クラシック音楽 一口感想メモ ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756 - 1791) https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%88天才なバランス感覚、歌心を音に込める才能、あらゆる音楽を自分のものとして取り込む柔軟性、職人技を持っている。 顔で笑って、心の底では泣いているような音楽。寂しがったり、はしゃいだり、おどけたり、そんな人間的なところが大きな魅力である。 一方で「悪魔が人間を惑わすためにこの世に送り込んだ音楽」というゲーテの言葉も非常に素晴らしく見事に特別性を言い当てている。 早熟であり、日本の高校生くらいの年齢の曲で既に神が宿ったかのような天才性や別格性を発揮している。 管弦楽曲
交響曲 最後の二曲が最高であるため、モーツァルトの重要なジャンルというイメージがある。しかし、41曲もあるが30曲は18歳までに書かれた作品。それ以降も改編や急造の曲などあり、ピアノ協奏曲と比較するとモーツァルトにとっては主要ジャンルとは言えなかったのでは、という印象である。特に初期は番号付以外にも多くの曲があり、未熟な三品ばかりである。しかし初期にもモーツァルトの成長の過程がはっきりと現れているのを追いかける楽しみがある。ここでは、ごく初期の作品は除外している。 •交響曲 ヘ長調 K.75 (1771 旧全集番号では第42番)◦2.5点 節回しにハイドンの影響を感じる。全体に元気がよい感じが好印象。モーツァルトらしい特別さはほとんどなく、偽作説に納得ではあるのだが、なぜだか聴きやすい。
•交響曲第12番 ト長調 K.110(75b) (1771)◦3.3点 冒頭のバロックの息吹を感じる清冽な輝かしいメロディーが、モーツァルトとしては珍しいもので、耳に強く残る。それ以外の部分も輝かしい印象。まだ未熟ではあるが、この爽やかさの魅力は忘れがたいものがある。
•交響曲 ハ長調 K.96(111b) (1771? 旧全集番号では第46番)◦2.8点 1楽章のオペラの序曲のような明るい始まりと、モーツァルトには珍しい2楽章の古風な同じリズムがずっと続く憂いのある音楽がよい。楽章に個性があり聴き栄えのする曲。
•交響曲第13番 ヘ長調 K.112 (1771)◦2.8点 爽やかなだけで、特徴が少ないため、単に未熟な発展途上の曲に聴こえる。特に素敵だと思うような箇所はなかった。
•交響曲第14番 イ長調 K.114 (1771)◦3.5点 1楽章の冒頭の流麗で上品なメロディーの魅力はかなりのものである。彼の特質と天才性を見事に見せつけている。それ以外もどの楽章も後年を彷彿とさせる立派さとメロディーの魅力をふんだんにみせる素晴らしい作品であり、初期の交響曲の傑作と言っていいだろう。
•交響曲第15番 ト長調 K.124 (1772)◦2.8点 2楽章がしなやかな旋律のなかなか美しい曲だと思う。他の楽章はシンプルすぎてまだまだ未熟感が漂っており、感動には届かない。
•交響曲第16番 ハ長調 K.128 (1772)◦2.5点 1楽章が3拍子で舞踏性が高いのが面白い。2、3楽章もその雰囲気を受け継いでいる感じがする。とはいえそれだけであり、音の密度が薄い未熟感がまだまだ気になる。
•交響曲第17番 ト長調 K.129 (1772)◦2.3点 しなやかな雰囲気を楽しむ曲と思う。しかし、内容が薄くて聴き終わっても特に何も残らない。
•交響曲第18番 ヘ長調 K.130 (1772)◦2.3点 爽やかな中に少しモーツァルトらしい感性の強さが少しずつ表現され始めているようには思えるが、まだまだ非常に微妙なレベルである。
•交響曲第19番 変ホ長調 K.132 (1772)◦2.3点 規模がかなり大きくなった。しかし、内容がそれに伴った感じではない。あくまで、もっと後の曲のような規模感だけであり、内容は初期の未熟さから卒業できておらず、あまり面白くない。
•交響曲第20番 ニ長調 K.133 (1772)◦3.0点 祝典交響曲で華やか。2楽章のメロディーなど、聴き栄えのする楽しみのある曲でよい。4楽章のメロディーはハイドンみたいだ。規模感に内容が伴っている。
•交響曲第21番 イ長調 K.134 (1772)◦2.3点 J.C.バッハやC.P.Eバッハと聴いた印象がかなり近い。主題が単純であり、優美さやバランスの良さもまだ不十分であり他の作曲家を凌駕するものを感じない。唯一3楽章の中間部が耳を捉えた。
•交響曲第22番 ハ長調 K.162 (1773)◦2.3点 1楽章はメロディーが単純すぎる。2楽章と3楽章はいくぶんましだが、単純明快すぎてやはりあまり楽しめない。
•交響曲第23番 ニ長調 K.181(162b) (1773)◦3.0点 全3楽章8分で切れ目なく演奏。トランペットの輝かしさにより祝典的で高揚感のある雰囲気が創られている。割と好き。
•交響曲第24番 変ロ長調 K.182(173dA) (1773)◦2.3点 全3楽章10分の短い曲。この曲はメロディーに魅力がないため、あまり面白い曲ではい。短いため聴き通すのは容易だが、楽しめずに終わる。
•交響曲第25番 ト短調 K.183(173dB) (1773)◦5.0点 アマデウスの冒頭だが、この曲の燃えるような情熱は素晴らしい。40番より熱気があり心を動かされる。
•交響曲第26番 変ホ長調 K.184(166a) (1773)◦3.5点 全3楽章で続けて演奏される。これは深みがあり初期の中でも特に注目するべき曲の一つ。1楽章はイタリア風で快活で面白いが、素敵なのは2楽章と3楽章。短調でドラマチックで陰影に富んだ2楽章は晩年の作品以上にロマンチックである。3楽章はその余韻を反映した晴れやかな感情に満ちた曲で感動的。
•交響曲第27番 ト長調 K.199(161b) (1773)◦2.8点 快活で颯爽とした魅力がある。2楽章の滋味あふれる雰囲気はモーツァルトにしては珍しい。
•交響曲第28番 ハ長調 K.200(189k) (1774)◦3.0点 初期の一連の交響曲の中で最後に書かれた曲。ティンパニを使用しハ長調の堂々とした曲想が特徴。特殊なことをしている場面は少ないが、憂いがなく華やかで爽やかで輝かしいモーツァルトを楽しめる点で価値がある。
•交響曲第29番 イ長調 K.201(186a) (1774)◦4.0点 初期の交響曲の中では25番についで有名。明るい瑞々しい感性に支えられた勢いと楽しさ、爽やかさと優美さが、愉しいメロディーとともに奏でられており、それらが巨匠的な完成度で練り上げられて作品化されている。初期らしい汚れのなさと、聞きやすさで、後期の交響曲の中の大半の曲よりも魅力がある。
•交響曲第30番 ニ長調 K.202(186b) (1774)◦2.5点 初期の最後の交響曲で、それなりの規模と充実感はあるが、ありきたりな素材ばかりである。成熟して立派さが現れてきており、明るくて華やかであるが、深みや新鮮さには欠けると思う。
31番以降(20歳以降の作品) •交響曲第31番 ニ長調 K.297(300a)『パリ』 (1778)◦2.5点
この曲は異例なほど推敲を重ねたそうだが、残念ながらその結果が自分にはあまり素晴らしいと感じられない。名曲とまではいかないと思う。
•交響曲第32番 ト長調 K.318 (1779)◦3.0点 1楽章のような長さの連続した曲の中に3つの楽章があるという特殊構成。印象的な冒頭を始めとして内容が豊富で、30番台前半では一番よい曲だと思う。
•交響曲第33番 変ロ長調 K.319 (1779)◦2.5点 1楽章は主題に多少の目新しさはあるものの、基本的に普通。2楽章は優美だが、天才性はあまりない。3楽章のメヌエットはごく普通。4楽章はオペラの伴奏みたいで面白くない。
•交響曲第34番 ハ長調 K.338 (1780)◦2.8点 メヌエットなし。1楽章はごく普通の序曲風の曲。2楽章は半音階を使ったメロディーがやや目新しいものの、全体の印象は普通だし冗長。3楽章は伸びやかで三連符の連続的な使用は目新しく、エネルギッシュで一番聴き所がある。
•交響曲第35番 ニ長調 K.385『ハフナー』 (1782 セレナーデからの改変曲。)◦3.3点 1楽章はオペラの序曲のように快活。2楽章は優美で呑気で美しく、この曲で一番印象的。3楽章は優美で華やかさのあるメヌエット。4楽章は祝典的。全体に元々がセレナーデとして書かれて改作されただけあり、天才的というほどではないが優美な華やかさを楽しめる。
•交響曲第36番 ハ長調 K.425『リンツ』 (1783)◦3.5点 どの楽章もオペラの音楽のようだ。登場人物が何かの行動をして物語を進行させているような生き生きとした感じがある。1楽章はオペラの序曲にそのまま使えそうである。たった四日で書かれたのは凄いが、知っていて聴くとやはりどこか仕事の荒さを感じてしまう。
•交響曲第38番 ニ長調 K.504『プラハ』 (1786)◦4.0点 39番より華やかでありながら叙情的であり各楽章に光る部分がある。特に1楽章は秀逸でメロディーが印象的。最後の3大交響曲はどの曲も特殊さがあるので、この曲は堂々とした正統派の音楽としては最大の交響曲かもしれない。
•交響曲第39番 変ホ長調 K.543 (1788)◦3.5点 最後の三大交響曲の1作だが、他2作と比べてしまうと地味であり、音楽の複雑度が低くて単純に聞こえるため物足りなく感じる。1楽章の純白の世界は素晴らしいのだが、2楽章と3楽章がもの足らず、4楽章もノリノリで楽しいがメロディーの魅力が足りない。個人的には、40番および41番と同時に書かれたとはいえ、3大交響曲として一括りにするべきでない大きな差があると思う。
•交響曲第40番 ト短調 K.550 (1788)◦6.0点 1楽章の有名メロディーはやはり非常に印象的であり、第二主題の魅力も全体構成も完璧な出来である。秋の憂愁と人間愛を感じさせる2楽章がまた大変に感動的で、どんなロマン派の曲も凌駕するほどに人間的でロマン的で胸がいっぱいになる。3楽章は3小節区切りなのが面白い。4楽章の性急さはモーツァルトがよく見せるものでやや小ぶりな印象があり、神がかり的とまではいかないが、この名作の締めくくりには十分な出来である。
•交響曲第41番 ハ長調 K.551『ジュピター』 (1788)◦6.0点 壮麗で神々しくて全世界に君臨する神のような偉大さを感じさせる音楽であり、まさに「ジュピター」の名がピッタリである。特に1楽章はそうなのだが、2楽章や3楽章でさえも、神々しさを発揮しているのが凄い。1楽章は堂々とした開始部分から、人間には及びもつかない神々の領域を感じさせる天上的で壮大で、かつ完璧なバランスで造形されている驚異的な音楽である。最後のフーガ楽章の畳み掛けるような高揚感と圧倒的な充実感の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。
セレナーデ
•セレナーデ第1番 ニ長調 K.100(62a) (1769 カッサシオン ニ長調 K.62と同一。)◦2.8点 13歳の作品。素朴な音楽の作りは幼さとともに古典派の初期の作曲家達の作品を想起するが、既に十分にセンスが良くて楽しい気分になれるのはさすがである。27分もの大作だが寛いで楽しく聴ける。
•セレナーデ第3番 ニ長調 K.185(167a) (1773)◦2.8点 45分。1曲目が面白くない。全体に古典派の標準を越えていない単純な書法。しかしだんだん耳が慣れてくるのか、聴き進むにつれてヘンデル的な華やかさや、活力のある音楽が楽しく聴けるようになってきて、聞き終わるとそれなりに満足できる。
•セレナーデ第4番 ニ長調 K.203(189b) (1774)◦2.8点 この時期のセレナーデにしては、優美で現代の楽器に合っている雰囲気である。快活さが足りないかわりにしっとりしていて、後年において増える雰囲気が出ており、聞きやすい。
•セレナーデ第5番 ニ長調 K.204(213a) (1775)◦2.8点 K.203からさらに進歩している。書法がこなれてきており、モーツァルト独特の気の利いた場面転換の巧みさが目立つようになっている。物語のような性格があり、オペラを聴くように楽しめるのも特徴。コミカルでドタバタ劇のような雰囲気もある。
•セレナーデ第6番 ニ長調 K.239 『セレナータ・ノットゥルナ』 (1776)◦3.0点 祝典的な華やかな雰囲気を管楽器を使わずに見事に出していて、なかなか楽しめる。メロディーも耳に残るもの。ティンパニを使っている場面もそれに頼っていない。最後のティンパニ独奏にはびっくりする。
•セレナーデ第2番 ヘ長調 K.101(250a) (1776)◦2.3点 弦楽合奏の短いセレナーデ。メロディーが地味で幼く聞こえる。あまり良い曲ではないと思う。
•セレナーデ第7番 ニ長調 K.250(248b) 『ハフナー』 (1776)◦2.8点 オーケストラ曲。全8楽章1時間。和声は単純であり、複雑さはあまり楽しめない。だが、結婚式の前夜祭のための曲というだけあって、貴族的なキラキラした華やかさと祝典的気分に溢れており、その点では楽しめる。また中間の2楽章から4楽章までがヴァイオリン協奏曲のようであり、この独奏は単なる単純明快さだけでない複雑さや音の動きを楽しめる。
•セレナーデ第8番 ニ長調 K.286(269a) 『ノットゥルノ』 (1776/77)◦2.8点 コンパクトで聞きやすい。変化はあまり多くなくシンプルすぎるため、現代的な意味ではあまり高く評価しにくいところがある。ただ、柔らかく美しい音楽を基調としつつ控えめに適切な快活さなどを取り入れていて、音のつくりはよい。娯楽音楽としてそれなりのレベルにあると思う。
•セレナーデ第9番 ニ長調 K.320 『ポストホルン』 (1779)◦3.5点 1楽章はオペラの序曲のような堂々とした曲。2楽章は後期の交響曲のメヌエットのような堂々とした曲。3楽章と4楽章は繊細な雰囲気。4楽章の管楽器の活躍は楽しい。5楽章は短調で気分転換。6楽章のポストホルンはラッパの音色が楽しい。7楽章はノリノリ。
•セレナーデ第10番 変ロ長調 K.361(370a) 『グラン・パルティータ』 (1781/83-84?)◦3.3点 成熟したモーツァルトらしいハルモニームジークの曲であり、初期とは一線を画している。様々な気分を内包しつつ、しなやかさを持った明るい楽しめる音楽を作っているのはさすがだ。しかし、フットワークの軽さ、場面転換の鮮やかさなどの特質が活かせないので、管楽合奏はやはりあまりモーツァルトには向いていないと思う。
•セレナーデ第11番 変ホ長調 K.375 (1781, 改訂1782)◦2.8点 管楽器の合奏としての楽しみよりも、モーツァルトらしい曲としての楽しみの方がようやく上回った曲だと思う。かなり成熟しており、制約に縛られずに伸び伸びとしたモーツァルトらしい旋律や雰囲気を作れている。ただ、それでも十分にいい曲であるという印象には至っていない。
•セレナーデ第12番 ハ短調 K.388 (384a) 『ナハトムジーク』 (1782/83)◦3.5点
管楽器の合奏によるハルモニームジーク。弦が無いのに慣れると、音色を楽しめる。
•セレナーデ第13番 ト長調 K.525 『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』 (1787)◦5.5点 有名曲。簡潔でありながら豊かな内容を持ち、優美で非の打ち所がない完璧な均整が取れている。4楽章がすべてよい出来でありバランスが良い。
ディヴェルティメント •ディヴェルティメント 第1番 変ホ長調 K.113 (1771)◦2.5点 音に充実感が出てきたが時代の第1作なのだが、音楽がありきたりで、新鮮な素晴らしさに欠けてあまり面白くないと思う。
•ディヴェルティメント K.136(125a) ニ長調 (1772):弦楽四重奏◦3.5点 冒頭のメロディーがキャッチーで耳に残る。明るく快活でのびやかな雰囲気が楽しい曲であり、優美さとも両立している。
•ディヴェルティメント K.137(125b) 変ロ長調 (1772):弦楽四重奏◦3.0点 K.136が直球勝負の曲なのに対して、この曲は冒頭いきなり悲劇的に始まりその後もしばらく穏やかであるなど、変化球の曲である。とはいえ途中の本編からは伸びやかな曲になり、その部分はK.136と同様に素敵である。
•ディヴェルティメント K.138(125c) ヘ長調 (1772):弦楽四重奏◦3.0点 K.136やK.137と同様の弦楽四重奏によるディベルティメント。優美で中庸なテンポで違いを作っている。メロディーの魅力があと一息であり惜しい印象。所々美しい場面がある。
•ディヴェルティメント 第2番 ニ長調 K.131 (1772)◦3.0点 30分の大作。既に活き活きとした楽しい音使いで聞き手を楽しませる技を完全にマスターしており、ディベルティメント作曲家としては完成している。若い時代のシンプルな清々しさと音楽のバラエティーを楽しめる。
•ディヴェルティメント 第4番 変ロ長調 K.186(159b) (1773)◦2.5点 K166と同じくハルモニームジークで印象もほぼ同様。楽しいがごく普通の曲。
•ディヴェルティメント 第3番 変ホ長調 K.166(159d) (1773)◦2.5点 管楽合奏のハルモニームジーク。初期らしい爽やかさだが、モーツァルトの独自性をあまり感じないごく普通の曲。
•ディヴェルティメント 第7番 ニ長調 K.205(167A) (1773)◦2.5点 素朴すぎて、モーツァルトの天才性が発揮できていない。ごく普通の曲が並んでいる。
•ディヴェルティメント 第8番 ヘ長調 K.213 (1775)◦2.8点 モーツァルトらしさ、音楽の充実感において、1773年作のディベルティメントとは雲泥の差である。しかし、まだハルモニームジークの制約により十分な力を発揮出来ていないように聞こえる。
•ディヴェルティメント 第9番 変ロ長調 K.240 (1776)◦3.0点 この曲ではハルモニームジークの穏やかさとモーツァルトのセンスが融合して、ようやく独自性がある作品として完成レベルに達したという印象。
•ディヴェルティメント 第12番 変ホ長調 K.252(240a) (1776)◦2.8点 この時期の他の曲と似たようなハルモニームジーク。あと少し何か輝くものが欲しい所。
•ディヴェルティメント 第6番 ハ長調 K.188(240b) (1776)◦2.5点 2本のフルートと5本のトランペットとティンパニ。広々とした元気な印象を与える編成を楽しめる。曲は普通。
•ディヴェルティメント 第10番 ヘ長調 K.247 (1776) •ディヴェルティメント 第11番 ニ長調 K.251 (1776)◦2.5点 本当にモーツァルト作のディベルティメントなのか耳を疑ってしまった。バロック的な清澄な響きであり、和声があまり機能していない。モーツァルトらしいフレーズがあまり登場しない。このようなバロック的な音楽の世界はそれはそれで別ジャンルとして好きではあるのだが、やはりモーツァルトらしさに驚くほど欠ける曲である。
•ディヴェルティメント 第13番 ヘ長調 K.253 (1776)◦3.0点 ハルモニームジーク。1楽章の変奏曲が目新しくて面白い。他の楽章も軽快でなかなか楽しい。
•ディヴェルティメント 第14番 変ロ長調 K.270 (1777)◦2.8点 ハルモニームジークだが、モーツァルトの管弦楽曲のような優美なメロディーが取り入れられている。ありきたりではないが、必ずしも管楽合奏の良さを活かせているとはいえないと思う。
•ディヴェルティメント 第15番 変ロ長調 K.287(271H) (1777)◦2.5点 かなり長い曲。全体に平凡でモーツァルトらしい冴えや天才性が感じられなくて、あまり楽しめない。
•ディヴェルティメント 第16番 変ホ長調 K.289(271g) (1777) …偽作説が有力。◦2.0点 リズムが平板であり、メロディーも面白くなくて、ひどくのっぺりした印象。メロディーの癖にモーツァルトらしさがなく、確実に偽作だと思う。
•ディヴェルティメント 第17番 ニ長調 K.334(320b) (1779)◦3.3点 弦楽合奏の曲。有名だが長いし演奏を選ぶと思う。曲中では有名なメヌエットがやはり断然輝いてる。他も優雅で充実した娯楽音楽だが、感動を感じるほど素晴らしいとは思わない。
•ディヴェルティメント K.563 変ホ長調 (1788):弦楽三重奏◦4.0点 何度聴いても飽きない充実の名作。他のディベルティメントよりもはるかに充実したこの曲がたった3つの弦楽器で演奏されるというのが驚異的。
その他 •フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K.477(479a)◦4点 迫力ある短調の音楽。 •『音楽の冗談』 (2Hr,2Vn,Va,Vc)K.522 (1787)◦3.5点 人を馬鹿にしたようなネタが面白すぎ。ホルンが入っていて活発な曲調なので音も楽しめる。面白すぎて初めて聴いた時は声を出して笑ってしまった。特に最後の終わり方。聞いていると映画アマデウスに出てくる人をはしゃいでサリエリを小ばかにするモーツァルトの姿が思い浮かぶ。 協奏曲
協奏交響曲 •オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲 (1778 偽作?) 聴いた印象では、モーツァルトの手癖と少し違う感じのフレーズが多いと思った。したがって偽作だろうと思う。 •ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364 (320d) (1779)◦2.8点 交響的な音の豊かさを持った曲なのだが、それがモーツァルトらしい独走楽器の伸びやかで自由な活発さという協奏曲のよさをスポイルしてしまっていると思う。特に目立つような良い点はないし、実際のところ決して悪い曲ではないにしても、聴いて楽しいモーツァルトの協奏曲の魅力に欠けているため、あまりお勧めできない。
ピアノ協奏曲
交響曲とは違い20歳以降に沢山の曲を書いている。20番で急に覚醒して、芸術性の高い作品群となる。それまではやはり、美しいものの演奏会用のエンターテイメント曲の粋を出ないと感じる。 •ピアノ協奏曲第5番 ニ長調 K.175 (1773)◦3.0点 4番までは編曲なのでオリジナル作品のピアノ協奏曲の第一作。爽快であるとともに、トランペットとティンパニの祝典的な雰囲気が楽しい気分にさせる。2楽章の瑞々しさも魅力。バランスが良くて、ピアノがよく歌っており、既に完成度がかなり高い。協奏曲の作曲家としての才能の高さに痺れる。
•ピアノ協奏曲第6番 変ロ長調 K.238 (1776)◦3.0点 1楽章は5番と同じ位に魅力的でより技巧的に華やかにした感じ。2楽章は5番より陰影が豊かになった。3楽章はメロディーがシンプルすぎていまいち。
•ピアノ協奏曲第7番 ヘ長調 K.242『ロドロン』(3台のピアノのための)(1776) •ピアノ協奏曲第8番 ハ長調 K.246『リュツォウ』 (1776)◦2.8点 1楽章は定形化の兆しを感じて、あまり面白くない。2楽章は美しいのだが、瑞々しく初々しいようなものが少なくなった。3楽章は悪くないがメロディーの魅力が今一歩。
•ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271『ジュノーム』 (1777)◦3.3点 冒頭にいきなりピアノが登場するのは先駆的で最初は驚くが、慣れてくると後世の作品と比較すればごく控えめな使われ方であると感じる。清新で瑞々しさがあると共に、充実感が20番以降に匹敵するほどであり、名作の一つである。
•ピアノ協奏曲第10番 変ホ長調 K.365(2台のピアノのための) (1779) •ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 K.413 (1782-83)◦2.0点 特にこれといった魅力がない。
•ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K.414 (1782)◦3.0点 アダージョ楽章が優美でなかなかよい。他楽章もよく、10番台前半の中では音楽に魅力があり聞きほれる。
•ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K.415 (1782-83)◦2.5点 祝典的雰囲気が少しあり楽しい気分を感じる。
•ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449 (1784)◦2.5点 ピアノ独奏が華やかさを増して、20番台に近づいた感がある。
•ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K.450 (1784)◦2.5点 アダージョの美しさとロンドのノリノリで華やかな感じはなかなか良い。
•ピアノ協奏曲第16番 ニ長調 K.451 (1784)◦3.0点 20番台に匹敵する充実感を感じられるようになった。
•ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453 (1784)◦3.0点 優美さを持っており長い作品の中で微妙なニュアンスの移ろいを楽しめる。
•ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K.456 (1784)◦2.5点 充実感はあるものの、耳をひいたり胸を捉えるような素晴らしい瞬間はあまりない。
•ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 K.459 『第二戴冠式』(1784)◦3.0点 祝典的な華麗さがあって聴いていて楽しい。
20番以降 •ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 (1785)◦5.5点
内に秘めた情熱と悲しみの第1主題と、そこからの展開として絶妙な心の中で泣いているような第2主題のどちらも良い1楽章。感動を内包する素晴らしく魅力的な静寂の主題と、強烈な対比をみせる激情的な中間のどちらも素晴らしい2楽章。疾走感があるロンドが、カデンツァのあとに最後にパッと雲が消えたように晴れやかに終わる感動的な3楽章。すべてが完璧な大傑作である。
•ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467 (1785)◦4.5点 いいメロディーが沢山あって聴きやすい。
•ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K.482 (1785)◦3.5点 スケールの大きな威勢のいい曲。
•ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488 (1786)◦5.0点 こじんまりとしているが、非常に愛らしくて可愛らしさに心を奪われる1楽章。歌曲のように憂いのある優れたメロディーを存分に歌わせる2楽章。めまぐるしく新しい主題が出てきて息をつかせない3楽章。どれも素晴らしい。逸品である。
•ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491 (1786)◦4.0点 ソナタもそうだが短調の二曲目の方はハ短調で少し理屈っぽい。でも慣れると感動的。
•ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503 (1786)◦3.5点 20番台の中では地味でずば抜けた所が無い。それでも10番台よりはいい曲。
•ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 K.537『戴冠式』 (1788)◦4.0点 華やかな中に独特の美しさが散りばめられている。
•ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595 (1791)◦4.5点 最後の年の曲であり、透明な純白の曲調。1楽章の気力が衰えた感じの第1主題からして聴いていて悲しくなる。3楽章の三拍子の主題メロディーは、顔で笑って心で泣いている雰囲気の代表的なものであり、感動する。
ヴァイオリン協奏曲 残念ながら19歳で打ち止めなので、ピアノ協奏曲と比較すると見劣りする。 •ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 K.207 (1775)◦2.5点 書法の未熟さが気になる。あまりに単純なフレーズが多く作曲の初心者のようだ。ただしモーツァルトらしい魅力ほそれなりにある。 •ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ長調 K.211 (1775)◦2.5点
快活さや優美さに一定の魅力はあるが、オーケストラの四分音符伴奏など内容面で未熟さが気になる。 •ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216 (1775)◦3.0点
優美でありながら生き生きとした雰囲気は悪くないし、書法に進歩が見られるものの、旋律があまり印象的ではない。 •ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218 (1775)◦3.3点
明るく優美であり、楽想の繋ぎが流れるようになっている。旋律も少し良くなっている。3番よりも進歩が見られる。 •ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調『トルコ風』K.219 (1775)◦3.8点
キャッチーなメロディーが多くて聴きやすく楽しめる。どの楽章も耳を楽しませる分かりやすいフレーズのオンパレードである点ではモーツァルトでもかなり上位であり、深みに欠けるものの、かなり楽しめる。明るく快活で、雰囲気が良い。 •2つのヴァイオリンのためのコンチェルトーネ K.190(186E)◦3.0点 コンチェルーネという名称であるが、長い曲である。オーボエの独奏もときどき入っていて目立つ。それほど協奏曲らしい活発さがない、まろやかで柔らかくて大人しい曲。まったりした雰囲気の中で多くの独奏パートがはっとするような刺激をくれるため、娯楽曲としては案外楽しめる。 •ヴァイオリンと管弦楽の為のアダージョ ホ長調 K.261◦3.3点 単発の曲としては、このアダージョは陰影をもったしみじみとした美しさを堪能できるためK.269よりも楽しめる。ヴァイオリンを存分に歌わせていて、聴き応えがある。 •ロンド 変ロ長調 K.269(261a)◦2.8点 ヴァイオリン協奏曲の最終楽章としてなら悪くない曲。この時期らしい出来になっている。しかしながら、単発の楽章だけで聴くと深みが足りない。わざわざ聴くべき内容ではない。
•ロンド ハ長調 K.373(フルート協奏曲版(K.Anh.184)あり)◦3.3点 優雅なロンドのテーマは耳に残るもの。一連のヴァイオリン協奏曲よりも後に書かれたことによる成熟と、優雅な楽しい雰囲気を楽しめる小品。
管楽器のための協奏曲
管楽器の明るく伸びやかで歌心溢れた協奏曲群はモーツァルトの特質が生かされており素晴らしい。 •バスーン協奏曲 変ロ長調 K.191(186e) (1774)◦3.3点 18歳の作品なので深みはないが、一流の音楽的センスは完成の域に達している。彼のセンスが管楽器の協奏曲においてプラスに働いていており、センスが良く音楽的に楽しめる作品である。
•フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299 (297c) (1778)◦4点 2楽章の高雅な美しさは知名度どおりの素晴らしさ。これほどまでに雅な音楽は思い当たらないくらい。キラキラした西洋の貴族というよりも平安時代以来の伝統の日本の京都の貴族をイメージするのは自分だけだろうか。しかしながら、1、3楽章はあまり冴えない曲で印象に残らない。
•フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313(285c) (1778)◦3.0点 フルート協奏曲の2番と比較すると旋律の魅力に欠けており冴えがない。フルートの魅力を生かした良い作品ではあるだが、古典派の中の並みのレベルだと思う。
•フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314 (1778)◦3.5点 1楽章は伸びやかで明るくて清々しい。軽やかな気持ちなれる曲である。2楽章は優美でフルートの軽やかさと清らかさが活かされてる。3楽章の明るくて快活なところも魅力。全体的に深さはないもののフルート協奏曲として非常に魅力的な曲。
•オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314(285d) (1778) フルート協奏曲2番と同曲(先にオーボエ協奏曲が書かれたものをフルート協奏曲に編曲) •ホルン協奏曲第1番 ニ長調 K.412+K.514(386b) ◦3.5点 1楽章は柔らかく美しいメロディーが優れている充実した傑作。メロディーセンスが光る。2楽章は1楽章ほどの名曲感はなく普通。この曲はモーツァルトが無くなった年に書かれたのが定説との事だ。その割には晩年の透明感はないが、充実の傑作である。
•ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 K.417 (1783)◦2.5点 ホルンの柔らかさを楽しめるが、わりと当たり前のフレーズばかりで、内容に隙間が多く、印象に残らない。
•ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447 (1783)◦3.3点 1、2楽章はモーツァルトらしい繊細な流麗さがよく発揮されている。3楽章の快活さもホルン協奏曲なので控えめであるものの楽しい。
•ホルン協奏曲第4番 変ホ長調 K.495 (1786)◦3.3点 3番と似た感じだが、どことなくより繊細さが増している気がする。この曲に限らずホルン協奏曲全曲に言えるが、フルートなどの他の管楽器の協奏曲とは一味違うホルンらしい温かみを上手く活用した楽しい古典派協奏曲である。
•クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 (1791)◦5.5点 モーツァルトの協奏曲の最高傑作だと思うし、全作品の中でも屈指の出来栄えだと思う。モーツァルトの協奏曲のフレームワークは他の曲と同様だが、この曲はその中で天才的なバランスを保持しながら、愛おしさ、人恋しさや諦観や未来への希望を歌心いっぱいに表現している。充実感と感動にあふれていて、強く胸を打つ作品になっている。
•フルートと管弦楽のためのアンダンテ ハ長調 K.315(1778)◦3.3点 歌心があり朗らかで牧歌的な主部と、陰影のある中間部。変化もあり中身は濃い。協奏曲の緩叙楽章としては、なかなかの出来だと思う。
室内楽曲
弦楽五重奏曲 30歳を超えて、四重奏よりも力を入れたジャンル。ヴィオラ1本でだいぶ印象が違う。充実作が並ぶ。 •弦楽五重奏曲第1番 変ロ長調 K.174 (1773)◦2.5点
爽やかで若々しいが、それ以上の魅力はない。とはいえ五重奏の音の充実感は楽しめる。 •弦楽五重奏曲第2番 ハ短調 K.406(516b) (1787年 管楽セレナードK.388 (384b) の編曲)◦3.5点
管楽セレナードの編曲。短調曲だが、悲痛な感じはあまりなく、美しく短調のメロディーを鳴らすのを楽しめる。どの楽章も内容が充実している。 •弦楽五重奏曲第3番 ハ長調 K.515 (1787)◦3.5点 1楽章は広々とした旋律で始まるのが印象的。全編が清々しく美しくしなやかで豊かな雰囲気を持っている。二楽章はよくある雰囲気だが美しさに満ちてる。三楽章はいまいち。最終楽章もよくあるロンドだが、美しくて大規模。 •弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516 (1787)◦4.0点
憂いと悲しみを含んだメロディーが各所で現れる。イントロからして半音階的で悲しい。主要な短調の器楽曲の中で、ここまで憂いの色が濃い曲は無い気がする。アダージョは短調曲でのいつもの魅力を見せているが、その中でも傑作かもしれない。最終楽章がいつもと違いゆっくり始まるのが悲しいが本編は吹っ切れたかのような明るいロンド。 •弦楽五重奏曲第5番 ニ長調 K.593 (1790)◦4.0点
どの楽章も晩年の透明感を持つ美しさを楽しめる曲として貴重。人恋しさ、現世への儚くも淡い思い出を感じる。かなり名曲。 •弦楽五重奏曲第6番 変ホ長調 K.614 (1791)◦3.0点 最晩年の曲だが、5番ほど最後の透明な美しさを感じない。割と内容も出来も普通の曲だと思う。 弦楽四重奏曲
モーツァルトのカルテットは聴きやすいものの、ハイドンと比較すると自由闊達さも構築性も足りず、伸びやかさも足りない。どのジャンルでも高レベルな作品を作る彼においては、相対的にみてあまり向いているジャンルではないかもしれない。 •弦楽四重奏曲第1番 ト長調「ロディ」 K.80(73f) (1770)◦1.5点 まだ完全に未成熟な作品であり、スカスカで内容が無く面白くない。試しに聴いてみる以上の鑑賞価値はない。
•弦楽四重奏曲第2番 ニ長調 K.155(134a) (1772)◦3.0点 1楽章はメロディーに活き活きとしてかなり魅力的。2楽章は優美でそれなりに魅力がある。3楽章は可もなく不可もない。あっという間に終わる。弦楽四重奏曲の書き方に未熟な感はあるが、1番とは雲泥の差の作品である。
•弦楽四重奏曲第3番 ト長調 K.156(134b) (1772、第2楽章改訂1773年)◦3.0点 1楽章は愉しい雰囲気、2楽章は短調でともに雰囲気は良いが旋律の魅力としてはあと一息。3楽章は悪くない。4楽章で再びの短調の嘆きの歌で驚く。こちらはなかなか良い。序奏かと思いきや最後まで続く。
•弦楽四重奏曲第4番 ハ長調 K.157 (1772-1773)◦2.5点 1楽章は旋律の癖にハイドンの影響を感じる。しかし旋律に幼さを感じていまいち。2楽章は短調。しかし単純すぎて魅力はいまいち。3楽章は舞曲のようで少し面白い。
•弦楽四重奏曲第5番 ヘ長調 K.158 (1772-1773年)◦2点 1楽章はスカスカで未熟。2楽章は短調。スカスカでこれまでより劣る。3楽章もスカスカ。未熟な作品。
•弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 K.159 (1773)◦3点 4番あたりと比較すると成長著しくなかなかいい曲だと思った。
•弦楽四重奏曲第7番 変ホ長調 K.160(159a) (1773)◦3点 さわやかなディベルティメント風でいいと思った。
•弦楽四重奏曲第8番ヘ長調 K.168 (1773)◦3.0点 弦楽合奏にも使えそうな雰囲気。いい曲。
•弦楽四重奏曲第9番イ長調 K.169 (1773)◦3.0点 爽やかさと柔らかさを持っている。
•弦楽四重奏曲第10番ハ長調 K.170 (1773)◦2.8点 1楽章はしなやかで滋味があるところ、リズム感もハイドンに似ている。2楽章の単純ななかの響きの複雑さはなかなか良い。3楽章のしなやかで伸びやかな緩徐楽章はモーツァルトでは目新しい気がする。4楽章は普通。
•弦楽四重奏曲第11番変ホ長調 K.171 (1773)◦2.5点 おとなしい楽想。同時期の他曲と比較して少し落ちる気がする。聴く順番は後がいいかも。
•弦楽四重奏曲第12番変ロ長調 K.172 (1773)◦2.5点 11番同様に同時期の他曲と比較して少し落ちる気がする。ものすごく微妙な違いなので自信は無いが。
•弦楽四重奏曲第13番ニ短調 K.173 (1773)◦3.0点 初の短調のカルテット。モーツァルトの短調曲らしさがあり、聴く価値あり。
ハイドンセット
長い時間をかけて書かれた作品集。モーツァルトにしては作曲に時間をかけすぎた弊害で息苦しさがある、という意見に自分も賛成である。 •弦楽四重奏曲第14番 ト長調『春』 K.387 (1782)◦3.5点 一楽章がキャッチー。まさに春が訪れたように、明るく暖かくなりぱっと晴れたような気分になる。二楽章も三楽章も明るくて解りやすい。対位法的な高揚感のある四楽章もよい。全体に力作。
•弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K.421(417b) (1783)◦3.0点 ハイドンセット唯一の短調。二、三楽章がもの足らないし、一、四楽章も他の多くの短調の傑作と比べれば凡庸。それなりにいい曲ではあるが。
•弦楽四重奏曲第16番 変ホ長調 K.428(421b) (1783)◦3.5点 人を愛おしく思うような感情が満ちている。柔らかくて優しい音楽。前半の二つの楽章が素晴らしい。
•弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調『狩』 K.458 (1784)◦3.5点 一楽章は牧歌的で活動的な主題が印象的。確かに狩りのようだ。二楽章も明るくてリズムに乗って主題が演奏されて愉しい。三楽章は美しく、四楽章はノリがよくて聞いていてウキウキする。
•弦楽四重奏曲第18番 イ長調 K.464 (1785)◦3.0点 ハイドンセットの中では規模は大きいが楽想は一番地味。大人しめの曲であり、それを代償とする際立ったものもない。いい曲ではあるが。
•弦楽四重奏曲第19番 ハ長調『不協和音』 K.465 (1785)◦3点 なんじゃこりゃ???、と驚く斬新な不協和音の冒頭は面白いアイデアで、ソナタの主題が魅力的になるのに大きな効果を発揮してる。全体に明るく美しさを重視した曲調でまとめられている。 ハイドンセット以降 •弦楽四重奏曲第20番 ニ長調『ホフマイスター』 K.499 (1786年)◦3.3点 全体にモーツァルトにしてはあまり音は耳触りの良い方ではないし明快さが少ないが、内面的に寂寥感や人恋しさを湛えていて精神面は充実している。4楽章でさえもどこか暗い。 プロシア王四重奏曲 •弦楽四重奏曲第21番 ニ長調 K.575 (1789)◦3.3点 しなやかで人間愛にあふれた切ない雰囲気が全体を支配している。また弦楽合奏の方が向いていそうな印象もあり、特に2楽章において特に顕著である。平均してどの楽章も充実している。 •弦楽四重奏曲第22番 変ロ長調 K.589 (1790)◦3.5点
2楽章が感動的。ハイドン後期の弦楽四重奏に近い。晩年らしい胸のうちに秘めた様々な感情が抑えきれずに音楽に現れている感じであり、聴き応えがある。 •弦楽四重奏曲第23番 ヘ長調 K.590 (1790年)◦3.3点
2楽章が一番良い。雰囲気や内容はプロシア王セットの他の2曲と同様。 弦楽三重奏曲
•二つのヴァイオリンと低音楽器のためのアダージョとメヌエット K.266 (1777)◦2.5点 かなり音のバランスが悪い特殊構成の曲。中間の音がないため、いわゆるドンシャリのような音がする。2つの楽章があるが、どちらもあまり面白い曲ではない。この曲は、特殊な構成であるという価値しかないと思う。
•ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563 (1788) ディベルティメントの方に記載。 弦楽二重奏曲
•ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 第1番 ト長調 K.423 (1783)◦3.5点 決してキワモノ曲としていい加減に書かれた作品ではなく、随分と内容が充実している立派な作品である。アイデアが豊富につぎ込まれている。たった2声部にも関わらず驚異の充実感であり、アレンジだけでも楽しめる。この2曲において声部の不足に伴う違和感がほとんどないのだから、逆にいえばモーツァルトの音楽が本質的には2声部で書かれているということに他ならないのかもしれない。
•ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 第2番 変ロ長調 K.424 (1783)◦3.5点 1番と同様の感想である。かなりの充実感のある作品である。
ピアノが入った室内楽曲
•ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルン、バスーンのための五重奏曲 変ホ長調 K.452 (1784)◦2.5点 1楽章は冴えない。2楽章は優美でなかなか良いが感動する程のものではない。3楽章はいまいち。全体にいまいちだが、ハルモニームジークが好きな人や生演奏なら楽しめるだろう。
•ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 K.478 (1785)◦4.0点 ピアノ入りの室内楽の中では本格派の曲。1楽章は典型的なモーツァルトのト短調。悲劇性を帯びている情熱的な曲。2楽章はなかなか美しい。ピアノ四重奏のバランスの良さがプラスに働いている気がする。そして何より3楽章が素晴らしい。ピアノ協奏曲のようなピアノと弦のかけあいや、次々とテンポ良くメロディーが移り変わっていく技法が上手い。
•ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調 K.493 (1786)◦3.0点 叙情的で大らかな雰囲気で魅力があり、1番と同様に本格的で響きが豊かで楽しめるが、特別感のある楽章が無く、モーツァルトとしては普通の曲。1、2楽章は割といいが3楽章が面白くない。
•ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 K.254 (1776)◦2.8点 ハイドンのような、古典派の中でも前期から中期のような素朴な曲と感じる。モーツァルトにしては爽快で快活さを味わう楽しみがある曲であり、成熟してからのピアノ三重奏曲の出来がいまいちなので、それよりむしろ魅力があるかもしれない。名作といはいえないが。
•ピアノ三重奏曲第2番 ニ短調 K.442 (1783,90 未完成) •ピアノ三重奏曲第3番 ト長調 K.496 (1786)◦2.0点 どの楽章も音がスカスカで聴いていて楽しくない。メロディーが面白くないし、楽器の絡みも面白くない。これはモーツァルトにしては駄作だと思う。
•ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 K.502 (1786)◦3.3点 2楽章がモーツァルトらしい純粋で切ない、協奏曲のかんじょ楽章のような美しさ。室内楽なのでより穏やかで個人的な切なさが表現される。1楽章と3楽章は名作とはいえはないが前作よりは充実している。
•ピアノ三重奏曲第5番 ホ長調 K.542 (1788)◦2.5点 3楽章が楽想豊かで快活でなかなか良いものの、全体的にはモーツァルトとしては水準以下。
•ピアノ三重奏曲第6番 ハ長調 K.548 (1788)◦2.5点 ピアノ三重奏の中ではしっかりした書法で書かれている曲だと思う。とはいえ音の薄さとチェロが有効活用されていないのは相変わらずだし、良いメロディーは無い。
•ピアノ三重奏曲第7番 ト長調 K.564 (1788)◦3.0点 前半の2楽章はK.548と音楽的レベルはほとんど同じレベルの印象だが、3楽章が最後のピアノ協奏曲27番を連想する晩年らしい純粋さを持った魅力作。
•ピアノ、クラリネット、ヴィオラのための三重奏曲 変ホ長調 K.498『ケーゲルシュタット・トリオ』 (1786)◦3.5点 ボーリングの前身に興じながら書いたと言われる割には、随分と穏やかで上品な曲調である。クラリネットとヴィオラとピアノは特殊構成ながら非常にバランスが良く、この構成自体が見事な発明である。名メロディーは無いものの、楽しめるなかなかの佳品。
管楽器が入った室内楽曲
•フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285 (1777)◦4.0点 フルートの輝かしい華やかさと優美さを存分に生かしており、快活な1楽章と3楽章が非常に魅力的。また2楽章の情緒的な悲しいメロディーもまた非常に魅力的。短いから聴きやすい。
•フルート四重奏曲第2番 ト長調 K.285a (1778)◦2.0点 1楽章も2楽章もつまらない。偽作の疑いがもたれているが、出来の悪さや響きの薄さを考えると、偽作の方がしっくりくる。
•フルート四重奏曲第3番 ハ長調 K.Anh.171(285b) (1778)◦3.0点 1楽章はフルートが出ずっぱりのソナタで、たいした曲ではない。2楽章は変奏曲でそれなりにバラエティーに富んでいるので楽しめる。
•フルート四重奏曲第4番 イ長調 K.298 (1788)◦3.0点 他の作曲家の歌曲のメロディーを拝借してフルート四重奏に仕立てたもので、オペラのような軽いノリの曲。
•オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370 (1782)◦2.5点 管の響きを堪能出来る内容だが、曲としては特別な工夫を感じないごく普通の曲でモーツァルトにしてはもの足らない。
•オーボエ五重奏曲 ハ短調 K.406 (1782) 弦楽五重奏曲2番のオーボエ五重奏曲への編曲版 •ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407(386c) (1782)◦3.0点 ほのぼのとしてくつろいだ雰囲気のディベルティメント的な内容。ホルンの柔らかい音色を堪能できる。
•クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 (1789)◦5.0点 晩年の澄み切った透明感と、クラリネットが弦楽の響きのなかに溶けるようにして歌うことにより醸し出される豊穣さと愛おしさが全編にあふれている、何とも素敵な曲。モーツァルトの室内楽の中では一番わかりやすいし内容も素晴らしい。
•2つのクラリネットと3つのバセットホルンのためのアダージョ 変ロ長調 K.411(484a) (1785)◦3.3点 モーツァルトのアダージョらしい、柔らかくて温かみのありつつも透明感と憧れのある美しい音楽。オーケストラ曲のような雰囲気を管楽器だけで出せている。小品だが内容が豊かで十分に楽しめる。
•グラスハーモニカ、フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロのためのアダージョとロンド K.617 (1791)◦3.5点 映画「アマデウス」の雰囲気を彷彿とさせる、不穏さと生の継続への憧れに満ちた独特の雰囲気がすばらしい曲。つい引き込まれてしまう。15分もある大曲。ただし、曲の構成が自由すぎるため、何度も繰り返し聴くような種類の音楽ではないと思う。
•バスーンとチェロのためのソナタ 変ロ長調 K.292(196c) (1775)◦2.8点 低音の2つの楽器という特殊構成のソナタ。しかしバスーンはそれなりに高音のメロディーを吹けるため、それほど低音だけという感じはしない。さすがに特殊すぎてモーツァルトの作曲能力を十分に発揮できているとはいい難いが、バスーンを堪能するという目的ではそれなりに楽しめる。
•2つのバセットホルンのための12の二重奏曲 ハ長調 K.487(496a) (1786)◦2.8点 モーツァルトには珍しいタイプの曲集である。ごく小さな曲が並んでいる。モーツァルトの原風景の一つとして案外発見がある。とはいえ、習作もしくは練習曲のような内容で、あまり鑑賞する対象となるような音楽とはいえない。12曲もありだんだん飽きてくる。
ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
ベートーヴェン以降のヴァイオリンソナタの感覚で聴こうとすると失敗する。ピアノ主体で、ヴァイオリンはいろどりを添えるような役割となっている。 •ヴァイオリンソナタ第24番 ハ長調 K296 (1778)◦3.0点 優美で快活というのに尽きる。ごくありきたりの内容なのだが、美しい瞬間もそれなりにあり心地よくて気軽に楽しく聴ける。
•ヴァイオリンソナタ第25番 ト長調 K301(293a) (1778)◦2.5点 24番と似たような内容だが、快活さが減少して楽しさも減少してありきたりな感が増している。
•ヴァイオリンソナタ第26番 変ホ長調 K302(293b) (1778)◦2.5点 25番と同様の印象。
•ヴァイオリンソナタ第27番 ハ長調 K303(293c) (1778)◦2.5点 優美な曲。冒頭の助奏が良いが、その後はごく普通の曲。
•ヴァイオリンソナタ第28番 ホ短調 K304(300c) (1778)◦3.5点 短調曲であり、物悲しい雰囲気を楽しめる曲。しかし多くの短調曲のような激情や強烈な悲しみはなく、割と淡々とした切なさや物悲しさであること、長調メロディーとの落差もあまり大きくないのが特徴で、それに慣れると楽しめる。
•ヴァイオリンソナタ第29番 イ長調 K305(293d) (1778)◦3.0点 快活で元気がよいので楽しい。冒頭のユニゾンを始めとして、1楽章は管弦楽曲のようである。
•ヴァイオリンソナタ第30番 ニ長調 K306(300l) (1778)◦3.5点 生き生きとした魅力的な楽章ばかり。モーツァルトのピアノ入りの室内楽の中ではかなり良い出来だと思う。
•ヴァイオリンソナタ第31番 変ロ長調 K372 (1781)◦3.0点 優美で愛らしい佳曲。どの楽章もそれなりに良い。
•ヴァイオリンソナタ第32番 ヘ長調 K376(374d) (1781)◦3.0点 1楽章は音の跳躍や無窮の主題、3楽章は影のあるメヌエット、2楽章は短調の変奏曲と、どの楽章も癖がある。
•ヴァイオリンソナタ第33番 ヘ長調 K377(374e) (1781)◦3.8点 モーツァルトらしい美しさがコンパクトな編成により引き立つ作品。特別感を感じるほどではないものの、メロディーが良くて、ヴァイオリンソナタらしい愛らしく美しく、可愛らしい音楽を非常に楽しめる名作。
•ヴァイオリンソナタ第34番 変ロ長調 K378(317d) (1779)◦3.3点 長い前奏のあと突然に短調で主題が始まり驚く。悲劇的で情熱的な雰囲気だが、長調の時間も長いので、それ程短調らしさは強くない。2楽章は変奏曲で時々いいなと思う位。
•ヴァイオリンソナタ第35番 ト長調 K379(373a) (1781)◦3.0点 どのあまり主題の旋律に魅力が無く、名作という感じはしない。普通の曲。
•ヴァイオリンソナタ第36番 変ホ長調 K380(374f) (1781) 未完成の作品 •ヴァイオリンソナタ第37番 イ長調 K402(385e) (1782)
未完成の作品 •ヴァイオリンソナタ第38番 ハ長調 K403(385c) (1782)
未完成の作品 •ヴァイオリンソナタ第39番 ハ長調 K404(385d) (1782)◦3.3点
フレーズや管弦楽的、協奏曲的な音楽で演奏時間も長い。規模が大きいのを楽しめるが、オーソドックスな正統派すぎてヴァイオリンソナタらしいコンパクトさの中の才能の輝きは足りない。 •ヴァイオリンソナタ第40番 変ロ長調 K454 (1784)◦3.3点
前作が正統派なのに比べて、この作品は工夫してありきたりにならないようにしている。2楽章がなかなか美しい。3楽章の変奏曲も主題に魅力があるし、変奏も変化が十分なので楽しめる。 •ヴァイオリンソナタ第41番 変ホ長調 K481 (1785)
未完成の作品 •ヴァイオリンソナタ第42番 イ長調 K526 (1787)
未完成の作品 •ヴァイオリンソナタ第43番 ヘ長調 K547 (1788)◦3.0点
純度が高まりややシンプルで、その代わりに輝きや精気がやや失われた感じで、それまでの曲と雰囲気が違う。うまく演奏すればこの雰囲気は活かされるかもしれないが、普通の演奏だとやや面白くない。 器楽曲
特殊楽器作品 •自動オルガンのためのアダージョとアレグロ ヘ短調 K.594 (1790)◦3.5点 怖いほどの焦燥感に驚く。人生の終わりに何か悪魔のような心がモーツァルトを追い詰めていたのでは?と思わせる。鬼気迫るような曲。
•自動オルガンのためのアレグロとアンダンテ(幻想曲)ヘ短調 K.608 (1791)◦4.0点 オルガンという楽器の素晴らしさのために、ロマン派の音楽よりもロマンチックな内容となっており素晴らしい。迫力満点になったり表情豊かで、対位法の利用も効果が高い。かなり感動的な名曲。
•自動オルガンのためのアンダンテ ヘ長調 K.616 (1791)◦4.5点 人恋しさや人生に対する名残惜しさのような者が滲み出て、感動が止まらない名曲。冒頭のメロディーは聴いていて本当に泣けてくる。モーツァルトが可哀想という気分になる。オルガンでこのようなメロディーを鳴らした人は他にいただろうか?
•グラス・ハーモニカのためのアダージョ K.356(K6.K.617a) (1791)◦3.8点 人生の総決算を感じさせるような曲。グラス・ハーモニカの独特な淡くてセンチメンタルな音色が、人生の儚さを驚異的なまでに音楽で演出する。メロディーとして単純であるから、モーツァルトの曲のなかできわめて高レベルとまでは本来ならばいかないのだが、グラス・ハーモニカという特殊楽器のおかげでかなり魅力的な作品となっている。
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%88
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