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外見的には違うような化粧をしているが、「消費税は、本質的には、付加価値税である」
http://www.asyura2.com/12/senkyo132/msg/399.html
投稿者 あっしら 日時 2012 年 7 月 02 日 14:16:43: Mo7ApAlflbQ6s
 


 末尾にスレッドURLを示す独歩さんの論考を批判させていただきます。


【引用】
「で はなぜ、控除対象仕入税額というものがあるのかということについては、消費税というものが、最終的に税を負担するのは、消費者(最終消費者)であることを意図したものだと考えられます。
これは、国税庁が、消費税の法令等に基づき「最終的に税を負担するのは消費者となります」と明言している(http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6101.htm)ことからも、それは、読み取れます。」


【コメント】
 独歩さんには恐縮ですが、「国税庁が、消費税の法令等に基づき「最終的に税を負担するのは消費者となります」と明言している」ことを根拠に出されても、えっ、それが?という感じです。

 大事なのは、「消費税の法令等に基づき」の部分です。法令のどこに、趣旨でもいいですから、「最終的に税を負担するのは消費者となります」と書かれていますか?お示しください。

 国税庁的表現として採用可能なのは、次の二つくらいです。

● 「経済取引の論理から言うと、最終利益と同じように、消費税も、最終的に消費者が負担していると言えます」

 但し、この表現が正当なものなら、法人税についても、「最終的に法人税を負担するのは消費者になります」と言えます。
 こういう論が“本質論”だと思っています。


● 「消費税を円滑に運営するため、事業者が負担する消費税を最終消費者に肩代わりしていただきたいと考えています」

 消費税の導入で財務省がもっとも悩んだのは、それまでの二度の導入失敗から、「売上税」でも「付加価値税」でもない税のイメージをどうやって国民(事業者)に植え付けるかということです。
 「最終的に税を負担するのは消費者となります」も、そのイメージ作戦の一環でしかありません。

【引用】
「まず、税額を算出する上で基礎となる課税対象を意味する「課税標準」はあきらかに異なるものであることが法律においてもはっきりしております。 」

【コメント】
 消費税を付加価値税と考える人で、消費税と法人税の「課税標準」(課税ベース)が同じという人は皆無だと思いますよ。

 かといって、「課税標準」が質的に違うという人も少ないでしょう。
 質は基本的に同じで、量が違うという見方が多数派だと思います。

 「課税標準」の文言表現ではなく、「課税標準」の内実すなわち“課税ベース”を考えることが重要です。内実は、次の項目で説明します。

【引用】
「@法人税 / 内国法人に対して課する各事業年度の所得に対する法人税の課税標準は、各事業年度の所得の金額とする。(法人税法21条) → 儲け(付加価値)
A消費税 / 課税資産の譲渡等に係る消費税の課税標準は、課税資産の譲渡等の対価の額(対価として収受し、又は収受すべき一切の金銭又は金銭以外の物若しくは権利その他経済的な利益の額とし、課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税額及び当該消費税額を課税標準として課されるべき地方消費税額に相当する額を含まないものとする)とする。(消費税法28条1項) → 課税資産の譲渡(課税売上)
つまり税額計算上は、法人税額と消費税額、ともに基本は「課税標準×基本税率」となり、これで成立することになります。ですから法人税額を求めるには、売上から仕入を差引いた“儲け”(付加価値)に対して、課せられるものですが、消費税額を求めるには、課税資産の譲渡である売上のみに対して課せられるものです。」


【コメント】
 まず、「儲け(付加価値)」は、法人税の課税標準としては不的確な表現だと思います。
 法人税であれば、付加価値から消費税よりも広い範囲の経費を控除した「儲け(経常利益)」とすべきです。


 法人税と消費税が、本質的には、課税標準が違うだけで、大枠としては付加価値を対象とした税であることは、数式化でわかります。

 わかりやすくするため、接待交際費の扱いに関する規定などを無視し、営業外収益も除くかたちで示します。


法人税:(売上−(仕入原価+諸経費A+減価償却費))×税率

消費税:(売上−(仕入原価+諸経費B+設備投資))×税率


 二つの数式を見比べれば、法人税と消費税は、範囲が違うだけで、本質的には同じものを課税対象にしていることがわかるはずです。


[説明]
 消費税法は、付加価値税であると思われないよう腐心して、売上が課税対象であるかのように表現していますが、本質は、上記の数式でわかるように付加価値税です。

 金融収益など営業外収益を除外しているので、法人税と消費税の“課税ベース”の違いは、売上から控除できる経費の範囲の違いによって生じます。

 消費税の控除の対象とする経費は、“他の事業者(経済主体)が既に付加価値を生み出したもの”と考えればわかりやすいでしょう。

 そのような視点から違いが生じる「諸経費A」と「諸経費B」を比較します。
 「諸経費B」に含まれない経費(消費税で控除できない仕入)で、「諸経費A」に含まれているものを列挙します。
 なお、「諸経費A」には、「諸経費B」はすべて含まれています。

「諸経費A」のみ:支払い給与・報酬+利払い費+公租公課(法人諸税を除く消費税・固定資産税・自動車税など)

 「諸経費A」に元本返済額を含む利益を加算することで、その事業者が生み出した付加価値の全体になります。


 減価償却費は、規定の金額水準を超える備品や設備は購入時に一括償却(一括損金計上)できず、期ごとに償却(損金計上)する規定になっていることで発生する経費(損金)です。
 消費税においては、償却期間が10年の機械設備を1千億円で購入したとしても、一括で仕入に計上(仕入にかかわる消費税額)できますので、減価償却費という概念はありません。

 法人税では一括経費(損金)化できない備品購入&設備投資が、消費税では一括で“仕入”にできるところが質的な違いとも言えますが、機械設備などはその製造事業者が付加価値を生んでいるものですから、処理において矛盾はないと言えます。


 (消費税法28条1項) は、第三章税額控除等の第三十条と合わせて一つと考えたほうがいいいと思います。

 財務省は、消費税が付加価値税であるとできるだけ悟られないよう、もってまわった表現で課税ベースの説明をしているのです。


※ 消費税法第三十条冒頭部分

   第三章 税額控除等
(仕入れに係る消費税額の控除)
第三十条  事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が、国内において行う課税仕入れ又は保税地域から引き取る課税貨物については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める日の属する課税期間の第四十五条第一項第二号に掲げる課税標準額に対する消費税額(以下この章において「課税標準額に対する消費税額」という。)から、当該課税期間中に国内において行つた課税仕入れに係る消費税額(当該課税仕入れに係る支払対価の額に百五分の四を乗じて算出した金額をいう。以下この章において同じ。)及び当該課税期間における保税地域からの引取りに係る課税貨物(他の法律又は条約の規定により消費税が免除されるものを除く。以下この章において同じ。)につき課された又は課されるべき消費税額(附帯税の額に相当する額を除く。次項において同じ。)の合計額を控除する。

※ 独歩さんの投稿スレッド

「消費税は、本質的には、付加価値税ではない。」
http://www.asyura2.com/12/senkyo132/msg/393.html
投稿者 独歩 日時 2012 年 7 月 02 日 12:05:33: OcXlFVq.c5uyc


 

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コメント
 
01. こなん 2012年7月02日 15:55:10 : tZI/bKyorUi.. : aQt6gUvqks
消費税は本来最終消費者が負担するもの。

なのに、なぜか医療が非課税になっているために、最終消費者ではない医療機関は消費税を消費者に転嫁できず、医療機関が消費税を負担している。

輸出業者に関しては、免税となるため、戻し税を受けられる。
この違いはどういうことなのか?財務省は説明できるのか?


02. 2012年7月02日 18:07:35 : X0Y3BpkhBE
阿修羅でこの類の議論をしてもどうかと思う。間接税だいやそうでない、付加価値税だいやそうでないと議論しても、そもそもその定義の共有がないままやっても無駄であり、そのような哲学論争は学者さんに任せておけばいいと思う。さらに消費税をどのように概念上区分しようが制度はそこに厳然としてある。

いろいろな妥協の産物である消費税の仕組みをそのまま理解してそれがどのように各ステークホルダーに影響を与えるのか実証研究をしたほうが役に立つと思う。

どうしても付加価値税論争に決着をつけるなら以下のようなサイトが参考になるのでは?

http://www.sozeishiryokan.or.jp/award/z_pdf/ronbun_h21_17.pdf
http://www.pwc.com/jp/ja/tax-services/european-vat/assets/01_vat_outline.pdf
ただ決着がついてもそれでどうしたということにしかならないと思うが・・・


03. 2012年7月02日 18:55:59 : NUIWG5cQ2A
このような議論を通じて、日本の“消費税”の正体が見えてくることが期待できますから、決して無駄だとは思いません。
ただ、このスレッドに関しては、独歩氏による当該スレッドへのフォローアップとして書かれるべきだったと思います。
(それ以前に、独歩氏のスレッド自体があっしらさんのどこかの投稿へのフォローアップとして、あるいはコメント欄に書かれるべきだったとは思いますが。あのスレッドは、独立して立てるほどの内容のあるものとは思えませんので。)


04. 2012年7月02日 20:02:16 : RsreIIQ23Y
フランスで消費税が発明されたのは
在留外人から税金をとるためだったという
消費増税論議ばかり言うが
人口減少の日本の総人口を増やせば
景気もよくなり税収も増える
そして霞が関の縦割り行政交付金を廃止
減額したうえで各自治体が
住民の自決で優先順位をきめる
自律自立した社会にすることだ
厄人独裁国家にNOだ
頭のよい優秀な厄人さま
民間にでてもらい
税収向上にいそしんでもえばよい
優秀な奸凌の勝君は
きっと優秀なびじねすまんになり
多くの税金を納めてくれるに違いない
国家としての損失だ
国家財政赤字のおり
罪ムは先頭を走って
キャリアをリストラすべきだろう

05. 2012年7月02日 20:29:15 : a5eWTCPPuI
02。ダメだ。

このやりとりは非常にありがたい。

もっと続けて欲しい。

考えること、批判することを放棄してはならない。
それこそ、我々を不当に支配しようとする連中の思う壺だ。

一応、自分はあっしらさん寄りの立場でものを見ているが、独歩さんの声も尊重したい。
ふたりのやりとりのおかげで、ぼんやり考えていたことがはっきりしてくる。


06. 2012年7月02日 22:54:09 : ecV9YRv4LI
>法令のどこに、趣旨でもいいですから、「最終的に税を負担するのは消費者となります」と書かれていますか?お示しください。

(課税の対象)
第四条  国内において事業者が行つた資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する。


事業者と消費者の間で商品やサービスの売買をすると、消費税が課税される。
納税義務が事業者にあり、売上をベースとした納税額となるが、それは会計処理の方法論であって、本質は、売買に必ず課税されるということであり、必然的に消費税は消費者が負担することになる。

重ねて書くが、事業者に課税される消費税を、事業者が勝手に消費者に請求しているのではなく、売買には必ず消費税が課されることになっているから、消費者が消費税を負担せざるをえないということ。

もし投稿者の主張のとおりなら、消費者が消費税を払わないことがありえることになるが、そんなことはありえない。
消費税は消費者の消費に必ず強制的に課税される。だから逆進性等の様々な問題がある。

本当に自分の説が正しいと思うなら、消費税は事業者に課税されるもので、消費者が払う義務のないものだといって、消費税の支払いを拒否したり、行政訴訟をおこして、自説の正しさを証明してはどうかな。


07. 2012年7月03日 05:52:18 : NB8xpE3ss2
>法人税:(売上−(仕入原価+諸経費A+減価償却費))×税率
>消費税:(売上−(仕入原価+諸経費B+設備投資))×税率

あっしら氏には本質を見抜く上での脳みそがないのか?

法人税と消費税の違いは控除を除いたものの制度設計に本質と言える違いがある。

消費税に仕入れ額控除はあるが法人税にはない。つまり、消費税の課税標準額は売上に課税される税目であり法人税は法人所得に課税されることに大きな違いがあるということだ。最終的に課税されるもので比べるから本質が見えなくなる。まさに制度設計した大蔵官僚の思惑通りの理屈があっしら氏の見解と言えよう。これは官僚が法案を作成する際のよくある手法だ。だからおかしな法案が多い。

控除とは言うならば課税ベース(消費税法第三十条では課税標準額)から差し引くというもので、この控除制度を"例えば"子ども手当のようの控除から手当という概念で考えればいつだって廃止することができる。しかし、課税ベースが変わることはない。一から制度設計しなおさなければならなくなるからだ。これが消費税と法人税の違いだ。そして、消費税が売上税と言われる所以であり、法人税が付加価値税と言われる所以。

あっしら氏は新たに記事を作成し長々と書いた割には、この程度のこともわからないのか。以前もこうした記事を見かけたときにも思っていたが、何故、本質がわからないのか呆れている。いや、実に腹立たしい限りだ。


08. 2012年7月03日 13:57:38 : 0PKyoNnADA
どっちが正しいではなく、どっちも正しいんじゃない?
あっしら氏が言い切るから反発を招いているだけで、あっしら氏が間違っているわけではない。
「売買には必ず消費税が課されることになっているから、消費者が消費税を負担せざるをえないということ。」と言ったところで、実際に消費税を取れずに泣く泣く身を削っている実態を説明したことにはならないでしょ。
課税の範囲が違うのも、あっしら氏が単純な製造業をモデルにしている以上、それ以外の所得はどうなってるんだ?と言ったところで意味がない。
円錐を見る角度で「三角だ」「いや丸だ」と言い合ってるようなもの。
お互い大人になりましょうw

09. あっしら 2012年7月03日 14:37:04 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

06. のecV9YRv4LIさん、コメントありがとうございます。


【引用】
「納税義務が事業者にあり、売上をベースとした納税額となるが、それは会計処理の方法論であって、本質は、売買に必ず課税されるということであり、必然的に消費税は消費者が負担することになる。 」

【コメント】
 何度か書いていることですが、そのような論理で「必然的に消費税は消費者が負担することになる」のなら、法人税も同じように適用して、「必然的に法人税は消費者が負担することになる」と言えます。

【引用】
「消費者が消費税を払わないことがありえることになるが、そんなことはありえない。」

【コメント】
 消費税は消費者が負担するものではないと考えているので、何をもって消費税を払わなかったと認定できるかという問題はありますが、プライスカードや言い値に5/105をかけた金額を値引きさせたケースということでいいのなら、私だって数多く経験があります。

 商売をされている方なら、それ以上の金額を値引きさせられた経験が私の数との比ではないくらいあるでしょう。

 消費税について言えることは、事業者が消費税負担分を価格に上乗せできないまま消費者に売っても、実際に売った価格に対し「売上にかかわる消費税額」が発生するということです。

 それをもって、「消費者が消費税を払わないことがありえることになるが、そんなことはありえない」というのなら、貴殿の説明は正しいと言えます。


【引用】
「消費税は消費者の消費に必ず強制的に課税される。だから逆進性等の様々な問題がある。本当に自分の説が正しいと思うなら、消費税は事業者に課税されるもので、消費者が払う義務のないものだといって、消費税の支払いを拒否したり、行政訴訟をおこして、自説の正しさを証明してはどうかな。」


【コメント】
 自らが、「国内において事業者が行つた資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する」という消費税法第四条の条文を引用していながら、「消費税は消費者の消費に必ず強制的に課税される」と説明するのは、論理が錯綜しているとしか言いようがありません。

 第四条は、資産や役務を有償で譲り渡した主体(消費者などの譲り受けた主体ではない)に消費税を課すると定義しています。

 さらに錯乱しているのは、「消費者が払う義務のないものだといって、消費税の支払いを拒否したり、行政訴訟をおこして、自説の正しさを証明してはどうかな」というセリフです。

 なぜなら、「消費者が払う義務のないもの」という説明は、消費者が購入先の人件費を払う義務がないというのと同じレベルの話だからです。

 購入価格のなかに、負担する消費税の一部、仕入原価、儲けなどがどのような配分で入っていようが関係ないというのが私の考え方です。

 ですから、支払う義務のない「消費税の支払いを拒否」することはできません。
 消費税の支払いを拒否できるのは、消費税を課され納税義務は発生した事業者のみです。

 行政訴訟をおこす主体も、消費税を負担し納税義務もある事業者です。但し、課税法定主義の形式はあるので、勝訴は難しいでしょう。ですから、政治的に廃止するしかないと考えています。


10. あっしら 2012年7月03日 15:06:00 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

07.のNB8xpE3ss2さん、コメントありがとうございます。

【引用】
「法人税と消費税の違いは控除を除いたものの制度設計に本質と言える違いがある。

消費税に仕入れ額控除はあるが法人税にはない。つまり、消費税の課税標準額は売上に課税される税目であり法人税は法人所得に課税されることに大きな違いがあるということだ。最終的に課税されるもので比べるから本質が見えなくなる。」


【コメント】
「最終的に課税されるもので比べるから本質が見えなくなる」と書かれていますが、課税標準すなわち“実質的に何に対して課税されるもの”なのかが、ある税の本質を示すものです。

(第二十八条は課税標準の一部を書いたものでしかありません。消費税は、第三十条と一体になって課税標準を規定しています)


「消費税に仕入れ額控除はあるが法人税にはない」も、法人税にも損金=仕入ないし経費という控除があります。控除がなければ、法人税は、貴殿が言われるような付加価値税的なものになりません。

 「消費税の課税標準額は売上に課税される税目であり法人税は法人所得に課税される」と説明されていますが、消費税は、消費税法と消費税申告書を読めばわかるように、「課税総売上−認定仕入」に課税される税目です。

 また、法人税の課税ベースである法人所得は、営業外収益を除外すると、「売上−損金扱い経費(仕入を含む)」で算定されるものです。


【引用】
「控除とは言うならば課税ベース(消費税法第三十条では課税標準額)から差し引くというもので、この控除制度を"例えば"子ども手当のようの控除から手当という概念で考えればいつだって廃止することができる。しかし、課税ベースが変わることはない。一から制度設計しなおさなければならなくなるからだ。これが消費税と法人税の違いだ。そして、消費税が売上税と言われる所以であり、法人税が付加価値税と言われる所以。」

【コメント】
消費税法第二十八条と第三十条は別々の条項になっていますが、不即不離であり一体となった条文で、第三十条をなくせば、まさに普遍的「売上税」となり、消費税とは本質的にまったく違う税になります。

 ですから、第三十条をなくしても、「課税ベースが変わることはない」という奇妙な解釈は成り立ちません。

 法案を作成した財務省は、貴殿のように「消費税が売上税」と受け止められ、付加価値税とは見られないよう第二十八条と第三十条を切り離したのです。

 第三十条をなくすような消費税法改正が、国会に上程されることもなければ、国会で可決されることもないことは確かです。


11. 2012年7月03日 17:00:55 : NB8xpE3ss2
>>10
残念ながら、私が指した本質を捉えきれていない。

私は法上の課税標準と別途規定された(税額)控除は本質から言って分けて考えるべきだと述べたもの。

法人税は法人所得が(法人税法第21条で「内国法人に対して課する各事業年度の所得に対する法人税の課税標準は、各事業年度の所得の金額とする」また、法人税法第22条で「内国法人の各事業年度の所得の金額は、当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とする」であろうとそれが)課税標準であるのに対し、消費税の仕入れ額は課税標準と切り離して税額控除と言う形で別途規定されている。そして、この仕入れ額控除は今年度から変わったようだ。

そもそも以前も一定の条件があり、平成23年度までは当該課税期間における課税売上割合が百分の九十五に満たないとき課税仕入れ等に係る消費税額の全額が控除され、百分の九十五未満(病院や不動産、銀行や学校等は消費税が非課税となっているケースがあるため)であれば課税売上げに対応する部分のみが控除される。

しかし、消費税議論がなされる中、財源不足を理由としたのか不明ではあるが、平成23年度税制改正により第三十条第2項で「前項の場合において、同項に規定する課税期間における課税売上高が五億円を超えるとき、又は当該課税期間における課税売上割合が百分の九十五に満たないとき(略)」に限られ全額控除されないことを平成24年4月1日現在法令が施行されている。

この観点から考えても、元々仕入れ額控除が適用されないケースがあり、今回の税制改正で更に範囲が狭まっており、税額控除の観点から見ても付加価値税とはほど遠い税目となっている。

こうした消費税と法人税の制度設計上の違いを指摘して私は本質を説いたのだ。

>消費税法第二十八条と第三十条は別々の条項になっていますが、不即不離であり一体となった条文で、第三十条をなくせば、まさに普遍的「売上税」となり、消費税とは本質的にまったく違う税になります。

いや、第三十条をなくすなくさないの問題ではない。私が例えた控除から手当と言う発想は"極端な例"ではあったが、私が言いたいのは税額控除は考慮しているだけであって制度設計上の根幹には属さない、ということ。実際に第三十条の条文は書き換えられており、まさにそれが本質を表している。また例えるなら税額控除という発想であれば軽減税率をそこに盛り込むこと"も"できる。根幹に関わる課税標準は変えずに税率を変えることで調整できるという事だ。課税標準と税額控除はそうした理由から分けて考える事が賢明と言える。


12. あっしら 2012年7月03日 17:48:17 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

NB8xpE3ss2 さん、レスポンスありがとうございます。

 消費税法第三十条の規定がなくなれば、貴殿の説明にも同意するし、「売上税」であることにも同意します。

 たとえ別の条文でかつ控除という名の規定になっているとしても、現在の消費税課税ベースが、「売上−認定仕入」(法人税課税ベースよりも広い付加価値)であることは厳然たる事実です。

 GDPを構成する付加価値、もっとブレイクダウンするなら、企業が生み出す付加価値はどうやって算定されるものですか?
 それを考えれば、消費税が売上税ではなく付加価値税であることがよくわかるはずです。


【引用】
「消費税の仕入れ額は課税標準と切り離して税額控除と言う形で別途規定されている。そして、この仕入れ額控除は今年度から変わったようだ。 」

「実際に第三十条の条文は書き換えられており、まさにそれが本質を表している。」

【コメント】
 昨年度まであった課税取引の「95%規定」は、輸出免税の処理と同様、消費税の制度設計に照らせばおかしなものです。

 第三十条の改正は、5%未満の非課税取引であれば、売上(貴殿が言う課税標準)からは除外できるのに、「仕入にかかわる消費税額」の控除だけは認めるようになっていた歪みをようやく是正したものです。

 非課税取引分の仕入についても控除できるようにしていた「95%規定」は、言うなら租税特別措置法的規定であり、それをなくしたからと言って、消費税の本質がどうこうという話ではありません。



13. 2012年7月03日 23:03:50 : ecV9YRv4LI
>自らが、「国内において事業者が行つた資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する」という消費税法第四条の条文を引用していながら、「消費税は消費者の消費に必ず強制的に課税される」と説明するのは、論理が錯綜しているとしか言いようがありません。
>第四条は、資産や役務を有償で譲り渡した主体(消費者などの譲り受けた主体ではない)に消費税を課すると定義しています。


錯綜している、というか理解力が足りないのは、どっちかな?

第四条で課税の対象といってるのは、「事業者」ではなく「資産の譲渡等」。これは売買(消費者にとっての消費)のことを指す。日本語をよく読んでくださいね。
酒税は酒が課税対象で納税義務は酒メーカーで負担は飲酒者、タバコはタバコが課税対象で納税義務はタバコメーカーで負担は喫煙者、消費税は売買が課税対象で納税義務は事業者で負担は消費者。

消費税相当額を値引きしたことあるって、それは事業者の価格決定の話。事業者は、コストや利益、消費者がその商品にどれくらいの金額なら払うか、他社との競争でどれくらいの価格にすべきか、いろいろ考えて価格を決める。値引きしたからって、消費者が消費税を負担してることにかわりはない。
販売する時に自由に価格決定してない(値引きできない)商品なら、消費税をそのまま消費者が払ってるでしょ。たとえば、本とか、電気・ガスとか。
全国の何百万、何千万の事業者がみんな請求書やレシートに、消費税を5%の金額で書いてるのは、どういうことか考えてみては。

輸入戻し税は、政策として輸出振興(振興というより、邪魔はしない)のためにやってると思うけど、もしなかったらどうなってるかな?
もし輸入戻し税がないと、輸出の仕入れにかかる消費税がそのまま輸出企業のコストになり輸出価格がアップするが、海外での価格競争は同じだから、下請けへの値引き圧力はもっと激しくなる。それでもないほうがいいといえる?

今のタイミングでの消費増税は私も反対だし、消費税にいろいろ問題があると思うけど、投稿者の主張は理解不足の思い込みだと思います。
消費税が事業者に課税されてると「発見」して、誰も知らない秘められた陰謀がある、と思い込んでるのかもしれないけど、人の話も聞いて理解しましょう。


14. あっしら 2012年7月04日 15:57:24 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI
ecV9YRv4LIさん、どうもです。

二つだけ。

【引用】
「第四条で課税の対象といってるのは、「事業者」ではなく「資産の譲渡等」。これは売買(消費者にとっての消費)のことを指す。日本語をよく読んでくださいね。」

【コメント】
「「資産の譲渡等」。これは売買」って、失礼ながら、大丈夫ですか?

有償の「資産の譲渡等」は、売却です。そして、有償の譲受は購入です。有償の譲渡&譲受という行為を表す言葉が売買です。


【引用】
「酒税は酒が課税対象で納税義務は酒メーカーで負担は飲酒者、タバコはタバコが課税対象で納税義務はタバコメーカーで負担は喫煙者、消費税は売買が課税対象で納税義務は事業者で負担は消費者。」


【コメント】
 タバコはそのように総説明しても問題ありませんが、「酒が課税対象で納税義務は酒メーカーで負担は飲酒者」は、蔵出し税ですから、「酒が課税対象で納税義務は酒メーカーで負担は仕入事業者」とすべきです。それでも間接税です。

 肝心な「消費税は売買が課税対象で納税義務は事業者で負担は消費者。」は、「消費税は売上から仕入を差し引いた付加価値が課税対象で納税義務は売上をあげた事業者で負担もその事業者」です。


15. 2012年7月04日 21:04:04 : ecV9YRv4LI
>14
>。ヨ酒が課税対象で納税義務は酒メーカーで負担は仕入事業者」

って、大丈夫?

タバコ税にしたって、誰が負担するかなんか法律に書いてない。
タバコに課税されたら喫煙者が負担することになる、酒に課税されたら飲酒者が負担することになる。ちょっと考えたらそうなるし、それが本質。

そして売買(事業者が売却、消費者が購入)という行為に課税されたら消費者が負担することになる。

投稿者の主張は、消費増税で最大の影響を受けるのが消費者だということを、必至で否定しようとする役人の屁理屈になってる。そういう自覚あるのかな。


16. あっしら 2012年7月04日 22:41:40 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

ecV9YRv4LIさん、こんばんは。


>タバコ税にしたって、誰が負担するかなんか法律に書いてない。
>タバコに課税されたら喫煙者が負担することになる、

 タバコ税法でタバコ一定本数当たりの税額とたばこ事業法でたばこの定価制と再販規定が明確になっていることを根拠に、たばこ税は購入者が負担すると解釈しています。

 どうでもいいことですが、喫煙者かどうかは関係なく、購入者です。


>酒に課税されたら飲酒者が負担することになる。ちょっと考えたらそうな
>るし、それが本質。

 ちょっとしか考えないから、それが本質に見えるだけです。

 酒類の小売価格は自由制ですから、酒造メーカーから仕入事業者へは酒税が転嫁されると判断はできても、それから先の卸段階・小売り段階そして飲酒段階では、マージンや他のものとの抱き合わせなどで酒税がどうなっているか不明だと言えます。

 仕入業者から先(飲酒者(購入者)まで)の酒税は、たんなるコストだと考えたほうが妥当なのです。

>投稿者の主張は、消費増税で最大の影響を受けるのが消費者だということを、
>必至で否定しようとする役人の屁理屈になってる。そういう自覚あるのかな。

 笑えるような寝言を言ってもらっては困りますね。
 役人は、あなたとの寝言とは逆に、「消費税は最終消費者が負担することになります」と言って、事業者に迷惑がかかる税ではないと...
 
 財務省や国税庁のホームページで、消費税がどのように説明されているかご覧になることをお勧めします。


 最後にお聞きします。
 課税東京局も納税義務者も負担感を抱いている消費者も、揃って、付加価値税と認めている欧州諸国の付加価値税と日本の消費税の違いは何ですか?


17. 2012年7月04日 23:34:40 : ecV9YRv4LI
あー・・・
酒税の負担はあくまでも飲酒者じゃなく仕入れ業者だと言い張るんだ・・・

まあ、酒税ですら理解しないなら、そりゃ、消費税を理解するのは無理かな。

こっちは、課税、納税、負担と言葉を使い分けてるんだけど、あなたはごっちゃになってるんだね。

消費税を付加価値税とよんでも別にかまわんですよ。呼び方の話なんで。
それと、消費増税がこのデフレ下では事業者泣かせだということは否定してないよ。
あなたの、消費税の負担者は消費者ではない、消費税は間接税ではない、という主張は違うといってるんだけどね。


18. 2012年7月05日 00:30:46 : tERj35X4gw
>>16
>>仕入業者から先(飲酒者(購入者)まで)の酒税は、たんなるコストだと考えたほうが妥当なのです。

飲酒者(購入者)が酒税を負担してるということではないでしょうか。なんだか支離滅裂。


19. あっしら 2012年7月05日 03:40:14 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

ecV9YRv4LIさん、どうもです。

>あー・・・
>酒税の負担はあくまでも飲酒者じゃなく仕入れ業者だと言い張るんだ・・・

 言い張っているわけではありません。
 たばこ税のように、最終小売り段階まで酒税の負担が転嫁される“保障措置”が採られていないという説明です。
 酒税を納付するのは酒造会社で、酒税の負担をするのは酒造会社から仕入れる業者だとは言えても、そこから先の消費者までは他の要素と紛れてしまいます。

 酒類はたばこと違い、小売店が酒税を含む仕入原価を割り込んだ価格で売ることもできます。この場合は、酒税のある部分は小売店が負担していることになります。
 飲み屋でも、飲み放題5千円で客に提供していれば、トータルではマージンがあるとしても、酒類の提供そのものについては仕入で負担したと言える酒税分さえ回収できない可能性もあります。


>消費税を付加価値税とよんでも別にかまわんですよ。呼び方の話なんで。

呼び方は“消費税”で、その内実が付加価値税だと言っています。

>あなたの、消費税の負担者は消費者ではない、消費税は間接税ではない、
>という主張は違うといってるんだけどね。

付加価値税であれば、付加価値を稼いだ主体が負担し納税するのですから、直接税です。
間接税とは言えません。


20. あっしら 2012年7月05日 03:43:17 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI
18.のtERj35X4gwさん、こんばんは。

[引用]
>>16
>>仕入業者から先(飲酒者(購入者)まで)の酒税は、たんなるコストだと考えたほうが妥当なのです。

飲酒者(購入者)が酒税を負担してるということではないでしょうか。なんだか支離滅裂。

[コメント]
19.を読まれても、「仕入業者から先(飲酒者(購入者)まで)の酒税は、たんなるコストだと考えたほうが妥当なのです」とした意図がわからないときは、レスをください。


21. 2012年7月05日 09:26:36 : tERj35X4gw
でも、酒税が上がったら、飲酒者(購入者)の負担が一番増えるのではないでしょうか?
なんだか、木を見て森を見ず、って感じです。

22. あっしら 2012年7月06日 13:46:39 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

tERj35X4gwさん、コメントありがとうございます。


>でも、酒税が上がったら、飲酒者(購入者)の負担が一番増えるのではないでしょうか?

 私もそう思っています。問題にしているのは、たばこ税のような「保障措置」がない物品税について、最終消費者を予定しているとしても、実際のところ誰が税を負担するのか定かではないということです。
(それは物品税であることや間接税であることを否定する話ではありません)

 消費税についても、最終消費者の経済的打撃が大きいことは認めています。
 一般的な物やサービスを一般的に商っている競争力に乏しい中小事業者とその従業員が最大の打撃を受け、次に、低中所得者が大きな経済的打撃を受け、今回の増税は高所得者向け減税がないので高所得者も経済的打撃を受けます。

 この経済的打撃は、消費税に限ったことではなく、法人税の増税でも同じような経済状況が生まれます。(法人税を納税しない赤字法人が多い中小事業者は打撃は異なりますが)

 法人税を間接税というひとはさすがにいないと思いますが、法人税が間接税ではないのなら消費税も間接税ではないのです。



23. 2012年7月08日 10:55:07 : cu2TtvDr9c
大体において、日本のように人口が多い国は、消費者の日常の消費量が需要や景気に大きく影響する。
需要の低下は、産業の停滞、雇用の減少、所得の減少、所得税(法人税を含む)収入の減少である。
いわゆるデフレに繋がる。つまり消費税を上げればこのような方向に進む。
しかも、消費税は、毎日の消費者の消費に係ることであるから、このような「逆スパイラル効果」は加速度的に乗数効果で表れる。
この影響は、純粋に経済・財政への悪影響(経済・財政の「ブレーキ効果」)だけでなく、社会的な不安を引き起こすことにもなる。

そうであれば、この反対を行えば、(つまり消費税率を下げる、または消費税そのものを廃止する)
逆に、需要の増加、産業の活性、雇用の増大、所得の増加、所得税(法人税を含む)収入の増加という「正のスパイラル効果」
が、加速度的に乗数効果で表れるであろう。また社会不安も緩和するであろう。
もっとも、このような段階では、税の増収分を、使い切らずに、(いつだったかのように、「ふるさと創生」とかでばらまきするのではなく、また都庁の「バブルの塔」建築のような使いきりでなく)
将来の年金支払い目的にリザーブしておくなどしないといけない。
その際は、他への流用や、不正が起きないようにガラス張りの監視体制が必要である。
(金の延べ棒でも購入し国民がその延べ棒の保管状況を毎期確認できるようにするのも、面白いと個人的には思っている。「物理的」に確認し、安心を得ることができるので)

結局、消費税は、その税の本質として、性質が難しい。
寧ろ使わない方が全体最適には良い。使うときは、景気が最高に過熱した時に臨時的に冷却するときのみであろう。
特別な臨時的措置であり、恒久的な使い方は馴染まないと言える。

このような消費税の性質は、欧州の消費税導入国の実例をみれば検証できるであろう。(欧州は景気があまりよろしくない。)
もっとも食品や日常品には課税しないこととしている国も多い。それでも経済・財政には悪影響がある。
消費税の経済・財政等への「ブレーキ効果」がその本質にあるからである。


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