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歴史認識2 投稿者 書記長 日時 2002 年 10 月 23 日 16:57:07:

(回答先: 「敗戦責任」を等閑視しています 投稿者 あっしら 日時 2002 年 10 月 22 日 22:14:26)

>安全保障と対外経済権益が一体であったということを否定し
>ませんが、経済権益の拡大を主眼に大陸政策を推し進めたこ
>とは間違いありません。

 これは私も少し言葉が足りませんでした。朝鮮併合は安全保
障確立の要素が強く、満州建国は経済権益と安全保障が五分五
分くらいかと思っています。

>中央アジア及びペルシアさらには中東・インドの権益をめぐ
>って英露が衝突しかねない状況が続いていたので、英国は、
>東方の日本にロシアを牽制するよう誘導しました。
>日露戦争は、英国を助ける代理戦争という色合いをもってい
>たのです。英国はロシア内部の革命勢力を支援し、日本をロ
>シアにぶつけることでそれを促進したのです。
>日本で醸成されていったロシア脅威論は、そのような英国の
>働きかけによってもたされた部分が大きかったことを踏まえ
>るべきです。

 実際あの頃のロシアがアジア諸国やヨーロッパ諸国にとって
危険な侵略大国だったことは単なる事実です。北欧諸国はいつ
侵略されるか怖がっていましたし、東欧諸国も同様でした。ト
ルコは実際に大きな戦争を2・3度ロシアとしたはずです。
 日露戦争の直接の原因はロシアが朝鮮に入ろうとしたからで
す。朝鮮側にもロシアを自国に引き入れようとする勢力があり
ました。イギリスにぶつけられたというのはおかしな表現だと
思います。また、ロシア内部の革命勢力に金を出したりして援
助したのは日本です。イギリスもやっていたのかもしれません
が。

>英国やフランスは欧州情勢で手一杯なのですから、満州の防
>衛に徹し、中国に対しては独立国として尊重しながら商業取
>引を行うことはできました。

 当時の中共はどうしても国民党と日本軍を戦わせたかったの
です。中共は反日闘争を避けることで面子と立場を失うことを
恐れる蒋介石を巧みに対日戦に追い込むと同時に、(たぶん国
民党側と一緒に)各地で日本人居留民を残虐に集団虐殺して日
本を戦争へと挑発しました。盧溝橋事件も中共の謀略によるも
のだったのです。

>対米戦が避けられないものであったとしても、米国に仕掛け
>させて艦隊決戦を行って勝利し、早期に講和を結ぶというス
>トーリーで行わなければならなかったのです。
>(勝利できるということではなく、それ以外の選択は自らが
>立てた国防方針に違背するという意味です)

 近代経済システムや軍事行動のための石油がないので開戦の
ための時間が限られていた状況で、アメリカ太平洋艦隊を一網
打尽にできるチャンスを逃すまいとしていたのでしょう。私は
南進論自体に反対ですが、あのいちかばちかのカケが全く愚か
なものだったかどうかを判定するほど当時の世界的軍事環境に
詳しくないのです。ただ、もし「勝ててあたりまえ」のミッド
ウェイ海戦に勝っていたら、アメリカの西海岸を艦砲射撃で吹
き飛ばしてアメリカのヨーロッパ戦線への援助・進出を大いに
鈍らせることができたのではないかとも思います。そうなれば
ソ連は持ちこたえることができず、結局はイギリスもドイツに
屈服してヨーロッパはドイツに完全制圧されたかもしれません
。世界で孤立したアメリカは日独の包囲に長く耐えられたとし
ても、日本に勝つこともなかったのではないでしょうか。モス
クワ攻略戦とミッドウェイ海戦が第二次世界大戦の最大の山場
だったと一部では言われています。

>しかし、圧倒的な国力と軍事力を持つ国家を相手に対外権益
>の縮小や開放を拒んで、自国民の生命や財産を犠牲にするこ
>とも厭わないという国家統治者は、端的に言って無能のカス
>です。

 それがハルノートや満州のことを言っているのだとしたら、
ずいぶん安易な発言だと思います。というより、あんな要求を
受け入れるようなら国家ではありませんし、実際受け入れてい
たら軍人と国民によるクーデターと暴動が起こり、結局は(よ
り無謀で無秩序な)大戦争でしょう。一つの主権国家は権益も
財産も領土も国民もそう簡単に他国に侵害されても放置したり
引き渡したりするわけにはいかないのです。それは国家として
の存在意義・最低限の役割の放棄なのです。近代独立国家の国
民も当然そうした権利侵害に対する戦いを期待し要求するもの
なのです。

 「敗戦責任」についてはいずれきちんととりあげるかもしれ
ません。

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