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(回答先: bakaでもわかる「あっしら経済学」 - その7 投稿者 baka 日時 2002 年 11 月 23 日 11:52:13)
bakaさん、こんにちわ。
>結局のところ、預金を元手にして、銀行が貸せば貸す程、雪だるま式にフローと利息
>分が増えて行き、その利息分の穴埋は、輸出で賄うか、給与を下げるしかない、とい
>う論理または定理/原則と理解致しましたが宜しいでしょうか?
基本的にはご理解のとおりです。
「銀行が貸せば貸す程、雪だるま式にフローに占める利息分が増える」ということになります。
そして、それが引き起こす弊害を避けるためには、輸出もしくは所得移転で外部からの貨幣的富が流入する必要があります。
外部からの貨幣的富の流入がなければ、国民経済の非銀行経済主体から銀行への貨幣的富の移転になるだけです。
対処策として給与を下げることは、フローの減少になるので、給与減少分以上の輸出増加が実現されない限り有効ではありません。
>とすると、金融業の錬金術詐欺は、自国を崩壊させないためには、他国を収奪するこ
>とでしか穴埋できないという結論に至るのでしょうか? そして、その典型が米国と
>いう国家なのでしょうか?
まさにその通りです。
まず、自国内で貸し出しを増加していっても、前述のような“壁”があり、貸し出しが不良債権になるか、貸出金利がゼロに近づくことになります。
また、戦後の米国のように膨大な通貨的富を抱えているときも、競争原理で金利が低下します。
銀行の利益の源泉である貸し出し利息をきちんと回収し、より多く利息を得る手段である高金利を維持するためには、国際的な金融活動(貸し出し)が不可欠になります。
英米など国際金融家はこのような論理をきちんと理解していますが、日本の銀行経営者は、このような基本論理さえ理解できていないようなので、国際金融活動の競争に勝つことはできないでしょう。
外国から貨幣的富を流入させる過程で儲け、それが国内で流通する過程でも儲けるという二重構造を踏まえていなければ、強欲な金融家でも、その欲を満たすことはできません。