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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050319-00000001-san-pol&kz=pol
自己負担7割に 医療給付費の抑制試算 厚労省
厚生労働省は十八日、「社会保障の在り方に関する懇談会」に対し、今後の医療給付費の伸びを名目国内総生産(GDP)の成長率の範囲内に抑えた場合、医療費のうち平成三十七年度の患者本人負担は当初見込みの三倍の約45%に膨らみ、医療機関窓口で支払う自己負担率は現行の三割を六−七割に引き上げるのに相当するとの試算を提示した。医療費は毎年約一兆円ずつ増大し、十六年度予算ベースで三十二・一兆円となり、三十七年度には六十九兆円になるとみられている。このため経済財政諮問会議がGDPの伸びの範囲内に給付を抑制するように主張したのを受け、厚労省が試算したものだが、自己負担が六−七割に増えることに反発を呼ぶのは必至だ。
試算はGDPの伸び率を二十二年度までは年率2・1%、それ以降は1・6%と仮定し、厚労省の推計値「社会保障の給付と負担の見通し」にあわせて検証した。三十七年度の場合、医療機関の窓口で支払う患者本人負担を含めた医療費は六十九兆円で、厚労省の見通しでは五十九兆円の医療給付費が必要。
ところが、これをGDP成長率の範囲内で抑制すると医療給付費は三十八兆円となり、差額の二十一兆円(全体の30%相当)が新たな患者負担となると指摘している。当初見込んでいた患者負担十兆円(同15%相当)と合わせると、患者負担は総額三十一兆円(45%相当)となる計算だ。
新たな負担分を含めた患者負担を医療機関の窓口で支払う際の自己負担率に置き換えると、現行の三割から六−七割(七十歳以上の高齢者は原則一割負担が四−五割)の引き上げが必要で、受診抑制による医療費の縮減効果を見込んでも五−六割(高齢者は三−四割)が必要と見込んでいる。
生活習慣病対策や入院日数の短縮など十八年の医療制度改革で取り組む医療費抑制策の効果についても試算。三十七年度には医療費総額の約一割にあたる約七・七兆円が削減できるとした。生活習慣病対策では三十七年度の見込み額十八兆円に対し二・八兆円を削減。入院日数の短縮では、約四・九兆円削減が見込めるとした。
(産経新聞) - 3月19日5時4分更新