳴のQ値を出来るだけ下げるように空気抵抗を増すための多孔質の材料が使ってある。従って、tkshさんがおっしゃるように、広い意味でダンプドバスレフといっていいのではないか?

といったところです。ただこの解釈にも難点があり、例えば100Hz 付近のインピーダンスのピークが説明出来ない事が一つです(ここがヘルムホルツ共鳴周波数ならインピーダンスが最小になるはず)。

かなり想像を交えた解釈ですがいかがでしょう。

なお、ワッチさんが紹介された

http://8317.teacup.com/shigam/bbs/6501

こちらのデータは、通常通り無限大バッフルに近い条件で測定されたユニットのf特ではないかと想像します。つまり、両者の違いはユニットの違いでなく箱の違いではないかということです。

https://8317.teacup.com/shigam/bbs/6549

73. 2020年12月09日 22:40:54 : 6yCGgFcdbA : ZE5OS3pGUGd2YkU=[4] 報告

Re: Axiom-80 の不思議なふるまい 投稿者:鎌倉・中島 投稿日:2013年12月26日(木)12時34分46秒
https://8317.teacup.com/shigam/bbs/6552

志賀先生>

> 結論をいうと以前leoさんが述べられた解釈(すでに本人により削除されています)が正しいのではないかということです。

RE:私は無限バッフルでは無いと思います。一言で言えば、バスレフの変形です。添付の図を見て頂きますと、AXIOM150ユニットをAXIOM BOX(ARU付きバスレフまがい)に入れたときのインピーダンス特性が、無限バッフル、バスレフ、などとの比較の形で出ています。このチャートの 4 にご注目ください。これは 1 のAXIOM EncurosureからARUを外したものの特性で、二つの山があって全くバスレフのものです。もし無限バッフルならスピーカのfoはfree airと同じ値を取るはずですが、そうなっておりません。leoさんが勘違いされた理由も分かります。或る周波数から低域に向けて6dB/octで特性が下がるのは無限バッフルだと即断されたのでしょうが、Jordanの論文の第一部を読むとそうで無いことが分かります。スピーカ振動板背面からの音響エネルギをすべて発散または消滅させてしまえば、同じ6dB/octの特性になります。詳しくはJordanの論文をお読みください。ただ、この論文は音響振動系を電気振動系に置き換えて(等価回路で)論じており、音響系と電気系の置き換えが面倒で、自分で算出するのは嫌気がさします。そこで、55年前の教科書を引っ張り出して両者間の対照表によって間違いが無いことを確認しました。Jordanの論文をお読みになる方のご参考までに対照表を添付致します。

> ただし、その前提として中島さんが添付されたデータは最近明らかになってきたGoodmans社指定の特殊な箱に入れたときの特性であると仮定します。これです。
>
> http://8317.teacup.com/shigam/bbs/6474

> なぜそう考えるか、
>
> まず、このユニットの電磁的・機械的制動が通常より大きい、すなわちQ値がきわめて小さい。従って、中・低音領域でいわゆる抵抗制御型に近い動作をしている(ホーンドライバーと同じような動作)。従って、f特は放射抵抗の周波数依存性である-6dB/Oct で低音に向かって落ちていく。

RE:そうでは無く、スピーカ背面のエネルギをARUですべて吸収してしまうので、無限バッフルのような低域に向けて6dB/octで落ちる特性となる。

>ただし、100 Hz 付近の山は下に空いた開口部によるヘルムホルツ共鳴によるもので、それより下の周波数は開口部から出る音が逆相となり急激に落ちて行く。このとき、開口部の構造(Acoustic Resister Unit)が問題になるわけですが、ヘルムホルツ共鳴のQ値を出来るだけ下げるように空気抵抗を増すための多孔質の材料が使ってある。

RE:多分ヘルムホルツのfoはもっと低い周波数であり、この山はバスレフの名残(ARUがポートからの共振をダンプしきれていない)と思います。ARUを取っ払った特性をご覧ください。明らかです。

>従って、tkshさんがおっしゃるように、広い意味でダンプドバスレフといっていいのではないか?

RE:やっと意見が一致しました。私は初めからダンプドバスレフと申しております。

> といったところです。ただこの解釈にも難点があり、例えば100Hz 付近のインピーダンスのピークが説明出来ない事が一つです(ここがヘルムホルツ共鳴周波数ならインピーダンスが最小になるはず)。 かなり想像を交えた解釈ですがいかがでしょう。

RE:100Hzは共振周波数でないので問題ありません。

> なお、ワッチさんが紹介された
http://8317.teacup.com/shigam/bbs/6501
こちらのデータは、通常通り無限大バッフルに近い条件で測定されたユニットのf特ではないかと想像します。つまり、両者の違いはユニットの違いでなく箱の違いではないかということです。

RE:そうでは無く、ユニットが形は似ているが全く別物です。ワッチさんの紹介された資料に、@オリジナルはコーンのスチフネスが小さく、息を吹きかけるとコーンが動く。復刻版は息を吹いたくらいではコーンは動かない。Aオリジナルはコーンは軽いが、復刻版はコーンが重い。つまり重量増はコーンの剛性を強化したためであろう。
 ということで、s,mとも変わっていればQoも変わっており、foも元のままかどうか分かりません。故に全く別物ですから特性が変わっても不思議はありません。復刻版の特性はオリジナルより良いので、改良型と見るべきでしょう。

追記:Jordanの論文はディメンジョンがcgs系であり、私の添付した音響振動ー電気振動対照表はM.K.S合理化系です。若干係数が異なってくるかもしれませんのでご注意ください。

https://userimg.teacup.com/userimg/8317.teacup.com/shigam/img/bbs/0006552.jpg
https://userimg.teacup.com/userimg/8317.teacup.com/shigam/img/bbs/0006552_2.jpg


https://8317.teacup.com/shigam/bbs/6552

74. 2020年12月09日 22:42:39 : 6yCGgFcdbA : ZE5OS3pGUGd2YkU=[5] 報告
グッドマン AXIOM80 オリジナル 元箱入り 極上品 2個 

復刻品のように動きが硬いこともなく、息を吹きかけるだけで軽く動きます。
同じ時期に復刻品を新品購入して聞き比べましたが、まったく違うものでした。
これは現物を見て、触るだけで、聞く前からまるで違うものと感じました。
復刻版しか経験されていない方はぜひオリジナルを手にしてみてください。

現状で動作良好ですが、大変デリケートなスピーカーです。
少しの衝撃などで、ボイスコイルがこすれたりしますので、到着時の再調整は必須です。
http://www.imaijp.jp/aucitem/b387426568

75. 中川隆[-8355] koaQ7Jey 2021年1月12日 09:03:07 : ihoF0lzm7w : QkNjZzd4eGdjNUU=[4] 報告

「音楽&オーディオ」の小部屋
今年のオーディオ展望 2021年01月04日 |
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/72579e8e54e86bd4a76f69be2f2970c3

✰ スピーカー

これも今のところ特に欲しいと思うものは無い。4つのスピーカーとも満足度は「90点」以上でこれ以上欲張るとオーディオの神様から罰が当たりそうな気がしている(笑)。

ただ一つ、気になっているのが現在遊んでいる「AXIOM80」(復刻版)の方の有効活用だ。この稀代の名ユニットをうまく使わない手はないと踏んでいる。

クロスオーバーを150ヘルツあたりにし、その上を「AXIOM80」(復刻版)に持たせて、それ以下を「D123」(JBL)、あるいは「AXIOM150マークU」で駆動してみたい。

近いうちにぜひトライしようと、牙を研いでいる真っ最中(笑)。
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オーディオってどうしてこんなに楽しいんだろう! 2021年01月09日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/a00021862d0def338a168a182225d46b


年頭にあたって搭載した「今年のオーディオ展望」で触れていたとおり、予備で保管していたAXIOM80(復刻版:以下「80」)活用の実験を試みたので記録しておこう。何がしかのご参考になれば幸いです。

今回のチャレンジのポイントになるのはネットワークである。

先月末に投稿したように「200〜4000ヘルツまではマグネットの違うSPユニットを混ぜ合わさない」がベースになっている。

もちろん80を「ARU」付きの箱に容れてフルレンジで鳴らすのが常套手段だが、これでは自分が望む低音はどうしても出てくれない。

そこで、それぞれ2台のアンプを駆使して200ヘルツ以下をJBLの「D123」(口径30センチ)で補おうという算段である。

レスポンスが早めの「D123」なら80のスピードとうまくマッチングできるかもという淡い期待感がある。

グッドマン(イギリス)とJBL(アメリカ)という「水と油」とされる組み合わせの2ウェイ方式でいい結果が出たら万歳ものだけどなあ(笑)。

となると、80を200ヘルツ(−6db/oct)以下でローカットするコンデンサーをどう調達するかという課題が浮上してくる。

もちろん、ネットワークに使うコンデンサーやコイルあるいはチャンデバなどは確実に音を悪くするので使わないのが一番いいものの、80を箱(ARU付き)に容れないで裸で(フルレンジで)鳴らすと、これまでの経験上確実に故障(ノイズ発生)するのだから始末に悪い。

そういうわけで必要悪としてコンデンサーを使ってローカットするしかない。

「クロスオーバーネットワーク早見表」によると80のインピーダンスが15Ωだから、200ヘルツあたりでローカットするには計算上「45μF(マイクロファラッド)」のコンデンサーが要る。

さて、こんな数値のコンデンサーは手元にないがどうしようか。

とりあえず、オーディオ仲間のNさん(大分市)に相談してみた。

「ああ、47μFのフランス製のコンデンサーならあるよ。」

「よろしかったら試してみたいので貸していただけませんか?」「いいよ!」と、話が成立。

47μFだと210ヘルツあたりでローカットできる計算になるのでピッタリ。

さっそくクルマで45分ほどの道をすっ飛ばして借り受けた。

想像以上に大きなコンデンサーだった。

さあ、道具は揃ったとばかり作業手順を反芻しながら次の日から作業に取り掛かった。

1 まずは「トライアクショム」(グッドマン)をバッフルごと外して2階の寝室へ運ぶ。代わりに「D123」(JBL:口径30センチ)を持って降りる。それほど広くもない寝室が次第にオーディオ機器に占領されているのを見るのはつらい(笑)。

以前は同居人から「オーディオ機器をいろんな部屋に持ち込まないで!」と口酸っぱく言われていたが、肝心のご本人の部屋にも趣味の「蘭」の花を沢山持ち込んでいるので文句を言える資格が無くなっているのはご愛嬌。これを「呉越同舟」というのかな?(笑)。

2 「D123」(バッフル付き)を共通のネジ穴(4か所)で箱に取りつける。次にムンドルフ(ドイツ)のコイルを使って「150ヘルツ」あたりでハイカットして結線する。これで低音域側は作業完了。

3 次に210ヘルツ以上を担当する80を裸(バッフル付き)のまま箱の上に載せて、プラス側のSPコードにコンデンサーを挿入する。もちろん両端はハンダ付け。

4 低音域側のハイカットが150ヘルツ、中高音域側のローカットが210ヘルツだが、このくらいの誤差はまったくの問題外で、2台のアンプ側のボリューム調整で何とでもなる。

両チャンネル合わせて1時間ほどで作業が完了した。

裸の80を駆動するには小出力の優しいアンプがいいだろうと、久しぶりに「171シングル」を引っ張り出した。

オール・ナス管で、前段管(左側)は「AC/HL=MH4」(英国マツダ:初期版)、出力管(中央)は「171」(トリタンフィラメント)、整流管(右側)は「OK−X213」(メッシュプレート)と、すべて1930年代前後の古典管で、持ち主が言うのも何だがオークションでもめったに手に入らない希少管ばかりである。

そして、低音域側(D123)の駆動は仲間から借りている「EL34のプッシュプル」である。

さあ、どんな音が飛び出すか胸をワクワクさせながら各機器をスイッチオンしてじっと耳を澄ました。

そして、極寒のなか紆余曲折を経ながらオーディオはどうしてこんなに楽しいんだろう!を実感することとなった(笑)。

以下、続く。
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一の矢、二の矢、三の矢、そして四の矢を 2021年01月11日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/351b43127d8cbcee0519806648727640


前回からの続きです。

新年早々からのオーディオ実験だったが、予想どおり”すんなり”いかず紆余曲折をたどったすえの難産だった。

まるで今年(2021年)を暗示するかのようだったが、その一方では心ゆくまでオーディオを楽しませてもらったのはありがたい限り!

何しろボケ防止にも役に立つしねえ〜(笑)。

以下、顛末を記してみよう。

仲間から借り受けた「47μF」のコンデンサーを使用して200ヘルツあたりをローカットした「AXIOM80」(復刻版:以下「80」)だったが、ボリュームを控えめにして音出しをしてみると、さすがに初めから品のいい音が出た。低音域側の「D123」(JBL)との違和感もなく、なかなかいい線をいっている。

そこで調子に乗って、プリアンプのボリュームをグイッと上げた途端に中高音域にイヤな響きが乗ってきた。薄っぺらで耳障りのいかにも軽薄そうな音・・。

これはいかん!

さっそく手直しにかかった。まず「一の矢」としてネットワークに使ったフィルムコンデンサーに疑惑の眼を向けて手持ちのオイルコンデンサーと交換した。

左から「10μF」(サンガモ)、「22μF」(業務用)、「10μF」(ウェスタン)の3個をパラって「計42μF」にし、左右両チャンネルの「80」のSPコードのプラス線に挿入した。

これで聴いてみると見事に嫌な響きが消え失せたので大正解。せっかくお借りした良質のコンデンサーだったが、何せ「80」は個性が強すぎるし古いユニットなので相性の問題だろう。

次いで「二の矢」として疑惑の眼を「80」を駆動するアンプに向けた。

「171シングル」アンプは音色はとてもいいのだが裸の「80」を鳴らすにはやや非力で、プリアンプのボリュームを上げると歪みっぽい音になる。

ちなみに、オリジナルの80を箱に容れて鳴らすときにはまったくそういうことがないのでやはり箱の力は大きい。

そういうわけで、アンプを「WE300B」シングルに代えたところ、パワー的には申し分なかったが、いかにもレンジが広すぎて高音域がやたらに神経質になった。これだと長時間聴くには耳が疲れてくるのは必定。

そこで、「80」と同じイギリス勢同士の「PX25シングル」アンプに代えたところ、どうにか収まりがついた。WE300Bアンプに比べて、フォーカスの甘さが逆に良と出て神経質さが和らぎ、これなら長時間聴けそうだ。

そして、「三の矢」として「80」の前にマスクをさせてみた。例の「コロナ禍」で人間様にはマスクが必須となっているがオーディオも例外ではない(笑)。

細かい隙間が沢山ある綿みたいな「緩衝材」を適度の厚さに切ってカバーしてみたところ、音が幾分まろやかになってくれてこれで良しとしよう。

「聴きやすい音」の前には「見てくれ」なんてどうでもよろし。自分さえ良ければそれでいいんだから(笑)。

これで一応完了したと思って四日ほど聴いてみたが、そのうちもっと低音域の深々とした沈み込みが欲しいなあと欲が出てきた。

このままでは「普通の音」の域を出ないし、この歳になって今さら「普通の音」で満足しても仕方がないしねえ〜(笑)。

そこで思い切って低音域用のユニットJBLの「D123」からグッドマンの「AXIOM150マークU」(口径30センチ)に代えてみた。これが「第四の矢」だ!

重量級の大きなマグネットに惚れ惚れしますなあ!

入れ替えに要した時間は20分程度だったが、これで聴いてみるとさすがに同じグッドマン同士の組み合わせとあっていろんな細かな不満が見事に解消した。

奥行き感があり深々としたとても豊かなサウンド・・・、思わず目が潤んできた。たった150ヘルツ以下を受け持つユニットを代えるだけでこれほどサウンドが変わるのだから驚く。

初めからこの組み合わせにしておけばよかったが、その一方ではそのうち「D123」も試してみたいと思うのは必定なのでこれはこれで仕方がない。

ふ〜っ、とにもかくにも右往左往はしたけど、このサウンドは50年近いオーディオ歴の集大成の一つだと納得させるものがあって感慨もひとしおだった。

最後に一言。前回のブログでも述べたように「200〜4000ヘルツ」の間にマグネットの違うユニットを混ぜ合わさないようにすると「失敗の危険性が下がる」ことを再確認した。

言い換えると、どんな録音の音楽ソースに対してもそこそこ違和感がないようになることだけは申し添えておこう。

とはいえ、聴き込むにつれてどうかこれ以上「アラ」が見つかりませんようにと祈るのみだが(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/351b43127d8cbcee0519806648727640

76. 中川隆[-7051] koaQ7Jey 2021年2月27日 07:22:58 : d0iBYUDfQo : UXE3bmpyektNRms=[1] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
愛情、熱意そして執念に彩られたスピーカー 2021年02月27日

長いことブログをやっていると全国津々浦々からメールをいただく。

その内容も様々だがやはり、愛用されている機器への迸るような愛情と熱意、執念みたいなものが感じられるメールが記憶に残っている。

たとえば数々の伝説に彩られたスピーカー「AXIOM80」(英国グッドマン社)についてのメールなんかがそれに該当する。

まるで麻薬のような妖しげで魅力的な音に「人生を狂わされた」とまで仰る方が実際にいるし、ちょくちょく我が家にお見えになっているオーディオ仲間も「とにかく音の粒子が細かくて別格です」とまで褒め称える。

さらには「AXIOM80で聴かないと微妙な音質の差が分かりません」と、自作したばかりのプリアンプをわざわざテスト用としてご持参されるほどだからその評価たるや推して知るべし。

ただし、「実際に聴いてみたけど大したことはなかったよ」と仰る方もいることはいるが、箱の仕様や周辺機器の状況によってガラリと雰囲気が一変するスピーカーなので、そういう方はきっと悪い例に当ったに違いない。実は昔の我が家がそうだった・・。が、今は違いますよ(笑)。

そして、以前メールをいただいた「S」さん(関東地方)も凄い「AXIOM80」ファンだった!

そのSさんのメールを再度ご紹介させていただくとしよう。

「先日の話をもう少し詳しく…。

2発入ったシステムを聴いた時が80の音との出会いでした。
オーディオを始めた頃から存在は知っていました。でも聴く機会はありませんでした。

ヒノ・オーディオの2発入ったシステムを購入したのは栃木の方だったとの事。定年退職した男性(旦那)とその奥さん、それと息子さん夫婦の4人で来店したそうです。

男性はタンノイVLZを物色していて、奥さんは暇なので会長が何かCDを聴かせてあげようと。

会長「何が良い?」奥さん『美空ひばりの有る?』

CDを再生したら…

姿勢を正し、正座して聴き入った。

そして旦那さんに、『お父さん、これにしましょうよ!美空ひばりが此処に居るじゃない!!』 奥さんは(ひばりの)親衛隊だっただけに生の歌声を聴いている訳です。

そして買われていったのでした。旦那さんにとっては良い買い物が出来てラッキーでした。

300Bシングルで鳴らしているそうで、『凄い音で鳴ってるよ!!』と喜びの報告があり、たまに奥さんも好きなので聴いてるとの事。

契約が済んで引き取られてゆく前に自分は聴く事が出来た訳です。

その時自分は何か買いたい衝動に駆られて、何となくローサーのPM6のシステムを何種類か聴き比べていたのですが高域に混濁とビリつき感が有るのが気に食わず諦めていました。そして80の2発入りを聴いて…

『スタックスのコンデンサー型イヤースピーカーと変わらない淀み無く澄みきった高域』それと『声を出す時の息の湿り気をも感じる様な生々しさ』に打ちのめされました。

「この音はこのユニットにしか出せない音なんだな」そう感じて『今なら旧型新品が1ペア有るよ』に食らい付いたのです。2発システムは無理でも、この音は欲しい!

好きな音だった訳ですな。でもバスドラムのドスンは残念。

そして本気で鳴らす為のアンプはウエスタンのVT52刻印のシングル。チョークインプットB電源、フィラメントのDC点火にもチョークインプット。※抵抗切り替えのハムバランサーでAC点火も思案。

ドライバートランスは試したいの色々(笑)。部品は大体揃ったから後は組み上げるだけ。でも仕事が…。あ、箱も修理中だった!」

以上のような、いかにも「AXIOM80」の魅力にどっぷりハマられた方のメールだが、このユニットが鳴らす生々しい臨場感を一言で言い表すとすれば「美空ひばりが此処にいるじゃない!」は、けだし、名言・・。

それに、登場された奥様の何と素敵なこと!

普通は「どれもこれも一緒じゃない、一番安いのにしとけば」で落ち着くのが当たり前だろうに、わざわざ高価なスピーカーを選んであげるなんて、旦那さんへのふつふつとした愛情が感じられるではありませんか。

まったく「仲良きことは美しき哉」(武者小路実篤)です・・。

また「スタックスのコンデンサー型イヤフォーン」は独身時代の間借りしていたときに愛用していたもので懐かしい思い出の機器である。たしかに同じ透明感の匂いをAXIOM80にも感じる!

そして、時代の流れに抗しきれずとうとう廃業に至った「ヒノオーディオ」(東京)さん。あれから、もう10年ぐらいになるかなあ・・。

せめて全国で1か所ぐらい「AXIOM80」を気軽に聴けるショップがあってもいいと思うが、これはまったく「若い層のオーディオ愛好家たち」にとっては不幸というべきだろう。

たとえ好きになろうと嫌いになろうと、とにかくスピーカーばかりは実際に聴いてみないと始まらないんだから〜。

それはさておき、春近しの開放的な気分に強く後押しされて、久しぶりに我が家の「AXIOM80」の現況について「オリジナル版」と「復刻版」とに分けて俎上に載せてみるとしよう。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4be56c80a4b258c90602fff9cd3914c3

77. 中川隆[-6928] koaQ7Jey 2021年3月04日 13:57:58 : YjA7HOXJqc : WS84cnU2ajdvd3M=[18] 報告
GOODMANS AXIOM80 [オーディオ]
名器GOODMANS AXIOM80です。
https://takoyakiongaku.blog.ss-blog.jp/2008-04-03

コーンのエッジを糸で吊ってある珍しいタイプのスピーカーです。私はこのスピーカーが欲しかったのですが買えませんでした。GOODMANS AXIOM80MKUというエッジは普通のゴムになったものを使用しています。バスレフのボックスに入れてあります。

AXIOM80MKUは20cmダブルコーン型で能率は96dBありますので小出力の真空管アンプでも朗々と鳴ります。

AXIOM80MKUはインターネットで調べても出てきません。ある意味AXIOM80より希少価値かもしれません。

コメント 10

☆ほし
私もAXIOM80 mkUを持ってますよ。1980年頃の購入です。
by ☆ほし (2012-08-20 21:19)

たこやきおやじ
✩ほし さんはじめまして。(^^;

私はたしか秋葉原のキムラ無線だったと思います。
✩ほしさんは、どちらで購入されたのですか。
アンプはどの様なものをお使いですか。


by たこやきおやじ (2012-08-24 13:17)

☆ほし
購入は、確かラジカン(ラジオ会館)の4階にあったキムラ無線と記憶してます。在庫処分品で、かなり安かったと思いました。
この製品、箱の白色塗料の劣化が早いように思います。5~6年でざらざらしてきました。
アンプは、初めは2A3pp、後に6CA10ppで、今でも現役です。
by ☆ほし (2012-08-27 20:39)

たこやきおやじ
✩さん

やはりそうでしたか。同じですね。(^^;
6CA10ppは珍しいですね、ラックス製ですか、自作ですか。
by たこやきおやじ (2012-08-28 14:09)

☆ほし
たこやきおやじ さん

キムラ無線の店員の話では、AXIOM80と80MK2とでは音の傾向はかなり異なって、MK2のほうがjazz向き(現代的な音?)と言ってたように思いました。
それにしてもMK2、ネットで検索しても殆どhitしませんね。詳しい特性や仕様は?です。

6CA10ppは自作です。LuxKitは、プリアンプを作ったことがあります。型番は3032だったような。
by ☆ほし (2012-08-29 10:28)

たこやきおやじ
✩ほし さん

私も、特性や仕様は見た記憶があるようなないような、はっきりしたことはわかりません。(^^;

何向きということは考えず、ただGOODMANの名前に憑かれて買ったような気がします。(^^;
by たこやきおやじ (2012-08-29 12:59)

☆ほし
私の場合は、ちょうど在庫処理で格安だったので、GOODMANも面白いかなと思って買いました。

このMKUのユニットは、AXIOM 8と言うらしいですね。Axiettaの後継製品との書き込みがどこかのサイトにあるのを見た覚えがあります。
MKUは、箱を日本のどこかのメーカーで作って組み合わせたとか。
それにしてもAXIOM80と紛らわしい!

VT-52シングルで鳴らそうと思って部品集めをしたのですが、未だに未完成です。シャーシ加工の途中で引っ越しをし、未だにそのままになってます。
前段が6C8で、トランス結合の予定でした。
by ☆ほし (2012-08-31 14:09)

たこやきおやじ
✩ほし さん

私も多分その頃だと思います。
だいぶ前ですが、遊びで作った6BX7シングルで聞いていた頃がありました。
PPアンプより繊細でリアルな音に聞こえた記憶があります。タンノイのDEVON
を修理した暁には、GOODMANはシングル専用にしようと思っています。
by たこやきおやじ (2012-09-02 14:17)

☆ほし
AxiettaではなくてAxietteの間違いでした。

ヤフオクにつぎのような出品がありました。
http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d129977032

私も6BX7シングルで聴いてたときがありました。東芝の6GA4は、6BX7のユニットの片側だとか。

DEVON、お持ちでしたか。私もメインに使ってましたが、エッジがダメになってしまい、修理しようかと考えてます。
TEACでは修理してくれるのかな?
by ☆ほし (2012-09-02 21:48)

たこやきおやじ
✩ほし さん

DEVONは一応修理キットごと譲ってもらったのですが、シンナーで劣化したエッジを剥がしたりでけっこう大変なので、今のところ修理は躊躇しています。
(^^;
by たこやきおやじ (2012-09-04 13:40)

https://takoyakiongaku.blog.ss-blog.jp/2008-04-03

78. 中川隆[-5699] koaQ7Jey 2021年4月15日 09:16:13 : 2WCnPZKA5U : aFYyNHFXQVpEVEk=[7] 報告

「音楽&オーディオ」の小部屋

新たな挑戦
2021年03月11日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/288e25ab4b7da7b2cf8482ed0551f896


3月7日が誕生日というせいもあるかもしれないが、3とか7とかの奇数がやたらに好きである。麻雀でいえば「辺(ペン)ちゃん待ち」というやつですな(笑)。

いわゆる「素数」(自分以外では割れない数、たとえば2,3,5,7,11,13・・)については日頃から縁起のいい数字として日常生活の中で何かと験(げん)を担ぐことが多い。

オーディオだって例外ではない(笑)。

今年の3月7日(日)は実に素敵な誕生日となった。経緯を述べてみよう。

我が家にはSPユニット「AXIOM80」が2セットある。オリジナル版と復刻版だが、何しろメチャ繊細な音を出す代わりに過大入力に弱く壊れやすいことでも有名だ。すぐにザザッといったノイズが出てくる。

そこで「スペア」として復刻版を温存していたのだが、「オリジナル版」が一向に壊れる気配を見せないので、とうとう「復刻版」の本格的な活用を決意するに至った。

となると「丸裸」で鳴らすのは可哀そうなので適当なエンクロージャー(以下、箱)を作ってやらねばいけない。

まあ、箱作りは上手いかどうかは別にしてけっして嫌いではない(笑)。

さらに言わせてもらえれば、箱作りを通じてユニットの背圧〈逆相の音)処理の方法、位相の問題やネットワークの構築などオーディオの本質に関わる問題を勉強できる。

まあ、この世界には上には上があるのであまり大きなことは言えませんがね・・(笑)。

その点、箱を販売しなかったグッドマン(英国)のユニットは工夫の「し甲斐」があって挑戦するのにはもってこいだ。

今回の構想としては「新しい箱にAXIOM80を容れてフルレンジで鳴らす」を基本に「低音域を別のユニットで補強する」の2点に尽きる。今のところ、これが我が家の基本的なスタイルだ。

さっそく、車で50分ほどの大分市郊外にある大規模な「DIY」店に行って、「1.2cm厚」の薄目の板を左右両チャンネル分として計12枚カットしてもらった。

ちなみに、季刊誌「管球王国」(ステレオサウンド社)に書いてあったが、AXIOM80用の箱はできるだけ薄めの板を使って共振させるほうがいいとあった。

寸法は、小振りそのもので「横50cm、縦40cm、奥行き40cm」を基本に板厚を考慮して(組み立てたときに)「はみ出さない」ように神経を使った。

自宅に持ち帰ると、すぐに組み立て開始前の準備作業に入った。

箱の内側には2か月ほど前に手に入れた「卵入れ用のトレイ」を張り付けることにした。これは新規の試みである。あの適当な凸凹が定在波の防止に良さそうな感じだが、まあ、これは勘ですな!(笑)。

それぞれの板の内側にこのトレイを張り付け、余白にはティッシュペーパーを張り詰める。正面のバッフルにはジグソーで「AXIOM80」用の穴を、裏蓋には「ARU」(背圧調整器)用の穴を開け、最後は外側に黒色のペンキを塗って自己流ながらも準備完了。

ペンキが乾くのを待って6日に大分市内のオーディオ仲間「N」さんに加勢に来てもらい二人して組み立て作業に取り掛かった。独りで出来ないことはないが、二人でやる方が正確だし圧倒的に楽だ。

「百聞は一見に如かず」で、ご覧の通り。

ネジを使わずに強力な接着剤で相互の板をくっつけて、最終段階としてNさん持参の「締め上げベルト」2本でがっちり固定した。

2〜3時間もすれば接着できるはずなのですぐに音出ししてみたかったが、「音圧による振動は強力ですから箱に与える影響を無視できません。私なら今晩は締めあげたままにしておいて明日聴きます」とNさん。

「九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)」という中国の故事がある。逸(はや)る気持ちを抑えて「それもそうですね」と同意。

気忙しい性格だが、ここはぐっと我慢のしどころだ。

翌日の7日はいつもより1時間も早く目が覚めたのはどうしてだろう?(笑)

そして、ここから波乱万丈の展開になるのだが、ちょっと長くなるので次回へ〜。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/288e25ab4b7da7b2cf8482ed0551f896

オーディオは「芸術」と対峙するための神聖な道具なのだ!
2021年03月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/49f1dfaca32b24e7c57dd4b62edf0a55


前回からの続きです。

「AXIOM80」(復刻版)用の新しいエンクロージャー(以下「箱」)に挑戦して2日目のこと。

起き抜け早々に1階のオーディオルームに入るなり、すぐに箱を締め付けていたベルトを外して低音域担当の箱の上に載せた。

実はここからがひと騒動だった。

「AXIOM80」には真空管アンプ「WE300Bシングル」を、低音域担当の「AXIOM150 マークU」(グッドマン)には「2A3シングル」アンプをあてがって鳴らしてみた。

ハラハラ・ドキドキ・ワクワクする一瞬だが、耳を澄ましてみると悪くはないのだがどうも伸び伸びとした音が出てこない。

肝心の「AXIOM80」については小さめの箱なのに予想以上の出来栄えだった。

うまく鳴らしたときにだけ味わえる「柔らかさ&ふっくら感」が聴き取れたし、贔屓目かも知れないが「薄い板」と「卵用トレイ」が見事に利いてる感じ。

その一方で、「AXIOM150・・」が受け持つ低音域がいささか縮こまっている感じがしたので、ハイカットを150ヘルツ(コイルの直列2個)から350ヘルツ(コイル1個)に上げてみたところ全体的にようやく伸び伸び感が出てきた。

ウェストミンスターの大型の箱では「150ヘルツ」で、ごく自然に本格的な低音が出たが、この中型の箱となるとせいぜい「350ヘルツ」あたりが限界のようだ。

つまり箱の大きさ次第でハイカットの周波数が限定されることに初めて気が付いた。今さらだが〜(笑)。

ちなみに、ハイカットの周波数が上がれば上がるほど低音域の締りがなくなってボンヤリした音が出てくる傾向がある。

ほら、タンノイの大型システム(クロス1000ヘルツ)がそうでしょうが(笑)。

敷衍すると、オーディオは低音域を受け持つ箱のツクリとネットワークによって方向性がほぼ決まるようで、これらを「なおざり」にするとどんなに高級なレコードプレイヤーやCD機器、あるいはアンプで補おうとしてもお値段に見合った効果が得られない、と思っている。

気を良くして1時間ほどこのコンビで聴いてみたものの、そのうち「エッジレスと強力なマグネット」によるハイスピード・サウンドが売り物の「AXIOM80」に比べて、低音域のスピードの遅れが気になりだした。

いったん気になりだすともうダメ(笑)。

「AXIOM150・・」に比べてコーン紙のカーブが浅いJBLの「D123」(口径30センチ)ならもっとスピード感が向上するような気がしてきた。

そこで、倉庫の片隅に保管しているバッフル付きの「D123」を引っ張り出してきて、交換へ。我が家では困ったときの打開策として、いつも「D123」の出番がやってくる(笑)。

バッフルと箱側の双方のネジ穴を合わせているので所要時間は10分程度だから随分楽である。

これで鳴らしてみるとようやく愁眉が開いた。

二つのユニットがまるでフルレンジを聴いているような融け合った鳴り方をしてくれる。「AXIOM80」とJBLの30センチ・ユニットの異色の組み合わせも大いにありですね。

オーディオは実際にやってみなくちゃ分からん(笑)。

そして、この「品が良くて透き通った音」でモーツァルトをずっと聴いていたら、これまで「恰好の遊び道具」に過ぎないと思っていたオーディオが、まるで「芸術と対峙するための神聖な道具」かのように変貌を遂げてきたのが不思議。

「いい音」とは、リスナーの心を洗い清め「敬虔な祈り」へと昇華してくれる存在なのかもしれないと、久しぶりに精神の高揚感を覚えた。格安の投資でこれだから、まったくありがたい限り(笑)。

最後に、この箱の今後の展開性だがまず「ウェストミンスター」(クロス150ヘルツに改造)の上に載せることが考えられる。

仲間から「めったに聴けない低音」と称賛されているウェストミンスター、それにAXIOM80との組み合わせとなるとうまくいけば「鬼に金棒」だけどそうは簡単に問屋が卸すかな?

次には、オリジナルのAXIOM80が入った箱の上に載せて「ダブルのフルレンジで鳴らす」ってのも考えられる。

春ももう目の前だし、楽しみが増える一方だね〜(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/49f1dfaca32b24e7c57dd4b62edf0a55

柳の下の二匹目のどじょうを狙う
2021年03月24日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/3cc89f4c9ef59046007a1559db402f8a


先日のブログに載せたように「AXIOM80」(復刻版)用の小振りの箱を作ったところ、想像以上に良く鳴ってくれるので毎日がルンルン気分になった。まさに「春到来」だが、どうやら厚さ12mmの薄板が功を奏したようだ。

自作ということなのでどうしても「贔屓目」があるにしろ、なかなかの出来栄えだと勝手に自惚れているが、数日前にオーディオ仲間(大分市内)のお二人さんが「聴かせてください」とお見えになった。

その時に話題となったのが「箱の自作」についての是非だ。

「わたしは箱だけはプロの手に任せるようにしていますので箱づくりはしません」と、仲間のうちのお一人がキッパリ仰った。

そこで「いやあ、その気持ちよくわかります。ほんとうはプロの手に任せたいのですが、グッドマン社に限っては箱をつくってないものですから、自作するしか仕方が無いんです。それに、12mmの薄板で作った箱なんてオークションでも出品されてませんしねえ。」

さらに付け加えて、

「本格的な低音を出そうと思ったら箱の剛性が絶対に必要ですが、そうなるととても素人の手に負えません。その点、我が家の場合は低音用の箱はすべて既成の箱に任せています。ウェストミンスターにしてもJBLのD123にしてもしかりです。箱づくりの目的は我が家の場合、中高音域の倍音成分を豊かに鳴らすことに絞っています。」

と、まず言い訳がましいことを述べてから「柳の下の二匹目のどじょう」の登場といこう(笑)。

以前からウェストミンスターの上に載せているワーフェデールの「スーパー8」(口径25センチ:赤帯マグネット)を裸の状態で鳴らしているのが気になっていた。

このユニットについてはフルレンジで鳴らしていたのだが、何しろ裸なのでユニットの後ろ側に出る音〈逆相)が前に回り込んできて中低音域を邪魔していることは間違いないので、たとえ小振りの箱にしても容れるに越したことはないと判断した。

というわけで、性懲りもなく再度の箱づくりに取り掛かった。

今回も、前回の「箱づくり」の成功パターンを踏襲した。

✰ DIY店で12mm厚の木材を所定の大きさにカットしてもらう

✰ カットした木材に吸音材や定在波防止用の卵用トレイを張り付ける。そしてユニット取り付け用の穴(口径25センチ)をジグソーで開ける

✰ 組み立て時にはオーディオ仲間のNさんに加勢に来てもらう。

✰ 組み立てにはいっさいネジを使わず、強力接着剤を使用する。完成したら専用のベルトでしっかり締め上げて一晩おく

画像を見た方が分かりやすいでしょう。

ひときわ大きい赤帯マグネットを持つ「スーパー10」(ワーフェデール)。コーン型なのに強力なマグネットのおかげで、まるでホーンみたいに音が飛んで来まっせ〜(笑)

前回と違うのは、「羽毛が詰まった吸音材」を採用し底板に張り付けたこと。

これが完成形。

作業後の翌朝、朝一で早く聴きたいと逸る気持ちを抑えながら「おい、手伝ってくれ〜」と家内を呼んでこの箱をウェストミンスターの上に載せようとしたら情けないことに二人とも非力なので肩の上まで持ち上げられない。

「これはとても無理よ〜、(三軒隣の)若い〇〇さんに頼んであげる」と、急いで家内が走ってくれた。

気持ちよく駆けつけてくれた逞しい筋肉質の〇〇さん、「軽いですね〜。独りで十分です」と軽々と持ち上げて載せてくれた。

「ありがとうございます」と、深々と頭を下げてから、家内と顔を見合わせて自分らのあまりの非力ぶりに深〜いため息をついた(笑)。

さて、問題はどういう音が出るかですね。ハラハラ、ドキドキ、ワクワク〜。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/3cc89f4c9ef59046007a1559db402f8a

クラシック音楽愛好家のご来訪〜その1〜
2021年03月26日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/90a4f60de57638f0540e5bfdf12f7964


つい先日、搭載した記事「有益なオーディオ情報をタダで手に入れようとするのは甘い!」は、なかなかの好評で未だにアクセスが絶えない状況にある。

この記事の末尾に、もし「どうしても(真空管の型番を)知りたい」という方がいれば「自己紹介欄」のメルアド宛ご連絡ください。それこそ熱意に免じて「タダ」で教えて差し上げます。」と、記載しておいた。

その後、今日まで実際に問い合わせがあったのはたったの3件だった(笑)。

この記事の後、過去記事を詮索した(アクセスの)形跡が見られたので、「筆者に問い合わせるよりは自分で(過去記事を)調べてみよう」という方がいたように感じた。

変な意地(?)を張って、まったく「可愛げ」がないねえ(笑)。

アッサリ問い合わせてくれれば真空管の型番のみならず、一緒に重要な付帯情報を伝えてあげたのに・・。

とはいえ「またまた、いつものように大袈裟な表現だなあ・・」と、信じてもらえなかった可能性も十分ある(笑)。

それはさておき、その3名の方々のうち2名はこれまでメールのやり取りをしたことがあった方々だが、1名の方が初めてだった。

「この二三日、たとえ知っても買いに走ることもないんだから…と考えて控えておりましたが、やはり気になって仕方がありません。

真空管は何なんでしょうか、お明かし願えませんでしょうか?宜しくお願い致します。」

「ハイハイ、喜んで情報提供しますよ」とばかりに即答したが、これを契機にメールの交流が始まって、たまたま隣県の「福岡」の方だったので「試聴させていただけませんか」ということになった。

願ってもないことなので「わざわざお見えになって聴いていただくほどの音ではありませんが、気が向いたらいつでもどうぞ〜」と、返答したところバタバタと日程が「3月某日の午後」と決まった。

さっそく「散らかり放題」のオーディオルームの整理整頓にかかった。遠路からお客様がお見えになるたびに行うまるで恒例行事みたいなものだが、とはいっても荷物をそっくり別の部屋に運び込むだけの応急措置になるのだが(笑)。

とりあえず当日の試聴時間の節約のつもりで、メールで年齢、過去の職業や好きな音楽ジャンルなどの自己紹介をしたところ、相手の方(仮にFさんとしておこう)からも返信が来て「長年、〇〇交響楽団でヴィオラを演奏してました」とあった。

え〜ッ、いわば音楽・音響のプロじゃないですか!

思わず身が引き締まり、ひときわオーディオの調整に余念が無かったのは言うまでもない(笑)。

しかも、Fさんは音楽家には珍しくたいへんなオーディオ愛好家であることが判明した。

「スピーカーはJBLの4320、4311、タンノイのランカスター、コーネッタ、ダイヤトーンのR208、R305、DS3000が主なところです。

1番好きなのは1番小さなR208で、音の高低のバランスや伸びよりも、一瞬のリアルさが1番大事で、違うと我慢出来ない様です。

聞くのはCDが主で、主にはクラシック中心ですがジャズや昔のポップスや歌謡曲など何でも聞きます。ただオーケストラのものは検事の耳になるので余り聴きません。

弦楽四重奏が本当はやりたくて、一時は打ち込んでやっておりましたので、ヴァイオリン等の弦楽器がリアルに聴こえるのが理想です。

アクシオム80はその意味で聴いてみたいスピーカーの最右翼だったのですが、見たことが復刻版が1度、聴いたことは1度もありません。

とても楽しみにしております。」

「そりゃあ、クラシック音楽愛好家なかんづく弦楽器を愛好されるかたなら一度はAXIOM80を聴いておいた方がいいでしょうね〜」とは、心の声(笑)。

ただ、タンノイのコーネッタをお持ちとはご熱心さが伺える。VLZの代わりにAXIOM80を容れても面白そうな箱ですね。

2〜3日前まで「ぐずついた天気」がウソのように晴れ渡った3月某日、目印の積りで玄関前に出ていたら、きっかり13時25分に我が家にご到着された。

「いやあ、どうもどうも初めまして〜」。

初印象は、いかにもクラシック音楽を長年演奏し愛好されてきた雰囲気そのままのイメージどおりの方だった。

今回の試聴のポイントは次の2点になる。

1 ウェストミンスター(改)の低音域(150ヘルツ以下)は音楽のプロの耳からどのような受け止め方をされるのか。

(やたらに低音域に拘るようだが、大好きなオペラやオーケストラは豊かな低音域の支えが無いと聴けない音楽だから。)

2 AXIOM80の「オリジナル」版と「復刻版」の音色の違いについて、はたしてどのような感想を洩らされるのか。

以上、受け入れ側としても興味津々である。

以下続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/90a4f60de57638f0540e5bfdf12f7964

クラシック音楽愛好家のご来訪〜その2〜
2021年03月28日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/eacdeca505d1ce5e0717ae8a8fdd9e3e


前回からの続きです。

これまで、いろんな方々が我が家に試聴にお見えになったが、かってオーケストラの一員として活躍された方は今回のFさんが初めてである。

いわば、録音現場ともいえる生の音に精通したプロとでも言うべき方なので、我が家の「自己勝手流の音」に対してどのようなご感想を洩らされるか興味津々である。

もちろん、良くても悪くても当人の面前での評価はご遠慮されるだろうが、おおよそ素振りや雰囲気でわかるものである(笑)。

さっそく、玄関を入ってすぐのオーディオルームにご案内して、はじめに、かってのヴィオラ奏者ということで「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K.364」(モーツァルト)を聴いていただいた。

ヴァイオリンは「五島みどり」さん、ヴィオラは「今井信子」さんと日本が世界に誇るご両人だ。

ヴィオラ奏者のFさんにとっては先刻ご承知の曲目だったが、

「ヴィオラがヴァイオリンと対等に演奏できるようにモーツァルトはヴィオラを通常より半音上げて作曲してます。ヴィオラにとってやや無理を強いられますので演奏するときは内心穏やかではありません。」

Fさんならではの、こういう専門的な話はとても参考になったし、いかにも音楽愛好家らしく目を閉じて静かに耳を傾けられる姿勢にほとほと感じ入った。

沢山のCDを持参されてきたので、さわりの部分を順番に聴いていった。

スピーカーの方は「AXIOM80(復刻版)+D123」を皮切りに「ワーフェデールのスーパー10+ウェストミンスター」、そして最後の真打は「AXIOM80」(オリジナル)へ。

次に、持参されたCDの中からコープランドを聴かせてもらった。

途中で大太鼓のズシ〜ンと腹に響いてくるような物凄い低音が鳴り響いて度肝を抜かれたが、ウェストミンスター(150ヘルツ以下)はいささかも動じることなく見事に再生したのはうれしかった(笑)。

「こういう低音は初めてです。オフ会で聴かせてもらったJBLの口径48センチでも聴けなかった低音です。ユニットは口径30センチでしょう・・。」

「ハイ、低音にはいささか自信があります。むしろユニットよりも箱の効果だと思います。それに200ボルトを100ボルトに降圧した電源を使っていますし、全面床コンクリートにしてその上に(スピーカーを)設置していますので床が共振せずに低音のエネルギーを逃がさない点もあると思います」

ただ、これはこの原稿をしたためるときになってふと思いついたことだが、クロスオーバーを200ヘルツ以下にしないと本格的な締まった低音は出てこない。

その点JBLのシステムはたとえ大型の「375」ドライバーにしても200ヘルツまでは出せないので、どうしても低音域のクロスを500ヘルツ前後にせざるを得ない。すると低音域が締まらずにボワ〜ンとふやけてしまう。そういうジレンマがあるのではないかと推察したことだった。

したがって、JBLの口径48センチをクロス200ヘルツ以下でそしてしっかりした箱で再生したときは、これ以上の凄い低音が出るような気がする。まあ、アンプにもよりけりだが・・。

(いつも言っていることだが、オーディオに関する諸説の普遍化は危険。あまりにもオーディオ環境の変数が多すぎるので、どうしても各家庭の状況に応じて臨機応変の対応が必要。つまり、この現象は我が家だけの事例なので念のため申し添えておきます)

最後のCDは「ゴールドベルク変奏曲」(バッハ)を弦楽三重奏曲に編成したもの。Fさんが大好きな曲目だそう。

「弦楽三重奏や四重奏は無駄を省いた究極のクラシック音楽の形だ」と、読んだ記憶があるが、素晴らしい演奏にウットリと聞き惚れた。使ったスピーカーは「AXIOM80」のオリジナル版で、この小編成にはもってこいだろう。

そして、聴き終えてから感動冷めやらぬままにとっておきの質問を繰り出した。

「AXIOM80の復刻版とオリジナル版とでは印象が違いましたか」。

「ハイ、まったく別物の印象を受けました。オリジナル版は落ち着いた音色でさりげなく鳴ります、これがほんとうの楽器の音色だと思いました。」

そうですか・・・。

ウ〜ン、またもや宿題が残った(笑)。

Fさんのお好きな音の傾向もだいたいわかったし、想像以上にデリケートなお耳の持ち主だったので、またのご来訪までには何とか復刻版をオリジナルと同等に引き上げなくては。

そのための秘策はいろいろある・・。

性懲りもなく果てしないオーディオへの挑戦と探求が延々と続く(笑)。
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柳の下に二匹目のどじょうがいた!
2021年04月06日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/af88745796ab89904643428edfa93c48


先日のブログ「柳の下の二匹目のどじょうを狙う」の続きです。

ブログの末尾に「以下、続く」としていたが、ブログのネタが多すぎて搭載のタイミングが1週間以上ズレ込みましたけど悪しからず。

さて「AXIOM80」(復刻版)用の箱に味をしめて、再度取り組んだ「小振りの箱」。それも板厚12mmという薄さなので独特の音が楽しめるはずと踏んだが、はたして「二匹目のどじょう」は見つかったのか。

それが実際にいたんですよねえ(笑)。

今回の箱には頑丈なユニット「スーパー10」(ワーフェデール:赤帯マグネット)を容れているので、遠慮せずにじゃんじゃんパワーを入れられる利点がある。

そこで、駆動する「300B」用のアンプには、始めから「WE300B」を挿し込んで聴いてみた。

一聴するなり、かなりの低音が出てきたのには驚いた。箱が箱だけにやや締まりがないというか、制動が利いてないという低音だがタンノイなんかよりは強力な「赤帯マグネット」を有しているだけ、マシかもねえ(笑)。

これなら単体でも小編成の曲目やボーカルなどには十分対応できそうで、まずはひと安心。

低音域(150ヘルツ以下)を受け持つウェストミンスター(スーパー12内蔵)との繋がりが一層良くなったのは言うまでもない。

もうこれで十分だと思いたいが、試してみたいことが一つ残っている。

それは・・。

オーディオに望むものは人それぞれだが、自分はシンプルに考えて大きく三つに分けている。

1 繊細で豊かな響きを持つ中高音域をいかに出すか

2 150ヘルツ以下の低音域をいかに自然に響かせるか

3 1と2の繋がりをいかにスムーズに演出するか

これらがうまくいけば、まさに「鬼に金棒」だが、こういう理想的なシステムはまず存在しないし、これまでの他家での武者修行でもまず聴いた試しがない。

とはいえ、一歩でも「神の領域」に近づきたい気が無いといえば嘘になる。

将来計画として機が熟したらウェストミンスターの上に、この箱に代えてもう一つの小振りの箱に容れた「AXIOM80」(復刻版)を載せてみようと秘かに狙っているのだ。

それには「AXIOM80」の低音域をローカットする必要がある。ウェストミンスターで聴くときはオペラやオーケストラを大音量で聴くのだから、繊細なツクリのAXIOM80をフルレンジで鳴らすと、途端にガサゴソとノイズが出だす。

これまで4〜5回は修理に出しているが、そのたびに2万5千円取られるのだからたまったもんじゃない(笑)。

そこで思いついたのが「クロスオーヴァー200ヘルツの真空管式チャンデバ」だった。過大な低音を入れさえしなければまず故障することがないAXIOM80なので200ヘルツあたりでローカットできれば言うことなし。

オーディオ仲間で熟達の腕をお持ちのNさん(大分市)に持ち掛けてみたところ「チャンデバを作れないことはないけど、音質を劣化させるコンデンサーや抵抗をやたらに使うことになるので、ひときわデリケートなAXIOM80には向かないと思うよ。むしろ、容量の大きなコンデンサーを使ってシンプルに一発でローカットした方がいいんじゃない」との回答が返ってきた。

成る程!

すぐに方向転換して、ムンドルフのコンデンサーをネットでゲットした。

ちなみに、容量の47μF(マイクロファラッド)はどのくらいの周波数をローカットできるのかといえば「ネットワーク周波数早見表」により15Ω負荷で計算してみると「225ヘルツ」(ー6db/oct)となるのでピッタリ。

とりあえず、フラメンコダンサーのドスン・ガツンの音楽ソースを思い切って大きなボリュームで「AXIOM80(復刻版)+D123(JBL)」で聴いてみたところ、大型コンデンサーによる音質の劣化はいっさい感じられなかったし、一緒に聴いていたオーディオ仲間も同感だった。

そして、AXIOM80が壊れなかったのはうれしかった、内心ヒヤヒヤしていたのだが・・(笑)。

これで「神の領域」に向けて一歩前進・・。
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トライ&エラー〜スピーカー編〜
2021年04月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9b4e92540530ad58411c32619303fd91


去る3月23日、福岡からクラシック音楽愛好家のFさんが試聴にこられたことは2回に分けてブログに登載したとおり。

勝手な思い込みかも知れないが、概ねFさんの期待に応えられたような気がしているものの、「AXIOM80」のオリジナル版と復刻版との音質の違いについて指摘されたのがちょっと気になっている。

何か解消する手立てはないものか・・。

ことオーディオに関しては「考え込むよりも動く」のがモットーなので「トライ&エラー」の繰り返しにより、この2週間余り退屈することがなかった。


メチャ忘れっぽいので記録に残しておくとしよう。

まずは、スピーカー対策から。

1 低音域のユニットの交換

ご覧の通り、低音域(350ヘルツ以下)だけを受け持たせるスピーカーは、当初はグッドマン「AXIOM150マークU」にしていたが、悪くは無いんだけど低音が深過ぎてAXIOM80のスピード感にはそぐわなかった。

そこでコーン紙のカーブが浅くて音声信号に対する反応が早そうなJBL「D123」に変更してみたところ、AXIOM80のスピード感に遜色がなかったものの、今度は双方の「音色」の違和感が「?」となった。

Fさんが気にされたのもその辺に原因がありそうだ。

「D123」もいいところがあるんだけどなあ、と後ろ髪を引かれる思いでさらに変化を求めてグッドマン「トライアクショム」にしてみた。

比較的軽量のアルニコマグネットによりあっさりとした低音が持ち味だが、それがAXIOM80に合うかもしれないという淡い期待のもと、ダメなときはすぐに「D123」に戻すつもりだった。

この「トライアクショム」は同軸3ウェイのフルレンジで口径30センチ。このユニットを低音域だけ(350ヘルツ以下)だけ鳴らそうという算段になるが、自分で言うのも何だが実に贅沢な使い方だと思う。

ただし、コイル(ムンドルフ:6.8mh)を外してやれば、たちどころにフルレンジでも聴けるので、5番目のシステムが出来たようなものでもある。

15分ほどで交換終了。

寸分違わず、ネジ穴まで統一したバッフルをいくつも準備しているので実に楽ちん。前開きの箱の方はもともとAXIOM301が入っていたもので「ARU」(背圧調整器)付きの板厚4cmという頑丈な代物だ。

画像のとおり、下の方がトライアクショムだ。コーン紙が薄くて軽いのが特徴。

おそらくこういうシステム編成は自慢するわけではないが、世界で唯一の組み合わせに違いない(笑)。

そして肝心の音だが、期待以上に素晴らしかった!

さすがに、同じグッドマン同士の組み合わせなのでまるでフルレンジを聴いているかのように音色に違和感が無かったし、イギリス系ユニットの低音域の表現力はアメリカと違って重量感よりも分解能を優先しているとつくづく思わされた。

「シマッタ、Fさんがお見えになったときに初めからこのシステムで聴いてもらえばよかったなあ・・」と、臍(ほぞ)を噛んだのは言うまでもない(笑)。

なお、我が家にはJBLの「LE-8T」(口径20cm:初期版16Ω)が部屋の片隅で眠っている。

このユニットだけを取り外してぜひ「AXIOM80」とセットで低音域だけ受け持たせてみたい。おそらく音色の違いがネックになりそうだが、実際に聴いてみなくちゃ分からん。

それに箱の容量が大きくなったときの「LE-8T」をフルレンジで聴いてみたい気もする。

とまあ、幸か不幸か我が家のすべてのオーディオ機器は骨の髄までしゃぶり尽くされる運命にある(笑)。
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「人生に無駄な経験は一つもない」というが
2021年04月15日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b534cc3a8a7d224ebf5a37efd3bbedc3


「人生に無駄な経験は一つもない」と、何かの本に書いてあったがいまだに折にふれ過去を振り返って悔やむことが多い自分にとって、こういう前向きな言葉には大いに励まされる。

これまで長年にわたって散々拙い経験をしてきた「オーディオ」もそう思いたいところだ(笑)。

さて、およそ4年ほど前の話だがAXIOM80の復刻版をグッドマン指定の箱で鳴らしたことがある。

          

当時の画像になるが、左側の「AXIOM80」が自作の箱に容れた「初期版」で、一番肝心な「ARU」(ユニットの背圧調整器)は箱の底に付けている。その一方、右側がグッドマン指定の箱に容れた「復刻版」。

その違いはといえばスピーカーの板厚である。自作の箱が「15mm」、そしてグッドマン指定の箱の方の板厚が「40mm」。

この両者をオーディオ仲間と聴き比べたところ、二人の意見は一致した。

「自作の箱の方が伸び伸びとした音です。音響空間に漂う音の余韻が何時までも尾を引く感じがしてことのほか響きが美しい。その一方、指定箱の方は少々堅苦しくて、何だか会社員がキッチリとネクタイを締めてかしこまっている感じがします。」

軍配は明らかに自作箱の方に上がったわけで、板厚の重要性を改めて思い知ったことだった。

このことを裏付けるのが真空管専門誌「管球王国」(2017 SPRING Vol.84:ステレオサウンド社)だった。

                    

本書の172頁に「フルレンジユニットのチューニング法大公開」という特集があって、何と「AXIOM80」のオリジナルと復刻版の両方のチューニング法が公開してある!

今どき「AXIOM80」なんて時代遅れのSPを特集するなんてほんとうに奇特な記事としか思えない(笑)。

ただし、「AXIOM80」に関してはいくら場数を踏んだオーディオ評論家といえども、流した「血(お金)と汗と涙」の量はとうてい自分には及ばないはずなので、鵜呑みにするつもりはまったく無い。

案の定、やっぱり首を傾げる部分もあったが、記事の中で印象的だったのは「このユニットには板の厚みが薄い方が絶対に向いていると思います。」という言葉だった。そのとおり!

というわけで、この経験を生かしてこのほど製作した板厚がたったの「12mm」の小振りの箱に入った「AXIOM80」(復刻版)は信じられないほどの絶好調振りである。何といっても響きが美しい。

そして低音域(350ヘルツ以下:ー6db/oct)を受け持つのは同じグッドマンの「トライアクショム」だ。

この件はご存知の通り先日のブログ「トライ&エラー〜スピーカー編〜」に登載したところだが、さっそく去る3月23日に福岡からお見えになったFさんの知るところとなり、メールの交換によって再度の試聴日程が決まった。

今度こそ、元オーケストラの一員だったFさんを失望させるわけにはいかないと、細部の調整に余念がない毎日だ(笑)。
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79. 中川隆[-14804] koaQ7Jey 2021年12月07日 04:31:48 : 2zSsj4hxA6 : M1FvMG5mVWxiOGc=[21] 報告
超お買い得
真空管アンプ「カトレア」 ささやき 45アンプ
価 格 185,000円

出力が2Wと少ないですが音質が素直でとても綺麗な音が聞けます少ないパワーで透明感と繊細な音を求めている人へお薦めです。但しスピーカーの能率が95db以上有るのが理想的です。
45はグリットチョークを使用し、ロングライフ設計で動作させています。良い球はシンプルに作るのが最高の音が聞けます。ごまかしの無い素直な音を是非聞いてみて下さい。


サイズ W335 x D235
回路構成 CR結合(グリットチョークによる)ドライブ
入力感度 1V  100kΩ
出 力 2W + 2W
使用真空管 6SL7  45  5Y3
シャーシー カリン
B電源回路 一回路
NFB回路 なし
納 期 1ヶ月

http://www.cattlea.jp/product/?no=3

▲△▽▼

ペンションすももの木 _ 「カトレア」の交流点火の真空管アンプ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/488.html

真空管アンプ「カトレア」 _ 交流点火の 300B ・ PP5-400 コンパチブル モノラルアンプ
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/113.html  

45 シングルアンプ
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/153.html

My Audio Life (趣味のオーディオ) 45 シングルアンプの製作
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/154.html


▲△▽▼

45シングルで鳴らされた Goodmans Axiom80 が理想の音

良く知られているように故瀬川冬樹氏は45シングルで鳴らされた Goodmans Axiom80を生涯理想の音とされておられたようです。このスピーカの設計者がその後作ったスピーカは多々ありますがそのどれもが一聴して柔らかな音を出しますから本来の方向はリアル派とは異なるのでしょう。低域共振点は20ヘルツ台で大変に低く、エッジ、ダンパのコンプライアンスが高い割には最大振幅に制限があるためにアナログ時代は極めて使いにくいユニットでした。ピックアップ系の共振が問題にならないデジタル時代の環境では大変使いやすくなっています。
https://www.audio-maestro.com/about.html

フルレンジ好きの人ならば、一度は憧れたであろう「GOODMANS AXIOM80」という英国製の特異なスピーカーが手元にございます。愛好者には古くは 故瀬川冬樹氏や是枝重治氏などが有名でしょう。私も数年前より80年代に発売された復刻版を数セット取り扱いました。旧タイプとは、コーン紙の形状や厚さが大きく異なっています。

旧タイプのコーン紙は、薄くて張りがあり、外周部分に折り返しを付けてコーン紙全体の強度を上げる構造でした。それに対して復刻版はポテッと厚めで、その外周部分は切りっ放しでありました。

カンチレバーも、旧タイプでは薄くしなやかなモノでしたが、厚めのものに変わっていました。旧タイプより耐入力が増している事から想像するとそれらと関係があるのかも知れません。復刻版は現在手元にはありませんが、オークションなどで手に入れることが出来る様です。価格は上がっていますが・・。

旧タイプも稀に目にしますが入手は絶望的かもしれません。


AXIOM80は、コーン紙が「フラフラ」して扱い難いと云う定説が昔からありました。アナログ時代には確かにレコードの反りなどの理由によりコーン紙が揺さぶられ、ボイスコイルが底打ちする可能性があり、狭帯域のシングルエンドの真空管アンプが有利でした。故瀬川冬樹氏は無帰還でトランス結合の「UX-45シングル」で鳴らしていたようです。能率が高く、2W程度の出力でも充分に楽しめました。

メーカー製の専用箱は私の知る限りは昔から存在せず、付属の図面を元に家具屋へ注文するか自作でした。通称「ヤマハ箱(ヤマハで製作されたもの)」も見たことが有ります。何れにしろ「専用 ARU」との組み合わせが一般的でした。

現在 AXIOM80 を駆動するアンプは「6BM8/ECL82 超3極菅接続」を私は使用しています。小型の出力トランスを持つエレキット製品の改造品です。見た目は非力なのですが、音の広がりや奥行き感などに優れ、安価で簡単に改造出来て、とても満足しています。
http://rmuk.exblog.jp/

瀬川冬樹は創刊まもない頃のSS誌で、ゴッホ美術館で手持ちの複製画の本物を見た時その本物は所蔵の複製画の複製に見えた、という小林秀雄の有名な一文を引いてオーディオ論を展開していました。今日眺めても極めて優れたオーディオ論で、瀬川畢生の名論文だとおもいます。

瀬川冬樹氏の名論文は1960年頃のラジオ技術誌の「私のリスニングルーム」、しばらくあとの「M夫人のクレオさん」(クレデンザのこと、M夫人は福岡で御健在)、1960年代半ばのラ技連載の一連の「これからのステレオ装置」などであり、個人的には1970年代の瀬川さんは抜け殻としか思えないのです。

それは瀬川さんも分かっていたようです。
お亡くなりになる直前のことですが倉敷在住のIさんに、

ぼくはもうだめなんだ、体もだめだしオーデイオも堕落してしまったんだ、

今一度昔に帰りたい、45とアキシオム80に戻りたい、

そのために80は8本用意しているんだが、、

と述懐されたそうです。

瀬川さんのピークは JBL の蜂の巣ホーンをお使いになられたマルチアンプ時代の頃まででしょう。

Iさんからその話を伺った時、なぜか太宰治を想いました。氏が癌に侵されていることはそのころは既に衆知のことでした。
しばらくしてお亡くなりになったのですが大村一郎としてはS字状結腸にできた腫瘍で亡くなったとしても瀬川冬樹としてはそうではないと思ったものです。
http://www.audio-maestro.com/luochi_sui_shii.html

80. 2022年1月02日 23:04:25 : rkFdnDoh5I : cC4wM08zbU5MNDI=[4] 報告
Date: 7月 12th, 2016
AXIOM 80について書いておきたい(その1)
http://audiosharing.com/blog/?p=19992

グッドマンにAXIOM 80というユニットがあった、ということは、何かで知っていた。
でも私がオーディオに興味を持ち始めた1976年にはすでに製造中止で、
写真も見てはいなかったし、詳しいことはほとんど知らなかったのだから、
名前だけ知っていた、というレベルでしかなかった。

AXIOM 80をはっきりと意識するようになったのは、
ステレオサウンド 50号の瀬川先生の文章を読んでからだ。
     *
 外径9・5インチ(約24センチ)というサイズは、過去どこの国にも例がなく、その点でもまず、これは相当に偏屈なスピーカーでないかと思わせる。しかも見た目がおそろしく変っている。しかし決して醜いわけではない。見馴れるにつれて惚れ惚れするほどの、機能に徹した形の生み出す美しさが理解できてくる。この一見変ったフレームの形は、メインコーン周辺(エッジ)とつけ根(ボイスコイルとコーンの接合部)との二ヵ所をそれぞれ円周上の三点でベークライトの小片によるカンチレバーで吊るす枠になっているためだ。
 これは、コーンの前後方向への動きをできるかぎりスムーズにさせるために、グッドマン社が創案した独特の梁持ち構造で、このため、コーンのフリーエア・レゾナンスは20Hzと、軽量コーンとしては驚異的に低い。
 ほとんど直線状で軽くコルゲーションの入ったメインコーンに、グッドマン独特の(AXIOMシリーズに共通の)高域再生用のサブコーンをとりつけたダブルコーン。外磁型の強力な磁極。耐入力は6Wといわめて少ないが能率は高く、音量はけっこう出る。こういう構造のため、反応がきわめて鋭敏で、アンプやエンクロージュアの良否におそろしく神経質なユニットだった。当時としてはかなりの数が輸入されている筈だが、AXIOM80の本ものの音──あくまでもふっくらと繊細で、エレガントで、透明で、やさしく、そしてえもいわれぬ色香の匂う艶やかな魅力──を、果してどれだけの人が本当に知っているのだろうか。
     *
AXIOM 80の鮮明な写真と瀬川先生の文章。
このふたつの相乗効果で、AXIOM 80は、その音を聴いておきたいスピーカーのひとつ、
それも筆頭格になった。

けれど瀬川先生が書かれている──
《AXIOM80の本ものの音──あくまでもふっくらと繊細で、エレガントで、透明で、やさしく、そしてえもいわれぬ色香の匂う艶やかな魅力──を、果してどれだけの人が本当に知っているのだろうか。》
ということは、そうでない音で鳴っているAXIOM 80が世の中には少なからずある、ということで、
なまじそういうAXIOM 80の音を聴くよりも、聴かない方がいいのかも……、とも思っていた。

それからというものは、ステレオサウンドに掲載されているオーディオ店の広告、
それも中古を扱っているオーディオ店の広告からAXIOM 80の文字を探してばかりいた。

AXIOM 80を手に入れたいけれど、どの程度中古市場に出ているのか。
どのくらいの価格なのだろうか。
ステレオサウンド 50号の瀬川先生の文章以上の情報はなにも知らなかった。
とにかく、このユニットのことを少しでも知りたい、と思っていた日々があった。
http://audiosharing.com/blog/?p=19992

AXIOM 80について書いておきたい(その2)
http://audiosharing.com/blog/?p=21241


50号の次にAXIOM 80がステレオサウンドに登場したのは、
1981年夏の別冊「’81世界の最新セパレートアンプ総テスト」だった。

セパレートアンプの別冊に、スピーカーユニットのAXIOM 80が、
それも大きな扱いの写真が載っている。

巻頭の瀬川先生の「いま、いい音のアンプがほしい」の中に、
AXIOM 80がある。

その理由はステレオサウンド 62号に載っている。
「音を描く詩人の死 故・瀬川冬樹氏を偲ぶ」に載っている。
     *
 この前のカラー見開きページに瀬川先生の1972(昭和47)年ごろのリスニングルームの写真がのっている。それを注意ぶかく見られた読者は、JBLのウーファーをおさめた2つのエンクロージュアのあいだに積んである段ボール箱が、アキシオム80のものであることに気づかれただろう。『ステレオサウンド』の創刊号で瀬川先生はこう書かれている。
そして現在、わたしのAXIOM80はもとの段ボール箱にしまい込まれ、しばらく陽の目をみていない。けれどこのスピーカーこそわたしが最も惚れた、いや、いまでも惚れ続けたスピーカーのひとつである。いま身辺に余裕ができたら、もう一度、エンクロージュアとアンプにモノーラル時代の体験を生かして、再びあの頃の音を再現したいと考えてもいる。
 そして昨年の春に書かれた、あの先生のエッセイでも、こう書かれているのだ。ディテールのどこまでも明晰に聴こえることの快さを教えてくれたアンプがJBLであれば、スピーカーは私にとってイギリス・グッドマンのアキシオム80だったかもしれない。
 そして、これは非常に大切なことだがその両者とも、ディテールをここまで繊細に再現しておきながら、全体の構築が確かであった。それだからこそ、細かな音のどこまでも鮮明に聴こえることが快かったのだと思う。細かな音を鳴らす、というだけのことであれば、これら以外にも、そしてこれら以前にも、さまざまなオーディオ機器はあった。けれど、全景を確かに形造っておいた上で、その中にどこまでも細やかさを追及してゆく、という鳴らし方をするオーディオパーツは、決して多くはない。そして、そういう形でディテールの再現される快さを一旦体験してしまうと、もう後に戻る気持にはなれないものである。
 現実のアキシオム80の音を先生は約20年間、聴いておられなかったはずである。すくなくとも、ご自分のアキシオム80については……。
 それでも、その原稿をいただいた時点で先生は8個のアキシオム80を大切に持っておられた。
 これは、アンブの特集だった。先生も、すくなくとも文章のうえでは、JBLのアンプのことを述べられるにあたって引きあいにだされるだけ、というかたちで、アキシオム80に触れられただけだった。
 でも……いまでも説明できないような気持につきうごかされて、編集担当者のMは、そのアキシオム80の写真を撮って大きくのせたい、と思った。
 カメラの前にセットされたアキシオム80は、この20年間鳴らされたことのないスピーカーだった。
〈先生は、どんなにか、これを鳴らしてみたいのだろうな〉と思いながら見たせいか、アキシオム80も〈鳴らしてください、ふたたびあのときのように……〉と、瀬川先生に呼びかけているように見えた。
     *
62号にもAXIOM 80の同じ写真が載っている。
62号を読んで、あのAXIOM 80が瀬川先生のモノだったことを知る。
http://audiosharing.com/blog/?p=21241

AXIOM 80について書いておきたい(その3)
http://audiosharing.com/blog/?p=21256

AXIOM 80について書いておきたい(その3)
AXIOM 80への思い入れ、それをまったく排除してひとつのユニットとして眺めてみれば、
エッジレスを実現するために、フレームがいわば同軸といえるかっこうになっている。

メインフレームから三本のアームが伸び、サブフレームを支えている。
このサブフレームからはベークライトのカンチレバーが外周を向って伸び、
メインコーンの外周三点を支持している。
ダンパーもカンチレバー方式である。

これら独自の構造により、軽量コーンでありながらf0は20Hzと低い。
この構造がAXIOM 80の特徴づけているわけだが、
聴感上のS/N比的にみれば、サブフレームに関してはなんからの対策をとりたくなる。

もっとも通常のコーン紙外周のエッジは、面積的には無視できないもので、
振動板とは別の音を発しているわけで、
エッジレス構造は、この部分の不要輻射による聴感上のS/N比の低下を抑えている。

けれどサブレームとそれをささえるアーム、そしてカンチレバー。
面積的にはけっこうある──。
エッジとはまた別の聴感上のS/N比の低下がある。

AXIOM 80に思い入れがいっさいなければ、この部分の影響に目が行くだろう。
けれど、いまどきAXIOM 80について書いている者にとっては、
そんなことはどうでもいい、となる。

聴感上のS/N比の重要性について言ったり書いているしていることと矛盾している、
そう思われてもかまわない。
http://audiosharing.com/blog/?p=21256


AXIOM 80について書いておきたい(その4)
http://audiosharing.com/blog/?p=21259

AXIOM 80の周波数特性グラフが、
ステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIES 4に載っている。

低域は200Hz以下はダラ下り、
高域は水平30度の特性をできるだけフラットにするという、
往時のフルレンジスピーカーの例にもれず、AXIOM 80もそうであるため、
正面(0度)の音圧は1.5kHzくらいから上では上昇特性となっている。

10kHzの音圧は、1kHzあたりの音圧に比べ10dBほど高い。
だからといって30度の特性がフラットになっているかといえば、
ディップの目立つ特性である。

このへんはローサーのPM6の特性と似ている。
フィリップスのEL7024/01も同じ傾向があり、
いずれのユニットのダブルコーン仕様である。

AXIOM 80のスタイルを偏屈ととらえるか、
機能に徹したととらえる。
見方によって違ってこよう。

特性にしてもそのスタイルにしても、
新しいスピーカーしか見たこと(聴いたこと)がない世代にとっては、
いい意味ではなく、むしろ反対の意味で信じられないような存在に映るかもしれない。

AXIOM 80は毒をもつ、といっていいだろう。

その毒は、新しいスピーカーの音しか聴いたことのない耳には、
癖、それもひどいクセのある音にしかきこえないであろう。

それにいい音で鳴っているAXIOM 80が極端に少ないのだから。
それも仕方ない。
私だって、AXIOM 80がよく鳴っているのを聴いたことはない。

それに神経質なところをもつユニットでもある。
面倒なユニットといえる。

にも関わらず、AXIOM 80への憧憬は変らない。
《AXIOM80の本ものの音──あくまでもふっくらと繊細で、エレガントで、透明で、やさしく、そしてえもいわれぬ色香の匂う艶やかな魅力──》
瀬川先生が書かれたAXIOM 80の音、
これをずっと信じてきているからだ。

AXIOM 80の毒を消し去ってしまっては、
おそらく、「AXIOM 80の本ものの音」は鳴ってこないであろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=21259

81. 2022年1月02日 23:11:40 : rkFdnDoh5I : cC4wM08zbU5MNDI=[5] 報告
AXIOM 80について書いておきたい(その6)
http://audiosharing.com/blog/?p=21267


AXIOM 80は毒を持っているスピーカーだ、と書いた。
その毒を、音の美に転換したのが、何度も引用しているが、
《AXIOM80の本ものの音──あくまでもふっくらと繊細で、エレガントで、透明で、やさしく、そしてえもいわれぬ色香の匂う艶やかな魅力──》
であると解釈している。

20代の瀬川先生が転換した音である。

心に近い音。
今年になって何度か書いている。
心に近い音とは、毒の部分を転換した音の美のように思っている。

聖人君子は、私の周りにはいない。
私自身が聖人君子からほど遠いところにいるからともいえようが、
愚かさ、醜さ……、そういった毒を裡に持たない人がいるとは思えない。

私の裡にはあるし、友人のなかにもあるだろう。
瀬川先生の裡にもあったはずだ。

裡にある毒と共鳴する毒をもつスピーカーが、
どこかにあるはずだ。
互いの毒が共鳴するからこそ、音の美に転換できるのではないだろうか。

その音こそが、心に近い音のはずだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=21267


AXIOM 80について書いておきたい(その8)
http://audiosharing.com/blog/?p=21575


ここでのタイトルはあえて「AXIOM 80について書いておきたいこと」とはしなかった。
何かはっきりとした書いておきたい「こと」があったわけではなく、
ここでも半ば衝動的にAXIOM 80について書いておきたい、と思ったことから書き始めている。

書き始めは決っていた。
AXIOM 80というスピーカーユニットを知ったきっかけである。
それが(その1)であり、(その1)を書いたことで(その2)が書けて、
(その2)が書けたから(その3)が……、というふうに書いてきている。

ここではたどり着きたい結論はない。

ここまで書いてきて、オーディオにおける浄化について考えている。
オーディオを介して音楽を聴くことでの浄化。

浄化とは、悪弊・罪・心のけがれなどを取り除き,正しいあり方に戻すこと、と辞書にはある。
音楽を聴いて感動し涙することで、自分の裡にある汚れを取り除くことが、
オーディオにおける浄化といえる。

でもこの項を書いてきて、それだけだろうか、と思いはじめている。
裡にある毒(汚れとは違う)を、美に転換することこそが、
オーディオにおける浄化かもしれない、と。
http://audiosharing.com/blog/?p=21575

AXIOM 80について書いておきたい(その9)
http://audiosharing.com/blog/?p=22123

AXIOM80を、私ならどう鳴らすか。
そんなことを妄想している。

まず考えるのはパワーアンプである。
ここは絶対に疎かに、いいかげんに決めることはできない。

まず浮ぶのは瀬川先生がAXIOM 80を鳴らされていたように45のシングルアンプ。
既製品では、そういうアンプはないから自分でつくるしかない。
瀬川先生は定電圧放電管による電源部、無帰還の増幅部で構成されている。

同じ構成にする手が、まずある。
45のフィラメントを、どうするか、とも考える。

シングルアンプだから、それにAXIOM 80の能率の高さと、
ハイコンプライアンスという構造上の問題からすれば、
ハムは絶対に抑えておきたいから、必然的に直流点火となる。

整流回路、平滑回路による非安定化電源か定電圧電源か。
ここは定電流点火としたい。

前段はどうするか。
最近のオーディオ雑誌では出力管の前段を、ドライバー段と表記しているのが目立つ。
前段の真空管をドライバー管ともいっている。

だが真空管アンプのベテランからすれば、わかっていないな、と指摘される。

トランジスターアンプと真空管アンプは、同じではないし、同じように語れるところもあれば、
そうでないところもある。
そのことがオーディオ雑誌の編集者も、
オーディオ評論家と呼ばれている人たちもわかっていないようだ。

無線と実験の別冊として以前出版されていた淺野勇氏のムック。
この本の巻末には、座談会が載っている。
ここでの伊藤先生の発言を読んだことのある人ならば、
出力管の前段をドライバー段とか、ドライバー管とはいわない。

もちろん正しくドライバー段と呼ぶ場合もあるが、
たいていの場合、ドライバー段と呼ぶのは間違いである。

私も、淺野勇氏のムックを呼ぶまでは(10代のおわりごろまでは)、
ドライバー段などといっていた。
http://audiosharing.com/blog/?p=22123


AXIOM 80について書いておきたい(その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=22160

AXIOM 80を鳴らすパワーアンプのことに話を戻そう。
真空管の格からいえば、45よりもウェスターン・エレクトリックの300Bが上である。
300Bのシングルアンプということも考えないわけではないが、
まずは45のシングルアンプである。

満足できる45のシングルアンプを作ったあとでの300Bシングルアンプ。
私にとってはあくまでのこの順番は崩せない。

既製品でも鳴らしてみたいパワーアンプはある。
First WattのSIT1、SIT2は一度鳴らしてみたいし、
別項「シンプルであるために(ミニマルなシステム・その16)」で触れていように、
CHORDのHUGO、もしくはHUGO TTで直接鳴らしてもみたい。

でもその前に、とにかく45のシングルアンプである。
45のシングルアンプにこだわる理由はある。

17年前、audio sharingの公開に向けてあれこれやっていた。
五味先生の文章は1996年から、瀬川先生の文章、岩崎先生の文章をこの時から入力していた。

入力しながら、これは写経のようなことなのだろうか、と自問していた。

手書きで書き写していたわけではない。
親指シフトキーボードでの入力作業は、写経に近いといえるのだろうか。

オーディオにとって写経とは、どういうことだろうか。
オーディオにとっての写経は、意味のあることなのだろうか。
そんなことを考えながら、入力作業を続けていた。

私がAXIOM 80、それに45のシングルアンプにここまでこだわるのは、
写経のように感じているからかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=22160


AXIOM 80について書いておきたい(その13)
http://audiosharing.com/blog/?p=22167


森本雅樹氏の記事のタイトルは、
「中高音6V6-S 低音カソ・ホロ・ドライブ6BQ5-PPの定電圧電源つき2チャンネル・アンプ」。
     *
 グッドマンのAXIOM 80というのはおそるべきスピーカです。エッジもセンタもベークの板で上手にとめてあって、f0が非常に低くなっています。ボイス・コイルが長いので、コーンの振幅はかなり大きくとれるでしょう。まん中に高音用のコーンがついています。ところが、エッジはベーク板でとめてあるだけなので、まったくダンプされていませんから、中音以上での特性のアバレが当然予想されます。さらにまたエッジをとめるベークをとりつけるフレームがスピーカの前面にあるのですが、それがカーンカーンとよくひびいた音を出して共鳴します。一本で全音域をと考えたスピーカでしょうが、どうしても高域はまったくお話になりません。ただクロスオーバを低くとれば、ウーファーとしては優秀です。
     *
1958年の記事ということもあって、森本雅樹氏のシステムはモノーラルである。
このころ日本でステレオ再生に取り組まれていた人はいたのだろうか。

森本雅樹氏のスピーカーシステムは、
ウーファーがAXIOM 80とナショナルの10PW1(ダブルコーンを外されている)のパラレルで300Hzまで、
スコーカーはパイオニアのPIM6(二発)を300Hzから2500Hzまで、
トゥイーターはスタックスのCS6-1で1500Hz以上を受け持たせるという3ウェイ。

森本雅樹氏はAXIOM 80を300Hz以下だけに、
しかもナショナルののユニットといっしょに鳴らされている。

高域はお話になりません、と書かれているくらいだし、
ウーファーとしては優秀とも書かれているわけだから、
こういう使い方をされるのかもしれないが、
瀬川先生にとっては、認め難い、というより認められないことだったはず。

一昨晩のOさんのやりとりの中でも出たことだが、
森本雅樹氏も、室蘭工大の三浦助教授も、学者もしくは学者肌の人であり、
エンジニア(それもオーディオエンジニア)とは思えない。

AXIOM 80の実測データについては(その4)で書いている。
高域はあばれているといえる特性である。
それにAXIOM 80の独特な構造上、一般的なスピーカーよりも共振物がコーンの前面にあるのも確かだ。

その意味でAXIOM 80を毒をもつユニットともいえる。
その毒の要素を、どう鳴らすか、鳴らさないようにするか。

森本雅樹氏は鳴らさないようにする手法を選択されている。
瀬川先生とは反対の手法である。
http://audiosharing.com/blog/?p=22167


AXIOM 80について書いておきたい(その15)
http://audiosharing.com/blog/?p=23166

我にかえる、という。
瀬川先生にとって、AXIOM 80をもう一度は、我にかえる行為だったのか。

この場合の「我にかえる」は、
不明瞭だった意識がはっきりした状態になることではなく、
一時的な自失状態から回復することであるのは、いうまでもない。

オーディオマニアの場合、一時的な自失状態の「一時的」とは、
意外にも長いこともある。

大型のマルチウェイスピーカーを、マルチアンプでドライヴしてきた人が、
あるとき、フルレンジの音を聴いて、我にかえる、ということがある。

やはり大がかりなシステムで聴いていた人が、
B&Oのシステム、ピーター・ウォーカーが健在だったころのQUADのシステム、
そういったシステムに触れて、我にかえることだってある。

ある種極端な情熱をオーディオに注いできた人たちに、
ふっと我にかえる瞬間をもたらすオーディオ(音)がある。

我にかえる、は、我に返る、と書く。
かえるは、返るの他に、帰る、還るがあり、孵るも「我にかえる」である。
http://audiosharing.com/blog/?p=23166

AXIOM 80について書いておきたい(その16)
http://audiosharing.com/blog/?p=26715


AXIOM 80には毒がある、と書いてきている。
その毒はどこから来ているのか。

ひとつには独自の構造から来ているとも書いている。
AXIOM 80は通常のエッジではないし、通常のダンパーではない。
それの実現のために、独自の構造、
つまりフレームの同軸構造ともいえる形態をもつ。

メインフレームから三本のアームが伸び、サブフレームを支えている。
このサブフレームからはベークライトのカンチレバーが外周を向って伸び、
メインコーンの外周三点を支持している。

AXIOM 80の写真を見るたびに、
このユニットほど、どちらを上にしてバッフルに取り付けるかによる音の変化は大きい、と思う。
そんなのはユニット背面のAXIOM 80のロゴで決めればいい、悩むことではない、
そんなふうに割り切れればいいのだが、オーディオはそんなものじゃない。

独自のフレームとカンチレバー。
この部分の面積は意外にあるし、この部分からの不要輻射こそ毒のうちのひとつであり、
同じ構造を気現在の技術で現在の素材でつくるとなると、
サブフレーム、三本のアームの形状は断面が四角ではなく、違う形状になるはずだ。

少なくともコーンからの音の邪魔にならないように設計しなおされる。

でも、それだけでは根本的な解決にはいたらない。
AXIOM 80の現代版は、フレームの同軸構造を内側から外側へと反転させる。
サブフレームはメインフレームよりも小さいのを、メインフレームよりも大きくして、
メインフレームの外側に位置するようにしてしまう。

そのためユニット全体の口径は振動板の大きさからすれば、ひとまわり大きくなるが、
そうすればカンチレバーもメインフレーム外側にもってくることができ、
バッフルに取り付けた正面は、一般的なダブルコーンである。

サブフレームとカンチレバーは、バッフルに取り付けた際に、
バッフルに隠れるし、この部分からの不要輻射はバッフルが抑える。
http://audiosharing.com/blog/?p=26715

82. 2022年1月02日 23:13:56 : rkFdnDoh5I : cC4wM08zbU5MNDI=[6] 報告
AXIOM 80について書いておきたい(その17)
http://audiosharing.com/blog/?p=28246


AXIOM 80には毒がある、と(その16)でも書いているし、
他でも何度か書いている。

別項「ちいさな結論(「音は人なり」とは)」では、毒をもって毒を制すことについて書いた。

オーディオ機器ひとつひとつに、それぞれの毒がある。
聴き手にも、その人なり毒がある。

それ以外の毒もある。
いくつもの毒がある。

それらから目を背けるのもいい。
けれど、毒をもって毒を制す、
そうやって得られる美こそが、音は人なり、である──、
そう書いている。

毒から目を背けるオーディオマニアが、いまは大半なのでは……、とそう感じることが増えつつある。
だからこそ、毒を持たない(きわめて少ないと感じられる)スピーカーが、高評価を得る。

長島先生がジェンセンのG610Bからの最初の音を「怪鳥の叫び」と表現されたが、
もう、この「怪鳥の叫び」が本当に意味するところを理解できるオーディオマニアは少数かもしれない。

それが技術の進歩がもたらす時代の変化(音の変化)というぐらいのことは理解できないわけではない。

けれど、そういったスピーカーで、(その15)で書いた「我にかえる」ことにつながっていくだろうか、という疑問が私のなかにはある。
しかもそれが強くなってきている。
http://audiosharing.com/blog/?p=28246


Date: 1月 2nd, 2022
AXIOM 80について書いておきたい(その19)
http://audiosharing.com/blog/?p=36336


瀬川先生にとってのスピーカーの「あがり」は、
グッドマンのAXIOM 80だったのかもしれない──、
と(その18)で書いた。

(その14)では、
瀬川先生は、もう一度AXIOM 80を鳴らされそうとされていた、ときいている、
45のシングルアンプを、もう一度組み立てられるつもりだったのか──、
とも書いている。

AXIOM 80を45のシングルアンプで鳴らす。
その音は、いまどきの超高級ハイエンドオーディオシステムの鳴らす音と、どう違うのか。

ここでいいたいことも、「心に近い」ということに関係してくる。
AXIOM 80と45のシングルアンプが奏でる音こそ、
瀬川先生にとってのもっとも「心に近い」音なのだろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=36336

83. 中川隆[-14272] koaQ7Jey 2022年1月11日 13:21:03 : oY1LNLle9o : emVhbVdPZ1BWZms=[10] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
快調だった「試聴会」の立役者
2022年01月11日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/8613889925048f1dff5cc4368a8f42cb


久しぶりにオーディオ仲間のYさんに来ていただいて「新年初の試聴会」を開催した(9日)。

「別に他人に迷惑をかけるでもなし、自分が気に入ってさえいればそれでいい」というのが「オーディオ」だが、ときどき「別の耳」からのご意見を伺うと「なるほど、そういう聴き方もあるのか」と、向上のきっかけになることが多い、少なくとも我が家ではそう・・。

そのうえ、実際にフルート奏者として生の音に馴染んだ「Y」さんの耳はとても鋭いうえに(サウンドに対する)指摘も的を得たものが多い。

したがって、駄耳の自分とは意見が食い違うことが多いが(笑)、むしろ「”なあなあ”の関係よりもその方がいい」とさえ思っている。

そして、Yさんが我が家にお見えになる理由というか、お目当てはただ一つ。それは「AXIOM80」を聴くこと。

このSPは自分にとってはちょっと神経質すぎるサウンドで決して「手放しで良し」とはしていないが・・。

したがって現在「トライアクショム」を愛用している最中だが、Yさんのことだから試聴の途中できっと「AXIOM80を聴かせてくれませんか」と言い出すに決まっている(笑)。

そこで、前もって予防措置を講じることにした。

というのも、スピーカーをSPスタンドに載せたり降ろしたりの交換をしやすいように箱に「取っ手」を付けてみよう・・。

当日の午前中に「100均」に駆け込んで物色すると丁度よさそうなものがあった。2ペア用として計8個購入(440円)してすぐに取り付けた。

SPボックスの左側面上部に1つ、右側面下部に1つで両脇に1個づつ取り付けてみたところ、見違えるほど上げ下ろしが楽になった。何よりも手が滑って箱を落下させ貴重なユニットを破損させないで済むのがありがたい。

ただし、これは市販の豪勢な箱では無理だが、お粗末な「自作の箱」(板厚:1.2cm)だから出来る話(笑)。

そして、実際に試聴に入ったところ、案の定10分もしないうちに「これでは、まるで隣の部屋で鳴っているようなサウンドを聴いているようなものです。長く聴くには疲れないのでしょうが・・、ぜひAXIOM80を聴かせてくれませんか」。

そこで、「そういうことだろうと、前もって降ろしやすいように取っ手を付けましたよ」と種を明かすと「ワッハッハ」と、腹を抱えて笑われた。

「AXIOM80」の登場でようやく落ち着いてサウンドに没頭されるご様子。

本日持参されたCDは「ニコレ」(フルート)が吹くバッハ全集。やはりニコレのバッハとなると、他の追随を許さずゴールウェイやシュルツなどはお呼びでないそうで〜。

アンプは、はじめは「WE300Bシングル」だったが、このところ「2A3シングル」がお気に入りのご様子ですぐに所望があった。

このアンプの方が「AXIOM80」と相性がいいそうで、おそらく出力管が定評のある「VISSEAUX」(フランス:刻印)だからではないかと秘かに睨んでいる。

ニコレの次にモーツァルトの「ヴァイオリンとビオラのための協奏交響曲K364」を聴いていただいたところ「やはり弦楽器の再生にかけてはAXIOM80の右に出るユニットはありませんね、弓が弦に当たる感じを克明に再現してくれます。」

「そうですかね・・・」

ほかにも「PL100」「スーパー10」など、聴いていただきたいユニットが目白押しだったが、ここまでAXIOM80を絶賛されるとつい言いそびれてしまった(笑)。

3時間ほど、いろんな曲目を試聴していただいたが、お帰り際に「今日はことのほかAXIOM80の透明感と音色の艶が抜きんでていました。どこか代えたのですか。」

そこで「おそらくプリアンプの球を代えたせいではないかと思いますよ〜」と返事しておいた。

「特定の球を挙げて煽っている」と誤解されると、本意ではないので匿名にして仮に「Y球」としておこう。

北国の真空管博士によると「Y球は12AU7と12AX7などの汎用球と違って純粋にオーディオ用に開発された球です。たしかGEが開発したと思いますがオークションでもお値段が張って高いですよ。」

たしかに、頷ける話で「低ノイズ」に加えて、切れ味と艶があってさしあたり欠点が見当たらない。

仮に初段管を「庶民球」と「貴族球」に分けるとすると明らかに後者ですね〜。

もしかして、今回の試聴会の立役者はこの「Y球」だったのかな・・(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/8613889925048f1dff5cc4368a8f42cb

84. 中川隆[-13765] koaQ7Jey 2022年2月10日 08:56:32 : ZtijSkYdH2 : THNRZ3A0MEZlTEU=[8] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
2022年02月09日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/71603d595de8f0d95493b07ec57c8e67

スピーカー(以下「SP」)群の中で我が家の顔ともいえる「AXIOM80」。


グッドマン社(英国)はユニットを製作し販売したが、タンノイのように箱を作らなかった。日本国内で販売されているのはグッドマン社の指定を受けたヤマハ製の箱だと聞いている。

この箱でもいいんだろうが自分には満足できなかった。点数で行けば70点くらい。補助バッフルをつけてウェストミンスターの箱にも取り付けて鳴らしてみたがうまくいくはずもなかった。今となってみると当時はまったくわかってなかったですね。

で、次に取り組んだのが専門誌「管球王国」の記事に刺激されて薄い板厚(1.5cm)の箱を自作したところようやく80点ぐらいに到達。

そして、先日の「AXIOM150マークU」を「重石代わり」と「ドロンコーン」を兼ねて箱に取り付け、「ARU」にちょっとした工夫をすることでようやく90点レベルぐらいに行けたかなあ・・。

あくまでも自己採点ですよ〜(笑)。

そして残り1割の「伸び代」となると、さらに大きめの板厚の薄い箱に容れるしかないかなあと思っている。

そして、次に「音質=90点」へ向けての取り組みといこう。

AXIOM80を生かすための「縁の下の力持ち」となる一連のシステムの顔ぶれがこれ。

まずDAコンバーターには「エルガープラス」(英国dCS)の起用。

20年以上も前の製品だが最新機器と比べていっさい聴き劣りしないのだから、つい「腐っても鯛」という言葉を進呈したくなる。

情報量が豊かな音という表現に尽きるが、さらには出力電圧が一番高いのでプリアンプのボリュームをつい落とし気味になる。つまりプリアンプの負担が軽くなる。

「PL100」などの低能率SPを相手にするときなどは、まさに「エルガー プラス」様サマとなる。

次にプリアンプ。

現在3台あるのだが、「AXIOM80」と一番相性がいいのは「安井式」プリ。

一昨日(6日)のこと、読者のお一人から問い合わせがあって、「オーディオ専門誌「無線と実験」に記載されていた安井式プリアンプに大いに興味があります。製作者を紹介していただけませんか」

エッ、20年前の「無線と実験」誌を覚えておられるのだから相当ご熱心なお方である。

「製作者は大分市の方ですが、残念なことに最近身内にご不幸があってとても製作を依頼する状況ではないようです。プリアンプはパワーアンプ以上に音質が変わりますから慎重に選択されることをお勧めします。購入する前に自宅で試聴されたほうがいいですよ」と返事を出しておいた。

そして、パワーアンプは最近、すっかり覚醒した感がある「PX25」。

つい最近紹介したばかりなので概要を省くが前段管に変化があった。

このアンプは「ミュー(増幅率)」の値に応じて3段階の「バイアス」切り替えスイッチが付けられているが、「3A/109B」に代えて「北国の真空管博士」ご了解のもとに、スイッチをそのままにしてミューがやや高い「LS7」(GEC)に代えたところすごく元気のいい音が出てきた。

プリアンプのボリュームを11時から9時に落としたほどで、こっちのほうがいいかなあ・・と、思案中。

電圧増幅管をどういう数値設定で動作させるかで音質がガラッと変わる、それが真空管アンプの魅力であり永遠のテーマだそうですよ。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/71603d595de8f0d95493b07ec57c8e67

85. 2022年6月11日 18:53:25 : Lv2b7vbw3o : L2lIby5oWVdEbDI=[3] 報告
我が家には二つの「AXIOM80」があり、いずれも薄板の自作の箱に収めている。

左が「復刻版」で、右が「オリジナル版」。

コーン紙の色や軽さが違うのを嚆矢として肝心のマグネットなどの材質が違うという。

で、肝心の音の違いだが結局、最後は「色気」の有無に行き着く。

「色気」といってもこればかりは言葉で表現するのは難しいが、胸にキュンとくる切なさ、あるいはムラムラっと情感を煽ってくるような妖しげな響きとでもいおうか、その辺が違う。

お値段の方はオークション相場でいけば、程度の良し悪しを含めてペアで前者が「20万円台」、後者が「30万円台」となる。

メチャ繊細なつくりなので過大入力などによりすぐに故障しやすくザザッとしたノイズが出てくるので、その都度、専門業者に修繕に出してこれが「2万5千円」ほどかかる。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/26aa20c966266d2f41f0487d03cec24b

86. 中川隆[-12953] koaQ7Jey 2022年8月11日 05:28:58 : Pw7P4P3d1Y : SlZxOVl2L2Vkek0=[2] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
我が家の「ベストサウンド」の決定 (2022・6・11)
2022年06月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/7a214dc4f45f99c53c4b1a69ce8592c1

4〜5日おきにオーディオ機器をとっかえひっかえしながらいろんな組み合わせで聴いていると、やはりそれぞれに一長一短あって、いったいどれが「ベストの組み合わせ」なのか、一概に決めつけるのがなかなか難しい。

で、このたび「20億6千万円」で落札された「ストラディヴァリウス」に大いに刺激されて、「ヴァイオリンの再生」だけにこだわってどの組み合わせがベストかをオーディオ仲間に来てもらって雌雄を決することにした。

何しろ移り気な性格なので2022年6月11日に限っての限定版ということにしよう(笑)。

ちなみに選択の対象となる機器類を挙げると次のとおり。

<CDトラポ2台> 
CEC「TL3 3.0」(ベルトドライブ)、パナソニック「DP−UB9000K」(ブルーレイ再生専用)

<DAコンバーター3台> 
DCS「エルガー プラス」、フェーズメーション「HD7A192」、GUSTARD「A22」

<プリアンプ3台>
安井式「13D3×2本、12AU7×2本」、JADIS「12AY7×4本、12AX7×2本」、マランツ7型「13D3×2本、12AX7×2本」

<パワーアンプ9台> 呼称は出力管によるもの
WE300Bシングル、PP5/400シングル、2A3シングル、6AR6(楕円型プレート)シングル、071シングル、71Aシングル、6FQ7(RCAクリアトップ)プッシュプル、371Aプッシュプル、EL34プッシュプル

<スピーカー7系統>
AXIOM80(復刻版)+サブウーファー、AXIOM80(オリジナル版)+サブウーファー
スーパー10+デッカ・リボン型ツィーター、スーパー12(イン・ウェストミンスター)+スーパー3、リチャードアレンG8+サブウーファー、PL100(モニターオーディオ)、トライアクショム(口径30cm:同軸3ウェイ)

以上のとおりだが、「なぜこんなに必要なのか?」という疑問をお持ちの方がきっといらっしゃることだろう。

それには「選択肢が多ければ多いほど質が高まっていく」というのが答えになる。

ほら、心当たりがあるでしょう・・、志望校、就職先、そして結婚相手とくると「身も蓋もない」かな(笑)。

というわけで、ああでもない、こうでもないと毎日がルンルン気分だが、実は組み合わせが無数にあるようで、ある程度限定されてくる。

というのも各機器の個性をおおかた把握しているので、相性の悪そうなのは初めから除外できるし、今回のお客さんの「Y」さんも長いお付き合いなので我が家の機器の個性をほぼ熟知されているので随分と手間が省ける。

とにかくヴァイオリンの再生とくればスピーカーは最初から「AXIOM80」で決まり〜。

結局、最初の組み合わせを次のとおり設定して「梅雨空の品定め」を行った。

「DPーUB9000K」 →(デジタルコード)→「A22(ハイレゾ176.4Hz)」→「安井式プリ」→「071シングルアンプ」→「AXIOM80」(復刻版)

するとYさんから次のようなコメントがあった。

「これは今まで聴かせていただいた中で最高の音ですね。超ハイスピードのサウンドです。それに艶と潤いが加わりました。はてしなく透き通った透明感といい、やはりAXIOM80じゃないと出せない音でしょう!」

いつも歯に衣を着せない辛口のYさんだが、のっけからこういう言葉をいただこうとは夢にも思わなかった(笑)。

続く。
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△▽

「音楽&オーディオ」の小部屋
夏が来た!オーディオの衣替えだ!!
2022年06月29日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f9bebdc8d6ce7cdd8ac19709752bb033

梅雨が始まったばかりだと思っていたら今年は異常な速さで「店仕舞い」ということで、関東・関東甲信越地方や九州南部(6月27日)に続いて、九州北部も28日に梅雨明け宣言にビックリ、しかも「今年は7月をピークに猛暑になりそう」との情報も飛び交う。

当地、別府でも早くも連日30度の猛暑が押し寄せている

で、オーディオも夏向きへと衣替えだ!

★ DAコンバーターの休養

現在の手持ち3台のDAコンバーターのうち、一番古い「エルガー プラス」(dCS)は、室内が30度を超えると短時間の使用でも内部の熱が溜まって天板が異常なほど熱くなる。

となると、コンデンサーなどへの部品への悪影響が心配になるので、7月〜9月は「電源スイッチ」を完全に落として使わないことにしている。

とはいえ、残り2台のうちの「A22」(GUSTARD)もかなり熱くなるので、冷凍庫で冷やしていた保冷剤をタオルに巻いて、天板に敷き詰めたヒートシンクの上において4時間ごとに交換している。

    

手がかかるオーディオ機器ほど可愛いものです(笑)。

★ パワーアンプの選択

暑いときはエアコンの出番と決まっているが、一日中つけっぱなしというのも不健康だし、電気代もばかにならない。それに「大河の一滴」だろうが「節電」にも協力しなければ。

昨日(28日)の昼のテレビ「ひるおび」で、熱中症防止のため「エアコンは必須です」と言ってたが、都会はそうだろうが地方はそれほどでもない。

我が家の場合、立地に恵まれており海からの爽やかな風が吹いてきて暑さを凌ぎやすいので助かる。

で、夏の日中はなるべく窓を開け放して、ややボリュームを落とし気味にして音楽を聴くことにしている。

となると、「サブウーファー」(100ヘルツ以下)はお呼びではない。

「AXIOM80」をサブウーファーなしで聴くとなると、比較的低音域が豊かなパワーアンプの出番になる。

中高音域の美しさは71A系アンプが抜群で他のアンプの追随を許さないが、低音域の充実度となると話が違ってくる。

候補となるアンプは次の5台。

「WE300Bシングル」「PP5/400シングル」「2A3シングル」「6AR6シングル」「71Aプッシュプル」

で、この中で「見た目」と「音質」から一番涼しそうなのが「6AR6シングル」アンプ。

アメリカ海軍のレーダー用として使用されていた名管「WE350B」を出自とする「6AR6」(5極管)を出力管としたアンプである。

「6AR6」は初期から後期までいろいろあるが、初期の「楕円型プレート」を使用し、「5極管」を「3極管」接続にしている。これで周波数特性の曲線が名管「PX4」(英国)とそっくりになるというから頼もしい。

また、前段管を当初の「6SL7」から変換アダプターを使って「ECC83」(テレフンケン)に代えているが、「μ=増幅度」が増えたせいか瞬間的な大きな入力の時に確実に歪が減る。

さらに、「北国の真空管博士」にお願いして回路を少し手直ししてもらい、ボリュームを「クラロスタット」製に変更している。

「これで少なくとも貴方の手持ちのアンプの中では周波数レンジが一番広いと思いますよ」とのお墨付きを得ている。

ちなみに、「クラロスタット」ボリュームはあの名器とされるプリアンプ「マランツ7」に使用されており、「ヤフー知恵袋」に次のような問答がある。

「マランツ#7は製造年代によってボリュームのメーカーが異なり、それによって、音の大きな違いが生じるというのは本当でしょうか。どなたか詳しい方、教えて下さい。」

「マランツ7のボリュームは何種類かあります。 クラロスタット製が最高と言われております。 シリアル11xxxx番迄(12000未満)迄クラロスタットのボリュームが使われておりますが、シリアル11xxxx番迄(12000未満)迄は音が格別によいと言われており、オークションも含めて高値で取引されております。

但し、名前は控えさせて頂きますが、メンテナンス兼レコード&オーディオ輸入販売されている方より直接聞いた話ですが、11999以内を輸入したのですが、クラロスタットのボリュームが他社に変更されており、低価格ですぐ売却したとのこと。〜以下略 〜」

というわけで、我が家の「6AR6」アンプの音が悪かろうはずがないですよね!(笑)

最終的にこのアンプでモーツァルトを聴きながら、実際に外に出て耳を澄ましてみると想像したほど音が漏れていないし、気になるほどうるさくはない。ましてや、通りすがりの人にとってはまったく意識しない程度のはず。

玄関近くにあるオーディオルームの窓から植木を隔てて道路に面する塀まで4mほどあるが、植木が拡散と吸音の役割を果たしているようだ。

この程度なら気兼ねせずにもっと大きな音で聴くことにしようと自信が持てた(笑)。
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「音楽&オーディオ」の小部屋
まったく「要らん世話」ですが
2022年07月02日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/dac1a944bcb7ac283a137066d4a4db78

50年以上オーディオに悪戦苦闘していると、いろんな方面から情報が入ってくる。

それぞれに貴重な実例として参考にさせてもらっているが、まったく“鵜呑み”というわけにもいかず最終的な機器の取捨選択はひとえに自分にかかっている。

そもそも空気の振動を音楽に変換する「脳」は個人ごとにそれぞれ違うし、リスニングルームの大きさや形状によっても音は千変万化するので、最終的には現場のケースバイケースでの判断に委ねられる。

たとえばテレビを観ながら大きな空間の中で音が鳴っていると、その響きについ「うっとり」としてしまう。こんな空間なら大がかりなオーディオシステムなんて不要だな〜、その一方で部屋が小さくなればなるほど質のいいシステムが必要になるようだ。

部屋の大きさとシステムのレベルは「反比例」する、言い換えると「(女性の)色の白さは七難隠す → 部屋の大きさは七難隠す」(笑)。

で、そういう状況の中で揺るがぬ信念のもとに的確な判断が下せるといいのだが、現実にはそうもいかない。

本音を言わせてもらうと、昔からあまり自分の耳に全幅の信頼を置いているわけではない。

そういう意味では永遠に「ストレイ シープ」なのである。そういうときに最終的に頼りにしているのがオーディオ機器の「ブランド」となる。

どなたにも衣食住の全般にわたって、「これさえ使っていればひとまず安心」という「信頼のブランド」が何かあるに違いないが、趣味のオーディオもその例に漏れない。

端的に言えば性能と精神安定剤が両立したようなものかな。

自分が長年にわたって使ってきた中で実例を挙げると、スピーカー、真空管などを含めて強く印象に残っているものといえば、イギリス勢では「グッドマン」「STC」「GEC」「ムラード」でこれらの銘柄はすべてハズレがなくて満足のいくものばかりだった。そういえば、いずれも相当古い年代のものばかり!

アメリカ勢では言わずと知れた「WE」(ウェスタン)、「RCA」がそう。

ほかにも自分が知らないだけで沢山の信頼のブランドがあるのだろうが、現時点では以上に尽きる。

で、主要な論点はここからである(笑)。

つい先日のこと、古典管の泰山北斗とされる方と次のような会話をしたので紹介させてもらおう。

「現在スピーカーにAXIOM80を常用しています。音声信号に対するハイスピードぶりを堪能していますが、ようやくこのハイスピードに対応できる真空管が限られていることに気づきましたよ。

たとえば「71A」や「6AR6」に比べてプレートの大きな真空管、つまりWE300BやPP5/400などの音が何だか間延びするような感じなんですよね。有名ブランドといってもやはり最後は適材適所であまりあてにできませんね」

「そうなんです。WE300Bなんて業者をはじめとした関係者が儲かるために作り上げた虚像ですよ。たしかに悪くはない真空管ですがとてもお値段ほどの価値はありません。あなたもそう思うでしょう!」

という内容だった。

とはいえ、こういうことは実際に使って体験してみないとわからないことも事実。

たとえば、我が家でも小型の真空管を使っているうちに、有名ブランドの真空管ならもっと「いい音」がするに違いないと思い込んで、WE300BやPP5/400が欲しくなり購入するのは必然の流れだったといえよう。

そして、使っているうちに有名ブランドといってもけっして万能ではないことに気づき、ようやく適材適所という難題に突き当たる・・。

皆様のオーデイオは適材適所になってますか〜、まさかブランドを盲信しているわけではありませんよね。

まったく「要らん世話」ですが(笑)。
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「音楽&オーディオ」の小部屋
オーディオの闇は果てしなく深い
2022年07月11日
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前回からの続きです。

左チャンネルのSPボックスは元のまま、右チャンネルのボックスは前回の既述どおり新たな仕組みを施して耳を澄ませたところ、右側の方が圧倒的に良かった。

音が明るい、響きが豊かで屈託がない、それぞれの楽器に深い奥行感が出てきた、低音域の量感が増えた感じがする、など期待以上の成果に驚いた。

たった1枚の小さなビニールを底板に敷くだけでこれだけ変わるのだからオーディオの闇は果てしなく深い(笑)。

小躍りしながら、ためらうことなく左チャンネルについても同様の作業に取り掛かって無事終了。

その日は終日、いろんな曲目を聴きまくりながら「ええ音やなあ・・」とご機嫌。これが「バラ色の人生」というやつだろうか(笑)。

で、翌9日(土)の早朝のこと、およそ1か月ぶりにオーディオ仲間の「Y」さんのご尊顔を仰ぎたくなった。

「AXIOM80を弄ったところ、どうやら満足できる状態です。聴きにお見えになりませんか」

「ハイ、それではいつもの13時半ごろに伺います」

「Y」さんには我が家のシステムに変化が起きたときは必ずといっていいほど来ていただいてアドバイスをいただいている。

もちろん、まるっきり鵜呑みにするわけではないが、冷静な第三者の視点からのご意見はハッとさせられることが多い。

で、実際にお見えになるとなると、できる限り最高の状態に整えておきたいので、さっそく大分市郊外の「DIY」店に走って箱の内部の重しとなる「鉄筋」を買った。クルマで45分ぐらいかな。

長〜い2本の鉄筋を30cmおきに切ってもらった。1回の切断料が50円なり(笑)。これらを左右のボックスの底部に四方均等に敷き詰めた。そして既存の「水入りのダンベル」はボックスの上に置くことにした。

何しろ板の厚さが「1.5cm」の軽い箱だから、それなりの重さにした方がボックス全体の振動のためにはいいと思っている。

作業がぎりぎりに間に合って、13時半きっかりにYさんがお見えになった。

Yさんは大きな高齢者保養施設の理事長さんであり、立場上の慣れもあるのだろうか、一切の忖度なしに「歯に衣」を着せずストレートに発言される。

正直言ってカチンとくることもあるが、それ以上にメリットの方が大きい(笑)。

「明らかに(音が)変わりましたね。以前と比べて焦点がピタリと合ってる感じです。一段とレベルアップした感じですが、インシュレーターの効果もあるんじゃないですか」と初めから好評。

お気に入りの「AXIOM80」にはいつも好意的な見方をされるが、今回はさらに輪をかけた感じ。

せっかくの機会だからと、駆動するアンプを3台順次取り代えていった。

アンプとスピーカーは持ちつ持たれつの関係だが、AXIOM80はアンプ次第でガラッと音が変わる。言い換えるとアンプの選り好みが激しい。

初めが「2A3シングル」次いで「6AR6シングル」(三極管接続)、そして最後が「071シングル」(SRPP回路)。

いずれもインターステージトランス無しのアンプである。私見だがAXIOM80のハイスピードに対応するためには「インター・・」は無い方がいい気がしている。

その結果、Yさんの好みの順番は「071」「6AR6」「2A3」となった。つまり尻上がりに評価が上昇したことになる。

「071があればもうほかのアンプは要らないんじゃないですか」というほどの惚れ込みようだった。

「アメリカの出力管の系譜は「71A→45→50→2A3」となっており、よりパワーが増していっていますが、音の質感とスピードでは71Aが一番かもしれませんね」と申し上げたことだった。

また、71A系といっても当時はメーカーが乱立していて多種多様、その中でも「071」は「171」(トリタン・フィラメント)と双璧とされる真空管だから能力を存分に発揮した可能性もある。

夏場は窓を開け放すことが多いので、やや低音域が弱い「071」はここしばらく控えに回っていたのだが、このたびのSPボックスの改造によって低音域の不満も見事に解消し再び「檜舞台」へと躍り出た感じ、かな。

この日は二人して3時間ほど、クラシックからジャズ、ポピュラー、歌謡曲までいろんな音楽ソースをみっちり聴き耽ったが、いっさい破綻を見せることがなかった。

「これでもう満足、何も言うことはない」という雰囲気が漂った(笑)。

最後に、プリアンプを当初の「マランツ7型」(出力管は13D3)から「安井式」(これも出力管は13D3)へと取り代えてみた。

前者はあまりにも超繊細なので短時間の試聴向き、その一方、後者は「線が太くてゆとり」があり長時間の試聴向きとのこと。

お客さんを唸らせるとしたら「マランツ7型」かな(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/67a51777c7c87a744e1d4c5c185a3a6b

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真夏の騒動記〜エースの酷使を避けよう〜
2022年07月14日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/aecc422436072ba21195387a15338246

このところスピーカーは専ら「AXIOM80」を使っている。とにかく、暑い時期は爽やかで涼しい音がよろしい(笑)。

で、このSPにもっとも相性がいいのが「071アンプ」。能力自体は別ですよ!

毎日、図書館と運動ジムに行く時間を除いてスイッチを入れっぱなしになるが、時間にすると1日当たり12時間前後にもなろうか。何しろ本を読むときも鳴らしっぱなしなんだから。

となると、鳴らせば鳴らすほど音がこなれてくるSPと違って、真空管も含めてアンプは所詮「消耗品」なので寿命が心配になってくる。

それにどんなに「気に入った音」であろうと、たまには違う音も聴きたくなる(笑)。さらにはアンプ類はときどき電気を通してやらないと目覚めが遅くなって故障の一因にもなる。

いろいろ理屈をこねまわしながら、結局二番目候補というか「準エース」の出番となった。

同じ「71A系」のアンプだが、右側がエース、そして左側が今回「俎上」の準エース。両方ともオーディオ仲間の「N」さん(大分市)から3か月ほど前に改造してもらったものだ。

両者の違いは、「前段管」、「出力管」、「整流管」と「回路」になるが、やはり実際に音を出してみると、言葉では表現できないほどの微妙な差になるものの、やはり違う。

どうも、(準エースが)しっくりこないのでジタバタ騒動してみた。

まずは整流管(交流を直流に代える役目)を「80S」(BRIMAR)から「OKーX213」(ナス管メッシュプレート)に交換したところガラッと変わった。

これまで耳に馴染んできた「エース」の音により近づいた感じがする。

あえて述べれば「80S」は性能が良すぎて洗いざらい白日の下にさらけ出す感じだが、「OK・・」は奥ゆかしさがあって全体的に上品な雰囲気が漂ってくる。明らかにこちらの方が「色気」があって好みだなあ(笑)。

次に前段管の差し替えに移った。

候補は「AC/HL」(英国マツダ:初期版)と「MHL−4」(英国オスラム)の一騎打ちだ。前者は「μ(ミュー)=増幅率」が「30前後」で後者は「20前後」とかなり違う。

「μ」の違いによって球の内部抵抗が変わってくる。「μ」が高いほど内部抵抗が高くなるそうだ。

こういう時は古典管の泰山北斗「北国の真空管博士」に相談するに限る。

「AC/HLとMHL−4のどちらを使うか迷ってます。基本的な話ですが、同じような音の場合、内部抵抗が低い球を使った方がいいんでしょうかね」

「一般的にはμが低い、つまり内部抵抗の低い球は落ち着きがあってやや音の重心が低くなります。その一方内部抵抗の高い球は軽快な音を出す傾向にありますが、いざ単独の評価となると難しいですね。要は適材適所ということです。たとえば有名な300BやPX25などはμの低い前段管を使わないと本来の音が出ませんからね」

専門用語が多くて、たとえばGmなどの「三定数」を持ち出されて自分には理解しずらかったが、わかりやすく要約すると以上のとおり。

残るは「出力管」の「71A」だが、何しろ天下の「レイセオン」のボックスプレートだから能力に疑問を差し挟むと天罰が下りそうなのでこればかりは不変といこう(笑)。

で、結局は実際に聴いてみてどれが好みか、自分の耳の判断に委ねることにした。

これが最終形で、前段管には「MHL−4」、出力管は「71A」(レイセオン)、整流管は「OK−X213」に落ち着いた。

仮にエースが「100点」だとすると「95点」ぐらいにはなったかな〜。

とりあえず、「真夏の騒動記」はこれにて一件落着(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/aecc422436072ba21195387a15338246

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「音楽&オーディオ」の小部屋
我が家のサウンドを席巻する「71系アンプ」
2022年07月27日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/1e99e28c3ae271fd6832e697f06381c7


「あなたは気に入ったとなると、同じようなモノをいくつも買いたがるわね。」と、家内からときどき皮肉めいたことを言われる。

たしかに言われてみるとその通りで身の回りのモノのうち非常に大切と思うものは、万一故障して同じものが手に入らないと困るし、それに取り返しがつかない宝物を失った気持ちがするので、日頃からとかくスペアを準備しておきたがる癖がある。

いわば「心配症」。

さすがに「家内と一人娘」のスペアだけは確保できなかったが(笑)、日常的にその癖が顕著に発揮されているのが例によってオーディオ機器。

けっして自慢するつもりはないが、ざっと挙げてみると、

CDトランスポート2台、DAC3台、プリアンプ3台、パワーアンプ9台、スピーカー7系統、それからスペアの真空管が多数といった具合。

となると、機器同士を組み合わせるときの相性探しがたいへん。

もちろん、とびっきり優秀なアンプでとびっきり優秀なスピーカーを鳴らすという「一穴主義」もあるが、どんな音楽ソースにも対応してうまく鳴らせるSPというものを未だに知らない。

たとえば、フルトヴェングラーが指揮した音楽を聴こうと思えば、ドイツの鬱蒼とした森のような一塊のようなサウンドの再生に秀でていなければならない。

その一方、可憐なソプラノを聴くときなどは音像定位に優れた小口径のフルレンジが圧倒的な強さを発揮する、といった具合。

したがって、各家庭では平均するとおよそ80点ぐらいの妥協点でいろんなジャンルの音楽を聴くことになる。

かくして、我が家ではこれまではほぼ1週間ごとに「どういう音楽」を聴きたいかを主眼にスピーカーとアンプを組み合わせてきたが、このところようやく落ち着いてきた感がある。

そう、つい最近劇的な変身を遂げた「AXIOM80」のハイスピードに対応できる「71系」アンプが我が家のサウンドを「席巻」しているのだ。

ウッ、「席巻」(せっけん)って?

中国の古典「史記」に由来する言葉で、「席(むしろ)を巻くように片端から土地を攻め取ること、転じて圧倒的な勢いで自分の勢力範囲に収めること。」(広辞苑)

もう既にご存知でしたかな?(笑)

現在、手元には「71系のアンプ」が3台ある。

中段の左から「出力管」の種類のネーミングにより1号機「171シングル」、2号機「371Aプッシュプル」、3号機「71Aシングル」といった具合。

古典管を愛好する方にはお分かりのとおり「2桁番号はST管」「3ケタ番号はナス管」となる。

で、この3台は出力管に同じ「71系」を使っていても、それぞれ微妙に音質が違う。

1号機は中高音域の華やかさが抜きんでている、2号機は豊かな低音域に秀でている、3号機は前二者にはない「穏やかさ」があり長時間の試聴にはうってつけ。

目下のところ「AXIOM80」(初期版)には「371シングル」を、そして復刻版には「371Aプッシュプル」を充てているが、まったくより取り見取りの状態でその日の気分によって、これら3台をたらい回しにしている。

いずれも比較的小型で軽いアンプなので持ち上げても腰に負担がかかることがない。

歳をとればとるほど、アンプは軽くてシンプルなものに限りますな!(笑)
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/1e99e28c3ae271fd6832e697f06381c7


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「音楽&オーディオ」の小部屋
辛口の意見が聞きたい
2022年08月09日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e61a6202f8aef493916e90167f7cfb19

日頃からちょくちょくメールをいただく「K」さん(横浜)から、先日のこと、次のようなメールをいただいた。

(先日のあなたのブログに)「やっぱり少なくとも(AXIOM80が)2ペアは要りますね(笑)」(と、ありました)

ニンマリ顔が見えるようですが、お友達のY様の講評を、と思うのは私だけではないはず。お願いいたします。

ちなみにAXIOM80関連実験記事は○○さんの独占ネタ、興味深く拝読させていただいてます」

少し補足すると、以前の記事で「AXIOM80」の「復刻版」と「初期版」の改造実験がうまくいった(と思う)ので、その旨を記事にしたことに対する要望のメールだった。

自己満足に終わらず辛口の意見が聞きたい・・、ということでしょうか。

ハイハイ、わかりました(笑)。

と、いうことで土曜日(6日)の午後におよそ1か月ぶりくらいに来ていただいた、近くにお住いのYさん。

我が家の音質に対して、舌鋒鋭く忖度なしのストレートなご意見が持ち味の方である。それもおおよそ正鵠を射ているので、ありがたいやら、悔しいやら(笑)。

で、今回は初めに「復刻版」の方を先に聴いていただいた。

これを3台のアンプで順番に「071シングル」「6AR6シングル」「371Aプッシュプル」で聴いていただいてから、どれが一番良いと思いましたか?

「ウ〜ン、どれもこれも一長一短ですかねえ。簡単に判断できません」と、久しぶりに「歯切れの悪い」Yさんを垣間見た(笑)。

すると、少し改まった調子で「復刻版と初期版はどこがどう違うのですか?」とのご質問。

「それはもう、急所となるマグネットがそもそも違うし、コーン紙の軽さだって違いますからねえ、お値段の方は10万円ぐらいの差がありますかね・・」

「そうですか、やはりどうもその差が大きいみたいですよ。復刻版の方は中音域がつるんとしていて平板で何か物足りない感じです」と、とうとう溜まり溜まったうっぷんを爆発させるような、いつもの「Yさん節」が炸裂した(笑)。

つまり、「アンプの実験どころではありませんよ、(復刻版と初期版の)スピーカーの良し悪しが先決でしょう」という意図だったわけ。

そこまで言われると「初期版」の出番とならざるをえない・・、実は「痩せガエル負けるな・・」で誰よりも復刻版を応援したいのは自分なんだけどね〜。

そして、いよいよ本性をあらわにしてきたYさんから注文が相次いだ。

「プリアンプは「マランツ7型」へ、パワーアンプは「071シングル」をお願いします。」

な〜んだ、初めからちゃんと当たりを付けて来てるんだ・・(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e61a6202f8aef493916e90167f7cfb19


これで「いい音」の出ないはずがない
2022年08月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/2627d6f70ad11b8cd35883f3af93d6e5

前回からの続きです。

ブログ投稿後、さっそく「K」さん(横浜)からメールをいただいた。

リクエストにお答えいただきとても「うれしく」心より感謝します。

それにしてもY様の優れた感性(耳と心合わさり芸術です)そして的確な語彙でのご指摘、毎回感心しきりですが、今回も!

しかし〇〇さんの感性も素晴らしいと感じます、これはリップサービスではありません。アンプ交換で違いを言葉で表せる、これは元お役人だからですかね(笑)。

私は300Bシングル(サンバレー91B)と150を四本挿したSV8800SE(サンバレー)に繋ぎ替えてもしばらく聞いていれば「ん〜〜〜ん、どっちも良い、違い分からん」なので・・。

AXIOM80も違いは分からないでしょう(けど、死ぬまでに一度は体験せねば)

それにしても「中音域が“つるんと”」、表現的確私でも分かるような気がしますからやはり、すごい。

さ〜、次も楽しみだ!

メールありがとうございます。すぐに次のような返信メールを打った。

「こちらこそ感謝です。おかげさまで記事に仕立て上げることができました。今後とも激励よろしくお願いします。やる気が出ます(笑)。

なお、老婆心ながらAXIOM80を聴かせてもらうときはご用心ください。メチャ鳴らすのが難しいユニットです。アンプを選ぶし、そもそも薄い板の箱に容れないと上手く鳴りませんからね」

というわけで、いよいよ本番へ。

久しぶりに来ていただいたYさんから是非にと所望のあった「AXIOM80」の「初期版」。

幸か不幸か、我がオーディオ人生を狂わせた張本人の登場である(笑)。

板厚1.5cmの自作の箱に底板に開けた四角の穴(20cm×20cm)に敷いた、たった1枚の薄いビニールがこのユニットの運命を制した。

しかも、Yさんからプリアンプは「マランツ7型」、パワーアンプは「071シングル」にして欲しいとの強い要望があった。

このパワーアンプの前段管は「ECC83」(ムラード:英国)、出力管は「071」(ARCTURUS:アメリカ)、整流管は「OK−X213」(メッシュプレート)、そして回路は「SRPP」。

自分でいうのも何だが、簡単に手に入らない球ばかりで、スピード感のある音質も抜群だし「71系」ではおそらくこの右に出るアンプは無いだろうと秘かに自負している(笑)。

で、Yさんの仰せに唯々諾々と従って5分くらいでセット終了。

さあ、本番だ!

名アンプと名スピーカーの組み合わせだから、これで「いい音」の出ないはずがないが・・(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/2627d6f70ad11b8cd35883f3af93d6e5


音楽とオーディオとでは役者が違う
2022年08月11日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ce9df24f5ba8e4241acb9c4ce5bdfdb0

前回からの続きです。

Yさんのご要望に沿って最終的には次のようなシステム配置となった。

CDトラポ「DP−UB9000」→DAC「A−22」(GUSTARD:ハイレゾ受け)→プリアンプ「マランツ7型」→パワーアンプ「071シングル」→SP[AXIOM80」(初期版)

そして、一聴したとたんに「これ、これっ、いつものAXIOM80が戻ってきましたッ!」と、いかにも満足気なYさん。

たしかに、一枚も二枚もベールが剥がれたような生々しい音に改めて打ちのめされた。さして好きでもない曲がコロッと魅力的になるのだからオーディオの威力は凄まじい。

それからは、二人とも急におとなしくなって無言のまま聴き耽った。音に透明感があるため少しもうるく感じられず澄み切った音響空間がリスナーを静かに包み込む。

「美しいものは諸君を黙らせます。美には、人を沈黙させる力があるのです。これが美の持つ根本の力であり、根本の性質です。」(小林秀雄「美を求める心」より)

結局、音楽鑑賞ってのはこういう沈黙の力に耐える経験を味わうことなんですよね〜!(笑)

で、テスト盤はこれ。

左が「スパニッシュ・ハーレム」(レベッカ・ピジョン)で、Yさんが持参されたもの。

有名なオーディオショップさんがSNSでの発信に「レファレンス」として使っている盤だそうで、たしかにしっとりとした潤いのある美声と静寂に満ちた音響空間の広がりが秀逸そのものの録音だった。

そして、右側は「ディヴェルティメント K136」(モーツァルト)で、20歳前後に作曲されたものだが、いかにも青春時代を彷彿とさせる溌剌とした「天馬空を駆ける」という言葉がぴったりの、個人的にもメチャクチャ大好きな曲。

いろいろ聴いてきたが指揮は「トン・コープマン」に限る!

哀愁味を帯びた第二楽章を聴いていると、ついセンチメンタルになって目頭が熱くなる〜。

「モーツァルトらしさ」からいえば、この曲が最右翼ではないでしょうか。

「まったく天衣無縫とはこの曲のことですね!」と、意見が食い違うことが多いオーディオとは打って変わって、珍しく同感されるYさん。

最後には音質よりも音楽を通じて心から共感できる境地に至るのだから、やはり音楽とオーディオとでは役者が違うようですよ(笑)。

なお、試聴の途中でYさんがポロリと洩らされた。

「このところWE300BシングルアンプやPX25アンプの出番が無いようですね」

「ハイ、71系アンプに比べるとどうしても球自体をはじめ大がかりになってスピードがかったるくなりますね。AXIOM80以外のSPならもってこいなんでしょうが・・、やはり適材適所ということになりますか」

以上、今回の試聴会は「ディテール」を意識して3回に細分化して投稿してみたが、うまくいったかな〜(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ce9df24f5ba8e4241acb9c4ce5bdfdb0


▲△▽▼


Goodmans Axiom80 については

オーディオマエストロ 是枝アンプ
https://www.audio-maestro.com/about.html

オーディオマエストロ Speaker System
https://www.audio-maestro.com/products1.html

「音楽&オーディオ」の小部屋 「オーディオ談義」
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/c/efca4d25974b323a3217e344a4edabfa

酷い音のインチキ・レプリカを量産して伝説の評価を落とした Goodmans Axiom80
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/686.html


△▽


直熱三極管 45シングル アンプで鳴らされた Goodmans Axiom80 が理想の音?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030364

最大出力 0.79W だけど反応が非常に速い直熱三極管 71A シングルアンプ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030394

ウェスタン・エレクトリック 300B を使ったアンプは買ってはいけない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004441

欧州最高の出力管 PX4 を使ったアンプ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14029910

イギリスの大出力三極管 PX25・DA30 を使ったアンプ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030285

ウェスタン・エレクトリック最高の出力管 VT52 を使ったアンプ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030305

最高の音を一番安く手に入れる方法
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003094
4:777 : 2022/08/07 (Sun) 07:32:50

87. 2022年8月11日 08:26:23 : K23x39IUmc : ZTNNMjhPSnljZUE=[1] 報告
この世のものとも思えない音を出すにはどういうオーディオ機器が必要か
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030753
88. 2022年8月20日 06:20:34 : nowuVEw476 : dHJKVHhpcEpQTmc=[1] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋 2022年08月20日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0bc38cc0e8ea7249b914d701c35dc99f

前々回の「その2」からの続きです。

「AXIOM80」(オリジナル:以下「80」)をうまく鳴らせそうなアンプを次から次に登場させようというシリ〜ズだが、その前にこのSPユニットの歴史に触れておこう。

10年ほど前に非常に熱心な「80」の愛好者で知られるSさん(福岡市)からいただいた資料がこれ。

「私がAXIOM80購入時に調べたユニットの見分け方の情報があったので、ご参考までに添付しておきます。確かに、カンチレバーもコーン紙もオリジナル版は復刻版よりも軽く造られています。反面、復刻盤は耐久性を重視したのかも知れません。それと、第T期のものはマグネットの材料と磁束も異なるようです。ただしその分、時代が経っているのでかえって復刻版より磁束が落ちているかも?ですが。」

  

   第T期    第U期   第V期

オリジナル 初 期 後 期   復 刻

製造年 1950年代末~1960年代前半 1960年代後半 1970年代前半 1984年~1985年

製造工場 工場名 場所
WEMBLEY ミドルセックス州 WEMBLEY ミドルセックス州 HAVANT ハンプシャー州
HAVANT ハンプシャー州

マグネット 形状 材質 総磁束 磁束密度
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0bc38cc0e8ea7249b914d701c35dc99f

さらに追加して、ご自身が所有されている(最初期の)「80」の写真を添付していただいた。機能に徹した“姿かたち”と見た目の美しさが渾然一体となって実に素晴らしい。

     

というわけです。

結局「オリジナル」と「復刻版」の見分け方は「マグネット部分が丸エッジかor角エッジか」に尽きるようですよ。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0bc38cc0e8ea7249b914d701c35dc99f

89. 中川隆[-12037] koaQ7Jey 2023年12月08日 21:50:14 : CVL7DDxomw : WmJoTHN0eVVxdnM=[5] 報告
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「音楽&オーディオ」の小部屋
オーデイオは博打だ!
2023年12月01日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/69cae8532d52c65bc3294458fde12ef5

オーディオはどこを弄っても大なり小なり「音」は変わるもの。

で、「現在、気に入った音が出ているのでどこも変えたくない・・」、それも結構。

しかし、そもそも「気に入った音がどういうものかわからない」という人がいるのも事実だね(笑)。

実は、自分がそれで常に「もっと気に入った音があるんじゃないか・・、いろいろチャレンジしてみよう」という希少人種に属している模様。

仲間からも、「貴方はどこかをしょっちゅう弄ってますね〜」と、やや呆れ気味に言われる。けっして自慢できる話ではないけどね・・(笑)。

とはいえ、たとえそのどこかを弄ったとしても、はたして気に入った音になるかどうかは保証の限りではないのがオーディオの面白くもあり、悲しいところでもある。

もちろん、ある程度理論的な根拠がないとチャレンジしないが、それでも出てくる音の複雑さはまだきちんと物理的に解明されているわけではない、なぜならそれぞれの機器の組み合わせや部屋の大きさなどの「変数」の複雑さも当然影響している。

そこで、長年培ってきた「カン」を働かせながら現象を実際に試すためにはどうしても実験が欠かせない・・、となるといかなるチャレンジもどこか「博打の要素」を帯びているというわけ。

つまり、「伸るか反るか、いっちょうやってみっか・・」、オーディオマニアという人種は博打好きが多い可能性がありますな(笑)。

今回のチャレンジもそうだった。

それは何の気なしにオークションに出品されたスピーカーを見たときに閃いた。

実に見事な箱の補強・・! (箱の)「剛性」も一段と強化されてきっと「いい音」が出るに違いないと思わせるものがある。

すぐに連想したのが5年ほど前に自作した「AXIOM80」用の箱。

市販の箱には無理な注文なので、「板厚」をわざわざ「1.5cm」と薄くして少しでも響きを良くしようという苦心の労作である。

ところが・・、いつのころからかどうも「箱の剛性」が足りないかもしれないという懸念が脳裡の片隅に芽生えてきていた。

そこで、たちどころにこのオークションの画像が背中を強く押したというわけ。

これほど立派な補強は自分のような素人には無理だが、せめて似たようなことは出来るはず。

いっちょう、やってみっか・・(笑)。

すぐに「ホームセルフ」の店に駆け込んで材料を調達した。

1mの棒を6本調達した。〆て「480円」なり〜(笑)。

これをどうすんの〜。

それぞれ適当な長さに切って、縦に2本、横に2本、きっちりと箱の内部に張り付けた。

「百聞は一見に如かず」でご覧のとおり。

少し斜めになっているけど、ハンマーで棒の端っこを横から微妙に叩いてガッチリ固定している。どうせ外からは見えないんだから見かけはどうだってよろし(笑)。

これで、きっと「箱の剛性」が一段と強化されたに違いない。

さあ、問題は出てくる音だッ、つうの・・。

まあ、悪く鳴(な)ったときは元に戻すだけだが、これまで幾度となくこの種の実験をしてきたものの、実は元に戻したことは殆んどない。

悲しいかな、人間の性(さが)で、どうしても新たにチャレンジした方に未練が残ってしまうのだ(笑)。

さあ、今回はどうなんだろう・・。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/69cae8532d52c65bc3294458fde12ef5

空前絶後の「コスパ」
2023年12月02日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c47c545e1e76a45d32c27858830d3954

前回からの続きです。

オーディオ記事は、どちらかといえば(他の記事に比べて)不評なので、なるべく連続して投稿しないことにしている。「専門的過ぎてよう分からん」という声が多い・・。

ところが・・、前回の記事が予想外にも大好評!

ハイ、望むところです。それでは皆様のご期待に応えて続編といきましょう(笑)。

まずは、前回細工したスピーカーの映像を再掲しておこう。

縦に2本、横に2本の細い棒を縦と横にしっかり張り付けて箱の強度(剛性)を増したつもり。

とはいえ、逆に適度な「箱鳴り」が抑えられて、見るも無残な失敗に終わる可能性だって十分ありますな。

まあ、「伸るか反るかの大博打」である(笑)。

そして、わくわくハラハラしながら音出しへ・・、いわばオーディオの醍醐味の瞬間ですね〜。

そして、これは素晴らしい!!

音の透明感、歯切れの良さ、そして艶っぽくて色気に満ちた音色といい・・、これまでAXIOM80からまったく引き出せなかった魅惑の世界が目の前に広がった。それに、時折り感じてきたあの神経質くさい響きが完全に一掃されている!

不覚にもこの歳になって思わず目が潤みましたぞ・・(笑)。

いやあ〜、参った・・、天にも舞い上がる気持ち、そしてどうしてこの細工を早くからやらなかったのかという悔恨が入り混じって複雑な気持ちが交錯した。

それにしても、「AXIOM80」(初期版)が本領を発揮したらそれはもう凄いことになると実感した。

これまで、「オーディオ・フェア」でB&Wを始め各種の高級なスピーカーを高価なアンプでいくつも聴かせてもらったが、どんなに「いい音」が出ても所詮は「普通の音の域」を出ないものだった。

ましてや、一般家庭で出す音なんて・・。

ところが、この(適切な箱に入った)「AXIOM80」ときたら、もうまったく別次元の音になってしまい、これしか出せない音の世界へ誘ってくれるのだ。

まあ、どんなに口を酸(す)っぱくしても、理解してもらえないだろうから、一度聴いてもらうしかないだろうなあ・・(笑)。

で、読者の疑問は「なぜ箱の剛性を高めたことが、それほど功を奏したのか・・?」に行き着くはず〜。

「音響学」の専門家でもないので、あくまでも素人考えなのだが〜。

「箱は上下2枚の板、前後2枚の板、そして側板2枚の計6枚で構成されている。で、箱全体の剛性が高まると、これらの板が一斉に同じ振動(響き)になって全体のハーモニーに乱れが少なくなる」ということではないだろうか・・。

もちろん、厚い板を使っても箱の剛性は高まるが、これでは最初から板の振動(響き)が期待できない・・。アメリカ系のユニットならそれでいいのだろうが、イギリス系のユニットなるとそうはいかない。

で、実際に、現実のこととしてユニットと箱の見事な一体感がこれまでになく目立って感じたので、こういうコメントに繋がったわけ。

しかし、細工に使った「棒」の代金が「480円」で、こんなに目覚ましい効果が上がるなんてもう「空前絶後のコスパ(コスト パフォーマンス)」ですね。これは・・。

あまり大袈裟な表現は柄に合わないのだが、これ以外の言葉が浮かばない。

しかし、困ったことが出てきた・・、「AXIOM80」から、こんな音が出てくると、もうほかのスピーカーを聴く気がしなくて〜(笑)。

とまあ、以上のとおり「まるで熱病に浮かされた」ように縷々自分の感想を一方的に述べたわけだが、やはりここは冷徹な「第三者」の判断を仰いだ方がいいだろう。

さっそく、我が家のご意見番であり、「AXIOM80」の大ファンである「Y」さんに連絡してみた。

高齢者施設の理事長さん(常勤)なので、お仕事の邪魔をしないように平日は連絡しないことにしているが、今回ばかりは「驚天動地」の事態だから許してほしい(笑)。

すると・・、「ああ、ちょうど私から連絡するところでした。実はネットのサイト「ア〇〇〇」が全商品15%引きの一斉セールをやってましてね、実は今日(1日)でお仕舞なんです。

それでダントツの〇〇電機の「ブレーカー」をお宅用に購入しましたのであなたの家に付けて上げようというわけです。対象は200V用のオーディオ電源1個になります」

「エ〜ッ、それはご親切に・・、実にありがたいことですが、ブレーカーの交換は電気工事技師の資格が要るんじゃないですか・・」

「ハイ、私は施設の運営上、その資格を持っています。5分間ほどすべての電気機器を停電状態にして入れ替え作業をしますが、それで構いませんか」

「ハイ、別に構いませんけど・・」

そして、追い打ちを掛けるように「実は15%引きのセール期間なので、絶好の機会とばかり新しいDAC(SMSL)を購入しました。今日着いたばかりです。我が家のCDプレイヤーが故障して修繕に出していますので、ぜひお宅のAXIOM80で試聴させてもらいたいんですけど・・」

「ハイ、いいですよ、どうぞどうぞ・・」

これは、昨日(1日)のことだった。

メチャ忙しい午後になったわけだが、そこにはまったく想像を絶するような波乱万丈の展開が待ち受けていた・・(笑)。

以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c47c545e1e76a45d32c27858830d3954


新生なった「AXIOM80」の魅力
2023年12月04日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c927f7a3db2f2f8ccfbc78fa204df2d0

前々回の「空前絶後のコスパ」の続きです。

我が家のオーディオの「レーゾン・デートル」とでもいうべきスピーカー「AXIOM80」の「血沸き肉躍る」改変劇です(笑)。

ちなみに、毎年、このブログで12月後半に「この1年を振り返って」というタイトルで、オーディオ対策として効果があったものから順に「ベスト10」を発表しているが、早くも「ベスト1」はこれで決まりです。

さて、連絡してから15分ほどでお見えになった「Y」さん。手には新しい「ブレーカー」と、比較的小振りの「DAC」を小脇に抱えられていた。

「一度先にAXIOM80を聴いてみますか?、それとも作業後に聴きますか?」

「ハイ、作業の方を先にやりましょう・・」と、さっそくブレーカーの交換に取り掛かられた。ありがたいことである。予定通り5分ほどで完了。で、これが外した「ブレーカー」。

何とまあ、銘柄を見たら絶対に交換した方がいいと評価されていた最悪のブランドだったのには驚いた。

で、このブレーカーのどこが悪いかといえば、電線の「入」と「出」の間に質の悪い抵抗が入っていて、それが電流に悪さをするという。

なるほど・・、これは「オカルト」なんかではなくて「れっきとした」物理的対策である。オーディオの大元は「電源」なので、ここが拙いと全体に影響してくる。電流にとって抵抗は必要悪であり、無ければ無いに越したことはない。

オームの法則「電圧=電流×抵抗」により、電圧が一定の「100V」とすると、抵抗は小さいほうがいい。

とはいえ「素人の生兵法」なので、間違ってたらゴメンね・・(笑)。

ちなみに、ネットワークに使う「コイル」のうち「ムンドルフ」(ドイツ)が、なぜいちばん良いかといえば抵抗値が「極小」だからである。

改めて、縁の下の「力持ち」の「ブレーカー」にまで注意を向ける「Y」さんのご慧眼(けいがん)には恐れ入るばかり〜。さすがに「電気工事技師」さんである。

(それはさておき、くれぐれも電気の大元の「素人工事」は絶対にしないようにね、下手すると感電とか火事になりますよ!)

そして、次は新たに購入されたDACを接続。置き場所がないので、仕方なく「エルガー プラス」(英国dCS)の上に置いて、「CDトラポ」からのバランス・ケーブルを接続した。ちなみに電源ケーブルはPADの「ドミナス」である。

固唾を呑んで見守る中、各種機器のスイッチをオン・・。

ゆっくりと静かにそして厳かに音が広がっていった・・、そして二人して、思わず息を呑んだ。

前々回に述べた音質以上の仕上がりで、何という魅力的な音なんだろう・・。

「くどい」のは嫌いなのでこれ以上は控えるが、あの「やかまし屋」の「Y」さんが、しばし寂(せき)として声無しの状態・・、およそ想像はつきますね(笑)。

そして、感極まった面持ちで「これまで聴かせてもらった中で最高の「AXIOM80」です。素晴らしいの一言です! オーディオ愛好家であれば好き嫌いは別にして一度は聴いておくべき音だと思います・・、これもブレーカーの交換と新しいDACが大いに貢献していますね」と、Yさん。

負けじと「それもあるでしょうが、箱の剛性を強化した効果が大きいと思いますよ」と、健気(けなげ)に応戦する自分。

なんだ、なんだ・・、手柄争いの様相を呈してきたな〜(笑)。

まあ、どちらでもよろし、AXIOM80さえうまく鳴ってくれればそれでいいんだから〜。

それにしてもこの新しい「DAC」は優れものだった。あの「じゃじゃ馬」の「AXIOM80」をこうまで破綻なく手なづけるのだから〜。

「15%引きセールは今日(12月1日)まででしたよね?」

「そうです。注文するなら今日中がタイムリミットですよ」

う〜ん、何とも悩ましい・・、価格も手頃だしねえ〜。

結果は読者のご想像にお任せするとしよう・・(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c927f7a3db2f2f8ccfbc78fa204df2d0


脳はマンネリを嫌う
2023年12月07日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/10f5bad7b2c4b49ba992054589a5c7e5

SPユニットと大切な共存関係にあるエンクロージャー(以下、「箱」)。

このほどAXIOM80が入っていた箱の剛性を強化したところ、見事に変身〜。これまでのAXIOM80はいったい何だったんだろう・・、あまりの変わりように「新生AXIOM80」と呼びたくなった。

もうほかのスピーカーは要らないんじゃないか、とまで思い詰めたが、「脳はマンネリを嫌う」ようで、たったの1週間ほどでほかのスピーカーを聴きたくなった(笑)。

ちなみに「音楽を聴く」といっても、空気の振動を耳の鼓膜で感知し、それを音楽に変換するのは「脳」ですからね〜。

それに加えて、大編成のオーケストラを心ゆくまで堪能できないというのも一つのネックである。

そこで、出番となったのがグッドマンの「TRIAXIOM」。

口径30cmの同軸3ウェイで、オークションでもめったに見かけない希少品で、AXIOM80に次いで「我が家の至宝」的な存在。

グッドマン社は幸か不幸かユニットを単独販売するだけで、タンノイみたいに箱を作らなかったが、それが様々な悲喜劇を引き起こした。

音作りはタンノイよりはるかに上なのに、今では正当な評価を受けないまますっかり忘れ去られているのが惜しい。

我が家も例に漏れず「TRIAXIOM」用に薄板(厚さ:1.2cm)の箱を作り、それに容れて楽しんでいたが、このほど格好の実例が登場したことになる。

つまりAXIOM80のときのように「箱の剛性」を強化すれば、きっともっと素敵なサウンドになるに違いないという確信めいたものが湧いてきたので、似たような補強をやってみた。

箱を自作する人間だけにもたらされる至福の楽しみといえる。

楽屋裏を見ても気持ちのいいものではないが、この通り。

ご覧のとおり、補強といっても細い棒を縦、横に1本ずつガッチリ張り付けるだけである。

左右両方の作業が済んで音出しへ〜。

あれまあ・・・、まさに期待通りのカチっと引き締まった「極上のサウンド」へと大変身〜。

AXIOM80の精緻で凝った作り(それとは裏腹に壊れやすい・・)、とは違うので大音量を入れてもビクともしないユニットである。大編成のオケでもオルガンでもなんでも来てくれ〜(笑)。

それにしてもグッドマンが醸し出す音にますます引き付けられてしまった。ちょっと表現が難しいが、人間の琴線にそっと触れてくるとでもいおうか・・、センチメンタルな人に向いていそう。

(ただし、フェライトマグネットの時代に入った「301」以降は「似て非なる」もの・・)

それに比べて同じ英国製なのに「ワーフェデール」は明らかに違うサウンドである。どちらかといえば、心情に訴えかけるというよりも、物理的な佇まいというか、やや冷めたサウンドだといえそう。

同じ英国製なのにね・・、やはり違う。結局、ユニットの製作者が音楽好きだったかどうかに由来しそうな気がするが〜。

グッドマンのユニットはほかにも「AXIOM150マークU」(口径30cm、以下「マークU」)を保管しているが、何とか出番を考えてやらないと宝の持ち腐れになってしまうと痛切に感じた次第。

で、このほど、この「マークU」がオークションに出品され落札されていた。ほんの一昨日(12月5日)のことだった。

ご覧のとおり重量級の堂々たるマグネットが付いていて、持ち上げるのに一苦労するほど。

落札価格は「5万8千円」だったが、安っ! 性能からすると2倍でもおかしくないほどで、落札者はいい買い物をされましたよ〜。

で、この「マークU」の我が家の活躍場所を求めると・・、もはや「TRIAXIOM」がこうなった以上、ウェストミンスターの箱に収めるしか方法がなくなった。

あ〜あ、早く「スーパー12」(ワーフェデール)が故障しないかなあ・・(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/10f5bad7b2c4b49ba992054589a5c7e5

90. 中川隆[-11948] koaQ7Jey 2023年12月22日 14:29:01 : FkF1HUsTDg : dG53c1paZW1QVEU=[1] 報告
<■65行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「音楽&オーディオ」の小部屋
オーディオ冬の陣〜ブランドへの盲信〜
2023年12月22日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b81f4f08cf4764160bd975a205fce8b0

かなり前のブログ「貧乏オーディオの悲哀」で、稀代のクラシック通だった「五味康佑」さんの「オーディオ5か条」を記載していたことをご記憶だろうか。

デジタル系を含めて日進月歩の「オーディオ」に「そんな昔の話を持ち出すな」と、お叱りを受けそうだがまあ聞いて欲しい(笑)。

その5か条というのは次のとおり。

1 メーカー・ブランドを信用しないこと

2 (レコードの)ヒゲの怖さを知ること

3 ヒアリング・テストは、それ以上に測定器が羅列する数字は、いっさい信じるに足らぬことを肝に銘じて知っていること

4 真空管を愛すること

5 お金のない口惜しさを痛感していること

とあるが、このほど1についての教訓をつくづく味わったので以下、述べてみよう。

さて、「AXIOM80」に「ARU」を取り付けた話はすでに述べた通りだが、さすがに魅力的な音だけあって1週間以上も聴き耽っている。通常はせいぜい3〜4日程度で交換といくんだけどね〜。

で、このスピーカーは研ぎ澄まされた「鋭敏さ」を誇るだけあって、相性のいいアンプをことのほか選ぶ。言い換えるとアンプ次第でころっと音が変わる、それはもう恐ろしくなるほど・・。

手持ちの9台の真空管アンプをとっかえひっかえ鳴らしてテストしていると、ようやく傾向らしきものが掴めてきた。

あくまでも「我が家のオーディオ環境では・・」という条件付きだが、1〜2ワット程度の小出力のアンプがいちばん適している・・。

「WE300B」、「PX25」、「2A3」も、そこそこ鳴るんだけど、どうもオーバーパワー気味でしっくりこない・・。

で、結局「71Aシングル」(2台)、「71Aプッシュプル」、「6SN7GTプッシュプル接続」「6AR6シングル」(三極管接続)の5台に絞り込んだ。

そして、その中からようやく残ったのが「6SN7GT・・」と「6AR6シングル」の2台だった。

これが「6SN7プッシュプル」だが、「前段管」が「6SL7」(GEのニッケルプレート)、そして「出力管」が「レイセオン」の「6SN7」だ。

「レイセオン」ですよ! 

今をときめくアメリカの「ミサイルメーカー」だが、昔は真空管を作っていた。それも特上の球を・・。

まあ、レイセオンだから大丈夫だろうと思っていたのだが、球自体の消耗度も無視できないので念のためと「ボールドウィン」ブランドの「6SN7」に代えてみたところ、これが大当たり〜。音色に艶が出てきたのだからたまらん。

いくら「レイセオン」といっても、盲信は禁物だなあ〜。

ちなみに「ボールドウィン」というのは「オルガン」メーカー(アメリカ)で、独自に真空管を選別していたらしい。

さっそくスペアを確保しておこうと、オークションを覗いてみたところ様々なブランドが目白押しで並んでいたが、目を引いたのが「RCA」のスモーク型だった。何と「17600円」もの群を抜いた高値で出品されている!

高値なのはそれなりの理由があるはず・・、ふ〜ん、スモーク型って音質がいいのかなあ。

ふと種類は違うが「6SL7」でRCAのスモーク型を持っていることを思い出した。前段管として「6SL7」を使えるのはこのアンプだけ。

ちなみに、電源トランスの上に乗っけている靴下の片割れには「磁界」対策として「さざれ水晶」が入っている(笑)。

さっそく、「泣く子も黙る」とされている「STCブランド」(英国)の「ECC35=6SL7」を外して「スモーク」型に挿し代えたところ、まるっきり音が豹変しましたぞ!

何という色気たっぷりのサウンドなんだろう、あらゆる点でケチのつけようがない・・、スピーカーとアンプの魅力全開でベスト1はこれで決まり〜。

まさしく運命の「連関」でしたな。

このアンプは先日のテストでは第一次段階であえなく脱落したが、この音なら「鬼に金棒」・・、さっそくYさんに聴いてもらって襟を正してもらうことにしよう(笑)。

それにしても「レイセオン」といい「STC」といい、東西の絶対的なブランドがあえなく「地に塗(まみ)れる」のだから「ブランドへの盲信」はもうコリゴリだよなあ〜(笑)。

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91. 中川隆[-10656] koaQ7Jey 2024年5月13日 07:20:49 : 0Mc01SX9EE : Y3FHNy5mdVRaU1E=[1] 報告
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「音楽&オーディオ」の小部屋 2024年05月13日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/62da173195d976b5248af72b5b6a3bb5

第二次世界大戦時の英国の首相「チャーチル」はこう言った。

「民主主義はベストの政治体制ではないが、ほかのよりは マシ だ」

それから70年余を経た状況だが、とうとう人類は理想的な政治体制を得られないまま、「他の体制よりはマシ」という半信半疑と諦めの状態でこのまま彷徨するんだろう・・。

実は我が家のオーディオ体制もそうでして・・(笑)。

とうとう完全に満足できるサウンドを得られないまま、このまま彷徨する可能性が高い、そして曲がりなりにも改善の意欲を燃やし続けている推進力は「前よりも マシ になったかな」。

実例を挙げてみよう。

我が家の6系統のスピーカーのうち、独自の色彩を放っているのは何といっても「AXIOM80」(英国)である。

まるで針の穴を通すような緻密な再生にかけては天下一品で、ドツボにハマったときは「AXIOM80を聴かずしてオーディオを語ることなかれ」という気分になるが、あまりにも神経質過ぎて長時間聴くのはちょっと きつくて 遠慮したくなる・・。

そこで、その原因をつらつら考えてみた・・、まず、エンクロージャーを「5mm〜1cm」の厚さの「楓(かえで)材」に変更するととても良さそう・・、これはそのうちチャンスをみてチャレンジしてみよう。

もう一つは、ユニットから出た音が平面バッフルの余白に当たって乱反射しているせいかもしれない。

近年の「B&W」や「モニターオーディオ」などの有名どころのスピーカーを見ていると、すべてバッフル面は細身の仕立てになっているのにお気付きかな・・。

そこで、次善の策として平面バッフルに小さな凹凸のある紙か布を張り付けるといいかもしれない・・。

「思い立ったら即実行」をモットーにしているので、100均の大型店(大分市)に行って物色してみることにした。幸か不幸か、少ない経費で最大の効果を上げると ひときわ 楽しくなる習性の持ち主なんですよねえ(笑)。

そして、その車中の道すがら「待てよ〜、植木鉢のウッドホーンをユニットに被せる手もあるなあ・・」 即座に過去に木製の植木鉢を数点購入した記憶がよみがえった、そして 即 Uタ〜ン・・(笑)。

倉庫に仕舞い込んでいた植木鉢の中からAXIOM80の口径(27cm)に合いそうなサイズの植木鉢を何なく発掘した。

胸を弾ませながら、植木鉢を据え付けてみると、これがまあ 何と奇跡的にピッタリサイズだった! 思わず飛び上がりましたぞ〜(笑)。

ご覧の通り、補助金具が不要なほど隙間なくユニットの外側にピッタリ嵌った〜。

さあ、問題は音である・・、鬼が出てくるか蛇(じゃ)が出てくるか・・(笑)。

そこで、半日ほどモーツァルトのあらゆる曲目をぶっ続けで聴いてみたところ、まったく耳が疲れず、そして飽きないのである・・、もちろん嬉しい悲鳴!

「ホーン効果」ってすごいなあ・・。(興味のある方はググってみてください)

で、ここ3日間ほど新生「AXIOM80」に夢中になっている状態だが、「オーディオはそんなに甘くないぞ」と、脳裡を秘かによぎってくるものがある・・、プラス面があれば必ずマイナスの側面が不随してくるはず、と過去の幾多の苦い経験が囁いてくるわけだ(笑)。

とりあえず、サウンド的にはマイナス面を感じていないが、適合するアンプの幅が随分狭くなったことが挙げられる。

まずは、パワー感のあるアンプ「PX25」「2A3」「WE300B」などの「お金」のかかったアンプは軒並み「討ち死に」である。言葉で表現するのは難しいが何だか「いびつ」な響きになる・・。

そして小出力のアンプ「371Aシングル」や「LS7シングル」などが「俺たちの時代がやってきた」といわんばかりに跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)している状況へ〜(笑)。

そこで、久しぶりに冷静な第三者の判断を求めてオーディオ仲間の意見を聞きたくなったので、昨日(12日)連絡したところ、あいにくご出張とのことだった。

しかし、大の「AXIOM80」ファンなので「ウッドホーンを取り付けましたよ」の言葉に大いに惹きつけられたご様子・・、そのうちコメントをご紹介しましょうねえ・・、ただし「前の方がいいですよ」という言葉だけは絶対に聞きたくないけどなあ(笑)。
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92. 中川隆[-8678] koaQ7Jey 2024年11月03日 15:22:49 : tgg906Av16 : MFZoZEN0cGxkYVE=[5] 報告
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「音楽&オーディオ」の小部屋
このスピーカーを譲っていただくわけにはいきませんか
2024年10月23日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9fa311b4a8177c5ba6a3add0b8f1d830

このブログを通じて我が家の(オーディオの)最近の「動き」を察知された「YO」さん(岡山)。

「ぜひ聴かせてください」とのことで、日程調整したのがこの21日(月)。この1年半で3回目のご訪問だから、遠路はるばる「ご苦労様です」と同時に、その熱心さにも頭が下がります。

その熱意に応える必要があるので、受け入れ態勢にも余念がなく聴いていただくスピーカーの順番まで決めていたのだが、いざ当日となってみると、予想外の展開になってしまった。

やはり「筋書き通り」には事が運ばない・・、「人生と同じだ」と改めて痛感しましたぞ〜(笑)。

さて、当日の模様を振り返ってみよう。

お電話があったのは午前9時過ぎだった。

「現在、別府湾サービスエリアにいます。これからお伺いしてよろしいでしょうか?」「ハイ、どうぞ、お待ちしてます。何時に岡山を出発されましたか?」「午前3時に出発して8時頃に着きました。5時間です、スイスイでした」「昨晩何時に寝られたのですか?」「11時ごろです」「たった4時間しか寝られてないのですか?」「4時間寝れば十分ですよ」

随分、タフな方である(笑)。

10分程度で我が家に到着された。さっそく試聴開始〜。

全体で4台のSPを聴いていただく予定で、最初はいちばん右端の「075」ツィーターがポイントのシステム。

もちろん、今回のハイライト「6A3シングルアンプ」(モノ×2台)は4台すべてのシステムで暗躍させるつもりで、今回はウーファー部分(口径25cm)に活用した。

肝心の075はこの「LS7シングルアンプ」で駆動した。

すべて希少な「なす管」で、球の種類の詳述は専門的になるので避けるが、おそらくこの組み合わせは世界中でもこれ1台だけだろう〜。つい自慢したくなるのがブログ主の浅はかなところだ(笑)。

で、肝心のお客様の反応はといえば、終盤になって「ちょっと高音域のレベルが高いように感じました」とのことで、以前福岡からお見えになったお客さんからも同じご指摘があった。

我が家では悲しいかな加齢のせいだろうか、どうも高音域のレベルをつい上げてしまうみたい・・、ま、全体的には可もなし不可もなしといったところかな〜。

次は、いよいよ本命の「AXIOM80」へと展開する予定だったが、「YO」さんと話をするうちに、本日、ローサー(英国)の「PM6A」をクルマに積んできているとお伺いして、飛び上がらんばかりに驚いた。

「エ〜ッ、それは願ってもない機会です!ぜひ、聴かせてください・・」。英国の名門「ローサー」のユニットは強力なマグネットが付いており、再生能力が抜きん出ているのは百も承知。

ずっと以前に所持していたことがあるが「エッジがボロボロ」になり、泣く泣く別の愛好家へと手放したことがある。「タンノイVLZ」と「ローサー」は我が長いオーディオの歴史において涙と悔恨の傷跡として深く刻まれている(笑)。

何という典雅な音なんだろう・・、一聴しただけですっかり魅了されてしまった。低音とか高音とか透明感とかが、どうのこうのという音ではない。

とてもバランスが取れていて、家庭で「音」を気にせずに、ひたすら「音楽」に聴き耽るのには絶好のスピーカーであることを改めて思い知らされた。

ユニットもいいけれど、箱のツクリも抜群なのだろう。もちろん「6A3シングル」アンプとの相性は言わずもがなである。

ご覧の通り、ギター用の薄い銘板に取り付られている「PM6A」だが、低音域がふっくらと充実していて、これだとサブウーファーなんか邪魔になるだけである。改めて箱の重要性を思い知らされた・・、今さら〜(笑)。

2時間ほど自分の世界に閉じこもって音楽に聴き惚れた。

モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ全集(2枚:バロックヴァイオリン)・・、もうお客様なんか そっちのけ なんだからひどい話である(笑)。

とうとう「このスピーカーを譲っていただくわけにはいきませんか、即答されなくて結構です・・、お帰りになるときまでにご返事をいただければ結構ですから」、こんな音を聴かされると黙って引き下がるわけにはいきませぬ・・(笑)。

とはいえ、こういう厚かましいお願いをしたというのも、YOさんはいくつもSPを持っていらして、「PM6A」をメインで聴いておられないとのことだったので申し上げてみたというわけ。

そして、いよいよ興奮冷めやらぬ中を「AXIOM80」の登場・・、これはこれで良かったのだが、「ふっくら感」は「PM6A」の方が一枚上だね〜。

「YO」さんは「この音で贅沢を言ったら罰が当たりますよ、むしろ自分からスピーカーの方に寄り添う姿勢が大切ではないでしょうか」

「う〜ん、それもそうですけどね・・、PM6Aを聴いた後だとどうしても不満が残りますね〜」

すぐに、「AXIOM80」を容れている箱の改造計画が脳裡を駆け巡った。

「PM6A」を容れた箱のように、バッフル、それと対面する後ろ側の板を「4mm」厚ほどにする、当然、補強は必要だろう、そして側面の板厚は従来通り「1.5cm」くらいにする・・。

その後は、うわの空状態のまま「ウェストミンスター+TRIAXIOM」を聴いていただいたが、予想外にも好評だった。

そして、2時半ごろになって「遠方だしぼちぼち・・」、と腰を上げられながら「PM6Aは今日の所は勘弁してください。それにとても故障の多いユニットですし、修繕代も目の玉が飛び出るほど高いです。そうなると申し訳ないですから」

「ハイ、わかりました。」「熱願冷諦」とはこのことだね・・(笑)。

翌日になって「無事帰り着かれましたか?」と、連絡してみたところ「はい、行きと違って帰りは工事中が多くて夜の9時ごろ帰り着きました。結局6時半かかりましたよ。聴かせてもらった音を忘れないうちにと、11時ごろまで我が家の音を確認しました」

「また懲りずにお越しください・・、その気になったらPM6Aをよろしくお願いします。」

というわけで、秋の好日、熱い、熱い試聴会が終わりました(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9fa311b4a8177c5ba6a3add0b8f1d830


▲△▽▼


善は急げ
2024年10月26日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c6e1072fbb40d1ea116c39320b58beda

「善は急げ」 → 「良いことをするのにためらうな」(広辞苑)。

つい先日、我が家にお見えになった「YO」さん(岡山)の「ローサー」にすっかり魅了されたことはすでに書き記した通り〜。

ユニットもさることながら、感心したのは箱のツクリで「4mm」厚の薄板(ギター用)を使って上手く箱の共振を利用し、見事にふっくらとした音を出していた。

口径20cmとは信じられないような音なので、箱の重要性について再認識させられたが、これは古典系の英国ユニットに限っての話だろうけどね〜。

で、それに引き換え我が家の「AXIOM80」(以下「80」)は・・、箱の面で「未(いま)だし」の感を深くしたことだった。

何といっても「ふっくら感」がまだ足りない。

ことオーディオに関しては指をくわえて傍観するほど「怠け者」ではない積りなので、さっそく行動に移った。

せめて「80」のバッフルだけでも薄板にしてみよう・・。

クルマで40分ほどの大型「DIY」店へ乗りつけて薄板を吟味したところ、「4mm」厚と「5.5mm」厚の板があったので、どちらにしようかと迷った。

重量級の赤帯マグネットを持つ「80」となると、前者は強度がちょっと不安なので後者に決めることにして、所定の寸法「横49.5mm × 縦950mm」にカットしてもらった(2枚)。

そして補強材を追加して、全体の会計は見事に「3000円」以内に収まったのだから、ビンボー人にとってはメデタシ、メデタシ〜(笑)。

さあ、後は家に帰って作業あるのみ〜。

で、帰宅後に気が付いたのだが2枚の内1枚が歪気味に たわんでいる のを発見・・、これが薄板の 哀しさ なんだよなあ〜。


両端に錘を載せて矯正することにした。2時間ほどでようやく正常になった。

その片手間に、もう一枚の方のバッフルに口径25cmの穴をジグソーで開けて、補強材を張り付けた。

そして、完成形がこれ。ちなみに、肝心の「ARU」(背圧調整器)は底板に取り付けている。これで少しは「見栄え」も良くなったかな〜(笑)。

まだ海のものとも山のものともつかないので塗装の方は後回し〜、とはいえ、もうこのままでいいかもねえが気持ち半分かな〜(笑)。

さあ、後は肝心の音出しである。「80」が完璧な音を出しさえしてくれたら我が家のオーディオは完結するといっても過言ではない。

もうワクワクしながらオーディオ人生を左右するような運命の一瞬に身を任せた!

そして・・、あれ〜、なんだ期待したほどじゃないぞ・・というのが第一印象である。これまでが80点だとすると85点くらいにはなったけど、まだ「ふっくら感」は「ローサー」には及びもつかない〜。

ここから、例によって少しでも向上させようと「もがき」が始まった。

こういう時にパワーアンプ「6A3シングル」が「座標軸」の役割を果たしてくれるのはありがたい、何せ他のアンプはこのアンプ以上の音は出せないんだから・・。

で、パワーアンプの責任じゃないとすると当然「プリアンプ」との相性に目が向く。

「12AU7」アンプから「E80CC」アンプへ代えてみると、明らかに神経質な響きが減って少し「まったり感」が出てきたのはうれしい限り。

次に「DAC」へと目を向けた。これまで「D2R」を使っていたのだが、ようやく夏が終わったので「エルガー プラス」(英国:dCS)の出番がやってきた。

実は、我が家では7月〜9月にかけて「天板」が猛烈に熱くなるので使用しないと決めているのだ。

このDACは20年前くらいの産物なので、日進月歩のデジタルの世界では「旧石器時代の遺物」みたいなものだが、「豊かな音」という点では特筆すべきものがある。何しろ、アンプのボリュームを絞っても「音が痩せない」んだから〜。

さすがに、発売時の定価が「250万円」だった、だけのことはありますぞ〜。

というわけで、以上2点の対策によりどうにか「85点 → 90点」に持ち直した感じで、老骨に鞭打っての半日間の作業もどうにか面目を施したかなあ〜(笑)。

今日(26日)はこの新装なった「80」で「ワールド・シリ〜ズ」(MLB)でも観よう、大谷選手頑張れ!
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c6e1072fbb40d1ea116c39320b58beda


▲△▽▼


「見てくれ」が良くなると音も良くなる?
2024年10月30日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ec0321bcf789c08a37fcdfd18911c884

10日前(21日)にお見えになった「YO」さん(岡山)さんが持参された「ローサー」のSPには大いにショックを受けた。

改めて「箱」の重要性について大いに啓発されたので、その興奮が冷めやらぬうちにと、すぐに行動に移したのは既報通り〜。

まずは「AXIOM80」のバッフルを「5、5mm」厚の薄板に代えて大成功・・、な〜に自分が勝手に思うだけだけどね〜(笑)。

見てくれの方も、かなり変身〜。

これが、「YO」さんがお見えになる前の画像だが、こうやって眺めてみるとあまり冴えないなあ〜(笑)。

もう少し「見てくれ」にも気を使ってみようかな〜、で「AXIOM80」が次のように既存のサランネットを被せてイメ〜ジを一新〜。        

そして、この土曜日(26日)に、「AXIOM80」ファンの仲間に聴いてもらったところ「余分なロスが少なくなって音の粒立ちがメチャ良くなりました!」と絶賛、また絶賛〜(笑)。

これに大いに自信を得て、さっそく「柳の下の二匹目のどじょう」を狙うことにした。「AXIOM80」のバッフルづくりのときに余った「5.5mm」厚の薄い板材がまだ大量に残っているのだ!

狙う対象は「スーパー10」(ワーフェデール:フルレンジ:口径25cm)である。

昨日(29日)は家人が仕事に出かけるの待ってから取り掛かった。玄関先で木の屑が散らばるのを嫌うので仕方がない(笑)。

半日がかりの作業の結果、この通り〜。

何しろ「ワールドシリ〜ズ」(MLB)の中継をときどき観ながらの作業なのでなかなか はかどらない(笑)。ようやく完成したところで、昼飯時になった。

午後はいよいよボックスへの取り付け作業にかかった。       

これも既存のサランネットを被せて「見てくれ」のレベルアップを図った〜。

で、肝心の音である。ワクワク、ドキドキしながら耳を傾けた。まさにオーディオの醍醐味ですね〜。

お〜っ、これは素晴らしい!! ローエンドへの伸びが際立っており、全体的に豊かな音へと大変身。たかがバッフルでこんなに変わるのかと耳を疑うほどだった。

流石に重量級の赤帯マグネットを付けた「スーパー10」の本領発揮〜。

思うに、この箱の板の厚さは「4cm」もあるほど頑丈だが、ユニットの後ろ側に出る「逆相の音」が逃げ場を失って薄いバッフルに押し寄せて盛大に振動させているのだろう。

ただし、SPの箱の振動の良し悪しは論議があるところだろうが、古典系の英国ユニットを使う限りにおいては必須だと思っている〜。

そして、この音ならもう「サブ・ウーファー」も「ツィーター」も要らないな・・。

8000ヘルツ以上を受け持っていたツィーターの「075」(JBL)を外すことにした。

そもそも同じ「英国勢」なのに「ワーフェデール」は「グッドマン」に比べて高音域の繊細さにやや欠けると思ってきたのだが、こうやって聴いてみると高音域もなかなかいいじゃない・・。

悪いのはどうやら「鳴らし方」だったらしい(笑)、ここでも「6A3シングル」アンプ(モノ×2台)が利いているのは想像に難くない。

これで、メデタシ、メデタシ・・、「見てくれが良くなると、音も良くなるのかなあ」(笑)。
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▲△▽▼


柳の下に3匹目のどじょうを狙う
2024年11月03日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/232a6cb5bf54f5256b221521ef971261

このところ、スピーカー・ユニットを取り付けるバッフルの交換に余念がない。

何しろ板の厚さが「1・5cm」から、およそ1/3の「5.5mm」の薄板に代えるだけで、いとも簡単に「低音域の量感」が増すようになるからたまらない〜。

オーディオは「気に入った高音」を出すよりも「気に入った低音」を出す方がはるかに難しいと思っているが、はたしてバッフルを響かせることで低音を出すのがいいことなのか悪いことなのか・・、こればかりはいろいろ論議があるところだろうが我が家で使っている古典系の英国ユニットを使う限りでは大いに気に入っている。

な〜に、自分さえ良ければそれでいい趣味なんだから〜(笑)。

当初、及び腰で実験したのはグッドマンの「AXIOM80」(初期版)だった。       

そして、予想外ともいえるほど上手くいったので、「柳の下の二匹目のどじょう」を狙って次はワーフェデールの「スーパー10」のバッフルづくり〜。板厚が4cmの箱に取り付けようという試み〜。       

これも気が遠くなるほど上手くいった!(笑)。

そして、まだあと1ペア分のバッフルが残っている・・、さあどうする?

同じ箱を使ってグッドマンの「TRIAXIOM」(口径30cm:同軸3ウェイ)に向かうのは必然的な成り行きだった。

「スーパー10」があまりにも気に入った音を出すもんだから「後ろ髪」を引かれる思いだったが、「TRIAXIOM」からどういう音が出てくれるのか、その誘惑が優って交換へ。

つまり同じ箱用のバッフルを2種類作ることになるわけで、片や口径25cm、片や口径30cmだから同様に使うわけにはいかないのがつらいところ。

昨日(2日)は家人が旅行(宝塚観劇)で不在なのをいいことに、張り切って朝から大っぴらにとりかかった。

バッフルの穴開けには「ジグソー」が大活躍〜、重宝してます。

作業も手馴れてきて「裏蓋」の補強など、すいすい運ぶ〜。

これが完成形〜、さあ、いよいよ音出しである。オーディオの醍醐味ですねえ!

絶対にいい音が出ると踏んでいたが、あれ〜、意外にも何だか「冴えない音」・・、ぼんやりして鈍い音というのが第一印象だった。

そういえば、先日岡山からお見えになった「YO」さんが「あなたのブログを読んでいると、スピーカーを交換してすぐにコメントを出されていますが、スピーカーにもある程度エージングが必要ですよ、いつも不自然に感じています」というコメントが耳に残っている。

アンプなどに使う新しいコンデンサーのエージングは当たり前だが、古典系のスピーカーだと、製作からもはや50年以上も経っているので、微妙で繊細なツクリのユニットの「慣らし運転」が必要なのは頷けるところ。

で、30分ほど経つと音が随分こなれてくるのがわかった。しかし、まだ何となく違和感が残る・・。

低音の制動力が少し利いておらず、少しボン付き気味かな〜、中高音域も少し歪みっぽい感じがする。

経験上、アンプのパワーがオーヴァー気味だとこういう音が出ることが多いので、絶対的な存在の「6A3シングル」から、思い切って「6AR6シングル」に交換してみることにした。

ほかにも待機中のアンプがいろいろあるが、まあ組み合わせ上での一種の「勘」ですな〜(笑)。

「6AR6(5極管)を3極管接続にすると、銘管「PX4」とそっくり同じ特性になります」とのことだったので、作ってもらったアンプだが期待に違わぬ仕上がりだった。

この真空管の出自を辿るとウェスタン製の「350B」に行き着くが、さすがに素性がいいだけあって魅力的な音を出す〜、ただし画像でご覧のように初期の「湾曲型プレート仕様」に定評があるところ。

そして・・、このアンプで諸々の課題はすべて解決した。「もう、つべこべ言うな」と、有無を言わせぬほどの説得力がある音。

試聴用のソースは例によって「You Tube」で、先日の「シンフォニー全集」に続いて「ディヴェルトメント全集」をいきなりテレビが提示してきた。

トップバッターが大好きな「K136」だから痺れ上がりました!

音もいい、音楽もいい・・、これは極上のパラダイスだね!(笑)
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/232a6cb5bf54f5256b221521ef971261


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