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(回答先: Re: (あっしら氏の論に含まれる危険な要素) 投稿者 あっしら 日時 2003 年 7 月 07 日 16:02:08)
私は、「憲法に反する」などという「法的考察」として申し上げたものではありません。色々な問題で法律解釈についても申し上げておりますが、これは、たろえば「法律に反する」などという主張が政治的意味を持つ場合に限っております(少なくともこの掲示板では)。そのため、法律解釈に言及するときでもできるだけ私の法的考察を示すことなく、法律屋(あるいは一般)の法律理解をベースに立論しております。自衛隊違憲論(合憲論)なども、この掲示板で申し上げたことはありません。
あっしら氏のご意見にある「政治支配層などにはそのような願望があると思っていますが(私にもあります(笑))、自衛隊の国軍化や徴兵制まで進む可能性は低いと思っています」ですが、自衛隊の国軍化や徴兵制への賛否は別論として、「可能性は低い」とするのは、政治認識に対する同氏のご意見です。
私が「危険な要素」とさせていただいたのは、この説明の論拠される「空母や長距離ミサイルなどを装備し攻守で本格的な本格的な軍事作戦が展開できる国軍」に、「国軍」の概念を極度に限定し、その実現可能性を過小に見せるロジックを感じるからです。往時の政府説明では、自衛隊の戦力性否認(可能性ゼロ)の論拠にしています(政府の憲法解釈の正否は論じていません)。なお、わかめ酒飲んでみたい氏の引用では、「自衛隊を米国と一緒に海外で戦える軍隊」です。あっしら氏はこれを限定しています。
この点で、私見を申し上げておきますが(法的考察ではなく政治論です)、米国が日本に求めているのは、米軍に追随して行動できる兵力です。海上兵力や航空兵力にとどまらず、陸上兵力も含むでしょう。あっしら氏の「強力な警察力を発揮する部隊」がそれに近いなら、帰結は同意見となりますが、「警察力」は過度に限定された言葉で、米国は地上戦闘部隊まで考えているでしょう。そして、この実現を阻止している政治的ファクターとして、「憲法」があります(これも法的考察ではなく政治論です)。