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投稿者 如往 日時 2005 年 1 月 04 日 17:22:02:yYpAQC0AqSUqI
 

(回答先: 労働運動の弱体が恫喝を野放しにしているのでしょうね。 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 1 月 03 日 21:46:36)


 ワヤクチャさん、レスをありがとうございます。


 恫喝が個人の身に降り掛かることとして対応すべき喫緊の問題と意識するようになったのは、以前に阿修羅でもまた最近のTV番組でも取り上げられましたが、象徴的にはロッキード事件によって故田中角栄首相は米国の策動に嵌められたという言説を想起したためです。恫喝は外交上では警告になろうかと思いますが、大抵の場合、警告を発する時点では既に様々なオプションが立案され実行されるだけになっているでしょう。アングロサクソン・アメリカンの思潮には日本人の想像を超える、恫喝の歴史(伝統)が脈動していると思い知らされたものです。
 国内に目を転じると、その他に恫喝に絡む中核的問題としては抵抗権があります。日本国憲法では抵抗権については実にさらりと触れられているだけです。日本国憲法が民定憲法であるとするならば、抵抗権はその立憲主義を担保する最後の砦と言うことができるでしょう。憲法では個人の抵抗権は保障されていますが、集団での抵抗権の行使は内乱罪として一定の制限(頚木)を設けています。ただし、国民の総意が内乱を望んでいないことが前提になります。

 日本の論者の中では極々少数ですが、軍事評論家のガブリエル中森氏のように米国を見習って日本国民も武装すべしという論を展開している人もいます。そもそも国民自ら武器を所有していないことが、個人と国家(権力)や国家と国家の関係性が具体的に見えて来ない原因であるという主旨です。私は日本への適用や無論その実施に直截には賛同できかねますが、米国で銃砲の規制が遅々として進まないのは、武器の存在が建国の歴史と不即不離であることに起因していると見ています。つまり、新大陸への侵攻に際してはもとより、武力で独立を勝ち取って来た経緯を考えても、それが国家(大英帝国)にたいする抵抗の標であったことは、アングロサクソン・アメリカン(エスタブリッシュメント)の心に刻印されて今日でも生き続けているのではないでしょうか。もちろん、移民が繰り返され来た人種の坩堝の国で、絶えず人々が人種間の軋轢に曝されていることも少なからず関係していると思っています。

 ところで、米国と日本国とが政治的に親密な関係にあるとは少なくとも日本では衆目の一致するところでしょう。その中には、方やメンバーの自由な行動を許そうとはせずパートナーの自立など全く望まぬ頑強なコアの層があり、方やパートナー内部には自立を諦めて追随するを完全に習い性にしてしまっている一群と自立の道を模索し苦心惨憺している一群が存在します。特に後者の意識レベルや知的レベルは様々で一括りにできません。けれども、そのようなファクターで構成される日米関係が確定しつつあると見ています。
 我々日本人にとってそのような手枷足枷に加えて民主主義の枠組みを堅持しつつ、権力による恫喝に抵抗していくための方策を模索するのには当然の如く限界性や困難さを伴ないます。しかしながら、徒に臆する必要はないと思いますし、先ずは基本的な手続きとしてかかる認識の上に立つことが肝要であると思量しています。

 お問い合わせのHNについてですが、「ジョオウ」と読みます。その意味は、“如来”がかく(行を修めて)の如く来れる者ならば、我々人間はかくの如く往く者、すなわち“覚有情”(俗にあって覚ろうとしている存在)と謂えるのではないかという個人的で勝手な解釈に基づいています。尚、“阿修羅”には仏法を護る軍神の意味もあることから、たとい匹夫の身であっても少しでも知の護持に与することができればとの願いを込めています。
 そして、何かと賛否両論はあれど、また、あっしらさんにそうした意図があるかどうかはともかく、ここ阿修羅における氏の行動それ自体が抵抗の証であり、“覚有情”へのメルクマールであると捉える人達は、私と同様、けっして少なくないと想っています。

 また、会いましょう。

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