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(回答先: 大日本帝国憲法を改正した日本国憲法が制定され、国会の賛成多数で可決された 当時国会はGHQの間接支配下にあった 投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 4 月 19 日 18:03:47)
はじめまして。
>さてinosisi80さんは、
>現憲法が国民に主権がないときに作成されたものだから無効だ、と主張されていると理解しています。
>違っているようでしたらご指摘下さい。
いきなり、ちがっています。
書き込むときは、よく相手の論を読んでから書き込みましょう。
それでも反論しないと、そう思われつづけるんでしょうね。(迷惑ですねえ)
>現憲法が国民に主権がないときに作成されたものだから無効だ、
上記が理由のひとつに含まれていないとはいいませんが、ほかに何回も強調して書いているのがあるでしょ。
こちらの主張してきた(あ)と(い)の二つだけは最低でもご理解ください。
(あ)は法理論(い)は事実論です。
(あ)憲法違反であること (帝国憲法75条違反)
(い)全行程における日本側自由意思の不存在 (帝国議会でさえなかった)
それぞれ解説しますと、
■(あ)憲法違反であること (帝国憲法75条違反) http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/folder/21783/
75条 憲法及皇室典範は攝政を置くの間之を變更することを得ず
これに関する伊藤博文著「憲法義解」の75条の解説にはこうある。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−伊藤博文著「憲法義解」の75条の解説−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
恭て按ずるに、摂政を置くは国の変局にして其の常に非ざるなり。故に摂政は統治権を行うこと天皇に異ならずと雖、憲法及皇室典範
の何等の変更も之を摂政の断定に任ぜざるは、国家及皇室に於ける根本条則の至重なること固より仮摂の位置の上に在り、而して天皇
の外何人も改正の大事を行うこと能わざるなり
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
これらに関し南出喜久治氏が明解に解説している。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−南出喜久治氏が解説−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
http://www.meix-net.or.jp/~minsen/kako/bunko/kokutai/kokutai3.htm
理由4 帝國憲法第75条違反
この普遍の法理は、帝國憲法にも規定がなされてゐた。
「憲法及皇室典範ハ摂政ヲ置クノ間之ヲ変更スルコトヲ得ス」(帝國憲法第75条)との趣旨は、摂政を置く期間を国家の「変局時」
と認識してゐることにある。従つて、「通常の変局時」である摂政設置時ですら憲法改正及び典範改正をなしえないのであるから、
帝國憲法の予想を遥かに越えた「異常な変局時」であり、マッカーサーといふ「摂政」を遙かに超えた権限を有する者によつて、
天皇大権が停止、廃止、剥奪されてゐた連合軍占領統治時代に憲法改正と典範改正ができないし、また、それを断行したとしても
絶対無効であることは、同条の類推解釈からして当然である。この事由こそが占領憲法と占領典範とが法的に無効であることの根幹的
な理由である。つまり、帝國憲法と正統典範に違反した帝國憲法の改正と正統典範の改正はいづれも無効であるといふ単純な理由なの
である。
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実に単純明解である。
完全軍事占領下主権喪失の状態が「摂政設置」という国の変局状態を超える変局状態か否か?それさえ見極めてこの75条を適用するだ
けで法理論として無効が立証される。
帝国憲法75条の法意が文字通りの摂政設置下の改変と完全軍事占領下の改変とどちらを強く禁止するかを考えればよい。だれが考え
ても答えは後者だろう。前者は禁止されるが後者は禁止されないなどという答えは導き出せないのである。
尚、憲法明文化にあたり「外国に完全軍事占領されている場合は憲法の改変が禁止される」なとどいう不吉な悲観的なことは憲法条文
に明記されるはずがないし違憲な憲法が制定された場合の処理方法まで明文化されないのは常識があれば理解できるはずである。
当たり前のことほど書かれないし書かれたとしても最小限の異常(変局状態)を例示するに留まるのは当然である。
不吉までを予測させない程度「摂政を置くの間」と75条のようなスマートな表現に留まるのは当然である。それでいて法意としては天皇
大権の行使が円満に行えない場合の最小変局、つまり国の変局時を予測し、この「最小変局期間乃至これを超える変局状態にある期間」
内での憲法や皇室典範の改変を禁止するという的確な法意が現れているといえるのである。
又、「外国によって完全軍事占領されている間には憲法改変を禁止する」というような当たり前すぎて書かないことはほかにもある。
●禁止を破って行われた改変はなんらの行為を要せずそのままで無効である。
●違憲無効の憲法をまかりとおらせたままの国家運営も禁止される。
●もし違憲無効状態を出現ならしめた場合にはその状況から一日も早く脱出する策を実施しなければならない。
これら当たり前のことは書かれないのである。
しかし世の憲法学者(=憲法業者)はこの当たり前のことを言わないのである。
■(い)全行程における日本側自由意思の不存在 (帝国議会でさえなかった)
A.GHQ憲法草案→ B.政府案→ C.帝国議会審議 → D.天皇裁可、公布
始源的有効説は A と B の場面では自由意思が日本側になかったかもしれないけれども国民の代表である C の場面では自由意思があっ
たのだという前提で理論化された有効説です。ところがこれらはすべて平成7年の議事録の公開によってその前提がなくなりました。
事実に沿わない論理は空論と言います。A〜B〜Cの領域において日本側の自由意思がなかったようなものは法律論議をはじめるまでも
なく事実の問題として無効です。
3の主張の一部には(い)の無効原因があろうと D の天皇の行為に着目して有効とする立場もあるようですが(あ)と(い)の無効
原因を乗り越えるのは(憲法違反を治癒できないことと、公布や裁可は法創造の原動力となりえないから)不可能ということに加えて、
帝国憲法に則れば被占領下(戦争中)の公布等は講和大権上の講和(国家間合意)の履行行為として無理なく合憲的に説明され
「日本国憲法」という名の下位規範(講和条約)の天皇による公表と解釈できます。これなら議会等の立法行為の不存在及び違憲行為の
断行という致命的な無効原因を治癒するまでもなく13条に基づき「日本国憲法」が有効となります。
後発的有効説は、始源的には立法行為の実体がなかったと認めたうえでの理論となりますが、この理論がどんなに本来の形から乖離し
ているものかを思考すればわかります。
ものごとには順序があります。有効な規範は立法機関(A〜C)において有効な審議等立法行為によって成立後、国民に対し遵守すべ
き有効な規範として公表(D)されるのです。無効な規範が立法機関の手を離れた後になって国民の遵守や定着や時効など事実継続に
よって有効になったり立法されるものではありません。これら後日の国民の姿勢や行為は立法機関にかわり「法創造の原動力」にはなり
えないのです。
これら破綻した有効論1〜8はいわば無効論となりました。
上記のとおり、無効原因の代表例は2つです。
しかし細かいことを言えばほかにも帝国憲法違反はあります。
<講和条約なのに憲法である>と強弁、こじつけることによる憲法違反を列挙しましょう。
http://www.meix-net.or.jp/~minsen/souko.htm
●発布勅語
●3条 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
●4条 天皇ハ國ノ元首ニシテ統治權ヲ總攬シ此ノ憲法ノ條規ニ依リ之ヲ行フ
●5条 天皇ハ帝國議會ノ協贊ヲ以テ立法權ヲ行フ
●13条 天皇ハ戰ヲ宣シ和ヲ講シ及諸般ノ條約ヲ締結ス
●73条 將來此ノ憲法ノ條項ヲ改正スルノ必要アルトキハ勅命ヲ以テ議案ヲ帝國議會ノ議ニ付スヘシ此ノ場合ニ於テ兩議院ハ各々其ノ總
員三分ノ二以上出席スルニ非サレハ議事ヲ開クコトヲ得ス出席議員三分ノ二以上ノ多數ヲ得ルニ非サレハ改正ノ議決ヲ爲スコトヲ得ス
●75条 憲法及皇室典範ハ攝政ヲ置クノ間之ヲ變更スルコトヲ得ス
(解説)
戦争中の講和段階の出来事の法的意味をとらえるのに、はじめから13条を無視しているのが問題です。つまり、戦争中(占領中)の
交渉事なのにあらかじめ
13条「和を講じ」を無視しておきながら、
75条の改正禁止規定に違反して
発布勅語と73条に規定された天皇の一身専属にかかる改正発議権を敵国の外国人が侵害してGHQ案を発議し
5条の日本人による自由な審議をゆるさないで行われた改正行為につき他に有効の論拠がないからといって天皇の行為(裁可発布)のみを
有効の根拠とすることは、(http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/135056/)
3条の「神聖にして侵すべからず」という天皇の無答責の定めに違反します。
ゆえに4条に完全に違反します。
これだけの条項に違反しながら、かつ、日本側自由意思による審議のないものを憲法だとこじつけているのです。
別に、「日本国憲法」の規範としての実効性だけが確保できればいいのなら、憲法とまで理由もなく強弁する必要はないのです。
普通は国家間で締結された合意であれば条約と呼びますね、又、戦争末期講和段階に戦争の相手国と交渉して規範化した双方行為による
合意の産物は、講和条約とよぶでしょう。実態から言えば「日本国憲法」は名が憲法であっても実は講和条約です。
そう解釈するなら、これら
●発布勅語
●3条 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
●4条 天皇ハ國ノ元首ニシテ統治權ヲ總攬シ此ノ憲法ノ條規ニ依リ之ヲ行フ
●5条 天皇ハ帝國議會ノ協贊ヲ以テ立法權ヲ行フ
●13条 天皇ハ戰ヲ宣シ和ヲ講シ及諸般ノ條約ヲ締結ス
●73条 將來此ノ憲法ノ條項ヲ改正スルノ必要アルトキハ勅命ヲ以テ議案ヲ帝國議會ノ議ニ付スヘシ此ノ場合ニ於テ兩議院ハ各々其ノ總
員三分ノ二以上出席スルニ非サレハ議事ヲ開クコトヲ得ス出席議員三分ノ二以上ノ多數ヲ得ルニ非サレハ改正ノ議決ヲ爲スコトヲ得ス
●75条 憲法及皇室典範ハ攝政ヲ置クノ間之ヲ變更スルコトヲ得ス
上記全部に違反することなく「日本国憲法」は有効です。つまり、「日本国憲法」を13条講和大権の発動による国際講和条約と理解する
のです。73条による憲法改正と理解しようとすると、事実とマッチしないし多くの憲法違反となるのですが、講和条約と理解すると
事実とマッチするのはもちろん憲法違反がゼロになるのです。
不思議だとおもいませんか?
「憲法」であるのか「講和条約」であるのか、今、考えればあきらかに名は憲法でも実は講和条約です。明らかになった事実からも、
帝国憲法適用による法理からも。です。
ただ、この「憲法である」との路線を引いたのは何かといえば、被占領下の憲法学です。ことの発端はこれだけです。
>確かに現憲法制定時は、GHQの占領下にあり、国民に主権はありませんでした。しかし、政府は機能しており、普通選挙で選出された
>国民の代表が国会議員を構成していました。
>当時の状況はGHQが国会の上位に位置し、国会を通してGHQの間接支配が行われていたといえるでしょう。
>このような状況でGHQは憲法草案を官民から募りましたが、そのほとんどが大日本帝国憲法にほんの少しの変更を加えただけのもので
>した。このことに危機感を抱いたGHQは、新憲法の「指針」を示しました。結局、GHQの意志が色濃く反映された日本国憲法が制定され、
>大日本帝国憲法は日本国憲法に改正されました。
>Wikipediaによれば
>1946年、政府は「修正帝国憲法改正案」を枢密院に諮詢(19日と21日に審査委員会。)した。10月29日、枢密院の本会議は、天皇臨席
>の下で、「修正帝国憲法改正案」を全会一致で可決した(美濃部・顧問官など2名は欠席。)。同日、天皇は、憲法改正を裁可した。
>11月3日、日本国憲法が公布された。
>とあります。
>ここが争点になりますが、GHQ支配下にあって制定された現憲法は無効なのでしょうか。このことについてはinosisi80さんが指摘する
>までもなく、GHQ支配下で制定された憲法は無効だという主張は以前から数多くありました。何もinosisi80さんが初めてというわけで
>はありません。
>現憲法制定当時、多くの国民がそれを支持し、朝鮮戦争時に改正を打診された政府も「その必要なし」と回答したという事実があります。
>さらにサンフランシスコ講和条約で国際的に日本国民の主権が認められてからから55年以上経過した現在まで現憲法は一度も改定され
>ていません。このことは、たとえGHQ支配下という状況にもかかわらず、大日本帝国憲法を改正した現憲法は国民の大多数の支持を受け
>ており、現時点でも多数の支持を受けているといえます。
>手続き上、問題があるから無効だと短絡的に考えるのではなく、憲法条文の内容が問題であり、基本的人権の保障、主権が国民にある
>ことを明記した現憲法は近代憲法の要素を備えており、尊重すべきものといえます。
>現憲法が広く国民に受け入れられ、全ての法律が現憲法をもとに制定されている現状を直視すれば、手続きの問題を主張することは現
>状に目をつぶった不毛な主張であるといえます。
上記、貴殿の評論が入った経過説明ですが、どんな詳細な展開があろうと、
(憲法違反)
国家の異常変局時期(被占領下)での憲法改正の<断行>が無効なのです。わかりますか?その当時の国民が主観的に納得してやったとし
ても憲法違反は憲法違反なのです。この単純なことが理解できますか?
(法治と人治)
法治国家であれば帝国憲法を守らねばなりません。支持したとか、しないとかは論外です。支持したから憲法違反でも有効になるのならそ
れは法治ではありません。
(正当性論と効力論は別次元)
内容の良否とかいう正当性を論じだしたら、評価は人それぞれであって千差万別、また良いから有効ということにはならないことくらいわ
かるでしょ。
(違法期間が長いことは有効の証にはなりません)
(改定の有無と効力論と無関係)
>全ての法律が現憲法をもとに制定されている現状を直視すれば、
貴殿は全然、相手の論をよんでないですね。
ここまで読んできて、あきれました。そんな心配は貴殿の脳内無効論の話であって、法的安定が確保されているのがこれまで述べてる「新
無効論」の特徴なんですよ。おねがいしますよ。
私は「日本国憲法」が有効だと主張しているでしょ。理解できますか?
そのことは、いままで、何回も書いてますが、ここのがわかりやすいでしょう。
ここ↓の
http://www.asyura2.com/07/kenpo1/msg/204.html
ここ↓
http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/119581/
http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/121403/
貴殿を相手にしたのが不毛だったかも。
興味があったら以下も読んでくださいね。
(法理論関係)
日本国憲法の死亡 有効論への即効解毒剤 http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/127419/
●憲法違反であること(帝国憲法75条違反)http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/123476/
●全行程における日本側自由意思の不存在(帝国議会でさえなかった)http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/123933/
◆さらには後発的有効説もアウトです。http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/136122/
(事実論関係)
日本国憲法の誕生-1/政府草案/松本乙案http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/140671/
日本国憲法の誕生-2/松本乙案≒民間草案http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/141690/
日本国憲法の誕生-3/GHQ案押付プロセスhttp://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/142478/
日本国憲法の誕生-4/ポツダム宣言違反http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/142899/
日本国憲法の誕生-5/GHQ統制帝国議会http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/143605/
日本国憲法の誕生-6/其ノ筋ノ意向「国民主権」http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/144091/
日本国憲法の誕生-7/皇室自治・職能代表制http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/144627/
日本国憲法の誕生-8/第9条修正ドタバタ劇http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/145097/
日本国憲法の誕生-9/占領軍制定無効憲法http://inosisi80.iza.ne.jp/blog/entry/145922/
実際
http://www.youtube.com/watch?v=c33h1eDTaVY
http://www.youtube.com/watch?v=yfbvkiTe7BY
http://www.youtube.com/watch?v=Ob-d5YJqcsc
http://www.youtube.com/watch?v=tvdHsxuO1v0
http://www.youtube.com/watch?v=BhWGH_ik-Uk
http://www.youtube.com/watch?v=i3EzQagWSiU
これら↑で行われているのは国家の(憲法改正という)単独行為ではなく戦争終結のための条件整備(講和行為)です。