現在地 HOME > 議論20 > 700.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 労働の私有化とは何か? 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 3 月 29 日 21:48:45)
ワヤクチャ さん 私はこの言葉の意味を縄文ビト様にもっと早くお聞きすべきでした。
他者の労働を買う事が「労働の私有化」の意味ですよね?
でしたら、労働を貨幣と交換しない方式でいかに経済を成り立たせるのかを提示しなければ「労働の私有化」の禁止はできないという事はご理解いただけますでしょうか?
縄文ビト 本当によく聞いてくださいました。何回も書いているのですが、まだ理解されていないようですので再度書かせてもらいます。これは真相ハンターKさんに返信した文章です。
真相ハンターKさん返信させていただきます。
真相ハンターKさん 縄文ビトさんは
『労働の売り買いの無い社会を創ろう』
『他者の労働の私有化を禁止しよう』
というスローガンを掲げておられます。
真相ハンターKさん という事からして、「労働の売り買い」とか「他者の労働の私有化」という概念(考え方)が難しすぎます。正確にそれを認識できる人は多くないでしょうし、認識しても10人が10人違った認識になりそうです。
縄文ビト 確かに皆さんが私を無視しているという感じを受けました。今まで自分なりに理解してきたものを直線的に出していたわけですから、また聞いてくださる人もいなかったので、私なりに不満も持っていました。
ここで『他者による労働の私有化を禁止しよう』ということは、確かに説明するのも難しいですね。これは人間とは何かということの中で、歴史的な見方を含んでいると同時に、人間社会の不平等の原因にもなっています。
まず歴史的なものから説明させていただきます。
現在の資本主義社会という仕組みの中で人々は何でこんな社会で生きなくてはならないのだという疑問も無く生活しているわけです。ですが哲学から見れば、この社会が目的も無く作り上げられてきた社会であると見破れます。
そしてその根源を歴史を遡ったある地点に原因があったと見ます。その根源とは『他者による労働の私有化が行われていなかった社会』その時代が日本では縄文時代でした。社会全体の労働によって生産した富は社会全体のものであるという考え方のもと、構成員全体で消費していた社会が2,300年前まであったのです。そしてその時代をより遡れば100万年前とか500万年前とかまで遡れます。日本ではわずか2,300年前までその考えのもと不平等の無い生活をしていたのです。
私がここではっきり言っておきたいのは。文化とか文明とかの問題ではなく、対人間としての平等感覚によって生活していた社会があったということです。その社会が崩れた原因が、現在の考古学等から判断しますと、農耕・牧畜が発生した時点から徐々に不平等化が芽生えだしたといえます。その結果、力のある者が人間社会を支配してきたといえます。
日本では江戸時代、武士が人間社会を支配していました、その中で支配されているという感覚を持った人は少数でしよう。現在でも資本家に支配されていると感じている人は少数ではないかと言えます。
人の歴史はその時代の力関係によって支配されてしまうともいえます。現在の力とは資本の力です。経済を握られた時、各人の労働力は、本来では人が生きるために労働をするのが当たり前なのに、労働力は経済を握っている一部の資本家の手によって買うか買わないかが決定されてしまいます。ただ自由という名の下に民主主義という形を使っているのも資本を持っている側の論理からですから、その民主主義、主権在民という考え方を使って労働力の売り買いの無い社会を創るのも民主主義の一方法なのです。
また現在の社会は労働力を買う側にとっては、人の労働力を自由に買うということが出来ますが、売る側にとっては自由に売ることが出来ないという不自由さがあります。これは決して自由な社会ではないとはっきりといえます。
真相ハンターKさん 単純に考えれば、「その企業(組織)が得た利益の分配が不適当である」の方が分かりやすいのではないでしょうか?
ビル・ゲイツ氏が個人では使い切れない富を手に入れてしまったのも、他人の労働を私有化したというより、組織の分配を不正に自分に多くしたからです。あくまで労働力の所有者は企業であり、組織であり、グループである筈です。
縄文ビト kさんの言うように「組織の分配を不正に自分に多くしたから」ということも出来ますがそれを是正することが現在の法律で出来ますか、出来ないためにビル・ゲイツ氏は巨万の富を手に入れているのではありませんか、総体的な巨額の富を得ながら、それは彼個人の労働で得たものではなく全体の労働で得たものです。そして分配が適正でなかったために彼は巨万の富を手中にしたのです。そして巨額な富を作り出す力が全体の労働力がもたらしたにもかかわらず、いったん次に新しい技術が他から出た時には彼は富を築き上げた元となった労働力(従業員)のリストラを敢行するでしょう。
その世界では人間は使い捨てになっているわけです。
そのような「人間が人間でない生き方」を変えていかなくては、より人間が使い捨てになる時代が来ているわけです。
真相ハンターKさんに書いた文章ですが。もし疑問がありましたらまた書かせていただきます。