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Re: 富と利子 投稿者 あっしら 日時 2002 年 3 月 26 日 20:21:58:

(回答先: 利子は誰が払うのか?:ちょっといいですか〜? 投稿者 ROM潜 伊−HEXA号 日時 2002 年 3 月 26 日 01:19:30)

ROM潜 伊−HEXA号さん、お久しぶりです。


>仮にある1つの銀行という閉ざされた系で利子を考えると預金者全員が利子を共有す
>る形で持てるということになるわけですよね。
>ところが、99%ぐらいの預金を1人の名義にした場合、利子は払えなくなります。
>あるいは90%の預金を持つ人がいきなり引き上げると利子も付いて行って10%の
>預金をしていた人々はスカンピンになります。

銀行は、他の産業以上に、銀行だけの閉じられた系では存在できないものです。
これは、預金者がバラバラなのか集中しているのかに関わらない根本的なものです。

預金利子は、銀行がそれらを原資として貸し付けを行って得た利息のわずかな“配当”です。
銀行の自己資本率はさまざまな細工をしても8%といったレベルですから、10%も預金が流出すれば、それに見合った貸し出しの引き揚げや証券類の売却をしなければ、その銀行は、他の預金者に払い戻しができなくなり破綻します。


>これが世界経済を一つの系と考えた場合、貧しい国の人々の資産が巨額の資産の持ち
>主の利子として使われることになるんじゃないかな?ってことなんです。
>ああ、それでも足りなくなる時が来るでしょうよ。(エントロピーが小さいほうがよ
>り小さくなる系?)

「資産の移転」は、銀行業の問題として考えるよりも、証券業(株式などの証券)や不動産業の問題として考えた方がいいと思います。

資産(現金・株式・金・証券・土地など)は、それ自体が富を生み出すものではありません。
厖大な石油資源が埋まっている土地に価値があるのは、原油を掘削して販売できると考えるからです。
株式も、それが所有権の一部を現している企業が利益を上げるだろうということで価値があると考えられるものです。

金も、土地から掘り出され精錬されたものであるが故に価値があるのです。
商業は、本来、有用なものを別の場所に移動させる“運送業”として利益が得られたものです。(多くの人が生産主体としての地位を失い、貨幣経済が隅々まで浸透したことで、現在のような“物を売るだけ”の商業が成り立つようになりました)

生存に不可欠な空気は、地上には自然にあるものだから、なくてはならないものなのに価値がないのです。

銀行は、資産(ストック)の移転というより、労働成果(フロー)の掠め取り(利息収入)に依存しているものです。
この意味で、株式市場よりも、利子の取得の方が経済社会に深刻な打撃を与えます。

(商人の宗教であるユダヤ教(ユダヤ教徒のみで異教徒からは可)やイスラムが、利子の取得を禁止しているワケをもっときちんと考える必要があります。そして、だからこそ、米国ブッシュ政権は「反イスラム戦争」を展開しているのです)


「それでも足りなくなる時が来る」のは間違いありませんが、クレジットカードや電子決済などで、広く浅く掠め取る手法でなんとか乗り切ろうとするでしょう。
そして、掠め取る主体=金融家同士の熾烈な生き残り競争も行われるでしょう。これまで、100人で分けていたのを30人で分ければ、掠め取ることができる金額が半分になっても、生き残った30人にとっては“増大”したことになります。

だからこそ、国際金融家は、日本の銀行を破綻させ、自分たちのものにしようとしているのです。

自然現象とは異なり、国際金融家=大規模利子取得者を倒さないかぎり、国際金融家が自然に崩壊すると言うことはありません。
世界的規模で、ずるずると経済的災厄が続くだけです。

デフレになれば金融資産家は有利です。5%デフレになれば、金融資産が5%増大したのと同じことです。デフレ不況になれば、産業家や多くの勤労者は疲弊しますが、金融資産家は、物やサービスを安く手に入れられて万々歳なのです。


>つまり、資本主義は必ず破綻するシステムじゃないのか?という質問です。どう思わ
>れますか?

資本主義というより掠め取りの金融主義は、必ず破綻する(多くの人が災厄に見舞われる)システムです。

歴史的経緯としても、掠め取りの金融主義=国際金融家が、自己の利益を拡大するために近代的な資本主義を生み出しました。

国際金融家が(産業)資本主義は自己の利益拡大にそれほど寄与しないと判断したことから、80年代からむき出しの金融主義が跋扈するようになったのです。

近代的資本制生産システムは、共同体=ある経済社会の需要を超えた生産(供給)を行っても外に需要があるという経済条件を前提にすることで初めて成立するものです。
その「外に需要がある」という構造がなくなったことが、「(産業)資本主義は自己の利益拡大にそれほど寄与しないと判断した」理由です。


近代的資本制生産システムが週に3日も働けばいいという生存条件をもたらしたことは間違いないので、考え方をがらっと変えて、それを利用しない手はないと思っています。

そのためには、人にとって経済とは何なのかをきちんと見直し、(国際)金融家に引導を渡すことが必要になります。


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