(回答先: ガチョ〜ン・・・ 投稿者 ROM潜 伊−HEXA号 日時 2002 年 3 月 30 日 01:35:15)
ROM潜 伊−HEXA号さん、こんばんわ。
大げさな反応にこちらの方がびっくりしています(笑)
>しかしながら、専門家にはない見方もしているかもしれず、その辺はなんらかの参考
>になるやもしれません。
私も専門家ではないし、専門家がいかにアテにならないものかもわかっていますので、違う視点の議論を心から求めています。
その意味でROM潜 伊−HEXA号さんの書き込みに興味を抱き、理解できないところがあったので確認させてもらったわけです。
>系というのはエネルギー保存則が成立する範囲で閉じられたフィールドぐらいに思っ
>てくだされば結構だと思います。
経済では、物理学で言われているエネルギー保存則のような法則は成立しないと思います。
それが、『富と利子』で書いた「厖大な石油資源が埋まっている土地に価値があるのは、原油を掘削して販売できると考えるからです。金も、土地から掘り出され精錬されたものであるが故に価値があるのです」に相当するものです。
物理学的に見れば、エネルギー保存則でガソリンも金の延べ棒も形態が変わっただけなのですが、経済学的に見れば、地中に埋まっている原油や金鉱石はなきに等しいものです。逆に、食品などは、消費されても形態が変わるだけですが、経済学的には無になったことになります。
日々新たな経済活動と生存活動が行われていますので、経済活動は、エネルギーが増大したり減少しているという“比喩”が使え、“閉じられていない開放系のフィールド”と言えるのではないかと思います。
利子の問題も、日々新たに行われている経済活動を掠め取り続けていけば、掠め取れる主体は誰なのか、そして、掠め取れる量は増大するのかという問題を別にすれば、破綻しないと思います。(最大の問題は、それによって、多くの人が疲弊し困窮化していくことなんですが、冷ややかに言えば...)
■ 利息の問題
(電卓を叩いているアタタタタタ・・・・・)という面倒をおかけしたようですが、資産自体が利息を生むことはありません。
利息は、資産(お金)を利子を支払う条件でひとに貸して、借りた人が経済活動を営み資産(お金)を増やし、利子付きで返済することで生じるものです。
しかし、ROM潜 伊−HEXA号さんの“試算”は、株式市場や土地市場という“エネルギーの増大”を含まない資産の単なる移動(取引)で儲けられると錯誤している人たちに大きな警鐘を鳴らすものです。
国際金融家は、当然のように、ROM潜 伊−HEXA号さんと同じ認識を持っていますから、“必ず崩壊するバブル”を“自分に都合よく崩壊させるバブル”にすることでボロ儲けしているのです。
無尽(ムジン)の話に、想定しているような権利を示す“無尽札”というものを追加し、100人のなかで取引ができるということにすれば、株式市場にほぼ当てはまります。
新しい“エネルギー”が入り込まない限り、すぐに思惑=想定が破綻することになります。
>さてたぶん、何年目かにしてこの世界ムジンは総資産を増やさなくてはいけません。
>そこで、自然から必要以上に搾取します。でもたかが知れているので通貨の価値を順
>次あげなければなりません。そうすればなんとかしのげるかもしれません。
自然から搾取ではなく、自然に働きかける人から搾取する、そして、その結果として自然が搾取されると考えた方がいいと思います。
通貨の価値は、経済活動を沈滞させてデフレを起こさない限り、上がりません。
>この借金を政府が通貨を急激に増やして返すと商品に対して通貨が増えるので物価が
>上がるインフレが起きます。もし、天文学的に通貨を増やせば、天文学的に物価もあ
>がり借金も額面上なくなると同じことでしょう。例えば、日本国債を日銀が買えば理
>屈上ではそうなります。
政府が“借金を返済するため”に国債を日銀に直接買ってもらっても、通貨供給量が増大したり、物価が急激に上がるとは限りません。
それは、日銀が政府に貸し付けたお金が銀行に戻るだけで、物(商品)を買う人に渡るかどうかはわからないからです。
しかし、政府が国債の利払いや償還をまともにやる気なら、国民や経済主体の税金は急上昇します。
政府が“財政支出を拡大するため”に大量の国債を日銀に直接買ってもらえば、ハイパーインフレになる可能性は大です。
>なんにせよ、複利式の借金はよくないと思います。せめて単利にならないと。
>ま、一変世界恐慌が来れば、大金持ちも考え直すかもしれません。
これまでも書いてきたように、過渡的に単利を認めても、最終的には単利であれ利子の取得には反対です。
世界恐慌が来ても、本当の大金持ちは痛くも痒くもありません。困窮するのは、勤労者であり、したり顔で投資などを行っている中金持ち(日本は最高の金持ちでもこのクラス)です。
大金持ちは、世界恐慌でボロ儲けします。
空売りを仕掛けて株式の暴落で大儲けし、暴落した株式や不動産を買い漁って、ボロ儲けするとともに次(恐慌終末後)に備えます。
大金持ちは、世界恐慌で、お金を厖大に増やすとともにお金以外の厖大な資産も手に入れるのです。大金持ちが増やすお金や資産は、中金持ち以下が持っていたお金や資産です。
さらに言えば、大金持ちには、恐慌で物価が急落することで、生活物資や享楽も安く手に入れることができるというオマケまで付きます。
まもなく、このような事態が現実のものになると考えています。
大金持ちが困るのは、多くの人が恐慌が大金持ちによって引き起こされたという認識を持ち、反乱を起こすことだけです。
掠め取る対象が拡大しなければ、掠め取り難くなるというのは現実です。
そのために、近代資本制システムは、商品市場を拡大したり資源(労働成果)を収奪するために植民地を広げてきましたし、ムジンの対象者を増やすためにグローバリズムを押しつけているのです。
そして、より効率的な掠め取りを実行するために、今や「世界恐慌」まで引き起こそうとしています。