現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産22 > 277.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 【読売新聞よりは詳細版】インフレ目標で火花−伊藤東大教授が東短の加藤氏、浜同志社大教授と【ブルームバーグ】 投稿者 ご破算に願いましては 日時 2003 年 2 月 20 日 20:57:46)
「ご破算に願いましては」さん、レスありがとうございます。
「読売新聞」は財政出動派の存在をまったく無視した記事を書いていたんですね。
財政出動派に対する簡単なコメント:
浜教授は、「財政赤字というリスクが非常に大きいので、期間限定にしたうえで慎重な姿勢を要する」が、「今のような状況では、財政政策で欠落している需要をつくることが、一番まともな政策だ」と主張しているが、これは(高度)成長期の循環的景気後退には有効だが、構造的デフレ不況では“期間限定”では無効です。
循環的景気後退であれば、国際的な景気回復までのあいだ財政出動で支えるとか、財政支出拡大による需要効果で生産性上昇を引っ張りそれで得た国際競争力によって輸出を増加させることができます。
しかし、日本の高い供給力を受け止めるために輸入を増加させてくれる国民経済はありません。中国も、完成品を日本に持ち込む日本企業や米欧への輸出のために日本製品を輸入しているだけです。
財政出動でデフレ不況を克服しようとしたら、長期的に年々5%ずつ財政支出を拡大させるといった政策を実施する必要があります。
いかに低金利だと言っても、利払い+償還という従来的「国債サイクル」の枠内でそれを実施することは無理です。
無理を承知で実施したとしても、より低コスト=高利益を求めて外国に製造拠点を移すという現状をそのままにしておけば、ある時点でハイパー(悪性)インフレに転換します。
インタゲ派 − 市場原理派 − 財政出動派とも、デフレ・スパイラルの根源的要因が“余剰通貨”(経済活動に使われないお金)であり、それが投資に向かうためには最終需要がなければならないという経済論理をまず認識する必要があります。
“余剰通貨”をお金がなくて最終需要に加われない家計に一時的に回すことでしか、悪性インフレへの転換なしでの「デフレ不況」克服はできません。
(お金がなくて最終需要に加われない家計に一時的に回しても、そのお金は供給主体(企業)に戻ってくるものです)