http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/685.html
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(回答先: 伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63 投稿者 中川隆 日時 2017 年 2 月 10 日 20:25:45)
歌姫 Lowther の思い出
フルレンジユニットは、随分とたくさんのスピーカーを使用したが、WE755Aを使用する前のフルレンジの主役の座には、この Lowther があった。このスピーカーは、WE755A同様スピーカー作りの要諦を見事に押さえてあり、非常に良く造られている。しかしその最大の特徴は独特のデュアル・コーンにある。
ボーカルやバイオリンのソースなどで、驚くほどに美しい音色を創出する。他のどのような装置でいくら聴いても、このような音が入っているはずがないという音を奏でる。この美しさは、魔性めいている。ひとたびその魅力にとりつかるれば、その虜になってしまう。このスピーカーは十年近くフルレンジ部門のメイン・スピーカーとして使用したが、歌姫という言葉がふさわしいと思うのは私だけであろうか?
WE755A との鳴き合わせ
Lowtherの持つ魅力に比肩できるフルレンジは、私の所蔵ではWE755Aしかない。あきらかにLawtherは、実際のソースにはない音を精妙に付加している。しかしその音は、魔法的な美しさがある。原音では存在したかも知れないが再生の過程あるいは録音の過程で失われた輝きを精妙に付加しているという感がある。
WE755A は、これに対して、あるがままの音を忠実に繊細に引き出し、媚びずに明るく歌い上げる。ウエスタンのサウンド・ポリシーは貫かれているが、過度の色づけは断固として廃している。両者に共通する点は、低音を出すのが苦手であるというところか。
手許におきたいスピーカーではあったが、倉庫や部屋の都合上、残念ながらこの歌姫は嫁入りとなった。爾来フルレンジの主役の座には、WE755Aが鎮座する。WE755Aはやはり品格が一枚上と思うのは私だけであろうか。されどこの歌姫には、今でも初恋の人のようないとおしさがあり、忘れ得ない思いがある。
http://mikami.a.la9.jp/audio/lowther/lowther.htm
1930年代に企画され、1950年来より継続生産されている唯一のスピーカーユニットでマグネットの磁束密度が強力でダイヤフラム挿入溝のクリアランスが細いため3ウェイスピーカ以上に低、中、高音をリアルに再生します。
コーンペーパは長年の研究により音色の変化のない特殊コーン紙で中音の密度を最高に再生します。又、デザインもバックロード仕様として開発され、コーン紙後部の音圧抵抗を最小限に留めるためマグネットと口径フレームを細い2本棧で接続設計されています。
Lowther PM6A
英国が誇る銘スピーカ。ぬけの良さ、まるで死人に魂を吹き込んだような生々しい高域の艶が魅力。低音とのバランスをとった再生が難しい。
伊藤喜多男氏が自書で801Aアンプを評して、”別れた恋人のように美点だけしか残らないのは結構なことである”、書いているのを読むとき、Lowtherのことを思い出す。
http://kazkobayashi.jugem.jp/?cid=18
Lowther(ローサー、ラウザー)の真空管アンプ
http://www.lowthervoigtmuseum.org.uk/lowtheramps.html
ゾクッとする音、Lowther PM6 2008-11-27 23:55:00
Coral BETA8 vs Lowther PM6
このCoral BETA8 は実際、音を聴いてみるとバランスもよく普通に良い音です。
残念ながらLowtherのような”ゾクッ!”とするような感じはありません。
Lowtherが特殊なスピーカーともいえますが、両者は形や特性が近くても音は別物です。
http://ameblo.jp/sp3/entry-10170565409.html
LOWTHER TP-1 2010年 01月 08日
世の中にスピーカーは数あれど、このスピーカーほどユニークなものは恐らくないと思います。
TP−1の構造です。PM3が、下向きにマウントされてます。
高域は、ショートホーンになっておりエンクロージャーの前面から出てきます。
低域は、バックロードホーンになっており、エンクロージャーの下から出てきます。
PM3は、最初からバックロードホーン用に設計されてます。
Commented by アノニマ at 2010-01-10 20:32 x
ラウザーTP-1とクレデンザ、どちらも素晴らしいですね。私も以前TP-1を使った時期があったのですが、ある事情から手放してしまいました。音そのものも魅力的でしたが、音場再現に特に優れ、歌劇のライブ録音では舞台の左右だけでなく奥行きや上下の感覚まで再現してくれる稀有なスピーカーですね。
Commented by Y下です。 at 2011-12-02 22:24 x
LOWTHERのスピーカーはいいですねぇ、私も探していますが良い物が有りませんね、写真に写っているのはPM-6A角フレームですか?最近のLOWTHERは魅力がなくこの角フレームまでが本当のLOWTEHRの魅力かも。
Commented by garrard301 at 2011-12-03 19:32
さて、当方のPM6ですが、初期タイプの角フレームです。よく見ると、コーン紙の形状が通常のものとは異なっているようです。この辺がローサーの面白いところですね。今後ともよろしくお願いいたします。
Commented by Y下です。 at 2011-12-04 19:19 x
ローサは館山の佐久間さんの所で聴きました、渋い音と枯れた音が良かったかな、
ローサは古いタイプですとほとんどリコーンされています。タンノイに限らずリコーンされたユニットは本来の音とは違いますね、ユニットの名器程難しいものはありません、
特にGOODMASのAXIOM-80はどうされました?
以前にARUの付いたタイプを聴きましたが高域が暴れていて駄目でしたがアンプとボックスを追求すれば素晴らしく変貌しますね、
ワーフェデールも苦労しましたが今は極上サウンドで鳴るようになりましたがスピーカーほど悩ますものはありません。 何時かはLOWTHERに挑戦しようと思っています。
Commented by いだてん at 2011-12-05 00:29 x
ローサと言えば館山の佐久間さんが有名ですね。私の仲間にもコンコルドまで聴きに行った方がいます。
ご指摘のとおり、ユニットをいかすも殺すも、アンプとボックスですね。
私見では、axiom80もpm6も quadでドライブすると割とよい結果が得られました。axiom80のboxは、未だに出来あっがて来ません。多分、pm6の方が鳴らし易いと思います。
Commented by Y下です at 2011-12-05 21:15 x
館山の佐久間さんと私とは音の求める方向性は同じですからお互い仲が良いです。
コンコルドのローサは私が所属している豊橋のクラブの会長が製作したものですが良い作りです。
名古屋にもローサのユニットを実装して販売している所がありますが価格がとてつもなく高い、
ローサは良いユニットですから本当の英国サウンドが楽しめますが一つ間違えると哀れな音になってしまう、英国スピーカーが一番音楽を聴かせてくれますが最近の英国スピーカーは魅力に欠けますね。
http://garrard301.exblog.jp/9605392/
LOWTHER CORNER ACOUSTA 2011年 12月 01日
ローサー(ラウザー)のこのスピーカーは、「The Dual-Position Acoust」という名称で1966年に発売されたようです。
特徴は、ユニットがキャビネットの後方、斜め45度の角度で取り付けられていることです。
それから、キャビネットはバックロードホーンになっており、その開口部も後ろ側にあります。前面から見た限りでは、スピーカーであるとは理解できないと思います。
また、中高域は壁から、低域は床からの間接音を聞くように設計されいるようです。
したがって、このスピーカーをうまく鳴らすためには、後ろに頑丈な壁があることが必要です。さらに、壁からの設置距離により低域の量感が異なって聞こえます。壁に近づけるほど量感が増しますが、近づけ過ぎるとブーミーな音になります。
実にユニークな、私の好みのスピーカーです。
こちらが正面デス
こちらが後面デス
PM6はこんな感じで付いてます
http://garrard301.exblog.jp/14101103/
LOWTHER バックロードホーン(デュアルポジション、ミニアクスタ)
バックロードホーンの原点が、そして極点がここにある。
昨今再びバックロードホーン・スピーカー・システムが多くのオーディオ・ファンの関心を集めているようです。バックロードホーンについて語るとき、ラウザーのスピーカー・システムは忘れることのできない存在です。
ラウザー・スピーカー・システムの驚異的なリアリティの秘密は、同社が世界に先がけて採用したエンクロージャー内圧力によって駆動される折り返しホーンにあるのです。この技術は低音域での弦の再生において完全な追随性をもち、自由な広い再生を保証します。この追随性は前面に設けられたスタビライザーによって、さらに高い水準に達しています。それ故、一般のスピーカー・システムで生じる指向性が原因の耳の疲れがありません。
もうひとつのラウザーの設計上の特長は、世界最強の高磁束マグネットとハイコンプライアンスとをもった駆動回路です。これによって全オーディオ周波数帯域にわたって最小歪、かつ最適な能率が得られるのです。
この、他に例を見ないメリットにより、各エンクロージャーにただ一つのスピーカーユニットを使用するシングル・スピーカー・システムが可能となり、マルチ・スピーカー・システムでは避けられない、クロスオーバーマッチングについての全てのトラブルを取り去ることができました。
また、普通のスピーカー・システムでは、高域と低域の相対関係がボリュームセットによって変化しますが、ラウザーの高能率システムなら、これらのレスポンスのバランスを損なうことなく、望み通りのボリュームセッティングを可能にします。
ラウザーのスピーカー・システムなら、中央部の音抜けがまったく感じられないだけでなく、同時にその再生の広がりは、リスニングルームの広さをはるかに越えたものとして感じられることでしょう。
いまこそ、バックロードホーンの原点、ラウザーをバックロードホーンの極点として、ラウザーを。
−CMより引用−
http://speaker.kir.jp/cm-sp/lowther1.htm
LOWTHER TP-1 スピーカーシステム 1953年発売
イギリスのオーディオ製品の質的性格は、この国のレコードの歴史的伝統と密接な関係をもっているといえるだろう。
SP時代、イギリスは名実ともに世界最高のレコード王国であった。生産量や技術的水準においてはアメリカやドイツにけっしておとるものではなく、あるいはそれ以上であったといえるかもしれないが、HMVに代表されるレコードの音と盤質のよさは、工芸品的な品格をもっていた。
音だけとってみても、いまGRシリーズなどに復元されているSPの音がレンジの狭さは至しかたないとして、音楽的なバランスのよさということに、つくずく感心させられる。そういう伝統は、たとえば今日のデッカ=ロンドンのffSSの音に伝えられているだろう。ffSSの音が特性的にどうのこうのということになれば、また別な問題が生じてくるだろうが、音楽的なセンスを感じさせるという点では、やはりイギリスの音だと痛感させられる。
イギリスのオーディオ製品は、多かれすくなかれ、そういう音楽的な個性を感じさせるものが多い。とくに、カートリッジとスピーカー−−−つまり、トランスデューサーと称される分野ではその感をふかくする。トランスデューサーは機械的な伝送系を電気的なものにかえる(カートリッジ)か、あるいはその反対(スピーカー)の役割をうけもっている。
純電気的伝送系のアンプリファイアーでさえいろいろと問題があるだけに、系統のちがった伝送系の変換を行うトランスデューサーというものにフラットな性格をもたせるということはたいへん至難な業であり、とくにスピーカーではむずかしいことは、現在われわれのつかっているスピーカーの特性を見れば容易に納得されるだろう。スピーカーを2ウェイや3ウェイのシステムにしてつかおうというのも、できるだけ特性のよいものにしようという考えの現われにほかならないわけである。
しかし、フラット化したスピーカーがよい音色をもっているかどうかということはまた別な問題である。フラットとはおよそ縁どおい特性でありながら、実に魅力的な音色をもっているスピーカーもある。こういうタイプのよいスピーカーは、よい音色をもった楽器に通ずるような性格がある。イギリスにはそういうスピーカーがたくさんうまれている。
ローサーという会社はイギリスでは戦前からハイ・フィデリティの追及をコツコツと行っていた会社だが、一般のレコード再生を主とする愛用者にはあまりおなじみがなかった。世界的に知られる、「グラモフォン」にもほとんど広告を出したことがなく、わずかに同社の製品を扱っている専門店の広告にその名前をたまに見かけたことがあったぐらいである。
しかし、ローサーは長年、バック・ローディングのホーン・システム・エンクロージュアとそれに適合するスピーカーの研究では知られており、その自慢の製品が1953年に発表されたTP−1である。
このスピーカー・システムは1950年代の後半、アメリカでも発売されたが一ばん驚異の的になったのは20センチという小口径のユニットをたった1個つかいながら、再生帯域はオーディオ・レンジをカバーし、かつ能率が50%という素晴しさをもっていたことである。
ローサーのスピーカー・ユニットは現在、PM−2/3/4/6と合計四種類発売されているが、コーンの材質と形状は全部同一である。ちがうのは磁気回路と、コーンの中心部につけられたデフューザー(イコライザー)がちがっているだけである。このことはローサーがともかくひとつの音を追及するための基本方針というものをはっきり打ち出していることがよくわかる。現在一ばん普及しているアコースター(PM−6をレクタンギュラーのホーン・ロード・エンクロージュアに収めたもの)によく反映しているところだが、TP−1はローサーの音というものをもっとも端的に表明しているといえるだろう。
TP−1はユニットとエンクロージュアの両方に特色がある。現在、世界のスピーカー・システムでちょっと類のないものだといってよいタイプだが、タンノイのGRFなどと同様、能率がよくかつ歯切れのよい豊かで明快な低音を得るための、昔ながらのホーン・ロードーエンクロージュアの理論を追及した結果うまれた産物だということができる。
コーナー設置型で、ユニットはエンクロージュアに下むきにとりつけられている。
スピーカー・ユニットからの直接音は、反射器から正面に拡散されてくる。
ユニットの背面から出る音は迷路のような隔壁で仕切られたホーンをとおって、エンクロージュアの下部にぬける。これが、コーナーの壁と床がホーンの延長の役目をなすとともに、折まげホーンとしての実効長が長いので、ユニッ卜のダイアフラムが小さいにもかかわらず、おどろくほどの低音が出る。
PM−3のユニットのロ径は20センチだが、有効径は16センチでフォーム・ラバーのエッジ・サスペンショシで超低域までのストロークが充分にとれるようになっており、かつ強力なマグネット(磁気密度22,000ガウス、総磁束35万マクスウェルというのは、市販スピーカーではもっとも強力なものである)によって充分に制動が利かされることにもなっている。
ダイアフラムはダブル・コーン型で(ローサーのユニットはすべてそうである)メカニカル・クロスオーバーは約4キロヘルツ、ホーンは150ヘルツ以上の再生をうけもつ。能率がよいので連続許容入力はわずか6Wだが音量不足の感じはまったく与えないし、ピーク入力は60Wまでたえるので、ダイナミック・レンジのカバーもまったく問題はない。
TP−1の再生特性をとってみるとかなりデコボコしている。しかし、ユニットを下むきにおいているので高域のピーク感はへっているし、その独得の豊かでつやのある音は類のないものでもある。今日のフラットなハイ・ファイ再生のありかたからみると、クセの多い音ではあるが、それがよく出来た楽器のような魅力をもつ。そのへんに名器に値いするゆえんがあるといえよう。
−月刊stereo誌 世界の名器(1969.9)より引用−
http://speaker.kir.jp/cm-sp/low-tp-1.htm
LOWTHER New ACOUSTA (PM6A ALNICO STANDARD/LR Pair)
【中古品】価格:294,000 円
本製品が搭載するのは20センチフルレンジとしてあまりに有名なPM6Aです。PM6Aのオリジナルは当方の生まれた1950年発売とのことですから、60年近くの長きに渡り現役を続ける唯一の小口径フルレンジユニットといえるでしょう。
LOWTHER(ローサー、またはラウザー)ではこの代表的フルレンジユニットを1本、または2本搭載したモデルを大小併せて過去に数多く発売しており、なかでもACOUSTAに代表されるバックロードホーンに潔く1本だけユニット搭載したシステム構成はある意味で最も音楽性の高い玄人受けするモデルであると思っています。
さて豊かな音楽性や趣味性といった観点から本製品にアプローチする場合、面白いことに内外のハイエンドと称される高価なアンプやオーディオ機器が必ずしも最高というわけではないと考えます。
PM6Aフルレンジユニットは基本設計が非常に良く考えられたスピーカーではありますが、繊細でナイーブな側面も併せ持っており、それが使い方によっては時として荒さや神経質さにつながる場面を過去に数多く目撃しております。セッティング方法も含めてベストを追求しますと、結果として広い場所に大勢のリスナーを集めて景気よくバンバン鳴らすような使い方よりも、一人か二人で、それもそこそこのスペースで至高の音楽再現性を愉しむのに最もフィットするスピーカーであるといえるでしょう。
すなわち純然たるパーソナルユースを前提に導入を考えていただきたいスピーカーなのです。
過去のこの様な経験を再検証するために、今回は
A = 国産老舗ハイエンドA社ソリッドステートアンプ(125W/8Ω)と
B = 300Bシングル構成真空管アンプ(6W)
の両者で鳴らしてみることにいたしました。ソースはアナログ、デジタルのそれぞれで、クラシックからジャズ、70〜80年代のポップス・ロック、それにお気に入りのフォークやラテンといった類です。
まずはA。
多くのハイエンドユーザー間で定評あるアンプですが、その再現性は大変構造的でしっかりしており音そのものは優等生のような安定感を生み出すものの、どの音楽ジャンルを再生してもパターンは一緒であり、音楽の明るさや暗さといった内面への踏み込みが今ひとつ物足りません。この事は同じ20センチフルレンジの名機JBL/LE-8Tでは、ユニットのキャラクターの強さが作用してその様な平面的な喰い足り無さを感じさせないものの、LOWTHERではハイエンドアンプをもってしても表現上の突っ込み不足を露呈してしまうのです。
ところが、です。
Bに接続し直した途端、実に伸び伸びと自由奔放に朗々と歌い出すではありませんか!
パワー感だってむしろこちらの方が上です。
アンプのカタログスペックって一体何なのだろう?とあらためて思い知らされる場面です。
いやそれ以上にこのスピーカーの潜在能力の凄さを身に染みて感じたのです。アンプをたとえ何に変えてみてもスピーカーに本来ないものは表現できないからです。
古今東西、アンプの性格(性能ではない)の差がこんなに如実に出てくるスピーカーも少ないのではないでしょうか。
では使いにくいのか?と考える御仁もいらっしゃると思います。しかし逆に考えればこんなにフィットしやすいアンプを見つけやすいスピーカーも数少ないでしょう。
フィットするアンプで鳴らしさえすれば、それはまた他のオーディオシステムでは得難い
何とも妖艶極まりないボーカル、
生演奏以上に艶やかで心惹かれる弦楽器、
弾力性や伸びやかさに富んだ現実感あふれる打楽器、
まるで天使が舞い降りて弾き始めたかのようなピアノや木管・・・
本当に止めどなく自由自在に音楽表現が懇々とわき出てくる印象なのです。当方、柄にもなくいつ果てることなく何枚も何枚もレコードを取り替えて聞き惚れてしまう羽目になってしまいました。
スピーカーって昔から殆ど進歩していないという方もあれば、いや最近のものは断然進歩しているという方もいます。一体どちらが真実なのか、LOWTHERを聴いてみた結果、当方も少し混乱しております。あらためて頭の中をよく整理したいと思います。
少し冷静になってよく考えてみますと、LOWTHERが人の心を惹きつける魅力は、必ずしも現実音的生々しさとは少し意味が異なるのだと思います。ある意味で現実音離れした理想郷や桃源郷のような美しさ(から来る生々しさ)といえば判っていただけるでしょうか。
LOWTHERを聴く者としては、たとえそれが分かっていてもそこから離れられない魔力を秘めている様な気がいたします。考えてみれば100年以上前の大作曲家にしても、ドラッグや麻薬で短い生涯を駆け抜けた名ジャスプレイヤーにしても、彼らの脳裏にあったのは現実にはあり得ない音楽による理想郷の追求であったのではないでしょうか。
生音は一期一会で刹那的であり、しかも録音した時点で生音はディフォルメされてしまう以上、人の心をつかむものであればオーディオ再生ではどのようなサウンドも許されるのですから、オーディオ再生を追求する上で現実音的生々しさの追求以上に心を豊かにする生々しさが(今この時代だからこそ)大切であるような気がいたします。
それにしてもあらためてグッド・コンディションのLOWTHERを聴くと、実に良く謳うなあ!と惚れ惚れします。真空管アンプでドライブした場合CDでも十分すぎるほど楽しく聴けるのですが、やはりアナログ再生との相性の良さは言うまでもありません。
その昔例のTANNOYは『スピーカーの女王』の称号を与えられましたが、LOWTHERをしいて呼ぶなら『スピーカーの歌姫』ではないでしょうか。『天使のスピーカー』というのもありかな、と思います。威厳や荘厳さより、常に身近にあって人々に音楽の夢を与え続ける・・・そんな立場が相応しいのかも知れません。
なお参考までにローサーの箱の価値をお知らせいたします。
本製品と同じバックロードの箱をオリジナル通りに特注したら幾ら位か?
2008年にあるお客様からの見積もり依頼により、有名な箱屋さんのタテマツ音工さん(愛知)に見積もってもらったところ、1台あたり約25万円とのご回答でした。新しい箱を特注いただくのも結構ですが、ならば LOWTHER 認証の本製品がお買い得ではないかと思います。
◆現品に搭載するPM6Aは2009年4月に弊社が調達した新品です。
(元箱・付属品完備・ユートピア正規輸入品)
◆現品(New ACOUSTA)はLOWTHER代理店がヒノ・オーディオ時代の製品です。現在同社から発売されている同社製バックロードホーン・ボックス(ACOUSTA-115)より一回り大きなサイズで材質も異なります。
◆現品(キャビネット)には小キズは多数ありますが、目立つキズや腐食・変色・潰れ・凹み等はございません。箱はしっかりしております。
◆内部配線材はOyaide製PC-OCC-A導体に交換済です。
◆付属品:サランネット(黒色)状態は綺麗です。
◆中古保証:キャビネットは無し。PM6Aユニットは新品保証。
【スピーカーユニット】
●形式:ダブルコーンフルレンジ(アルニコマグネット)
●口径:20cm
●総磁束密度:17,500gauss
●再生周波数帯域:30〜20,000Hz
●インピーダンス:8 or 15Ω(現品は8Ω)
●出力音圧レベル:98dB
●許容入力:20W
●重量:3.0kg
希望小売価格:¥86,000(税込)/1本
【エンクロージュア】
●形式:折り曲げ式バックローディングホーン
●材質:パーチクルボード/チーク付板張り仕上げ
●サイズ:W475×H920×D390
●重量:約40kg/台
希望小売価格:\480,000(発売時、税別、PM6A込み完成品)
http://www.kensaudio.co.jp/cgi-bin/goods.cgi?goods=2590
ローサー(Lowther)スピーカーがやって来た! 2006/4/10(月) 午後 9:50
昨日、待ちに待ったローサー(Lowther)デュアルポジション・アクースタが我が家にやって来ました。本当は昨夜中につないで鳴らしたかったのですが、接続に手間取り、先ほどようやく鳴らしたところでした。
ローサーというメーカーは、直径20cmフルレンジのドライバーユニットを一風変わった箱に組み込んだスピーカーを数種類発売していますが、その中でもデュアルポジション・アクースタは、ドライバーユニットが斜め後ろ向きに付いているという変り種です。したがって音は斜め後ろ上方に放射され、壁や天井に跳ね返った間接音を主に聴くことになります。(写真左は正面斜め側から、右は斜め後方から撮ったものです。背面は仕上もしていないところが、いかにもローサーらしさを感じさせます)
ローサーの箱は全てバックロードホーン(箱の中が折り曲げホーンになっており、ドライバーユニットの背面から出た低音が増幅される)形式ですが、デュアルポジションはホーンの開口部が狭く、本格的なホーンというよりはむしろラビリンス型(箱の中が迷路のように仕切られている)に近い特性ではないかと思われます。そのせいか、大変素直で伸びやかな低音です。(なお、通常のデュアルポジションはホーン開口部が真後ろに開いているのですが、このスピーカーはホーンの出口が斜めに仕切られ、箱の左右から低音が出るようになっています)
ローサーは一般に弦の音色が魅惑的と言われていますが、デュアルポジションの場合なんといっても素晴らしいのはオペラ、その中でもライブ録音は絶品です。その音場は舞台の左右だけでなく、前後の奥行きや上下の感覚まで再現され、二つのスピーカーの後方にあたかも舞台のミニチュアが再現されたかのように聴こえます。
実際に、たとえばクナッパーツブッシュ指揮のワーグナー「パルジファル」(1962年バイロイト音楽祭ライブ)第1幕第2場「アンフォルタスの苦悩と聖餐の場」を聴いてみると、舞台奥のティトゥレルの声はまさに墓の中から聞こえるよう、聖杯の周りで歌う騎士たちのコーラスと舞台後方の高所で歌う少年たちの歌声も鮮やかに描き出され、舞台正面手前のアンフォルタスの嘆きの声は目の前で歌っているかのような実在感があり、さらにオーケストラの厚いうねりがそれらを包み...
まるっきりべた褒めになってしまっていささか気恥ずかしいですが、本当に魅力的なスピーカーに巡り合えたものだと、しみじみ感じてしまいました。
http://blogs.yahoo.co.jp/anonymat_21/2309336.html
それでもローサーが欲しい方へ
なかなか良い品物が手に入らないローサーだが、佐久間アンプを造ったうえは、ぜひ、ローサーで鳴らしたいと言う方も多いと思う。もし、これからローサーを買おうという方は、くれぐれ もお店を選んだほうがいい。
壊れたPM3のいれもの(PM3はTP1専用で、アルミで作られたいれものと一体になっている。ユニット自体がすでに、ホーンのはじまりになる構造である)だけを取り出し、PM6のフェライトを強引にビスで付けてのPM3といつわって売っていたりする、とんでもないところもあるようだ。
ただ、どの時点でPM6が3に化けたかは分からないのでお店ばかりを責めることはもちろんできないが。
私のオーディオベクター新型(現在は旧型を所有)はMJの「ゆずります」のコーナーで譲っていただいたものだが、ローサーのロゴが金色のマジックで塗られていた。
前の持ち主によれば、店にあったときはどうもなかったのに、家に配達されたときには、全色に塗ってあったと嘆いておられた。私はおおさわぎをして、もとのホワイトに戻したのだが、オーディオショップにはくれぐれも用心しなくてはいけない。
ここで、イギリスでの値段を紹介すると、PM6アルニコで65ポンド、PM2で145ポンド、PM4で295ポンドである⊃(4年前)1ポンド260円くらいとしてPM4で76000円。大体、日本では3倍くらいの値段で売られているのではなかろうか。
こういうことを書くとオーディオ店からよい顔はされないだろうが、真空管でも、どこか別の会社の製品にRCAのスタンプを押したり、刻印を打ったりして高く販売するのが当たり前のようになってしまった今日、オーディオファンがスピーカーの原価を知っておく必要があるかもしれない。
話がそれたが、お店が3倍の値段で売るのは暴利だと思われる方は、イギリスで買って来るか、個人で輸人するか、ということになる。旅行ついでにイギリスにいっても買うのなら、あらかじめローサーを売っているオーディオショップを見つけておかなくてはいけないだろう。
イギリスにも秋葉原のような通りがあるが、ここでは現在日本製品が反乱している。電話帖で調べてもロンドンにはLOWTHERはなかった。私はイギリスの友人に、売っている店を探してもらっているのだが、末だに発見できないでいるようだ。パック旅行のついでに、などというのはほとんど不可能に近いようである。
なお、最近はカナダ等を経由して入ってくるローサーもあるようだが、私は詳しいことを知らない。
意地でもローサーが欲しい方へ
日本でもイギリスでも手に入らないのなら、直接木社から買うしかない。いわゆる個人輸入だが、私は今まで直接買ったことが二回ある。
一回目はPM6を注文したのだが、送金しても1年近く昔沙汰がなく、送金の確認、間い合わせの手紙を数度書いて送ってもらちがあかず、あげくの果てにイギリス領事館に手紙を書いてもらったが、結局これも無視された。
あきらめて、さらに1年以上たったころ、やっと届いた。宛先はまるでむちゃくちゃで、よく届いたもの、と感心してしまった。もしかすると、地球上をあちこち巡っていたのかもしれない。薄いダンボールの箱に入れられており箱の中の発泡スチロールは粉々に砕けていたが、ユニットは無事であった。
普通ならこれにこりるところだが、運が悪かったんだということにして、もう一度注文した。
PM2とPM4を佐久間さんの分もあわせて、合計4個である。
なんのことはない、二回目も同様で1年以上音沙汰なし。手紙を書いても、前回とまったく同じこと、送金するまではものすごく丁寧な返事が返ってくるのに、送金をしたとたん音沙汰なしである。ローサー社が詐欺をやっているのでなかったら、品物を送る部署がとんでもない連中の巣窟ということになるだろう。
しかし、最近、イギリスのヒースロー空港で、日本からの膨大な量の郵便物が配達されないまま発見されたとの新聞報道があったが、このようなことになっていたのかもしれない。なにもローサー社だけが悪いとは言えないだろうが。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:yXHcTT4M9dIJ:www10.big.or.jp/~dh/magazine/lowther/l4.html+%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC&cd=9&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
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