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(回答先: 神戸連続児童殺傷の加害者男性が仮退院 (読売新聞) 投稿者 エリヤ 日時 2004 年 3 月 10 日 11:47:43)
<神戸児童殺傷事件>当時14歳の男性が仮退院
神戸市須磨区で97年に起きた小学生連続殺傷事件で、法務省は10日、関東医療少年院(東京都府中市)に収容されていた男性(当時14歳、現在21歳)が同日午前8時55分に仮退院したと発表、遺族にも通知した。仮退院情報の公表は異例。出院準備教育課程が修了し、「再犯のおそれはない」と判断したための措置で、今後保護観察を受けながら、社会での更生を図る。
関東地方更生保護委員会が同日午前の委員会で仮退院を決定し、男性は直ちに仮退院した。
関係者によると、男性の精神状態は成熟して落ち着き、集団生活にも溶け込んでいる。事件当時あった性的サディズム(加虐性)などは改善され、危惧(きぐ)されていた精神疾患などの兆候もない。少年院入所当初は「1人で死なせてほしい」などと言っていたが、現在は事件当時を振り返って「まるで夢まぼろしのようだ。犯罪で自己の存在確認をしようとしたことは理解できない。二度と同じ気持ちになることはない」と述べているという。
職業訓練も順調で、「罪の重さを1日も忘れずに一生背負い、働いたお金で償い続けたい」と、被害者へのしょく罪意識も口にしているという。
神戸家裁は97年10月、「強固なサディズムや自己の殺人衝動を正当化する反社会的価値観がある」として男性の医療少年院送致を決定。5年半の処遇計画で同少年院に収容され、01年11月からは東北少年院(仙台市)に移り、職業訓練などを受けた。02年7月に、04年末までの収容継続が決定し、関東医療少年院で最終的な教育を受けていた。
同少年院は03年3月、「再犯のおそれはない」として、関東地方更生保護委員会に仮退院を申請。矯正当局は、少年の受け入れ先などを探し、仮退院のタイミングを計っていた。
仮退院情報について、法務省は従来、公にしてこなかったが、今回は「男性のプライバシーに配慮しつつ、社会の正当な関心に応えるべきだと判断した。公表せず、社会に不安を与えたままでは、男性の更生にも支障が出る」との理由から発表に踏み切った。【伊藤正志】
◎ことば=神戸小学生連続殺傷事件
神戸市須磨区で97年に発生。3月に女児が金づちで殴られ死亡し、別の女児がナイフで刺されけがをした。5月には、男児が通称「タンク山」で絞殺され、遺体の一部が「酒鬼薔薇聖斗」名の犯行声明文と一緒に中学校校門に置かれた。他にも女児2人が金づちで殴られけがを負った。
◆おことわり
神戸小学生連続殺傷事件で逮捕された当時14歳の少年だった男性の仮退院について、毎日新聞は事前に社内で議論を重ね、外部の専門家の意見も参考にして報道することを決めました。
事件が少年法改正のきっかけの一つとなるなど、社会に大きな影響と衝撃を与え、国民の関心がいまだに高い▽男性の更生プログラムの内容や更生状況などについて、報道機関として国民の知る権利に応える義務がある、などの理由です。
意見を聞いた専門家のうち、前野育三・関西学院大教授(少年法)は、「更生して退院した事実を書かないと、犯行当時の少年がいまだに存在することになってしまう」と指摘し、「プライバシーとの兼ね合いの中、どんな事件なら社会が知る必要があるのか基準を議論する契機とすべきだ」と意義付けました。桂敬一・立正大教授(ジャーナリズム論)は報道するうえの注意点として、「仮退院後の生活などの興味本位なものや恐怖心や復しゅう心をあおるようなことは避けるべきだ」としました。
期待する報道内容については「男性がどこまで更生できたのかの検証」(諸澤英道・常磐大大学院教授=被害者学)▽「男性をどう社会が受け入れるべきか論じる報道」(野田正人・立命館大教授=司法福祉論)▽「社会のひずみが彼を生んだのであり、社会観が問われている事件としての報道」(野田正彰・京都女子大教授=精神病理学)などの意見がありました。
これに対し、沢登俊雄・国学院大名誉教授(刑事法)や井上敏明・六甲カウンセリングセンター所長(神戸海星女子学院大教授)は、「仮退院は処遇の途中。報道すべきでない」との意見で、仮に報道する場合は、沢登教授が「今後どのように保護観察が進むのかに主眼を置いた記事」、井上氏が「男性が『治っていないのではないか』という不安を社会に与えないための安心情報」を求めました。
法務省は、仮退院に合わせて異例の公表に踏み切りましたが、毎日新聞はこうした専門家の意見を踏まえ、取材方法などに十分配慮した報道に努めます。(毎日新聞)
[3月10日11時36分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040310-00001023-mai-soci