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(回答先: なぜバブルが起こり内需は拡大しなかったのか 投稿者 日時 2003 年 2 月 28 日 02:20:29)
資産バブルの形成と内需拡大の低迷は、ご指摘の内容が主たる原因ではありません。
マネーサプライ増加率に対応した勤労者可処分所得増加率・消費者物価指数変動・地価変動・株価変動を比較すれば、言われている内容が答えでないことがわかります。
この点については、末尾に添付している参照書き込みをご覧ください。
>国内の規制が多く、改革が遅れて生産性の異常に低い非採算企業特に半官産業と高給
>取りだけが生き残ってしまったこと
まず、バブル期は不動産需要・公共事業増大・浪費傾向拡大で、生産性が低いとされる建設業・小売業・サービス業も、収益を上げており非採算企業ではありませんでした。
バブル期である80年代後半は失業率が3%弱まで上昇しており、需要規模が拡大しない状況で個別企業の生産性が上がれば、ますます失業者が増加する経済環境でした。
これは、生産性が上昇すれば、国内需要がより低迷することを意味します。
供給サイドで言えば、“円高不況”を名分にマネーサプライに較べ抑えこまれた給与上昇率、そして、貿易摩擦を受けての自動車産業に象徴される北米への製造拠点移転が、国内需要低迷要因です。
>年功賃金が変わらなかったために高齢者に金が集積して貯金に回り、消費が増加しな
>かった
この要因を否定するわけではありませんが、貯蓄が増加しても、それが貸し出しを通じて投資に回ればそれが需要となるわけですから問題ありません。
高度成長期を終わったにも関わらず、消費−貯蓄−投資のバランスがそれほど変わらなかったことは需要拡大低迷の一つの要因ではあります。
>結果としてインフレが起こらず、国内産業も輸入も増加せず円高不況に落ち込んでし
>まったってことだろう
輸入数量は増加しています。「プラザ合意」という2倍ほどの円高に急激に変動したのですから、輸入が増加しないのは当然です。
いわゆる「円高不況」も、賃金抑制・金融緩和策・公共事業拡大を正当化するための虚構の説明でしかありません。
ちなみに輸入の増加は不況要因です。
※ 参照書き込みリスト
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:近代的預金と「信用創造」(「バブル形成」の考察を含む)〈その6〉 前半部 』
(http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/908.html)
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:近代的預金と「信用創造」(「バブル形成」の考察を含む)〈その6〉 後半部 』
(http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/909.html)
『《お詫びと訂正》』
(http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/920.html)