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LUXMAN MB-300
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/108.html
投稿者 中川隆 日時 2018 年 10 月 05 日 06:32:12: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ウェスタン・エレクトリック 300B を使ったアンプ 投稿者 中川隆 日時 2018 年 10 月 04 日 22:21:33)


LUXMAN MB-300 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=LUXMAN+MB+300


ヤフオク! - 真空管アンプ - 「LUXMAN」の検索結果
https://auctions.yahoo.co.jp/search/search?auccat=2084037423&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=luxman&sc_i=&p=LUXMAN&fixed=0&x=0&y=0


LUXMAN MB-300 中古品 - Google 検索
https://www.google.co.jp/search?hl=ja&ei=Voa2W8TUOIyo8QXmxKTYBw&q=LUXMAN+MB+300+%E4%B8%AD%E5%8F%A4&oq=LUXMAN+MB+300+%E4%B8%AD%E5%8F%A4&gs_l=psy-ab.3..0i30k1.19800.19800.0.20909.1.1.0.0.0.0.107.107.0j1.1.0....0...1c..64.psy-ab..0.1.106....0.6YEZfrLK1hc


▲△▽▼

LUXMAN MB-300 モノラルアンプ
定価: ペア 1,300,000円
日本 1984年発売

WesternElectric/300B使用の希少なモノラルアンプ。
300Bシングルながら8Wもの出力を稼ぎ出す名機です。

LUXMANらしいマイルドな質感に、300Bの瑞々しさが加わった美音で楽器や声の実在感は天下逸品。


主な仕様:

トランス結合 
シングル 出力8W 

使用真空管 6AQ8/12BH7A/5U4G/WE300B 

寸法W410×H205×D255mm 重量20.5kg
https://www.hifido.co.jp/sold/16-06587-03873-50.html



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貴重な話を聞きました

ティム・デ・パラヴィチーニ が LUXMAN MB-300を「あれは俺が作ったんだよ!」

パラヴィチーニについては


CD 専用プレーヤー EAR Acute Classic _ ティム・デ・パラヴィチーニの世界
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/853.html



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LUXMAN MB-300 は、メーカーがお金をかけすぎて、製造終了時、最後まで原価価格が分からなかったという代物です。

米、WE社の300B真空管を使用。
このアンプ広帯域を再生する目的ではなく、中域の厚みが素晴らしくボーカルを再生するのに力が入っている様子。ボーカルミュージシャンが目の前にいる様な感覚を与えてくれます。
http://www.kobutu.com/6964

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2007/1/4 幻の銘機 LUXMAN MB-300

 「隠れた銘機」あるいは「幻の銘機」と呼ばれるオーディオ機器がある。今日は私が見たことも聞いたこともなかった銘機に出会うことができた。もっとも私の浅いオーディオ歴と乏しいオーディオ知識からして、私が全く知らない銘機は星の数ほどあるのであろうが・・・それはおいておいて、今日出会った「隠れた銘機」は LUXMAN MB-300 である。

 MB-300は真空管のモノラルパワーアンプ。WE300Bを出力管に用いており、20年以上前のモデルである。そのデザインはとても美しく気高さすら感じる。LUXMANというメーカー、正直に言うとノーマークであった。最近、創立記念として最高級のプリアンプとパワーアンプを出したことは雑誌の記事で知っているが、聴いたことはなかった。しかも、20年以上前の真空管のパワーアンプとなれば全く関心の対象外であったのである。

 出会った場所は、オルフィさんのリスニングルームである。今日は仕事を午前中で切り上げ、オルフィさんのお宅にお邪魔した。私の自宅から車で1時間ちょっとの距離である。オルフィさんのお宅はどこか懐かしさを感じる純和風の建物で、リスニングルームは2階にあり、縦に長い部屋である。その周囲及び天井はQRDのパネルで完全武装されており、音の響きに対する対策は念入りに行われている。

 部屋に入るとソナスファベールのガルネリオマージュが凛とした姿ですくっとたっている。背筋が伸びた良い姿勢である。見ていて本当に気持ちの良いスピーカーである。そして予想に反してそのスピーカーの間の後方には4台のLUXMAN MB-300が陣取っていた。実は先日オルフィさんとお会いした時にグラスマスターのSD-2を購入されたと伺っていたので、てっきりガルネリの間にはSD-2の見目麗しい姿が並んでいるだろうと予想していたのである。

 そのSD-2は部屋の脇に置かれていた。その美しい姿はどこか寂しげであった。「えっ!SD-2ではない・・・このLUXMANってそんなに凄いの?」と内心思った。なにせSD-2はハイエンド真空管パワーアンプの雄であると思っていたのである。そのSD-2と争って主役の座を守っているというのであるから、LUXMANも侮れない。

 そして、その音を聞いて「そうでしょう・・・そうでしょう・・・このMB-300の音はまさに王者の風格、玉座を譲ることはないであろう。」と納得したのである。モノラルパワーアンプ4台を使ってのバイアンンプ駆動。このバイアンプ駆動もそうでない場合と比べて全く別格の音を奏でてくれる。
 
 MB-300を4台使ってのバイアンプ駆動でのガルネリはそれはそれは素晴らしい音を奏でてくれる。得意中の得意の弦楽器はもとよりピアノも女性ボーカルもオーケストラも滑らかで密度感のある音色で音の厚みや実体感も充分ある。そして空間表現においても、リスニングルームとしては決して豊かな空間が確保できているわけではないにもかかわらず、ホールの空間を感じさせる広がりと奥行き感が出ている。

 送り出しはワイスのペアでプリはFMアコースティックス。ガルネリはユニットをキャビネットに取り付けているネジをチタンに換え、内部配線もプラチナに変更。プリは2度クライオ処理をするという念の入れようである。電源にも様々な対策が施され、ケーブルはSTEALTHが多用されている。まさに抜かりがなく緻密な構成である。

 「緻密」この言葉がまさにピッタリのシステムと音である。ガルネリでビバルディが素晴らしいのは比較的予想がつくが、マーラーの交響曲第2番第1楽章を素晴らしい躍動感で鳴らしきったのには感服した。約4時間ほどの間に様々な実験も行った。とても興味深い実験の連続であった。その詳細は明日にでも・・・


コメント

2007/1/5 22:26 投稿者:tao
オルフィさん昨日はありがとうございました。
MB-300の前段が TELEFUNKEN によりさらに魅力的になるとどうなるのでしょう?
ぜひ、聴いてみたいですね。
最後に聞いたマーラーの音が脳裏に焼き付いて離れなくて困っています。

2007/1/5 1:56 投稿者:オルフィ
今日はお忙しい所、お疲れ様でした^^
大体4時間ぐらいの音楽鑑賞でしたが時間が短く感じましたが楽しかったです♪
グラマスのSD-2もいいアンプですが
LUXMANのMB-300はそれ以上に魅力ある音を奏でる管球アンプでしたよね?

MB-300によるバイアンプの魅力も十分に感じて頂けて良かったです♪

ガルネリはバイアンプで鳴らしたらジャンパーには戻れなくなります(笑
taoさんが持ってきて頂いたCDはどれも良くどっぷり浸れてました!
狭い空間でもホール感のような広がりが感じられましたよね。

次回、来られる時は手前のMB-300にもセラベースがセットされて、
MB-300の全ての前段が松下の6AQ8からTELEFUNKENのECC85に入れ替わった
状態で音楽をお聴かせ出きると思います。
http://moon.ap.teacup.com/tao7637/306.html
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 中川隆[-13433] koaQ7Jey 2018年10月05日 06:53:42 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19012] 報告

EAR というブランドはオーディオ用途以外の真空管をファイナルに使ったり、Enhanced Triode Mode というある種エキセントリックな動作回路を発明したりされていますが、コンベンショナルな回路や真空管はなぜ使わないんでしょうね、

300B や 2A3 というタマは決して EAR からは出てきませんね…

という風に水を向けたところ、Kさんが仰るには

既にあるものを焼き直したり改善して何かを良くするという発想ではなく、パラヴィッチーニさんば常に他にないもの、新しいものを指向しているんです…

と仰っていました。


___


EAR のパラヴィチーニが発言していたことですが、実は真空管はなんでもよく重要なのはトランスだそうです。

____


オーディオ万華鏡(真空管徒然日記) 2016年 03月 02日
http://tubeaudio.exblog.jp/25439473/

プロフェッショナル用のレコーダーやアナログレコードのカッティングマシン、マイクロフォンアンプ、イコライザー等々を含むレコーディング機器のみならず、ハイエンド民生用真空管機器で知られるイギリスの EAR(Esoteric Audio Research)の音をたっぷり聴いてみようということでヨシノトレーディングのKさんにゲストでお越しいただきました。

設計者ティム・デ・パラビッチーニさんの主張やEARの音の魅力を実際自分の耳で聴いて確認できる2時間です。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12344154.jpg


スタジオに登場した最上級真空管プリ

EAR 912
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/


レコーディング/マスタリングスタジオでのプレイバック用にデザインされた多機能プリアンプです。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12343831.jpg


写真に写っているターンテーブルは同じくヨシノさん扱いの Clear Audio。

収録では

ラックスマンのベルトドライブターンテーブル + オーディオテクニカAT33

をリファレンスに使いました。


http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12343687.jpg


最初に登場したのは

EAR V12
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/v12/


EL84 の3パラPPで 50W/chのプリメインです。

面白いと思ったのは電圧増幅段に ECC83(12AX7)が 5本/ch使われていること。

Kさんによれば前作 V20 の回路の名残りとのことでした。

Kさんの指示で単独でなくプリ(912)を使って音出し。
やはりプリは必要なんだよね!という点で激しく同意!!

EAR の音というと暖色系でしなやかさと艶があり、Kさんはこれを”Moist”(湿度感のある)と表現されていましたが、まさにそんな音。

或る意味個性的でありながらも、一度この妖しい音に魅せられると他のブランドのアンプの音では物足らなくなる…そんなコアなファンに支えられている EAR の世界観です。

フワッとしたヴェールを一枚被ったような空気感が独自の世界観を作り上げています。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12343189.jpg


続いて登場は

EAR 890
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/ear-890/


ここからはアッテネータレスのパワーアンプです。

このアンプは KT90 のパラPPでステレオ 70W/モノ140W の切り替えが可能。

EARのアンプは東欧製の現行球を使っていることが多いのですが、ボンネット越しに見える KT90 はJJ製かな?…という感じでした。もちろん EARマーク入りの選別品です。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12342872.jpg


これが上からのショット。

電源トランスが全面中央、出力トランスが背面左右にレイアウトされた独特のデザインです。

これを見るとパラヴィッチーニさんが 70年代に設計した

マイケルソン&オースチン TVA-1
http://audio-heritage.jp/MICHAELSONandAUSTIN/amp/tva-1.html


に共通した何かを感じます。

ちなみにパラヴィッチーニさんは一時期、ラックスに招聘されていたことをご存じの方も多いかもしれませんね。

この 890 はひと言で言えば更に”熱い音”。

ざっくりと大きめの粒立ちを際立たせながら豪放磊落に鳴らすのに向いているアンプと感じました。

日本製の真空管アンプでは決して聴けない何か…それが何かと言っても適当なワードが思い浮かびませんが、ある意味”追い込み過ぎない”良さというか、磨き上げすぎて音ばかりに耳が行ってしまいがちな現代オーディオに一石を投ずる存在としてこのパワーアンプの存在は愉悦的ですらあります。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12342262.jpg


そして3機種目は EAR のファーストモデルにして今でもリファレンスとして君臨する

EAR 509
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/ear-509/


スタジオユースのために設計された PL519 のモノラルPP(100W/ch)です。

PL519 は元々 TV用の水平出力管。

私もこのアンプを聴くの初めてだったので興味津々でしたが、この 509 は他の EARアンプとは全く違った表情を見せました。


暖炉の前で人々が集うようなリラックスを感じさせる EAR のイメージとは一線を画すシャープでハイディフィニッションな音。

低域の締まり具合も他のモデルとは全く異なります。

スタジオでのモニター用途というだけあって他のモデルよりかなり客観性のある表現で、V12 や 890 からは聴こえてこなかった音のエッジも現代スピーカーとのマッチング上、有利といえます。

初めて Marantz9 を聴いた時のことを思い出しました。
そんなリリシズムを感じさせる表現です。


Kさんとの対談のなかで、EAR というブランドはオーディオ用途以外の真空管をファイナルに使ったり、Enhanced Triode Mode というある種エキセントリックな動作回路を発明したりされていますが、コンベンショナルな回路や真空管はなぜ使わないんでしょうね、300B や 2A3 というタマは決して EAR からは出てきませんね…

という風に水を向けたところ、Kさんが仰るには

既にあるものを焼き直したり改善して何かを良くするという発想ではなく、パラヴィッチーニさんば常に他にないもの、新しいものを指向しているんです…

と仰っていました。ナルホドそれは素晴らしい!
http://tubeaudio.exblog.jp/25439473/


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EAR DAcute

真空管アンプで有名な EAR です。この DAC はかなりアナログ的で濃い音がするのですが、中身はこんな感じです。真空管関係はあまり詳しくないので正確なことはさほど言えませんが、真空管とトランスがこの DAC の音の秘密だとは思っているのでそれについて書きます。間違ってるところもあるかもしれませんのでこの項目は話半分でお願いします。

正直DAC基板自体はとても平凡な設計です。これだけではまず大した音は出ないです。それ以降のアナログ段に音の秘密があります。

EAR のパラヴィチーニが発言していたことですが、実は真空管はなんでもよく重要なのはトランスだそうです。トランスは市販品では満足できず元々手巻きで自作していたというお話があります。トランスの特性が音を決めるということですね。

トランスの特性で重要なのはアイソレートとLPFを兼ねていることだと思っています。特に現代のDACの場合はどちらの特性も重要です。現代のDAC基板は音声を作り出す源流でもありますが音声帯域外ノイズ源にもなっています。現在ではほとんどのDACが帯域外ノイズを吐き出すデルタシグマ式です。このDACも例外ではなくWM8741を使っています。DAC素子が直接置かれている基板はDACの動作とクロック信号によって汚れています。なので直接この基板にアナログ回路を接続することは帯域外ノイズの音質的影響が無視できません。この帯域外ノイズは配線を接続しただけでGNDにも伝わりますしアナログ信号路にも伝わります。マルチビットDACだと無対策でもこの帯域外ノイズが圧倒的に少ないことが最大の優位性だと考えています。

そこでトランスの出番です。GNDを物理的に分割できる上に周波数特性も制限されるトランスはこの帯域外ノイズをGNDからも音声信号ラインからも除外する役割を果たします。EARの設計は信号伝達の全段にトランスを挟み込むのが特徴ですが、このトランス段を通過する度に帯域外ノイズを遮断し基板間のノイズ伝達を防ぎます。それが結果として広帯域で見ればSNを向上させることになります(帯域内SNは変わらない)。これがEARの音の良さの秘密その1であると考えます。

次に真空管です。よく真空管は特性が悪いが音は良いと言われますが、真空管の最大の音質的優位性はその動作電圧だと考えています。動作電圧と信号電圧が高いということは外来ノイズや抵抗から発生するノイズを見た目上小さくすることが可能です。真空管では電源が300Vで信号が50Vとかが普通にあります。特に抵抗ノイズは音質的影響がかなり大きいですのでこれは重要です。抵抗は値が2倍になってもノイズ発生量は2倍になりません。真空管をつかうと信号レベルを大幅に上げることができるので半導体アンプと比べて伝達中の信号SNの観点で優位性がある、これが音の良い理由だと思います。

以上のようにEARの優位性は多段トランスと真空管の組み合わせによって広帯域SNの向上と信号帯域SNの確保、この2つの要因によって達成されていると思っています。このような設計なら緻密なノイズ対策や部品選定など一切やらなくてもよくなると思います。だからEARの内部は音が良さそうに見えません。

補足ですが、SNという概念で重要なのが音質では実測ノイズフロアだけが支配的ではないところです。オーディオではノイズ成分にも音の善し悪しがあって脳がノイズNを分離処理できるときは同じノイズフロアでも音質は悪化しません。そういうNは音質劣化の小さいNです。なので一見SN性能が同じように見えてもN成分の由来によってそこには音の善し悪しが発生します。人間の脳はNに埋もれた情報を取り出す能力があります。それは下記記事にまとめています。


人間の聴覚と音質について


帯域外ノイズの半導体への影響についてはこちらの記事に記載しました。


オーディオ小ネタあれこれ
http://innocent-key.com/wordpress/?page_id=8087


要はいかに質の悪いNを排除するか、それが高音質のDAC設計には重要だということです。質の悪いNには帯域外ノイズ成分が含まれることもありますし、帯域外ノイズが半導体によって帯域内に変換されて入り込んでくることもあります。これも重要です。

EARの設計はこの人間的な要求事項に最適化した設計であるからこそ、測定値が悪くても人間が聞いて高音質に感じるのだと思っています。測定至上主義の無意味さは人間が測定器ではないこと=測定器と原理も方式も違うことが理由です。測定データはメーカーの技術力指標として、まともなものを作っているかどうかの最低限の評価にしかならず、それだけで音はわかりません。
http://innocent-key.com/wordpress/?page_id=9015

2. 中川隆[-13342] koaQ7Jey 2018年10月15日 17:53:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19204] 報告

トランス結合は CR結合回路、SRPP回路より音がいい


一般に使用されているトランジスターアンプは、多量のNFBで物理特性(周波数特性、歪率特性)を良くしております。

しかし、NFBで物理特性を改善されたアンプは、音楽信号の為には音の広がり、奥行き、響き、音像定位に悪い影響を与え、色付け、個性の強い不自然な音になってしまいます。

真空管アンプの中でも物理特性を良くする為に、NFBや、トランスに並列に抵抗を接続してインピーダンスを強制的に補正したアンプは、NFBと同じ現象の音になり、真空管の球種による音の差もなく、どれも同じ様な音のアンプになってしまいます。


良いアンプの条件は、NFBを使用しない裸特性の良い物です。

更に、自然な音で音楽性を要求される場合は、CR結合回路、SRPP回路より、トランス結合の真空管アンプを選ぶことです
http://www.audiotekne.com/policy_6.html

3. 中川隆[-13719] koaQ7Jey 2018年11月30日 23:01:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21484] 報告


LUXMAN MB-300 あまりにもナロー過ぎて著しく違和感がある音。

数人に感想伺いました

「ギョッとするような音ですよ」
「えっ?こんな音なの?と思うような音ですよ」
「80万?いらない、いらない」

スピード感が全く無くROCKやPOPSには不向き。
スピーカーを選ぶアンプで Sonus の小型や AXIOM80 ならあるいは?

某オーディオショップの百戦錬磨の店長さんにMB-300について尋ねると。

「えっ!?こんな音なの?っていう音ですよ、ナローでカマボコだし。
これだったら AIRTIGHT ATM-300 の方が何十倍も良いですよ」

って言ってらっしゃいまして、う〜んそんなはずは・・・・とその人を疑っていましたが事実でした(-_-;)

4. 中川隆[-13560] koaQ7Jey 2018年12月22日 17:34:55 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

LUXMAN MB-300 ファーストオーナーは50時間使って箱にずっと閉まっていたそうだ。セカンドオーナーは8年間で100時間。これほんとうよ。

これほどナローレンジなアンプは聴いた事がなく、S9800の38cmウーファーを心臓に例えると、半分しか動いていない感じ。しかし四年前に復刻されているのが不思議。

5. 中川隆[-13550] koaQ7Jey 2018年12月23日 08:57:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

因みに


WEのトランスのデータです。
http://blogs.yahoo.co.jp/fareastern_electric/62006702.html


1937年ということでWEの映画システムのトランスがほとんど載っています。

特に91アンプは入力トランスの285Aも出力トランスの171Aも、ともに100〜6000Hzの再生帯域なのでその間にどんなに広帯域の高NFBアンプを持ってこようと特性はトランスによって決まってしまいます。


Western Electric Amplifier の周波数帯域

WE86 : 40〜10000 Hz
WE91 : 50〜 8000 Hz

なにせ入力トランスも出力トランスも100〜6000 Hz ですから。
http://n-nobo.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/1-eeb8.html


Western Electricのトランスの話:WE618A

Western Electric(WE)社は、1878年イライシャ・グレイによって創設されました。このグレイは、電話機の発明でグラハム・ベルに1876年2月14日、たった2時間差で敗れた人物で、後にWEはアメリカン・ベル電話会社の製造部門として活躍。1897年にAT&T(American Telephone and Telegraph)に吸収合併されます。

AT&Tは当時は米国最高の頭脳集団と言われ、AT&TあるいはWE関連の特許や素晴らしい製品開発は数多く、


1912年プッシュプル増幅回路、
1924年の電気録音方式、
1927年NFB回路理論、
1927年トーキー映画システム、
1927年の555レシーバー、
1928年世界初のステレオレコーディング、
1931年テープレコーダー試作、
1932年300A,
1934年86型300Aプッシュプルパワーアンプ、
1936年594Aコンプレッションドライバー、
1937年91型300Bシングルアンプ、
1951年接合型トランジスター開発、
1957年45回転ステレオディスクの開発


など、オーディオの原点とも言うべき様々な基本開発研究を行っています。

さて、この618Aトランスですが、元々はWE No.117-A typeのプリアンプなどで使用されていた入力トランスで、30〜15,000Hzと、当時としてはかなりの広帯域を誇り、A typeは入力側のインピーダンスが30 or 250、出力側が50k、一般的に出回っている、B typeが出力側のインピーダンスがその半分です。
従ってAtypeの方がゲインが取れるのでMC用昇圧トランスとしては使いやすいかと思われます。

WE No.92-B typeのパワー段の入力トランスの特性が、50〜7,000Hzだそうで、これは当時のトキー・フォト・セルが100〜6,000Hzだったことを考慮しての、帯域特性だと思われますが、それから考えても、30〜15,000Hzがいかに広帯域だったかが、しのばれます。

あのWE No.86Bでさえ、トータルの周波数特性が40〜15,000Hzだったりしますので、当時としては十分な帯域特性だったのでしょう。

WEは元々、電話中継器をなど、通信関連を手がけていたため、いかに聴きやすい声を提供するかに重点が置かれ、当時の技術では、たとえばUTCなど、その気になれば50kHzクラスの周波数特性のトランスを作れたそうですが、WEはトランス設計の段階に於いて、「帯域制限」の考えがあったと当時の技術に詳しい小山内氏はおっしゃっております。

インピーダンスに関しては、、SPUなどのロー・インピーダンスのカートリッジでも、受けるトランスのインピーダンスがこのくらいなら、あまり問題にならないのではないかと思います。

ちなみに618BはWE No.120-A typeや129-A typeミキシングアンプなど、様々な機器に使われて< います。

6L6をパラプッシュにして、35〜15,000Hzの当時としては広帯域を誇る劇場用アンプWE No.118-A type Power Amp.が出たのが1939年ですから、このトランスは約60年前に現役だったと思われます。


真空管回路技術&トランスのお話

1929年という年は、真空管アンプの回路技術に関しても優れたものが発表されています。
ロフティン・ホワイト直結増幅器というもので、電圧増幅段と電力増幅段をトランスやC・Rなどのカップリング・デヴァイスを使わずに直結としたことにより、音質がトランスやC・Rの呪縛から解き放たれ、コストも抑えられると言うことで、人気を呼びました。

しかし、電子部品の精度と信頼性がイマイチだった当時のこと、アマチュアにはもてはやされましたがプロ用には1926年頃からR・C結合アンプがイギリスのアマチュアに端を発し、ようやく普及してきた段階で、WE No.59ですべてトランス結合だったのが、No.86で段間トランスが一つ減ってR・C結合になった程度でした。

トランスを使用すると低域において時定数を1段、高域においては2段、つまり低域に於いては位相が90度、高域に於いては位相が180度偏移します。R・C結合では、低域の時定数が1段、位相が 90度ズレてしまいます。

そう言う意味では、トランスよりもR・C結合の方が、出来ればカップリング・デヴァイスなど無い方が良いわけなのですが、ところがどっこい、実際に音を聴いてみると、帯域の狭い筈のウエスタンのトランスの奏でる音の、何と伸びやかで聴きやすく落ち着いていることか。

電話の中継トランスとして作られた111Cに至っては、これをライントランスとして使った方が高域も素直に伸びやかで、低域には芯があり、かえって帯域が広く感じられるほどです。本来ならノイズをカットし電話の会話を聴きやすくするために帯域を制限しているトランスの筈なのですが……。

英国フェランティー社、米国WEにUTCそしてピュアレス社、フランスはピーバル社にドイツのテレフンケン……。

「真空管アンプってのはね、トランスに一番お金をかけなきゃ駄目だよ。マッキントッシュやマランツの音が良いのは、あれはトランスに金がかかっているからだよ」

とおっしゃった大先達の言葉が、今更のように思い出されます。

現代でも音が良いアンプ、EAR861やC.R.ディベロップメンツ、そして国産のウエスギ・アンプにおいても、トランスが十分吟味され、その性能を発揮されているからこそ、あれだけの音が出てくるのだと思います。

また、1937年にはWEとAT&Tが共同設立したベル研究所のH.S.ブラックによるNFB理論がWEの91Aには使われていること、

そのNFBを20dBほど使って超低域から超高域までフラットな周波数特性と、低歪率を誇ったウイリアムソン・アンプが1947年にイギリスの「ワイヤレス・ワールド」誌に発表されています。
http://k-d.jpn.com/audio/audionote.html

6. 中川隆[-13480] koaQ7Jey 2018年12月24日 19:29:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告
2013.12.20
我が、蹉跌のオーディオファイル #28.欲しかったスピーカー
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34

オーディオに興味を持ち始めてから約40年程経つが、当初最も欲しかったスピーカーにクラングフィルム、(後にシーメンス)オイロダインがある。

引き出しを整理していたらシーメンス当時のカタログが出てきて、オイロダインのスペックが載っていた。

ちょっと驚くのは再生周波数で、何と50Hz〜15,000Hzとあった。

今時数万円のスピーカーだって人間の可聴範囲20Hz〜20,000Hz付近をカバーしている。

そこで、スピーカーの再生周波数に付いて一寸調べてみたら、どうやらこういう事らしい。

スペックがどの様な数字であるかは兎も角、「実際にスピーカーから出る低音の60Hz以下は音というよりも風圧として肌で感じるもので、強烈なドラムやベースの唸りの様な低音は大概80Hz〜100Hzくらいである」という。だから、60Hzが出れば通常僕らが聴いているオーディオの低音に何ら不足を感じるものではなく、まして50Hzが出るなら映画館などの大鉄桟を巨大な大砲の発射音や炸裂音で揺るがすに実は充分な低音が出る事をオイロダインのスペックから読み取る事が出来るのだそうだ。

そして高音は「4KHz〜6KHz以上の純音の音色を判別する事は非常に難しく」この辺りで音程に対する判断は鈍って来るものらしい。

僕らが聴く「スピーカーの音(無論録音前の原音も)を決定づけるのは純音ではなく倍音であって、倍音は整数倍で膨らんで、大体13〜14KHzほど先からは殆ど聴こえてこない」ものらしい。

だから、オイロダインの50Hz〜15KHzという周波数帯域はこれらの条件を低音で10Hz、高音で1KHzばかり其々上回っており、従ってオイロダインで聴けない音は無いといってもよいという事になるらしい。

だから、2〜3万ながら矢鱈に周波数帯域の優秀なスピーカーが量販店などに出回っているのは、要するに僕ら消費者が悪いという事になるようだ。

つまり、食紅で真っ赤な蛸しか買わないとか、胡瓜や大根や長芋も真直ぐなものしか買わないとか、そうした次元と同じ事で、本質よりも見た目を重視する発想と同じ理屈になると考えてよいだろう。

生産者は売れなければ困るから、食紅が体に毒だろうが薬だろうが兎も角真赤っかに塗りたてちまう。流石に近頃では暮れの御徒町でもこんな蛸は滅多に見掛けないが、一昔前は真っ赤っかが常識だった。

食の安全が叫ばれる現在でも、野菜などは相当にいかがわしい色付けや型の細工、或は遺伝子の組み換え、延命処置などをしてあるものが出回っているようだ。
そういうものでなければ、僕らが買わないから、言い換えるなら、音が良かろうが悪かろうが最低でも20Hz〜20KHz出る事にしなければ買う人が居ないから、メーカーは無理してでもこういうものを造るし、測定の仕方で再生周波数表示などどうとでも云える事でもあるから、何が何でもこれ以下の数字は発表すまいとする。

基より、こんな数字は音質には何の係わりもない事で、それは曲った胡瓜も真っ直ぐな胡瓜も味や栄養価に変わりが無いどころか寧ろひん曲った胡瓜の方が(自然栽培)数段勝るというのと同じ事であるようだ。

従って周波数50Hz〜15KHzのオイロダインのスペックは、実質的に巨大空間における再生音に何の不足もないということを示しているのだが、既に各メーカーの宣伝文句に毒されてしまっている僕らは、この数字に目を疑い「そんな程度のものか」と吃驚して「大したこと無い」と見下してしまう。

7. 中川隆[-13469] koaQ7Jey 2018年12月25日 16:37:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

40万の法則とスピーカー

シングルユニットスピーカー好きの戯言

「40万の法則」というのを聞いたことがある、あるいは知っている方は経験豊富なオーディオファイルではないでしょうか。

戦後(昭和20年代中盤)NHKによる「快い音」の研究成果の一つで、 快く聞こえる音は、最低遮断周波数と最高遮断周波数の積がおよそ40万になっているというものです。

周波数帯域でいうと、

200Hz〜2kHz(電話レベル)
100Hz〜4kHz(構内放送、ボイスチャットレベル)
80Hz〜5kHz(AM放送レベル)
27Hz〜15kHz(FM放送レベル)
20Hz〜20kHz(人の可聴域、HiFiオーディオレベル)

というくくりになろうかと思います。

中心周波数は、40万の平方根であるおよそ630Hzで、これは人間の内耳、口腔の共振周波数とおおむね一致します。
内耳の自然共振周波数を中心とした確率分布(標準偏差)のエネルギーバランスをもつ音(つまり40万の法則にあう音)が、人にとって最も受け入れやすい、快い音となる。
と言い換えると分かりやすいでしょうか。

また、楽器や声などの個別の音色は、基本となる周波数の音(基音)と、倍音と呼ばれる高調波成分の音の混ざり具合と、それぞれの成分の時間変化が音色を決定するのですが、人の感覚は、特に耳の感度が落ちる低い音程域(主にベースパート)では倍音成分がしっかり聞こえていれば基音が欠落していてもあたかも基音があるかのように聞こえる(補完して音程が取れる)という特性があります。
このため、再生帯域がより広くなるときは、40万より大きい数字になっても快さは低下しないとする説もあります。

ここから導き出されることは、再生周波数帯域を広げてもそれだけでは快い音は得られず、帯域の取り方とエネルギー分布(バランス)が重要だ。ということです。

気を付けなければいけないのは、40万の法則は「必要条件」でも「十分条件」でもなく、当てはまっていなければ快い音がしないというものではありませんし、ましてや当てはまっていれば必ず快い音がするというものでもありません。
音の快さの傾向として周波数レスポンスを考えた時、どのようにまとめられているかとか、システムの設計/製作にあたってのターゲット設定の指標の一つとしての役割でしかありません。

語弊を恐れず言い換えると、オーディオ機器は重い方が良い結果を得る確率が高い。というのと同レベルで、40万の法則への当てはまり度合が高い方が、好ましい結果を得る確率が高くなる。といった程度のものです。
これは、音の傾向、快さは、周波数レスポンスだけでは決まらないからです。

また、40万という帯域の指定より、中心周波数630Hzの方が大切です。

それらをふまえて。。
現代のオーディオ機器で考えた場合、ラインレベルの音源(ソース)とアンプについては人の可聴域である20Hz〜20kHzがフラットに出せない機械を探す方が難しいくらいに高性能ですが、厄介なのがスピーカーです。

一般的なダイナミック(マグネチック)スピーカーは、磁界の中に振動版と連結したコイルを置き、コイルに交流の信号電流を流して発生した力で振動板を前後に動かして音波に変換する、線速度一定型のデバイスです。
線速度一定ということは、周波数と振幅が反比例する(周波数が低いほど振幅が大きく、周波数が高いほど振幅が小さくなる)ということです。

物理(物性)的にみると、周波数が高くなるほど振動系の重さと振動板のたわみでコイルと振動板の追従性が悪くなり、歪んだりレベル低下したりします。
高い周波数で歪まず音圧を得るには、剛性が高く追従性の良い、強くて軽い振動系が必要で、サービスエリアを広くするには口径を大きくできません。
一方、低い周波数では口径を大きくするか、感度と直線性を保ったままストローク(振幅)を大きくしないと必要な音圧が得られません。
周波数が低いほど必要な振幅が大きくなるので、スイングさせようとボイスコイル幅をむやみに大きくしても、コイルに磁界の掛かっていない部分が多くなるので効率が悪くなったり、振幅の限界近くで直線性が悪化したり、そもそも振幅が取れず底突きしたりなんていうことが起きます。

フルレンジユニットで考えた場合、20Hzと20kHzは周波数で1000倍違いますので、20kHz時と同じ音圧を20Hzで得るのに、20kHzの時の1000倍の振幅が必要となります。
口径が大きなユニットの場合、低域の必要振幅は確保できても高域の追従性と指向性が問題になりますし、口径が小さい場合、良好な高域特性は得られても低域で必要な振幅が取れなくなるという、完全に二律背反の世界です。
つまり、振動板の前後運動(ピストンモーション)だけでオーディオ帯域をリニアかつフラットに再生しようとするならば、物理的、物性的な制約からスピーカーユニットごとの受け持ち周波数帯域を分割したマルチウエイスピーカーでなければ到底無理ということになります。

ところが、趣味の世界はおかしなもので、評価の高いスピーカーにはフルレンジユニットのものが少なくありません。
レンジは狭くともバランスのとれた周波数レスポンスを持つものであったり、音の評価は周波数レスポンスだけで決定されるものではないということの現れですね 。

可聴帯域全域でリニアでフラットな特性を得るにはマルチウェイが必然的に必要となるのですが、マルチウェイならそれでよいかといわれると、20Hzの再現なんて超大型システムでもなければ望むべくもなく、40Hzでさえ、きちんとピストンモーションで鳴らせるスピーカーシステムはお父さんのお小遣い(現実的な価格)とウサギ小屋に収まる現実的なサイズでお目にかかることはほぼ出来ません。
それどころか、巷にはマルチウェイであっても先の人の基音部補正能力を逆手に取ったかのような低音域の雑なスピーカーで溢れているのが残念無念だったりします。
また、マルチウエイシステムには受け持ち帯域を分割する際に起きる特性の変化があり、境界付近の周波数ではユニット同士から発生する音波を合成したときに起きるさまざまな問題の解決も必要となり、実はこれがかなりの難問だったりします。

つまり、スピーカーシステムは、マルチウェイでもフルレンジでも、構成や使用するパーツによって大なり小なり特性や性能に何かしらの妥協が必要になります。

マルチウェイシステムは真面目に作ればどうしても高価になりますし、組み合わせや測定など開発にそれなりのリソースが必要になり、ちゃんとしたメーカーのちゃんとした製品に個人で太刀打ちするのは容易ではありません。
逆に、フルレンジ一発でもユニットとキャビネットの組み合わせと、40万の法則にあるように、無理に再生帯域を広げなくとも再生出来る周波数帯域の使い方が上手であれば大型マルチウエイに負けない感動体験は得られる訳で、メーカーでは対応できない(工業製品としては採用できない)工夫もできるこちらの方が個人でメーカー製品に対抗するには有利です。
(もちろん、負けないと言っても同じ土俵で戦うというわけではありませんので念のため。)

さて、そのフルレンジスピーカー。
メリットはユニットから直接放射される音域ではほぼ点音源であることに由来します。
複数ユニットで帯域分割されていないことから、ユニットごとの受け持ち帯域間のいわゆる「つながり」にまつわる問題が原理的に存在しないため、空間表現が自然で上手と言われています。
デメリットは分割振動による高音域での歪み増加が避けられず、ツィーターより歪みや周波数特性の暴れが大きくなること、直接放射による低域再生に無理がある(限界が早く現れる)ことなどが挙げられます。
昔は6インチ(16cm)級のダブルコーン型が主流でしたが、最近は5インチ、4インチのシングルコーンが多い感じです。
口径が小さくなっているということは、分割振動の問題が以前より小さくなり高域特性はよくなっていても、低域の再生能力が問題になります。
先ほどの40万の法則を考えるならば、小口径化で高い方に伸びた特性のぶん、低域側も伸ばす必要があります。
そのためには高性能なユニット(低い共振周波数と大きくリニアな振幅特性)、振動板からの直接放射だけに頼らないキャビネット(形式、実装)の工夫が必要となります。

スピーカーユニットが良好な高域特性を持ちつつ大きくリニアな振幅特性を持つということは、軽く頑丈な振動系であることに加え、ダンパー、サスペンションの柔らかさ、機械的な振幅余裕が必要です。
この場合、バスレフやバックロードホーンで低域の音圧を得るか、エアサスペンション(密閉)ならば真空管アンプなど出力インピーダンスの高いアンプで低域共振周波数周辺をブーストするなどの補正が必要になります。
そこで問題になるのが、バスレフやバックロードの低域の立ち上がりの遅さや収束の悪さであったり、周波数特性の大きな凸凹だったり、ブーストする場合の大きな振幅増加です。
どんなに素晴らしいユニットを使っても、単純に周波数特性だけ狙って作ると音圧は得られてもブーミーで締まりのないゆるゆるな低音になったり、振幅不足で歪みっぽい低域になったりします。
ここの処理が腕の魅せ所ですね。

余談になりますが、いわゆる「ハイレゾロゴつき製品」のうち、スピーカーについては高域側の再生周波数が40kHzをクリアしていればよいこと(しかもレベルはメーカーお任せ)になっており、歪みや低域側の特性については規定がありません。
周波数特性150Hz〜40kHzなんていう手のひらサイズのスピーカーにハイレゾマークがついてたりするのは、ギャグか何かかと思ってしまいます。

更に余談ですが、基音部がないと気持ち悪かったり、変な基音部ならないほうがマシと言われる方には楽器演奏に長けた方が多いように思います。
http://www.ezto.info/stpress/2016/01/563.html


▲△▽▼

蓄音機の周波数特性 2016年11月12日
http://cheapaudio.blog23.fc2.com/blog-entry-852.html

蓄音機の周波数特性を見つけたのでご紹介します。

横浜蓄音機ミュージアムのサイト
http://emgmark7.com/dish.html

をご覧ください。


ヒズマスターズボイスというモデルだそうです。

https://blog-imgs-91-origin.fc2.com/c/h/e/cheapaudio/20161112090211c86.jpg

100Hzと4kHzがほぼ同じレベルですから、40万ヘルツの法則通りですね。具合良く聞こえるよう、ホーンの形状を入念に作り込んだのだと思います。帯域は狭いですが、高低のバランスが良いので十分に音楽を楽しめたのでしょうね。

タブンこういう形の装置だと思います。

https://blog-imgs-91-origin.fc2.com/c/h/e/cheapaudio/HMV.jpg

装置の下部に大きなホーンが格納されています。一切電力を使わない超エコシステムですね。

これに比べると、現代の一般的な小型ブックシェル サイズのバスレフ型は明らかに高い方へ偏り過ぎでしょう。しかも、最近は蝙蝠さん領域まで特性を一生懸命に伸ばしていますよね。私としては、まず低い方向へ伸ばすよう努力するのが筋だと思うのですが。。。ドナンデショーカ?????

我々の感覚は非常に相対的です。

低音が十分と感じるかどうかは、高音の大きさによって左右されるという事です。
同様に、快適な再生音量も周囲の暗騒音レベルによって左右されます。静まりかえったクラシックのコンサートであっても、何百人もびっしりと人が居るわけですから、自分の部屋でヒトリ静かに聞く場合に比べて暗騒音は相当大きいはずです。ロックコンサートなら、それはもう凄まじい暗騒音でしょう。ですから、オウチでヒトリ静かに音楽を聴く際に、ライブと同じ音量にして聞く必要は全くアリマセン。相当な苦痛を強いられるはずですから。脂汗が出そう。。。耳にも良くないし。。
http://cheapaudio.blog23.fc2.com/blog-entry-852.html

8. 中川隆[-11135] koaQ7Jey 2019年9月29日 18:44:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1684] 報告

LUXMAN MB-300 禁断のKRELL
https://ameblo.jp/507576/entry-12530168658.html
9. 中川隆[-14359] koaQ7Jey 2020年1月19日 11:14:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1270] 報告
プリアンプ騒動記 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年01月19日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ecaf2d03bd4a6a73eabf5cf0fc5a8a42

「ラックスのプリアンプをオークションで落札したんですけど、お宅のアンプとスピーカーで試聴させてもらえませんか」と、近隣にお住いのオーディオ仲間「Y」さんからご連絡があったのは1週間ほど前のことだった。

「ハイ、もちろんいいですよ」と一つ返事。

何しろ「リチウムイオン電池」と、「200ボルト電源からの降圧トランス」という、オーディオの根源に関わる「電源対策」はYさん抜きでは語れないし、うかつに足を向けては寝られない存在だ(笑)。

さて、実はこの度Yさんが落札されたラックスのプリアンプ「CL35」についてはかねがね「どうしようか?」とご相談を受けていた。

ラックスには何の憾みもないが、ありのままに言わせてもらうと「ラックスのアンプはとかく評判が悪いですよ。ベテランの真空管アンプ工房さんによると使ってある部品の質が悪いそうです。音も総じて生ぬるい傾向だし、止めといた方がいいですよ」と反対してきた。

ところが、肝心のYさんはどうやら「見かけ」に幻惑されたご様子で(笑)、「実は自宅用ではなくて運営している老健施設の食堂のアンプ用です。パワーアンプが6550プッシュプルなので、セットで置くと見栄えが良さそうなので・・・。」

結局「即決」で落札されたアンプを、3連休の最後の13日(月)の午後になって、いそいそと持参されたので音出しを含めて「プリアンプの実験」となった。

「パワーアンプ転がし」や「球転がし」はこのブログの読者ならご存知のとおり数限りなくやってきたが「プリアンプ転がし」は、たしか初めてではないかな。

そもそも、デジタルの時代になって「プリアンプ不要論」が横行しているくらいその存在感は薄れるばかりである。

今のところ「質のいいプリアンプならあった方がいいし、そうでなければ無い方がいいしでケースバイケース」というのが結論だ。

そして、Yさんは部屋に入ってこられるなり開口一番「テスト機器のパワーアンプは「2A3シングル」を、スピーカーは「AXIOM80」でお願いします。」

「はい、わかりました」(笑)。

「AXIOM80」をテスト用のスピーカーに選ぶなんて、(アンプの)欠点を容赦なく暴き出すのでアンプが可哀そうだなあ・・・。


とりあえず用意したプリアンプは我が家の分が3台とラックスの「CL35」との計4台の勝負となった。

ちなみにその3台とは、

1 マッキントッシュ「C-22」型プリアンプ

2 マランツ「7」型プリアンプ

3 オーディオ専門誌「無線と実験」(2001.1月号)に掲載されていた「安井 章」先生創案のプリアンプ

まずは「ラックス」を鳴らしてみた。ちゃんと音が出てくれるかどうかが先決だ。

いきなり「どでかい音」が出てきて「AXIOM80」が破損すると「もう死んだほうがまし(笑)」なので、内心ヒヤヒヤしたが真空管が多いせいか、温まるまで時間がかかったもののようやく音が出てきてくれてホット一息。

相変わらずラックスらしいボンヤリした音だと内心思ったが「なかなかいいじゃないですか!長時間聴いても疲れそうにない音ですよ。」と、積極的に応援(?)してみたものの肝心のYさんはどうもご不満げな様子。

それから我が家のプリアンプを1,2,3と次々に試聴していった。

その結果を白日の下にさらすと、

「プリアンプで音があまりにも大きく変化するので驚きました。パワーアンプ以上の差が出てきますね。

ベスト1は3のプリアンプです。まったく非の打ち所がない音で感心しました。2と3はその次のレベルになりますが、ほぼ互角で実力伯仲といったところでしょう。ラックスとなると、もう最低最悪です。

音が生ぬるくて情報量がまったく不足しています。このままでは聴きたくないので3を製作したMさんに改造を頼めないですかね。」と、Yさん。

「それは頼んでみてもいいのですが、(ラックスは)ちゃんと鳴っているのにもったいないですね・・・」

さて、今回のテストで見事に栄冠に輝いた「安井型」アンプの特徴を製作者に伺ってみると、安井先生はその道ではたいへんな権威で信奉者が多く、このアンプは「定電圧回路」にこだわり電源部分に特に注力したとのこと。

プリもパワーもそうだけど、最後は「電源」部分の充実度がものをいうみたいですよ。そんなことは、とうの昔に分かっとるわいという方が多いでしょうが(笑)。

実は、このアンプは去る12月に来たばかりのまだ借り受け状態のままで、購入と決めたわけではなくどうしようかと迷っている真っ最中だった。使用されている真空管はありふれた「12AU7×4本」。

「購入する気になれば原材料費だけでいいよ」と、相変わらず「儲け心」が皆無な製作者だが、ビンボー人にとってはそれでも結構なお値段だしねえ(笑)。

しかし、自他ともに認める「NO.1」となれば買わずばなるまいなあ・・・。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ecaf2d03bd4a6a73eabf5cf0fc5a8a42

10. 中川隆[-8939] koaQ7Jey 2020年12月25日 19:08:41 : FSuacswpLw : YmxBMnM2QW1TUC4=[39] 報告
<訃報>EAR創業者 ティム・デ・パラヴィチーニ氏が逝去
ファイルウェブ編集部
2020年12月23日

EARの創業者であり、ヨシノトレーディング(株)の取締役でもあるティム・デ・パラヴィチーニ氏が、2020年12月17日早朝に逝去された。


1945年にアフリカ・ナイジェリアで生まれたパラヴィチーニ氏は、著名ブランドのオーディオエンジニアを経て1978年にEAR社を設立。アナログ関連製品の開発はもとより、モービル・フィデリティー社等とのレコードの制作やマスタリングも手がけるなど、生涯をかけてアナログ再生を追求してきた才能溢れるエンジニアであった。

パラヴィチーニ氏は亡くなる直前まで、子息のネヴィン・デ・パラヴィチーニ氏と300Bの真空管を用いたパワーアンプの開発を進めており、遺作となるこの製品の発売は来春に予定されているという。

11. 中川隆[-7762] koaQ7Jey 2021年2月03日 08:47:54 : HOrFCQMYeE : QzVQOWd1WExGdnM=[1] 報告
「音楽&オーディオ」の小部屋
雪辱を果たした執念のプリアンプ 2021年02月01日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/fef61cfdd15a1dc930f899f7f2d0212f

あれは2か月ほど前のことだったろうか。

「新たにラックスのプリアンプを手に入れたのですが、ぜひAXIOM80でテストしたいので持参してよろしいでしょうか」と近くにお住いのオーディオ仲間「Y」さんから打診があった。

SPユニットの「AXIOM80」は「アンプの良し悪しを洗いざらいさらけ出しますね」と、Yさんが日頃から仰っているほどの溺愛ぶりだからいかにもあり得る話。

もちろん拒否する理由は何もないので「ハイいいですよ、どうぞ〜」。

実物を拝見すると、市中にかなり出回っている「CL35」(ラックス)だった。

さっそく我が家の「マランツ7もどき」(知人の手づくり)と比較試聴すると「解像力が悪いし、ベールが2枚も3枚も被ったようなお粗末な音ですね」で、両者の認識が一致した。

ラックスに何の恨みもないが「CL35やSQ38FDなどは使っている部品がとてもお粗末」という話は、手練れの真空管アンプ製作者、それも「お二人」さんから直に耳にしている。

ガッカリして自宅に戻られた「Y」さんはケースだけ保存し、中身の方は腹立ちまぎれにそっくり廃品回収に出されたとのことだった。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/fef61cfdd15a1dc930f899f7f2d0212f

LUXMAN CL35 ¥75,000(1970年6月発売)

真空管最後のプリアンプとして発表したPL45型を、もう一度徹底的に検討し直して作り上げられたプリアンプ。
海外の著名な製品を解析した成果が盛込まれ、一段と完成度を高めた仕上がりとなっています。

イコライザ回路は3段構成のK-KNF型(カソードからカソードへNFをかける方式)となっています。
この構成はマランツ7型にも使われており、CL35ではとくに耐入力特性を向上させています。

トーンコントロールには、LUX方式のNF型を採用しており、湾曲点が高低3箇所ずつ切換えられます。
またトーンコントロールは、ディフィート・スイッチで飛ばす事ができます。

フィルターはハイカット2段、ローカット2段となっています。

出力段はカソードフォロア回路を採用しており、出力インピーダンスが低く、電源電圧の変動による影響を受けにくい安定な回路となっています。

昇圧トランス用のソケットを備えており、MCカートリッジにも対応しています。

内部で使用されているCR類は全てプリント基板に取付けられており、チャンネル別に独立した基板が対称になったレイアウトとなっています。
また、真空管は背面の保護ボードをはずすだけで簡単に抜き差しが出来ます。

機種の定格

型式 管球式コントロールアンプ

入力インピーダンス
Phono1:100kΩ、50kΩ、30kΩ
Phono2:50kΩ
AUX1、3、Monitor:110kΩ
AUX2:200kΩ
MIC:33kΩ
Center MIC:75kΩ


トーンコントロール LUX方式NF型湾曲点切換付

使用半導体等
真空管(7個)
12AX7:5個
12AU7:2個
ダイオード(8個) DS16A:4個
DS16C:4個

電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 30W
外形寸法 幅476x高さ190x奥行275mm
重量 12kg

https://audio-heritage.jp/LUXMAN/amp/cl35.html

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