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(回答先: 日刊ゲンダイ抜粋:イラク特措法は集団的自衛権への礎で、その後自衛隊国軍化、徴兵制度の流れ。 投稿者 わかめ酒飲んでみたい 日時 2003 年 7 月 05 日 09:41:13)
「わかめ酒飲んでみたい」さん、こんばんわ。
(呑んだことがあったかなと考えていますが、あったような、ないような...)
>イラク特措法、集団的自衛権、そして自衛隊国軍化、徴兵制度というタイムテーブルか。
>そのあとは日本人が、アメリカの中国への戦争の駒として使われることになるのだろう。
>ちがうかなあっしらさん?
政治支配層などにはそのような願望があると思っていますが(私にもあります(笑))、自衛隊の国軍化や徴兵制まで進む可能性は低いと思っています。
米国が日本に求めているのは、補給は別として強力な警察力を発揮する部隊の提供であり、空母や長距離ミサイルなどを装備し攻守で本格的な軍事作戦が展開できる国軍ではないと受け止めています。
(大量破壊兵器=「米国に対抗できる軍事力」を拡散したくないという考えは日本にも適用されています)
徴兵制は、その導入で厳しい政治的対立を生むだけではなく、部隊の価値観的不統一や分裂を招きかねないものです。
米国や英国そして自衛隊のように、ある価値観範囲を持つ人たちを傭兵とした部隊のほうが扱いやすいと言えます。
米中関係に対しては楽観的というか、日本にとっては好ましくない方向に進むと見ています。
米国が中国を敵対視して得られるメリットは、軍備拡張の理由付けとアジア諸国の分断と緊張に基づく個別支配を可能にすることです。
「経済成長第一主義」に転換した中国は、米国に“内政干渉”されたくないだけで、米国と経済的利害が対立しているわけではありません。
世界支配層にとって、中国は、戦後復興期から高度成長期までの日本と同じように位置付けられているはずです。
現状では、貨幣的富の増殖にとって中国が唯一とも言える条件を持っています。
日本は敗戦と占領そして経済成長を通じて隷属させられましたが、世界支配層の政治的力である米国政権は、経済と政治で牽制(脅したり宥めたり策動を加えたり)しながら、中国を日本と同じように隷属的位置に置こうとするはずです。
「経済成長第一主義」を国是とする中国政権も、自ら進んで隷属的な位置に付くことになります。
(もちろん、中国支配層が政治的隷属性を自覚することはないでしょうが、経済的隷属は自ずと政治的隷属性につながっていきます。中国は、日本に較べれば政治的自立性を確保する条件を持っていますが、経済成長の誘惑には勝てないはずです)
何度か書き込みした内容ですが、近い将来に日米同盟を超えた米中同盟が確立し、アジア地域の政治的リーダーシップは中国が担当するだろうと見ています。
現在の米中関係は潜在的同盟関係で、中国政権をあるレベルまで取り込めたことが確認されたら同盟関係が顕在化すると予測しています。(その時は台湾問題も解決のめどがつくことになります)
これは、米ソ関係から米露関係の変移を考えるとわかりやすいと思います。
UN安保理常任理事国でありNPT体制における公認核ICBM保有国という地位は、偶然や一国的対応で可能になったわけではなく、将来の世界的枠組みを想定したなかで与えられたものだと考えています。
米国が経済的条件から世界展開力を失うとき、世界支配層は、共通の経済論理と経済価値観を維持する政治力を地域大国に求めざるを得ません。
そのときアジア地域で選ばれるのは、日本ではなく中国だろうと予測しています。
もちろん、中国の政治的動きは米国発信の政策で規定されることになります。
このまま進んでいけば、日本は、米国の使い走りとともに中国の政治・軍事的サポーターになる可能性が高いと思っています。
「世界経済支配層→政治的代理の米国政権→地域大国(アジアでは中国)→諸国家(日本の位置)」という構造が徐々に確立されていくと予測しています。